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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】車両用制御システム、車両、制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20241031BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20241031BHJP
   H04L 12/46 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B60R16/02 660H
H04L12/28 100A
H04L12/28 200Z
H04L12/46 E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021058217
(22)【出願日】2021-03-30
(65)【公開番号】P2022154943
(43)【公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久浩
(72)【発明者】
【氏名】吉村 祐亮
(72)【発明者】
【氏名】徳永 智哉
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-078800(JP,A)
【文献】特開2014-017588(JP,A)
【文献】特開2005-352732(JP,A)
【文献】特開2020-064489(JP,A)
【文献】特開2020-077233(JP,A)
【文献】特開2018-078396(JP,A)
【文献】特開2020-032892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
H04L 12/28
H04L 12/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、動作要求に基づき動作を実行する動作部と、
車内ネットワークで接続された複数のスレーブECUと、
前記複数のスレーブECU間のデータ通信、及び前記複数のスレーブECUと車外装置との間のデータ通信を中継するゲートウェイ機能を備えるコアECUと、
前記動作部に対し動作を要求する複数のシステムからの動作要求部と
を備え、
前記動作要求部には、少なくとも車外装置からの要求又は車外装置から前記コアECUに追加された機能からの要求が含まれており、
前記複数のシステムからの動作要求を受け付けたとき、前記コアECUが前記複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行し、調停結果を前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信し、
前記コアECUと前記複数のスレーブECUとのうちの少なくとも1つは、前記動作部に対する前記車両のドライバによる動作指示又は操作部材を通じて入力された人からの動作指示の入力情報を取得し、前記複数のシステムからの動作要求に対する前記コアECUによる調停結果と前記動作指示とに対する調停を実行する
車両用制御システム。
【請求項2】
前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUは、前記作指示の入力情報を取得し、前記複数のシステムからの動作要求に対する前記コアECUによる調停結果と前記作指示とに対する調停を実行する
請求項に記載の車両用制御システム。
【請求項3】
前記コアECUは、前記動作指示の入力報を取得し、前記複数のシステムからの動作要求に対する前記コアECUによる調停結果と前記動作指示とに対する調停を実行し、調停結果を前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する
請求項1に記載の車両用制御システム。
【請求項4】
前記複数のシステムからの動作要求と前記作指示とのいずれを優先させるかを判断する判断部を備える
請求項からのいずれか一項に記載の車両用制御システム。
【請求項5】
前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUは、前記複数のシステムからの動作要求及び前記作指示のいずれを優先させるかを判断する判断部を備える
請求項に記載の車両用制御システム。
【請求項6】
前記判断部の判断は、前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUのプログラム書き換えによって変更可能である
請求項に記載の車両用制御システム。
【請求項7】
前記コアECUは、前記複数のシステムからの動作要求に対する前記コアECUによる調停結果とともに、前記複数のシステムからの動作要求と前記作指示とのいずれを優先させるかを示す情報を前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する
請求項及びのいずれか一項に記載の車両用制御システム。
【請求項8】
前記動作部は、灯体及び開閉体の少なくとも1つを含む
請求項1からのいずれか一項に記載の車両用制御システム。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の車両用制御システムを備える車両。
【請求項10】
車両用制御システムにおいて実行される制御方法であって、車両用制御システムは、
動作要求に基づき動作を実行する動作部と、
車内ネットワークで接続された複数のスレーブECU間のデータ通信、及び前記複数のスレーブECUと車外装置との間のデータ通信を中継するゲートウェイ機能を備えたコアECUと、
前記動作部に対し動作を要求する複数のシステムからの動作要求部と
を備え、
前記動作要求部には、少なくとも車外装置からの要求又は車外装置から前記コアECUに追加された機能からの要求が含まれており、
前記制御方法は、
前記複数のシステムからの動作要求を受け付けたとき、前記コアECUが前記複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行する段階と、
