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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】心押しユニットおよび工作機械
(51)【国際特許分類】
   B23B 23/04 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
B23B23/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023212994
(22)【出願日】2023-12-18
【審査請求日】2024-07-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】多田 収
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0085681(KR,A)
【文献】特開2002-307207(JP,A)
【文献】特開2018-069423(JP,A)
【文献】実開昭63-004201(JP,U)
【文献】特開2004-160589(JP,A)
【文献】実公昭49-032372(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 23/00-04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定軸を中心に延びるセンターピンを有し、工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニットと、
前記センターユニットと着脱可能に連結し、前記センターユニットとともに搬送される搬送体とを備え、
前記センターユニットおよび前記搬送体のいずれか一方には、溝部が設けられ、
前記センターユニットおよび前記搬送体のいずれか他方は、前記センターユニットおよび前記搬送体が連結された場合に、前記溝部に対して、前記所定軸の軸方向、かつ、前記所定軸の周方向における移動が規制されるように係合される凸部を有し、
前記溝部は、
前記所定軸の軸方向に延び、前記所定軸の軸方向における一方端で開口する第1区間部と、
前記所定軸の周方向に延び、前記第1区間部に接続される第2区間部と、
閉塞端部を有し、前記所定軸の軸方向に延び、前記閉塞端部が前記所定軸の軸方向における一方端で閉塞し、前記所定軸の軸方向における他方端で前記第2区間部に接続される第3区間部とを含み、
前記センターユニットおよび前記搬送体が連結された場合に、前記凸部は、前記閉塞端部に配置される、心押しユニット。
【請求項2】
前記センターピンは、前記所定軸の軸方向に進退可能に支持され、
前記センターユニットは、前記センターピンをワークに向けて押し付けるための弾性力を発生する弾性部材をさらに有し、
前記センターユニットおよび前記搬送体が連結された場合に、前記搬送体が、前記センターピンと当接し、前記センターピンを前記所定軸の軸方向に後退させることによって、前記弾性部材からの弾性力が前記センターピンを通じて前記搬送体に付与され、前記凸部が、前記所定軸の軸方向において前記閉塞端部の溝壁に押し付けられる、請求項に記載の心押しユニット。
【請求項3】
前記センターユニットは、前記所定軸を中心とする外周面を含むセンターホルダをさらに有し、
前記搬送体は、基部と、前記所定軸から前記所定軸の半径方向外側に離れた位置に設けられ、前記基部から前記所定軸の軸方向に延出する延出部とを有し、
前記センターユニットおよび前記搬送体が連結された場合に、
前記センターピンは、前記所定軸の軸方向において前記センターホルダおよび前記基部の間であって、前記所定軸の外周から前記延出部に取り囲まれる位置に配置され、
前記センターホルダの外周上には、前記外周面と対向して前記延出部の先端部が配置され、
前記センターユニットには、前記外周面から凹む溝形状をなす前記溝部が設けられ、
前記搬送体は、前記延出部の先端部から前記外周面に向けた凸形状をなす前記凸部を有する、請求項1に記載の心押しユニット。
【請求項4】
請求項1に記載の心押しユニットと、
前記センターユニットを着脱可能に保持するセンターユニット保持部と、
前記搬送体を着脱可能に保持し、前記センターユニットとともに前記搬送体を搬送する搬送装置とを備える、工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、心押しユニットおよび工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特開2018-69423号公報(特許文献1)には、ワークを把持するためのチャックに着脱可能に取り付けられる回転センターと、ツールホルダに接続され、ツールホルダに対して回転センターを結合および分離可能なセンターチェンジャとを備えるセンター装置が開示されている。ツールホルダは、工具交換装置によって、回転センターとともにチャックおよびツールマガジンの間で搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-69423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1に開示されるように、工作機械におけるワークの心押しに用いられる回転センター(センターユニット)が自動的に交換可能なセンター装置(心押しユニット)が知られている。しかしながら、特許文献1におけるセンター装置では、工具交換装置による回転センターの搬送時に、回転センターに対して過大な遠心力等の慣性力が作用したり、振動が加わったりする場合がある。この場合に、センターチェンジャによる回転センターの保持が十分でないと、回転センターが脱落する可能性がある。
