(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】JAK阻害剤化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 401/14 20060101AFI20241101BHJP
A61K 31/454 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20241101BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20241101BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20241101BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20241101BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20241101BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20241101BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20241101BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20241101BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20241101BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241101BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20241101BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241101BHJP
C07D 403/14 20060101ALI20241101BHJP
C07D 403/04 20060101ALI20241101BHJP
C07D 453/02 20060101ALI20241101BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20241101BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20241101BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/4178 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20241101BHJP
A61K 31/439 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
A61K31/454
A61K31/496
A61K31/497
A61K31/5377
A61P1/04
A61P3/10
A61P11/00
A61P17/00
A61P19/02
A61P25/00
A61P27/02
A61P29/00
A61P35/00
A61P37/06
A61P43/00 111
C07D403/14
C07D403/04
C07D453/02
C07D405/14
A61P11/06
A61P25/28
A61K31/4178
A61K31/4439
A61K31/439
(21)【出願番号】P 2022564690
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(86)【国際出願番号】 CN2020141251
(87)【国際公開番号】W WO2021136345
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】201911394671.X
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522259315
【氏名又は名称】路良
【氏名又は名称原語表記】LU, Liang
【住所又は居所原語表記】Room 2201, NO. 7, Lane 458, Yixian Road, Shanghai, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】路良
【審査官】宮田 透
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/047017(WO,A2)
【文献】特表2017-515836(JP,A)
【文献】特表2018-531982(JP,A)
【文献】特表2014-522865(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0090529(US,A1)
【文献】Peter Jones et al.,Design and Synthesis of a Pan-Janus Kinase Inhibitor Clinical Candidate (PF-06263276) Suitable for Inhaled and Topical Delivery for the Treatment of Inflammatory Diseases of the Lungs and Skin,J. Med. Chem.,2017, 60,767-786,DOI: 10.1021/acs.jmedchem.6b01634
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D、A61K、A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Lは、C=O、O=S=O、CH
2又は連結結合であり、
X
1は、CHであり、
X
2は、CHであり、
X
3は、CHであり、
R
13は、H、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキルであり、且つR
13は0、1、2、3又は4個のR
1で置換され、且つ、
R
17は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)からなる群より選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは
R
13及びR
17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
18及びR
19は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-からなる群よりそれぞれ別々に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは
R
18及びR
19は、それらに結合される炭素原子と共に、C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
2の個数は、0、1、2、3又は4個であり、且つ、各R
2は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
各R
1は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシは、1、2、3又は4個のR
3で任意に置換され、且つ、前記C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR
4で任意に置換され、
R
3、R
4は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
5)(R
6)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-CON(R
7)(R
8)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12は、それぞれ別々に、Hであるか、或いは、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-及び(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-からなる群より選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、
化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式(I)の化合物の同位体標識化合物であり、式中の全てのHは、それぞれ別々に、Dで任意に置換される、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Lは、C=O、O=S=O又はCH
2である、
請求項1又は2に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
13は、H、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロであり、且つ、1、2、3又は4個のR
1で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R
13は、H、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリールであり、且つ、1、2、3又は4個のR
1で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
13は、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキル、フェニル、5~6員のヘテロアリールであり、且つ、1、2、3又は4個のR
1で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R
17は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール又は5~10員のヘテロアリールであり、且つ、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
R
17は、H、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキル、フェニル又は5~6員のヘテロアリールであり、且つ、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R
13及びR
17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
R
18及びR
19は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール及び5~10員のヘテロアリールからなる群よりそれぞれ別々に選択され、式中、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
R
18は、Hである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
R
19は、Hである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
R
18及びR
19は、いずれもHである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
R
18及びR
19は、それらに結合される炭素原子と共に、C
3-6シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記C
3-6シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
1、2又は3個のR
2が存在し、且つ、各R
2は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルからそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
1、2又は3個のR
2が存在し、且つ、各R
2は、ハロゲン、C
1-6アルキル及びC
3-6シクロアルキルからそれぞれ別々に選択され、ここで、前記C
1-6アルキル及びC
3-6シクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
1又は2個のR
2が存在し、且つ、各R
2は、ハロゲン、C
1-6アルキルからそれぞれ別々に選択される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
R
13は、0又は1個のR
1で置換され、且つ、R
1は、ハロゲン、-OH、C
1-6
アルキル、5~7員のヘテロシクロアルキル、C
3-7シクロアルキルから選択され、ここで、前記C
1-6アルキルは、1、2又は3個のR
3で任意に選択され、且つ、前記5~7員のヘテロシクロアルキル、C
3-7シクロアルキルは、1、2、3又は4個のC
1-3アルキルで任意に置換される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項19】
前記化合物は、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロピオンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)イソブチルアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メタンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-モルホリノピラジン-2-カルボキサミド、
(S)-1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-オール、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-オール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-ニトリル、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-カルボニトリル、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(モルホリノメチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-3-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
3-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル尿素、
4-(3-(4-(((シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)エタンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキサミド、
(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド、
(S)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロパン-2-スルホンアミド、
((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メチルカルバメート、
2-シアノエチル((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)カルバメート、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロブタンホルムアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-カルボキサミド、
4-(3-(4-((2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
4-(3-(4-((シクロブチルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチルピロリジン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)モルホリン-4-カルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキサミド、
5-エチル-4-(3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-2-フルオロフェノール、
から選択される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩と、
一つ又は複数の薬学的に許容される担体、アジュバント又は賦形剤と、
を含む、医薬組成物。
【請求項21】
JAK関連の疾患又は病症を治療及び/又は予防するための医薬の調製における、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、或いは、請求項20に記載の医薬組成物の使用。
【請求項22】
前記JAK関連の疾患又は病症は、関節炎と、自己免疫疾患又は病症と、癌又は腫瘍と、糖尿病と、眼疾患又は病症と、腸の炎症又はアレルギーと、神経変性疾患と、皮膚疾患又は病症と、アレルギーと、喘息及び他の閉塞性気道疾患と、移植拒絶と、から選択される、
請求項21に記載の使用。
【請求項23】
請求項1乃至19のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは
これらの異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、或いは、請求項20に記載の医薬組成物をヒト以外の哺乳類に投与する方法を含む、JAK関連の疾患又は病症を治療する方法。
【請求項24】
前記JAK関連の疾患又は病症は、関節炎と、自己免疫疾患又は病症と、癌又は腫瘍と、糖尿病と、眼疾患又は病症と、腸の炎症又はアレルギーと、神経変性疾患と、皮膚疾患又は病症と、アレルギーと、喘息及び他の閉塞性気道疾患と、移植拒絶と、から選択される、
請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年12月30日に提出された「JAK阻害剤化合物及びその使用」という発明の名称の中国特許出願201911394671.Xの優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に援用される。
【0002】
本願は、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害するために使用することができる薬理学的活性を有する一種の新規化合物を提供する。本願は、さらに、前記化合物を含む組成物、並びにJAK関連疾患又は病症を治療及び/又は予防するための医薬の調製における前記化合物及び前記組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
プロテインキナーゼは、タンパク質における特定の残基のリン酸化を触媒する酵素のファミリーであり、チロシンキナーゼとセリン/トレオニンキナーゼに大きく分類されている。突然変異、過剰発現又は不適切な調整、調整異常又は調整不全、及び成長因子又はサイトカインの過剰或いは不十分な生成によって引き起こされる不適切なキナーゼ活性は、癌、心血管疾患、アレルギー、喘息及び他の呼吸器疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝障害、神経障害及び神経変性障害(例えば、アルツハイマー病)を含むがこれらに限定されない多くの疾患に関与している。不適切なキナーゼ活性は様々な生物学的細胞応答を引き起こし、前記生物学的細胞応答は、前述及び関連の疾患に関する細胞増殖、細胞分化、細胞機能、生存、アポトーシス及び細胞運動に関連する。従って、プロテインキナーゼは、一種の重要な治療的介入の標的キナーゼとなっている。特に、細胞タンパク質チロシンキナーゼのJAKファミリーは、サイトカインシグナル伝達において重要な役割を果たす(Kisselevaら,Gene,2002,285,1;Yamaokaら、Genome Biology,2004,5,253)。
【0004】
1990年代初頭に最初のJAKが発見された以来、JAK阻害剤の開発は30年近くになっている。JAKは、細胞内非受容体型チロシンキナーゼのファミリーであり、シグナル伝達物質及び転写活性化因子(signal transducer and activator of transcription、STAT)と相互作用することにより、サイトカインの受容体シグナル伝達経路で役割を果たしている。JAK/STATシグナル伝達経路は、細胞の増殖、分化、アポトーシス及び免疫調整などの多くの重要な生物学的プロセスに関与している。他のシグナル伝達経路と比較して、このシグナル経路の伝達過程は相対的に単純で、主に、チロシンキナーゼ関連受容体(tyrosine kinase associated receptor)と、チロシンキナーゼJAKと、シグナル伝達物質及び転写活性化因子STATとの3つの成分で構成されている。
【0005】
インターロイキン(IL-2~7、IL-9、IL-10、IL-15、IL-21など)、GM-CSF(顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子など)、GH(成長ホルモン)、EGF(表皮成長因子)、PRL(プロラクチン)、EPO(エリスロポイエチン)、TPO(トロンボポイエチン)、PDGF(血小板由来因子)及びインターフェロン(IFN-α、IFN-β、IFN-γなどを含む)などを含む多くのサイトカイン及び成長因子は、JAK-STATシグナル伝達経路を介してシグナルを伝達している。これらのサイトカインと成長因子は、細胞膜上に対応する受容体を持っている。これらの受容体の共通の特徴は、受容体自体にはキナーゼ活性がないが、細胞内セグメントにはチロシンキナーゼJAKの結合部位があることである。受容体がリガンドに結合した後、それに結合されたJAKの活性化によって様々な標的タンパク質のチロシン残基をリン酸化させ、細胞外から細胞内へのシグナル伝達を実現する。
【0006】
JAKは、サイトカインシグナルを膜受容体からSTAT転写因子に伝達する細胞質チロシンキナーゼである。前述のように、JAKは英文 Janus kinaseの略語であり、Janusはローマ神話の始まりと終わりを支配する両面の神である。両面の神のキナーゼと呼ばれる理由は、JAKに結合されるサイトカイン受容体をリン酸化し、特定のSH2ドメインを含む複数のシグナル分子をリン酸化できるためである。JAKタンパク質ファミリーには、JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の4つのメンバーが含まれ、これらの構造には7つのJAK相同ドメイン(JAK homology domain、JH)があり、ここで、JH1ドメインは、キナーゼのドメインであり、その機能とは、キナーゼタンパク質をコードすることである。JH2ドメインは、JH1の活性を調整する「疑似」キナーゼドメインである。JH3~JH7は、受容体へのJAKの結合を調整するフォーインワン(4 in 1)ドメインを形成する。
【0007】
STATは、標的遺伝子の調整領域のDNAに結合できる細胞質タンパク質の一種であり、JAKの下流の基質である。現在、STATファミリーの7つのメンバー、即ち、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B及びSTAT6が既に発見されている。STATタンパク質の構造は、N末端保存配列、DNA結合領域、SH3ドメイン、SH2ドメイン及びC末端転写活性化領域の機能セグメントに分けられる。そのうち、配列の中で最も高度に保存され、且つ機能的に重要なセグメントは、SH2ドメインであり、これはチロシンキナーゼSrcのSH2ドメインと完全に同じ核心的な配列「GTFLLRFSS」を有している。
【0008】
JAK-STATシグナル伝達経路は幅広い機能を有し、細胞の増殖、分化、アポトーシス、免疫調整などの多くの重要な生物学的プロセスに関与しており、現在、疾患や医薬革新に関連する研究のほとんどは炎症性疾患に焦点を当てている。ここで、炎症性疾患には主に関節リウマチ、犬の皮膚炎、乾癬、潰瘍性大腸炎及びクローン病が含まれ、腫瘍性疾患には主に骨髄線維症、真性多血症及び原発性血小板過形成が含まれる。さらに、JAK分子自体の突然変異は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、乳管癌及び非小細胞肺癌(NSCLC)、真性多血症(PV)、特発性血小板血症(ET)、特発性骨髄線維症(IMF)、慢性骨髄性白血病(CML)などを引き起こす可能性がある。
【0009】
JAKは非常に重要な一種の創薬ターゲットであり、このターゲット用に開発されたJAK阻害剤は、主に血液系疾患、腫瘍、関節リウマチ及び乾癬などの治療薬の選別に使用される。JAK-1、JAK-2及びTYK-2は、人体のすべての組織と細胞で発現され、JAK-3は主に各造血組織細胞で発現され、主に骨髄細胞、胸腺細胞、NK細胞、活性化Bリンパ球、Tリンパ球に存在している。研究によると、JAK2阻害剤は、骨髄増殖性疾患に適し(Santosら,Blood,2010,115:1131;Barosi G.とRosti V.,Curr.Opin.Hematol.,2009,16:129;Atallah E.とVersotvsek S.,2009 Exp.Rev.Anticancer Ther.9:663)、JAK3阻害剤は、免疫阻害剤として有用である(例えば、米国特許第6,313,129;Borieら,Curr.Opin.Investigational Drugs,2003,4:1297)。
【0010】
現在、FDA及びEMAによって承認されているJAK阻害剤には、トファシチニブ(Tofacitinib)、ルキソリチニブ(Ruxolitinib)、オクラシチニブ(Oclacitinib)などがある。臨床試験の中後期のJAK阻害剤には、例えば、フィルゴチニブ(Filgotinib)、ペフィシニブ(Peficitinib)などがある。
【0011】
トファシチニブは、JAK3阻害剤であり、ファイザー社によって開発され、2012年11月、FDAによって販売が承認され、メトトレキサートに対する反応が不十分又は不耐性の中等度から重度の関節リウマチの成人患者の治療に使用される。これは、RA治療のために承認された最初の経口JAK阻害剤である。その後、2013年3月、Xeljanzの商品名のものが日本PMDAによって販売が承認された。2017年3月16日、ファイザーチャイナは、CFDAによって経口JAK阻害剤の市場への申請が正式に承認されたと発表した。この薬は、メトトレキサートに対して不十分又は不耐性の中等度から重度の関節リウマチの成人患者の治療に承認されたと報告されている。現在、トファシチニブは、乾癬、潰瘍性大腸炎、若年性特発性関節炎などの適応症の承認に近づいている。クローン病や円形脱毛症などの適応症の治療のための臨床試験は、既に臨床試験の中後期の段階に入っている。トファシチニブの主な副作用は、深刻な感染率と低密度リポタンパク質レベルの上昇であり、最も一般的な副作用とは、上気道感染症、頭痛、下痢、鼻づまり、喉の痛み、鼻咽頭炎である。さらに、臨床研究では、トファシチニブが貧血や好中球減少症などの副作用を引き起こす可能性があることが報告されている。
