(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
F24H 15/136 20220101AFI20241031BHJP
F24H 15/262 20220101ALI20241031BHJP
F24H 15/395 20220101ALI20241031BHJP
F24H 1/14 20220101ALN20241031BHJP
F24H 15/45 20220101ALN20241031BHJP
【FI】
F24H15/136
F24H15/262
F24H15/395
F24H1/14 B
F24H15/45
(21)【出願番号】P 2021189854
(22)【出願日】2021-11-24
【審査請求日】2024-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】及川 諒弥
(72)【発明者】
【氏名】田村 竹年
(72)【発明者】
【氏名】小島 大輔
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-28459(JP,A)
【文献】特開2021-46971(JP,A)
【文献】特開平4-186053(JP,A)
【文献】特開2008-39264(JP,A)
【文献】特開2021-131201(JP,A)
【文献】特開平7-151381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/136
F24H 15/262
F24H 15/395
F24H 1/10
F24H 1/14
F24D 17/00
F16L 53/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯装置であって、前記給湯装置は、
給水管からの水を加熱して給湯栓に接続された給湯管から給湯する給湯回路と、
前記給湯装置の制御を行う制御部と、
前記給湯装置の機内の凍結を予防する複数の凍結予防方法の案内文を保持する記憶手段と、
ユーザに対して前記凍結予防方法の案内文を報知する報知部と、
を備え、
前記記憶手段は、前記給湯装置の設置地点を示す情報を含むユーザ登録情報を保持し、
前記ユーザ登録情報を用いて前記設置地点に関する気象情報を収集する収集手段と、
をさらに備え、
前記気象情報は、前記設置地点の気温情報と前記設置地点の風速情報を含み、
前記制御部は、前記気温情報と前記風速情報とに基づき、前記凍結予防方法の案内文のいずれかを報知する
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
前記気温情報と前記風速情報とに基づいて、凍結の危険レベルを判定する判定手段を備え、
前記制御部は、
前記判定手段による判定結果が、凍結の危険がないと判定した場合に、前記凍結予防方法の案内文を報知せず、
前記判定手段による判定結果が、凍結の危険があり危険レベルが第1の危険レベルの場合に、前記凍結予防方法の案内文のうち第1の案内文を報知し、
前記判定手段による判定結果が、前記第1の危険レベルより危険レベルが高い第2の危険レベルの場合に、前記第1の案内文と異なる第2の案内文を報知し、
前記判定手段による判定結果が、前記第2の危険レベルより危険レベルが高い第3の危険レベルの場合に、前記第1の案内文および前記第2の案内文と異なる第3の案内文を報知する
ことを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
【請求項3】
機内の凍結を予防する凍結予防ヒータを備え、
前記判定手段による判定結果が、凍結の危険があると判定した場合に前記凍結予防ヒータに通電し、
前記第1の案内文は、前記給湯装置に通電した状態を維持するよう促す案内を含み、
前記第2の案内文は、前記給湯栓を開栓して通水を行うことを促す案内を含み、
前記第3の案内文は、前記給湯装置の機内の水抜きをすることを促す案内を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
【請求項4】
前記気温情報は、前記設置地点の現在の気温を含み、
前記風速情報は、前記設置地点の現在の風速を含む
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の給湯装置。
【請求項5】
前記気温情報は、前記設置地点の予想気温を含み、
前記風速情報は、前記設置地点の予想風速を含む
