IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 奇倚思有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】接続ロック及び腕時計用チェーン
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/00 20060101AFI20241101BHJP
   A44C 5/14 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
A44C5/00 D
A44C5/14 M
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023501404
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2021106153
(87)【国際公開番号】W WO2022012564
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】32020011571.7
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】HK
(73)【特許権者】
【識別番号】523008266
【氏名又は名称】奇倚思有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】鐘漢文
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/042867(WO,A1)
【文献】特開2003-219904(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0322745(US,A1)
【文献】特開2009-080801(JP,A)
【文献】特開2013-123350(JP,A)
【文献】実公昭51-024302(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0262504(US,A1)
【文献】実開昭47-014970(JP,U)
【文献】特開2002-350571(JP,A)
【文献】特開2015-132612(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕時計用チェーンであって、
凹溝バックルを含み、前記凹溝バックルの後部はチェーンベルトの第2端に接続され、前記凹溝バックルには、前記凹溝バックルの前部を横方向に貫通するとともに、前記凹溝バックルの上面に沿って下方に窪む軸溝と、前記軸溝の上方に位置するスライド弾性カバーが設けられており、前記スライド弾性カバーは前記軸溝を開放又は閉止するために用いられ、前記軸溝は、腕時計本体の接続軸を収容するために用いられ、
腕時計用チェーンとの接続に用いられる接続ロックは、
本体部を含み、前記本体部は、
所望の長さのフレキシブルチューブ又はケーブルを収容すべく、前記本体部の全方位のサイドフレームにより包囲されている収容室であって、且つ、収容凹溝が設けられたチェーンベルトに接続される側のサイドフレームに前記収容凹溝に接合可能なスロットが設けられており、前記収容室内のフレキシブルチューブ又はケーブルを前記スロットから前記収容凹溝に挿入可能な収容室と、
前記本体部の対向する両側のサイドフレームの下縁にそれぞれ設けられ、アタッチメントに設置される摺動部と互いに噛み合う形状の直線的に摺動する接続構造である、少なくとも2つの摺接部と、
前記本体部のうち、接続開口は、前記摺接部の摺動方向に対して、アタッチメントに接する面が垂直であるサイドフレームにおける、前記スロットが設けられているサイドフレームに隣接する位置に設けられる接続開口であって、アタッチメントが、自身に設置される摺動部の摺動によって前記接続ロックの前記摺接部に接続されるとき、前記アタッチメントの接続部が前記接続開口から滑り込み可能となることで、前記接続部が前記収容室内のフレキシブルチューブ又はケーブルに接続される接続開口、を含み、
前記摺接部の摺動方向に対して、アタッチメントに接する面が垂直であるサイドフレームは、収容凹溝が設けられたチェーンベルトに接続される側のサイドフレーム及び下縁に少なくとも2つの摺接部がそれぞれ設けられた本体部の対向する両側のサイドフレームに対して垂直であることを特徴とする接続ロックを含む腕時計用チェーン。
【請求項2】
前記接続開口の底部にはストッパが設けられており、前記フレキシブルチューブ又はケーブルを前記収容室内で最小の幅でU字型に屈曲させられるよう、前記ストッパの第1端は前記スロットに隣接しており、第2端は前記接続開口に隣接しており、前記スロットと対向する側へ延伸する第3端は半円弧状となっていることを特徴とする接続ロックを含む請求項1に記載の腕時計用チェーン。
【請求項3】
前記ストッパは磁性を有することを特徴とする接続ロックを含む請求項2に記載の腕時計用チェーン。
【請求項4】
前記摺接部はスライド溝であり、前記摺動部はスライドレールであり、或いは、前記摺接部はスライドレールであり、前記摺動部はスライド溝であり、或いは、前記摺接部と前記摺動部は互いに噛み合う形状の直線的に摺動する接続構造であることを特徴とする接続ロックを含む請求項1に記載の腕時計用チェーン。
【請求項5】
更に、前記本体部を覆うためのクラスプを含み、前記クラスプのうち前記摺接部と垂直な両側のサイドフレームには、いずれも前記クラスプのカバー面と垂直に下方を向くストッパプレートが設けられており、前記クラスプが前記本体部の収容室の上方を覆うとき、前記ストッパプレートは前記2つの摺接部の両端を覆うことを特徴とする接続ロックを含む請求項1に記載の腕時計用チェーン。
【請求項6】
前記クラスプが前記本体部の収容室の上方を覆うとき、前記ストッパプレートは、更に前記接続開口を覆うことを特徴とする接続ロックを含む請求項5に記載の腕時計用チェーン。
【請求項7】