【0012】
【0013】
ルキソリチニブは、JAK1とJAK2の阻害剤であり、インサイト(Incyte)社とノバルティス社が共同開発し、2011年11月、米国FDAから販売が承認され、それは、骨髄線維症の治療に特化した最初の承認薬でもある。2012年8月、EMAにより承認され、2014年7月、日本PMDAにより販売が承認された。この薬は、米国ではインサイト社によってJakafiの商品名のものとして販売されており、ヨーロッパと日本ではノバルティス社によってJakaviの商品名のものとして販売されている。ルキソリチニブは、現在多くの項目が臨床の中後期試験の実施中であり、適応症には、様々な癌、GVHD(拒絶反応)、円形脱毛症、アレルギー性皮膚炎、関節リウマチ、白斑、乾癬などがある。ルキソリチニブの最も一般的な血液学的副作用(発生率>20%)は、血小板数の減少と貧血である。最も一般的な非血液学的副作用(発生率>10%)は、斑状出血、めまい、頭痛である。
【0014】
【0015】
オクラシチニブは、犬類のアレルギー性皮膚炎によるかゆみとアトピー性皮膚炎の制御のために、2013年に米国FDAによって承認された。オクラシチニブは、新規なJAK及びJAK1依存性サイトカイン阻害剤である。オクラシチニブは非常に効果的なJAK1阻害剤であるだけでなく、いくつかの抗アレルギー、炎症、掻痒反応におけるJAK1依存性サイトカインの機能も阻害する。これは、JAK1の活性化に関与していないサイトカインにはほとんど影響しない。アレルギー性皮膚炎によるかゆみの治療には、0.4~0.6mg/kgのオクラシチニブを1日2回経口投与するのが安全且つ効果的である。治療期間中、オクラシチニブの投与は24時間内にかゆみを和らげることができる。実験では、実験動物(犬)の70%以上が7日目にかゆみ反応を50%以上減少させた。しかし、オクラシチニブはまだヒトの病気の治療に使用することはできない。
【0016】
【0017】
フィルゴチニブは、JAK1阻害剤であり、関節リウマチの治療を目的とした第III相臨床試験を2018年9月に完了した。同時に、潰瘍性大腸炎及びクローン病の治療に関するフィルゴチニブの研究は、現在、臨床第2/3期試験にある。フィルゴチニブは選択的JAK1阻害剤であり、JAK1、JAK2、JAK3、及びTYK2のIC50は、それぞれ10nM、28nM、810nM及び116nMである。
【0018】
【0019】
ペフィシチニブは、JAK1及びJAK3阻害剤であり、アステラス製薬により開発され、現在関節リウマチのIII期臨床治療中である。乾癬の治療のためのII期臨床試験は現在既に完了している。ペフィシチニブは、新規な経口JAK阻害剤である。ペフィシチニブは、JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の酵素活性を阻害し、IC50は、それぞれ、3.9nM、5.0nM、0.71nM、4.8nMである。
【0020】
【0021】
いくつかのJAK阻害剤は販売が承認されており、まだ多数のJAK阻害剤は臨床研究段階にあるが、これらのJAK阻害剤は、有効性や安全性の点で満足的なものではない。従って、より優れた有効性及び/又はより少ない副作用を有するJAK阻害剤が常に必要とされている。
【発明の概要】
【0022】
本願は、従来のJAK阻害剤の代替となる一種の新規なJAK阻害剤を提供して、JAK関連疾患の治療のためにより多くの選択肢を提供することを目的とする。
【0023】
本願は、さらに、従来のJAK阻害剤よりも優れた有効性及び/又はより優れた安全性を備えた新規なJAK阻害剤を提供することを目的とする。
【0024】
本願は、第1の態様において、JAK阻害剤としての式(I):
【化6】
の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは異性体混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はその代謝物を提供し、式中、
Lは、C=O、O=S=O、CH
2又は連結結合であり、
X
1は、N又はCR
14であり、
X
2は、N又はCR
15であり、
X
3は、N又はCR
16であり、
R
13は、H、-C(=O)-R
20、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキルであり、且つR
13は、0、1、2、3又は4個のR
1で置換され、且つ、
R
17は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO
2、-SF
5、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群より選択され、式中、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは、
R
13及びR
17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
18及びR
19は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO
2、-SF
5、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択され、式中、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは
R
18及びR
19は、それらに結合される炭素原子と共に、C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
2の個数は、0、1、2、3又は4個であり、且つ、各R
2は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
各R
1は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシは、1、2、3又は4個のR
3で任意に置換され、且つ、前記C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR
4で任意に置換され、
R
14、R
15、R
16は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO
2、-SF
5、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、C
1-4アルキル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシから選択される1、2又は3個の置換基で置換され、
R
20は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO
2、-SF
5、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケキル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12から選択され、ここで、当該群内の選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個置換基で任意に置換され、
R
3、R
4は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
5)(R
6)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-CON(R
7)(R
8)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、式中、前記C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12は、それぞれ別々に、Hであるか、或いは、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-及び(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-からなる群より選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。
【0025】
好ましくは、本願は、式(I):
【化7】
の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは異性体混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はその代謝物を提供し、式中、
Lは、C=O、O=S=O、CH
2又は連結結合であり、
X
1は、N又はCR
14であり、
X
2は、N又はCR
15であり、
X
3は、N又はCR
16であり、
R
13は、H、C
1-6アルキル又はC
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキルであり、且つR
13は0、1、2、3又は4個のR
1で置換され、且つ、
R
17は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)からなる群より選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは
R
13及びR
17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
18及びR
19は、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-、(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-からなる群よりそれぞれ別々に選択され、式中、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される、或いは
R
18及びR
19は、それらに結合される炭素原子と共に、C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記C
3-10シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換され、
R
2の個数は、0、1、2、3又は4個であり、且つ、各R
2は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
各R
1は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、-SH、-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロ、C
5-11ビシクロアルキル、5~11員のビシクロヘテロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-8アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-8アルコキシは、1、2、3又は4個のR
3で任意に置換され、且つ、前記C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR
4で任意に置換され、
R
14、R
15、R
16は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO
2、-SF
5、-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記-S-C
1-4アルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、C
1-4アルキル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、-N(C
1-4アルキル)(C(=O)C
1-4アルキル)、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシから選択される1、2又は3個の置換基で置換され、
R
3、R
4は、H、ハロゲン、-OH、-NO
2、-CN、-SF
5、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、-N(R
5)(R
6)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-CON(R
7)(R
8)、-C(=O)-R
12、-C(=O)-OR
12、-OC(=O)R
12、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からそれぞれ別々に選択され、ここで、前記C
1-6アルキル、C
3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C
5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C
7-11ビシクロアリール、及び7~11員のビシクロヘテロアリールは、ハロゲン、-CN、-OH、C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(C(=O)R
12)、-C(=O)-OR
12、-C(=O)H、-C(=O)R
12、-C(=O)-N(R
9)(R
10)、-N(R
11)(S(=O)
2R
12)、-S(=O)
2-N(R
9)(R
10)、-SR
12及び-OR
12からなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、
R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12は、それぞれ別々に、Hであるか、或いは、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~10員のヘテロアリール、(C
3-7シクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(4~10員のヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、(C
6-10アリール)-C
1-4アルキル-及び(5~10員のヘテロアリール)-C
1-4アルキル-からなる群より選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF
3、-OH、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-CN、オキソ、C
1-4アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
1-4ヒドロキシアルキル、-S-C
1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C
1-4アルキル、-C(=O)-O-C
1-4アルキル、-C(=O)-NH
2、-C(=O)-N(C
1-4アルキル)
2、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルコキシ及びC
1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。
【0026】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、上記式(I)の化合物の同位体標識化合物が提供される。本願のいくつかのより好ましい実施形態において、上記式(I)の化合物の同位体標識化合物が提供され、式中、全てのHは、それぞれ別々にDで任意に置換される。
【0027】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1は、Nである。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X2は、Nである。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X3は、Nである。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1は、CR14であり、X2は、CR15であり、X3は、CR16である。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1は、CR14であり、X2は、CR15であり、X3は、CR16であり、且つ、X1、X2、X3は、H、-OH、-CN、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、同じものである。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCHである。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもNである。
【0028】
本願のいくつかのより好ましい実施形態において、式(I)の化合物の同位体標識化合物を提供し、式中、全てのHはそれぞれ別々にDで任意に置換され、且つ、X1、X2、X3は、同じものである。本願のいくつかのより好ましい実施形態において、式(I)の化合物の同位体標識化合物を提供し、式中、全てのHはそれぞれ別々にDで任意に置換され、且つ、X1、X2、X3は、いずれもCHである。
【0029】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、Lは、C=O、O=S=O又はCH2である。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、Lは、C=Oである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、Lは、O=S=Oである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、Lは、CH2である。本願の他のいくつかの実施形態において、式(I)で、Lは、連結結合である。
【0030】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCHであり、Lは、C=Oである。
【0031】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCHであり、Lは、O=S=Oである。
【0032】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCHであり、Lは、CH2である。
【0033】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCHであり、Lは、連結結合である。
【0034】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもNであり、Lは、C=Oである。
【0035】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもNであり、Lは、O=S=Oである。
【0036】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもNであり、Lは、CH2である。
【0037】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもNであり、Lは、連結結合である。
【0038】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCR14であり、ここで、R14は、-OH、-CN、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルから選択され、Lは、C=Oである。
【0039】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCR14であり、ここで、R14は、-OH、-CN、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルから選択され、Lは、O=S=Oである。
【0040】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCR14であり、ここで、R14は、-OH、-CN、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルから選択され、Lは、CH2である。
【0041】
本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、X1、X2、X3は、いずれもCR14であり、ここで、R14は、-OH、-CN、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルから選択され、Lは、連結結合である。
【0042】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、H、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリール、11~15員のトリシクロである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、H、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリールである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキル、フェニル、5~6員のヘテロアリールである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、C1-4アルキル又はC3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキル、フェニル、5~6員のヘテロアリールである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、C1-4アルキル又はC3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、C1-4アルキル又はC3-6シクロアルキル、5~6員のヘテロシクロアルキルである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、C1-3アルキル、シクロプロピル又は6員のヘテロシクロアルキルである(式中、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、メチル、エチル、n―プロピル、イソプロピル、シクロプロピル又はピラジニルである(ここで、R13は、1、2、3又は4個のR1で任意に置換される)。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、メチルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、エチルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、n―プロピルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、イソプロピルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、シクロプロピルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、ピラジニルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、ピラジニルであり、且つピペリジニルで置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、ピラジニルであり、且つモルホリニルで置換される。
【0043】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R17は、H、-OH、-SH、-CN、ハロゲン、-NO2、-SF5、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C6-10アリール又は5~10員のヘテロアリールであり、且つ、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-N(C1-4アルキル)2、-N(C1-4アルキル)(C(=O)C1-4アルキル)、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R17は、H、-OH、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキル、フェニル又は5~6員のヘテロアリールであり、且つ、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-N(C1-4アルキル)2、-N(C1-4アルキル)(C(=O)C1-4アルキル)、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R17は、H、-OH又はC1-6アルキルであり、且つ、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-N(C1-4アルキル)2、-N(C1-4アルキル)(C(=O)C1-4アルキル)、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R17は、Hである。
【0044】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13及びR17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-N(C1-4アルキル)2、-N(C1-4アルキル)(C(=O)C1-4アルキル)、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13及びR17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、4~6員のアザシクロアルキルを形成し、前記4~6員のアザシクロアルキルは、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13及びR17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、5員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記5員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13及びR17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、ピロリジニルを形成する。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13及びR17は、それらに結合されるL及びN原子と共に、ピロリジニルを形成し、且つピロリジニルは-OHで置換される。
