(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】自動ラインブラインド弁
(51)【国際特許分類】
F16K 3/312 20060101AFI20241101BHJP
F16K 3/20 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
F16K3/312
F16K3/20
(21)【出願番号】P 2022547054
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(86)【国際出願番号】 US2021016420
(87)【国際公開番号】W WO2021158667
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-10-03
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518448194
【氏名又は名称】デルタバルブ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ジメネズ,フィリベルト
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-111524(JP,A)
【文献】米国特許第05577707(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第01582631(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0035185(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0119823(US,A1)
【文献】中国実用新案第207364387(CN,U)
【文献】実開昭59-137463(JP,U)
【文献】実開昭63-132175(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0030470(US,A1)
【文献】米国特許第04376526(US,A)
【文献】特開昭49-101934(JP,A)
【文献】中国実用新案第207935462(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 3/312
F16K 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁部に環状の凹部を備える弁本体であって、弁側壁部を通って形成された受入れチャネルを前記環状の凹部の一部が備え、前記環状の凹部の一部が受入れ溝を備える弁本体と、
前記環状の凹部の第1の側にリングを備える封止機構であって、弁の長手方向軸に沿って二方向に摺動するように前記リングが構成され、前記環状の凹部の第2の側の合わせ面が前記リングに対向する封止機構と、
前記環状の凹部に隣接する付勢機構であって、前記弁の前記長手方向軸に沿って前記リングを選択的に作動させるように構成された付勢機構と、
前記弁の前記長手方向軸に横切って、前記受入れチャネルを通って閉位置と開位置との間で二方向に選択的に作動するように構成されたブラインドと、
を備え、前記付勢機構は、
前記ブラインドが閉位置にあるとき、前記リングを前記ブラインドに向かってスライドし、前記ブラインドと係合させることにより前記リングと前記ブラインドとが封止表面を形成するように、前記リングを作動させるように構成され、
前記ブラインドが開位置にあるとき、前記リングを前記合わせ面に向かってスライドし、前記合わせ面と係合させることにより前記リングと前記合わせ面とが封止表面を形成するように、前記リングを作動させるように構成され、
前記リングの前記合わせ面に対向する部分および前記合わせ面の
両方に斜角がつけられている、自動ラインブラインド弁。
【請求項2】
前記ブラインドを前記受入れチャネルの内外へ選択的に作動させるように前記弁本体の外部に結合されたアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項3】
前記付勢機構は、環状に間隔を空けて配置された一連のピストンをさらに備え、それぞれのピストンが、前記リングに結合され、作動時に前記環状の凹部に向かって前記リングを付勢するように構成された、請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項4】
前記付勢機構は、前記リングを前記環状の凹部に向かって付勢するように構成されたばねを備える、請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項5】
前記付勢機構は、蒸気投入部を備え、ばね力の方向を補完するように前記リングの第1の側に蒸気が充填される、請求項4に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項6】
前記付勢機構は、蒸気投入部を備え、ばね力の方向に対抗するように前記リングの第2の側に蒸気が充填される、請求項4に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項7】
