(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1679 20190101AFI20241031BHJP
G02F 1/167 20190101ALI20241031BHJP
G02F 1/1681 20190101ALI20241031BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20241031BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20241031BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20241031BHJP
H10K 50/85 20230101ALI20241031BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20241031BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20241031BHJP
H10K 59/82 20230101ALI20241031BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20241031BHJP
【FI】
G02F1/1679
G02F1/167
G02F1/1681
G02F1/1335 500
G09F9/00 311
H10K50/10
H10K50/85
H10K59/10
H10K59/40
H10K59/82
H10K59/95
(21)【出願番号】P 2022580854
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(86)【国際出願番号】 KR2021008055
(87)【国際公開番号】W WO2022005123
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0080143
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジンギョン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョンシク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ビョンスク
【審査官】植田 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2020-0028078(KR,A)
【文献】特開2013-037190(JP,A)
【文献】特開2013-235095(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0050033(US,A1)
【文献】国際公開第2015/122083(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/165-1/19
G02F 1/1335
G09F 9/00
H10K 50/10
H10K 59/10
H10K 59/40
H10K 59/95
H10K 50/85
H10K 59/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板上に配置される第1電極と、
前記第1基板上に配置される第2基板と、
前記第2基板下に配置される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、
前記第2基板及び前記第2電極を貫通する少なくとも一つのホールの内部に配置されたシーリング部と、を含み、
前記光変換部は、
第1水平方向に互いに離隔し、前記第1水平方向と異なる第2水平方向に長く延びる複数の収容部と、
前記複数の収容部の間に配置され、前記複数の収容部を区画する隔壁部と、を含み、
前記ホールは、前記第2水平方向に離隔する第1ホール及び第2ホールを含み、
前記収容部は、前記第1ホールと前記収容部の前記第2水平方向への一終端の間、または、前記第2ホールと前記収容部の他終端の間に配置されたダム部を含み、
前記ダム部は、前記収容部の前記第1ホールと前記第2ホールの間の領域を前記収容部の前記一終端及び前記他終端から分離
し、
前記第1ホール及び前記第2ホールは、前記第1水平方向に延びる、光経路制御部材。
【請求項2】
前記第2電極と前記光変換部との間に配置されるバッファ層をさらに含み、
前記光変換部は、前記バッファ層と前記複数の収容部及び前記隔壁部の間に配置された基底部をさらに含み、
前記ホールは、前記バッファ層、前記隔壁部、及び前記基底部を貫通する、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項3】
前記第1電極と前記光変換部との間に配置される接着層をさらに含み、
前記シーリング部は、前記接着層と直接接触して配置される、請求項2に記載の光経路制御部材。
【請求項4】
前記シーリング部は、前記隔壁部とは異なる物質を含む、請求項2に記載の光経路制御部材。
【請求項5】
前記シーリング部の上面と前記第2基板の上面とは、段差を形成する、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項6】
前記シーリング部の上面は、前記第2基板の上面よりも低い、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項7】
前記シーリング部は、前記第1ホールに配置された第1シーリング部と、前記第2ホールに配置された第2シーリング部とを含み、
前記ダム部は、前記第1シーリング部と前記収容部の前記一終端の間に配置された第1ダム部と、前記第2シーリング部と前記収容部の前記他終端の間に配置された第2ダム部とを含む、請求項2に記載の光経路制御部材。
【請求項8】
前記ダム部は、前記隔壁部上には配置されない、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項9】
前記収容部の前記第1ホールと前記第2ホールの間には、光変換物質が配置され、
前記収容部は、中央領域から一終端方向に延びながら、前記光変換物質、前記シーリング部、及び前記ダム部が順に配置される、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項10】
前記シーリング部は、前記光変換物質及び前記ダム部と接触して配置される、請求項
9に記載の光経路制御部材。
【請求項11】
前記第1ホール及び前記第2ホールのうち少なくとも一つは、前記ダム部方向に突出する少なくとも一つのシーリング突出部を含む、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項12】
前記第1ホール及び前記第2ホールのうち少なくとも一つの長さは、前記収容部の長さよりも長く、
前記第1ホール及び前記第2ホールのうち少なくとも一つの幅は、前記収容部の幅よりも大きい、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項13】
前記シーリング部は、前記第2基板から前記第1基板方向に延びながら、幅が増加する領域を含む、請求項
10に記載の光経路制御部材。
【請求項14】
前記シーリング部は、前記第2基板から前記第1基板方向に延びながら、幅が減少する領域を含む、請求項
10に記載の光経路制御部材。
【請求項15】
前記収容部の内部には、前記シーリング部のシーリング物質と、前記ダム部のダム物質と、前記光変換物質のうち2つの物質が混合された混合領域が形成される、請求項
10に記載の光経路制御部材。
【請求項16】
前記収容部の内部には、前記シーリング部と前記ダム部との間で前記シーリング物質と前記ダム物質とが混合されて形成される第1混合領域及び前記シーリング部と前記光変換物質との間で前記シーリング物質と前記光変換物質とが混合されて形成される第2混合領域が形成される、請求項
15に記載の光経路制御部材。
【請求項17】
表示パネル及びタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルを含むパネルと、
前記パネル上または前記パネルの下に、または、前記パネルを構成する複数の構成要素の間に配置される請求項1~13のうちいずれか一項の光経路制御部材と、を含む、ディスプレイ装置。
【請求項18】
前記パネルは、バックライトユニット及び液晶表示パネルを含み、
前記光経路制御部材は、前記バックライトユニットと前記液晶表示パネルとの間に配置され、
前記バックライトユニットから出射される光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動する、請求項
17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記パネルは、有機発光ダイオードパネルを含み、
前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネル上に配置され、
