(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】GaNデバイス相互接続構造及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20241031BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20241031BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20241031BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20241031BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20241031BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01L29/80 L
H01L29/80 H
H01L21/90 B
H01L21/88 Z
(21)【出願番号】P 2022552900
(86)(22)【出願日】2021-11-16
(86)【国際出願番号】 CN2021130919
(87)【国際公開番号】W WO2022134944
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】202011537165.4
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521394015
【氏名又は名称】華潤微電子(重慶)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】肖 霞
(72)【発明者】
【氏名】王 黎明
【審査官】戸川 匠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/188651(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/142529(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/176399(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3205
H01L 21/338
H01L 21/768
H01L 23/522
H01L 29/778
H01L 29/812
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
GaNデバイス相互接続構造の製造方法であって、
ゲート領域、ソース領域及びドレイン領域を含む半導体基体を提供するステップと、
ゲートアセンブリ構造を少なくとも1つ製造するステップと、
前記半導体基体及び前記ゲートアセンブリ構造を被覆する第一誘電体層を形成するステップと、
第1回メタライゼーションを行うステップと、
前記第一誘電体層
、第一ソースメタル相互接続ライン
、第一ドレインメタル相互接続ライン及
びゲートメタル相互接続ラインを被覆する第二誘電体層を形成するステップと、
第2回メタライゼーションを行うステップとを含み、
前記ゲートアセンブリ構造は、前記ゲート領域に位置し、ゲートフィンガーを少なくとも2つと、隣接する2つのゲートフィンガーに接続するゲート相互接続予備部を少なくとも1つと、を含み、前記隣接する2つのゲートフィンガーの接続方向は第一方向であり、前記ソース領域は前記ゲート領域の一側に位置し、前記ドレイン領域は前記ゲート領域の他側に位置し、前記ソース領域と前記ドレイン領域の結線方向は第二方向であり、かつ、前記第二方向は前記第一方向に垂直であり、
前記第1回メタライゼーションを行うステップにおいて、前記第二方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインと、を前記第一誘電体層上に形成し、前記第一ソースメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ソースメタル相互接続ライン下方の前記ソース領域に電気的に接続され、前記第一ドレインメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ドレインメタル相互接続ライン下方の前記ドレイン領域に電気的に接続され、前記ゲートメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記ゲートメタル相互接続ライン下方の前記ゲート相互接続予備部に電気的に接続され、
前記第2回メタライゼーションを行うステップにおいて、前記第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられる、少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインと、を前記第二誘電体層上に形成し、前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ソースメタル相互接続ライン下方の前記第一ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続され、前記第二ドレインメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ドレインメタル相互接続ライン下方の前記第一ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されることを特徴とするGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項2】
2つの前記ゲートメタル相互接続ラインの間には、交互に設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項3】
前記半導体基体上にソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルを製造し、かつ、前記ソースコンタクトメタル、前記ドレインコンタクトメタル及び前記ゲートアセンブリ構造が間隔を置いて設けられることを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項4】
前記第一ソースメタル相互接続ラインと前記第一ドレインメタル相互接続ラインとの間の距離は、前記第一ソースメタル相互接続ライン又は前記第一ドレインメタル相互接続ラインと前記ゲートメタル相互接続ラインとの間の距離よりも短いことを特徴とする請求項1に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項5】
前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二ドレインメタル相互接続ラインと交互に間隔を置いて等間隔に配置されることを特徴とする請求項1に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項6】
前記第二ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続されるソースパッドと、前記第二ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されるドレインパッドと、前記ゲートメタル相互接続ラインに電気的に接続されるゲートパッドと、基板引き出しパッドとを製造することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項7】
GaNデバイス相互接続構造であって、
ゲート領域、ソース領域及びドレイン領域を含む半導体基体と、
少なくとも1つのゲートアセンブリ構造と、
前記半導体基体及び前記ゲートアセンブリ構造を被覆する第一誘電体層と、
少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、
少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、
少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインと、
前記第一誘電体層、前記第一ソースメタル相互接続ライン、前記第一ドレインメタル相互接続ライン及び前記ゲートメタル相互接続ラインを被覆する第二誘電体層と、
少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、
少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインと、を含み、