前記受入れチャネルは、前記弁本体の外側表面から延在する襟部をさらに備え、前記襟部の周りに流体を方向付けるとともに、プロセス流体が前記襟部を通って前記弁から漏れることを防止するように構成されたパッキンおよび内側チャネルを前記襟部が備える、請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項8】
前記ブラインドの先端部が、前記合わせ面を掻き落とし及び清掃するように構成された角度の付いたナイフ縁
部を備えている、請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【請求項9】
前記ブラインドが閉位置にあるとき、前記ブラインドの先端部は、前記受入れチャネルと反対側に位置する前記受入れ溝の一部の内部に配置され、
前記ブラインドが開位置にあるとき、前記ブラインドの前記先端部は、前記受入れチャネルの内部に配置される、
請求項1に記載の自動ラインブラインド弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に自動ラインブラインドに関する。より詳細には、本開示は、プロセスの流れを封止するための弁に関する。
【背景技術】
【0002】
隔離弁は、1400F(760℃)の温度で運転する場合がある流動接触分解ユニットなどの、製油所の複数セクションを隔離するために使用される。隔離弁のサイズは、運転を隔離しなければならない、液体を送達するパイプの直径によって異なり、直径が12フィート(3.66m)もの大きさである場合がある。隔離弁は頻繁に使用されないので、普通は手動で操作するのが煩雑であり、比較的安価な材料で構築されている。バラフライ隔離弁が十分に堅く封止しない場合、運転には、第2の弁が完全にラインを封鎖して、堅い嵌合式の遮断(positive tight shut-off)を作り出すことが必要とされる場合がある。第2の弁はブラインド弁でもよく、長さが40フィート(12.2m)もの大きさである場合がある。いくつかの初期の隔離弁は、開いたラインを覆うようにプレートを定位置にボルト締めすることによってプレートを設置するために、チェーンブロックおよびホイストを必要とする。これらの解決策は、より安価で必要とする空間はより小さいが、労働者を高温の流体プロセスにさらし、かつ重い封鎖プレートをラインに配置するために機器を手動で操作することによって生じるリスクにさらすことにより、著しい健康上の危険をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に開示されるシステムおよび方法の全般的な目的は、改善された隔離弁を提供することである。具体的には、嵌合式の遮断は、労働者の安全と下流の機器が適切に機能することとのどちらにとっても重要である。自動ラインブラインド弁は、運転および製造に必要とする材料および空間は最小限でありながら、下流を隔離するために必要な、要求される封止を提供する。機器全体は、ブラインドを有する弁本体を含み、ブラインドは、弁本体を通って摺動して弁を封止する。この機器は、種々の既存の製油所環境と組み合わせて機能するように設計されているが、隔離弁を必要とする任意の環境に組み合わせて含まれる場合もある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
非限定的な一実施形態では、自動ラインブラインド機器105は弁本体110を備える。いくつかの実施形態では、弁本体110は内壁部120に環状の凹部115を備え、環状の凹部の一部は弁側壁部を通って形成された受入れチャネル125を備え、環状の凹部の一部は受入れ溝130を備える。いくつかの実施形態では、ラインブラインドは、環状の凹部115の第1の側145にリング140を備える封止機構135を備え、リング140は、弁の長軸150に沿って二方向に摺動するように構成され、環状の凹部115の第2の側160の合わせ面155はリング140に対向する。いくつかの実施形態では、ラインブラインドは環状の凹部115に隣接する付勢機構165を備え、付勢機構165は、自動ラインブラインド機器105の長軸150に沿ってリング140を選択的に作動させるように構成される。いくつかの実施形態では、ラインブラインドは、受入れチャネル125を通り、弁の長軸を横切って二方向に選択的に作動するように構成されたブラインド170を備え、閉位置では、ブラインドは、環状の凹部に選択的に入れ子になり、付勢機構が作動させられると封止表面175との間で封止を形成するように構成される。いくつかの実施形態では、ブラインド170の先端部は、封止表面175を清掃するように構成された角度を付けられたナイフ縁部または彫刻された縁部を備える。
【0005】
本明細書の全体を通して、特徴、利点、または同様の文言への言及は、本開示を用いて実現され得る特徴および利点のすべてが本発明の任意の単一の実施形態に存在すべきであること、または存在することを暗示するものではない。むしろ、特徴および利点に言及する文言は、ある実施形態に関連して説明されている具体的な特徴、利点、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するものと理解される。したがって、本明細書の全体を通して、特徴および利点、ならびに同様の文言についての議論は、必ずしもではないが、同じ実施形態を参照する場合もあるが、あらゆる実施形態を参照する場合もある。
