(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2021028673
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2024-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永沼 宇将
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 惇也
【審査官】渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-051124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 21/02
A63B 69/00
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の身体に関する能力の維持または改善を支援するためのコンテンツを再生するためのコンテンツデータを、当該コンテンツの難易度を示す難易度情報、及び当該コンテンツのコンテンツ識別情報と紐付けて記憶する第1の記憶部と、
利用者の身体に関する能力を示す能力情報を、当該利用者の利用者識別情報と紐付けて記憶する第2の記憶部と、
複数のコンテンツの難易度情報、及び複数の利用者の能力情報に基づいて、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを少なくとも一つ決定する決定部と、
決定した前記プログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する再生部と、
を有するカラオケ装置。
【請求項2】
前記第1の記憶部は、コンテンツの特徴を示す特徴情報を前記コンテンツ識別情報と紐付けて記憶し、
前記決定部は、前記特徴情報を参照して前記プログラムを決定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記第2の記憶部は、前記利用者毎の顔画像データを記憶し、
決定した前記プログラムをある利用者が実施した場合、当該ある利用者の顔画像データ、及び当該プログラムを実施した当該ある利用者を撮影して得られた映像データに基づいて、当該決定したプログラムに対する当該ある利用者の評価を行う評価部と、
前記評価に基づいて、前記第2の記憶部に記憶された当該ある利用者の能力情報を更新する更新部と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記第1の記憶部は、ある能力情報に対応する利用者が、ある難易度のコンテンツを実施した場合に期待される効果を示す効果情報を記憶し、
前記評価部は、前記映像データとして、決定した前記プログラムを構成するコンテンツ毎の前記効果情報に基づいて特定した、一のコンテンツを実施したある利用者を撮影して得られた映像データを用いることを特徴とする請求項3記載のカラオケ装置。
【請求項5】
前記決定部は、
利用者でカラオケ装置を利用する際、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを複数編成し、
編成された一のプログラムを構成するコンテンツ毎の難易度情報及び一の利用者の能力情報に基づいて、当該一の利用者が当該一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す個別効果情報を取得し、
前記一のプログラムについて取得した前記複数の利用者それぞれの個別効果情報に基づいて、当該複数の利用者全体で当該一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す全体効果情報を取得し、
複数編成された前記プログラムそれぞれについて取得した全体効果情報に基づいて、当該複数編成されたプログラムのうち、少なくとも一つのプログラムを決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置は、利用者に対して介護予防、健康増進、機能訓練等を目的としたプログラムを提供することができる。
【0003】
たとえば、非特許文献1に記載したカラオケ装置は、様々なコンテンツを組み合わせたプログラムを提供し、利用者に対して生活総合機能の維持、改善を促すことができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】「DK ELDER SYSTEM」、株式会社第一興商、[令和3年2月21日検索]、インターネット、<URL:https://dk-eldersystem.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、介護施設等では、カラオケ装置が提供する一のプログラムを、複数の利用者が一緒に実施する場合がある。しかしながら、利用者によって適切な効果が得られるプログラムは異なる。たとえば、ある利用者の健康増進に最適なプログラムが、他の利用者の健康増進にはあまり役に立たない可能性もありうる。
【0006】
