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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】レンジフード
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20241101BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
F24F7/06 101B
F24F13/32
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020205558
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2022092699
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】佐川 美晴
(72)【発明者】
【氏名】山田 健悟
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-205178(JP,A)
【文献】実開平07-012837(JP,U)
【文献】実開昭52-003157(JP,U)
【文献】実開平04-043751(JP,U)
【文献】特開2011-158224(JP,A)
【文献】特開2018-204852(JP,A)
【文献】実開平05-052639(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第111006268(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0042622(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
F24F 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フードと、
前記フードの上面側に配置されるダクトカバーと、
前記ダクトカバーを壁面に固定するためのダクトカバー固定具と、
を備えたレンジフードであって、
前記ダクトカバーは、
前記フードの上面側より垂直上方へ起立した平板状のカバー正面板と、
前記カバー正面板の一端から前記カバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第一側面板と、
前記カバー正面板の他端から前記カバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第二側面板と、
を備え、
前記カバー第一側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端から、前記カバー第二側面板へ向けて起立したカバー第一起立板を備え、
前記カバー第二側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端から、前記カバー第一側面板へ向けて起立したカバー第二起立板を備え、
前記カバー第一起立板は、
前記ダクトカバー固定具と合するための孔である第一開口部を備え、
前記カバー第二起立板は、
前記ダクトカバー固定具と合するための孔である第二開口部を備え、
前記ダクトカバー固定具は、
壁面と当接するための平板状の固定具正面板と、
前記固定具正面板の一端から前記固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第一側面板と、
前記固定具正面板の他端から前記固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第二側面板と、
を備え、
前記固定具第一側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端において、前記固定具正面板の起立方向へ起立した、前記第一開口部と合するための固定具第一起立板を備え、
前記固定具第二側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端において、前記固定具正面板の起立方向へ起立した、前記第二開口部と合するための固定具第二起立板を備え、
前記固定具第一起立板に対して前記第一開口部を上方から下方に向かって嵌合させると同時に前記固定具第二起立板に対して前記第二開口部を上方から下方に向かって嵌合させた状態において、前記ダクトカバーが落下しないレンジフード。
【請求項2】
フードと、
前記フードの上面側に配置されるダクトカバーと、
前記ダクトカバーを壁面に固定するためのダクトカバー固定具と、
前記ダクトカバーを前記ダクトカバー固定具へ着脱可能に係止するためのラッチ部およびストライク部と、
を備えたレンジフードであって、
前記ダクトカバーは、
前記フードの上面側より垂直上方へ起立した平板状のカバー正面板と、
前記カバー正面板の一端から前記カバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第一側面板と、
前記カバー正面板の他端から前記カバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第二側面板と、
を備え、
前記カバー第一側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端から、前記カバー第二側面板へ向けて起立したカバー第一起立板を備え、
