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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】流体接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/098 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
F16L37/098
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023507721
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 US2020044981
(87)【国際公開番号】W WO2022031281
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンマーター, ジェフ アール.
(72)【発明者】
【氏名】ロムス, キンバリー
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-156817(JP,U)
【文献】特表平10-503831(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02293004(EP,A1)
【文献】米国特許第05626371(US,A)
【文献】特開2005-282835(JP,A)
【文献】特開平03-219191(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0035055(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0071562(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/098
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
半径方向内側に延びる突出部を含む第2の端部と、
第1の貫通穴と、
グランドと、
前記グランド内に配置された少なくとも1つのシールと、
を含むコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナーであって、
第3の端部を形成し、前記第3の端部は、前記グランド内の前記少なくとも1つのシールを囲むように構成された、リング部と、
前記リング部から延びる少なくとも1つの短指であって、前記半径方向内側に延びる突出部と係合して前記リテーナーを前記コネクタ本体に接続可能に構成された半径方向外側に延びる突起を備える少なくとも1つの短指と、
前記リング部から延び第4の端部で終わる少なくとも1つの長指であって、半径方向内側に延びる突起を備える少なくとも1つの長指と、
を備えるリテーナーと、を備え、
前記リテーナーが前記コネクタ本体に接続されたとき、前記少なくとも1つの長指は前記第2の端部から前記コネクタ本体の外に延びる、
流体接続アセンブリ。
【請求項2】
前記半径方向外側に延びる突起は、円錐台状の表面を備える、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項3】
前記コネクタ本体は、前記突出部に隣接する円錐台状の半径方向内向面を更に備え、
前記半径方向外側に延びる突起は、前記円錐台状の半径方向内向面と係合可能に構成されている、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項4】
前記コネクタ本体は、前記円錐台状の半径方向内向面と整列した少なくとも1つの孔を更に備える、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項5】
前記リテーナーが前記コネクタ本体に接続されたとき、前記少なくとも1つの孔は、前記少なくとも1つの短指と整列される、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項6】
肩を含むチューブを更に備え、前記半径方向内側に延びる突起が前記肩と係合し、前記チューブを前記リテーナー内に固定可能に構成されている、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの短指と前記少なくとも1つの長指は、少なくとも1つのスリットによって分離されている、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項8】
前記コネクタ本体は、ポケットを更に備え、前記半径方向外側に延びる突起が前記ポケットに係合可能に構成されている、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項9】
前記コネクタ本体は、前記ポケットと整列した少なくとも1つの穴を更に備え、前記少なくとも1つの穴は、前記半径方向外側に延びる突起への通路を提供する、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項10】
前記リテーナーは、ポリマーからなる、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項11】
前記コネクタ本体は、前記第2の端部に近接して配置された少なくとも1つの凹部を更に備える、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの短指は、複数の短指を備え、前記半径方向外側に延びる突起は、前記少なくとも1つの凹部と係合し前記リテーナーを前記コネクタ本体内に固定可能に構成されている
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの凹部は、連続的な円錐台状の半径方向内向面を備える、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの凹部は、円周方向に間隔を空けて設けられた複数のポケットを備える、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項15】