本発明の目的は、複数の利用者が一緒に一のプログラムを実施する際、利用者全体として効果が期待できるプログラムの実行を可能とするカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための一の発明は、利用者の身体に関する能力の維持または改善を支援するためのコンテンツを再生するためのコンテンツデータを、当該コンテンツの難易度を示す難易度情報、及び当該コンテンツのコンテンツ識別情報と紐付けて記憶する第1の記憶部と、利用者の身体に関する能力を示す能力情報を、当該利用者の利用者識別情報と紐付けて記憶する第2の記憶部と、複数のコンテンツの難易度情報、及び複数の利用者の能力情報に基づいて、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを少なくとも一つ決定する決定部と、決定した前記プログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する再生部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の利用者が一緒に一のプログラムを実施する際、利用者全体として効果が期待できるプログラムを実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る第1の記憶部に記憶されているテーブルを示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る第1の記憶部に記憶されているテーブルを示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る第2の記憶部に記憶されているテーブルを示す図である。
【
図6】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図7】第1実施形態における利用者毎の個別効果情報を示す図である。
【
図8】第2実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
【
図9】第2実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
【
図10】第2実施形態に係る第2の記憶部に記憶されているテーブルを示す図である。
【
図11】第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1~
図7を参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置について説明する。
【0011】
==カラオケ装置==
カラオケ装置Kは、介護施設やデイサービス施設等に設置され、介護予防、健康増進、機能訓練等を目的としたプログラムを実行する。カラオケ装置Kは、介護施設の職員等、プログラムを実施する利用者以外の者(以下、「スタッフ」)が操作を行う。
【0012】
図1に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。カラオケ本体10は、カラオケ装置Kに関する各種の制御を行う。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は利用者の音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0013】
図2に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶手段10a、通信手段10b、入力手段10c、演奏手段10d、及び制御手段10eを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0014】
[記憶手段]
記憶手段10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置である。本実施形態において、記憶手段10aの記憶領域の一部は、第1の記憶部100a及び第2の記憶部100bとして機能する。
【0015】
(第1の記憶部)
第1の記憶部100aは、コンテンツデータを、難易度情報及びコンテンツ識別情報と紐付けて記憶する。
【0016】
コンテンツデータは、コンテンツを再生するためのデータである。コンテンツデータは、コンテンツの内容に応じた映像データ及び/または音声データである。
【0017】
コンテンツは、利用者の身体に関する能力の維持または改善を支援するためのものである。具体的には、音楽に合わせて一緒に歌うコンテンツ、映像を見ながら体を動かすコンテンツ、映像を見ながら記憶を刺激するコンテンツ等、目的に応じた複数のコンテンツがある。各コンテンツは、たとえば2分、5分のように、予め所定の実行時間が設定されている。複数のコンテンツを組み合わせることにより一つのプログラムが構成される。
【0018】
身体に関する能力は、筋力、筋持久力、瞬発力、心肺持久力、敏捷性、平衡性、柔軟性のような身体能力、これらの総合である体力、記憶力や言語理解力のような認知力である。また身体に関する能力としては、コミュニケーション力等を含んでもよい。
【0019】
難易度情報は、コンテンツの難易度を示す情報である。難易度は、利用者がコンテンツを実施する際の難しさ(或いは易しさ)に応じて、たとえば1(非常に簡単)から10(非常に難しい)までの数値や、A(非常に簡単)からE(非常に難しい)までのランクで設定される。
【0020】
コンテンツ識別情報は、コンテンツを識別するためのコンテンツID等、各コンテンツに固有の情報である。なお、コンテンツデータが映像データである場合、コンテンツ識別情報として、映像データのサムネイル画像データを用いてもよい。
【0021】