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の給湯装置。
【請求項6】
前記報知部は、インターネットに接続可能な情報端末装置であり、案内文と共に、当該案内文よりも詳細な凍結予防方法が記述されたウェブページへのリンクを表示する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加熱手段を備えて給水管から水を加熱することのできる給湯装置では、インターネットに接続して装置の設置地点の気象情報を入手して、凍結予防に関する制御を実現するものがある。
例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、設置地点の気象情報の活用は、凍結予防に関しては外気温度の活用のみに限られており、当該情報の更なる活用の余地がある。
【0005】
本発明はかかる背景を鑑みてなされたものであり、外部の気象情報を活用して、給湯装置の運転を適切に制御し、凍結予防に適した報知を行うことができる給湯装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1では、給湯装置であって、前記給湯装置は、給水管からの水を加熱して給湯栓に接続された給湯管から給湯する給湯回路と、前記給湯装置の制御を行う制御部と、前記給湯装置の機内の凍結を予防する複数の凍結予防方法の案内文を保持する記憶手段と、ユーザに対して前記凍結予防方法の案内文を報知する報知部と、を備え、前記記憶手段は、前記給湯装置の設置地点を示す情報を含むユーザ登録情報を保持し、前記ユーザ登録情報を用いて前記設置地点に関する気象情報を収集する収集手段と、をさらに備え、前記気象情報は、前記設置地点の気温情報と前記設置地点の風速情報を含み、前記制御部は、前記気温情報と前記風速情報とに基づき、前記凍結予防方法の案内文のいずれかを報知することを特徴とした。
【0007】
請求項2では、前記気温情報と前記風速情報とに基づいて、凍結の危険レベルを判定する判定手段を備え、前記制御部は、前記判定手段による判定結果が、凍結の危険がないと判定した場合に、前記凍結予防方法の案内文を報知せず、前記判定手段による判定結果が、凍結の危険があり危険レベルが第1の危険レベルの場合に、前記凍結予防方法の案内文のうち第1の案内文を報知し、前記判定手段による判定結果が、前記第1の危険レベルより危険レベルが高い第2の危険レベルの場合に、前記第1の案内文と異なる第2の案内文を報知し、前記判定手段による判定結果が、前記第2の危険レベルより危険レベルが高い第3の危険レベルの場合に、前記第1の案内文および前記第2の案内文と異なる第3の案内文を報知することを特徴とした。
【0008】
請求項3では、機内の凍結を予防する凍結予防ヒータを備え、前記判定手段による判定結果が、凍結の危険があると判定した場合に前記凍結予防ヒータに通電し、前記第1の案内文は、前記給湯装置に通電した状態を維持するよう促す案内を含み、前記第2の案内文は、前記給湯栓を開栓して通水を行うことを促す案内を含み、前記第3の案内文は、前記給湯装置の機内の水抜きをすることを促す案内を含むことを特徴とした。
【0009】
請求項4では、前記気温情報は、前記設置地点の現在の気温を含み、前記風速情報は、前記設置地点の現在の風速を含むことを特徴とした。
【0010】
請求項5では、前記気温情報は、前記設置地点の予想気温を含み、前記風速情報は、前記設置地点の予想風速を含むことを特徴とした。
【0011】
請求項6では、前記報知部は、インターネットに接続可能な情報端末装置であり、案内文と共に、当該案内文よりも詳細な凍結予防方法が記述されたウェブページへのリンクを表示することを特徴とした。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、凍結予防に適した報知を行うことができるので、ユーザが適切に凍結予防の対処が行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1の実施形態における給湯装置の概略構成図
【
図2】本発明の第1の実施形態における給湯装置のブロック図
【
図3】本発明の第1の実施形態における給湯装置のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明にかかる給湯装置1の第1の実施形態を
図1および