前記流体接続アセンブリは、肩を含むチューブを更に備え
記半径方向内側に延びる突起は、前記コネクタ本体の外側で前記肩に係合して前記チューブを前記リテーナーに固定可能に構成されている、
請求項に記載の流体接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体コネクタに関し、より具体的には、組立てに必要な挿入力を減少させる一方、分解を可能にするポリマーリテーナーを含む流体接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流体コネクタ、流体接続部および流体接続アセンブリは、多くの用途、特に自動車用途にとって不可欠な構成要素である。自動車システムは、ラジエーター、トランスミッション、エンジンなどのさまざまな構成要素で構成されているため、流体は、各構成要素内だけでなく、構成要素間を移動できる必要がある。構成要素間を移動する流体の例は、トランスミッション流体の温度を下げるためにトランスミッションからトランスミッションオイルクーラーに移動するトランスミッション流体である。流体は主に、流体コネクタによって各構成部品に接続された柔軟なまたは硬いホースを介して構成部品間を移動する。このような流体コネクタは、通常、チューブ端形成部がコネクタ本体に完全に挿入されたときにチューブ端形成部の隆起した肩の後ろにスナップするように適合された、コネクタ本体に搭載された保持クリップ、保持リングクリップ、またはスナップリングを含む。ただし、流体コネクタが適切に機能するためには、コネクタ本体にスロットまたは開口を機械加工して、保持クリップがそこを通じて突き出てチューブ端形成部に係合できるようにする必要があり、これには、追加の後処理製造加工が必要になる。加えて、組立工程中に、コネクタ本体への保持クリップの取付けは困難であり、保持クリップを適切に取付けないと、保持クリップの構造的完全性が危険にさらされる可能性がある。更に、保持クリップは非常に薄く小さいため、落としたり置き忘れたりすると紛失しやすくなる。
【0003】
したがって、分解を可能にし、後処理機械加工を不要にし、流体コネクタを組立てるのに必要な挿入力を低減するリテーナーを含む流体接続アセンブリに対する長年の切実なニーズがある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、半径方向内側に延びる突起を含む第2の端部と、第1の貫通穴と、グランドと、グランド内に配置された少なくとも1つのシールと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナーであって、第3の端部を形成し、第3の端部は、グランド内の少なくとも1つのシールを囲むように構成された、リング部と、リング部から延びる少なくとも1つの短指と、リング部から延び第4の端部で終わる少なくとも1つの長指と、を備えるリテーナーと、を含み、リテーナーがコネクタ本体に接続されたとき、少なくとも1つの長指は第2の端部からコネクタ本体の外に延びる、流体接続アセンブリが提供される。
【0005】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの短指は、半径方向内側に延びる突起と係合可能に構成された半径方向外側に延びる突起を含んでいる。いくつかの実施形態では、半径方向外側に延びる突起は、円錐台状の表面を備える。いくつかの実施形態では、コネクタ本体は、突起に隣接する円錐台状の半径方向内向面を更に備え、半径方向外側に延びる突起は、円錐台状の半径方向内向面と係合可能に構成されている。いくつかの実施形態において、コネクタ本体は、円錐台状の半径方向内向面と整列した少なくとも1つの孔を更に備える。いくつかの実施形態において、リテーナーがコネクタ本体に接続されたとき、少なくとも1つの孔は、少なくとも1つの短指と整列される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの長指は、半径方向内側に延びる突起を含む。いくつかの実施形態において、流体接続アセンブリは、肩を含むチューブを更に備え、半径方向内側に延びる突起が、肩と係合してチューブをリテーナー内に固定可能に構成されている。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの短指と少なくとも1つの長指は、少なくとも1つのスリットによって分離されている。いくつかの実施形態において、コネクタ本体は、ポケットを更に備え、半径方向外側に延びる突起が、ポケットと係合可能に構成されている。いくつかの実施形態において、コネクタ本体は、ポケットと整列した少なくとも1つの穴を更に備え、少なくとも1つの穴は、半径方向外側に延びる突起への通路を提供する。いくつかの実施形態において、リテーナーは、ポリマーからなる。
【0006】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通穴と、グランドと、グランド内に配置された少なくとも1つのシールと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外し可能に接続されたリテーナーであって、リング部と、リング部から延びコネクタ本体にリテーナーを接続可能に構成された複数の短指と、リング部から延びる複数の長指と、を備えるリテーナーと、を含み、リテーナーがコネクタ本体に接続されたとき、複数の長指が第2の端部からコネクタ本体の外側に延びる、流体接続アセンブリが提供される。
【0007】
