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特許7580372情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241101BHJP
【FI】
G06Q50/12
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021519368
(86)(22)【出願日】2020-04-28
(86)【国際出願番号】 JP2020018193
(87)【国際公開番号】W WO2020230634
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2023-04-03
(31)【優先権主張番号】P 2019090102
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】木森 正浩
(72)【発明者】
【氏名】佐溝 哲平
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特許第6368847(JP,B1)
【文献】特開2006-018405(JP,A)
【文献】特開2005-165841(JP,A)
【文献】特開2019-020861(JP,A)
【文献】特開2018-195136(JP,A)
【文献】特許第6356894(JP,B1)
【文献】特開2011-008454(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の端末から施設の利用を希望する利用情報を受け付ける利用情報受付部と、
前記端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付部と、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを前記端末に通知する順番通知部と、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、前記品物情報受付部によって受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知部と、
順番待ちが生じている場合、現在の順番待ちしているユーザの待ち数、及び、前記利用情報に含まれ、ユーザの操作に基づいて前記端末に入力されるグループ人数、並びに、グループ人数ごとの平均滞在時間に基づいて推定された待ち時間を、現在の順番待ちしているユーザの前記端末に送信するように制御する情報送信制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記品物情報通知部は、品物情報に対応する品物の代金に関する代金情報を受け付けた場合、品物情報を施設に通知する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記品物情報通知部は、前記順番通知部によって前記端末に通知することに応じて前記端末から応答情報を受け付けた場合、品物情報を施設に通知する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記利用情報受付部によって複数の端末から利用情報を受け付けた場合、利用情報の数が予め設定された第1閾値以上になると、1又は複数の他の施設の利用情報の数を取得し、他の施設の利用情報の数が予め設定された第2閾値未満である他の施設を前記端末に提案する他施設提案部を備える
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記順番通知部によって通知をした場合、通知に応じて施設を利用したか否かを判定する利用判定部と、
前記利用判定部の判定結果に応じて、次回、施設を利用する際にユーザを優待する優待情報を前記端末に送信する優待情報制御部と、
を備える請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
外部の端末から施設の順番待ちに関する利用情報を受け付ける利用情報受付ステップと、
前記端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付ステップと、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを前記端末に通知する順番通知ステップと、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、前記品物情報受付ステップで受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知ステップと、
順番待ちが生じている場合、現在の順番待ちしているユーザの待ち数、及び、前記利用情報に含まれ、ユーザの操作に基づいて前記端末に入力されるグループ人数、並びに、グループ人数ごとの平均滞在時間に基づいて推定された待ち時間を、現在の順番待ちしているユーザの前記端末に送信するように制御する情報送信制御ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
外部の端末から施設の順番待ちに関する利用情報を受け付ける利用情報受付機能と、
前記端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付機能と、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを前記端末に通知する順番通知機能と、
待ちの順番が前記端末を所有するユーザの番になった場合、前記品物情報受付機能で受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知機能と、
順番待ちが生じている場合、現在の順番待ちしているユーザの待ち数、及び、前記利用情報に含まれ、ユーザの操作に基づいて前記端末に入力されるグループ人数、並びに、グループ人数ごとの平均滞在時間に基づいて推定された待ち時間を、現在の順番待ちしているユーザの前記端末に送信するように制御する情報送信制御機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、レストラン等の施設では、多数のユーザが来店した場合に、ユーザが順番待ちをすることがあった。この場合、レストランでは、所定の予約用紙を用意してユーザに氏名及び人数を順番に記載してもらい、記載の順番にユーザを座席等に案内していた。
