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特許7579878パワー・トランジスタ用の改善されたレイアウトの技法及び最適化
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】パワー・トランジスタ用の改善されたレイアウトの技法及び最適化
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20241031BHJP
   H01L 29/812 20060101ALI20241031BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20241031BHJP
   H01L 29/778 20060101ALI20241031BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20241031BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20241031BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01L29/80 L
H01L29/44 Y
H01L29/80 H
H01L21/88 S
H01L21/90 B
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022558286
(86)(22)【出願日】2020-07-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 US2020042058
(87)【国際公開番号】W WO2021230895
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】16/874,098
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】310009199
【氏名又は名称】メイコム テクノロジー ソリューションズ ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【弁理士】
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】ソム、シャミット
(72)【発明者】
【氏名】ストラブル、ウェイン マック
(72)【発明者】
【氏名】バレット、ジェイソン マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ヤムジャラ、ニシャント アール.
(72)【発明者】
【氏名】アサートン、ジョン スティーブン
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-260364(JP,A)
【文献】特開2016-213227(JP,A)
【文献】特開2016-171260(JP,A)
【文献】特表2018-523927(JP,A)
【文献】特許第6222419(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0009218(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0164407(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0053909(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107924936(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0268219(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0322487(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106098757(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0020632(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110476231(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/812
H01L 29/778
H01L 21/338
H01L 29/41
H01L 21/3205
H01L 21/768
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のソース金属と、
第2のソース金属と、
ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、及び第2の傾斜ゲート・タブを備えるゲート・マニホルドと、
ドレイン・オーミック・コンタクトの上方にかつ、前記第1のソース金属と前記第2のソース金属との間に配置されるドレイン金属と、を備え、前記ドレイン金属は、前記ドレイン・オーミック・コンタクトの間かつ、前記第1のソース金属と前記第2のソース金属との間に切欠き領域を有するドレイン金属体を備え、前記切欠き領域は、前記ドレイン金属体の第1の突出部及び第2の突出部を画定し、前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、前記切欠き領域のそれぞれの側部に配置されている、電界効果トランジスタ。
【請求項2】
前記切欠き領域が、三角形の切欠き領域である、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項3】
前記切欠き領域が、U字形の切欠き領域である、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項4】
前記ドレイン金属が、第1のドレイン金属柱及び第2のドレイン金属柱を含み、
前記電界効果トランジスタが、第2のドレイン金属を含み、
前記第1のドレイン金属柱及び前記第2のドレイン金属柱が、それぞれ、前記第2のドレイン金属の第1の先端部及び第2の先端部において前記第2のドレイン金属の下方に配置され、
開口が、前記第1のドレイン金属柱と前記第2のドレイン金属柱との間の前記第2のドレイン金属の下方に画定される、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項5】
第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第2のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第1のゲート・フィンガ、並びに第2のゲート・フィンガをさらに備える、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項6】
前記電界効果トランジスタが、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、シュードモルフィック高電子移動度トランジスタ(pHEMT)、又はメタモルフィック高電子移動度トランジスタ(mHEMT)である、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項7】
第1のソース金属と、
第2のソース金属と、
ゲート・マニホルドであって、
ゲート・マニホルド本体、
前記ゲート・マニホルド本体から延在するとともに端部に第1のコンタクト領域を有する第1の傾斜ゲート・タブ、及び
前記ゲート・マニホルド本体から延在するとともに端部に第2のコンタクト領域を有する第2の傾斜ゲート・タブ
を有する前記ゲート・マニホルドと、
第1のドレイン・オーミック・コンタクト及び第2のドレイン・オーミック・コンタクトを有するドレイン金属であって、前記第1のドレイン・オーミック・コンタクト及び前記第2のドレイン・オーミック・コンタクトは前記ドレイン金属の下方に配置され、前記第1のドレイン・オーミック・コンタクトと前記第2のドレイン・オーミック・コンタクトとの間には開口が設けられ、前記開口は前記ドレイン金属の下方に配置される、ドレイン金属と、を備え、