いくつかの実施形態では、コネクタ本体は、第2の端部に近接して配置された少なくとも1つの凹部を更に備える。いくつかの実施形態において、複数の短指の各々は、少なくとも1つの凹部と係合しリテーナーをコネクタ本体内に固定可能に構成された半径方向外側に延びる突起を備える。いくつかの実施形態において、コネクタ本体は、少なくとも1つの凹部と整列した少なくとも1つの穴を更に備え、リテーナーがコネクタ本体に接続されたとき、少なくとも1つの穴は、半径方向外側に延びる突起への通路を提供する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの凹部は、連続的な円錐台状の半径方向内向面を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの凹部は、円周方向に間隔を空けて設けられた複数のポケットを備える。いくつかの実施形態において、流体接続アセンブリは、肩を含むチューブを更に備え、複数の長指の各々は、半径方向内側に延びる突起を備え、半径方向内側に延びる突起は、コネクタ本体の外側で肩に係合してチューブをリテーナーに固定可能に構成されている。
【0008】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通穴と、グランドと、グランド内に配置された少なくとも1つのシールと、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外し可能に接続されたリテーナーであって、グランド内の少なくとも1つのシールを包囲可能に構成されたリング部と、リング部から延び、コネクタ本体内に完全に収容されかつリテーナーをコネクタ本体に固定可能に構成された少なくとも1つの短指と、リング部から延びる少なくとも1つの長指と、を含むリテーナーと、肩を含むチューブと、を備え、少なくとも1つの長指はコネクタ本体の外側で肩に係合しチューブをリテーナーに固定する、流体接続アセンブリが提供される。
【0009】
本明細書に示される態様によれば、チューブとコネクタ本体の人間工学的に優しい、耐久性のある接続を提供するクイックコネクタアセンブリまたはクイック接続機構が提供される。クイックコネクタアセンブリは、いくつかの問題、すなわち、接続アセンブリの設計は、コネクタ本体へのチューブ挿入力を低減する、接続アセンブリの設計は、そのコストを低減しながらコネクタ本体をより簡単に機械加工するコネクタ本体内の幾何学的変化を駆動する、接続アセンブリの設計は、チューブの軸方向移動を最小限にしながらコネクタ本体へのチューブ保持を改善する、接続アセンブリの設計は、より容易なサービス性と分解性をもたらす、および、接続アセンブリの設計は、コネクタ本体内のチューブ挿入と同様にコネクタ本体の組立工程を簡素化する、問題に対処する。
【0010】
いくつかの実施形態では、接続アセンブリは、コネクタ本体、チューブ、およびプラスチックリテーナーを備える。プラスチックまたはポリマーリテーナーは、現在の金属リテーナー技術に取って代わり、挿入力および機械加工コストを低減し、全体的なアセンブリを簡素化する。いくつかの実施形態では、リテーナーは、シールまたはOリンググランドの半分(上半分)を形成する。
【0011】
いくつかの実施形態では、コネクタ本体は、機械加工性を向上させ、コストを削減するために、ストレート穴を備える。Oリングは、開いたOリンググランドに配置される。バックアップリング(または複数のバックアップリング)は、Oリングの上に配置される。プラスチックリテーナーの基部の直径は、アセンブリを密封するためにOリンググランドの上面を作成するように基部において大きい。この単一片リテーナーには、短指と長指がある。短指は、リテーナーをコネクタ本体に接続し、長指は、チューブをリテーナーに接続する。
【0012】
単一リテーナーは、3つの機能、すなわち、Oリンググランドの上部シール面を形成する、(短指を介して)コネクタ本体内でそれ自身を保持する、および、(長指を介して)チューブを保持する、機能をもたらす。
【0013】
コネクタ本体にスナップする短指スナップ外形角度は、係合するコネクタ本体凹部肩または突起上に同じ外形角度を有する。いくつかの実施形態では、短指突起とコネクタ本体の凹面との角度付き提供は、より容易な組立て(すなわち、より低い挿入力)を可能にしながらも改善された保持を可能にするために15度の角度から構成されてもよい。リテーナーをコネクタ本体に押込む/挿入すると、凹部の肩の上部の出っ張りの下にスナップする。コネクタ本体に円周方向に配置された貫通穴は、例えば、分離によっても、スナップに接近することを可能にする。
【0014】
リテーナーの長指は、チューブの挿入を容易にし、リテーナー(およびコネクタ本体)に対するチューブの軸方向の動きを制限可能に構成されている。チューブがリテーナー(およびコネクタ本体)に挿入されると、長指は、(脚を細くしよりバネのようになることを可能にする脚の凹部により)容易に拡張し、スナップバックしてチューブビードと係合する。スナップフックの半径の関係は、チューブビードの半径に対して垂直である。これは、チューブの保持力を維持するために最適化される。
【0015】
いくつかの実施形態では、短指と長指を含む新しいチューブ設計のために、リテーナーが提供される。リテーナーは、Oリングの溝/グランドの頂部およびシール面として機能する。コネクタ本体に円周方向に配置された貫通穴により、短指に接近することができる。短指は、コネクタ本体の溝やポケットにスナップし、コネクタ本体内でリテーナーを固定する。長指は、チューブの縁にスナップし、チューブをリテーナー(およびコネクタ本体)に固定する。
【0016】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、図面および添付の特許請求の範囲を考慮して、本開示の以下の詳細な説明を検討することで容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
対応の参照符号が対応の部品を指す添付の概略図を参照して、様々な実施形態が例としてのみ開示される。
図1】流体接続アセンブリの斜視図である。
図2図1に示される流体接続アセンブリの分解斜視図である。
図3A図1に示されるリテーナーの斜視図である。
図3B図3Aに示されたリテーナーの立面図である。
図4図1の線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図5図1の線5-5に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図6】流体接続アセンブリの斜視図である。
