(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】チャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0456 20170101AFI20241101BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20241101BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
H04B7/0456 100
H04B7/08 980
H04B7/06 980
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023062224
(22)【出願日】2023-04-06
(62)【分割の表示】P 2021540460の分割
【原出願日】2019-12-24
【審査請求日】2023-04-26
(31)【優先権主張番号】201910028794.5
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910116370.4
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910346490.3
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】リー フイ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ チウビン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ルンファ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ チェンシュアン
【審査官】鉢呂 健
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/166940(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/228425(WO,A1)
【文献】特表2022-527944(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on CSI enhancement,3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812242,2018年11月03日,pp.1-9,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812242.zip><R1-1812242.docx>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02-7/12
H04B 7/24-7/26
H04L 1/02-1/06
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するステップと、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信するステップとを備え、
前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するステップは、
ネットワーク装置からの構成情報または事前定義された構成情報に基づき、前記プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するステップを含み、
前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とするチャネル状態情報を送信するための方法。
【請求項2】
前記基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、前記第1のビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルのうちの1つの基底ベクトルの位置に対応し、または、
前記基底ベクトル表示情報は、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルぞれぞれのインデックスの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のチャネル状態情報を送信するための方法。
【請求項3】
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、ここで、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層の一部に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層内の、
前記送受信層の一部の以外の残りの送受信層に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、および前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される、ことを特徴とする請求項1
または請求項2に記載のチャネル状態情報を送信するための方法。
【請求項4】
端末装置からチャネル状態情報を受信するステップと、
圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析するステップとを備え、
前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
端末装置からのチャネル状態情報を受信する前に、
前記端末装置に構成情報を送信し、
前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とするチャネル状態情報を受信するための方法。
【請求項5】
前記基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、前記第1のビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルのうちの1つの基底ベクトルの位置に対応し、または、
前記基底ベクトル表示情報は、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルぞれぞれのインデックスの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項
4に記載のチャネル状態情報を受信するための方法。
【請求項6】
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、ここで、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層の一部に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層内の、
前記送受信層の一部の以外の残りの送受信層に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、および前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される、ことを特徴とする
請求項4または請求項5に記載のチャネル状態情報を受信するための方法。
【請求項7】
命令を記憶するように構成されたメモリと、
次のプロセスを実行するためにメモリ内の命令を読み取るように構成されたプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信し、ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、
前記プロセッサは、
ネットワーク装置からの構成情報または事前定義された構成情報に基づき、前記プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、ここで、前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくもと1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とする端末装置。
【請求項8】
前記基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、前記第1のビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルのうちの1つの基底ベクトルの位置に対応し、または、
前記基底ベクトル表示情報は、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルぞれぞれのインデックスの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項
7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、ここで、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層の一部に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層内の、
前記送受信層の一部の以外の残りの送受信層に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、および前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される、ことを特徴とする
請求項7または請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
命令を記憶するように構成されたメモリと、
次のプロセスを実行するためにメモリ内の命令を読み取るように構成されたプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、端末装置からチャネル状態情報を受信し、ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
前記圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析し、
前記プロセッサは、
前記端末装置に構成情報を送信し、ここで、前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項11】
前記基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、前記第1のビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルのうちの1つの基底ベクトルの位置に対応し、または、
前記基底ベクトル表示情報は、前記候補基底ベクトル集合内の前記圧縮された基底ベクトルぞれぞれのインデックスの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項
10に記載のネットワーク装置。
【請求項12】
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、ここで、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層の一部に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層内の、
前記送受信層の一部の以外の残りの送受信層に対応する前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、および前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、
前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される、ことを特徴とする
請求項10または請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項13】
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するように構成される決定ユニットと
、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信するように構成される送信ユニットとを備え、
前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定することは、
ネットワーク装置からの構成情報または事前定義された構成情報に基づき、前記プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定することを含み、
前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とする端末装置。
【請求項14】
端末装置に構成情報を送信するように構成された送信ユニットと、
前記端末装置からチャネル状態情報を受信するように構成された受信ユニットと、
圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析するように構成された解析ユニットとを備え、
前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
前記構成情報は、
前記圧縮された基底ベクトルの数と、
前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用され
、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分に配置され、
前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、前記基底ベクトル表示情報は、前記チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される、ことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項15】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶し、コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、請求項1から請求項
3または請求項
4から請求項
6のいずれか一項に記載の方法を実行することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年1月11日に中国特許局に提出し、出願番号が201910028794.5であり、発明名称が「チャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本出願は、2019年2月15日に中国特許局に提出し、出願番号が201910116370.4であり、発明名称が「チャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0003】
本出願は、2019年4月26日に中国特許局に提出し、出願番号が201910346490.3であり、発明名称が「チャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0004】
本発明は、通信技術分野に関し、特にチャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0005】
