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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】ガスメータ
(51)【国際特許分類】
   G01F 3/22 20060101AFI20241101BHJP
   G01F 1/00 20220101ALI20241101BHJP
【FI】
G01F3/22 D
G01F1/00 Y
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020180245
(22)【出願日】2020-10-28
(65)【公開番号】P2022071344
(43)【公開日】2022-05-16
【審査請求日】2023-02-13
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽迫 里志
(72)【発明者】
【氏名】中村 英治
(72)【発明者】
【氏名】萱場 貴士
(72)【発明者】
【氏名】阿南 裕己
(72)【発明者】
【氏名】屋木 悠佑
(72)【発明者】
【氏名】安田 憲司
【審査官】櫻井 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-085540(JP,A)
【文献】特開2017-207290(JP,A)
【文献】特開2017-090269(JP,A)
【文献】特開2012-194138(JP,A)
【文献】特開2012-018032(JP,A)
【文献】特開2000-292239(JP,A)
【文献】特開2010-230327(JP,A)
【文献】特開2010-210515(JP,A)
【文献】実開平01-049886(JP,U)
【文献】実開昭60-143318(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 7/00 - 7/12
G01F 1/00 - 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有し、
前記表示部は、基板と、接続ピンにより所定の距離をおいて前記基板に実装されたLCDと、前記LCDの背面に位置して前記基板に実装された発光手段から構成され、
前記LCDは、ガスの使用量を表示するための複数桁の数字部を有し
スメータの制御を行うマイコンを有し、
前記マイコンは、前記LCDの背面中央に位置するように前記基板に実装され、
前記発光手段は、前記マイコンを中心に一対設け
一対の前記発光手段及び前記マイコンは、一列に並ぶように前記基板に実装され、
一対の前記発光手段は、前記LCDの数字部の範囲全体を照射するように前記複数桁が並ぶ並び方向と一対の前記発光手段及び前記マイコンが並ぶ並び方向とを一致させて前記基板に実装されているガスメータ。
【請求項2】
前記発光手段を背面実装型チップLEDとし、
前記背面実装型チップLEDは、前記基板における前記LCDの実装面と反対側の基板面に実装され、前記基板に設けた穴を通して前記LCDの背面を照射するようにした請求項1に記載のガスメータ。
【請求項3】
表示部を有し、
前記表示部は、基板と、接続ピンにより所定の距離をおいて前記基板に実装されたLCDと、前記LCDの背面に位置して前記基板に実装された発光手段から構成され、
前記LCDは、ガスの使用量を表示するための複数桁の数字部を有し
記発光手段を背面実装型チップLEDとし、
前記背面実装型チップLEDは、前記基板における前記LCDの実装面と反対側の基板面に実装され、前記基板に設けた穴を通して前記LCDの背面を照射するようにして、
ガスメータの制御を行うマイコンを有し、
前記マイコンは、前記LCDの背面中央に位置するように前記基板に実装され、
前記発光手段は、前記マイコンを中心に一対設け、
前記マイコンは、前記基板の前記基板面に実装され
一対の前記発光手段及び前記マイコンは、一列に並ぶように前記基板に実装され、
一対の前記発光手段は、前記LCDの数字部の範囲全体を照射するように前記複数桁が並ぶ並び方向と一対の前記発光手段及び前記マイコンが並ぶ並び方向とを一致させて前記基板に実装されているガスメータ。
【請求項4】
ガスメータの操作手段としてタクトスイッチとリードスイッチを有し、
前記マイコンは、前記LCDへの情報の表示および、前記発光手段の点灯を制御し、前記タクトスイッチまたは前記リードスイッチによる操作を検知した場合に、前記発光手段を所定時間点灯し、前記発光手段を点灯している間に、前記タクトスイッチまたは前記リードスイッチによる操作を検知した場合にガス遮断制御に関する操作を行うことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のガスメータ。