図7図6に示される流体接続アセンブリの分解斜視図である。
図8A図6に示されるリテーナーの斜視図である。
図8B図8Aに示されるリテーナーの立面図である。
図9図6の線9-9に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図10図6の線10-10に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
初めに、異なる図面での同様の図面番号は、同一または機能的に類似の構造要素を特定することを認識されたい。特許請求の範囲は、開示された態様に限定されないことを理解されたい。
【0019】
更に、本開示は、記載された特定の方法、材料、および変形に限定されず、そのため当然ながら変化しうることを理解されたい。ここで使用される用語は、特定の態様を記述することのみを目的とし、特許請求の範囲を限定する意図がないことも理解されたい。
【0020】
他に定義されなければ、ここに使用される技術的および科学的な語すべては、この開示が関連する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似または同等の方法、装置、または材料が実施形態例の実施または試験に使用されていることを理解されたい。本開示のアセンブリは、油圧、電子機器、空気圧、および/またはバネによって駆動されうる。
【0021】
「実質的に」の語は、「近く」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「だいたい」、「近似する」、「近い」、「本質的に」、「近隣に」、「近傍に」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを認識されたい。「近接の」の語は、「近くに」、「近い」、「隣接の」、「近隣の」、「直近の」、「隣の」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを理解されたい。「およそ」の語は、指定値の10パーセント以内の値を意味することが意図されている。
【0022】
本出願における「または」の使用は、特に明記しない限り、「非排他的」な取り合わせに関するものであることを理解されたい。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という場合、これは次の(1)、(2)のいずれかを意味することが理解される。(1)アイテムxはAおよびBの一方または他方のみである。(2)アイテムxはAとBの両方である。言い換えれば、「または」という言葉は、「排他的なまたは」の取り合わせを定義するためには使用されない。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という記載についての「排他的なまたは」の取り合わせは、xがAおよびBのいずれか1つのみであることが必要とされる。更に、ここで使用される「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるか、または発生する可能性があることを示すために使用される文法上の接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素、および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0023】
更に、本明細書で使用される場合、システムまたは要素と組み合わせた「の少なくとも1つを備える」および「の少なくとも1つを備えている」という表現は、システムまたは要素が、その表現の後に挙げられた要素の1つまたは複数を含むことを意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および第3の要素の少なくとも1つの要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図している。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。同様の解釈は、「の少なくとも1つで使用される」という表現が本明細書で使用されている場合にも意図されている。更に、本明細書で使用される場合、「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるかまたは発生する可能性があることを示すために使用される文法的な接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0024】
「回転不能に接続された」要素とは、要素の1つが回転すると、すべての要素が回転するように要素が接続されており、要素間の相対的な回転は不可能であることを意味する。回転不能に接続された要素の互いに対する半径方向および/または軸方向の移動は、可能であるが、必須ではない。
【0025】
ここで使用する「チューブ」という語は、ホース、パイプ、チャネル、導管、また水力学および流体力学で使用される他の任意の適切なパイプ流と同義であることを認識されたい。更に、「チューブ」という語は、気体または液体の流れを含みかつ許容するのに適した任意の材料の硬いまたは柔軟な導管を意味しうることを認識されたい。
【0026】
ここで図面を参照すると、図1は、流体接続アセンブリ10の斜視図である。図2は、流体接続アセンブリ10の分解斜視図である。流体接続アセンブリ10は、概して、チューブ20またはチューブ端形成部またはホースと、コネクタ本体40と、リテーナー70と、を備える。以下の説明は、図1図2と照らし合わせて解釈されたい。
【0027】
