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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】作業装置及び作業システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20241101BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20241101BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20241101BHJP
【FI】
G06F3/0481
H05K13/04 Z
G06F3/0488
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020206101
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2022093037
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】友保 和彦
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-021821(JP,A)
【文献】特開2009-094270(JP,A)
【文献】特開平05-046237(JP,A)
【文献】特開平01-263804(JP,A)
【文献】国際公開第2012/081172(WO,A1)
【文献】米国特許第05553376(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
H05K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部及び第2表示部と、
前記第1表示部に第1作業機構の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、前記第2表示部に第2作業機構の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、
前記第1表示部に前記第2作業機構の作業設定するための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記第1入力部において前記第1表示部に前記第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、前記第1表示部の全面に前記第1操作画面を表示させ、
前記第1入力部において前記第1表示部に前記第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、前記第1表示部の第1領域に前記第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、前記第1表示部において前記第1領域と重なっていない第2領域に前記第2操作画面よりも小さい前記第3操作画面を表示させ、
前記第1表示部の前記第2領域に表示される前記第3操作画面は、前記第2表示部に表示される前記第2操作画面の情報の一部のみを含む、
作業装置。
【請求項2】
前記第1入力部は、前記第1表示部に表示される前記第1操作画面に対する設定入力を受け付け、
前記第2表示部に表示される前記第2操作画面に対する設定入力を受け付ける第2入力部と、
前記第1操作画面に対する設定に基づいて前記第1作業機構を制御し、前記第2操作画面に対する設定に基づいて前記第2作業機構を制御する操作処理部と、をさらに備え、
前記第1入力部は、前記第1表示部の前記第2領域に表示された前記第3操作画面に対する設定入力を受け付け、
前記操作処理部は、前記第1入力部が受け付けた前記第3操作画面に対する設定に基づいて前記第2作業機構を制御する、
請求項1に記載の作業装置。
【請求項3】
前記第1入力部は、タッチパネルの入力器である、
請求項1又は2に記載の作業装置。
【請求項4】
第1表示部を有する第1作業装置と、第2表示部を有する第2作業装置と、を備える作業システムにおいて、
前記第1作業装置の前記第1表示部に前記第1作業装置の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、前記第2作業装置の前記第2表示部に前記第2作業装置の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、
前記第1表示部に前記第2作業装置の作業設定をするための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記第1入力部において前記第1表示部に前記第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、前記第1表示部の全面に前記第1操作画面を表示させ、
前記第1入力部において前記第1表示部に前記第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、前記第1表示部の第1領域に前記第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、前記第1表示部において前記第1領域と重なっていない第2領域に前記第2操作画面よりも小さい前記第3操作画面を表示させ、
前記第1表示部の前記第2領域に表示される前記第3操作画面は、前記第2表示部に表示される前記第2操作画面の情報の一部のみを含む、
作業システム。
【請求項5】