前記ゲートアセンブリ構造は、前記ゲート領域に位置し、ゲートフィンガーを少なくとも2つと、隣接する2つのゲートフィンガーに接続するゲート相互接続予備部を少なくとも1つと、を含み、前記隣接する2つのゲートフィンガーの接続方向は第一方向であり、前記ソース領域は前記ゲート領域の一側に位置し、前記ドレイン領域は前記ゲート領域の他側に位置し、前記ソース領域と前記ドレイン領域の結線方向は第二方向であり、かつ、前記第二方向は前記第一方向に垂直であり、
前記少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインとは、前記第一誘電体層上に位置し、かつ、前記第二方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記第一ソースメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ソースメタル相互接続ライン下方の前記ソース領域に電気的に接続され、前記第一ドレインメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ドレインメタル相互接続ライン下方の前記ドレイン領域に電気的に接続され、前記ゲートメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記ゲートメタル相互接続ライン下方の前記ゲート相互接続予備部に電気的に接続され、
前記少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインとは、前記第二誘電体層上に位置し、かつ、前記第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ソースメタル相互接続ライン下方の前記第一ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続され、前記第二ドレインメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ドレインメタル相互接続ライン下方の前記第一ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されることを特徴とするGaNデバイス相互接続構造。
【請求項8】
前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第一ソース相互接続コンタクトホールと、第一ドレイン相互接続コンタクトホールと、ゲート相互接続コンタクトホールとを含み、前記第一ソース相互接続コンタクトホールは前記ソース領域の上方に位置し、前記第一ドレイン相互接続コンタクトホールは前記ドレイン領域の上方に位置し、前記ゲート相互接続コンタクトホールは前記ゲート相互接続予備部の上方に位置し、かつ、前記第一ソース相互接続コンタクトホールと前記第一ドレイン相互接続コンタクトホールは、前記第一方向に間隔を置いて配置され、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第二ソース相互接続コンタクトホールと、第二ドレイン相互接続コンタクトホールとを含み、前記第二ソース相互接続コンタクトホールは前記第一ソースメタル相互接続ラインを露出させ、前記第二ドレイン相互接続コンタクトホールは前記第一ドレインメタル相互接続ラインを露出させることを特徴とする請求項7に記載のGaNデバイス相互接続構造。
【請求項9】
2つの前記ゲートメタル相互接続ラインの間には、交互に設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、が含まれていることを特徴とする請求項7に記載のGaNデバイス相互接続構造。
【請求項10】
前記第一ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第一ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であり、かつ、前記ゲートメタル相互接続ラインのライン幅よりも広く、前記第二ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第二ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であることを特徴とする請求項7に記載のGaNデバイス相互接続構造。
【請求項11】
前記第二ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続されるソースパッドと、前記第二ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されるドレインパッドと、前記ゲートメタル相互接続ラインに電気的に接続されるゲートパッドと、基板引き出しパッドとを製造することを更に含むことを特徴とする請求項2に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項12】
前記第二ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続されるソースパッドと、前記第二ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されるドレインパッドと、前記ゲートメタル相互接続ラインに電気的に接続されるゲートパッドと、基板引き出しパッドとを製造することを更に含むことを特徴とする請求項3に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項13】
前記第二ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続されるソースパッドと、前記第二ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されるドレインパッドと、前記ゲートメタル相互接続ラインに電気的に接続されるゲートパッドと、基板引き出しパッドとを製造することを更に含むことを特徴とする請求項4に記載のGaNデバイス相互接続構造の製造方法。
【請求項14】
前記第一ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第一ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であり、かつ、前記ゲートメタル相互接続ラインのライン幅よりも広く、前記第二ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第二ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であることを特徴とする請求項8に記載のGaNデバイス相互接続構造。
【請求項15】
前記第一ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第一ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であり、かつ、前記ゲートメタル相互接続ラインのライン幅よりも広く、前記第二ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第二ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であることを特徴とする請求項9に記載のGaNデバイス相互接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は窒化ガリウムパワーデバイス設計分野に属し、特に、GaNデバイス相互接続構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のGaNデバイス製造においては、ソース、ドレイン、ゲート(三端子)を電気的に引き出す必要があり、デバイス構造を製造する中で、相互接続メタルによって配線を行う必要がある。しかしながら、効果的な配線接続の実現が難しいことが多く、抵抗の増加、アクティブ領域面積の浪費等のような課題が発生する。例えば、従来の窒化ガリウムHEMTデバイスについては、デバイスの三端子はいずれもウエハ表面に存在し、窒化ガリウムデバイスのセルは単一フィンガー構造であるため、三端子が同一のプラットフォームに存在する相互接続レイアウトは窒化ガリウムデバイスの性能に大きな影響を及ぼすことになる。一般には、ゲートとソースをブリッジ接続し、パッドをアクティブ領域外にレイアウトすることで相互接続配線を実現する。これにも多くの課題が存在し、ブリッジ接続がアクティブ領域面積を増加させてしまう。アクティブ領域面積が増加する状況においては、導入するゲート抵抗が増加する、電流分布が不均一になる、チップの有効面積利用率が低くなる等の課題が生じ、それによって窒化ガリウムデバイスの性能を効果的に引き上げることが制限される。
【0003】