【0005】
この発明の目的は、工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニットが、自動交換のための搬送時に脱落することを防ぐ心押しユニット、および、そのような心押しユニットを用いた工作機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従った心押しユニットは、所定軸を中心に延びるセンターピンを有し、工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニットと、センターユニットと着脱可能に連結し、センターユニットとともに搬送される搬送体とを備える。センターユニットおよび搬送体のいずれか一方には、溝部が設けられる。センターユニットおよび搬送体のいずれか他方は、センターユニットおよび搬送体が連結された場合に、溝部に対して、所定軸の軸方向、かつ、所定軸の周方向における移動が規制されるように係合される凸部を有する。
【0007】
この発明に従った工作機械は、上記の心押しユニットと、センターユニットを着脱可能に保持するセンターユニット保持部と、搬送体を着脱可能に保持し、センターユニットとともに搬送体を搬送する搬送装置とを備える。
【発明の効果】
【0008】
この発明に従えば、工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニットが、自動交換のための搬送時に脱落することを防ぐ心押しユニット、および、そのような心押しユニットを用いた工作機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の実施の形態における工作機械を示す正面図である。
図2】この発明の実施の形態における心押しユニットを示す図である。
図3図2中のセンターユニットを示す図である。
図4図3中のセンターホルダを示す図である。
図5図4中の矢印Vに示される方向に見たセンターホルダを示す図である。
図6図4中のセンターユニットに設けられた溝部を示す図である。
図7図2中の搬送体を示す図である。
図8図7中の2点鎖線VIIIで囲まれる範囲を拡大して示す図である。
図9図6中の溝部と、溝部に係合される凸部とを示す図である。
図10】ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の第1工程を示す図である。
図11】ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の第2工程を示す図である。
図12】ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の第3工程を示す図である。
図13】ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の第4工程を示す図である。
図14】ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の第5工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0011】
図1は、この発明の実施の形態における工作機械を示す正面図である。図1中には、工作機械の外観をなすカバー体を透視することにより、工作機械の内部が示されている。
【0012】
図1を参照して、工作機械100は、停止するワークに回転する工具を接触させることによって、ワーク加工を行なうミーリング機能と、回転するワークに工具を接触させることによって、ワーク加工を行なう旋削機能との両方が備わった複合加工機である。
【0013】
工作機械100は、コンピュータによる数値制御によって、ワーク加工のための各種動作が自動化されたNC(Numerically Controlled)工作機械である。
【0014】
本明細書においては、工作機械100の構成を説明する便宜上、ワークの回転軸に平行で、水平方向に延びる軸を「Z軸」といい、Z軸に直交し、水平方向に延びる軸を「Y軸」といい、上下方向に延びる軸を「X軸」という。図1中における右方向を「+Z軸方向」といい、左方向を「-Z軸方向」という。図1中における紙面の手前方向を「+Y軸方向」といい、奥方向を「-Y軸方向」という。上方向を「+X軸方向」といい、下方向を「-X軸方向」という。
【0015】
工作機械100は、ベッド16と、ワーク主軸21と、対向ワーク主軸26と、工具主軸41と、刃物台30とを有する。ワーク主軸21、対向ワーク主軸26、工具主軸41および刃物台30は、工作エリア210に配置されている。工作エリア210は、ワークの加工が行なわれる空間であり、ワーク加工に伴う切屑または切削油等の異物が工作エリア210の外側に漏出しないように図示しないカバー体により密閉されている。
