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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】支給計算システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20241101BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024102176
(22)【出願日】2024-06-25
(62)【分割の表示】P 2023181238の分割
【原出願日】2023-10-20
【審査請求日】2024-06-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503319560
【氏名又は名称】株式会社バイトルヒクマ
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】土田 恵理
(72)【発明者】
【氏名】横田 千恵子
(72)【発明者】
【氏名】近藤 純平
(72)【発明者】
【氏名】金 ヌリ
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-099674(JP,A)
【文献】特開2007-172120(JP,A)
【文献】特許第7272534(JP,B1)
【文献】特許第7291920(JP,B1)
【文献】特開2004-118539(JP,A)
【文献】特開2016-206939(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の社員について当該社員の自宅の住所情報を含む社員情報を登録したファイルから前記社員情報を取得する社員情報取得手段と、
前記社員情報取得手段で取得した社員情報を社員情報記憶手段に登録する社員情報登録手段と、
前記社員情報記憶手段において前記社員情報が登録又は変更された場合に当該社員情報に含まれる前記住所情報をバッチリストに登録するバッチリスト登録手段と、
前記バッチリストのすべての前記住所情報について、前記バッチリストに含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記社員情報記憶手段の対応する社員情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する取得設定処理を行う駅情報設定手段と、
前記社員が自宅の最寄り駅と勤務先との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記社員が前記経路を利用した場合の通勤交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、
前記社員情報記憶手段の社員情報は、前記取得設定処理の実行とは独立に前記社員情報登録手段による登録後即時に利用可能となることを特徴とする支給計算システム。
【請求項2】
社員の自宅の住所情報を含む社員情報を個別に取得する第1社員情報取得手段と、
複数の社員について当該社員の自宅の住所情報を含む社員情報を登録したファイルから前記社員情報を取得する第2社員情報取得手段と、
前記第1社員情報取得手段又は前記第2社員情報取得手段で取得した社員情報を社員情報記憶手段に登録する社員情報登録手段と、
前記社員情報記憶手段において前記社員情報が登録又は変更された場合に当該社員情報に含まれる前記住所情報をバッチリストに登録するバッチリスト登録手段と、
前記バッチリストのすべての前記住所情報について、前記バッチリストに含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記社員情報記憶手段の対応する社員情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する取得設定処理を行う駅情報設定手段と、
前記社員が自宅の最寄り駅と勤務先との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記社員が前記経路を利用した場合の通勤交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、
前記社員情報記憶手段の社員情報は、前記取得設定処理の実行とは独立に前記社員情報登録手段による登録後即時に利用可能となることを特徴とする支給計算システム。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれか1項において、
前記バッチリスト登録手段は、前記登録又は変更された社員情報に前記最寄り駅情報が含まれている場合は、当該社員情報に含まれる前記住所情報について前記バッチリストへの登録を行わないことを特徴とする支給計算システム。
【請求項4】
複数の社員について当該社員の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を登録したファイルから前記勤務先情報を取得する勤務先情報取得手段と、
前記勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報を勤務先情報記憶手段に登録する勤務先情報登録手段と、
前記勤務先情報記憶手段において前記勤務先情報が登録又は変更された場合に当該勤務先情報に含まれる前記住所情報をバッチリストに登録するバッチリスト登録手段と、
前記バッチリストのすべての前記住所情報について、前記バッチリストに含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記勤務先情報記憶手段の対応する勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する取得設定処理を行う駅情報設定手段と、
前記社員が自宅と勤務先の最寄り駅との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記社員が前記経路を利用した場合の通勤交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、
前記勤務先情報記憶手段の勤務先情報は、前記取得設定処理の実行とは独立に前記勤務先情報登録手段による登録後即時に利用可能となることを特徴とする支給計算システム。
【請求項5】
社員の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を個別に取得する第1勤務先情報取得手段と、
複数の社員について当該社員の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を登録したファイルから前記勤務先情報を取得する第2勤務先情報取得手段と、
前記第1勤務先情報取得手段又は前記第2勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報を勤務先情報記憶手段に登録する勤務先情報登録手段と、
前記勤務先情報記憶手段において前記勤務先情報が登録又は変更された場合に当該勤務先情報に含まれる前記住所情報をバッチリストに登録するバッチリスト登録手段と、
前記バッチリストのすべての前記住所情報について、前記バッチリストに含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記勤務先情報記憶手段の対応する勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する取得設定処理を行う駅情報設定手段と、
前記社員が自宅と勤務先の最寄り駅との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記社員が前記経路を利用した場合の通勤交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、
前記勤務先情報記憶手段の勤務先情報は、前記取得設定処理の実行とは独立に前記勤務先情報登録手段による登録後即時に利用可能となることを特徴とする支給計算システム。
【請求項6】
請求項4及び5のいずれか1項において、
前記バッチリスト登録手段は、前記登録又は変更された勤務先情報に前記最寄り駅情報が含まれている場合は、当該勤務先情報に含まれる前記住所情報について前記バッチリストへの登録を行わないことを特徴とする支給計算システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支給対象者の支給金額の計算を支援するシステムに係り、特に、最寄り駅情報を登録する手間を低減するのに好適な支給計算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通勤交通費の新規発生、経路変更、打ち切り等による変更時に、通勤手当の計算及び給与への連携を行う技術として、例えば、特許文献1記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1記載の技術は、通勤交通費の新規発生、経路変更、打ち切り等の申請があると給与システムと連携して給与の交通費支給額を計算する技術であって、会社の通勤手当の支給基準や計算方法に関する定義を作成し、通勤交通費の申請データが入力されると通勤手当定義に基づいて申請データを通勤手当データに変換し、給与の交通費支給額を精算する場合は通勤手当データを計算し直す更新処理を行う。
【0004】
特許文献2記載の技術は、携帯電話機のGPS(Global Positioning System)から取得した位置情報を経路検索サーバに送信し、経路検索サーバは、受信した位置情報から経路データベースから最寄り駅を検索する(同文献〔0018〕)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-192201号公報
【文献】特開2001-318932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の技術において、社員が自宅の最寄り駅と勤務先の最寄り駅との間の移動で利用する経路を登録する場合、例えば、特許文献2記載の技術を適用し、自宅の最寄り駅を経路検索サーバから取得することにより登録することが考えられる。
【0007】
しかしながら、このような構成を採用した場合、手入力に比して社員1人1人の手間は少なくなるが、社員数が多い場合は全体の手間が大きくなるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、最寄り駅情報を登録する手間を低減するのに好適な支給計算システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の支給計算システムは、支給対象者の自宅の住所情報を含む対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段の対象者情報に基づいて、当該対象者情報に対し前記支給対象者の自宅の最寄り駅情報を設定する駅情報設定手段と、前記支給対象者が自宅の最寄り駅と勤務先との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記支給対象者が前記経路を利用した場合の交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記支給対象者の自宅の住所情報を前記対象者情報記憶手段から取得し、取得した住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記対象者情報記憶手段の当該対象者情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、複数の前記支給対象者について一括で行う。
【0010】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、複数の支給対象者について一括で処理が行われる。この一括処理では、支給対象者の自宅の住所情報が対象者情報記憶手段から取得され、取得された住所情報から最寄り駅情報が取得され、対象者情報記憶手段のその対象者情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。また、支給金額計算手段により、経路情報記憶手段の経路情報及び運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、支給対象者が経路を利用した場合の交通費の支給金額が計算される。
【0011】
ここで、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。以下、発明3、4及び6の支給計算システムにおいて同じである。
【0012】
〔発明2〕 さらに、発明2の支給計算システムは、発明1の支給計算システムにおいて、前記支給対象者の自宅の住所情報を含む対象者情報を登録したファイルから前記対象者情報を取得する対象者情報取得手段と、前記対象者情報取得手段で取得した対象者情報を前記対象者情報記憶手段に登録する対象者情報登録手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記対象者情報取得手段で取得した対象者情報に含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記対象者情報記憶手段の当該対象者情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、前記対象者情報登録手段による登録が完了した後に行う。
