(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】ネットワークカメラシステムおよび映像配信方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20241101BHJP
H04N 21/472 20110101ALI20241101BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20241101BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241101BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/472
H04N7/18 U
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020166402
(22)【出願日】2020-09-30
【審査請求日】2023-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 健
(72)【発明者】
【氏名】分山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】尾家 瑶子
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-186844(JP,A)
【文献】特開2020-136971(JP,A)
【文献】特開2019-022103(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04N 7/18
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に設置され、顧客の姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラと、
前記店舗カメラと通信可能に接続された1台以上の店舗端末と、を備え、
前記店舗カメラは、
カメラ映像の配信開始要求を受け付け可能なカメラボタンを備え、前記カメラボタンの押下に基づいて、前記カメラ映像の前記配信開始要求を受け付けて、事前に登録された前記1台以上の店舗端末に前記カメラ映像の配信通知を送信し、
前記店舗端末は、
前記店舗カメラから送信された前記配信通知
に応じたユーザ操作に基づいて、前記カメラ映像の配信要求を前記店舗カメラに送信し、
前記店舗カメラは、
前記店舗端末から送信された前記配信要求に基づいて、前記カメラ映像の配信を開始する、
ネットワークカメラシステム。
【請求項2】
前記店舗カメラは、
前記カメラ映像を配信先として事前に登録された前記店舗端末の登録端末リストを記憶し、前記登録端末リストに登録された前記店舗端末が1台である場合には、前記店舗端末からの前記配信要求を受信する前に前記1台の店舗端末に前記カメラ映像の配信を開始する、
請求項1に記載のネットワークカメラシステム。
【請求項3】
前記店舗端末は、
前記カメラ映像の前記配信開始要求を生成するカメラアイコンを含む画面を表示し、
ユーザにより前記カメラアイコンが選択された場合、前記配信開始要求を前記店舗カメラに送信する、
請求項1に記載のネットワークカメラシステム。
【請求項4】
前記店舗端末は、
前記店舗カメラから送信された前記配信通知に基づいて、事前に登録された複数の前記店舗カメラからのカメラ映像の配信状況を示すステータス情報を含むカメラリスト画面を生成して表示し、
前記カメラリスト画面に含まれる、前記カメラ映像の配信可能を示す前記ステータス情報が示された店舗カメラが選択された場合、選択された前記店舗カメラに前記カメラ映像の前記配信要求を送信する、
請求項1に記載のネットワークカメラシステム。
【請求項5】
前記店舗端末は、
前記カメラ映像が配信可能であることを示すステータス情報を強調して表示する、
請求項4に記載のネットワークカメラシステム。
【請求項6】
前記店舗端末は、
前記店舗カメラから送信された前記配信通知に基づいて、
前記店舗端末における前記店舗カメラ
を表す表示に
、前記配信開始要求が可能であることを示すポップアップメッセージを表示する、
請求項1に記載のネットワークカメラシステム。
【請求項7】
店舗内に設置され、顧客の姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラと複数の店舗端末とが互いに通信可能に接続されたネットワークカメラシステムの映像配信方法であって、
前記店舗カメラの1台からのカメラ映像の配信開始要求に基づいて、事前に登録された前記複数の店舗端末に前記カメラ映像の配信通知を出力し、
前記配信通知に応答して前記店舗端末のユーザ操作に基づいて、前記店舗カメラに対して前記カメラ映像の配信要求を送信し、
送信された前記配信要求に基づいて、当該店舗端末に対して前記店舗カメラから前記カメラ映像の配信を開始する、
映像配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ネットワークカメラシステムおよび映像配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、理・美容所において仕上がったヘアスタイルを電子カメラで撮影し、その画像をコンピュータの記録手段に記録し、過去に記録された顧客自身のヘアスタイルの画像を参考にしてヘアスタイルを決定するヘアスタイルのカウンセリング方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のカウンセリング方法では、過去に撮影された顧客自身のヘアスタイルを基に、顧客が希望するヘアスタイルに関するカウンセリングを行うことが想定されているが、ヘアアレンジの施術中の様子の動画を電子カメラで撮影することは考慮されていない。
【0005】
ここで、例えば美容室等の店舗において、美容師等の技術者による来店顧客のヘアアレンジの施術中にヘアアレンジの過程等の様子を店舗カメラで撮影し、動画を顧客に提示することを想定する。昨今、ネットワークに接続可能な店舗カメラ(以下、「ネットワークカメラ」とも称する)により撮影された映像(動画)は、同じネットワークに接続された受信端末(例えばスマートフォン)の操作によって視聴可能となっている。ところが、受信端末の操作によって店舗内で撮影された動画の自由な視聴が可能となってしまうと、例えばヘアアレンジの施術を受けている顧客にとっては、見知らぬ第三者によりヘアアレンジの様子が勝手に覗き見されてしまう可能性があった。したがって、店舗側には店舗カメラ付近に滞在している第三者に、ヘアアレンジの様子を撮影中の動画を自由に視聴させないための技術的工夫が求められる。
【0006】
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、店舗内で撮影されたカメラ映像の視聴を適正に管理し、ヘアアレンジの施術を受けている顧客のカメラ映像の第三者による覗き見を抑制できるネットワークカメラシステムおよび映像配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、店舗内に設置され、顧客の姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラと、前記店舗カメラと通信可能に接続された1台以上の店舗端末と、を備え、前記店舗カメラは、カメラ映像の配信開始要求を受け付け可能なカメラボタンを備え、前記カメラボタンの押下に基づいて、前記カメラ映像の前記配信開始要求を受け付けて、事前に登録された前記1台以上の店舗端末に前記カメラ映像の配信通知を送信し、前記店舗端末は、前記店舗カメラから送信された前記配信通知に応じたユーザ操作に基づいて、前記カメラ映像の配信要求を前記店舗カメラに送信し、前記店舗カメラは、前記店舗端末から送信された前記配信要求に基づいて、前記カメラ映像の配信を開始する、ネットワークカメラシステムを提供する。
【0008】
また、本開示は、店舗内に設置され、顧客の姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラと複数の店舗端末とが互いに通信可能に接続されたネットワークカメラシステムの映像配信方法であって、前記店舗カメラの一台からのカメラ映像の配信開始要求に基づいて、事前に登録された前記複数の店舗端末に前記カメラ映像の配信通知を出力し、前記配信通知に応答して前記店舗端末のユーザ操作に基づいて、前記店舗カメラに対して前記カメラ映像の配信要求を送信し、送信された前記配信要求に基づいて、当該店舗端末に対して前記店舗カメラから前記カメラ映像の配信を開始する、映像配信方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、店舗内で撮像されたカメラ映像の視聴を適正に管理し、ヘアアレンジの施術を受けている顧客にカメラ映像の第三者による覗き見を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係るネットワークカメラシステムの全体構成例を示す図
【
図2】実施の形態1に係る店舗カメラの内部構成例を示すブロック図
【
図3】実施の形態1に係る店舗端末の内部構成例を示すブロック図
【
図4】実施の形態1に係るネットワークカメラシステムのカメラ映像配信手順例を示すシーケンス図
【
図5】実施の形態1に係るネットワークカメラシステムのカメラ映像配信手順例を示すシーケンス図
【
図6】実施の形態1に係る店舗端末の画面遷移例を説明する図
【
図7】実施の形態1に係る店舗端末の画面遷移例を説明する図
【
図8】実施の形態1に係る店舗端末の処理手順例を示すフローチャート
【
図9】実施の形態2に係るネットワークカメラシステムの全体構成例を示す図
【
図10】実施の形態2に係る管理サーバの内部構成例を示すブロック図
【
図11】管理サーバのHDDによるデータ管理例を説明する図
【
図12】実施の形態2に係る顧客端末の画面遷移例を説明する図
【
図13】実施の形態2に係る店舗端末の画面遷移例を説明する図
【
図14】実施の形態2に係る店舗端末の画面遷移例を説明する図
【
図15】実施の形態2に係るネットワークカメラシステムにおける顧客特定手順例を示すシーケンス図
【
図16】実施の形態2に係るネットワークカメラシステムにおけるカメラ映像の録画手順例を示すシーケンス図
【
図17】実施の形態2に係るネットワークカメラシステムにおけるカメラ映像の視聴手順例を示すシーケンス図
【
図18】実施の形態2に係るネットワークカメラシステムにおける未特定顧客のカメラ映像の視聴手順例を示すシーケンス図
【
図19】実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステムにおける静止画の撮像手順例を示すシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態1に係る経緯)
ここで、例えば美容室等の店舗において、美容師等の技術者による来店顧客のヘアアレンジの施術中にヘアアレンジの過程等の様子を店舗カメラで撮影し、動画を顧客に提示することを想定する。昨今、ネットワークに接続可能な店舗カメラ(以下、「ネットワークカメラ」とも称する)により撮影された映像(動画)は、同じネットワークに接続された受信端末(例えばスマートフォン)の操作によって視聴可能となっている。ところが、受信端末の操作によって店舗内で撮影された動画の自由な視聴が可能となってしまうと、例えばヘアアレンジの施術を受けている顧客にとっては、見知らぬ第三者によりヘアアレンジの様子が勝手に覗き見されてしまう可能性があった。したがって、店舗側には店舗カメラ付近に滞在している第三者に、ヘアアレンジの様子を撮影中の動画を自由に視聴させないための技術的工夫が求められる。
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係るネットワークカメラシステムおよび映像配信方法を具体的に開示した各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100の全体構成例を示す図である。実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、1台以上の店舗カメラMP1,MP2,…と、1台以上の店舗端末P1,P2,…と、を少なくとも含んで構成される。
【0014】
ネットワークカメラシステム100は、例えば美容室、着付け教室等の店舗BS内に設置された店舗カメラMP1,MP2,…のそれぞれにより顧客の後ろ姿を撮像し、撮像された撮像映像をいずれかの店舗端末P1,P2,…に配信するシステムである。
【0015】
店舗BSは、少なくとも1台以上の店舗カメラMP1,MP2,…と、少なくとも1台以上の店舗端末P1,P2,…と、無線ルータR1と、が配置される。
【0016】
複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、顧客の背後に配置されて、顧客の後ろ姿(後頭部)を撮像する。複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、撮像されたカメラ映像(動画像)を、無線ルータR1を介して複数の店舗端末P1,…のうちいずれか1台の店舗端末に送信する。なお、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、キャスタを備え、店舗BS内を可搬可能であってよいし、店舗BSで働く店員(例えば、美容師等)の体(例えば、頭、胸元等)に装着可能であってもよい。
【0017】
複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、例えばスマートフォン、タブレット端末等であり、店舗BSで働く店員、あるいは店舗BSを利用する顧客により操作される。複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、無線ルータR1を介して複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれとの間で無線通信可能に接続されて、いずれかの店舗カメラMP1,…から配信(送信)されたカメラ映像を表示操作部23(
図3参照)に表示する。なお、ここでいう無線通信は、例えば無線LAN(Local Area Network)、またはBluetooth(登録商標)などの無線通信規格に準じて提供される通信方式である。
【0018】
無線ルータR1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれと、複数の店舗端末P1,…のそれぞれと、をデータ通信可能に接続する。なお、
図1に示す店舗BS内に設置された無線ルータR1の台数は1台であるが、例えば2台以上であってもよい。
【0019】
次に、
図2を参照して、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれの内部構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係る店舗カメラMP1の内部構成例を示すブロック図である。なお、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは同様の構成を有するため、ここでは店舗カメラMP1について説明する。
【0020】
店舗カメラMP1は、顧客の背後に配置され、顧客の後ろ姿(後頭部)を撮像し、いずれか1台の店舗端末P1,…に配信(送信)する。店舗カメラMP1は、無線LAN通信IF10Aと、無線LANコントローラ10Bと、プロセッサ11と、メモリ12と、撮像部13と、音声BUS14Aと、音声入出力コントローラ14Bと、ビデオメモリコントローラ15Aと、ビデオメモリ15Bと、カメラボタン16と、LED17と、充電池18と、マイクMK1と、スピーカSP1と、を含んで構成される。
【0021】
無線LAN通信IF(Inter Face)10Aは、アンテナANT1を有し、無線ルータR1との間で無線通信可能に接続されて、無線ルータR1を介して複数の店舗端末P1,…のそれぞれとの間でデータの送受信を実行する。
【0022】
無線LANコントローラ10Bは、プロセッサ11、音声BUS14Aおよびビデオメモリコントローラ15Aのそれぞれと、無線LAN通信IF10Aとの間のデータの入出力に関する制御を実行する。無線LANコントローラ10Bは、プロセッサ11から出力された制御指令、音声BUS14Aから出力された音声データおよびビデオメモリコントローラ15Aから出力された映像データを無線LAN通信IF10Aに出力し、複数の店舗端末P1,…のそれぞれに送信する。また、無線LANコントローラ10Bは、複数の店舗端末P1,…のそれぞれから送信された制御指令をプロセッサ11に出力する。