前記パネルから出射される光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動する、請求項
17に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遮光フィルムは、光源からの光の伝達を遮断するものであって、携帯電話、ノートパソコン、タブレットPC、車両用ナビゲーション、車両用タッチなどに使用される表示装置であるディスプレイパネルの前面に付着され、ディスプレイが画面を送出する時、光の入射角度に応じて光の視野角を調節して、ユーザが必要な視野角度で鮮明な画質を表現できる目的で使用されている。
【0003】
また、遮光フィルムは、車両や建物の窓などに使用されて、外部光を一部遮蔽して眩しさを防止するか、外部から内部が見えないようにするのにも使用することかできる。
【0004】
即ち、遮光フィルムは、光の移動経路を制御して、特定の方向への光は遮断し、特定の方向への光は透過させる光経路制御部材であり得る。これにより、遮光フィルムによって光の透過角度を制御して、ユーザの視野角を制御することができる。
【0005】
一方、このような遮光フィルムは、周囲環境またはユーザの環境に関係なく常に視野角を制御できる遮光フィルムと、周辺環境またはユーザの環境に応じてユーザが視野角制御をオンオフできるスイッチャブル遮光フィルムとに区分され得る。
【0006】
このようなスイッチャブル遮光フィルムは、パターン部の内部に電圧の印加によって移動できる粒子及びこれを分散させる分散液を充填して粒子の分散及び凝集によりパターン部が光透過部及び光遮断部に変換されて具現され得る。
【0007】
このような分散液は、毛細管方式によってそれぞれのパターン部の内部に注入され得る。このとき、前記分散液を一方向にのみ注入するために、注入部においては、インクの流れを制御するダムを配置する工程とすべて注入した後、シーリング物質を含むシーリング部を介して注入部を封止する工程が必要である。
【0008】
このとき、ダム及びシーリング部が遮光フィルムの上面よりも高く配置される場合、段差が発生して表示パネルなどとの接着において接着不良が発生することがあり、その高さが低すぎる場合、インクが溢れるか、シーリング特性が低下するという問題点がある。
【0009】
これにより、上記のような問題点を解決するために、前記ダムとシーリング部の高さを制御することができ、シーリング部の配置面積を増加させることができる新しい構造の光経路制御部材が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例は、ダムとシーリング部の高さ及び面積を容易に制御して、向上した信頼性を有することができ、薄い厚さを具現することができる光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施例に係る光経路制御部材は、第1基板と、前記第1基板上に配置される第1電極と、前記第1基板上に配置される第2基板と、前記第2基板下に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、を含み、前記第2基板及び前記第2電極は、前記第2基板及び前記第2電極を貫通する少なくとも一つのホールを含み、前記ホールの内部には、シーリング部が配置される。
【発明の効果】
【0012】
実施例に係る光経路制御部材は、前記収容部の内部にダム部及び光変換物質を配置し、ダム部と光変換物質との間にシーリング部を配置して、ベゼル領域を減少させることができ、シーリング特性を向上させることができる。
【0013】
詳細には、前記ダム部を収容部の内側に配置して光変換物質の移動を遮断して、光変換物質がダム部間にのみ配置されるようにすることができる。
【0014】
また、前記ダム部の上部に配置される基低部、バッファ層、第2電極、及び第2基板の高さによって前記収容部の内部に充填される光変換物質が前記ダム部の外部に溢れることを防止することができる。
【0015】
したがって、前記ダム部を前記収容部の内部にのみ配置し、前記隔壁部には配置しなくてもよいので、前記ダム部の高さを減少させることができ、前記ダム部の高さの増加による光経路制御部材の全体の厚さの増加を防止することができる。
【0016】
また、前記シーリング部は、前記第2基板、前記第2電極、前記バッファ層、及び前記光変換部を貫通するホールの内部に配置されるので、前記シーリング部が配置される面積が増加させて、前記光変換物質のシーリング特性が向上させることができる。
【0017】
また、前記シーリング部が前記ホールの内部に配置されるので、前記シーリング部の高さを容易に制御することができるので、前記シーリング部の高さの増加による光経路制御部材の全体の厚さの増加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施例に係る光経路制御部材の斜視図を示す図である。
【
図2】実施例に係る光経路制御部材の斜視図を示す図である。
【
図3】実施例に係る光経路制御部材の第1基板及び第1電極と第2基板及び第2電極の斜視図を示す図である。
【
図4】実施例に係る光経路制御部材の第1基板及び第1電極と第2基板及び第2電極の斜視図を示す図である。
【
図5】
図1のA-A’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図6】
図1のB-B’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図7】
図1のC-C’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図8】
図1のC-C’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図9】
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図10】
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図11】
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図12】
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図13】
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図14】
図1のE-E’領域を切断した断面図を示す図である。
【
図15】第2基板に形成されるホールの他の形状を示す図である。
【
図16】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
【
図17】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
【
図18】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図を示す図である。
【
図19】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図を示す図である。
【
図20】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0020】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるであろう。
【0021】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0022】
また、本発明の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0023】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または連結される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0024】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されると記載される場合、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。
【0025】
また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0026】
以下、図面を参照して、実施例に係る光経路制御部材について説明する。以下で説明する光経路制御部材は、電圧の印加によって移動する電気泳動粒子によって多様なモードに駆動するスイッチャブル光経路制御部材に関する。
【0027】
図1~
図4を参照すると、第1実施例に係る光経路制御部材1000は、第1基板110、第2基板120、第1電極210、第2電極220、及び光変換部300を含むことができる。
【0028】
前記第1基板110は、前記第1電極210を支持することができる。前記第1基板110は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であってもよい。