【0016】
ベッド16は、ワーク主軸21、対向ワーク主軸26、工具主軸41および刃物台30等を支持するためのベース部材であり、工場などの床面に設置されている。ベッド16は、鋳物等の金属からなる。
【0017】
ワーク主軸21および対向ワーク主軸26は、ワークを保持可能である。ワーク主軸21は、モータにより、Z軸に平行な回転中心軸110を中心に回転駆動する(C軸回転)。ワーク主軸21には、油圧等によって動作し、ワークを着脱可能に保持するためのチャック22が設けられている。
【0018】
対向ワーク主軸26は、Z軸方向において、ワーク主軸21と対向して配置されている。対向ワーク主軸26は、モータにより、Z軸に平行で、かつ、回転中心軸110と一直線に延びる回転中心軸120を中心に回転駆動する。対向ワーク主軸26には、油圧等によって動作し、ワークを着脱可能に保持するためのチャック27が設けられている。
【0019】
ワーク主軸21は、ベッド16に対して固定されている。対向ワーク主軸26は、各種の送り機構、案内機構およびモータによって、Z軸方向に移動可能である。
【0020】
工具主軸41は、工具を保持可能である。工具主軸41は、モータにより、後述する基準姿勢においてX軸に平行な回転中心軸140を中心に回転駆動する。工具主軸41には、工具を着脱可能に保持するためのクランプ機構(不図示)が内蔵されている。
【0021】
工具主軸41は、さらに、Y軸に平行な旋回中心軸150を中心に旋回可能である(B軸旋回)。旋回中心軸150は、回転中心軸140と交差する。工具主軸41の旋回範囲は、たとえば、工具主軸41の主軸端面42が下方を向く基準姿勢(図1中に示される工具主軸41の姿勢)を基準にして±120°の範囲である。
【0022】
工具主軸41は、各種の送り機構、案内機構およびモータによって、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能である。なお、図1中には示されていないが、ワーク主軸21の周辺には、工具主軸41に保持される工具を自動的に交換するための自動工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)と、交換用の工具を収容するための工具マガジンとが設けられている。
【0023】
刃物台30は、工具を保持可能である。図1中には、ワークの振れを防ぐための振れ止め装置31が装着された刃物台30が示されている。刃物台30は、各種の送り機構、案内機構およびモータによって、X軸方向およびZ軸方向に移動可能である。
【0024】
工作機械100は、センターユニット51(51A,51B)をさらに有する。センターユニット51は、工作機械100におけるワークの心押しに用いられる。センターユニット51は、ワーク主軸21または対向ワーク主軸26により保持される。センターユニット51は、回転中心軸110,120の軸上で延びるセンターピン70(後出の図3を参照)を有しており、そのセンターピン70によりワークの端面を支持する。
【0025】
図1中には、センターユニット51を用いたワーク加工の一例として、センターユニット51Aと、センターユニット51Bとを用いてワークWの両端面を心押ししたワーク加工の様子が示されている。
【0026】
センターユニット51Aは、ワーク主軸21により保持されている。センターユニット51Aは、ワークドライビングセンターまたはフェイスドライバーと呼ばれており、ワーク主軸21からの回転をワークに伝達することが可能である。センターユニット51Aは、センターピン70によって回転中心軸110の軸上でワークWの端面を支持するとともに、ドライブキー68(後出の図3を参照)によってワークWの端面を把握している。
【0027】
センターユニット51Bは、対向ワーク主軸26により保持されている。センターユニット51Bは、センターピン70によって回転中心軸120の軸上でワークWの端面を支持している。
【0028】
このような構成において、センターユニット51Aおよびセンターユニット51BによりZ軸方向における両端で心押しされたワークWを、回転中心軸110,120を中心に回転させつつ、工具主軸41に保持された工具TをワークWに接触させることによって、ワークWの旋削加工を行なう。
【0029】
工具マガジン(不図示)には、各種の工具とともに、交換用のセンターユニット51が収容されている。センターユニット51は、工具主軸41がセンターユニット51を搬送する搬送装置として用いられることによって、工具マガジンと、ワーク主軸21または対向ワーク主軸26との間で自動的に交換される。続いて、本実施の形態における心押しユニット50の構造について説明する。
【0030】
図2は、この発明の実施の形態における心押しユニットを示す図である。図2中には、代表的に、工具主軸41に保持されるセンターユニット51Aが示されている。
【0031】
図3は、図2中のセンターユニットを示す図である。図4は、図3中のセンターホルダを示す図である。図3中には、図4中のIIIーIII線上の矢視方向に見たセンターホルダ61の断面が示されている。図5は、図4中の矢印Vに示される方向に見たセンターホルダを示す図である。
【0032】