【0006】
さらに、本発明の説明されている特徴、利点、および特性は、任意の適した方式で1つまたは複数の実施形態において組み合わせられてもよい。当業者には、本発明が特定の実施形態の具体的な特徴または利点のうちの1つまたは複数なしで実施され得ることが認識されよう。他の例では、本発明のすべての実施形態に存在しない場合がある追加の特徴および利点が、いくつかの実施形態において認められる場合がある。
【0007】
したがって、下流部分を上流部分から隔離することができるラインブラインド弁の必要性が存在する。
【0008】
本開示の特徴および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより詳細に明らかになるか、またはこれ以降述べられるように本発明を実施することによって学習され得る。
【0009】
本発明の利点および特徴を得ることができる方式を説明するために、添付の図面に示されているその具体的な実施形態を参照することにより、簡潔に上述された本発明のより詳細な説明が与えられる。これらの図面は本発明の典型的な実施形態を示すのみであり、したがってその範囲を限定するものと考えられるべきではないことが理解され、本発明は、添付図面を使用することにより、追加の特定性および詳細を伴って記述および説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】精製プロセスの例示的な一部を示す図である。
【
図3】第1の開位置および第2の閉位置にある自動ラインブラインドの斜視図である。
【
図4】受入れチャネル、付勢機構、および封止機構の詳細な切断図である。
【
図5】受入れチャネル、付勢機構、および封止機構の詳細な切断図である。
【
図6】受入れチャネル、付勢機構、および封止機構の詳細な切断図である。
【
図7】受入れチャネル、付勢機構、および封止機構の詳細な切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示のこの実施形態は、図面を参照することによって最もよく理解されることになり、全体を通して、同様の部品は同様の数字によって示されている。本明細書において概して各図に説明され、示されている、開示されている発明の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置および設計されてもよいことが容易に理解されよう。したがって、
図1~
図8に表された機器の実施形態の以下のより詳細な説明は、特許請求されたように、本発明の範囲を限定することを意図しておらず、単に本発明のその実施形態を表すものである。
【0012】
各図は、概して、ライン隔離弁を提供する発明を開示する。
【0013】
以下の説明では、ライン弁および下流の流れが多く参照されることになるが、これらの項目は図に詳細に示されていない。しかし、当業者および本開示の所有者には、本開示および既存の製油所構造がどのように組み込まれ得るのかが容易に理解されるであろうことを理解されたい。
【0014】
図1には、概して、(特定されるが議論されない)いくつかの要素およびシステムが存在する、石油製造および精製プロセス8が示してある。これらの要素に加えて、石油製造および精製プロセス8は第1のコークスドラム18および第2のコークスドラム22と、そこに取り付けられたデヘッダ弁(de-header valve)14-aおよび14-bとを含むことができる。通常のディレードコーキング運転では、石油およびそのコークス副産物の持続的なバッチ連続的な製造および精製を可能にするために、同時に動作する少なくとも2つのコークスドラムが存在する。
【0015】
次に、開示されている発明の好ましい実施形態が詳細に参照され、その例は、本発明の1つまたは複数の実施形態による自動ラインブラインド
機器105の種々の図を示す
図2~
図7に示されている。非限定的な一実施形態では、自動ラインブラインド機器105は弁本体
110を備える。いくつかの実施形態では、弁本体110は内壁部120に環状の凹部115を備え、環状の凹部の一部は、弁側壁部を通して形成された受入れチャネル125を備え、環状の凹部の一部は受入れ溝
130を備える。いくつかの実施形態では、ラインブラインドは、環状の凹部115の第1の側145にリング140を備える封止機構135を備え、リング140は、弁の長軸150に沿って二方向に摺動するように構成され、環状の凹部115の第2の側160の合わせ面155がリング
140に対向する。いくつかの実施形態では、ラインブラインドは環状の凹部115に隣接する付勢機構165を備え、付勢機構165は、
自動ラインブラインド機器105の長軸150に沿ってリング140を選択的に作動させるように構成される。いくつかの実施形態では、
自動ラインブラインド