図2を参照して説明する。なお、各図において、共通する構成要素や同種の構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を適宜省略する。
【0015】
図1~
図2に示すように、1は本実施形態の給湯装置1で、2は灯油等を燃料とし燃料を燃焼させて火炎を発生させる燃焼手段としてのバーナ部2で、3は台所や洗面所等に設けられた給湯栓3で、4は給湯装置1を遠隔操作する操作手段としてのリモコン4である。
【0016】
5は燃料としての燃油を気化する気化器5で、6は気化器5に備えられ燃油を気化可能な温度まで加熱する気化ヒータ6で、7は気化器5の温度を検出する気化温度センサ7で、8は気化器5と連通し気化器5で気化された気化ガスと一次空気とを予混合する混合室8で、9は混合室8底部に設けられ混合室8を加熱する混合室ヒータ9で、10は混合室8の温度を検出する混合室温度センサ10で、11は混合室8と連通し混合室8で予混合された予混合ガスを燃焼させる燃焼部11で、12は気化器5の背面で燃焼部11上に突出された複数個の吸熱フィン12で、吸熱フィン12は燃焼熱を気化器5にフィードバックして、気化ヒータ6および混合室ヒータ9の通電量を極力抑えるものである。
【0017】
13は気化器5に燃油を噴霧するノズル13で、14はノズル13に送油管15を介して燃油を圧送する電磁ポンプ14で、16は燃焼ファン16で送風路17を介して気化器5の入口および燃焼部11とカバー枠18との間の空気室19とに連通し、吸込口20より吸引した燃焼空気を気化器5には予混合用の一次空気として供給し、空気室19には気化器5側方を通り混合室8の下方から燃焼部11で燃焼される二次空気として供給するものである。
【0018】
21は燃焼室22内に収容されたフィンアンドチューブ式の熱交換器21で、この熱交換器21において、バーナ部2の燃焼により発生した燃焼ガスによって受熱管23を流通する水が加熱されるものである。なお、熱交換器21を通過した燃焼ガスは排気口24より給湯装置1外に排気されるものである。
【0019】
25は給水源から供給される水を熱交換器21に流通させる給水管25で、26は熱交換器21で加熱された湯を流通させ、給湯栓3に湯を供給する給湯管26で、27は給水管25から分岐したバイパス管としての給水バイパス管27であり、給水管25および給湯管26は熱交換器21の受熱管23と接続され、受熱管23と給水管25と給湯管26と給水バイパス管27とで水が流通する給湯回路45を構成するものである。
【0020】
28は給湯管26と給水バイパス管27との接続部に設けられ、給湯管26からの湯と給水バイパス管27からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁28で、29は給水管25に設けられ給水温度を検出する給水温度検出手段としての給水温度センサ29で、30は給水管25に設けられ熱交換器21に流入する流量を検出する流量検出手段としての流量センサ30で、31は給湯管26と給水バイパス管27の接続部よりも上流側の給湯管26に設けられ熱交換器21から流出する湯の温度を検出する熱交出口温度検出手段としての熱交出口温度センサ31で、32は混合弁28で混合された湯の温度を検出する出湯温度検出手段としての出湯温度センサ32である。
【0021】
なお、前記流量センサ30は給水管25と給水バイパス管27との接続部よりも下流側の給水管25に設けられ熱交換器21に流入する給水の流量を検出しているが、流量センサ30は給水管25と給水バイパス管27との接続部よりも上流側の給水管25に設けられ熱交換器21および給水バイパス管27に流入する給水の総流量を検出するものであってもよい。
【0022】
55は器具外に設けられ、給水源から供給される水を給湯装置1に供給する給水管25の開閉を行う給水元栓55である。
【0023】
また、前記リモコン4には、給湯装置1の運転のオンオフを指示する運転スイッチ33や、混合弁28から出湯させ給湯栓3へ供給させる出湯設定温度を設定する出湯温度設定手段としての給湯温度設定スイッチ34と、凍結予防方法の案内文を表示する報知部44としての表示部39とを備えているものである。
【0024】