【0045】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R18及びR19は、H、C1-6アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-6アルコキシ、C3-7シクロアルキル、4~14員のヘテロシクロアルキル、C6-10アリール及び5~10員のヘテロアリールからなる群よりそれぞれ別々に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R18及びR19は、H、C1-6アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2、3又は4個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R18は、Hである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R19は、Hである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R18、R19は、いずれもHである。
【0046】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R18及びR19は、それらに結合される炭素原子と共に、C3-6シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記C3-6シクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-CF3、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、オキソ、C1-4アルキルからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。
【0047】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各R2は、H、ハロゲン、-OH、-NO2、-CN、-SF5、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~10員のヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各R2は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC3-6シクロアルキルからそれぞれ別々に選択され、ここで、前記C1-6アルキル及びC3-6シクロアルキルは、ハロゲン、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各R2は、ハロゲン、C1-6アルキルからそれぞれ別々に選択され、ここで、前記C1-6アルキルは、ハロゲン、-OH、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CN、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロアルコキシからなる群よりそれぞれ別々に選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1個又は2個であり、且つ、各R2は、ハロゲン、C1-6アルキルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1又は2個であり、且つ、各R2は、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1又は2個であり、且つ、各R2は、フッ素、塩素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1又は2個であり、且つ、各R2は、フッ素、メチル、エチルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1又は2個であり、且つ、各R2は、フッ素、エチルからそれぞれ別々に選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、1個であり、且つ、R2は、フッ素、エチルから選択される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R2の個数は、2個であり、且つ、各R2は、フッ素、エチルから選択される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、2個のR2が存在し、それはそれぞれ、フッ素、エチルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、1個のR2が存在し、且つ、R2は、エチルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、1個のR2が存在し、且つ、R2は、フッ素である。
【0048】
本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、H、ハロゲン、-OH、-NO2、-CN、-SF5、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシ、C3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリールから別々に選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシは、1、2、3又は4個のR3で任意に置換され、且つ、前記C3-7シクロアルキル、3~10員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリール、C7-11ビシクロアリール、7~11員のビシクロヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、H、ハロゲン、-OH、-NO2、-CN、-SF5、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリールから別々に選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-8アルキルは、1、2、3又は4個のR3で任意に置換され、且つ、前記C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、ハロゲン、-OH、-CN、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリールから別々に選択され、ここで、前記C1-8アルキルは、1、2、3又は4個のR3で任意に置換され、且つ、前記C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル、C5-7アリール、5~7員のヘテロアリールは、1、2、3又は4個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、ハロゲン、-OH、-CN、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルから別々に選択され、ここで、前記C1-8アルキルは、1、2又は3個のR3で任意に置換され、且つ、前記C3-7シクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキルは、1、2又は3個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、ハロゲン、-OH、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、5~7員のヘテロシクロアルキルから別々に選択され、ここで、前記C1-6アルキルは、1、2又は3個のR3で任意に置換され、且つ、前記C3-7シクロアルキル、5~7員のヘテロシクロアルキルは、1、2又は3個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2、3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、ハロゲン、-OH、-CN、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、5~7員のヘテロシクロアルキルから別々に選択され、ここで、前記C1-4アルキルは、1又は2個のR3で任意に選択され、且つ、前記C3-6シクロアルキル、5~7員のヘテロシクロアルキルは、1、2又は3個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0、1、2,3又は4個のR1で置換され、且つ、各R1は、5~7員のヘテロシクロアルキルであり、前記5~7員のヘテロシクロアルキルは、1、2又は3個のR4で任意に置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、0又は1個のR1で置換され、且つ、R1は、ピペリジニル又はモルホリニルから選択される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R1は、存在しない。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、1個のR1で置換される。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、1個のR1で置換され、且つR1はピペリジニルである。本願のいくつかの特に好ましい実施形態において、式(I)で、R13は、1個のR1で置換され、且つR1はモルホリニルである。
【0049】
上記の様々な好ましい実施形態で言及される各置換基の好ましい選択肢は、互いに組み合わせることができ、それらの様々な組み合わせは、いずれも本願の範囲内にある。
【0050】
本願の最も好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、本明細書の各実施例で示される各特定の化合物である。即ち、式(I)の化合物は、下記から選択される。
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロピオンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)イソブチルアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メタンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-モルホリノピラジン-2-カルボキサミド、
(S)-1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-オール、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-オール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-ニトリル、
1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-カルボニトリル、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(モルホリノメチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-3-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
3-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル尿素、
4-(3-(4-(((シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)エタンスルホンアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキサミド、
(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド、
(S)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロパン-2-スルホンアミド、
((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メチルカルバメート、
2-シアノエチル((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)カルバメート、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロブタンホルムアミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-カルボキサミド、
4-(3-(4-((2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
4-(3-(4-((シクロブチルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、
5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチルピロリジン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)モルホリン-4-カルボキサミド、
N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキサミド、
5-エチル-4-(3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-2-フルオロフェノール。
【発明を実施するための形態】
【0051】
簡潔にするために、後述する「式(I)で表される化合物」又は「式(I)の化合物」又は「本願の化合物」は、式(I)で表される化合物の任意の光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物も含む。
【0052】
「光学異性体」という用語は、化合物が一つ又は複数のキラル中心を有する場合、各キラル中心にR配置又はS配置が存在することができ、これによって形成される様々な異性体が光学的に異なることを意味する。光学異性体には、すべてのジアステレオマー、エナンチオマー、メソ体、ラセミ体、又はその混合物が含まれる。例えば、光学異性体は、キラルクロマトグラフィーカラム又はキラル合成によって分離することができる。
【0053】
「幾何異性体」という用語は、化合物に二重結合が存在する場合、その化合物にシス異性体、トランス異性体、E異性体、及びZ異性体が存在することを意味する。幾何異性体には、シス異性体、トランス異性体、E異性体、Z異性体又はそれらの混合物が含まれる。
【0054】
「互変異性体」という用語は、分子内の2つの位置でのある原子の急速な移動によって生成される異性体を指す。当業者であれば、互変異性体が互いに変換でき、ある状態下で、それらがバランス状態に達して共存できることが理解可能である。本明細書に記載の「式(I)で表される化合物」も、式(I)で表される化合物の任意の互変異性体を含む。
【0055】
特に明記しない限り、本明細書で言及される「式(I)で表される化合物」又は「式(I)の化合物」又は「本願の化合物」は、化合物の任意の原子がその同位体原子によって差し替えて得られる同位体標識化合物も含む。
【0056】
本願は、式(I)の化合物のすべての薬学的に許容される同位体標識化合物を含み、ここで、一つ又は複数の原子は、自然界に一般的に見られる原子と同じ原子番号であるが、異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換される。
【0057】
本願の化合物に含まれる同位体に適用した例として、2H(D)及び3H(T)などの水素の同位体、11C、13C及び14Cなどの炭素の同位体、36Clなどの塩素の同位体、18Fなどのフッ素の同位体、123I及び125Iなどのヨウ素の同位体、13N及び15Nなどの窒素の同位体、15O、17O及び18Oなどの酸素の同位体、及び35Sなどの硫黄の同位体が含まれる。
【0058】
式(I)の特定の同位体標識化合物(例えば、放射性同位元素を含むもの)は、医薬及び/又は基質組織分布の研究に使用できる。導入の容易さと検出方法の利便性を考慮すると、放射性同位元素の重水素(即ち、2H)と炭素‐14(即ち、14C)はこの目的に特に有用である。
【0059】
重水素(即ち、2H)などの相対的重い同位体による置換は、特定の治療上の利点を提供する可能性があり、従って、特定の状況では好ましい可能性があり、前記治療上の利点は、より高い代謝作用の安定性(例えば、インビボ(in vivo)半減期の増加又は必要な投与量の減少)によるものである。
【0060】
陽電子放出同位体(例えば、11C、18F、15及び13N)による置換は、基質受容体の占有状態を検出するための陽電子放出受容体イメージング(Positron Emission Topografhy、PET)研究に用いることができる。
【0061】
式(I)の同位体標識化合物は、一般的に当業者に知られている従来の技術により、或いは、以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、本明細書に添付された実施例及び調製に記載の方法と類似した方法により、調製される。
【0062】
式(I)の化合物は、薬学的に許容される塩、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩及び/又は塩基付加塩の形態で存在し得る。特に明記しない限り、本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」には、式(I)の化合物に現れることができる酸付加塩又は塩基付加塩が含まれる。
【0063】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩には、それらの酸付加塩及び塩基付加塩が含まれる。適切な酸付加塩は、無毒の塩を形成する酸から形成される。例として、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロヘキサミンスルホン酸塩、エタンジスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトネート、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、2-(4-ヒドロキシベンジル)安息香酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、2-イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、ナフタレート、2-ヒドロキシエタンスルホネート、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロテート、オキサレート、ヘキサデカノエート、りん酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、グルカレート、ステアレート、サリチル酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシレート及びトリフルオロアセテートを含むが、これらに限定されない。適切な塩基付加塩は、無毒の塩を形成する塩基から形成される。例として、アルミニウム、アルギニン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、エタノールアミン、カリウム、ナトリウム、トロメタモール及び亜鉛塩を含むが、これらに限定されない。さらに、例えばヘミ硫酸塩及びヘミカルシウム塩のような酸及び塩基の半塩を形成することも可能である。適切な塩の概要については、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection and Use by Stahl and Wermuth(Wiley-VCH、2002)を参照することができる。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を調製するための方法は、当業者に知られている。
【0064】
本願の特定の化合物は、非溶媒和形態及び溶媒和形態(水和形態を含む)で存在することができる。一般的に、式(I)の化合物の化合物は、溶媒和形態又は非溶媒和形態で存在するが、いずれも本願の範囲に含まれる。
【0065】
本願の特定の化合物は、異なる結晶形態又はアモルファス形態で存在し得るが、それらがどのような形態で存在しても、式(I)の化合物の化合物はいずれも本願の範囲内に含まれる。
【0066】
以下、曖昧さを避けるために、本明細書で使用される用語を定義する。特に明記しない限り、本明細書で使用される用語の意味は以下の通りである。
【0067】
「薬学的に許容される」という用語は、対応する化合物、担体又は分子がヒトへの投与に適していることを意味する。好ましくは、この用語は、CFDA(中国)、EMEA(ヨーロッパ)、FDA(米国)などの規制機関によって認定された哺乳類、好ましくはヒトに用いられるものを意味する。
【0068】
「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、例えば、酵素の触媒下での酸化、還元、加水分解などを介して、生体内の酵素、胃酸などとの反応によって本願の化合物に変換される誘導体を指す。
【0069】
「代謝物」は、細胞又は生体、好ましくはヒトにおける本願の任意の化合物に由来するすべての分子を指す。
【0070】
「ヒドロキシ」という用語は、-OHを指す。
【0071】
「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Br、又は-Iを指す。
【0072】
「シアノ」という用語は、-CNを指す。
【0073】
本願において、特定の種類の置換基が複数存在する場合、各置換基はそれぞれ別々に選択される、即ち、これらの置換基は同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば、2、3、又は4個のR1が存在する場合、これらのR1は同じでも異なってもよい。例えば、2、3、又は4つのR2がある場合、これらのR2は同じでも異なってもよい。例えば、R1とR2がいずれも-N(R9)(R10)である場合、R1とR2におけるR9とR10はそれぞれ別々に選択されてもよい。即ち、R1におけるR9とR2におけるR9は同じでも異なってもよい。R1におけるR10とR2におけるR10は、同じでも異なってもよい。例えば、2つのR1が存在し、この2つのR1がいずれも-N(R9)(R10)である場合、この2つのR1におけるR9とR10はそれぞれ別々に選択されてもよい。即ち、一番目のR1におけるR9と二番目のR1におけるR9は同じでも異なってもよく、一番目のR1におけるR10と二番目のR1におけるR10は同じでも異なってもよい。上記の説明は、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20に適用される。
【0074】
本明細書で使用される場合、「置換」という用語は、置換基中の一つ又は複数(好ましくは1から5個、より好ましくは1から3個)の水素原子が、対応する数の置換基によって別々に置換されることを意味する。
【0075】
本明細書で使用される場合、「別々に」という用語は、置換基の個数が1を超える場合、これらの置換基が同じでも異なってもよいことを意味する。
【0076】
本明細書で使用される場合、「任意」又は「任意に」という用語は、記載の事象が発生するか、又は発生しない可能性があることを意味する。例えば、一つの基が「任意に置換される」とは、当該基が置換されなくてもよいし、置換されてもよいことを意味する。
【0077】
本明細書で使用される場合、“ヘテロ原子”という用語は、酸素(O)、窒素(N)又はS(O)m(式中、mは、0、1又は2であってもよい、即ち、硫黄原子S、又はスルホキシドSO、又はスルホニルS(O)2)を表す。
【0078】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、直鎖及び分岐鎖を含む飽和脂肪族炭化水素を指す。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1~8個、又は1~6個、又は1~3個の炭素原子を有する。例えば、「C1-8アルキル」という用語は、1~8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖原子団を指す。「C1-8アルキル」という用語は、その定義に「C1-6アルキル」、「C1-C3アルキル」及び「C1-C4アルキル」という用語を含む。アルキルの例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、(R)-2-メチルブチル、(S)-2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,3-ジメチルプロピル、2,3-ジメチルブチル、ヘキシルなどが含まれるが、これらに限定されない。アルキル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0079】
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素を指し、それは、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖及び分枝鎖を含む。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、3~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子を有する。例えば、「C2-8アルケニル」という用語は、2~8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の不飽和原子団を指す(少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する)。前記二重結合は、他の基の結合点であってもよくなくてもよい。アルケニルには、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、ブテニル、ペンテニル、3-ヘキセニルなどが含まれるが、これらに限定されない。アルケニル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。式(I)の化合物がアルケニル基を含む場合、当該アルケニル基は、純粋なE型、純粋なZ型、又はそれらの任意の混合物で存在することができる。
【0080】
