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特許7580557ガイドユニットを備えるダブルベルトプレス装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】ガイドユニットを備えるダブルベルトプレス装置
(51)【国際特許分類】
   B30B 5/06 20060101AFI20241101BHJP
   B29C 43/48 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
B30B5/06 A
B29C43/48
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023197353
(22)【出願日】2023-11-21
【審査請求日】2023-11-21
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】599124426
【氏名又は名称】株式会社ディムコ
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】青木 一憲
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-164916(JP,A)
【文献】特開2018-012327(JP,A)
【文献】実開昭50-60399(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 5/04 - 5/06
B29C 43/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有し、前記第2のエンドレスベルトの幅が前記第1のエンドレスベルトの幅よりも大きくされた、第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備え、前記第1のガイド部材は、当該第1のガイド部材が前記第2の対向走行部の外周面に接触した状態で前記第1のガイド面が前記一方の側縁に接触するように配置され、前記第2のガイド部材は、当該第2のガイド部材が前記第2の対向走行部の外周面に接触した状態で前記第2のガイド面が前記他方の側縁に接触するように配置されて、前記第1及び第2のエンドレスベルトを回転駆動したときに、前記第1のガイド面は前記一方の側縁と摺動し、前記第2のガイド面は前記他方の側縁と摺動するようにされた、ガイドユニットと、
を備える、ダブルベルトプレス装置。
【請求項2】
前記第1のガイド部材が、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられるように配置され、前記第2のガイド部材が、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に押し付けられるように配置された、請求項1に記載のダブルベルトプレス装置。
【請求項3】
記第1及び第2のガイド部材が水平面内で移動可能に保持され、前記第1のエンドレスベルトが蛇行又は幅方向に移動したときに、前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトに追従して前記水平面内で動くようにされた、請求項2に記載のダブルベルトプレス装置。
【請求項4】
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有する第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備え、前記第1のガイド部材は、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に接触するように配置され、前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に接触するように配置されて、前記第1及び第2のエンドレスベルトを回転駆動したときに、前記第1のガイド面は前記一方の側縁と摺動し、前記第2のガイド面は前記他方の側縁と摺動するようにされた、ガイドユニットと、
を備え、
前記ガイドユニットが、
前記第1のガイド部材を、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられる接触位置と、前記第1のガイド面が前記一方の側縁から離れた非接触位置との間で動かすようにされた第1及び第2の水平方向アクチュエータと、
前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部の走行方向で相互に離れた位置で前記第1のガイド部材に取り付けられた第1及び第2の回転連結部であって、前記第1の回転連結部は、前記第1のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第1の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第1のガイド部材を前記第1の水平方向アクチュエータに連結し、前記第2の回転連結部は、前記第1のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第2の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第1のガイド部材を前記第2の水平方向アクチュエータに連結する、第1及び第2の回転連結部と、
前記第2のガイド部材を、前記第2のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられる接触位置と、前記第2のガイド面が前記一方の側縁から離れた非接触位置との間で動かすようにされた第3及び第4の水平方向アクチュエータと、
前記走行方向で相互に離れた位置で前記第2のガイド部材に取り付けられた第3及び第4の回転連結部であって、前記第3の回転連結部は、前記第2のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第3の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第2のガイド部材を前記第3の水平方向アクチュエータに連結し、前記第4の回転連結部は、前記第2のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第4の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第2のガイド部材を前記第4の水平方向アクチュエータに連結する、第3及び第4の回転連結部と、
を備え
前記第1及び第2のガイド部材が、前記接触位置にあるときに、前記第1のエンドレスベルトの蛇行又は幅方向への移動に追従して水平面内で動くようにされた、ダブルベルトプレス装置。
【請求項5】