【0029】
また、前記第1基板110は、透明であってもよい。例えば、前記第1基板110は、光を透過できる透明基板を含むことができる。
【0030】
前記第1基板110は、ガラス、プラスチック、または延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレートPET(Polyethylene Terephthalate)、ポリカーボネートPC(Polycabonate)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂ABS(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer)、ポリメチルメタアクリルレートPMMA(Polymethyl Methacrylate)、ポリエチレンナフタレートPEN(Polyethylene Naphthalate)、ポリエーテルスルホンPES(Polyether Sulfone)、環状オレフィンポリマーCOC(Cyclic Olefin Copolymer)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコールPVA(Polyvinyl alcohol)フィルム、ポリイミドPI(Polyimide)フィルム、及びポリスチレンPS(Polystyrene)のうちいずれか一つからなることができ、これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0031】
また、前記第1基板110は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0032】
また、前記第1基板110は、湾曲(curved)または折り曲げ(bended)基板であり得る。即ち、前記第1基板110を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更することができる。
【0033】
前記第1基板110は、第1方向1A、第2方向2A、及び第3方向3Aに延びることがある。
【0034】
詳細には、前記第1基板110は、前記第1基板110が長手方向または幅方向に対応する第1方向1Aと、前記第1方向1Aとは異なる方向に延び、前記第1基板110の長手方向または幅方向に対応する第2方向2Aと、前記第1方向1A及び前記第2方向2Aとは異なる方向に延び、前記第1基板110の厚さ方向と対応する第3方向3Aと、を含むことができる。
【0035】
例えば、前記第1方向1Aは、前記第1基板110の長手方向と定義することができ、前記第2方向2Aは、前記第1方向1Aに垂直な第1基板110の幅方向と定義することができ、前記第3方向3Aは、前記第1基板110の厚さ方向と定義することができる。または、前記第1方向1Aは、前記第1基板110の幅方向と定義することができ、前記第2方向2Aは、前記第1方向1Aに垂直な第1基板110の長手方向と定義することができ、前記第3方向3Aは、前記第1基板110の厚さ方向と定義することができる。
【0036】
以下では、説明の便宜上、前記第1方向1Aを前記第1基板110の長手方向として、前記第2方向2Aを第1基板110の幅方向として、前記第3方向3Aを前記第1基板110の厚さ方向として説明する。
【0037】
前記第1電極210は、前記第1基板110の一面上に配置され得る。詳細には、前記第1電極210は、前記第1基板110の上面上に配置され得る。即ち、前記第1電極210は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0038】
前記第1電極210は、透明な導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、約80%以上の光透過率を有する導電性物質を含むことができる。一例として、前記第1電極210は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、及びチタン酸化物(titanium oxide)などの金属酸化物を含むことができる。
【0039】
前記第1電極210は、約10nm~約300nmの厚さを有することができる。
【0040】
または、前記第1電極210は、低抵抗を具現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)、及びこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0041】
図3を参照すると、前記第1電極210は、前記第1基板110の一面の全体面上に配置され得る。詳細には、前記第1電極210は、前記第1基板110の一面上に面電極として配置され得る。しかし、実施例はこれに限定されず、前記第1電極210は、メッシュまたはストライプ状などの一定のパターンを有する複数のパターン電極として形成され得る。
【0042】
例えば、前記第1電極210は、複数の伝導性パターンを含むことができる。詳細には、前記第1電極210は、互いに交差する複数のメッシュ線及び前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0043】
これにより、前記第1電極210が金属を含んでも、外部から前記第1電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0044】
前記第2基板120は、前記第1基板110上に配置され得る。詳細には、前記第2基板120は、前記第1基板110上の第1電極210上に配置され得る。
【0045】
前記第2基板120は、光を透過できる物質を含むことができる。前記第2基板120は、透明な物質を含むことができる。前記第2基板120は、前述した前記第1基板110と同一または類似の物質を含むことができる。
【0046】
例えば、前記第2基板120は、ガラス、プラスチックまたは延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレートPET(Polyethylene Terephthalate)、ポリカーボネートPC(Polycabonate)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂ABS(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer)、ポリメチルメタアクリルレートPMMA(Polymethyl Methacrylate)、ポリエチレンナフタレートPEN(Polyethylene Naphthalate)、ポリエーテルスルホンPES(Polyether Sulfone)、環状オレフィンポリマーCOC(Cyclic Olefin Copolymer)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコールPVA(Polyvinyl alcohol)フィルム、ポリイミドPI(Polyimide)フィルム、及びポリスチレンPS(Polystyrene)のうちいずれか一つからなることができる。これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0047】
また、前記第2基板120は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0048】
また、前記第2基板120は、湾曲(curved)または折り曲げ(bended)基板であり得る。即ち、前記第2基板120を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更することができる。
【0049】
前記第2基板120も、前述した前記第1基板110と同様に、第1方向1A、第2方向2A、及び第3方向3Aに延びることがある。
【0050】
詳細には、前記第2基板120は、前記第2基板120の長手方向または幅方向に対応する第1方向1Aと、前記第1方向1Aとは異なる方向に延び、前記第2基板120の長手方向または幅方向に対応する第2方向2Aと、前記第1方向1A及び前記第2方向2Aとは異なる方向に延び、前記第2基板120の厚さ方向に対応する第3方向3Aと、を含むことができる。
【0051】
例えば、前記第1方向1Aは、前記第2基板120の長手方向と定義することができ、前記第2方向2Aは、前記第1方向1Aに垂直な第2基板120の幅方向と定義することができ、前記第3方向3Aは、前記第2基板120の厚さ方向と定義することができる。
【0052】
または、前記第1方向1Aは、前記第2基板120の幅方向と定義することができ、前記第2方向2Aは、前記第1方向1Aに垂直な第2基板120の長手方向と定義することができ、前記第3方向3Aは、前記第2基板120の厚さ方向と定義することができる。
【0053】
以下では、説明の便宜上、前記第1方向1Aを前記第2基板120の長手方向として、前記第2方向2Aを前記第2基板120の幅方向として、前記3方向3Aを前記第2基板120の厚さ方向として説明する。
【0054】