新無線(New Radio,NR)システムでは、タイプII(タイプII)コードブックが定義されている。Rel-15のタイプ II コードブックは、直交ビームの線形結合に基づいており、ランク1(rank1)およびランク2(rank2)コードブックをサポートしている。
【0006】
Rank=2のコードブックの係数の数はrank=1のコードブックの係数の数の約2倍であるため、ランク表示(Rank Indication,RI)が異なる値をとる場合、コードブック間のオーバーヘッドの差が大きく、したがって、端末デバイスが Rel-15のタイプII コードブックに基づいてチャネル状態情報(CSI)をフィードバックする場合、オーバーヘッドは大きい。
【0007】
端末装置からフィードバックされたCSIをネットワーク装置が受信した場合、正しく復号化するまでRIの値を知ることができないため、CSIのオーバーヘッドの大きさを判断することができない。Rel-15では、オーバーヘッドのあいまいさに起因するネットワーク装置の正しいCSI デコードの失敗を回避するために、各サブバンドに対して、タイプ II CSIの報告に2つの部分の構成が採用されている。CSIの第1の部分には、RIの値に関連しない固定オーバーヘッドがあるが、CSIの第2の部分のオーバーヘッドは、第1の部分のデコード結果によって決定できる。各サブバンドのフィードバックには、サブバンドの位相係数とサブバンドの振幅係数の両方が含まれるため、サブバンドが多い場合、すべてのサブバンドの係数のフィードバックには大きなフィードバックオーバーヘッドが必要となる。このため、低オーバーヘッドのタイプ II コードブックが Rel-16 で提供され、低オーバーヘッドのタイプ II コードブックは、直交ビームの線形マージとサブバンド係数圧縮の方法に基づいており、つまり、オーバーヘッドを削減するため、各サブバンドの係数は圧縮され、圧縮された係数はネットワーク装置にフィードバックされる。
【0008】
現在、Rel-16のコードブック構造に対応するCSI送信または受信メカニズムはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本出願の実施形態は、Rel-16コードブック構造に基づいたCSIを送受信するための方法を提供するために使用されるチャネル状態情報を送受信するための方法、端末装置およびネットワーク装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、チャネル状態情報を送信するための方法が提供される。当該方法は、
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するステップと、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信するステップとを備え、
前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用される。
【0011】
第2の態様では、チャネル状態情報を受信するための方法は、
端末装置からチャネル状態情報を受信するステップと、
前記圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析するステップとを備え、
ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用される。
【0012】
第3の態様では、端末装置は提供され、端末装置は、命令を記憶するように構成されたメモリと、次のプロセスを実行するためにメモリ内の命令を読み取るように構成されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信し、ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、
前記送受信機は、前記プロセッサの制御下で情報を送信する。
【0013】
第4の態様では、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、命令を記憶するように構成されたメモリと、次のプロセスを実行するためにメモリ内の命令を読み取るように構成されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
端末装置からチャネル状態情報を受信し、ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用され、
前記圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析し、
前記送受信機は、前記プロセッサの制御下で情報を送信する。
【0014】
第5の態様では、端末装置が提供される。前記端末装置は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するように構成された決定ユニットであって、前記圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用される前記決定ユニットと、前記チャネル状態情報をネットワーク装置に送信するように構成された送信ユニットであって、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、前記圧縮された基底ベクトルを示すために使用される前記送信ユニットとを備える。
【0015】
第6の態様では、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、端末装置からチャネル状態情報を受信するように構成された受信ユニットであって、ここで、前記チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、前記基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、前記圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、前記プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた前記圧縮された基底ベクトルは、前記プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築することに使用される前記受信ユニットと、前記圧縮された基底ベクトルに従って前記チャネル状態情報を解析するように構成された解析ユニットとを備える。
【0016】
第7の態様では、コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、コンピュータ上で実行されるとき、コンピュータ命令は、コンピュータに上記第1の態様および第2の態様いずれか1つによる方法を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本出願の実施形態において、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、プリコーディングマトリックスの係数に対して重みついけるために端末装置によって採用された圧縮された基底ベクトルを示し、したがって、ネットワークデバイスが、圧縮された基底ベクトル、プリコーディングマトリックス内のビーム、およびプリコーディングマトリックスの係数に基づいて、使用されたプリコーディングマトリックスを決定し、端末によって報告されたチャネル状態を判断するために、受信したチャネル状態情報を解析できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本出願の実施形態によって提供されるチャネル状態情報を送信または受信する方法の概略フローチャートである。
【
図2】本出願の実施形態によって提供される端末装置の概略構造図である。
【
図3】本出願の実施形態によって提供される端末装置の別の概略構造図である。
【
図4】本出願の実施形態によって提供されるネットワーク装置の概略構造図である。
【
図5】本出願の実施形態によって提供されるネットワーク装置の別の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本出願の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、本出願の実施形態における技術的解決策は、本出願の実施形態における添付の図面と組み合わせて、以下に明確かつ完全に説明される。
【0020】
通信の過程において、ネットワーク装置は、端末装置の信号間の干渉をできるだけ低減するために、すべての端末装置のCSIを収集して、プリコーディングおよびスケジューリングを行う必要がある。端末装置は、システム帯域幅全体を複数のサブバンドに分割し、すべてのサブバンドのCSIをネットワーク装置にフィードバックすることができる。ネットワークデバイスは、端末装置によって送信されたCSIに従って、システム帯域幅全体のプリコーディングマトリックスを生成し、当該プリコーディングマトリックスを使用して送受信層をアンテナポートにマッピングする。ここで、送受信層はプリコーディングモジュールと呼ばれ、各送受信層は、空間領域またはビーム領域で独立して伝送されるデータストリームを表す。全システム帯域幅のプリコーディングマトリックスによってマッピングされる送受信層は、少なくとも2つの送受信層を含む。本願の実施形態の以下の説明では、2つの送受信層を例として取り上げ、2つの送受信層は、それぞれ送受信層1および送受信層2である。
【0021】
本出願の実施形態では、Rel-16コードブック構造に基づいて、ネットワーク装置は、プリコーディングマトリックス内の直交ビーム、プリコーディングマトリックスの係数、およびプリコーディングマトリックスに従って、各送受信層のプリコーディングマトリックスを決定する。端末装置によってネットワーク装置に送信されるCSIは、圧縮された基底ベクトルを示すことができ、その結果、ネットワーク装置は、プレコーディングマトリックスを決定することができる。プリコーディングマトリックスの係数は、各送受信層をマッピングするためにプリコーディングマトリックスによって使用されるビーム形成加重値である。
【0022】
端末装置によってネットワーク装置に送信されるCSIは、2つの部分、すなわち、それぞれ、CSIの第1の部分およびCSIの第2の部分を含む。表1に示すように、CSIの第1の部分には、RI、第1のコードワード(code word)に対応する広帯域チャネル品質表示(Channel Quality Indication,CQI)、第1のコードワードに対応する差分CQI、およびプリコーディングマトリックスによってマッピングされた送受信層-のゼロ係数の数が含まれる。例えば、送受信層1のゼロ係数の数(表1のゼロ係数の数-1)および送受信層2のゼロ係数の数(表1のゼロ係数の数-2)が含まれる。本出願の実施形態におけるゼロ係数は、0として処理される係数を指す。
【0023】
【0024】
表2に示すように、CSIの第2の部分は、回転因子、ビーム表示情報、最強ビーム表示-1(送受信層1の最強ビーム表示)、広帯域振幅係数-1(広帯域振幅送受信層の係数)、最強ビーム表示-2(送受信層 IIの最強ビーム表示)、広帯域振幅係数-2(送受信層 IIの広帯域振幅係数)、偶数サブのサブバンド位相バンド、および奇数のサブバンドのサブバンド位相を含む。偶数サブバンドのサブバンド位相は、偶数サブバンドのサブバンド振幅係数に置き換えられてもよいし、偶数サブバンドのサブバンド位相およびサブバンド振幅係数に置き換えられてもよい。奇数サブバンドのサブバンド位相は、奇数サブバンドのサブバンド振幅係数で置き換えられてもよいし、奇数サブバンドのサブバンド位相とサブバンド振幅係数で置き換えられてもよい。
【0025】
【0026】
表1及び表2に示すCSIにおいて、CSIの第1の部分はRIの値に関係のない固定オーバーヘッドを有するが、CSIの第2の部分のオーバーヘッドは第1の部分の復号結果によって決定される。各サブバンドの係数にはサブバンド位相係数とサブバンド振幅係数の両方が含まれるため、サブバンドの数が多い場合、端末装置はすべてのサブバンドの係数をネットワーク装置に送信するには、膨大なシステムオーバーヘッドが必要である。したがって、NRシステムの Rel-16 では、オーバーヘッドの少ない タイプII コードブックが定義されている。ランク1のコードブックを例にとると、すべてのサブバンドについて、ランク1のコードブックの式(1)は次のようになる。
【0027】
【0028】
式(1)において、
【数2】
は直交合流ビームを表し、2L個のビームを含み、
【数3】
はL番目のビームであり、
【数4】
はサブバンドの圧縮係数を表し、すべてのサブバンドによって共有され、
【数5】
は振幅係数を表し、
【数6】
は位相係数を表し、
【数7】
は圧縮された基底ベクトル(
【数8】
)の共役マトリックスを表し、M個の基底ベクトルを含み、各ベクトルの長さはNであり、Nはサブバンドの数によって決定され、Nは一部のサブバンドまたはすべてのサブバンドの数である。端末装置は、Rel-16で定義されたタイプIIコードブックに基づいて各サブバンドの係数を圧縮し、圧縮された係数をネットワーク装置に送信することができる。ただし、現時点では、Rel-16のコードブック構造に対応するCSIの送受信メカニズムはまだ算出されていない。
【0029】
これを考慮して、本出願の実施形態は、CSIを送信するための方法を提供する。この方法では、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、プリコーディングマトリックスの係数に対して重みついけるために端末装置によって採用された圧縮された基底ベクトルを示し、こうして、ネットワーク装置は、圧縮された基底ベクトル、プリコーディングマトリックス内の直交ビームおよびプリコーディングマトリックスの係数に基づいてシステム帯域幅が分割されるすべてのサブバンドによって使用されたプリコーディングマトリックスを決定することができ、端末によって報告されたチャネル状態を判断するために、受信したチャネル状態情報を解析できる。
【0030】
本出願の実施形態によって提供される技術的解決策は、添付の図面とともに以下に説明される。
【0031】
図1を参照すると、本出願の一実施形態は、チャネル状態情報を送信するための方法を提供する。当該方法の流れの説明は以下のとおりである。チャネル状態情報を送信するための方法は、ネットワーク装置と端末装置との間のインタラクション処理に関連するため、以下のフローの説明では、ネットワーク装置および端末装置によって実行される処理を併せて説明する。
【0032】
S101、端末装置は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定する。
【0033】
本出願の実施形態において、端末装置は、プリコーディングマトリックスの係数を圧縮するためのその圧縮された基底ベクトルをネットワーク装置に通知することができ、プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた圧縮された基底ベクトルは、プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構成し、その結果、ネットワーク装置は、Rel-16のコードブック構造に基づいて直交ビーム、プリコーディングマトリックスの係数および圧縮された基底ベクトルにしたがって、2つの送受信層のそれぞれをマッピングするためのプリコーディングマトリックスを決定し、端末によって報告されたチャネル状態を判断するために、受信したチャネル状態情報を解析できる。
【0034】