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有する第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備え、前記第1のガイド部材は、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に接触するように配置され、前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に接触するように配置されて、前記第1及び第2のエンドレスベルトを回転駆動したときに、前記第1のガイド面は前記一方の側縁と摺動し、前記第2のガイド面は前記他方の側縁と摺動するようにされた、ガイドユニットと、
を備え、
前記第1のガイド部材が、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられるように配置され、前記第2のガイド部材が、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に押し付けられるように配置され、
前記第1及び第2のガイド部材が水平面内で移動可能に保持され、前記第1のエンドレスベルトが蛇行又は幅方向に移動したときに、前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトに追従して前記水平面内で動くようにされ、
前記第1の加圧装置が、前記第1のエンドレスベルトの幅方向と前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部に垂直な軸線周りでの回転方向に変位自在に配置され、前記第1及び第2のガイド部材に挟まれて前記第1及び第2のガイド部材とともに前記第1のエンドレスベルトに追従して動くようにされた、ダブルベルトプレス装置。
【請求項6】
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有する第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備え、前記第1のガイド部材は、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に接触するように配置され、前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に接触するように配置されて、前記第1及び第2のエンドレスベルトを回転駆動したときに、前記第1のガイド面は前記一方の側縁と摺動し、前記第2のガイド面は前記他方の側縁と摺動するようにされた、ガイドユニットと、
を備え、
前記第1及び第2のガイド部材が水平面内で移動可能に保持され、前記第1のエンドレスベルトが蛇行又は幅方向に移動したときに、前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトに追従して前記水平面内で動くようにされており、
前記ガイドユニットが、前記第1及び第2のガイド部材を、前記第1及び第2のガイド面が各側縁に押し付けられる接触位置と、前記第1及び第2のガイド面が各側縁から離れる非接触位置との間で動かす水平移動機構を備え、
前記第1の加圧装置が、前記第1のエンドレスベルトの幅方向と前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部に垂直な軸線周りでの回転方向に変位自在に配置され、且つ前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部と前記第2のエンドレスベルトの前記第2の対向走行部との間の前記隙間が加圧加工のための所定の大きさとなるように前記第1のエンドレスベルトの内周面を支持する加圧位置と、前記加圧位置よりも前記第2の加圧装置から遠くに離れた待機位置との間で移動可能とされ、
前記第1の加圧装置が前記待機位置にある状態で前記第1及び第2のガイド部材が前記接触位置となったときに、前記第1の加圧装置が前記第1及び第2のガイド部材に挟まれて前記第1及び第2のガイド部材に対して位置決めされ、
前記第1の加圧装置は、前記待機位置から前記加圧位置にまで前記第1及び第2のガイド部材にガイドされながら移動するようにされた、請求項3に記載のダブルベルトプレス装置。
【請求項7】
前記第1のエンドレスベルトが上側エンドレスベルトであり、前記第2のエンドレスベルトが前記上側エンドレスベルトの下方に配置された下側エンドレスベルトである、請求項1に記載のダブルベルトプレス装置。
【請求項8】
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有する第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部とのうちの少なくとも一方の走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記少なくとも一方の走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備え、前記第1のガイド部材は、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に接触するように配置され、前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に接触するように配置されて、前記第1及び第2のエンドレスベルトを回転駆動したときに、前記第1のガイド面は前記一方の側縁と摺動し、前記第2のガイド面は前記他方の側縁と摺動するようにされた、ガイドユニットと、
を備え、
前記第1のベルト駆動機構が、前記第1のエンドレスベルトに張力を加える張力付与形態と、前記第1のエンドレスベルトの張力を解放する張力解放形態との間で形態変化するようにされ、前記第1のベルト駆動機構が前記張力解放形態となり前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトの各側縁に接触した状態で前記第1のエンドレスベルトを回転駆動させることにより、前記第1のエンドレスベルトを幅方向で位置決めするようにされた、ダブルベルトプレス装置。
【請求項9】
前記第1のガイド面が前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延び、前記第2のガイド面が前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びており、
前記第1のベルト駆動機構が、前記第1のエンドレスベルトの前記内周面をそれぞれ支持するように水平方向に離れて配置された第1のローラ及び第2のローラを備え、
前記第1及び第2のローラのうちの少なくとも一方が、前記第1のエンドレスベルトの内側方向に変位することにより、前記第1のベルト駆動機構が前記張力付与形態から前記張力解放形態に形態変化するようにされ、
前記第1及び第2のガイド部材が、前記第2のエンドレスベルトに接触する第1位置と前記第1のローラ及び前記第2のローラに近づくようにして前記第2のエンドレスベルトから離れた第2位置との間で上下方向に移動可能とされ、