【0013】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、対象者情報登録手段による登録が完了した後に処理が行われる。この処理では、対象者情報取得手段で取得された対象者情報に含まれる住所情報から最寄り駅情報が取得され、対象者情報記憶手段のその対象者情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。
【0014】
ここで、対象者情報取得手段で取得した対象者情報に含まれる住所情報としては、例えば、対象者情報取得手段で取得した対象者情報、又は、対象者情報取得手段で取得し対象者情報記憶手段に登録された対象者情報が含まれる。すなわち、駅情報設定手段は、対象者情報取得手段で取得した対象者情報を最寄り駅情報の取得に用いてもよいし、対象者情報記憶手段の対象者情報を最寄り駅情報の取得に用いてもよい。以下、発明3の支給計算システムにおいて同じである。
【0015】
〔発明3〕 さらに、発明3の支給計算システムは、支給対象者の自宅の住所情報を含む対象者情報を登録したファイルから前記対象者情報を取得する対象者情報取得手段と、前記対象者情報取得手段で取得した対象者情報を対象者情報記憶手段に登録する対象者情報登録手段と、前記対象者情報記憶手段の対象者情報に基づいて、当該対象者情報に対し前記支給対象者の自宅の最寄り駅情報を設定する駅情報設定手段と、前記支給対象者が自宅の最寄り駅と勤務先との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記支給対象者が前記経路を利用した場合の交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記対象者情報取得手段で取得した対象者情報に含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記対象者情報記憶手段の当該対象者情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、前記対象者情報登録手段による登録が完了した後に行う。
【0016】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、対象者情報登録手段による登録が完了した後に処理が行われる。この処理では、対象者情報取得手段で取得された対象者情報に含まれる住所情報から最寄り駅情報が取得され、対象者情報記憶手段のその対象者情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。また、支給金額計算手段により、経路情報記憶手段の経路情報及び運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、支給対象者が経路を利用した場合の交通費の支給金額が計算される。
【0017】
〔発明4〕 さらに、発明4の支給計算システムは、支給対象者の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を記憶する勤務先情報記憶手段の勤務先情報に基づいて、当該勤務先情報に対し前記支給対象者の勤務先の最寄り駅情報を設定する駅情報設定手段と、前記支給対象者が自宅と勤務先の最寄り駅との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記支給対象者が前記経路を利用した場合の交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記支給対象者の勤務先の住所情報を前記勤務先情報記憶手段から取得し、取得した住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記勤務先情報記憶手段の当該勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、複数の前記勤務先について一括で行う。
【0018】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、複数の支給対象者について一括で処理が行われる。この一括処理では、支給対象者の勤務先の住所情報が勤務先情報記憶手段から取得され、取得された住所情報から最寄り駅情報が取得され、勤務先情報記憶手段のその勤務先情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。また、支給金額計算手段により、経路情報記憶手段の経路情報及び運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、支給対象者が経路を利用した場合の交通費の支給金額が計算される。
【0019】
〔発明5〕 さらに、発明5の支給計算システムは、発明4の支給計算システムにおいて、前記支給対象者の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を登録したファイルから前記勤務先情報を取得する勤務先情報取得手段と、前記勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報を前記勤務先情報記憶手段に登録する勤務先情報登録手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報に含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記勤務先情報記憶手段の当該勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、前記勤務先情報登録手段による登録が完了した後に行う。
【0020】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、勤務先情報登録手段による登録が完了した後に処理が行われる。この処理では、勤務先情報取得手段で取得された勤務先情報に含まれる住所情報から最寄り駅情報が取得され、勤務先情報記憶手段のその勤務先情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。
【0021】
ここで、勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報に含まれる住所情報としては、例えば、勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報、又は、勤務先情報取得手段で取得し勤務先情報記憶手段に登録された勤務先情報が含まれる。すなわち、駅情報設定手段は、勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報を最寄り駅情報の取得に用いてもよいし、勤務先情報記憶手段の勤務先情報を最寄り駅情報の取得に用いてもよい。以下、発明6の支給計算システムにおいて同じである。
【0022】
〔発明6〕 さらに、発明6の支給計算システムは、支給対象者の勤務先の住所情報を含む勤務先情報を登録したファイルから前記勤務先情報を取得する勤務先情報取得手段と、前記勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報を勤務先情報記憶手段に登録する勤務先情報登録手段と、前記勤務先情報記憶手段の勤務先情報に基づいて、当該勤務先情報に対し前記支給対象者の勤務先の最寄り駅情報を設定する駅情報設定手段と、前記支給対象者が自宅と勤務先の最寄り駅との間の移動で利用する経路に関する経路情報を記憶する経路情報記憶手段の経路情報、及び、前記経路に係る運賃に関する運賃情報を記憶する運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、前記支給対象者が前記経路を利用した場合の交通費の支給金額を計算する支給金額計算手段とを備え、前記駅情報設定手段は、前記勤務先情報取得手段で取得した勤務先情報に含まれる前記住所情報から最寄り駅情報を取得し、前記勤務先情報記憶手段の当該勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定する処理を、前記勤務先情報登録手段による登録が完了した後に行う。
【0023】
このような構成であれば、駅情報設定手段により、勤務先情報登録手段による登録が完了した後に処理が行われる。この処理では、勤務先情報取得手段で取得された勤務先情報に含まれる住所情報から最寄り駅情報が取得され、勤務先情報記憶手段のその勤務先情報に対し、取得された最寄り駅情報が設定される。また、支給金額計算手段により、経路情報記憶手段の経路情報及び運賃情報記憶手段の運賃情報に基づいて、支給対象者が経路を利用した場合の交通費の支給金額が計算される。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、発明1の支給計算システムによれば、複数の支給対象者について最寄り駅の設定処理が一括で行われるので、従来に比して、支給対象者の自宅の最寄り駅情報を登録する手間を低減することができる。
【0025】
さらに、発明2又は3の支給計算システムによれば、ファイルの対象者情報が対象者情報登録手段に登録される一方、最寄り駅情報についてはその登録完了後の処理により取得、設定されるので、対象者情報の早期利用を実現することができる。
【0026】
さらに、発明4の支給計算システムによれば、複数の支給対象者について最寄り駅の設定処理が一括で行われるので、従来に比して、支給対象者の勤務先の最寄り駅情報を登録する手間を低減することができる。
【0027】
さらに、発明5又は6の支給計算システムによれば、ファイルの勤務先情報が勤務先情報登録手段に登録される一方、最寄り駅情報についてはその登録完了後の処理により取得、設定されるので、勤務先情報の早期利用を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
図2】通勤交通費計算サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
図3】企業マスタテーブル400、勤務先マスタテーブル402、社員情報マスタテーブル404、社員別経路情報テーブル406及び社員別支給情報テーブル408のデータ構造を示す図である。
図4】社員別日割支給情報テーブル410、部署情報テーブル412、システム環境情報テーブル414、バッチジョブ定義情報テーブル416及びタスクスケジューラ情報テーブル418のデータ構造を示す図である。
図5】運賃情報テーブル420のデータ構造を示す図である。
図6】社員情報登録処理を示すフローチャートである。
図7】社員情報一覧画面500を示す図である。
図8】社員情報新規登録画面501を示す図である。
図9】インポート画面502を示す図である。
図10】最寄り駅情報取得処理を示すフローチャートである。
図11】バッチ処理を示すフローチャートである。
図12】通勤経路情報新規申請処理を示すフローチャートである。
図13】通勤経路申請画面510を示す図である。
図14】通勤経路申請画面520を示す図である。
図15】支給情報追加・修正処理を示すフローチャートである。
図16】経路一覧画面800を示す図である。
図17】支給情報一覧画面801を示す図である。
図18】給与連携基礎データ作成タスク登録処理を示すフローチャートである。
図19】通勤交通費の支給金額に変動が生じる例を説明する図である。
図20】給与連携バッチ処理プログラム実行処理を示すフローチャートである。
図21】バッチサーバ150におけるタスクスケジューラによるバッチ処理メインプログラムの実行処理の流れを示す図である。
図22】運賃改定に係る支給情報及び日割支給情報を計算する場合を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1図22は、本実施の形態を示す図である。
【0030】
本実施の形態において、「社員」とは、正社員、パート、その他の従業者をいう。
〔構成〕
まず、本実施の形態の構成を説明する。
【0031】
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
インターネット199には、図1に示すように、通勤交通費の計算及び通勤交通費の支給金額の計算を支援するサービス(以下「交通費給与連携支援サービス」という。)を提供する通勤交通費計算サーバ100と、通勤交通費の支給金額を計算するための各種基礎データの更新処理を実行するバッチサーバ150と、通勤交通費計算サーバ100及びバッチサーバ150で利用される各種テーブル情報を管理するデータベースサーバ170と、交通費給与連携支援サービスを利用する企業の社員ごとに設置された社員端末200とが接続されている。
【0032】