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素を指し、それは、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖及び分枝鎖を含む。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、3~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子を有する。例えば、「C2-8アルキニル」という用語は、2~8個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖の不飽和原子団を指す(少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する)。前記三重結合は、他の基の結合点であってもよくなくてもよい。アルキニルには、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、2-メチル-2-プロピニル、ブチニル、ペンチニル、3-ヘキシニルなどが含まれるが、これらに限定されない。アルキニル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0081】
本明細書で使用される場合、「C3-7シクロアルキル」という用語は、環を形成する3~7個の炭素原子を有するシクロアルキルを指し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチルである。シクロアルキルは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0082】
本明細書で使用する場合、「n員のヘテロシクロアルキル」という用語は、環を形成するm個の炭素原子と環を形成する(n―m)個のヘテロ原子とを有するシクロアルキルを指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、3~7員ののヘテロシクロアルキルには、オキセタン、チエタン、アゼチジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、オキセパン、チエパン、アゼパンが含まれるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0083】
本明細書で使用される場合、「C5-7アリール」という用語は、5~7個の炭素原子を含む芳香環を有するアリールを指し、好ましくはフェニルである。
【0084】
本明細書で使用される場合、「n員のヘテロアリール」という用語は、芳香環を形成するm個の炭素原子と芳香環を形成する(n―m)個のヘテロ原子とを有するヘテロアリールを指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、5~7員のヘテロアリールは、ピラジン、ピラゾール、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、及びピリジンを含むが、これらに限定されない。ヘテロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0085】
本明細書で使用される場合、「C7-11ビシクロアリール」という用語は、ナフタレン、インデンなどの7~11個の炭素原子を有するビシクロアリールを指し、ビシクロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0086】
本明細書で使用する場合、「n員のビシクロヘテロアリール基」という用語は、芳香族ビシクロを形成するm個の炭素原子と芳香族ビシクロを形成する(n―m)個のヘテロ原子とを有するビシクロヘテロアリールを指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、7~11員のビシクロヘテロアリールには、キノリン、イソキノリン、ベンゾチアゾールなどが含まれるが、これらに限定されない。ビシクロヘテロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0087】
本明細書で使用される場合、「11~15員のトリシクロ」という用語は、アクリジンなどを含むが、これに限定されない。11~15員のトリシクロは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0088】
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するアルキル基を指す(最大アルキルが全部ハロゲン化され、即ち、アルキル基の各水素原子が全部ハロゲン原子で置換される)。例えば、「C1-6ハロアルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-6アルキル基を指す(最大アルキルが全部ハロゲン化され、即ち、アルキル基の各水素原子が全部ハロゲン原子で置換される)。他の例として、「C1-4ハロアルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-4アルキル基を指す(最大アルキルが全部ハロゲン化され、即ち、アルキル基の各水素原子が全部ハロゲン原子で置換される)。「C1-3ハロアルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-3アルキル基(最大アルキルが全部ハロゲン化され、即ち、アルキル基の各水素原子が全部ハロゲン原子で置換されるを指す)。また、「C1-2ハロアルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-2アルキル基(即ち、メチル又はエチル)を指す(最大アルキルが全部ハロゲン化され、即ち、アルキル基の各水素原子が全部ハロゲン原子で置換される)。他の例を挙げると、「C1ハロアルキル」という用語は、1、2又は3個のハロゲン置換基を有するメチル基を指す。ハロアルキル基の例として、CF3、C2F5、CHF2、CH2F、CH2CF3、CH2Clなどを含む。
【0089】
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、酸素原子に単結合されるアルキルを指す。アルコキシと分子の結合点は酸素原子によるものである。アルコキシは、アルキル-O-と示される。「C1―6アルコキシ」という用語は、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルコキシを指す。「C1―6アルコキシ」という用語の定義には、「C1-3アルコキシ」という用語が含まれる。アルコキシには、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ヘキソキシなどが含まれるが、これらに限定されない。アルコキシは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0090】
本明細書において、置換基の個数、炭素原子の個数、環原子の個数に関連する個数の範囲は、当該範囲内のすべての整数が一つずつ列挙されることを意味し、範囲は簡略化された表記のみとして使用される。例えば、
「1~4個の置換基」は、1、2、3又は4個の置換基を意味する。
「1~3個の置換基」は、1、2又は3個の置換基を意味する。
「3~12員の環」は、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12員の環を意味する。
「3~8員の環」は、3、4、5、6、7又は8員の環を意味する。
「1~12個の炭素原子」又は「C1-12」は、1個の炭素原子(C1)、2個の炭素原子(C2)、3個の炭素原子(C3)、4個の炭素原子(C4)、5個の炭素原子(C5)、6個の炭素原子(C6)、7個の炭素原子(C7)、8個の炭素原子(C8)、9個の炭素原子(C9)、10個の炭素原子(C10)、11個の炭素原子(C11)又は12個の炭素原子(C12)を意味する。
「1~6個の炭素原子」又は「C1-6」は、1個の炭素原子(C1)、2個の炭素原子(C2)、3個の炭素原子(C3)、4個の炭素原子(C4)、5個の炭素原子(C5)又は6個の炭素原子(C6)を意味する。
「1~4個の炭素原子」又は「C1-4」は、1個の炭素原子(C1)、2個の炭素原子(C2)、3個の炭素原子(C3)又は4個の炭素原子(C4)を意味する。
「2~6個の炭素原子」又は「C2-6」は、2個の炭素原子(C2)、3個の炭素原子(C3)、4個の炭素原子(C4)、5個の炭素原子(C5)又は6個の炭素原子(C6)を意味する。
「C3-8」は、3個の炭素原子(C3)、4個の炭素原子(C4)、5個の炭素原子(C5)、6個の炭素原子(C6)、7個の炭素原子(C7)又は8個の炭素原子(C8)を意味する。
「3~8個の環原子」は、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の環原子を意味する。
【0091】
従って、置換基の個数、炭素原子の個数、及び環原子の個数に関連する個数の範囲も、そのサブ範囲のいずれかを含み、各サブ範囲も本明細書に開示されていると見なされる。
【0092】
本願は、第2の態様において、上記の化合物、又はその同位体標記化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体、又は異性体の混合物、又はその薬学的に許与される塩、又はそのプロドラック、又はその代謝物と、一つ又は複数の薬学的に許容される担体、アジュバント、又は賦形剤と、を含む医薬組成物を提供する。
【0093】
本願の医薬組成物は、必要に応じて、経口、外用(外部塗布、噴霧などを含むが、これらに限定されない)、非経口(皮下、筋肉、皮質及び静脈内を含む)投与、気管支投与又は経鼻投与に適した剤形に調製してもよい。ここで、好ましくは、本願の医薬組成物は、経口又は外用に適した剤形(製剤)に調製される。より好ましくは、本願の医薬組成物は、経口投与に適した剤形(製剤)に調製される。
【0094】
固体担体が使用される場合、当該製剤は、錠剤の形態であるか、粉末又は顆粒の形態で硬質カプセルに入れられるか、又はトローチ又はロゼンジの形態であってもよい。固体担体は、結合剤、充填剤、錠剤化潤滑剤、崩壊剤、湿潤剤などの従来の賦形剤を含むことができる。必要に応じて、錠剤を従来の技術で膜コーティングすることができる。液体担体を使用する場合、当該製剤は、シロップ、エマルジョン、軟膏、ソフトゲルカプセル、注射用滅菌担体、水性又は非水性液体懸濁液の形態であってもよく、又は、使用前に水又は他の適切な担体で復元できる乾燥製品であってもよい。液体製剤は、懸濁剤、乳化剤、湿潤剤、非水性担体(食用油を含む)、防腐剤及び香味料及び/又は着色剤などの従来の添加剤を含んでもよい。非経口投与の場合、通常、担体は少なくともほとんどが滅菌水を含むが、生理食塩水、グルコース溶液などを使用してもよい。注射可能な懸濁液を使用してもよく、その場合、従来の懸濁剤を使用してもよい。従来の防腐剤、緩衝剤などを非経口剤形に添加してもよい。医薬組成物は、適切な量の活性成分(即ち、本願の式(I)の化合物)を含む所望の配合物に適した従来の技術によって調製される。
【0095】
非経口注射に適した組成物は、生理学的に許容される無菌の水性又は非水性の溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョン、並びに無菌の注射可能な溶液又は分散液用の無菌粉末を含んでもよい。適切な水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒の例として、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなど)、それらの適切な混合物、植物油(例えば、オリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含む。
【0096】
これらの組成物は、さらに、様々な賦形剤、例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤を含んでもよい。微生物の作用を確実に阻害するために、様々な抗菌剤及び抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸など)を使用してもよい。さらに、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを含んでもよい。吸収を遅らせる試薬(例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゲル)の使用によって、注射可能な医薬剤形の吸収を遅延させることができる。
【0097】
経口投与用固形剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体投与形態において、活性化合物を、少なくとも一つの不活性賦形剤(又は担体)(例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)と混合し、それは、さらに、以下のものを含んでもよい。(a)充填剤又は混合剤(例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸)、(b)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸エステル、ゲル、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴム)、(c)保湿剤(例えば、グリセロール)、(d)崩壊剤(例えば、寒天-寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカ澱粉、アルギン酸、特定の合成のケイ酸エステル、炭酸ナトリウム)、(e)溶液遮断剤(例えば、パラフィン)、(f)吸収促進剤(例えば、四級アンモニウム化合物)、(g)湿潤剤(例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレート)、(h)吸着剤(例えば、カオリン及びベントナイト)、及び(i)潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)又はそれらの混合物。
【0098】
類似したタイプの固体組成物は、例えば、乳糖及び高分子量ポリエチレングリコールなどを賦形剤とする軟質充填及び硬質充填ゲルカプセルの充填剤として使用することができる。
【0099】
固形剤形(例えば、錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒)は、コーティング及びシェル(例えば、腸溶コーティング及び当技術分野の既知の他のもの)で調製することができる。それは遮光剤を含んでもよく、それはさらに、腸管の特定の部位で遅延的に活性化合物又は様々な活性化合物を放出する活性化合物又は様々な活性化合物の組成物であってもよい。使用可能な被覆組成物の例は、ポリマー及びワックスである。活性成分はさらにマイクロカプセル化された形態であってもよく、適切な場合、一つ又は複数の前述の賦形剤を含んでもよい。
【0100】
経口投与用液体剤形には、薬学的に許容されるエマルジョン、溶液、分散液、シロップ及びエリクシールが含まれる。活性化合物に添加して、液体剤形は、当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤(例えば、水又は他の溶媒)、可溶化剤、及び乳化剤(例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3―ブタンジオール、ジメチルホルムアミド)、油(具体的には、綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフラノール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル又はこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
【0101】
組成物は、これらの不活性希釈剤以外にも、例えば、湿潤剤、乳化及び懸濁剤、香味剤、調味剤、並びに芳香剤を含み得る。
【0102】
懸濁液は、活性化合物以外にも、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化エチレンソルビトール、ソルビタンエステル、微結晶繊維、メタヒドロキシアルミニウム、ベントナイト、寒天―寒天及び黄耆ゲル又はこれらの物質の混合物などの懸濁剤を含んでもよい。
【0103】
本願の化合物の局所投与用剤形は、軟膏、粉末、スプレー及び吸入剤を含む。当該活性成分は、無菌の条件下で、生理学的に許容される担体及び必要な防腐剤、緩衝液、又は推進剤と混合する。眼科用製剤、眼科用軟膏、粉末及び溶液も、本願の範囲内に含まれる。
【0104】
本願の化合物の外用剤形は、油中水型(W/O)又は水中油型(O/W)エマルジョンの形態、例えば、水中油中水型(W/O/W)又は油中水中油型(O/W/O)エマルジョン形態、又は水分散液又は脂質分散液、ゲル又はエアロゾルの形態で調整される。
【0105】
本願の化合物の外用剤形は、例えば、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、水固定剤、拡散剤、安定剤、染料、香料、及び防腐剤のような添加剤及び配合助剤を含んでもよい。適切な乳化剤には、ステアリン酸、トリエタノールアミン、及びPEG-40-ステアレートが含まれる。適切な増粘剤は、モノステアレートグリセリル及びPEG600を含む。適切な防腐剤は、プロピルパラベン及びクロロクレゾールを含む。適切な拡散剤は、ジメチルポリシロキサン及びポリジメチルシクロシロキサンを含む。適切な水固定剤は、ポリエチレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール600を含む。
【0106】
本願の化合物の外用剤形は、アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、強皮症、そう痒症、白斑、脱毛などの皮膚疾患を治療するために局所的に適用することができる軟膏、ローション、ゲル、エマルジョン、マイクロエマルジョン、スプレー、皮膚パッチなどを含んでもよい。特に、本願の化合物の外用剤形は軟膏であり、アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、強皮症、そう痒症、白斑、及び脱毛などの皮膚疾患を治療するために局所的外部塗布に適用することができる。
【0107】
医薬組成物及び剤形中の式(I)の化合物の量は、当業者であれば必要に応じて適切に決定することができる。例えば、式(I)の化合物は、治療有効量で医薬組成物又は剤形中に存在してもよい。
【0108】
本願は、第3の態様において、JAK関連の疾患又は病症の治療及び/又は予防するための医薬の調製における、上記化合物、又はその同位体標識化合物、その光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは異性体混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はその代謝物、又は上記の組成物の使用を提供する。
【0109】
「JAK関連の疾患又は病症」は、下記のものを含むが、それらに限定されない。
関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬性関節炎などを含む、関節炎と、
例えば橋本甲状腺炎、自己免疫溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性睾丸炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、バセドウ病、原発性胆道肝硬変、慢性侵攻性肝炎、潰瘍性大腸炎及び膜性糸球体症のような単一臓器又は単一細胞型自己免疫疾患と、全身性自己免疫疾患に関するもの(例えば、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、ショグレン症候群、ライター症候群、多発性筋炎-皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発動脈炎、多発性硬化症、水疱性類天疱瘡)と、その他のO―細胞(体液)又はT細胞自己免疫疾患(コーガン症候群を含む)、強直性脊椎炎、Wegener’s肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型糖尿病又は若年発症糖尿病又は甲状腺炎と
を含む、自己免疫疾患又は病症と、
消化管/胃腸癌、結腸直腸癌、肝臓癌、皮膚癌(肥満細胞腫瘍及び扁平上皮癌を含む)、乳房及び乳癌、卵巣癌、前立腺癌、リンパ腫、白血病(急性骨髄性白血病及び慢性骨髄性白血病を含む)、腎臓癌、肺癌、筋肉癌、骨癌、膀胱癌、脳癌、黒色腫(口腔及び転移性黒色腫を含む)、カポシ肉腫、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、骨髄増殖性障害、増殖性糖尿病性網膜症、又は血管新生関連の病症(固形腫瘍を含む)を含む、癌又は腫瘍と、
I型糖尿病又は糖尿病合併症を含む、糖尿病と、
眼の自己免疫疾患、角結膜炎、ヴァーナル結膜炎、ブドウ膜炎(ベーチェット病関連のブドウ膜炎及び水晶体ブドウ膜炎を含む)、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮栄養障害、角膜白斑、眼類天疱瘡、モラン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト・小柳・原田病(Vogt-Koyanagi-Harada)症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ症)、水疱、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌眼症、交感性眼炎、アレルギー性結膜炎、又は眼の血管新生を含む、眼疾患、病症又は病状と、
クローン病及び/又は潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎又は肥満細胞症を含む、腸炎症、アレルギー又は病状と、
運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血又は外傷性損傷によって引き起こされる神経変性疾患、脳卒中のグルタミン酸神経毒性又は低酸素症、脳卒中の虚血/再灌流障害、心筋虚血、腎虚血、心臓発作、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症及び動脈硬化症、臓器低酸素症又は血小板凝集を含む、神経変性疾患と、
アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、強皮症、そう痒症又は他のそう痒状態、白斑、脱毛を含む、皮膚疾患、病状又は病症と、
哺乳類のアレルギー性皮膚炎(咬傷アレルギーなどのウマアレルギー性疾患を含む)、夏の湿疹、スウィートイッチ(sweet itch)、肺気腫、炎症性気道疾患、再発性気道閉塞、気道過剰反応、又は慢性閉塞性肺疾患を含む、アレルギーと、
慢性又は難治性喘息、後期喘息、気管支炎、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息又は粉塵性喘息を含む、喘息及び他の閉塞性気道疾患と、
膵島移植拒絶、骨髄移植拒絶、移植片対宿主疾患、臓器及び細胞移植拒絶(例えば、骨髄、軟骨、角膜、心臓、椎間板、膵島、腎臓、手足、肝臓、肺、筋肉、筋芽細胞、神経、膵臓、皮膚、小腸又は気管)又は異種移植を含む、移植拒絶。
【0110】
本願は、第4の態様において、JAK関連の疾患又は病症を治療するための方法を提供し、当該方法は、治療有効量の上記の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体或いは異性体混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はその代謝物、若しくは上記組成物を必要な患者に投与することである。式中、当該患者は、好ましくは哺乳類であり、より好ましくはヒト患者である。投与経路は、経口、外用(外部塗布、噴霧などを含むが、これらに限定されない)、非経口(皮下、筋肉、皮質、及び静脈内を含む)投与、気管支投与、又は経鼻投与であることができる。ここで、好ましくは経口的又は外用による投与である。より好ましくは経口による投与である。
【0111】
驚くべきことに、本願の化合物は、実験においてJAKキナーゼ阻害剤として優れた有効性を示し(例えばフィルゴチニブのような従来のJAKキナーゼ阻害剤よりも優れている)、潜在的に良好な安全性を有する。
【0112】
以下、特定の実施例と組み合わせて、本願をさらに詳細に説明する。
【実施例】
【0113】
本願の式(I)の化合物は、有機合成分野の当業者によく知られている様々な方法によって合成することができる。以下の特定の実施例において、式(I)の化合物のいくつかの例示的な合成方法を提供し、これらの方法は、合成化学の分野でよく知られている。当然のことながら、本発明の例示的な解決策を参照すると、当業者は、反応物、反応条件、及び保護基を適切に調整して、他の式(I)の化合物の合成スキームを容易に設計することができる。
【0114】
以下、さらに実施例と組み合わせて本願を説明するが、これらの実施例は、本願の範囲を限定するものではない。
【0115】
実施例1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキサミド(MDI-3)
【0116】
【0117】
標的化合物16(即ち、MDI-3)の合成スキーム:
【化9】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
合成方法:
中間体1:5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
5-ブロモ-2-フルオロフェノール(200.0mg、1.05mmol)及びビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(10.7mg、0.02mmol)を10mlのTHFで溶解させる。窒素で3回置換し、10~20℃まで降温させ、1mol/Lのジエチル亜鉛溶液(2.3ml、2.30mmol)をゆっくり滴下し、滴下が完了した後、50℃まで昇温させる。一晩反応させて、0℃まで降温させ、水を添加してクエンチし、珪藻土で濾過し、珪藻土パッドを酢酸エチルで洗浄し、酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。乾燥後、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより分離して、油性液を取得し、収率は65.1%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.97(d,J=8.0Hz,1H),6.85(d,J=12.0Hz,1H),6.69-6.65(m,1H),2.61-2.55(m,2H),1.21(t,J=8.0Hz,3H)。
【0122】
中間体2:4-ブロモ-5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
中間体1(200.1mg、1.43mmol)を6mlのアセトニトリルで溶解させ、CuBr2(957.5mg、4.29mmol)を添加して、室温で3時間撹拌し、水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより無色の油状生成物を取得し、収率は78.1%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.25(d,J=12.0Hz,1H),6.89(d,J=12.0Hz,1H),2.69-2.63(m,2H),1.19(t,J=12.0Hz,3H)。