【0023】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成されて、メモリ12と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ11は、メモリ12に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、撮像部13により撮像されたカメラ映像を配信、録画する機能等を実現する。
【0024】
プロセッサ11は、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のうちカメラ映像の配信開始するためのいずれか1個のカメラボタンが店員により操作(押下)された場合、撮像部13により撮像されたカメラ映像の配信開始通知を生成する。プロセッサ11は、事前に登録された店舗端末リストに含まれるすべての店舗端末P1,…のそれぞれに配信開始通知を送信する。また、プロセッサ11は、配信開始通知を送信した後、登録端末リストに含まれるいずれか1台の店舗端末からカメラ映像の配信要求(制御指令)を受信した場合、撮像部13に顧客の撮像を開始させるとともに、この店舗端末にカメラ映像の配信を開始する。
【0025】
ここで、プロセッサ11は、登録端末リストに含まれる店舗端末の台数が1台である場合には、配信開始通知の生成処理および送信処理を省略して、カメラ映像の配信(送信)先の店舗端末にカメラ映像の配信を開始してもよいし、配信開始通知の生成処理および送信処理の後にカメラ映像の配信(送信)先の店舗端末にカメラ映像の配信を開始してもよい。
【0026】
なお、ここでいうカメラ映像の配信開始通知は、この店舗カメラがいずれかの店舗端末へカメラ映像を配信(送信)する配信準備が完了していることを示す通知(例えば、
図7に示すカメラリスト画面MN4のステータス情報「開始待ち」状態となる)である。これにより、店員は、店舗BS内に複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれが設置されている場合であっても、店舗端末が受信した配信開始通知がカメラ映像の配信(送信)を希望する店舗カメラであるか否かを確認できるため、店舗カメラの誤選択、およびこの店員の顧客に他の顧客が撮像のカメラ映像を誤提示することを抑制できる。
【0027】
一方、プロセッサ11は、店舗カメラMP1が備えるいずれか1個のカメラボタン16が店員により操作(押下)される前に、いずれか1台の店舗端末P1,…のカメラアイコンIC12が操作(押下)された場合、この店舗端末へカメラ映像を配信(送信)する配信準備を行い、カメラボタン16の操作(押下)が行われるまでの間、待機状態となる。プロセッサ11は、待機状態において店員によるカメラボタン16の操作(押下)を受け付けると、カメラアイコンIC12が操作(押下)されたいずれか1台の店舗端末に、カメラ映像の配信(送信)を開始する。
【0028】
なお、プロセッサ11は、いずれか1台の店舗端末にカメラ映像の配信を開始したタイミングでカメラ映像を配信中である旨の通知(つまり、ステータス情報)を生成して無線LANコントローラ10Bに出力し、カメラ映像の配信先の店舗端末以外の他の店舗端末にこの通知(ステータス情報)を送信させてもよい。また、プロセッサ11は、いずれか1台の店舗端末にカメラ映像の配信しているタイミングで他の店舗端末から送信された配信開始の要求(制御指令)を受信した場合には、カメラ映像を配信中である旨の通知(ステータス情報)を生成して無線LANコントローラ10Bに出力し、カメラ映像の配信先の店舗端末以外の他の店舗端末にこの通知(ステータス情報)を送信させてもよい。
【0029】
メモリ12は、例えばプロセッサ11の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、プロセッサ11の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、プロセッサ11により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ11の動作を規定するプログラムが書き込まれている。メモリ12は、撮像部13により撮像されたカメラ映像を配信する配信先候補として事前に登録された1台以上の店舗端末P1,…のそれぞれの識別情報(以降、「店舗端末情報」と表記)を含む登録端末リストを記憶する。
【0030】
撮像部13は、少なくともレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。イメージセンサは、例えばCCD(Charged-Coupled Device)あるいはCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)などの固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像部13は、プロセッサ11から出力された撮像指令に基づいて、撮像を開始するとともに、撮像されたカメラ映像をビデオメモリコントローラ15Aに出力する。
【0031】
音声BUS14Aは、プロセッサ11、音声入出力コントローラ14B、およびビデオメモリコントローラ15Aとの間の音声データの入出力を実行する。
【0032】
音声入出力コントローラ14Bは、プロセッサ11から出力された制御指令に基づいて、マイクMK1から音声を収音したり、スピーカSP1から音声を出力したりする。
【0033】
マイクMK1は、店舗カメラMP1の周囲の音声を収音して音声信号に変換し、変換後の音声信号を音声入出力コントローラ14Bに出力する。マイクMK1により収音された音声は、音声入出力コントローラ14Bに出力された後、音声BUS14Aおよびビデオメモリコントローラ15Aを経由してビデオメモリ15Bに出力されて記憶されたり、音声BUS14Aから無線LANコントローラ10Bおよび無線LAN通信IF10Aを経由してカメラ映像の配信先である店舗端末に送信されたりする。
【0034】
ビデオメモリコントローラ15Aは、プロセッサ11から出力された制御指令に基づいて、撮像部13から出力されたカメラ映像およびマイクMK1により収音された音声データ(音声信号)をビデオメモリ15Bに出力する。
【0035】
ビデオメモリ15Bは、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード等の記憶媒体であって、撮像部13により撮像されたカメラ映像とマイクMK1により収音された音声信号とを録画する。
【0036】
カメラボタン16は、店舗カメラMP1の筐体外部に少なくとも2個以上設けられて、店員による操作(押下)を受け付ける。複数のカメラボタン16のそれぞれは、例えばカメラ映像の配信要求、カメラ映像の配信終了要求、カメラ映像の録画開始要求、カメラ映像の録画停止または一時停止要求、カメラ映像の録画再開要求、静止画の撮像要求等を受け付ける。複数のカメラボタン16のそれぞれは、店員による操作(押下)に基づいて、各要求(制御指令)をプロセッサ11に出力する。
【0037】
LED(Light Emitting Diode)17は、1色以上の色の光を発光可能な1個以上のLEDにより構成され、プロセッサ11から出力された制御指令に基づいて、所定の色のLEDを点灯させる。例えば、LED17は、店舗カメラMP1が現在いずれか1台の店舗端末にカメラ映像の配信中である場合には青色、店舗カメラMP1が待機中(つまり、カメラ映像の配信を行っていない)の場合には緑色等に点灯する。
【0038】
充電池18は、外部の商用電源から供給される電荷を蓄積可能なバッテリ(例えば電池)であり、店舗カメラMP1に電源を供給する。なお、充電池18は、脱着可能な構成であってもよい。充電池18は、外部の商用電源から電源の供給を直接得てもよいし、外部の商用電源から切り離された状態において店舗カメラMP1に電源を供給可能であってもよい。
【0039】
なお、
図2には図示していないが、店舗カメラMP1は、撮像部13をパン回転およびチルト回転が可能に支持し、プロセッサ11から入力された動体の位置に基づいて、店舗カメラMP1のパン制御、チルト制御あるいはズーム制御を実現可能な駆動部(不図示)を備えていてもよい。
【0040】
次に、
図3を参照して、店舗端末P1,…の内部構成について説明する。
図3は、実施の形態1に係る店舗端末P1,…の内部構成例を示すブロック図である。なお、
図3では、複数の店舗端末P1,…のそれぞれは同様の構成を有するため、ここでは店舗端末P1について説明する。
【0041】
店舗端末P1は、店員により操作され、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれのうちいずれかの店舗カメラにより配信(送信)されたカメラ映像を表示する。店舗端末P1は、無線LAN通信IF20Aと、無線LANコントローラ20Bと、プロセッサ21と、メモリ22と、表示操作部23と、BUS24Aと、音声入出力コントローラ24Bと、充電池25と、マイクMK2と、スピーカSP2と、を含んで構成される。
【0042】
無線LAN通信IF20Aは、アンテナANT2を有し、無線ルータR1との間で無線通信可能に接続されてデータの送受信を実行する。
【0043】
無線LANコントローラ20Bは、プロセッサ21と、BUS24Aと、無線LAN通信IF20Aとの間のデータの入出力に関する制御を実行する。無線LANコントローラ20Bは、いずれか1台の店舗カメラから送信されたカメラ映像(つまり、音声データおよび映像データ)をBUS24Aに出力する。また、無線LANコントローラ20Bは、プロセッサ21から出力されたカメラ映像の配信要求(制御指令)を、無線LAN通信IF20Aに出力して、店舗BS内に設置された1台以上の店舗カメラに送信させる。
【0044】
プロセッサ21は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ22と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ21は、メモリ22に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。ここでいう各部は、OS(Operating System)処理部21Aおよびアプリケーション処理部21Bである。プロセッサ21は、OS処理部21Aおよびアプリケーション処理部21Bのそれぞれにより、カメラ映像の配信を要求する機能、店舗カメラから配信(送信)されたカメラ映像を表示操作部23に表示する機能等を実現する。
【0045】
OS処理部21Aは、表示操作部23から出力された入力信号に基づいて、無線LANコントローラ20B、アプリケーション処理部21B、メモリ22、表示操作部23、BUS24A、および音声入出力コントローラ24B等の各部の機能を実現するための処理および制御を実行する。
【0046】
アプリケーション処理部21Bは、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信されたカメラ映像を表示操作部23に表示させて視聴可能にする店舗BS用アプリケーションの機能を実現するための各種の処理および制御を行う。アプリケーション処理部21Bは、OS処理部21Aによって実行される処理および制御により生成された制御指令(制御信号)に基づいて、各種の処理および制御を行い、店舗BS用アプリケーションの機能を実現する。
【0047】
プロセッサ21は、表示操作部23から出力されたカメラ映像の配信要求に基づいて、配信開始の要求するための制御指令を生成し、店舗BS内に設置された1台以上の店舗カメラに送信する。
【0048】
プロセッサ21は、店員により店舗BS内に設置されたいずれか1台のカメラ映像の配信を要求するための操作(表示操作部23に表示されたアイコンの押下(選択)操作)が行われる前に、店舗カメラMP1,MP2…のうち少なくとも1台の店舗カメラから配信開始通知を受信した場合、店舗カメラから送信された配信開始通知に基づいて、ホーム画面MN2(
図6参照)上にポップアップメッセージ(
図6に示すメッセージMS1あるいはカメラ操作ポップアップIC121)を表示する。プロセッサ21は、ホーム画面MN2上にポップアップメッセージを表示した後、所定時間の経過、または店員による表示されたポップアップメッセージ(メッセージMS1あるいはカメラ操作ポップアップIC121)の押下(選択)操作に基づいて、配信開始通知を送信した1台以上の店舗カメラのステータス情報を含むカメラリスト画面MN4(
図7参照)を生成して表示操作部23に表示させる。なお、ここでプロセッサ21は、配信開始通知の送信元である店舗カメラのステータスが「開始待ち」であると判定し、他の店舗カメラのステータス情報が「待機」または「使用中」であると判定する。プロセッサ21は、カメラリスト画面MN4に表示された1台以上のカメラリストのうちステータス情報が「開始待ち」であるいずれか1台の店舗カメラが店員操作により押下(選択)されると、配信開始の要求するための制御指令を生成して選択された店舗カメラに送信する。
【0049】
なお、登録カメラリストに登録された店舗カメラの台数が1台であって、店舗カメラMP1から配信開始通知、または配信開始通知の受信後にカメラ映像の配信(送信)が開始された場合には、プロセッサ21は、カメラリスト画面MN4の生成処理および表示処理を省略してもよい。このような場合、プロセッサ21は、ホーム画面MN2にポップアップメッセージを表示した後、店舗カメラから送信されたカメラ映像を表示するためのカメラ視聴画面MN5(
図7参照)を生成して、配信されたカメラ映像を表示させてよい。
【0050】
一方、プロセッサ21は、店舗カメラMP1,MP2…のうち少なくとも1台の店舗カメラから配信開始通知を受信する前に、店員により店舗BS内に設置されたいずれか1台のカメラ映像の配信を要求するための操作(表示操作部23に表示されたアイコンの押下(選択)操作)が行われた場合、カメラ操作待ち画面MN3(
図6参照)を生成して表示操作部23に表示させる。プロセッサ21は、店舗カメラMP1,MP2…のうち少なくとも1台の店舗カメラから配信開始通知を受信するまでの間、カメラ操作待ち画面MN3の表示を継続する。プロセッサ21は、少なくとも1台の店舗カメラから送信された配信開始通知に基づいて、配信開始の要求するための制御指令を生成して選択された店舗カメラに送信する。
【0051】
メモリ22は、例えばプロセッサ21の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、プロセッサ21の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、プロセッサ21により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ21の動作を規定するプログラムが書き込まれている。メモリ22は、登録端末リストと、登録カメラリストとを記憶する。また、メモリ22は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信された現在の各店舗カメラMP1,…のそれぞれのステータス情報(例えばカメラ映像を配信中である旨の通知等)を記憶してもよい。
【0052】
表示操作部23は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置と、タッチパッドなどのタッチパネル等の入力装置とによって構成されたタッチインターフェースである。表示操作部23は、いずれか1台の店舗カメラにカメラ映像の配信を要求するための店員操作を受け付け可能なホーム画面MN1(
図6参照)、カメラリスト画面MN4(
図7参照)、いずれか1台の店舗カメラから配信(送信)されたカメラ映像を含むカメラ視聴画面MN5等を表示する。また、表示操作部23は、表示された各画面への店員操作を受け付けて入力信号に変換し、プロセッサ21におけるOS処理部21Aに出力する。
【0053】
BUS24Aは、無線LANコントローラ20Bおよびプロセッサ21との間で音声データおよび映像データの入出力を実行し、音声入出力コントローラ24Bとの間で音声データの入出力を実行する。
【0054】
音声入出力コントローラ24Bは、プロセッサ21から出力された制御指令に基づいて、マイクMK2から音声を収音したり、スピーカSP2から音声を出力したりする。
【0055】
充電池25は、外部の商用電源から供給される電荷を蓄積可能なバッテリ(例えば電池)であり、店舗端末P1に電源を供給する。なお、充電池25は、脱着可能な構成であってもよい。充電池25は、外部の商用電源から電源の供給を直接得てもよいし、外部の商用電源から切り離された状態において店舗端末P1に電源を供給可能であってもよい。
【0056】
次に、
図4を参照して、登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が2台以上の場合に、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100により実行されるカメラ映像配信手順例について説明する。
図4は、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100のカメラ映像配信手順例を示すシーケンス図である。なお、