前記カバー第二側面板は、
前記フードの上面側と反対側の先端から、前記カバー第一側面板へ向けて起立したカバー第二起立を備え、
前記カバー第一起立板は、
前記フードの上面側に向けて起立したストライク第一固定板を備え、
前記カバー第二起立板は、
前記フードの上面側に向けて起立したストライク第二固定板を備え、
前記ダクトカバー固定具は、
壁面と当接するための平板状の固定具正面板と、
前記固定具正面板の一端から前記固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第一側面板と、
前記固定具正面板の他端から前記固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第二側面板と、
前記固定具第一側面板の先端から前記固定具正面板と平行に起立した平板状の固定具第一起立板と、
前記固定具第二側面板の先端から前記固定具正面板と平行に起立した平板上の固定具第二起立板と、
を備え、
前記ラッチ部は、
前記固定具第一起立板および前記固定具第二起立板に配置され、
前記ストライク部は、
前記ストライク第一固定板および前記ストライク第二固定板に配置されるレンジフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱調理器等の上方に配置され、調理の過程で発生する油分を含む空気を吸込んで、屋外へ排気する換気装置の一種として、レンジフードが知られている。この種のレンジフードは、吸込んだ空気を屋外へ搬送するためのダクトを使用者の視界から隠すための部材として、ダクトカバーを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、そのレンジフードについて図7を参照しながら説明する。
【0004】
図7に示すように、レンジフード900は、フード810と、ダクトカバー820と、を備える。
【0005】
フード810は、調理過程で発生する油煙や臭い等を含む空気をフード810に備わる図示しない吸込口へ誘導するための覆いである。
【0006】
ダクトカバー820は、レンジフード900に吸い込まれた空気を屋外へ搬送するためのダクトを使用者の視界から隠すための金属製の覆いである。ダクトカバー820は、フード810の上方に配置される。ダクトカバー820は、下ダクトカバー821と、上ダクトカバー822と、を備える。
【0007】
下ダクトカバー821は、コの字型であり、フード810の上面に設置される。
【0008】
上ダクトカバー822は、コの字型であり、下ダクトカバー821の内周側に配置される。上ダクトカバー822は、下ダクトカバー821の内壁に沿う方向に移動可能である。例えば、下ダクトカバー821をフード810の上面に設置した状態において、上ダクトカバー822は、フード810の上面の法線方向へ移動可能である。
【0009】
加熱調理器等の上方において、レンジフード900を壁面に設置する場合、使用者は、はじめに下ダクトカバー821をフード810の上面に設置する。つぎに、使用者は、上ダクトカバー822を下ダクトカバー821に対してスライドさせながら上方へ引き上げて、天井付近の壁面に設置した図示しない固定具に上ダクトカバー822をネジ等により固定する。これにより、ダクトカバー820は、フード810および壁面に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2005-16842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような従来のレンジフードにおいては、上ダクトカバーは金属材料で成形されるた
め、樹脂材料などと比べて重くなる。そのため、上ダクトカバーを天井付近まで引き上げる作業は、使用者(施工者)に対して大きな負担を与えるという課題を有していた。
【0012】
また、ダクトカバーには外観デザインの向上を理由に、取手などダクトカバーを保持するための形状や部材が設けられていないこともある。このため、上ダクトカバーを天井付近まで引き上げた状態で固定具に上ダクトカバーを固定する作業は、作業性が悪く、使用者(施工者)に対して大きな負担を与えるという課題を有していた。
【0013】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、ダクトカバーの施工性を改善し、ダクトカバーの施工作業に係る使用者(施工者)への負担を低減したレンジフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そして、この目的を達成するために、本発明に係るレンジフードは、フードと、フードの上面側に配置されるダクトカバーと、ダクトカバーを壁面に固定するためのダクトカバー固定具と、を備えたレンジフードであって、ダクトカバーは、フードの上面側より垂直上方へ起立した平板状のカバー正面板と、カバー正面板の一端からカバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第一側面板と、カバー正面板の他端からカバー正面板の法線方向へ起立した平板状のカバー第二側面板と、を備え、カバー第一側面板は、フードの上面側と反対側の先端から、カバー第二側面板へ向けて起立したカバー第一起立板を備え、カバー第二側面板は、フードの上面側と反対側の先端から、カバー第一側面板へ向けて起立したカバー第二起立板を備え、カバー第一起立板は、ダクトカバー固定具と合するための孔である第一開口部を備え、カバー第二起立板は、ダクトカバー固定具と合するための孔である第二開口部を備え、ダクトカバー固定具は、壁面と当接するための平板状の固定具正面板と、固定具正面板の一端から固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第一側面板と、固定具正面板の他端から固定具正面板の法線方向へ起立した平板状の固定具第二側面板と、を備え、固定具第一側面板は、フードの上面側と反対側の先端において、固定具正面板の起立方向へ起立した、第一開口部と合するための固定具第一起立板を備え、固定具第二側面板は、フードの上面側と反対側の先端において、固定具正面板の起立方向へ起立した、第二開口部と合するための固定具第二起立板を備えたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ダクトカバーの施工性を改善し、ダクトカバーの施工作業に係る使用者(施工者)への負担を低減するという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施の形態1のレンジフードの構成を示す外観斜面図である。
図2図2(a)は、図1のダクトカバーの構成を示す部分拡大図である。図2(b)は、図2(a)のA領域の構成を示す部分拡大図である。
図3図3は、図1のダクトカバー固定具の構成を示す部分拡大図である。
図4図4(a)は、実施の形態2のダクトカバーの構成を示す部分拡大図である。図4(b)は、図4(a)のB領域の構成を示す部分拡大図である。
図5図5は、実施の形態2のダクトカバー固定具の構成を示す部分拡大図である。
図6図6は、ラッチ受部とストライク部の合状態を示すために、フードの上面と平行な面でラッチ受部とストライク部を切断した部分断面図である。
図7図7は、従来のレンジフードの構成を示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面も参照して説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0018】
また、第一、第二などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のレンジフード100について、図1から図3を参照して説明する。図1は、レンジフード100の構成を示す外観斜視図である。図2(a)は、図1のダクトカバー50の構成を示す部分拡大図である。図2(b)は、図2(a)のA領域の構成を示す部分拡大図である。図3は、図1のダクトカバー固定具60の構成を示す部分拡大図である。
【0020】
レンジフード100は、図示しない加熱調理器等の上方に設置され、調理過程で発生する油煙や臭い等を含む空気を屋内から屋外へ排出する排気装置の一種である。レンジフード100は、フード10と、ファンボックス20と、アダプター30と、ファンボックス固定具40と、ダクトカバー50と、ダクトカバー固定具60と、を備える。
【0021】
フード10は、調理過程で発生する油煙や臭い等を含む空気をレンジフード100の内部へ誘導するための覆いである。フード10は、板金材料を金属加工することにより成形される。本実施の形態では、フード10は、その外観形状を直方体としているが、これに限定されるものではなく、例えば円筒体としてもよい。
【0022】
ファンボックス20は、図示しない送風機を内包する筐体である。ファンボックス20は、フード10の上面に配置される。
【0023】
アダプター30は、ファンボックス20に内包される送風機により生成された気流を吹出すための吹出口である。アダプター30は、図示しないダクトと接続して、屋外と連通する。
【0024】
ファンボックス固定具40は、ファンボックス20を壁面に固定するための固定具である。ファンボックス固定具40は、ネジまたは溶接等により、ファンボックス20と接続する。
【0025】
ダクトカバー50は、ファンボックス20、アダプター30、アダプター30と接続する図示しないダクト、およびファンボックス固定具40を内包するための覆いである。ダクトカバー50は、板金材料を金属加工することにより成形される。ダクトカバー50は、外観形状を直方体としている。ダクトカバー50は、カバー正面板51と、カバー第一側面板52と、カバー第二側面板53と、を備える。
【0026】
カバー正面板51は、フード10の上面側より垂直上方へ起立した平板である。
【0027】
カバー第一側面板52は、カバー正面板51の一端から、カバー正面板51の法線方向へ起立した平板である。カバー第一側面板52は、カバー第一起立板52aを備える。
【0028】
カバー第一起立板52aは、カバー第一側面板52において、フード10の上面側と反
対側の先端からカバー第二側面板53へ向けて起立した平板である。カバー第一起立板52aは、第一開口部52bを備える。
【0029】
第一開口部52bは、ダクトカバー固定具60と合するための孔である。本実施の形態において、第一開口部52bは、孔の形状が長方形を成している。
【0030】
カバー第二側面板53は、カバー正面板51の他端から、カバー正面板51の法線方向へ起立した平板である。カバー第二側面板53は、カバー第二起立板53aを備える。
【0031】
カバー第二起立板53aは、カバー第二側面板53において、フード10の上面側と反対側の先端からカバー第一側面板52へ向けて起立した平板である。カバー第二起立板53aは、第二開口部53bを備える。
【0032】