前記コアECUが、調停結果を前記複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する段階と、
前記コアECUと前記複数のスレーブECUとのうちの少なくとも1つが、前記動作部に対する、車両のドライバによる動作指示又は操作部材を通じて入力された人からの動作指示の入力情報を取得し、前記複数のシステムからの動作要求に対する前記コアECUによる調停結果と前記動作指示とに対する調停を実行する段階と
を備える制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用制御システム、車両、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に対して新たな機能の追加や既存機能の削除を実施できる車両用制御装置が記載されている。特許文献2には、複数の車内ネットワーク間の中継を行う車載中継装置が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2019-159661号公報
[特許文献2] 特開2014-193654号公報
【発明の概要】
【0003】
第1の態様において、車両用制御システムが提供される。車両用制御システムは、車両に搭載され、動作要求に基づき動作を実行する動作部を備える。車両用制御システムは、車内ネットワークで接続された複数のスレーブECUを備える。車両用制御システムは、複数のスレーブECU間のデータ通信、及び複数のスレーブECUと車外装置との間のデータ通信を中継するゲートウェイ機能を備えるコアECUを備える。車両用制御システムは、動作部に対し動作を要求する複数のシステムからの動作要求部を備える。動作要求部には、少なくとも車外装置からの要求又は車外装置からコアECUに追加された機能からの要求が含まれている。複数のシステムからの動作要求を受け付けたとき、コアECUが複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行し、調停結果を複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信してよい。
【0004】
コアECUと複数のスレーブECUとのうちの少なくとも1つは、動作部に対する人からの動作指示の入力情報を取得し、複数のシステムからの動作要求に対するコアECUによる調停結果と人からの動作指示とに対する調停を実行してよい。
【0005】
複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUは、人からの動作指示を取得し、複数のシステムからの動作要求に対するコアECUによる調停結果と人からの動作指示とに対する調停を実行してよい。
【0006】
コアECUは、人から動作指示の入力指示情報を取得し、複数のシステムからの動作要求に対するコアECUによる調停結果と人からの動作指示とに対する調停を実行し、調停結果を複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信してよい。
【0007】
複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを判断する判断部を備えてよい。
【0008】
複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUは、複数のシステムからの動作要求及び人からの動作指示のいずれを優先させるかを判断する判断部を備えてよい。
【0009】
判断部の判断は、複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUのプログラム書き換えによって変更可能であってよい。
【0010】
コアECUは、複数のシステムからの動作要求に対するコアECUによる調停結果とともに、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを示す情報を複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信してよい。
【0011】
動作部は、灯体及び開閉体の少なくとも1つを含んでよい。
【0012】
第2の態様において、車両が提供される。車両は、上記の車両用制御システムを備える。
【0013】
第3の態様において、制御方法が提供される。制御方法は、車両用制御システムにおいて実行される制御方法である。車両用制御システムは、動作要求に基づき動作を実行する動作部と、車内ネットワークで接続された複数のスレーブECU間のデータ通信、及び複数のスレーブECUと車外装置との間のデータ通信を中継するゲートウェイ機能を備えたコアECUと、動作部に対し動作を要求する複数のシステムからの動作要求部とを備え、動作要求部には、少なくとも車外装置からの要求又は車外装置からコアECUに追加された機能からの要求が含まれている。制御方法は、複数のシステムからの動作要求を受け付けたとき、コアECUが複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行する段階を備える。制御方法は、コアECUが、調停結果を複数のスレーブECUのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する段階を備える。
【0014】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る車両用制御装置が備えるコアECU202、スレーブECU100a及び動作部150aの構成を模式的に示す。
図2】一実施形態に係る車両20が備える全体的な機能構成を示す。
図3】車両20の変形例である車両320が備える全体的な機能構成を示す。
図4】コンピュータ2000の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、一実施形態に係る車両用制御装置が備えるコアECU202、スレーブECU100a及び動作部150aの構成を模式的に示す。図1は、動作部150aを動作させる制御を概略的に説明するための図である。動作部150aは、例えばエクステリアライトの駆動装置であるとする。