【0123】
中間体3:2-((4-ブロモ-5-エチル-2-フルオロフェノキシ)メトキシ)エチル)トリメチルシランの合成
中間体2(220.0mg、1.00mmol)を6mlのDCMで溶解させ、DIPEA(130.5mg、1.10mmol)を添加して、0℃まで降温させる。0℃でSEMCl(168.2mg、1.10mmol)を滴下し、滴下が完了した後、反応を室温まで昇温させ、8時間反応させ、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮して無色の油状生成物を取得し、粗生成物の収率は99.1%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.26(d,J=12.0Hz,1H),6.89(d,J=12.0Hz,1H),5.24(s,2H)3.82-3.78(m,2H)2.67-2.62(m,2H),1.19(t,J=12.0Hz,3H),0.98-0.94(m,2H),0.01(s,9H)。
【0124】
中間体4:(2-((5-エチル-2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)フェノキシ)メトキシ)エチル)トリメチルシランの合成
中間体3(280.0mg、0.80mmol)、ピナコールボロン酸エステル(206.1mg、0.80mmol)、Pd(dppf)Cl2(59.2mg、0.08mmol)及びKOAc(237.5mg、2.40mmol)を1,4-ジオキサン(6ml)で溶解させ、窒素で3回置換する。100℃に加熱して一晩反応させる。反応終了後、水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより無色の油状生成物を取得し、収率は56.2%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.48(d,J=12.0Hz,1H),7.02(d,J=8.0Hz,1H),5.28(s,2H),3.82-3.78(m,2H),2.89-2.83(m,2H),1.35(s,12H),1.17(t,J=8.0Hz,3H),0.98-0.94(m,2H),0.01(s,9H)。
【0125】
中間体17:6-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾールの合成
化合物6-ヨードインダゾール(200mg、0.82mmol)、5mlのTHFを反応系に添加して、0℃まで降温させる。0℃で、反応系にNaH(32.8mg(60%)、0.82mmol)をバッチで添加し、添加が完了した後、0℃で1時間反応させる。次に、反応系にSEMCl(143.5mg、0.86mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、252mgの生成物を取得し、収率は82.2%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.16(s,1H),8.07(s,1H),8.21(d,J=1.4Hz,1H),7.47-7.43(m,1H),5.69(s,2H),3.63-3.58(m,2H),0.96-0.91(m,2H),-0.04(s,9H)。
【0126】
中間体5:6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル))エトキシ)メチル)-1H-インダゾールの合成
N2雰囲気下で、反応系に中間体4(85mg、0.21mmol)、中間体17(80mg、0.21mmol)、Pd(dppf)Cl2(15.6mg、0.021mmol)、K3PO4(136.3mg、0.64mmol)、1,4-ジオキサン(2ml)を添加する。添加が完了した後、100℃まで昇温させて一晩反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、66.9mgの無色の油状生成物を取得し、収率は60.6%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.14(s,1H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.05-7.01(m,2H),5.74(s,2H),5.31(s,2H),3.88-3.84(m,2H),3.70-3.65(m,2H),2.61-2.52(m,2H),1.09(t,J=8.0Hz,3H),1.03-0.96(m,4H),0.01(s,9H),-0.03(s,9H)。
【0127】
中間体6:5-エチル-2-フルオロ-4-(1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
反応系に中間体5(30mg、0.12mmol)、2mlのメタノール、1mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、60℃まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、飽和NaHCO3溶液を添加してpH=7に調整し、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより12mgの白色固体を取得し、収率は80.6%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.08(d,J=1.1Hz,1H),7.79(dd,J=0.8Hz,J=8.3Hz,1H),7.42-7.40(m,1H),7.08(dd,J=1.4Hz,J=8.3Hz,1H),6.95-6.88(m,2H),2.58-2.51(m,2H),1.06(t,J=8.0Hz3H)。
【0128】
中間体7:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-ヨード-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
反応系に中間体6(134mg、0.52mmol)、2mlのDMF、KOH(117mg、2.08mmol)を添加し、添加が完了した後、0℃まで降温させる。0℃でI2(132mg、0.52mmol)のDMF(2ml)溶液を滴下し、添加が完了した後、室温に昇温させて反応させる。反応が終了した後、1MのHCl溶液を添加してpH7に調整し、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより150mgの白色固体を取得し、収率は75.5%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.52(dd,J=0.8Hz,J=8.3Hz,1H),7.35(t,J=1.1Hz,1H),7.15(dd,J=1.3Hz,J=8.4Hz,1H),6.98-6.94(m,2H),2.50(q,J=7.6Hz,2H),1.06(t,J=7.6Hz,3H)。
【0129】
中間体8:6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-3-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾールの合成
反応系に中間体7(180mg、0.47mmol)、4mlのDMFを添加する。添加が完了した後、0℃まで降温させる。0℃で、NaH(37.6mg(60%)、0.94mmol)をバッチで添加して、添加が完了した後、1時間撹拌する。次に、0℃で、SEMCl(173.4mg、1.04mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより220mgの無色の油状生成物を取得し、収率は72.9%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.52-7.41(m,2H),7.23-7.12(m,2H),7.02-6.97(m,1H),5.73(s,2H),5.30(s,2H),3.88-3.81(m,2H),3.67-3.55(m,2H),2.56-2.48(m,2H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),1.03-0.96(m,4H),0.03(s,9H),-0.07(s,9H)。
【0130】
中間体9:6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-3-(トリメチルスタンニル)-1H-インダゾールの合成
N2雰囲気下で、反応系に中間体8(20mg、0.031mmol)、Sn2Me6(20.3mg、0.062mmol)、Pd(PPh3)4(3.6mg、0.0031mmol)、及び5mlの乾燥トルエンを添加する。添加が完了した後、80℃まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより14.8mgの無色の油状生成物を取得し、収率は70.2%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.72(d,J=8.0Hz,1H),7.45(s,2H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.08(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),6.99(d,J=12.0Hz,1H),5.77(s,2H),5.31(s,2H),3.88-3.84(m,2H),3.60-3.56(m,2H),2.55(q,J=8.0Hz,2H),1.07(t,J=8.0Hz,3H),1.02-0.98(m,2H),0.90-0.85(m,2H),0.48(s,9H),0.03(s,9H),-0.07(s,9H)。
【0131】
中間体19:2-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチルの合成
1.中間体18:1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチルの合成
反応系に化合物1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチル(1g、7.9mmol)、K2CO3(2.74g、19.8mmol)、20mlのDMFを添加して、反応系にSEMCl(1.71g、10.2mmol)を滴下し、滴下が完了した後、反応系を80℃まで昇温させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、750mgの生成物を取得し、収率は37.1%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.68(s,1H),7.58(s,1H),5.26(s,2H),3.84(s,3H),3.48-3.43(m,2H),0.88-0.83(m,2H),-0.05(s,9H)。
【0132】
2.中間体19:2-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチルの合成
反応系に中間体18(4g、15.6mmol)、NIS(7g、31.1mmol)、AIBN(0.26g、1.58mmol)、20mlのCHCl3を添加して、反応系を65℃まで昇温させる。反応が終了した後、室温まで降温させ、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応をクエンチし、DCMを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、3gの生成物を取得し、収率は50.3%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.80(s,1H),5.26(s,2H),3.89(s,3H),3.58-3.52(m,2H),0.95-0.85(m,2H),-0.01(s,9H)。
【0133】
中間体10:メチル2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-メチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸の合成
N2雰囲気下で、反応系に中間体9(40mg、0.059mmol)、中間体19(22.4mg、0.059mmol)、CuI(2.23mg、0.012mmol)、Pd(PPh3)4(6.8mg、0.0059mmol)、4mlのTHFを添加する。添加が完了した後、65℃まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより14mgの無色の油状生成物を取得し、収率は30.8%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.57(d,J=8.0Hz,1H),7.92(s,1H),7.45(s,1H),7.25(dd,J=1.2Hz,J=8.4Hz,1H),7.16(d,J=8.0Hz,1H),7.02(d,J=12.0Hz,1H),5.96(s,2H),5.76(s,2H),5.31(s,2H),3.96(s,3H),3.88-3.84(m,2H),3.61-3.57(m,4H),2.53(q,J=8.0Hz,2H),1.05(t,J=8.0Hz,3H),1.03-0.98(m,2H),0.92-0.87(m,4H),0.03(s,9H),-0.07(s,9H),-0.08(s,9H)。
【0134】
中間体11:(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノールの合成
N2雰囲気下で、反応系に中間体10(22mg、0.028mmol)、4mlのTHFを添加して、-78℃まで降温させる。-78℃で、DIBAL-H(0.038ml、1.5mol/L、0.057mmol)を添加する。滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、0℃まで降温させ、水を添加してクエンチし、珪藻土に通過させ、EAで濯ぎ、濾液をEAで抽出し、液体を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、17mgの無色の油状生成物を取得し、収率は81.8%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(d,J=8.0Hz,1H),7.46(s,1H),7.23(d,J=8.0Hz,1H),7.18-7.15(m,2H),7.02(d,J=12.0Hz,1H),5.92(s,2H),5.76(s,2H),5.32(s,2H),4.75(s,2H),3.88-3.84(m,2H),3.62-3.55(m,4H),2.54(q,J=8.0Hz,2H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),1.04-0.98(m,2H),0.92-0.86(m,4H),0.04(s,9H),-0.07(s,9H),-0.08(s,9H)。
【0135】
中間体12:2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-ホルムアルデヒドの合成
反応系に中間体11(12mg、0.016mmol)、4mlのCHCl3、MnO2(57.4mg、0.66mmol)を添加し、60℃まで昇温させて反応させ、反応が終了した後、室温まで降温させ、珪藻土に通過させ、DCMで洗浄し、濾液を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより10mgの無色の油状生成物を取得し、収率は84.4%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.04(s,1H),8.59(d,J=8.0Hz,1H),7.95(s,1H),7.48(s,1H),7.29(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),7.02(d,J=12.0Hz,1H),6.03(s,2H),5.77(s,2H),5.32(s,2H),3.88-3.84(m,2H),3.64-3.59(m,4H),2.55(q,J=8.0Hz,2H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),1.04-0.99(m,2H),0.93-0.88(m,4H),0.04(s,9H),-0.06(s,9H),-0.07(s,9H)。
【0136】
中間体13:2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサルデヒドオキシムの合成
反応系に中間体12(10mg、0.016mmol)、TEA(1.68mg、0.017mmol)、2mlのDCMを添加し、0℃まで降温させ、塩酸ヒドロキシルアミン(1.15mg、0.017mmol)をバッチで添加し、添加が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、DCMを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮して、7mgの無色の油状生成物を取得して、直接次の工程に使用し、収率は68.4%である。
【0137】
中間体14:4-(3-(4-(アミノメチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
反応系に中間体13(10mg、0.013mmol)、Pd/C(2mg)、2mlのMeOH、触媒量のHClを添加し、H2で3回置換し、室温で反応させる(H2圧力が1atmである)。反応が終了した後、反応系を珪藻土に通過させ、濾液を濃縮した後、カラムクロマトグラフィーにより5mgの無色の油状生成物を取得し、収率は63.0%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.39(d,J=8.0Hz,1H),7.42(s,1H),7.13-7.10(m,2H),6.96-6.91(m,2H,),5.89(s,2H),5.74(s,2H),4.01(s,2H),3.61-3.55(m,4H),2.46(q,J=8.0Hz,2H),1.00(t,J=8.0Hz,3H),0.91-0.86(m,4H),-0.08(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0138】
中間体21:5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2カルボン酸の合成
1.中間体20:5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2カルボン酸メチルの合成
5-クロロ-ピラジン-2-カルボン酸メチル(1.72g、10mmol)を10mlのDMFで溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.3ml、25.0mmol)とピペリジン塩酸塩(1.45g、12.0mmol)を添加し、室温で一晩撹拌し、激しく撹拌しながら、水を添加して、固体を沈殿させ、濾過させ、フィルターケーキを水で洗浄し、乾燥させて、中間体20を取得し、収率は80.0%である。
【0139】
2.中間体21:5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2カルボン酸の合成
中間体20(430mg、1.95mmol)を20mlのテトラヒドロフラン及び20mlの水で溶解させ、水酸化リチウム(163mg、3.88mmol)を添加し、室温で4時間反応させ、減圧下で濃縮してテトラヒドロフランを除去し、1N HClでpH=4に調整し、固体を析出させ、濾過させ、フィルターケーキを水で洗浄し、乾燥させて中間体21を取得し、収率は91.5%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.84(s,1H),8.02(s,1H),3.76-3.73(m,4H),1.78-1.65(m,6H)。
【0140】
中間体15:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキサミドの合成
反応系に中間体21(10.4mg、0.050mmol)、HATU(22.9mg、0.060mmol)、DIPEA(12.9mg、0.10mmol)、2mlのDMFを添加し、室温で1時間反応させる。反応系を0℃まで降温させ、化合物14(30mg、0.049mmol)のDMF(0.5ml)溶液を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより27mgの無色の油状生成物を取得し、収率は67.2%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.86(d,J=1.3Hz,1H),8.50(d,J=8.0Hz,1H),7.95(d,J=1.4Hz,1H),7.44(s,1H),7.22-7.20(m,2H),7.00-6.94(m,2H),5.89(s,2H),5.75(s,2H),4.71(d,J=5.7Hz,2H),3.69-3.66(m,4H),3.61-3.55(m,4H),2.51(q,J=8.0Hz,2H),1.71-1.65(m,6H),1.04(t,J=8.0Hz,3H),0.91-0.86(m,4H),-0.08(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0141】
化合物16(即ち、MDI-3):N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-(ピペリジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキサミドの合成
反応系に化合物15(30mg、0.037mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加して、添加が完了した後、60℃まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、飽和NaHCO3を添加してpH=7に調整し、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、薄層クロマトグラフィーにより14mgの白色固体を取得し、収率は69.2%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.70(d,J=1.4Hz,1H),8.30(d,J=8.0Hz,1H),8.21(d,J=1.4Hz,1H),7.43(s,1H),7.19-7.17(m,2H),6.98-6.90(m,2H),4.67(s,2H),3.78-3.75(m,4H),2.56(q,J=8.0Hz,2H),1.79-1.67(m,6H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0142】
実施例2:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロピオンアミド(MDI-301)
【化13】
【0143】
【0144】
合成方法:
中間体MDI-301-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロピオンアミドの合成
反応系に中間体14(30mg、0.049mmol)、DIPEA(7.6mg、0.059mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、プロピオニルクロリド(4.5mg、0.049mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより18mgの無色の油状生成物を取得し、収率は55.0%である
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(d,J=8.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.21(d,J=8.0Hz,1H),7.15(s,1H),6.96(t,J=10.0Hz,2H),5.88(s,2H),5.75(s,2H),4.50(d,J=8.0Hz,2H),3.62-3.54(m,4H),2.54-2.48(m,2H),2.30-2.20(m,2H),1.20(t,J=8.0Hz,3H),1.05(t,J=8.0Hz,3H),0.92-0.86(m,4H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0145】
化合物MDI-301:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロピオンアミドの合成
反応系に、中間体MDI-301-1(18mg、0.027mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、50℃まで昇温させて反応させる。6時間の反応後、室温まで降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール及び0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層クロマトグラフィーを行った後に3mgの白色固体を取得し、収率は27.3%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.27(d,J=8.0Hz,1H),7.40(s,1H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.91(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.44(s,2H),2.53(q,J=8.0Hz,2H),2.87(q,J=8.0Hz,2H),1.16(t,J=8.0Hz,3H),1.06(t,J=8.0Hz,3H)。
【0146】
実施例3:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド(MDI-302)
【化15】
【0147】
【0148】
合成方法:
中間体MDI-302-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミドの合成
反応系に中間体14(30mg、0.049mmol)、DIPEA(7.6mg、0.059mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、シクロプロピルカルボニルクロリド(5.1mg、0.049mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより22mgの無色の油状生成物を取得し、収率は66.1%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.42(d,J=8.0Hz,1H),7.44(s,1H),7.20(d,,J=8.0Hz,1H),7.15(s,1H),6.9(t,J=12.0Hz,2H),5.88(s,2H),5.75(s,2H),4.52(d,J=8.0Hz,2H),3.62-3.54(m,4H),2.53-2.47(m,2H),1.75-1.68(m,1H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),1.02-1.00(m,2H),0.91-0.87(m,4H),0.76-0.72(m,2H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0149】