特許文献1に記載された技術は、上記のような予約の管理方法であると、施設側及びユーザ側それぞれの負担が大きくなるとして、施設に順番管理端末を配置して、その順番管理端末によって順番待ちの入力を受け付ける構成である。順番管理端末は、順番待ちの状況を表示部に表示できるようになっており、ユーザにおおよその待ち時間を提示できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-68457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術は、ユーザの順番待ちを受け付けることに特化した装置である。例えば、レストランでは、ユーザの注文を入力すること、注文内容をキッチンに提示すること、注文内容に関する会計伝票を発行すること、会計伝票に基づいて会計処理を行うこと等、種々の場面でコンピュータシステムが利用されている。このため、レストラン等の店舗では、店舗で使用されるコンピュータシステムの一元化が求められている。
また、例えば、ユーザがレストランで順番待ちをしている際には、ユーザにメニューを渡して注文する料理を決めてもらい、そのユーザを座席に案内すると従業員によって注文を取り、その注文をキッチンに渡すようになっている。順番待ちが発生している混雑時には、従業員の作業量は相対的に多くなるため、作業の効率化が求められている。
【0005】
本発明は、施設が混雑している際に作業の効率化を目指すことのできる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、外部の端末から施設の利用を希望する利用情報を受け付ける利用情報受付部と、端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付部と、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末に通知する順番通知部と、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付部によって受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置では、情報送信制御部は、利用情報受付部によって複数の端末それぞれから利用情報を受け付けた場合、利用情報の数、及び、利用情報に含まれる人数に基づいて、所定の情報として待ちの順番、待ち人数及び待ち時間のうち少なくとも1つの情報を端末に送信することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、品物情報通知部は、品物情報に対応する品物の代金に関する代金情報を受け付けた場合、品物情報を施設に通知することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、品物情報通知部は、順番通知部によって端末に通知することに応じて端末から応答情報を受け付けた場合、品物情報を施設に通知することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置は、利用情報受付部によって複数の端末から利用情報を受け付けた場合、利用情報の数が予め設定された第1閾値以上になると、1又は複数の他の施設の利用情報の数を取得し、他の施設の利用情報の数が予め設定された第2閾値未満である他の施設を端末に提案する他施設提案部を備えることとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置は、順番通知部によって通知をした場合、通知に応じて施設を利用したか否かを判定する利用判定部と、利用判定部の判定結果に応じて、次回、施設を利用する際にユーザを優待する優待情報を端末に送信する優待情報制御部と、を備えることとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、外部の端末から施設の順番待ちに関する利用情報を受け付ける利用情報受付ステップと、利用情報受付ステップで利用情報を受け付けた場合、所定の情報を端末に送信する情報送信制御ステップと、端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付ステップと、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末に通知する順番通知ステップと、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付ステップで受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知ステップと、を実行する。
【0013】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、外部の端末から施設の順番待ちに関する利用情報を受け付ける利用情報受付機能と、利用情報受付機能で利用情報を受け付けた場合、所定の情報を端末に送信する情報送信制御機能と、端末から施設においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける品物情報受付機能と、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末に通知する順番通知機能と、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付機能で受け付けた品物情報を施設に通知する品物情報通知機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0014】
一態様の情報処理装置は、施設の利用を希望するユーザの端末から利用情報及び品物情報を受け付けた場合、待ちの順番が端末を所有するユーザの番になると、ユーザの順番になったことを端末に通知すると共に、品物情報を施設に通知するので、施設が混雑している際に作業の効率化を目指すことができる。
また、一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図3】端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第1の図である。
図4】端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第2の図である。
