(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】薬液噴霧システム及びその運転方法
(51)【国際特許分類】
A61L 2/18 20060101AFI20241101BHJP
B05B 12/12 20060101ALI20241101BHJP
B05B 12/02 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
A61L2/18
B05B12/12
B05B12/02
(21)【出願番号】P 2022556973
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 JP2021037607
(87)【国際公開番号】W WO2022080324
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】P 2020172678
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【氏名又は名称】和田 充夫
(72)【発明者】
【氏名】木村 航太
(72)【発明者】
【氏名】尾形 雄司
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0441324(KR,Y1)
【文献】特開2011-067498(JP,A)
【文献】特開2017-074211(JP,A)
【文献】特開2021-171287(JP,A)
【文献】登録実用新案第3165150(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0126518(KR,A)
【文献】特開2017-006341(JP,A)
【文献】特開2011-080745(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0944801(KR,B1)
【文献】特開2019-058347(JP,A)
【文献】特開2020-058744(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/18
B05B 12/12
B05B 12/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置であって、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する
とともに、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部は、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置。
【請求項2】
前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置をさらに備え、
前記制御部は、前記照明装置も動作制御し、
前記制御部は、前記噴霧部で前記ミストを噴霧開始するとき、前記照明装置による前記噴霧範囲に対する照明を開始する、
請求項1に記載の噴霧装置。
【請求項3】
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置であって、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧し、且つ、前記照明装置により前記除菌液の噴霧範囲に対して照明開始する
とともに、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部は、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置。
【請求項4】
前記制御部により制御されかつ噴霧停止したことを前記対象者に通知する通知手段をさらに備え、
前記制御部は、前記噴霧部を制御して前記噴霧開始から所定時間後に前記除菌液を噴霧停止し、前記噴霧停止したことを前記対象者に前記通知手段で通知するように制御する、
請求項1~3のいずれか1つに記載の噴霧装置。
【請求項5】
前記検出部は、前記対象者が止まっているか否かを検出し、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出しかつ前記対象者が止まっていることを検出したとき、前記噴霧部から前記対象者に前記ミストを噴霧開始する、
請求項1~4のいずれか1つに記載の噴霧装置。
【請求項6】
前記噴霧部の噴霧開口に対向して前記対象者の上半身の下部から足までを囲む囲いをさらに備えて、前記囲いで囲まれた領域内に、前記噴霧部から前記対象者に前記ミストを噴霧開始する、
請求項1~5のいずれか1つに記載の噴霧装置。
【請求項7】
前記噴霧部は、所定範囲の空間に、前記除菌液のミストを噴霧して雲海を形成する、