35は前記リモコン4と無線または有線により接続され相互に通信すると共に、給湯装置1の各センサからの信号やリモコン4からの信号を受け、バーナ部2の燃焼制御および電磁ポンプ14や燃焼ファン16等の各アクチュエータの駆動を制御する制御部35で、この制御部35は、給湯装置1の器具内の凍結を予防する複数の凍結予防方法の案内文を保持する記憶手段41と、インターネット62とつながったルータ61と無線通信を行う通信部43と、気象情報を収集する収集手段42とを有しているものである。
【0025】
記憶手段41は、前記複数の凍結予防方法の案内文のそれぞれに相当する、該案内文よりも詳細な凍結予防方法が記述された情報が格納されたサーバ63bへのリンクが保持されているものである。
【0026】
また、記憶手段41は、給湯装置1の設置地点を示す情報を含むユーザ登録情報を保持し、収集手段42は、該ユーザ登録情報を用いて前記設置地点に関する気象情報を収集するものである。該気象情報には前記設置地点の気温情報と前記設置地点の風速情報を含むものである。
また、気温情報には設置地点の現在の気温と、現在より未来の予想気温を含み、風速情報には設置地点の現在の風速と、現在より未来の予想風速を含むものである。
【0027】
60は報知部44としての情報端末装置60であり、表示部39と情報端末装置60とは、収集手段42により気象情報が格納されたサーバ63aからインターネット62とルータ61または移動体通信ネットワーク64を介して気象情報を得て、気温情報と風速情報に基づき判断する後述する判定手段40の結果によって凍結の危険レベルに応じ、記憶手段41に格納した凍結予防方法の案内文を表示するものである。
【0028】
当該案内文を報知するタイミングは、ユーザが図示しない入力手段により予め入力した告知時刻T1、または後述する判定手段40の結果によって告知が必要と判断された場合に報知するものである。
なお、告知時刻T1は、インターネット62を介して入手した給湯装置1の設置地点の日没時刻の所定時間(例えば1時間)前の時刻T2でもよいものである。
【0029】
さらに、報知部44である表示部39と情報端末装置60は、前記案内文よりも詳細な凍結予防方法が記述された情報が格納されたサーバ63bからインターネット62とルータ61または移動体通信ネットワーク64を介して詳細な凍結予防方法を表示するものである。
【0030】
50~54は、給水管25と受熱管23と給湯管26とに設けられた凍結を予防するための凍結予防ヒータ50~54で、制御部35の制御によりオンオフされるものである。
【0031】
56と58は、給湯装置1の給水管25と受熱管23と給湯管26と給水バイパス管27との湯水を器具外へ排水することができる過圧逃し弁56と、給水口水抜き栓58である。
【0032】
次に、この第1の実施形態の作用について
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0033】
制御部35は、ステップS1にて、予めユーザによって入力された告知時刻T1を記憶手段41に格納する。
【0034】
ステップS2にて、収集手段42によって現在から24時間後までの気温情報と風速情報をサーバ63aから取得する。
【0035】
ステップS3にて、現在の気温情報が所定温度t1(例えば5℃)以下となる場合は、ユーザが指定した告知時刻T1に関わらず報知が必要と判断してステップS6に遷移する。所定温度t1(5℃)を超える場合は、ステップS4に遷移する。
【0036】
ステップS4にて、給湯装置1に内蔵した現在時刻が、記憶手段41に格納した告知時刻T1を経過するとステップS5へ遷移する。
【0037】
ステップS5にて、翌朝までの気温情報が所定温度t1(5℃)以下となる場合は、凍結の危険レベルを仕分けるためステップS6に遷移する。所定温度t1(5℃)を超える場合は、ステップS10に遷移し凍結の危険はないと判断する。
【0038】
凍結の危険レベルを仕分けるにあたり、気温が低いほど、かつ風速が大きいほど、単位時間あたりの放熱量が大きくなり、凍結の危険レベルが高まると判断し、判定手段40は取得した気温情報と風速情報に基づいて、器具内の湯水が凍結する危険レベルを3段階に仕分けて判定する。
【0039】
ステップS6では、翌朝までの気温が所定温度t2(例えばマイナス15℃)を超える温度の場合は、ステップS7に遷移して風速情報の影響を加味する。もし、所定温度t2(マイナス15℃)以下の場合は、ステップS8に遷移する。
【0040】