図5】情報処理装置の表示部に表示される画面の一例について説明するための図である。
図6】他のレストランの利用情報の数について説明するための図である。
図7】一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第1のフローチャートである。
図8】一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
図1は、一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
【0017】
情報処理システム1は、端末10と、情報処理装置100とを備える。図1では、端末10は1台のみ記載している。しかし、情報処理システム1の端末10は、図1に例示するような1台に限定されず、複数台であってもよい。
情報処理装置100は、種々の施設に配される。施設は、例えば、ユーザにサービスを提供する施設であり、具体例としてはレストラン等の飲食店である。なお、施設は、前述した具体例に限られず、銀行等の金融機関及び郵便局等、種々の店舗であってもよい。施設は、ユーザによって順番待ちが発生する可能性がある施設である。
なお、以下の説明では、施設の一例としてレストラン20を挙げて説明する。
【0018】
レストラン20においては、例えば、多数のユーザが来店した場合に、ユーザが着席するまでに順番待ちをすることがある。情報処理装置100は、そのような場合などに、着席できないユーザの順番待ちを受け付けるようになっている。また、情報処理装置100は、ユーザが順番待ちをしている間にそのユーザからの料理の注文を受け付け、そのユーザが着席した場合に注文内容をキッチンに通知するようになっている。
【0019】
以下、情報処理装置100について具体的に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
【0020】
情報処理装置100は、通信部101、記憶部102、表示部103、利用情報受付部111、情報送信制御部112、品物情報受付部113、順番通知部114、品物情報通知部115、他施設提案部116、利用判定部117及び優待情報制御部118を備える。
【0021】
通信部101は、1又は複数の端末10と通信を行うことが可能な通信装置である。また、通信部101は、他のレストラン21に配される情報処理装置100aと通信を行うこととしてもよい。ここで、通信部101は、端末10と通信を行う場合、インターネットを介して情報を送受信してもよく、レストラン20内のローカルエリアネットワークを介して情報を送受信してもよい。
記憶部102は、メモリ及びハードディスク等の記憶装置である。
表示部103は、ディスプレイ装置である。
【0022】
利用情報受付部111は、外部の端末10からレストラン20の利用を希望する利用情報を、通信部101を介して受け付ける。
利用情報受付部111は、利用情報を受け付ける方法として種々の方法を用いることができる。
例えば、端末10は、レストラン20が提供するアプリを予めインストールしておき、ユーザの操作に基づいてアプリが処理を行うことにより、利用情報を情報処理装置100に送信する。ユーザの操作は、一例として、端末10の表示部11に利用を申し込むための画面を表示し、その画面に表示される利用申し込みボタン(「新規受付」ボタン12(図3参照))を操作することである。
【0023】
図3は、端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第1の図である。
具体的には、レストラン20には、ビーコン信号を送信する送信部(図示せず)が配されている。ビーコン信号には、レストラン20の利用状況(順番待ちをしている状況)に関する情報が含まれている。端末10は、ビーコン信号を受信すると、アプリの動作に基づいて、図3に例示するような画面を表示する。図3に例示する画面には、順番待ちをしている複数のユーザのうち、次に案内する予定のユーザ(次案内予定番号)、及び、順番待ちをしているユーザの組数が表示される。案内予定番号は、レストラン20によってユーザに付与される番号である。また、図3に例示する画面には、端末10のユーザが順番待ちを希望する場合に操作する「新規受付」ボタン12が表示される。
【0024】
また、端末10は、ユーザがレストラン20を利用する際に、通信部101と近距離無線通信を行うことにより(又は、ローカルエリアネットワークを介して)、利用情報を情報処理装置100に送信することとしてもよい。
また、端末10は、公衆通信ネットワーク(インターネット)を介して、利用情報を情報処理装置100に送信することとしてもよい。すなわち、端末10は、レストラン20に入店する前の段階で、レストラン20の順番待ちを申し込むこととしてもよい。
また、端末10は、利用情報を記録した2次元情報コード(例えば、QRコード(登録商標)及びバーコード等)を表示部11に表示し、情報処理装置100の読取部(カメラ部)(図示せず)によって2次元情報コードを読み取らせることで、端末10から情報処理装置100に利用情報を送信(伝達)することとしてもよい。
なお、端末10は、上記の例に限定されず、種々の方法により利用情報を情報処理装置100に送信することとしてもよい。
【0025】
利用情報は、例えば、レストラン20の利用を希望することを示す情報である。利用情報には、グループの人数(順番待ちをする人数)、及び、禁煙席若しくは喫煙席の希望等、種々の希望座席の情報が含まれていてもよい。それらの情報は、例えば、ユーザの操作に基づいて端末10(アプリ)に入力される。
利用情報には、例えば、端末10(ユーザ)を識別するための識別情報が含まれていてもよい。情報処理装置100は、識別情報により端末10(ユーザ)を特定することが可能である。また、利用情報には、例えば、情報処理装置100から端末10に情報を送信するための連絡先情報(一例として、予め登録されたアドレス)が含まれていてもよい。
【0026】