チューブ20は、端部22、セクション23、肩またはビード27、セクション29、端部30、および貫通穴21を備える。貫通穴21は、端部22から端部30までチューブ20を貫通して延びている。セクション23は、端部22と肩27との間に配置され、半径方向外向面24を備える。半径方向外向面24は、実質的に一定の直径を含む。肩27は、セクション23とセクション29との間に配置され、外向面26を備える。外向面26は、曲線状(すなわち、図4に最もよく示されているように放物線状)である。セクション29は、肩27と端部30との間に配置され、半径方向外向面28を備える。半径方向外向面28は、実質的に一定の直径を含む。チューブ20は、具体的には端部22を先にして、コネクタ本体40に挿入されるように構成されている。チューブ20は、以下でより詳細に説明されるように、リテーナー70が肩27をスナップしてセクション29と概ね係合する(すなわち、指78A~Cがセクション29と整列する)まで、軸方向AD1に、コネクタ本体40に挿入される。チューブ20は、コネクタ本体のリテーナーを移動させてチューブをコネクタ本体内に固定するために、チューブの外側面上で半径方向外側に延びる肩部(例えば、傾斜部)を備える任意の従来のチューブ端形成部であってもよいことを認識されたい。例えば、チューブ20は、直線傾斜部(すなわち、一定の直線傾斜部)または曲線傾斜部を含む肩を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、チューブ20は、リテーナーを利用する可能性のある任意のチューブ端形成部を備える。例えば、ビードまたは傾斜部の肩の代わりに、チューブ20は、ノッチ、複数の傾斜部、ねじ、可変直径部(傾斜部)およびそれに接続された一定直径部分を有する肩、任意の標準的な自動車技術者協会(SAE)端形成部等を備えていてもよい。本開示は、図に示すチューブのみの使用に限定されるべきではなく、むしろ、リテーナーを介してコネクタ本体に流体的に接続するのに適した任意のチューブ端形成部に広げられる。いくつかの実施形態において、および図示のように、チューブ20は、端部22において円錐台状の表面を備えることを認識されたい。このような円錐台状の表面は、チューブ20をリテーナー70に挿入する際に、リテーナー70およびコネクタ本体40に対してチューブ20を適切に位置合わせすることを助ける。
【0028】
図3Aは、リテーナー70の斜視図である。図3Bは、リテーナー70の立面図である。以下の説明は、図1図3Bと照らし合わせて解釈されたい。
【0029】
リテーナー70は、概して、端部72を形成するリング部76と、リング部76から延びて端部74を形成する複数の指(例えば、指78A~Cおよび指82A~C)とを備える。リング部76は、概してリング状であり、貫通穴71を備える。いくつかの実施形態では、リテーナー70がコネクタ本体40に完全に挿入されると、端部72は、以下でより詳細に説明されるように、シールまたはOリンググランドの後半を形成可能に構成される。
【0030】
指78A~Cは、リング部76から軸方向AD2に延び、チューブ20の肩27と係合可能に構成されている。指78A~Cは、それぞれ、半径方向内側に延びる突起80A~Cを備える。突起80A~Cは、半径方向AD1に延び、肩27と係合すると、チューブ20をリテーナー70(およびコネクタ本体40)内に固定する。指78A~Cは、それぞれ、円錐台状の表面81A~Cを更に備える。チューブ20が軸方向AD1にリテーナー70に挿入されると、円錐台状の表面81A~Cは、肩27の表面26に係合し、指78A~Cを半径方向外側(すなわち、半径方向RD2)に強制的に移動させる。突起80A~Cがセクション29と整列すると、指78A~Cは、半径方向内側(すなわち、半径方向RD1)にスナップバックし、チューブ20をリテーナー70内に固定する。指78A~Cは、弾性であり、リング部76に対して撓むおよび/または曲がるように構成されている。いくつかの実施形態において、リテーナー70は、ポリマーからなる。いくつかの実施形態において、指78A~Cは、より大きな撓みを可能にする凹部または薄肉化された部分を備える。
【0031】
指82A~Cは、リング部76から軸方向AD2に延び、コネクタ本体40の突起52および表面56と係合可能に構成されている。指82A~Cは、それぞれ、半径方向外側に延びる突起84A~Cを備える。突起84A~Cは、半径方向AD2に延び、半径方向内側に延びる突起52と係合すると、コネクタ本体40内にリテーナー70を固定する。指82A~Cは、それぞれ、円錐台状の表面85A~Cを更に備える。リテーナー70が軸方向AD1にコネクタ本体40に挿入されると、円錐台状の表面85A~Cは、コネクタ本体40の突起52と係合し、指82A~Cを半径方向内側(すなわち、半径方向RD1)へ強制的に押し込む。突起84A~Cが表面56と整列すると、指82A~Cは、半径方向外側に(すなわち、半径方向RD2に)スナップバックし、コネクタ本体40内にリテーナー70を固定する。具体的には、コネクタ本体40の突起52が突起84A~Cに係合し、それによって、コネクタ本体40に対するリテーナー70の軸方向AD2の変位を防止する。指82A~Cは、弾性であり、リング部76に対して撓むおよび/または曲がるように構成されている。いくつかの実施形態において、リテーナー70がコネクタ本体40内に固定されたとき、指82A~Cおよび突起84A~Cは、孔49A~Cと整列される。このような整列は、ユーザが指82A~Cを半径方向内側に(すなわち、半径方向AD1に)変位させて突起84A~Cを突起52から離脱させ、リテーナー70をコネクタ本体40から取外すことができるようにする。指82A~Cは、それぞれ、半径方向内向面86A~Cを更に備える。半径方向内向面86A~Cは、チューブ20、具体的にはセクション23の半径方向外向面24と係合可能に構成されている。いくつかの実施形態において、および図示されているように、指78A~Cおよび指82A~Cは、周方向に交互に配置されている。いくつかの実施形態では、指78A~Cおよび指82A~Cは、1つの指ごとに交互にならない。
【0032】
図4は、図1の線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。図5は、図1の線5-5に概ね沿う流体接続10アセンブリの断面図である。以下の説明は、図1図5と照らし合わせて解釈されたい。
【0033】