したがって、どのようにしてGaNデバイス相互接続構造及びその製造方法を提供し、目下存在する上述の課題又は他の課題を解決するかは、特に重要なこととなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来技術の欠点に鑑み、本発明の目的は、従来技術においてゲート、ドレイン、ソース間の効果的な相互接続配線を行うことが難しいこと、また、従来の相互接続配線構造で生じるチップの有効面積利用率が低い、ゲート電極が大きい、電流分布が不均一である等の課題を解決するためのGaNデバイス相互接続構造及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的及びその他関連する目的を実現するために、本発明は、GaNデバイス相互接続構造の製造方法を提供する。前記製造方法は、ゲート領域、ソース領域、ドレイン領域を含む半導体基体を提供するステップと、ゲートアセンブリ構造を少なくとも1つ製造するステップと、前記半導体基体及び前記ゲートアセンブリ構造を被覆する第一誘電体層を形成するステップと、第1回メタライゼーションを行うステップと、前記第一誘電体層、第一ソースメタル相互接続ライン、第一ドレインメタル相互接続ライン及びゲートメタル相互接続ラインを被覆する第二誘電体層を形成するステップと、第2回メタライゼーションを行うステップと、を含み、前記ゲートアセンブリ構造は、前記ゲート領域に位置し、ゲートフィンガーを少なくとも2つと、隣接する2つのゲートフィンガーに接続するゲート相互接続予備部を少なくとも1つと、を含み、前記隣接する2つのゲートフィンガーの接続方向は第一方向であり、前記ソース領域は前記ゲート領域の一側に位置し、前記ドレイン領域は前記ゲート領域の他側に位置し、前記ソース領域と前記ドレイン領域の結線方向は第二方向であり、かつ、前記第二方向は前記第一方向に垂直であり、前記第1回メタライゼーションを行うステップにおいて、前記第二方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインと、を前記第一誘電体層上に形成し、前記第一ソースメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ソースメタル相互接続ライン下方の前記ソース領域に電気的に接続され、前記第一ドレインメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ドレインメタル相互接続ライン下方の前記ドレイン領域に電気的に接続され、前記ゲートメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記ゲートメタル相互接続ライン下方の前記ゲート相互接続予備部に電気的に接続され、前記第2回メタライゼーションを行うステップにおいて、前記第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられる、少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインと、を前記第二誘電体層上に形成し、前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ソースメタル相互接続ライン下方の前記第一ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続され、前記第二ドレインメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ドレインメタル相互接続ライン下方の前記第一ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続される。
【0006】
選択的に、2つの前記ゲートメタル相互接続ラインの間には、交互に設けられた、少なくとも1つの前記第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの前記第一ドレインメタル相互接続ラインと、が含まれている。
【0007】
選択的に、前記製造方法は、前記半導体基体上にソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルを製造し、かつ、前記ソースコンタクトメタル、前記ドレインコンタクトメタル及び前記ゲートアセンブリ構造が間隔を置いて設けられることを更に含んでいる。
【0008】
選択的に、前記第一ソースメタル相互接続ラインと前記第一ドレインメタル相互接続ラインとの間の距離は、前記第一ソースメタル相互接続ライン又は前記第一ドレインメタル相互接続ラインと前記ゲートメタル相互接続ラインとの間の距離よりも短い。
【0009】
選択的に、前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二ドレインメタル相互接続ラインと交互に間隔を置いて等間隔に配置される。
【0010】
選択的に、前記製造方法は、前記第二ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続されるソースパッドと、前記第二ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続されるドレインパッドと、前記ゲートメタル相互接続ラインに電気的に接続されるゲートパッドと、基板引き出しパッドとを製造することを更に含んでいる。
【0011】
本発明は、GaNデバイス相互接続構造を更に提供する。前記GaNデバイス相互接続構造は、好ましくは、本発明におけるGaNデバイス相互接続構造の製造方法を用いて製造されるが、言うまでもなく、他の方法を用いることもできる。前記GaNデバイス相互接続構造は、ゲート領域、ソース領域及びドレイン領域を含む半導体基体と、少なくとも1つのゲートアセンブリ構造と、前記半導体基体及び前記ゲートアセンブリ構造を被覆する第一誘電体層と、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインと、前記第一誘電体層、前記第一ソースメタル相互接続ライン、前記第一ドレインメタル相互接続ライン及び前記ゲートメタル相互接続ラインを被覆する第二誘電体層と、少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインと、を含み、前記ゲートアセンブリ構造は、前記ゲート領域に位置し、ゲートフィンガーを少なくとも2つと、隣接する2つのゲートフィンガーに接続するゲート相互接続予備部を少なくとも1つと、を含み、前記隣接する2つのゲートフィンガーの接続方向は第一方向であり、前記ソース領域は前記ゲート領域の一側に位置し、前記ドレイン領域は前記ゲート領域の他側に位置し、前記ソース領域と前記ドレイン領域の結線方向は第二方向であり、かつ、前記第二方向は前記第一方向に垂直であり、前記少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つのゲートメタル相互接続ラインとは、前記第一誘電体層上に位置し、かつ、前記第二方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記第一ソースメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ソースメタル相互接続ライン下方の前記ソース領域に電気的に接続され、前記第一ドレインメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ドレインメタル相互接続ライン下方の前記ドレイン領域に電気的に接続され、前記ゲートメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記ゲートメタル相互接続ライン下方の前記ゲート相互接続予備部に電気的に接続され、前記少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ラインと、前記少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ラインとは、前記第二誘電体層上に位置し、かつ、前記第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ソースメタル相互接続ライン下方の前記第一ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続され、前記第二ドレインメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ドレインメタル相互接続ライン下方の前記第一ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続される。
【0012】