更に、全方位にサイドフレームが設けられたフレーム部を含み、前記フレーム部の第1端は前記クラスプの第1端と対向する第2端に枢結され、前記クラスプが前記本体部の収容室の上方を覆ったあと、前記フレーム部は、前記クラスプの第2端をベースに枢動して前記クラスプ及び前記本体部を規制可能となり、且つ、前記フレーム部の第1端と対向する第2端は前記本体部の第1端に取り外し可能に接続されることを特徴とする接続ロックを含む請求項5に記載の腕時計用チェーン。
【請求項8】
前記本体部の第1端の両側には第1栓部及び第2栓部がそれぞれ設けられており、前記フレーム部の第2端の両側には、それぞれ、前記第1栓部に対応する第1中空孔と、前記第2栓部に対応する第2中空孔が設けられており、前記フレーム部が前記クラスプの第2端をベースに枢動して前記クラスプ及び前記本体部を規制するとき、前記本体部の第1栓部は前記フレーム部の第1中空孔内に挿入され、前記本体部の第2栓部は前記フレーム部の第2中空孔内に挿入されることを特徴とする接続ロックを含む請求項7に記載の腕時計用チェーン。
【請求項9】
前記第1中空孔が存在する平面には、前記フレーム部が前記本体部に向かって枢動する方向に沿って、当該平面に連なるとともに当該平面に対し下方へ傾斜する第1斜面が設けられており、前記第2中空孔が存在する平面には、前記フレーム部が前記本体部に向かって枢動する方向に沿って、当該平面に連なるとともに当該平面に対し下方へ傾斜する第2斜面が設けられており、前記フレーム部が前記クラスプ及び前記本体部を規制するとき、前記本体部の第1栓部は前記第1斜面から前記フレーム部の第1中空孔に滑り込み、且つ、前記本体部の第2栓部は前記第2斜面から前記フレーム部の第2中空孔に滑り込むことを特徴とする接続ロックを含む請求項8に記載の腕時計用チェーン。
【請求項10】
腕時計用チェーンであって、
少なくとも1本のチェーンベルトと、請求項1~9のいずれか1項に記載の接続ロックを含み、前記チェーンベルトには収容凹溝が設けられており、前記接続ロックにおけるスロットが設けられる一端は前記チェーンベルトの第1端に接続され、且つ、前記接続ロックのスロットは前記チェーンベルトの収容凹溝に接合されることを特徴とする腕時計用チェーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は腕時計の分野に関し、特に、腕時計用チェーンとの接続に用いられる接続ロック及び腕時計用チェーンに関する。
【背景技術】
【0002】
発明者は、例えば、液体、気体、電磁波及び電流等の多種類の物理的属性の物質を腕時計用チェーンが搬送し得るよう、多種類の物理的属性の物質を搬送可能な腕時計用チェーン組立体を設計した。腕時計用チェーン組立体は、複数が互いに接続されることで、収容凹溝を備えるチェーンベルトを構成する。こうすることで、チェーンベルトの収容凹溝からフレキシブルチューブ又はケーブルを挿通して、液体、気体、電磁波及び電流等を搬送可能とした。
【0003】
しかし、フレキシブルチューブ又はケーブルに接続されて、液体、気体、電磁波及び電流等の物質を提供する外部機器又は容器又はアタッチメントは、腕時計内に固定できなかったり、交換が難しかったりする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、従来技術における1又はより多くの技術的課題を解決又は改善するために、腕時計用チェーンとの接続に用いられる接続ロック及び腕時計用チェーンを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例における一局面として、本発明の実施例は、腕時計用チェーンとの接続に用いられる接続ロックを提供する。当該接続ロックは本体部を含み、前記本体部は、収容室、少なくとも2つの摺接部及び接続開口を含む。前記収容室は、所望の長さのフレキシブルチューブ又はケーブルを収容すべく、前記本体部の全方位のサイドフレームにより包囲されており、且つ、収容凹溝が設けられたチェーンベルトに接続される側のサイドフレームに前記収容凹溝に接合可能なスロットが設けられている。これにより、前記収容室内のフレキシブルチューブ又はケーブルを前記スロットから前記収容凹溝に挿入可能となる。前記少なくとも2つの摺接部は、前記本体部の対向する両側のサイドフレームの下縁にそれぞれ設けられる。前記接続開口は、前記本体部のうち、前記摺接部と垂直な側のサイドフレームにおける前記スロットに近接する位置に設けられる。アタッチメントが、自身に設置される摺動部の摺動によって前記接続ロックの前記摺接部に接続されるとき、前記アタッチメントの接続部が前記接続開口から滑り込み可能となることで、前記接続部が前記収容室内のフレキシブルチューブ又はケーブルに接続される。前記接続開口及び前記スロットを設置することで、前記フレキシブルチューブ又はケーブルを前記収容室内でU字型に屈曲させられる。これにより、前記フレキシブルチューブ又はケーブルの一端を前記スロットから引き出し可能になるとともに、他端を前記接続開口から滑り込んだアタッチメントの接続部に接続可能となる。
【0006】
本発明の実施例における一局面として、本発明の実施例は、少なくとも1本のチェーンベルト及び上述した接続ロックを含む腕時計用チェーンを提供する。前記チェーンベルトには収容凹溝が設けられている。前記接続ロックにおけるスロットが設けられる一端は、収容凹溝が設けられているチェーンベルトの第1端に接続され、且つ、前記接続ロックのスロットは前記チェーンベルトの収容凹溝に接合される。
【0007】
いくつかの実施例において、前記腕時計用チェーンは、更に、凹溝バックルを含む。前記凹溝バックルの後部は前記チェーンベルトの第2端に接続される。前記凹溝バックルには、前記凹溝バックルの前部を横方向に貫通するとともに、前記凹溝バックルの上面に沿って下方に窪む軸溝と、前記軸溝の上方に位置するスライド弾性カバーが設けられている。前記スライド弾性カバーは前記軸溝を開放又は閉止するために用いられる。前記軸溝は、腕時計本体の接続軸を収容するために用いられる。
【0008】