なお、端末10は、ユーザがレストラン20を利用する際に、上述したアプリの処理に基づいて、そのユーザの健康状態(例えば、発熱の有無等)の確認を求めることとしてもよい。一例として、端末10は、表示部11に健康状態が「良好」か「不良」かを選択させるボタン、又は、表示部11に発熱の症状が「有る」か「無い」かを選択させるボタン等を表示して、ユーザに確認を求める操作を行わせてもよい。端末10は、その確認の結果としてのユーザの健康状態等を示す健康状態情報を利用情報に含めてもよい。この場合、情報処理装置100は、利用情報(健康状態情報)に基づいて、健康状態が不良のユーザが来店した場合には、レストラン20の従業員にそのユーザの健康状態を詳しく確認させるための警告を表示部103に表示することとしてもよい。例えば、レストラン20の従業員は、健康状態情報に基づいてユーザが発熱の症状を有する場合には、その場にてユーザの検温を行ってもよく、発熱以外の他の症状が有るか否かの確認を行ってもよい。例えば、レストラン20の従業員は、ユーザの健康状態に問題が無ければレストラン20においてサービスを提供する一方、ユーザの健康状態に問題が有れば保健管理局に健康状態に問題のあるユーザが来店したことを通報し、そのユーザに対するサービスの提供を拒否することとしてもよい。
【0027】
情報送信制御部112は、利用情報受付部111によって利用情報を受け付けた場合、所定の情報を端末10に送信する。具体的な一例としては、情報送信制御部112は、利用情報受付部111によって複数の端末10それぞれから利用情報を受け付けた場合、利用情報の数、及び、利用情報に含まれる人数に基づいて、所定の情報として待ちの順番、待ち人数及び待ち時間のうち少なくとも1つの情報を端末10に送信する。
【0028】
情報処理装置100は、複数の端末10から利用情報を受け付けることが可能である。情報送信制御部112は、利用情報を受け付けると、利用情報を受け付けた数(待ち数(組数))及びグループ人数をカウントする。情報処理装置100は、例えば、利用情報を受け付けた数と、レストラン20の座席の情報とに基づいて、レストランの座席よりも利用情報を受け付けた数が多い場合には、順番待ちが生じていること(順番待ちのグループ数及び順番待ちをしている人数)を把握することができる。
【0029】
また、着席していたユーザは、例えば、料理を食べ終わって退店する際に会計を行う。情報処理装置100は、ユーザが会計を行う際の時間(退店時間)と、そのユーザが入店した際に入力された時間(入店時間)とを取得することにより、ユーザの滞在時間を把握することが可能である。入店時間は、例えば、利用情報受付部111によって利用情報を受け付けた時間、又は、ユーザが入店した際に従業員が情報処理装置100に入力した時間等である。また、退店時間は、上記の例示に限らず、例えば、ユーザが退店する際に従業員が情報処理装置100に入力した時間であってもよい。
端末10から送信される利用情報には識別情報が含まれてもよい。端末10を所有するユーザを案内した座席番号は、従業員によって情報処理装置100に入力されてもよい。ユーザが退店する際には、退店するユーザの座席番号を従業員によって情報処理装置100に入力されてもよい。これにより、入店したユーザと、退店したユーザとを、対応付けることができる。
【0030】
情報送信制御部112は、例えば、複数のユーザの滞在時間を取得することに基づいて、平均滞在時間を取得する。情報送信制御部112は、例えば、曜日ごと、時間帯ごと、ユーザの性別ごと、又は、グループの人数ごとに、複数の平均滞在時間を取得することとしてもよい。
【0031】
情報送信制御部112は、レストラン20において順番待ちが生じている場合、利用情報受付部111によって利用情報を受け付けたユーザの端末10に対して、既に順番待ちをしているユーザの待ち数及びグループ人数を送信するよう通信部101を制御する。
また、情報送信制御部112は、利用情報受付部111によって利用情報を受け付けたユーザの端末10に対して、既に順番待ちをしているユーザの待ち数及びグループ人数、並びに、平均滞在時間に基づいて待ち時間を推定し、その待ち時間を送信するよう通信部101を制御する。
【0032】
なお、情報送信制御部112は、例えば、順番待ちをしているユーザが順次着席していく場合、待ち数、待ち人数、及び、待ち時間を更新し、更新した情報を端末10に送信するよう通信部101を制御してもよい。情報送信制御部112は、1番目に順番待ちをしているユーザが着席した場合、待ち数、待ち人数及び待ち時間から1番目に順番待ちをしていたユーザの情報を減算し、2番目以降に順番待ちをしているユーザの端末10に対して、減算した結果を送信することとしてもよい。
【0033】
図4は、端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第2の図である。
端末10は、図3に例示する画面とは別画面として、図4に例示する画面を表示部11に表示することとしてもよい。すなわち、端末10は、情報処理装置100から送信された待ち数、待ち人数及び待ち時間の情報を受け付けると、図4に例示するように、待ち数、待ち人数及び待ち時間を表示部11に表示する。
【0034】
品物情報受付部113は、端末10からレストラン20においてユーザが提供を希望する品物に関する品物情報を受け付ける。品物は、例えば、レストラン20が提供する料理である。ユーザは、レストラン20において順番待ちをしている際に、料理を注文することができる。
端末10は、例えば、ユーザの操作に基づいて上述したアプリを起動し、そのアプリを介して料理を注文することができる。具体的な一例としては、端末10は、ユーザの操作に基づいて、料理の注文画面を表示し、選択された料理の情報を品物情報として情報処理装置100に送信する。
品物情報受付部113は、通信部101を介して、品物情報を受け付ける。品物情報受付部113は、品物情報を記憶部102に記憶する。
【0035】
順番通知部114は、利用情報受付部111によって利用情報を受け付けることに基づいたレストラン20の利用待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末10に通知する。
図5は、情報処理装置の表示部に表示される画面の一例について説明するための図である。
図5に例示するように、情報処理装置100は、順番待ちをしているユーザを表示部103に表示することとしてもよい。図5に例示する場合では、順番、順番待ちをしているユーザ、人数、及び、禁煙席若しくは喫煙席の希望が表示部103に表示される。また、図5に例示する場合、順番待ちをしているユーザの欄に隣接して、ユーザを座席に案内するためのボタン(呼び出しボタン(「選択」ボタン201))が表示される。従業員が「選択」ボタン201を操作することに基づいて、順番通知部114は、対応するユーザの端末10に対して通知を行う。
順番通知部114は、順番になったことを通知したユーザ(端末10)に対しては、通知したことを示す情報(一例として、「済」と記載した画像202)を表示部103に表示することとしてもよい。