前記第1の傾斜ゲート・タブが、前記ゲート・マニホルド本体から第1の角度で延在し、前記第2の傾斜ゲート・タブが、前記ゲート・マニホルド本体から第2の角度で延在する、電界効果トランジスタ。
【請求項8】
前記第1の傾斜ゲート・タブが、前記ゲート・マニホルド本体の第1の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、前記第1の傾斜ゲート・タブの前記第1の領域から前記第1のコンタクト領域まで延在する第2の領域とを含み、
前記第2の傾斜ゲート・タブが、前記ゲート・マニホルド本体の第2の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、前記第2の傾斜ゲート・タブの前記第1の領域から前記第2のコンタクト領域まで延在する第2の領域とを含み、
前記第1の傾斜ゲート・タブ及び前記第2の傾斜ゲート・タブは、前記第1のコンタクト領域および前記第2のコンタクト領域が前記第1のソース金属の端部と前記第2のソース金属の端部との間の前記ドレイン金属の端部よりも広く配置されるように、サイズ調整されて配置される、請求項7に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項9】
前記第1の傾斜ゲート・タブの前記第2の領域が、前記ゲート・マニホルド本体の第1の側部に対して平行にオフセットして配置され、
前記第2の傾斜ゲート・タブの前記第2の領域が、前記ゲート・マニホルド本体の第2の側部に対して平行にオフセットして配置される、請求項8に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項10】
前記電界効果トランジスタが基板を備え、
前記ドレイン金属が、第1のドレイン金属柱及び第2のドレイン金属柱を含み、
前記電界効果トランジスタが、第2のドレイン金属を含み、
前記第1のドレイン金属柱及び前記第2のドレイン金属柱が、それぞれ、前記第2のドレイン金属の第1の先端部及び第2の先端部において前記第2のドレイン金属の下方に配置される、請求項7に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項11】
開口が、前記第1のドレイン金属柱と前記第2のドレイン金属柱との間の前記第2のドレイン金属の下方に画定される、請求項10に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項12】
前記電界効果トランジスタが、第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第2のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第1のゲート・フィンガ、並びに第2のゲート・フィンガをさらに備え、
前記第1のソース金属及びSFP、並びに前記第2のソース金属及びSFPはそれぞれ、前記第1のゲート・フィンガ及び前記第2のゲート・フィンガがそれぞれ配置される突出部開口を画定する突出部を含むようにサイズ調整されて配置される、請求項7に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項13】
前記電界効果トランジスタが、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、シュードモルフィック高電子移動度トランジスタ(pHEMT)、又はメタモルフィック高電子移動度トランジスタ(mHEMT)である、請求項7に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項14】
前記電界効果トランジスタが、窒化ガリウム(GaN)オンシリコン・トランジスタ、又はGaNオンシリコンカーバイド・トランジスタである、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項15】
ゲート・マニホルド、第1のソース金属、及び第2のソース金属と、
前記第1のソース金属と前記第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属と、
前記第1のソース金属の端部に接続された第1の端部、及び前記第2のソース金属の端部に接続された第2の端部を有するシールドであって、前記ゲート・マニホルドと前記ドレイン金属の端部との間に配置されるとともに前記ゲート・マニホルドと前記ドレイン金属の前記端部との間で前記ドレイン金属の前記端部に沿って延在する前記シールドと
を含む、電界効果トランジスタ。
【請求項16】
前記シールドの幅が、10μm~15μmである、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項17】
前記シールドが、第1の階段状領域と、第2の階段状領域と、前記第1の階段状領域と前記第2の階段状領域との間に配置されるくぼんだ領域とを含み、前記くぼんだ領域が、基板と直接接触し、前記第1の階段状領域及び前記第2の階段状領域が、前記基板の表面から隆起する、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項18】
前記ゲート・マニホルドが、ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、及び第2の傾斜ゲート・タブを含み、
前記第1の傾斜ゲート・タブは、前記シールドが前記第1の傾斜ゲート・タブに接触しないように、前記シールドの前記第1の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置され、
前記第2の傾斜ゲート・タブは、前記シールドが前記第2の傾斜ゲート・タブに接触しないように、前記シールドの前記第2の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置される、請求項17に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項19】
前記電界効果トランジスタが基板を備え、
前記ドレイン金属が、第1のドレイン金属柱及び第2のドレイン金属柱を含み、
前記電界効果トランジスタが、第2のドレイン金属を含み、
前記第1のドレイン金属柱及び前記第2のドレイン金属柱が、それぞれ、前記第2のドレイン金属の第1の先端部及び第2の先端部において前記第2のドレイン金属の下方に配置され、
開口が、前記第1のドレイン金属柱と前記第2のドレイン金属柱との間の前記第2のドレイン金属の下方に画定され、
前記電界効果トランジスタが、第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第2のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第1のゲート・フィンガ、並びに第2のゲート・フィンガをさらに備え、
前記第1のソース金属及びSFP、並びに前記第2のソース金属及びSFPはそれぞれ、前記第1のゲート・フィンガ及び前記第2のゲート・フィンガがそれぞれ配置される突出部開口を画定する突出部を含むようにサイズ調整されて配置される、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項20】
前記電界効果トランジスタが、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、シュードモルフィック高電子移動度トランジスタ(pHEMT)、又はメタモルフィック高電子移動度トランジスタ(mHEMT)である、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー・トランジスタ用の改善されたレイアウトの技法及び最適化に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチフィンガ・プレーナ電界効果トランジスタ(FET)のレイアウトは、ゲート金属、ドレイン金属、及びソース金属用のくし型コンタクトからなる。ドレイン・コンタクトと基板との間、並びにドレイン・コンタクトとダイの裏側接地平面との間には、出力寄生容量が形成される。こうした出力寄生容量は、デバイスの無線周波数(RF)での性能に有害な影響を及ぼす場合があり、たとえば、デバイスの効率を低下させる。