図3は、第1の記憶部100aが記憶する、コンテンツデータ、難易度情報、コンテンツIDを示したテーブルの例である。
図3の例によれば、第1の記憶部100aは、20のコンテンツ(コンテンツC01~コンテンツC20)を再生するためのコンテンツデータCD01~コンテンツデータCD20を記憶している。また各コンテンツの難易度は、1(非常に簡単)から10(非常に難しい)のいずれかの数値で設定されている。たとえば、コンテンツC01のコンテンツデータCD01には、難易度情報として「3」及びコンテンツID「ID***C01」が紐付けられている。
【0022】
また本実施形態において、第1の記憶部100aは効果情報を記憶する。効果情報は、ある能力情報(後述)に対応する利用者が、ある難易度のコンテンツを実施した場合に期待される効果(身体に関する能力の維持または改善の効果)を示す情報である。効果情報は、利用者がコンテンツを実施した際に期待できる効果に応じて、たとえば0(効果が期待できない)から5(高い効果が期待できる)までの数値や、E(効果が期待できない)からA(高い効果が期待できる)までのランクで設定されている。
【0023】
図4は、第1の記憶部100aが記憶する、効果情報を示したテーブルの例である。
図4の例によれば、効果情報は、0(効果が期待できない)から5(高い効果が期待できる)のいずれかの数値で示されている。たとえば、能力情報(後述)「71-80」の利用者が難易度「8」のコンテンツを実施した場合の効果情報の値は「5」である。一方、能力情報(後述)「71-80」の利用者が難易度「3」のコンテンツを実施した場合の効果情報の値は「0」である。すなわち、
図4の例によれば、「71-80」の利用者にとって最も高い効果が期待できるコンテンツの難易度は「8」となる。
【0024】
なお、第1の記憶部100aは、複数のコンテンツそれぞれについて
図4のようなテーブルを記憶してもよいし、関数y=f(x)(x:能力情報(後述)、y:効果情報)を記憶してもよい。第1の記憶部100aが関数を記憶している場合、カラオケ装置Kは、関数を用いて都度、効果情報を算出する。
【0025】
(第2の記憶部)
第2の記憶部100bは、能力情報を、利用者識別情報と紐付けて記憶する。
【0026】
能力情報は、利用者の身体に関する能力を示す情報である。能力情報は、利用者の身体に関する能力の状態に応じて、たとえば1(能力が低い)から100(能力が高い)までの数値や、E(能力が低い)からA(能力が高い)までのランクで設定される。なお、能力情報は、複数の身体に関する能力を総合したものとして設定されてもよいし、特定の能力毎に設定されてもよい。
【0027】
利用者識別情報は、利用者を識別するための利用者ID等、各利用者に固有の情報である。
【0028】
図5は、第2の記憶部100bが記憶する、能力情報及び利用者IDを示したテーブルの例である。
図5の例によれば、第2の記憶部100bは、15人(利用者U1~利用者U15)の能力情報を記憶している。また能力情報は、1から100のいずれかの数値で示されている。たとえば、利用者U1の利用者ID「ID***U1」には、能力情報の値として「85」が紐付けられている。
【0029】
[通信手段・入力手段]
通信手段10bは、リモコン装置50との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力手段10cは、スタッフが各種の指示入力を行うための構成である。入力手段10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置50が入力手段10cとして機能してもよい。
【0030】
[演奏手段]
演奏手段10dは、制御手段10eの制御に基づき、コンテンツデータ(音声データ)の再生処理、及びマイク40を通じて入力された音声に基づく信号の処理を行う。演奏手段10dは、音源、ミキサ、アンプ等を含む(いずれも図示なし)。
【0031】
[制御手段]
制御手段10eは、カラオケ装置Kにおける各種の制御を行う。制御手段10eは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0032】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、決定部200及び再生部300として機能する。
【0033】
(決定部)
決定部200は、複数のコンテンツの難易度情報、及び複数の利用者の能力情報に基づいて、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを少なくとも一つ決定する。
【0034】
プログラムは、所定数のコンテンツを組み合わせて構成される。所定数は、「3」、「5」のように、予め一の値が設定されている。
【0035】
たとえば、介護施設のスタッフが、カラオケ装置Kを用い、複数の利用者に対して利用者全体として効果が期待できるプログラムを実施させたいと考えたとする。
【0036】
この場合、スタッフは、カラオケ装置Kのリモコン装置50を介して、最適なプログラムを決定する処理を実行させる指示、及びプログラムを実施する対象となる利用者の利用者識別情報を入力する。この際、スタッフは、プログラムを構成するコンテンツの数や、プログラムの実行時間を併せて入力することができる。
【0037】
決定部200は、スタッフからの入力に基づいて、第1の記憶部100aに記憶されている複数のコンテンツの難易度情報、及び第2の記憶部100bに記憶されている複数の利用者の能力情報に基づいて、少なくとも一つのプログラムを決定する(詳細は後述)。