前記第1のベルト駆動機構が前記張力解放形態となり前記第1及び第2のガイド部材が前記第2位置で前記第1のエンドレスベルトの各側縁に接触した状態で前記第1のエンドレスベルトを回転駆動させることにより、前記第1のエンドレスベルトを幅方向で位置決めするようにされた、請求項8に記載のダブルベルトプレス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上側のエンドレスベルトと下側のエンドレスベルトとの間に設定された隙間に加工対象物を通して、2つのエンドレスベルトの間で加工対象物を加圧して加工するようにされたダブルベルトプレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
対向する一対のエンドレスベルトの間で加工対象物を加圧して、部材同士の貼り合わせや接着を行なったり粒子状材料から成形品を作製したりするためのダブルベルトプレス装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上側のエンドレスベルトと下側のエンドレスベルトが対向する位置において各エンドレスベルトの内側に押圧体を配置し、これら押圧体でエンドレスベルトの間を通過する加工対象物を加熱しながら加圧することにより、加工対象物の加工を行なうようにしたダブルベルトプレス装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5936217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、ダブルベルトプレス装置により加工対象物が加工されると、加工対象物は上下方向に加圧されて圧縮されることによりベルトの幅方向に延びる。特に、樹脂ペレットのような粒状又は粉状の加工対象物を加工して板状の成形品を作製する場合、幅方向への広がりは一定にならず、成形品の幅方向寸法にばらつきが生じたり、成形品がベルトから幅方向にはみ出したりすることがある。そのため、通常は、成形品の一部を切り落としてその幅方向寸法を揃えるような追加工を行なっている。このような追加工は、作業工程が増えるだけでなく、材料の無駄も生じさせ得る。
【0006】
そこで本発明は、加工品の幅方向の寸法のばらつきを抑えることが可能なダブルベルトプレス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、
第1のエンドレスベルト、及び前記第1のエンドレスベルトを回転駆動する第1のベルト駆動機構を有する、第1のベルトユニットと、
前記第1のエンドレスベルトに対して上下方向に並べて配置された第2のエンドレスベルト、及び前記第2のエンドレスベルトを回転駆動する第2のベルト駆動機構を有する第2のベルトユニットと、
前記第2のエンドレスベルトに対向する前記第1のエンドレスベルトの第1の対向走行部の内周面を支持する第1の加圧装置、及び前記第1のエンドレスベルトに対向する前記第2のエンドレスベルトの第2の対向走行部の内周面を支持する第2の加圧装置を有する、加圧ユニットと、
前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部とのうちの少なくとも一方の走行部の一方の側縁に沿って延びて前記第1の対向走行部と前記第2の対向走行部との間の隙間の少なくとも一部を前記一方の側縁の側から塞ぐ第1のガイド面を有する第1のガイド部材、及び前記少なくとも一方の走行部の他方の側縁に沿って延びて前記隙間の少なくとも一部を前記他方の側縁の側から塞ぐ第2のガイド面を有する第2のガイド部材を備える、ガイドユニットと、
を備える、ダブルベルトプレス装置を提供する。
【0008】
当該ダブルベルトプレス装置においては、第1及び第2のガイド部材が、第1のエンドレスベルトと第2のエンドレスベルトの隙間を各側縁の側から塞ぐように配置されているため、第1及び第2のガイド部材によって加工品を幅方向でガイドして加工品の幅方向への広がりを制限することができる。これにより、加工品の幅方向寸法を第1のガイド部材と第2のガイド部材との間の大きさに揃えることができ、幅方向寸法のばらつきを抑えることが可能となる。
【0009】
また、前記第1のガイド部材が、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられるように配置され、前記第2のガイド部材が、前記第2のガイド面が前記他方の側縁に押し付けられるように配置されているようにできる。
【0010】
第1及び第2のガイド面が各側縁に押し付けられていることにより、第1及び第2のガイド面と押し付けられた側縁を有するエンドレスベルトとの間に隙間が生じることを防止することが可能となる。
【0011】
前記第1のガイド面が前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延び、前記第2のガイド面が前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びており、
前記第1及び第2のガイド部材が水平面内で移動可能に保持され、前記第1のエンドレスベルトが蛇行又は幅方向に移動したときに、前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトに追従して前記水平面内で動くようにすることができる。
【0012】
このような構成により、加工動作中に第1のエンドレスベルトが蛇行又は幅方向に移動したときに、第1及び第2のガイド面と第1のエンドレスベルトとの間に隙間が生じることを防止することが可能となる。
【0013】
さらに、
前記ガイドユニットが、
前記第1のガイド部材を、前記第1のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられる接触位置と、前記第1のガイド面が前記一方の側縁から離れた非接触位置との間で動かすようにされた第1及び第2の水平方向アクチュエータと、
前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部の走行方向で相互に離れた位置で前記第1のガイド部材に取り付けられた第1及び第2の回転連結部であって、前記第1の回転連結部は、前記第1のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第1の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第1のガイド部材を前記第1の水平方向アクチュエータに連結し、前記第2の回転連結部は、前記第1のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第2の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第1のガイド部材を前記第2の水平方向アクチュエータに連結する、第1及び第2の回転連結部と、
前記第2のガイド部材を、前記第2のガイド面が前記一方の側縁に押し付けられる接触位置と、前記第2のガイド面が前記一方の側縁から離れた非接触位置との間で動かすようにされた第3及び第4の水平方向アクチュエータと、
