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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】バッテリ接続モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/507 20210101AFI20241101BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20241101BHJP
   H01M 50/519 20210101ALI20241101BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20241101BHJP
   H01M 50/204 20210101ALN20241101BHJP
   H01M 50/569 20210101ALN20241101BHJP
【FI】
H01M50/507
H05K1/14 C
H01M50/519
H01M50/298
H01M50/204 401D
H01M50/569
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023019691
(22)【出願日】2023-02-13
(65)【公開番号】P2023124823
(43)【公開日】2023-09-06
【審査請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】202210176861.X
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ツェン シャン シウ
(72)【発明者】
【氏名】リム キアン ヘン
(72)【発明者】
【氏名】ゴー シオウ フェン
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-105522(JP,A)
【文献】特開2021-197261(JP,A)
【文献】特開2021-140865(JP,A)
【文献】特開2019-023996(JP,A)
【文献】特開2022-015564(JP,A)
【文献】中国実用新案第210984782(CN,U)
【文献】中国実用新案第211350786(CN,U)
【文献】特開2022-017771(JP,A)
【文献】特表2020-514976(JP,A)
【文献】特開2022-025297(JP,A)
【文献】特開2019-192336(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0081311(US,A1)
【文献】中国実用新案第212136543(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H05K 1/14
H01M 50/298
H01M 50/204
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリユニットアレイを接続するために使用されるバッテリ接続モジュールであって、
前記バッテリユニットアレイを接続するために使用される複数の母線と、
複数のサンプリングアセンブリと、を備え、各サンプリングアセンブリが、前記バッテリユニットアレイの上面に提供されている第1のフレキシブル回路基板、前記バッテリユニットアレイの側面に提供されている第2のフレキシブル回路基板、及び、前記バッテリユニットアレイの側面に提供されて、前記第1のフレキシブル回路基板と第2のフレキシブル回路基板とを接続する適合回路基板を備え、前記第1のフレキシブル回路基板が、前記複数の母線を接続しており、前記第1のフレキシブル回路基板が、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板を折り畳むことによって構成されており、前記第1のフレキシブル回路基板の後端が、折り返し部を備え、該折り返し部は、前記バッテリユニットアレイの側面に位置決めされ、該側面に位置決めされた前記適合回路基板に接続されており、前記第2のフレキシブル回路基板の前端が、前記適合回路基板に接続されており、前記第2のフレキシブル回路基板の後端が、少なくとも1つの電気コネクタを備える、バッテリ接続モジュール。
【請求項2】
前記適合回路基板が、ワイヤジャンパ構造を有し、前記第1のフレキシブル回路基板の配線配置定義が、前記第2のフレキシブル回路基板の配線配置定義とは異なる、請求項1に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項3】
前記第1のフレキシブル回路基板及び前記第2のフレキシブル回路基板が各々、単層配線基板であり、前記適合回路基板が、二層配線基板である、請求項2に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項4】
前記適合回路基板が、剛性回路基板である、請求項2又は3に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項5】