【請求項5】
前記発光手段が点灯しているときには前記LCDも点灯し、前記発光手段が消灯しているときには前記LCDも消灯することを特徴とする請求項4に記載のガスメータ。
【請求項6】
光センサーを備え、
前記光センサーが光を感知している間、前記マイコンは、前記タクトスイッチまたは前記リードスイッチによる操作を検知した場合に、前記発光手段を点灯せず、ガス遮断制御に関する操作を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のガスメータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の状態およびガス使用量を表示する機能を有するガスメータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のガスメータは、種々の状態表示を行うLCDを備え、ガスメータの状態に応じてLCDの特定の記号を点灯または点滅させて、動作状態を判別できるようにしている。また、状態表示の識別容易化のためにLCDとは別の位置に発光手段を配置し、LCDの状態表示の補助機能として備えるものもある。
【0003】
特定の記号と発光手段の照射位置がずれないために好適な構成としては、発光手段を特定の記号の真裏に配置して照射することで、暗所にガスメータを設置された場合でも補助具等を使用すること無しに状態の識別を正確に行うことが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ガスメータには、災害の発生のおそれのある大きさの地震発生時にガスを遮断できる機能を搭載することが、原則的に義務付けられている(通商産業省令第百十一号)。地震を感知する手段としては、20ミリ程度の高さをもつ感震器を基板に実装することが多いため、筐体の前蓋と感震器が干渉しないように、基板を筐体内部へ固定する必要がある。
【0005】
このような制約から、ガスメータに用いるLCDは、感震器の高さに相当する程度の長さの接続ピンを備え、メータの筐体に基板を組み込んだ際に、LCDのパネル表面が筐体の前蓋に設けた透明板の裏側に近接する構造にすることが一般的である。
【0006】
図3に従来のガスメータ300の構成を示す。図3に示すように、LCD304、感震器305、マイコン310、第一の砲弾型LED311、第二の砲弾型LED312、第三の砲弾型LED313が実装された基板303が、基板固定手段309によってガスメータ筐体301に固定され、透明板307を備えた前蓋302によって前面を覆うことによって格納されている。
【0007】
そして、LCD304は接続ピンによって基板303に接続、支持されており、透明板307の裏に近接しているので、ユーザが斜め方向からLCD304を見た場合でも、状態表示記号308(図3中の「A」「B」「C」の文字)への視界が、前蓋302の不透明な部位によって遮られることがない。
【0008】
このLCD304と基板303との間に存在する空間に、第一から第三の砲弾型LED311、312、313が配置され、光源位置をLCD304のパネル裏に接近させるとともに、LCDのパネル表に表示される状態表示記号308を真裏から照射することで、暗所に配置された場合の判読性を向上させている。図中の点線は判読性が向上する照射範囲306を示している。
【0009】
なお、LCD304と基板303との間に存在する空間は、元々は、発光手段を配置する目的で設けられたものではなく、発光手段を持たないガスメータにも存在するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2012-18032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来の構成は、直径5ミリないし6ミリ程度の円状の記号を明るく照らすには十分であるものの、ガス使用量を示す数字の全桁を照らすには照射範囲が狭く、十分な判読性が得られないという課題があった。通常、LCDに表示されるガス使用量は、縦寸法10ミリ程度の7セグの数字4桁ないしは5桁、および縦寸法5ミリから8ミリ程度の7セグの数字3桁からなる。また、ガスメータは、電源として電池を用いており、発光手段を常時点灯した状態では電力の消費が著しく、多くの本数の電池を搭載する必要があり、コスト上の課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