プリコーディングマトリックスの係数は、各送受信層をマッピングするためにプリコーディングマトリックスによって使用されるビーム形成加重値であり得る。圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合から選択された基底ベクトルとすることができ、候補基底ベクトル集合は、基底ベクトルの事前定義された集合として理解することができる。候補基底ベクトル集合は、システム全体が分割されるすべてのサブバンドのそれぞれに対応する複数の基底ベクトルを含むことができる。圧縮された基底ベクトルは、各サブバンドに対応する候補基底ベクトル集合から選択された基底ベクトルで構成され、全サブバンドの係数を圧縮するために用いられる。たとえば、圧縮された基底ベクトルは、次のマトリックスとして表すことができる。
【0035】
【0036】
当該マトリックスは、M行N列を含むことによって例示され、Nはすべてのサブバンドの数であり、各列は各サブバンドの圧縮された基底ベクトルに対応し、圧縮された基底ベクトルはM個の基底ベクトルを含む。
【0037】
可能な実施では、端末装置は、ネットワーク装置からの構成または事前定義されたルールに従って、圧縮された基底ベクトルを決定することができる。例えば、端末装置は、ネットワーク装置からの構成情報にしたがって圧縮された基底ベクトルを決定することができ、端末装置は、事前設定されたゼロ係数情報にしたがって圧縮された基底ベクトルを決定することができる。以下、それぞれ紹介する。
【0038】
端末装置は、ネットワーク装置からの構成情報にしたがって圧縮された基底ベクトルを決定し、端末装置がチャネル状態情報をネットワーク装置に送信する前に、ネットワーク装置は以下のステップを実行することができる。
【0039】
ステップS1011において、ネットワーク装置は、構成情報を端末装置に送信することができる。当該構成情報は、圧縮された基底ベクトルの数、チャネル状態情報に対応するサブバンドの数、およびプリコーディングマトリックスによってマッピングされる各送受信層に対応するビームの数のうちの少なくとも1つを示すために使用され得る。チャネル状態情報に対応するサブバンドは、端末装置からフィードバックされるサブバンドと理解することができる。端末装置は、構成情報に従って、各サブバンドで使用される圧縮された基底ベクトルを決定する。本出願の実施形態では、ステップS1011はオプションであるため、ステップは
図1に破線で示されている。
【0040】
ネットワーク装置が端末装置に構成情報を送信しないこともあり得る。この場合、端末装置は、事前定義された構成情報に従って圧縮された基底ベクトルを決定することができる。例えば、各サブバンドに対応する基底ベクトル集合が事前定義されており、各サブバンドに対応する基底ベクトル集合から圧縮された基底ベクトルを選択するルールが予め定義されているため、端末装置は、事前定義された構成情報および各サブバンドに対応する基底ベクトル集合に従って、プリコーディングマトリックスに対応する圧縮された基底ベクトルを決定する。
【0041】
もちろん、可能な実施では、端末装置は、ネットワーク装置からの構成情報および事前定義された構成情報に従って、プリコーディングマトリックスの圧縮された基底ベクトルを決定することもできる。この場合、構成情報は、予め定義された構成情報に従って設定されてもよい。
【0042】
端末装置がプリコーディングマトリックスの圧縮された基底ベクトルを決定した後、ネットワーク装置に当該圧縮された基底ベクトルを通知する。具体的には、引き続き
図1のステップS102を参照し、端末装置はチャネル状態情報をネットワーク装置に送信する。
【0043】
端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、サブバンドにそれぞれ対応する圧縮された基底ベクトルを示すように構成された基底ベクトル表示情報を含むことができる。本出願の実施形態において、基底ベクトル表示情報は、以下の2つの方式で実施され得る。
【0044】
第1の方式:基底ベクトル表示情報は第1のビットマップ(bitmap)であり、第1のビットマップの1ビットは、候補基底ベクトル集合における圧縮された基底ベクトルの1つの基底ベクトルの位置に対応する。
【0045】
各サブバンドの圧縮された基底ベクトルがM個の基底ベクトルを含むと仮定すると、圧縮された基底ベクトルがNビットを含むように事前設定することができ、NビットのMビットは1であり、残りのN-Mビットは0であり、Mビットは基底ベクトルの位置に対応し、次にN 個の基底ベクトルから1であるMビットに対応する基底ベクトルが選択される。つまりM個の基底ベクトルが1つのサブバンドの圧縮された基底ベクトルを形成する。ここで、NとMは両方とも1以上の整数である。
【0046】
理解を容易にするために、1つのサブバンドの候補基底ベクトル集合は13個の基底ベクトルを含むと仮定し、基底ベクトル表示情報は表3に示す通りである。
【0047】
【0048】
値1のビットは、基底ベクトルが採用されることを示し、値0のビットは、基底ベクトルが使用されないことを示す。したがって、圧縮された基底ベクトルは、基底ベクトル{0,1,2,5,9,10,12}を含む。
【0049】
第2の方式:基底ベクトル表示情報は、候補基底ベクトル集合内の圧縮された基底ベクトルに含まれる基底ベクトルのインデックスの組み合わせである。
【0050】
例えば、候補基底ベクトル集合はN個の基底ベクトルを含み、ビットマップの長さはNである。各サブバンドの圧縮された基底ベクトルがM個の基底ベクトルを含むと仮定すると、M個の要素のインデックスは、{2,3,5…}などに事前に設定されることができる。ここで、2はN個の基底ベクトルの2番目の基底ベクトル、3はN個の基底ベクトルの3番目の基底ベクトル、5はN個の基底ベクトルの5番目の基底ベクトルを表す等々である。
【0051】
理解を容易にするために、1つのサブバンドの候補基底ベクトル集合は13個の基底ベクトルを含み、基底ベクトル表示情報はインデックス集合{2,3,5}であり、1つサブバンドの圧縮された基底ベクトルには、基底ベクトル{2,3,5}が含まれる。
【0052】
本出願の実施形態において、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分、またはチャネル状態情報の第2の部分、または、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分の両方で搬送されてもよい。
【0053】
プリコーディングマトリックスは、同じ基底ベクトル集合を使用して、基底ベクトルの第1の集合などの2つの送受信層-をマッピングするか、または、送信層1の場合第1の基底ベクトル集合を使用し、送信層2の場合第2の基底ベクトル集合を使用するように、異なる基底ベクトル集合を使用することができる。ここで第1の基底ベクトル集合および第2の基底ベクトル集合は、両方とも候補基底ベクトル集合に由来する。プリコーディングマトリックスが同じ基底ベクトル集合を使用して2つの送受信層-をマッピングする場合でも、同じ送受信層に対応する複数のビームは、3番目の基底ベクトル集合などの同じ基底ベクトル集合を使用するか、または送受信層1の基底ベクトルの第3の集合および送受信層2の基底ベクトルの第4の集合などの異なる基底ベクトル集合を使用する。ここでの第3の基底ベクトル集合は、送受信層1で使用される基底ベクトル集合に由来し、本明細書での第4の基底ベクトル集合は、送受信層2で使用される基底ベクトル集合に由来する。
【0054】
プリコーディングマトリックスが同じまたは異なる基底ベクトル集合を使用して2つの送受信層をマッピングする場合、および複数のビームが同じまたは異なる基底ベクトル集合を使用する場合に応じて、チャネル状態情報中の基底ベクトル表示情報の搬送方式も異なる場合がある。可能な実施では、チャネル状態情報における基底ベクトル表示情報の搬送方法は、以下を含むことができる。以下では、サブバンド数がNであり、各送受信層に対応するビームが2Lであり、圧縮された基底ベクトルがM個の基底ベクトルを含む場合を例示する。
【0055】
理解を容易にするために、ランク=2のタイプIIコードブックが採用されると仮定すると、送受信層1のプリコーディングマトリックスは、次のように表される:
【0056】
【0057】
送受信層2のプリコーディングマトリックスは、式(3)のように表される。
【0058】
【0059】
式(2)および(3)において、
【数12】
は2L本のビームを含み、
【数13】
および
【数14】
はM個の基底ベクトルをともに含む圧縮された基底ベクトルである。各送受信層に対応するサブバンド数は2L*Mである。
【0060】
第1のケース:プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する2Lのビームは、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層は、同じ圧縮された基底ベクトルを使用する。
【0061】
基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分、またはチャネル状態情報の第2の部分に配置することができる。たとえば、2つの送受信層を例にとると、送受信層1 と送受信層2が同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、つまり
【数15】
および
【数16】
が同じである場合、現時点では、基底ベクトル表示情報はチャネル状態情報の第1の部分に配置され、つまりCSIのパート 1(Part one)、または基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第2部分、つまり CSIのパート 2(Part two)に配置することができる。
【0062】
第2のケース:プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する2Lビームは、同じ同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層は、異なる圧縮された基底ベクトルを使用する。
【0063】
基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分、チャネル状態情報の第2の部分、またはチャネル状態情報の第1の部分と第2の部分の両方に配置することができる。第1のケースにおいて、基底ベクトル表示情報がチャネル状態情報の第1の部分に位置する場合、第2のケースにおいて、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第2の部分に位置するか、または第1の部分と第2の部分の両方に位置する。第1のケースに基底ベクトル表示情報がチャネル状態情報の第2の部分に位置する場合、第2のケースにおいて、基底ベクトル表示情報はチャネル状態情報の第1の部分に位置するか、第1の部分に位置するか、または第1の部分と第2の部分の両方に位置する。
【0064】
具体的には、基底ベクトル表示情報がチャネル状態情報の第1部分および第2部分に位置する場合、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含むことができ、第1のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報がチャネル状態情報の第2の部分で運ばれる。
【0065】
可能な実施において、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層の一部に対応する圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層の一部層以外の残りの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルを示す。
【0066】
例えば、2つの送受信層を例にとると、第1のサブ表示情報は、送受信層1に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、送受信層2に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用され得る。別の例として3つの送受信層の例を取り上げると、第1のサブ表示情報は、送受信層1および送受信層2などの2つの送受信層に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、送受信層3に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用される。または、第1のサブ表示情報は、送受信層に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、送受信層2および送受信層3に使用される圧縮された基底ベクトルを示すために使用される。
【0067】
可能な実施において、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0068】
ここで、2つの送受信層を例にとると、2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合は、基底ベクトルの絶対的な集合とも呼ばれ、圧縮された基底ベクトルが送受信層1に使用される基底ベクトルが配置される基底ベクトルの集合と、送受信層2に使用される圧縮された基底ベクトルが配置される基底ベクトル集合の合計を示す。各送受信層に使用される基底ベクトルの集合は、基底ベクトルの相対的な集合とも呼ばれ、第2のサブ表示情報は、第1の基底ベクトルの相対的な集合および第2の基底ベクトルの相対的な集合を示すために使用され、第1の基底ベクトルの相対的な集合は、送受信層1に使用される圧縮された基底ベクトルが配置されている基底ベクトル集合であり、基底ベクトルの絶対的な集合のサブ集合に属する。第2の基底ベクトルの相対的な集合は、送受信層2に使用される圧縮された基底ベクトルが配置されている基底ベクトル集合であり、基底ベクトルの絶対的な集合のサブ集合に属する。理解を容易にするために、基底ベクトルの絶対的な集合と基底ベクトルの相対的な集合を具体例を挙げて以下に説明する。
【0069】
表4に示すように、基底ベクトル候補は13個の基底ベクトルを含み、基底ベクトル表示情報の第1の部分、すなわち基底ベクトルの絶対的な集合は13ビットの長さを示すものとする。
【0070】
【0071】
値1のビットは、基底ベクトルが採用されることを示し、値0のビットは、基底ベクトルが使用されないことを示す。したがって、基底ベクトルの絶対的な集合には、基底ベクトル{0,1,2,5,9,10,12}が含まれる。
【0072】
第2のサブ表示情報によって示される送受信層1の基底ベクトルの相対的な集合は、M=4である長さを有するインデックス集合を示すために使用されてもよく、インデックス集合は、基底ベクトルの絶対的な集合内の基底ベクトルの相対集合の位置を表し、例えば、{0,1,2,3}は、基底ベクトルの絶対的な集合内の基底ベクトルの相対集合{0,1,2,5}が、第1の基底ベクトルの相対的な集合を形成することを示す。同様に、第2の基底ベクトルの相対的な集合は、{1,4,5,6}などのM=4の長さのインデックス集合を示し、インデックス集合は基底ベクトルの絶対的な集合内の基底ベクトル{1,9,10,12}が、第2の基底ベクトルの相対的な集合を形成することを示す。
【0073】
可能な実施では、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトル、および少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの集合を示すために使用される。
【0074】