【0018】
コアECU202は、音声支援機能11、コネクテッド機能12、拡張アプリ機能13、AD機能14、及びシステム間調停部102を備える。スレーブECU100aは、人-システム間調停部120aと、エクステリアライト制御部140aと、ドアロック検出機能15と、ドライバ操作検出機能16とを備える。
【0019】
コアECU202が備える音声支援機能11、コネクテッド機能12、拡張アプリ機能13、AD機能14は、各種システムからの動作部150aに対する動作要求を取得する機能ブロックである。音声支援機能11は、音声による動作要求を取得して、動作要求をシステム間調停部102に出力する。コネクテッド機能12は、動作部150aに対する車外装置からの動作要求をインターネット等の通信網を介して受信して、動作要求をシステム間調停部102に出力する。拡張アプリ機能13は、コアECU202の機能を拡張するソフトウェアにより実現され、車外装置から追加される機能である。拡張アプリ機能13は、コアECU202内で動作部150aに対する動作要求を生成してシステム間調停部102に出力する。AD機能14は、自動運転に関する機能ブロックである。AD機能14は、AD機能を持つ自動運転システムや各種センサの出力等に基づいて動作部150aの動作要求を取得してシステム間調停部102に出力する。なお、動作部150aの動作要求は、エクステリアライトを点灯させること、エクステリアライトを消灯させること、エクステリアライトの点灯モードを変えること等を含む。
【0020】
システム間調停部102は、音声支援機能11、コネクテッド機能12、拡張アプリ機能13、及びAD機能14から取得した動作部150aの動作要求を調停して、動作部150aをどのように動作させるかを決定して、決定した動作を動作部150aに要求する制御信号を生成して、人-システム間調停部120aに出力する。
【0021】
スレーブECU100aにおいて、ドアロック検出機能15の状態を示す制御信号を人-システム間調停部120aに出力する。ドライバ操作検出機能16は、ドライバによるエクステリアライトのターンスイッチの操作を取得して、操作情報をドライバ意思決定機能130に出力する機能ブロックである。ドライバ意思決定機能130は、動作部150aの動作に関するドライバの意思を決定し、決定した動作を要求する制御信号を人-システム間調停部120aに出力する。
【0022】
人-システム間調停部120aは、システム間調停部102からの制御信号、ドアロック検出機能15からの制御信号及びドライバ意思決定機能130から取得した制御信号を調停して、動作部150aをどのように動作させるかを決定して、決定した動作を動作部150aに要求する制御信号を生成して、エクステリアライト制御部140aに出力する。エクステリアライト制御部140aは、入力された制御信号に基づいて、動作部150aを動作させる駆動信号を動作部150aに出力する。
【0023】
このように、システム間調停部102は、音声支援機能11、コネクテッド機能12、拡張アプリ機能13、AD機能14からの動作要求を調停するので、仮に、コアECU202が提供する新たな機能として、車外装置から動作部150aを動作させるサービスを追加する場合、システム間調停部102に新たなサービスによる動作要求を追加して、システム間調停部102で複数のシステム間の調停を行えばよい。そのため、コアECU202に外部インタフェースを追加したり、システム間調停部102と人-システム間調停部120aとの間のインタフェースを変更する必要がない。
【0024】
また、人-システム間調停部120aは、人-システム間調停部120aによるシステム間の調停結果と、ドライバ等の人の操作による動作要求とを調停して、エクステリアライト制御部140aに出力する制御信号を生成する。そのため、新たなサービスを追加する場合に、人-システム間調停部120aとエクステリアライト制御部140aとの間のインタフェースを変更する必要がない。このように、システム間調停部102によるシステム間の動作要求の調停と、人-システム間調停部120aによる人とシステム間の動作要求の調停とを行う構成を備えるので、コアECU202に新たなサービスを追加する場合に、新たなインタフェースを導入する等のシステム変更が少なくなる。そのため、人のスイッチ操作等に基づく動作要求と、既存システムからの動作要求を調停するための制御ロジックの構築にかかる開発工数を低減することができる。
【0025】
図2は、一実施形態に係る車両20が備える全体的な機能構成を示す。車両20は、車両用制御システム22を備える。車両用制御システム22は、TCU201、コアECU202、スレーブECU203、ICB204、スレーブECU100a、スレーブECU100b、スレーブECU205a、スレーブECU205b、操作部材170a及び操作部材170bを備える。なお、図2には車両20が車両用制御システム22を備える構成を示すが、車両20の構成は本実施形態の例に限られず、他の構成要素を備えてよい。車両用制御システム22も同様に、車両用制御システム22の構成は本実施形態の例に限られず、他の構成要素を備えてよい。図2には全ての構成要素が示されているわけではない。
【0026】
コアECU202、スレーブECU203、ICB204、スレーブECU100a、スレーブECU100b、スレーブECU205a、及びスレーブECU205bは、車載機器の制御を行う電子制御ユニット(Electronic Control Unit)である。コアECU202、ICB204、スレーブECU100a、スレーブECU100b、スレーブECU205a、及びスレーブECU205bのそれぞれのECUは、プロセッサ及び揮発性メモリ及び不揮発性メモリを備えるコンピュータを含んで構成され得る。TCU201は、テレマティクス制御ユニット(Telematics Control Unit)である。
【0027】