また、順番通知部114は、順番になったことをユーザ(端末10)に通知したにもかかわらず、ユーザが不在だった場合、不在だったことを示す情報(「不在」と記載した画像(図示せず))を表示部103に表示することとしてもよい。なお、ユーザが不在の場合とは、例えば、ユーザがトイレに行っている場合、又は、ユーザが一時的に外出している場合等である。
【0036】
端末10は、順番通知部114からの通知を受け付けると、例えば、順番が来たことを示す音若しくは音声をスピーカから出力し、又は、順番が来たことを示す画像を表示部11に表示する。
端末10は、例えば、ユーザの操作に基づいて上述したアプリが動作することに基づいて、順番通知部114からの通知に応答することとしてもよい。端末10は、例えば、順番通知部114からの通知を受け付けると「応答」ボタン(図示せず)を表示部11に表示し、ユーザよって「応答」ボタンが操作されると、応答情報を情報処理装置100に送信することとしてもよい。情報処理装置100は、例えば、応答情報を受け付けると、ユーザがレストラン20内で順番待ちをしていることを示す情報を表示部103に表示することとしてもよい。これにより、従業員は、ユーザがレストラン20内に居ることを把握でき、そのユーザを座席に案内することができる。
【0037】
ここで、順番通知部114は、レストラン20に空席ができた場合、積極的に順番待ちをしているユーザに対して、順番が来たことを通知することとしてもよい。例えば、順番通知部114は、記憶部102に記憶されるレストラン20の座席に関する座席情報(テーブル及び座席の情報)と、利用情報(グループの人数の情報)とに基づいて、順番待ちをしているユーザをすぐに案内するように、図5に例示する画面に、案内が可能であることを示す情報を表示することとしてもよい。より具体的には、順番通知部114は、グループの人数よりも座席数が多いテーブルが空いた場合、順番待ちの順位が最も早いユーザの欄に、又は、そのユーザの欄に隣接して、案内が可能であることを示す情報を表示する。なお、情報処理装置100は、会計システム(図示せず)と連動することにより、又は、従業員によってユーザが退店したことが入力された場合、座席が空いたことを把握することができる。この場合、順番通知部114は、案内が可能な座席番号を表示することとしてもよい。案内が可能であることを示す情報は、例えば、画像、シンボル、他と色を変える等である。その情報を見た従業員は、例えば、その情報に対応するユーザを案内するために、図5に例示する「選択」ボタン201を操作する。
【0038】
品物情報通知部115は、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付部113によって受け付けた品物情報をレストラン20のキッチンに通知する。品物情報通知部115は、例えば、ローカルエリアネットワークを介して、品物情報をレストラン20のキッチンに通知する。レストラン20のキッチンには、表示部又はプリンタ等の出力装置(図示せず)が配される。出力装置は、品物情報(料理の注文内容)を出力する。
【0039】
品物情報通知部115は、例えば、順番通知部114によって端末10に対して通知を行い、従業員によってユーザをすぐに座席に案内できる状態の場合、そのユーザの注文内容を記憶部102から読み出してキッチンの出力装置に送信する。
ここで、品物情報通知部115は、例えば、通信部101によって端末10からの応答情報を受信した場合に、注文内容を出力装置に送信することとしてもよい。すなわち、品物情報通知部115は、順番通知部114によって端末10に通知することに応じて端末10から応答情報を受け付けた場合、品物情報をレストラン20のキッチンに通知する。
又は、順番通知部114は、例えば、順番通知部114によってユーザの端末10に通知を行った後、従業員の操作に基づいて、注文内容を出力装置に送信することとしてもよい。
【0040】
また、品物情報通知部115は、品物情報に対応する品物の代金に関する代金情報を受け付けた場合、品物情報をレストラン20のキッチンに通知することとしてもよい。
端末10は、品物情報(料理の注文内容)を情報処理装置100に送信した場合、ユーザの操作に基づいて、料理の代金を支払うことが可能である。端末10は、料理の代金を、例えば、電子マネー決済又はクレジットカード決済等の種々の決済方法により支払うことが可能である。端末10は、料理の代金の決済を行った場合、決済を行ったことを示す代金情報を情報処理装置100に送信する。
品物情報通知部115は、通信部101によって端末10から代金情報を受信すると、その端末10を所有するユーザの注文内容をキッチンの出力装置に送信する。この場合、品物情報通知部115は、ユーザが着席した場合、又は、従業員がユーザを座席に案内する場合に、品物情報をレストラン20のキッチンに通知する。具体的な一例として、品物情報通知部115は、従業員がユーザを座席に案内する際にそのユーザの座席(一例として、座席番号等)を情報処理装置100に入力した場合、そのユーザが注文した品物情報と座席番号とを関連付けて、レストラン20のキッチンに通知する。
【0041】
また、上述した情報処理装置100は、他施設提案部116を備えていてもよい。
すなわち、他施設提案部116は、利用情報受付部111によって複数の端末10から利用情報を受け付けた場合、利用情報の数が予め設定された第1閾値以上になると、1又は複数の他のレストラン21の利用情報の数を取得する。また、他施設提案部116は、他のレストラン21の利用情報の数が予め設定された第2閾値未満である他のレストラン21を端末10に提案する。レストラン20が多数のユーザで順番待ちをしている場合、来店したレストラン20ではなく他のレストラン21で食事をしたいと考えるユーザもいる。そのような場合のために、他施設提案部116は、自店の順番待ち数が多い場合、他店をユーザに提案する。
【0042】
具体的には、他施設提案部116は、複数の端末10それぞれから利用情報を受け付けた場合、受け付けた利用情報の数が第1閾値以上かを判断する。第1閾値は、適宜設定される。第1閾値は、一例として、順番待ちの時間が、ユーザが順番待ちを苦痛に感じ始める時間未満になるように適宜設定される。第1閾値は、曜日や時間帯に応じて適宜変更されてもよい。又は、第1閾値は、予想されるユーザの滞在時間に応じて適宜変更されてもよい。他施設提案部116は、自店(レストラン20)の過去の来客の推移に関する推移情報を取得して、その推移情報に基づいて自店の今後の来客数を予測することとしてもよい。他施設提案部116は、今後、来客数が多くなると予想される場合、その予想に応じて第1閾値を適宜変更することとしてもよい。一例として、他施設提案部116は、来客数が多くなると予想される場合、第1閾値を小さくすることとしてもよい。
