(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】帯状体の接続装置
(51)【国際特許分類】
B65H 19/12 20060101AFI20241101BHJP
【FI】
B65H19/12 A
(21)【出願番号】P 2022550523
(86)(22)【出願日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 JP2021033284
(87)【国際公開番号】W WO2022059610
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2024-08-09
(31)【優先権主張番号】P 2020154576
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021144434
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(72)【発明者】
【氏名】米澤 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】首藤 章之
(72)【発明者】
【氏名】有田 克
(72)【発明者】
【氏名】坂口 健吾
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平2-95648(JP,A)
【文献】特開2003-63704(JP,A)
【文献】特開2015-151226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸と、
帯状体が巻き回された巻体が前記第1軸に沿って同軸配置されるように構成された複数の第1巻体と、
前記第1軸の軸方向から見て前記第1軸と重ならないように位置し、かつ、前記第1軸の前記軸方向に延びる第2軸と、
帯状体が巻き回された巻体が前記第2軸に沿って同軸配置されるように構成された複数の第2巻体と、
前記複数の第1巻体および前記複数の第2巻体のうちの1つの巻体から帯状体を繰り出す繰出部と、
前記繰出部によって繰り出された前記帯状体の繰り出し方向における後端部を保持可能な後端保持部とを備え、
前記複数の第1巻体は、前記軸方向において前記後端保持部に対して相対的に移動可能であり、
前記複数の第2巻体は、前記軸方向において前記後端保持部に対して相対的に移動可能であり、
前記複数の第1巻体および前記複数の第2巻体は、互いに接触しないように、前記軸方向において前記後端保持部に対して相対的に移動することにより、前記後端保持部に保持されている前記後端部と、前記複数の第1巻体および前記複数の第2巻体のうちの1つの巻体の前端部とを互いに接続可能である、帯状体の接続装置。
【請求項2】
前記複数の第1巻体の各々の前記帯状体の前端部を保持する複数の第1前端保持部と、前記複数の第2巻体の各々の前記帯状体の前端部を保持する複数の第2前端保持部とを
さらに備え、
前記複数の第1前端保持部は、前記軸方向において前記複数の第1巻体との相対的な位置が固定されており、
前記複数の第2前端保持部は、前記軸方向において前記複数の第2巻体との相対的な位置が固定されており、
前記複数の第1前端保持部と、前記複数の第2前端保持部とは、前記軸方向から見て互いに重ならないように位置している、請求項1に記載の帯状体の接続装置。
【請求項3】
前記後端保持部は、前記軸方向に交差する方向に移動することにより、保持している前記後端部を接続位置に配置し、
前記複数の第1前端保持部および前記複数の第2前端保持部の各々は、前記軸方向に交差し、かつ、前記後端保持部の移動方向に交差する方向に移動することにより、保持している前端部を前記接続位置に配置する、請求項2に記載の帯状体の接続装置。
【請求項4】
前記繰出部によって繰り出されている前記帯状体を切断して前記後端部を形成可能な切断装置と、
前記切断装置によって切断された前記帯状体のうち前記後端部と切り離された端片部に、前記帯状体の繰り出し方向に対して交差する方向にガスを吹き付けることにより、前記端片部を前記切断装置から離間させる噴出装置とをさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯状体の接続装置。
【請求項5】
前記後端保持部は、前記軸方向において位置固定されており、
前記複数の第1巻体と、前記複数の第2巻体とが、前記軸方向において移動可能である、請求項1から4のいずれか1項に記載の帯状体の接続装置。
【請求項6】
前記後端保持部は、前記軸方向において移動可能であり、前記複数の第1巻体と、前記複数の第2巻体とが、前記軸方向において位置固定されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の帯状体の接続装置。
【請求項7】
前記複数の第1巻体と、前記複数の第2巻体とは、前記帯状体の接続装置の上面視において、少なくとも一部が重なっている、請求項6に記載の帯状体の接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状体の接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
帯状体の接続装置の構成を開示した文献として、特開2005-314071号公報( 特許文献1)がある。特許文献1に開示された帯状体の接続装置は、原反の接続装置であって、架台と、駆動手段と、カッターと、送りローラと、プッシャとを備えている。架台は、原反を巻いた状態のロールを複数、並列に配列し、ロールから原反の先端部を繰り出し、原反の先端部に貼着面の一部が露出するように粘着テープを貼着して待機させる。駆動手段は、架台をロールの配列方向に各原反の間隔と同じピッチで間歇的に移動させる。カッターは、ロールから繰り出され、搬送されている原反を切断する。送りローラは、ロールから繰り出される原反を前進させるとともに、切断された先行側の原反の後端部を、架台上で待機している粘着テープの貼着面まで後退させる。プッシャは、先行側の原反の後端部と粘着テープの貼着面とを貼着するように押圧する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された接続装置においては、架台に配列された複数のロール(巻体)が、その配列方向に移動する。原反(帯状体)の繰り出しが終わった巻体も、その配列方向に沿って移動させる。このため、上記配列方向においては、複数の巻体の数が増えるほど、繰り出しが終わった巻体を退避させるためのスペースを大きくとる必要が生じる。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、複数の巻体の配列方向において省スペース化が可能な帯状体の接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく帯状体の接続装置は、第1軸と、複数の第1巻体と、第2軸と、複数の第2巻体と、繰出部と、後端保持部とを備えている。複数の第1巻体は、帯状体が巻き回された巻体が第1軸に沿って同軸配置されるように構成されている。第2軸は、第1軸の軸方向から見て第1軸と重ならないように位置し、かつ、第1軸の軸方向に延びている。複数の第2巻体は、帯状体が巻き回された巻体が第2軸に沿って同軸配置されるように構成されている。繰出部は、複数の第1巻体および複数の第2巻体のうちの1つの巻体から帯状体を繰り出す。後端保持部は、繰出部によって繰り出された帯状体の繰り出し方向における後端部を保持可能である。複数の第1巻体は、上記軸方向において後端保持部に対して相対的に移動可能である。複数の第2巻体は、上記軸方向において後端保持部に対して相対的に移動可能である。複数の第1巻体および複数の第2巻体は、互いに接触しないように、上記軸方向において後端保持部に対して相対的に移動することにより、後端保持部に保持されている後端部と、複数の第1巻体および複数の第2巻体のうちの1つの巻体の前端部とを互いに接続可能である。
【0007】
本発明の一形態においては、帯状体の接続装置が、複数の第1前端保持部と、複数の第 2前端保持部とをさらに備えている。複数の第1前端保持部は、複数の第1巻体の各々の 帯状体の前端部を保持する。複数の第1前端保持部は、上記軸方向において複数の第1巻体との相対的な位置が固定されている。複数の第2前端保持部は、複数の第2巻体の各々の帯状体の前端部を保持する。複数の第2前端保持部は、上記軸方向において複数の第2巻体との相対的な位置が固定されている。複数の第1前端保持部と、複数の第2前端保持部とは、上記軸方向から見て互いに重ならないように位置している。
【0008】
本発明の一形態においては、後端保持部は、上記軸方向に交差する方向に移動することにより、保持している後端部を接続位置に配置する。複数の第1前端保持部および複数の第2前端保持部の各々は、上記軸方向に交差し、かつ、後端保持部の移動方向に交差する方向に移動することにより、保持している前端部を接続位置に配置する。
【0009】
本発明の一形態においては、帯状体の接続装置が、切断装置と、噴出装置とをさらに備えている。切断装置は、繰出部によって繰り出されている帯状体を切断して後端部を形成可能である。噴出装置は、切断装置によって切断された帯状体のうち後端部と切り離された端片部に、帯状体の繰り出し方向に対して交差する方向にガスを吹き付けることにより、端片部を切断装置から離間させる。
【0010】
本発明の一形態においては、後端保持部は、上記軸方向において位置固定されている。複数の第1巻体と、複数の第2巻体とが、上記軸方向において移動可能である。
【0011】
本発明の一形態においては、後端保持部は、上記軸方向において移動可能である。複数の第1巻体と、複数の第2巻体とが、上記軸方向において位置固定されている。
【0012】
本発明の一形態においては、複数の第1巻体と、複数の第2巻体とは、帯状体の接続装 置の上面視において、少なくとも一部が重なっている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の巻体の配列方向において省スペース化が可能な帯状体の接続装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る帯状態の接続装置を示す正面図である。
【
図2】
図1の帯状体の接続装置を矢印II方向から示す側面図である。
【
図3】