図4に示すカメラ映像配信手順は、店員が店舗端末を操作する前にカメラボタン16の押下を行う場合のカメラ映像の配信手順を示す。
【0057】
店舗カメラMP1は、店員により店舗カメラMP1の電源をONにされる(St100)。
【0058】
店舗端末P1は、店員による店舗BS用アプリケーションの起動操作を受け付けて、店舗BS用アプリケーションの起動を実行する(St101)。
【0059】
店舗カメラMP1は、店員によるカメラボタン16の押下操作に基づいて、配信開始の要求の受け付けを開始する(St102)。
【0060】
店員は、顧客の後ろ姿(後頭部)の撮像を開始したいタイミングで、店舗カメラMP1に設けられて、配信開始の要求を受け付け可能な1個のカメラボタン16を押下して(St103)、店舗カメラMP1にカメラ映像の配信開始を要求する(St104)。
【0061】
店舗カメラMP1は、店員によるカメラボタン16の操作に基づいて、カメラ映像の配信開始の要求(制御指令)を受け付ける(St105)。店舗カメラMP1は、この配信開始の要求に基づいて、カメラ映像の配信開始通知を生成する。店舗カメラMP1は、メモリ12に記憶された登録端末リストに含まれるすべての店舗端末P1,…のそれぞれに生成された配信開始通知を送信する(St106)。
【0062】
店舗端末P1は、店舗カメラMP1から送信された配信開始通知を受け付けると(St107)、配信開始通知を受信した旨を通知するカメラ操作ポップアップメッセージ(
図6参照)を含むホーム画面MN2を生成し、表示操作部23に表示する。店員は、表示操作部23に表示されたホーム画面MN2に含まれるカメラアイコンIC12(
図6参照)を押下(選択)する(St108)。
【0063】
店舗端末P1は、店員操作によりカメラアイコンIC12の選択(押下)を受け付けると、カメラ映像配信要求(制御指令)を生成して、生成されたカメラ映像配信要求を店舗カメラMP1に送信する(St109)。
【0064】
店舗カメラMP1は、店舗端末P1から送信されたカメラ映像配信要求(制御指令)を受け付けると(St110)、このカメラ映像配信要求に基づいて、撮像部13による顧客の撮像を開始する。店舗カメラMP1は、撮像部13により撮像されたカメラ映像を店舗端末P1に送信する(St111)。
【0065】
店舗端末P1は、店舗カメラMP1から送信されたカメラ映像を視聴領域V1(
図7参照)に表示したカメラ視聴画面MN5を生成して、表示操作部23に表示する(St112)。
【0066】
また、店員は、カメラ映像の視聴を終了したいタイミングで、カメラ映像の視聴を終了する終了アイコン(不図示)またはホームアイコンIC11(
図7参照)を押下(選択)する(St113)。店舗端末P1は、店員操作により終了アイコン(不図示)またはホームアイコンIC11の選択(押下)を受け付けると、カメラ視聴画面MN5の生成を終了するとともに表示操作部23へのカメラ視聴画面MN5の表示を終了する(St114)。店舗端末P1は、カメラ映像配信終了要求(制御指令)を生成して、生成されたカメラ映像配信終了要求を店舗カメラMP1に送信する(St115)。
【0067】
店舗カメラMP1は、店舗端末P1から送信されたカメラ映像配信終了要求(制御指令)を受け付けると(St116)、このカメラ映像配信終了要求に基づいて、撮像部13による顧客の撮像を終了するとともに、店舗端末P1へのカメラ映像の送信(配信)を終了する(St116)。なお、店舗カメラMP1は、ステップSt113で店員がカメラ映像の配信終了の操作を受け付け可能なカメラボタン16を押下した場合、この店員操作に基づいて、撮像部13による顧客の撮像を終了するとともに、店舗端末P1へのカメラ映像の送信(配信)を終了してもよい。
【0068】
以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、いずれか1台の店舗カメラにより撮像されたカメラ映像をいずれか1台の店舗端末のみが受信して視聴可能となるように、カメラ映像の配信先を限定できる。これにより、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、所定の店舗カメラにより撮像された所定の顧客のカメラ映像を、第三者(例えば、他の顧客を担当する店員、他の顧客等)が視聴できないように制限できる。
【0069】
次に、
図5を参照して、登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が1台の場合に、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100により実行されるカメラ映像配信手順例について説明する。
図5は、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100のカメラ映像配信手順例を示すシーケンス図である。なお、
図5に示すカメラ映像配信手順は、店員が店舗端末を操作した後にカメラボタン16の押下を行う場合のカメラ映像の配信手順を示す。また、
図5に示すカメラ映像配信手順例において、ステップSt100~ステップSt102、およびステップSt105~ステップSt107、およびステップSt109~ステップSt116のそれぞれの処理は、
図4で説明したカメラ映像配信手順例と同様であるため説明を省略する。
【0070】
店員は、顧客の後ろ姿(後頭部)の撮像を開始したいタイミングで、店舗端末P1の表示操作部23に表示されたホーム画面MN1(
図6参照)に含まれるカメラアイコンIC12(
図6参照)を押下(選択)する(St117)。
【0071】
店舗端末P1は、店員操作によりカメラアイコンIC12の選択(押下)を受け付けると、メモリ22に記憶された登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が1台である場合には、この店舗カメラMP1によるカメラ映像の配信開始を待機している状態であることを示すカメラ操作待ち画面MN3(
図6参照)を生成して、表示操作部23に表示する(St118)。
【0072】
店員は、顧客の後ろ姿(後頭部)の撮像に使用する店舗カメラMP1が備えるカメラボタン16を押下して(St103A)、店舗カメラMP1にカメラ映像の配信開始を要求する(St104A)。
【0073】
以上により、
図5に示す実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、店員が例えば店舗端末P1を操作した後にカメラボタン16の押下を行う場合であっても、顧客を撮像する店舗カメラMP1により撮像されたカメラ映像を店舗端末P1のみが受信して視聴可能となるようにカメラ映像の配信先を制限できる。これにより、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、所定の店舗カメラにより撮像された所定の顧客のカメラ映像を、第三者(例えば、他の顧客を担当する店員、他の顧客等)が視聴できないように制限できる。
【0074】
ここで、
図6~
図8を参照して実施の形態1に係る店舗端末P1,…の処理手順について説明する。
図6は、実施の形態1に係る店舗端末P1の画面遷移例を説明する図である。
図7は、実施の形態1に係る店舗端末P1の画面遷移例を説明する図である。
図8は、実施の形態1に係る店舗端末P1の処理手順例を説明するフローチャートである。なお、
図8に示すカメラ映像配信手順は、一例として店舗端末P1が店舗カメラMP1にカメラ映像の配信を要求してカメラ映像を表示する例を説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0075】
店舗端末P1は、店員操作に基づいて店舗BS用アプリケーションを起動すると、ホーム画面MN1を生成して表示操作部23に表示する(St120)。
【0076】
ホーム画面MN1は、ホーム画面MN1を表示するためのホームアイコンIC11と、カメラ映像の配信開始要求(制御指令)を生成して1台以上の店舗カメラMP1,…のそれぞれに送信するためのカメラアイコンIC12と、を少なくとも含んで生成される。なお、
図6に示すホーム画面MN1は、店舗BSまたは店員が担当する顧客リストの表示、および顧客ごとに録画されたカメラ映像の再生または静止画(スクリーンショット)の表示を行うための録画リストアイコンIC13と、他の操作(例えば、登録端末リストに含まれる店舗端末に関する設定、カメラ映像の視聴に関する設定等)を行うための共通メニューアイコンIC14とを含んで生成されているが、必須ではない。
【0077】
店舗端末P1は、少なくとも1台以上の店舗カメラMP1,…から配信開始通知を受信しているか否かを判定する(St121)。
【0078】
店舗端末P1は、ステップSt121の処理において、少なくとも1台以上の店舗カメラMP1,…から配信開始通知を受信していると判定した場合(St121,YES)、メモリ22に記憶された登録端末リストに含まれる店舗端末の台数が1台であるか否かを判定する(St122)。
【0079】
店舗端末P1は、ステップSt122の処理において、登録端末リストに含まれる店舗端末の台数が1台であると判定した場合(St122,YES)、カメラ視聴画面MN5を生成して表示する(St123)。なお、このような場合、店舗端末P1は、
図6に示すカメラ操作待ち画面MN3の生成および表示の処理は省略してカメラ視聴画面MN5を生成する。店舗端末P1は、ホーム画面MN1からカメラ視聴画面MN5に画面遷移した後、店舗カメラMP1から送信されたカメラ映像の配信(表示)を開始する。
【0080】
ここで、カメラ視聴画面MN5について説明する。カメラ視聴画面MN5は、店舗カメラMP1から送信されたカメラ映像を表示する視聴領域V1を少なくとも含んで生成される。なお、これら静止画アイコンIC15、録画アイコンIC16、および録画リストアイコンIC17のそれぞれは、実施の形態1における店舗端末P1により表示されるカメラ視聴画面MN5において必須の構成でなく、省略されてよい。
【0081】
一方、店舗端末P1は、ステップSt122の処理において、登録端末リストに含まれる店舗端末の台数が1台でないと判定した場合(St122,NO)、カメラ操作ポップアップIC121を表示したホーム画面MN2を生成して表示する(St124)。なお、店舗端末P1は、
図6に示すようにホーム画面MN1上のカメラアイコンIC12上にカメラ操作ポップアップIC121を重畳表示したり、例えば「カメラの操作が開始されました」等のメッセージMS1を重畳表示したりすることで、店員にカメラアイコンIC12の押下(選択)を促してよい。これにより、店員は、カメラ映像の視聴開始に必要な操作を直感的に把握できる。
【0082】
店舗端末P1は、ステップSt121の処理において、少なくとも1台以上の店舗カメラMP1,…から配信開始通知を受信していないと判定した場合(St121,NO)、店員操作によりホーム画面MN1上のカメラアイコンIC12が押下(選択)されたか否かを判定する(St125)。また、店舗端末P1は、ステップSt124の処理が完了した場合、店員操作によりホーム画面MN2上のカメラアイコンIC12が押下(選択)されたか否かを判定する(St125)。
【0083】
店舗端末P1は、ステップSt125の処理において、店員操作によりホーム画面MN1上またはホーム画面MN2上のカメラアイコンIC12が押下(選択)されたと判定した場合(St125,YES)、ホーム画面MN1上またはホーム画面MN2上にカメラ操作ポップアップIC121が表示中であるか否かを判定する(St126)。ここで、
図8に示すフローチャートでは、カメラ操作ポップアップIC121が表示中であるか否かを判定する例のみを記載しているが、店舗端末P1は、例えばメッセージMS1が表示されているか否かを判定してもよいし、少なくともいずれか1台の店舗カメラMP1,…から配信開始通知を受信しているか否かを判定してもよい。
【0084】
一方、店舗端末P1は、ステップSt125の処理において、店員操作によりホーム画面MN1上またはホーム画面MN2上のカメラアイコンIC12が押下(選択)されなかったと判定した場合(St125,NO)、ステップSt121の処理に戻る。
【0085】
店舗端末P1は、ステップSt126の処理において、ホーム画面MN1上またはホーム画面MN2上にカメラ操作ポップアップIC121が表示中であると判定した場合(St126,YES)、メモリ22に記憶された登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が1台であるか否かを判定する(St127)。
【0086】
店舗端末P1は、ステップSt127の処理において、登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が1台であると判定した場合(St127,YES)、ステップSt123の処理に移行する。
【0087】
一方、店舗端末P1は、ステップSt127の処理において、登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数が1台でない(つまり、登録カメラリストに含まれる店舗カメラの台数2台以上である)と判定した場合(St127,NO)、登録カメラリストに含まれるすべての店舗カメラMP1,…のそれぞれのリストを含むカメラリスト画面MN4を生成して表示する(St128)。
【0088】
ここで、
図7を参照して、カメラリスト画面MN4について説明する。なお、
図7に示すカメラリスト画面MN4は、登録カメラリストに含まれる店舗カメラが3台である例を示すが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0089】
カメラリスト画面MN4は、登録カメラリストに含まれる複数の店舗カメラのそれぞれの現在のステータス情報(例えば、開始待ち、待機、使用中等)を含む複数のリストSL1,SL2,SL3のそれぞれを含んで生成される。また、カメラリスト画面MN4は、例えば「カメラを選択してください」等のメッセージMS3を含んで表示されてもよいし、新たに追加購入された他の店舗カメラがある場合、この他の店舗カメラを新たに登録カメラリストに追加する追加アイコンADDを含んで表示されてもよい。なお、店舗端末P1は、店員により追加アイコンADDが押下(選択)されて他の店舗カメラを登録カメラリストに追加した場合には、他の店舗カメラが追加登録された最新の登録カメラリストを生成してよい。このような場合、店舗端末P1は、登録端末リストに含まれる他の店舗端末P2,…のそれぞれに、生成された最新の登録カメラリストを送信してもよい。
【0090】
複数のリストSL1~SL3のそれぞれは、店舗BS内に設置された1台以上の店舗カメラのそれぞれの識別情報(以降、「店舗カメラ情報」と表記)と、複数の店舗カメラのそれぞれのステータス情報と、を含む。
図7に示すリストSL1は、店舗カメラ情報としての店舗カメラ名「カメラ2」と、ステータス情報「開始待ち」とを含み、店員による押下(選択)操作可能に表示される。リストSL2は、店舗カメラ情報としての店舗カメラ名「カメラ1」と、ステータス情報「待機」とを含み、店員による押下(選択)操作可能に表示される。リストSL3は、店舗カメラ情報としての店舗カメラ名「カメラ3」と、ステータス情報「使用中」とを含み、店員による押下(選択)操作不可に表示される。
【0091】
なお、店舗端末P1は、複数のリストSL1~SL3のそれぞれの表示順番について、カメラ映像の配信開始準備が完了している店舗カメラを示すリストをより上位の位置(つまり、
図7に示すカメラリスト画面MN4の紙面上側)に表示し、カメラ映像が配信できない店舗カメラを示すリストをより下位の位置(つまり、
図7に示すカメラリスト画面MN4の紙面下側)に表示するように並び替えて表示してもよい。また、複数のリストSL1~SL3のそれぞれは、例えば店員による押下(選択)操作可能である場合には黄色、店員による押下(選択)操作不可である場合には黒色等のようにステータス情報ごとに異なる色を用いて表示することにより、カメラ映像を配信可能な店舗カメラを示すリスト(ここでは、リストSL2)を強調表示してもよい。また、カメラ映像を配信可能な店舗カメラを示すリストは、色以外の方法により強調表示されてよく、例えば太字で表示されたり、所定のマークを表示したりして強調表示されてよい。
【0092】
店舗端末P1は、カメラリスト画面MN4に含まれる各リストSL1,…のそれぞれが示す店舗カメラMP1,…のうちいずれか1台の店舗カメラのステータス情報を含むリストに対して、店員による押下(選択)操作が行われたか否か(つまり、リストの選択操作があるか否か)を判定する(St129)。
【0093】
店舗端末P1は、店員により、カメラリスト画面MN4に含まれる各リストSL1,…のそれぞれのうちいずれかのリストが押下(選択)されたと判定した場合(St129,YES)、店舗端末P1は、店員により押下(選択)された店舗カメラ(例えば、店舗カメラMP1)から配信開始通知を受信したか否かを判定する(St130)。一方、店舗端末P1は、店員により、カメラリスト画面MN4に含まれる各リストSL1,…のそれぞれのうちいずれかのリストが押下(選択)されていないと判定した場合(St129,NO)、カメラリスト画面MN4の表示を継続する。