【0043】
他施設提案部116は、利用情報の数が第1閾値以上の場合、自店に隣接する他店(他のレストラン21)の利用情報の数を取得する。他施設提案部116は、他のレストラン21に配される情報処理装置100aからその店の利用情報の数を取得する。
図6は、他のレストランの利用情報の数について説明するための図である。
図6に例示する場合、他施設提案部116は、自店に隣接する他店(他のレストラン21)の情報として、レストランA、レストランB及びレストランC…それぞれにおける利用情報の数を取得する。他施設提案部116は、他店の利用情報を取得することにより、他店の順番待ちの状況を取得することができる。他施設提案部116は、他店(他のレストラン21)の利用情報の数が第2閾値未満の場合、その他店(他のレストラン21)をユーザに提案する。図6に例示する場合、他施設提案部116は、レストランAの利用情報の数(5)、レストランBの利用情報の数(9)、及び、レストランCの利用情報の数(2)…それぞれが第2閾値未満かを判断し、利用情報の数が第2閾値未満のレストランをユーザに提案する。
【0044】
第2閾値は、適宜設定される。なお、第2閾値は、例えば、第1閾値未満の数が設定される。他施設提案部116は、他店(他のレストラン21)の過去の来客の推移情報を取得して、その推移情報に基づいて他店の今後の来客数を予測することとしてもよい。他施設提案部116は、今後、他店の来客数が多くなると予想される場合、その予想に応じて第2閾値を適宜変更することとしてもよい。一例として、他施設提案部116は、他店の来客数が多くなると予想される場合、第2閾値を小さくすることとしてもよい。
なお、他施設提案部116は、複数の他店(他のレストラン21)の利用情報の数を取得し、1又は複数の他店を提案することとしてもよい。
【0045】
ここで、他施設提案部116は、他のレストラン21の利用情報を取得する場合、まず自店から所定の第1距離内にある他のレストラン21の利用情報の数を取得して、その数が第2閾値未満であるかを判断することとしてもよい。他施設提案部116は、利用情報の数が第2閾値未満の他のレストラン21があった場合、その他のレストラン21をユーザに提案する。一方、他施設提案部116は、利用情報の数が第2閾値未満の他のレストラン21がなかった場合、自店から第2距離(第2距離>第1距離)内にある他のレストラン21の利用情報の数を取得することとしてもよい。他施設提案部116は、利用情報の数が第2閾値未満の他のレストラン21があった場合、その他のレストラン21をユーザに提案する。一方、利用情報の数が第2閾値未満の他のレストラン21がなかった場合、情報送信制御部112は、自店の所定の情報を端末10に送信することとしてもよい。
【0046】
また、上述した情報処理装置100は、利用判定部117及び優待情報制御部118を備えていてもよい。
ユーザは、レストラン20において順番待ちをしていたのにも関わらず、自身の順番が来る前に退店してしまう(順番待ちをやめてしまう)可能性もある。また、ユーザは、料理を注文したにも関わらす、着席する前に退店してしまう可能性もある。このような場合、ユーザが従業員に退店する旨を伝えた後に退店するには問題にならない。しかし、ユーザが従業員に退店する旨を伝えずに退店した場合、順番待ち等の保留をしなければならず、レストラン20側にとって負担になる。このような負担を軽減するために、情報処理装置100は、利用判定部117及び優待情報制御部118を備える。
【0047】
利用判定部117は、順番通知部114によって通知をした場合、通知に応じてレストラン20を利用したか否かを判定する。順番通知部114によって通知を行った場合、上述したように、端末10は、応答情報を情報処理装置100に返信する。利用判定部117は、応答情報を受信したか否かを判定する。
【0048】
優待情報制御部118は、利用判定部117の判定結果に応じて、次回、レストラン20を利用する際にユーザを優待する優待情報を端末10に送信する。優待情報制御部118は、利用判定部117によって応答情報を受信したと判定される場合、優待情報を端末10に送信するよう通信部101を制御する。優待情報制御部118は、例えば、同一のユーザが複数回レストラン20を利用して、そのユーザが所有する端末10から応答情報を受信したことが複数回ある場合、その回数が第3閾値以上の場合に優待情報を端末10に送信することとしてもよい。なお、優待情報制御部118は、例えば、同一のユーザが同一又は異なるレストラン20を複数回利用したことに際して受信した応答情報の数を集計し、集計した数が第3閾値以上の場合に優待情報を端末10に送信することとしてもよい。第3閾値は、適宜設定される。優待情報は、例えば、レストラン20を利用する際の割引券、及び、サイドオーダーを無料で提供する無料券等のクーポン情報である。優待情報は、上記の一例に限定されず、ユーザを優待することのできる種々の情報であってよい。
この優待を提供することによって、ユーザは、レストラン20から退店せずに、順番待ちを続けると考えられる。
【0049】
上述した情報処理装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置100の利用情報受付部111、情報送信制御部112、品物情報受付部113、順番通知部114、品物情報通知部115、他施設提案部116、利用判定部117及び優待情報制御部118は、コンピュータの演算処理装置等による、利用情報受付機能、情報送信制御機能、品物情報受付機能、順番通知機能、品物情報通知機能、他施設提案機能、利用判定機能及び優待情報制御機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置100の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置100の利用情報受付部111、情報送信制御部112、品物情報受付部113、順番通知部114、品物情報通知部115、他施設提案部116、利用判定部117及び優待情報制御部118は、コンピュータの演算処理装置等を構成する、利用情報受付回路、情報送信制御回路、品物情報受付回路、順番通知回路、品物情報通知回路、他施設提案回路、利用判定回路及び優待情報制御回路として実現されてもよい。また、情報処理装置100の通信部101、記憶部102及び表示部103は、通信回路、記憶回路及び表示回路として実現されてもよい。