前記第1入力部は、前記第1表示部に表示される前記第1操作画面に対する設定入力を受け付け、
前記第2表示部に表示される前記第2操作画面に対する設定入力を受け付ける第2入力部と、
前記第1操作画面に対する設定に基づいて前記第1作業装置を制御し、前記第2操作画面に対する設定に基づいて前記第2作業装置を制御する操作処理部と、をさらに備え、
前記第1入力部は、前記第1表示部の前記第2領域に表示された前記第3操作画面に対する設定入力を受け付け、
前記操作処理部は、前記第1入力部が受け付けた前記第3操作画面に対する設定に基づいて前記第2作業装置を制御する、
請求項4に記載の作業システム。
【請求項6】
前記第1入力部は、タッチパネルの入力器である、
請求項4又は5に記載の作業システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業装置及び作業システムに関し、とくに、部品搭載に関する作業装置及び作業システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板に電子部品を搭載する部品搭載装置と複数の部品搭載装置を制御する部品搭載システムがある。これらの部品搭載装置は、オペレータの操作入力を受け付け、さらに、オペレータに対して各種の指示画面や参照画面を表示する表示パネルを備える。
【0003】
例えば、特許文献1には、基板搬送機構の両側に一対の部品搭載機構が配置され、電子部品搭載装置の2つの装置側面に配置された操作部から部品搭載機構をそれぞれ操作可能である。操作部には表示パネルが備えられており、表示パネルの前後切り替えボタンを操作することにより、2つの部品搭載機構のいずれかを操作の対象とするかを選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-187610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の部品搭載装置において、2つの部品搭載機構のうち1つの部品搭載機構の設定画面を切り替えて表示するので、一方の部品搭載機構の設定を見ながら他方の部品搭載機構の設定をすることができなかった。
【0006】
従って、本開示の目的は、上記従来の課題を解決することにあって、作業装置へのオペレータによる設定入力の効率を向上させる作業装置及び作業システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の作業装置は、第1表示部及び第2表示部と、第1表示部に第1作業機構の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、第2表示部に第2作業機構の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、第1表示部に第2作業機構の作業設定するための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備える。表示制御部は、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、第1表示部の全面に第1操作画面を表示させ、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、第1表示部の第1領域に第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、第1表示部において第1領域と重なっていない第2領域に第2操作画面よりも小さい第3操作画面を表示させる。
【0008】
本開示の作業システムは、第1表示部を有する第1作業装置と、第2表示部を有する第2作業装置と、第1作業装置の第1表示部に第1作業装置の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、第2作業装置の第2表示部に第2作業装置の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、第1表示部に第2作業装置の作業設定をするための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備える。表示制御部は、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、第1表示部の全面に第1操作画面を表示させ、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、第1表示部の第1領域に第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、第1表示部において第1領域と重なっていない第2領域に第2操作画面よりも小さい第3操作画面を表示させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、作業装置へのオペレータによる設定入力の効率を向上させる作業装置及び作業システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施の形態の部品搭載システムの斜視図
図2】部品搭載システムが備える部品搭載装置の平面図
図3】部品搭載装置の前面図
図4】部品搭載装置の操作画面の説明図
図5】部品搭載装置の第1操作画面の説明図
図6】部品搭載装置の第2操作画面の説明図
図7】部品搭載装置の第1操作画面の操作の説明図
図8】縮小された第1操作画面と、第3操作画面の説明図
図9】部品搭載システムの制御系の構成を示すブロック図