従来の課題を解決するために、本発明の一態様におけるガスメータは、表示部を有し、前記表示部は、基板と、接続ピンにより所定の距離をおいて前記基板に実装されたLCDと、前記LCDの背面に位置して前記基板に実装された発光手段から構成され、前記LCDは、ガスの使用量を表示するための複数桁の数字部を有し、ガスメータの制御を行うマイコンを有し、前記マイコンは、前記LCDの背面中央に位置するように前記基板に実装され、前記発光手段は、前記マイコンを中心に一対設け、一対の前記発光手段及び前記マイコンは、一列に並ぶように前記基板に実装され、一対の前記発光手段は、前記LCDの数字部の範囲全体を照射するように前記複数桁が並ぶ並び方向と一対の前記発光手段及び前記マイコンが並ぶ並び方向とを一致させて前記基板に実装されていることにより、ガスメータが暗所に配置された場合でもガス使用量を判読することを可能とする。
また、本発明の別の一態様におけるガスメータは、表示部を有し、前記表示部は、基板と、接続ピンにより所定の距離をおいて前記基板に実装されたLCDと、前記LCDの背面に位置して前記基板に実装された発光手段から構成され、前記LCDは、ガスの使用量を表示するための複数桁の数字部を有し、前記発光手段を背面実装型チップLEDとし、前記背面実装型チップLEDは、前記基板における前記LCDの実装面と反対側の基板面に実装され、前記基板に設けた穴を通して前記LCDの背面を照射するようにして、ガスメータの制御を行うマイコンを有し、前記マイコンは、前記LCDの背面中央に位置するように前記基板に実装され、前記発光手段は、前記マイコンを中心に一対設け、前記マイコンは、前記基板の前記基板面に実装され、一対の前記発光手段及び前記マイコンは、一列に並ぶように前記基板に実装され、一対の前記発光手段は、前記LCDの数字部の範囲全体を照射するように前記複数桁が並ぶ並び方向と一対の前記発光手段及び前記マイコンが並ぶ並び方向とを一致させて前記基板に実装されていることにより、ガスメータが暗所に配置された場合でもガス使用量を判読することを可能とする。
【0013】
また、ガスの遮断を制御する目的で設置されるタクトスイッチとリードスイッチを活用し、発光手段が消灯しているときにタクトスイッチまたはリードスイッチがONになったときには、発光手段を点灯し、所定の時間が経過したのち発光手段を自動的に消灯すことで消費電流を節約する。なお、発光手段を点灯していない間は、タクトスイッチおよびリードスイッチの本来の機能であるガス遮断制御を無効とすることで、発光手段を点灯する目的でスイッチが操作された際に、意図しないガス遮断制御が発動しないようにしている。
【発明の効果】
【0014】
本発明のガスメータによると、設置環境(明所と暗所)の区別なくガス使用量を判読でき、消費電流を節約することで電池に必要とされるコストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(1)本発明の実施の形態1におけるガスメータの構成を示す正面図、(2)同ガスメータの断面図
図2】(1)本発明の実施の形態2におけるガスメータの構成を示す正面図、(2)同ガスメータの断面図
図3】(1)従来のガスメータの構成を示す正面図、(2)同ガスメータの断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1の発明は、表示部を有し、前記表示部は、基板と、接続ピンにより所定の距離をおいて前記基板に実装されたLCDと、前記LCDの背面に位置して前記基板に実装された発光手段から構成され、前記LCDは、ガスの使用量を表示するための複数桁の数字部を有し、前記発光手段は、前記LCDの数字部の範囲を照射することが可能な前記基板上の位置に実装されたガスメータとすることにより、LCDの背面から発光手段を点灯させて、LCDに表示された情報の判読性を向上させることができる。
【0017】
第2の発明は、特に第1の発明において、前記発光手段を背面実装型チップLEDとし、前記背面実装型チップLEDは、前記LCDの実装面と反対側の前記基板面に実装され
、前記基板に設けた穴を通して前記LCDの背面を照射するようにしたことにより、発光手段からLCDまでの距離を十分確保でき、広範囲を照射できる。
【0018】
第3の発明は、特に第1または2の発明において、ガスメータの制御を行うマイコンを有し、前記マイコンは、前記LCDの背面中央に位置するように前記基板に実装され、前記発光手段は、前記マイコンを中心に一対設けたことを特徴とするものである。