コネクタ本体40は、端部44と、端部46と、端部44から端部46まで延びる貫通穴42と、を備える。コネクタ本体40は、1つまたは複数の解放孔(例えば、49A~C)と半径方向外向面50とを備える半径方向外向面48を備える。孔49A~Cは、指82A~Cと整列可能に構成され、突起84A~Cを突起52から外すためにユーザが指82A~Cを半径方向内側に変位させることができるようにする。半径方向外向面50は、コネクタ本体40を別の構成要素に接続可能に構成されており、ねじを備えていてもよい。コネクタ本体40は、(軸方向)表面54、円錐台状の表面56、グランドまたは表面58、および半径方向内向面60を有する半径方向内側に延びる突起52を更に備える。半径方向内向面60は、チューブ20の半径方向外向面24と係合可能に構成されている。グランド58は、1つまたは複数のシール(例えば、シール62および64)を少なくとも部分的に包囲可能に構成されている。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリ10は、グランド58内に配置されたOリング62およびバックアップリング64を備える。リテーナー70がコネクタ本体40に固定されたとき、端部72は、グランド58内でシール62および64を完全に囲む。シール62および64は、半径方向外向面24と係合して、コネクタ本体40およびチューブ20を流体的にシール可能に構成されている。いくつかの実施形態では、グランド58は、1つまたは複数のシールの両側を完全に囲む半径方向内向面60の溝として配置されていることを認識されたい。そのような実施形態では、リテーナー70の端部72は、グランド内のシールを囲んでいない。円錐台状の表面56および突起52、具体的には表面54は、先に説明したように、コネクタ本体40内にリテーナー70を固定するために指82A~Cの突起84A~Cと係合可能に構成されている。
【0034】
流体接続アセンブリ10を組立てるために、シール62および64をグランド58内に配置し、次にリテーナー70を軸方向AD1に、端部72を先にして、コネクタ本体40内に挿入する。リテーナー70がコネクタ本体40に挿入されると、突起84A~Cの円錐台状の表面85A~Cは、半径方向内側に延びる突起52と係合し、それにより指82A~Cを半径方向内側に変位させる。突起84A~Cが円錐台状の表面56と適切に整列すると、指82A~Cは、半径方向外側にスナップバックし、突起84A~Cは、突起52の表面54に係合し、それによってリテーナー70をコネクタ本体40に固定する。次に、チューブ20を、端部22を先にして、軸方向AD1にリテーナー70に挿入する。チューブ20がリテーナー70に挿入されると、突起80A~Cの円錐台状の表面81A~Cが肩27に係合し、指78A~Cを半径方向外側に変位させる。突起80A~Cがセクション29と整列すると、指78A~Cは半径方向内側にスナップバックし、突起80A~Cは肩27および半径方向外向面28に係合し、それによってチューブ20をリテーナー70内に固定する。
【0035】
リテーナー70がコネクタ本体40に完全に組付けられると、指78A~Cは、軸方向AD2にコネクタ本体40の外側に延びることを認識されたい。したがって、チューブ20がその後リテーナー70に挿入されるとき、指78A~Cの突起80A~Cは、内側ではなく、コネクタ本体40の外側の肩27に係合する。これは、指78A~Cのより大きな撓みを可能にし、したがって、リテーナー70(およびコネクタ本体40)へのチューブ20のより低い必要な挿入力を可能にするため、有利である。
【0036】
図6は、流体接続アセンブリ110の斜視図である。図7は、流体接続アセンブリ110の分解斜視図である。流体接続アセンブリ110は、概して、チューブ120またはチューブ端形成部またはホースと、コネクタ本体140と、リテーナー170と、を備える。以下の説明は、図6図7と照らし合わせて解釈されたい。
【0037】
チューブ120は、端部122と、セクション123と、肩または溝127と、セクション129と、端部132と、貫通穴121と、を備える。貫通穴121は、端部122から端部132までチューブ120を貫通して延びている。セクション123は、端部122と肩127との間に配置され、半径方向外向面124を備える。半径方向外向面124は、実質的に一定の直径を含む。肩127は、セクション123とセクション129との間に配置され、肩(または軸方向)表面126と半径方向外向面128とを備える。半径方向外向面128は、円錐台状であり、軸方向AD1において直径が減少する。セクション129は、肩127と端部132との間に配置され、半径方向外向面130を備える。半径方向外向面130は、実質的に一定の直径を含む。チューブ120は、具体的には端部122を先にして、コネクタ本体140に挿入されるように構成されている。チューブ120は、以下でより詳細に説明されるように、リテーナー170が肩127の上または中にスナップし、表面126に概ね係合する(すなわち、指178A~Cが半径方向外向面128と整列する)まで、軸方向AD1に、コネクタ本体140内に挿入される。チューブ120は、コネクタ本体のリテーナーを移動させてチューブをコネクタ本体内に固定するために、チューブの外側面上で半径方向外側に延びる肩部(例えば、傾斜部またはビード)を備える任意の従来のチューブ端形成部であってもよいことを認識されたい。例えば、チューブ120は、直線傾斜部(すなわち、一定の直線傾斜部)または曲線傾斜部を含む肩を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、チューブ120は、リテーナーを利用する可能性のある任意のチューブ端形成部を備える。例えば、溝の代わりに、チューブ120は、傾斜部、ビード、ノッチ、複数の傾斜部、ねじ、可変直径部分(傾斜部)およびそれに接続された一定直径部分を有する肩、任意の標準的な自動車技術者協会(SAE)端形成部等を備えていてもよい。本開示は、図に示すチューブのみの使用に限定されるべきではなく、むしろ、リテーナーを介してコネクタ本体に流体的に接続するのに適した任意のチューブ端形成部に広げられる。いくつかの実施形態において、および図示のように、チューブ120は、端部122において円錐台状の表面を備えることを認識されたい。このような円錐台状の表面は、突起180A~C、具体的には円錐台状の表面181A~Cと係合し、リテーナー170へのチューブ120の挿入中に指178A~Cを半径方向外側に付勢する。