図2から図5を参照して、本実施の形態における心押しユニット50は、センターユニット51と、搬送体56とを有する。搬送体56は、センターユニット51と着脱可能に連結する。搬送体56は、センターユニット51とともに搬送される。工具主軸41に保持されるセンターユニット51の交換時、搬送体56は、センターユニット51と連結する。搬送体56は、工具主軸41により保持され、センターユニット51とともに搬送される。
【0033】
図3および図4に示されるように、センターユニット51は、センター66と、センターホルダ61とを有する。
【0034】
センター66は、センターピン70を有する。センターピン70は、所定軸160を中心に延びている。所定軸160は、センターピン70の中心軸をなす仮想上の直線である。センターピン70は、所定軸160の軸上で延びるピン形状を有する。センターユニット51(51A)がワーク主軸21により保持された場合に、所定軸160は、Z軸方向において、ワーク主軸21の回転中心軸110と一直線に延びる。センターピン70は、後出のセンター本体67によって、所定軸160の軸方向に進退可能に支持されている。
【0035】
センター66は、センター本体67と、複数のドライブキー68とをさらに有する。センター本体67は、所定軸160を中心に延びている。センターピン70は、所定軸160の軸方向において、センター本体67から突出している。
【0036】
複数のドライブキー68は、センター本体67に取り付けられている。複数のドライブキー68は、センターピン70に対して、所定軸160の半径方向外側に配置されている。複数のドライブキー68は、所定軸160の周方向において、互いに間隔を開けて設けられている。ドライブキー68は、切れ刃形状を有しており、所定軸160(回転中心軸110)の軸方向においてワークの端面に当接されることによって、所定軸160(回転中心軸110)の周方向においてワークの端面を把握する。
【0037】
センター66は、弾性部材72をさらに有する。弾性部材72は、センター本体67に内蔵されている。弾性部材72は、たとえば、所定軸160を中心に延びるコイルバネからなる。弾性部材72は、センターピン70をワークに向けて押し付けるための弾性力を発生する。弾性部材72は、センターピン70に対して、所定軸160の軸方向における弾性力を作用させている。
【0038】
センターユニット51の単体では、センター本体67からのセンターピン70の突出長さがHaである。ワークには、ワーク端面から凹み、センターピン70を受け入れ可能なピン挿入孔が設けられている。センターユニット51によるワークの心押し時、センターピン70がそのピン挿入孔に挿入される。センターピン70は、ワークにより弾性部材72の弾性力に抗しながらセンター本体67の内部に後退される。このとき、センター本体67からのセンターピン70の突出長さは、Haよりも小さい値となる。
【0039】
センター本体67は、軸部69を有する。軸部69は、所定軸160を中心に軸状に延びている。軸部69は、軸部69の直径が、所定軸160の軸方向においてセンターピン70から遠ざかるに従って小さくなるテーパ形状を有する。
【0040】
図3から図5に示されるように、センターホルダ61は、全体として、所定軸160を中心とする円筒形状を有する。センターホルダ61には、軸挿入孔76が設けられている。軸挿入孔76は、所定軸160を中心に延びる貫通孔からなる。軸挿入孔76は、軸部69を受け入れ可能なテーパ形状を有する。軸部69が軸挿入孔76に挿入されることによって、センター66がセンターホルダ61に組み付けられている。
【0041】
センターホルダ61は、シャンク部62と、ホルダ本体63とを有する。シャンク部62およびホルダ本体63は、所定軸160の軸方向に連なって設けられている。シャンク部62は、ワーク主軸21によるセンターユニット51の保持時、チャック22により把持される部分である。ホルダ本体63は、所定軸160の軸方向において、センターピン70およびシャンク部62の間に配置されている。
【0042】
センターホルダ61(ホルダ本体63)は、外周面64と、第1ホルダ端面65と、第2ホルダ端面77とを有する。
【0043】
外周面64は、所定軸160を中心に一定の直径を有しながら、所定軸160の軸方向に延びている。第1ホルダ端面65および第2ホルダ端面77の各端面は、所定軸160に直交する平面からなる。第1ホルダ端面65および第2ホルダ端面77は、それぞれ、所定軸160の軸方向における一方端部および他方端部で、ホルダ本体63の端面を構成している。第1ホルダ端面65の外周縁は、外周面64と角部をなして交わっている。センター本体67は、第1ホルダ端面65から所定軸160の軸方向に突出している。第2ホルダ端面77の内周縁は、シャンク部62の外周面と隅部をなして交わっている。
【0044】
図6は、図4中のセンターユニットに設けられた溝部を示す図である。図6中では、センターホルダ61の外周面64が、図6を示す紙面の縦方向に展開されている。
【0045】
図3から図6に示されるように、センターユニット51には、溝部80が設けられている。溝部80は、センターホルダ61(ホルダ本体63)に設けられている。溝部80は、外周面64から凹む溝形状をなしている。
【0046】