【0019】
第4の発明は、特に第3の発明において、ガスメータの操作手段としてタクトスイッチとリードスイッチを有し、前記マイコンは、前記LCDへの情報の表示および、前記発光手段の点灯を制御し、前記タクトスイッチまたは前記リードスイッチによる操作を検知した場合に、前記発光手段を所定時間点灯し、前記発光手段を点灯している間に、前記タクトスイッチおよび前記リードスイッチによる操作を検知した場合にガス遮断制御に関する操作を行うことを特徴とするものである。
【0020】
第5の発明は、特に第4の発明において、前記発光手段が点灯しているときには前記LCDも点灯し、前記発光手段が消灯しているときには前記LCDも消灯することを特徴とするもので、LCDに表示された情報の判読性を向上させるとともに、消費電流を削減できる。
【0021】
第6の発明は、特に第4または5の発明において、光センサーを備え、前記光センサーが光を感知している間、前記マイコンは、前記タクトスイッチおよび前記リードスイッチによる操作を検知した場合に、前記発光手段を点灯せず、ガス遮断制御に関する操作を行うことを特徴とするものである。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0023】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるガスメータ100の構成図を示すものである。なお、図1において、本発明の説明に直接関与しない構成要素、例えば、ガス流路、ガス流量の計測部や遮断弁等は省略している。
【0025】
図1に示すように、ガスメータ100は、ガスの計量値等の表示を行う表示部108を備えており、計量値表示の為の複数桁の数字部108aを有するLCD104、地震を検知する感震器105、ガスメータの各種制御を行うマイコン110、発光手段を構成する1対の背面実装型チップLED111、112が実装された基板103が、基板固定部材109によってガスメータ筐体101に固定され、透明板107を備えた前蓋102によって前面を覆うことによって格納されている。
【0026】
そして、LCD104は、接続ピン104aによって基板103の回路に接続されるとともに、基板103から距離を隔てて支持されており、感震器105を実装した場合でもこの接続ピン104aにより、透明板107の裏に近接している。従って、ガスメータ100の前方の斜め方向から見た場合でも、表示部108の数字部108a(図1中の7セグメントの各数字)への視界が、前蓋102の不透明な部位によって遮られることがないことは従来技術と同様である。
【0027】
本実施の形態は、このLCD104と基板103との間に存在する空間を、光を拡散させ照射範囲を広げる目的に利用し、最大限の拡散効果を生じるように活用するものである。
【0028】
従来の技術では、特定の状態表示記号のみを狙ってLED等の光を照射する構成にした結果、図3に示すように、光の照射範囲306が局所的に絞られていたのに対し、本発明では、ガス使用量の全桁を判読可能とするため、照射範囲106を出来るだけ拡大するアプローチを取る。そこで、LCD104と基板103との間に存在する空間から見て、基板103を挟んだ反対の面に、発光手段として一対の背面実装型チップLED111,112をマイコン110を中心として図1(2)における左右に配置する。このことにより、LCD104と基板103との間の距離が十分に生かされ、光を拡散させて照射範囲106を広げる効果を最大化することができる。
【0029】
LCD104には、暗所における発光手段点灯時の判読性と、明所における発光手段消灯時の判読性を両立しつつ、コストを抑制するために、拡散板のない半透過型パネルを用いるのが好適である。
【0030】
また、一対の背面実装型チップLED111、112の間にマイコン110を配置した点も、従来の構成と異なっている。ガスメータ用の基板を小型化しコストダウンを図る際には、基板全体の部品を制御する心臓部となるマイコンの配置場所が、しばしば課題となる。従来の技術では、光源の照射範囲が小さいため、照射したい記号数の要求を満足するには光源の数に頼らざるを得なかった。
【0031】
これに対し、本実施の形態では、1つの光源が照射する範囲が広く、光源の必要数が少ないという特徴を生かすことで、2つの背面実装型チップLED111、112の間にマイコン110を配置することが可能となった。従来の構成では、基板のほぼ中心部に位置するLCD直下にマイコンを配置できず、他の部品の実装領域を圧迫したり、他部品と接続するためのパターンの引き回しが複雑になったりする場合があり、基板の小型化およびコストダウンの観点から決して無視できるものではなかった。LCDバックライトとして汎用のLEDを用いるガスメータの基板において、LCD直下にマイコンを置くことができるようになったメリットは大きい。