各第1のフレキシブル回路基板が、同じ構造を有する、請求項1に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項6】
各第2のフレキシブル回路基板が、異なる長さを有し、複数の第2のフレキシブル回路基板の長さは、それぞれの第2のフレキシブル回路基板の後端のそれぞれの電気コネクタが近接して、コンパクトに配置されるように設定されている、請求項5に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項7】
前記第1のフレキシブル回路基板が、一体的に構築された少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板と、各々がそれぞれのサブフレキシブル回路基板の端部を接続する折り畳み部と、を備え、各折り畳み部が、折り閉じ線及び折り畳み線を備える、請求項1に記載のバッテリ接続モジュール。
【請求項8】
各サブフレキシブル回路基板が、
前記第1のフレキシブル回路基板の前端から前記第1のフレキシブル回路基板の後端までの少なくとも1つの配線トラックを備え、後端寄りのサブフレキシブル回路基板が、前端寄りのサブフレキシブル回路基板よりも配線トラックが1つ多い、請求項7に記載のバッテリ接続モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バッテリ技術の分野に関し、具体的には、バッテリ接続モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第5,130,499号は、フレキシブル回路基板を開示しており、フレキシブル回路基板は、少なくとも2つの部分的な主ストリップを折り畳むことによって形成され、少なくとも2つの部分的な主ストリップは、互いに並んで、かつ互いから距離を置いて延び、主接続ストリップによって隣接する端で互いに接続されており、主接続ストリップは、一方の部分的な主ストリップが他方と整列するまで折り畳まれるように二重に折り畳まれる。フレキシブル回路基板の本体の長さが非常に長い場合、製造の困難性を著しく促進し、コストが高い。従来技術は、本体を折り畳んで、長さを増加させる折り畳み構造を提供し、製造の困難性を大幅に低減し、材料の利用率を促進することができる。
【0003】
しかしながら、従来技術は、直線型のフレキシブル回路基板の折り畳みのみを対象とする解決策を提供する。別の状況において、フレキシブル回路基板は、直線的に延在することに加えて、フレキシブル回路基板が直線的に延在する平面とは異なる平面に向かって更に折り返し、異なる出力回路定義を実現するためにワイヤジャンパを提供する必要がある状況において、従来技術は、材料の利用率を促進し、ワイヤジャンパの構造を実現し、コストを低減する方法を開示しないか、又は教示しない。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本開示の目的は、従来技術における少なくとも1つの欠点を改善することができる、バッテリ接続モジュールを提供することである。
【0005】
本開示の一実施形態のバッテリ接続モジュールは、バッテリユニットアレイを接続するために使用され、バッテリ接続モジュールは、複数の母線と、複数のサンプリングアセンブリと、を備え、複数の母線は、バッテリユニットアレイを接続するために使用され、各サンプリングアセンブリは、第1のフレキシブル回路基板、適合回路基板、及び第2のフレキシブル回路基板を備え、第1のフレキシブル回路基板は、複数の母線を接続しており、第1のフレキシブル回路基板は、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板を折り畳むことによって構成されており、第1のフレキシブル回路基板の後端は、折り返し部を備え、折り返し部は、第1のフレキシブル回路基板が存在する平面とは異なる平面内に位置決めされた適合回路基板に接続されており、第2のフレキシブル回路基板の前端は、適合回路基板に接続されており、第2のフレキシブル回路基板の後端は、少なくとも1つの電気コネクタを備える。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態によれば、適合回路基板は、ワイヤジャンパ構造を有し、第1のフレキシブル回路基板の配線配置定義は、第2のフレキシブル回路基板の配線配置定義とは異なる。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のフレキシブル回路基板及び第2のフレキシブル回路基板は各々、単層配線基板であり、適合回路基板は、二層配線基板である。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態によれば、適合回路基板は、剛性回路基板である。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態によれば、各第1のフレキシブル回路基板は、同じ構造を有する。