【0038】
なお、スタッフは、リモコン装置50を介して、決定したプログラムに対して、任意のコンテンツを追加する指示入力を行うことも可能である。この場合、決定部200は、指示入力に基づいて、決定したプログラムに対してコンテンツを追加する。追加するコンテンツは、たとえば口腔ケアのような難易度情報を設定することが困難なコンテンツである。
【0039】
(再生部)
再生部300は、決定したプログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する。
【0040】
再生部300は、決定したプログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを第1の記憶部100aから読み出して順次再生することにより、プログラムを実行する。コンテンツデータが映像データの場合、再生部300は、映像データに基づく映像を再生し、表示装置30の表示画面に表示させる。コンテンツデータが音声データの場合、再生部300は、演奏手段10dを制御して音声データに基づく音声を再生し、スピーカ20から放音させる。利用者は、映像や音声に基づいてコンテンツを実施することができる。コンテンツの実施とは、たとえば、映像に合わせて体を動かしたり、音声に合わせて歌を歌ったりすることである。
【0041】
==カラオケ装置Kの動作について==
次に、
図6及び
図7を参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。
図6は、カラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。
図7は、利用者毎の個別効果情報(後述)を示す図である。この例において、第1の記憶部100aは
図3及び
図4に示したテーブルを記憶し、第2の記憶部100bは
図5に示したテーブルを記憶しているとする。
【0042】
介護施設のスタッフは、カラオケ装置Kのリモコン装置50を介して、最適なプログラムを決定する処理を実行させる指示、プログラムを実施する対象となる利用者U1~利用者U15の利用者ID、及びプログラムを構成するコンテンツの数「5」を入力する。
【0043】
決定部200は、第1の記憶部100aに記憶されているコンテンツC01~コンテンツC20の難易度情報、及び利用者U1~利用者U15の能力情報に基づいて、5つのコンテンツから構成されるプログラムを決定する。
【0044】
まず、決定部200は、複数の利用者でカラオケ装置Kを利用する際、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを複数編成する(プログラムを複数編成。ステップ10)。この例における所定数は、スタッフが入力した「5」である。
【0045】
決定部200は、第1の記憶部100aに記憶されているコンテンツC01~コンテンツC20のうち、任意の5つを組み合わせた、15504通りのプログラムP1~P15504を編成する。
【0046】
決定部200は、編成された一のプログラムを構成するコンテンツ毎の難易度情報及び一の利用者の能力情報に基づいて、個別効果情報を取得する(一のプログラムについて個別効果情報を取得。ステップ11)。個別効果情報は、一の利用者が一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す情報である。
【0047】
ここで、一のプログラムとしてプログラムP1を例に説明する。プログラムP1は、コンテンツC01、C02、C03、C04、C05から構成されているとする。
【0048】
決定部200は、第2の記憶部100bを参照し、利用者U1の能力情報「85」を取得する。また、決定部200は、第1の記憶部100aを参照し、コンテンツC01~コンテンツC05それぞれの難易度「3」、「5」、「6」、「8」、「9」を取得する。
【0049】
決定部200は、
図4に示したテーブルに対して、利用者U1の能力情報「85」及びコンテンツC01の難易度「3」を当てはめることにより、利用者U1がプログラムP
1を構成するコンテンツC01を実施した場合に期待される効果を示す効果情報の値として「0」を取得する。同様に、決定部200は、利用者U1がプログラムP
1を構成するコンテンツC02~コンテンツC05を実施した場合に期待される効果を示す効果情報の値として「0」、「1」、「3」、「5」を取得する。
【0050】
決定部200は、取得した効果情報の値を加算することで、利用者U1がプログラムP1を実施した場合に期待される効果を示す個別効果情報の値として「9」を取得する。なお、決定部200は、取得した効果情報の統計値(平均値、中央値等)を個別効果情報の値として取得してもよい。
【0051】
決定部200は、利用者U2~利用者U15に対しても同様の処理を実行することにより、プログラムP
1に対する利用者U2~利用者U15の個別効果情報を取得する(
図7参照)。
【0052】
更に、決定部200は、プログラムP2~P15504に対しても同様の処理を行う。すなわち、決定部200は、プログラムP1~P15504それぞれに対して、利用者U1~利用者U15の個別効果情報を取得する。
【0053】