選択的に、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第一ソース相互接続コンタクトホールと、第一ドレイン相互接続コンタクトホールと、ゲート相互接続コンタクトホールとを含み、前記第一ソース相互接続コンタクトホールは前記ソース領域の上方に位置し、前記第一ドレイン相互接続コンタクトホールは前記ドレイン領域の上方に位置し、前記ゲート相互接続コンタクトホールは前記ゲート相互接続予備部の上方に位置し、かつ、前記第一ソース相互接続コンタクトホールと前記第一ドレイン相互接続コンタクトホールは、前記第一方向に間隔を置いて配置される。前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第二ソース相互接続コンタクトホールと、第二ドレイン相互接続コンタクトホールとを含み、前記第二ソース相互接続コンタクトホールは前記第一ソースメタル相互接続ラインを露出させ、前記第二ドレイン相互接続コンタクトホールは前記第一ドレインメタル相互接続ラインを露出させる。
【0013】
選択的に、2つの前記ゲートメタル相互接続ラインの間には、交互に設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ラインと、少なくとも1つの前記第一ドレインメタル相互接続ラインと、が含まれている。
【0014】
選択的に、前記第一ソースメタル相互接続ラインのライン幅は、前記第一ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一であり、かつ、前記ゲートメタル相互接続ラインのライン幅よりも広く、前記第二ソースメタル相互接続ラインのライン幅は前記第二ドレインメタル相互接続ラインのライン幅と同一である。
【発明の効果】
【0015】
上述したように、本発明におけるGaNデバイス相互接続構造及びその製造方法は、ゲート相互接続予備部に基づいてゲートの電気的な引き出しを実現し、第一ソースメタル相互接続ライン、第一ドレインメタル相互接続ライン、ゲートメタル相互接続ライン、第二ソースメタル相互接続ライン及び第二ドレインメタル相互接続ラインによって新型の相互接続配線方法を提供する。ゲート抵抗の効果的な制御に有利であり、電流分布を均一にすることに有利であり、チップの有効面積利用率を効果的に向上させ、窒化ガリウムにおける低電圧かつ高出力密度の量産製品設計に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造プロセスのフローチャートである。
【
図2】
図2は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造を製造する際に提供される半導体基体の模式図である。
【
図3】
図3は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造において、半導体基体にて定義されるソースエリア、ドレインエリア及びゲートエリアの平面模式図である。
【
図4】
図4は
図3におけるソースエリア、ドレインエリア及びゲートエリアの部分拡大模式図である。
【
図5】
図5は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造においてゲートアセンブリ構造、ソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルが形成された際の部分模式図である。
【
図6】
図6は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造においてゲート相互接続コンタクトホール、第一ソース相互接続コンタクトホール、第一ドレイン相互接続コンタクトホールが形成された際の部分模式図である。
【
図7】
図7は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造においてゲートメタル相互接続ライン、第一ソースメタル相互接続ライン及び第一ドレインメタル相互接続ラインが形成された際の部分模式図である。
【
図8】
図8は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造において第二ソース相互接続コンタクトホール、第二ドレイン相互接続コンタクトホールが形成された際の部分拡大平面模式図である。
【
図9】
図9は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造において第二ソースメタル相互接続ライン、第二ドレインメタル相互接続ラインが形成された際の部分拡大平面模式図である。
【
図10】
図10は本発明の実施形態におけるGaNデバイス相互接続構造の製造においてゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド及び基板引き出しパッドが形成された際の構造レイアウトの模式図である。
【
図11】
図11は本発明の比較例における、ゲートとソースをブリッジ接続し、パッドをアクティブ領域外にレイアウトすることで相互接続配線を実現する従来の配線方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、特定の具体的な実施形態を通じて本発明の実施手段を説明するが、当業者であれば本明細書で開示された内容によって本発明の他の利点と効果を容易に理解することができる。また、本発明は、その他の異なる具体的実施手段による実施又は応用も可能である。本明細書における各詳細については、異なる視点及び応用に基づき、本発明の精神を逸脱しないことを前提に各種の補足又は変更を行ってもよい。
【0018】
本発明の実施形態を詳細に説明するとき、説明の便宜上、部品構造を示す断面図は一般的な比率に従わず一部を拡大することがある。また、模式図は例示にすぎず、ここにおいて、本発明が保護する範囲を制限するものではない。このほか、実際の作製においては、長さ、幅及び深さの三次元空間のサイズが含まれるべきである。
【0019】
説明しやすくするために、ここでは、「の下」、「下方」、「よりも低い」、「下」、「上方」、「上」等のような空間関係の語句を使用して、図面に示す部品又は特徴と他の部品又は特徴との関係を説明する可能性がある。これらの空間関係の語句は、使用中又は操作中の部品における図面に描いた方向以外の他の方向を含むことを意図すると理解されよう。このほか、1層が2層「の間」に存在するものと称されるとき、2層の間に唯一存在する層であってもよいし、又は、その間に介在する1つ又は複数の層が存在していてもよい。また、本発明において用いられる「……の間に介在する」は、2つの端点値を含んでいる。
【0020】
本願の文脈において、説明する第一の特徴が第二の特徴「の上」に存在する構造は、第一の特徴と第二の特徴とが直接接触するように形成される実施形態を含んでいてもよく、他の特徴が第一の特徴と第二の特徴との間に形成される実施形態を含んでいてもよく、この場合は、第一の特徴と第二の特徴とは直接接触していない可能性がある。
【0021】
説明すべき点として、本実施形態で提供する図面は概略的に本発明の基本思想を説明するためのものにすぎない。図面には本発明に関連するアセンブリのみを示しているが、実際に実施する際のアセンブリの数、形状及びサイズに基づき記載しているわけではない。実際に実施する際の各アセンブリの形態、数量及び比率は任意に変更してもよく、アセンブリのレイアウトや形態がより複雑になることもある。
【0022】
図1に示すように、本発明はGaNデバイス相互接続構造の製造方法を提供する。該製造方法は、ステップS1~S6を含む。以下、図面を参照しながら本発明におけるGaNデバイス相互接続構造の製造方法を詳細に説明する。本発明が提供するGaNデバイス相互接続構造の製造方法は上述のステップ順に限らず、本分野の常識に基づいて調整を行うことができ、
図1は本発明におけるGaNデバイス相互接続構造の製造方法の例示を提供しているにすぎない。
【0023】
まず、
図1のS1及び
図2~
図4に示すように、半導体基体100を提供する。半導体基体100は、ソース領域102、ドレイン領域103及びゲート領域101を含んでいる。一例において、半導体基体100は、アクティブ領域と非アクティブ領域とを含み、アクティブ領域は、ソース領域102、ドレイン領域103及びゲート領域101を含んでいる。半導体基体100は、その上にデバイスのソース、ドレイン、ゲート及びこれらの相互接続配線層を形成する必要がある任意の半導体構造であってもよく、半導体基体100は、積層構造であってもよい。一例において、
図2に示すように、半導体基体100は、下から上にかけて、半導体基板201、GaNチャネル層202、障壁層203及びゲート誘電体層204を含んでいる。障壁層203によってGaNチャネル層202に二次元電子ガス(2DEG)が形成され、ソース・ドレインコンタクトに対応する半導体基体にソースとドレインのオーミックコンタクト(ohmic)を形成させることもでき、その後のプロセスと結びつけることによってGaNデバイスを得る。該図は、デバイスの動作原理図を概略したものでもある。