【発明の概要】
【0003】
以下に説明するように、GaNオンシリコン(GaN-on-silicon)パワー・トランジスタ、並びに他のトランジスタなど、改良されて構造的に最適化されたトランジスタについて、様々な実施形態が開示されている。
【0004】
第1の態様においては、電界効果トランジスタは、基板の表面から隆起したドレイン金属部分を含む。電界効果トランジスタは、基板、第1のソース金属、第2のソース金属、及び第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属を含む。このドレイン金属は、第1のドレイン金属柱及び第2のドレイン金属柱を形成する第1のドレイン金属を含み、電界効果トランジスタは、第2のドレイン金属を含む。第1のドレイン金属柱は、第2のドレイン金属の第1の先端部において第2のドレイン金属の下方に配置され、第2のドレイン金属柱は、第2のドレイン金属が基板から隆起するように、第2のドレイン金属の第2の先端部において第2のドレイン金属の下方に配置される。開口は、第1のドレイン金属柱と第2のドレイン金属柱との間で、第2のドレイン金属の下方に画定される。
【0005】
電界効果トランジスタは、第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第2のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第1のゲート・フィンガ、並びに第2のゲート・フィンガをさらに備えてもよい。第1のソース金属及びSFP、並びに第2のソース金属及びSFPはそれぞれ、ゲート・フィンガがそれぞれ配置される突出部開口を画定する突出部を含むようにサイズ調整されて配置される。
【0006】
第2の態様においては、電界効果トランジスタは、切欠き領域を有するドレイン金属を含む。電界効果トランジスタは、第1のソース金属、第2のソース金属、及び第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属を含む。ドレイン金属は、ドレイン金属体を含み、ドレイン金属体は、ドレイン金属体の第1の突出部及び第2の突出部を画定する切欠き領域を有する。ドレイン金属体の第1の突出部及び第2の突出部は、切欠き領域のそれぞれの側部に配置される。この切欠き領域は、様々な例では、三角形又はU字形の切欠き領域である。
【0007】
第3の態様においては、電界効果トランジスタは、ゲート・マニホルドから延在する傾斜ゲート・タブを有するゲート・マニホルド本体を含む。電界効果トランジスタは、ソース金属と、ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、及び第2の傾斜ゲート・タブを有するゲート・マニホルドと、第1のドレイン金属コンタクト及び第2のドレイン金属コンタクトを有するドレイン金属とを含む。第1の傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルドから第1の角度で延在し、第2傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルド本体から第2の角度で延在する。
【0008】
第1の傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルド本体の第1の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、第1の傾斜ゲート・タブの第1の領域から延在する第2の領域とを含み、第2の傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルド本体の第2の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、第2の傾斜ゲート・タブの第1の領域から延在する第2の領域とを含む。第1の傾斜ゲート・タブ及び第2の傾斜ゲート・タブは、それぞれのコンタクト領域がドレイン金属よりも広く配置されるように、サイズ調整されて配置される。
【0009】
実施形態によっては、第1の傾斜ゲート・タブの第2の領域は、ゲート・マニホルド本体の第1の側部に対して平行にオフセットして配置され、第2の傾斜ゲート・タブの第2の領域は、ゲート・マニホルド本体の第2の側部に対して平行にオフセットして配置される。
【0010】
第4の態様においては、ソース接続シールドを有する電界効果トランジスタを説明する。電界効果トランジスタは、ゲート・マニホルド、第1のソース金属、及び第2のソース金属と、第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属と、第1のソース金属に接続された第1の端部、及び第2のソース金属に接続された第2の端部を有するシールドであって、ゲート・マニホルドとドレイン・コンタクトの間に配置されたシールドとを含む。このシールドの幅は、約10μm~約15μmでもよいが、本明細書に記載の各実施形態は、こうした寸法には限定されない。
【0011】
実施形態によっては、このシールドは、第1の階段状領域、第2の階段状領域、及び第1の階段状領域と第2の階段状領域との間に配置されるくぼんだ領域を含んでもよい。このくぼんだ領域は、基板と直接接触してもよい。第1の階段状領域及び第2の階段状領域は、基板の表面から隆起していてもよい。
【0012】
ゲート・マニホルドは、ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、及び第2の傾斜ゲート・タブを備えてもよい。第1の傾斜ゲート・タブは、シールドが第1の傾斜ゲート・タブと接触しないように、このシールドの第1の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置されてもよい。第2の傾斜ゲート・タブは、シールドが第2の傾斜ゲート・タブと接触しないように、このシールドの第2の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置されてもよい。
【0013】
追加のトランジスタは、本明細書に記載の通り、第1の態様、第2の態様、第3の態様、第4の態様、及び/又は追加の態様の様々な組合せを含んでもよい。さらに、前述の電界効果トランジスタには、高電子移動度トランジスタ(HEMT)が含まれ得る。さらに、前述の電界効果トランジスタには、ガリウムヒ素(GaAs)及び窒化ガリウム(GaN)を含むが、それだけには限定されない、種々の典型的なマイクロ波半導体材料でのトランジスタが含まれ得る。
【0014】
以下の各図面を参照することで、本開示の数多くの態様をよりよく理解することができる。各図面での各構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに、本開示の原理を明確に説明することに重点が置かれている。さらに、各図面では、いくつかの図を通して、同じ参照番号は対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】関連技術での電界効果トランジスタの斜視図である。
図2】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの斜視図である。
図3】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの斜視図である。
図4】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタに生じる寄生容量を示す回路図である。
図5】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図に対して示してある、この電界効果トランジスタの側面図である。
図6】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図に対して示してある、この電界効果トランジスタの別の側面図である。
図7】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図である。
図8】関連技術での電界効果トランジスタの上面図である。