TCU201は、車両20外との間の無線通信を担う。例えば、TCU201は、移動体網を通じた無線通信や、無線LAN通信を担う。車外装置の一例である通信端末50は、TCU201を通じてコアECU202と通信可能である。例えば、通信端末50の利用者は、通信端末50を用いてコアECU202と通信し、車両20のパワーウィンドウを遠隔操作することができる。
【0028】
コアECU202は、車内ネットワーク180aを介してTCU201に接続されている。コアECU202とTCU201とは、車内ネットワーク180aを通じて相互に通信可能である。コアECU202は車内ネットワーク180bを介してスレーブECU203に接続されている。コアECU202とスレーブECU203とは、車内ネットワーク180bを通じて相互に通信可能である。スレーブECU203は、例えば、自動運転システムに関するECUである。コアECU202は車内ネットワーク180cを介してICB204に接続されている。コアECU202とICB204とは車内ネットワーク180cを通じて相互に通信可能である。ICB204は、音声支援機能や拡張アプリを搭載するICB(Infotainment Control Box)である。ICB204はディスプレイ等のユーザインタフェースを備えていてもよい。ICB204はスレーブECUの一例である。ICB204は、動作部150に対する動作要求を発生し得る。コアECU202は車内ネットワーク180dを介してスレーブECU100aに接続されている。コアECU202とスレーブECU100aとは、車内ネットワーク180dを通じて相互に通信可能である。コアECU202は車内ネットワーク180eを介してスレーブECU100bに接続されている。コアECU202とスレーブECU100bとは、車内ネットワーク180eを通じて相互に通信可能である。スレーブECU100aは車内ネットワーク180fを介してスレーブECU205aに接続されている。スレーブECU100aとスレーブECU205aとは、車内ネットワーク180fを通じて相互に通信可能である。スレーブECU100bは車内ネットワーク180gを介してスレーブECU205bに接続されている。スレーブECU100bとスレーブECU205bとは、車内ネットワーク180gを通じて相互に通信可能である。
【0029】
車内ネットワーク180aは、例えば、イーサネット(登録商標)に準拠した通信ネットワークである。車内ネットワーク180b、車内ネットワーク180c、車内ネットワーク180d、車内ネットワーク180e、車内ネットワーク180f及び車内ネットワーク180gは、例えば、CAN(Controller Area Network)通信ネットワークである。
【0030】
図2に示す例を用いて具体的に説明する。コアECU202は、システム間調停部102を備える。スレーブECU100aは、判断部110a及び人-システム間調停部120aを備える。スレーブECU100bは、判断部110b及び人-システム間調停部120bを備える。操作部材170aの出力は人-システム間調停部120aに入力され、操作部材170bの出力は、人-システム間調停部120bに入力される。
【0031】
動作部150a及び動作部150bは、動作要求に基づき動作を実行する。動作部150aは、例えばエクステリアライトでの駆動装置である。動作部150bはパワーウィンドウの駆動装置である。操作部材170aは、例えば、エクステリアライトのターンスイッチである。操作部材170aは、例えば、パワーウィンドウの操作スイッチである。なお、本実施形態では、動作部としてエクステリアライトやパワーウィンドウの駆動装置を例示する。しかし、動作部は、エクステリアライトで等の灯体やパワーウィンドウ等の窓用の駆動装置の他に、サンルーフ、テールゲート、ドア等の開閉体の駆動装置や、ワイパー、ドアロック、エアコンディショナ、ホーン等の様々な車載機器の駆動装置であってよい。なお、動作部は、ボディ系の駆動装置に限らず、走行系の駆動装置であってよい。
【0032】
スレーブECU203、ICB204、スレーブECU100a及びスレーブECU100bは、車内ネットワーク180aで接続されている。コアECU202は、スレーブECU203、ICB204、スレーブECU100a、スレーブECU100b、スレーブECU205a、及びスレーブECU205bとの間のデータ通信、及びICB204、スレーブECU100a、スレーブECU100bと通信端末50との間のデータ通信を中継するゲートウェイ機能を備える。コアECU202は「セントラルECU」 や「マスタECU」等と 呼ばれる場合もある。
【0033】
コアECU202は、動作部150に対し動作を要求する複数のシステムから動作要求を受け付ける。例えば、図1に示すICB204に搭載される音声支援機能11、TCU201に搭載されるコネクテッド機能12、ICB204に搭載される拡張アプリ機能13、スレーブECU203のAD機能等によって動作要求を受け付ける。動作部150に対する動作要求は、例えば車外の通信端末50から送信され、コアECU202はTCU201を通じて送信された動作要求を受け付けてよい。コアECU202は、スレーブECU203から送信された動作部150に対する動作要求を受け付けてよい。動作部150に対する動作要求は、ICB204によって検出された情報に基づいてコアECU202の内部で生成されてよい。動作要求は、少なくとも通信端末50からの要求又は通信端末50からコアECU202に追加された機能からの要求が含まれる。
【0034】
コアECU202は、複数のシステムからの動作要求を受け付けたとき、複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行し、調停結果をスレーブECU100a及びスレーブECU100bのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する。具体的には、コアECU202は、システム間調停部102が複数のシステムからの動作要求に対する調停を実行する。
【0035】
このように、車両20のボディに関する動作要求をコアECU202が受け口となって調停を行う。そのため、車外装置と車内装置との間のゲートウェイ機能を備えるコアECU202の調停ロジックのみを変更するだけで、他のインタフェースには影響を与えずに新しいサービスや機能を追加することができる。そのため、新しいサービスや機能を追加する際の開発工数を低減することができる。また、コアECU202の機能更新は、OTA(Over the Air)でもできるので、新しいサービスや機能を追加するために必要となる開発工数を削減することができる。