図10】部品搭載装置の操作画面の表示変更の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の第1態様によれば、第1表示部及び第2表示部と、第1表示部に第1作業機構の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、第2表示部に第2作業機構の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、第1表示部に第2作業機構の作業設定するための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備え、表示制御部は、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、第1表示部の全面に第1操作画面を表示させ、第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、第1表示部の第1領域に第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、第1表示部において第1領域と重なっていない第2領域に第2操作画面よりも小さい第3操作画面を表示させる、作業装置を提供する。
【0012】
本開示の第2の態様によれば、表示制御部は、第2表示部に表示される第2操作画面と異なるレイアウトで、第1表示部の第2領域に第3操作画面を表示させる、第1態様に記載の作業装置を提供する。
【0013】
本開示の第3の態様によれば、第1表示部の第2領域に表示される第3操作画面は、第2表示部に表示される第2操作画面の一部である、第1態様に記載の作業装置を提供する。
【0014】
本開示の第4の態様によれば、第1入力部は、第1表示部に表示される第1操作画面に対する設定入力を受け付け、第2表示部に表示される第2操作画面に対する設定入力を受け付ける第2入力部と、第1操作画面に対する設定に基づいて第1作業機構を制御し、第2操作画面に対する設定に基づいて第2作業機構を制御する操作処理部と、をさらに備え、第1入力部は、第1表示部の第2領域に表示された第3操作画面に対する設定入力を受け付け、操作処理部は、第1入力部が受け付けた第3操作画面に対する設定に基づいて第2作業機構を制御する、第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の作業装置を提供する。
【0015】
本開示の第5の態様によれば、第1入力部は、タッチパネルの入力器である、第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の作業装置を提供する。
【0016】
本開示の第6の態様によれば、第1表示部を有する第1作業装置と、第2表示部を有する第2作業装置と、を備える作業システムにおいて、
第1作業装置の第1表示部に第1作業装置の作業設定をするための第1操作画面を表示させ、第2作業装置の第2表示部に第2作業装置の作業設定をするための第2操作画面を表示させる表示制御部と、
第1表示部に第2作業装置の作業設定をするための第3操作画面を表示させるか否かの選択を受け付ける第1入力部と、を備え、
表示制御部は、
第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されていない場合に、第1表示部の全面に第1操作画面を表示させ、
第1入力部において第1表示部に第3操作画面を表示させることが選択されている場合に、第1表示部の第1領域に第1操作画面の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、第1表示部において第1領域と重なっていない第2領域に第2操作画面よりも小さい第3操作画面を表示させる、作業システムを提供する。
【0017】
本開示の第7の態様によれば、表示制御部は、第2表示部に表示される第2操作画面と異なるレイアウトで、第1表示部の第2領域に第3操作画面を表示させる、第6態様に記載の作業システムを提供する。
【0018】
本開示の第8の態様によれば、第1表示部の第2領域に表示される第3操作画面は、第2表示部に表示される第2操作画面の一部である、第6態様に記載の作業システムを提供する。
【0019】
本開示の第9の態様によれば、第1入力部は、第1表示部に表示される第1操作画面に対する設定入力を受け付け、第2表示部に表示される第2操作画面に対する設定入力を受け付ける第2入力部と、第1操作画面に対する設定に基づいて第1作業装置を制御し、第2操作画面に対する設定に基づいて第2作業装置を制御する操作処理部と、をさらに備え、第1入力部は、第1表示部の第2領域に表示された第3操作画面に対する設定入力を受け付け、操作処理部は、第1入力部が受け付けた第3操作画面に対する設定に基づいて第2作業装置を制御する、第6態様から第8態様のいずれか1つに記載の作業システムを提供する。
【0020】
本開示の第10の態様によれば、第1入力部は、タッチパネルの入力器である、第6態様から第9態様のいずれか1つに記載の作業システムを提供する。
【0021】
以下、本開示に係る部品搭載装置の例示的な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本開示に含まれる。
【0022】
(実施の形態)