前記第2基板120には、ホールhが形成され得る。詳細には、前記第2基板120には、少なくとも一つのホールhが形成され得る。より詳細には、前記第2基板120は、互いに離隔する複数のホールを含むことができる。
【0055】
例えば、前記第2基板120には、互いに離隔して配置され、互いに対応する方向に延びる第1ホールh1及び第2ホールh2が形成され得る。
【0056】
前記第1ホールh1及び前記第2ホールh2は、互いに同じ形状及び面積を有することができる。または、前記第1ホールh1及び前記第2ホールh2は、互いに異なる形状及び/または面積を有することができる。
【0057】
前記ホールh1、h2は、前記第2基板120を貫通することができる。即ち、前記ホールの深さは、前記第3方向3Aに延び、前記ホールh1、h2は、前記第2基板120を貫通することができる。
【0058】
前記ホールh1、h2は、前記第1方向1Aに延びることがある。即ち、前記ホールh1、h2の長手方向は、前記第1方向1Aに延びることがある。
【0059】
前記ホールh1、h2の長さは、前記収容部320の長さよりも大きくてもよく、前記ホールh1、h2の幅は、前記収容部320の幅よりも大きくてもよい。
【0060】
前記ホールh1、h2は、前記第2基板120の前記第1方向1Aの両終端及び前記第2方向2Aの両終端と離隔して配置され得る。即ち、前記ホールh1、h2は、前記第2基板120の内部に配置され得る。
【0061】
また、実施例はこれに限定されず、前記ホールh1、h2は、光経路制御部材を製造する過程で狭いベゼル(Narrow Bezel)を具現するために前記第2基板120の側面の一部を除去して、前記第1方向1A及び前記第2方向2Aの終端のうち少なくとも一つの側面に形成され得る。即ち、前記ホールh1、h2は、前記第2基板120の第1方向1A及び前記第2方向2Aの側面の終端のうち少なくとも一つの側面でホールの一部が開口(open)されるように形成され得る。
【0062】
前記ホールh1、h2の内部には、シーリング物質が配置され得る。即ち、前記ホールh1、h2の内部には、シーリング物質が配置されて、シーリング部500が配置され得る。また、前記ホールの外側領域、即ち前記ホールと前記第2基板120の第2方向の終端との間には、ダム部600が配置され得る。また、前記ホール間に光変換物質330が配置され得る。前記シーリング部500、ダ前記ム部600、及び前記光変換物質330については、以下で詳細に説明する。
【0063】
前記第2電極220は、前記第2基板120の一面上に配置され得る。詳細には、前記第2電極220は、前記第2基板120の下面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第2基板120で前記第2基板120と前記第1基板110とが対向する面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1基板110上の前記第1電極210と対向して配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1電極210と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0064】
前記第2基板120は、前述した前記第1基板110と同一または類似の物質を含むことができる。
【0065】
前記第2電極220は、透明な導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2電極220は、約80%以上の光透過率を有する導電性物質を含むことができる。一例として、前記第1電極210は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、及びチタン酸化物(titanium oxide)などの金属酸化物を含むことができる。
【0066】
前記第2電極220は、約10nm~約300nmの厚さを有することができる。
【0067】
または、前記第2電極220は、低抵抗を具現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第2電極220は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)、及びこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0068】
図4を参照すると、前記第2電極220は、前記第2基板120の一面の全体上に配置され得る。詳細には、前記第2電極220は、前記第2基板120の一面のうちホール領域を除く一面上に面電極として配置され得る。しかし、第1実施例はこれに限定されず、前記第2電極220は、メッシュまたはストライプ形状などの一定のパターンを有する複数のパターン電極として形成され得る。
【0069】
例えば、前記第2電極220は、複数の伝導性パターンを含むことができる。詳細には、前記第2電極220は、互いに交差する複数のメッシュ線及び前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0070】
これにより、前記第2電極220が金属を含んでも、外部から前記第2電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0071】
前述した前記ホールh1、h2は、前記第2電極220を貫通して形成され得る。即ち、前記ホールh1、h2は、前記第3方向に前記第2基板120及び前記第2電極220を貫通することができる。
【0072】
前記第1基板110と前記第2基板120は、互いに対応するサイズを有することができる。前記第1基板110と前記第2基板120は、互いに同一または類似のサイズを有することができる。
【0073】
詳細には、前記第1基板110の第1方向1Aに延びる第1長さは、前記第2基板120の第1方向1Aに延びる第2長さL2と互いに同一または類似のサイズを有することができる。
【0074】
例えば、前記第1長さと前記第2長さは、300mm~400mmのサイズを有することができる。
【0075】
また、前記第1基板110の第2方向2Aに延びる第1幅は、前記第2基板120の第2方向に延びる第2幅と互いに同一または類似のサイズを有することができる。
【0076】
例えば、前記第1幅と前記第2幅は、150mm~200mmのサイズを有することができる。
【0077】
また、前記第1基板110の第3方向3Aに延びる第1厚さは、前記第2基板120の第3方向に延びる第2厚さと互いに同一または類似のサイズを有することができる。
【0078】
例えば、前記第1厚さと前記第2厚さは、1mm以下のサイズを有することができる。
【0079】
図1を参照すると、前記第1基板110と前記第2基板120は、互いに交差して配置され得る。
【0080】
詳細には、前記第1基板110と前記第2基板120は、前記第1方向1Aに互いに交差する位置に配置され得る。詳細には、前記第1基板110と前記第2基板120は、それぞれ基板の側面が前記第1方向1Aに互いに交差するように配置され得る。
【0081】
これにより、前記第1基板110は、前記第1方向1Aの一方向に突出して配置され、前記第2基板120は、前記第1方向1Aの他方向に突出して配置され得る。
【0082】
即ち、前記第1基板110は、第1方向1Aの一方向に突出する第1突出部を含むことができ、前記第2基板は、前記第1方向1Aの他方向に突出する第2突出部を含むことができる。
【0083】
これにより、前記光経路制御部材1000は、前記第1基板110上で前記第1電極210が露出する領域と前記第2基板120の下部で前記第2電極220が露出する領域とを含むことができる。
【0084】
即ち、前記第1基板110上に配置される前記第1電極210は、前記突出部で部分的に露出し、前記第2基板120の下部に配置される前記第2電極220は、前記第2突出部で部分的に露出し得る。
【0085】
前記突出部で露出する前記第1電極210及び前記第2電極220上には、パッド部CA1、CA2が配置され、外部の印刷回路基板と連結され得る。
【0086】
例えば、前記パッド部CA1、CA2は、異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)のうち少なくとも一つを含む伝導性接着剤を含むことができる。
【0087】
即ち、前記第1電極210及び前記第2電極220上にパッド部が配置され、前記パッド部と前記印刷回路基板とが異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)の少なくとも一つを含む伝導性接着剤を介して接着されるか、または、別のパッド部なしに前記第1電極210及び前記第2電極220と、前記印刷回路基板とが、異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)のうち少なくとも一つを含む伝導性接着剤を介して接着され得る。
【0088】
また、
図2を参照すると、前記第1基板110と前記第2基板120は、互いに対応する位置に配置され得る。詳細には、前記第1基板110と前記第2基板120は、それぞれ基板の側面が互いに対応するように配置され得る。