【0036】
コアECU202とスレーブECU203、ICB204、スレーブECU100a及びスレーブECU100bとのうちの少なくとも1つは、動作部150に対する人からの動作指示の入力情報を取得し、複数のシステムからの動作要求に対するコアECU202による調停結果と人からの動作指示とに対する調停を実行する。図2の構成では、スレーブECU100a及びスレーブECU100bのうちの少なくとも1つのスレーブECUは、人からの動作指示を取得し、複数のシステムからの動作要求に対するコアECU202による調停結果と人からの動作指示とに対する調停を実行する。例えば、人-システム間調停部120aは、コアECU202による調停結果と、操作部材170aを通じて入力された人からの動作指示とに対する調停を実行する。また、人-システム間調停部120bが、コアECU202による調停結果と、操作部材170bを通じて入力された人からの動作指示とに対する調停を実行する。スレーブECU100aは、調停結果に応じた制御信号をスレーブECU205aに送信することにより、スレーブECU205aに動作部150aを動作させる。スレーブECU100bは、調停結果に基づく制御信号をスレーブECU205bに送信することにより、スレーブECU205bに動作部150bを動作させる。このように、人からの入力情報をコアECU202を通じて調停させる必要がないため、人の操作に対する応答性を高めることができる。また、調停に関する開発工数を削減することができる。
【0037】
判断部110a及び判断部110bは、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを判断する。なお、スレーブECU100a及びスレーブECU100bのうちの少なくとも1つのスレーブECUが、複数のシステムからの動作要求及び人からの動作指示のいずれを優先させるかを判断する判断部を備える。判断部110a及び判断部110bをスレーブECU100a及びスレーブECU100bに設けることで、コアECU202より後段のインタフェースを変更することなく調停を行うことが可能になる。また、人の操作に対する応答性を高めることができる。
【0038】
判断部110a及び判断部110bの判断は、スレーブECU100a及びスレーブECU100bのうちの少なくとも1つのスレーブECUのプログラム書き換えによって変更可能であってよい。これにより、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを、OTA等のプログラム書き換えによって切り替えることができる。そのため、例えば高いモードの自動運転に対応していない車両を、高い自動運転モードに対応した車両にする場合、人優先からシステム優先に制御を切り替える必要があるが、その切り替えをプログラム書き換えによって行うことができる。
【0039】
なお、コアECU202は、複数のシステムからの動作要求に対するコアECU202による調停結果とともに、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを示す情報を、スレーブECU100a及びスレーブECU100bのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信してよい。これにより、スレーブECU100がプログラム書き換えに対応していない場合でも、コアECU202のプログラム書き換えを行うことで、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを切り替えることができる。
【0040】
図3は、車両20の変形例である車両320が備える全体的な機能構成を示す。車両320は、車両用制御システム22の変形例としての車両用制御システム322を備える。車両用制御システム322は、TCU201、コアECU302、スレーブECU203、ICB204、スレーブECU400a、スレーブECU400b、操作部材170a及び操作部材170bを備える。ここでは、車両用制御システム322と図2に示す車両用制御システム22との相違点を主に説明する。
【0041】
車両用制御システム322においては、コアECU302は、システム間調停部102に加えて、人-システム間調停部120及び判断部110を備える。スレーブECU400aは、判断部110a及び人-システム間調停部120aに対応する機能を備えず、スレーブECU400bは、判断部110b及び人-システム間調停部120bに対応する機能を備えない。操作部材170a及び操作部材170bの出力は、人-システム間調停部120に入力される。スレーブECU400aはスレーブECU205aを介して動作部150aを動作させ、スレーブECU400bはスレーブECU205aを介して動作部150bを動作させる。
【0042】
車両用制御システム322は、車両用制御システム22とは異なり、コアECU202が、システム間の動作要求の調停結果と人の動作指示との調停を行う。具体的には、コアECU202は、人から動作指示の入力指示情報を取得し、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とに対する調停を実行し、調停結果をスレーブECU400a及びスレーブECU400bのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する。
【0043】
より具体的には、人-システム間調停部120は、システム間調停部102から複数のシステムからの動作要求の調停結果を取得する。また、人-システム間調停部120は、人から動作指示の入力指示情報を操作部材170a及び操作部材170bを通じて取得する。そして、人-システム間調停部120は、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とに対する調停を実行し、調停結果をスレーブECU400a及びスレーブECU400bのうちの少なくとも1つのスレーブECUへ送信する。なお、判断部110は、複数のシステムからの動作要求と人からの動作指示とのいずれを優先させるかを判断する。