図9】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図である。
図10】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図である。
図11】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図である。
図12】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの上面図である。
図13】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、構成要素の様々な組合せを示す図である。
図14】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、電磁(EM)シミュレーション結果を示すチャートである。
図15】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、電磁(EM)シミュレーション結果を示すチャートである。
図16】本開示の様々な実施形態による、並列に配置された電界効果トランジスタの複数のフィンガを有するトランジスタ用のダイのレイアウトの一例である。
図17】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、測定結果を示すチャートである。
図18】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、測定結果を示すチャートである。
図19】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、測定結果を示すチャートである。
図20】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの、測定結果を示すチャートである。
図21】従来の電界効果トランジスタの複数のフィンガをもつトランジスタを有するダイを示す。
図22】本開示の様々な実施形態によって説明される電界効果トランジスタの複数のフィンガをもつトランジスタを有するダイを示す。
図23】本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタの拡大上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、半導体デバイス用のレイアウトの技法及び最適化に関する。本明細書に記載の考え方は、いくつかの異なる半導体プロセス及び半導体技法を使用して形成される、他の半導体デバイスのうちでも様々なタイプの電界効果トランジスタに適用可能である。非限定的な例によっては、レイアウトの技法及び最適化は、窒化ガリウム(GaN)高電子移動度トランジスタ(HEMT)、ガリウムヒ素(GaAs)シュードモルフィック高電子移動度トランジスタ(pHEMT)、メタモルフィック高電子移動度トランジスタ(mHEMT)、及び/又はGaNオンシリコン電力増幅器トランジスタに適用される。本明細書に記載の様々な実施形態は、GaNオンシリコンのパワー・トランジスタについて説明してあるが、以下で明らかになるように、本明細書に記載の原理及び実施形態は他のタイプのトランジスタにも適用できることが理解される。
【0017】
前述の通り、ドレイン・コンタクトと基板との間、並びにドレイン・コンタクトとダイの裏側接地平面との間には、出力寄生容量が形成される場合がある。こうした寄生容量は、デバイスの総合的なRF性能に有害な影響を及ぼす場合があり、たとえば、デバイスの利得、電力、及び効率が低下することになる。したがって、トランジスタが本質的にどのように動作するかについての基本的な物理的性質を変えることなく、窒化ガリウムGaNオンシリコン・トランジスタ、又は他の同様のトランジスタのRF利得を増大させることが有益である。たとえば、トランジスタの固有のレイアウト設計、又は半導体材料の特性を変更する代わりに、トランジスタが他のデバイスにどのように接続されるかに変更を加えてもよい。こうした接続は、埋込みネットワーク又はメタライゼーションと呼ばれることが多い。
【0018】
FETには3つの主要な接続部、すなわち、ゲート・コンタクト、ドレイン・コンタクト、及びソース・コンタクトが存在する。複数のFETチャネル全体にわたって、ある1つのフィンガの接続部を他のフィンガに電気的に結合するためのメタライゼーションが設けられる。FETの実際の構造を変更することなく、メタライゼーションの変更に依存して、FETのいくつかの異なる性能特性を改善することができる。
【0019】
以下に説明するように、任意の適切な基板上でのGaNパワー・トランジスタ、並びに他のデバイスなど、改良されて構造的に最適化されたトランジスタについて、様々な実施形態が開示されている。第1の態様においては、電界効果トランジスタは、基板の表面から隆起したドレイン金属部分を含む。電界効果トランジスタは、基板、第1のソース金属、第2のソース金属、及び第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属を含む。ドレイン金属は、第1のドレイン金属柱及び第2のドレイン金属柱を形成する第1のドレイン金属を含み、電界効果トランジスタは、第2のドレイン金属を含む。第1のドレイン金属柱は、第2のドレイン金属の第1の先端部において第2のドレイン金属の下方に配置され、第2のドレイン金属柱は、第2のドレイン金属が基板から隆起するように、第2のドレイン金属の第2の先端部において第2のドレイン金属の下方に配置される。開口は、第1のドレイン金属柱と第2のドレイン金属柱との間で、第2のドレイン金属の下方に画定される。
【0020】
電界効果トランジスタは、第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)、第2のソース金属及びSFP、第1のゲート・フィンガ、並びに第2のゲート・フィンガをさらに備えてもよい。第1のソース金属及びSFP、並びに第2のソース金属及びSFPはそれぞれ、ゲート・フィンガがそれぞれ配置される突出部開口を画定する突出部を含むようにサイズ調整されて配置される。
【0021】
第2の態様においては、電界効果トランジスタは、切欠き領域を有するドレイン金属を含む。電界効果トランジスタは、第1のソース金属、第2のソース金属、及び第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属を含む。ドレイン金属は、ドレイン金属体を含み、ドレイン金属体は、ドレイン金属体の第1の突出部及び第2の突出部を画定する切欠き領域を有する。ドレイン金属体の第1の突出部及び第2の突出部は、切欠き領域のそれぞれの側部に配置される。この切欠き領域は、様々な例では、三角形又はU字形の切欠き領域である。
【0022】
第3の態様においては、電界効果トランジスタは、ゲート・マニホルドから延在する傾斜ゲート・タブを有するゲート・マニホルド本体を含む。電界効果トランジスタは、ソース金属と、ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、第2の傾斜ゲート・タブを有するゲート・マニホルドと、第1のドレイン金属コンタクト及び第2のドレイン金属コンタクトを有するドレイン金属とを含む。
【0023】
第1の傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルド本体の第1の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、第1の傾斜ゲート・タブの第1の領域から延在する第2の領域とを含む。第2の傾斜ゲート・タブは、ゲート・マニホルド本体の第2の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の領域と、第2の傾斜ゲート・タブの第1の領域から延在する第2の領域とを含む。第1の傾斜ゲート・タブ及び第2の傾斜ゲート・タブは、それぞれのコンタクト領域がドレイン金属よりも広く配置されるように、サイズ調整されて配置される。
【0024】
実施形態によっては、第1の傾斜ゲート・タブの第2の領域は、ゲート・マニホルド本体の第1の側部に対して平行にオフセットして配置され、第2の傾斜ゲート・タブの第2の領域は、ゲート・マニホルド本体の第2の側部に対して平行にオフセットして配置される。