その後、決定部200は、一のプログラムについて取得した複数の利用者それぞれの個別効果情報に基づいて、全体効果情報を取得する(一のプログラムについて全体効果情報を取得。ステップ12)。全体効果情報は、複数の利用者全体で一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す情報である。
【0054】
たとえば、
図7に示した、プログラムP
1に対する利用者U1~利用者U15の個別効果情報が取得されたとする。この場合、決定部200は、利用者U1~利用者U15の個別効果情報を加算することで、全体効果情報の値として「135」を取得する。なお、決定部200は、取得した個別効果情報の統計値(平均値、中央値等)を全体効果情報の値として取得してもよい。
【0055】
決定部200は、プログラムP2~P15504に対しても同様の処理を行う。すなわち、決定部200は、プログラムP1~P15504それぞれに対して全体効果情報を取得する。
【0056】
複数編成されたプログラム全てについて全体効果情報を取得した場合(ステップ13でYの場合)、決定部200は、取得した全ての全体効果情報に基づいて、当該複数編成されたプログラムのうち、少なくとも一つのプログラムを決定する(プログラムを決定。ステップ14)。
【0057】
上記例において、編成されたプログラムP1~P15504について全体効果情報を取得した場合、決定部200は、取得した全ての全体効果情報を参照し、少なくとも一つのプログラムを決定する。
【0058】
決定部200は、たとえば、全体効果情報の値が最大となるプログラムを、実行するプログラムとして決定することができる。なお、全体効果情報の値が最大となるプログラムが複数ある場合、決定部200は、それらの中から一つのプログラムを、実行するプログラムとして決定する。或いは、決定部200は、予め設けた基準値よりも高い値を示す全体効果情報に対応するプログラムを、実行するプログラムとして決定してもよい。なお、全体効果情報の値によっては、基準値を超えるプログラムが無い可能性もありうる。この場合、決定部200は、最適なプログラムが無い旨のメッセージを表示装置30等に表示させてもよい。
【0059】
再生部300は、ステップ14で決定したプログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する(コンテンツデータを再生。ステップ15)。
【0060】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、利用者の身体に関する能力の維持または改善を支援するためのコンテンツを再生するためのコンテンツデータを、当該コンテンツの難易度を示す難易度情報、及び当該コンテンツのコンテンツ識別情報と紐付けて記憶する第1の記憶部100aと、利用者の身体に関する能力を示す能力情報を、当該利用者の利用者識別情報と紐付けて記憶する第2の記憶部100bと、複数のコンテンツの難易度情報、及び複数の利用者の能力情報に基づいて、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを少なくとも一つ決定する決定部200と、決定したプログラムを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する再生部300とを有する。
【0061】
このようなカラオケ装置Kによれば、複数のコンテンツの難易度情報、及び複数の利用者の能力情報に基づいて、複数の利用者全体に対して最適なプログラムを少なくとも一つ決定し、当該プログラムに含まれる各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生することができる。各利用者は、コンテンツデータの再生に合わせて各コンテンツを実施する。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、複数の利用者が一緒に一のプログラムを実施する際、利用者全体として効果が期待できるプログラムを実行できる。
【0062】
より具体的に、決定部200は、利用者でカラオケ装置を利用する際、所定数のコンテンツを組み合わせたプログラムを複数編成し、編成された一のプログラムを構成するコンテンツ毎の難易度情報及び一の利用者の能力情報に基づいて、当該一の利用者が当該一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す個別効果情報を取得し、一のプログラムについて取得した複数の利用者それぞれの個別効果情報に基づいて、当該複数の利用者全体で当該一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す全体効果情報を取得し、複数編成されたプログラムそれぞれについて取得した全体効果情報に基づいて、当該複数編成されたプログラムのうち、少なくとも一つのプログラムを決定することができる。なお、複数の利用者が一のコンテンツを実施した場合に期待される効果を示すコンテンツ別効果情報を取得し、取得した複数のコンテンツそれぞれのコンテンツ別効果情報に基づいて、当該複数の利用者全体で当該一のプログラムを実施した場合に期待される効果を示す全体効果情報を取得してもよい。
【0063】
このようなカラオケ装置Kによれば、複数の利用者それぞれの個別効果情報、及び複数の個別効果情報に基づく全体効果情報を用いて、利用者全体として効果が期待できるプログラムを決定することができる。
【0064】
<第2実施形態>
次に、
図8から