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、部品搭載システム1の構成を説明する。部品搭載システム1は、電子部品を基板に搭載する部品搭載装置(以下、単に「装置」と略称する。)M1、M2、M3、及び、M4を備え、それぞれの装置M1~M4が直列に連結されている。装置M1~M4は、それぞれ基板に電子部品を搭載して部品が搭載された基板を製造する。部品搭載システム1に上流側から矢印aの向きに供給された搭載対象の基板は、最上流に位置する装置M1に設けられた搬送開口部2を介して基板搬送機構3に渡され、部品搭載システム1内をX方向(基板搬送方向)に順次搬送される。各装置M1~M4内に搬入された基板は、各装置M1~M4による部品搭載作業の対象となり、部品搭載作業後の基板はさらに下流側の装置へ搬出される。
【0023】
部品搭載システム1において、各装置M1~M4はそれぞれ、装置内において基板を搬送する1対の基板搬送機構3と、1対の基板搬送機構3の外側に対称にそれぞれ配置された1対の部品搭載機構M1a1~M4a1及びM1a2~M4a2を備える。したがって、装置M1は、部品搭載機構M1a1及びM1a2を備える。それぞれ1対の部品搭載機構M1a1~M4a1及びM1a2~M4a2は基板搬送方向に沿った2つの装置側面からそれぞれ操作される。なお、各装置M1~M4において、説明を簡易にするために、Y方向の正の方向を前側、Y方向の負の方向を後ろ側とする。
【0024】
各装置M1~M4はそれぞれ、前側及び後ろ側の側面に、各装置M1~M4をオペレータが操作するための操作部4及びそれぞれの装置に電子部品を供給するための部品供給部5を備える。それぞれの装置M1~M4において、前側の部品搭載機構M1a1~M4a1をそれぞれ操作する操作部4を操作部4aと称し、後ろ側の部品搭載機構M1a2~M4a2をそれぞれ操作する操作部4を操作部4bと称する。
【0025】
部品供給部5に電子部品供給用のテープフィーダ6やテープリール7を複数並列して保持した台車8が着脱可能に取り付けられる。テープフィーダ6はキャリアテープに保持された電子部品を後述する部品搭載機構に供給し、テープリール7はテープフィーダ6に供給されるキャリアテープを巻回収納する。また、各装置M1~M4は、それぞれ、部品搭載機構M1a1~M4a1及びM1a2~M4a2を駆動制御する制御部30を備える。
【0026】
次に、装置M1~M4の構造について説明する。各装置M1~M4はそれぞれ同じ装置であるので、装置M1を例として図2を参照して説明する。図2において、装置M1の基台10上にはX方向に基板搬送機構3が配設されている。上流側装置から供給され装置M1による搭載作業動作の対象となる基板9は、基板搬送機構3によって搬送され部品搭載作業位置に位置決め保持される。それぞれの基板搬送機構3の外側には複数のテープフィーダ6が装置M1に装着されている。基台10のX方向の一端部にはリニア駆動機構を備えたY軸移動テーブル11がY方向に水平に配設されており、Y軸移動テーブル11には同様にリニア駆動機構を備えたX軸移動テーブル12が結合されている。それぞれのX軸移動テーブル12には、搭載ヘッド13がX方向に移動自在に装着されている。
【0027】
搭載ヘッド13は複数(ここでは8個)の単位搭載ヘッド14を備えた多連型ヘッドであり、それぞれの単位搭載ヘッド14は、下端部に装着された吸着ノズル(図示省略)によって電子部品を吸着して保持する。Y軸移動テーブル11、X軸移動テーブル12によって構成されるヘッド移動機構を駆動することにより、搭載ヘッド13はX方向、Y方向に移動する。これにより、各単位搭載ヘッド14は部品供給部5のテープフィーダ6から電子部品を取り出して、基板搬送機構3に位置決めされた基板9に移送搭載する。
【0028】
したがって、Y軸移動テーブル11、X軸移動テーブル12及び搭載ヘッド13は、電子部品を保持した搭載ヘッド13をヘッド移動機構によって移動させることにより電子部品を基板9に移送搭載する部品搭載機構M1a1及びM1a2を構成する。部品供給部5と基板搬送機構3との間には部品認識装置16が配置されており、部品供給部5から電子部品を取り出した搭載ヘッド13が部品認識装置16の上方を移動する際に、部品認識装置16は搭載ヘッド13に保持された状態の電子部品を撮像して認識する。
【0029】
搭載ヘッド13には、X軸移動テーブル12の下面側に位置して一体的に移動する基板認識カメラ15が装着されている。搭載ヘッド13が移動することにより、基板認識カメラ15は基板搬送機構3に位置決めされた基板9の上方に移動し、基板9を撮像して認識する。搭載ヘッド13による基板9への電子部品の搭載動作においては、部品認識装置16による電子部品の認識結果と、基板認識カメラ15による基板認識結果とを考慮して搭載位置補正が行われる。
【0030】
次に図3を参照して、装置M1を例として装置M1~M4のそれぞれの前面及び後面に配置された操作部4について説明する。操作部4は、装置M1の前面及び後面において、部品供給部5の側方に配置されている。操作部4は、液晶パネルなどの表示装置としての表示パネル20と、オペレータが制御部30への操作入力を行う操作パネル21と、を備える。各種の表示画面を表示する表示パネル20は装置M1の上部に配置され、操作パネル21は表示パネル20の下方に配置されている。操作パネル21は、各種の操作入力を行うための操作ボタン21a及び非常停止ボタン21bを備える。
【0031】
オペレータが、生産対象の基板品種の切り替えのための段取り替えや保守点検などの作業を行う際には、オペレータは表示パネル20に表示された表示画面を参照しながら、操作ボタン21a及び表示パネル20に映し出されたアイコンを選択して入力操作を行う。アイコンへの入力操作は、オペレータが表示パネル20に対してタッチ操作による入力操作を行ってもよい。この場合、表示パネル20は、操作用のアイコンが配置された表示画面を表示する表示部としての機能と、表示パネル20においてオペレータがタッチした箇所を検出し装置M1への操作指示を送る操作入力部としての機能を有する。