【0024】
また、
図3及び
図4に示すように、
図3は、一例におけるソース領域102、ドレイン領域103及びゲート領域101の分布を示す図であり、
図4は、セルの部分拡大図である。ソース領域102がソースコンタクト電極を製造するのに用いられることで、デバイスのソースが電気的に引き出され、ドレイン領域103がドレインコンタクト電極を製造するのに用いられることで、デバイスのドレインが電気的に引き出され、ゲート領域101がデバイスのゲートコンタクト電極を製造するのに用いられることで、デバイスのゲートが電気的に引き出される。また、更に説明すべき点として、一例として、ソース領域102は、デバイスの全てのソースコンタクト電極を製造するための領域を示すものである。ソース領域102はソース領域ユニットをいくつか含むことができ、ソース領域ユニットにソースコンタクト電極を製造することによって、ソースコンタクト電極が複数形成される。ソースコンタクト電極の形状及び配置等は、実際のニーズに応じて変換することができる。同じ理由により、ドレイン領域103及びゲート領域101においても上述のものと類似する設計を行うことができる。本実施形態において、図に示すゲート領域101の長さが延在する方向を第一方向と定義する。すなわち、第一方向は、ゲート領域に形成されるゲートフィンガーの延在方向である。また、第一方向に垂直な方向を第二方向と定義する。以下はこれに基づいて説明を行う。このほか、更に説明すべき点として、
図2の点線枠は一定の厚さを有するが、各領域が半導体基体の上方に存在することを指しているわけではない。一方では、点線枠の領域は、半導体基体の断面図におけるソース領域102、ドレイン領域103及びゲート領域101の位置の概略を模式的に示したものであり、他方では、各電極の底部コンタクトメタルを形成することを示すものと見なすこともできる。
【0025】
次いで、
図1のS2及び
図5に示すように、ゲート領域101に対応する半導体基体100上にゲートアセンブリ構造104を少なくとも1つ製造する。ゲートアセンブリ構造104は、ゲートフィンガー105を少なくとも2つと、ゲート相互接続予備部106を少なくとも1つと、を含んでおり、ゲート相互接続予備部106は隣接する2つのゲートフィンガー105に接続される。隣接する2本のゲートフィンガー105の接続方向は第一方向である。ソース領域102はゲート領域101の一側に位置し、ドレイン領域103はゲート領域101の他側に位置している。ソース領域102とドレイン領域103の結線方向は第二方向であり、かつ、第二方向は第一方向に垂直である。
【0026】
本実施形態において、半導体基体100上にゲートフィンガー105(デバイスのゲート構造として)を製造すると同時に、ゲート相互接続予備部106を更に製造することによって、後ほど再配線でデバイスのゲートを電気的に引き出すことに有利になる。左右(第二方向)に隣接するゲートフィンガー105が1つのゲート相互接続予備部106を共用することができるが、言うまでもなく、対角の4つのゲートフィンガー105が1つのゲート相互接続予備部106を共用することもできる。一例において、ゲートアセンブリ構造104は、ゲート相互接続予備部106を少なくとも2つ含んでおり、各ゲート相互接続予備部106は、対角の4つのゲートフィンガーに接続される。ゲート相互接続予備部106の設計は、ゲートフィンガーを引き出しやすくすると同時に、アクティブ領域の面積を節約することに有利であり、ゲートフィンガーのサイズによる配線制限を解消することに有利である。また、電流分布の均一性を向上させることにも有利であり、導入するゲート抵抗を引き下げ、窒化ガリウムにおける低電圧かつ高出力密度の量産製品設計に適用する。セルをレイアウトするとき、ゲートフィンガーのサイズが小さいため、直接相互接続することができない。ゲート抵抗を減らすために、中心領域にゲートバス領域を予め備えておく。
【0027】
続いて、
図5に示すように、ソース領域102に対応する半導体基体100上にソースコンタクトメタル107をいくつか製造し、ドレイン領域103に対応する半導体基体100上にドレインコンタクトメタル108をいくつか製造する。ソースコンタクトメタル107、ドレインコンタクトメタル108、ゲートアセンブリ構造104は間隔を置いて設けられる。該ステップS4で製造されるソースコンタクトメタル107、ドレインコンタクトメタル108、及びステップS3におけるゲートアセンブリ構造104の製造については、従来のプロセスにおけるゲートコンタクトメタル、ソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルの製造プロセスに基づいて製造することができる。製造順はニーズに基づいて入れ替えることができ、材料は従来のコンタクトメタル材料を選択することができる。
【0028】
一例として、ソースコンタクトメタル107は、半導体基体100表面に形成されるコンタクト部と、コンタクト部に接続されかつゲートフィンガー105の上方まで延在するソースフィールドプレート部とを含んでいる。ソースフィールドプレート部とゲートフィンガー105の頂部の間には間隔を有している。該ステップにおいてフィールドプレート構造を同時に製造する。フィールドプレートは、従来のプロセスを用いて製造することができ、例えば、誘電体層を堆積し、メタル層を充填して形成することによって上述の構造を得る。
【0029】
一例として、デバイスの配置方法を提供する。ソースコンタクトメタル107、ドレインコンタクトメタル108及びゲートフィンガー105は周期的にアレイ配置され、例えば、形成される配置構造は、第一方向に沿って配置されるセルの行をいくつか含んでいる。第二方向に沿っては、セルの各行に対して、重複する周期をいくつか含んでいる。各周期が、順に配置されたソースコンタクトメタル107、ゲートフィンガー105、ドレインコンタクトメタル108及びゲートフィンガー105を含むことによって、共通ソース接続及び共通ドレイン接続の構造を実現する。すなわち、ソースコンタクトメタル107-ゲートフィンガー105-ドレインコンタクトメタル108-ゲートフィンガー105-ソースコンタクトメタル107-ゲートフィンガー105が形成され、これに類推して配置が行われることで、各セルは共通ソース接続及び共通ドレイン接続を行うことができる。一例において、セルの隣接する行において上下(第一方向)で対向する位置は、デバイスの同一の電極になっている。すなわち、ゲートフィンガーはゲートフィンガーに対応しており、ソースコンタクトメタルはソースコンタクトメタルに対応しており、ドレインコンタクトメタルはドレインコンタクトメタルに対応している。また、一例として、セルの行を複数形成するとき、セルの同一の行において隣接する2つのゲートフィンガー105と、セルの隣接する行において対向する2つのゲートフィンガー105とは、同一のゲート相互接続予備部106に接続される。
【0030】
次いで、
図1のS3及び
図6に示すように、デバイスの各電極における第一層コンタクトホールを製造する。具体的には、まず、半導体基体100上に、ソースコンタクトメタル107、ドレインコンタクトメタル108及びゲートアセンブリ構造104を被覆する第一誘電体層を製造する。図においては、各コンタクトホールと各電極コンタクトメタルとの位置関係を示すために、第一誘電体層は明確に示していない。当業者であれば常識に基づいてその位置を知ることができる。第一誘電体層は従来の堆積プロセスを用いて製造することができ、酸化ケイ素を含むがこれに限らない。
【0031】
次いで、第一誘電体層に第一ソース相互接続コンタクトホール110、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111及びゲート相互接続コンタクトホール109を製造する。第一ソース相互接続コンタクトホール110はソースコンタクトメタル107を露出させ、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111はドレインコンタクトメタル108を露出させ、ゲート相互接続コンタクトホール109はゲート相互接続予備部106を露出させる。一例において、第一ソース相互接続コンタクトホール110と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は、第一方向に間隔を置いて配置される。ここで説明すべき点として、第一ソース相互接続コンタクトホール110が露出するソースコンタクトメタル107と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111が露出するドレインコンタクトメタル108は、同一の直線上に存在していない。このため、第一ソース相互接続コンタクトホール110と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は第一方向において間隔を置いて配置されており、第一方向に沿って延在する直線上における各々の投影が間隔を置いて配置されることを指している。すなわち、第一方向に沿って延在する直線上において、第一ソース相互接続コンタクトホール110の投影と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111の投影は重なっていない。