化合物MDI-302:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミドの合成
反応系に中間体MDI-302-1(20mg、0.029mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加して、添加が完了した後、50℃まで昇温させて上げて反応させる。6時間反応させた後、室温まで降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層クロマトグラフィーを行って8.5mgの白色固体を取得し、収率は69.9%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.28(d,J=8.0Hz1H),7.40(s,1H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.91(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.45(s,2H),2.54(q,J=8.0Hz,2H),1.67-1.61(m,1H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),0.92-0.85(m,2H),0.79-0.75(m,2H)。
【0150】
実施例4:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)イソブチルアミド(MDI-303)
【化17】
【0151】
【0152】
合成方法:
中間体MDI-303-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)イソブチルアミドの合成
反応系に中間体14(20mg、0.033mmol)、DIPEA(5.1mg、0.039mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、イソブチリルクロリド(3.48mg、0.033mmol)を滴下し、添加が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、溶液を分離させ有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより14mgの無色の油状生成物を取得し、収率は62.3%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.38(d,J=8.0Hz,1H),7.44(s,1H),7.18(d,J=8.0Hz,1H),7.15(s,1H),6.96-6.92(m,2H),5.87(s,2H),5.75(s,2H),4.50(d,J=8.0Hz,2H),3.62-3.54(m,4H),2.52-2.46(m,2H),2.44-2.39(m,1H),1.19(d,J=4.0Hz,6H),1.03(t,J=8.0Hz,3H),0.92-0.86(m,4.0H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0153】
化合物MDI-303:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)イソブチルアミドの合成
反応系に中間体MDI-303-1(14mg、0.021mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、溶液を50℃まで昇温させて反応させる。6時間反応させた後、室温まで降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層クロマトグラフィーを行って4.9mgの白色固体を取得し、収率は56.6%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H,),7.17(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.11(s,1H),6.93(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.46(s,2H),2.68-2.50(m,3H),1.17(d,J=4.0Hz,6H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0154】
実施例5:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メタンスルホンアミド(MDI-304)
【化19】
【0155】
【0156】
合成方法:
中間体MDI-304-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メタンスルホンアミドの合成
反応系に中間体14(30mg、0.049mmol)、DIPEA(7.6mg、0.059mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、メタンスルホニルクロリド(5.61mg、0.049mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより12mgの無色の油状生成物を取得し、収率は35.5%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.40(d,J=8.0Hz,1H),7.46(s,1H),7.23(d,J=8.0Hz,1H),7.19(s,1H),7.00-6.95(m,2H),5.91(s,2H),5.75(s,2H),4.41(d,J=4.0Hz,2H),2.97(s,3H),2.55-2.49(m,2H),1.06(t,J=8.0Hz,3H),0.92-0.86(m,4H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0157】
化合物MDI-304:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メタンスルホンアミドの合成
反応系に中間体MDI-304-1(12mg、0.017mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、溶液を50℃まで昇温させて反応させる。6時間反応させた後、室温まて降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層カラムクロマトグラフィーを行って3.0mgの白色固体を取得し、収率は40.2%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.21(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H,),7.21-7.17(m,2H),6.93(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.37(s,2H),2.97(s,3H),2.56(q,J=8.0Hz,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0158】
実施例6:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-モルホリノピラジン-2-カルボキサミド(MDI-305)
【化21】
【0159】
【0160】
合成方法:
中間体MDI-305-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-モルホリノピラジン-2-カルボキサミドの合成
反応系に化合物5-(4-モルホリニル)-2-ピラジンカルボン酸(6.84mg、0.033mmol)、HATU(13.05mg、0.034mmol)、DIPEA(5.06mg、0.039mmol)、5mlのDMFを添加し、室温で1時間反応させる。反応系を0℃まで降温させ、化合物14(20mg、0.033mmol)のDMF(2.0ml)溶液を滴下し、滴下が完了した後、室温まで昇温させて反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより14mgの無色の油状生成物を取得し、収率は52.9%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.91(s,1H),8.50(d,J=8.0Hz,1H),7.95(s,1H),7.44(s,1H),7.22-7.20(m,2H),7.00-6.95(m,2H),5.90(s,2H),5.75(s,2H),4.71(d,J=8.0Hz,2H),3.83-3.81(m,4H),3.68-3.66(m,4H),3.62-3.55(m,4H),2.51(q,J=8.0Hz,2H),1.05(t,J=8.0Hz,3H),0.91-0.86(m,4H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0161】
化合物MDI-305:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-5-モルホリノピラジン-2-カルボキサミドの合成
反応系に中間体MDI-305-1(14mg、0.017mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、50℃まで昇温させて反応させる。6時間反応させた後、室温まで降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール及び0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層クロマトグラフィーを行って3.9gの白色固体を取得し、収率は41.2%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.73(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),8.20(s,1H),7.40(s,1H),7.17-7.14(m,2H),6.95-6.87(m,2H),4.65(s,2H),3.80-3.77(m,4H),3.73-3.70(m,4H),2.53(q,J=8.0Hz,2H),1.06(t,J=8.0Hz,3H)。
【0162】
実施例7:(S)-1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-オール(MDI-306)
【化23】
【0163】
【0164】
合成方法:
中間体MDI-306-1:(S)-1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-オールの合成
反応系に(s)-1-N-tert-ブトキシカルボニル-3-ヒドロキシピロリジン(9.1mg、0.049mmol)、2mlのDCM、2mlのトリフルオロ酢酸を添加して、添加が完了した後、室温で30分間撹拌する。反応が終了した後、反応系を濃縮し、濃縮後に5mlの1,2-ジクロロエタン、中間体12(30mg、0.041mmol)を添加し、添加が完了した後、室温で30分間撹拌し、次にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(17.08mg、0.081mmol)を添加し、室温で反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、DCMを添加して抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、薄層クロマトグラフィーにより分離して、20mgの生成物を取得し、収率は60.8%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(d,J=8.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.24-7.21(m,2H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.0(d,J=12.0Hz,1H),5.91(s,2H),5.75(s,2H),5.32(s,2H),4.44-4.39(m,1H),3.92-3.84(m,4H),3.64-3.55(m,4H),3.29-3.19(m,1H),3.12-3.07(m,1H),2.96-2.88(m,1H),2.78-2.66(m,1H),2.57-2.51(m,2H),2.24-2.20(m,1H),1.91-1.87(m,1H),1.05(t,J=8.0Hz,3H),,1.03-0.98(m,2H),0.92-0.86(m,4H),0.03(s,9H),-0.07(s,9H),-0.09(s,9H)。
【0165】
化合物MDI-306:(S)-1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-オールの合成
反応系に中間体MDI-306-1(20mg、0.025mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、添加が完了した後、溶液を50℃まで昇温させて反応させる。6時間反応させた後、室温まで降温させ、減圧下で濃縮して反応溶媒を蒸発させ、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮後の残留物に対して薄層クロマトグラフィーを行って6.2mgの白色固体を取得し、収率は59.7%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.31(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H,),7.18-7.16(m,2H),6.97-6.89(m,2H),4.44-4.39(m,1H),3.90-3.82(m,2H),3.01-2.95(m,2H),2.77-2.74(m,2H),2.58-2.53(m,2H),2.25-2.16(m,1H),1.84-1.78(m,1H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0166】
実施例9:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-オール(Ex-9)
【化25】
【0167】
【0168】
合成方法:
化合物Ex-9:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-オールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(30mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、溶液にピペリジン-4-オール(4.9mg、0.05mmol)添加し、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(17.2mg、0.08mmol)を添加し、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加する。反応液をDCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製し、得られた生成物を2mlのメタノール及び1mlの濃塩酸で溶解させ、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、分取用プレートにより精製して、6mgの最終生成物を取得し、収率は32.8%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.33(d,J=12.0Hz,1H),7.44(s,1H),7.32(s,1H),7.18(d,J=8.0Hz,1H),6.90-6.97(m,2H),4.01-4.08(m,2H),3.81-3.86(m,1H),3.23-3.30(m,2H),2.78-2.92(m,2H),2.53-2.59(m,2H),1.98-2.04(m,2H),1.72-1.80(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0169】
実施例10:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド(Ex-10)
【化27】
【0170】
【0171】
合成方法:
化合物Ex-10:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミドの合成
1-(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)-N-メチルメチルアミン(20mg、0.03mmol)をDCMで溶解させ、トリエチルアミン(5.3mg、0.05mmol)を添加し、0℃まで降温させ、シクロプロパンカルボニルクロリド(3.3mg、0.03mmol)を滴下し、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加して、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製し、得られた生成物を2mlのメタノール及び1mlの濃塩酸で溶解させ、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、分取用プレートにより精製して、4mgの最終生成物を取得し、収率は34.9%である。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ13.29(s,1H),12.62(s,1H),9.86(s,1H),8.34(d,J=8.0Hz,1H),7.40(s,1H),7.13(d,J=8.0Hz,2H),7.04(d,J=12.0Hz,1H),6.92(d,J=8.0Hz,1H),4.51-4.67(m,2H),3.17-3.23(s,3H),2.46-2.48(m,2H),1.99-2.01(m,1H),1.02(t,J=8.0Hz,3H),0.76-0.87(m,4H)。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C24H25FN5O2に対する計算値が434.2であり、測定値が434.2である。
【0172】
実施例11:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-ニトリル(Ex-11)
【化29】
【0173】
【0174】
合成方法:
中間体11-1:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-ニトリルの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンに添加して、4-シアノピペリジン(5.6mg、0.05mmol)を添加して、室温で30分間反応させ、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(10.7mg、0.05mmol)を添加し、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、24.2mgの中間体11-1を取得し、収率は86.0%である。
【0175】
化合物Ex-11:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-ニトリルの合成
11-1(24.2mg、0.03mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加し、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、シリカゲルプレートで精製して、3.4mgの最終生成物を取得し、収率は26.4%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.30(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.43(d,J=4.0Hz,1H),7.19-7.16(m,2H),6.95(dd,J=8.0Hz,J=20.0Hz,2H),3.75(s,2H),2.89-2.86(m,3H),2.59-2.53(m,4H),2.06-2.03(m,2H),1.97-1.86(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0176】
実施例12:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-カルボニトリル(Ex-12)
【化31】
【0177】
【0178】
合成方法:
中間体12-1:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-カルボニトリルの合成
中間体2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インドール-3-イル)-1-(((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルボアルデヒド(30.0mg、0.04mmol)を5mlのジクロロメタンで溶解させ、ピロリジン-3-ニトリル(5.1mg、0.05mmol))を添加して、室温で0.5時間撹拌した後、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(17.0mg、0.08mmol)を添加して、室温で2時間撹拌し続ける。反応液に少量の水を添加してクエンチし、真空ポンプを使用して溶媒を排出し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、21mgの中間体12-1を取得し、収率は56.9%である。
【0179】
化合物Ex-12:1-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピロリジン-3-カルボニトリルの合成
12-1(20.0mg、0.02mmol)を2mlのメタノール溶液で溶解させ、1mlの濃塩酸を添加し、50℃で6時間反応させる。反応液を濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、3mgの最終生成物を取得し、収率は28.6%である。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ13.27(s,1H),12.58(s,1H),9.87(s,1H),8.34(d,J=8.4Hz,1H),7.39(s,1H),7.13(d,J=7.5Hz,2H),7.04(d,J=11.9Hz,1H),6.92(d,J=9.1Hz,1H),3.61(s,2H),3.17-3.18(m,1H),2.98-3.11(m,1H),2.75-2.82(m,1H),2.62-2.72(m,1H),2.55-2.61(m,1H),2.43-2.49(m,2H),1.96-2.04(m,2H),1.02(t,J=7.5Hz,3H)。
【0180】
実施例13:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(モルホリノメチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-13)
【化33】
【0181】
【0182】
合成方法:
化合物Ex-13:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(モルホリノメチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(30.0mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、モルホリン(4.4mg、0.05mmol)を添加し、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(17.2mg、0.08mmol)を添加して、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製し、得られた生成物を2mlのメタノール及び1mlの濃塩酸で溶解させ、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、8mgの最終生成物を取得し、収率は46.9%である。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ13.23(s,1H),12.55(d,J=20.0Hz,1H),9.85(s,1H),8.34(d,J=8.0Hz,1H),7.39(s,1H),7.10-7.14(m,1H),6.95-7.05(m,2H),6.92(t,J=8.0Hz,1H),3.59(t,J=4Hz,4H),3.49-3.55(m,2H),2.49-2.50(m,2H),2.42-2.48(m,4H),1.02(t,J=8Hz,3H)。
【0183】
実施例14:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-3-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-14)
【化35】
【0184】
【0185】
合成方法:
中間体14-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピリジン-3-アミンの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(30.0mg、0.04mmol)を5mlのトルエンで溶解させ、3-アミノピリジン(5.6mg、0.06mmol)及び氷酢酸を1滴添加して、90℃に加熱し、24時間反応させ、室温に冷却し、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(12.7mg、0.06mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、23mgの中間体14-1を取得し、収率は69.3%である。
【0186】
化合物Ex-14:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-3-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