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態によれば、各第2のフレキシブル回路基板は、異なる長さを有し、複数の第2のフレキシブル回路基板の長さは、それぞれの第2のフレキシブル回路基板の後端のそれぞれの電気コネクタが近接して、コンパクトに配置されるように設定される。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のフレキシブル回路基板は、一体的に構築された少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板と、各々がそれぞれのサブフレキシブル回路基板の端部を接続する折り畳み部と、を備え、各折り畳み部は、折り閉じ線及び折り畳み線を備える。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態によれば、各サブフレキシブル回路基板は、第1のフレキシブル回路基板の前端から第1のフレキシブル回路基板の後端までの少なくとも1つの配線トラックを備え、後端寄りのサブフレキシブル回路基板は、前端寄りのサブフレキシブル回路基板よりも配線トラックが1つ多い。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のフレキシブル回路基板は、バッテリユニットアレイの上面に提供され、適合回路基板及び第2のフレキシブル回路基板は、バッテリユニットアレイの側面に提供される。
【0014】
本開示の一実施形態は、少なくとも以下の利点又は有益な効果を有する。第1のフレキシブル回路基板は、複数のサブフレキシブル回路基板による折り畳みを実施し、第1のフレキシブル回路基板の長さは、互いから離れて折り畳まれるプロセスにおいて増加し、製造の困難性が大幅に低減され得、材料の利用率が促進される。第1のフレキシブル回路基板及び第2のフレキシブル回路基板が適合回路基板によって適合されることは、異なる平面における第1のフレキシブル回路基板及び第2のフレキシブル回路基板のレイアウトを実現することができ、第1のフレキシブル回路基板及び第2のフレキシブル回路基板が各々別個に製造され得ることは、材料の利用率を促進する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】バッテリユニットアレイ上に取り付けられた本開示の第1の実施形態のバッテリ接続モジュールの概略図である。
図2図1の点線枠Aによって示された部分的な拡大図である。
図3図1の点線枠Bによって示された部分的な拡大図である。
図4】バッテリユニットアレイが取り外された状態の図1の複数のサンプリングアセンブリの概略図である。
図5】本開示の第1の実施形態の複数のサンプリングアセンブリのうちの1つの概略図である。
図6図5の分解概略図である。
図7図6の点線枠Cによって示された部分的な拡大図である。
図8図6の点線枠Dによって示された部分的な拡大図である。
図9】本開示の第1のフレキシブル回路基板が折り畳まれていない概略図である。
図10】本開示の第2のフレキシブル回路基板の局所部分が部分的に折り畳まれていない概略図である。
図11図8の分解概略図である。
図12】本開示の第2の実施形態のサンプリングアセンブリの部分的な分解概略図である。
図13】本開示の第3の実施形態のサンプリングアセンブリの概略図である。
図14図13の第1のフレキシブル回路基板が折り畳まれていない概略図である。
【符号の説明】
【0016】
参照符号は、以下のように表される。
【0017】
100 バッテリ接続モジュール
200 バッテリユニットアレイ
1 母線
2 サンプリングアセンブリ
21 第1のフレキシブル回路基板
211 サブフレキシブル回路基板
2111 第1のサブフレキシブル回路基板
2112 第2のサブフレキシブル回路基板
2113 第3のサブフレキシブル回路基板
212 折り畳み部
213 折り返し部
2131 第3の折り畳み構造
214 折り閉じ線
215 折り畳み線
216 配線トラック
22 適合回路基板
23 第2のフレキシブル回路基板
231 支持アーム
232 櫛状導体
233 第1の折り畳み構造
234 第2の折り畳み構造
24 電気コネクタ
241 絶縁ハウジング
242 導電端子
3 接続片
41 第1の適合コネクタ
42 第2の適合コネクタ
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、添付図面を参照して、例示的な実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、様々な形態で実装することができ、本明細書で説明する実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、逆に、これらの実施形態を提供することは、本開示を包括的かつ完全なものにし、例示的な実施形態の概念を当業者に十分に伝える。図中の同じ参照番号は、同じ又は同様の構造を表し、したがって、それらの繰り返しの説明は省略される。
【0019】