【0094】
店舗端末P1は、ステップSt130の処理において、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信したと判定した場合(St130,YES)、ステップSt123の処理に移行する。
【0095】
一方、店舗端末P1は、ステップSt130の処理において、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信していないと判定した場合(St130,NO)、カメラ操作待ち画面MN3を生成して表示する(St131)。なお、
図6に示すように、カメラ操作待ち画面MN3は、例えば「カメラの開始ボタンを押してください。」等のメッセージMS2を含んで生成される。これにより、店舗端末P1は、例えば店員が店舗カメラMP1のカメラボタン16の押下操作を忘れたことにより店舗カメラMP1から配信開始通知が送信されていない場合であっても、店員に店舗カメラMP1のカメラボタン16の押下操作を促すことができる。
【0096】
店舗端末P1は、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信したか否かの判定を実行する(St132)。店舗端末P1は、ステップSt132の処理において、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信したと判定した場合(St132,YES)、ステップSt123の処理に移行する。
【0097】
一方、店舗端末P1は、ステップSt132の処理において、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信していないと判定した場合(St132,NO)、店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信するまでの間、ステップSt132の判定処理を繰り返し実行する。なお、店舗端末P1は、ステップSt132の処理において、所定時間(例えば、30秒、1分等)または所定回数(例えば、5回、10回等)繰り返し店員により押下(選択)された店舗カメラMP1から配信開始通知を受信していないと判定した場合には、例えば「再度操作をやり直してください」、「カメラ映像を受信できません」等のカメラ映像の視聴が開始できない旨の通知を生成して表示してもよい。
【0098】
以上により、実施の形態1に係る店舗端末P1は、店舗BS内に設置された1台以上の店舗カメラMP1,…のうちいずれか1台の店舗カメラMP1により撮像されたカメラ映像を、店舗端末P1のみが受信して視聴できる。
【0099】
以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、店舗BS内に設置され、顧客の姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラMP1,…と、店舗カメラと通信可能に接続された1台以上の店舗端末P1,…と、を備える。店舗カメラMP1は、カメラ映像の配信開始要求に基づいて、事前に登録された1台以上の店舗端末P1,…にカメラ映像の配信通知を送信する。店舗端末P1は、店舗カメラMP1から送信された配信通知に応じたユーザ操作に基づいて、カメラ映像の配信要求を店舗カメラMP1に送信する。店舗カメラMP1は、店舗端末P1から送信された配信要求に基づいて、カメラ映像の配信を開始する。
【0100】
これにより、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、所定の店舗カメラ(例えば、店舗カメラMP1)により撮像された所定の顧客のカメラ映像を、顧客の施術を担当し、所定の店舗端末(例えば、店舗カメラMP1にカメラ映像の配信要求を送信した店舗端末P1)にのみ配信することができるため、他の顧客を担当する店員の店舗端末P2,…を用いて視聴できないように制限できる。したがって、ネットワークカメラシステム100は、店舗内で撮像されたカメラ映像の視聴を適正に管理し、例えばヘアアレンジの施術を受けている顧客のカメラ映像を第三者によって覗き見られないように抑制できる。
【0101】
また、以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗カメラMP1,…は、配信開始要求を受け付け可能なカメラボタン16を備え、カメラボタン16の押下に基づいて、カメラ映像の配信開始要求を受け付ける。これにより、店員は、店員操作により所定の店舗カメラのみが配信開始要求を受け付け可能となるため、カメラ映像の配信開始を希望する店舗カメラの誤選択を低減できる。
【0102】
また、以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗カメラMP1,…は、カメラ映像を配信(送信)先として事前に登録された店舗端末P1,…の登録端末リストを記憶し、登録端末リストに登録された店舗端末が1台である場合には、店舗端末からのカメラ映像の配信要求を受信する前に1台の店舗端末にカメラ映像の配信(送信)を開始する。これにより、ネットワークカメラシステム100は、登録端末リストに記録された店舗端末の台数が1台の場合には、店員によるカメラ映像の配信要求を行う操作を省略できる。
【0103】
また、以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗端末P1,…は、カメラ映像の配信開始要求を生成するカメラアイコンIC12を含むホーム画面MN1を表示し、店員または顧客によりカメラアイコンIC12が選択された場合、配信開始要求を、顧客を撮像する店舗カメラに送信する。これにより、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、カメラボタン16の操作だけでなく、店舗端末P1,…から送信されたカメラ映像の配信要求に基づいて、カメラ映像の配信処理を開始できる。
【0104】
また、以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗端末P1,…は、店舗カメラMP1,…から送信された配信通知に基づいて、事前に登録された(つまり、登録カメラリストに含まれる)複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれからのカメラ映像の配信状況を示すステータス情報を含むカメラリスト画面MN4を生成して表示し、カメラリスト画面MN4に含まれる、カメラ映像の配信可能を示すステータス情報(例えば、カメラリスト画面MN4に示すリストSL1に示された「開始待ち」等)が示された店舗カメラが選択された場合、選択された店舗カメラにカメラ映像の配信要求を送信する。これにより、店舗端末P1は、店舗端末に配信開始通知を送信した店舗カメラのステータス情報をリスト化したカメラリスト画面MN4を表示できる。したがって、店員は、カメラリスト画面MN4に表示された店舗カメラの店舗カメラ名とステータス情報とに基づいて、店舗カメラの配信開始を希望する店舗カメラをより適切に選択できる。
【0105】
また、以上により、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗端末P1,…は、例えば
図7に示すカメラリスト画面MN4に示すリストSL1のように、カメラ映像が配信可能であることを示す店舗カメラのステータス情報(例えば、「開始待ち」等)を強調して表示する。これにより、店舗端末P1,…は、カメラ映像の配信可能を示すステータス情報である店舗カメラを強調表示できるため、店員が店舗カメラの配信開始を希望する店舗カメラを直感的に選択できるように支援できる。
【0106】
また、以上により実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100における店舗端末P1,…は、店舗カメラから送信された配信通知に基づいて、店舗カメラに配信開始要求可能であることを示すポップアップメッセージの一例としてカメラ操作ポップアップIC121(
図6参照)を表示する。これにより、店舗端末P1,…は、店舗カメラに配信開始要求可能であることを店員に通知できる。
【0107】
(実施の形態2に至る経緯)
ここで、例えば美容室等の店舗において、理美容師等の技術者による来店顧客のヘアアレンジの施術中にヘアアレンジの過程等の様子をカメラで撮影した動画を顧客ごとに記録(録画)して管理したいという要望がある。しかし、このような場合、理美容師は、接客業務の終了後に、撮像された多数の動画データをPC、タブレット端末等にコピーしたり、顧客ごとに動画を記録するフォルダを作成したり、撮像された多数の動画をそれぞれの顧客用のフォルダに振り分けて保存(管理)したりしなければならず、大幅な時間と手間がかかっていた。また、理美容師は、上述した作業を手作業で行うため動画の振り分けミスが発生したり、同一端末上に複数の顧客のフォルダがある場合には、過去動画の視聴時に施術を受ける顧客に、他の顧客の過去動画が見えたりする可能性があった。したがって、無線タグ等の管理、顧客ごとの動画の録画および管理について、理美容師の作業負荷を減らす技術的工夫が求められる。
【0108】
(実施の形態2)
上述した実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100は、1台以上の店舗カメラMP1,…により撮像されたカメラ映像を1台以上の店舗端末P1,…のうちいずれか1台の店舗端末にのみ視聴可能に配信する例を示した。実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、1台以上の店舗カメラMP1,…により撮像されたカメラ映像の録画を実行する例について説明する。以降の実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200の説明では、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100と異なる構成および処理について説明する。なお、本実施の形態1、実施の形態2、および実施の形態2の変形例の説明において用語「静止画」は、店舗カメラにより撮像された撮像画像と店舗端末により生成されたスクリーンショットとを含む。
【0109】
図9は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200の全体構成について説明する。
図9は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200の全体構成例を示す図である。
【0110】
実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれにより撮像されたカメラ映像を、顧客ごとに録画する。ネットワークカメラシステム200は、1台以上の店舗カメラMP1,…のそれぞれと、1台以上の店舗端末P1,…のそれぞれと、無線ルータR1と、ネットワークNWと、管理サーバS1と、を含んで構成される。なお、
図9に示す実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200において顧客端末PP1は、必須でなく省略されてもよい。
【0111】
実施の形態2における複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、複数の店舗端末P1,…のそれぞれと、管理サーバS1との間でデータ通信可能に接続される。複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、顧客端末PP1に表示された認証用データ(例えば、英数字を含む文字列、2次元バーコード、QRコード(登録商標)、バーコード等)、またはこの認証用データが紙等に印刷された認証用画像を撮像し、撮像された認証用データまたは認証用画像から認証情報を読み取る。複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、読み取られた認証情報と、店舗カメラ情報とを対応付けて管理サーバS1に送信し、顧客の認証処理を要求する。複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、管理サーバS1によって顧客の認証処理が行われることで、顧客を特定した顧客特定状態となる。
【0112】
複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、複数のカメラボタン16のそれぞれを備える。複数のカメラボタン16のそれぞれのうち第1のカメラボタンの一例としての録画ボタンは、店員による操作に基づいて、カメラ映像の録画開始の制御指令を生成する。また、複数のカメラボタン16のそれぞれのうち第2のカメラボタンの一例としての一時停止ボタンは、店員による操作に基づいて、カメラ映像の録画停止の制御指令を生成する。複数に店舗カメラMP1,…のそれぞれは、複数のカメラボタン16のそれぞれに対する店員操作に基づいて、カメラ映像の配信、カメラ映像の配信終了、カメラ映像の録画開始、カメラ映像の録画停止または一時停止、カメラ映像の録画再開、静止画の撮像等の各機能を実現する。
【0113】
複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、管理サーバS1による認証処理の結果、顧客が認証された場合、管理サーバS1から送信された顧客情報を取得して顧客を特定する。複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)先として設定された店舗端末に取得された顧客情報を送信する。
【0114】
また、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)先として設定された店舗端末から送信されたカメラ映像配信終了要求(制御指令)に基づいて、カメラ映像の配信を終了するとともに、顧客の特定状態を解除する。なお、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)が終了した旨の通知情報を生成して、管理サーバS1に送信してもよい。
【0115】
無線ルータR1は、1台以上の店舗カメラMP1,…のそれぞれと、1台以上の店舗端末P1,…のそれぞれとを、ネットワークNWを介した管理サーバS1との間のそれぞれでデータ通信可能に接続する。
【0116】
管理サーバS1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれ、複数の店舗端末P1,…のそれぞれ、および顧客端末PP1との間でデータ通信可能に接続される。管理サーバS1は、顧客端末PP1から送信されたログイン情報(例えば、ID(Identification)、パスワード等)に基づいて、顧客のアカウントへのログイン処理を実行する。同様に、管理サーバS1は、店舗BS内に設置された複数の店舗端末P1,…のそれぞれから送信されたログイン情報または複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信されたログイン情報に基づいて、店舗BS用のアカウントへのログイン処理を実行する。
【0117】
また、管理サーバS1は、ログイン状態にある顧客端末PP1から送信された顧客の認証用データの生成要求(制御指令)に基づいて、顧客の認証処理に使用される認証情報を含むワンタイムコードを生成(発行)して、顧客端末PP1に送信する。ここで、顧客端末PP1は、管理サーバS1から送信されたワンタイムコードに基づいて、認証用データ(例えば、英数字を含む文字列、2次元バーコード、QRコード(登録商標)、バーコード等)を生成して表示する。顧客端末PP1に表示された認証用データは、顧客を撮像するいずれか1台の店舗カメラにより撮像される。店舗カメラは、撮像された認証用データの撮像画像から認証情報を読み取って、管理サーバS1に送信する。
【0118】
管理サーバS1は、店舗カメラから送信された認証情報に基づいて、顧客の認証処理を実行し、認証処理に成功した場合(つまり、認証情報の正当性を認証した場合)、顧客情報と、店舗カメラ情報と、店舗端末情報とを紐付ける。また、管理サーバS1は、顧客を特定可能な顧客情報(例えば、ID、顧客名等)を店舗カメラに送信し、店舗カメラに顧客を特定させる。
【0119】
管理サーバS1は、顧客情報と、店舗カメラ情報と、店舗端末情報とが紐付けられている間(つまり、店舗カメラおよび店舗端末のそれぞれにより顧客が特定されている間)に、店舗カメラから顧客情報と対応付けられた録画用のカメラ映像が配信(送信)された場合、顧客情報に対応する顧客の録画フォルダ内に録画用のカメラ映像を録画する。
【0120】