請求項1~6のいずれか1つに記載の噴霧装置。
【請求項8】
前記噴霧部により形成される前記雲海は、前記対象者の歩く時間を考慮した長さ寸法を有する、
請求項7に記載の噴霧装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記噴霧開始と略同時に、前記除菌液の前記噴霧範囲に前記照明装置からの前記照明を開始し、
噴霧停止と略同時に、前記除菌液の噴霧範囲への照明停止するように制御する、
請求項2又は3に記載の噴霧装置。
【請求項10】
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置の運転方法でかつ、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始する、
噴霧装置の運転方法であって、
前記検出部で前記対象者を検出し、
前記制御部により、前記検出部での前記対象者の検出に基づき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧するように制御する
ものであり、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部による、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置の運転方法。
【請求項11】
前記噴霧装置は、前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置をさらに備え、
前記制御部は、前記照明装置も動作制御し、
前記制御部により、前記噴霧部で前記ミストを噴霧開始するとき、前記照明装置による前記噴霧範囲に対する照明を開始するように制御する、
請求項
10に記載の噴霧装置の運転方法。
【請求項12】
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置の運転方法でかつ、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する、
噴霧装置の運転方法であって、
前記検出部で前記対象者を検出し、
前記制御部により、前記検出部での前記対象者の検出に基づき、前記噴霧部から前記対象者にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧し、且つ、前記照明装置により前記除菌液の噴霧範囲に対して照明開始する
ものであって、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部による、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、除菌又は殺菌の用途で、除菌液と水とをミストとして噴霧する薬液噴霧システム及びその運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
除菌又は殺菌の用途で、除菌液を噴霧するためのシステムが用いられる。例えば特許文献1では、除菌成分を含む水を室内に供給して除菌を行う除菌装置が開示されている。
【0003】
【発明の概要】
【0004】
上記従来の除菌装置において、例えば人体に噴霧した場合に除菌液を吸入することといった、ユーザの心理的な不安について検討がなされていなかった。
【0005】
そこで、本開示の薬液噴霧システム及びその運転方法の目的は、ユーザの心理的な不安を軽減しつつ噴霧できることである。
【0006】
本開示の1つの態様によれば、除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置であって、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧するとともに、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部は、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置を提供する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置であって、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧し、且つ、前記照明装置により前記除菌液の噴霧範囲に対して照明開始するとともに、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部は、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置を提供する。
【0008】
本開示のさらに別の態様によれば、