インターネット199には、図示省略するが、位置情報を提供する地図検索サーバと、駅情報を提供する駅情報検索サーバとが接続されている。地図検索サーバは、住所の文字列を含むリクエストを受信すると、受信した住所の文字列からその住所の位置情報をデータベースから検索しリクエスト元に提供する。駅情報検索サーバは、位置情報を含むリクエストを受信すると、受信した位置情報から最寄り駅情報をデータベースから検索しリクエスト元に提供する。
【0033】
〔通勤交通費計算サーバ100のハードウェア構成〕
次に、通勤交通費計算サーバ100の構成を説明する。
【0034】
図2は、通勤交通費計算サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
通勤交通費計算サーバ100は、図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0035】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44と、インターネット199に接続するための信号線とが接続されている。
【0036】
〔バッチサーバ150及びデータベースサーバ170のハードウェア構成〕
次に、バッチサーバ150及びデータベースサーバ170の構成を説明する。
【0037】
バッチサーバ150及びデータベースサーバ170は、通勤交通費計算サーバ100と同様のハードウェア構成を有する。
【0038】
〔社員端末200のハードウェア構成〕
社員端末200は、通勤交通費計算サーバ100のような据え置き型を想定した端末、又は、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末から構成されている。前者の場合、そのハードウェア構成は、通勤交通費計算サーバ100と同様となる。一方、後者の場合、そのハードウェア構成は、CPUと、アプリケーションソフトなどのプログラムやプログラムを実行するためのデータ等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、付属の各種装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されている。これらは、データを転送するための信号線で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0039】
I/Fには、付属の各種装置として、データ入力が可能で且つ画像信号に基づいて画面を表示可能なタッチパネル式の表示入力装置、記憶装置、無線通信装置、ビデオカメラ等が接続されている。
【0040】
〔各種テーブルについて〕
次に、データベースサーバ170の記憶装置に記憶されている各種テーブルのデータ構造を説明する。
【0041】
図3(a)~(e)は、企業マスタテーブル400、勤務先マスタテーブル402、社員情報マスタテーブル404、社員別経路情報テーブル406及び社員別支給情報テーブル408のデータ構造を示す図である。
【0042】
データベースサーバ170の記憶装置には、図3(a)~(e)に示すように、企業情報を登録する企業マスタテーブル400と、企業ごとの勤務先情報を登録する勤務先マスタテーブル402と、社員情報を登録する社員情報マスタテーブル404と、社員ごとの通勤経路の情報を登録する社員別経路情報テーブル406と、社員ごとの通勤交通費の支給情報を登録する社員別支給情報テーブル408とが記憶されている。
【0043】
企業マスタテーブル400には、図3(a)に示すように、企業ID及び適用開始日の組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、企業名、申請制御区分、社員グループ区分情報、適用開始日、適用終了日、最終更新日、最終更新者、その他の情報からなる主要情報が登録されている。
【0044】
ここで、企業IDは、企業を識別するための情報であり、例えば、企業ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、申請制御区分は、社員からの申請受付可否を設定する情報であり、社員グループ区分情報は、支給社員グループ、その他の社員グループの職系、事務所、所属等の区分を示す情報である。
【0045】
勤務先マスタテーブル402は、図3(b)に示すように、企業ID、勤務先ID及び適用開始日の組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、勤務先ID、勤務先名、勤務先住所、カレンダID、始業時刻、終業時刻、燃料単価種別ID、地図情報、適用開始日、適用終了日、最終更新日、最終更新者、その他の情報からなる主要情報が登録されている。
【0046】
ここで、勤務先IDは、勤務先を識別するための情報であり、例えば、勤務先ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、カレンダIDは、企業ごとに設定された勤務先の営業日と休日とが記されたカレンダを識別するための情報であり、例えば、カレンダの種類ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、燃料単価種別IDは、企業ごとに設定された燃料の単価種別を識別するための情報であり、例えば、単価種別ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。なお、燃料単価種別としては、ガソリン(レギュラー)、ガソリン(ハイオク)、ディーゼル(軽油)などの燃料ごとの単価種別と、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド電気自動車)、FCV(燃料電池自動車)などのエコ自動車の種類ごとの単価種別がある。また、地図情報は、勤務先の位置情報及び最寄り駅情報を含む。
【0047】
社員情報マスタテーブル404には、図3(c)に示すように、企業ID、社員ID及び適用開始日の組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、社員ID、社員名、社員名(カナ)、社員自宅の郵便番号、社員自宅の住所、電話番号、メールアドレス、勤務先ID、勤務先名、所属部署ID、所属部署名、社員区分、支給ルールID、パスワード、権限レベル、地図情報、適用開始日、適用終了日、最終更新日、最終更新者、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0048】
ここで、所属部署IDは、社員の所属する部署を識別するための情報であり、例えば、所属部署ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。社員区分は、正社員、パートなどを区分する情報であり、権限レベルは、人事権限、上位者権限及び社員権限のうちのいずれかを示す情報である。人事権限は、本システムの通勤費業務に関するすべての機能を利用することができる権限であり、上位者権限は、通勤経路の申請及び申請内容の承認作業のみをすることができる権限であり、社員権限は、通勤経路の申請のみをすることができる権限である。また、地図情報は、社員自宅の位置情報及び最寄り駅情報を含む。
【0049】
1人の社員は複数の勤務先に属することがある。例えば、月の上旬は勤務先Aに、月の下旬は勤務先Bに通勤するといった場合である。このため、社員情報マスタテーブル404には、1人の社員につき1又は複数の勤務先ID及び勤務先名を登録することができる。
【0050】
社員別経路情報テーブル406には、図3(d)に示すように、企業ID、社員ID及び経路IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、社員ID、乗物ID、経路方向種別、社員自宅の最寄り駅、勤務先ID、勤務先名、勤務先の最寄り駅、経路ID、通勤経路、経路利用期間、1ヵ月金額、3ヵ月金額、6ヵ月金額、12ヵ月金額、片道金額、片道距離、片道時間、乗換回数、経路基準日、適用開始日、適用終了日、最終更新日、最終更新者、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0051】
ここで、経路方向種別は、通勤手段の利用方向を示す情報であり往路、復路又は往復の情報となる。また、経路IDは、通勤経路を識別するための情報であり、例えば、通勤経路ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、通勤経路は、自宅から勤務先までの経路であり、例えば、通勤手段が鉄道であれば、「自宅→徒歩→最寄り駅(自宅)→途中駅→最寄り駅(勤務先)→徒歩→勤務先」となり、例えば、通勤手段が自動車であれば、「自宅→自動車→勤務先」となる。また、1ヵ月金額、3ヵ月金額、6ヵ月金額及び12ヵ月金額は、設定した通勤手段及び経路方向種別の1、3、6及び12ヵ月の通勤交通費の金額であり、経路基準日は、通勤経路が有効となる基準日である。
【0052】
通勤経路の目的地又は到着地が勤務先の場合、社員別経路情報テーブル406には、目的地又は到着地となる勤務先に関する勤務先ID及び勤務先名をその通勤経路と対応づけて登録する。また、上記のとおり1人の社員が複数の勤務先に属することがあることから、社員別経路情報テーブル406には、1人の社員につき1又は複数の経路情報を登録することができる。複数の勤務先に関する経路情報を登録する場合、社員別経路情報テーブル406には、1人の社員につき複数の勤務先に関する勤務先ID及び勤務先名が登録される。
【0053】
社員別支給情報テーブル408は、図3(e)に示すように、企業ID、社員ID、経路ID及び支給IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、社員ID、経路ID、支給ID、開始日、終了日、支給日、支払方法、支給対象期間、支給対象月数、支給/控除額、自己負担額、種別、期間、備考、解約日、支払詳細情報、定期月数、定期枚数、支給金額、支給金額合計、自己負担額合計、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0054】
ここで、支給IDは、支給情報を識別するための情報であり、例えば、支給情報ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、支払方法は、例えば、給与に組み込み、銀行口座への振り込み、現物(現金)支給などの通勤交通費の支払方法を示す情報であり、支給対象月数及び定期月数は、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月及び12ヵ月のいずれかとなる。また、支払詳細情報は、継続支給の対象であるか否か、支給サイクル固定の対象であるか否か、運賃改定処理対象であるか否かを示す情報である。
【0055】
図4(a)~(e)は、社員別日割支給情報テーブル410、部署情報テーブル412、システム環境情報テーブル414、バッチジョブ定義情報テーブル416及びタスクスケジューラ情報テーブル418のデータ構造を示す図である。
【0056】
データベースサーバ170の記憶装置には、図4(a)~(e)に示すように、社員ごとの日割通勤交通費の支給情報を登録する社員別日割支給情報テーブル410と、所属部署ごとの承認者及び代理申請者の情報を登録する部署情報テーブル412とが記憶されている。加えて、バッチサーバ150のIPアドレス等のシステム環境情報を登録するシステム環境情報テーブル414と、バッチ処理プログラムの物理ファイル名の情報等を含むバッチジョブの定義情報を登録するバッチジョブ定義情報テーブル416と、タスクスケジューラに登録したタスクを実行するための情報を登録するタスクスケジューラ情報テーブル418とが記憶されている。
【0057】
社員別日割支給情報テーブル410は、図4(a)に示すように、企業ID、社員ID、経路ID及び日割IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、社員ID、経路ID、日割ID、開始日、終了日、支給日、支払方法、日割支給対象期間、支給対象日数、利用方向種別(片道/往復)、支払詳細情報、支給金額、支給金額合計、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0058】
ここで、日割IDは、日割情報を識別するための情報であり、例えば、日割情報ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、日割支給対象期間は、通勤交通費を日割で計算する対象期間を示す情報であり、支給対象日数は、支給対象期間のうち通勤交通費を日割りで支払う日数の情報であり、利用方向種別(片道/往復)は、支給対象期間に利用した経路方向種別を示す情報である。また、支払詳細情報は、運賃改定処理対象であるか否かを示す情報である。
【0059】
部署情報テーブル412は、図4(b)に示すように、企業ごと及び所属部署ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、企業ID、所属部署ID、承認者ID、代理申請者ID、適用開始日、適用終了日、最終更新日、最終更新者、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0060】