【0089】
これにより、前記第1基板110は、前記第1方向1Aの一方向に突出して配置され、前記第2基板120も、前記第1方向1Aの一方向、即ち前記第1基板110と同一の方向に突出して配置され得る。
【0090】
即ち、前記第1基板110は、第1方向1Aの一方向に突出する第1突出部を含むことができ、前記第2基板も、前記第1方向1Aの一方向に突出する第2突出部を含むことができる。
【0091】
即ち、前記第1突出部と前記第2突出部とは、同一の方向に突出することがある。
【0092】
これにより、前記光経路制御部材1000は、前記第1基板110上で前記第1電極210が部分的に露出する領域と前記第2基板120の下部で前記第2電極220が部分的に露出する領域とを含むことができる。
【0093】
即ち、前記第1基板110上に配置される前記第1電極210は、前記突出部で露出し、前記第2基板120の下部に配置される前記第2電極220は、前記第2突出部で露出し得る。
【0094】
前記突出部で露出する前記第1電極210及び前記第2電極220上には、パッド部CA1、CA2が配置され、外部の印刷回路基板と連結され得る。
【0095】
例えば、前記パッド部CA1、CA2は、異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)のうち少なくとも一つを含む伝導性接着剤を含むことができる。
【0096】
即ち、前記第1電極210及び前記第2電極220上にパッド部が配置され、前記パッド部と前記印刷回路基板とが異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)の少なくとも一つを含む伝導性接着剤を介して接着されるか、または、別のパッド部なしに前記第1電極210及び前記第2電極220と、前記印刷回路基板とが、異方性導電フィルム(ACF)及び異方性導電性ペースト(ACP)のうち少なくとも一つを含む伝導性接着剤を介して接着され得る。
【0097】
前記光変換部300は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。詳細には、前記光変換部300は、前記第1電極210と前記第2電極220との間に配置され得る。
【0098】
前記光変換部300と前記第1基板110との間または前記光変換部300と前記第2基板120との間のち少なくとも一つの間には、接着層またはバッファ層が配置され得、前記接着層及び/またはバッファ層によって前記第1基板110、前記第2基板120、及び前記光変換部300が接着され得る。
【0099】
例えば、前記第1電極210と前記光変換部300との間には、接着層410が配置され、これにより前記第1基板110と前記光変換部300とが接着され得る。
【0100】
また、前記第2電極220と前記光変換部300との間には、バッファ層420が配置され、これにより互いに異なる異種の物質を含む前記第2電極220と前記光変換部300との密着力を向上させることができる。
【0101】
前述した前記ホールは、前記バッファ層420及び前記光変換部300を貫通して形成され得る。即ち、前記ホールは、前記第3方向に前記第2基板120、前記第2電極220、前記バッファ層420、及び前記光変換部300を順に貫通することができる。
【0102】
前記光変換部300は、複数の隔壁部310及び収容部320を含むことができる。前記収容部320には、電圧の印加によって移動する光変換粒子及び光変換粒子を分散する分散液を含む光変換物質330が配置されることがあり、前記光変換粒子によって光経路制御部材の光透過特性が変化することがある。
【0103】
また、前記収容部320には、前記光変換物質330を封止するシーリング部500及び前記光変換物質330を容易に注入するためのダム部600が配置され得る。
【0104】
以下、
図5~
図14を参照して、前述したホールh及び前記収容部320に配置される前記光変換物質330、前記シーリング部500、及び前記ダム部600を詳細に説明する。
【0105】
図5は、
図1のA-A’領域を切断した断面図を示す図である。即ち、
図5は、第2基板120に形成されたホールと前記第2基板120の第2方向2Aの一終端または他終端との間を切断した断面図を示す図である。
【0106】
図5を参照すると、前記光変換部300は、隔壁部310及び収容部320を含むことができる。
【0107】
前記隔壁部310は、収容部を区画する隔壁領域と定義することができる。即ち、前記隔壁部310は、複数の収容部を区画する隔壁領域として光を透過することができる。即ち、前記第1基板110または前記第2基板120方向で出射される光は、前記隔壁部を透過することができる。
【0108】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに異なる幅に配置され得る。例えば、前記隔壁部310の幅は、前記収容部320の幅よりも大きくてもよい。
【0109】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。詳細には、前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。即ち、それぞれの隔壁部310は、互いに隣接する前記収容部320の間に配置され、それぞれの収容部320は、互いに隣接する前記隔壁部310の間に配置され得る。
【0110】
前記隔壁部310は、透明な物質を含むことができる。前記隔壁部310は、光を透過できる物質を含むことができる。
【0111】
前記隔壁部310は、樹脂物質を含むことができる。例えば、前記隔壁部310は、光硬化性樹脂物質を含むことができる。一例として、前記隔壁部310は、UV樹脂または透明なフォトレジスト樹脂を含むことができる。または、前記隔壁部310は、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂などを含むことができる。
【0112】
前記収容部320は、前記光変換部300を部分的に貫通して形成され得る。これにより、前記収容部320は、前記接着層410と接触して配置され、前記バッファ層420とは離隔して配置され得る。これにより、前記収容部320と前記バッファ層420との間には、基底部350が形成され得る。
【0113】
前記収容部320は、前記ホールh1、h2とは異なる方向に延びることがある。即ち、前記収容部320は、前記第1方向とは異なる方向に延びることがある。例えば、前記収容部320は、第2方向に延びることがある。また、前記収容部320は、第2方向と一定の傾斜角度を有して延びることがある。例えば、前記収容部320は、第2方向と20°以下の傾斜角度を有して延びることがある。
【0114】
前記収容部320には、樹脂物質が充填されてダム部600が配置され得る。即ち、前記第2基板120に形成されたホールと前記第2基板120の第2方向2Aの一終端との間、及び前記第2基板120に形成されたホールと前記第2基板120の第2方向2Aの他終端との間の収容部320には、ダム部600が配置され得る。即ち、前記ダム部600は、前記ホールh1、h2の外側領域に配置され得る。
【0115】
前記ダム部600は、前記収容部320の内部を完全に埋め込んで、または部分的に埋め込んで配置され得る。例えば、前記ダム部600は、前記収容部320の内部を部分的に埋め込んで配置され得る。これにより、前記接着層410が前記収容部320の内部を部分的に埋め込んで配置され得る。即ち、前記収容部320には、ダム部600のみが配置されるか、前記ダム部600及び前記接着層410が共に配置され得る。
【0116】
前記ダム部600は、前記収容部320の内部に光変換粒子が分散された分散液を含む光変換物質330を充填する時、前記第2基板120に形成されたホールと前記第2基板120の第2方向2Aの一終端との間の方向に光変換物質が移動することを防止することができる。これにより、前記ダム部によって前記光変換物質330は、前記ホールの間の領域にのみ注入され得る。
【0117】
前記ダム部600は、前記第2基板120上に前記第2電極220と前記バッファ層420を形成し、前記光変換部300を形成する樹脂物質に前記隔壁部310及び前記収容部320を形成した後、前記バッファ層420と前記光変換部300とを接着した後に、複数の収容部のうち外側、例えば、最外側に配置される収容部の内部に形成され得る。
【0118】
図6は、
図1のB-B’領域を切断した断面図を示す図である。即ち、
図6は、第2基板120に形成された第1ホール及び第2ホールの一端及び他端を切断した断面図を示す図である。
【0119】
図6を参照すると、前記ホールh1、h2は、前記第2基板120、前記第2電極220、前記バッファ層420、及び前記光変換部300を貫通して形成され得る。
【0120】
詳細には、前記第2基板120上に前記第2電極220と前記バッファ層420を形成し、前記光変換部300を形成する樹脂物質に前記隔壁部310及び前記収容部320を形成した後、前記バッファ層420と前記光変換部300とを接着した後、前記第2基板120から前記光変換部300方向に延びる前記ホールh1、h2が形成され得る。