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置の運転方法でかつ、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始する、
噴霧装置の運転方法であって、
前記検出部で前記対象者を検出し、
前記制御部により、前記検出部での前記対象者の検出に基づき、前記噴霧部から前記対象者に向かって水平方向または下方向にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧するように制御するものであり、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部による、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置の運転方法を提供する。
【0009】
本開示のさらに別の態様によれば、
除菌液のミストを対象者に噴霧して、除菌を行うための噴霧装置の運転方法でかつ、
前記対象者を検出する検出部と、
前記対象者の顔にミストが当たることがないように噴霧開口が前記対象者の下半身にのみ向くように設けられて前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧する噴霧部と、
前記除菌液の噴霧範囲に対して照明を行う照明装置と、
前記検出部での検出に基づいて前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部で前記対象者を検出したとき、前記噴霧部による噴霧動作と前記照明装置による照明動作とを制御する、
噴霧装置の運転方法であって、
前記検出部で前記対象者を検出し、
前記制御部により、前記検出部での前記対象者の検出に基づき、前記噴霧部から前記対象者にミストを噴霧開始して前記下半身にのみ前記除菌液のミストを噴霧し、且つ、前記照明装置により前記除菌液の噴霧範囲に対して照明開始するものであって、
前記検出部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1検出部と第2検出部と第3検出部とが配置されて構成され、
前記噴霧部は、上下方向沿いに上から下に向けて、第1噴霧部と第2噴霧部と第3噴霧部とが配置されて構成され、前記第1噴霧部は最も上側の第1噴霧範囲を持ち、前記対象者のうちの身長の高い人の下半身の上部付近の方向に向けられており、前記第2噴霧部は前記第1噴霧範囲よりも下方の第2噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の中央部付近の方向に向けられており、前記第3噴霧部は前記第2噴霧範囲よりも下方の第3噴霧範囲を持ち、前記身長の高い人の下半身の下部付近の方向又は前記対象者のうちの身長の低い人の下半身の方向に向けられており、
前記制御部による、
前記第1検出部と前記第2検出部との両方の対象者検出により、前記対象者は身長の高い人を検出し、前記第1噴霧部と前記第2噴霧部との両方から前記噴霧を開始し、
前記第3検出部のみの対象者検出により、前記対象者は身長の低い人を検出し、前記第3噴霧部のみから前記噴霧を開始する、
噴霧装置の運転方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の前記態様によれば、噴霧部から対象者の下半身に向けてミストを噴霧開始するか、又は、ミストの噴霧範囲を照明装置で照明するので、対象者の顔にミストが当たることがなく、又は、対象者は照明された噴霧範囲を容易に避けることができ、対象者であるユーザの心理的な不安を軽減しつつ噴霧できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1及び第2実施形態にかかる噴霧装置の概略図。
【
図2A】
図1の噴霧部と照明装置との関係を示す側面図
【
図2B】
図2Aにかかる噴霧部と照明装置との関係を示す上面図
【
図4A】
図3の変形例にかかる噴霧部の別の例の側面図
【
図4B】
図3の前記変形例にかかる噴霧部の前記別の例の上面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本開示における実施形態を詳細に説明する。
【0013】
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態にかかる噴霧装置は、
図1~
図2Bに示すように、検出部5と、噴霧部1と、制御部7とを備えて構成され、除菌液のミストを対象者8に噴霧して、除菌を行う。なお、実際には噴霧範囲2内に対象者8が位置しているが、
図1では、理解しやすくするため、噴霧範囲2外に対象者8が位置した状態として図示している。
【0014】
検出部5は、噴霧部1の噴霧範囲2内で人などの対象者8を検出する。検出部5の例としては、足で踏むレバースイッチ、タッチセンサ、又は、手をかざすと対象者を検出可能な非接触式の超音波センサ又は赤外線センサである。検出部5での検出結果は制御部7に入力される。