例えば、2つの送受信層を例にとると、第1のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合に含まれる基底ベクトルの数を示し、第2のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合、第1の基底ベクトルの相対的な集合および第2の基底ベクトルの相対的な集合を示すために使用される。例えば、第1のサブ表示情報は6を示し、第2のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合を示すインデックス集合{0,2,3,5,8,9}を含み、候補基底ベクトル集合における基底ベクトル0,2,3,5,8,9を表し、すなわち、基底ベクトルの絶対的な集合は{0,2,3,5,8,9}である。第1のサブ表示情報は、第1の基底ベクトルの相対的な集合を示すインデックス集合{0,1,2,3}をさらに含み、基底ベクトルの絶対的な集合内の最初の4つの基底ベクトルを示し、すなわち、基底ベクトル{0,2,3,5}を示す。第1のサブ表示情報は、表示第2の基底ベクトルの相対的な集合を示すインデックス集合{1,2,4,5}をさらに含み、基底ベクトルの絶対的な集合内の4つ基底ベクトルを示し、すなわち、基底ベクトル{2,3,8,9}を示す。
【0075】
可能な実施では、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0076】
例えば、2つの送受信層を例にとると、第1のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合に含まれる基底ベクトルの数を示し、第2のサブ表示情報は、第1の基底ベクトルの相対的な集合および第2の基底ベクトルの相対的な集合を示してもよい。例えば、第1のサブ表示情報は6を示し、第2のサブ表示情報は、第1の基底ベクトルの相対的な集合を示すインデックス集合{0,1,2,3}を含み、基底ベクトルの絶対的な集合内の最初の4つの基底ベクトルを示す。第1のサブ表示情報は、第2の基底ベクトルの相対的な集合を示すインデックス集合{1,2,4,5}をさらに含み、インデックス集合は、基底ベクトルの絶対的な集合内の4つの基底ベクトルを表す。
【0077】
可能な実施において、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの集合を示すために使用されると、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトルは、候補基底ベクトルの集合から選択される。候補基底ベクトルの集合に含まれる基底ベクトルは、システムによって事前定義され、第1のサブ表示情報に従って決定される。
【0078】
本明細書における候補基底ベクトル集合は、上記の基底ベクトルの絶対的な集合として理解され得るが、候補基底ベクトル集合に含まれる基底ベクトルは、第2のサブ表示情報によって示されない可能性があるが、システムによって事前定義された基底ベクトルの集合である。その間、システムは、第1のサブ表示情報に従って候補基底ベクトルの集合を決定する。
【0079】
本出願の実施形態において、第1のサブ表示情報が、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数を示すように構成されたことを実施するための以下の実施があり得る
【0080】
(1)第1のサブ表示情報は、
【数17】
ビットを占有し、ここで、N
3は候補基底ベクトルの集合に含まれる基底ベクトルの数である。
【0081】
例えば、システムに13個のサブバンドが存在すると仮定する、すなわち、候補基底ベクトルの集合に含まれる基底ベクトルの数も13であり、その数は
【数18】
に設定され、すなわち、
【数19】
である。第1のサブ表示情報は、CSIの第1の部分で運ばれ、
【数20】
ビット(bits)を占有し、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数を示す。以下の説明を容易にするために、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合における基底ベクトルの数をN
3’で示す。
【0082】
一例として、4ビットの最初のビットを最大数とし、4ビットの最後のビットを最小数とする場合、4ビットが0110である場合、N3’=6である。
【0083】
この場合、第2のサブ表示情報は、ビットマップモードで少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合を示すことができる。一方、第2のサブ表示情報は、各送受信層で使用される基底ベクトルを示すためにも使用される。たとえば、第2のサブ表示情報は2つの部分を含み、2つの部分のうちの1つは1つのビットマップであり、当該ビットマップの1ビットは候補基底ベクトル集合における少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の位置に対応する。具体的には、基底ベクトルの絶対的な集合についての前述の指示方法を参照することができるが、ここでは繰り返さない。他の部分も1つのビットマップであり、ビットマップの1ビットは、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合における各送受信層に使用される基底ベクトルの位置に対応する。例えば、第2のサブ表示情報は、表5に示すようなビットマップであってもよい。
【0084】
【0085】
または、第2のサブ表示情報は少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合を示すために
【数21】
ビットを占有することができる。ここで、
【数22】
は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合における基底ベクトルの数であり、N
3は候補基底ベクトル集合における基底ベクトルの数である。
【0086】
例えば、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトルの集合を示すために
【数23】
bits(ビット)を占有する。
【0087】
(2)第1のサブ表示情報は、
【数24】
ビットを占有し、ここで、
【数25】
は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の合計であり、
【数26】
は少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の最大値である。
【0088】
例えば、
【数27】
、ここで、
【数28】
は、RIがiである場合、端末装置の送受信層0、送受信層1、…、送受信層iに対してシステムが構成する圧縮された基底ベクトルの数
【数29】
、
【数30】
、…、
【数31】
のうちの最大値を表す。
【数32】
、ここで、
【数33】
は、RIがiである場合、端末装置の送受信層0、送受信層1、…、送受信層iに対してシステムが構成する圧縮された基底ベクトルの数
【数34】
、
【数35】
、…、
【数36】
の合計の最大値を表す。
【0089】
システム内に13個のサブバンドが存在すると仮定し、基地局は、上位層シグナリングを介して、端末装置のRI値が表6に従ってそれぞれ異なる値である場合、各送受信層の圧縮された基底ベクトルの数の値Mを構成する。
【0090】
【0091】
表6から、N
3’の最小値は
【数37】
であり、N
3’の最大値
【数38】
であることがわかる。本出願の実施形態において、第1表示情報は、
【数39】
bitsでN
3’の値を示すことができる。例えば、3ビットの最初の1ビットを最大数、3ビットの最後のビットを最小数として、3ビットを010と表示すると、N
3’=7+2=9である。インプリメンテーション(1)と比較して、インプリメンテーション(2)における第1表示情報は、1ビットより少ないビットを占有し、それにより、シグナリングのオーバーヘッドを節約する。
【0092】
さらに、第2のサブ表示情報は、各送受信層で使用される基底ベクトルを示すためにも使用される。
【0093】
可能な実施では、第2のサブ表示情報は
【数40】
ビットを占有する。
【数41】
は各送受信層に使用される基底ベクトルの数である。
【0094】
例えば、第2のサブ表示情報は、送受信層1に使用される基底ベクトルの集合を示す
【数42】
bitsを占める。第2のサブ表示情報は
【数43】
bits表示送受信層2に使用される基底ベクトル集合を占有する。第2のサブ表示情報は、送受信層2に使用される基底ベクトルの集合を示す
【数44】
bitsを占有する。
【0095】
可能な実施では、第2のサブ表示情報は1つのビットマップであり、ビットマップ内の1ビットは、少なくとも2つの送信層に使用される基底ベクトルの集合内の各送受信層に使用される基底ベクトルの位置に対応する。
【0096】
例えば、RI=3である場合、第2のサブ表示情報は、以下の3つのビットマップを通じて送受信層0、送受信層1及び送受信層2がそれぞれ採用する基底ベクトルを示す。送受信層0、送受信層1、送受信層2が採用する基底ベクトルの表示は、それぞれ表7、表8、表9に示す通りである。
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
別の例として、基地局は、上位層シグナリングを介して、端末装置のRI値が表10に従ってそれぞれ異なる値である場合、各送受信層の圧縮された基底ベクトルの数の値Mを構成する。
【0101】
【0102】
N
3’の最小値
【数45】
であり、最大値
【数46】
であり、第1のサブ表示情報は、
【数47】
bitsを通じてN
3’の値を示すことができる。例えば、3ビットの最初の1ビットを最大数、3ビットの最後のビットを最小数として、3ビットが011と示されている場合、N
3’=2+3=5である。
【0103】
同様に、この場合、第2のサブ表示情報は、各送受信層によって採用される基底ベクトルを示すために
【数48】
ビットを占有することができるが、ここでは繰り返されない。
【0104】
別の例として、基地局は、上位層シグナリングを介して、端末装置のRI値が表11に従ってそれぞれ異なる値である場合、各送受信層の圧縮された基底ベクトルの数の値Mを構成する。
【0105】
【0106】
N
3’の最小値
【数49】
であり、最大値
【数50】
であるため、第1のサブ表示情報は、
【数51】
bitsを介してN
3’の値を示し得る。例えば、3ビットの最初の1ビットを最大数、3ビットの最後のビットを最小数として、3ビットが011と示されている場合、N
3’=7+3=10。
【0107】
同様に、この場合、第2のサブ表示情報は、各送受信層によって採用される基底ベクトルを示すために
【数52】
ビットを占有し得るが、ここでは繰り返されない。
【0108】
(3)本出願の実施形態において、少なくとも2つの送受信層のそれぞれが
【数53】
個の基底ベクトルを使用するようにシステムが事前定義するか、またはネットワーク装置が構成する場合、ここで、
【数54】
、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために、
【数55】
ビットを占有する。
【0109】
例えば、システム内に13個のサブバンドが存在すると仮定し、すなわち、候補基底ベクトルの集合に含まれる基底ベクトルの数も13であり、基地局は、上位層シグナリングを介して、端末装置のRI値が表12に従ってそれぞれ異なる値である場合、各送受信層の圧縮された基底ベクトルの数の値Mを構成する。
【0110】
【0111】
表12から、N
3’の最小値
【数56】
、N
3’の最大値
【数57】
であることがわかる。システムが、各送受信層が固定
【数58】
個の圧縮された基底ベクトルを採用するように事前定義または構成する場合、例えば、候補圧縮された基底ベクトルにおける第1および第2の圧縮された基底ベクトルを採用する場合、第1表示情報は、
【数59】
bitsでN
3’の値を示し得る。例えば、2ビットのうち最初のビットを最大数とし、4ビットの最後のビットを最小数とするとする場合、2ビットが11と示される場合、N
3’=7+3+2=11である。インプリメンテーション(1)と比較して、インプリメンテーション(3)における第1のサブ表示情報は、2ビット少なく占有し、それにより、シグナリングのオーバーヘッドを節約する。
【0112】
同様に、この場合、第2のサブ表示情報は、各送受信層によって採用される基底ベクトルを示すために
【数60】
ビットを占有し得るが、ここでは繰り返されない。
【0113】
可能な実施では、RI=1である場合、第2のサブ表示情報が各送受信層によって採用される基底ベクトルを示すために
【数61】
ビットを占有するとき、端末装置は報告しないかもしれない、または、端末装置は指示のために1ビットを採用する。
【0114】
例えば、システム内に13個のサブバンドが存在すると仮定し、3ビットが011と示されている場合、基地局は、上位層シグナリングを介して、端末装置のRI値が表13に従ってそれぞれ異なる値である場合、各送受信層の圧縮された基底ベクトルの数の値Mを構成する。
【0115】
【0116】
RI=1の場合、システム事前定義によれば、端末装置は、CSIの第2の部分において各送受信層によって採用された基底ベクトルを報告しないかもしれない。または、第2のサブ表示情報は、1つのビット値(例えば、0)を使用して、送受信層0によって採用される基底ベクトルを示す。または、第2のサブ表示情報は、表14に示すように1つのビットマップを使用して示す。
【0117】
【0118】
第3のケース:プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームは、基底ベクトルの異なる集合を使用し、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分、またはチャネル状態情報の第2の部分、あるいはチャネル状態情報の第1の部分と第2の部分の両方に位置することができる。この場合、各送受信層について、端末装置は、2L個の圧縮された基底ベクトルをネットワーク装置に送信することができる。
【0119】
可能な実施では、異なるビームに対応する基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数は同じか、または異なり、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分または第2の部分に位置し、基底ベクトル表示情報はビットマップであり、ビットマップの長さは2L*Nであり、ここで、2Lはビームの数であり、Nは候補基底ベクトル集合の数であり、1つの事前構成されたビットは、候補基底ベクトルの集合内の1つの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルの位置に対応する。
【0120】
可能な実施では、異なるビームに対応する基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数は同じか、または異なり、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第2の部分で運ばれ得る。第1のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合におけるK個の基底ベクトルを示すことができ、第2のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合におけるK個の基底ベクトルを示すことができる。
【0121】