【0025】
第4の態様においては、電界効果トランジスタは、ソース接続シールドを備える。電界効果トランジスタは、ゲート・マニホルド、第1のソース金属、及び第2のソース金属を含む。このトランジスタはまた、第1のソース金属と第2のソース金属との間に配置されたドレイン金属と、第1のソース金属に接続された第1の端部、及び第2のソース金属に接続された第2の端部を有するシールドであって、ゲート・マニホルドとドレイン・コンタクトの間に配置されたシールドとを含む。このシールドの幅は、約10μm~約15μmでもよい。
【0026】
実施形態によっては、このシールドは、第1の階段状領域、第2の階段状領域、及び第1の階段状領域と第2の階段状領域との間に配置されるくぼんだ領域を含んでもよい。このくぼんだ領域は、基板と直接接触してもよい。第1の階段状領域及び第2の階段状領域は、基板の表面から隆起していてもよい。
【0027】
ゲート・マニホルドは、ゲート・マニホルド本体、第1の傾斜ゲート・タブ、及び第2の傾斜ゲート・タブを備えてもよい。第1の傾斜ゲート・タブは、シールドが第1の傾斜ゲート・タブと接触しないように、このシールドの第1の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置されてもよい。第2の傾斜ゲート・タブは、シールドが第2の傾斜ゲート・タブと接触しないように、このシールドの第2の階段状領域によって画定されるくぼみ内に配置されてもよい。
【0028】
追加のトランジスタは、本明細書に記載の通り、第1の態様、第2の態様、第3の態様、第4の態様、及び/又は追加の態様の様々な組合せを含んでもよい。さらに、本明細書に記載の電界効果トランジスタは、高電子移動度トランジスタ(HEMT)として実施されてもよい。さらに、本明細書に記載の電界効果トランジスタは、窒化ガリウム(GaN)オンシリコン・トランジスタ、GaNオンシリコンカーバイド・トランジスタ、又は他の適切なタイプの基板上に形成されるGaNトランジスタとして実施することができる。
【0029】
次に図1に移ると、電界効果トランジスタ10の斜視図が示してある。以下に述べる構造的特徴と比較してその差を強調するために、比較的従来の構造への参照として、この電界効果トランジスタ10を図1に提示する。電界効果トランジスタ10の特徴は、図1において必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。電界効果トランジスタ10は、図に示したものと比較して、サイズ、形状、比率、及び他の側面において変化させることができるが、それでもなお、本明細書に記載の考え方の利点に忠実であり、この利点を組み込んでいる。電界効果トランジスタ10は、図1に示していない他の構造的特徴を含むことができ、又は場合によっては、図に示した構造的特徴のうち1つ又は複数を省略することができる。
【0030】
一例では、電界効果トランジスタ10は、たとえば、GaNオンシリコンのパワー・トランジスタとして実施することができるが、他の適切な基板上に形成することもできる。図に示すように、電界効果トランジスタ10は、ソース金属15、ドレイン金属25、及びゲートとも呼ばれるゲート・マニホルド30を含む。例によっては、ソース金属15は、基板5上の様々な位置に配置された、第1のソース金属15a及び第2のソース金属15bを含む。
【0031】
電界効果トランジスタ10は、マルチフィンガ・プレーナ電界効果トランジスタとして実施することができる。マルチフィンガ・プレーナ電界効果トランジスタのレイアウトは、ゲート・マニホルド30、ドレイン金属25、及びソース金属15用のくし型コンタクトからなる。従来のトランジスタ・レイアウトは、ダイの一方の側でゲート・コンタクトのすべてを接続するようにマニホルド構造を使用し、ダイの反対側でドレイン・コンタクトのすべてを接続するように同様のマニホルド構造を使用する。ゲート・マニホルドがドレイン・コンタクト金属に近接していると、結果として、ゲート・ドレイン容量(CGD)と呼ばれる寄生容量が生じることになり、半導体デバイスの使用可能で安定な利得が低下する。
【0032】
次に図2及び図3をともに参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の非限定的な例の斜視図が示してある。電界効果トランジスタ100は、基板105、ソース金属115、ドレイン金属125、及びゲート・マニホルド130又はゲートを備える。例によっては、ソース金属115は、第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bを含み、ドレイン金属125は、第1のソース金属115aと第2のソース金属115bとの間に配置される。第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bは、ドレイン金属125の様々な側部に配置されてもよい。実施形態によっては、ゲート・マニホルド130は第1の金属で形成され、第1のソース金属115a、第2のソース金属115b、及びドレイン金属125は、第2の金属で形成される。
【0033】
図2及び図3に示すように、ドレイン金属125は、ドレイン金属体の第1の突出部140及び第2の突出部145を画定する切欠き領域135を有するドレイン金属体を含む。理解できるように、切欠き領域135には、ドレイン金属125が存在しなくてもよい。第1の突出部140及び第2の突出部145は、切欠き領域135のそれぞれの側部に配置される。様々な実施形態において、この切欠き領域135は、三角形の切欠き領域である。しかし、代替実施形態では、切欠き領域135は、U字形の切欠き領域、又は他の適切な形状の切欠き領域である。
【0034】
ドレイン金属125内の電流の大部分は、ドレイン・マニホルドに向かって(たとえば、ゲート・マニホルド130とは逆の方向Dに)流れるので、ドレイン・マニホルドの反対側にあるドレイン金属125の各部分は、電流の流れに寄与しないことが観察されてきた。したがって、ドレイン金属125が切欠きを含まないとき、ドレイン金属125の切欠き領域135の区域にはわずかな電流が流れる。したがって、切欠き領域135におけるドレイン金属125の一部分を除去すると、ドレイン金属125の総合性能には無視できるほどの影響しか及ぼさないが、ドレイン金属125の面積を著しく減少させ、したがって静電容量CDSを減少させる。
【0035】
さらに、図2及び図3のゲート・マニホルド130は、図1のゲート・マニホルド30の構造とは異なる構造を有するものとして示してある。より具体的には、1つ又は複数の実施形態においては、図2のゲート・マニホルド130は、ゲート・マニホルド本体150、第1の傾斜ゲート・タブ155、及び第2の傾斜ゲート・タブ160を備えてもよい。ドレイン金属125は、少なくとも第1のドレイン金属コンタクト(図示せず)及び第2のドレイン金属コンタクト(図示せず)を備えるので、第1の傾斜ゲート・タブ155は、ゲート・マニホルド本体150から第1の角度で延在する。同様に、第2の傾斜ゲート・タブ160は、ゲート・マニホルド本体から第2の角度で延在する。実施形態によっては、ゲート・マニホルド本体150は、正方形又は長方形の形状である。
【0036】
第1の傾斜ゲート・タブ155は、ゲート・マニホルド本体150の第1の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の長方形領域、及びこの第1の長方形領域から延在する第2の長方形領域を含んでもよい。第2の長方形領域は、ゲート・マニホルド本体150の第1の側部に対して平行にオフセットして配置される。同様に、第2の傾斜ゲート・タブ160は、ゲート・マニホルド本体150の、第1の隅部とは反対側の第2の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の長方形領域を含んでもよい。第2の傾斜ゲート・タブ160は、第1の長方形領域から延在する第2の長方形領域をさらに含んでもよく、この第2の長方形領域は、ゲート・マニホルド本体150の第2の側部に対して平行にオフセットして配置される。
【0037】