第二開口部53bは、ダクトカバー固定具60と合するための孔である。本実施の形態において、第二開口部53bは、孔の形状が長方形を成している。なお、第二開口部53bは、カバー第一側面板52とカバー第二側面板53との間の中心面を基点に、第一開口部52bと略対称となる位置に配置される。
【0033】
ダクトカバー固定具60は、ダクトカバー50を壁面に固定するための固定具である。ダクトカバー固定具60は、板金材料を金属加工することにより成形される。ダクトカバー固定具60は、外観形状をコの字型としている。ダクトカバー固定具60は、固定具正面板61と、固定具第一側面板62と、固定具第二側面板63と、壁設置孔64と、を備える。
【0034】
固定具正面板61は、図示しない壁面と当接するための平板である。
【0035】
固定具第一側面板62は、固定具正面板61の一端から、固定具正面板61の法線方向へ起立した平板である。固定具第一側面板62は、固定具第一起立板62aを備える。
【0036】
固定具第一起立板62aは、固定具第一側面板62において、フード10の上面側と反対側の先端から固定具正面板61の起立方向へ起立した平板である。
【0037】
固定具第二側面板63は、固定具正面板61の他端から、固定具正面板61の法線方向へ起立した平板である。固定具第二側面板63は、固定具第二起立板63aを備える。
【0038】
固定具第二起立板63aは、固定具第二側面板63において、フード10の上面側と反対側の先端から固定具正面板61の起立方向へ起立した平板である。
【0039】
壁設置孔64は、ダクトカバー固定具60をネジ等により、壁面に設置するための孔である。壁設置孔64は、固定具正面板61に配置され、固定具正面板61を貫通している。
【0040】
以上が、レンジフード100の構成の説明である。
【0041】
次に、レンジフード100の特徴について、レンジフード100を壁面に設置する場合を想定して説明する。
【0042】
はじめに、使用者(施工者)は、ファンボックス固定具40を壁面に固定する。ファンボックス固定具40は、図示しない孔を備えており、その孔を介してネジにより壁面に固定される。
【0043】
次に、使用者(施工者)は、ダクトカバー固定具60を壁面に設置する。使用者(施工者)は、壁設置孔64を介してネジ等によりダクトカバー固定具60を壁面に固定する。
【0044】
最後に、使用者(施工者)は、ダクトカバー50をダクトカバー固定具60に固定する。ダクトカバー50をダクトカバー固定具60に固定するにあたり、まず、使用者(施工者)は、固定具第一起立板62aと第一開口部52bとを合させると同時に、固定具第二起立板63aと第二開口部53bとを合させる。これにより、ダクトカバー50は、ダクトカバー固定具60に仮固定されるため、使用者(施工者)がダクトカバー50から手を離しても、ダクトカバー50が落下することはない。そして、ダクトカバー50がダクトカバー固定具60に仮固定された状態において、使用者(施工者)は、両手を使ってダクトカバー50をダクトカバー固定具60に、ネジ等を用いて固定(本固定)することができる。つまり、使用者(施工者)は、ダクトカバー50を保持しながらダクトカバー固定具60を固定(本固定)する必要がない。このため、レンジフード100は、ダクトカバー50の施工作業に係る使用者(施工者)への負担を低減する効果が期待できる。
【0045】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のレンジフード200について、図4から図6を参照して説明する。なお、図1から図3と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図4(a)は、実施の形態2のダクトカバー110の構成を示す部分拡大図である。図4(b)は、図4(a)のB領域の構成を示す部分拡大図である。図5は、実施の形態2のダクトカバー固定具120の構成を示す部分拡大図である。図6は、ラッチ受部131とストライク部132の合状態を示すために、フードの上面と平行な面でラッチ受部とストライク部を切断した部分断面図である。
【0046】
レンジフード200は、フード10と、ファンボックス20と、アダプター30と、ファンボックス固定具40と、ダクトカバー110と、ダクトカバー固定具120と、ラッチ受部131と、ストライク部132と、を備える。
【0047】
ダクトカバー110は、カバー正面板51と、カバー第一側面板52と、カバー第二側面板53と、を備える。
【0048】
カバー第一側面板52は、カバー第一起立板52aを備える。
【0049】
カバー第一起立板52aは、ストライク第一固定板111を備える。
【0050】
ストライク第一固定板111は、フード10の上面側に向けて起立した図示しない平板である。ストライク第一固定板111は、板金の金属加工によりL字型に成形され、一方の面がカバー第一起立板52aとネジ等により接続している。
【0051】
カバー第二側面板53は、カバー第二起立板53aを備える。
【0052】
カバー第二起立板53aは、ストライク第二固定板112を備える。
【0053】
ストライク第二固定板112は、フード10の上面側に向けて起立した平板である。ストライク第二固定板112は、板金の金属加工によりL字型に成形され、一方の面がカバー第二起立板53aとネジ等により接続している。ストライク第二固定板112は、カバー第一側面板52とカバー第二側面板53との間の中心面を基点に、ストライク第一固定板111と略対称な位置に配置される。
【0054】
ダクトカバー固定具120は、固定具正面板61と、固定具第一側面板62と、固定具第二側面板63と、を備える。