【0032】
このタッチ操作による入力操作に際して、オペレータは、表示画面に配置された複数のアイコンから、実行しようとする操作内容に対応するアイコンを選択して、そのアイコンをタッチする。表示パネル20は、タッチパネルとしての機能を有する代わりに、タッチスイッチ及び操作ボタン21aを備えてもよいし、マウス等のポインティングデバイスやキーボードを用いてアイコンを選択してもよい。
【0033】
次に、表示パネル20に表示される表示画面について、図4図6を参照して説明する。図4は装置M1~M4の操作画面の説明図であり、図5は装置M1~M4の第1操作画面43の説明図であり、図6は装置M1~M4の第2操作画面45の説明図である。
【0034】
図4に示すように、操作部4aの表示パネル20には、第1操作画面43が表示され、操作部4bの表示パネル20には、第2操作画面45が表示される。初期状態において表示パネル20の全領域にわたって、部品搭載機構M1a1を操作するための第1操作画面43、または、部品搭載機構M1a2を操作するための第2操作画面45が表示される。第1操作画面43と第2操作画面45とは、操作対象となる部品搭載機構が異なるだけで画面構成は同じであるので、以下、第1操作画面43を例に説明する。
【0035】
第1操作画面43は、操作作業の実行に際して参照される図形やグラフ、作業工程の各種の情報などを表示する情報表示領域55を有する。表示パネル20の右上部のコーナ部に「1」/「2」の前後切り替えアイコン42が配置され、オペレータが前後切り替えアイコン42を操作することにより、装置M1において基板搬送機構3の外側に配置された2つの部品搭載機構M1a1及びM1a2のどちらに対して操作や作業の対象とするかを選択することができる。前後切り替えアイコン42を操作すると、表示パネル20全体において、部品搭載機構M1a1の第1操作画面43と、部品搭載機構M1a2の第2操作画面45とが切り替わる。
【0036】
次に、第1操作画面43に配置される操作用のアイコンについて説明する。第1操作画面43は、情報表示領域55の左方の縁部に、縦方向に延びる第1アイコン表示領域51を有し、情報表示領域55の上方に、横方向に延びる第2アイコン表示領域53を有する。第1アイコン表示領域51においてアイコンアドレス61~67が振り分けられており、複数のアイコンがそれぞれ対応するアイコンアドレス上に縦方向に直列に配置されている。第2アイコン表示領域53においてアイコンアドレス71~75が振り分けられており、複数のアイコンがそれぞれ対応するアイコンアドレス上に横方向に配置されている。
【0037】
図5に示すように、第1アイコン表示領域51、及び、第2アイコン表示領域53に配置された各アイコンには、操作内容を連想させるように関連づけられた図柄が表示される。第1アイコン表示領域51におけるアイコンアドレス61~67に、例えば、「ホーム」を示すアイコン61a、「生産」を示すアイコン62a、「段取り替え」を示すアイコン63a、「生産情報」を示すアイコン64a、「メンテナンス」を示すアイコン65a、「生産データ」を示すアイコン66a、「ユニット」を示すアイコン67aがそれぞれ表示される。
【0038】
また、第2アイコン表示領域53におけるアイコンアドレス71~76に、例えば、「生産の一時停止」を示すアイコン71a、「生産再開」を示すアイコン72a、「エラー復帰」を示すアイコン73a、「生産詳細」を示すアイコン76aが表示される。これらのアイコンの他に、例えば、「調整」、「設定」、「パラメータ」、「キャリブレーション」、または、「情報」を示すアイコンをそれぞれ表示することもできる。
【0039】
これらのアイコンによって各種の作業操作を行う場合には、オペレータが第1アイコン表示領域51、及び第2アイコン表示領域53のそれぞれに配置されたアイコンを選択する。選択されたアイコンの操作指示信号が表示パネル20から制御部30へ送信される。
【0040】
第1操作画面43の情報表示領域55には、部品搭載基板の総生産予定数、現在の生産数、生産中の基板の識別ID、搭載エラーの発生率、基板1枚当たりの搭載平均時間、及び作業終了予定時刻等が表示される。これらの情報は、制御部30で生成される。
【0041】
また、第2操作画面45は、図6に示すように、第1操作画面43と同様に表示パネル20に表示される。
【0042】
図7に示すように、表示パネル20の全領域にわたって第1操作画面43が表示されている状態で、オペレータが、例えば、表示パネル20の端から中央部に向けて、例えば、右下から中央部に向けてスワイプ操作すると、表示パネル20は分割表示を指示するスワイプ操作を検出し、制御部30へ分割表示検出信号を出力する。制御部30は、スワイプ操作の代わりに、操作ボタン21aから分割表示の指示を受け付けてもよい。
【0043】
制御部30は、スワイプ操作を検出すると、表示パネル20において例えば複数の領域で分割表示させる。この場合、表示パネル20は、例えば、表示パネル20の左上部の第1領域20aと、表示パネル20の左下部の第2領域20bと、表示パネル20の右下部の第3領域20cと、表示パネル20の右上部の第4領域20dとを有する。
【0044】