図6において、各位置関係を明確に示すために、破線で各材料層を表す。また、各相互接続コンタクトホールの第一誘電体層における形成方法は、ドライエッチングを含むがこれに限らない。従来のプロセスを用いて製造することができ、例えば、フォトレジスト-エッチングに基づいて製造することができる。
【0032】
一例として、同一のソースコンタクトメタル107の上方には、第一方向に沿って間隔を置いて配置される第一ソース相互接続コンタクトホール110がいくつか設けられる。また、異なるソースコンタクトメタル107上の第一ソース相互接続コンタクトホール110は、前記第二方向に対応して設けられ、位置は対応して同一になっている。つまり、ソースコンタクトメタル107上の第一ソース相互接続コンタクトホール110の配置と同一であり、かつ、第一ソース相互接続コンタクトホール110の第一方向に沿った直線上における投影については、異なるソースコンタクトメタル107上の第一ソース相互接続コンタクトホール110の、該直線上における投影と重なり合う。例えば、
図6に示すように、左側と右側のソースコンタクトメタル107上における第一ソース相互接続コンタクトホール110の配置は同一であり、かつ、両者がゲート相互接続予備部106に最も近接するときの第一ソース相互接続コンタクトホール110については、両側の第一ソース相互接続コンタクトホール110の第一方向に沿った任意の直線上における投影が重なり合う。同じ理由により、同一のドレインコンタクトメタル108は、第一方向に沿って間隔を置いて配置される第一ドレイン相互接続コンタクトホール111のいくつかに対応しており、かつ、異なるドレインコンタクトメタル108上の第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は第二方向に対応して設けられており、位置は対応して同一になっている。
【0033】
つまり、一例において、第一ソース相互接続コンタクトホール110と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111とはゲートフィンガーが延在する方向に間隔を置いて配置され、一例において、両者は交互に間隔を置いて配置される。第一ソース相互接続コンタクトホール110と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111の第一方向における投影は重なり合っておらず、両者の投影は間隔を置いて配置されることを指す。
【0034】
また、一例において、1つのソースコンタクトメタル107上には第一ソース相互接続コンタクトホール110がいくつか設けられ、いくつかの第一ソース相互接続コンタクトホール110は第一方向に沿って間隔を置いて配置され、1つのドレインコンタクトメタル108上には第一ドレイン相互接続コンタクトホール111がいくつか設けられ、いくつかの第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は第一方向に沿って間隔を置いて配置される。このとき、第一ソース相互接続コンタクトホール110と第一ドレイン相互接続コンタクトホール111の第一方向における投影は、交互に間隔を置いて配置される。他の例では、セルの同一の行において、全ての第一ソース相互接続コンタクトホール110は対応して設けられ、すなわち、各第一ソース相互接続コンタクトホール110の第一方向に沿った投影は重なり合っている。セルの同一の行において、全ての第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は対応して設けられており、すなわち、各第一ドレイン相互接続コンタクトホール111の第一方向に沿った投影は重なり合っている。
【0035】
一例において、第一ソース相互接続コンタクトホール110は、
図6に示すゲートフィンガーの方向に沿って配置された4つの小さなホールのような、第一方向に沿って線形に配置される第一ソース相互接続コンタクトホールユニットをいくつか含んでおり、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111は、
図6に示すゲートフィンガーの方向に沿って配置された4つの小さなホールのような、第一方向に沿って線形に配置される第一ドレイン相互接続コンタクトホールユニットをいくつか含んでいる。また、ゲート相互接続コンタクトホール109は、
図6の6×4配列方式で配置された小さなホールのような、方形に配置されるゲート相互接続コンタクトホールユニットをいくつか含んでいてもよく、長方形配列に配置又は正方形配列に配置されていてもよい。
【0036】
次いで、
図1のS4及び
図7に示すように、第1回メタライゼーションを行い、間隔を置いて配置される、第一ソースメタル相互接続ライン113と、第一ドレインメタル相互接続ライン114と、ゲートメタル相互接続ライン112とを製造する。第一ソースメタル相互接続ライン113は、第一ソース相互接続コンタクトホール110を充填し、第一誘電体層の表面に延在して、第二方向に沿って設けられる。第一ソースメタル相互接続ライン113は、セルの同一の行における各ソースコンタクトメタル107を接続する。第一ドレインメタル相互接続ライン114は、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111を充填し、第一誘電体層の表面に延在して、第二方向に沿って設けられる。第一ドレインメタル相互接続ライン114は、セルの同一の行における各ドレインコンタクトメタル108を接続する。ゲートメタル相互接続ライン112は、ゲート相互接続コンタクトホール109を充填し、第一誘電体層表面に延在して、第二方向に沿って設けられる。ゲートメタル相互接続ライン112は、セルの同一の行における各ゲートフィンガー105を接続する。同様に、構造の位置関係を示すため、
図7において第一ソース相互接続コンタクトホール110、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111及びゲート相互接続コンタクトホール109を更に示す。一例において、第一ソースメタル相互接続ライン113のライン幅は第一ドレインメタル相互接続ライン114のライン幅と同一であり、かつ、ゲートメタル相互接続ライン112のライン幅よりも広い。
【0037】
図7からわかるように、第一層の相互接続メタルは線状のメタル形状である。各相互接続メタルはT字形構造に相当する。第一ソースメタル相互接続ライン113を例とすると、上方に露出するのは同一のソースコンタクトメタル107の相互接続を実現する線状メタル板であり、下部は各第一ソース相互接続コンタクトホール110に対応して充填される垂直に下向きのメタル部である。また、一例において、コンタクトホールに対応させる説明について、同一のソースコンタクトメタル107は、間隔を置いて配置される複数の第一ソースメタル相互接続ライン113に対応することができ、同一のドレインコンタクトメタル108は、間隔を置いて配置される複数の第一ドレインメタル相互接続ライン114に対応する。第一ソースメタル相互接続ライン113と第一ドレインメタル相互接続ライン114は交互に間隔を置いて配置され、第一層の相互接続メタル配線は、ゲートコンタクトホール、ソースコンタクトホール、ドレインコンタクトホールをそれぞれゲートフィンガー配線に垂直の方向に沿って相互接続させ、並列セルの同極相互接続を実現する。
【0038】
一例として、2つのゲートメタル相互接続ライン112の間には、交互に設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ライン113と、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ライン114と、が含まれている。
【0039】
一例として、第一ソースメタル相互接続ライン113と第一ドレインメタル相互接続ライン114との間の距離は、第一ソースメタル相互接続ライン113とゲートメタル相互接続ライン112との間の距離よりも短く、第一ソースメタル相互接続ライン113と第一ドレインメタル相互接続ライン114との間の距離は、第一ドレインメタル相互接続ライン114とゲートメタル相互接続ライン112との間の距離よりも短い。