本発明の実施例における一局面として、本発明の実施例は、アタッチメントを提供する。当該アタッチメントは、前記アタッチメントの本体、前記アタッチメントの本体の表面に設けられる接続部、及び上記接続ロックの少なくとも2つの摺接部に対応する少なくとも2つの摺動部、を含む。前記アタッチメントの摺動部が摺動して前記接続ロックの摺接部に接続されるとき、前記接続部は前記接続ロックの接続開口から滑り込み可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例は、上記の技術方案を採用することで、腕時計のアタッチメントを交換可能にするとともに、交換後にアタッチメントを腕時計用チェーンの接続ロックに固定可能としている。そのほか、腕時計用チェーンの他端に凹溝バックルを設置可能としているため、腕時計本体を交換するのに都合がよい。
【0010】
上記の概略は説明を目的としたものにすぎず、何らかの方式で制限することを意図していない。上記で述べた概略的局面、実施形態及び特徴以外にも、図面及び以下の詳細な記載を参照することで、本発明における更なる局面、実施形態及び特徴が容易に理解される。
【0011】
図面において、別途規定する場合を除き、複数の図面にわたる同一の符号は、同一又は類似の部品又は要素を示す。また、これら図面は、必ずしも比率通りには記載していない。理解すべき点として、これらの図面は、本発明に基づき開示するいくつかの実施形態を記載しているにすぎず、本発明の範囲を制限するものとみなすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体の概略図を示す。
図2図2は、本発明の実施例に基づく凹溝バックルのスライド弾性カバーによる軸溝開閉の概略図を示す。
図3図3は、本発明の実施例に基づく腕時計本体を腕時計用チェーン組立体に接続しようとする際の正面図を示す。
図4図4は、本発明の実施例に基づく腕時計本体を腕時計用チェーン組立体に接続しようとする際の斜視図を示す。
図5図5は、本発明の実施例に基づく腕時計本体を腕時計用チェーン組立体に接続した場合の正面図を示す。
図6図6は、本発明の実施例に基づく腕時計本体を腕時計用チェーン組立体に接続した場合の斜視図を示す。
図7図7は、本発明の実施例に基づく接続ロックをフレーム部から開放した場合の正面図を示す。
図8図8は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に開放したあとの正面図を示す。
図9図9は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に開放したあとの斜視図を示す。
図10図10は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを腕時計用チェーン組立体に装入しようとする際の斜視図を示す。
図11図11は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを腕時計用チェーン組立体に装入しようとする際の斜視図を示す。
図12図12は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを接続ロックの本体部に装入した場合の斜視図を示す。
図13図13は、本発明の実施例に基づくケーブル・チューブコネクタを腕時計に挿入しようとする際の正面図を示す。
図14図14は、本発明の実施例に基づくケーブル・チューブコネクタを腕時計に挿入しようとする際の斜視図を示す。
図15図15は、本発明の実施例に基づくケーブル・チューブコネクタを腕時計に挿入した場合の正面図を示す。
図16図16は、本発明の実施例に基づくケーブル・チューブコネクタを腕時計に挿入した場合の斜視図を示す。
図17図17は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に開放し、且つアタッチメントを装着した場合の正面図を示す。
図18図18は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に開放し、且つアタッチメントを装着した場合の斜視図を示す。
図19図19は、本発明の実施例に基づく腕時計にアタッチメントを接続し、且つ接続ロックを閉止及び締結した場合の正面図を示す。
図20図20は、本発明の実施例に基づく腕時計にアタッチメントを接続し、且つ接続ロックを閉止及び締結した場合の斜視図を示す。
図21図21は、本発明の実施例に基づくワイヤレス充電パッドをネジで凹溝バックルの底部に固定しようとする際の斜視図を示す。
図22図22は、本発明の実施例に基づくワイヤレス充電パッドをネジで凹溝バックルの底部に固定した場合の斜視図を示す。
図23図23は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体にアタッチメント及びワイヤレス充電パッドを装着した場合の正面図を示す。
図24図24は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体にアタッチメント及びワイヤレス充電パッドを装着した場合の斜視図を示す。
図25図25は、本発明の実施例に基づくアタッチメント及びワイヤレス充電パッドが装着された腕時計用チェーン組立体に腕時計本体を接続しようとする際の正面図を示す。
図26図26は、本発明の実施例に基づくアタッチメント及びワイヤレス充電パッドが装着された腕時計用チェーン組立体に腕時計本体を接続しようとする際の斜視図を示す。
図27図27は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体にアタッチメント、ワイヤレス充電パッド及び腕時計本体を装着した場合の正面図を示す。
図28図28は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体にアタッチメント、ワイヤレス充電パッド及び腕時計本体を装着した場合の右から見た斜視図を示す。
図29図29は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体にアタッチメント、ワイヤレス充電パッド及び腕時計本体を装着した場合の左から見た斜視図を示す。