ステップS7では、風速情報の影響を加味し、翌朝までの風速情報が所定風速f1(例えば風速5m/s)未満の場合は、ステップS11に遷移し凍結の危険の度合いを示す3段階の危険レベルのうちの第1の危険レベルとし、ステップS14にて第1の案内文を報知部44へ報知する。もし、所定風速f1(風速5m/s)以上の場合は、第1の危険レベルより凍結の危険が高いと判断し、ステップS12に遷移し凍結の危険レベルを第2の危険レベルとし、ステップS15にて第2の案内文を報知部44へ報知する。
【0041】
ステップS8では、翌朝までの気温情報が所定温度t3(例えばマイナス20℃)を超える場合は、ステップS12に遷移し凍結の危険レベルを第2の危険レベルとし、ステップS15にて第2の案内文を報知部44へ報知する。もし、所定温度t3(マイナス20℃)以下の場合は、ステップS9へ遷移して風速情報の影響を加味する。
【0042】
ステップS9では、風速情報の影響を加味し、翌朝までの風速情報が所定風速f2(例えば風速3m/s)未満の場合は、ステップS12に遷移し凍結の危険レベルを第2の危険レベルとし、ステップS15にて第2の案内文を報知部44へ報知する。もし、翌朝までの風速情報が所定風速f2(風速3m/s)以上の場合は、第2の危険レベルより凍結の危険が高いと判断し、ステップS13に遷移し凍結の危険レベルを第3の危険レベルとし、ステップS16にて第3の案内文を報知部44へ報知する。
【0043】
上記の第1~3の案内文は次のようになる。
即ち、前記判定手段40による判定結果が第1の危険レベルの場合は凍結予防ヒータ50~54に通電して凍結を回避するもので、第1の案内文は給湯装置1に通電した状態を維持するよう促す案内である。
また、第2の案内文は、給湯栓3を開栓して通水を行うことを促す案内である。
また、第3の案内文は、器具内の水抜きをすることを促す案内である。
【0044】
これにより、気温情報と風速情報に基づいて、凍結の危険を判定して適切な凍結予防方法をユーザに案内できるものである。
例えば、翌朝までに気温がマイナス20℃以下、風速が3m/s以上の気象情報が予測されている場合には、ユーザは第3の案内文を、ユーザが指定した告知時刻T1に報知部44から得ることができ、ユーザは計画的に凍結予防の対処を行えるものである。
また、告知時刻T1を日没時刻の所定時間(例えば1時間)前の時刻T2とすることで、給湯装置1の周辺が暗くなる日没より前に、水抜きの作業が行えるため、都合が良いものである。
【0045】
また、翌朝までの予報気温が5℃を超える気象情報が予測されている場合であっても、例えば朝方、現在の気温が5℃以下で、現在の風速が5m/s以上である場合は、判定手段40によって第2の案内文の凍結予防方法が報知されるので、現時点が凍結予防が必要な状況であることを適切に報知できるものである。
【0046】
また、情報端末装置60は、記憶手段41に格納された凍結予防方法の操作手順と概略図などの詳細が記載されたウェブページへのリンクを表示するので、インターネット62に接続して該リンクに従って当該ウェブページを表示できる。
これにより、例えば、第2の案内文が報知された場合は、給湯栓3を開栓して通水する具体的な手順と概略図を記載したウェブページを表示でき、また例えば、第3の案内文が報知された場合は、給湯装置1の機内の水抜きを行うための手順と概略図を示したウェブページを表示できるものである。これにより、ユーザが凍結予防方法の操作が不慣れな場合でも、適切に凍結予防が行えるものである。
【0047】
なお、本実施形態では、所定風速f1を風速5m/sとし所定風速f2を風速3m/sとして説明したが、所定風速f2は風速5m/sでもよく風速10m/sでもよく、当業者が凍結のしやすさを考慮して適切に定めるものである。
【0048】
なお、給湯装置1は直圧式石油給湯器の給湯専用タイプで説明したが、貯湯式石油給湯機でもよく、風呂釜内蔵タイプでもよいものである。なお、ガス給湯器でもよく、電気温水器でも良いものである。
【0049】
なお、本実施形態で用いたその他の構成は一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 :給湯装置
3 :給湯栓
35 :制御部
40 :判定手段
41 :記憶手段
42 :収集手段
43 :通信部
44 :報知部
45 :給湯回路
50、51、52、53、54 :凍結予防ヒータ
55 :給水元栓
56 :過圧逃し弁
58 :給水口水抜き栓
60 :情報端末装置
62 :インターネット
63a、63b :サーバ
T1 :告知時刻
T2 :日没時刻の所定時間前の時刻
t1、t2、t3 :所定温度
f1、f2 :所定風速