【0040】
次いで、
図1のS5及び
図8に示すように、半導体基体100上に、第一ソースメタル相互接続ライン113、第一ドレインメタル相互接続ライン114及びゲートメタル相互接続ライン112を被覆する第二誘電体層を製造する。同じ理由により、
図8においては第一誘電体層の説明で述べたときと同じく、各構造の位置関係を明確に示すために説明を簡略化しており、かつ、図中には、ゲートフィンガー及びゲート相互接続予備部に対応する位置の材料層を示していない。
【0041】
第二誘電体層においては、第二方向に沿って交互に間隔を置いて配置されるソース引き出し領域116及びドレイン引き出し領域117が定義され、選択的に、両者間には間隔部115を存在させることもできる。ソース引き出し領域116には第二ソース相互接続コンタクトホール118が製造され、ドレイン引き出し領域117には第二ドレイン相互接続コンタクトホール119が製造され、かつ、第二ソース相互接続コンタクトホール118は第一ソースメタル相互接続ライン113を露出させ、第二ドレイン相互接続コンタクトホール119は第一ドレインメタル相互接続ライン114を露出させる。
【0042】
ソース引き出し領域116とドレイン引き出し領域117は交互に間隔を置いて配置され、大きさは同一であってもよいし、異なっていてもよく、実際のニーズに基づいて設けられる。つまり、該ステップにおいて、第二ソース相互接続コンタクトホール118及び第二ドレイン相互接続コンタクトホール119によってソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルの引き出し位置を新たに割り当て、第二方向に沿って交互に間隔を置いて配置される引き出し領域を形成する。後に続く
図10において示されるパッドの位置を参考にすることができる。一例において、第一方向に沿っては、ソース引き出し領域116は第一ソースメタル相互接続ライン113を少なくとも2つ被覆し、ドレイン引き出し領域117は第一ドレインメタル相互接続ライン114を少なくとも2つ被覆する。また、第二方向に沿っては、ソース引き出し領域116はソースコンタクトメタル107を少なくとも2つ被覆し、ドレイン引き出し領域117はドレインコンタクトメタル108を少なくとも2つ被覆する。具体的な実施手段において、ソース引き出し領域116は第一方向に沿って間隔を置いて配置される全てのセルの第一ソースメタル相互接続ライン113を被覆し、ドレイン引き出し領域117は第一方向に沿って間隔を置いて配置される全てのセルの第一ドレインメタル相互接続ライン114を被覆し、平面図において第二方向に沿って交互に間隔を置いて配置されるソース引き出し領域116及びドレイン引き出し領域117を形成する。言うまでもなく、第二方向に沿った各引き出しエリアのサイズは、実際のニーズに基づいて設計することができる。
【0043】
一例において、
図8を参照すると、第二ドレイン相互接続コンタクトホール119は第一ドレイン相互接続コンタクトホール111に対応して設けられる。すなわち、第二ドレイン相互接続コンタクトホール119は、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111上方のメタル層(第一ドレインメタル相互接続ライン)を露出させる。第二ソース相互接続コンタクトホール118は第一ソース相互接続コンタクトホール110の側部に設けられ、かつ、セルの隣接する行(第一方向に沿って配置されるセルの行)の第一ドレイン相互接続コンタクトホール111の位置に対応する。すなわち、第二方向における隣接する2つの第一ソース相互接続コンタクトホール110の間の領域に形成され、該領域の上下は第一ドレイン相互接続コンタクトホール111に対応する。第二ソース相互接続コンタクトホール118は該領域の第一ソースメタル相互接続ラインに対応し、また、該メタル層に対応して、露出させる。
【0044】
一例として、第二ソース相互接続コンタクトホール118は、方形に配置される第二ソース相互接続コンタクトホールユニット(図には示されておらず、ブロック線で代替する)をいくつか含んでおり、正方形に配置されていてもよい。第二ドレイン相互接続コンタクトホールは、方形に配置される第二ドレイン相互接続コンタクトホールユニット(図には示されておらず、ブロック線で代替する)をいくつか含んでおり、正方形に配置されていてもよい。
【0045】
次いで、
図1のS6及び
図9に示すように、第2回メタライゼーションを行い、第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて配置される、第二ソースメタル相互接続ライン120と、第二ドレインメタル相互接続ライン121とを製造する。一例において、第二ソースメタル相互接続ライン120は、第二ドレインメタル相互接続ライン121と交互に間隔を置いて等間隔に配置される。一例において、第二ソースメタル相互接続ライン120のライン幅は第二ドレインメタル相互接続ライン121のライン幅と同一である。
【0046】
具体的な例において、第二ソースメタル相互接続ライン120は、第二ソース相互接続コンタクトホール118を充填し、第二誘電体層表面に延在して、ソース引き出し領域116を被覆する。第二ドレインメタル相互接続ライン121は、第二ドレイン相互接続コンタクトホール119を充填し、第二誘電体層表面に延在して、ドレイン引き出し領域117を被覆する。第二層の相互接続コンタクトメタルホールはパッドの位置に基づいて分布され、第一層の相互接続メタルに対応するソース、ドレインがそれぞれゲートフィンガーの方向に沿ってレイアウトされ配列される。該ステップにおいて、第二層の相互接続メタルが形成され、これに基づいてソースコンタクトメタル及びドレインコンタクトメタルの電気的な引き出しを行うことができる。第一層の相互接続メタルの構造と同様に、第二層の一部を露出する各相互接続メタルは線状のメタル形状であり、T字形構造に相当する。上方に露出するのは同一のコンタクトメタルの相互接続を実現する線状メタル板であり、下部は各コンタクトホールに対応して充填される垂直に下向きのメタル部である。例えば、第二ソースメタル相互接続ライン120を例とすると、ソース引き出し領域116において各第二ソース相互接続コンタクトホールを電気的に接続する。一例において、ソース引き出し領域116に基づいて、第一方向に沿ったセル1行においてソースコンタクトメタルの電気的な引き出しを実現することができ、第一方向に沿った複数のセル行においてソースコンタクトメタルの電気的な引き出しを実現することもできる。
【0047】
最後に、
図10に示すように、ソースコンタクトメタル107に電気的に接続されるソースパッド122と、ドレインコンタクトメタル108に電気的に接続されるドレインパッド123と、ゲート相互接続予備部106を通じてゲートアセンブリ構造104に電気的に接続されるゲートパッド124とを製造することによって、GaNデバイス相互接続構造を得る。該ステップにおいて、第一層の相互接続メタル及び第二層の相互接続メタルの配置に基づいて、ソースパッド122、ドレインパッド123及びゲートパッド124を製造することにより、デバイスの各電極における相互接続の再配線を実現する。ソースパッド122及びドレインパッド123は、対応する第二層の相互接続メタルを通じて対応するパッドを製造することができ、ゲートパッド124は、第一層の相互接続メタル(ゲートメタル相互接続ライン)を通じて対応するパッドを製造することができ、例えば、該メタル層及び上方の誘電体層に基づいて、必要な位置にゲートの引き出しを行う。各引き出しパッドの具体的な製造プロセスは、従来のプロセスを用いることができる。また、相互接続構造において、半導体基板に電気的に接続される基板引き出しパッド125を製造することができる。各パッドを通じてGaNデバイスに電気信号が印加される。
【0048】
一例として、ゲートパッド124と基板引き出しパッド125は隣接して設けられ、いずれも交互に間隔を置いて配置されるソースパッド122及びドレインパッド123の側部に設けられる。
図10の配置方法に示すように、ゲートパッド124は、ゲートメタル相互接続ライン112によって電気的な引き出しが実現し、ソースパッド122は、第二ソースメタル相互接続ライン120によって電気的な引き出しが実現し、ドレインパッド123は、第二ドレインメタル相互接続ライン121によって電気的な引き出しが実現する。
【0049】
本発明における上述の方法に基づいて、アクティブ領域にゲート相互接続領域及びゲートメタル相互接続ラインを配置し、ゲートフィンガーに垂直な方向に沿ってソースバス、ドレインバスの相互接続コンタクトホールを交差して配置するとともに、ソースバス、ドレインバスの相互接続コンタクトメタルを交差して配置し、ソースパッド、ドレインパッドを繰り返し交差させてレイアウトすることで、ソースと基板とが相互接続メタルを通じて直接接続される。新型の相互接続配線方法が得られ、本設計方法を用いて設計されるデバイスは、ゲート抵抗を減らす、出力性能を向上させる、アクティブ領域比を高めるという点において、いずれも大きな優位性を示す。表1は、本発明の構造及び従来のフィンガー構造に基づいて設計を行った際のパラメータ比である。従来の構造との差分は