図30図30は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部における摺接部とアタッチメントの摺動部を整列させた場合の平面図を示す。
図31図31は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部における摺接部とアタッチメントの摺動部を整列させた場合の正面図を示す。
図32図32は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部における摺接部とアタッチメントの摺動部を整列させた場合の斜視図を示す。
図33図33は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部とアタッチメントを上下に整列させたあとの正面図を示す。
図34図34は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを接続ロックの本体部に接続したあとの平面図を示す。
図35図35は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを接続ロックの本体部に接続したあとの左側面図を示す。
図36図36は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを接続ロックの本体部に接続したあとの斜視図を示す。
図37図37は、本発明の実施例に基づくアタッチメントを接続ロックの本体部に接続したあとの正面図を示す。
図38図38は、本発明の実施例に基づくクラスプを本体部に接続し、且つ開放状態とした場合の正面図を示す。
図39図39は、本発明の実施例に基づくクラスプを本体部に接続し、且つ開放状態とした場合の斜視図を示す。
図40図40は、本発明の実施例に基づくクラスプで本体部を覆った場合の正面図を示す。
図41図41は、本発明の実施例に基づくクラスプで本体部を覆った場合の斜視図を示す。
図42図42は、本発明の実施例に基づくフレーム部をクラスプに接続し、且つ開放状態とした場合の正面図を示す。
図43図43は、本発明の実施例に基づくフレーム部をクラスプに接続し、且つ開放状態とした場合の後方から見た斜視図を示す。
図44図44は、本発明の実施例に基づくフレーム部をクラスプに接続し、且つ開放状態とした場合の前方右側から見た斜視図を示す。
図45図45は、本発明の実施例に基づくフレーム部をクラスプに接続し、且つ開放状態とした場合の前方左側から見た斜視図を示す。
図46図46は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に閉止してアタッチメントを締結した場合の正面図を示す。
図47図47は、本発明の実施例に基づく接続ロックを完全に閉止してアタッチメントを締結した場合の斜視図を示す。
図48A図48Aは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
図48B図48Bは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
図48C図48Cは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
図48D図48Dは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
図48E図48Eは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
図48F図48Fは、本発明の実施例に基づく摺動部と摺接部の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、いくつかの例示的実施例についてごく簡単に述べる。当業者であれば認識し得るように、本発明の精神又は範囲を逸脱しない場合には、記載する実施例を各種の異なる方式で修正してもよい。従って、図面及び記載は、実質的には例示であり、限定的なものではないとみなされる。
【0014】
例示的な実施形態として、図30図32は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部における摺接部とアタッチメントの摺動部を整列させた場合の平面図、正面図及び斜視図を示す。また、図33は、本発明の実施例に基づく接続ロックの本体部とアタッチメントを上下に整列させたあとの正面図を示す。図32に示すように、本発明の実施例で提供する接続ロック100は、腕時計用チェーン組立体200の一端との接続に用いられる。図9及び図10に示すように、接続ロック100は、本体部110、クラスプ120及びフレーム部130等を含み得る。図32に示すように、本体部110は、収容室111、少なくとも2つの摺接部112及び接続開口113を含む。収容室111は、所望の長さのフレキシブルチューブ又はケーブル400を収容すべく、本体部110の全方位のサイドフレームにより包囲されている。且つ、収容凹溝221が設けられたチェーンベルト220に接続される側の収容室111のサイドフレームには、スロット114が設けられている。収容室111内のフレキシブルチューブ又はケーブル400をスロット114から収容凹溝221に挿入し得るよう、当該スロット114はチェーンベルト220の収容凹溝221に接合される。フレキシブルチューブ又はケーブル400は、液体、気体、電流等を搬送可能である。本体部110の対向する両側のサイドフレームの下縁には、摺接部112がそれぞれ設けられている。本発明の目的は、腕時計用チェーンのアタッチメント300を取り外し可能に接続ロック100に接続可能とすることである。そこで、これら2つの摺接部112は、外付けのアタッチメント300に設置される摺動部310に対応している。これには、位置や形状上の適応が含まれる。図48A図48Fに示すように、摺接部112はスライド溝としてもよく、アタッチメント300の摺動部310はスライドレールとしてもよい。或いは、摺接部112はスライドレールであり、アタッチメント300の摺動部310はスライド溝である。或いは、摺接部112とアタッチメント300の摺動部310は、互いに噛み合う形状の直線的に摺動する接続構造である。