センターユニット51には、複数の溝部80が設けられている。複数の溝部80は、所定軸160の周方向において、互いに間隔を開けて設けられている。複数の溝部80は、所定軸160の周方向において、等間隔に設けられている。
【0047】
溝部80は、第1区間部81と、第2区間部82と、第3区間部83とを含む。第1区間部81、第2区間部82および第3区間部83は、連なって延びている。第2区間部82は、第1区間部81および第3区間部83の間に配置されている。溝部80の溝幅Bおよび溝深さDの各々は、第1区間部81、第2区間部82および第3区間部83の間に渡って一定である。溝部80は、後出の凸部90を挿入可能な溝幅Bおよび溝深さDを有して構成されている。
【0048】
第1区間部81は、所定軸160の軸方向に延びている。第1区間部81は、所定軸160の軸方向における一方端で開口している。第1区間部81は、第1ホルダ端面65で開口している。
【0049】
第2区間部82は、所定軸160の周方向に延びている。第2区間部82は、第1ホルダ端面65から所定軸160の軸方向に離れた位置で、所定軸160の周方向に延びている。第2区間部82は、第1区間部81に接続されている。第2区間部82は、所定軸160の周方向における一方端で第1区間部81に接続されている。第2区間部82は、第3区間部83に接続されている。第2区間部82は、所定軸160の周方向における他方端で第3区間部83に接続されている。
【0050】
第3区間部83は、所定軸160の軸方向に延びている。第3区間部83は、閉塞端部86を有する。閉塞端部86は、所定軸160の軸方向における一方端で閉塞している。閉塞端部86は、所定軸160の軸方向における第3区間部83の一方端に配置される溝壁86aと、所定軸160の周方向において互いに対向する溝壁86bおよび溝壁86cとに囲まれた位置に設けられている。溝壁86aは、後出の凸部90の形状に対応して、円弧状に延びている。溝壁86bは、円弧状に延びる溝壁86aの一方端から所定軸160の軸方向に延びている。溝壁86cは、円弧状に延びる溝壁86aの他方端から所定軸160の軸方向に延びている。第3区間部83は、所定軸160の軸方向における他方端で第2区間部82に接続されている。
【0051】
所定軸160の軸方向における第3区間部83の長さは、所定軸160の軸方向における第1区間部81の長さよりも小さい。第1区間部81の溝中心と、第3区間部83の溝中心との間の、所定軸160を中心とする角度θは、たとえば、45°である。
【0052】
図7は、図2中の搬送体を示す図である。図2および図7中では、搬送体56のうちの基部93および延出部96が断面形状により示されている。図8は、図7中の2点鎖線VIIIで囲まれる範囲を拡大して示す図である。
【0053】
図2図7および図8を参照して、搬送体56は、シャンク部91と、基部93と、延出部96とを有する。搬送体56は、センターユニット51と連結した状態において、所定軸160を中心に延びている。
【0054】
図7に示されるように、シャンク部91は、工具主軸41による搬送体56の保持時、工具主軸41のクランプ機構により把持される部分である。シャンク部91の仕様は、特に限定されず、たとえば、CAPTOであってもよいし、BTであってもよいし、HSKであってもよい。
【0055】
基部93は、シャンク部91に接続されている。基部93は、ボルト等を用いて、シャンク部91に締結されている。基部93は、所定軸160を中心とし、所定軸160の軸方向が厚み方向となる円盤形状を有する。基部93は、端面94を有する。端面94は、所定軸160に直交する平面からなる。
【0056】
基部93には、ピン挿入孔95が設けられている。ピン挿入孔95は、端面94から凹み、センターピン70を受け入れ可能な凹形状をなしている。ピン挿入孔95は、所定軸160の軸上に設けられている。
【0057】
延出部96は、基部93から所定軸160の軸方向に延出している。延出部96は、基部93から、所定軸160の軸方向においてシャンク部91から遠ざかる方向に延出している。延出部96は、所定軸160から、所定軸160の半径方向外側に離れた位置に設けられている。延出部96は、所定軸160を中心とする円筒形状を有する。延出部96は、所定軸160の一方端において、端面94の外周縁に接続されている。延出部96は、先端部96pを有する。先端部96pは、基部93から所定軸160の軸方向に離れた位置に配置されている。
【0058】
図7および図8に示されるように、搬送体56は、凸部90をさらに有する。凸部90は、延出部96の内周面97から、所定軸160の半径方向内側に向けて突出する凸形状を有する。凸部90は、中心軸170を中心に円柱状に延びるピン形状を有する。中心軸170は、所定軸160の半径方向に平行である。凸部90には、Oリング溝98が設けられている。Oリング溝98は、凸部90の外周面から凹み、中心軸170を中心に周回する溝形状をなしている。Oリング溝98には、Oリング92が嵌装されている。
【0059】
搬送体56は、複数の凸部90を有する。複数の凸部90は、所定軸160の周方向において、互いに間隔を開けて設けられている。複数の凸部90は、所定軸160に周方向において、等間隔に設けられている。複数の凸部90は、所定軸160の周方向において、複数の溝部80に対応する角度位置にそれぞれ設けられている。
【0060】