前記走行方向で相互に離れた位置で前記第2のガイド部材に取り付けられた第3及び第4の回転連結部であって、前記第3の回転連結部は、前記第2のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第3の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第2のガイド部材を前記第3の水平方向アクチュエータに連結し、前記第4の回転連結部は、前記第2のガイド部材が前記第1の対向走行部に垂直な軸線の周りで前記第4の水平方向アクチュエータに対して回転可能となるように、前記第2のガイド部材を前記第4の水平方向アクチュエータに連結する、第3及び第4の回転連結部と、
を備えるようにすることができる。
【0014】
また、前記第1の加圧装置が、前記第1のエンドレスベルトの幅方向と前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部に垂直な軸線周りでの回転方向に変位自在に配置され、前記第1及び第2のガイド部材に挟まれて前記第1及び第2のガイド部材とともに前記第1のエンドレスベルトに追従して動くようにすることができる。
【0015】
このような構成により、第1の加圧装置が常に第1のエンドレスベルトに対して位置決めされた状態を維持することができ、第1のエンドレスベルトと第2のエンドレスベルトとの間を通過する加工対象物を均一に加圧し続けることが可能となる。
【0016】
また、
前記ガイドユニットが、前記第1及び第2のガイド部材を、前記第1及び第2のガイド面が各側縁に押し付けられる接触位置と、前記第1及び第2のガイド面が各側縁から離れる非接触位置との間で動かす水平移動機構を備え、
前記第1の加圧装置が、前記第1のエンドレスベルトの幅方向と前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部に垂直な軸線周りでの回転方向に変位自在に配置され、且つ前記第1のエンドレスベルトの前記第1の対向走行部と前記第2のエンドレスベルトの前記第2の対向走行部との間の前記隙間が加圧加工のための所定の大きさとなるように前記第1のエンドレスベルトの内周面を支持する加圧位置と、前記加圧位置よりも前記第2の加圧装置から遠くに離れた待機位置との間で移動可能とされ、
前記第1の加圧装置が前記待機位置にある状態で前記第1及び第2のガイド部材が前記接触位置となったときに、前記第1の加圧装置が前記第1及び第2のガイド部材に挟まれて前記第1及び第2のガイド部材に対して位置決めされ、
前記第1の加圧装置は、前記待機位置から前記加圧位置にまで前記第1及び第2のガイド部材にガイドされながら移動するようにすることができる。
【0017】
このような構成により、第1のエンドレスベルトに対する第1の加圧装置の位置決めを容易に行なうことが可能となる。
【0018】
また、
前記第1のエンドレスベルトが上側エンドレスベルトであり、前記第2のエンドレスベルトが前記上側エンドレスベルトの下方に配置された下側エンドレスベルトであり、
前記下側エンドレスベルトの幅が前記上側エンドレスベルトの幅よりも大きくされ、前記第1及び第2のガイド部材が、前記下側エンドレスベルトの前記第2の対向走行部の外周面に接触した状態で前記上側エンドレスベルトの前記第1の対向走行部の各側縁に接触するようにすることができる。
【0019】
また、前記第1のベルト駆動機構が、前記第1のエンドレスベルトに張力を加える張力付与形態と、前記第1のエンドレスベルトの張力を解放する張力解放形態との間で形態変化するようにされ、前記第1のベルト駆動機構が前記張力解放形態となり前記第1及び第2のガイド部材が前記第1のエンドレスベルトの各側縁に接触した状態で前記第1のエンドレスベルトを回転駆動させることにより、前記第1のエンドレスベルトを幅方向で位置決めするようにすることができる。
【0020】
このような構成により、第1及び第2のガイド部材に対する第1のエンドレスベルトの位置決めを容易に行なうことができる。
【0021】
さらに、
前記第1のガイド面が前記第1の対向走行部の一方の側縁に沿って延び、前記第2のガイド面が前記第1の対向走行部の他方の側縁に沿って延びており、
前記第1のベルト駆動機構が、前記第1のエンドレスベルトの前記内周面をそれぞれ支持するように水平方向に離れて配置された第1のローラ及び第2のローラを備え、
前記第1及び第2のローラのうちの少なくとも一方が、前記第1のエンドレスベルトの内側方向に変位することにより、前記第1のベルト駆動機構が前記張力付与形態から前記張力解放形態に形態変化するようにされ、
前記第1及び第2のガイド部材が、前記第2のエンドレスベルトに接触する第1位置と前記第1のローラ及び前記第2のローラに近づくようにして前記第2のエンドレスベルトから離れた第2位置との間で上下方向に移動可能とされ、
前記第1のベルト駆動機構が前記張力解放形態となり前記第1及び第2のガイド部材が前記第2位置で前記第1のエンドレスベルトの各側縁に接触した状態で前記第1のエンドレスベルトを回転駆動させることにより、前記第1のエンドレスベルトを幅方向で位置決めするようにすることができる。
【0022】
以下、本発明に係るガイドユニットを備えるダブルベルトプレス装置の実施形態を添付図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るガイドユニットを備えるダブルベルトプレス装置の概略側面図である。
図2図1のダブルベルトプレス装置の概略平面図である。
図3図2のA-A線における断面図である。
図4A図3のB-B線における断面図であり、第1及び第2のガイド部材が下方位置且つ接触位置にある状態を示す図である。
図4B図3のB-B線における断面図であり、第1及び第2のガイド部材が下方位置且つ非接触位置にある状態を示す図である。
図4C図3のB-B線における断面図であり、第1及び第2のガイド部材が上方位置且つ非接触位置にある状態を示す図である。
図4D図3のB-B線における断面図であり、第1及び第2のガイド部材が上方位置且つ接触位置にある状態を示す図である。
図5図3のC-C線における断面図である。
図6】上側エンドレスベルトの位置決め動作を示す概略図である。
図7】ダブルベルトプレス装置による加工動作を示す概略図である。
図8】上側エンドレスベルトの幅方向への移動及び蛇行に対する第1及び第2のガイド部材並びに上側加圧装置の追従動作を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態に係るダブルベルトプレス装置1は、図1に示すように、上側ベルトユニット(第1のベルトユニット)10、下側ベルトユニット(第2のベルトユニット)12、加圧ユニット14、及びガイドユニット16を備える。当該ダブルベルトプレス装置1は、後述するように、上側ベルトユニット10の上側エンドレスベルト(第1のエンドレスベルト)18と下側ベルトユニット12の下側エンドレスベルト(第2のエンドレスベルト)20との間を通過する加工対象物を加圧ユニット14で加圧することにより加工対象物の加工を行なうようにした装置である。