図1の帯状体の接続装置を矢印III方向から示す上面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第1巻体から帯状体を繰り出している状態を示す一部正面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第2巻体から帯状体を繰り出している状態を示す一部正面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1中断ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1中断ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2中断ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2中断ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第3の状態を示す一部正面図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
【
図15】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第3の状態を示す一部正面図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第1待機位置に第1巻体が位置していない状態を示す側面図である。
【
図17】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2繰出状態を示す側面図である。
【
図18】本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第2待機位置に第2巻体が位置していない状態を示す側面図である。
【
図19】本発明の他の一実施形態に係る帯状態の接続装置を示す正面図である。
【
図20】
図19の帯状体の接続装置を矢印XX方向から示す側面図である。
【
図21】
図19の帯状体の接続装置を矢印XXI方向から示す上面図である。
【
図22】
図19に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置の状態を示した図である。
【
図23】
図22に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置の状態を示した図である。
【
図24】
図23に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置の状態を示した図である。
【
図25】
図24に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置の状態を示した図である。
【
図26】
図25に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置の状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の各実施形態に係る帯状体の接続装置について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0016】
[実施の形態1]
図1は、本発明の一実施形態に係る帯状態の接続装置を示す正面図である。
図2は、
図1の帯状体の接続装置を矢印II方向から示す側面図である。
図3は、
図1の帯状体の接続装置を矢印III方向から示す上面図である。
図1から
図3においては、帯状体の接続装置の部材の一部を省略して図示している場合がある。
【0017】
図1から
図3に示すように、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置1は、第1軸10Aと、複数の第1巻体20Aと、第2軸10Bと、複数の第2巻体20Bと、繰出部 30と、後端保持部40と、複数の第1前端保持部50Aと、複数の第2前端保持部50Bと、切断装置60と、噴出装置70とを備えている。
【0018】
複数の第1巻体20Aは、帯状体21が巻き回された巻体20が第1軸10Aに沿って同軸配置されるように構成されている。具体的には、第1巻体20Aは、第1軸10Aが挿通された軸受リール15を介して帯状体21が巻き回されることで構成されている。なお、
図1以降の図面において、帯状体の接続装置1の正面図を示す際には、正面から視認できない帯状体21を模式的に示している場合がある。
【0019】
帯状体の接続装置1は、枠体100および第1駆動部110Aをさらに備えている。第1駆動部110Aは、枠体100に接続固定されている。第1駆動部110Aは、第1レール部材111Aと、第1摺動部材112Aとを有している。第1摺動部材112Aは、第1軸10Aに接続されている。第1摺動部材112Aは、第1レール部材111Aに対して、第1軸10Aの軸方向D1に摺動可能である。このため、複数の第1巻体20Aは、枠体100に対して軸方向D1において相対的に移動可能である。
【0020】
第2軸10Bは、第1軸10Aの軸方向D1から見て第1軸10Aと重ならないように 位置し、かつ、第1軸10Aの軸方向D1に延びている。
【0021】
複数の第2巻体20Bは、帯状体21が巻き回された巻体20が第2軸10Bに沿って同軸配置されるように構成されている。具体的には、第2巻体20Bは、第2軸10Bが挿通された軸受リール15を介して帯状体21が巻き回されることで構成されている。
【0022】
帯状体の接続装置1は、第2駆動部110Bをさらに備えている。第2駆動部110Bは、枠体100に接続固定されている。第2駆動部110Bは、第2レール部材111Bと、第2摺動部材112Bとを有している。第2摺動部材112Bは、第2軸10Bに接続されている。第2摺動部材112Bは、第2レール部材111Bに対して、軸方向D1に摺動可能である。このため、複数の第2巻体20Bは、枠体100に対して軸方向D1において相対的に移動可能である。
【0023】
本実施形態において、帯状体21には、帯状体21が延びる方向に沿って互いに離間するように並ぶラベル(不図示)が設けられている。なお、帯状体21にはラベルが設けられていなくてもよく、一のシート状の部材であってもよい。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第1巻体から帯状体を繰り出している状態を示す一部正面図である。
図4に示すように、繰出部30は、第1繰出位置P1Aに位置している第1巻体20Aから、帯状体21を繰り出すことができる。第1繰出位置P1Aは、軸方向D1から見て複数の第1巻体20Aと重なるように位置している。第1駆動部110Aは、複数の第1巻体20Aを上記のように移動させることにより、複数の第1巻体20Aを第1繰出位置P1Aの各々を位置させることが可能である。
【0025】
図5は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第2巻体から帯状体を繰り出している状態を示す一部正面図である。
図5に示すように、繰出部30は、第2繰出位置P1Bに位置している第2巻体20Bから、帯状体21を繰り出すことができる。第2繰出位置P1Bは、軸方向D1から見て複数の第2巻体20Bと重なるように位置している。第2駆動部110Bは、複数の第2巻体20Bを上記のように移動させることにより、複数の第2巻体20Bを第2繰出位置P1Bの各々を位置させることが可能である。
【0026】
図3に示すように、第1繰出位置P1Aおよび第2繰出位置P1Bは、軸方向D1に直交する方向に並んで位置している。また、繰出部30は、軸方向D1に直交するとともに第1繰出位置P1Aおよび第2繰出位置P1Bが位置する仮想平面上に、位置している。
【0027】
図1から
図5に示すように、繰出部30は、帯状体21を繰り出し方向に搬送する送りローラ31と、送りローラ31に対して帯状体21の繰り出し方向後側に位置する後側ローラ32と、送りローラ31に対して帯状体21の繰り出し方向前側に位置する前側ローラ33とを有している。送りローラ31は、帯状体21から見て後側ローラ32が位置する側とは反対側に位置しており、前側ローラ33は、帯状体21から見て後側ローラ32が位置する側に位置している。これにより、帯状体21が後側ローラ32および前側ローラ33に摺接することにより、帯状体21は、送りローラ31に押圧されるとともに摺接する。
【0028】
このようにして、繰出部30は、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bのうちの1つの巻体20から帯状体21を繰り出す。
【0029】
また、本実施形態に係る帯状体の接続装置1は、巻体20から繰り出される帯状体21を支持する複数の補助ローラをさらに備える。これらの補助ローラは、枠体100に対して相対的な位置が固定されている。
【0030】
第1巻体補助ローラ121Aは、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aから繰り出される帯状体21を、繰出方向において、第1巻体20Aと後側ローラ32との間で支持する。第2巻体補助ローラ121Bは、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bから繰り出される帯状体21を、繰出方向において、第2巻体20Bと後側ローラ32との間で支持する。第1巻体補助ローラ121A、第2巻体補助ローラ121B、および、後側ローラ32は、一直線上に並ばないように位置している。
【0031】
複数の案内補助ローラ122は、帯状体21の搬送方向において、繰出部30より前側に位置して、帯状体21と摺接する。また、本実施形態に係る帯状体の接続装置1は、他の装置9をさらに備えている。他の装置9は、帯状体21の繰り出し方向の最も前側に位置する。複数の案内補助ローラ122は、繰り出された帯状体21を他の装置9に案内する。他の装置9は特に限定されないが、たとえば、互いに接続された複数の帯状体21を回収する回収装置である。
【0032】
後端保持部40は、帯状体の接続装置1が第1巻体20Aから帯状体21を繰り出している状態(以下、「第1繰出状態」という場合がある)では、帯状体21の繰出方向において、第1巻体20A(第1巻体補助ローラ121A)と、繰出部30(後側ローラ32)との間に位置しており、かつ、帯状体21の一方側に位置している。また、後端保持部40は、帯状体の接続装置1が第2巻体20Bから帯状体21を繰り出している状態(以下、「第2繰出状態」という場合がある)では、帯状体21の繰出方向において、第2巻体20 B(第2巻体補助ローラ121B)と、繰出部30(後側ローラ32)との間に位置しており、かつ、帯状体21の一方側に位置している。また、後端保持部40は、帯状体21に向かって面する後端吸着面41を有する。後端保持部40は、軸方向D1に交差する方向に移動可能であり、より具体的には、軸方向D1に直交する方向に移動可能である。この方向を、以下、後端移動方向D2という場合がある。すなわち、複数の第1巻体20Aは、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動可能である。また、複数の第2巻体20Bも、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動可能である。また、繰出部30は、後端保持部40と相対的な位置が固定されている。後端保持部40および後端吸着面41の機能の詳細については後述する。
【0033】
第1繰出状態および第2繰出状態(以下、これらの状態をまとめて「繰出状態」という場合がある)において、複数の第1前端保持部50Aの各々は、複数の第1巻体20Aと1対1で対応するように、第1巻体20Aと、軸方向D1に直交する方向に並んで位置している。
【0034】
繰出状態において、複数の第1前端保持部50Aは、軸方向D1に沿って並んでいる。複数の第1前端保持部50Aは、それぞれ、対応する複数の第1巻体20Aの各々の帯状体21の繰り出し方向における前端部22を保持する。具体的には、複数の第1前端保持部50Aの各々は、第1前端吸着面51Aを有しており、第1前端保持部50Aは、第1前端吸着面51Aで帯状体21の前端部22と吸着することにより、前端部22を保持する。
【0035】
第1前端保持部50Aは、第1柱状部52Aを介して、第1駆動部110Aの第1摺動部材112Aに接続固定されている。このため、複数の第1前端保持部50Aは、軸方向D1において複数の第1巻体20Aとの相対的な位置が固定されているとともに、複数の第1巻体20Aの軸方向D1における移動に伴って、軸方向D1に移動可能である。
【0036】
さらに、第1前端保持部50Aは、第1柱状部52Aに対して、相対的に移動可能に構成されている。この移動方向は、軸方向D1および後端保持部40の移動可能な方向の両方に交差する方向であり、具体的には、軸方向D1および後端移動方向D2の両方に直交する方向である。この移動方向を、前端移動方向D3という場合がある。
【0037】
繰出状態において、複数の第2前端保持部50Bは、軸方向D1に沿って並んでいる。複数の第2前端保持部50Bは、それぞれ、対応する複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21の繰り出し方向における前端部22を保持する。具体的には、複数の第2前端保持部50Bの各々は、第2前端吸着面51Bを有しており、第2前端保持部50Bは、第2前端吸着面51Bで帯状体21の前端部22と吸着することにより、前端部22を保持する。
【0038】
第2前端保持部50Bは、第2柱状部52Bを介して、第2駆動部110Bの第2摺動部材112Bに接続固定されている。このため、複数の第2前端保持部50Bは、軸方向D1において複数の第2巻体20Bとの相対的な位置が固定されているとともに、複数の第2巻体20Bの軸方向D1における移動に伴って、軸方向D1に移動可能である。
【0039】
さらに、第2前端保持部50Bは、第2柱状部52Bに対して、相対的に移動可能に構成されている。この移動方向は、軸方向D1および後端保持部40の移動可能な方向の両方に交差する方向であり、具体的には、上述の前端移動方向D3である。
【0040】
複数の第1前端保持部50Aと、複数の第2前端保持部50Bとは、軸方向D1から見て互いに重ならないように位置している。また、第1前端吸着面51Aおよび第2前端吸着面51Bは、同じ方向を向いている。
【0041】
第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bのより詳細な機能については後述する。
【0042】
繰出状態において、切断装置60は、帯状体21の繰出方向において後端保持部40と、第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bとの間に位置している。繰出状態において、切断装置60は、帯状体21に接触していない。
【0043】
切断装置60は、ラベル間検知部61と、刃部62とを有している。ラベル間検知部61は、繰出状態において繰り出している最中の帯状体21の所定の検知位置に、帯状体21に設けられた互いに隣り合う複数のラベルの隙間が位置したことを検知することができる。刃部62は、上記検知位置において帯状体21を切断可能に構成されている。本実施形態においては、切断装置60は、刃部62が軸方向D1に沿って移動することで帯状体 21を切断するが、刃部62の移動方向は特に限定されず、また、切断装置60の切断方 法も特に限定されない。
【0044】
なお、切断装置60において、ラベル間検知部61は、後端保持部40に対して相対的な位置が固定されるように、後端保持部40に接続されているが、後端保持部40と接続されていなくてもよい。
【0045】
繰出状態において、噴出装置70は、帯状体21の繰出方向において切断装置60と、第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bとの間に位置している。噴出装置70は、空気などのガスを、帯状体21に向かって噴出する。
【0046】
本実施形態において、帯状体の接続装置1は、支持ローラ80をさらに備えている。繰出状態では、支持ローラ80は、帯状体21の繰出方向において、第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bより前側かつ噴出装置70より前側に位置しており、繰出部30より後側かつ後端保持部40より後側かつ切断装置60の刃部62より後側に位置している。支持ローラ80は、繰出中の帯状体21から見て、後側ローラ32が位置する側とは反対側から帯状体21を支持する。このため、第1繰出状態および第2繰出状態のいずれの場合であっても、支持ローラ80と後側ローラ32との間において、帯状体は同じ位置に位置する。
【0047】
また、支持ローラ80は枠体100と接続されつつ、枠体100に対して相対的に移動かつ繰出中の帯状体21から離れるように移動可能である。支持ローラ80の移動可能な方向は、具体的には前端移動方向D3である。
【0048】
なお、上述した切断装置60において、刃部62は、前端移動方向D3において相対的な位置が固定されるように支持ローラ80に接続されているが、支持ローラ80と接続されていなくてもよい。
【0049】
本実施形態において、帯状体の接続装置1は、第1巻体検知部90Aと、第2巻体検知部90Bとをさらに備えている。第1巻体検知部90Aは、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aを構成する帯状体21の巻数が繰り出しにより所定の数以下になったことを検知する。第2巻体検知部90Bは、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bを構成する帯状体21の巻数が繰り出しにより所定の数以下になったことを検知する。
【0050】
具体的には、第1巻体検知部90Aは、第1発光素子91Aと、第1受光素子92Aとを有する。第1発光素子91Aは、第1繰出位置P1Aにおいて、軸方向D1に直交する方向にレーザ光を、第1受光素子92Aに向かって照射する。これにより、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aを構成する帯状体21の巻数が所定の数より多い場合は、当該レーザ光が第1巻体20Aによって遮られる。一方、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aを構成する帯状体21の巻数が所定の数以下となった場合には、第1受光素子92Aが当該レーザ光を受光することで、第1巻体検知部90Aが、上記巻数が所定の数以下となったことを検知できる。
【0051】
また、第2巻体検知部90Bも、第2発光素子91Bと、第2受光素子92Bとを有する。第2発光素子91Bは、第2繰出位置P1Bにおいて、軸方向D1に直交する方向にレーザ光を、第2受光素子92Bに向かって照射する。これにより、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bを構成する帯状体21の巻数が所定の数より多い場合は、当該レーザ光が第2巻体20Bによって遮られる。一方、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bを構成する帯状体21の巻数が所定の数以下となった場合には、第2受光素子92Bが当該レーザ光を受光することで、第2巻体検知部90Bが、上記巻数が所定の数 以下となったことを検知できる。
【0052】
以下、本実施形態に係る帯状体の接続装置1について、繰出中の帯状体21と、繰り出される前の状態の巻体20を構成する帯状体21とを接続する方法について説明する。
【0053】
まず、繰出状態から、帯状体21の繰出を中断して帯状体21の繰出方向における後端部23を保持する状態(以下、「後端部保持状態」)へ移行する、中断ステップについて説明する。当該中断ステップとしては、第1繰出状態から後端部保持状態へ移行する第1中断ステップと、第2繰出状態から後端部保持状態へ移行する第2中断ステップとが挙げられる。以下においては、第1中断ステップについて説明した後、第2中断ステップについて説明する。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1中断ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