【0038】
図8Aは、リテーナー170の斜視図である。図8Bは、リテーナー170の立面図である。以下の説明は、図6図8Bと照らし合わせて解釈されたい。
【0039】
リテーナー170は、概して、端部172を形成するリング部176と、リング部176から延びて端部174を形成する複数の指(例えば、指178A~Cおよび指182A~C)と、を備える。リング部176は、概してリング状であり、貫通穴171を備える。いくつかの実施形態では、リテーナー170がコネクタ本体140に完全に挿入されると、端部172は、以下により詳細に説明されるように、シールまたはOリンググランドの後半を形成可能に構成される。
【0040】
指178A~Cは、リング部176から軸方向AD2に延び、チューブ120の肩127と係合可能に構成されている。指178A~Cは、それぞれ、半径方向内側に延びる突起180A~Cを備える。突起180A~Cは、半径方向AD1に延び、肩127と係合すると、チューブ120をリテーナー170(およびコネクタ本体140)内に固定する。指178A~Cは、それぞれ、円錐台状の表面181A~Cを更に備える。チューブ120が軸方向AD1にリテーナー170に挿入されると、円錐台状の表面181A~Cは、セクション123の半径方向外向面124と係合し、指178A~Cを半径方向外側(すなわち、半径方向RD2)へ強制的に押し出す。非撓み状態において、突起180A~Cは、半径方向外向面124の直径よりも小さい内径を有し、これにより、セクション123と係合したときに指178A~Cの外向きの変位が引き起こされる。突起180A~Cが半径方向外向面128と整列すると、指178A~Cは、半径方向内側(すなわち、半径方向RD1)にスナップバックし、チューブ120をリテーナー170内に固定する。具体的には、突起180A~Cは、半径方向外向面128および表面126と係合し、リテーナー170に対するチューブ120の軸方向AD2への変位を防止する。指178A~Cは、弾性であり、リング部176に対して撓むおよび/または曲がるように構成されている。いくつかの実施形態において、リテーナー170は、ポリマーからなる。
【0041】
指182A~Cは、リング部176から軸方向AD2に延び、コネクタ本体140のポケット152A~Cおよび表面154に係合可能に構成されている。指182A~Cは、それぞれ、半径方向外側に延びる突起184A~Cを構成する。突起184A~Cは、半径方向AD2に延び、ポケット152A~C、具体的には表面154と係合すると、コネクタ本体140内にリテーナー170を固定する。指182A~Cは、それぞれ、円錐台状の表面185A~Cを更に備える。リテーナー170が軸方向AD1にコネクタ本体140に挿入されると、円錐台状の表面185A~Cは、指182A~Cを半径方向内側(すなわち、半径方向RD1)に強制的に移動させるコネクタ本体140の端部144に係合する。突起184A~Cがポケット152A~Cと整列すると、指182A~Cは、半径方向外側に(すなわち、半径方向RD2に)スナップバックし、コネクタ本体140内にリテーナー170を固定する。具体的には、コネクタ本体140のポケット152A~Cの各々の表面154は、突起184A~Cに係合し、それによって、コネクタ本体140に対するリテーナー170の軸方向AD2の変位を防止する。指182A~Cは、弾性であり、リング部176に対して撓むおよび/または曲がるように構成されている。いくつかの実施形態において、リテーナー170がコネクタ本体140内に固定されると、指182A~Cおよび突起184A~Cは、穴149A~Cと整列される。このような整列は、ユーザが指182A~Cを半径方向内側に(すなわち、半径方向AD1に)変位させて、突起184A~Cをポケット152A~Cから離脱させ、リテーナー170をコネクタ本体140から取外すことができるようにする。ポケット152A~Cは、指182A~Cと穴149A~Cとの適切な位置合わせを助けることを認識されたい。更に、いくつかの実施形態では、突起184A~Cがポケット152A~Cと完全に係合すると、リテーナー170は、コネクタ本体140に回転不能に接続される。リテーナー170は、半径方向内向面186を更に備える。半径方向内向面186は、チューブ120、具体的にはセクション123の半径方向外向面124と係合可能に構成されている。いくつかの実施形態において、および図示されているように、指178A~Cおよび指182A~Cは、円周方向に交互に配置される。いくつかの実施形態では、指178A~Cおよび指182A~Cは、1つの指ごとに交互にならない。いくつかの実施形態において、指178A~Cは、スリット188によって指182A~Cから分離される。スリット188は、指178A~Cと指182A~Cの間の弾性変位(すなわち、撓み)をより多くする。いくつかの実施形態において、および図示されているように、リテーナー170は、端部172において円錐台状の表面を備えることを認識されたい。そのような円錐台状の表面は、コネクタ本体140内へのリテーナー170の挿入時に、コネクタ本体140に対してリテーナー170を適切に位置合わせすることを助ける。
【0042】
図9は、図6の線9-9に概ね沿う流体接続アセンブリ110の断面図である。図10は、図6における線10-10に概ね沿う流体接続アセンブリ110の断面図である。以下の説明は、図6図10と照らし合わせて解釈されたい。
【0043】