機器105は、受入れチャネル125を通り、弁の長軸を横切って二方向に選択的に作動するように構成されたブラインド170を備え、閉位置では、ブラインドは、環状の凹部に選択的に入れ子になり、付勢機構が作動させられると封止表面との間で封止を形成するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、自動ラインブラインドは、弁本体110の外部に結合され、ブラインドを受入れチャネル25の中へと、またその外へと選択的に作動させるように構成されたアクチュエータ180を備える。いくつかの実施形態では、アクチュエータ180はステム上昇式アクチュエータである。いくつかの実施形態では、空間を節約するためにステム非上昇式のアクチュエータが利用される。いくつかの実施形態では、伸縮式アクチュエータによりブラインド170が作動させられる。本発明の利点の1つは、ブラインドの単純さである。いくつかの実施形態では、ブラインドが開位置にあるとき、ブラインドを支持するボンネット(bonnet)または他の支持構造体は必要とされない。これにより、製造時間、製造材料の両方についてのコストが削減され、かつ本発明を収容するのに必要とされる動作空間が削減される。受入れチャネル125は、ブラインド170が閉位置から開位置へと、また開位置から閉位置へと作動するときにブラインド170を正しい配向に維持するのに必要な支持を提供する。いくつかの実施形態では、ブラインドを配向するために支持トラックが利用される。いくつかの実施形態では、ラックアンドピニオン、または様々な構造体から懸架されたリフトなどの、代替的なアクチュエータが使用される。
【0017】
いくつかの実施形態では、自動ラインブラインド機器105は付勢機構165を備える。いくつかの実施形態では、付勢機構は、リングの遠位部分と位置合わせするように、遠位側で環状に間隔を空けて配置された複数のピストン185を備える。いくつかの実施形態では、ピストン185は10インチ(25.4cm)の間隔で間隔を空けて配置される。いくつかの実施形態では、ピストンはリング140に結合される。いくつかの実施形態では、ピストン185はリングに片側固定(cantilever)される。いくつかの実施形態では、ピストン185は、ブラインドが開位置にあるとき、弁の長手方向軸150に沿ってリングを付勢して、リングをブラインド170に係合させるように選択的に作動させられ得る。いくつかの実施形態では、ピストン185は、環状の凹部115の第2の側160に設けられた合わせ面155にリング140を係合させるように選択的に作動させられる。リングの表面および合わせ面155は封止表面75を形成し、封止表面75は、弁本体110を封止し、流体プロセスがリング200の第1の側もしくはリング200の第2の側へと、または環境へと漏れることを防止する。いくつかの実施形態では、合わせ面155は、リングを受け、リング140と合わせ面155との間の封止を改善するために斜角をつけられている。いくつかの実施形態では、リングは、流体プロセスが弁の中央チャネルから離れることをさらに防止するように構成された複数の封止部125を備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、付勢機構は、環状の凹部に向かってリングを付勢するように構成されたばねを備える。いくつかの実施形態では、付勢機構は、リングの遠位部分と位置合わせするように、遠位側で環状に間隔を空けて配置された複数のばね190を備える。いくつかの実施形態では、ばねはリング140に結合される。いくつかの実施形態では、ばね190はリングに片側固定される。いくつかの実施形態では、ばね190は、ブラインドが開位置にあるとき、弁の長軸150に沿ってリングを付勢して、リングをブラインド170に係合させるように選択的に作動させられ得る。いくつかの実施形態では、ばね190は、環状の凹部115の第2の側60に設けられた合わせ面155にリング140を係合させるように選択的に作動させられる。リングの表面および合わせ面155は封止表面175を形成し、封止表面175は弁本体110を封止し、流体プロセスがリング200の第1の側もしくはリング200の第2の側へと、または環境へと漏れることを防止する。いくつかの実施形態では、合わせ面155は、リングを受け、リング140と合わせ面155との間の封止を改善するために斜角をつけられている。いくつかの実施形態では、合わせ面155は高摩耗材料である。いくつかの実施形態では、リングは、流体プロセスが弁の中央チャネルから離れることをさらに防止するように構成された複数の封止部225を備える。
【0019】
次に
図4~
図5を参照すると、いくつかの実施形態では、本発明は、リング140および合わせ面155からなる封止機構135を備える。封止機構135は封止口部142を有するリング140を備える。いくつかの実施形態では、封止口部142は斜角をつけられてもよい。いくつかの実施形態では、封止口部142は封止口部142と合わせ面
155との間の接触を拡大するために斜角をつけられる。いくつかの実施形態では、封止口部142および合わせ面155は封止表面175を形成するように構成される。
【0020】
次に