図1図3に示されるように、図1は、バッテリユニットアレイ200上に取り付けられた本開示の第1の実施形態のバッテリ接続モジュール100の概略図であり、図2は、図1の点線枠Aによって示された部分的な拡大図であり、図3は、図1の点線枠Bによって示された部分的な拡大図である。本開示の第1の実施形態のバッテリ接続モジュール100は、複数の母線1、及び複数のサンプリングアセンブリ2を含む。複数の母線1は、バッテリユニットアレイ200を接続するために使用される。複数のサンプリングアセンブリ2は、複数の母線1と電気的に接続され、バッテリユニットアレイ200の温度、電圧又は他のバッテリパラメータを収集するために使用される。
【0020】
本開示の実施形態における「含む(include/including )」及び「有する(has/having)」という用語並びにそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図されていることが理解され得る。例えば、一連の工程又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、列挙された工程又はユニットに限定されず、任意選択的に、列挙されていない工程若しくはユニットも含み、又は任意選択的に、プロセス、方法、製品、若しくはデバイスに固有の他の工程又は構成要素も含む。
【0021】
バッテリユニットアレイ200のバッテリの正極及び負極は全て、バッテリユニットアレイ200の上面に位置決めされ、複数の母線1は、バッテリの正極及び負極を接続するために使用されることに留意されたい。サンプリングアセンブリ2は、接続片3によって対応する母線1を電気的に接続することができる。具体的には、接続片3の一端は、溶接によってサンプリングアセンブリ2の配線に接続することができ、接続片3の他端もまた、溶接によって母線1と接続することができる。
【0022】
当然ながら、他の実施形態では、サンプリングアセンブリ2はまた、溶接によって母線1を直接接続することもできる。
【0023】
各サンプリングアセンブリ2は、第1のフレキシブル回路基板21、適合回路基板22、及び第2のフレキシブル回路基板23を含む。適合回路基板22は、第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23を適合するために使用される。第1のフレキシブル回路基板21は、複数の母線1を接続する。前述のように、第1のフレキシブル回路基板21は、接続片3を介して母線1と溶接されてもよく、また第1のフレキシブル回路基板21は、母線1と直接溶接されてもよい。
【0024】
第1のフレキシブル回路基板21の後端は、折り返し部213を含み、折り返し部213は、第1のフレキシブル回路基板21が存在する平面とは異なる平面において位置決めされた適合回路基板22に接続される。具体的には、第1のフレキシブル回路基板21の折り返し部213及び適合回路基板22は両方とも、バッテリユニットアレイ200の側面に位置決めされ、互いに接続する。第1のフレキシブル回路基板21の折り返し部213を除く他の部分は、バッテリユニットアレイ200の上面に位置決めされる。適合回路基板22及び第2のフレキシブル回路基板23は、互いに接続しており、両方ともバッテリユニットアレイ200の側面に提供される。
【0025】
第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が適合回路基板22によって適合されることは、異なる平面における第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23のレイアウトを実現することができ、第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が各々別個に製造され得ることは、材料の利用率を促進する。
【0026】
「後端」及び「前端」という用語は、電気コネクタ24に近接する一端が「後端」であり、電気コネクタ24から離れた一端が「前端」であると定義されることが理解され得る。
【0027】
第2のフレキシブル回路基板23の前端は、適合回路基板22に接続され、第2のフレキシブル回路基板23の後端は、少なくとも1つの電気コネクタ24を含む。電気コネクタ24は、外部バッテリ管理システム(図示せず)を接続するために使用され、バッテリ管理システムは、バッテリユニットアレイ200の温度、電圧、又は他のバッテリパラメータを検出するために使用される。
【0028】
適合回路基板22は、ワイヤジャンパ構造を有し、第1のフレキシブル回路基板21の配線配置定義は、第2のフレキシブル回路基板23の配線配置定義とは異なる。第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23は各々、単層配線基板であり、適合回路基板22は、二層配線基板である。
【0029】
適合回路基板22が、二層配線基板として設計され、ワイヤジャンパ構造を有することは、異なる配線配置定義を実現することができ、第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が各々単層基板であることは、コストを大幅に低減し得る。
【0030】