【0050】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
まず、第1の情報処理方法(処理の全体の流れ)について説明する。
図7は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第1のフローチャートである。
【0051】
ステップST101において、利用情報受付部111は、外部の端末10からレストラン20の利用を希望する利用情報を受け付ける。
【0052】
ステップST102において、情報送信制御部112は、ステップST101で利用情報を受け付けた場合、所定の情報を端末10に送信する。具体的には、情報送信制御部112は、複数の端末10それぞれから利用情報を既に受け付けている場合、利用情報の数、及び、利用情報に含まれる人数に基づいて、所定の情報として待ちの順番、待ち人数及び待ち時間のうち少なくとも1つの情報を端末10に送信する。
【0053】
ステップST103において、品物情報受付部113は、端末10からレストラン20においてユーザが提供を希望する料理に関する品物情報(注文内容を示す情報)を受け付ける。品物情報受付部113は、品物情報を記憶部102に記憶する。
【0054】
ステップST104において、順番通知部114は、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になったかを判断する。ユーザの順番になった場合(Yes)、処理は、ステップST105に進む。ユーザの順番になっていない場合(No)、処理は、ステップST104の判断が再度行われる。
【0055】
ステップST105において、順番通知部114は、ユーザの順番になったことを端末10に通知する。
端末10は、例えば、ユーザの操作に基づいて上述したアプリが動作することに基づいて、順番通知部114からの通知に応答することとしてもよい。この場合、端末10は、例えば、応答情報を情報処理装置100に送信する。
【0056】
ステップST106において、品物情報通知部115は、注文した料理の代金が支払い済みか、又は、ステップST105の通知に対して端末10が応答したかを判断する。すなわち、品物情報通知部115は、品物情報に対応する代金情報(ユーザが注文した料理の会計が終わっていることを示す情報)を受け付けているか、又は、ステップST105で端末10に通知することに応じて端末10から応答情報を受け付けたかを判断する。代金が支払い済みの場合、又は、端末10が応答した場合(Yes)、処理は、ステップST107に進む。代金が支払い済みでない場合、又は、端末10が応答しない場合(No)、処理は、ステップST108に進む。
【0057】
ステップST107において、品物情報通知部115は、ステップST103で受け付けた品物情報をレストラン20のキッチン(上述した出力装置)に通知する。
【0058】
ステップST108において、品物情報通知部115は、ステップST103で受け付けた品物情報をキャンセルする。例えば、品物情報通知部115は、品物情報を破棄する。
ここで、品物情報通知部115は、ステップST106の処理から所定時間が経過した後に、品物情報を破棄することとしてもよい。又は、品物情報通知部115は、ステップST107の判断が所定回数以上行われた後に、ステップST106の判断がNoだった場合に、品物情報を破棄することとしてもよい。
【0059】
ステップST109において、利用判定部117は、レストラン20を利用したかを判断する。
例えば、利用判定部117は、ステップST105の通知に対して端末10が応答した場合(情報処理装置100が端末10から応答情報を受け付けた場合)、ユーザがレストラン20を利用したと判断することとしてもよい。又は、利用情報判定部は、ステップST107で品物情報をキッチンの出力装置に通知した場合に、ユーザがレストラン20を利用したと判断することとしてもよい。一方、利用判定部117は、情報処理装置100が端末10から応答情報を受け付けていない場合、又は、ステップST108で品物情報をキャンセルした場合、ユーザがレストラン20を使用していないと判断することとしてもよい。
ユーザがレストラン20を利用した場合(Yes)、処理は、ステップST110に進む。ユーザがレストラン20を利用していない場合(No)、処理は、終了する。
【0060】
ステップST110において、優待情報制御部118は、次回、ユーザがレストラン20を利用する際に利用できる優待情報を端末10に送信する。
【0061】
次に、第2の情報処理方法(他のレストラン21を提案する場合の流れ)について説明する。
図8は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第2のフローチャートである。
【0062】
ステップST201において、利用情報受付部111は、外部の端末10からレストラン20の利用を希望する利用情報を受け付ける。ステップST201の処理は、ステップST101の処理と同一であってもよい。
【0063】
ステップST202において、他施設提案部116は、レストラン20において順番待ちをしているユーザの数が第1閾値以上かを判断する。すなわち、他施設提案部116は、ステップST201の処理の前に、他の1又は複数の端末10から既に受け付けている利用情報の数が第1閾値以上かを判断する。順番待ちの数が第1閾値以上の場合(Yes)、処理は、ステップST203に進む。順番待ちの数が第1閾値以上ではない場合(No)、処理は、図7に示すステップST102に進む。
【0064】
ステップST203において、他施設提案部116は、自店の近隣に存在する他のレストラン21(他施設)の利用情報の数を取得する。
【0065】
ステップST204において、他施設提案部116は、他のレストラン21(他施設)での順番待ちの数が第2閾値未満であるかを判断する。すなわち、他施設提案部116は、ステップST203で取得した他のレストラン21の利用情報の数が第2閾値未満であるかを判断する。他のレストラン21の順番待ちの数が第2閾値未満の場合(Yes)、処理は、ステップST205に進む。他のレストラン21の順番待ちの数が第2閾値未満でない場合(No)、処理は、図7に示すステップST102に進む。