ここで、承認者IDは、所属部署IDに対応する所属部署に所属する社員の通勤経路の申請について承認を行う権限を有する上司権限を有する社員の社員IDであり、代理申請者IDは、同じ所属部署に所属する他の社員について通勤経路の申請を代理で行うことができる権限を有する社員の社員IDである。
【0061】
システム環境情報テーブル414は、図4(c)に示すように、バッチサーバIPアドレス、バッチサーバユーザID、パスワード、サービスURL、パケット名、実費用パケット名、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0062】
ここで、バッチサーバユーザIDは、バッチサーバ150にアクセスするユーザを識別するための情報であり、例えば、ユーザごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、パケット名は、給与連携基礎データの作成で使用するパケット名であり、実費用パケット名は、実費処理で使用するパケット名である。
【0063】
バッチジョブ定義情報テーブル416は、図4(d)に示すように、テナント番号、バッチ処理ID、バッチ名称、バッチパス、バッチ物理ファイル名、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0064】
ここで、テナント番号は、給与連携基礎データの作成処理等のバッチ処理を実行するテナントの番号である。また、バッチ処理IDは、バッチ処理の種類を識別するための情報であり、例えば、バッチ処理の種類ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、バッチパスは、バッチ処理プログラムを保存している物理パス(バッチサーバ150側)であり、バッチ処理物理ファイル名は、バッチ処理プログラムの物理ファイル名である。
【0065】
タスクスケジューラ情報テーブル418は、図4(e)に示すように、テナント番号、バッチ処理ID及びタスクIDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、テナント番号、バッチ処理ID、バッチ処理パス、パラメータ情報、タスクID、ステータス、実行フラグ、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
【0066】
ここで、バッチ処理パスは、バッチ処理を統括するバッチ処理メインプログラムの物理ファイル名(フルパス)を示す情報であり、パラメータ情報は、バッチ処理で読み込むパラメータ情報である。例えば、給与連携基礎データの作成を行うバッチ処理(以下「給与連携バッチ処理」という。)であれば、通勤交通費の支給金額に変動が生じた支給情報を識別するための情報であり、企業ID、社員ID、支給ID(日割支給情報の場合は日割IDも)等を含む情報となる。
【0067】
図5は、運賃情報テーブル420のデータ構造を示す図である。
データベースサーバ170の記憶装置には、図5に示すように、電車やバス等の交通機関の運賃に関する運賃情報を登録する運賃情報テーブル420が記憶されている。
【0068】
運賃情報テーブル420は、図5に示すように、運賃IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードには、運賃ID、区間情報(例えば、出発駅及び到着駅それぞれの駅番号)、運賃種別(例えば、1ヵ月運賃、3ヵ月運賃、6ヵ月運賃、12ヵ月運賃、片道運賃)、運賃、運賃の改定日、最終更新日、最終更新者、その他の情報を含む主要情報が登録されている。運賃改定があった場合、同一の区間について改定日が異なるレコードが登録される。この場合、古い方の改定日のレコードに係る運賃が改定前の運賃、新しい方の改定日のレコードに係る運賃が改定後の運賃として特定することができる。
【0069】
社員の通勤交通費は、社員別経路情報テーブル406の経路情報及び運賃情報テーブル420の運賃情報に基づいて通勤経路に係る運賃を積算することにより計算することができる。また、通勤交通費を日割りで支給する場合は、社員別経路情報テーブル406の経路情報、社員別日割支給情報テーブル410の日割支給情報及び運賃情報テーブル420の運賃情報に基づいて通勤経路に係る運賃を積算することにより計算することができる。通勤交通費の計算方法は、公知の技術(例えば特開2003-90733号公報)を用いて行うことができる。
【0070】
なお、図示省略するが、データベースサーバ170の記憶装置には、テーブル400~418以外にも、通勤交通費を計算するための各種定義データ等が登録されたテーブル、通勤交通費を給与と連携するための各種基礎データが登録されたテーブルなどが記憶されている。基礎データテーブルとしては、具体的に、給与基礎データテーブル、課税基礎データテーブル、社会保険基礎データテーブル及び雇用保険基礎データテーブル等がある。
【0071】
ここで、給与基礎データは、通勤手当の支給金額のデータであり、課税基礎データは、通勤手当の支給金額に対する課税額又は非課税額のデータであり、社会保険基礎データは、通勤手当の支給金額に対する社会保険の保険金額のデータであり、雇用保険基礎データは、通勤手当の支給金額に対する雇用保険の保険金額のデータである。
【0072】
〔動作〕
次に、本実施の形態の動作を説明する。
〔社員情報登録処理〕
初めに、人事権限を有する社員(以下「人事社員」という。)が社員情報を登録する場合の通勤交通費計算サーバ100の動作を説明する。
【0073】
図6は、社員情報登録処理を示すフローチャートである。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図6のフローチャートに示す社員情報登録処理を実行する。
【0074】
社員情報登録処理は、CPU30において実行されると、図6に示すように、まず、ステップS100に移行して、社員端末200からの社員情報の新規登録要求を受信したか否かを判定し、新規登録要求を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS102に移行する。
【0075】
図7は、社員情報一覧画面500を示す図である。
ここで、交通費給与連携支援サービスの提供ページに人事権限を有するアカウントでログインすると、人事社員の社員端末200の表示装置には、トップページが表示される。トップページには、図示省略するが、「申請」「社員情報」「一括処理」「業務マスタ」などのメインメニューボタンが表示されている。なお、これらメインメニューボタンは常に画面上部に表示されており、トップページ以外のページからでも選択することができる。そして、人事社員が、社員端末200を介して「社員情報」のメニューボタンを選択(マウスによる押下又は指によるタッチ等を)することで、表示装置には、図7に示す社員情報一覧画面500が表示される。引き続き、社員情報一覧画面500にて、右下にある登録ボタン50を選択することで、社員情報の新規登録要求が通勤交通費計算サーバ100に送信される。
【0076】
ステップS102では、社員情報入力処理を実行する。
図8は、社員情報新規登録画面501を示す図である。
【0077】
ここで、社員情報入力処理が実行されると、まず、人事社員の社員端末200に対して、社員情報の入力画面情報を送信する。これにより、人事社員の社員端末200の表示装置には、図8に示す社員情報新規登録画面501が表示される。人事社員は、この画面において、社員情報マスタテーブル404に登録する情報を入力する。
【0078】
社員情報新規登録画面501では、図8に示すドロップメニュー52にて、登録対象の社員の所属部署を選択することができる。また、右下にある地図ボタン53を押下することで、社員自宅の最寄り駅を自動で最寄り駅一覧に入力し、最寄り駅登録ボタン54を押下することで、任意の最寄り駅の入力をすることができる。また、登録ボタン55を押下することで入力した最寄り駅を確定することができる。
【0079】
次いで、ステップS104に移行して、社員端末200からの登録申請を受信したか否かを判定し、登録申請を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS106に移行する。
【0080】
ここで、登録する社員情報の入力が完了し、社員端末200にて、図8に示す社員情報新規登録画面501の右下の登録ボタン55が選択されることで、登録申請が通勤交通費計算サーバ100に送信される。
【0081】
ステップS106では、入力された社員情報の内容を確認し、必須の記入欄への記入漏れがないと判定した場合に、入力された社員情報を社員情報マスタテーブル404に登録する。ステップS106の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0082】
一方、ステップS104で、登録申請を受信しないと判定した場合(NO)は、ステップS108に移行して、社員端末200からのキャンセル要求を受信したか否かを判定し、キャンセル要求を受信したと判定した場合(YES)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0083】
ここで、社員情報の入力途中で、社員端末200にて、図8に示す社員情報新規登録画面501の右下の戻るボタン56が選択されることで、入力をキャンセルするか否かのポップアップ画面(図示略)が表示され、そこでOKボタンを選択することで登録処理のキャンセル要求が通勤交通費計算サーバ100に送信される。
【0084】
一方、ステップS108で、キャンセル要求を受信しないと判定した場合(NO)は、ステップS104に移行する。
【0085】
一方、ステップS100で、新規登録要求を受信しないと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0086】
〔インポート処理〕
次に、社員情報をインポートする場合の通勤交通費計算サーバ100の動作を説明する。
【0087】
図9は、インポート画面502を示す図である。
インポート処理は、CSV(Comma Separated Values)ファイル等から社員情報を読み込み、読み込んだ社員情報を社員情報マスタテーブル404に登録する処理である。インポート処理の機能は、例えば、人事社員が利用することができる。
【0088】
CSVファイルには、例えば、社員情報マスタテーブル404の社員情報のうち地図情報以外の情報を少なくとも登録する。人事社員は、対象テーブル名として「社員情報」を選択し、取込ファイルとしてCSVファイルを選択する。そして、その他の情報を入力し、「実行」のボタン59をクリックすると、選択したCSVファイルから社員情報が読み込まれ、読み込まれた社員情報が社員情報マスタテーブル404に登録される。CSVファイルに地図情報が登録されていない場合、地図情報は、図10の最寄り駅情報取得処理により取得される。
【0089】
インポート処理においてCSVファイルの各レコードごとに最寄り駅を取得、設定する構成にあっては、駅情報検索サーバの処理時間等により社員情報のインポートが完了するまで相当な時間を要することが想定される。そこで、本実施の形態のように、地図情報以外の社員情報はCSVファイルから読み込み社員情報マスタテーブル404に即時に登録する一方、位置情報及び最寄り駅情報についてはその後のバッチ処理により順次取得、設定することにより社員情報の早期利用を実現することができる。
【0090】
〔最寄り駅情報取得処理〕
次に、社員自宅の位置情報及び社員自宅の最寄り駅情報を取得する場合の通勤交通費計算サーバ100の動作を説明する。
【0091】
社員自宅の最寄り駅は、社員情報を登録するときに入力するが、社員数が多い場合は手間が大きくなる。特に、人事社員が他の一般社員について最寄り駅の登録を行う業務の場合、人事社員の手間が大きくなる。そこで、本実施の形態では、人事社員は、社員情報を登録するときに社員自宅の住所を入力するだけにしておき、バッチ処理により、対象となる全社員について、社員自宅の住所から位置情報等をまとめて取得し、取得した位置情報等を社員情報マスタテーブル404に登録する。
【0092】
図10は、最寄り駅情報取得処理を示すフローチャートである。
最寄り駅情報取得処理は、CPU30において実行されると、図10に示すように、まず、ステップS200に移行する。
【0093】
ステップS200では、社員情報マスタテーブル404において、処理対象となる社員の社員情報が新規登録又は変更されたか否かを判定し、社員情報が新規登録又は変更されたと判定した場合(YES)は、ステップS202に移行する。なお、CSVファイルから社員情報がインポートされた後に最寄り駅情報取得処理が実行された場合、ステップS200では、インポートされた社員情報が新規登録されたと判定する。
【0094】
ステップS202では、処理対象となる社員の社員ID及び社員自宅の住所(文字列)を社員情報マスタテーブル404から取得し、ステップS204に移行して、取得した社員ID及び社員自宅の住所をバッチリストに登録する。地図情報が登録されている社員については、ステップS202、S204の処理をスキップしてもよい。
【0095】
次いで、ステップS206に移行して、すべての社員についてステップS200~S204の処理が完了したか否かを判定し、すべての社員について処理が完了したと判定した場合(YES)は、ステップS208に移行して、バッチ処理を実行し、一連の処理を終了する。