【0025】
図1乃至図3に示すように、上側ベルトユニット10は、上側エンドレスベルト18を回転駆動する上側ベルト駆動機構(第1のベルト駆動機構)22を備える。上側ベルト駆動機構22は、従動ローラ(第1のローラ)24と、駆動ローラ(第2のローラ)26と、2つの補助ローラ28A、28Bと有する。従動ローラ24は、その回転軸24aに対して回転自在に保持されている。回転軸24aは、その各端部が一対のエアシリンダ30A、30Bに接続されている。従動ローラ24は、エアシリンダ30A、30Bによって、前後方向(図で見て左右方向)に移動して、上側エンドレスベルト18に加える張力を調節することができる。駆動ローラ26は、電動モーター31に接続されて、電動モーター31によって回転駆動されるようになっている。前方側の補助ローラ28Aは、一対のエアシリンダ32A、32Bによって保持されており、エアシリンダ32A、32Bによって上下方向に移動することができるようになっている。同様に、後方側の補助ローラ28Aは、一対のエアシリンダ34A、34Bによって保持されており、エアシリンダ34A、34Bによって上下方向に移動することができるようになっている。上側ベルトユニット10はさらに、補助ローラ28Aの前方に配置されたサポートプレート36を備える。このサポートプレート36は、補助ローラ28Aの前方位置で上側エンドレスベルト18の内周面を支持するように配置されている。サポートプレート36は、図示しない連結機構によってエアシリンダ32A、32Bに接続されており、補助ローラ28Aと連動してエアシリンダ32A、32Bによって傾動しながら上下方向に移動するようになっている。本実施形態においては、サポートプレート36は、樹脂材料により形成されている。図1乃至図3に示す状態では、従動ローラ24、駆動ローラ26、及び補助ローラ28A、28Bで上側エンドレスベルト18の内周面を支持して上側エンドレスベルト18に張力を加えている。上側エンドレスベルト18に張力が加えられている状態で駆動ローラ26を回転駆動することにより、上側エンドレスベルト18は図1及び図3でみて反時計回りに回転する。
【0026】
下側ベルトユニット12は、上側エンドレスベルト18の下側に並べて配置された下側エンドレスベルト(第2のエンドレスベルト)20を回転駆動する下側ベルト駆動機構(第2のベルト駆動機構)38を備える。下側ベルト駆動機構38は、従動ローラ40と駆動ローラ42とを有する。従動ローラ40は、その回転軸40aに対して回転自在に保持されている。回転軸40aは、その各端部が一対のエアシリンダ44A、44Bに接続されている。従動ローラ40は、エアシリンダ44A、44Bによって前後方向に移動して、下側エンドレスベルト20に加える張力を調節することができる。駆動ローラ42は、電動モーター46に接続されて、電動モーター46によって回転駆動されるようになっている。エアシリンダ44A、44Bによって下側エンドレスベルト20に張力が加えられている状態で駆動ローラ42を回転駆動することにより、下側エンドレスベルト20は図1及び図3でみて時計回りに回転する。本実施形態においては、図4Aに示すように、下側エンドレスベルト20の幅は上側エンドレスベルト18の幅よりも大きくなっている。本実施形態における上側エンドレスベルト18及び下側エンドレスベルト20はステンレス製であるが、これらエンドレスベルトは、加工内容や加工対象物の材質に合わせてステンレスベルトの表面に種々の樹脂膜を設けたものとしてもよいし、ゴムベルトとしてもよい。
【0027】
加圧ユニット14は、図3に示すように、上下に並んで配置された上側加圧装置(第1の加圧装置)48と下側加圧装置(第2の加圧装置)50とを備える。上側加圧装置48は、上側エンドレスベルト18の下側走行部(第1の対向走行部)18aと下側エンドレスベルト20の上側走行部(第2の対向走行部)20aとが隙間D(図4A)をあけて対向する位置で、下側走行部18aの内周面18bを上方から支持するように配置されている。下側加圧装置50は、下側エンドレスベルト20の上側走行部20aの内周面20bを下方から支持するように配置されている。上側加圧装置48は、前方側の加熱押圧体52と後方側の冷却押圧体54を備える。加熱押圧体52は、スライダー56によって上側エンドレスベルト18の幅方向に変位自在に取り付けられている。また加熱押圧体52は、回転軸58によって、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aに垂直な軸線R1の周りでの回転方向にも変位自在となっている。さらに加熱押圧体52は、4つのエアシリンダ60A、60B、60C、60D(図2)によって上下方向に移動するようになっている。同様に、冷却押圧体54は、スライダー62によって上側エンドレスベルト18の幅方向に変位自在に取り付けられている。また冷却押圧体54は、回転軸64によって、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aに垂直な軸線R2の周りでの回転方向にも変位自在となっている。さらに冷却押圧体54は、2つのエアシリンダ66A、66B(図2)によって上下方向に移動するようになっている。下側加圧装置50は、前方側の加熱押圧体68と後方側の冷却押圧体70とを備える。上側加圧装置48の加熱押圧体52と下側加圧装置50の加熱押圧体68は、上下方向で相互に対向するように整列して配置されている。また上側加圧装置48の冷却押圧体54と下側加圧装置50の冷却押圧体70は、上下方向で相互に対向するように整列して配置されている。
【0028】
図4Aに示すように、上側加圧装置48の加熱押圧体52の下面52aの幅は、上側エンドレスベルト18の幅とほぼ同じになっている。冷却押圧体54の下面54aも同様に、上側エンドレスベルト18の幅とほぼ同じになっている。これにより、上側加圧装置48の加熱押圧体52及び冷却押圧体54は、上側エンドレスベルト18の幅方向での全体を支持して加工対象物を均一に加圧することができる。一方で、下側加圧装置50の加熱押圧体68の上面68aの幅は、上側エンドレスベルト18よりも幅の広い下側エンドレスベルト20の幅よりもさらに広くなっている。冷却押圧体70の上面70aも同様に、下側エンドレスベルト20の幅よりもさらに広くなっている。これにより、下側加圧装置50の加熱押圧体68及び冷却押圧体70は、下側エンドレスベルト20が幅方向に位置ずれしたとしても下側エンドレスベルト20を幅方向での全体で支持し続けることができる。
【0029】
当該実施形態においては、加熱押圧体52及び加熱押圧体68は加熱手段として電熱ヒータ(図示しない)を内蔵しており、冷却押圧体54及び冷却押圧体70は冷却手段として冷媒パイプ(図示しない)を内蔵しているが、他の任意の加熱手段及び冷却手段を採用しても良い。また、上側加圧装置48及び下側加圧装置50の構成は加工内容に応じて任意に変更可能である。例えば、上側加圧装置48及び下側加圧装置50は、加熱押圧体のみを備えていて冷却押圧体を備えない構成としてもよいし、加熱押圧体と冷却押圧体を一体の部材として構成しても良い。又は、加熱機能や冷却機能を有しない押圧体を備えるようにすることもできる。さらには、複数の加熱押圧体又は冷却押圧体を備える構成としても良い。当該実施形態における各押圧体52、54、68、70は、ブロック状の部材により構成されているが、上側エンドレスベルト18及び下側エンドレスベルト20とともに回転するローラ状の部材により各押圧体を構成してもよい。この場合にも、加熱押圧体及び冷却押圧体を構成する各ローラの数及び配置は任意に変更することができる。