適合回路基板22は、剛性回路基板である。第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が各々フレキシブル回路基板であることは、適合回路基板22との分解及び組み立てに便利であり、適合回路基板22が剛性回路基板であることは、コストを更に低減し得る。
【0031】
一実施形態では、各第1のフレキシブル回路基板21は、同じ構造を有し、これは、材料をより良く利用するのに便利であり、金型及びジグのコストを大幅に節約することができる。
【0032】
図1及び図4に示されるように、図4は、バッテリユニットアレイ200が取り外された状態の図1の複数のサンプリングアセンブリ2の概略図である。各第2のフレキシブル回路基板23は、異なる長さを有し、複数の第2のフレキシブル回路基板23の長さは、それぞれの第2のフレキシブル回路基板23の後端のそれぞれの電気コネクタ24が互いに近接して、コンパクトに配置されるように設定される。
【0033】
本実施形態では、各第2のフレキシブル回路基板23の後端に、3つの電気コネクタ24が備えられ、複数の第2のフレキシブル回路基板23の長さが異なるように設計されることによって、各第2のフレキシブル回路基板23の3つの電気コネクタ24を近接させて、他の対応する第2のフレキシブル回路基板23の3つの電気コネクタ24と共にコンパクトに配置させることができ、図1に示されるように12個の電気コネクタ24が、二列で提供される。当然ながら、複数の第2のフレキシブル回路基板23の複数の電気コネクタ24の配置は、これに限定されない。
【0034】
図5図9に示されるように、図5は、本開示の第1の実施形態の複数のサンプリングアセンブリ2のうちの1つの概略図であり、図6は、図5の分解概略図であり、図7は、図6の点線枠Cによって示された部分的な拡大図であり、図8は、図6の点線枠Dによって示された部分的な拡大図であり、図9は、本開示の第1のフレキシブル回路基板21が折り畳まれていない概略図である。第1のフレキシブル回路基板21は、一体的に構築された少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板211と、各々がそれぞれのサブフレキシブル回路基板211の端部を接続する折り畳み部212と、を含み、第1のフレキシブル回路基板21は、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板211を折り畳むことによって構成される。
【0035】
図9に示されるように、第1のフレキシブル回路基板21は、2つのサブフレキシブル回路基板211を含み、2つのサブフレキシブル回路基板211は、折り畳み部212を介して一体的に構築される。折り返し部213は、2つのサブフレキシブル基板211の一方の後端に提供される。各折り畳み部212は、折り閉じ線214及び折り畳み線215を含み、折り閉じ線214は、サブフレキシブル回路基板211の長さ方向に沿って延在し、折り畳み線215は、サブフレキシブル回路基板211の幅方向に沿って延在する。折り畳み部212上で折り畳みを実施する前は、2つのサブフレキシブル回路基板211は、互いに平行であり、2つのサブフレキシブル回路基板211の幅方向に沿って並んで配置されるように提供される。折り閉じ線214に沿って折り畳んだ後、一方のサブフレキシブル回路基板211は、他方のサブフレキシブル回路基板211に対して幅方向に沿って180度折り畳まれ、そのため、2つのサブフレキシブル回路基板211は、重複領域を形成する。次いで、折り畳み線215に沿って折り畳みが実施され、2つのサブフレキシブル回路基板211は、互いに対して長さ方向に沿って180度折り畳まれ、そのため、(図5及び図6に示されるように)2つのサブフレキシブル回路基板211は、細長い構造を有する第1のフレキシブル回路基板21を形成する。当然ながら、最初に折り畳み線215に沿って折り畳みが実施され、次いで折り閉じ線214に沿って折り畳みが実施されてもよい。
【0036】
他の実施形態では、第1のフレキシブル回路基板21の折り畳み部212はまた、折り畳み線215のみを含み得、折り畳み線215に沿って折り畳みが実施されるとき、一方のサブフレキシブル回路基板211は、長さ方向に沿って他方のサブフレキシブル回路基板211に対して180度折り畳まれ、同様に細長い構造を有する第1のフレキシブル回路基板21を形成し、2つのサブフレキシブル回路基板211は、幅方向に沿って互い違いに配置される。
【0037】
第1のフレキシブル回路基板21は、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板211を折り畳むことによって構成され、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板211は、折り畳む前に幅方向に沿って並んで配置されるように提供されており、そのため、フレキシブル回路基板の全長が短縮され、製造困難性が大幅に低減され、材料の利用率が促進される。折り畳まれた後、少なくとも2つのサブフレキシブル回路基板211は、長さ方向に沿って連続して提供され、フレキシブル回路基板の長さは増加し、これは、長いサイズの回路基板の必要性を満たす。