【0096】
一方、ステップS206で、すべての社員についてステップS200~S204の処理が完了していないと判定した場合(NO)は、処理対象を次の社員に変更し、ステップS200に移行する。
【0097】
一方、ステップS200で、社員情報が新規登録又は変更されていないと判定した場合(NO)は、ステップS206に移行する。
【0098】
〔バッチ処理〕
次に、ステップS208のバッチ処理を説明する。
図11は、バッチ処理を示すフローチャートである。
【0099】
バッチ処理は、ステップS208で実行されると、図11に示すように、まず、ステップS250に移行する。
【0100】
ステップS250では、社員ID及び社員自宅の住所をバッチリストから取得し、ステップS252に移行する。
【0101】
ステップS252では、ステップS250で取得した社員自宅の住所の文字列を含むリクエストを地図検索サーバに送信することにより社員自宅の位置情報を地図検索サーバから取得し、ステップS254に移行する。
【0102】
ステップS254では、ステップS252で取得した位置情報を含むリクエストを駅情報検索サーバに送信することにより社員自宅の最寄り駅情報を駅情報検索サーバから取得し、ステップS256に移行する。
【0103】
ステップS256では、ステップS252、S254で取得した位置情報及び最寄り駅情報を、ステップS250で取得した社員IDに対応する社員情報として社員情報マスタテーブル404に登録し、ステップS258に移行する。
【0104】
ステップS258では、バッチリストのすべてのレコードについてステップS250~S256の処理が完了したか否かを判定し、すべてのレコードについて処理が完了したと判定した場合(YES)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0105】
一方、ステップS258で、すべてのレコードについて処理が完了していないと判定した場合(NO)は、処理対象を次のレコードに変更し、ステップS250に移行する。
【0106】
〔通勤経路情報新規申請処理〕
次に、社員が通勤経路情報を新規に申請する場合の通勤交通費計算サーバ100の動作を説明する。なお、テーブル400~418へのアクセスは、実際は、通勤交通費計算サーバ100がデータベースサーバ170と通信することにより行うが、説明の平易化のため、通勤交通費計算サーバ100がテーブル400~418にアクセスするとして以下説明する。
【0107】
図12は、通勤経路情報新規申請処理を示すフローチャートである。
通勤経路情報新規申請処理は、CPU30において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS300に移行して、社員端末200からの新規申請要求を受信したか否かを判定し、新規申請要求を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS302に移行する。
【0108】
ここで、通勤経路情報の新規申請は、例えば、新入社員が初めて通勤経路情報を登録する場合、引っ越しをして通勤経路が変わった場合、又は勤務先が追加若しくは変更になった場合などに行われる。
【0109】
ステップS102では、申請情報入力処理を実行する。申請情報入力処理では、入力画面を介して、通勤手段(乗物ID)、申請理由、社員自宅の最寄り駅、勤務先の最寄り駅、経路方向種別等の通勤経路情報を入力することができる。
【0110】
図13は、通勤経路申請画面510を示す図である。
申請情報入力処理では、まず、図13に示すように通勤経路申請画面510が表示される。申請者(社員)は、通勤経路申請画面510において、適用開始日、通勤手段、交通会社、申請理由、社員自宅の住所、企業名、勤務先及び経路方向種別などを入力する。
【0111】
社員自宅の住所については、申請者の社員IDに対応する社員自宅の住所を社員情報マスタテーブル404から取得し表示する。
【0112】
勤務先については、申請者の社員IDに対応する勤務先を社員情報マスタテーブル404から取得し、ドロップダウンリスト52に表示する。1人の社員につき複数の勤務先が登録されている場合、ドロップダウンリスト52には複数の勤務先が表示される。申請者は、それら勤務先のうちいずれかを選択する。
【0113】
経路方向種別は、「往路」「復路」「往復」の3つのうちから1つを選択することができる。すなわち、往路しか利用しない場合、復路しか利用しない場合、往路と復路とで通勤経路が異なる場合、往復とも利用する場合などに、往路、復路及び往復で個別に通勤経路を設定することができる。
【0114】
図14は、通勤経路申請画面520を示す図である。
申請者は、その他の通勤経路情報を入力し、「次へ」のボタン53をクリックすると、図14に示すように通勤経路申請画面520が表示される。申請者は、通勤経路申請画面520において、社員自宅の最寄り駅、経由駅、勤務先の最寄り駅などを入力する。
【0115】
社員自宅の最寄り駅については、申請者の社員IDに対応する社員自宅の最寄り駅を社員情報マスタテーブル404から取得し、テキストボックス54に表示する。社員自宅の最寄り駅が複数登録されている場合、テキストボックス54には複数の最寄り駅が表示される。なお、社員自宅の最寄り駅は、「検索」のボタン55をクリックし手動で入力することもできる。
【0116】
勤務先の最寄り駅については、通勤経路申請画面510で選択された勤務先について、申請者の社員IDに対応する勤務先の最寄り駅を社員情報マスタテーブル404から取得し、テキストボックス56に表示する。勤務先の最寄り駅が複数登録されている場合、テキストボックス56には複数の最寄り駅が表示される。なお、勤務先の最寄り駅は、「検索」のボタン57をクリックし手動で入力することもできる。
【0117】
申請者は、その他の通勤経路情報を入力し、「次へ」のボタン58をクリックすると、社員自宅の最寄り駅と勤務先の最寄り駅との間の通勤経路の候補が表示される。社員自宅の最寄り駅又は勤務先の最寄り駅が複数存在する場合は、それら最寄り駅のすべての組み合わせについて、社員自宅の最寄り駅と勤務先の最寄り駅との間の通勤経路の候補が表示される。申請者は、表示された通勤経路の候補からいずれかを選択し、選択した通勤経路を通勤経路として申請することができる。
【0118】
次いで、ステップS304に移行して、社員端末200からの登録申請を受信したか否かを判定し、登録申請を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS306に移行する。
【0119】
ステップS306では、申請者の所属部署の情報(所属部署ID)を社員情報マスタテーブル404から取得するとともに、取得した所属部署IDに対応する承認先情報(承認権限を有する社員の社員ID)を部署情報テーブル412から取得する。
【0120】
ここで、所属部署IDは、ワークフロー専用の識別情報であり、異なる複数の実組織間で所属社員が同一の所属部署IDを有するように設定することが可能である。例えば、実組織である総務部に所属する社員A~Dと、実組織である営業部に所属する社員F~Iに対して、同一の所属部署IDである「B1」を設定することができる。なお、実組織については、社員情報マスタテーブル404の社員グループIDにて登録される。
【0121】
また、例えば、社員A及びFは上司権限を有する社員であるとして、ワークフローにおける承認権限が与えられているとする。また、社員Eは一般社員であり、代理申請権限が与えられているとする。ここで、承認権限は、ワークフローにおいて同じ所属部署(例えばB1)に所属する所属社員の申請内容を承認する権限であり、代理申請権限は、人事部以外の社員が他の所属社員の申請を代理で行う権限である。すなわち、承認権限を有する社員A及びFは、同じ所属部署B1の社員B~E及びG~Iの申請に対して承認を行うことができる。また、代理申請権限を有する社員Eは、同じ所属部署B1の社員A~D及びF~Iの申請処理を代理で行うことができる。
【0122】
これにより、実組織が異なっていても、部署情報テーブル412で定義された同一の所属部署IDで管理されている場合、実組織を跨いだ承認処理及び代理申請処理を行うことができる。すなわち、アメーバ状の承認ルートを構築することができる。
【0123】
次いで、ステップS308に移行して、取得した承認先情報に基づいて承認ルートを構築する。その後、構築した承認ルートに基づいてルート先の各承認者宛てに申請情報の承認要求を送信する。
【0124】
例えば、所属部署B1に所属する一般社員(A及びF以外)が通勤経路の申請を行った場合の承認先は、社員A及びFの双方となり、承認後の点検先は、例えば、所属部署B1を担当している人事社員J~Lの3人となる。なお、人事社員は、どの部署に対しても点検を行う権限を有している。
【0125】
すなわち、承認ルートは、まず「社員A及びF」となり、社員Aが先に承認後は「社員A→人事社員J~L」となる。一方、社員Fが先に承認後は、「社員F→人事社員J~L」となる。すなわち、承認は社員A及びFのいずれか一方が行えばよく双方共の承認は必要ない。また、承認後の点検は、所属部署B1を担当している人事社員J~Lの3人となり、点検についても人事社員J~Lのうちのいずれか一人が行えばよい。
【0126】
このようにして、承認及び点検が行われ申請が許可されることで申請情報が、社員別経路情報テーブル406、社員別支給情報テーブル408及び社員別日割支給情報テーブル410に登録される。すなわち、新たな通勤経路が登録されることによって、社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410に記憶された支給情報又は日割支給情報に通勤交通費の支給金額が変わる変動が生じる。
【0127】
ステップS308の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
一方、ステップS304で、登録申請を受信しないと判定した場合(NO)は、ステップS310に移行して、社員端末200からのキャンセル要求を受信したか否かを判定し、キャンセル要求を受信したと判定した場合(YES)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0128】
一方、ステップS310で、キャンセル要求を受信しないと判定した場合(NO)は、ステップS304に移行する。
【0129】
一方、ステップS300で、新規申請要求を受信しないと判定した場合(NO)は、新規申請要求を受信するまでステップS300で待機する。
【0130】
〔支給情報追加・修正処理〕
次に、人事社員が、社員別支給情報テーブル408及び社員別日割支給情報テーブル410に登録された支給情報の追加及び修正を行う場合の動作を説明する。
【0131】
通勤費給与連携サービスの提供ページに人事権限を有するアカウントでログインすると、人事社員の社員端末200の表示装置には、サービスのトップページが表示される。このトップページには、図示省略するが、「申請」「社員情報」「業務マスタ」などのメインメニューボタンが表示されている。なお、図示省略するが、これらメインメニューボタンは常に画面上部に表示されており、トップページ以外のページからでも選択することができる。そして、人事社員が、社員端末200を介して「社員情報」のメニューボタンを選択(マウスによる押下又は指によるタッチ等を)することで、表示装置には、図7に示す社員情報一覧画面500が表示される。ここで、人事社員は、通勤交通費の支給金額の計算に係る業務を行う権限を有している。
【0132】
支給情報追加・修正処理は、社員情報一覧画面500において追加又は修正対象の社員を選択し、経路一覧ボタン51を選択したあとに表示される経路一覧画面800において実行される処理である。経路一覧画面800には、選択社員が利用する通勤経路であって承認を受けた1又は複数の通勤経路が表示される。選択社員が複数の勤務先に属する場合、経路一覧画面800には、複数の勤務先のそれぞれについて自宅から勤務先までの通勤経路又は勤務先から自宅までの通勤経路が表示される。
【0133】
図15は、支給情報追加・修正処理を示すフローチャートである。図16は、経路一覧画面800を示す図である。図17は、支給情報一覧画面801を示す図である。
【0134】
支給情報追加・修正処理は、CPU30において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS400に移行する。
【0135】
ステップS400では、社員端末200からの情報に基づいて、経路一覧画面800に表示された選択社員の通勤経路一覧から選択された通勤経路について経路の修正ボタン80が選択されたか否かを判定する。そして、経路の修正ボタン80が選択されたと判定した場合(YES)は、支給情報一覧画面801の画面情報を社員端末200に送信する。すなわち、図16に示す経路一覧画面800にて経路の修正ボタン80が選択された場合は、社員端末200の表示装置に、図17に示す支給情報一覧画面801が表示される。
【0136】