図6に示すように、まず、第1繰出状態において、第1巻体検知部90Aによって第1巻体20Aを構成する帯状体21が所定の巻数以下になったことが検知されると、繰出部30の送りローラ31による帯状体21の繰出速度が小さくなる。そして、ラベル間検知部61によって検知位置に帯状体21に設けられた複数のラベルの隙間が位置したときに、繰出部30は、帯状体21の繰り出しを停止する。帯状体21の繰り出しが停止した後、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aに対応する第1前端保持部50Aが前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向に移動する。そして、第1前端保持部50Aの第1前端吸着面51Aが帯状体21に接触することで、第1前端保持部50Aは帯状体21を吸着する。
【0055】
図7は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1中断ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
図6および
図7に示すように、第1前端保持部50Aが帯状体21と吸着した後、上記検知位置において、切断装置60は、刃部62により繰出部30によって繰り出されている帯状体21を切断して、帯状体21の繰り出し方向における後端部23を形成する。切断装置60によって切断された帯状体21においては、後端部23とともに、後端部23と切りはなされた端片部25が形成される。そして、支持ローラ80は、前端移動方向D3のうち後端部23側の帯状体21から離れる方向に移動する。噴出装置70は、端片部25に、帯状体21の繰り出し方向に対して交差する方向(具体的には前端移動方向D3)にガスを吹き付けることにより、端片部25を変形させて切断装置60の刃部62および支持ローラ80から離間させる。噴出装置70によるガスの吹きつけの後、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20Aに対応する第1前端保持部50Aは、帯状体21のうち端片部25側の部分を保持した状態で、前端移動方向D3に沿って移動する。これにより、第1前端保持部50Aは、第1繰出状態において第1前 端保持部50Aが位置していた位置に戻る。
【0056】
また、切断装置60による帯状体21の切断の後、帯状体21の後端部23側の部分は、後端保持部40の後端吸着面41と吸着することにより、後端保持部40で保持される。そして、後端保持部40で保持された帯状体21は、繰出部30の送りローラ31によって繰出方向に比較的低速で搬送される。後端部23が、後端保持部40の後端吸着面41上に位置したときに、繰出部30は、帯状体21の搬送を停止する。このようにして、後端保持部40は、後端部23を保持する。以上の第1中断ステップにより、帯状体の接続装置1は、後端部保持状態となる。
【0057】
図8は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2中断ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
図8に示すように、まず、第2繰出状態において、第2巻体検知部90Bによって第2巻体20Bを構成する帯状体21が所定の巻数以下になったことが検知されると、繰出部30の送りローラ31による帯状体21の繰出速度が小さくなる。そして、ラベル間検知部61によって検知位置に帯状体21に設けられた複数のラベルの隙間が位置したときに、繰出部30は、帯状体21の繰り出しを停止する。帯状体21の繰り出しが停止した後、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bに対応する第2前端保持部50Bが前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向に移動する。そして、第2前端保持部50Bの第2前端吸着面51Bが帯状体21に接触することで、第2前端保持部50Bは帯状体21を吸着する。
【0058】
図9は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2中断ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
図8および
図9に示すように、第2前端保持部50Bが帯状体21と吸着した後、上記検知位置において、切断装置60は、繰出部30によって繰り出されている帯状体21を刃部62により切断して、帯状体21の繰り出し方向における後端部23を形成する。切断装置60によって切断された帯状体21においては、後端部23とともに、後端部23と切りはなされた端片部25が形成される。そして、支持ローラ80は、前端移動方向D3のうち後端部23側の帯状体21から離れる方向に移動する。噴出装置70は、端片部25に、帯状体21の繰り出し方向に対して交差する方向(具体的には前端移動方向D3)にガスを吹き付けることにより、端片部25を変形させて切断装置60の刃部62および支持ローラ80から離間させる。噴出装置70によるガスの吹きつけの後、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20Bに対応する第2前端保持部50Bは、帯状体21のうち端片部25側の部分を保持した状態で、前端移動方向D3に沿って移動する。これにより、第2前端保持部50Bは、第2繰出状態において第2前端保持部50Bが位置していた位置に戻る。
【0059】
また、切断装置60による帯状体21の切断の後は、第1中断ステップと同様の動作により、後端保持部40は、後端吸着面41で後端部23を保持する。以上の第2中断ステップにより、帯状体の接続装置1は、後端部保持状態となる。
【0060】
次に、本実施形態に係る帯状体の接続装置1において、後端部保持状態から、2つの帯状体21が接続されて、再び繰出状態へ以降するための、接続ステップについて説明する。当該接続ステップとしては、後端部保持状態から第1繰出状態へ移行する第1接続ステップと、後端部保持状態から第2繰出状態へ移行する第2接続ステップとが挙げられる。以下において、第1接続ステップについて説明した後、第2接続ステップについて説明する。
【0061】
まず、第1接続ステップについて説明する。
図10は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
図7および
図9に示した後端部保持状態において、帯状体21の繰り出しが終了した巻体20(端片部25を有する帯状体21が巻き回された巻体20)は、軸方向D1に移動して第1繰出位置P1Aまたは第2繰出位置P1Bから退避するとともに、
図10に示すように、後繰り出しが行われる前の状態の第1巻体20A(すなわち、前端部22が第1前端保持部50Aに保持された帯状体21が巻き回された第1巻体20A)が軸方向D1に移動して、第1繰出位置P1Aに位置する。
【0062】
図11は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
図10および
図11に示すように、後端保持部40は、帯状体21の後端部23を後端吸着面41で保持したまま、軸方向D1に交差する方向(具体的には後端移動方向D2)に移動することにより、保持している後端部23を接続位置PCに配置する。
【0063】
図12は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第1接続ステップにおける第3の状態を示す一部正面図である。
図11および
図12に示すように、後端部23が接続位置PCに位置した後、第1前端保持部50Aは、軸方向D1に交差し、かつ、後端保持部40の移動方向に交差する方向(具体的には前端移動方向D3)に移動することにより、第1前端吸着面51Aにより保持している前端部22を接続位置に配置する。これにより、前端部22および後端部23が、後端保持部40の後端吸着面41と第1前端保持部50Aの第1前端吸着面51Aとにより挟み込まれて、互いに接続される。より具体的には、
図3に示すように、第1前端吸着面51A上において予め前端部22に設けられた、接着テープなどの接着部材29が、後端部23と接着することにより、前端部22および後端部23が互いに接続される。
【0064】
図12に示すように、前端部22と後端部23とが互いに接続した後、第1前端吸着面51Aと帯状体21との吸着が解除されて、第1前端保持部50Aは、前端移動方向D3のうち接続位置PCから離れる方向に移動する。これにより、第1前端保持部50Aは、第1繰出状態において第1前端保持部50Aが位置していた位置に戻る。さらに、後端吸着面41と帯状体21との吸着が解除されて、後端保持部40は、後端移動方向D2のうち接続位置PCから離れる方向に移動する。これにより、後端保持部40は、繰出状態において後端保持部40が位置していた位置に戻る。さらに、支持ローラ80は、前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向に移動して、帯状体21と接するように位置する。以上の第1接続ステップにより、帯状体の接続装置1は、
図4に示す第1繰出状態となる。
【0065】
次に、第2接続ステップについて説明する。
図13は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第1の状態を示す一部正面図である。
図7および
図9に示した後端部保持状態において、帯状体21の繰り出しが終了した巻体20(端片部25を有する帯状体21が巻き回された巻体20)は、軸方向D1に移動して第2繰出位置P1Bまたは第2繰出位置P1Bから退避するとともに、
図13に示すように、後繰り出しが行われる前の状態の第2巻体20B(すなわち、前端部22が第2前端保持部50Bに保持された帯状体21が巻き回された第2巻体20B)が軸方向D1に移動して、第2繰出位置P1Bに位置する。
【0066】
図14は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第2の状態を示す一部正面図である。
図13および
図14に示すように、後端保持部40は、帯状体21の後端部23を後端吸着面41で保持したまま、軸方向D1に交差する方向(具体的には後端移動方向D2)に移動することにより、保持している後端部23を接続位置PCに配置する。
【0067】
図15は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2接続ステップにおける第3の状態を示す一部正面図である。