例えば、各送受信層について、基底ベクトル表示情報はビットマップであり、ビットマップの長さは2L*Kであり、各ビットは、基底ベクトルの絶対的な集合における1つの基底ベクトルに対応する。例えば、候補基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数はN=13、ビームの数はL=2、第1のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合内の基底ベクトルの数K=5を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、基底ベクトルの絶対的な集合が{0,2,4,5,7}であることを示し、第2のサブ表示情は表15に示すビットマップを採用する基底ベクトルの最初の相対集合を示す。
【0122】
【0123】
表15において、第1行は、送受信層1の第1のビームに対応する基底ベクトルの集合、すなわち基底ベクトルの第1相対的な集合を表す。第1行のビットマップは10111であり、基底ベクトルの絶対的な集合{0,2,4,5,7}に対応する第1の基底ベクトルの相対的な集合{0,4,5,7}である。同様に、第2行は、送受信層1の第2のビームに対応する基底ベクトルの相対的な集合が{2,7}であることを表し、以下同様である。
【0124】
同様に、第2のサブ表示情報は、第2の基底ベクトルの相対的な集合を示すために、表16に示されるビットマップを採用する。
【0125】
【0126】
表16において、第1行は、送受信層2の第1のビームに対応する基底ベクトル集合、すなわち第1の基底ベクトルの相対的な集合を表す。第1行のビットマップは11100であり、基底ベクトルの絶対的な集合{0,2,4,5,7}に対応する第1の基底ベクトルの相対的な集合は{0,2,4}である。同様に、第2行は、送受信層2の第2のビームに対応する第2の基底ベクトルの相対的な集合が{2,4,7}であることを表す。このように類推することができる。
【0127】
可能な実施では、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第2の部分で運ばれ得る。第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示し、第2のサブ表示情報は、各送受信層の各ビームに対応する基底ベクトル集合を示す。
【0128】
例えば、各送受信層について、第2のサブ表示情報は、1つの基底ベクトル集合表示情報および1つのビットマップを含む。例えば、候補基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数はN=13、ビームの数はL=2、第1のサブ表示情報は、送受信層1に使用される基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数K1=5、送受信層2に使用される基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数K2=3であることを示す。第2のサブ表示情報は、送受信層1に使用される基底ベクトル集合が{0,2,4,5,7}であり、送受信層2の基底ベクトル集合が{3,7,10}であることを示す。第2のサブ表示情報は、送受信層1の基底ベクトルの集合を示すために、表17に示される2L*K1ビットマップを含む。
【0129】
【0130】
表17において、第1行は、送受信層1の第1のビームに対応する基底ベクトルの集合が基底ベクトル{0,4,5,7}であることを表し、第2行は、送受信層1の第2のビームに対応する基底ベクトル集合が基底ベクトル{2,7}であることを表す。このように類推する。
【0131】
第2のサブ表示情報は、送受信層2の基底ベクトルの集合を示すために、表18に示されるような2L*K1ビットマップをさらに含む。
【0132】
【0133】
表18において、第1行は、送受信層2の第1のビームに対応する基底ベクトルの集合が基底ベクトル{3,7,10}であることを表し、第2行は、送受信層2の第2のビームに対応する基底ベクトル集合が基底ベクトル{7,10}であることを表す。このように類推する。
【0134】
可能な実施では、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は、チャネル状態情報の第2の部分で運ばれ得る。第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する各ビームにそれぞれ対応する基底ベクトルの集合の数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、各送受信層の各ビームに対応する基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0135】
例えば、候補基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数はN=13、ビームの数L=2である。第1のサブ表示情報は、送受信層1の2L=4ビームにそれぞれ対応する基底ベクトルの集合内の基底ベクトルの数が{2,4,3,2}であることを示し、送受信層2の2L=4ビームにそれぞれ対応する基底ベクトル集合における基底ベクトルの数が{2,2,2,3}であることを示す。第2のサブ表示情報は、送受信層1の4つのビームにそれぞれ対応する基底ベクトル集合が{0,1}、{1,3,4,5}、{0,5,7}、{2,8,11}であり、送受信層2の4つのビームにそれぞれ対応する基底ベクトル集合が{2,3}、{9,10}、{8,11}、{6,9,11}であることを示す。送受信層2の第2のビームを例にとると、第1のサブ表示情報は、ビームに対応する基底ベクトル集合内の基底ベクトルの数が2であることを示し、第2のサブ表示情報は、ビームに対応する基底ベクトル集合が候補基底ベクトル内の基底ベクトル{9,10}であることを示す。他のビームの基底ベクトルも同様である。
【0136】
本出願の実施形態では、端末装置は、第1のケースから第3のケースのいずれかに従って、基底ベクトル表示情報をネットワーク装置に送信して、ネットワーク装置にプリコーディングマトリックスの圧縮された基底ベクトルを取得するように通知することができる。ネットワーク装置および端末装置は、プリコーディングマトリックスの取得された係数を事前に指定するか、システムがプリコーディングマトリックスの係数を事前定義する。たとえば、事前定義された構成情報は、プリコーディングマトリックスの係数も示す。このとき、端末装置は、プリコーディングマトリックスの係数をネットワーク装置に送信しない場合があり、デフォルトでは、ネットワーク装置はプリコーディングマトリックスの係数を知っている。例えば、ネットワーク装置および端末装置は、プリコーディングマトリックスの係数を事前に指定する。
【0137】
ネットワーク装置がプリコーディングマトリックスの重み付けされるべき係数を取得できない場合、例えば、システムがプリコーディングマトリックスの係数を事前定義せず、使用される係数の数が第1の所定値よりも少ない場合、第1の所定値は、例えば、少なくとも1つのビームの数と、圧縮された基底ベクトル内の基底ベクトルの数の積であり得る。2L個のビームとM個の基底ベクトルを含む圧縮された基底ベクトルを例にとると、第1の所定値が2L*M、つまり使用される係数の数K0が2L*Mより小さい場合、ネットワーク装置は圧縮しようとするプリコーディングマトリックスの係数を知ることができない。
【0138】
これを考慮して、本出願の実施形態では、端末装置はまた、プリコーディングマトリックスの係数をネットワーク装置に通知することができ、例えば、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、ゼロ係数表示情報を含むことができ、ネットワーク装置に通知することができる。また、すべてのサブバンドに対応するすべての係数で0として使用される係数を示すゼロ係数表示情報を含む。別の例では、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、すべてのサブバンドに対応するすべての係数で非ゼロ値として使用される係数を示す非ゼロ係数表示情報も含み得る。
【0139】
プリコーディングマトリックスが同じまたは異なる基底ベクトルの集合を使用して少なくとも2つの送受信層をマッピングする場合、および複数のビームが同じまたは異なる基底ベクトルの集合を使用する場合に応じて、ゼロ係数表示情報または非ゼロ係数表示情報も異なっていてもよい。これについては、以下で具体的に説明する。
【0140】
プリコーディングマトリックスによってマッピングされた2つの送受信層のそれぞれの2L個のビームが同じ基底ベクトルの集合を使用する場合、各送受信層について、端末装置はK0<2L*Mの基底ベクトルをネットワーク装置に送信し、プリコーディングマトリックスの圧縮された基底ベクトルを形成する。この場合、各送受信層に対応する係数と基底ベクトル表示情報をネットワーク装置に送信する必要がある。基底ベクトル表示情報をネットワーク装置に送信することは、第1のケースから第3のケースで提供される送信方法と同じであり、具体的には、第1のケースから第3のケースで提供される送信方法が参照される。
【0141】
可能な実施では、プリコーディングマトリックスの係数は、含まれる2L*M個の係数の係数マトリックスであり、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内のゼロ係数の位置を示すために使用されてもよい。これにより、係数マトリックスの位置に対応する係数がゼロ係数であり、あるいは、非ゼロ係数表示情報は、係数マトリックスにおける非ゼロ係数の位置を示すために使用され、係数マトリックスにおける当該位置に対応する係数は非ゼロ係数であると決定される。係数マトリックスは、システムによって事前定義されるか、端末装置によってネットワーク装置に送信されるマトリックスである。ゼロ係数表示情報または非ゼロ係数表示情報は、以下の方法で実現することができる。
【0142】
可能な実施では、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内のゼロ係数の行位置および列位置の少なくとも1つを示すために使用され、例えば、ゼロ係数表示情報は、所定の係数マトリックス内の各ゼロ係数のインデックスを示し、そのサイズは(2L*M-K0)*log2(2L*M)ビットである。さらに、ゼロ係数表示情報はビットマップであってもよく、ビットマップ内の1つの所定ビットは、インデックスによって示される行における対応するゼロ係数の列位置または列における行位置である。例えば、ゼロ係数表示情報は2L*Mビットであり、値1のビットは、インデックスで示される行のゼロ係数の位置または列の位置、つまり所定の係数マトリックス内の正確な位置を示すために使用される。
【0143】
可能な実施では、システムはビームのゼロ係数集合を事前定義することができ、ビームのゼロ係数集合は、説明を容易にするためにゼロ係数ビーム集合と呼ばれる。システムは、基底ベクトルのゼロ係数集合を事前定義することもでき、基底ベクトルのゼロ係数集合は、説明を容易にするためにゼロ係数基底ベクトル集合と呼ばれる。ゼロ係数ビーム集合は、所定の係数マトリックスの行によって示される係数に対応し、ゼロ係数基底ベクトル集合は、所定の係数マトリックスの列によって示される係数に対応する。例えば、次の所定の係数マトリックスは、2Lビームに対応するすべての係数である。
【0144】
【0145】
ゼロ係数ビーム集合は、行の破線で示される係数の集合であり、ゼロ係数の基底ベクトルの集合は、列の破線で示される係数の集合である。もちろん、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合は、端末装置によってネットワーク装置に送信されてもよく、これは、本出願の実施形態に限定されない。
【0146】
同様に、システムはビームの非ゼロ係数集合を事前定義することができ、ビームの非ゼロ係数集合は、説明を容易にするために非ゼロ係数ビーム集合と呼ばれる。システムは、基底ベクトルの非ゼロ係数集合を事前定義することもでき、基底ベクトルの非ゼロ係数集合は、説明を容易にするために非ゼロ係数基底ベクトル集合と呼ばれる。非ゼロ係数ビーム集合は、所定の係数マトリックスの行によって示される係数に対応し、非ゼロ係数基底ベクトル集合は、所定の係数マトリックスの列によって示される係数に対応する。ゼロ係数ビーム集合と同様に、上記ゼロ係数ビーム集合を例にとると、非ゼロ係数ビーム集合は、行の破線で示される以外の係数集合であり、非ゼロ係数基底ベクトル集合は、列の破線の表示以外の係数集合である。もちろん、非ゼロ係数ビーム集合および非ゼロ係数基底ベクトル集合は、端末装置によってネットワーク装置に送信されてもよく、これは、本出願の実施形態に限定されない。
【0147】
システムがゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合を事前定義する場合、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合におけるゼロ係数の位置、すなわち係数マトリックスのゼロ係数の行位置と列位置を示す。可能な実施では、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合内のゼロ係数のインデックスである。例えば、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数基底ベクトル集合におけるゼロ係数のインデックス{1,M-1}およびゼロ係数ビーム集合におけるゼロ係数のインデックス{1}を含み、ゼロ係数表示情報が示す係数は、下式の破線枠内の係数である。
【0148】
【0149】
破線の領域では、ゼロ係数の位置、すなわち、4L+M-2の位置が示されている。もちろん、ゼロ係数表示情報は、破線の領域内の対応する位置にある係数がゼロ係数であることを示す、すなわち4L+M-2ビットを含むビットマップであってもよい。
【0150】
同様に、可能な実施では、非ゼロ係数表示情報は、第2のビットマップおよび第3のビットマップを含む。第2のビットマップは、非ゼロ係数ビーム集合および非ゼロ係数基底ベクトル集合を示すために使用され、2L+Mビットを含む。ここでMビットは非ゼロ係数基底ベクトル集合を示すために使用され、基底ベクトル インデックス{0,2,3,…,M-2}に対応するビットは1に設定される。2Lビットは非ゼロ係数基底ベクトル集合を示すために使用される。ゼロ係数ビーム集合であり、ビームインデックス{0、2、3、…、2L-1}に対応するビットが1に設定されている。したがって、非ゼロ係数表示情報が示す非ゼロ係数範囲は、下式の破線枠外部の係数である。
【0151】
【0152】
さらに、第3のビットマップは、第2のビットマップによって示される非ゼロ係数の行の列位置および列の行位置の少なくとも1つを示すように構成された。例えば、第3のビットマップは2LM-(4L+M-2)ビットを使用して、破線の領域外の対応する位置にある係数が非ゼロ係数であることを示する。
【0153】
可能な実施では、係数マトリックス内の複数の行係数内の行係数の一部は、使用するために事前定義されている。例えば、ビームの強弱の関係に従って、システムはゼロ係数ビーム集合が最後のL0ビームに対応するゼロ係数ビーム集合であることを事前に定義する。端末装置は、このゼロ係数ビーム集合をネットワーク装置に送信しなくてもよい。ゼロ係数表示情報は、L0ビームに対応するゼロ係数ビーム集合のゼロ係数を示すために使用される。例えば、ゼロ係数表示情報は、L0*Mビットマップであり、例えば、最も弱いL0=2のビームは、以下の式のようにビーム1およびビーム2L-1であると仮定される。ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数の位置、すなわち次の式の破線に含まれる係数を示すために2Mビットを含むことができる。
【0154】
【0155】
可能な実施では、システムは、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合の交差位置における係数がゼロ係数であることを事前に定義する。理解を容易にするために、次の式が参照される。