第1領域20aにおいて、第1操作画面43の情報量を維持したまま第1操作画面43の少なくとも一部を縮小された操作画面が表示され、第2領域20b及び第3領域20cには、後ろ側の部品搭載機構M1a2を操作するための第3操作画面47が表示される。実施の形態では、第1領域20aにおいて、第1操作画面43の全体を縮小して表示しているが、第1領域20aにおいて、第1操作画面43の一部の情報及びアイコンを縮小して表示し、第1操作画面43の情報及びアイコンの一部を縮小することなく表示してもよい。
【0045】
第2領域20bには、後ろ側のラインの部品搭載機構M1a2の設定情報や生産状況を示す画面45aが表示される。これにより、画面を切り替えたり、前側のラインの部品搭載機構M1a1の設定情報や生産情報を隠すことなく、前側及び後ろ側の両方のラインの設定情報や生産情報を同時に見ることができる。
【0046】
第3領域20cには、部品搭載機構M1a2を操作するための操作画面45bが表示される。操作画面45bには、部品搭載機構M1a2を操作するためのアイコンの一部が表示される。第3操作画面47は、第2操作画面45とは異なるレイアウトで表示されている。第3領域20cに、例えば、「生産の一時停止」を示すアイコン71a、「生産再開」を示すアイコン72a、「エラー復帰」を示すアイコン73a、「生産詳細」を示すアイコン76aなどを指示するアイコンが表示される。
【0047】
第4領域20dには、部品搭載機構M1a1とM1a2とを比較する情報や組み合わせた情報が表示される。例えば、部品搭載機構M1a1による生産情報と部品搭載機構M1a2による生産情報とを比較する情報や、両方の生産情報を合算した情報(全体の生産数や全体の経過時間等)が表示される。比較される生産情報として、例えば、生産数、装着時間、搭載エラー率、及び設定値等が挙げられる。オペレータは、表示パネル20の第4領域20dに表示される情報と、前側のラインの部品搭載機構M1a1の設定値、例えば、認識オフセット値等とを参照しながら、後ろ側のラインの部品搭載機構M1a2の設定値の変更をすることが可能である。
【0048】
制御部30は、オペレータのスワイプ操作量に応じて、各第1領域20a~第4領域20dの大きさを、例えば、4段階など段階的に変化させてもよい。この場合、アイコンアドレス61~65及び71~75は、それぞれ段階的な大きさを有するアドレス領域が記憶部36に記憶され、第1領域20a~第4領域20dの大きさに応じて選択される。
【0049】
次に図9を参照して、部品搭載システム1の制御系の構成を説明する。図9は、部品搭載システム1の制御系の構成を示すブロック図である。図9に示すように、装置M1~M4はLANシステム24を介して管理装置23と接続されており、管理装置23は装置M1~M4の全体動作を統括して制御する。装置M1~M4は、それぞれ、制御機能を実行するための制御部30、通信部33、及び記憶部36を備えている。ここでは、装置M1を例にして説明する。
【0050】
制御部30は例えば、CPU、または、FPGAであり、内部制御機能としての表示制御部31及び機構制御部32を備える。操作ボタン21aや表示パネル20へのオペレータの操作により入力された操作信号は、制御部30に入力される。制御部30は通信部33と接続されており、通信部33はLANシステム24を介して他の装置の制御部や管理装置23との間で信号の送受信を行う。
【0051】
表示制御部31は、以下に説明するアイコンデータ記憶部37に記憶された個別アイコン表示データ及び表示フォーマットデータに基づき、予め特定された表示内容の複数のアイコンを所定の配列で表示パネル20に表示させる制御処理を行う。機構制御部32は、部品搭載機構M1a1及びM1a2を構成する基板搬送機構3の動作を制御する。
【0052】
記憶部36は、アイコンデータ記憶部37及び機構データ記憶部38を備えている。アイコンデータ記憶部37は、表示画面40にアイコンを表示させるための各種のデータを記憶する。機構データ記憶部38は、機構制御部32が部品搭載機構M1a1及びM1a2を制御して基板搬送動作や部品搭載動作などの作業動作を行わせるための動作プログラムや搭載データを記憶する。
【0053】
次に図10を参照して、操作画面による部品搭載装置の操作の流れを説明する。図10は、装置M1~M4の操作画面の表示変更の流れを示すフローチャートである。ここでは、装置M1を例にして説明する。
【0054】
ステップS11において、オペレータは装置M1の電源をONにする。装置M1の電源がONされると、ステップS12において、制御部30の表示制御部31が装置M1の前面の操作部4aの表示パネル20に第1操作画面43を全面表示させる。また、表示制御部31は、装置M1の後面の操作部4bの表示パネル20に第2操作画面45を全面表示させる。
【0055】
ステップS13において、装置M1の電源がOFFになっていれば(ステップS13のYes)、制御部30は機能しないので、装置M1の処理が終了する。装置M1の電源がON状態で制御部30が作動状態であれば(ステップS13のNo)、装置M1の前面の操作部4aに対して第2操作画面45の部分表示指示(表示パネル20の分割表示指示)が入力されたか否かを判定する。
【0056】
操作パネル21への入力指示または表示パネル20へのスワイプ操作など、操作部4aに対してオペレータが第2操作画面45の部分表示指示を行っている場合、この入力信号が操作部4aから表示制御部31へ送られ、表示制御部31は第2操作画面45の部分表示指示が入力されたと判定する。
【0057】
操作部4aに対してオペレータが第2操作画面45の部分表示指示を行っていない場合、第2操作画面45の部分表示指示に対応する入力信号が操作部4aから表示制御部31へ送られていないので、表示制御部31は第2操作画面45の部分表示指示が入力されていないと判定する(ステップS14のNo)。この場合、装置M1の前面の表示パネル20において第1操作画面43の全面表示が維持されて、ステップS13の処理が再び実施される。