なお、管理サーバS1は、録画用のカメラ映像に顧客情報が対応付けられていない場合(つまり、店舗カメラおよび店舗端末のそれぞれにより顧客が特定されていない場合)、この顧客の録画用のカメラ映像を録画するための名無しフォルダ(新規フォルダ)を生成し、この名無しフォルダへの録画用のカメラ映像の録画を実行する。
【0121】
また、管理サーバS1は、店舗端末から録画リストを要求する制御指令を受信した場合、この制御指令に対応付けられた顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダを特定し、特定された録画フォルダに録画されたすべてのカメラ映像のそれぞれを含む録画リストを生成して、店舗端末に送信する。なお、録画フォルダ内に静止画が録画されている場合、管理サーバS1は、すべてのカメラ映像とすべての静止画とを含む録画リストを生成してよい。実施の形態2における店舗端末は、管理サーバS1から送信された顧客の録画リストに含まれるカメラ映像のリスト表示、カメラ映像の再生等を実行する。
【0122】
なお、管理サーバS1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信されたカメラ映像の配信が終了した旨の通知情報を受け付けた場合、通知情報が送信された店舗カメラ情報に基づいて、顧客情報と、店舗カメラ情報と、店舗端末情報との紐付けを解除する。
【0123】
ネットワークNWは、無線ルータR1と管理サーバS1との間、管理サーバS1と顧客端末PP1との間のそれぞれをデータ通信可能に接続する。
【0124】
顧客端末PP1は、例えばスマートフォン、タブレット端末等であり、店舗BSに来店した顧客により操作される。顧客端末PP1は、ネットワークNWを介して管理サーバS1との間で無線通信可能に接続される。なお、顧客端末PP1の内部構成は、
図3に示す店舗端末P1,…のそれぞれの内部構成と同様であるため、説明を省略する。また、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200において顧客を特定しない場合(例えば、
図18に示すカメラ映像の録画手順例)には、顧客端末PP1は必須の構成でなく、省略されてもよい。
【0125】
次に、
図10を参照して、実施の形態2に係る管理サーバS1の内部構成について説明する。
図10は、実施の形態2に係る管理サーバS1の内部構成例を示すブロック図である。
【0126】
管理サーバS1は、1台以上の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信された録画用のカメラ映像を、顧客ごとに生成された録画フォルダまたは名無しフォルダに録画する。管理サーバS1は、インターネット回線通信IF30Aと、インターネット回線コントローラ30Bと、プロセッサ31と、メモリ32と、BUS33と、HDD34と、電源部35と、を含んで構成される。
【0127】
インターネット回線通信IF30Aは、ネットワークNWを介して無線ルータR1との間で通信可能に接続されて、データの送受信を実行する。
【0128】
インターネット回線コントローラ30Bは、インターネット回線通信IF30Aと、プロセッサ31、BUS33との間のデータの入出力に関する制御を実行する。インターネット回線コントローラ30Bは、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信され、インターネット回線通信IF30Aを経由して取得された録画用のカメラ映像(つまり、音声データおよび映像データ)をBUS33に出力する。また、インターネット回線コントローラ30Bは、プロセッサ31におけるアカウント管理制御部31Bから出力された認証用データをインターネット回線通信IF30Aに出力して、認証用データの生成要求(制御指令)が送信された顧客端末PP1に送信させる。
【0129】
プロセッサ31は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ32と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ31は、メモリ32に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。ここでいう各部は、OS処理部31A、アカウント管理制御部31B、および映像データ管理制御部31Cである。プロセッサ31は、OS処理部31A、アカウント管理制御部31B、および映像データ管理制御部31Cのそれぞれにより、店舗フォルダおよび録画フォルダの生成および管理を実行する機能、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれ、複数の店舗端末P1,…のそれぞれ、および顧客の顧客認証処理(ログイン処理)を実行する機能、顧客の認証処理に用いられるワンタイムコードを生成(発行)する機能、認証情報を認証する機能、録画用のカメラ映像の録画(管理)を実行する機能、顧客ごとの録画リストを生成する機能等を実現する。
【0130】
OS処理部31Aは、インターネット回線コントローラ30B、アカウント管理制御部31B、映像データ管理制御部31C、メモリ32、BUS33、およびHDD34等の各部の機能を実現するための処理および制御を実行する。
【0131】
アカウント管理制御部31Bは、ネットワークカメラシステム200を利用する複数の店舗のそれぞれのアカウントを生成して、HDD34における店舗管理用フォルダSLT(
図11参照)に記憶する。アカウント管理制御部31Bは、複数の店舗のアカウントのそれぞれに、店舗内に設置された1台以上の店舗カメラMP1,…のそれぞれの店舗カメラ情報を含む登録カメラリストと、これら1台以上の店舗カメラのカメラ映像を配信可能な1台以上の店舗端末P1,…のそれぞれの店舗端末情報を含む登録端末リストと、を記憶する。
【0132】
アカウント管理制御部31Bは、複数の顧客のそれぞれのアカウントを生成して、HDD34における顧客管理用フォルダCLT(
図11参照)に記憶する。アカウント管理制御部31Bは、各アカウントにログイン情報(例えば、ID、パスワード等)、顧客情報(例えば、ID、パスワード、顧客名、メールアドレス等)等を記憶する。
【0133】
アカウント管理制御部31Bは、顧客端末PP1から送信されたログイン情報(例えば、ID、パスワード等)に基づいて、顧客のアカウントへのログイン処理を実行する。アカウント管理制御部31Bは、顧客のアカウントがログイン状態である場合、認証用データの生成要求(制御指令)を受け付けて、ワンタイムコード発行部31Dにワンタイムコードを生成(発行)させる。アカウント管理制御部31Bは、ワンタイムコード発行部31Dにより生成されたワンタイムコードを、認証要求が送信された顧客端末に送信する。
【0134】
ワンタイムコード発行部31Dは、所定の有効期限または1度のみ使用可能なワンタイムコードを生成(発行)する。ワンタイムコード発行部31Dは、生成されたワンタイムコードの有効期限の情報を記憶する。
【0135】
アカウント管理制御部31Bは、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信された認証情報に基づいて、認証情報の正当性を認証する認証処理を実行する。アカウント管理制御部31Bは、認証情報の正当性を認証した場合、顧客情報と、店舗カメラ情報と店舗端末情報とを紐付ける。アカウント管理制御部31Bは、認証情報が送信された店舗カメラに顧客を特定するための顧客情報(例えば、ID、顧客名等)を送信して、店舗カメラおよび店舗端末のそれぞれに顧客を特定させる。
【0136】
一方、アカウント管理制御部31Bは、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信されたカメラ映像の配信が終了した旨の通知情報を受け付けた場合、通知情報が送信された店舗カメラ情報に基づいて、店舗カメラ情報と、顧客情報と、店舗端末情報との紐付けを解除する。
【0137】
映像データ管理制御部31Cは、HDD34における映像データ管理用ストレージSTV(
図11参照)内に、アカウント管理制御部31Bにより生成された店舗のアカウントごとにカメラ映像を録画するための店舗フォルダをそれぞれ生成する。さらに、映像データ管理制御部31Cは、店舗フォルダ内にこの店舗を利用する複数の顧客のそれぞれの録画用のカメラ映像を顧客ごとに録画するための複数の録画フォルダのそれぞれを生成する。
【0138】
また、映像データ管理制御部31Cは、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから配信(送信)された録画用のカメラ映像を、所定の店舗フォルダ内の所定の顧客の録画フォルダまたは名無しフォルダに録画する。
【0139】
また、映像データ管理制御部31Cは、複数の店舗端末P1,…のそれぞれから顧客の録画リストを要求する制御指令が送信されると、この制御指令に対応付けられた顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する顧客の録画フォルダを参照する。映像データ管理制御部31Cは、録画フォルダ内に録画されたすべてのカメラ映像とすべての静止画とを含む録画リスト生成して、店舗端末に送信する。実施の形態2における店舗端末は、管理サーバS1から送信された顧客の録画リストに含まれるカメラ映像の再生を実行する。
【0140】
メモリ32は、例えばプロセッサ31の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、プロセッサ31の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、プロセッサ31により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ31の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
【0141】
BUS33は、インターネット回線コントローラ30B、プロセッサ31およびHDD34との間で音声データおよび映像データの入出力を実行する。
【0142】
HDD(Hard Disk Drive)34は、補助記憶装置であり、各店舗または各顧客のアカウントに関する情報を記憶し、顧客ごとのカメラ映像および静止画を録画する。HDD34は、プロセッサ31におけるアカウント管理制御部31Bおよび映像データ管理制御部31Cにより管理される。
【0143】
電源部35は、管理サーバS1に電源を供給する。なお、電源部35は、外部の商用電源から電源の供給を直接得てもよいし、外部の商用電源から切り離された状態において管理サーバS1に電源を供給可能であってもよい。
【0144】
ここで、
図11を参照して、HDD34について説明する。
図11は、管理サーバS1のHDD34によるデータ管理例を説明する図である。なお、
図11に示す各種データは一例であって、これに限定されないことは言うまでもない。
【0145】
HDD34は、アカウント管理制御部31Bから出力された制御指令に基づいて、店舗ごとまたは顧客ごとのそれぞれのアカウントに関する情報を記憶するアカウント管理用ストレージSTACと、映像データ管理制御部31Cから出力された制御指令に基づいて、店舗または店舗を利用する顧客ごとのカメラ映像および静止画を録画する映像データ管理用ストレージSTVと、を有する。
【0146】
アカウント管理用ストレージSTACは、店舗ごとに生成された複数の店舗のアカウントのそれぞれの情報(例えば、店舗名、店舗ID、登録端末リスト、登録カメラリスト等)を記憶して管理する店舗管理用フォルダSLTと、顧客ごとに生成された複数の顧客のアカウントのそれぞれの情報(例えば、ID、パスワード、顧客名、メールアドレス等)を管理する顧客管理用フォルダCLTと、を有する。
図11に示す例における店舗管理用フォルダSLTは、複数の店舗AA,BB,CC,DD,EE,…のそれぞれのアカウントに関する情報を記憶する。また、顧客管理用フォルダCLTは、複数の顧客AAA,BBB,CCC,DDD,EEE,…のそれぞれのアカウントに関する情報を記憶する。
【0147】
映像データ管理用ストレージSTVは、ネットワークカメラシステム200を利用する店舗ごとに生成された複数の店舗フォルダSTVA,STVB,STVC,STVD,STVEのそれぞれを有する。
【0148】
店舗フォルダSTVAは、店舗AAで撮像されたカメラ映像または静止画を録画するためのフォルダである。店舗フォルダSTVAは、顧客AAAが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST11と、顧客BBBが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST12と、顧客DDDが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST13と、を有する。
【0149】
店舗フォルダSTVBは、店舗BBで撮像されたカメラ映像または静止画を録画するためのフォルダであり、顧客CCCが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST21を有する。
【0150】
店舗フォルダSTVCは、店舗CCで撮像されたカメラ映像または静止画を録画するためのフォルダである。店舗フォルダSTVCは、顧客BBBが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST31と、顧客DDDが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST32と、を有する。
【0151】
店舗フォルダSTVDは、店舗DDで撮像されたカメラ映像または静止画を録画するためのフォルダである。店舗フォルダSTVDは、顧客BBBが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST41と、顧客CCCが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST42と、を有する。
【0152】
店舗フォルダSTVEは、店舗EEでカメラ映像または静止画を録画するためのフォルダであり、顧客AAAが撮像されたカメラ映像を録画するための録画フォルダST51を有する。
【0153】
なお、上述した複数の店舗フォルダSTVA~STVEのそれぞれは、一例であって、これに限定されないことは言うまでもない。また、店舗フォルダSTVA~STVEのそれぞれは、店舗カメラおよび店舗端末のそれぞれで特定されていない顧客の録画用のカメラ映像および静止画(スクリーンショット)を録画する名無しフォルダを有していてもよい。
【0154】
次に、
図12~
図17を参照して、実施の形態2に係る顧客端末PP1および店舗端末P1,…の画面遷移と、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の録画手順および視聴手順とを説明する。
図12は、実施の形態2に係る顧客端末PP1の画面遷移例を説明する図である。
図13は、実施の形態2に係る店舗端末P1の画面遷移例を説明する図である。
図14は、実施の形態2に係る店舗端末P1の画面遷移例を説明する図である。
図15は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における顧客特定手順例を示すシーケンス図である。
図16は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の録画手順例を示すシーケンス図である。
図17は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の視聴手順例を示すシーケンス図である。
【0155】
なお、
図12~
図17におけるネットワークカメラシステム200の顧客特定手順、カメラ映像の録画手順および視聴手順は、一例として店舗カメラMP1が顧客「AAA」を撮像したカメラ映像を店舗端末P1に配信する例を説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0156】
まず、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における顧客特定手順例について説明する。なお、以下に説明する実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における顧客特定手順に含まれるカメラ映像の配信手順(具体的に、
図15に示すステップSt201~ステップSt203の処理)は、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100で説明したカメラ映像の配信手順と同様であるため、店舗端末P1に店舗カメラMP1のカメラ映像を配信する処理および手順については詳細な説明を省略する。
【0157】