次いで、ステップS402に移行して、社員端末200からの情報に基づいて、支給情報一覧画面801にて、追加ボタン82が選択されたか否かを判定する。そして、追加ボタン82が選択されたと判定した場合(YES)は、支給情報設定画面の画面情報を社員端末200に送信する。すなわち、図17に示す支給情報一覧画面801にて、日割支給情報が選択された状態で修正ボタン83が選択された場合は、社員端末200の表示画面に、日割支給情報設定画面(図示略)が表示される。なお、図示省略するが、定期の支給情報が選択された状態で修正ボタン83が選択された場合は、日割支給情報設定画面とは異なる定期の支給情報について追加設定できる画面が表示され、何も選択していない状態で追加ボタン82が選択された場合は、定期と日割の両方の支給情報を追加設定できる画面が表示される。
【0137】
次いで、ステップS404に移行して、支給情報追加処理を実行する。支給情報追加処理として、日割支給情報設定画面において、人事社員が入力した情報に基づいて、支給情報を追加する場合の処理を説明する。
【0138】
人事社員は、社員端末200を介して、日割支給情報設定画面にて必要な情報を入力する。具体的に、日割支給対象期間、支給対象日数、利用方向種別(片道/往復)を入力する。日割支給情報は、例えば、入社日が中途半端な日で、月の途中から出勤するような場合に、その月の出勤日だけ通勤交通費を日割で支給するような場合に設定される情報である。又は、例えば感染症の蔓延などによって在宅勤務を行う必要があり、週に2日だけ出勤するといった場合に出勤日だけ通勤交通費を日割で支給するような場合に設定される情報である。従って、日割対象の期間を日割支給対象期間として設定する。
【0139】
ここで、利用方向種別は、往路と復路で同じ通勤経路を利用したのであれば往復を選択し、往路と復路とで異なる通勤経路を利用した又は片道のみ利用したのであれば片道を選択する。これにより、支給対象期間の各日付に対して共通して往復又は片道が設定される。また、同じ通勤経路で片道だけ利用した日と、往復で利用した日とが混在する場合は片道又は往復のいずれかを選択後に日付ごとに個別に利用方向種別を設定することができる。
【0140】
また、日割支給情報の入力後に、日割支給情報設定画面に表示されたOKボタン(図示略)が選択されることで日割支給情報の入力が完了したと判定し、図17に示す支給情報一覧画面801に戻る。そして、支給情報一覧画面801には、新たに入力された日割支給情報が一覧に追加され、右下の確定ボタンが選択されることで、新たな日割支給情報が、社員別日割支給情報テーブル410に追加される。すなわち、日割支給情報の新規追加によって通勤交通費の支給金額に変動が生じる。
【0141】
ステップS404の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
一方、ステップS402で、追加ボタン82が選択されないと判定した場合(NO)は、ステップS406に移行して、社員端末200からの情報に基づいて、支給情報一覧画面801にて、選択支給情報について修正ボタン83が選択されたか否かを判定する。そして、修正ボタン83が選択されたと判定した場合(YES)は、支給情報設定画面の画面情報を社員端末200に送信する。すなわち、図17に示す支給情報一覧画面801にて、既に登録されている日割支給情報が選択された状態で修正ボタン83が選択された場合は、社員端末200の表示画面に、日割支給情報設定画面が既に情報が入力された状態で表示される。
【0142】
次いで、ステップS408に移行して、支給情報修正処理を実行する。支給情報修正処理は、日割支給情報設定画面にて既に入力された情報を修正する処理であり、支給情報追加処理と比較して、新たに情報を入力するか既に入力された情報を変更(修正)するかの違いのみで同様の処理となるので説明を省略する。また、日割支給情報が修正されることによって社員別日割支給情報テーブル410に記憶された日割支給情報に通勤交通費の支給金額が変わる変動が生じる。ステップS408の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0143】
一方、ステップS406で、修正ボタン83が選択されないと判定した場合(NO)は、ステップS410に移行して、追加ボタン82及び修正ボタン83を除く他のボタンが選択されたか否かを判定する。そして、他のボタンが選択されたと判定した場合(YES)は、他のボタンに対応する画面の画面情報を社員端末200に送信し、ステップS412に移行する。
【0144】
ステップS412では、選択された他のボタンに対応する処理を実行する。他のボタンとしては、図17に示すように、解約ボタン、削除ボタン、確定ボタン及びキャンセルボタンがある。解約ボタンが選択された場合は定期の解約処理が実行され、削除ボタンが選択された場合は選択支給情報の削除処理が実行され、キャンセルボタンが選択された場合は、通勤経路の修正がキャンセルされて経路一覧画面800に戻る処理が実行される。ステップS412の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0145】
一方、ステップS410で、他のボタンが選択されないと判定した場合(NO)は、ステップS402に移行する。
【0146】
一方、ステップS400で、経路の修正ボタン80が選択されないと判定した場合(NO)は、経路の修正ボタン80が選択されるまでステップS400で待機する。
【0147】
〔支給情報追加・修正処理〕
上記支給情報追加・修正処理と同様の機能は、一般社員も利用することができる。一般社員は、自己の支給情報について追加を行うことができる。ただし、一般社員が行った支給情報の追加については、承認先の承認を得てその内容が確定される点で異なる。
【0148】
〔給与連携基礎データ作成タスク登録処理〕
次に、通勤交通費の支給金額に変動が生じたことを契機に、バッチサーバ150に対して給与連携基礎データ作成タスクの登録を行う場合の通勤交通費計算サーバ100の動作を説明する。
【0149】
図18は、給与連携基礎データ作成タスク登録処理を示すフローチャートである。
給与連携基礎データ作成タスク登録処理は、CPU30において実行されると、図18に示すように、まず、ステップS500に移行する。
【0150】
ステップS500では、社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410の支給情報の変動が生じたか否かを判定する。そして、支給情報の変動が生じたと判定した場合(YES)は、ステップS502に移行する。
【0151】
図19は、通勤交通費の支給金額に変動が生じる例を説明する図である。
図19に示すように、社員による通勤経路の新規申請があってこの申請について上司の承認及び人事部の承認(許可)が得られた場合に、新規に申請された通勤経路に応じた支給情報が生成されて、それが社員別支給情報テーブル408に登録される。同様に、人事社員によって代理で通勤経路の新規申請があった場合も、申請された通勤経路に応じた支給情報が生成されて、それが社員別支給情報テーブル408に登録される。このような場合に、支給情報に支給金額が変わる変動があったか否かを判定する。
【0152】
また、人事社員の月次処理によって、例えば、通勤交通費を日割りで支給する計算が行われた場合に社員別日割支給情報テーブル410の登録内容に支給金額が変わる変動が生じるため、この変動を支給金額の変動と判定する。
【0153】
また、運賃改定によって、既に支給されている支給額との間に差額が生じる場合にもその差額の支給によって社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410の支給情報に支給金額が変わる変動が生じるため、この変動を支給金額の変動と判定する。また、日割支給額の登録、運賃改定による差額の調整処理が完了後に、給与データの給与連携システムへの出力処理が行われ、その後、先取りで次回の給与連携基礎データを作成する処理が行われる。このとき日割支給や運賃改定等によって先取りで作成した給与連携基礎データに変動が生じる場合は、この場合も社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410の支給情報に支給金額が変わる変動が生じるため、支給金額の変動が生じていると判定する。支給金額の変動は、例えば、運賃情報テーブル420において、前回の通勤交通費支給月の給与支給計算処理の完了以後の改定日が設定されたか否かで判定する。
【0154】
ステップS502では、支給金額が変動した支給情報に係るパラメータ情報をチェックする。チェックするパラメータ情報としては、給与連携バッチ処理を実行するテナントのテナント番号、企業ID、給与連携バッチ処理プログラムのID(以下「給与連携バッチ処理ID」という。)、ステップS500で支給金額が変わる変動があったと判定した支給情報の支給IDを含む。
【0155】
運賃改定処理対象として設定されている支給情報のうち運賃改定の対象となった支給情報(以下「運賃改定に係る支給情報」という。)の支給IDについては、例えば、次のとおりである。社員別経路情報テーブル406及び運賃情報テーブル420に基づいて、運賃改定の対象となった区間情報から該当の経路情報を特定し、特定した経路情報を用いて通勤交通費を計算した支給情報の支給IDを社員別支給情報テーブル408から取得する。取得した支給IDを含むパラメータ情報は、ステップS522においてタスクスケジューラ情報テーブル418に登録される。
【0156】
運賃改定処理対象として設定されている日割支給情報のうち運賃改定の対象となった日割支給情報(以下「運賃改定に係る日割支給情報」という。)の支給IDについては、例えば、次のとおりである。社員別経路情報テーブル406及び運賃情報テーブル420に基づいて、運賃改定の対象となった区間情報から該当の経路情報を特定し、特定した経路情報を用いて通勤交通費を計算した日割支給情報の支給ID及び日割IDを社員別日割支給情報テーブル410から取得する。取得した支給IDを含むパラメータ情報は、ステップS522においてタスクスケジューラ情報テーブル418に登録される。
【0157】
次いで、ステップS504に移行して、記憶装置42に記憶されたバッチジョブ定義情報テーブル416から、バッチ処理メインプログラムの物理ファイル名(フルパス)を取得する。ここで、バッチ処理メインプログラムは、給与連携バッチ処理等の各種バッチ処理を統括制御するプログラムであり、バッチ処理メインプログラムの実行時に設定するパラメータの内容によって実行されるバッチ処理が制御される。
【0158】
次いで、ステップS506に移行して、記憶装置42に記憶されたシステムの環境情報テーブル414から、バッチサーバ150のIPアドレス、ログインユーザID及びパスワードを取得し、ステップS508に移行する。
【0159】
ステップS508では、ステップS506で取得した情報に基づいて、バッチサーバ150にログインし、セッションを確立する。その後、ステップS510に移行する。
【0160】
ステップS510では、タスクスケジューラによるタスクの実行条件を作成する。タスクの実行条件は、バッチサーバ150との間の通信ラグを考慮した所定時間(以下「開始遅延時間」という。)後にタスクを実行するといった実行条件を作成する。開始遅延時間は、通勤交通費計算サーバサーバ100及びバッチサーバ150のシステム時刻が一致している場合、例えば、通勤交通費計算サーバ100のシステム時刻の2分後に設定する。システム時刻が所定時間ずれている場合は、システム時刻がずれている所定時間もさらに考慮する。すなわち、通信ラグを考慮してタスクスケジュールの登録から開始遅延時間後にタスクを実行するようにスケジュールを組む。
【0161】
また、通勤交通費計算サーバ100及びバッチサーバ150は、これらのオペレーティングシステム(OS)にタスクスケジューラが搭載されている。
【0162】
タスクスケジューラは、コンピュータプログラムの実行制御システムの一つで、利用者が指定したスケジュールや条件に基づいてプログラムの起動や終了を行い、実行状態や実行結果を記録して報告するものである。これにより、OS上での特定のコマンドや実行ファイルの起動や終了などをスケジュールに基づいて自動実行することができる。
【0163】
次いで、ステップS512に移行して、タスクのアクションを作成する。タスクのアクションは、実行プログラムと、実行パラメータ(実行プログラムに与える引数)とによって構成される。具体的に、実行プログラムは、バッチ処理メインプログラムとなり、実行パラメータは、テナント番号、給与連携バッチ処理ID及びタスクIDとなる。ここで、タスクIDは、タスクスケジューラに登録するタスクを識別するための情報である。
【0164】
次いで、ステップS514に移行して、タスク完了後のアクションに対する削除設定を作成する。ここで、支給金額に変動が生じた場合の給与連携基礎データの作成処理は、変動が生じたときにすぐに行われる処理であり、定期的に繰り返し行われる処理ではないためタスク完了後にアクションを削除する設定を作成する。具体的に、タスクが再度実行するようにスケジュールされていない場合に削除されるまでの時間を設定する。
【0165】
次いで、ステップS516に移行して、タスクスケジューラのインスタンスを作成する。すなわち、タスクスケジューラで実行するバッチ処理メインプログラム(給与連携バッチ処理)のインスタンスを作成する。すなわち、バッチ処理メインプログラム、実行パラメータなどを、バッチサーバ150のメインメモリ上に展開して処理・実行できる状態にする。