【0156】
【0157】
上式において、ゼロ係数ビーム集合は、ビーム1に対応するゼロ係数ビーム集合であり、ゼロ係数基底ベクトル集合は、基底ベクトル1および基底ベクトルM-1に対応するゼロ係数基底ベクトル集合である。ゼロ係数ビーム集合とゼロ係数基底ベクトル集合の交差位置の係数は、
【数67】
および
【数68】
であり、
【数69】
および
【数70】
はゼロ係数である。ここで、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数が配置されているゼロ係数ビームの集合とゼロ係数基底ベクトルの集合を示すために使用される。また、上式において、破線はゼロ係数ビーム集合とゼロ係数基底ベクトル集合を示している。
【0158】
可能な実施では、システムは、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合の交差位置における係数がゼロ係数であることを事前に定義する。同時に、ビームの強弱の関係に従って、システムは最後のL0ビームに対応するゼロ係数ビーム集合を事前定義する。ここで、端末装置は、このゼロ係数ビーム集合をネットワーク装置に送信しなくてもよい。
【0159】
可能な実施において、システムは、ゼロ係数ビーム集合およびゼロ係数基底ベクトル集合の交差位置での係数がゼロ係数であることを事前に定義する。同時に、基底ベクトルの強弱の関係に従って、システムは、最後のS0基底ベクトルに対応するゼロ係数基底ベクトル集合を事前定義する。ここで、端末装置は、このゼロ係数基底ベクトル集合をネットワーク装置に送信しなくてもよい。
【0160】
本出願の実施形態では、ステップS102において、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、少なくとも1つの広帯域振幅係数をさらに運ぶことができ、説明を容易にするために、以下、少なくとも1つの広帯域振幅係数を広帯域振幅係数のグループと呼び、広帯域振幅係数のグループ内の1つの広帯域振幅係数は、コードブックの1つの圧縮された基底ベクトルに対応する。
【0161】
式(1)によって示されるコードブックを参照し続けると、式(1)の係数マトリックス
【数71】
は、様々な定量化手法を採用することができ、1つの可能な定量化手法では、
【数72】
は式(4)に示される定量化手法を表すことができる。
【0162】
【0163】
式(4)において、マトリックス
【数74】
の対角要素によって構成される集合、すなわち
【数75】
は、コードブックの広帯域振幅係数の集合と呼ばれるか、または広帯域振幅係数のグループとして使用されてもよい。1つの圧縮された基底ベクトルi(i=0,1,…,M-1)は、広帯域振幅係数のグループ内の1つの広帯域振幅係数
【数76】
に対応する。1つの圧縮された基底ベクトルi(i=0,1,…,M-1)も、位相係数のグループ、例えば、
【数77】
に対応することができる。
【0164】
可能な実施では、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、少なくとも1つの差分振幅係数をさらに運ぶことができ、説明を容易にするために、少なくとも1つの差分振幅係数は、差分振幅係数のグループと呼ばれる。差分振幅係数のグループ内の1つの差分振幅係数は、上記広帯域振幅係数のグループ内の1つ広帯域振幅係数の差分係数に対応する。
【0165】
式(4)を参照し続けると、本明細書における差分振幅係数のグループは
【数78】
であり、1つの差分振幅係数は、1つの広帯域振幅係数
【数79】
の差分係数に対応する。
【0166】
要約すると、本出願の実施形態において、端末装置によってネットワーク装置に送信されるチャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含むことにより、端末装置がプリコーディングマトリックスの係数を圧縮する場合に採用された圧縮された基底ベクトルを示し、こうして、ネットワーク装置は、圧縮された基底ベクトル、プリコーディングマトリックス内の直交ビームおよびプリコーディングマトリックスの係数に基づいてすべてのサブバンドによって使用されたプリコーディングマトリックスを決定し、端末によって報告されたチャネル状態を判断するために、受信したチャネル状態情報を解析できる。
【0167】
本出願の実施形態によって提供される装置は、本明細書の添付図面と併せて以下に紹介される。
【0168】
図2を参照すると、同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態は、端末装置をさらに提供する。当該端末装置は、メモリ201、プロセッサ202、および送受信機203を含む。メモリ201および送受信機203は、バスインターフェースを介してプロセッサ202(
図2はこれを例として取り上げる)と接続されてもよいし、または。特定の接続線を介してプロセッサ202と接続されてもよい。送受信機203は、プロセッサ202の制御下で情報を送信するように構成された。メモリ201は、プログラムを格納するために使用され得る。プロセッサ202は、メモリ201内のプログラムを読み出して、以下の処理を実行する。
【0169】
前記プロセッサ202は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた圧縮された基底ベクトルは、プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築するように構成され、
チャネル状態情報をネットワーク装置に送信し、ここで、チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、基底ベクトル表示情報は、圧縮された基底ベクトルを示すように構成される。
【0170】
任意選択で、プロセッサ202は、ネットワーク装置からの構成情報または事前定義された構成情報に基づき、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、ここで、構成情報は、圧縮された基底ベクトルの数、チャネル状態情報に対応するサブバンドの数、およびプリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数の少なくとも1つを示すために使用される。
【0171】
任意選択で、基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、第1のビットマップの1ビットは、候補基底ベクトルの集合における圧縮された基底ベクトルの1つの基底ベクトルの位置に対応し、または、基底ベクトル表示情報は、候補基底ベクトルの集合における圧縮された基底ベクトルに含まれる各基底ベクトルのインデックスである。
【0172】
任意選択で、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される。
【0173】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層が、同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分に配置され、
または、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報はチャネル状態情報の第2の部分に配置され、
または、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分の両方に配置され、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される。
【0174】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は第2の部分で運ばれる。
【0175】
ここで、
第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層の一部に対応する圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のその一部送受信層以外の残りの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルを示すために使用される。または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0176】
任意選択で、前記第1のサブ表示情報が、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報が、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される場合、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合内の基底ベクトルは、前記候補基底ベクトル集合から選択され、前記候補基底ベクトル集合内の基底ベクトルは、システムによって事前定義され、前記第1のサブ表示情報に基づいて決定される。
【0177】
任意選択で、前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用される場合、
前記第1のサブ表示情報は、
【数80】
ビットを占有し、ここで、N
3は前記候補基底ベクトル集合における基底ベクトルの数であり、または、前記第1のサブ表示情報は、
【数81】
ビットを占有し、ここで、
【数82】
は前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の合計であり、
【数83】
は前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の最大値である。
【0178】
任意選択で、システムが事前定義するか、またはネットワーク装置が、少なくとも2つの送受信層のそれぞれが
【数84】
基底ベクトルを使用するように構成する場合、前記
【数85】
、前記第1のサブ表示情報は、
【数86】
ビットを占有する。
【0179】
任意選択で、前記第2のサブ表示情報は、第3の部分および第4の部分を含む。ここで、前記第3部分は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。前記第3部分はビットマップであり、または、前記第3部分は、
【数87】
ビットを占有する。前記1つのビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合における前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の位置に対応する。
【数88】
は前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合における基底ベクトルの数であり、前記第4部分は、各送受信層に使用される基底ベクトルを示すために使用される。前記第2のサブ表示情報はさらに別のビットマップであり、または、前記第4部分は、
【数89】
ビットを占有し、前記別のビットマップの1ビットは、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合における各送受信層に使用される基底ベクトルの位置に対応する。
【数90】
は各送受信層に使用される基底ベクトルの数である。
【0180】
任意選択で、前記第4部分が
【数91】
が各送受信層に使用される基底ベクトルを示すビットを占有し、1つの送受信層がある場合、前記第4部分は各送受信層に使用される基底ベクトルを示すために1ビットを採用し、または、システムは、端末が各送受信層に使用される基底ベクトルを報告しないように事前定義する。
【0181】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分または第2の部分に位置し、基底ベクトル表示情報はビットマップであり、ビットマップの長さは2L*Nであり、ここで、2Lはビームの数であり、Nは候補基底ベクトル集合の数であり、1つの事前構成されたビットは、候補基底ベクトルの集合内の1つの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルの位置に対応する。
【0182】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は第2の部分で運ばれ、ここで、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合におけるK個の基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合のK個の基底ベクトルを示すように構成され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合の数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれの各ビームに対応する基底ベクトル集合を示すために使用され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する各ビームにそれぞれ対応する基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれの各ビームに対応する基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0183】
任意選択で、プロセッサ202は、ネットワーク装置からの構成情報に基づき前記圧縮された基底ベクトルを決定し、前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームは、同じ基底ベクトル集合を使用し、前記各送受信層使用された係数の数が第1の所定値よりも小さい場合、前記チャネル状態情報は、ゼロ係数表示情報或またはゼロ係数表示情報をさらに運び、ここで、前記ゼロ係数表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用されるゼロ係数を示すために使用され、前記ゼロ係数は、前記プリコーディングマトリックスの複数の係数において0として使用される係数であり、非ゼロ係数表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される非ゼロ係数を示すために使用され、非ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において非ゼロ値として使用される係数である。
【0184】
任意選択で、第1の所定値は、少なくとも1つのビームの数と圧縮された基底ベクトル内の基底ベクトルの数の積である。
【0185】
任意選択で、複数の係数は、所定の係数マトリックスであり、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内のゼロ係数の位置を示すために使用され、または、非ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内の非ゼロ係数の位置を示すために使用される。
【0186】
任意選択で、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックスにおけるゼロ係数のインデックスを含み、インデックスは、係数マトリックスにおけるゼロ係数の行位置または列位置を示すために使用され、または、非ゼロ係数表示情報は第2のビットマップおよび第3のビットマップを含み、ここで、第2のビットマップは、係数マトリックスにおけるすべての非ゼロ係数の行位置または列位置を示すために使用され、第3のビットマップは、第2のビットマップによって示される各非ゼロ係数の行位置における列位置または列位置における行位置を示すために使用される。