さらに、1つ又は複数の実施形態において、電界効果トランジスタ100は、シールド170を備えてもよい。実施形態によっては、シールド170は、ゲート・マニホルド130とドレイン・コンタクトとの間、すなわち、ゲート・マニホルド130とドレイン金属125との間に配置されてもよい。シールド170は、たとえば、ドレイン金属125と接触することなく、第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bと接触するのに十分な長さを有してもよい(又は、サイズ調整されて配置されてもよい)。したがって、例によっては、シールド170は、ソース接続シールド170と呼ばれることがある。
【0038】
さらに、実施形態によっては、シールド170は、ゲート・マニホルド130とゲート・フィンガ190a、190b(図3)との接続部の上方で横断し、したがって、シールド170は、ゲート・マニホルド130(又は、より具体的には、ゲート・マニホルド130の第1の傾斜ゲート・タブ155及び第2の傾斜ゲート・タブ160)又はゲート・フィンガ190に触れることもなく、又は接触することもない。したがって、実施形態によっては、シールド170は、第1の階段状領域175、第2の階段状領域180、及び第1の階段状領域175と第2の階段状領域180との間に配置されるくぼんだ領域185を含む。たとえば、第1の傾斜ゲート・タブ155は、シールド170の第1の階段状領域175によって画定されるくぼみ内に配置されてもよく、同様に、第2の傾斜ゲート・タブ160は、シールド170の第2の階段状領域180によって画定されるくぼみ内に配置されてもよい。くぼんだ領域185は、基板105に直接触れても、又は接触してもよく、第1の階段状領域175及び第2の階段状領域180は、基板105の表面から隆起している。
【0039】
実施形態によっては、くぼんだ領域185は、ドレイン金属125の長さと同じか、又は同様の長さを有してもよく、シールド170のくぼんだ領域185は、ドレイン金属125とゲート・マニホルド130との間に直接配置される。一例では、シールド170の幅は、約10μm~約15μm(±2μm)であるが、寄生容量を低減するために任意の適切な寸法を使用することができる。
【0040】
様々な実施形態において、図2の電界効果トランジスタ100はHEMTを含んでもよい。したがって、図2の電界効果トランジスタ100には、GaN HEMT、GaAs pHEMT、mHEMT、又は他のタイプのトランジスタが含まれ得る。実施形態によっては、電界効果トランジスタ100は、GaN電力増幅器などの電力増幅器に組み込むことができるが、この電界効果トランジスタ100は、他の回路設計でのデバイス構成要素として、また他の目的のために使用することができる。
【0041】
図2及び図3に示す解決策により、ゲート・マニホルド130とドレイン・コンタクトとの間にソース接続シールド170を設けることによって、寄生容量が大幅に低減する。本明細書に記載の各実施形態によって、材料コストを負わせることなく、レイアウト変更によって電気的、熱的、及び信頼性の改善がもたらされる。低静電容量のクロスオーバ能力を有する複数の相互接続金属層をもたらす任意の標準的な半導体プロセスにおいて、シールド170を実装することができる。この解決策は、プロセスに依存しない単純なレイアウト修正形態によって実現することができ、様々な技術及び半導体プロセスにおいてこの解決策を実装することができる。
【0042】
次に図4を参照すると、電界効果トランジスタ10に生じる様々な寄生容量を示す回路図200が示してある。より具体的には、静電容量には、数多くの用途において望ましくない寄生容量が含まれ得る。たとえば、3つの内部寄生容量Cgs_int、Cds_int、及びCgd_intを有する真性トランジスタ205が示してあり、ここで、Cgs_intはゲートとソースとの間に生じる内部静電容量であり、Cds_intはドレインとソースの間に生じる内部静電容量であり、Cgd_intはゲートとドレインの間に生じる内部静電容量である。真性トランジスタ205の外側では、Cgs_ext、Cgd_ext、Cds_extなど、追加の寄生容量が生じ、ここで、Cgs_extはゲートとソースとの間に生じる外部静電容量であり、Cds_extはドレインとソースとの間に生じる外部静電容量であり、Cgd_extはゲートとドレインとの間に生じる外部静電容量である。図4に示す寄生容量を減少させることによって、GaN電力増幅器又は他の同様のデバイスのデバイス効率を上げることができる。
【0043】
図5に移ると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図に対して、この電界効果トランジスタ100の側面図が示してある。特に、図5には、ドレイン金属125及びソース金属115が、オーミック・コンタクト及び/又は基板105の表面から隆起し、それによって寄生容量を減少させる一実施形態が示してある。電界効果トランジスタ100は、第1の金属材料の第1のドレイン金属125a、及び第1の金属材料とは異なる場合がある第2の金属材料の第2のドレイン金属125bを含む。
【0044】
電界効果トランジスタ100は、同じ金属材料から作製できる第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bをさらに含む。第1のソース金属115aの下方では、第1のソース金属及びソース接続フィールド・プレート(SFP)210aが、第1のオーミック・コンタクト215aの上方に配置されてもよい。同様に、第2のソース金属115bの下方では、第2のソース金属及びSFP210bが、第2のオーミック・コンタクト215bの上方に配置されてもよい。理解できるように、第1のオーミック・コンタクト215a及び第2のオーミック・コンタクト215bは、ソース・オーミック・コンタクトを含んでもよい。
【0045】
さらに、第3のオーミック・コンタクト215cは、第1のドレイン金属125aの第1の先端部の下方に配置され、第4のオーミック・コンタクト215dは、第1のドレイン金属125aの第2の先端部(第1の先端部の反対側)の下方に配置され、第3のオーミック・コンタクト215cと第4のオーミック・コンタクト215dとの間に開口を画定する。この開口はさらに、第1のドレイン金属125a及び第2のドレイン金属125bの下方に配置される。理解できるように、第3のオーミック・コンタクト215c及び第4のオーミック・コンタクト215dは、ドレイン・オーミック・コンタクトを含んでもよい。
【0046】
理解できるように、従来の電界効果トランジスタ10においては、オーミック・コンタクトは、ドレイン金属125の幅全体にまたがる。しかし、図5に示すように、第1のオーミック・コンタクト215a及び第2のオーミック・コンタクト215bの幅は、それぞれ、第1のソース金属及びSFP210a、並びに第2のソース金属及びSFP210bの底部の幅よりも狭い。たとえば、ソース金属及びSFP210、並びにドレイン金属125を、基板105及び/又はオーミック・コンタクト215から隆起させることによって、電界効果トランジスタ100での寄生容量が低減する。
【0047】
次に図6を参照すると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図に対して、この電界効果トランジスタ100の別の側面図が示してある。具体的には、図6には、ドレイン金属125及びソース金属115が、オーミック・コンタクト及び/又は基板105の表面から隆起し、それによって寄生容量を減少させる一実施形態が示してある。しかし、図5の電界効果トランジスタ100と比較すると、第1のドレイン金属125aは、第1のドレイン金属柱220aと第2のドレイン金属柱220bとに分割され、この第1のドレイン金属柱220aと第2のドレイン金属柱220bとの間に開口225が画定される。電界効果トランジスタ100は、第1の金属材料の第1のドレイン金属125a、及び第2の金属材料の第2のドレイン金属125bを含み、実施形態によっては、この第2の金属材料は、第1の金属材料とは異なる場合がある。
【0048】
図5と同様に、図6の電界効果トランジスタ100は、同じ金属材料から作製できる第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bをさらに含む。第1のソース金属115aの下方では、第1のソース金属及びSFP210aが、第1のオーミック・コンタクト215aの上方に配置されてもよい。同様に、第2のソース金属115bの下方では、第2のソース金属及びSFP210bが、第2のオーミック・コンタクト215bの上方に配置されてもよい。