【0015】
本体部110のうち、摺接部112と垂直な側のサイドフレームにおけるスロット114に近接する位置には接続開口113を設置すればよい。このことは、アタッチメント300の接続部320を接続開口113から滑り込ませるのに都合がよい。接続部320は接続部材であり、前記接続開口113の位置で前記収容室111内のフレキシブルチューブ又はケーブル400に接続される。或いは、接続部320は、フレキシブルチューブ又はケーブル400が接続された状態で前記接続開口113に滑り込み、接続されているフレキシブルチューブ又はケーブル400が収容室111内に収容される。アタッチメント300が摺動部310の摺動によって接続ロック100の摺接部112に接続されるとき、接続部320は、接続開口113から滑り込んで収容室111と連通する。また、接続部320は接続開口113をちょうど封止する。フレキシブルチューブ又はケーブル400に接続される接続部320のポートに近接するサイドフレームは、接続開口113の底辺から上方に向かって斜辺を形成している。このことは、アタッチメント300の接続部320をフレキシブルチューブ又はケーブル400が接続された状態で前記接続開口113に滑り込ませるのに都合がよい。
【0016】
図18に示すように、接続開口113及びスロット114を設置することで、フレキシブルチューブ又はケーブル400を収容室111内でU字型に屈曲させられる。これにより、フレキシブルチューブ又はケーブル400の一端をスロット114から引き出し可能になるとともに、他端を接続開口113から滑り込んだアタッチメント300の接続部320に接続可能となる。
【0017】
図32に示すように、アタッチメント300の2つの摺動部310と接続ロック100の本体部110における2つの摺接部112を整列させたあと、摺動部310を摺接部112内に滑り込ませればよい。また、これに伴い、摺動部310と同一平面上に位置するアタッチメント300の接続部320も接続開口113内に滑り込む。ここで、アタッチメント300を接続ロック100の本体部110に接続したあとの平面図、左側面図、斜視図及び正面図である図34図37を参照する。前記接続開口113は収容室111と連通している。収容室111内に位置するフレキシブルチューブ又はケーブル400は、接続開口113に挿入されてアタッチメント300の接続部320に接続可能である。こうして、アタッチメント300は、接続ロック100に固定され、接続ロック100及びチェーンベルト上のフレキシブルチューブ又はケーブル400を通じて、対応する物理的物質をチェーンベルトの他端に接続されるデバイスに搬送可能となる。例えば、アタッチメント300はバッテリパックである。バッテリパックは、接続ロック100の下方に搭載されるとともにケーブルに接続される。ケーブルは、収容室111内に収容されており、スロット114及び収容凹溝221を貫通して腕時計本体500の充電ポートに接続される。これにより、バッテリパックは、ケーブルを通じて腕時計本体500に電気を供給し、充電することが可能となる。
【0018】
図32に示すように、接続ロック100の接続開口113の底部にはストッパ115が設けられていてもよい。フレキシブルチューブ又はケーブル400を収容室111内で最小の幅でU字型に屈曲させられるよう、ストッパ115の第1端はスロット114に近接しており、第2端は接続開口113に近接しており、スロット114と対向する側へ延伸する第3端は半円弧状となっている。これにより、フレキシブルチューブ又はケーブル400の一端をスロット114から引き出し可能にするとともに、他端を接続開口113から滑り込んだアタッチメント300の接続部320に接続可能とする。アタッチメント300の摺動部310が本体部110の摺接部112に完全に滑り込んだあとは、接続開口113の底部におけるストッパ115によって、接続部320のそれ以上の滑り込みをブロック可能である。即ち、摺動部310が摺接部112の他端から滑り出すことのないようブロック可能である。
【0019】
いくつかの実施例において、ストッパ115は磁性を有していてもよい。例えば、ストッパ115は磁石である。この場合、接続部320は磁石としてもよいし、接続部320を磁石により吸引され得る材料で構成してもよい。
【0020】
図38図41に示すように、接続ロック100は、クラスプ120を更に含んでもよい。クラスプ120の第1端121は、本体部110の第1端116(一方の側のサイドフレーム)に枢結される。本体部110における第1端116及び第2端117(スロットが設けられる側のサイドフレーム)のサイドフレームは対向しており、本体部110の第2端117が腕時計用チェーン組立体に接続される。クラスプ120のうち本体部110の摺接部112と垂直な両側のサイドフレームには、いずれもクラスプ120のカバー面138と垂直に下方を向くストッパプレート123が設けられている。クラスプ120のカバー面138は、本体部110の収容室111を部分的或いは全面的に覆うことが可能である。クラスプ120が本体部110の収容室111の上方を覆うとき、クラスプ120における両側のサイドフレームのストッパプレート123は2つの摺接部112の両端を覆う。これにより、アタッチメント300の摺動部310が本体部110の摺接部112に滑り込んだあと、摺動部310が摺接部112から滑り出すことのないようブロック可能となる。そのほか、一方のストッパプレート123は、更に、本体部110の接続開口113を覆うことで、接続部320が接続開口113から滑り出すことのないようブロックする。
【0021】
クラスプ120の第1端121及び第2端122におけるサイドフレームは対向している。クラスプ120が、本体部110に接続されるチェーンベルト220から離間する側のサイドフレームである本体部110の第1端116をベースに枢動し、本体部110の収容室111の上方を覆うとき、クラスプ120の第2端122は、本体部110に接続されるチェーンベルト220に近接する。
【0022】