図14および
図15に示すように、後端部23が接続位置PCに位置した後、第2前端保持部50Bは、軸方向D1に交差し、かつ、後端保持部40の移動方向に交差する方向(具体的には前端移動方向D3)に移動することにより、第2前端吸着面51Bにより保持している前端部22を接続位置に配置する。これにより、前端部22および後端部23が、後端保持部40の後端吸着面41と第2前端保持部5 0Bの第2前端吸着面51Bとにより挟み込まれて、互いに接続される。より具体的には、
図3に示すように、第2前端吸着面51B上において予め前端部22に設けられた、接着テープなどの接着部材29が、後端部23と接着することにより、前端部22および後端部23が接続される。
【0068】
図15に示すように、前端部22と後端部23とが互いに接続した後、第2前端吸着面51Bと帯状体21との吸着が解除されて、第2前端保持部50Bは、前端移動方向D3のうち接続位置PCから離れる方向に移動する。これにより、第2前端保持部50Bは、第2繰出状態において第2前端保持部50Bが位置していた位置に戻る。さらに、後端吸着面41と帯状体21との吸着が解除されて、後端保持部40は、後端移動方向D2のうち接続位置PCから離れる方向に移動する。これにより、後端保持部40は、繰出状態において後端保持部40が位置していた位置に戻る。さらに、支持ローラ80は、前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向に移動して、帯状体21と接するように位置する。以上の第2接続ステップにより、帯状体の接続装置1は、
図5に示す第2繰出状態となる。
【0069】
このように、本実施形態に係る帯状体の接続装置1による帯状体21の接続方法は、複数の第1中断ステップと、複数の第1接続ステップと、複数の第2中断ステップと、複数の第2接続ステップとを備えている。第1中断ステップまたは第2中断ステップと、第1接続ステップまたは第2接続ステップとは、交互に実施される。
【0070】
図2に示すように、本実施形態においては、第1繰出状態から、第1中断ステップと第1接続ステップと複数回繰り返して実施して、複数の第1巻体20Aの各々の帯状体21が互いに接続された後、第1中断ステップと第2接続ステップとを実施することにより、第1巻体20Aの帯状体21と、1つの第2巻体20Bの帯状体21とが互いに接続される。さらに、第2中断ステップと第2接続ステップとを複数回繰り返して実施することにより、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21とが互いに接続される。これにより、全ての巻体20の帯状体21が互いに接続される。
【0071】
あるいは、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21が互いに接続された後、第2巻体20Bの帯状体21と、1つの第1巻体20Aの帯状体21が互いに接続されてもよい。この場合、第2繰出状態から、第2中断ステップと第2接続ステップとを複数回繰り返して実施した後、第2中断ステップと第1接続ステップを実施し、さらに、第1中断ステップと第1接続ステップを複数回繰り返して実施すればよい。これにより、全ての巻体20の帯状体21が互いに接続される。
【0072】
このように、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bは、互いに接触しないように、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動することにより、後端保持部40に保持されている後端部23と、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bのうちの1つの巻体20の前端部22とを互いに接続可能である。
【0073】
さて、
図2に示す帯状体の接続装置1は、第1繰出状態であって、かつ、複数の第1巻体20Aのうち第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20A以外の第1巻体20Aは、全て、帯状体21が繰り出される前の状態である。帯状体21が繰り出される前の状態のこれらの第1巻体20Aは、第1待機位置P2Aに位置している。第1待機位置P2Aは、軸方向D1において第1繰出位置P1Aと並ぶように位置しており、具体的には、第1繰出位置P1Aから見て、軸方向D1の一方側に位置している。
【0074】
図16は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第1待機位置に第1巻体が位置していない状態を示す側面図である。
図16に示すように、複数の第1巻体20Aの各々の帯状体21同士の接続が完了した直後の状態においては、第1待機位置P2Aには第1巻体20Aは位置しておらず、第1繰出位置P1Aに位置する第1巻体20A以外の第1巻体20Aおよびこれらに対応する複数の軸受リール15は、第1退避位置P3Aに位置している。第1巻体20Aから全ての帯状体21が繰り出されて互いに接続される場合には、上記複数の軸受リール15のみが、第1退避位置P3Aに位置することとなる。第1退避位置P3Aは、軸方向D1において第1繰出位置P1Aと並ぶように位置しており、具体的には、第1繰出位置P1Aから見て、軸方向D1の他方側(第1待機位置P2A側とは反対側)に位置している。
【0075】
図17は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置の第2繰出状態を示す側面図である。
図17に示した第2繰出状態の、帯状体の接続装置1においては、帯状体21が繰り出されている第2巻体20Bは、第2繰出位置P1Bに位置しており、帯状体21が繰り出される前の状態の複数の第2巻体20Bは、第2待機位置P2Bに位置している。第2待機位置P2Bは、軸方向D1において第2繰出位置P1Bと並ぶように位置しており、具体的には、第2繰出位置P1Bから見て、軸方向D1の一方側に位置している。
【0076】
図18は、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置において、第2待機位置に第2巻体が位置していない状態を示す側面図である。
図18に示すように、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21同士の接続が完了した直後の状態においては、第2待機位置P2Bには第2巻体20Bは位置しておらず、第2繰出位置P1Bに位置する第2巻体20B以外の第2巻体20Bおよびこれらに対応する複数の軸受リール15は、第2退避位置P3Bに位置している。第2巻体20Bから全ての帯状体21が繰り出されて互いに接続される場合には、上記複数の軸受リール15のみが、第2退避位置P3Bに位置することとなる。第2退避位置P3Bは、軸方向D1において第2繰出位置P1Bと並ぶように位置しており、具体的には、第2繰出位置P1Bから見て、軸方向D1の他方側(第2待機位置P2B側とは反対側)に位置している。
【0077】
このように、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bは、互いに接触しないように、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動することにより、第1待機位置P2Aと第2待機位置P2Bとが軸方向D1に並ぶことがなく、かつ、第1退避位置P3Aと第2退避位置P3Bとが軸方向D1に並ぶことがない。このため、本実施形態に係る帯状体の接続装置1は、軸方向D1において省スペース化することができる。
【0078】
なお、
図2および
図16に示すように、第1繰出状態において、複数の第2巻体20B(またはこれらに対応する複数の軸受リール15)は、第2交換位置P4Bに位置していてもよい。第2交換位置P4Bは、第2待機位置P2Bから見て、第2繰出位置P1Bとは反対側に位置している。複数の第2巻体20Bが第2交換位置P4Bに位置している場合には、複数の第1巻体20Aを第1繰出位置P1A、第1待機位置P2Aおよび第1退避位置P3Aに位置させることで、繰出が終了した第2巻体20Bを、帯状体21が繰り出される前の状態の第2巻体20Bに容易に交換できる。
【0079】
また、
図17および
図18に示すように、第2繰出状態において、複数の第1巻体20A(またはこれらに対応する複数の軸受リール15)は、第1交換位置P4Aに位置していてもよい。第1交換位置P4Aは、第1待機位置P2Aから見て、第1繰出位置P1Aとは反対側に位置している。複数の第1巻体20Aが第1交換位置P4Aに位置している場合には、複数の第2巻体20Bを第2繰出位置P1B、第2待機位置P2Bおよび第2退避位置P3Bに位置させることで、繰り出しが終了した第1巻体20Aを、帯状体21が 繰り出される前の状態の第1巻体20Aに容易に交換できる。
【0080】
上記のように、本発明の一実施形態に係る帯状体の接続装置1は、第1軸10Aと、複数の第1巻体20Aと、第2軸10Bと、複数の第2巻体20Bと、繰出部30と、後端保持部40とを備えている。複数の第1巻体20Aは、帯状体21が巻き回された巻体20が第1軸10Aに沿って同軸配置されるように構成されている。第2軸10Bは、第1軸10Aの軸方向D1から見て第1軸10Aと重ならないように位置し、かつ、第1軸10Aの軸方向D1に延びている。複数の第2巻体20Bは、帯状体21が巻き回された巻体20が第2軸10Bに沿って同軸配置されるように構成されている。繰出部30は、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bのうちの1つの巻体20から帯状体21を繰り出す。後端保持部40は、繰出部30によって繰り出された帯状体21の繰り出し方向における後端部23を保持可能である。複数の第1巻体20Aは、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動可能である。複数の第2巻体20Bは、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動可能である。複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bは、互いに接触しないように、軸方向D1において後端保持部40に対して相対的に移動することにより、後端保持部40に保持されている後端部23と、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bのうちの1つの巻体20の前端部22とを互いに接続可能である。