図11に示す配線構造を参照することができる。
【0050】
【0051】
これから明らかなように、アクティブ領域比と、パッド電極面積と、チップ放熱と、デバイス出力密度とは密接に関係し、本発明の方法を用いて設計したデバイスは、チップ放熱や出力密度等の点において明らかに向上する。
【0052】
また、
図9~10に示すように、
図1~8を参照して、本発明は、GaNデバイス相互接続構造を更に提供する。前記GaNデバイス相互接続構造は、好ましくは、本発明におけるGaNデバイス相互接続構造の製造方法を用いて製造されるが、言うまでもなく、他の方法を用いて製造することもできる。前記GaNデバイス相互接続構造は、ソース領域102、ドレイン領域103及びゲート領域101を含む半導体基体100と、少なくとも1つのゲートアセンブリ構造104と、前記半導体基体及び前記ゲートアセンブリ構造を被覆する第一誘電体層と、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ライン113と、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ライン114と、少なくとも1つのゲートメタル相互接続ライン112と、前記第一誘電体層、前記第一ソースメタル相互接続ライン、前記第一ドレインメタル相互接続ライン及び前記ゲートメタル相互接続ラインを被覆する第二誘電体層と、少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ライン120と、少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ライン121と、を含み、前記ゲートアセンブリ構造104は、前記ゲート領域101に位置し、ゲートフィンガー105を少なくとも2つと、ゲート相互接続予備部106を少なくとも1つと、を含み、前記ゲート相互接続予備部は隣接する2つのゲートフィンガーに接続され、前記隣接する2つのゲートフィンガーの接続方向は第一方向であり、前記ソース領域102は前記ゲート領域101の一側に位置し、前記ドレイン領域103は前記ゲート領域101の他側に位置し、前記ソース領域102と前記ドレイン領域103の結線方向は第二方向であり、かつ、前記第二方向は前記第一方向に垂直であり、前記少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ライン113と、前記少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ライン114と、前記少なくとも1つのゲートメタル相互接続ライン112とは、前記第一誘電体層上に位置し、かつ、前記第二方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記第一ソースメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ソースメタル相互接続ライン下方の前記ソース領域に電気的に接続され、前記第一ドレインメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第一ドレインメタル相互接続ライン下方の前記ドレイン領域に電気的に接続され、前記ゲートメタル相互接続ラインは、前記第一誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記ゲートメタル相互接続ライン下方の前記ゲート相互接続予備部に電気的に接続され、前記少なくとも1つの第二ソースメタル相互接続ライン120と、前記少なくとも1つの第二ドレインメタル相互接続ライン121とは、前記第二誘電体層上に位置し、かつ、前記第一方向と平行であり、互いに交互かつ間隔を置いて設けられ、前記
第二ソースメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記
第二ソースメタル相互接続ライン下方の前記第一ソースメタル相互接続ラインに電気的に接続され、前記第二ドレインメタル相互接続ラインは、前記第二誘電体層を貫通するコンタクトホールを通じて前記第二ドレインメタル相互接続ライン下方の前記第一ドレインメタル相互接続ラインに電気的に接続される。
【0053】
一例として、GaNデバイス相互接続構造は、ソースパッド122、ドレインパッド123及びゲートパッド124を更に含み、ソースパッドはソースコンタクトメタルに電気的に接続され、ドレインパッドはドレインコンタクトメタルに電気的に接続され、ゲートパッドはゲート相互接続予備部に電気的に接続される。
【0054】
一例として、第一誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第一ソース相互接続コンタクトホール110と、第一ドレイン相互接続コンタクトホール111と、ゲート相互接続コンタクトホール109とを含み、第一ソース相互接続コンタクトホールはソース領域の上方に位置し、第一ドレイン相互接続コンタクトホールはドレイン領域の上方に位置し、ゲート相互接続コンタクトホールはゲート相互接続予備部の上方に位置し、かつ、第一ソース相互接続コンタクトホールと第一ドレイン相互接続コンタクトホールは、第一方向に間隔を置いて配置される。
【0055】
一例として、第二誘電体層を貫通するコンタクトホールは、第二ソース相互接続コンタクトホール118と、第二ドレイン相互接続コンタクトホール119とを含み、第二ソース相互接続コンタクトホールは第一ソースメタル相互接続ラインを露出させ、第二ドレイン相互接続コンタクトホールは第一ドレインメタル相互接続ラインを露出させる。
【0056】
一例として、2つのゲートメタル相互接続ライン112の間には、交互に設けられる、少なくとも1つの第一ソースメタル相互接続ライン113と、少なくとも1つの第一ドレインメタル相互接続ライン114と、が含まれている。
【0057】
一例として、第一ソースメタル相互接続ライン113のライン幅は第一ドレインメタル相互接続ライン114のライン幅と同一であり、かつ、ゲートメタル相互接続ライン112のライン幅よりも広く、第二ソースメタル相互接続ライン120のライン幅は第二ドレインメタル相互接続ライン121のライン幅と同一である。
【0058】
以上に述べたことをまとめれば、本発明におけるGaNデバイス相互接続構造及びその製造方法は、ゲート相互接続予備部に基づいてゲートの電気的な引き出しを実現し、第一ソースメタル相互接続ライン、第一ドレインメタル相互接続ライン、ゲートメタル相互接続ライン、第二ソースメタル相互接続ライン及び第二ドレインメタル相互接続ラインによって新型の相互接続配線方法を提供する。ゲート抵抗の効果的な制御に有利であり、電流分布を均一にすることに有利であり、チップの有効面積利用率を効果的に向上させ、窒化ガリウムにおける低電圧かつ高出力密度の量産製品設計に適用する。したがって、本発明は従来技術における種々の欠点を効果的に克服し、高度な産業利用価値を有する。
【0059】
上記の実施形態は本発明の原理及びその効果を例示的に説明するにすぎず、本発明を限定するためのものではない。本技術を熟知する者であれば、本発明の精神及び範囲を逸脱せずに上述の実施形態に対する補足又は変更を行うことができる。したがって、当業者が本発明で開示する精神と技術思想を逸脱することなく完了するあらゆる等価の補足又は変更は、依然として本発明の請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
100 半導体基体
201 半導体基板
202 GaNチャネル層
203 障壁層
204 ゲート誘電体層
101 ゲート領域
102 ソース領域
103 ドレイン領域
104 ゲートアセンブリ構造
105 ゲートフィンガー
106 ゲート相互接続予備部
107 ソースコンタクトメタル
108 ドレインコンタクトメタル
109 ゲート相互接続コンタクトホール
110 第一ソース相互接続コンタクトホール
111 第一ドレイン相互接続コンタクトホール
112 ゲートメタル相互接続ライン
113 第一ソースメタル相互接続ライン
114 第一ドレインメタル相互接続ライン
115 間隔部
116 ソース引き出し領域
117 ドレイン引き出し領域
118 第二ソース相互接続コンタクトホール
119 第二ドレイン相互接続コンタクトホール
120 第二ソースメタル相互接続ライン
121 第二ドレインメタル相互接続ライン
122 ソースパッド
123 ドレインパッド
124 ゲートパッド
125 基板引き出しパッド
S1~S6 ステップ