コネクタ本体140は、端部144と、端部146と、端部144から端部146まで延びる貫通穴142と、を備える。コネクタ本体140は、1つまたは複数の解放孔(例えば、149A~C)を備える半径方向外向面148と、半径方向外向面150と、を備える。孔149A~Cは、指182A~Cと整列可能に構成され、ポケット152A~Cから突起184A~Cを係合解除するためにユーザが指182A~Cを半径方向内側に変位させることができるようにする。半径方向外向面150は、コネクタ本体140を別の構成要素に接続可能に構成され、ねじを備えていてもよい。コネクタ本体140は、半径方向外側に延びるポケット152A~Cを更に備え、ポケット152A~Cの各々は、(軸方向)表面154と、半径方向内向面156と、グランドまたは表面158と、半径方向内向面160と、を含む。半径方向内向面160は、チューブ120の半径方向外向面124と係合可能に構成される。表面158および半径方向内向面156は、1つまたは複数のシール(例えば、シール162、164および166)を少なくとも部分的に包囲可能に構成されている。いくつかの実施形態において、流体接続アセンブリ110は、グランド158に配置されたOリング162、バックアップリング164、およびバックアップリング166を備える。リテーナー170がコネクタ本体140内に固定されると、端部172は、シール162、164、および166をグランド158内で完全に囲む。シール162、164、および166は、半径方向外向面124に係合し、コネクタ本体140およびチューブ120を流体的にシール可能に構成されている。いくつかの実施形態では、グランド158は、1つまたは複数のシールの両側を完全に囲む半径方向内向面160の溝として配置されていることを認識されたい。そのような実施形態では、リテーナー170の端部172は、グランド内でシールを囲まない。ポケット152A~C、具体的には(複数の)表面154は、先に説明したように、指182A~Cの突起184A~Cと係合してコネクタ本体140内にリテーナー170を固定可能に構成されている。半径方向内向面156は、更に、リテーナー170の半径方向外向面と係合する。
【0044】
流体接続アセンブリ110を組立てるために、シール162、164、および166をグランド158内に配置し、次にリテーナー170を、端部172を先にして、軸方向AD1にコネクタ本体140内へ挿入する。リテーナー170がコネクタ本体140に挿入されると、突起184A~Cの円錐台状の表面185A~Cがコネクタ本体140の端部144に係合し、それによって、指182A~Cを半径方向内側に変位させる。突起184A~Cがポケット表面152A~Cと適切に整列されると、指182A~Cは、半径方向外側にスナップバックし、突起184A~Cは、ポケット152A~Cの(複数の)表面154に係合し、それによって、リテーナー170をコネクタ本体140に固定する。次に、チューブ120を、端部122を先にして、軸方向AD1に、リテーナー170に挿入する。チューブ120がリテーナー170に挿入されると、突起180A~Cの円錐台状の表面181A~Cは、セクション123、具体的には半径方向外向面124に係合し、指178A~Cを半径方向外側に変位させる。突起180A~Cが半径方向外向面128と整列すると、指178A~Cは、半径方向内側にスナップバックし、突起180A~Cは、肩127、具体的には半径方向外向面128および表面126に係合し、それによって、チューブ120をリテーナー170内に固定する。
【0045】
リテーナー170がコネクタ本体140に完全に組付けられると、指178A~Cは、コネクタ本体140の、軸方向AD2の外側に延びることを認識されたい。したがって、チューブ120がその後リテーナー170に挿入されるとき、指178A~Cの突起180A~Cは、内側ではなく、コネクタ本体140の外側の肩127に係合する。これは、指178A~Cのより大きな撓みを可能にし、したがって、リテーナー170(およびコネクタ本体140)へのチューブ120のより低い必要な挿入力を可能にするため、有利である。
【0046】
上記の開示の様々な態様、ならびに他の特徴および機能、あるいはそれらの代替物は、望ましくは、他の多くの異なるシステムまたは用途に組み合わせることができることが認識されよう。その中の様々な現在予期しないまたは予期しない代替、変形、変更、または改善は、当業者によって今後行われることがあり、これらも以下の特許請求の範囲に含まれることも意図される。
【符号の説明】
【0047】
10 流体接続アセンブリ
20 チューブ(またはチューブ端形成部またはホース)
21 貫通穴
22 端部
23 セクション
24 半径方向外向面
26 外向面
27 肩(またはビード)
28 半径方向外向面
29 セクション
30 端部
40 コネクタ本体
42 貫通穴
44 端部
46 端部
48 半径方向外向面
49A 孔
49B 孔
49C 孔
50 半径方向外向面
52 突起
54 表面
56 表面
58 グランド(または表面)
60 半径方向内向面
62 シール
64 シール
70 リテーナー
71 貫通穴
72 端部
74 端部
76 リング部
78A 指
78B 指
78C 指
80A 突起
80B 突起
80C 突起
81A 表面
81B 表面
81C 表面
82A 指
82B 指
82C 指
84A 突起
84B 突起
84C 突起
85A 表面
85B 表面
85C 表面
86A 半径方向内向面
86B 半径方向内向面
86C 半径方向内向面
110 流体接続アセンブリ
120 チューブ(またはチューブ端形成部またはホース)
121 貫通穴
122 端部
123 セクション
124 半径方向外向面
126 表面
127 肩(または溝)
128 半径方向外向面
129 セクション
130 半径方向外向面
132 端部
140 コネクタ本体
142 貫通穴
144 端部
146 端部
148 半径方向外向面
149A 孔
149B 孔
149C 穴
150 半径方向外向面
152A ポケット
152B ポケット
152C ポケット
154 表面
156 半径方向内向面
158 表面(またはグランド)
160 半径方向内向面
162 シール
164 シール
166 シール
170 リテーナー
171 貫通穴
172 端部
174 端部
176 リング部
178A 指
178B 指
178C 指
180A 突起
180B 突起
180C 突起
181A 表面
181B 表面
181C 表面
182A 指
182B 指
182C 指
184A 突起
184B 突起
184C 突起
185A 表面
185B 表面
185C 表面
186 半径方向内向面
188 スリット
AD1 軸方向
AD2 軸方向
RD1 半径方向
RD2 半径方向
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10