【0066】
ステップST205において、他施設提案部116は、他のレストラン21(他施設)を提案する。すなわち、他施設提案部116は、ステップST204で利用情報の数が第2閾値未満と判断された他のレストラン21を端末10(ユーザ)に提案する。
【0067】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置100は、端末10から利用情報を受け付ける利用情報受付部111と、端末10から品物情報を受け付ける品物情報受付部113と、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末10に通知する順番通知部114と、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付部113によって受け付けた品物情報をレストラン20に通知する品物情報通知部115と、を備える。
情報処理装置100は、レストラン20が混雑している際には、ユーザ(端末10)から順番待ちを受け付けると共に、そのユーザ(端末10)から料理の注文内容(品物情報)を受け付ける。情報処理装置100は、そのユーザが着席する場合には、注文内容をレストラン20のキッチンに通知する。これにより、情報処理装置100は、レストラン20が混雑している際に従業員の接客作業を効率化することができる。
また、ユーザは、順番待ちをしている間に料理を注文できるので、着席した後に料理を決めてその料理を注文する場合に比べて、短時間で料理の提供を受けることができる。
【0068】
情報処理装置100では、品物情報通知部115は、品物情報に対応する代金情報を受け付けた場合、品物情報をレストラン20に通知することとしてもよい。
情報処理装置100は、ユーザが注文した料理の代金が既に支払われている場合に、注文内容をレストラン20のキッチンに通知する。代金が支払われている場合、ユーザは、従業員に連絡なく退店する(順番待ちの間に帰ってしまう)可能性が低い。これにより、情報処理装置100は、レストラン20に料理の作り損を生じさせることを防ぐことができる。
【0069】
情報処理装置100では、品物情報通知部115は、順番通知部114によって端末10に通知することに応じて端末10から応答情報を受け付けた場合、品物情報をレストラン20に通知することとしてもよい。
ユーザは、レストラン20からの呼び出し通知(順番が来たことを知らせる通知)に応答した場合、着席して料理を食べると考えられる。これにより、情報処理装置100は、レストラン20に料理の作り損を生じさせることを防ぐことができる。
【0070】
情報処理装置100は、利用情報受付部111によって複数の端末10から利用情報を受け付けた場合、利用情報の数が予め設定された第1閾値以上になると、1又は複数の他のレストラン21の利用情報の数を取得し、他のレストラン21の利用情報の数が予め設定された第2閾値未満である他のレストラン21を端末10に提案する他施設提案部116を備えることとしてもよい。
情報処理装置100は、自店が混んでいる場合には、他のレストラン21を提案するので、相対的に長時間の順番待ちでユーザを不機嫌にさせる可能性を抑制することができる。
【0071】
情報処理装置100は、順番通知部114によって通知をした場合、通知に応じてレストラン20を利用したか否かを判定する利用判定部117と、利用判定部117の判定結果に応じて、次回、レストラン20を利用する際にユーザを優待する優待情報を端末10に送信する優待情報制御部118と、を備えることとしてもよい。
これにより、情報処理装置100は、レストラン20の従業員に連絡なくユーザが退店してしまう(順番待ちをやめてしまう)可能性を抑制することができる。
【0072】
情報処理方法では、コンピュータが、端末10から利用情報を受け付ける利用情報受付ステップと、端末10から品物情報を受け付ける品物情報受付ステップと、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末10に通知する順番通知ステップと、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付ステップで受け付けた品物情報をレストラン20に通知する品物情報通知ステップと、を実行する。
情報処理方法は、レストラン20が混雑している際には、ユーザ(端末10)から順番待ちを受け付けると共に、そのユーザ(端末10)から料理の注文内容(品物情報)を受け付ける。情報処理方法は、そのユーザが着席する場合には、注文内容をレストラン20のキッチンに通知する。これにより、情報処理方法は、レストラン20が混雑している際に従業員の接客作業を効率化することができる。
また、ユーザは、順番待ちをしている間に料理を注文できるので、着席した後に料理を決めてその料理を注文する場合に比べて、短時間で料理の提供を受けることができる。
【0073】
情報処理プログラムは、コンピュータに、端末10から利用情報を受け付ける利用情報受付機能と、端末10から品物情報を受け付ける品物情報受付機能と、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、ユーザの順番になったことを端末10に通知する順番通知機能と、待ちの順番が端末10を所有するユーザの番になった場合、品物情報受付機能で受け付けた品物情報をレストラン20に通知する品物情報通知機能と、を実現させる。
情報処理プログラムは、レストラン20が混雑している際には、ユーザ(端末10)から順番待ちを受け付けると共に、そのユーザ(端末10)から料理の注文内容(品物情報)を受け付ける。情報処理プログラムは、そのユーザが着席する場合には、注文内容をレストラン20のキッチンに通知する。これにより、情報処理プログラムは、レストラン20が混雑している際に従業員の接客作業を効率化することができる。
また、ユーザは、順番待ちをしている間に料理を注文できるので、着席した後に料理を決めてその料理を注文する場合に比べて、短時間で料理の提供を受けることができる。
【符号の説明】
【0074】
1 情報処理システム
10 端末
11 表示部
100 情報処理装置
111 利用情報受付部
112 情報送信制御部
113 品物情報受付部
114 順番通知部
115 品物情報通知部
116 他施設提案部
117 利用判定部
118 優待情報制御部
119 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8