【0166】
ここで、給与連携バッチ処理は、通勤交通費の支給金額が変動したと判定後に、他の給与計算システムに通勤交通費の支給金額及び他の支給金額に係るデータを出力する前に実行する必要がある。そのため、給与連携バッチ処理は、支給金額に変動が生じたと判定後に速やかに実行されることが望ましい。
【0167】
また、タスクスケジューラでは、インスタンス単位で処理が実行され、複数のインスタンスを並列して実行することができる。
【0168】
次いで、ステップS518に移行して、ステップS510~S516で作成した各種情報をタスクスケジューラに登録する。すなわち、テナント番号、企業ID、給与連携バッチ処理ID、タスクスケジュール(年月日時分)、実行ユーザ等の情報が登録される。
【0169】
次いで、ステップS520に移行して、バッチサーバ150とのセッションを破棄し、ステップS522に移行する。
【0170】
ステップS522では、タスクスケジューラに登録したタスクの実行に必要な情報であるタスクスケジューラ情報をタスクスケジューラ情報テーブル418に登録する。具体的に、テナント番号、バッチ処理ID、バッチ処理パス、パラメータ情報、タスクID、ステータス、実行フラグ、その他の情報をタスクスケジューラ情報テーブル418に登録する。ステップS522の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0171】
なお、ステップS508~S520の処理は、例えば、OSに搭載されたコマンドラインインターフェース(例えば、OSがWindowsの場合に「Windows PowerShell(登録商標)」)を用いて自動で行われる処理となる。
【0172】
一方、ステップS500で、支給情報の変動が生じていないと判定した場合(NO)は、支給情報の変動が生じるまでステップS500で待機する。
【0173】
〔給与連携バッチ処理プログラム実行処理〕
給与連携バッチ処理プログラム実行処理は、バッチサーバ150において、タスクスケジューラによって実行される処理となる。
【0174】
図20は、給与連携バッチ処理プログラム実行処理を示すフローチャートである。図21は、バッチサーバ150におけるタスクスケジューラによるバッチ処理メインプログラムの実行処理の流れを示す図である。
【0175】
バッチサーバ150のCPUは、ROMの所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図20のフローチャートに示す給与連携バッチ処理プログラム実行処理を実行する。
【0176】
給与連携バッチ処理プログラム実行処理は、CPUにおいて実行されると、図20に示すように、まず、ステップS600に移行する。
【0177】
ステップS600では、登録されたタスクの実行時刻になったか否かを判定し、実行時刻になったと判定した場合(YES)は、ステップS602に移行する。
【0178】
ここでは、図21に示すように、登録してから開始遅延時間後にバッチ処理メインプログラムが実行するようにタスクスケジュールがタスクスケジューラに登録されているため、登録から開始遅延時間後に実行時刻となる。
【0179】
ステップS602では、タスクスケジューラに登録された実行パラメータをチェックする。ここで、実行パラメータは、テナント番号、給与連携バッチ処理ID及びタスクIDとなる。
【0180】
次いで、ステップS604に移行して、ステップS602でチェックした実行パラメータに対応するタスクの実行に必要なパラメータ情報をタスクスケジューラ情報テーブル418から取得する。具体的に、図21に示すように、パラメータ情報として、実行するタスクのテナント番号、バッチ処理ID及びタスクIDに対応するパラメータ情報を取得する。
【0181】
次いで、ステップS606に移行して、タスクスケジューラに登録された各種情報及びステップS604で取得したパラメータ情報に基づいてバッチ処理メインプログラムが実行され、給与連携バッチ処理プログラムが実行される。バッチ処理メインプログラムは、給与連携バッチ処理IDに対応する給与連携バッチ処理プログラム(モジュール)を、例えばバッチサーバ150の記憶装置に記憶されたバッチ処理業務モジュールライブラリ(図示略)から読み出す。そして、読み出した給与連携バッチ処理プログラムを実行する。
【0182】
給与連携バッチ処理プログラムが実行されると、図21に示すように、ステップS604で取得したパラメータ情報に対応する支給情報の変動内容を元に、給与連携基礎データ(給与基礎データ、課税基礎データ、社会保険基礎データ及び雇用保険基礎データ)の各計算値を再計算し、各種基礎データテーブルに登録されている各種基礎データの計算値を再計算後のデータに更新する。
【0183】
ここで、通勤交通費の支給金額を計算する給与支給計算処理には、社員に支給する支給金額のうち通勤交通費の支給金額及び通勤交通費に応じて変動する支給金額を計算する第1計算処理がある。また、給与支給計算処理には、他の支給金額(例えば残業代等)を計算する第2計算処理がある。さらに、第1計算処理及び第2計算処理の処理結果に基づいて支給金額を計算する第3計算処理がある。なお、第2計算処理及び第3計算処理は、例えば、他の給与計算システムにて行われる処理となる。給与連携バッチ処理では、第1計算処理が実行される。
【0184】
給与連携バッチ処理は、当月に支給すべき通勤交通費の支給金額について一括で計算するのではなく、支給情報の単位で時系列に分散して実行される。例えば、通勤経路の新規申請や変更申請があった場合は、その申請に係る支給金額をそのタイミングで計算し、運賃改定があった場合は、運賃改定に係る支給金額をそのタイミングで計算する。
【0185】
また、給与連携バッチ処理では、所定期間ごとに(通勤交通費の支給月ごと(例えば、1ヵ月ごと、3ヵ月ごと等))に通勤交通費の支給金額が計算される。そのため、給与連携バッチ処理プログラムの実行は、前回の通勤交通費支給月の給与支給計算処理の完了後から、次回の通勤交通費支給月の給与支給計算処理の実行タイミングの前までの期間内に行われる。ここで、「給与支給計算処理の実行タイミング」とは、給与支給計算処理のうち第2計算処理及び第3計算処理が例えば月次の一括処理であり、第2計算処理及び第3計算処理が実行されるタイミングをいう。また、通勤交通費支給月の給与支給計算処理では、第1計算処理、第2計算処理及び第3計算処理のうち未計算の計算処理が行われる。
【0186】
図22は、運賃改定に係る支給情報及び日割支給情報を計算する場合を示すタイムチャートである。
【0187】
図22の例では、前回の給与支給計算処理の完了後に運賃改定があり、この運賃改定により社員A及び社員Cの通勤交通費の支給金額に変動が生じた場合、社員Aの支給情報及び社員Cの支給情報に係る給与連携バッチ処理が実行される。その後再び運賃改定があり、この運賃改定により社員B及び社員Dの通勤交通費の支給金額に変動が生じた場合、社員Bの支給情報及び社員Dの支給情報に係る給与連携バッチ処理が実行される。その後、次回の給与支給計算処理の実行タイミングになると、第2計算処理及び第3計算処理が実行される。このように、運賃改定があった場合その都度、全社員の支給情報が再計算されるのではなく、該当の社員の支給情報が再計算される。
【0188】
次いで、ステップS608に移行して、タスク完了後のタスクスケジューラ情報をタスクスケジューラ情報テーブル418から削除し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0189】
一方、ステップS600で、タスクの実行時刻になっていないと判定した場合(NO)は、実行時刻になるまでステップS600で待機する。
【0190】
〔実施の形態の効果〕
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、社員情報マスタテーブル404から社員自宅の住所を取得し、取得した社員自宅の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、社員情報マスタテーブル404のその社員情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理(図11)を、複数の社員について一括で行う。
【0191】
これにより、複数の社員について最寄り駅の設定処理が一括で行われるので、従来に比して、社員の自宅の最寄り駅情報を登録する手間を低減することができる。
【0192】
さらに、本実施の形態では、社員自宅の住所を含む社員情報を少なくとも登録したCSVファイル等から社員情報を取得し、取得した社員情報を社員情報マスタテーブル404に登録する一方、CSVファイル等の社員情報に含まれる社員自宅の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、社員情報マスタテーブル404のその社員情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理(図11)を、CSVファイル等の社員情報(地図情報以外の情報)の社員情報マスタテーブル404の登録完了後に行う。
【0193】
これにより、CSVファイル等の社員情報が社員情報マスタテーブル404に登録される一方、位置情報及び最寄り駅情報についてはその登録完了後のバッチ処理により取得、設定されるので、社員情報の早期利用を実現することができる。
【0194】
さらに、本実施の形態では、一の社員が属する複数の勤務先のそれぞれについてその社員が自宅とその勤務先との間の移動で利用する通勤経路に関する経路情報、及び、一の社員が複数の通勤経路を利用した実績に関する日割支給情報を取得し、取得した経路情報及び日割支給情報、並びに運賃情報テーブル420の運賃情報に基づいて、一の社員が複数の通勤経路を利用した場合の支給金額を計算する。
【0195】
これにより、複数の勤務先に属する社員に対し、通勤経路の利用に応じて交通費の日割り支給を行う場合の支給金額を計算することができる。
【0196】
さらに、本実施の形態では、社員別経路情報テーブル406の経路情報及び運賃情報テーブル420の運賃情報に基づいて、運賃改定の対象となった支給情報を特定し、特定した支給情報に係る支給金額を計算するため給与連携バッチ処理を実行する。
【0197】
これにより、運賃改定があった場合に給与連携バッチ処理が時系列で分散して実行されるので、給与支給計算処理の負荷を低減することができる。すなわち、運賃改定があった場合に、運賃改定に係る支給金額を再計算することができるので、全社員の分を一括で計算するよりも給与支給計算処理に係る負荷を低減することができる。
【0198】
さらに、本実施の形態では、通勤交通費の支給金額に変動が生じる支給情報の変更があったと判定されたときに、通勤交通費の支給金額を計算又は再計算するため給与連携バッチ処理を実行する。
【0199】
これにより、通勤交通費の支給金額が変動した場合に給与連携バッチ処理が時系列で分散して実行されるので、給与支給計算処理の負荷を低減することができる。すなわち、通勤交通費の支給金額が変動した場合に、変動に係る社員の通勤交通費の支給金額又は通勤交通費に応じて変動する支給金額を再計算することができるので、全社員の分を一括で計算するよりも給与支給計算処理に係る負荷を低減することができる。
【0200】
さらに、本実施の形態では、通信ラグを考慮してタスクスケジュールの登録から開始遅延時間後にタスクを実行するようにスケジュールを組み、登録から所定時間を空けて給与連携バッチ処理プログラムを実行する。
【0201】
これにより、通信ラグが生じた場合にバッチサーバ150で給与連携バッチ処理が実行できない可能性を低減することができる。
【0202】
さらに、本実施の形態では、社員又は代理申請者(人事社員含む)が通勤経路情報の申請又は代理申請を行って、この申請が上司社員及び人事社員に承認され、対象社員の支給情報が初めて社員別支給情報テーブル408に登録された場合に、通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定する。加えて、通勤経路情報の申請が承認されて社員別支給情報テーブル408に登録された支給情報が変更された場合に、通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定する。
【0203】
さらに、日割支給情報が社員別日割支給情報テーブル410に新規に登録された場合に、通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定するようにした。なおさらに、人事社員の月次処理によって、社員別日割支給情報テーブル410に登録された既存の日割支給情報に変更があった場合に、通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定する。
【0204】
さらに、運賃改定により、改定後の料金に対応する支給金額と既に支給した支給金額との間に差額が生じた場合に、差額を支給するために社員別日割支給情報テーブル410に新規に日割支給情報が登録されるか又は既に登録された既存の日割支給情報が変更される。この場合も、通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定する。