【0081】
これにより、複数の巻体20の配列方向(すなわち軸方向D1)において、帯状体の接続装置1を省スペース化できる。
【0082】
本実施形態に係る帯状体の接続装置1は、複数の第1前端保持部50Aと、複数の第2前端保持部50Bとをさらに備えている。複数の第1前端保持部50Aは、複数の第1巻体20Aの各々の帯状体21の前端部22を保持する。複数の第1前端保持部50Aは、軸方向D1において複数の第1巻体20Aとの相対的な位置が固定されている。複数の第2前端保持部50Bは、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21の前端部22を保持する。複数の第2前端保持部50Bは、軸方向D1において複数の第2巻体20Bとの相対的な位置が固定されている。複数の第1前端保持部50Aと、複数の第2前端保持部50Bとは、軸方向D1から見て互いに重ならないように位置している。
【0083】
これにより、複数の第1巻体20Aまたは複数の第2巻体20Bを軸方向D1に移動させたときにおいて、複数の第1前端保持部50Aと複数の第2前端保持部50Bとが互いに接触しないようにすることができる。
【0084】
本実施形態においては、後端保持部40は、軸方向D1に交差する方向に移動することにより、保持している後端部23を接続位置に配置する。複数の第1前端保持部50Aおよび複数の第2前端保持部50Bの各々は、軸方向D1に交差し、かつ、後端保持部40の移動方向に交差する方向に移動することにより、保持している前端部22を接続位置に配置する。
【0085】
これにより、複数の第1巻体20Aまたは複数の第2巻体20Bを軸方向D1に移動させる際には、後端保持部40が、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bと接触しない位置に待機させておくことができる。
【0086】
本実施形態に係る帯状体の接続装置1は、切断装置60と、噴出装置70とをさらに備えている。切断装置60は、繰出部30によって繰り出されている帯状体21を切断して後端部23を形成可能である。噴出装置70は、切断装置60によって切断された帯状体21のうち後端部23と切り離された端片部25に、帯状体21の繰り出し方向に対して交差する方向にガスを吹き付けることにより、端片部25を切断装置60から離間させる。
【0087】
これにより、複数の第1巻体20Aまたは複数の第2巻体20Bを軸方向D1に移動させたときに、端片部25が他の部材と接触することを抑制することができる。
【0088】
[実施の形態2]
上述したように、実施の形態1の帯状体の接続装置1では、複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとが軸方向D1において移動可能となっている。詳しくは、実施の形態1の帯状体の接続装置1では、複数の第1巻体20Aが第1駆動部110A(
図1参照)によって軸方向D1に移動し、かつ、複数の第2巻体20Bが第2駆動部110Bによって軸方向D1に移動する。
【0089】
また、実施の形態1の帯状体の接続装置1では、繰出部30と、後端保持部40と、切断装置60と、支持ローラ80とが、軸方向D1において位置固定されている。すなわち、実施の形態1では、帯状体の接続装置1のヘッド部(「スプライスヘッド」とも称される)が軸方向D1において位置固定されている。
【0090】
本実施の形態では、複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとが軸方向D1に移動せず、代わりに、ヘッド部が軸方向D1に移動する構成について説明する。すなわち、本実施の形態では、少なくとも繰出部と後端保持部と切断装置と支持ローラとが軸方向D1において移動可能であり、複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとが軸方向D1において位置固定されている構成について説明する。
【0091】
以下では、本実施の形態の帯状体の接続装置について、主として、実施の形態1の帯状体の接続装置1と異なる点を説明する。本例では、第1巻体20Aの数と、複数の第2巻体20Bの数とを、それぞれ4個としている。ただし、第1巻体20Aの数と複数の第2巻体20Bの数とは、これに限定されるものではない。
【0092】
図19は、本実施形態に係る帯状態の接続装置を示す正面図である。
図20は、
図19の帯状体の接続装置を矢印XX方向から示す側面図である。
図21は、
図19の帯状体の接続装置を矢印XXI方向から示す上面図である。
図19から
図21においては、
図1から
図3と同様、帯状体の接続装置の部材の一部を省略して図示している場合がある。
【0093】
図19から
図21に示すように、本実施形態に係る帯状体の接続装置2は、ヘッド部5と、第1軸10Aと、複数の第1巻体20Aと、第2軸10Bと、複数の第2巻体20Bと、第1巻体検知部90Aと、第2巻体検知部90Bと、複数の第1前端保持部50Aと、複数の第2前端保持部50Bと、枠体200と、吸引装置(図示せず)と、アキューム装置(図示せず)とを備えている。
【0094】
ヘッド部5は、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280と、ダクトホース290とを有する。ダクトホース290は、後端保持部240と、上記の吸引装置とを接続する。なお、ヘッド部5が、当該吸引装置を有していてもよい。
【0095】
なお、本例では、帯状体の接続装置2は、噴出装置70を備えていない。ただし、これに限定されず、実施の形態1の帯状体の接続装置1と同様に、帯状体の接続装置2は噴出装置70を備えていてもよい。
【0096】
このように、帯状体の接続装置2は、少なくとも繰出部230と後端保持部240と切断装置260と支持ローラ280とを備える点において、繰出部30と後端保持部40と切断装置60と支持ローラ80とを備える実施の形態1の帯状体の接続装置1とは異なる。
【0097】
帯状体の接続装置2は、第1駆動部110Aと第2駆動部110Bとを備えていない点において、実施の形態1の帯状体の接続装置1と異なる。帯状体の接続装置2は、第1レール部材111Aと第2レール部材111Bとを備えていない点において、実施の形態1の帯状体の接続装置1と異なる。
【0098】
帯状体の接続装置2は、実施の形態1の帯状体の接続装置1と同様に、巻体20から繰り出される帯状体21を支持する複数の補助ローラ(第1巻体補助ローラ121A,第2巻体補助ローラ121B)を備える。これらの補助ローラは、枠体200に対して相対的な位置が固定されている。
【0099】
さらに、帯状体の接続装置2は、繰出部230から繰り出される帯状体21を支持する複数の案内補助ローラ122を備える。これらの案内補助ローラ122は、ヘッド部5と一緒に、軸方向D1と前端移動方向D3とに移動可能である。
【0100】
帯状体の接続装置2は、ダクトホース290を備える点において、実施の形態1の帯状体の接続装置1とは異なる。また、帯状体の接続装置2は、アキューム装置を備える点において、実施の形態1の帯状体の接続装置1とは異なる。
【0101】
アキューム装置は、案内補助ローラ122と、他の装置9との間に設置されている。本例では、アキューム装置の張力制御は、ダンサー方式である。詳しくは、アキューム装置は、1つ以上のダンサロールを備え、当該ダンサロールが上下方向(前端移動方向D3)に移動することにより、ヘッド部5の軸方向D1への移動によって帯状体21に加わる張力を調整する。具体的には、アキューム装置は、帯状体21の引っ張りおよび撓みについての状態変動を吸収する。
【0102】
ダンサロールの上下方向への移動は、図示しないコントローラによって行われる。詳しくは、当該コントローラが、ヘッド部5の軸方向D1への移動と、ダンサロールの上下方向への移動との同期をとる。なお、アキューム装置は、他の装置9内に設置されていてもよい。
【0103】
帯状体の接続装置2は、実施の形態1の帯状体の接続装置1と同様に、第1柱状部52Aと、第2柱状部52Bとを備える。帯状体の接続装置2は、第1摺動部材112Aと第2摺動部材112Bとの代わりに、第3柱状部212Aと第4柱状部212Bとを備える。なお、複数の第1前端保持部50Aの各々は、第1前端吸着面51Aを有している。複数の第2前端保持部50Bの各々は、第2前端吸着面51Bを有している。
【0104】
第1前端保持部50Aは、第1柱状部52Aを介して、第3柱状部212Aに接続固定されている。第2前端保持部50Bは、第2柱状部52Bを介して、第4柱状部212Bに接続固定されている。
【0105】
複数の第1巻体20Aは、複数の第2巻体20Bの上方に設置されている。複数の第1巻体20Aと、複数の第2巻体20Bとは、帯状体の接続装置2の上面視において、
図21に示すように、少なくとも一部が重なっている。
【0106】
特に、複数の第1巻体20Aと、複数の第2巻体20Bとが、帯状体の接続装置2の上面視において、軸方向D1において全体が重なっていることが、帯状体の接続装置2の小型化の観点から好ましい。また、複数の第1巻体20Aと、複数の第2巻体20Bとが、帯状体の接続装置2の上面視において、後端移動方向D2においても、全体が重なっていることが好ましい。
【0107】
複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとの離間距離(詳しくは、前端移動方向D3の距離)は、
図19および
図20に示すように、実施の形態1における複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとの離間距離よりも大きい。この理由は、複数の第1巻体20Aが、複数の第2巻体20Bの上方に位置固定された状態で設置されているためである。詳しくは、後端保持部240の挿入スペースを確保する必要があるためである。
【0108】
次に、ヘッド部5について説明する。詳しくは、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280とについて説明する。
【0109】