図11を参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置について説明する。本実施形態では、第2記憶部100bに記憶されている利用者の能力情報を更新する例について述べる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0065】
==カラオケ装置==
図8に示すように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、リモコン装置50、及び撮影手段60を備える。撮影手段60は、利用者を撮影可能なカメラである。なお、撮影手段60は、二つ以上備えられていてもよい。
【0066】
[記憶手段]
図9に示すように、本実施形態において、記憶手段10aの記憶領域の一部は、第1の記憶部100a及び第2の記憶部100bとして機能する。
【0067】
(第2の記憶部)
本実施形態に係る第2の記憶部100bは、利用者毎の顔画像データを記憶する。顔画像データは、利用者の顔を撮影して得られたデータである。たとえば、カラオケ装置Kは、ある利用者が初めてカラオケ装置Kを利用する際、撮影手段60によりある利用者の顔を撮影し、顔画像データを取得する。
【0068】
第2の記憶部100bは、能力情報及び顔画像データを、利用者識別情報と紐付けて記憶する。
【0069】
図10は、第2の記憶部100bが記憶する、能力情報、顔画像データ、及び利用者IDを示したテーブルの例である。
図10の例によれば、第2の記憶部100bは、15人(利用者U1~利用者U15)の能力情報及び顔画像データを記憶している。たとえば、利用者U1の利用者ID「ID***U1」には、能力情報の値として「85」、顔画像データとして「FD01」が紐付けられている。
【0070】
なお、顔画像データを利用者識別情報として用いることも可能である。この場合、第2の記憶部100bは、能力情報を顔画像データと紐付けて記憶する。
【0071】
[制御手段]
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、決定部200、再生部300、評価部400、及び更新部500として機能する(
図9参照)。
【0072】
(評価部)
評価部400は、決定したプログラムをある利用者が実施した場合、当該ある利用者の顔画像データ、及び当該プログラムを実施したある利用者を撮影して得られた映像データに基づいて、当該決定したプログラムに対する当該ある利用者の評価を行う。
【0073】
たとえば、再生部300は、決定部200が決定したプログラムPxを構成する各コンテンツに対応するコンテンツデータを再生する。利用者は、再生される映像に基づいて、プログラムPxを実施する。撮影手段60は、プログラムPxを実施する利用者を撮影し、映像データを取得する。
【0074】
評価部400は、公知の手法を用いて映像データを解析し、利用者の身体画像を特定する。評価部400は、第2の記憶部100bに記憶されている顔画像データが示す顔画像と、特定した利用者の身体画像に含まれる顔画像とを比較し、一致する顔画像の紐付けを行う。すなわち、評価部400は、一の利用者の顔画像データに対して当該一の利用者の身体画像のデータを紐付ける。
【0075】
評価部400は、映像データに含まれる利用者毎に評価を行う。評価部400は、公知の手法を用いて身体画像のデータを解析し、利用者の動きを求める。そして評価部400は、求めた利用者の動きをリファレンスデータと比較することにより評価を行う。
【0076】
リファレンスデータは、プログラムを構成する各コンテンツに対して行うべき動きを示すデータである。リファレンスデータは、コンテンツ毎に予め設定されている。第1の記憶部100aは、動きのリファレンスデータをコンテンツ識別情報と紐付けて記憶している。
【0077】
評価は、利用者の動きとリファレンスデータが示す動きとの一致度合いに応じて、たとえば0(最低評価)から10(最高評価)までの数値や、E(最低評価)からA(最高評価)までのランクで示される。
【0078】
また、評価部400は、映像データとして、決定したプログラムを構成するコンテンツ毎の効果情報に基づいて特定した、一のコンテンツを実施したある利用者を撮影して得られた映像データを用いることができる。
【0079】
たとえば、評価部400は、決定したプログラムPxを構成する複数のコンテンツのうち、効果情報が最も高い値を示すコンテンツCxを実施した利用者を撮影して得られた映像データを用いて評価を行うことができる(詳細は後述)。
【0080】
(更新部)
更新部500は、評価に基づいて、第2の記憶部100bに記憶された当該ある利用者の能力情報を更新する。
【0081】
更新部500は、評価に応じて能力情報を変更することにより、能力情報の更新を行う(詳細は後述)。
【0082】
==カラオケ装置Kの動作について==
次に、
図11を参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。
図11は、カラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。この例において、第1の記憶部100aは
図3及び
図4に示したテーブルを記憶し、第2の記憶部100bは
図10に示したテーブルを記憶しているとする。また、カラオケ装置Kは、第1実施形態で説明したコンテンツC01、C02、C03、C04、C05から構成されるプログラムP