14-1(23.0mg、0.03mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、7.1mgの最終生成物を取得し、収率は59.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(dd,J=4.0Hz,J=12.0Hz,1H),8.05(d,J=4.0Hz,1H),7.80(d,J=4.0Hz,1H),7.42(d,J=4.0Hz,1H),7.20-7.14(m,4H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.44(s,2H),2.59-2.53(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0187】
実施例15:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-15)
【化37】
【0188】
【0189】
合成方法:
中間体15-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(30.0mg、0.04mmol)を5mlのトルエンで溶解させ、1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(5.9mg、0.06mmol)及び氷酢酸を1滴添加して、90℃に加熱して24時間反応させ、室温まで冷却し、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(12.7mg、0.06mmol)を添加して、室温で1時間反応させた。反応液に水を添加して、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、22.9mgの中間体15-1を取得し、収率は68.8%である。
【0190】
化合物Ex-15:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
15-1(22.9mg、0.03mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、5.4mgの最終生成物を取得し、収率は45.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(dd,J=4.0Hz,J=12.0Hz,1H),7.42(d,J=4.0Hz,1H),7.25(d,J=4.0Hz,1H),7.21(d,J=4.0Hz,1H),7.17(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.13(s,1H),6.94(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.21(s,2H),3.80(s,3H),2.59-2.53(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0191】
実施例16:3-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル尿素(Ex-16)
【化39】
【0192】
【0193】
化合物Ex-16:3-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル尿素の合成
トリホスゲン(11.1mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、0℃まで降温させ、溶液に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25.0mg、0.03mmol)のDCM溶液を滴下し、0℃で5分間反応させ、反応液にトリエチルアミン(10.2mg、0.10mmol)をゆっくり滴下し、0℃で0.5時間反応させ、反応液に、2-(メチルアミノ)エタン-1-オール(3.8mg、0.05mmol)を添加して、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、得られた生成物を2mlのメタノール及び1mlの濃塩酸で溶解させて、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、7mgの最終物を取得し、収率は45.9%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.42(s,1H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.89-6.97(m,2H),4.44(s,2H),3.71(t,J=6.0Hz,2H),3.45(t,J=6.0Hz,2H),3.01(s,3H),2.53-2.59(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0194】
実施例17:4-(3-(4-(((シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール(Ex-17)
【化41】
【0195】
【0196】
合成方法:
化合物Ex-17:4-(3-(4-(((シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(30.0mg、0.04mmol)及びシクロプロピルメチルアミン(4.2mg、0.06mmol)をDCMで溶解させ、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(16.4mg、0.06mmol)を添加して、室温で1.5時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製し、生成物を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加して、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、6.4mgの最終生成物を取得し、収率は39.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.35(d,J=8Hz,1H),7.45(s,1H),7.33(s,1H),7.22-7.17(m,1H),6.99-6.88(m,2H),4.19(s,2H),2.91(d,J=8Hz,2H),2.62-2.51(m,2H),1.18-1.11(m,1H),1.08(t,J=8Hz,3H),0.74-0.67(m,2H),0.42-0.35(m,2H)。
【0197】
実施例18:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンスルホンアミド(Ex-18)
【化43】
【0198】
【0199】
合成方法:
中間体18-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンスルホンアミドの合成
反応系に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)、TEA(13.1mg、0.12mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、シクロプロパンスルホニルクロリド(7.4mg、0.05mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温で1時間反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、DCMを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、24mgの無色の油状生成物を取得し、収率は70.0%である。
【0200】
化合物Ex-18:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロプロパンスルホンアミドの合成
反応系に中間体18-1(24mg、0.03mmol)、4mlのメタノール、2mlの濃塩酸を添加し、反応物を50℃に加熱する。6時間反応させ、濃縮し、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、8mgの白色固体を取得し、収率は61.3%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C22H23FN5O3Sに対する計算値が456.1であり、測定値が456.1である。
【0201】
実施例19:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)エタンスルホンアミド(Ex-19)
【化45】
【0202】
【0203】
合成方法:
中間体19-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)エタンスルホンアミドの合成
反応系に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)、TEA(12.3mg、0.12mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、エチルスルホニルクロリド(7.8mg、0.06mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温で1時間反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、DCMを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより22mgの無色の油状生成物を取得し、収率は65.16%である。
【0204】
化合物Ex-19:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)エタンスルホンアミドの合成
反応系に中間体19-1(22mg、0.03mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮し、4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して3mgの白色固体を取得し、収率は25.7%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C21H23FN5O3Sに対する計算値が444.1であり、測定値が444.1である。
【0205】
実施例20:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキサミド(Ex-20)
【化47】
【0206】
【0207】
合成方法:
中間体20-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキサミドの合成
(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、0℃に冷却させ、トリホスゲン(10.0mg、0.03mmol)を添加して5分間反応させ、トリエチルアミン(34.1mg、0.34mmol)をゆっくり添加して、30分間反応させ、4-ヒドロキシピペリジン(4.1mg、0.04mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、19.1mgの中間体20-1を取得し、収率は65.2%である。
【0208】
化合物Ex-20:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキサミドの合成
20-1(19.1mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、3.6mgの最終生成物を取得し、収率は34.2%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(d,J=8.0Hz,1H),7.43(d,J=4.0Hz,1H),7.19(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.09(s,1H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.44(s,2H),3.90-3.78(m,3H),3.13-3.06(m,2H),2.59-2.53(m,2H),1.90-1.85(m,2H),1.48-1.45(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0209】
実施例21:(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミド(Ex-21)
【化49】
【0210】
【0211】
合成方法:
中間体21-1:1-(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-基)-N-メチルメチルアミンの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(50mg、0.07mmol)及び塩酸メチルアミン(5.3mg、0.08mmol)をDCMで溶解させ、溶液にトリエチルアミン(9.8mg、0.10mmol)を添加して、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(28.6mg、0.13mmol)を添加して、室温で1.5時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製して、37mgの中間体21-1を取得し、収率は72.5%である。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(d,J=8.0Hz,1H),7.44(d,J=12.0Hz,2H),7.24(d,J=8.0Hz,1H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),6.99(d,J=12.0Hz,1H),5.91(s,2H),5.75(s,2H),5.32(s,2H),4.14(s,2H),3.86(t,J=10.0Hz,2H),3.56-3.62(m,4H),2.71(s,3H),2.51-2.57(m,2H),1.05(t,J=8.0Hz,3H),0.86-0.91(m,6H),0.02-0.04(m,9H),-0.10--0.07(m,18H)。
【0212】
化合物Ex-21:(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミドの合成
トリホスゲン(14.5mg、0.05mmol)をDCMで溶解させ、0℃まで降温させ、中間体21-1(37mg、0.05mmol)のDCM溶液を滴下して、5分間反応させ、トリエチルアミン(14.8mg、0.15mmol)をゆっくり添加して、0℃で30分間反応させ、反応液に(R)-ピロリジンブタン-3-オール(6.4mg、0.07mmol)のDCM溶液を滴下し、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製し、得られた生成物を2mlのメタノール及び1mlの濃塩酸で溶解させ、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、11mgの最終生成物を取得し、収率は47.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H),7.17-7.19(m,2H),6.90-6.97(m,2H),4.47(s,2H),4.40-4.42(m,1H),3.62-3.75(m,2H),3.49-3.54(m,1H),3.37-3.38(m,1H),2.94(s,3H),2.53-2.58(m,2H),1.90-2.01(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0213】
実施例22:(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(Ex-22)
【化51】
【0214】
【0215】
合成方法:
中間体22-1:(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミドの合成
(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、0℃に冷却し、トリホスゲン(10.0mg、0.03mmol)を添加して、5分間反応させ、トリエチルアミン(34.1mg、0.34mmol)をゆっくり添加して、30分間反応させ、(R)-ピロリジン-3-オール(3.5mg、0.04mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加して、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、21.0mgの中間体22-1を取得し、収率は72.9%である。
【0216】
化合物Ex-22:(R)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミドの合成
22-1(21.0mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、6.7mgの最終生成物を取得し、収率は58.6%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(d,J=8.0Hz,1H),7.43(d,J=4.0Hz,1H),7.19(d,J=8.0Hz,1H),7.11(s,1H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.45-4.43(m,3H),3.54-3.49(m,3H),3.40-3.37(m,1H),2.59-2.53(m,2H),2.08-2.02(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0217】
実施例23:(S)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(Ex-23)
【化53】
【0218】
【0219】
合成方法:
中間体23-1:(S)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミドの合成
(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、0℃に冷却し、トリホスゲン(10.0mg、0.03mmol)を添加して、5分間反応させ、トリエチルアミン(34.1mg、0.34mmol)をゆっくり添加して、30分間反応させ、(S)-ピロリジン-3-オール(3.5mg、0.04mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、17.8mgの中間体22-1を取得し、収率は61.6%である。
【0220】
化合物Ex-23:(S)-N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミドの合成
23-1(17.8mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、4.2mgの最終生成物を取得し、収率は43.5%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(d,J=8.0Hz,1H),7.43(d,J=4.0Hz,1H),7.19(d,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.45-4.43(m,3H),3.53-3.49(m,3H),3.40-3.37(m,1H),2.59-2.53(m,2H),2.07-2.03(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0221】
実施例24:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-24)
【化55】
【0222】
【0223】
合成方法:
化合物 Ex-24:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(20mg、0.03mmol)及び2-(メチルアミノ)エタン-1-オール(3mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(8.2mg、0.04mmol)を添加して、室温で1.5時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製し、精製された濃縮物を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製して、4.8mgの最終生成物を取得し、収率は43.4%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.34(d,J=8.0Hz,1H),7.51(s,1H),7.45(s,1H),7.22-7.17(m,1H),7.00-6.89(m,2H),4.47(s,2H),3.98(t,J=4.0Hz,2H),3.43-3.37(m,2H),3.00(s,3H),2.60-2.51(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0224】
実施例25:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロパン-2-スルホンアミド(Ex-25)
【化57】
【0225】
【0226】
合成方法:
中間体25-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロパン-2-スルホンアミドの合成
反応系に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(17.0mg、0.02mmol)、TEA(7.0mg、0.07mmol)、5mlのDCMを添加する。反応系を0℃まで降温させ、プロパン2-スルホニルクロリド(7.4mg、0.05mmol)を滴下し、滴下が完了した後、室温で1時間反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、DCMを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、精製して、11mgの無色の油状生成物を取得し、収率は56.6%である。
【0227】
化合物Ex-25:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)プロパン-2-スルホンアミドの合成
反応系に中間体25-1(11mg、0.01mmol)、4mlのMeOH、2mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮し、次に4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、3mgの白色固体を取得し、収率は50.5%である。
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C22H25FN5O3Sに対する計算値が458.1であり、測定値が458.1である。
【0228】
実施例26:((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メチルカルバメート(Ex-26)
【化59】
【0229】
【0230】
合成方法:
中間体26-1:((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メチルカルバメートの合成
(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、0℃に冷却させ、トリホスゲン(11.9mg、0.04mmol)を添加して、5分間反応させ、トリエチルアミン(40.4mg、0.40mmol)をゆっくり添加して、30分間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールを添加して溶解させ、DMAP(4.9mg、0.04mmol)を添加し、70℃に加熱して4時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、17.9mgの中間体26-1を取得し、収率は55.3%である。
【0231】
化合物Ex-26:((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)メチルカルバメートの合成
26-1(17.9mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、3.9mgの最終生成物を取得し、収率は42.5%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.42(s,1H),7.17(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.39(s,2H),3.70(s,3H),2.58-2.53(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0232】
実施例27:2-シアノエチル((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)カルバメート(Ex-27)
【化61】
【0233】
【0234】
合成方法:
中間体27-1:3-シアノエチル((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)カルバメートの合成
反応系に3-ヒドロキシプロピオニトリル(10.1mg、0.14mmol)、5mlのDMF、0.2mlのトリエチルアミン、CDI(10.0mg、0.06mmol)を添加して、10分間反応させた後、(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)、DMAP(0.6mg、0.005ml)を添加する。室温で17時間反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、有機相を塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより19mgの無色の油状生成物を取得し、収率は57%である。
【0235】
化合物Ex-27:2-シアノエチル((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)カルバメートの合成
反応系に中間体27-1(19mg、0.02mmol)、4mlの1,4-ジオキサン、2mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して4時間反応させ、濃縮し、4mlの1,4-ジオキサン、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、2mgの白色固体を取得し、収率は20.0%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C23H22FN6O3に対する計算値が449.2であり、測定値が449.2である。
【0236】