【0038】
各サブフレキシブル回路基板211は、第1のフレキシブル回路基板21の前端から第1のフレキシブル回路基板21の後端までの少なくとも1つの配線トラック216を含み、後端寄りのサブフレキシブル回路基板211は、前端寄りのサブフレキシブル回路基板211よりも配線トラック216が1つ多くなっている。導電トレースは、第1のフレキシブル回路基板21の前端から後方に向かって第1のフレキシブル回路基板21の後端に延在するまで徐々に数が増加するので、後端寄りのサブフレキシブル回路基板211が、前端寄りのサブフレキシブル回路基板211に対して配線トラック216を1つ増加することで、より多くの導電トレースが配置されるように適応することができる。
【0039】
本実施形態では、前端寄りのサブフレキシブル回路基板211は、2つの配線トラック216を有し、後端寄りのサブフレキシブル回路基板211は、3つの配線トラック216を有する。
【0040】
図10及び図11に示されるように、図10は、本開示の第2のフレキシブル回路基板23の局所部分が折り畳まれていない概略図であり、図11は、図8の分解概略図である。第2のフレキシブル回路基板23の後端には、1つ又は複数の支持アーム231が提供され、各々は、対応する電気コネクタ24を接続するために使用される。各支持アーム231の後端は、櫛状導体232を有し、櫛状導体232は、対応する電気コネクタ24と電気的に接続するために使用される。電気コネクタ24は、絶縁ハウジング241及び複数の導電端子242を含み、複数の導電端子242は、絶縁ハウジング241内に提供される。櫛状導体232は、対応する導電端子242と電気的に接続するために使用される。
【0041】
支持アーム231は、複数であり、複数の支持アーム231は、対で提供される。対で提供された2つの支持アーム231の2つの櫛状導体232は、同じ電気コネクタ24に電気的に接続される。対で提供された2つの支持アーム231は、それらの間の第1の折り畳み構造233によって接続され、第1の折り畳み構造233によって、2つの支持アーム231は、互いに近接する折り畳みを実現することができる。
【0042】
支持アーム231の2つの隣接する対は、それらの間の第2の折り畳み構造234によって接続され、支持アーム231の2つの隣接する対の間の距離は、第2の折り畳み構造234によって調整され得、そのため第2のフレキシブル回路基板23の後端におけるそれぞれの電気コネクタ24が、コンパクトに配置される。
【0043】
図12に示されるように、図12は、本開示の第2の実施形態のサンプリングアセンブリ2の部分的な分解概略図である。第2の実施形態の特徴は、第1の実施形態の特徴と同じであり、ここでは繰り返されないが、第2の実施形態は、以下の点で第1の実施形態と異なる。
【0044】
第1のフレキシブル回路基板21の後端は、第1の適合コネクタ41を有し、第2のフレキシブル回路基板23の前端は、第2の適合コネクタ42を有し、第1のフレキシブル回路基板21は、第1の適合コネクタ41によって適合回路基板22と接続され、第2のフレキシブル回路基板23は、第2の適合コネクタ42によって適合回路基板22と接続される。
【0045】
第1の適合コネクタ41及び/又は第2の適合コネクタ42は、貫通孔タイプの溶接によって適合回路基板22と接続されてもよい。当然ながら、第1の適合コネクタ41及び/又は第2の適合コネクタ42と適合回路基板22との間の接続様式は、表面実装技術(Surface Mounted Technology、SMT)を用いてもよい。
【0046】
一実施形態では、第1の適合コネクタ41は、第1のフレキシブル回路基板21の折り返し部213上に提供される。
【0047】
図13及び図14に示されるように、図13は、本開示の第3の実施形態のサンプリングアセンブリ2の概略図であり、図14は、図13の第1のフレキシブル回路基板21が折り畳まれていない概略図である。第3の実施形態の特徴は、第1及び第2の実施形態の特徴と同じであり、ここでは繰り返されないが、第3の実施形態は、以下のように第1及び第2の実施形態と異なる。
【0048】
第1のフレキシブル回路基板21は、3つのサブフレキシブル回路基板211を含み、これらはそれぞれ、第1のサブフレキシブル回路基板2111、第2のサブフレキシブル回路基板2112、及び第3のサブフレキシブル回路基板2113である。第1のサブフレキシブル回路基板2111の端部と第2のサブフレキシブル回路基板2112の端部との間には折り畳み部212が提供され、第2のサブフレキシブル回路基板2112の端部と第3のサブフレキシブル回路基板2113の端部との間には折り畳み部212が提供される。
【0049】
折り畳む前に、第1のサブフレキシブル回路基板2111、第2のサブフレキシブル回路基板2112、及び第3のサブフレキシブル回路基板2113は、幅方向に沿って並んで配置されるように提供されている。折り畳まれた後、第1のサブフレキシブル回路基板2111、第2のサブフレキシブル回路基板2112及び第3のサブフレキシブル回路基板2113は、長さ方向に沿って連続して提供され、細長い構造を形成する。