【0015】
噴霧部1は、水又は除菌液を噴霧範囲2にミスト状に噴霧する噴霧ノズルで構成され、対象者8の下半身に除菌液のミストを噴霧範囲2に噴霧するように、噴霧開口が対象者8の下半身(例えば膝よりも下方)に向くように設けられている。噴霧範囲2sの一例としては、
図2Aの側面図では三角形の領域で、
図2Bの上面図では三角形の領域で示すことができる。
【0016】
制御部7は、検出部5での対象者8の検出に基づいて、噴霧動作を制御する。例えば、検出部5で対象者8を検出したとき、噴霧部1による噴霧開始を制御するとともに、検出部5で対象者8を検出しなくなったとき、噴霧停止などの噴霧動作を制御する。噴霧停止は、所定時間後に自動的に停止するようにしてもよい。
【0017】
制御部7は、検出部5で対象者8を検出したとき、噴霧部1から対象者8に向かって水平方向又は下方向に、言い換えれば対象者8の下半身に向けて、ミストを噴霧開始する。
【0018】
第1実施形態によれば、噴霧部1から対象者8の下半身に向けて、ミストを噴霧開始するので、対象者8の顔にミストが当たることがなく、対象者8であるユーザの心理的な不安を軽減しつつ噴霧できる。
【0019】
なお、この開示の背景として、屋内への雑菌の持ち込みを防止することに対する価値が増加傾向にあり、雑菌の温床である人の下半身にミストを噴霧して除菌する様々な取り組みが行われている。本開示は、この課題に対する有効な取り組みとなるものである。
【0020】
さらに別の課題として、除菌液の一例として次亜塩素酸を含む水溶液を使用するとき、次亜塩素酸を含む未蒸発のミストを人が直接吸引した場合、又は、目など敏感な部分への付着が起こった場合、炎症のリスクがある。
【0021】
このような課題に対して、前記第1実施形態では有効に解決することができる。
【0022】
なお、さらに付加的な課題として、従来のノズルでは、前記対策としてノズルの設置位置を腰より低くして、ミストの噴霧角度を水平面に対して俯角にして噴霧した場合、床が濡れてしまうといった別の課題がある。
【0023】
このような付加的な課題も解決する場合には、除菌液としてザウター平均7μm以下の粒径のミストを噴霧し、噴霧方向が水平面に対して俯角の(例えば二流体の)ノズルを、噴霧部1の具体例として、設置高さが地上面から0.7m以下で設置すればよい。
【0024】
噴霧システムとしては、前記(二流体の)ノズルに、次亜塩素酸を含む水溶液を供給する供給システムが接続されている。なお、ノズルに、圧縮空気を供給する供給システムも接続するようにしてもよい。
【0025】
このような構成によれば、次亜塩素酸を含む水溶液は当該ノズルを通った後ミストとなって空間に噴霧される。
【0026】
俯角に調整されたノズルからミストは、地上面に向かって噴出されるが、粒径が7μm以下のため、地上面に達する頃には、完全に蒸発、又は、体積力を喪失するため、地面に付着して濡れを発生させない。よって、床などの地上面を濡らすことなく、噴霧方向に立った人の下半身を効果的に除菌することができる。
【0027】
なお、噴霧直線上に格子状の台座を設置することで、当該台座に人が立った場合、足の裏までミストが回り込み、従来除菌効果が薄かった足裏まで効果的に除菌することができる。
【0028】
(第2実施形態)
本開示の第2実施形態にかかる噴霧装置は、
図1~
図2Bに示すように、照明装置3をさらに備えている。
【0029】
照明装置3は、LEDなどで構成され、除菌液の噴霧範囲2に対して照明範囲4を重ねることにより、除菌液の噴霧範囲2に対して照明を行う。照明装置3は噴霧部1の噴霧開口の近くに配置され、かつ、照明装置3による照明方向すなわち照射方向は噴霧部1による噴霧方向又はその噴霧方向に近い方向として、噴霧範囲2と照明範囲4とが重なりやすくしている。例えば噴霧開口の直上に照明装置3を配置することができる。
図1及び
図2Aでは、噴霧範囲2の中心軸と照明範囲4の光軸とが鋭角で交差するように配置されている。
【0030】
噴霧範囲2sの一例としては、
図2Aの側面図では三角形の領域で、
図2Bの上面図では三角形の領域で示すことができる。これに対して、照明範囲4の一例としては、
図2Aの側面図では三角形の領域で、
図2Bの上面図では楕円形の領域で示すことができる。噴霧範囲2と照明範囲4との重複領域が、照明により可視化された噴霧領域である。
【0031】
なお、この第2実施形態の噴霧部1は、対象者8の下半身に向かって水平方向又は下方向にミストを噴霧するものに限らず、任意の方向に噴霧するものでもよい。
【0032】