【0030】
ガイドユニット16は、上側加圧装置48の側方位置に配置された第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bを備える。第1のガイド部材72Aは、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aの一方の側縁18cに沿って配置されている。第2のガイド部材72Bは、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aの他方の側縁18dに沿って配置されている。第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bは、補助ローラ28Aと補助ローラ28Bとの間の上側エンドレスベルト18の下側走行部18aの全体に亘って前後方向に延在している。本実施形態においては、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは、樹脂材料により形成されている。
【0031】
図4A及び図5に示すように、第1のガイド部材72Aは、上側エンドレスベルト18の一方の側縁18cに沿って延びる第1のガイド面74Aを有する。同様に第2のガイド部材72Bは、上側エンドレスベルト18の他方の側縁18dに沿って延びる第2のガイド面74Bを有する。第1のガイド面74A及び第2のガイド面74Bは、上側走行部20aから下側走行部18aよりもさらに上方にまで垂直に延びている。第1のガイド面74Aは、下側走行部18aと上側走行部20aとの間の隙間Dの全体を側縁18cの側から塞いでいる。同様に、第2のガイド面74Bは下側走行部18aと上側走行部20aとの間の隙間Dの全体を側縁18dの側から塞いでいる。なお、第1及び第2のガイド面74A、74Bは、例えば、隙間Dを補助ローラ28Aから冷却押圧体54までの間でのみ塞ぐようにするなど、隙間Dの一部のみを各側縁18c、18dの側から塞ぐようにしてもよい。
【0032】
ガイドユニット16はさらに、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aの走行方向で相互に離れた位置で第1のガイド部材72Aに取り付けられた第1の回転連結部76A(図4A)と第2の回転連結部76B(図5)を備える。第1の回転連結部76Aは、第1のガイド部材72Aに固定された受け部材78Aと、受け部材78Aに回転可能に保持された軸部材80Aと、からなる。この第1の回転連結部76Aは、連結ブロック82A、ワンタッチ継手84A、及び連結ブロック86Aを介して、水平方向のエアシリンダ(第1の水平方向アクチュエータ)88Aに連結されている。連結ブロック86Aは、水平方向のスライダー90Aを介して連結ブロック92Aに取り付けられている。第1の回転連結部76Aは、第1のガイド部材72Aが下側走行部18aに垂直な軸線の周りでエアシリンダ88Aに対して回転可能となるように、第1のガイド部材72Aをエアシリンダ88Aに連結している。同様に、第2の回転連結部76Bは、第1のガイド部材72Aに固定された受け部材78Bと、受け部材78Bに回転可能に保持された軸部材80Bと、からなる。第2の回転連結部76Bは、連結ブロック82B、ワンタッチ継手84B、及び連結ブロック86Bを介して、水平方向のエアシリンダ(第2の水平方向アクチュエータ)88Bに連結されている。連結ブロック86Bは、水平方向のスライダー90Bを介して連結ブロック92Bに取り付けられている。第2の回転連結部76Bは、第1のガイド部材72Aが下側走行部18aに垂直な軸線の周りでエアシリンダ88Bに対して回転可能となるように、第1のガイド部材72Aをエアシリンダ88Bに連結している。このような構成により、第1のガイド部材72Aを水平方向に移動させるための水平移動機構が形成されている。連結ブロック92Aは、垂直方向のスライダー94Aによって上下方向に移動可能に取り付けられており、連結ブロック92Aには垂直方向のエアシリンダ96Aが取り付けられている。同様に、連結ブロック92Bは、垂直方向のスライダー94Bによって上下方向に移動可能に取り付けられており、連結ブロック92Bには垂直方向のエアシリンダ96Bが取り付けられている。このような構成により、第1のガイド部材72Aを垂直方向に移動させるための垂直移動機構が形成されている。
【0033】
ガイドユニット16はさらに、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aの走行方向で相互に離れた位置で第2のガイド部材72Bに取り付けられた第3の回転連結部76C(図4A)と第4の回転連結部76D(図5)を備える。第3の回転連結部76Cは、第2のガイド部材72Bに固定された受け部材78Cと、受け部材78Cに回転可能に保持された軸部材80Cと、からなる。この第3の回転連結部76Cは、連結ブロック82C、ワンタッチ継手84C、及び連結ブロック86Cを介して、水平方向のエアシリンダ(第3の水平方向アクチュエータ)88Cに連結されている。連結ブロック86Cは、水平方向のスライダー90Cを介して連結ブロック92Cに取り付けられている。第3の回転連結部76Cは、第2のガイド部材72Bが下側走行部18aに垂直な軸線の周りでエアシリンダ88Cに対して回転可能となるように、第2のガイド部材72Bをエアシリンダ88Cに連結している。同様に、第4の回転連結部76Dは、第2のガイド部材72Bに固定された受け部材78Dと、受け部材78Dに回転可能に保持された軸部材80Dと、からなる。第4の回転連結部76Dは、連結ブロック82D、ワンタッチ継手84D、及び連結ブロック86Dを介して、水平方向のエアシリンダ(第4の水平方向アクチュエータ)88Dに連結されている。連結ブロック86Dは、水平方向のスライダー90Dを介して連結ブロック92Dに取り付けられている。第4の回転連結部76Dは、第2のガイド部材72Bが下側走行部18aに垂直な軸線の周りでエアシリンダ88Dに対して回転可能となるように、第2のガイド部材72Bをエアシリンダ88Dに連結している。このような構成により、第2のガイド部材72Bを水平方向に移動させるための水平移動機構が形成されている。連結ブロック92Cは、垂直方向のエアシリンダ96Cによって上下方向に移動可能に取り付けられており、連結ブロック92Cには垂直方向のスライダー94Cが取り付けられている。同様に、連結ブロック92Dは、垂直方向のスライダー94Dによって上下方向に移動可能に取り付けられており、連結ブロック92Dには垂直方向のエアシリンダ96Dが取り付けられている。このような構成により、第2のガイド部材72Bを垂直方向に移動させるための垂直移動機構が形成されている。