なお、複数の延出部96が所定軸160の周方向において互いに間隔を開けて設けられ、各延出部96が、各凸部90が設けられる角度位置において、基部93から所定軸160の軸方向にアーム状に延びる構成であってもよい。
【0061】
図9は、図6中の溝部と、溝部に係合される凸部とを示す図である。図2および図9を参照して、互いに連結されたセンターユニット51および搬送体56の形態について説明する。
【0062】
センター本体67および基部93が、所定軸160の軸方向において、互いに対向している。センターホルダ61(ホルダ本体63)の外周上には、延出部96の先端部96pが配置されている。先端部96pは、ホルダ本体63の外周面64と対向している。
【0063】
センターピン70は、所定軸160の軸方向においてセンターホルダ61および基部93の間であって、所定軸160の外周から延出部96に取り囲まれる位置に配置されている。ホルダ本体63、基部93および延出部96に囲まれた位置には、空間220が形成されている。センターピン70は、空間220に配置されている。
【0064】
搬送体56(基部93)は、所定軸160の軸方向においてセンターピン70と当接している。センターピン70は、ピン挿入孔95に挿入されている。センターピン70は、搬送体56(基部93)によって、弾性部材72の弾性力に抗しながらセンター本体67の内部に後退させられている。このとき、センター本体67からのセンターピン70の突出長さは、Haよりも小さいHbとなる(Hb<Ha)。
【0065】
凸部90は、溝部80に係合されている。凸部90は、延出部96の先端部96pからホルダ本体63の外周面64に向けた凸形状をなしている。凸部90は、溝部80に対して、所定軸160の軸方向、かつ、所定軸160の周方向における移動が規制されるように係合されている。
【0066】
より具体的には、凸部90は、第3区間部83における閉塞端部86に配置されている(図9中の第1位置Paに配置される凸部90)。凸部90は、所定軸160の軸方向および周方向において、円弧状の溝壁86aと当接している。センターピン70が、搬送体56によりセンター本体67の内部に後退させられることによって、弾性部材72からの弾性力が、センターピン70を通じて搬送体56に付与されている。これにより、凸部90が、所定軸160の軸方向において閉塞端部86の溝壁86aに押し付けられている。
【0067】
なお、溝壁86aは、所定軸160に直交する平面から構成されてもよい。この場合、凸部90は、所定軸160の軸方向において溝壁86aと当接し、所定軸160の周方向において溝壁86bおよび溝壁86cと当接する。
【0068】
図10から図14は、ワーク主軸に対するセンターユニットの装着時の工程を示す図である。
【0069】
図9および図10を参照して、工具マガジン(不図示)には、センターユニット51が搬送体56と連結した状態で収容されている。凸部90は、第3区間部83における閉塞端部86に配置されている(図9中の第1位置Paに配置される凸部90)。工具マガジンに収容されたセンターユニット51を工作エリア210に搬入し、工具主軸41に装着する。より具体的には、自動工具交換装置(不図示)により搬送体56を把持しつつ、搬送体56のシャンク部91を工具主軸41に挿入する。工具主軸41に内蔵されるクランプ機構によりシャンク部91を把持することによって、工具主軸41が搬送体56を保持する。
【0070】
工具主軸41を、旋回中心軸150を中心に旋回させるとともに(B軸旋回)、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に適宜、移動させることによって、センターユニット51を、Z軸方向においてワーク主軸21と対向させる。このとき、ワーク主軸21の回転中心軸110、センターユニット51の所定軸160および工具主軸41の回転中心軸140が、Z軸方向において一直線に延びる。
【0071】
図11を参照して、工具主軸41を、第2ホルダ端面77がチャック22の端面に当接する位置まで、切削送りにより-Z軸方向に移動させる。センターユニット51のシャンク部62をチャック22の内側に挿入する。
【0072】
図9および図12を参照して、工具主軸41を、さらに-Z軸方向に移動させる。凸部90は、第3区間部83を通って、第1位置Paから、第3区間部83および第2区間部82が角部をなす第2位置Pbまで移動する(図9中の第2位置Pbに配置される凸部90)。このとき、センター本体67からのセンターピン70の突出長さは、Hbよりも小さいHcとなる(Hc<Hb)。チャック22によりセンターホルダ61のシャンク部62を把持する。
【0073】
図9および図13を参照して、ワーク主軸21を回転中心軸110を中心に回転させる(C軸回転)。凸部90は、第2区間部82を通って、第2位置Pbから、第2区間部82および第1区間部81が角部をなす第3位置Pcまで移動する(図9中の第3位置Pcに配置される凸部90)。このとき、ワーク主軸21のC軸回転に替わって、工具主軸41を回転中心軸140を中心に回転させてもよい。
【0074】