詳細については後述するが、繰出部230と後端保持部240とは、軸方向D1と後端移動方向D2と前端移動方向D3との三方向に移動する。この点において、繰出部230と後端保持部240とは、後端移動方向D2にのみ移動する実施の形態1の繰出部30および後端保持部40とは異なる。
【0110】
繰出部230は、実施の形態1の繰出部30と同様に、送りローラ31と、後側ローラ32と、前側ローラ33とを有している。繰出部230は、繰出部30と同様に、複数の第1巻体20Aおよび複数の第2巻体20Bのうちの1つの巻体20から帯状体21を繰り出す。
【0111】
詳細については後述するが、後端保持部240は、帯状体の接続装置2が第1巻体20Aから帯状体21を繰り出している状態(すなわち、第1繰出状態)では、実施の形態1の後端保持部40と同様に、帯状体21の繰出方向において、第1巻体20A(第1巻体補助ローラ121A)と、繰出部230(後側ローラ32)との間に位置しており、かつ、帯状体21の一方側に位置している。また、後端保持部240は、
図19に示すように帯状体の接続装置2が第2巻体20Bから帯状体21を繰り出している状態(すなわち、第2 繰出状態)では、実施の形態1の後端保持部40と同様に、帯状体21の繰出方向において、第2巻体20B(第2巻体補助ローラ121B)と、繰出部30(後側ローラ32)との 間に位置しており、かつ、帯状体21の一方側に位置している。
【0112】
後端保持部240は、実施の形態1の後端保持部40と同様に、後端吸着面41を有する。後端保持部240は、軸方向D1において複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとに対して相対的に移動可能である。詳しくは、本実施の形態では、複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとは、軸方向D1において位置固定されており、かつ、後端保持部240が軸方向D1に移動することにより、後端保持部240は、軸方向D1において複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとに対して相対的に移動する。また、繰出部230は、後端保持部240と相対的な位置が固定されている。詳しくは、ヘッド部5内において、繰出部230と後端保持部240とは位置固定されている。
【0113】
後端保持部240の前端移動方向D3の厚みは、実施の形態1の後端保持部40の前端移動方向D3の厚みに比べて薄い。これは、複数の第1前端保持部50Aと複数の第2前端保持部50Bとの前端移動方向D3の隙間(後端保持部240の挿入スペース)を小さくして、帯状体の接続装置2の高さを低くするためである。また、繰出部230および後端保持部240等の高さ方向(前端移動方向D3)の移動距離を短くするためでもある。
【0114】
切断装置260は、実施の形態1の切断装置60と同様に、ラベル間検知部61と、刃部62とを有している。切断装置260は、繰出部230と後端保持部240とともに、軸方向D1と後端移動方向D2と前端移動方向D3との三方向に移動する。この点において、切断装置260は、刃部62が後端移動方向D2と前端移動方向D3との二方向にのみ移動する実施の形態1の切断装置60とは異なる。
【0115】
繰出状態において、切断装置260は、帯状体21の繰出方向において後端保持部240と、第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bとの間に位置している。繰出状態において、切断装置260は、帯状体21に接触していない。
【0116】
支持ローラ280は、軸方向D1と前端移動方向D3との二方向に移動する。この点において、支持ローラ280は、前端移動方向D3にのみ移動する実施の形態1の支持ローラ80とは異なる。
【0117】
支持ローラ280は、実施の形態1の支持ローラ80と同様に、繰出状態では、帯状体21の繰出方向において、第1前端保持部50Aおよび第2前端保持部50Bより前側に位置しており、繰出部230より後側かつ後端保持部240より後側かつ切断装置260の刃部62より後側に位置している。支持ローラ280は、繰出中の帯状体21から見て、後側ローラ32が位置する側とは反対側から帯状体21を支持する。このため、第1繰出状態および第2繰出状態のいずれの場合であっても、支持ローラ280と後側ローラ32との間において、帯状体は同じ位置に位置する。
【0118】
また、支持ローラ280は、実施の形態1の支持ローラ80と同様に、枠体200に対して相対的に移動かつ繰出中の帯状体21から離れるように移動可能である。すなわち、支持ローラ280は、前端移動方向D3に移動する。
【0119】
さらに、支持ローラ280は、上述したように、繰出部230と後端保持部240とともにヘッド部5を構成する。それゆえ、支持ローラ280は、繰出部230と後端保持部240とが軸方向D1に移動する場合、繰出部230と後端保持部240とともに軸方向D1に移動する。同様に、支持ローラ280は、繰出部230と後端保持部240とが前端移動方向D3に移動する場合、繰出部230と後端保持部240とともに前端移動方向 D3に移動する。
【0120】
ヘッド部5は、図示しない3つのモータ軸(互いに垂直方向に移動するモータ軸)により、軸方向D1と、後端移動方向D2と、前端移動方向D3とに移動する。各モータ軸の動作は、上述したコントローラ(図示せず)によって制御される。
【0121】
詳しくは、繰出部230と後端保持部240と切断装置260のラベル間検知部61とは、当該3つのモータ軸により、軸方向D1と、後端移動方向D2と、前端移動方向D3とに移動する。
【0122】
切断装置260の刃部62と、支持ローラ280とは、上記3つのうちの2つのモータ軸により、軸方向D1と、前端移動方向D3とに移動する。詳しくは、刃部62と、支持ローラ280とは、繰出部230と後端保持部240とともに前端移動方向D3に移動するときには、上記3つのうちの1つのモータ軸により、前端移動方向D3に移動する。刃部62と、支持ローラ280とは、繰出部230と後端保持部240とが前端移動方向D3に移動していないときには、これらの3つのモータ軸とは別のシリンダで前端移動方向 D3に個別に移動する。
【0123】
なお、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280とを移動させる構成は、モータ軸に限定されない。
【0124】
次に、上記のような構成を有する帯状体の接続装置2の具体的な動作(中断ステップ、接続ステップ)について、図面を参照しつつ説明する。詳しくは、
図19で示した状態からの状態遷移を説明する。なお、説明の便宜上、
図19で示した状態を、4個の第2巻体20Bのうちの1番目の第2巻体20Bが使用されている状態とする。すなわち、4個の第2巻体20Bのうち残り3個(2番目から4番目)の第2巻体20Bの帯状体21が未使用であるとする。
【0125】
より詳しくは、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21が互いに接続された後、第2巻体20Bの帯状体21と、1つの第1巻体20Aの帯状体21とが互いに接続される場合を例に挙げて説明する。この場合、帯状体の接続装置2は、第2繰出状態から、第2中断ステップと第2接続ステップとを複数回繰り返して実施した後、第2中断ステップと第1接続ステップとを実施し、さらに、第1中断ステップと第1接続ステップとを複数回繰り返して実施する。これにより、全ての巻体20の帯状体21が互いに接続される。
【0126】
なお、これに限定されず、実施の形態1で説明したように、第1繰出状態から、第1中断ステップと第1接続ステップとを複数回繰り返して実施して、複数の第1巻体20Aの各々の帯状体21が互いに接続された後、第1中断ステップと第2接続ステップとを実施することにより、第1巻体20Aの帯状体21と、1つの第2巻体20Bの帯状体21とを互いに接続してもよい。この場合、さらに、第2中断ステップと第2接続ステップとを複数回繰り返して実施することにより、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21とが互いに接続される。
【0127】
図22は、
図19に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置2の状態を示した図である。
図23は、
図22に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置2の状態を示した図である。
図24は、
図23に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置2の状態を示した図である。
図25は、
図24に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置2の状態を示した図である。
図26は、
図25に示した状態から遷移した後の帯状態の接続装置2の状態を示した図である。
【0128】
図19の状態から時間が経過して、第2巻体20Bからの帯状体21の繰り出しが終了すると、帯状態の接続装置2は、第2繰出状態から後端部保持状態へ移行する第2中断ステップを実行する。
【0129】
具体的には、第2繰出状態において、第2巻体検知部90Bによって第2巻体20Bを構成する帯状体21が所定の巻数以下になったことが検知されると、繰出部230の送りローラ31による帯状体21の繰出速度が小さくなる。そして、ラベル間検知部61によって検知位置に帯状体21に設けられた複数のラベルの隙間が位置したときに、繰出部230は、帯状体21の繰り出しを停止する。帯状体21の繰り出しが停止した後、繰出位置に位置する第2巻体20B(帯状体21の繰り出しが停止された第2巻体20B)に対応する第2前端保持部50Bが、前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向に移動する。そして、第2前端保持部50Bの第2前端吸着面51Bが帯状体21に接触することで、第2前端保持部50Bは帯状体21を吸着する。この状態は、
図8に基づき説明した、第2中断ステップにおける第1の状態に対応する。
【0130】