【0034】
第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは、装置フレーム(図示しない)に対して固定された各エアシリンダ88A-88D、96A-96Dによって、図4A-4Dに示すように、水平方向及び垂直方向に移動させることができるようになっている。
【0035】
第1のガイド部材72Aは、水平方向のエアシリンダ88A及びエアシリンダ88Bによって、第1のガイド面74Aが上側エンドレスベルト18の側縁18cに押し付けられる接触位置(図4A図4D)と、第1のガイド面74Aが側縁18cから離れる非接触位置(図4B図4C)との間で動かされるようになっている。同様に、第2のガイド部材72Bは、水平方向のエアシリンダ88C及びエアシリンダ88Dによって、第2のガイド面74Bが上側エンドレスベルト18の側縁18dに押し付けられる接触位置(図4A図4D)と、第2のガイド面74Bが側縁18dから離れる非接触位置(図4B図4C)との間で動かされるようになっている。第1のガイド部材72Aはさらに、垂直方向のエアシリンダ96A及びエアシリンダ96Bによって、第1のガイド部材72Aの下面72Aaが下側エンドレスベルト20の外周面20cに接触した下方位置(第1位置)(図4A図4B)と、第1のガイド部材72Aの下面72Aaが下側エンドレスベルト20の外周面20cから上方に離れた上方位置(第2位置)(図4C図4D)との間で移動させることができるようになっている。同様に、第2のガイド部材72Bはさらに、垂直方向のエアシリンダ96C及びエアシリンダ96Dによって、第2のガイド部材72Bの下面72Baが下側エンドレスベルト20の外周面20cに接触した下方位置(第1位置)(図4A図4B)と、第2のガイド部材72Bの下面72Baが下側エンドレスベルト20の外周面20cから上方に離れた上方位置(第2位置)(図4C図4D)との間で移動させることができるようになっている。当該実施形態においては、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bは、連動して、図4A-4Dに示す4つの位置の間で移動するようになっている。
【0036】
図1図3に示すように、ダブルベルトプレス装置1はさらに、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bの前方側にそれぞれ配置された第1の固定ガイド部材100Aと第2の固定ガイド部材100Bを備える。第1の固定ガイド部材100A及び第2の固定ガイド部材100Bは、下方位置で接触位置にある第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72B(図4A)にそれぞれ整列する位置に固定配置されている。また、第1の固定ガイド部材100Aと第2の固定ガイド部材100Bのそれぞれは、2つのスプリング102(図1)によって下側エンドレスベルト20の外周面20cに押し付けられている。ダブルベルトプレス装置1はさらに、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bの後方側にそれぞれ配置された第3の固定ガイド部材100Cと第4の固定ガイド部材100Dを備える。第3の固定ガイド部材100C及び第4の固定ガイド部材100Dは、下方位置で接触位置にある第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72B(図4A)にそれぞれ整列する位置に固定配置されている。また、第3の固定ガイド部材100Cと第4の固定ガイド部材100Dのそれぞれは、2つのスプリング104(図1)によって下側エンドレスベルト20の外周面20cに押し付けられている。
【0037】
本実施形態においては、加工対象物の加工を行なう際には、ダブルベルトプレス装置1は図1乃至図3図4A、及び図5に示す形態となる。上側加圧装置48は、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aと下側エンドレスベルト20の上側走行部20aとの間の隙間Dが加圧加工に要求される所定の大きさになるように、4つのエアシリンダ60A、60B、60C、60Dによって高さ方向での位置が調節される。2つの補助ローラ28A、28Bは、それぞれの下端部が上側加圧装置48の加熱押圧体52の下面52aと冷却押圧体54の下面54aに一致するように、一対のエアシリンダ32A、32B及び一対のエアシリンダ34A、34Bによって位置決めされる。このとき、前方側の補助ローラ28Aの移動に伴ってサポートプレート36も補助ローラ28Aの位置に対応した位置に移動する。従動ローラ24は、上側エンドレスベルト18に適切な張力を加えるように一対のエアシリンダ30A、30Bによって上側エンドレスベルト18に押し付けられる。第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは、その下面72Aa、72Baが下側エンドレスベルト20の外周面20cに接触する下方位置で、第1のガイド面74Aと第2のガイド面74Bが上側エンドレスベルト18の各側縁18c、18dに接触した接触位置となる。なお、補助ローラ28A、28B及びサポートプレート36は、上側エンドレスベルト18を上側加圧装置48の加熱押圧体52の下面52a及び冷却押圧体54の下面54aに略平行に導くために設けられているが、必ずしも必要でない。例えば、加熱押圧体52の下面52a及び冷却押圧体54の下面54aが従動ローラ24と駆動ローラ26の下端と略同じ高さとなるように配置することにより、補助ローラ28A、28B及びサポートプレート36を無くすこともできる。
【0038】
上述のようにしてダブルベルトプレス装置1を図1乃至図3図4A、及び図5に示す形態にして、上側エンドレスベルト18を図1で見て反時計回りに駆動するとともに下側エンドレスベルト20を時計回りに駆動し、下側エンドレスベルト20の上に加工対象となる加工対象物を載せることにより加工対象物の加工が行なわれる。
【0039】
ここでは、粒子状の樹脂ペレットを加工して板状の樹脂成形品を作製する例について説明する。下側エンドレスベルト20上の第1の固定ガイド部材100Aと第2の固定ガイド部材100Bの間に樹脂ペレットを供給すると、樹脂ペレットは下側エンドレスベルト20によって搬送されていく。このとき、樹脂ペレットは、第1の固定ガイド部材100Aと第2の固定ガイド部材100Bの間に亘って均一な厚さで供給されることが望ましい。下側エンドレスベルト20によって搬送された樹脂ペレットは、前方側の補助ローラ28Aの辺りで上側エンドレスベルト18と下側エンドレスベルト20との間に挟まれながら、上側エンドレスベルト18と下側エンドレスベルト20との間の隙間Dを通過していく。樹脂ペレットが上側加圧装置48の加熱押圧体52と下側加圧装置50の加熱押圧体68との間に至ると、樹脂ペレットは加熱押圧体52と加熱押圧体68との間で加熱されながら垂直方向に加圧される。樹脂ペレットは、加熱押圧体52と加熱押圧体68との間を通過する間に、軟化又は溶融して一体の板状の部材に成形される。その後、成形された部材は、上側加圧装置48の冷却押圧体54と下側加圧装置50の冷却押圧体70の間を通過する際に冷却されて硬化される。一体化して硬化した板状の樹脂成形品は、上側エンドレスベルト18と下側エンドレスベルト20の間を通過してさらに下側エンドレスベルト20により搬送されて、製品受け台106に至る。