店舗カメラMP1は、事前に店員により店舗カメラMP1の電源をONにされ、店員によるカメラボタン16の押下操作を受け付けることにより、登録端末リストに含まれるすべての店舗端末P1,…のそれぞれから送信される配信開始の要求の受け付けを開始する(St201)。
【0158】
店員は、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のそれぞれのうちカメラ映像の配信開始を要求するためのカメラボタンを押下する(St202)。
【0159】
店舗端末P1は、店舗カメラMP1からカメラ映像の配信が開始されると、カメラ視聴画面MN8(
図13参照)を生成して表示する(St203)。ここで、
図13に示すカメラ視聴画面MN8は、
図7に示すカメラ視聴画面MN5と同様である。カメラ視聴画面MN8は、ステップSt203において顧客情報が未特定状態であるため、録画リストアイコンIC17上に顧客情報が未特定であることを示す「顧客未選択」の文字が表示される。なお、
図13に示す「顧客未選択」の文字は一例であり、これに限定されず、例えば何も表示しないことで顧客情報が未特定であることを示してもよい。
【0160】
顧客は、顧客端末PP1に記憶された顧客用アプリケーションを起動し(St204)、管理サーバS1に記憶された顧客のアカウントにログインするためのログイン情報(例えば、ID、パスワード等)の入力操作を行う。なお、ここで顧客のアカウントは、管理サーバS1におけるHDD34のアカウント管理用ストレージSTAC内において既に生成済みであるものとする。顧客端末PP1は、顧客操作により入力されたログイン情報を管理サーバS1に送信する。ここで、
図12に示すホーム画面MN6は、顧客用アプリケーションが起動された後に顧客端末PP1の表示操作部23に表示される画面である。
【0161】
ホーム画面MN6は、ホーム画面MN6を表示するためのホームアイコンIC41と、顧客の録画リストを表示するための録画リストアイコンIC42と、管理サーバS1に認証用データの生成および送信を要求するための認証アイコンIC43と、他の操作(例えば、顧客のアカウントに関する情報の設定操作等)を行うための共通メニューアイコンIC44とを含んで生成される。なお、
図12に示すホーム画面MN6およびホーム画面に含まれるアイコンのそれぞれは、一例であってこれに限定されない。
【0162】
管理サーバS1は、顧客端末PP1から送信されたログイン情報に基づいて、顧客のアカウントへのログイン処理を実行する(St205)。管理サーバS1は、顧客端末PP1から送信されたログイン情報に基づくアカウントへのログイン処理が成功した(つまり、ログイン情報に基づいて顧客のアカウントを特定できた)と判定した場合、ログイン処理が成功した旨の通知を顧客端末PP1に送信する。
【0163】
顧客端末PP1は、管理サーバS1から送信されたログイン処理が成功した旨の通知に基づいて、ホーム画面MN6を生成して表示し、認証処理に使用される認証用データの生成要求を受け付ける。顧客端末PP1は、顧客操作により認証アイコンIC43が押下(選択)を受け付けると(St206)、認証用データの生成要求(制御指令)を生成し、生成された認証用データの生成要求を管理サーバS1に送信する。
【0164】
管理サーバS1は、顧客端末PP1から送信された認証用データの生成要求に基づいて、顧客の認証処理を行うためのワンタイムコードを生成(発行)する(St207)。管理サーバS1は、生成されたワンタイムコードに暗号化処理を施して、顧客端末PP1に送信する(St208)。
【0165】
顧客端末PP1は、管理サーバS1から送信された認証用データを含む認証画面MN7を生成(St209)して表示する(St210)。なお、ここで生成される認証用データは、例えば、英数字を含む文字列、2次元バーコード、QRコード(登録商標)、バーコード等であり、有効期限(例えば、30分、1時間、1日、1週間等)が設定されていてもよい。顧客は、認証画面MN7を表示した状態の顧客端末PP1を、顧客を撮像する店舗カメラMP1における撮像部13の撮像領域にかざして提示する。なお、店舗カメラMP1に提示される認証用データは、顧客端末PP1に表示された認証画面MN7に限定されなくてもよい。例えば、店舗カメラMP1に提示される認証用データは、紙に印刷されていてもよい。
【0166】
なお、認証用データは、顧客端末PP1に限定されず、店舗カメラMP1のカメラ映像の配信先として設定された店舗端末P1あるいは他の店舗端末(例えば、PC等)に送信されてもよい。これにより、店員は、店舗BS内に設置されたプリンタ等の印刷機を用いて店舗カメラMP1に提示される認証用データを紙に印刷できる。
【0167】
ここで、
図12を参照して、認証画面MN7について説明する。認証画面MN7は、例えば「認証用コードの提示 この画面をお店にご提示ください。」等のメッセージMS4と、顧客名「AAA」等の顧客に関する情報NM1と、認証用データRDと、名称変更アイコンIC45と、完了アイコンIC46と、を含んで生成される。名称変更アイコンIC45は、顧客操作により押下(選択)されると、顧客名の設定を変更する画面を生成する。また、完了アイコンIC46は、顧客を撮像する店舗カメラMP1による認証用データRDの撮像処理(読み取り処理)が完了した後に、顧客操作により押下(選択)される。なお、認証画面MN7は、少なくとも認証用データRDを含んで生成されていればよい。また、
図12に示す認証画面MN7は、認証用データの一例としてQRコード(登録商標)が表示された例を示すが、これに限定されず、例えば英数字を含む文字列、2次元バーコード、バーコード等であってもよい。
【0168】
店舗カメラMP1は、撮像部13により認証用データRDを撮像して、管理サーバS1による認証処理に必要な認証情報を読み取る(St211)。店舗カメラMP1は、読み取られた認証情報と、店舗カメラMP1の店舗カメラ情報と、を対応付けて管理サーバS1に送信し、認証情報の認証を要求する(St212)。
【0169】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から送信された認証情報に基づいて、認証情報の正当性を認証する認証処理を実行する(St213)。管理サーバS1は、認証情報の正当性を認証した場合、顧客情報と、店舗カメラMP1の店舗カメラ情報と、店舗端末P1の店舗端末情報とを紐付ける。管理サーバS1は、顧客のアカウントから顧客を特定可能な顧客情報(例えば、顧客名、顧客ID等)を抽出して店舗カメラMP1に送信する(St214)。
【0170】
店舗カメラMP1は、管理サーバS1から送信された顧客情報に基づいて、顧客を特定する(St215)とともに、カメラ映像の配信先として設定された店舗端末P1に顧客情報を送信する(St216)。なお、ここで店舗カメラMP1は、管理サーバS1から送信された顧客情報に基づいて、認証情報の正当性を認証した(つまり、認証処理が成功した)旨を示す通知を、LED17の点灯またはスピーカSP1による音声出力により行ってもよい。
【0171】
店舗端末P1は、店舗カメラMP1から送信された顧客情報に基づいて、顧客を特定する(St217)とともに、カメラ視聴画面MN9(
図13参照)を生成して表示操作部23に表示する。
【0172】
ここで、
図13を参照して、カメラ視聴画面MN9について説明する。カメラ視聴画面MN9は、店舗カメラMP1から送信されたカメラ映像を表示する視聴領域V2と、視聴領域V2に配信(表示)されたカメラ映像の録画を実行するための録画アイコンIC16と、過去に録画された顧客のカメラ映像または静止画を含む録画リストを表示するための録画リストアイコンIC18と、を少なくとも含んで生成される。また、カメラ視聴画面MN9は、ホームアイコンIC11と、カメラアイコンIC12と、録画リストアイコンIC13と、共通メニューアイコンIC14と、静止画アイコンIC15と、を含んで生成されてもよい。静止画アイコンIC15は、静止画を撮像するためにアイコンである。店舗端末P1は、店員または顧客操作により静止画アイコンIC15が押下(選択)されると、押下(選択)されたタイミングでカメラ視聴画面MN9のスクリーンショットを生成して録画する。スクリーンショットの生成処理は、後述する実施の形態2の変形例で詳細に説明する。
【0173】
次に、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の録画手順例について説明する。
【0174】
店員は、カメラ映像の録画を開始したいタイミングで、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のうちカメラ映像の録画を開始する録画ボタン(第1カメラボタンの一例)を押下する(St218)。なお、録画開始は、店舗端末P1に表示された録画アイコンIC16を店員が押下(選択)することで実行されてもよい。
【0175】
店舗カメラMP1は、店員による録画ボタンの押下に基づいて、カメラ映像の録画を開始するとともに、録画開始を要求する制御指令を生成し、生成された制御指令と、顧客情報と、録画用のカメラ映像とを対応付けて管理サーバS1に送信して、録画用カメラ映像の録画開始を要求する(St220)。
【0176】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から送信された顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダに録画用のカメラ映像の録画を開始する(St221)。店員は、カメラ映像の録画が開始されると、顧客への施術(ヘアアレンジ)を開始する(St222)。
【0177】
次に、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の録画停止手順について説明する。
【0178】
店員は、カメラ映像の録画を停止または一時停止したいタイミングで、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のうちカメラ映像の録画を一時停止する一時停止ボタン(第2カメラボタンの一例)を押下する(St223)。
【0179】
店舗カメラMP1は、店員による一時停止ボタンの押下に基づいて、カメラ映像の録画を一時停止するとともに(St224)、カメラ映像の録画を一時停止させる制御指令を生成して、管理サーバS1に送信する(St225)。
【0180】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から送信された録画の一時停止を要求する制御指令に基づいて、カメラ映像の録画を停止(中断)する(St226)。
【0181】
次に、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の録画再開手順について説明する。
【0182】
店員は、カメラ映像の録画を再開したいタイミングで、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のうちカメラ映像の録画を再開する録画ボタン(第1カメラボタンの一例)を押下する(St227)。
【0183】
店舗カメラMP1は、店員による録画ボタンの押下に基づいて、カメラ映像の録画を再開するとともに(St228)、カメラ映像の録画を再開させる制御指令を生成して、顧客情報と対応付けて管理サーバS1に送信する(St229)。
【0184】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1からカメラ映像の録画を再開させる制御指令を受信すると、顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する顧客の録画フォルダにカメラ映像の録画を再度開始する(St230)。なお、管理サーバS1は、カメラ映像の録画を一時停止(中断)する前に録画されたカメラ映像と、カメラ映像の録画を再開した後のカメラ映像とを1つの録画データとして録画してもよいし、異なる2つの録画データとして録画してもよい。
【0185】
次に、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200におけるカメラ映像の視聴手順について説明する。
【0186】
店員は、録画されたカメラ映像または静止画を視聴したいタイミングで、カメラ視聴画面MN9に表示された録画リストアイコンIC18を押下(選択)する(St231)。なお、録画リストアイコンIC18の押下(選択)操作は、店員に限定されず、顧客により行われてもよい。店舗端末P1は、店員操作により録画リストアイコンIC18が押下(選択)を受け付けると、顧客の録画リストを要求する制御指令を生成し、生成された制御指令と顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信する(St232)。
【0187】
管理サーバS1は、店舗端末P1から送信された顧客の録画リストを要求する制御指令に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダ内に録画されたすべてのカメラ映像のそれぞれを含む録画リストを生成し(St233)、店舗端末P1に送信する(St234)。
【0188】
店舗端末P1は、管理サーバS1から送信された顧客の録画リストに含まれる過去に録画されたすべてのカメラ映像のそれぞれのサムネイル画像を含む録画リスト画面MN10を生成して表示する(St235)。なお、以下で説明する録画リスト画面MN10は、一例として複数のカメラ映像のそれぞれのサムネイル画像と、複数の静止画のそれぞれのサムネイル画像とを含む例について説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0189】
ここで、
図14を参照して録画リスト画面MN10について説明する。録画リスト画面MN10は、過去に録画されたカメラ映像および静止画のそれぞれのサムネイル画像SM1,SM2,SM3,SM4,SM5,SM6を含む録画リストLTを含んで生成される。なお、
図14に示す録画リストLTは、顧客情報NM2として顧客名「AAA」を含んで生成されるが、必須でなく省略されてもよい。さらに、顧客情報NM2は、顧客名に限定されず、例えば顧客が設定したIDあるいはニックネーム等であってもよい。また、
図14に示す録画リストLTでは6つのサムネイル画像SM1~SM6のそれぞれを含んで生成される例を示すが、サムネイル画像の枚数はこれに限定されないことは言うまでもない。
【0190】
過去に録画されたカメラ映像のサムネイル画像SM1,SM2,SM5,SM6のそれぞれは、再生ボタンICPが重畳表示される。また、顧客端末PP1に共有済みであるカメラ映像または静止画のサムネイル画像SM1,SM2,SM5のそれぞれは、顧客端末PP1に共有済みであることを示す共有アイコンICSが重畳表示される。店舗端末P1は、店員操作により共有アイコンIC22(
図14における再生画面MN11を参照)が押下(選択)されると、再生中のカメラ映像または静止画を顧客端末PP1に共有する制御指令を生成して、管理サーバS1に送信する。なお、
図14に示す録画リストLTにおいて、再生ボタンICPの符号は、サムネイル画像SM1のみに図示し、他のサムネイル画像では省略している。同様に、共有アイコンICSの符号は、サムネイル画像SM2のみ図示し、他のサムネイル画像では省略している。顧客端末PP1は、顧客操作によりホーム画面MN6(
図12参照)に表示された録画リストアイコンIC42が押下(選択)されると、店員操作により共有操作されたカメラ映像または静止画のそれぞれのサムネイル画像SM1,SM2,SM5を含む録画リストLTを生成して表示する。
【0191】
店員は、録画リストLTに表示された複数のサムネイル画像SM1~SM6のそれぞれのうち再生(視聴)したいいずれか1つの録画ファイルのサムネイル画像を押下(選択)する(St236)。なお、サムネイル画像の選択操作は、顧客により行われてもよい。ここで、以下の説明では、再生(視聴)したい録画ファイルとしてカメラ映像のサムネイル画像SM1,SM2,SM5,SM6のうちいずれか1つのサムネイル画像が選択される例について説明する。
【0192】
店舗端末P1は、店員操作によるいずれか1つのサムネイル画像(つまり、録画ファイル)の押下(選択)を受け付けて、録画ファイルの再生画面MN11を生成して表示する(St237)とともに、店員により選択された1つのサムネイル画像(録画ファイル)の再生を要求する制御指令を生成して、管理サーバS1に送信する(St238)。
【0193】
管理サーバS1は、店舗端末P1から送信された録画ファイルの再生を要求する制御指令に基づいて、録画フォルダを参照し、要求された録画ファイルのデータの送信を開始する(St239)。管理サーバS1は、店舗端末P1に録画ファイルのデータを送信する(St240)。
【0194】
店舗端末P1は、管理サーバS1から送信された録画ファイルを再生画面MN11で再生する(St241)。
【0195】
ここで、