図42図44に示すように、接続ロック100は、更に、全方位にサイドフレームが設けられたフレーム部130を含んでもよい。フレーム部130の第1端131はクラスプ120の第2端122に枢結される。クラスプ120が本体部110の収容室111の上方を覆ったあと、フレーム部130は、クラスプ120の第2端122をベースに枢動し、クラスプ120及び本体部110を規制可能となる。且つ、フレーム部130の第2端132は、本体部110の第1端116に取り外し可能に接続される。また、フレーム部130の第2端132に腕時計用チェーンのチェーンベルト220が接続される。クラスプ120のカバー面138が本体部110の収容室111を部分的にしか覆えない場合には、フレーム部130に残りの部分のカバー面137を設けてクラスプ120のカバー面138と組み合わせればよい。これにより、接続ロック100を完全に閉止する際に、2つのカバー面によって本体部110の収容室111を完全に覆うことができる。例示的に、クラスプ120のカバー面138が本体部を覆う面積と、フレーム部130のカバー面137が本体部を覆う面積の比率は6:4である。
【0023】
フレーム部130の第1端131及び第2端132におけるサイドフレームは対向している。フレーム部130の第1端131はクラスプ120の第2端122に枢結され、フレーム部130の第2端132は腕時計用チェーンにおける他方の側のチェーンベルトに接続される。クラスプ120が本体部110の収容室111の上方を覆うとき、クラスプ120の第2端122は本体部110に接続されるチェーンベルト220に近接する。また、これと同時に、クラスプ120の第2端122に枢結されるフレーム部130の第1端131も本体部110に接続されるチェーンベルト220に近接する。クラスプ120が本体部110の収容室111の上方を覆ったあと、フレーム部130は、クラスプ120の第2端122をベースに枢動し、クラスプ120及び本体部110を規制する。また、フレーム部130の第2端132が、クラスプ120の第1端121に近接するとともに、本体部110の第1端116に固定される。
【0024】
図43図44及び図45に示すように、本体部110の第1端116の両側には第1栓部118及び第2栓部119がそれぞれ設けられている。第1栓部118と第2栓部119の軸線は重なり合っている。また、フレーム部130の第2端132の両側には、それぞれ、第1栓部118に対応する第1中空孔133と、第2栓部119に対応する第2中空孔134が設けられている。第1中空孔133と第2中空孔134の軸線は重なり合っている。フレーム部130がクラスプ120の第2端122をベースに枢動してクラスプ120及び本体部110を規制するとき、本体部110の第1栓部118はフレーム部130の第1中空孔133内に挿入され、本体部110の第2栓部119はフレーム部130の第2中空孔134内に挿入される。こうすることで、アタッチメント300を接続ロック100内に締結可能となる。図46及び図47に示すように、アタッチメント300は接続ロック100内に締結される。
【0025】
本体部110の栓部をフレーム部130の中空孔内に円滑に滑り込ませられるよう、第1中空孔133が存在する平面には、フレーム部130が本体部110に向かって枢動する方向に沿って、当該平面に連なる第1斜面135が設けられている。且つ、第1斜面135は、第1中空孔133が存在する平面に対し下方へ傾斜している。また、第2中空孔134が存在する平面には、フレーム部130が本体部110に向かって枢動する方向に沿って、当該平面に連なる第2斜面136が設けられている。且つ、第2斜面136は、第2中空孔134が存在する平面に対し下方へ傾斜している。フレーム部130がクラスプ120及び本体部110を規制するとき、本体部110の第1栓部118は、第1斜面135からフレーム部130の第1中空孔133に滑り込み、本体部110の第2栓部119は、第2斜面136からフレーム部130の第2中空孔134に滑り込む。
【0026】
例示的に、第1栓部118と第2栓部119の間にはバネが設けられていてもよい。或いは、第1栓部118と第2栓部119は、磁性を有するか、磁石に吸引され得る物質で構成される。この場合、第1中空孔133及び第2中空孔134内に磁性物質又は磁石を設けることで、第1栓部118が第1中空孔133に挿入され、第2栓部119が第2中空孔134に挿入される際に、第1栓部118及び第2栓部119を吸引可能となる。
【0027】
図46及び図47は、接続ロック100が完全に閉止された状態を示している。また、反対に、接続ロック100は、完全に閉止された状態から、図9に示すような完全に開放された状態まで開くことも可能である。図6図9は、接続ロック100の開放過程を示している。まず、第1栓部118を摺動させて第1中空孔133から滑り出させるとともに、第2栓部119を摺動させて第2中空孔134から滑り出させる。すると、フレーム部130の第2端132が本体部110の第1端116から引き上げられて離脱し、フレーム部130の第1端131がクラスプ120の第2端122をベースに枢動を開始する。続いて、クラスプ120の第1端121が本体部110の第1端116をベースに枢動を開始し、クラスプ120の第2端122が本体部110の第2端117から引き上げられて離脱することで、接続ロック100が完全に開放される。
【0028】
例示的な実施形態として、図1は、本発明の実施例に基づく腕時計用チェーン組立体200の概略図を示す。本発明の実施例で提供する腕時計用チェーン組立体200は、チェーンベルト220及び接続ロック100を含む。接続ロック100の両側にはチェーンベルト220が1つずつ接続される(チェーンベルト220における接続ロック100が接続される一端は第1端、チェーンベルト220における接続ロック100から離間する一端は第2端となる)。且つ、この2つのチェーンベルト220の他端(第2端)は、凹溝バックル210を介して腕時計本体500に接続される。また、一方のチェーンベルト220には収容凹溝221が設けられている。接続ロック100は上記実施例の接続ロック100であり、接続ロック100のスロット114がチェーンベルト220の収容凹溝221に接合される。