【0050】
第1のサブフレキシブル回路基板2111は、1つの配線トラック216を有し、第2のサブフレキシブル回路基板2112は、2つの配線トラック216を有し、第3のサブフレキシブル回路基板2113は、3つの配線トラック216を有する。
【0051】
折り返し部213は、第2のサブフレキシブル回路基板2112から離れた第3のサブフレキシブル回路基板2113の端部に提供される。折り返し部213は、第3の折り畳み構造2131を有する。
【0052】
結論として、本開示の実施形態のバッテリ接続モジュール100の利点及び有益な効果は、第1のフレキシブル回路基板21が複数のサブフレキシブル回路基板211による折り畳みを実施し、互いに折り畳まれるプロセスにおいて、第1のフレキシブル回路基板21の長さが増加され、製造の困難性は、大幅に低減され得、材料の利用率が促進されることにある。第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が適合回路基板22によって適合されることは、異なる平面における第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23のレイアウトを実現することができ、第1のフレキシブル回路基板21及び第2のフレキシブル回路基板23が各々別個に製造され得ることは、材料の利用率を促進する。適合回路基板22は二層配線基板であってもよく、ワイヤジャンパを提供することは、異なる配線配置の定義を実現し、適合回路基板22の2つの側面におけるフレキシブル回路基板21、23が各々単層基板を実現し得ることは、コストを大きく低減する。適合回路基板22によって、複数の第1のフレキシブル回路基板21は、同じ構造を有し得、これは、材料をより良好に利用するのに便利であり、金型及び治具コストを大幅に節約し得、適合回路基板22によって、複数の第2のフレキシブル回路基板23は、異なる長さ変更を利用して、それぞれ第2のフレキシブル回路基板23の後端における各電気コネクタ24を近接させて、コンパクトに配置することができる。
【0053】
本開示によって提供される実施形態/実装様式は、矛盾することなく互いに組み合わせることができ、本明細書では詳細に説明しないことが理解され得る。
【0054】
本開示の実施形態では、「第1」、「第2」、及び「第3」という用語は、説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を示すか又は示唆するとして理解することはできず、「複数」という用語は、特に明確に定義されない限り、2つ以上を指す。「取り付ける(mount )」、「と接続する(connect with)」、「接続する(connect )」、「固定する(fix )」という用語及び他の用語は、広い意味で理解されるべきである。例えば、「接続する」は、固定して接続する、取り外し可能に接続する、又は一体的に接続するであり得、「と接続する」は、直接接続してもよいか、又は中間媒体を介して間接的に接続してもよい。当業者であれば、特定の状況による本開示の実施形態における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0055】
本開示の実施形態の説明において、向き又は位置の関係を示す「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの用語は、図に示された配向又は位置の関係に基づいており、本開示の実施形態を説明し、説明を簡略化する便宜のためだけのものであり、言及されたデバイス又はユニットが特定の方向を有し、特定の向きで構築及び動作されなければならないことを示すか又は示唆するためではないことを理解されたい。したがって、これらの用語は、本開示の実施形態に対する限定として理解することはできない。
【0056】
本明細書の説明において、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態」などの用語の説明は、実施形態又は実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の実施形態の少なくとも1つの実施形態又は実施例内に含まれることを意味する。本明細書では、上記の用語の概略的表現は、必ずしも同じ実施形態又は実施例を指すものではない。更に、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の1つ以上の実施形態又は実施例において適切な様式で組み合わせることができる。
【0057】
上記は、本開示の実施形態の単に好適な実施形態であり、本開示の実施形態を限定するために使用されない。当業者にとって、本開示の実施形態は、様々な修正及び変更を有することができる。本開示の実施形態の趣旨及び原理内で行われる任意の修正、同等の置換、改善などは、本開示の実施形態の保護範囲内に含まれるものとする。
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