【0055】
固定具第一側面板62は、固定具第一起立板121を備える。
【0056】
固定具第一起立板121は、固定具第一側面板62の先端から固定具正面板61と平行に起立した平板である。
【0057】
固定具第二側面板63は、固定具第二起立板122を備える。
【0058】
固定具第二起立板122は、固定具第二側面板63の先端から固定具正面板61と平行に起立した平板である。
【0059】
ラッチ受部131とストライク部132は、ダクトカバー110とダクトカバー固定具120とを着脱可能にするための部品である。ラッチ受部131とストライク部132を総称して、ラッチ(またはキャッチ)と呼ばれる。ラッチは、扉などが意図せず開かないように、扉を閉じた状態を保持するかけがね、留めがねとしても利用される。
【0060】
ラッチ受部131は、外観が凹形状の樹脂部品であり、ストライク部132を挟み込んで保持する。ラッチ受部131は、カバー第一側面板52とカバー第二側面板53との間の中心面を基点に略対称となるように、固定具第一起立板121および固定具第二起立板122に配置される。
【0061】
ストライク部132は、外観が凸形状の樹脂部品であり、先端部分をラッチ受部131の凹部に挿入することで、ラッチ受部131と合する。ストライク部132は、カバー第一側面板52とカバー第二側面板53との間の中心面を基点に略対称となるように、ストライク第一固定板111およびストライク第二固定板112に配置される。
【0062】
以上が、レンジフード200の構成の説明である。
【0063】
次に、レンジフード200の特徴について、レンジフード200を壁面に設置する場合を想定して説明する。なお、ファンボックス固定具40およびダクトカバー固定具120を壁面に固定する方法は実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0064】
ファンボックス固定具40およびダクトカバー固定具120を壁面に固定した後、使用者(施工者)は、ダクトカバー110をダクトカバー固定具120に固定する。このとき、ダクトカバー110に備わるストライク部132をダクトカバー固定具120に備わるラッチ受部131に押し付けると、ラッチ受部131が弾性変形する。ラッチ受部131が弾性変形することで、ストライク部132は、ラッチ受部131の凹部に挿入され、ラッチ受部131に挟み込まれることで、ラッチ受部131と合する。これにより、ダクトカバー110は、ダクトカバー固定具120に仮固定されるため、使用者(施工者)がダクトカバー110から手を離しても、ダクトカバー110が落下することはない。そして、ダクトカバー110がダクトカバー固定具120に仮固定された状態において、使用者(施工者)は、両手を使ってダクトカバー110をダクトカバー固定具120に、ネジ等を用いて固定(本固定)することができる。つまり、使用者(施工者)は、ダクトカバー110を保持しながらダクトカバー固定具120を固定(本固定)する必要がない。このため、レンジフード200は、ダクトカバー110の施工作業に係る使用者(施工者)への負担を低減する効果が期待できる。
【0065】
以上、本発明に係るレンジフードについて、本実施の形態に基づいて説明したが、本発
明は、本実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0066】
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施例と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施例と重複する説明を適宜省略し、実施例と相違する構成について重点的に説明する。
【0067】
[変形例]
レンジフード100は、ダクトカバー50の外周壁に沿うように構成される第二ダクトカバーを備えてもよい。ダクトカバー50は、第二ダクトカバーの内周壁に沿う方向へ移動可能である。
【0068】
レンジフード200は、ダクトカバー110の外周壁に沿うように構成される第二ダクトカバーを備えてもよい。ダクトカバー110は、第二ダクトカバーの内周壁に沿う方向へ移動可能である。
【0069】
これらの変形例は、実施の形態1および実施の形態2と同様の作用効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明にかかるレンジフードは、ダクトカバーの施工性を改善し、ダクトカバーの施工作業に係る使用者(施工者)への負担の低減を可能とするものであるので、ダクトを使用者の視界から隠す必要がある換気装置等として有用である。
【符号の説明】
【0071】
10 フード
20 ファンボックス
30 アダプター
40 ファンボックス固定具
50 ダクトカバー
51 カバー正面板
52 カバー第一側面板
52a カバー第一起立板
52b 第一開口部
53 カバー第二側面板
53a カバー第二起立板
53b 第二開口部
60 ダクトカバー固定具
61 固定具正面板
62 固定具第一側面板
62a 固定具第一起立板
63 固定具第二側面板
63a 固定具第二起立板
64 壁設置孔
100 レンジフード
110 ダクトカバー
111 ストライク第一固定板
112 ストライク第二固定板
120 ダクトカバー固定具
121 固定具第一起立板
122 固定具第二起立板
131 ラッチ受部
132 ストライク部
200 レンジフード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7