【0032】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2におけるガスメータ200の構成図を示すものである。図2に示すように、基板103に、ガス遮断制御に関する操作手段としてのタクトスイッチ201とリードスイッチ202を追加で実装している点が実施の形態1とは異なっている。
【0033】
本来、タクトスイッチ201は、ガスを遮断させた状態からガスを使用可能な状態に復帰する目的で使用され、リードスイッチ202はガスを使用可能な状態からガスを遮断する目的で使用される。
【0034】
本実施の形態では、このタクトスイッチ201とリードスイッチ202を利用して、ガス遮断制御に関する操作と、発光手段である背面実装型チップLED111、112の点灯制御を行う。
【0035】
まず、発光手段(背面実装型チップLED111、112)が消灯しているときにタクトスイッチ201またはリードスイッチ202がONになったときには、マイコン110は、発光手段(背面実装型チップLED111、LED112)を所定時間(例えば、1
0秒間)点灯させる。そして、タクトスイッチ201またはリードスイッチ202が、この所定時間の間、即ち、発光手段を点灯している間に操作されなかった場合、発光手段(背面実装型チップLED111、112)を消灯することで消費電流を節約する。
【0036】
一方、発光手段(背面実装型チップLED111、112)が点灯している間にタクトスイッチ201またはリードスイッチ202がONになったときには、マイコン110は、本来のガス遮断制御を実行する。すなわち、タクトスイッチ201がONになったときには、ガスを使用可能な状態に復帰させ、リードスイッチ202がONになったときにはガスを遮断する。
【0037】
なお、発光手段である背面実装型チップLED111、112を点灯していない間は、タクトスイッチ201およびリードスイッチ202からのON信号をマイコン110が検知しても、本来の機能であるガス遮断の制御を実行しないようにすることで、点灯だけを意図したスイッチ操作が可能となり、意図しないガス遮断制御が発動する事がないようにできる。
【0038】
また、タクトスイッチ201またはリードスイッチ202の機械的なチャタリングによる誤動作、もしくはユーザによる意図しないダブルON操作を防ぐために、ONした瞬間から所定の時間(例えば、200ms)だけ、タクトスイッチ201またはリードスイッチ202のからのON信号を、マイコン110が無視するようにしてもよい。
【0039】
また、発光手段(背面実装型チップLED111、112)が点灯しているときにはLCD104も点灯し、発光手段(背面実装型チップLED111、112)が消灯しているときにはLCD104も消灯するように、LCD104の表示状態を、発光手段(背面実装型チップLED111、112)の点灯状態と連動させて制御するようにしてもよい。
【0040】
さらに、図2に示すように、光センサー203を追加して、ガスメータ200が設置された場所の明るさを検知し、マイコン110により、その設定場所が暗所であるか、明所であるかをしきい判定するようにして、暗所と判定されたときには本実施の形態の制御を行い、明所と判定されたときには、背面実装型チップLED111、112は点灯させず、タクトスイッチ201またはリードスイッチ202がONになったときには、本来のガス遮断制御を実行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明にかかるガスメータは、LCDに表示された文字・数字・記号などを、広範囲にわたってバックライトLEDで照射することで、明所、暗所等の設置環境に左右されることなく、判読性を改善するものである。したがって、特定の状態表示記号だけでなく、7桁ないしは8桁に及ぶガス使用量を表示するガスメータにも適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
100、200 ガスメータ
103 基板
104 LCD
104a 接続ピン
108 表示部
108a 数字部
110 マイコン
111、112 背面実装型チップLED(発光手段)
201 タクトスイッチ(操作手段)
202 リードスイッチ(操作手段)
203 光センサー
図1
図2
図3