第2前端保持部50Bが帯状体21と吸着した後、上記検知位置において、切断装置260は、繰出部230によって繰り出されている帯状体21を刃部62により切断して、帯状体21の繰り出し方向における後端部23を形成する。切断装置260によって切断された帯状体21においては、後端部23とともに、後端部23と切りはなされた端片部25が形成される。そして、支持ローラ280は、前端移動方向D3のうち後端部23側の帯状体21から離れる方向に移動する。その後、繰出位置に位置する第2巻体20Bに対応する第2前端保持部50Bは、帯状体21のうち端片部25側の部分を保持した状態で、前端移動方向D3に沿って移動する。これにより、第2前端保持部50Bは、第2繰出状態において第2前端保持部50Bが位置していた位置に戻る。この状態は、
図9に基づき説明した、第2中断ステップにおける第2の状態に対応する。なお、本実施の形態では、噴出装置70によるガスの吹きつけは行われない。
【0131】
切断装置260による帯状体21の切断の後、帯状体21の後端部23側の部分は、後端保持部40の後端吸着面41と吸着することにより、後端保持部240で保持される。そして、後端保持部240で保持された帯状体21は、繰出部230の送りローラ31によって繰出方向に比較的低速で搬送される。後端部23が、後端保持部240の後端吸着面41上に位置したときに、繰出部230は、帯状体21の搬送を停止する。このようにして、後端保持部240は、後端部23を保持する。以上の第2中断ステップにより、帯状体の接続装置2は、後端部保持状態となる。
【0132】
帯状態の接続装置2は、上記の状態に遷移すると、第2接続ステップを実行する。まず、ヘッド部5は、軸方向D1に移動する。詳しくは、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280と、ダクトホース290とは、
図22の矢印901の方向(手前の方向)に移動する。
【0133】
その後、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260のラベル間検知部61とは、後端移動方向D2に移動する。詳しくは、繰出部230と、後端保持部240と、ラベル間検知部61とは、後端移動方向D2のうち、第2巻体20Bに近づく方向に移動する。より詳しくは、繰出部230と、後端保持部240と、ラベル間検知部61とは、
図22の矢印902の方向に、所定の距離だけ移動する。これにより、後端部23は、接続位置に位置する。この状態は、
図14に基づき説明した、第2接続ステップにおける第2の状態に対応する。
【0134】
後端部23が接続位置に位置した後、第2前端保持部50Bは、前端移動方向D3に移動することにより、第2前端吸着面51Bにより保持している前端部22を接続位置に配置する。これにより、前端部22および後端部23が、後端保持部240の後端吸着面41と第2前端保持部50Bの第2前端吸着面51Bとにより挟み込まれて、互いに接続される。
【0135】
前端部22と後端部23とが互いに接続された後、第2前端吸着面51Bと帯状体21との吸着が解除されて、第2前端保持部50Bは、前端移動方向D3のうち接続位置から離れる方向に移動する。これにより、
図22に示すように、第2前端保持部50Bは、第2繰出状態において第2前端保持部50Bが位置していた位置に戻る。さらに、後端吸着面41と帯状体21との吸着が解除されて、後端保持部240は、後端移動方向D2のうち接続位置から離れる方向(
図23の矢印903の方向)に移動する。これにより、後端保持部240は、
図23に示すように、元の位置(
図22の矢印902の方向に移動する直前の位置)に戻る。さらに、支持ローラ280は、前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向(
図23の矢印904の方向)に移動して、帯状体21と接するように位置する。以上の第2接続ステップにより、帯状体の接続装置2は、第2繰出状態となる。
【0136】
帯状体の接続装置2が第2中断ステップと第2接続ステップとを複数回繰り返して実施することにより、複数の第2巻体20Bの各々の帯状体21とが互いに接続される。その後、帯状態の接続装置2は、第2中断ステップと第1接続ステップとを実施することにより、第2巻体20Bの帯状体21と、1つの第1巻体20Aの帯状体21とを互いに接続する。以下、第2巻体20Bの帯状体21と、1つの第1巻体20Aの帯状体21とを接続するステップについて説明する。
【0137】
図24に示すように、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280とは、前端移動方向D3に移動する。詳しくは、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280とは、矢印905の方向(上方向)に、所定の距離だけ移動する。
【0138】
その後、
図25に示すように、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260のラベル間検知部61とは、後端移動方向D2に移動する。詳しくは、後端保持部240と、ラベル間検知部61とは、後端移動方向D2のうち、第1巻体20Aに近づく方向に移動する。より詳しくは、後端保持部240と、ラベル間検知部61とは、
図25の矢印906の方向に、所定の距離だけ移動する。これにより、後端部23は、接続位置に位置する。この状態は、
図11に基づき説明した、第1接続ステップにおける第2の状態に対応する。
【0139】
後端部23が接続位置に位置した後、第1前端保持部50Aは、前端移動方向D3に移動することにより、第1前端吸着面51Aにより保持している前端部22を接続位置に配置する。これにより、前端部22および後端部23が、後端保持部240の後端吸着面41と第1前端保持部50Aの第1前端吸着面51Aとにより挟み込まれて、互いに接続される。
【0140】
前端部22と後端部23とが互いに接続された後、第1前端吸着面51Aと帯状体21との吸着が解除されて、第1前端保持部50Aは、前端移動方向D3のうち接続位置から離れる方向に移動する。これにより、第1前端保持部50Aは、元の位置に戻る。さらに、後端吸着面41と帯状体21との吸着が解除されて、後端保持部240は、後端移動方向D2のうち接続位置から離れる方向(
図26の矢印907の方向)に移動する。これにより、後端保持部240は、
図26に示すように、元の位置(
図25の矢印906の方向に移動する直前の位置)に戻る。さらに、支持ローラ280は、前端移動方向D3のうち帯状体21に向かう方向(
図26の矢印908の方向)に移動して、帯状体21と接するように位置する。以上の第1接続ステップにより、帯状体の接続装置2は、第1繰出状態となる。
【0141】
この後、帯状体の接続装置2は、さらに、第1中断ステップと第1接続ステップとを、複数回繰り返して実施する。この場合、帯状体の接続装置2は、第2中断ステップと第2接続ステップとを繰り返すときとは反対側の向き(
図22の矢印901とは反対の向き)に、繰出部230と、後端保持部240と、切断装置260と、支持ローラ280とを移動させる。これにより、全ての巻体20の帯状体21が互いに接続される。
【0142】
帯状体の接続装置2によれば、複数の第1巻体20Aと複数の第2巻体20Bとを上下に二段で設置できるため、複数の巻体20の配列方向(すなわち軸方向D1)において、帯状体の接続装置2を小型化できる。
【0143】
特に、帯状体の接続装置2によれば、軸方向D1において、帯状体の接続装置1よりも小型化できる。具体的には、帯状体の接続装置2によれば、
図2に示した第1退避位置P3Aと第2退避位置P3Bとが不要となる。さらに、帯状体の接続装置2によれば、
図2に示した第1交換位置P4Aと第2交換位置P4Bとが不要となる。
【0144】
また、帯状体の接続装置2は、たとえば巻体が一列に8個並んでおりかつ当該8個巻体が巻体の軸方向(本例での軸方向D1に対応)に移動するような接続装置(繰出装置等が巻体の軸方向に移動しない接続装置)と比較すると、巻体の部分の設置面積を、概ね4/15(=4÷(8×2-1))倍に減ずることができる。
【0145】
なお、上記においては、帯状態の接続装置2は、第2接続ステップを実行する際に、
図22に示したように、ヘッド部5(具体的には、繰出部230、後端保持部240、切断装置260、支持ローラ280、およびダクトホース290)を軸方向D1のうち矢印901に移動する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。第2接続ステップを実行する際に、ヘッド部5を、軸方向D1のうち矢印901とは反対の方向に移動するように、帯状態の接続装置2を構成してもよい。
【0146】
また、第2中断ステップと第2接続ステップとを繰り返すときと、第1中断ステップと第1接続ステップとを繰り返すときとにおける、ヘッド部5の移動方向が同じになるように、帯状態の接続装置2を構成してもよい。
【0147】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0148】
1,2 帯状体の接続装置、5 ヘッド部、9 他の装置、10A 第1軸、10B 第2軸、15 軸受リール、20 巻体、20A 第1巻体、20B 第2巻体、21 帯状体、22 前端部、23 後端部、25 端片部、29 接着部材、30,230 繰出部、31 送りローラ、32 後側ローラ、33 前側ローラ、40,240 後端保持部、41 後端吸着面、50A 第1前端保持部、50B 第2前端保持部、51A 第1前端吸着面、51B 第2前端吸着面、52A 第1柱状部、52B 第2柱状部、60,260 切断装置、61 ラベル間検知部、62 刃部、70 噴出装置、80,280 支持ローラ、90A 第1巻体検知部、90B 第2巻体検知部、91A 第1発光素子、91B 第2発光素子、92A 第1受光素子、92B 第2受光素子、1 00,200 枠体、110A 第1駆動部、110B 第2駆動部、111A 第1レール部材、111B 第2レール部材、112A 第1摺動部材、112B 第2摺動部材、121A 第1巻体補助ローラ、121B 第2巻体補助ローラ、122 案内補助ローラ、212A 第3柱状部、212B 第4柱状部、290 ダクトホース、P1A 第1繰出位置、P1B 第2繰出位置、P2A 第1待機位置、P2B 第2待機位置、P3A 第1退避位置、P3B 第2退避位置、P4A 第1交換位置、P4B 第2 交換位置、PC 接続位置。