【0029】
図2に示すように、腕時計用チェーン組立体200における接続ロック100から離間するチェーンベルトの一端(第2端)には、腕時計本体500を掛止するための凹溝バックル210が設けられている。凹溝バックル210の後部はチェーンベルト220の第2端に接続され、凹溝バックル210の前部は腕時計本体500を接続するために用いられる。凹溝バックル210には、凹溝バックル210の前部を横方向に貫通するとともに、凹溝バックル210の上面に沿って下方に窪む軸溝211と、軸溝211の上方に位置するスライド弾性カバー212が設けられている。スライド弾性カバー212は、軸溝211を開放又は閉止するために用いられる。凹溝バックル210の後部に向かってスライド弾性カバー212を引き動かすことで軸溝211が露出し、腕時計本体の接続軸510を軸溝211に嵌め込むことが可能となる。その後、スライド弾性カバー212を解除すると、スライド弾性カバー212が凹溝バックル210の前部に向かって弾性復帰し、軸溝211を覆う。これにより、腕時計本体500の接続軸510を軸溝211内に接続する。
【0030】
いくつかの実施例において、スライド弾性カバー212は、軸溝211の中央位置に第1開口213が設けられてもよい。腕時計本体500の接続軸510が軸溝211内に掛合されたとき、接続軸510の中央部位は軸溝211の中央位置から外側に延伸可能となり、スライド弾性カバー212の第1開口213を貫通して腕時計本体500に接続される。
【0031】
水平に設置されたチェーンベルト220の凹溝バックル210における中央の水平線は、水平に設置された腕時計本体500における中央の水平線と整列する。軸溝211における腕時計本体500に近接する側壁には、スライド弾性カバー212の第1開口213に対応して下方に窪む第2開口214が設けられている。スライド弾性カバー212が軸溝211を覆うとき、第1開口213と第2開口214の辺縁は互いに整列する。こうすることで、第1開口213と第2開口214が1つのノッチを構成するため、スライド弾性カバー212を開放したい場合に、ユーザが手でスライド弾性カバー212を後方に引き上げて軸溝211を露出可能とするのに都合がよい。
【0032】
本発明の実施例は、更に、アタッチメント300の本体330、アタッチメント300の本体330の表面に設けられる接続部320、及び、接続ロック100の摺接部112に対応する少なくとも2つの摺動部310を含むアタッチメント300を提供する。アタッチメント300を上記いずれかの実施例の接続ロック100に挿入する際には、各摺動部310が、接続ロック100における対応する摺接部112内にそれぞれ滑り込んで接続されるとともに、接続部320が接続ロック100の接続開口113から滑り込む。接続部320は接続部材であり、接続ロック100の接続開口113の位置で収容室111内のフレキシブルチューブ又はケーブル400に接続される。或いは、接続部320は、フレキシブルチューブ又はケーブル400が接続された状態で接続開口113に滑り込む。
【0033】
分離型デバイスが腕時計本体500及び充電機器の場合を例に、充電機器をアタッチメント300として、スマートウォッチを腕時計用チェーン組立体200内に装着する過程を以下に述べる。
【0034】
本発明の実施例では、接続ロック100の本体部110における一方の側のサイドフレームに、斜辺が設けられた接続開口113を追加する。また、接続開口113が存在するサイドフレームと垂直な本体部110における対向する両側のサイドフレームの底部に摺接部112を1つずつ追加する。充電機器には、2本のスライドレール310と1つのケーブル・チューブ接続部320が設けられている。図10図12に示すように、充電機器を横方向に本体部110の底部に滑り込ませると、充電機器のケーブル・チューブ接続部320が本体部110の接続開口113に挿入され、充電機器の2本のスライドレール310がそれぞれ本体部110の底部両端の摺接部112に挿入される。そして、図38図41に示すように、接続ロック100のクラスプ120で摺接部112及び接続開口113を閉止することで、充電機器を接続ロック100内の位置に固定する。次に、図42図47に示すように、接続ロック100のフレーム部130を閉止する。これにより、更に、充電機器を接続ロック100に締結する。
【0035】
腕時計用チェーン組立体200の腕時計用チェーンにおける充電機器から離間する一端には凹溝バックル210が設けられている。また、腕時計本体500に近接する凹溝バックル210の前部の上方には軸溝211が設けられている。且つ、凹溝バックル210の天井部には、更に、凹溝バックル210の軸溝211を開放又は閉止するためのスライド弾性カバー212が設けられている。凹溝バックル210の天井部におけるスライド弾性カバー212を開放し、腕時計本体500の接続軸510を軸溝211に嵌め込んだあと、スライド弾性カバー212を解除し、スライド弾性カバー212を弾性復帰させて軸溝211を閉止することで、軸溝211に腕時計本体500の接続軸510を掛合する。これにより、腕時計本体500が腕時計用チェーン組立体200内に接続される。
【0036】
腕時計用チェーン組立体200内の接続ロック100を開放し、充電機器のケーブル・チューブ400を本体部110の収容室111内に装入する。ケーブル・チューブ400は、一端が接続ロック100に装着されたアタッチメント300のケーブル・チューブ接続部320に接続される。また、他端は、本体部110のスロット114から引き出されて腕時計用チェーン組立体200の収容凹溝221内に進入し、収容凹溝221沿いに凹溝バックル210の底部まで延伸して引き出され、腕時計本体500に接続される。ケーブル・チューブ400の他端にワイヤレス充電パッドを接続可能な場合には、ワイヤレス充電パッドにおけるケーブル・チューブ400に接続される部分を凹溝バックル210の底部に装着し、ワイヤレス充電パッドの本体を腕時計本体500の底部に位置させる。
【0037】