1を、実行するプログラムとして決定したとする。
【0083】
利用者U1~利用者U15は、カラオケ装置Kが実行するプログラムP1を構成する各コンテンツを実施する。
【0084】
撮影手段60は、各コンテンツを実施する利用者U1~利用者U15を撮影し、映像データを取得する(各コンテンツを実施する利用者の映像データを取得。ステップ20)。
【0085】
評価部400は、プログラムP1をある利用者が実施した場合、ある利用者の顔画像データ、及びプログラムP1を実施したある利用者を撮影して得られた映像データに基づいて、プログラムP1に対する当該ある利用者の評価を行う(ある利用者を評価。ステップ21)。以下、利用者U3を例に説明する。
【0086】
評価部400は、ステップ20で取得した映像データを解析し、利用者U3の身体画像を特定する。評価部400は、第2の記憶部100bに記憶されている利用者U1~利用者U15の顔画像データが示す顔画像と、特定した利用者U3の身体画像に含まれる顔画像とを比較し、利用者U3の顔画像データに対して利用者U3の身体画像のデータを紐付ける。
【0087】
ここで、評価部400は、映像データとして、プログラムP1を構成するコンテンツ毎の効果情報に基づいて特定した、一のコンテンツを実施した利用者U3を撮影して得られた映像データを用いる。
【0088】
図3のテーブルによれば、コンテンツC01~コンテンツC05の難易度はそれぞれ「3」、「5」、「6」、「8」、「9」である。また
図10のテーブルによれば、利用者U3の能力情報は「74」である。よって、
図4のテーブルによれば、利用者U3がコンテンツC01~C05を実施した場合の効果情報は、「0」、「1」、「2」、「5」、「3」である。
【0089】
この場合、評価部400は、効果情報の値が最も高い「5」に対応するコンテンツC04を特定する。そして、評価部400は、映像データに含まれるコンテンツC04を実施した利用者U3の身体画像のデータを解析し、利用者U3の動きを求め、コンテンツC04に対応する動きのリファレンスデータと比較することにより評価を行う。
【0090】
たとえば、評価を0(最低評価)から11(最高評価)までの数値として示すとする。評価部400は、利用者U3の動きとリファレンスデータの動きが全く異なる場合、評価として「0」を出力する。一方、利用者U3の動きとリファレンスデータの動きがほぼ一致する場合、評価部400は、評価として「11」を出力する。
【0091】
更新部500は、ステップ21における評価に基づいて、第2の記憶部100bに記憶されたある利用者の能力情報を更新する(ある利用者の能力情報を更新。ステップ22)。
【0092】
能力情報の更新は、様々な手法により行うことができる。たとえば、更新部500は、利用者の能力情報、コンテンツの難易度情報、及び評価に基づいて、能力情報の更新を行う。
【0093】
具体的に、更新部500は、(D-1)×10+E(D:難易度、E:評価)の式で得られる値を、更新する能力情報として出力することができる。
【0094】
上述の通り、利用者U3の能力情報は「74」である。ここで、評価として「0」が出力された場合、更新部500は、コンテンツC04の難易度「8」に基づいて、能力情報「70」を求める。更新部500は、第2の記憶部100bに記憶されている利用者U3の能力情報を「74」から「70」に更新する。
【0095】
或いは、評価として「11」が出力された場合、更新部500は、コンテンツC04の難易度「8」に基づいて、能力情報「81」を求める。更新部500は、第2の記憶部100bに記憶されている利用者U3の能力情報を「74」から「81」に更新する。
【0096】
カラオケ装置Kは、利用者U1~利用者U15全ての能力情報の更新が完了するまで(ステップ23でYの場合まで)、ステップ21及びステップ22の処理を繰り返し行う。なお、評価部400及び更新部500の処理は、プログラムP1の実施中に各コンテンツデータを再生しながら行ってもよいし、プログラムP1の実施中に記録した映像データに基づいてプログラムP1の終了後に行ってもよい。
【0097】
なお、上記例において、最も高い効果情報に対応するコンテンツが複数特定される場合もありうる。この場合、評価部400は、複数のコンテンツそれぞれについて評価を行い、その統計値(平均値、中央値等)を出力してもよいし、高い方の評価(或いは低い方の評価)を出力してもよい。
【0098】
また、評価部400は、あるプログラムを構成する全てのコンテンツの評価、及び各コンテンツにおける効果情報に応じて求めた加重平均の値を評価としてもよい。また、評価部400は、あるプログラムを構成するコンテンツ毎の効果情報に基づいて一のコンテンツを特定する代わりに、スタッフがリモコン装置50等を介して入力したコンテンツを「一のコンテンツ」として特定してもよい。
【0099】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける第2の記憶部100bは、利用者毎の顔画像データを記憶する。カラオケ装置Kは、決定したプログラムをある利用者が実施した場合、当該ある利用者の顔画像データ、及び当該プログラムを実施した当該ある利用者を撮影して得られた映像データに基づいて、当該決定したプログラムに対する当該ある利用者の評価を行う評価部400と、評価に基づいて、第2の記憶部100bに記憶された当該ある利用者の能力情報を更新する更新部500と、を有する。このようなカラオケ装置Kによれば、プログラムを実施した際の評価に基づいて、能力情報を最新の状態に保つことができる。