【0121】
即ち、前記第1ホールh1及び前記第2ホールh2は、前記第2基板120、前記第2電極220、及び前記バッファ層420を貫通し、前記光変換部300の基底部350及び隔壁部310がすべて除去されて形成され得る。
【0122】
これにより、前記ホールh1、h2によって前記接着層410が露出し得る。即ち、前記ホールh1、h2の底面を介して前記接着層410が露出し得る。
【0123】
前記第2基板220に形成されたホールの内部には、シーリング物質によって形成されるシーリング部500が配置され得る。即ち、前記第2基板120、前記第2電極220、前記バッファ層420、及び前記光変換部300を貫通して形成されるホールの内部には、エポキシなどのシーリング物質を含むシーリング部500が配置され得る。例えば、前記シーリング物質は、前記隔壁部310及び基低部350を形成する物質とは異なる物質を含むことができる。一例として、前記シーリング物質は、エポキシを含むことができる。
【0124】
これにより、前記シーリング部500は、前記第2基板120の側面と接触して配置され得る。また、前記シーリング部500は、前記第2電極220の側面と接触して配置され得る。また、前記シーリング部500は、前記バッファ層420の側面と接触して配置され得る。また、前記シーリング部500は、前記基底部350の側面と接触して配置され得る。また、前記シーリング部500は、前記隔壁部310の側面と接触して配置され得る。また、前記シーリング部500は、前記接着層410と直接接触して配置され得る。
【0125】
前記シーリング部500の厚さTは、前記隔壁部310、前記基底部350、前記バッファ層420、前記第2電極220、及び前記第2基板120の厚さの和と同じか、小さいことがある。
【0126】
即ち、前記シーリング部500の上面は、前記第2基板120の上面と同一平面に配置されるか、または低いことがある。これにより、前記シーリング部500の上面と前記第2基板120の上面は、同一平面で段差なしに形成されるか、前記シーリング部500の上面が低くなるように段差stを有して配置され得る。
【0127】
これにより、前記シーリング部500の高さによって前記光経路制御部材の全体の厚さが増加することを防止して、光経路制御部材の全体の厚さを減少させることができる。
【0128】
前記シーリング部500は、前記第1ホールと前記第2ホールとの間の収容部320に充填される光変換物質を封止する役割を果たすことができる。即ち、前記第1ホールh1に前記光変換物質を供給した後、前記光変換物質は、毛細管方式を通じて前記第1ホールh1から前記第2ホールh2方向に移動して、第1ホールh1と第2ホールh2との間の収容部320の内部に注入され得る。
【0129】
その後、前記収容部320の内部に注入された前記光変換物質の両終端を封止するために、前記ホールの内部にシーリング物質を充填してシーリング部500を形成し、前記シーリング部500によって前記第1ホールh1及び前記第2ホールh2を埋めることにより、前記収容部320の内部に注入された前記光変換物質を封止することができる。
【0130】
このとき、前記第1ホールh1の幅は、第2ホールh2の幅よりも大きくてもよい。前記第1ホールh1は、前記光変換物質330を注入する領域として光変換物質を注入する時、前記光変換物質の注入装備から出る前記光変換物質の量と前記収容部に入る前記光変換物質の量との差をコントロールしやすいように幅を広く形成することがよい。
【0131】
また、前記第2ホールh2は、光変換物質を吸入する装備を用いて前記光変換物質を前記第1ホールh1から前記第2ホールh2に移動させる役割を果たす領域であって、前記第1ホールh1の幅よりも小さく形成することができる。
【0132】
前記光変換物質の注入部と定義される前記ホールは、隔壁部がすべて除去されて形成されることにより、前記注入部で前記光変換物質の移動経路を増加させることができ、これにより、前記光変換物質の注入速度を向上させることができる。
【0133】
また、前記ホールから隔壁部がすべて除去されることにより、前記光変換物質を注入した後、前記ホールの内部にシーリング物質を配置する時、シーリング物質の配置面積を増加させることができるので、前記光変換物質のシーリング特性を向上させることができる。
【0134】
図7及び
図8は、
図1のC-C’領域を切断した断面図を示す図である。即ち、
図7及び
図8は、第2基板120に形成された第1ホールと第2ホールとの間の領域を切断した断面図を示す図である。
【0135】
図7及び
図8を参照すると、前記収容部320には、光変換粒子330a及び前記光変換粒子330aが分散される分散液330bを含む光変換物質330が配置され得る。
【0136】
前記分散液330bは、前記光変換粒子330aを分散させる物質であり得る。前記分散液330bは、透明な物質を含むことができる。前記分散液330bは、非極性溶媒を含むことができる。また、前記分散液330bは、光を透過できる物質を含むことができる。例えば、前記分散液330bは、ハロカーボン(Halocarbon)系オイル、パラフィン系オイル及びイソプロピルアルコールのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0137】
前記光変換粒子330aは、前記分散液330b内に分散して配置され得る。詳細には、前記複数の光変換粒子330aは、前記分散液330b内で互いに離隔して配置され得る。
【0138】
前記光変換粒子330aは、光を吸収できる物質を含むことができる。即ち、前記光変換粒子330aは、光吸収粒子であり得る。前記光変換粒子330aは、色を有することができる。例えば、前記光変換粒子330aは、ブラック系列の色を有することができる。一例として、前記光変換粒子330aは、カーボンブラック粒子を含むことができる。
【0139】
前記光変換粒子330aは、表面が帯電されて極性を有することができる。例えば、前記光変換粒子330aは、表面が負(-)電荷に帯電され得る。これにより、電圧の印加によって、光変換粒子330aは、前記第1電極210または前記第2電極220方向に移動し得る。
【0140】
前記収容部320は、前記光変換粒子330aによって光透過率が変化し得る。詳細には、前記収容部320は、前記光変換粒子330aによって光透過率が変化して、光遮断部及び光透過部に変換され得る。即ち、前記収容部320は、前記分散液330b内部に配置される前記光変換粒子330aの分散及び凝集によって、前記収容部320を通過する光透過率を変化させることができる。
【0141】
例えば、第1実施例に係る光経路部材は、前記第1電極210及び前記第2電極220に印加される電圧によって第1モードから第2モードまたは第2モードから第1モードに転換され得る。
【0142】
詳細には、実施例に係る光経路制御部材は、第1モードにおいては、前記収容部320が光遮断部となり、前記収容部320によって特定角度の光が遮断され得る。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が狭くなって、前記光経路制御部材は、プライバシーモードに駆動され得る。
【0143】
また、実施例に係る光経路制御部材は、第2モードにおいては、前記収容部320が光透過部となり、第1実施例に係る光経路制御部材は、前記隔壁部310及び前記収容部320ですべて光が透過されることがある。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が広くなって、前記光経路制御部材は、公開モードに駆動され得る。
【0144】
前記第1モードから第2モードへの転換、即ち、前記収容部320が光遮断部から光透過部に変換されることは、前記収容部320の光変換粒子330aの移動によって具現され得る。即ち、光変換粒子330aは、表面に電荷を有しており、電荷の特性に応じて電圧の印加によって第1電極または第2電極方向に移動し得る。即ち、前記光変換粒子330aは、電気泳動粒子であり得る。
【0145】
例えば、外部から光経路制御部材に電圧が印加されない場合、前記収容部320の前記光変換粒子330aは、前記分散液330b内に均一に分散され、これにより、前記収容部は、前記光変換粒子330aによって光が遮断され得る。これにより、前記第1モードにおいては、前記収容部320は、光遮断部として駆動され得る。
【0146】
または、外部から光経路制御部材に電圧が印加される場合、前記光変換粒子330aが移動し得る。例えば、前記第1電極210及び前記第2電極220を介して伝達される電圧によって、前記光変換粒子330aが前記収容部320の一終端または他終端方向に移動し得る 。即ち、前記光変換粒子330aは、前記第1電極または前記第2電極方向に移動し得る。
【0147】
例えば、第1電極210及び/または第2電極220に電圧を印加する場合、前記第1電極210及び前記第2電極220の間で電界(Eletric Field)が形成され、負電荷に帯電された状態の光変換粒子330aは、分散液330bを媒質として前記第1電極210及び前記第2電極220のうち正極の電極方向に移動し得る。