図9および図14を参照して、ワーク主軸21を+Z軸方向に移動させる。凸部90は、第1区間部81を通って、第3位置Pcから、溝部80の外側の第4位置Pdまで移動する(図9中の第4位置Pdに配置される凸部90)。これにより、搬送体56およびセンターユニット51の連結を解除する。そのあと、工具主軸41をATC位置まで退避させ、自動工具交換装置によって、搬送体56を工具マガジンに戻す。
【0075】
なお、ワーク主軸21からのセンターユニット51の取り外し工程は、上記のワーク主軸21に対するセンターユニット51の装着工程を逆の順番で実行すればよい。チャック22によるセンターホルダ61の把持の解除は、ワーク主軸21のC軸回転により、凸部90が第3位置Pcから第2位置Pbに移動した後に実行すればよい。
【0076】
以上に説明した、この発明の実施の形態における心押しユニット50および工作機械100の構成をまとめると、本実施の形態における心押しユニット50は、所定軸160を中心に延びるセンターピン70を有し、工作機械100におけるワークの心押しに用いられるセンターユニット51と、センターユニット51と着脱可能に連結し、センターユニット51とともに搬送される搬送体56とを備える。センターユニット51には、溝部80が設けられる。搬送体56は、センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、溝部80に対して、所定軸160の軸方向、かつ、所定軸160の周方向における移動が規制されるように係合される凸部90を有する。
【0077】
また、本実施の形態における工作機械100は、心押しユニット50と、センターユニット51を着脱可能に保持するセンターユニット保持部としてのワーク主軸21(対向ワーク主軸26)と、搬送体56を着脱可能に保持し、センターユニット51とともに搬送体56を搬送する搬送装置としての工具主軸41とを備える。
【0078】
このように構成された心押しユニット50および工作機械100によれば、凸部90が、溝部80に対して、所定軸160の軸方向、かつ、所定軸160の周方向における移動が規制されるように係合される。これにより、センターユニット51とともに搬送体56が搬送される時に、センターユニット51に対して、過大な慣性力が作用したり、過大な振動が加わることがあっても、センターユニット51が搬送体56から脱落することをより確実に防止できる。
【0079】
特に本実施の形態では、工具主軸41がB軸旋回する時に、センターユニット51に対して、旋回中心軸150の半径方向外側に向けた遠心力が作用したり、旋回中心軸150の周方向における慣性力が作用したりする。この場合であっても、上記の凸部90および溝部80の係合構造によって、センターユニット51が搬送体56から脱落することを防止できる。
【0080】
また、溝部80は、所定軸160の軸方向に延び、所定軸160の軸方向における一方端で開口する第1区間部81と、所定軸160の周方向に延び、第1区間部81に接続される第2区間部82と、閉塞端部86を有し、所定軸160の軸方向に延び、閉塞端部86が所定軸160の軸方向における一方端で閉塞し、所定軸160の軸方向における他方端で第2区間部82に接続される第3区間部83とを含む。センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、凸部90は、閉塞端部86に配置される。
【0081】
このような構成によれば、センターユニット51および搬送体56がされた場合に、凸部90が閉塞端部86に配置されるため、凸部90が、所定軸160の軸方向に延びる第3区間部83と、所定軸160の周方向に延びる第2区間部82と、所定軸160の軸方向に延びる第1区間部81とを順に移動しなければ、溝部80から抜け出さない。これにより、凸部90および溝部80の係合状態をより確実に維持することができる。
【0082】
特に本実施の形態では、センターユニット51が、所定軸160と一直線に延びる回転中心軸110を中心に回転可能なワーク主軸21により保持され、搬送体56が、所定軸160と平行なZ軸方向に移動可能な工具主軸41により保持されている。このような構成により、センターユニット51および搬送体56の連結、および、その連結の解除時、ワーク主軸21のC軸回転と、Z軸方向における工具主軸41の移動とによって、凸部90を溝部80(第1区間部81、第2区間部82および第3区間部83)に沿って移動させることができる。
【0083】
また、センターピン70は、所定軸160の軸方向に進退可能に支持されている。センターユニット51は、センターピン70をワークに向けて押し付けるための弾性力を発生する弾性部材72をさらに有する。センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、搬送体56が、センターピン70と当接し、センターピン70を所定軸160の軸方向に後退させることによって、弾性部材72からの弾性力がセンターピン70を通じて搬送体56に付与され、凸部90が、所定軸160の軸方向において閉塞端部86の溝壁86aに押し付けられる。
【0084】
このような構成によれば、弾性部材72で発生する弾性力を利用することで、凸部90をより確実に閉塞端部86に留めることができる。
【0085】