【0058】
表示制御部31は第2操作画面45の部分表示指示が入力されたと判定すると(ステップS14のYes)、表示制御部31は装置M1の前面の表示パネル20において第1操作画面43の画面全体を第1領域20aに縮小表示する(ステップS15)。また、表示制御部31は、前面の表示パネル20において第2領域20b及び第3領域20cに第3操作画面47を表示する。第2領域20bには、第2操作画面45の情報表示領域55に表示される情報の一部が表示される。第3領域20cには、第2操作画面45の第1アイコン表示領域51に表示されるアイコンの一部が表示される。
【0059】
ステップS17において、表示制御部31は、装置M1の前面の操作部4aに対して第2操作画面45の表示解除指示が入力されたか否かを判定する。
【0060】
操作パネル21への入力指示または表示パネル20へのスワイプ操作など、操作部4aに対してオペレータが前面の表示パネル20における第2操作画面45の表示解除指示を行っている場合、この入力信号が操作部4aから表示制御部31へ送られ、表示制御部31は前面の表示パネル20における第2操作画面45の表示解除指示が入力されたと判定する。
【0061】
表示制御部31は前面の表示パネル20における第2操作画面45の表示解除指示が入力されたと判定すると(ステップS17のYes)、表示制御部31は装置M1の前面の表示パネル20において分割表示を止めて、ステップS12に戻り、第1操作画面43の画面全体を表示パネル20の全面に表示する。
【0062】
表示制御部31は前面の表示パネル20における第2操作画面45の表示解除指示が入力されていないと判定すると(ステップS17のNo)、ステップS18において、装置M1の電源がOFFになっていれば(ステップS13のYes)、制御部30は機能せず、部品搭載作業も終了しているので、装置M1の処理を終了する。装置M1の電源がON状態で制御部30が作動状態であれば(ステップS18のNo)、表示制御部31は、前面の表示パネル20での分割表示を維持したままステップS17に戻る。
【0063】
本実施の形態の装置M1は、第1表示部としての操作部4aの表示パネル20及び第2表示部としての操作部4bの表示パネル20と、操作部4aの表示パネル20に第1作業機構としての部品搭載機構M1a1の作業設定をするための第1操作画面43を表示させ、操作部4bの表示パネル20に部品搭載機構M1a2の作業設定をするための第2操作画面45を表示させる表示制御部31と、を備える。装置M1は、さらに、操作部4aの表示パネル20に部品搭載機構M1a2の作業設定するための第3操作画面47を表示させるか否かの選択を受け付ける操作部4aと、を備える。表示制御部31は、操作部4aにおいて操作部4aの表示パネル20に第3操作画面47を表示させることが選択されていない場合に、操作部4aの表示パネル20の全面に第1操作画面43を表示させる。操作部4aにおいて操作部4aの表示パネル20に第3操作画面47を表示させることが選択されている場合に、操作部4aの表示パネル20の第1領域20aに第1操作画面43の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、操作部4aの表示パネル20において第1領域20aと重なっていない第2領域20bに第2操作画面45よりも小さい第3操作画面47を表示させる。
【0064】
このような構成により、オペレータは、縮小された部品搭載機構M1a1の第1操作画面43を参照しながら、部品搭載機構M1a2の操作入力を設定することができるので、第1操作画面43と第2操作画面45との2つの操作画面を切り替えながら第1操作画面43または第2操作画面45に入力する労力を省くことができる。これにより、装置M1へのオペレータによる設定入力の効率を向上させることができ、部品搭載基板の製造効率を向上させることができる。
【0065】
また、表示制御部31は、操作部4bの表示パネル20に表示される前記第2操作画面と異なるレイアウトで、前記第1表示部の前記第2領域に前記第3操作画面を表示させる。これにより、第2操作画面よりも小さい第2領域においてオペレータが見やすい状態で第2操作画面の生産情報を表示することができる。
【0066】
また、操作部4aは表示パネル20に表示される第1操作画面43に対する設定入力を受け付ける。装置M1は、操作部4bの表示パネル20に表示される第2操作画面45に対する設定入力を受け付ける操作部4bと、第1操作画面43に対する設定に基づいて部品搭載機構M1a1を制御し、第2操作画面45に対する設定に基づいて部品搭載機構M1a2を制御する機構制御部32と、をさらに備える。操作部4aは、操作部4aの表示パネル20の第2領域20bに表示された第3操作画面47に対する設定入力を受け付け、機構制御部32は、操作部4aが受け付けた第3操作画面47に対する設定に基づいて部品搭載機構M1a2を制御する。これにより、オペレータは、操作部4aは表示パネル20に縮小表示される第1操作画面43と第3操作画面47を同時に見ながら、部品搭載機構M1a1及び部品搭載機構M1a2の設定をすることができるので、設定時間を短縮することができる。
【0067】
また、操作部4aの表示パネル20はタッチパネルを有するので、操作画面を表示する表示部としての機能と、操作指示を受け付ける入力器としての機能を有する。表示パネル20がタッチパネルを有するので、オペレータは直感的な操作で表示パネルに指示をすることができる。