【0205】
また、通勤交通費の支給金額に変動が生じた給与連携基礎データの連携後(給与連携システムへと出力後)に、先取りして作成された次回の給与連携基礎データにも変更が生じるため、この場合も支給金額に変動が生じたと判定する。
【0206】
これにより、通勤経路の申請以外に、日割支給、運賃改定等の他の理由で通勤交通費の支給金額に変動が生じた場合も分散処理が可能であり、給与支給計算処理の負荷をより低減することができる。また、社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410への支給情報又は日割支給情報の登録をもって通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定するようにしたので、支給金額の変動の有無をより確実に判定することができる。
【0207】
〔対応関係〕
本実施の形態において、ステップS200~S208は、発明1乃至3の駅情報設定手段に対応し、データベースサーバ170の記憶装置は、発明1乃至3の対象者情報記憶手段、発明1若しくは3の経路情報記憶手段、又は発明1若しくは3の運賃情報記憶手段に対応している。
【0208】
〔変形例〕
なお、上記実施の形態において、社員情報登録処理では、最寄り駅情報を登録したが、これに限らず、最寄り駅情報の登録を任意とする構成、又は、社員情報登録処理では最寄り駅情報を登録せず、図10の最寄り駅情報取得処理により最寄り駅情報を登録する構成を採用することができる。
【0209】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、図10の最寄り駅情報取得処理の実行タイミングその他実行条件について説明しなかったが、例えば、ユーザが最寄り駅情報取得処理の実行を指示したタイミングで実行する構成、又は、バッチ処理をスケジュールしその実行タイミングで実行する構成を採用することができる。
【0210】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、図11のバッチ処理の実行タイミングその他実行条件について説明しなかったが、例えば、ユーザがバッチ処理の実行を指示したタイミングで実行する構成、又は、バッチ処理をスケジュールしその実行タイミングで実行する構成を採用することができる。バッチ処理は、図10の最寄り駅情報取得処理と連続で実行してもよいし、図10の最寄り駅情報取得処理とは異なるタイミングで実行してもよい。
【0211】
また、上記実施の形態及びその変形例において、図11のバッチ処理は、通勤交通費計算サーバ100で実行したが、これに限らず、給与支給計算処理と同様にバッチサーバ150で実行する構成を採用することができる。
【0212】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、社員自宅の住所を含む社員情報を少なくとも登録したCSVファイル等から社員情報を取得、設定したが、これに限らず、勤務先の住所を含む勤務先情報を少なくとも登録したCSVファイル等から勤務先情報を取得する構成を採用することができる。勤務先の住所を含む勤務先情報を少なくとも登録したCSVファイル等から勤務先情報を取得し、取得した勤務先情報を勤務先マスタテーブル402に登録する。そして、CSVファイル等の勤務先情報に含まれる勤務先の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、勤務先マスタテーブル402のその勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理を、CSVファイル等の勤務先情報(地図情報以外の情報)の勤務先マスタテーブル402の登録完了後に行う。
【0213】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、社員自宅の最寄り駅情報を取得する処理を複数の社員について一括で行ったが、これに限らず、社員自宅の最寄り駅情報を取得する処理を複数の社員について順次行う構成を採用することができる。
【0214】
また、上記実施の形態及びその変形例において、最寄り駅情報取得処理は、最寄り情報の取得に、CSVファイル等の社員自宅の住所を用いるのか、CSVファイル等から取得し社員情報マスタテーブル404に登録した社員自宅の住所を用いるのかを説明しなかったが、どちらの情報を用いることもできる。
【0215】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、位置情報及び最寄り駅情報を社員情報マスタテーブル404に登録したが、これに限らず、位置情報は登録しなくてもよい。
【0216】
また、上記実施の形態及びその変形例において、図10及び図11の処理は、勤務先その他の移動先の最寄り駅を取得する場合について適用してもよい。勤務先の最寄り駅の場合、例えば、勤務先マスタテーブル402から勤務先の住所を取得し、取得した勤務先の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、勤務先マスタテーブル402の勤務先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理(図11)を、複数の勤務先について一括で行う構成を採用することができる。その他の移動先の最寄り駅の場合、例えば、移動先の住所を含む移動先情報を移動先情報テーブルに登録しておき、移動先情報テーブルから移動先の住所を取得し、取得した移動先の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、移動先情報テーブルの移動先情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理(図11)を、複数の移動先について一括で行う構成を採用することができる。なお、社員自宅の最寄り駅の設定に関する上記変形例は、勤務先の最寄り駅の設定に関する構成に適用することができる。
【0217】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、一の社員が複数の通勤経路を利用した実績に関する情報として社員別日割支給情報テーブル410の日割支給情報(日割支給対象期間、支給対象日数等)に基づいて交通費の支給金額を計算したが、これに限らず、社員別支給情報テーブル408の支給情報(支給対象期間、支給対象月数等)に基づいて交通費の支給金額を計算することもできる。
【0218】
また、上記実施の形態及びその変形例において、ステップS102の申請情報入力処理では、申請者(社員)が属する複数の勤務先からいずれかを選択したが、これに限らず、その社員が属する企業について設定された複数の勤務先からいずれかを選択する構成を採用することもできる。この場合、その社員が属さない勤務先が候補として含まれることがある。
【0219】
また、上記実施の形態及びその変形例において、発明1、3、4及び6の支給金額計算手段は、社員が行った支給情報の追加について承認先の承認が得られた場合の交通費の支給金額を計算する処理に対応するものとして説明したが、これに限らず、バッチサーバ150において交通費の支給金額を計算する処理にも対応する。
【0220】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、運賃改定の対象となった支給情報を特定するのに運賃情報テーブル420の運賃情報を用いたが、これに限らず、例えば、運賃改定があった区間に関する区間情報、運賃改定があった通勤経路に関する経路情報、その他運賃改定に関する改定情報を採用することができる。すなわち、運賃改定があったことが把握できる情報であればよく、必ずしも改定前後の運賃や改定日の情報を必須とするものではない。
【0221】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、運賃改定があった場合に運賃改定に係る支給金額を再計算したが、これに限らず、当月に支給すべき通勤交通費であって運賃改定に係る通勤交通費の支給金額を運賃改定のタイミングで計算する構成を採用することができる。この場合、社員別経路情報テーブル406の経路情報及び運賃情報テーブル420の運賃情報に基づいて、運賃改定の対象となる支給を特定し、特定した支給に係る支給金額を計算するため給与連携バッチ処理を実行する。運賃改定の対象となる支給は、例えば、運賃改定に係る通勤経路を特定すること、又は、運賃改定に係る通勤経路を利用する社員を特定することにより特定することができる。
【0222】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、社員別支給情報テーブル408又は社員別日割支給情報テーブル410に支給情報又は日割支給情報が新規に登録され、又はその支給情報若しくは日割支給情報が変更された場合に通勤交通費の支給金額に変動が生じたと判定したが、この構成に限らない。例えば、通勤経路が申請され、その申請が承認された場合に、支給金額に変動が生じたと判定する構成とするなど他の構成としてもよい。
【0223】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ネットワークシステムとして実現したが、これに限らず、単一の装置又はアプリケーションとして実現することもできる。
【0224】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、給与連携バッチ処理をバッチサーバ150でタスクスケジューラにより実行する構成としたが、これに限らず、例えば、通勤交通費計算サーバ100のみで給与支給計算処理を実行する構成、バッチサーバ150以外のさらに他のサーバ等と連携して給与支給計算処理を実行する構成を採用することができる。
【0225】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、インターネット199からなるネットワークシステムに適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、インターネット199と同一方式により通信を行ういわゆるイントラネットに適用してもよい。もちろん、インターネット199と同一方式により通信を行うネットワークに限らず、任意の通信方式のネットワークに適用することができる。
【0226】
また、上記実施の形態及びその変形例において、図12図15図18及び図20のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROMに予め格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで実行するようにしてもよい。
【0227】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、社員の通勤交通費を計算する場合等について本発明を適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、出張旅費その他の交通費を計算する場合、社員以外の者に支給する交通費を計算する場合、通勤経路以外の経路の利用に関する交通費を計算する場合にも本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0228】
100…通勤交通費計算サーバ、 150…バッチサーバ、 170…データベースサーバ、 200…社員端末、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 39…バス、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置、 199…インターネット、 400…企業マスタテーブル、 402…勤務先マスタテーブル、 404…社員情報マスタテーブル、 406…社員別経路情報テーブル、 408…社員別支給情報テーブル、 410…社員別日割支給情報テーブル、 412…部署情報テーブル、 414…システム環境情報テーブル、 416…バッチジョブ定義情報テーブル、 418…タスクスケジューラ情報テーブル、 420…運賃情報テーブル
【要約】      (修正有)
【課題】最寄り駅情報を登録する手間を低減するのに好適な支給計算システムを提供する。
【解決手段】インターネット199からなる支給計算システムにおいて、通勤交通費計算サーバ100は、社員情報マスタテーブルから社員自宅の住所を取得し、取得した社員自宅の住所に基づいて駅情報検索サーバから最寄り駅情報を取得し、社員情報マスタテーブルの対象となる社員情報に対し、取得した最寄り駅情報を設定するバッチ処理を、複数の社員について一括で行う。また、社員が自宅の最寄り駅と勤務先との間の移動で利用する通勤経路に関する経路情報を取得する。バッチサーバ150は、通勤交通費計算サーバ100で取得した経路情報及び運賃情報テーブルの運賃情報に基づいて、社員が通勤経路を利用した場合の支給金額を計算する。
【選択図】図1
図1
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