分離型デバイスがリストバンド式スプレー装置の場合を例として、以下に、リストバンド式スプレー装置の装着過程について述べる。
【0038】
スプレー装置は2つの本体を含む。そのうち、一方の本体は液体を噴射するためのアタッチメント300であり、腕時計用チェーン組立体200の接続ロック100に装着される。また、もう一方の本体500は、圧縮液化ガスを充填するために用いられる。これら2つの本体の間では、フレキシブルチューブ400を用いて液体状の圧縮ガスを搬送する。そのため、これら2つの本体の間のフレキシブルチューブ400の接続を維持することで、フレキシブルチューブ400の分解により圧縮液化ガスが漏洩するとの事態を回避する。
【0039】
まず、腕時計用チェーン組立体200内の腕時計本体と、充電機器及びケーブル・チューブを取り外す。その後、圧縮液化ガスが充填された本体500を腕時計用チェーン組立体200の凹溝バックル210内に掛合し、液体を噴射するためのアタッチメント300を接続ロック100の底部に差し込む。最後に、フレキシブルチューブ400を接続経路(本体部110の接続開口113、収容室111及びスロット114、更には、腕時計用チェーン内の収容凹溝221)内に整理する。装着過程の全般にわたり、スプレー装置の2つの本体は接続されているため、内部の圧縮液化ガスが漏洩することはない。
【0040】
本明細書の記載において、理解すべき点として、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「天井」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと解釈すべきではない。
【0041】
また、「第1」、「第2」との用語は記載の便宜上のものにすぎず、相対的な重要性を明示又は暗示するものや、対象となる技術的特徴の数を示唆するものと解釈すべきではない。よって、「第1」、「第2」の特徴が限定されている場合には、明示的又は暗示的に1つ又はより多くの当該特徴を含み得る。本発明の記載において、別途明確且つ具体的に限定している場合を除き、「複数」とは2つ又は2つ以上を意味する。
【0042】
本発明では、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「装着する」、「連なる」、「接続する」、「固定する」等の用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体をなしていてもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよいし、通信であってもよい。且つ、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよいし、2つの部材内部の連通又は2つの部材同士の作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0043】
本発明では、別途明確に規定及び限定している場合を除き、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあるとは、第1及び第2の特徴が直接的に接触する場合を含んでもよいし、第1及び第2の特徴が直接的には接触せず、それらの間の別の特徴を介して接触する場合を含んでもよい。且つ、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上方にある場合を含むか、単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを表す。また、第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上方にある場合を含むか、単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも低いことを表す。
【0044】
上記の開示では、本発明の異なる構造を実現するための数多くの異なる実施形態又は例を提供した。また、本発明の開示を簡略化するために、上記では、特定の例の部品及び設置について述べた。当然ながら、それらは例示にすぎず、且つ本発明を制限することを目的としていない。そのほか、本発明では、異なる例において、数字の参照及び/又は文字の参照を繰り返し可能としたが、このような繰り返しは、簡略化及び明瞭化を目的としており、議論中の各種実施形態及び/又は設置間の関係を指示するものではない。
【0045】
以上の記載は本発明の具体的実施形態にすぎず、本発明の保護の範囲はこれらに限定されない。当業者が本発明で開示する技術範囲において容易に想到し得る各種の変形又は置き換えは、いずれも本発明の保護の範囲に含まれるものとする。従って、本発明の保護の範囲は、記載する請求項による保護の範囲に準じるものとする。
【符号の説明】
【0046】
100 接続ロック
110 本体部
111 収容室
112 摺接部
113 接続開口
114 スロット
115 ストッパ
116 本体部110の第1端
117 本体部110の第2端
118 第1栓部
119 第2栓部
120 クラスプ
121 クラスプ120の第1端
122 クラスプ120の第2端
123 クラスプ120における両側のサイドフレームのストッパプレート
138 クラスプ120のカバー面
130 フレーム部
131 フレーム部130の第1端
132 フレーム部130の第2端
133 第1中空孔
134 第2中空孔
135 第1斜面
136 第2斜面
137 フレーム部130のカバー面
200 腕時計用チェーン組立体
210 凹溝バックル
211 軸溝
212 スライド弾性カバー
213 第1開口
214 第2開口
220 チェーンベルト
221 収容凹溝
300 アタッチメント
310 摺動部
320 接続部
330 アタッチメント300の本体
400 フレキシブルチューブ又はケーブル
500 腕時計本体
510 接続軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48A
図48B
図48C
図48D
図48E
図48F