【0044】
車両用制御システム322によっても、車両用制御システム22と同様に、コアECU202が複数のシステムからの動作要求の調停を行い、調停結果と人の動作指示との調停を行う。これにより、車両用制御システム22と同様に、コアECU202が複数のシステムからの動作要求の調停処理を行うので、サービスや機能を追加する場合に、調停処理以降のインタフェースを変更しなくて済む。そのため、自動運転機能、拡張アプリケーションや新しいサービスを適時に追加することが容易になる。また、開発工数の増大を抑制することができる。
【0045】
車両20は、輸送機器の一例としての車両である。車両は、内燃機関を備える自動車、電気自動車、燃料電池自動車(FCV)等の自動車であってよい。自動車は、バス、トラック、二輪自動車等を含む。車両は、鞍乗型車両等であってよく、バイクであってよい。輸送機器としては、車両の他に、無人航空機を含む航空機、船舶等の機器を含む。輸送機器は、人又は物品を輸送する任意の機器であってよい。輸送機器は移動体の一例である。移動体は、輸送機器に限らず、移動可能な任意の機器であってよい。
【0046】
図4は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ2000の例を示す。コンピュータ2000にインストールされたプログラムは、コンピュータ2000を、実施形態に係る車両用制御システム等のシステム又はシステムの各部、もしくはコアECU202、コアECU302、スレーブECU100a、スレーブECU100b等の装置又は当該装置の各部として機能させる、当該システム又はシステムの各部もしくは当該装置又は当該装置の各部に関連付けられるオペレーションを実行させる、及び/又は、実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2000に、本明細書に記載の処理手順及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU2012によって実行されてよい。
【0047】
本実施形態によるコンピュータ2000は、CPU2012、及びRAM2014を含み、それらはホストコントローラ2010によって相互に接続されている。コンピュータ2000はまた、ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040を含む。ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040は、入力/出力コントローラ2020を介してホストコントローラ2010に接続されている。
【0048】
CPU2012は、ROM2026及びRAM2014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0049】
通信インタフェース2022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。フラッシュメモリ2024は、コンピュータ2000内のCPU2012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ROM2026は、アクティブ化時にコンピュータ2000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入力/出力チップ2040はまた、キーボード、マウス及びモニタ等の様々な入力/出力ユニットをシリアルポート、パラレルポート、キーボードポート、マウスポート、モニタポート、USBポート、HDMI(登録商標)ポート等の入力/出力ポートを介して、入力/出力コントローラ2020に接続してよい。
【0050】
プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、又はメモリカードのようなコンピュータ可読記憶媒体又はネットワークを介して提供される。RAM2014、ROM2026、又はフラッシュメモリ2024は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。プログラムは、フラッシュメモリ2024、RAM2014、又はROM2026にインストールされ、CPU2012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2000に読み取られ、プログラムと上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0051】
例えば、コンピュータ2000及び外部デバイス間で通信が実行される場合、CPU2012は、RAM2014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2022は、CPU2012の制御下、RAM2014及びフラッシュメモリ2024のような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取った送信データをネットワークに送信し、ネットワークから受信された受信データを、記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0052】
また、CPU2012は、フラッシュメモリ2024等のような記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2014に読み取られるようにし、RAM2014上のデータに対し様々な種類の処理を実行してよい。CPU2012は次に、処理されたデータを記録媒体にライトバックする。