図14を参照して、再生画面MN11について説明する。再生画面MN11は、選択された録画ファイルを再生する視聴領域V3を少なくとも含んで生成される。また、再生画面MN11は、店員操作により視聴領域V3内のいずれかの場所が押下(選択)されると、複数の操作アイコンIC19,IC20,IC21のそれぞれ、シークバーSB、共有アイコンIC22、ダウンロードアイコンIC23、ミュートアイコンIC24、あるいは削除アイコンIC25等を表示する。なお、店舗端末P1は、店員だけでなく顧客により操作されてもよい。
【0196】
店舗端末P1は、店員操作により操作アイコンIC19が押下(選択)されると、録画リストLTに含まれる複数の録画ファイルのそれぞれのうち現在視聴領域V3に再生されている録画ファイルより時系列的に1つ前(つまり、現在再生中の録画ファイルよりも過去)に録画された録画ファイルを再生する。店舗端末P1は、店員操作により操作アイコンIC21が押下(選択)されると、録画リストLTに含まれる複数の録画ファイルのそれぞれのうち現在視聴領域V3に再生されている録画ファイルより時系列的に1つ後(つまり、現在再生中の録画ファイルよりも最新)に録画された録画ファイルを再生する。また、店舗端末P1は、店員操作により操作アイコンIC20が押下(選択)されると、録画ファイルの再生を一時停止する。なお、店舗端末P1は、録画ファイルの再生を一時停止すると、操作アイコンIC20を再生アイコン(例えば、
図14に示す再生ボタンICP)に切替えて表示する。店舗端末P1は、店員操作によりこの再生アイコンが押下(選択)されると録画ファイルの再生を再開する。
【0197】
シークバーSBは、視聴領域V3で再生中の録画ファイルの再生箇所をスライダSBBで可視化する。店舗端末P1は、店員操作によりスライダSBBの位置が変更されると、録画ファイルのうち変更後の位置に対応する再生箇所(時間)から再生を開始する。シークバーSBは、左端に現在の再生箇所を示す再生経過時間(
図14に示す例では「02:20」)を示し、バーの右端に録画映像の録画時間(
図14に示す例では「05:00」)を示す。
【0198】
店舗端末P1は、店員操作により共有アイコンIC22が押下(選択)されると、現在視聴領域V3に表示中、または再生中の録画ファイルのデータを、顧客の顧客端末PP1でもダウンロード、あるいはストリーミング再生可能に設定する制御指令を生成して、管理サーバS1に送信する。
【0199】
店舗端末P1は、店員操作によりダウンロードアイコンIC23が押下(選択)されると、現在視聴領域V3に表示中、または再生中の録画ファイルを店舗端末P1にダウンロードして、メモリ22または外部記憶媒体(不図示)に保存する。
【0200】
店舗端末P1は、店員操作によりミュートアイコンIC24が押下(選択)されると、スピーカSP2による現在視聴領域V3に表示中、または再生中の録画ファイルの音声出力を停止する。また、店舗端末P1は、店員操作によりミュートアイコンIC24が再度押下(選択)されると、スピーカSP2による音声出力を再開する。
【0201】
店舗端末P1は、店員操作により削除アイコンIC25が押下(選択)されると、現在視聴領域V3に表示中、または再生中の録画ファイルを削除する制御指令を生成して、管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、店舗端末P1から送信された制御指令に基づいて、この録画ファイルのデータを削除する。
【0202】
店員は、顧客に対する施術を終了すると(St242)、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のそれぞれのうちカメラ映像の配信を終了する終了ボタンを押下する(St243)。
【0203】
店舗カメラMP1は、店員による終了ボタンの押下に基づいて、店舗端末P1へのカメラ映像の配信を終了するとともに(St244)、店舗カメラMP1は、顧客(「AAA」)の特定状態を解除する(St245)。
【0204】
以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、施術を受ける顧客を事前に特定することにより、録画されたカメラ映像を顧客ごとに管理できる。これにより、ネットワークカメラシステム200は、顧客ごとの録画リストを生成して、録画されたカメラ映像のデータを顧客ごとに振り分けて管理できるため、店員による録画リストの管理をより効率的に支援できる。
【0205】
上述した
図15~
図17に示す実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における各処理手順例は、顧客を特定した場合のカメラ映像の録画処理の例を示した。ここで、
図18を参照して、顧客が特定できない場合(つまり、店舗カメラおよび店舗端末のそれぞれに顧客情報が送信されず、顧客が特定されていない場合)におけるネットワークカメラシステム200のカメラ映像の録画手順例および視聴手順例について説明する。
図18は、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における未特定顧客のカメラ映像の録画手順例を示すシーケンス図である。
【0206】
また、
図18を参照して説明する実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における未特定顧客のカメラ映像の録画手順例は、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100で説明したカメラ映像の配信手順と、
図15~
図17に示す実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200のカメラ映像の録画手順例および視聴手順例に示すステップSt201~ステップSt203、ステップSt218~ステップSt220、ステップSt222~ステップSt225、およびステップSt227~ステップSt229の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0207】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から送信された録画用のカメラ映像に顧客情報が対応付けられていない場合、店舗カメラMP1が設置された店舗BSの店舗フォルダ内にこの顧客のカメラ映像を録画するための名無しフォルダ(つまり、新規フォルダ)を生成し、この名無しフォルダに店舗カメラMP1から送信された録画用のカメラ映像の録画を開始する(St246)。
【0208】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から録画の一時停止を要求する制御指令が送信された場合には、店舗カメラMP1から送信された録画の一時停止を要求する制御指令に基づいて、名無しフォルダへの録画用のカメラ映像の録画を一時停止する(St247)。
【0209】
また、管理サーバS1は、店舗カメラMP1から録画の開始(再開)を要求する制御指令が送信された場合には、店舗カメラMP1から送信された制御指令に基づいて、名無しフォルダへの録画用のカメラ映像の録画を再開する(St248)。なお、カメラ映像の録画を一時停止(中断)する前に録画されたカメラ映像と、カメラ映像の録画を再開した後のカメラ映像とを1つの録画データとして録画してもよいし、異なる2つの録画データとして録画してもよい。
【0210】
以上により、ネットワークカメラシステム200は、施術を受ける顧客が事前に特定できない場合であっても、同一顧客ごとに録画ファイルを生成して録画リストを生成できるため、店員による録画リストの管理に要する作業負荷を減らすことができる。また、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、上述したように顧客ごとの録画リストを生成して、録画されたカメラ映像のデータを顧客ごとに振り分けて管理できるため、店員の店舗端末の操作ミス、録画リストの管理ミス等によって他の顧客の録画リストの表示、録画ファイルの再生および表示を防止できる。
【0211】
以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、店舗BS内に設置され、顧客姿を撮像可能な1台以上の店舗カメラMP1,…と、店舗カメラMP1,…と通信可能に接続された管理サーバS1と、を備える。店舗カメラMP1,…は、顧客の本人確認に用いる認証情報を読み取って管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、店舗カメラMP1,…から送信された認証情報の正当性を認証した場合に、認証情報に対応する顧客情報(例えば顧客のID、名前等)を取得して店舗カメラMP1,…に送信する。店舗カメラMP1,…は、管理サーバS1から送信された顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する顧客を特定し、特定された顧客を撮像したカメラ映像を顧客情報と対応付けて管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、店舗カメラMP1,…から送信されたカメラ映像を顧客情報に対応する録画フォルダに録画する。
【0212】
これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、施術を受ける顧客を事前に特定することにより、録画されたカメラ映像を顧客ごとに管理できる。これにより、ネットワークカメラシステム200は、顧客ごとの録画リストを生成して、録画されたカメラ映像のデータを顧客ごとに振り分けて管理できるため、カメラ映像の振り分けミスを効率的に抑制できるとともに、店員による録画リストの管理をより効率的に支援できる。
【0213】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における管理サーバS1は、店舗カメラMP1,…から顧客のカメラ映像の録画の終了指示を受信するまで、店舗カメラMP1,…から送信されたカメラ映像を顧客情報に対応する録画フォルダに録画する。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、同一顧客の複数のカメラ映像のそれぞれを、顧客情報に対応する同一録画フォルダに録画できる。
【0214】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、店舗BS内に設置され、店舗カメラMP1,…および管理サーバS1のそれぞれと通信可能に接続された店舗端末P1,…を更に備える。店舗端末P1,…は、店舗カメラMP1,…により顧客情報に対応する顧客が特定された後に、ユーザ操作により顧客の過去に録画されたカメラ映像を含む録画リストの生成要求を受け付けた場合、顧客の録画リストの生成要求を管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、店舗端末P1,…から送信された生成要求に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダに記録された全てのカメラ映像を含む録画リストを生成して店舗端末P1,…に送信する。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、顧客の過去に録画されたカメラ映像を含む録画リストを生成できる。
【0215】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における認証情報は、1次元コード(例えばバーコード等)または2次元コード(例えば、QRコード(登録商標)等)である。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、認証情報を用いて効率的に顧客を認証できる。
【0216】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における認証情報は、認証情報の有効期限の情報を含む。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、認証情報の長期使い回しによる情報漏洩、顧客情報の流出をより防止できるとともに、セキュリティを向上させることができる。
【0217】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における管理サーバS1は、クラウドサーバである。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、同一顧客が複数の店舗のそれぞれを利用する場合であっても、まとめて顧客情報(顧客のアカウント)を管理できる。顧客は、利用する店舗ごとにアカウントを作成しなくてもよいため、顧客の個人情報を効率的に管理できる。
【0218】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における店舗カメラMP1,…は、店員(ユーザの一例)操作を受け付け可能な第1のカメラボタンの一例としての録画ボタンと第2のカメラボタンの一例としての一時停止ボタンとを備え、第1のカメラボタンは、ユーザ操作に基づいて、録画開始の制御指令を生成し、第2のカメラボタンは、ユーザ操作に基づいて、録画停止の制御指令を生成する。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、顧客が店舗端末P1,…でカメラ映像を視聴している場合であっても、店員による第1カメラボタンの操作に基づくカメラ映像の録画開始と、第2カメラボタンの操作に基づくカメラ映像の録画停止とを実行できる。
【0219】
また、以上により、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200における店舗カメラMP1,…は、通常動作中に第1のモードで報知するLED17(インジケータの一例)を備え、顧客情報に対応する顧客を特定して顧客のカメラ映像を管理サーバS1に送信する間、LED17(インジケータの一例)に第1のモードと異なる第2のモードで報知させる。これにより、実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、顧客を特定しているか否かを店員に報知できる。
【0220】
(実施の形態2の変形例に至る経緯)
しかし、このような場合、また、例えば美容室等の店舗において、美容師等の技術者による来店顧客のヘアアレンジの施術中にヘアアレンジの過程等の様子をカメラで撮影し、このカメラと無線通信可能に接続されたタブレット端末等に撮影した動画を配信しながらタブレット端末を操作して静止画を撮像したいという要望がある。しかし、このような場合、静止画は、タブレット端末から送信された静止画を撮像するコマンド(制御指令)に基づいて、カメラにより撮像されるため、実際にタブレット端末を操作したタイミング(つまり、静止画を撮像したいタイミング)とカメラにより静止画が撮像されるタイミングとにずれが生じることがあった。さらに、タブレット端末とカメラとの間で行われるコマンドの送受信は、例えば無線ルータ等を介して行われるため、無線ルータの通信状況によってはコマンドの送受信にコンマ数秒の遅延が発生する可能性があり、撮りたい静止画を撮像できない可能性があった。
【0221】
(実施の形態2の変形例)
上述した実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200は、1台以上の店舗カメラMP1,…により撮像されたカメラ映像を顧客ごとに録画した録画リストを生成する例を示した。実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、1台以上の店舗カメラMP1,…により撮像されたカメラ映像の静止画と、1台以上の店舗端末P1,…により生成されたスクリーンショットとを録画する例について説明する。以降の実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200の説明では、実施の形態1に係るネットワークカメラシステム100および実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200と異なる構成および処理について説明する。
【0222】
実施の形態2の変形例に係る複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、店員操作によりカメラボタン16が押下されると、カメラボタン16が押下されたタイミングで撮像された撮像画像(静止画)と、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信された静止画と対応付けられた顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダに静止画を録画する。
【0223】