【0049】
さらに、第3のオーミック・コンタクト215cは、第1のドレイン金属125aの第1の先端部の下方に配置され、第4のオーミック・コンタクト215dは、第1のドレイン金属125aの第2の先端部(第1の先端部の反対側)の下方に配置され、第3のオーミック・コンタクト215cと第4のオーミック・コンタクト215dとの間に開口を画定する。この開口はさらに、第1のドレイン金属125a及び第2のドレイン金属125bの下方に配置される。理解できるように、従来の電界効果トランジスタ10においては、オーミック・コンタクトは、ドレイン金属125の幅全体にまたがる。
【0050】
特に、第1のオーミック・コンタクト215a及び第2のオーミック・コンタクト215bの幅は、それぞれ、第1のソース金属及びSFP210a、並びに第2のソース金属及びSFP210bの底部の幅よりも狭い。実施形態によっては、第3のオーミック・コンタクト215aの幅は、第1のソース金属柱215cの幅と同じか、又は実質的に同様である。たとえば、ソース金属及びSFP210、並びにドレイン金属125を、基板105及び/又はオーミック・コンタクト215から隆起させることによって、電界効果トランジスタ100での寄生容量が低減する。
【0051】
図5及び図6をまとめて参照すると、ソース金属及びSFP210はそれぞれ、突出部230a、230bをそれぞれ含むようにサイズ調整されて配置される。各突出部230は、突出部開口235a、235bを画定し、この開口では、ゲート・フィンガ190a、190bはそれぞれ、ソース金属及びSFP210がこのゲート・フィンガ190a、190bと接触せず、ゲート・フィンガ190a、190bの正常動作を妨げないように配置される。
【0052】
たとえば、先行して図23を参照すると、電界効果トランジスタ100の拡大上面図が示してある。拡大されたコールアウト領域23を見ると、ゲート・マニホルド130が、ソース金属115bに接触しないものとして示してある。より具体的には、ゲート・フィンガ190bとソース金属115bとの間に明瞭なギャップを観察することができる。さらに、SFP210bは、ゲート・マニホルド130と部分的に重なり合ってもよいが、SFP210bは、ゲート・マニホルド130に接触又は接続しない。
【0053】
次に図7を参照すると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図が示してある。たとえば、図7には、GaN又は同様のタイプのトランジスタを有する半導体ダイの上面図が示してある。たとえば、図7に示すいくつかのセルを別のセルの上に積み重ねて、さらに大きい電界効果トランジスタ100を形成することができる。寄生容量は、注目すべき2つの領域で生じる。従来、ドレイン・コンタクトは、半導体の裏側接地平面に結合しており、これによってドレイン/ソースの寄生容量CDSが生成される。注目すべき別の静電容量は、図の左側でのゲート・マニホルド130と、図の右側でのドレイン金属125との間で生じる。そうした金属が近接すると、CGDと呼ばれる寄生容量が生成される。
【0054】
図7では、ゲート・コンタクト領域240を有する、従来タイプのゲート・マニホルド130が示してある。さらに、電界効果トランジスタ100のソース接続部245a、245bが示してある。出力寄生容量(CDS)が、ドレイン・コンタクト(たとえば、オーミック・コンタクト215c及び第4のオーミック・コンタクト215d)と基板105との間、並びに/又はダイの裏側接地平面との間に形成される。この出力容量は、デバイスのRF性能全体、すなわちデバイスの効率及び帯域幅の低下に有害な影響を及ぼす。基板105からドレイン金属125を隆起させることにより、ドレイン・メタライゼーションが基板105及び裏側接地平面に近づくのを抑えることによって寄生容量の大きさが最小限に抑えられる。この実施形態は、プロセスに依存しない非常に単純なレイアウト修正形態によって実現することができ、様々な技術及び半導体プロセスにおいてこの解決策を実装することができる。基板105からドレイン金属125を隆起させる前述の実施形態が示してあるが、図7の実施形態では、シールド170、及びドレイン金属125の切欠き領域135は含まれない。
【0055】
図8に移ると、関連技術では従来通りの、電界効果トランジスタ10の上面図が示してある。特に、オーミック・コンタクト215a、215b、及び215cが、それぞれ第1のソース金属115a、第2のソース金属115b、及びドレイン金属125の全体にまたがっており、半導体デバイスの効率に影響を及ぼす大きい寄生容量を生成する。
【0056】
次に図9に移ると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図が示してある。具体的には、図5又は図6に示すように、図9の電界効果トランジスタ100の実施形態は、基板105から隆起しているドレイン金属125を含む。さらに、図9の電界効果トランジスタ100の実施形態には、ドレイン金属125に設けられている切欠き領域135が示してある。従来タイプのゲート・マニホルド130が示してあり、図9の実施形態は、図2及び図3について説明したシールド170を含まない。
【0057】
図10及び図11に移ると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図が示してある。図5又は図6に示すように、図10及び図11の電界効果トランジスタ100の実施形態は、基板105から隆起しているドレイン金属125を含む。さらに、図10及び図11の電界効果トランジスタ100の実施形態には、内部に設けられたシールド170が示してある。シールド170は、ゲート・マニホルド130とドレイン・コンタクトとの間、すなわち、ゲート・マニホルド130とドレイン金属125との間に配置されているものとして示してある。シールド170は、たとえば、ドレイン金属125と接触することなく、第1のソース金属115a及び第2のソース金属115bと接触するのに十分な長さを有してもよい(又は、サイズ調整されて配置されてもよい)。したがって、例によっては、シールド170は、ソース接続シールド170と呼ばれることがある。従来タイプのゲート・マニホルド130が、電界効果トランジスタ100に示してあり、図10及び図11の実施形態は、図2及び図3について説明した切欠き領域135を含まない。
【0058】
シールド170は、ゲート・マニホルド130とゲート・フィンガ190a、190bとの接続部の上方で横断してもよく、したがって、シールド170は、ゲート・マニホルド130又はゲート・フィンガ190に触れることもなく、又は接触することもない。しかし、ゲート・マニホルド130は、ゲート・フィンガ190との接続部を形成してもよい。具体的には、図10の実施形態では、シールド170の幅Wが約10μmであるのに対して、図11の実施形態では、シールド170の幅Wは約15μmであるが、他の適切な幅を利用してもよい。しかし、シールド170の幅としては、10μm~15μmが望ましい範囲であることが観測されてきた。
【0059】
次に図12を参照すると、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の上面図が示してある。具体的には、図5又は図6に示すように、図12の電界効果トランジスタ100の実施形態は、基板105から隆起しているドレイン金属125を含む。さらに、図12の電界効果トランジスタ100の実施形態には、図8図11のゲート・マニホルド130の構造とは異なる構造を有するゲート・マニホルド130が示してある。
【0060】
より具体的には、1つ又は複数の実施形態においては、ゲート・マニホルド130は、ゲート・マニホルド本体150、第1の傾斜ゲート・タブ155、及び第2の傾斜ゲート・タブ160を備える。ドレイン金属125は、第3のオーミック・コンタクト215c(たとえば、第1のドレイン金属コンタクト)及び第4のオーミック・コンタクト(たとえば、第2のドレイン金属コンタクト)上に配置されているので、第1の傾斜ゲート・タブ155は、ゲート・マニホルド本体150から第1の角度で延在し、第1のドレイン金属コンタクトに接触することができる。同様に、第2の傾斜ゲート・タブ160は、ゲート・マニホルド本体150から第2の角度で延在し、第2のドレイン金属コンタクトに接触する。実施形態によっては、ゲート・マニホルド本体150は、正方形又は長方形の形状である。