図6を参照すると、いくつかの実施形態では、封止機構135は封止口部142を有するリング140を備える。いくつかの実施形態では、封止口部142は斜角をつけられてもよい。いくつかの実施形態では、封止口部142は平坦である。いくつかの実施形態では、封止口部142は封止口部142とブラインド170との間の接触を拡大するために斜角をつけられる。いくつかの実施形態では、封止口部142およびブラインド170の表面は、ブラインド封止表面を形成するように構成される。いくつかの実施形態では、本発明は、ブラインド170が開位置にあるときおよびブラインドが閉位置にあるとき(
図3を参照)に、封止部を形成するように構成される。いくつかの実施形態では、封止機構135は
自動ブラインド
機器105の上流側にある。
【0021】
いくつかの実施形態では、メインチャネル内の圧力は約5PSI(34kPa)である。いくつかの実施形態では、付勢機構165は、リング140とブラインド170との間、またはリングと合わせ面155との間に5PSI(34kPa)より大きい付勢力を作り出す。いくつかの実施形態では、付勢機構は蒸気投入部195を備え、蒸気がリング200の第1の側に充填されて、ばね力の方向を補完する。いくつかの実施形態では、リング140が長軸150に沿って延出してリング140を表面に係合させるとき、リング200の第1の側は、リング200の第1の側が展開(expand)するのを可能にするように、圧力を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の側において追加の蒸気によって作り出される力は10PSI(69kPa)を超える。
【0022】
いくつかの実施形態では、蒸気はリングの第2の側205へと導入される。いくつかの実施形態では、リング200の第2の側は、ばねの力に対抗するのに十分な圧力を維持し、第2のキャンバ(camber)205を展開して、ブラインド170が開位置と閉位置との間で、または閉位置から開位置へと動くことを可能にする位置へとリング140を動かすように構成される。
【0023】
受入れチャネル125は、弁本体110の外側表面から延在する襟部210をさらに備え、襟部210は、パッキン215および内側チャネル220を備える。いくつかの実施形態では、パッキンはグラファイトパッキンである。いくつかの実施形態では、パッキン215はプロセス流体およびガスがシステムから漏れることを防止するように構成される。いくつかの実施形態では、パッキンはリング140によって実施される封じ込めを支援する。いくつかの実施形態では、パッキンは、ブラインド170が動くことを可能にするためにリングが後退位置にある、ガスおよびプロセス流体が漏れることを防止する。
【0024】
いくつかの実施形態では、襟部210は、受入れチャネル125へと排出するための内側チャネルを備える。いくつかの実施形態では、内側チャネルは、襟部210を通して、また受入れチャネル125へと、蒸気、窒素、または他の流体を通す。いくつかの実施形態では、チャネル内の圧力は弁のメインチャネル内の圧力よりも大きく、したがって、メインチャネル内の流体プロセスが受入れチャネル125へと上昇し、または受入れチャネル125から大気へと出て行くことを防止する。
【0025】
いくつかの実施形態では、リング200の第1の側、第2の側205および襟部は、それぞれ蒸気、窒素、耐火性塔(refractory tower)からの製品、または何らかの他のパージ剤でパージされてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、自動ラインブラインド機器105は、製油所の複数セクションを隔離するために現在使用されているブラインド弁やバタフライ弁などの複数の弁に取って代わることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、ブラインド170は丸くされた縁部を用いて構成されてもよい。いくつかの実施形態では、弁は自浄式であるように構成される。いくつかの実施形態では、ブラインド170の先端部は、封止表面175を清掃するように構成された角度を付けられたナイフ縁部または彫刻された縁部235を備える。いくつかの実施形態では、掻き落とされている付着物は、流体プロセスからの触媒である。いくつかの実施形態では、掻き落としは下流側で行われる。いくつかの実施形態では、弁がストロークするとき、ブラインド170は積層した残屑を取り除くことになる。いくつかの実施形態では、弁は月に1度、年に1度、5年ごと、またはそれより長い場合がある長期の間隔の後にのみストロークされる。いくつかの実施形態では、ブラインド170は合わせ面155から残屑を掻き落とす。いくつかの実施形態では、弁105は自浄式である。いくつかの実施形態では、ゲートは、封止する十分な表面積を提供するために、リング140を越えて延出しなければならない。いくつかの実施形態では、ブラインド170は十分な半径(full radius)を備える。いくつかの実施形態では、ブラインド170は平坦であるか、または正方形である。
【0028】
最後に、本明細書に開示される本開示の実施形態は本開示の原理を例示するものであることを理解されたい。利用することができる他の修正形態は、本開示の範囲に含まれる。したがって、限定ではないが一例として、本明細書の教示にしたがって、本開示の代替的な構成が利用されてもよい。したがって、本開示は示され、説明されたものに厳密に限定されない。