【0053】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理にかけられてよい。CPU2012は、RAM2014から読み取られたデータに対し、本明細書に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々な種類のオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々な種類の処理を実行してよく、結果をRAM2014にライトバックする。また、CPU2012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2012は、第1の属性の属性値が指定されている、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0054】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ2000上又はコンピュータ2000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能である。コンピュータ可読記憶媒体に格納されたプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2000に提供してよい。
【0055】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000をコアECU202として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、コアECU202の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるコアECU202の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のコアECU202が構築される。
【0056】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000をコアECU302として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、コアECU302の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるコアECU302の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のコアECU302が構築される。
【0057】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000をスレーブECU100aとして機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、スレーブECU100aの各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるスレーブECU100aの各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のスレーブECU100aが構築される。
【0058】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000をスレーブECU100bとして機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、スレーブECU100bの各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるスレーブECU100bの各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のスレーブECU100bが構築される。
【0059】
様々な実施形態が、ブロック図等を参照して説明された。ブロック図において各ブロックは、(1)オペレーションが実行されるプロセスの段階又は(2)オペレーションを実行する役割を持つ装置の各部を表わしてよい。特定の段階及び各部が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウエア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理オペレーション、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウエア回路を含んでよい。
【0060】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく実行され得る命令を含む製品の少なくとも一部を構成する。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0061】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0062】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、説明された処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0063】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0064】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0065】
11 音声支援機能
12 コネクテッド機能
13 拡張アプリ機能
14 AD機能
15 ドアロック検出機能
16 ドライバ操作検出機能
20 車両
22 車両用制御システム
100 スレーブECU
110 判断部
120 人-システム間調停部
130 ドライバ意思決定機能
140 エクステリアライト制御部
150 動作部
170 操作部材
180 車内ネットワーク
201 TCU
202 コアECU
203 スレーブECU
204 ICB
205 スレーブECU
320 車両
322 車両用制御システム
302 コアECU
400 スレーブECU
2000 コンピュータ
2010 ホストコントローラ
2012 CPU
2014 RAM
2020 入力/出力コントローラ
2022 通信インタフェース
2024 フラッシュメモリ
2026 ROM
2040 入力/出力チップ
図1
図2
図3
図4