【0068】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施の形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0069】
(1)上記実施の形態において、作業装置として装置M1~M4を例示したがこれに限らない。作業装置は、並行する2つの作業ラインを含む装着用の生産に関わる装置を含み、例えば、基板に部品を挿入する挿入機や、基板にはんだを印刷する印刷機も含まれる。
【0070】
(2)上記実施の形態において、前記第1表示部の前記第2領域に表示される前記第3操作画面は、前記第2表示部に表示される前記第2操作画面と異なるレイアウトであったがこれに限らない。前記第1表示部の前記第2領域に表示される前記第3操作画面は、前記第2表示部に表示される第2操作画面の一部であってもよい。
【0071】
(3)上記実施の形態において、装置M1~M4はそれぞれ、並行に配置された基板搬送機構3を2つ備えて作業ラインを2つ有していたが、これに限らない。例えば、装置M1~M4は、それぞれ、基板搬送機構3を1つ備えて作業ラインを1つ有してもよく、搬送される1枚の基板9に対して2つの部品搭載機構M1a1、M1a2が部品を基板9に搭載してもよい。
【0072】
(4)上記実施の形態において、装置M1内の2つの部品搭載機構M1a1、M1a2のそれぞれの操作画面を1つの表示パネル20内に表示していたがこれに限らない。部品搭載システム1の異なる2つの部品搭載装置の操作画面を1つの表示パネル20内に表示してもよい。例えば、装置M1~M4がそれぞれ1つの作業ラインしか有しておらず、それぞれ1つの部品搭載機構しか有さない場合、異なる部品搭載装置間で2つの操作画面を1つの表示パネル20で表示してもよい。この場合、表示制御部31は管理装置23が備える。
【0073】
例えば、作業システムとしての部品搭載システム1は、第1表示部としての表示パネル20を有する装置M1と、第2表示部としての表示パネル20を有する装置M2と、を備える。部品搭載システム1は、装置M1の表示パネル20に装置M1の作業設定をするための第1操作画面43を表示させ、装置M2の表示パネル20に装置M2の作業設定をするための第2操作画面45を表示させる管理装置23の表示制御部31を備える。部品搭載システム1は、装置M1の表示パネル20に装置M2の作業設定をするための第3操作画面47を表示させるか否かの選択を受け付ける装置M1の操作部4を備える。管理装置23の表示制御部31は、装置M1の操作部4において装置M1の表示パネル20に第3操作画面47を表示させることが選択されていない場合に、装置M1の表示パネル20の全面に第1操作画面43を表示させる。また、管理装置23の表示制御部31は、装置M1の操作部4において装置M1の表示パネル20に第3操作画面47を表示させることが選択されている場合に、装置M1の表示パネル20の第1領域20aに第1操作画面43の情報量を維持したまま少なくとも一部を縮小して表示させると共に、装置M1の表示パネル20において第1領域20aと重なっていない第2領域20bに第2操作画面45よりも小さい第3操作画面47を表示させる。
【0074】
このような構成により、オペレータは、縮小された装置M1の第1操作画面43を参照しながら、装置M2の操作入力を設定することができるので、第1操作画面43と第2操作画面45との2つの操作画面を切り替えながら第1操作画面43または第2操作画面45に入力する労力を省くことができる。これにより、オペレータの作業効率を向上させることができ、部品搭載基板の製造効率を向上させることができる。
【0075】
なお、上述した様々な実施の形態及び変形例のうちの任意の実施の形態あるいは変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本開示に係る部品搭載システムは、部品を基板に搭載する複数の部品搭載装置、及び、これら複数の部品搭載装置を備える部品搭載システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 部品搭載システム
2 搬送開口部
3 基板搬送機構
4、4a、4b 操作部
5 部品供給部
6 テープフィーダ
7 テープリール
8 台車
9 基板
10 基台
11 Y軸移動テーブル
12 X軸移動テーブル
13 搭載ヘッド
14 単位搭載ヘッド
15 基板認識カメラ
16 部品認識装置
20 表示パネル
20a 第1領域
20b 第2領域
20c 第3領域
20d 第4領域
21 操作パネル
21a 操作ボタン
21b 非常停止ボタン
23 管理装置
24 LANシステム
30 制御部
31 表示制御部
31a 表示データ限定選択処理部
31b 処理部
32 機構制御部
33 通信部
36 記憶部
37 アイコンデータ記憶部
38 機構データ記憶部
40 表示画面
42 前後切り替えアイコン
43 第1操作画面
45 第2操作画面
45a 画面
45b 操作画面
47 第3操作画面
51 第1アイコン表示領域
53 第2アイコン表示領域
55 情報表示領域
61、62、63、64、65 アイコンアドレス
61a、62a、63a、64a、65a アイコン
71、72、73、74、75、76 アイコンアドレス
71a、72a、73a、74a、75a、76a アイコン
a 矢印
M1、M2、M3、M4 部品搭載装置
M1a1、M1a2 部品搭載機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10