【0148】
一例として、初期モードまたは前記第1電極210及び/または前記第2電極220に電圧が印加されない場合には、
図7に示すように、前記光変換粒子330aは、前記分散液330b内に均一に分散されて、前記収容部320は、光遮断部として駆動され得る。
【0149】
また、前記第1電極210及び/または前記第2電極220に電圧が印加される場合、
図8に示すように、前記光変換粒子330aは、前記分散液330b内で第2電極220方向に移動し得る。即ち、前記光変換粒子330aが一方向に移動し、前記収容部320は、光透過部として駆動され得る。
【0150】
これにより、実施例に係る光経路制御部材は、ユーザの周辺環境などに応じて二つのモードに駆動され得る。即ち、ユーザが特定の視野度のみで光透過を望む場合、前記収容部を光遮断部として駆動し、または、ユーザが広い視野角及び高い輝度を要求する環境においては、電圧を印加して前記収容部を光透過部として駆動することができる。
【0151】
したがって、実施例に係る光経路制御部材は、ユーザの要求に応じて二つのモードに具現できるので、ユーザの環境などに応じて拘束されず、光経路部材を適用することができる。
【0152】
図9~
図13は、
図1のD-D’領域を切断した断面図を示す図である。即ち、
図9~
図13は、光変換部の複数の収容部のうちいずれか一つの収容部の第2方向の一端及び他端を切断した断面図を示す図である。
【0153】
図9及び
図10を参照すると、前記収容部320には、光変換物質330、シーリング部500、及びダム部600が配置され得る。即ち、前記光変換物質330は、前記シーリング部500の間に配置され、前記シーリング部500の外側には、ダム部600が配置され得る。
【0154】
即ち、前記収容部320の中央領域において一終端方向に延びるとともに、前記光変換物質330、前記シーリング部500、及び前記ダム部600が順に配置され得るる。
【0155】
前記光変換物質330、前記シーリング部500、及び前記ダム部600は、前記収容部320の内部で互いに接触して配置され得る。即ち、前記光変換物質330は、前記シーリング部500と直接接触して配置され、前記シーリング部500は、前記光変換物質330及び前記ダム部600と直接接触して配置され、前記ダム部600は、前記シーリング部500と直接接触して配置され得る。
【0156】
前述したように、前記ホールの内部に配置される前記シーリング部500は、前記第2基板120の上面までの高さ以下に配置され得る。
【0157】
図9を参照すると、前記シーリング部500は、前記シーリング部500の上面が前記第2基板120の上面と同一平面に配置される高さまで配置され得る。
【0158】
または、
図10を参照すると、前記シーリング部500は、前記シーリング部500の上面が前記第2基板120の上面よりも低い平面に配置される厚さTに配置され、これにより、前記シーリング部500の上面と前記第2基板120の上面とは、段差stを形成することができる。
【0159】
実施例に係る光経路制御部材は、前記収容部の内部にダム部及び光変換物質を配置し、ダム部と光変換物質との間にシーリング部を配置して、ベゼル領域を減少させることができ、シール特性を向上させることができる。
【0160】
詳細には、前記ダム部600を前記収容部の内部に配置して前記光変換物質の移動を遮断して、光変換物質がダム部間にのみ配置されるようにすることができる。また、前記ダム部600の上部に配置される基底部350、バッファ層420、第2電極220、及び第2基板120の高さによって前記収容部320の内部に充填される光変換物質330が前記ダム部600の外部に溢れることを防止することができる。
【0161】
したがって、前記ダム部600を前記収容部320の内部にのみ配置し、前記隔壁部310に配置しなくてもよいので、前記ダム部600の高さを減少させることができ、前記ダム部600の高さの増加による光経路制御部材の全体的な厚さの増加を防止することができる。
【0162】
また、前記シーリング部500は、前記第2基板120、前記第2電極220、前記バッファ層420、及び前記光変換部300を貫通するホールの内部に配置されるので、前記シーリング部500が配置される面積を増加させて、前記光変換物質のシーリング特性を向上させることができる。
【0163】
図11~
図13は、前記収容部320の内部に配置される前記光変換物質330、前記シーリング部500、及び前記ダム部600の多様な配置の例を説明するための図である。
【0164】
図11を参照すると、前記シーリング部500は、前記第2基板120から前記第1基板110方向に延びながら、幅が増加する領域を含むことができる。即ち、前記シーリング部500は、前記収容部320の内部で前記光変換物質330及び前記ダム部600方向に拡散して配置され得る。即ち、複数の収容部のうち少なくとも一つの収容部は、前記シーリング部500が前記第2基板120から前記第1基板110方向に延びながら、幅が増加する領域を含むことができる。
【0165】
これにより、いずれか一つの収容部において、前記光変換物質の注入量が他の収容部の光変換物質の注入量よりも少なくて、いずれか一つの収容部に空隙領域が形成される場合、空前記隙領域を前記シーリング部で充填することができる。これにより、前記光変換物質及び前記シーリング部が前記収容部の内部で空隙領域がなく密集して形成され得る。これにより、前記収容部内の気泡(air)の発生を防止できるので、前記光経路制御部材の信頼性及び光変換効率を向上させることができる。
【0166】
または、
図12を参照すると、前記シーリング部500は、前記第2基板120から前記第1基板110方向に延びながら、幅が減少する領域を含むことができる。即ち、前記光変換物質330は、前記収容部320の内部から前記シーリング部500方向に拡散して配置されることがあり、前記ダム部600は、前記収容部320の内部で前記シーリング部500方向に拡散して配置され得る。即ち、複数の収容部のうち少なくとも一つの収容部は、前記シーリング部500が前記第2基板120から前記第1基板110方向に延びながら、幅が減少する領域を含むことができる。
【0167】
これにより、いずれか一つの収容部において、前記光変換物質の注入量が他の収容部の注入量よりも多くて、シーリング部の注入量によってシーリング部が基板の上部に突出することを防止することができる。また、これにより、前記光変換物質及び前記シーリング部が、前記収容部の内部で空隙領域がなく密集して形成され得る。これにより、前記収容部内の気泡(air)の発生を防止できるので、前記光経路制御部材の信頼性及び光変換効率を向上させることができる。
【0168】
または、
図13を参照すると、前記収容部320の内部には、混合領域800が形成され得る。詳細には、前記シーリング部500と前記ダム部600との間には、前記シーリング物質と前記ダム物質とが混合されて形成される第1混合領域810が形成され得、前記シーリング部500と前記光変換物質330との間には、前記シーリング物質と前記光変換物質とが混合されて形成される第2混合領域820が形成され得る。
【0169】
これは、シーリング部のシーリング物質と光変換材の材料及び硬化時期を調節することにより形成できるが、前記混合領域を介して前記光経路制御部材が複数回モードを変更しても、シーリング物質が前記収容部の内部に深く浸透するか、前記収容部の光変換物質がシーリング部の内部に浸透して、前記収容部の内部に気泡(air)が発生することを防止することができる。
【0170】
図14は、
図1のE-E’領域を切断した断面図を示す図である。即ち、
図14は、光変換部の複数の隔壁部のうち一つの隔壁部の一端及び他端を切断した断面図を示す図である。
【0171】
図14を参照すると、前記シーリング部500が配置される領域には、隔壁部310を除去され得る。即ち、前記隔壁部が配置される領域にも前記シーリング部500が配置され得る。これにより、前記シーリング部500の面積を前記隔壁部が除去されるサイズだけ増加させることができる。
【0172】
したがって、前記シーリング部500の厚さを増加させなくても、前記シーリング部500の配置面積を増加させることができる。
【0173】
これにより、前記シーリング部500による前記光変換物質の封止特性を向上させることができる。
【0174】
一方、
図15を参照すると、前記ホールhは、複数の突出部を含むことができる。
【0175】
詳細には、前記ホールhは、前記ダム部700方向に延びる少なくとも一つのシーリング突出部PAを含むことができる。
【0176】
これにより、前記ホールhの両面のうち前記ダム部方向700の一面の比表面積が、前記光変換材料330方向の比表面積よりも大きくてもよい。
【0177】
即ち、前記ホールhの両面のうち前記ダム部方向700の一面の表面粗さは、前記光変換物質330方向の表面粗さよりも大きくてもよい。
【0178】
したがって、前記ホールhの内部にシーリング物質が充填されてシーリング500が配置されるとき、前記シーリング物質が前記光変換物質330方向よりも前記ダム部600方向に拡散されることを誘導することができる。