【0187】
任意選択で、ゼロ係数表示情報は、第4のビットマップをさらに含み、第4ビットマップの1ビットは、1つのゼロ係数のインデックスによって示される行における列位置および列における行位置の少なくとも1つに対応する。
【0188】
任意選択で、係数マトリック係数マトリックス内の列係数と行係数との交差位置における係数はゼロ係数であり、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数が位置する行係数および列係数を示すように構成される。
【0189】
任意選択で、プリコーディングマトリックスが係数マトリックス内の複数の行係数の行係数の一部を使用することが事前に定義され、ゼロ係数表示情報報が係数マトリックス内の行係数の一部のゼロ係数を示すように構成される。
【0190】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの広帯域振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの広帯域振幅係数は、コードブック内の1つの圧縮された基底ベクトルに対応する。
【0191】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの差分振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの差分振幅係数は、1つの広帯域振幅係数の差分係数に対応する。
【0192】
ここで、
図2において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスおよびブリッジを含み得、特に、プロセッサ202によって表される1つ以上のプロセッサの様々な回路およびメモリ201によって表されるメモリをリンクし得る。さらに、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などのさまざまな他の回路をリンクすることができ、これらはすべて当技術分野でよく知られており、したがって、本明細書では再度さらに説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機203は、複数の要素であり得る、すなわち、送信機および受信機を含み得、伝送媒体を介して他の様々なデバイスと通信するためのユニットを提供する。プロセッサ202は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ201は、プロセッサ202が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0193】
図3を参照すると、同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態は端末装置を提供する。当該端末装置は、決定ユニット301および送信ユニット302を含む。ここで、前記決定ユニットは、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定するように構成され、圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた圧縮された基底ベクトルは、プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築するように構成される。前記送信ユニットは、チャネル状態情報をネットワーク装置に送信し、ここで、チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、基底ベクトル表示情報は、圧縮された基底ベクトルを示すように構成される。
【0194】
任意選択で、決定ユニット301は、ネットワーク装置からの構成情報または事前定義された構成情報に基づき、前記プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルを決定し、ここで、前記構成情報は、前記圧縮された基底ベクトルの数と、前記チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、前記プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用される。
【0195】
任意選択で、基底ベクトル表示情報は第1のビットマップであり、第1のビットマップの11ビットは、候補基底ベクトルの集合における圧縮された基底ベクトルの1つの基底ベクトルの位置に対応する。または、基底ベクトル表示情報は、候補基底ベクトルの集合における圧縮された基底ベクトルに含まれる各基底ベクトルのインデックスである。
【0196】
任意選択で、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される。
【0197】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層が、同じ圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分に配置され、または、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報はチャネル状態情報の第2の部分に配置され、または、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分の両方に配置され、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分および第2の部分のうちの少なくとも1つに配置される。
【0198】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームが、同じ基底ベクトル集合を使用し、少なくとも2つの送受信層の異なる送受信層が異なる圧縮された基底ベクトルを使用する場合、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は第2の部分で運ばれ、ここで、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層の一部に対応する圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のその一部送受信層以外の残りの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルを示すために使用され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される;または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0199】
任意選択で、前記第1のサブ表示情報が、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、前記第2のサブ表示情報が、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合を示すために使用される場合、前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合内の基底ベクトルは、前記候補基底ベクトル集合から選択され、前記候補基底ベクトル集合内の基底ベクトルは、システムによって事前定義され、前記第1のサブ表示情報に基づいて決定される。
【0200】
任意選択で、前記第1のサブ表示情報は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用される場合、前記第1のサブ表示情報は
【数92】
ビットを占有し、ここで、N
3は前記候補基底ベクトル集合における基底ベクトルの数であり、または、前記第1のサブ表示情報は
【数93】
ビットを占有し、ここで、
【数94】
は前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の合計であり、
【数95】
は前記少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトルの数の最大値である。
【0201】
任意選択で、システムが事前定義するか、またはネットワーク装置が、少なくとも2つの送受信層のそれぞれが
【数96】
個の基底ベクトルを使用するように構成する場合、前記
【数97】
、前記第1のサブ表示情報は、
【数98】
ビットを占有する。
【0202】
任意選択で、前記第2のサブ表示情報は、第3の部分および第4の部分を含む。ここで、前記第3部分は、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合を示すために使用される。前記第3部分はビットマップであり、または、前記第3部分は、
【数99】
ビットを占有し、前記1つのビットマップの1ビットは、前記候補基底ベクトル集合における前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合の位置に対応する。
【数100】
は前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合における基底ベクトルの数であり、前記第4部分は、各送受信層に使用される基底ベクトルを示すために使用される。前記第2のサブ表示情報はさらに別のビットマップであり、または、前記第4部分は
【数101】
ビットを占有し、前記別のビットマップの1ビットは、前記少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合における各送受信層に使用される基底ベクトルの位置に対応する。
【数102】
は各送受信層に使用される基底ベクトルの数である。
【0203】
任意選択で、前記第4部分が各送受信層に使用される基底ベクトルを示す
【数103】
ビットを占有し、1つの送受信層がある場合、前記第4部分は各送受信層に使用される基底ベクトルを示すために1ビットを採用し、または、システムは、端末が各送受信層に使用される基底ベクトルを報告しないように事前定義する。
【0204】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、チャネル状態情報の第1の部分または第2の部分に位置し、基底ベクトル表示情報はビットマップであり、ビットマップの長さは2L*Nであり、ここで、2Lはビームの数であり、Nは候補基底ベクトル集合の数であり、1つの事前構成されたビットは、候補基底ベクトルの集合内の1つの送受信層に対応する圧縮された基底ベクトルの位置に対応する。
【0205】
任意選択で、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビーム内の異なるビームが、基底ベクトルの異なる集合を使用する場合、基底ベクトル表示情報は、第1のサブ表示情報および第2のサブ表示情報を含み、第1のサブ表示情報は第1の部分で運ばれ、第2のサブ表示情報は第2の部分で運ばれ、ここで、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層に使用される基底ベクトル集合におけるK個の基底ベクトルを示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合のK個の基底ベクトルを示すように構成され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される基底ベクトル集合の数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれの各ビームに対応する基底ベクトル集合を示すために使用され、または、第1のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する各ビームにそれぞれ対応する基底ベクトル集合の基底ベクトルの数を示すために使用され、第2のサブ表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれの各ビームに対応する基底ベクトル集合を示すために使用される。
【0206】
任意選択で、決定ユニット301は、ネットワーク装置からの構成情報に従って圧縮された基底ベクトルを決定することができる。プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに対応する少なくとも1つのビームは、同じ基底ベクトル集合を使用し、各送受信層使用された係数の数は、第1の所定値よりも少ない場合、チャネル状態情報は、ゼロ係数表示情報或またはゼロ係数表示情報をさらに運び、ここで、ゼロ係数表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用されるゼロ係数を示すために使用され、ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において0として使用される係数である。非ゼロ係数表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される非ゼロ係数を示すために使用され、非ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において非ゼロ値として使用される係数である。
【0207】
任意選択で、第1の所定値は、少なくとも1つのビームの数と圧縮された基底ベクトル内の基底ベクトルの数の積である。
【0208】
任意選択で、複数の係数は、所定の係数マトリックスであり、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内のゼロ係数の位置を示すために使用され、または、非ゼロ係数表示情報は、係数マトリックス内の非ゼロ係数の位置を示すために使用される。
【0209】
任意選択で、ゼロ係数表示情報は、係数マトリックスにおけるゼロ係数のインデックスを含み、インデックスは、係数マトリックスにおけるゼロ係数の行位置または列位置を示すために使用され、または、非ゼロ係数表示情報は第2のビットマップおよび第3のビットマップを含み、ここで、第2のビットマップは、係数マトリックスにおけるすべての非ゼロ係数の行位置または列位置を示すために使用され、第3のビットマップは、第2のビットマップによって示される各非ゼロ係数の行位置における列位置または列位置における行位置を示すために使用される。
【0210】
任意選択で、ゼロ係数表示情報は、第4のビットマップをさらに含み、第4ビットマップの1ビットは、1つのゼロ係数のインデックスによって示される行における列位置および列における行位置の少なくとも1つに対応する。
【0211】
任意選択で、係数マトリック係数マトリックス内の列係数と行係数との交差位置における係数はゼロ係数であり、ゼロ係数表示情報は、ゼロ係数が位置する行係数および列係数を示すように構成される。
【0212】
任意選択で、プリコーディングマトリックスが係数マトリックス内の複数の行係数の行係数の一部を使用することが事前に定義され、ゼロ係数表示情報報が係数マトリックス内の行係数の一部のゼロ係数を示すように構成される。
【0213】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの広帯域振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの広帯域振幅係数は、コードブック内の1つの圧縮された基底ベクトルに対応する。
【0214】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの差分振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの差分振幅係数は、1つの広帯域振幅係数の差分係数に対応する。