なお、実施の形態2の変形例に係る複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)先として設定されたいずれか1台の店舗端末から送信されたスクリーンショットを録画し、録画された静止画(スクリーンショット)のそれぞれと、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信してもよい。また、このような場合、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)先としていずれか1台の店舗端末が設定されたタイミング、または顧客が特定されてから、店員操作によりカメラ映像の配信(送信)を終了するまで、または顧客の特定が解除されるまでの間、店舗カメラおよび店舗端末により撮像された同一顧客の静止画(スクリーンショット)のそれぞれを録画し、同一顧客の静止画(スクリーンショット)のそれぞれと顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信してもよい。管理サーバS1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれから送信された静止画に対応付けられた顧客情報に基づいて、顧客に対応する録画フォルダに静止画を録画する。なお、管理サーバS1は、顧客情報が対応付けられていない場合には、店舗カメラ情報に基づいて、この店舗カメラ情報に対応する店舗の店舗フォルダ内に名無しフォルダを生成し、生成された名無しフォルダに静止画を録画する。
【0224】
また、実施の形態2の変形例に係る複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、いずれか1台の店舗カメラから送信されたカメラ映像を表示操作部23に表示している間に、店員操作により静止画アイコンIC15が押下(選択)されると、静止画アイコンIC15が押下(選択)されたタイミングで表示操作部23に表示されたカメラ視聴画面MN8またはカメラ視聴画面MN9を含むスクリーンショットを生成する。複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、生成されたスクリーンショット(静止画)と、顧客情報または店舗端末情報とを対応付けて管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、複数の店舗端末P1,…のそれぞれから送信された静止画に対応付けられた顧客情報に基づいて、顧客に対応する録画フォルダに静止画を録画する。なお、管理サーバS1は、顧客情報が対応付けられていない場合には、店舗端末情報に基づいて、この店舗端末情報に対応する店舗の店舗フォルダ内に名無しフォルダを生成し、生成された名無しフォルダに静止画を録画する。
【0225】
なお、実施の形態2の変形例に係る複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、カメラ映像を配信する店舗カメラから送信された静止画を録画し、静止画および生成されたスクリーンショットと、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信してもよい。また、このような場合、複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、カメラ映像の配信(送信)先としていずれか1台の店舗端末が設定されたタイミング、または顧客が特定されたタイミングから、店員操作によりカメラ映像の配信(送信)を終了したタイミング、または顧客の特定が解除されたタイミングまでの間、同一顧客の静止画(スクリーンショット)のそれぞれを録画し、録画されたすべての静止画(スクリーンショット)のそれぞれと、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信してもよい。さらに、顧客が特定されていない場合には、複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、録画されたすべての静止画(スクリーンショット)のそれぞれと、店舗端末情報とを対応付けて管理サーバS1に送信してもよい。
【0226】
なお、管理サーバS1は、複数の店舗カメラMP1,…のそれぞれまたは複数の店舗端末P1,…のそれぞれから顧客情報を受信しなかった場合、顧客が未特定であると判定し、この顧客の静止画およびカメラ映像を録画するための名無しフォルダを生成して、静止画および録画用のカメラ映像の録画を実行する。
【0227】
また、実施の形態2の変形例に係る管理サーバS1は、店舗端末から送信された録画リストを要求する制御指令に基づいて、顧客情報に対応する顧客の録画フォルダ内に録画されたすべての静止画(スクリーンショット)のそれぞれを含む録画リストを生成して、店舗端末に送信する。なお、ここで生成される録画リストは、録画フォルダ内に録画されたすべてのカメラ映像を含んでよい。
【0228】
実施の形態2の変形例における複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、
図14に示す録画リスト画面MN10のように管理サーバS1から送信された顧客の録画リストに含まれる複数のカメラ映像のそれぞれ、および複数の静止画(スクリーンショット)のそれぞれのサムネイル画像を表示する。また、複数の店舗端末P1,…のそれぞれは、録画リスト画面MN10に表示された複数のサムネイル画像SM1~SM6のそれぞれのうち店員または顧客操作により押下(選択)されたいずれか1つのカメラ映像(録画映像)の再生、または静止画(スクリーンショット)の表示を実行する。
【0229】
次に、
図19を参照して、静止画の撮像手順例について説明する。
図19は、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200における静止画の撮像手順例を示すシーケンス図である。なお、
図19を参照して説明するネットワークカメラシステム200における静止画の撮像手順例は、一例として店舗カメラMP1および店舗端末P1により実行される例について説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0230】
また、
図19に示す実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200における静止画の撮像手順例は、
図15に示す実施の形態2に係るネットワークカメラシステム200の顧客特定手順(ステップSt201~ステップSt217)と同様の処理を実行するため、同様の処理については詳細な説明を省略する。
【0231】
店員は、店舗端末P1に配信されて表示されているカメラ映像のスクリーンショットを生成したいタイミングで、カメラ視聴画面MN9に表示された静止画アイコンIC15を押下(選択)する(St301)。なお、静止画アイコンIC15の押下(選択)操作は、店員に限定されず、顧客により行われてもよい。
【0232】
店舗端末P1は、店員操作により静止画アイコンIC15が押下(選択)されると、静止画アイコンIC15が押下(選択)されたタイミングでカメラ視聴画面MN9のスクリーンショット(静止画)を生成して、メモリ22に録画する(St302)。
【0233】
店舗端末P1は、生成されたスクリーンショット(静止画)と、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信する(St303)。
【0234】
管理サーバS1は、店舗端末P1から送信された顧客情報に基づいて、この顧客情報に対応する録画フォルダにスクリーンショット(静止画)を録画する(St304)。
【0235】
また、店員は、店舗カメラMP1が備える複数のカメラボタン16のそれぞれのうち静止画を撮像可能な静止画ボタンを押下する(St305)。
【0236】
店舗カメラMP1は、店員操作による静止画ボタンの押下に基づいて、静止画ボタンが押下されたタイミングで顧客を撮像し(St306)、撮像された静止画顧客情報と、撮像された静止画とを対応付けて管理サーバS1に送信する(St307)。
【0237】
管理サーバS1は、店舗カメラMP1から送信された顧客情報に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダに静止画を録画する(St308)。
【0238】
店員は、録画されたカメラ映像または静止画を視聴したいタイミングで、カメラ視聴画面MN9に表示された録画リストアイコンIC18を押下(選択)する(St309)。なお、録画リストアイコンIC18の押下(選択)操作は、店員に限定されず、顧客により行われてもよい。店舗端末P1は、店員操作により録画リストアイコンIC18が押下(選択)を受け付けると、録画リスト画面MN10を生成して表示する(St310)。店舗端末P1は、顧客の録画リストを要求する制御指令を生成し、生成された制御指令と、顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信する(St311)。
【0239】
管理サーバS1は、店舗端末P1から送信された顧客の録画リストを要求する制御指令に基づいて、顧客情報に対応する録画フォルダに録画されたすべての静止画(スクリーンショット)を含む録画リストを生成し(St312)、店舗端末P1に送信する(St313)。なお、ここで生成される録画リストは、録画フォルダに録画されたすべてのカメラ映像を含んでもよいことは言うまでもない。
【0240】
店舗端末P1は、管理サーバS1から送信された顧客の録画リストに含まれる過去に録画された静止画(スクリーンショット)のサムネイル画像を含む録画リスト画面MN10を生成して表示する(St314)。
【0241】
店員は、録画リストLTに表示された複数のサムネイル画像SM1~SM6のそれぞれのうち閲覧したいいずれか1枚の静止画(スクリーンショット)のサムネイル画像を押下(選択)する(St315)。なお、ここではいずれか1枚の静止画(スクリーンショット)が選択される例について説明するが、いずれか1つのカメラ映像(録画ファイル)が選択されてもよいことは言うまでもない。
【0242】
店舗端末P1は、店員操作によるいずれか1枚の静止画(スクリーンショット)のサムネイル画像の押下(選択)に基づいて、静止画表示画面(不図示)を生成して表示する(St316)。
【0243】
以上により、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、店員による顧客の静止画を撮像するための撮像操作が店舗カメラMP1,…に対して行われた場合には、店舗カメラMP1,…で顧客を撮像し、また店員(顧客)による撮像操作が店舗端末P1,…に対して行われた場合には、店舗端末P1,…に表示されたカメラ映像を含む画面のスクリーンショットを生成することにより、撮像操作のタイミングと、実際の撮像のタイミングとのずれをより小さくした静止画(スクリーンショット)を得ることができる。また、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、このように撮像された静止画、または生成されたスクリーンショットを顧客ごとに生成された録画フォルダに録画する。これにより、店員は、複数の顧客のそれぞれの静止画(スクリーンショット)の管理を効率的に行うことができるとともに、また録画先として誤った(つまり、他の顧客の)録画フォルダに静止画を録画する等の管理ミスを減らすことができる。
【0244】
以上により、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、店舗BS内に設置され、顧客の姿を撮像可能な店舗カメラMP1,…と、店舗カメラMP1,…と通信可能に接続された店舗端末P1,…と、店舗カメラMP1,…および店舗端末P1,…と通信可能に接続された管理サーバS1と、を備える。店舗カメラMP1,…は、顧客を撮像したカメラ映像を店舗端末P1,…に送信する。店舗端末P1,…は、店舗カメラMP1,…から送信されたカメラ映像の表示画面(例えば、
図13に示すカメラ視聴画面MN8,MN9)を生成して表示し、店員または顧客(ユーザの一例)によるカメラ映像の静止画を撮像するための撮像操作に基づいて、撮像操作のタイミングで表示画面に表示されていたカメラ映像の静止画(スクリーンショット)を生成し、静止画と顧客情報とを対応づけて管理サーバS1に送信する。店舗カメラMP1,…は、店員による撮像操作を受け付け可能なカメラボタン16(操作部の一例)、を備え、カメラボタン16に対する撮像操作のタイミングで顧客を撮像し、撮像された顧客の静止画と顧客情報とを対応づけて管理サーバS1に送信する。管理サーバS1は、店舗端末P1,…または店舗カメラMP1,…から送信された顧客情報に対応する顧客の録画フォルダに静止画を録画する。
【0245】
これにより、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、店員による顧客の静止画を撮像するための撮像操作が店舗カメラMP1,…に対して行われた場合には、店舗カメラMP1,…で顧客を撮像し、また店員(顧客)による撮像操作が店舗端末P1,…に対して行われた場合には、店舗端末P1,…に表示されたカメラ映像を含む画面のスクリーンショットを生成することにより、撮像操作のタイミングと、実際の撮像のタイミングとのずれをより小さくした静止画(スクリーンショット)を得ることができる。また、ネットワークカメラシステム200は、このように撮像された静止画、または生成されたスクリーンショットを顧客ごとに生成された録画フォルダに録画できるため、顧客ごとの静止画を効率的に管理できる。
【0246】
また、以上により、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200における店舗端末P1,…は、生成された静止画を店舗カメラMP1,…に送信する。店舗カメラMP1,…は、店舗端末P1,…から送信された静止画と自店舗カメラにより撮像された静止画とを録画し、店員による顧客の撮像終了操作(例えば、複数のカメラボタン16のそれぞれのうちカメラ映像の配信を終了する終了ボタンの押下操作等)に基づいて、録画された顧客のすべての静止画と顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信して録画させる。これにより、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、顧客の撮像開始から店員による顧客の撮像終了操作が完了するまでの間に、店舗カメラMP1,…により撮像されたすべての静止画、および店舗端末P1,…により生成されたすべてのスクリーンショットを顧客情報に対応する録画フォルダに一括録画できるため、効率的に録画処理を実行できる。
【0247】
また、以上により、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200における店舗カメラMP1,…は、撮像された静止画を店舗端末P1,…に送信する。店舗端末P1,…は、店舗カメラMP1,…から送信された静止画と自店舗端末により生成された静止画とを録画し、店員による顧客の撮像終了操作に基づいて、録画されたすべての静止画と顧客情報とを対応付けて管理サーバS1に送信して録画させる。これにより、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、顧客の撮像開始から店員による顧客の撮像終了操作が完了するまでの間に、店舗カメラMP1,…により撮像されたすべての静止画、および店舗端末P1,…により生成されたすべてのスクリーンショットを顧客情報に対応する録画フォルダに一括録画できるため、効率的に録画処理を実行できる。
【0248】
また、以上により、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200における管理サーバS1は、クラウドストレージである。これにより、実施の形態2の変形例に係るネットワークカメラシステム200は、同一顧客が複数の店舗のそれぞれを利用する場合であっても、まとめて顧客情報(顧客のアカウント)を管理できる。顧客は、利用する店舗ごとにアカウントを作成しなくてもよいため、顧客の個人情報を効率的に管理できる。
【0249】
以上、添付図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0250】
本開示は、店舗内で撮像されたカメラ映像の視聴を適正に管理し、ヘアアレンジの施術を受けている顧客にカメラ映像の第三者による覗き見を抑制できるネットワークカメラシステムおよび映像配信方法として有用である。
【符号の説明】
【0251】
11,21,31 プロセッサ
12,22,32 メモリ
13 撮像部
16 カメラボタン
23 表示操作部
31B アカウント管理制御部
31C 映像データ管理制御部
31D ワンタイムコード発行部
34 HDD
100,200 ネットワークカメラシステム
BS 店舗
MP1,MP2 店舗カメラ
NW ネットワーク
P1,P2 店舗端末
PP1 顧客端末
R1 無線ルータ
S1 管理サーバ