【0100】
また、本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける第1の記憶部100aは、ある能力情報に対応する利用者が、ある難易度のコンテンツを実施した場合に期待される効果を示す効果情報を記憶し、評価部400は、映像データとして、決定したプログラムを構成するコンテンツ毎の効果情報に基づいて特定した、一のコンテンツを実施したある利用者を撮影して得られた映像データを用いる。このようなカラオケ装置Kによれば、効果情報に基づいて、利用者の評価をより正確に行うことができる。
【0101】
<変形例1>
第1の記憶部100aは、特徴情報をコンテンツ識別情報と紐付けて記憶してもよい。
【0102】
特徴情報は、順序情報や環境情報等、コンテンツの特徴を示す情報である。
【0103】
順序情報は、あるコンテンツを実施する最適な順序を示す情報である。コンテンツには、プログラムの前半(或いは後半)に実施することで高い効果が期待できるコンテンツや、あるプログラムと連続して実施することで高い効果が期待できるコンテンツがある。順序情報は、このようなコンテンツの特性に合わせて設定される。
【0104】
環境情報は、あるコンテンツを実施する最適な環境を示す情報である。環境は、季節、天候、時刻、利用者の人数等である。コンテンツには、春に実施することで高い効果が期待できるコンテンツ、雨の日に実施することで高い効果が期待できるコンテンツ、夕食前に実施することで高い効果が期待できるコンテンツ、20人以上で実施することで高い効果が期待できるコンテンツ等がある。環境情報は、このようなコンテンツの特性に合わせて設定される。なお、「晴れの日、且つ午前中に実施することで高い効果が期待できるコンテンツ」のようなコンテンツが存在する場合、一のコンテンツ(一のコンテンツのコンテンツ識別情報)に対して複数の環境情報が紐付けられていてもよい。
【0105】
第1の記憶部100aが特徴情報を記憶している場合、決定部200は、特徴情報を参照してプログラムを決定できる。
【0106】
具体的に、決定部200は、特徴情報を参照してプログラムを複数編成することができる。ここで、第1実施形態のコンテンツC01~C20のうち、コンテンツC01~C05のコンテンツIDに対して「プログラムの最初に実施することで高い効果が期待できる」という順序情報が紐付けられ、コンテンツC16~C20のコンテンツIDに対して「プログラムの最後に実施することで高い効果が期待できる」という順序情報が紐付けられているとする。この場合、決定部200は、順序情報を参照することにより、3000通りのプログラムP1~P3000を編成することができる。
【0107】
或いは、決定部200は、一のプログラムに含まれるコンテンツ毎の難易度情報、一の利用者の能力情報、及び特徴情報に基づいて、個別効果情報を取得することができる。
【0108】
たとえば、第1実施形態のコンテンツC01~C20のうち、コンテンツC01のコンテンツIDに対して「春に実施することで高い効果が期待できる」という環境情報が紐付けられているとする。
【0109】
ここで、第1実施形態の例によれば、通常の場合、利用者U1がプログラムP1を構成するコンテンツC01を実施した場合に期待される効果を示す効果情報の値は「0」となっている。一方、プログラムP1を構成するコンテンツC01を実施する時期が春である場合、決定部200は、効果情報の値を、たとえば「0」から「1」に補正する。この場合、利用者U1がプログラムP1を実施した場合に期待される効果を示す個別効果情報の値は「10」となる。
【0110】
以上から明らかなように、本変形例に係るカラオケ装置Kによれば、特徴情報に基づいて、より最適なプログラムを決定することができる。
【0111】
<変形例2>
カラオケ装置Kは、各利用者が実施したプログラム(当該プログラムを構成するコンテンツ)を示す履歴情報を、各利用者の利用者識別情報と紐付けて第2の記憶部100bに記憶させることができる。
【0112】
この場合、決定部200は、履歴情報を参照して、少なくとも一つのプログラムを決定することができる。たとえば、複数の利用者に対して同じコンテンツを繰り返し実施させたい場合、決定部200は、当該コンテンツが含まれるプログラムを、実行するプログラムとして決定する。或いは、利用者にとって飽きがこないようなプログラムを実施させたい場合、決定部200は、利用者が前回実施したプログラムに含まれるコンテンツと異なるコンテンツを少なくとも一つ含むプログラムを、実行するプログラムとして決定する。
【0113】
<その他>
市区町村や介護認定審査会等の審査機関による「要支援」、「要介護」といった等級の認定は、審査に時間を要する。従って、申請時と認定時で、利用者の状態が異なる可能性がありうる。たとえば、申請時は「要支援」のレベルであった利用者の状態が、認定時には「要介護」のレベルまで悪化していることもありうる。そこで、上記実施形態におけるカラオケ装置Kが記憶する利用者毎の能力情報を、審査機関が利用する外部のサーバ装置に送信できるようにしてもよい。
【0114】
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0115】
100a 第1の記憶部
100b 第2の記憶部
200 決定部
300 再生部
400 評価部
500 更新部
K カラオケ装置