【0215】
端末装置の決定ユニット301および送信ユニット302のエンティティ装置は、
図2のプロセッサ202または送受信機203に対応することができ、当該端末装置は、
図1に示される実施形態によって提供される方法を実行するために使用され得る。そのため、当該装置のすべての機能モジュールによって実施できる機能などは、
図1に示す実施形態の説明を参照することができ、ここでは説明が省略されている。
【0216】
図4を参照すると、同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態はネットワーク装置をさらに提供する。当該ネットワーク装置は、メモリ401、プロセッサ402、および送受信機403を含む。メモリ401および送受信機403は、バスインターフェースを介してプロセッサ402に接続されてもよい(
図4はこれを例として取り上げる)、または特別な接続線を介してプロセッサ402に接続されてもよい。送受信機403は、プロセッサ402の制御下で情報を送信するように構成される。
【0217】
メモリ401は、プログラムを格納するために使用され得る。プロセッサ402を使用して、メモリ401内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行することができる。
【0218】
前記プロセッサ402は、端末装置からチャネル状態情報を受信し、ここで、チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を含み、基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、圧縮された基底ベクトルは、候補基底ベクトル集合に属し、ここで、プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた圧縮された基底ベクトルは、プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築するように構成され、
圧縮された基底ベクトルに基づき、チャネル状態情報を解析する。
【0219】
任意選択で、プロセッサ402はさらに、構成情報を端末装置に送信するように構成される。ここで、構成情報は、圧縮された基底ベクトルの数と、チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用される。
【0220】
任意選択で、チャネル状態情報は、ゼロ係数表示情報或またはゼロ係数表示情報をさらに運び、ここで、ゼロ係数表示情報は、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用されるゼロ係数を示すために使用され、ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において0として使用される係数である。非ゼロ係数表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される非ゼロ係数を示すために使用され、非ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において非ゼロ値として使用される係数である。
【0221】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの広帯域振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの広帯域振幅係数は、コードブック内の1つの圧縮された基底ベクトルに対応する。
【0222】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの差分振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの差分振幅係数は、1つの広帯域振幅係数の差分係数に対応する。
【0223】
ここで、
図4において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスおよびブリッジを含み得、特に、プロセッサ402によって表される1つ以上のプロセッサの様々な回路およびメモリ401によって表されるメモリをリンクし得る。さらに、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などのさまざまな他の回路をリンクすることができ、これらはすべて当技術分野でよく知られており、したがって、本明細書では再度さらに説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機403は、複数の要素であり得る、すなわち、送信機および受信機を含み得、伝送媒体を介して他の様々なデバイスと通信するためのユニットを提供する。プロセッサ402は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ401は、プロセッサ402が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0224】
図5を参照すると、同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態はネットワーク装置を提供する。当該ネットワーク装置は、受信ユニット501および解析ユニット502を含む。前記受信ユニットは、端末装置からチャネル状態情報を受信するように構成される。ここで、チャネル状態情報は、基底ベクトル表示情報を受信するために使用され、基底ベクトル表示情報は、プリコーディングマトリックス内の圧縮された基底ベクトルに使用され、圧縮された基底ベクトルは候補基底ベクトル集合に属し、ここで、プリコーディングマトリックスの係数によって重み付けされた圧縮された基底ベクトルは、プリコーディングマトリックスの周波数領域特性を構築するように構成される。解析ユニットは、圧縮された基底ベクトルに基づき、チャネル状態情報を解析するように構成される。
【0225】
任意選択で、構成情報を端末装置に送信するように構成される送信ユニット503がさらに含まれる。ここで、構成情報は、圧縮された基底ベクトルの数と、チャネル状態情報に対応するサブバンドの数と、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた各送受信層にそれぞれ対応するビームの数とのうちの少なくとも1つを示すために使用される。
【0226】
任意選択で、チャネル状態情報は、ゼロ係数表示情報または非ゼロ係数表示情報をさらに運ぶ。ここで、ゼロ係数表示情報は、プリコーディングマトリックスによってマッピングされた少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用されるゼロ係数を示すために使用され、ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において0として使用される係数である。非ゼロ係数表示情報は、少なくとも2つの送受信層のそれぞれに使用される非ゼロ係数を示すために使用され、非ゼロ係数は、プリコーディングマトリックスの複数の係数において非ゼロ値として使用される係数である。
【0227】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの広帯域振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの広帯域振幅係数は、コードブック内の1つの圧縮された基底ベクトルに対応する。
【0228】
任意選択で、チャネル状態情報は、少なくとも1つの差分振幅係数をさらに運ぶ。ここで、1つの差分振幅係数は、1つの広帯域振幅係数の差分係数に対応する。
【0229】
当該ネットワーク装置の受信ユニット、解析ユニット、および送信ユニットに対応するエンティティ装置は、
図4のプロセッサ402または送受信機403であり、当該ネットワーク装置は、
図1に示す実施形態によって提供される方法を実行する。そのため、当該装置のすべての機能モジュールによって実施できる機能などは、
図1に示す実施形態の説明を参照することができ、ここでは説明は省略される。
【0230】
同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態は、コンピュータ命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ上で実行されるとき、コンピュータ命令は、コンピュータに
図1に示す方法を実行させる。
【0231】
特定の実装プロセスでは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ユニバーサルシリアルバスフラッシュドライブ(Universal Serial Bus flash drive,USB)、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスクまたは光ディスク、およびプログラムコードを格納できるその他の記憶媒体を含む。
【0232】
本出願の実施形態によって提供されるチャネル状態を送信または受信する方法は、5Gシステムなどの無線通信システムに適用することができる。ただし、適用可能な通信システムには、5Gシステムまたはその進化型システム、および直交周波数分割多重方式(orthogonal frequency division multiplexing,OFDM)に基づくシステム、DFT-S-OFDM(DFT-Spread OFDM、DFT 拡張 OFDM)に基づくシステムeLTE(Evolved Long Term Evolution)に基づくシステム、および新しいネットワーク機器システムなどが含まれるが、これらに限定されない。実際の応用では、前述のデバイス間の接続は、ワイヤレス接続または有線接続であり得る。
【0233】
上述の通信システムは、複数の端末装置を含むことができ、ネットワーク装置は、複数の端末装置と通信(シグナリングの送信またはデータの送信)することができることに留意されたい。本出願の実施形態に関与する端末装置は、音声および/またはデータ接続をユーザに提供する装置、無線接続機能を備えたハンドヘルド装置、または無線モデムに接続された他の処理装置であり得る。無線ユーザ機器は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができる。端末機器は、携帯電話(または「セルラー電話」と呼ばれる)および携帯端末を備えるなどのモバイル端末であり得る。例えば、携帯、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイルデバイスであり、ワイヤレスアクセスネットワークと言語および/またはデータを交換することができる。たとえば、パーソナル コミュニケーション サービス(Personal Communication Service,PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレス ローカル ループ(Wireless Local Loop,WLL)ステーション、携帯情報端末(Personal Digital Assistant,PDA)およびその他の機器。端末は、システム、加入者ユニット(Subscriber Unit)、加入者ステーション(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、移動局(Mobile)、リモートステーション(Remote Station)、アクセスポイント(Access Point)、リモート端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、ユーザ機器(User Device)、ワイヤレスデバイス(ワイヤレスデバイス)と呼ばれることもできる。
【0234】
アプリケーションの実施形態によって提供されるネットワークデバイスは、基地局であるか、または受信したエアフレームおよびIPパケットを相互に変換するために使用され、ワイヤレス端末デバイスとアクセスネットワークの他の部分の間のルータとして機能する。アクセスネットワークの他の部分には、インターネット プロトコル(IP)ネットワーク機器が含まれる場合がある。当該ネットワークデバイスは、エアインターフェイスの属性管理を調整するデバイスでもありでる。例えば、ネットワーク機器は、次世代ノードB(Next generation Node B,gNB)、またはグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(Global System for Mobile Communication,GSM(登録商標))または符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA内の基地局(Base Transceiver Station,BTS)でありえるか、また、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access,WCDMA(登録商標))の基地局(NodeB)になることも、LTE(登録商標)進化型ノード B(evolutional Node B,eNBまたはe-NodeB)になることもできる。またはe-NodeB)、本出願の実施形態は限定されない。
【0235】
本出願の実施形態において、開示された装置および方法は他の方法で実施され得ることを理解されたい。例えば、上記の装置の実施形態は単なる例示であり、例えば、ユニットまたはユニットの分割は、論理的な機能分割に過ぎない。実際の実施においては、他の分割方法があり、例えば、複数のユニットまたはコンポーネントがそれであってもよい。他のシステムと組み合わせたり、統合したり、一部の機能を無視したり、実装しないことができる。さらに、表示または議論された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、デバイスまたはユニットを介した間接結合または通信接続であり、電気的または他の形式であり得る。
【0236】
本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、各ユニットが独立した物理モジュールであってもよい。
【0237】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。この理解に基づいて、本出願の実施形態の技術的解決策のすべてのまたは一部は、ソフトウェア製品の形で具現化することができる。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイスを可能にするいくつかの命令を含み、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなど、またはプロセッサ(processor)は、本願の各実施形態に記載された方法のステップのすべてのまたは一部を実行する。前述の記憶媒体は、ユニバーサルシリアルバスフラッシュドライブ(universal serial bus flash drive)、モバイルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスク、およびプログラムコードを格納できるその他の媒体を含む。
【0238】
上記のように、上記の実施形態は、本出願の技術的解決策を詳細に紹介するためにのみ使用されるが、上記の実施形態の説明は、本出願の実施形態の方法の理解を助けるためにのみ使用され、本出願の実施形態を限定するものとして解釈されるべきではない。当業者が容易に想到できるいかなる変更または置換も、本出願の実施形態の保護範囲に含まれるべきである。