実施例28:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロブタンホルムアミド(Ex-28)
【化63】
【0237】
【0238】
合成方法:
化合物Ex-28:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)シクロブタンホルムアミドの合成
(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、トリエチルアミン(4.9mg、0.05)を添加し、シクロブチルカルボニルクロリド(7.2mg、0.06mmol)を添加して室温で1時間反応させ、水を添加してクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して得られた粗生成物を4mlのメタノールで溶解させ、次に、2mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、7.0mgの最終生成物を取得し、収率は39.9%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.28(d,J=8.4Hz,1H),7.42(s,1H),7.17(dd,J=1.4Hz,J=8.4Hz,1H),7.10(s,1H),6.93(dd,J=11.8Hz,J=21.8Hz,2H),4.45(s,2H),3.22-3.14(m,1H),2.55(q,J=7.6Hz,2H),2.37-2.27(m,2H),2.23-2.13(m,2H),2.07-1.96(m,2H),1.08(t,J=7.6Hz,3H)。
【0239】
実施例29:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-カルボキサミド(Ex-29)
【化65】
【0240】
【0241】
合成方法:
中間体29-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-カルボキサミドの合成
反応系に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(50.0mg、0.07mmol)、1-メチルピロリジン-3-カルボン酸(28.0mg、0.16mmol)、HATU(46.8mg、0.12mmol)、10mlのDMF、0.4mlのDIEAを添加して、室温で2時間撹拌する。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより28mgの無色の油状生成物を取得し、収率は40.0%である。
【0242】
化合物Ex-29:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-カルボキサミドの合成
反応系に中間体29-1(28.0mg、0.03mmol)、6mlのMeOH、3mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮し、4mlのメタノール、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、2mgの白色固体を取得し、収率は13.1%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C25H28FN6O2に対する計算値が463.2であり、測定値が463.2である。
【0243】
実施例30:4-(3-(4-((2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール(Ex-30)
【化67】
【0244】
【0245】
合成方法:
中間体30-1:2-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタンの合成
反応系に2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インドール-3-イル)-1-(((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(55.0mg、0.08mmol)、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン(45.1mg、0.40mmol)、10mlの1,2-ジクロロエタンを添加し、室温で2時間撹拌した後、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(53.6mg、0.24mmol)を添加して、室温で反応させる。反応が終了した後、水を添加してクエンチし、EAを添加して抽出し、溶液を分離させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより36mgの無色の油状生成物を取得し、収率は49.3%である。
【0246】
化合物Ex-30:4-(3-(4-((2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
反応系に中間体30-1(36mg、0.04mmol)、6mlのMeOH、3mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮した後、4mlのメタノールを添加し、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して12mgの白色固体を取得し、収率は62.6%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C26H29FN5Oに対する計算値が446.2であり、測定値が446.2である。
【0247】
実施例31:4-(3-(4-((シクロブチルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール(Ex-31)
【化69】
【0248】
【0249】
合成方法:
化合物Ex-31:4-(3-(4-((シクロブチルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(20.0mg、0.03mmol)及びシクロブタンアミン(3.1mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、室温で0.5時間反応させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(8.2mg、0.04mmol)を添加して、室温で1.5時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製し、2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、5.2mgの最終生成物を取得し、収率は49.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.39(d,J=8.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.40(s,1H),7.22-7.17(m,1H),7.00-6.89(m,2H),4.19(s,2H),3.97-3.87(m,1H),2.62-2.51(m,2H),2.46-2.36(m,2H),2.3-2.22(m,2H),2.02-1.93(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0250】
実施例32:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-32)
【化71】
【0251】
【0252】
合成方法:
中間体32-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)テトラヒドロフラン-3-アミンの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(20.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、テトラヒドロフラン-3-アミン(3.5mg、0.04mmol)を添加して、室温で30分間反応させ、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(8.6mg、0.04mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、15.0mgの中間体32-1を取得し、収率は68.4%である。
【0253】
化合物Ex-32:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
32-1(15.0mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、4.3mgの最終生成物を取得し、収率は55.1%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.32(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H),7.20-7.17(m,2H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.01-3.96(m,1H),3.92(d,J=4.0Hz,2H),3.90-3.87(m,1H),3.82-3.77(m,1H),3.72-3.69(m,1H),3.59-3.56(m,1H),2.59-2.53(m,2H),2.24-2.17(m,1H),1.92-1.87(m,1H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0254】
実施例33:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-33)
【化73】
【0255】
【0256】
中間体33-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)ピリジン-2-アミンの合成
中間体2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インドール-3-イル)-1-(((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-ホルムアルデヒド(30.0mg、0.04mmol)及びピリジン-2-アミン(7.6mg、0.08mmol)を3mlのトルエンで溶解させ、100℃の条件下で20時間加熱し撹拌させ、反応液にトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(17.0mg、0.08mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加してクエンチし、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、20.0mgの中間体33-1を取得し、収率は60.3%である。
【0257】
化合物Ex-33:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-((ピリジン-2-イルアミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
33-1(18.0mg、0.02mmol)を2mlのメタノール溶液で溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させる。反応液を真空濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートで分離させて、7mgの化合物を取得し、収率は74.3%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.30(d,J=8.4Hz,1H),8.07-7.91(m,1H),7.50(ddd,J=8.7Hz,J=7.1Hz,J=1.9Hz,1H),7.42(s,1H),7.24-7.10(m,2H),7.01-6.85(m,2H),6.74-6.55(m,2H),4.57(s,2H),2.55(q,J=7.5Hz,2H),1.07(t,J=7.5Hz,3H)。
【0258】
実施例34:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(Ex-34)
【化75】
【0259】
【0260】
合成方法:
化合物Ex-34:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの合成
1-メチルピラゾール-4-カルボン酸(7.4mg、0.06mmol)を10mlのDMFで溶解させ、HATU(22.4mg、0.06mmol)、DIEA(12.7mg、0.06mmol)を添加し、室温で30分間攪拌し、(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ))メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(30.0mg、0.04mmol)を添加して、室温で2時間反応させる。水を添加してクエンチし、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して得られた粗生成物を4mlのメタノールで溶解させ、次に2mlの濃塩酸を添加し、50℃に加熱して6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、8.0mgの最終生成物を取得し、収率は43.1%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.29(d,J=8.3Hz,1H),8.10(s,1H),7.94(s,1H),7.42(s,1H),7.17(dd,J=1.4Hz,J=8.3Hz,1H),7.16(s,1H),6.93(dd,J=11.7Hz,J=21.7Hz,2H),4.61(s,2H),3.94(s,3H),2.55(q,J=7.6Hz,2H),1.08(t,J=7.6Hz,3H)。
【0261】
実施例35:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチルピロリジン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノール(Ex-35)
【化77】
【0262】
【0263】
合成方法:
中間体35-1:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-1-メチルピロリジン-3-アミンの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、1-メチルピロリジン-3-アミン(5.1mg、0.05mmol)を添加して、室温で30分間反応させ、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(10.7mg、0.05mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製して、17.2mgの中間体35-1を取得し、収率は61.8%である。
【0264】
化合物Ex-35:5-エチル-2-フルオロ-4-(3-(4-(((1-メチルピロリジン-3-イル)アミノ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)フェノールの合成
35-1(17.2mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加する。濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、3.4mgの最終生成物を取得し、収率は37.6%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.36(d,J=8.0Hz,1H),7.46(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,2H),7.22-7.20(m,1H),6.95(dd,J=12.0Hz,J=20.0Hz,2H),4.22(s,2H),4.10-4.04(m,1H),3.67-3.54(m,3H),3.37-3.33(m,1H),2.96(s,3H),2.61-2.52(m,3H),2.32-2.21(m,1H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0265】
実施例36:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)モルホリン-4-カルボキサミド(Ex-36)
【化79】
【0266】
【0267】
合成方法:
化合物Ex-36:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)モルホリン-4-カルボキサミドの合成
トリホスゲン(11mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、0℃まで降温させ、溶液に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25.0mg、0.03mmol)のDCM溶液を滴下して、5分間反応させ、トリエチルアミン(10.2mg、0.10mmol)をゆっくり添加して、0℃で0.5時間反応させ、反応液にモルホリン(4.4mg、0.05mmol)を添加して、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートにより精製し、得られた生成物を2mlのメタノールと1mlの濃塩酸で溶解させて、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用プレートにより精製して、5mgの最終生成物を取得し、収率は32.0%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.43(s,1H),7.18(d,J=8.0Hz,1H),7.10(s,1H),6.90-6.97(m,2H),4.45(s,2H),3.68(t,J=4.0Hz,4H),3.43(t,J=4.0Hz,4H),2.53-2.58(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0268】
実施例37:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキサミド(Ex-37)
【化81】
【0269】
【0270】
合成方法:
化合物Ex-37:N-((2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-1H-インダゾール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキサミドの合成
トリホスゲン(11mg、0.04mmol)をDCMで溶解させ、0℃まで降温させ、溶液に(2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタンアミン(25mg、0.03mmol)のDCM溶液を滴下して、5分間反応させ、トリエチルアミン(10.2mg、0.10mmol)をゆっくり添加して、0℃で0.5時間反応させ、反応液に1-メチルピペラジン(5.1mg、0.05mmol)を添加して、室温で1時間反応させ、反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、精製し、得られた生成物を2mlのメタノールと1mlの濃塩酸で溶解させて、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用プレートにより精製して、6mgの最終生成物を取得し、収率は37.3%である。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.27(d,J=8.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.19(d,J=8.0Hz,1H),7.16(s,1H),6.90-6.97(m,2H),4.46(s,2H),3.67-3.74(m,4H),3.10-3.15(m,4H),2.80(s,3H),2.53-2.58(m,2H),1.08(t,J=8.0Hz,3H)。
【0271】
実施例38:5-エチル-4-(3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-2-フルオロフェノール(Ex-38)
【化83】
【0272】
【0273】
合成方法:
中間体38-1:(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾールの合成
2-(6-(2-エチル-5-フルオロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(25.0mg、0.03mmol)を5mlの乾燥ジクロロメタンで溶解させ、1-エチルピペラジン(5.8mg、0.05mmol)を添加して、室温で30分間反応させ、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(10.7mg、0.05mmol)を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し精製して、23.0mgの中間体32-1を取得し、収率は81.3%であるた。
【0274】
化合物Ex-38:5-エチル-4-(3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル)-2-フルオロフェノールの合成
38-1(23.0mg、0.02mmol)を2mlのメタノールで溶解させ、1mlの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、2mlのメタノールで溶解させ、0.5mlのアンモニア水を添加し、濃縮し、分取用シリカゲルプレートにより精製して、6.7mgの最終生成物を取得し、収率は54.5%である。LC-MS m/z(ESI)[M+H]+:C25H30FN6Oに対する計算値が449.2であり、測定値が449.2である。
【0275】
実験:薬理活性評価
1.実験原理
JAK1、JAK2、JAK3、及びTYK2キナーゼに基づく医薬スクリーニングシステムを使用して、キナーゼ活性に対する小分子化合物それぞれの阻害能力を検出する。キナーゼとその基質であるIRS1、IGF1Rtide、Poly(4:1 Glu,Tyr)は酵素反応を生じ、ATPを消費してADPを生成し、キナーゼの活性を反映するADP-Glo試薬を発光させる方法を使用して生成物の量を測定する。
【0276】
【0277】
2.2 実験方法
2.2.1 キナーゼ反応試薬の配合
2.2.1.1 1×キナーゼ反応緩衝液(400mL)
【表2】
【0278】
【0279】
【0280】
2.2.2 キナーゼ反応の実験工程
a)100%のDMSOを使用してフィルゴチニブ(Filgotinib)(10mMストック溶液)を元の倍率に希釈し、試験化合物を5倍に希釈し、96ウェル希釈プレートで4倍に同一比率で希釈し、1μLの化合物を取って49μLのキナーゼ反応緩衝液に添加し、マイクロプレートシェーカーで20分間振とうする。
b)2μLのキナーゼ(工程2.2.1.2で調製)を384反応プレートに移し、1μLの試験化合物(工程aで調製)を384反応プレート(Greiner、784075)に添加して、1000rpm/minで、1分間遠心分離し、25℃で10分間インキュベートする。
c)1μLの基質混合物(工程2.2.1.3で調製)を384反応プレートに移し、1000rpm/minで、1分間遠心分離し、25℃で60分間インキュベートする。反応系において、フィルゴチニブの最終濃度は、50、12.5、3.125、0.7812、0.1953、0.0488、0.0122、0.003、0.00076、0.00019、0.000047μMである。試験化合物の最終濃度は、10、2.5、0.625、0.15625、0.039、0.0097、0.0024、0.0006、0.0015、0.000038、0.0000095μMである。DMSOの最終濃度はいずれも0.5%である。
d)4μLのADP-Gloを384反応プレートに移し、1000rpm/minで1分間遠心分離し、25℃で40分間インキュベートする。
e)8μLの検出(Detection)溶液を384反応プレートに移し、1000rpm/minで1分間遠心分離し、25℃で40分間インキュベートする。
f)Biotek多機能プレートリーダーを使用して、RLU(相対発光ユニット、Relative luminescence unit)の信号を読み取る。シグナル強度は、キナーゼの活性程度を特徴づけるために使用される。
【0281】
2.2.3 実験データ処理方法
化合物阻害率(%inh)=(陰性対照-化合物)/(陰性対照-陽性対照)×100%
陰性対照:DMSO
陽性対照:10μM/50μMのフィルゴチニブ
以下の非線形フィッティング式を使用して、化合物のIC50(半数阻害濃度)を得る。
Y=Bottom+(Top-Bottom)/(1+10^((LogIC50-X)×HillSlope))
X:化合物濃度のlog値
Y:化合物の阻害率(%inh)
【0282】
Z’の係数計算式:
Z’=1-3(SDmin+SDmax)/(AVEmax-AVEmin)
式中、
Minは、陽性対照である10μM/100μM/30μMのフィルゴチニブのRLU値であり、Maxは、陰性対照であるDMSOのRLU値である。
SDは、標準誤差であり、AVEは、RLUの平均値である。
【0283】
3.結果
3.1 化合物検出の品質管理結果
3.1.1 JAK1と実験品質制御結果の組み合わせ
Z’=0.79 CV%(min)=4% CV%(max)=5%
【0284】
3.1.2 JAK2と実験品質制御結果の組み合わせ
Z’=0.74 CV%(min)=9% CV%(max)=8%
【0285】
3.1.3 JAK3と実験品質制御結果の組み合わせ
Z’=0.76 CV%(min)=15% CV%(max)=6%
【0286】
3.1.4 TYK2と実験品質制御結果の組み合わせ
Z’=0.84 CV%(min)=8% CV%(max)=4%
【0287】
【0288】
上記の実験結果によると、実験で検出された本願の化合物は、極めて低い濃度下で、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2を阻害することができ、これらの実施例の化合物の阻害活性が、フィルゴチニブの阻害活性をはるかに超えている。
【0289】
本願の特定の実施形態が例示及び説明されたが、これらの実施形態が本願のすべての可能な形態を例示及び説明することを意味するものではない。より正確には、本願の明細書に記載された文字は説明的なものであり、限定的なものではない。本開示の一般的な範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者にとって自明である。従って、添付の特許請求の範囲において、本願の範囲内のすべての変更及び修正を含むことを意図している。