制御部7は、照明装置3も動作制御する。制御部7は、噴霧部1でミストを噴霧開始するとき、照明装置3による噴霧範囲2に対する照明を開始する。すなわち、噴霧部1から除菌液が噴霧されるとき、照明装置3は噴霧しているミストに向かって光を照射している。これにより、噴霧範囲2と照明範囲4とが重なり、噴霧範囲2の可視化を図ることができて、対象者8が視認できるようになる。この結果、除菌液のミストにかかるのが嫌な人は、照明範囲4を見て、ミストを避けることができる。
【0033】
また、除菌液により除菌の有効範囲が決まっているとき、その有効範囲にのみ照明し、有効な範囲を示すことができる。具体的には、除菌液の種類又は濃度又は噴霧量などによって、除菌液噴霧時に除菌効果が有効な範囲は、噴霧範囲全体ではなく、限られた一部である。このため、そのような情報に基づき、制御部7で照明範囲4を調整して照明することにより、噴霧範囲2内の有効な除菌範囲を照明範囲4で明示することができる。
【0034】
よって、制御部7は、除菌液の種類又は濃度又は噴霧量などによって、除菌液噴霧時に除菌効果が有効な範囲の除法を保持又は取得して、保持また取得した情報を基に噴霧範囲1に対する照明範囲4を決定して、噴霧範囲1に対する照明範囲4の照明を行うようにしてもよい。
【0035】
例えば、噴霧装置として、複数種類の除菌液を備え、それぞれの除菌液で噴霧範囲1に対する照明範囲4を異ならせることができる。
【0036】
また、噴霧液体の種類により、照明の色を変えることもできる。例えば、水と除菌液、又は、2種類の除菌液を噴霧するとき、一方の液体は青色の照明範囲とし、他方の液体は紫色の照明範囲とすることができる。
【0037】
(変形例)
なお、本開示は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
【0038】
(第1変形例)
例えば、前記各噴霧装置は、制御部7により制御されかつ噴霧停止したことを対象者8に通知する通知手段11をさらに備えることもできる。
【0039】
制御部7は、噴霧部1を制御して噴霧開始から所定時間後に除菌液を噴霧停止し、噴霧停止したことを対象者8に通知手段11で通知するように制御する。
【0040】
通知手段11の例としては、噴霧停止したことを、音、光、又は、ボタンが光るなどで通知するようにしてもよい。これにより、対象者8は除菌完了を容易に認識することができる。
【0041】
(第2変形例)
また、前記各噴霧装置は、検出部5で、対象者8が止まっているか否かを検出し、制御部7は、検出部5で対象者8を検出したのち、対象者8が止まっていることを検出部5で検出したとき、噴霧部1から対象者8にミストを噴霧開始するようにしてもよい。
【0042】
対象者8が止まったことを検知したときとは、足でレバースイッチを踏んだとき、タッチスイッチに所定時間だけ接触しているとき、非接触式センサが対象者8を所定時間だけ検出し続けているときなどを意味する。
【0043】
このように、対象者8が止まっていることを検出部5で検出したとき、噴霧部1から対象者8にミストを噴霧開始すれば、効率の良い除菌が可能となる。
【0044】
(第3変形例)
また、前記各噴霧装置は、
図2Cに示すように、噴霧部1の噴霧開口に対向して対象者8の上部から足元までを囲む囲い20をさらに備えて、囲い20で囲まれた領域内に、噴霧部1から対象者8にミストを噴霧範囲2で噴霧開始することもできる。なお、
図2Cの上側の図(a)は平面図であり、下側の図(b)は側面図(ただし、理解しやすくするため、対象者8は中心軸周りに90度位相を回転させて表示している。)である。
【0045】
囲い20は、対象者8の上半身の下部から足までを囲むものであり、例えば平面U字形状の板部材で構成され、風などを遮ることができて、対象者8に対する噴霧を確実に行えるものである。
【0046】
このように構成すれば、屋外であっても、囲い20の配置によって、風などの自然条件に左右されずに、対象者8に対する噴霧を確実に行うことができる。
【0047】
(第4変形例)
また、前記各噴霧装置は、
図2Dに示すように、例えば複数個の噴霧部1が、例えば2枚の平板の囲い20で挟まれた対象者8の歩く通路22など、所定範囲の空間に通路長手方向沿いに間隔をあけて配置されかつ除菌液のミストを噴霧して雲海21を形成するようにしてもよい。なお、
図2Dの上側の図(a)は平面図であり、下側の図(b)は図(a)のA-A線の断面図(ただし、理解しやすくするため、対象者8は中心軸周りに90度位相を回転させて表示している。)である。また、雲海21は、図では理解しやすくするため、それぞれ独立して図示しているが、互いに混じり合っていてもよい。
【0048】
このように構成すれば、対象者8は雲海21を通るだけで除菌が可能となり、効率の良い除菌が可能となる。
【0049】
(第5変形例)
また、前記各噴霧装置は、
図2Dに示すように、噴霧部1により形成される雲海21は、対象者8の歩く時間を考慮した長さ寸法を有するようにしてもよい。
【0050】