【0061】
第1の傾斜ゲート・タブ155は、ゲート・マニホルド本体150の第1の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の長方形領域250、及びこの第1の長方形領域250から延在する第2の長方形領域255を含んでもよい。第2の長方形領域255は、ゲート・マニホルド本体150に対して平行にオフセットして配置される。同様に、第2の傾斜ゲート・タブ160は、ゲート・マニホルド本体150の、第1の隅部とは反対側の第2の隅部に接触するとともにそこから延在する第1の長方形領域260を含んでもよい。第2の傾斜ゲート・タブ160は、第1の長方形領域から延在する第2の長方形領域265をさらに含んでもよく、この第2の長方形領域は、ゲート・マニホルド本体150に対して平行にオフセットして配置される。
【0062】
実施形態によっては、第1の傾斜ゲート・タブ155は、正方形又は長方形の形状でもよいコンタクト領域270を含む。同様に、実施形態によっては、第2の傾斜ゲート・タブ160は、正方形又は長方形の形状でもよいコンタクト領域275を含む。第1の傾斜ゲート・タブ155及び第2の傾斜ゲート・タブ160は、コンタクト領域270、275がドレイン金属125よりも広く配置されるように、サイズ調整されて配置される。
【0063】
図13は、本開示の様々な実施形態によって説明する電界効果トランジスタ100の、構成要素の様々な組合せを示す図である。たとえば、(a)基板105から隆起したドレイン金属125及び/若しくはソース金属115、(b)傾斜ゲート・タブ155、160を有するゲート・マニホルド130、(c)切欠き領域135を有するドレイン金属125、並びに/又は(d)ゲート・マニホルド130と、ドレイン金属及びソース金属との間に配置されたシールド170の様々な組合せが示してある。こうした実施形態のあらゆる組合せは、本開示によって開示されるものであることが理解される。
【0064】
図14及び図15は、本開示によって本明細書に記載の電界効果トランジスタ100の各実施形態の様々な組合せの、電磁(EM)シミュレーション結果を示すチャートである。具体的には、図14には、S12散乱パラメータ(S12[db])が示してあり、図15には、pF/mmで測定される接地ドレイン静電容量CGDが示してある。マーカm1及びマーカm3は、5GHzでの値を示す。
【0065】
あらゆる修正形態でS12/CGDが下がることが、図14及び図15から観察できる。特に、傾斜ゲート・タブ155、160は、ドレイン金属125の切欠き領域135と比較して約2倍は効果的である。シールド170は、ドレイン金属125の切欠き領域135と比較して、約4倍は効果的である。幅が10μmのシールド170と幅が15μmのシールド170との間の違いはほんのわずかである。しかし、シールド170、ドレイン金属125の切欠き領域135、及び傾斜ゲート・タブ155、160の組合せが最良の結果をもたらす。
【0066】
図16は、本開示の様々な実施形態による、電界効果トランジスタ100a、100bの複数の「フィンガ」を含む単一トランジスタ用のダイのレイアウトの一例である。より具体的には、標準的な0.22mmのドライバ・ダイの28V変換の一例が示してある。
【0067】
図17図20は、本開示の様々な実施形態による電界効果トランジスタ100の、測定結果を示すチャートである。具体的には、図17は、周波数に対してS12の大きさが約1.5dB改善することを示すチャートである。図18は、周波数に対して寄生容量CGDがpFで約20パーセント減少することを示すチャートを含む。図19は、周波数に対して寄生容量CDSがpFで約8パーセント減少することを示すチャートを含む。図20は、周波数に対して最大利得(Gmax)が約1dB増加することを示すチャートを含む。
【0068】
図21には、従来の電界効果トランジスタ10の複数のフィンガをもつトランジスタを有するダイが示してあり、図22には、本開示の様々な実施形態によって説明する電界効果トランジスタ100の複数のフィンガをもつトランジスタを有するダイが示してある。具体的には、図21の従来の電界効果トランジスタ10を有するダイと比較すると、基板105から隆起しているドレイン金属125を観察することができ、並びに切欠き領域135、傾斜ゲート・タブ155、160、及びシールド170を観察することができる。
【0069】
GaNオンシリコン・トランジスタについて、本明細書に記載の実施形態のいくつかが説明されており、本明細書に記載のこの実施形態は、GaNオンシリコンカーバイド(GaN on SiC)トランジスタ、並びに他のタイプのトランジスタにも適用できることが理解される。いずれにしても、GaNでのパワー・トランジスタ設計のための、本開示の様々な実施形態で説明する技法及び最適化が、基本的なデバイス性能を改善することになる。たとえば、ドレインのメタライゼーションを隆起させ、切り欠くことで、CDSが減少することになり、それによって効率及び帯域幅が実現する。ラップアラウンドのソース・フィールド・プレートを使用することによって、CGSが減少することになり、利得及び帯域幅が改善する。シールド170及び傾斜ゲート・タブ155、160を使用することにより、シールドされたゲート・マニホルドを設けてCGDを低減することになり、半導体デバイスには安定な利得及び安定性がもたらされる。ゲート/ドレイン間隔を修正してRを最適化し、利得、電力、及び効率を改善する。
【0070】
前述の特徴、構造、又は特性は、任意の適切な方式で1つ又は複数の実施形態において組み合わせてもよく、様々な実施形態において議論される特徴は、可能ならば交換可能である。以下の説明では、本開示の実施形態を完全に理解するために、数多くの具体的な詳細が提示されている。しかし、本開示の技術的解決は、具体的な詳細のうち1つ又は複数の詳細なしに実施されてもよく、又は他の方法、構成要素、材料などを利用してもよいことが当業者には理解されよう。他の例では、本開示の態様が曖昧にならないように、よく知られた構造、材料、又は動作を示したり、詳細に説明したりすることはない。
【0071】
「上(on)」、「下方(below)」、「上部(upper)」、「下部(lower)」などの相対語は、本明細書においては、ある1つの構成要素と別の構成要素との相対的な関係を説明するために使用されるが、こうした用語は、本明細書においては、たとえば各図面に示す一例における方向として、もっぱら便宜上使用される。装置が上下逆になる場合、前述の「上部」の構成要素は、「下部」の構成要素になることを理解されたい。ある構造体が別の構造体の「上」にあるとき、この構造体が、別の構造体の上に一体形成されること、又はこの構造体が、別の構造体の上に「直接」配置されること、又はこの構造体が他の構造体を介してその他の構造体の上に「間接的に」配置されることが可能である。
【0072】
本明細書では、「備える(comprise)」、「含む(include)」、「有する(have)」、「含有する(contain)」という用語、及びその変化形を使用して、オープン・エンドになるようにし、添付の特許請求の範囲に別段の指定がない限り、列挙された要素、構成部品などに加えて、追加の要素、構成部品などを含むことを意味する。「第1の」、「第2の」などの用語は、対象物の数を限定するものではなく、もっぱらラベルとして使用される。
【0073】
本開示の前述の各実施形態は、本開示の原理を明確に理解するために説明した実装形態の単なる実現可能な例である。本開示の精神及び原理から実質的に逸脱することなく、前述の実施形態には、数多くの変形及び修正を加えてもよい。このようなあらゆる修正形態及び変形形態は、本明細書において本開示の範囲内に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されるものである。
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