【0179】
これにより、前記シーリング物質が前記光変換物質方向に移動して、光経路制御部材の光変換領域が減少することを防止することができる。
【0180】
以下、
図16~
図20を参照して、実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置について説明する。
【0181】
図16及び
図17を参照すると、実施例による光経路制御部材1000は、表示パネル2000の上または下部に配置され得る。
【0182】
前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000は、互いに接着して配置され得る。例えば、前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000とは、接着部材1500を介して互いに接着され得る。前記接着部材1500は、透明であってもよい。例えば、前記接着部材1500は、光学用透明接着剤物質を含む接着剤または接着層を含むことができる。
【0183】
前記接着部材1500は、離型フィルムを含むことができる。詳細には、前記光経路部材と表示パネルとを接着するとき、離型フィルムを除去した後、前記光経路制御部材及び前記表示パネルを接着することができる。
【0184】
前記表示パネル2000は、第1’基板2100及び第2’基板2200を含むことができる。前記表示パネル2000が液晶表示パネルの場合、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に形成され得る。即ち、前記液晶パネルにおいて、ユーザが眺める面が液晶パネルの上部と定義する時、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に配置され得る。前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor)と画素電極とを含む第1’基板2100とカラーフィルタ層とを含む第2’基板2200とが液晶層を挟んで合着した構造に形成され得る。
【0185】
また、前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタ、カラーフィルタ、及びブラック電解質が第1’基板2100に形成され、第2’基板2200が液晶層を挟んで前記第1’基板2100と合着するCOT(color filter on transistor)構造の液晶表示パネルであり得る。即ち、前記第1’基板2100上に薄膜トランジスタを形成し、前記薄膜トランジスタ上に保護膜を形成し、前記保護膜上にカラーフィルタ層を形成することができる。また、前記第1’基板2100には、薄膜トランジスタと接触する画素電極を形成する。このとき、開口率を向上し、マスク工程を簡略化するためにブラック電解質を省略し、共通電極がブラック電解質の役割を兼ねるように形成することもある。
【0186】
また、前記表示パネル2000が液晶表示パネルの場合、前記表示装置は、前記表示パネル2000の背面で光を提供するバックライトユニット3000をさらに含むことができる。
【0187】
即ち、
図16のように、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部及び前記バックライトユニット3000の上部に配置されて、前記光経路制御部材は、前記バックライトユニット3000と前記表示パネル2000との間に配置され得る。
【0188】
または、
図17のように、前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルの場合、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に形成され得る。即ち、有機発光ダイオードパネルにおいて、使用者が眺める面が前記有機発光ダイオードパネルの上部と定義する時、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に配置され得る。前記表示パネル2000は、別の光源を必要としない自発光素子を含むことができる。前記表示パネル2000は、第1’基板2100上に薄膜トランジスタが形成され、前記薄膜トランジスタと接触する有機発光素子が形成され得る。前記有機発光素子は、正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に形成された有機発光層を含むことができる。また、前記有機発光素子上にカプセル化のための封止基板の役割を果たす第2’基板2200をさらに含むことができる。
【0189】
また、図面には示されなかったが、前記光経路制御部材1000と前記表示パネル2000との間には、偏光板がさらに配置され得る。前記偏光板は、線偏光板または外光反射防止偏光板であり得る。例えば、前記表示パネル2000が液晶表示パネルの場合、前記偏光板は、線偏光板であり得る。また、前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルの場合、前記偏光板は、外光反射防止偏光板であり得る。
【0190】
また、前記光経路制御部材1000上には、反射防止層またはアンチグレアなどの追加の機能層1300がさらに配置され得る。詳細には、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の前記第1基板110の一面と接着され得る。図面には示されていないが、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の前記第1基板110と接着層を介して互いに接着され得る。また、前記機能層1300上には、前記機能層を保護する離型フィルムがさらに配置され得る。
【0191】
また、前記表示パネルと光経路制御部材との間にはタッチパネルがさらに配置され得る。
【0192】
図面上には、前記光経路制御部材が前記表示パネルの上部に配置されることが示されたが、実施例はこれに限定されず、前記光制御部材は、光調節が可能な位置、即ち、前記表示パネルの下部、または前記表示パネルの第2基板及び第1基板の間など、多様な位置に配置され得る。
【0193】
図面においては、実施例に係る光経路制御部材の光変換部が前記第2基板の外側面と平行または垂直な方向に示されたが、前記光変換部は、前記第2基板の外側面と一定の角度で傾斜して形成することもある。これにより、前記表示パネルと前記光経路制御部材との間に発生するモアレ現象を減らすことができる。
【0194】
図18~
図20を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、多様なディスプレイ装置に適用され得る。
【0195】
図18及び
図19を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、ディスプレイを表示するディスプレイ装置に適用され得る。
【0196】
例えば、
図18のように光経路制御部材に電源が印加される場合、前記収容部が光透過部として機能して、ディスプレイ装置が遮光モードに駆動され得、
図19のように光経路制御部材に電源が印加されない場合には、前記収容部が光遮断部として機能して、ディスプレイ装置が遮光モードに駆動され得る。
【0197】
これにより、ユーザが電源の印加によってディスプレイ装置をプライバシーモードまたは一般モードに容易に駆動することができる。
【0198】
前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動することができる。または、前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第2基板から前記第1基板方向にも移動することができる。
【0199】
また、
図20を参照すると、実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置は、車両の内部にも適用され得る。
【0200】
例えば、実施例に係る光経路制御部材を含むディスプレイ装置は、車両の情報及び車両の移動経路を確認する映像を表現することができる。前記ディスプレイ装置は、車両の運転席及び助手席の間に配置され得る。
【0201】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の速度、エンジン、及び警告信号などを表示する計器盤に適用され得る。
【0202】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の前面ガラス(FG)または左右の窓ガラスに適用され得る。
【0203】
前述した実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0204】
また、以上で実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点は、添付した請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。