このように構成すれば、対象者8は、雲海21の中を歩くだけで十分な除菌を行うことができる。よって、雲海21が配置された通路22の長さで除菌効果が確保できて、効率の良い除菌が可能となる。
【0051】
(第6変形例)
また、前記各噴霧装置は、対象者8の身長によって噴霧範囲2を異ならせるようにしてもよい。すなわち、各噴霧装置において、
図3に示すように、固定板12の上側に検出部5が配置され、下側に噴霧部1が配置されるようにしてもよい。
【0052】
検出部5は、上下方向沿いに上から下に向けて、高さの異なる位置にそれぞれ第1検出部5aと第2検出部5bと第3検出部5cとが配置されて構成されている。
【0053】
噴霧部1は、上下方向沿いに上から下に向けて、高さの異なる位置にそれぞれ第1噴霧部1aと第2噴霧部1bと第3噴霧部1cとが配置されて構成されている。第1噴霧部1aは最も上側の第1噴霧範囲2aを持ち、大人の下半身の上部付近の方向に向けられている。第2噴霧部1bは第1噴霧範囲2aよりも下方の第2噴霧範囲2bを持ち、大人の下半身の中央部付近の方向に向けられている。第3噴霧部1cは第2噴霧範囲2bよりも下方の第3噴霧範囲2cを持ち、大人の下半身の下部付近の方向又は子供の下半身の方向に向けられている。
【0054】
制御部7は、第1検出部5aと第2検出部5bとの両方の対象者検出により、対象者8は身長の高い人8a、例えば大人を検出し、第1噴霧部1aと第2噴霧部1bとの両方から大人の下半身に向けて噴霧を開始することができる。また、制御部7は、第3検出部5cのみの対象者検出により、対象者8は身長の低い人8b、例えば子供を検出し、第3噴霧部1cのみから子供の下半身に向けて噴霧を開始することができる。
【0055】
また、噴霧部1としては、
図3のように上下方向沿いに3個の噴霧部1a、1b、1cを所定距離だけ離して配置する構成の代わりに、
図4A及び
図4Bに示すように、上下方向の高さは同じ位置で噴霧角度を異ならせて配置するようにしてもよい。
【0056】
すなわち、噴霧部1は、上下方向沿いには同じ位置で、噴霧角度が上向きから下向きに、それぞれ第4噴霧部1fと第5噴霧部1eと第6噴霧部1dとが配置されて構成されている。第4噴霧部1fは最も上向きの第4噴霧範囲2fを持ち、大人の下半身の上部付近の方向に向けられている。第5噴霧部1eは第4噴霧範囲2fよりも下向きの第5噴霧範囲2eを持ち、大人の下半身の中央部付近の方向に向けられている。第6噴霧部1dは第5噴霧範囲2eよりも下向きの第6噴霧範囲2dを持ち、大人の下半身の下部付近の方向又は子供の下半身の方向に向けられている。
【0057】
制御部7は、第1検出部5aと第2検出部5bとの両方の対象者検出により、対象者8は身長の高い人8a、例えば大人を検出し、第4噴霧部1fと第5噴霧部1eとの両方から大人の下半身に向けて噴霧を開始することができる。また、制御部7は、第3検出部5cのみの対象者検出により、対象者8は身長の低い人8b、例えば子供を検出し、第6噴霧部1dのみから子供の下半身に向けて噴霧を開始することができる。
【0058】
図3~
図4Bのように構成すれば、対象者8の身長によって噴霧角度を変えることができて、身長の低い人又は子供に対しても心理的負荷を軽減することができる。
【0059】
なお、1つの噴霧部1のみ配置し、身長によって噴霧角度を自動的に変更して噴霧するような構成でもよい(図示せず)。
【0060】
(第7変形例)
また、前記各噴霧装置は、制御部7の制御により、噴霧開始と略同時に、除菌液の噴霧範囲2に照明装置3からの照明を開始し、噴霧停止と略同時に、除菌液の噴霧範囲2への照明停止するように制御してもよい。
【0061】
このように構成すれば、照明により噴射のタイミングを可視化して、噴射タイミングを視認することができる。よって、噴霧よりも照明装置3による照明が時間的に早い場合には、照明範囲4によりミスト噴霧範囲2が予めわかるので、対象者8がミスト噴霧範囲を容易に避けることができる。また、逆に、照明よりもミスト噴霧が時間的に早い場合には、実際のミストの噴霧範囲2が照明で正確に可視化されて、わかりやすい。
【0062】
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本開示にかかる薬液噴霧システム及びその運転方法は、ユーザの心理的な不安を軽減しつつ噴霧でき、除菌又は殺菌の用途で除菌液を薬液として噴霧するのに有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 噴霧部
1a 第1噴霧部
1b 第2噴霧部
1c 第3噴霧部
2 噴霧範囲
2a 第1噴霧範囲
2b 第2噴霧範囲
2c 第3噴霧範囲
3 照明装置
4 照明範囲
5 検出部
5a 第1検出部
5b 第2検出部
5c 第3検出部
7 制御部
8 対象者
8a 身長の高い人
8b 身長の低い人
11 通知手段
12 固定板
20 囲い
21 雲海
22 通路