また、センターユニット51は、所定軸160を中心とする外周面64を含むセンターホルダ61をさらに有する。搬送体56は、基部93と、所定軸160から所定軸160の半径方向外側に離れた位置に設けられ、基部93から所定軸160の軸方向に延出する延出部96とを有する。センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、センターピン70は、所定軸160の軸方向においてセンターホルダ61および基部93の間であって、所定軸160の外周から延出部96に取り囲まれる位置に配置される。センターホルダ61の外周上には、外周面64と対向して延出部96の先端部96pが配置される。センターユニット51には、外周面64から凹む溝形状をなす溝部80が設けられる。搬送体56は、延出部96の先端部96pから外周面64に向けた凸形状をなす凸部90を有する。
【0086】
このような構成によれば、センターピン70が、所定軸160の軸方向においてセンターホルダ61および基部93の間であって、所定軸160の外周から延出部96に取り囲まれる位置に配置されるため、搬送時のセンターピン70に異物が付着し難くなる。また、センターユニット51および搬送体56の間で対向配置の関係となるセンターホルダ61の外周面64および延出部96の先端部96pを利用して、溝部80および凸部90の係合構造を設けることができる。
【0087】
また、センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、溝部80および凸部90が対となった係合構造が、複数組、所定軸160の周方向に互いに間隔を開けて設けられている。複数組の係合構造と、搬送体56(基部93)に対するセンターピン70の当接部とは、所定軸160の軸方向に離れている。このような構成によれば、センターユニット51が、搬送体56によって、所定軸160の軸上の一地点と、その一地点から所定軸160の軸方向に離れた位置の、所定軸160を中心とする円周上の複数地点とで支持されるため、センターユニット51が搬送体56から脱落することをさらに確実に防止できる。
【0088】
なお、本実施の形態では、センターユニット51に溝部80が設けられ、搬送体56が凸部90を有する構成について説明したが、本発明は、凹部が搬送体に設けられ、センターユニットが凸部を有する構成であってもよい。また、本発明において、センターユニットを着脱可能に保持可能なセンターユニット保持部は、ワーク主軸に限られず、たとえば、心押し台または刃物台であってもよい。また、本発明において、搬送体を搬送する搬送装置は、工具主軸に限られず、たとえば、IMR(Industrial Mobile Robot)またはAMR(Autonomous Mobile Robot)等の移動ロボットであってもよいし、刃物台に装着される工具を自動的に交換するための刃物台ATC装置であってもよい。
【0089】
また、本実施の形態では、センターピン70をワークに向けて押し付けるための弾性部材72を用いて、凸部90を溝部80の溝壁に押し付ける構成を実現したが、本発明は、これに限られない。たとえば、センターピンが所定軸の軸方向に進退移動不能に固定された心押しユニットにおいて、凸部を溝部の溝壁に向けて付勢するための弾性部材等の付勢手段が、搬送体に設けられてもよいし、センターユニットおよび搬送体とは別に設けられてもよい。
【0090】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0091】
16 ベッド、21 ワーク主軸、22,27 チャック、26 対向ワーク主軸、30 刃物台、31 振れ止め装置、41 工具主軸、42 主軸端面、50 心押しユニット、51,51A,51B センターユニット、56 搬送体、61 センターホルダ、62,91 シャンク部、63 ホルダ本体、64 外周面、65 第1ホルダ端面、66 センター、67 センター本体、68 ドライブキー、69 軸部、70 センターピン、72 弾性部材、76 軸挿入孔、77 第2ホルダ端面、80 溝部、81 第1区間部、82 第2区間部、83 第3区間部、86 閉塞端部、86a,86b,86c 溝壁、90 凸部、92 Oリング、93 基部、94 端面、95 ピン挿入孔、96 延出部、96p 先端部、97 内周面、98 Oリング溝、100 工作機械、110,120,140 回転中心軸、150 旋回中心軸、160 所定軸、170 中心軸、210 工作エリア、220 空間。
【要約】
【課題】工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニットが、自動交換のための搬送時に脱落することを防ぐ心押しユニット、および、そのような心押しユニットを用いた工作機械、を提供する。
【解決手段】心押しユニット50は、所定軸160を中心に延びるセンターピン70を有し、工作機械におけるワークの心押しに用いられるセンターユニット51と、センターユニット51と着脱可能に連結し、センターユニット51とともに搬送される搬送体56とを備える。センターユニット51には、溝部80が設けられる。搬送体56は、センターユニット51および搬送体56が連結された場合に、溝部80に対して、所定軸160の軸方向、かつ、所定軸160の周方向における移動が規制されるように係合される凸部90を有する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14