【0040】
樹脂ペレットは、上側エンドレスベルト18と下側エンドレスベルト20との間に挟まれて加圧されると、上側エンドレスベルト18の幅方向に広がろうとする。特に上側加圧装置48と下側加圧装置50との間で加熱されながら加圧されたときに上側エンドレスベルト18の幅方向への広がりが大きくなりやすい。しかしながら、本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bが隙間Dを側方から塞ぐようにして上側エンドレスベルト18の側縁18cと側縁18dとに沿って配置されているため、樹脂ペレットの広がりが第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとによって制限される。そのため、樹脂成形品が上側エンドレスベルト18の幅を超えて広がることがない。また、樹脂成形品の側面が第1のガイド面74Aと第2のガイド面74Bに沿ってガイドされながら形成されるため、均一な幅を有する樹脂成形品を作製することが可能となる。なお、ここでは樹脂ペレットを板状の樹脂成形品を作製する例を説明したが、本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1は、従来のダブルベルトプレス装置において通常行なわれているような他の加工を行なうことも当然に可能である。例えば、複数のシート状材料の貼り合わせや、板状部材の圧延加工などを行なうことも可能である。このような他の加工においても、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bにより加工品をガイドしながら加工品の幅方向への広がりを制限して、加工品の幅方向寸法を均一にすることが可能である。
【0041】
第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bを利用した上述のような加工を行なう場合、第1のガイド面74A及び第2のガイド面74Bが上側エンドレスベルト18の側縁18c及び側縁18dに隙間がないように接触した状態であることが望ましい。本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、第1のガイド面74Aが側縁18cに接触して押し付けられるように、エアシリンダ88A及びエアシリンダ88Bが第1のガイド部材72Aに上側エンドレスベルト18に向かう方向への力を加えるようになっている。同様に、第2のガイド面74Bが側縁18dに接触して押し付けられるように、エアシリンダ88C及びエアシリンダ88Dが第2のガイド部材72Bに上側エンドレスベルト18に向かう方向への力を加えるようになっている。第1のガイド面74Aと第2のガイド面74Bが上側エンドレスベルト18の側縁18cと側縁18dに押し付けられるようにすることにより、第1のガイド面74Aと側縁18cとの間及び第2のガイド面74Bと側縁18dとの間に隙間が生じにくくなり、下側走行部18aと上側走行部20aとの間の隙間Dを側方から適切に塞ぐことが可能となる。
【0042】
このように第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが上側エンドレスベルト18に押し付けられている場合、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは回転する上側エンドレスベルト18と摺動するため摩耗しやすい。そのため、本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、加工を行なわないときには第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bを上側エンドレスベルト18から離れた非接触位置(図4B)に移動させるようになっている。第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bの摩耗がある程度以上進行した場合には、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bを交換する。本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bがそれぞれ、ワンタッチ継手84A-84Dにより取り付けられているため、容易に取り外して新たなガイド部材に交換することができる。
【0043】
本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、さらに、第1のガイド面74A及び第2のガイド面74Bが側縁18c及び側縁18dに適切に接触した状態にするために、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bを利用して上側エンドレスベルト18の位置合わせを行なうことも可能となっている。上側エンドレスベルト18の位置合わせ動作を図6を参照して以下に説明する。
【0044】
本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1は、加工をしない休止状態のときには図6(a)に示す形態となっている。すなわち、上側加圧装置48の加熱押圧体52及び冷却押圧体54が下側加圧装置50の加熱押圧体68及び冷却押圧体70から上方に十分遠くに離れた待機位置となり、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが従動ローラ24及び駆動ローラ26に近づくようにして下側エンドレスベルト20から上方に離れた上方位置、且つ上側エンドレスベルト18並びに加熱押圧体52及び冷却押圧体54から側方に離れた非接触位置となっている。補助ローラ28A、28Bは、その下端部が待機位置にある上側加圧装置48の加熱押圧体52の下面52a及び冷却押圧体54の下面54aと略同じ高さとなる位置にある。そして従動ローラ24は、上側エンドレスベルト18にある程度の力を加えるようにエアシリンダ30A、30Bによって前方(図で見て左方)に付勢されて前方位置となっている。このようにして上側ベルト駆動機構22は、上側エンドレスベルト18に張力を加えている張力付与形態となっている。ただし、このときの張力付与形態では、上側エンドレスベルト18が幅方向に不要に移動しないようにする程度の摩擦力が作用するように、比較的に小さい張力を上側エンドレスベルト18に加えている。
【0045】
上側エンドレスベルト18の位置合わせを行なうために、上側ベルト駆動機構22は張力付与形態から張力解放形態に形態変化する。具体的には、従動ローラ24が上側エンドレスベルト18の内側方向(後方)に変位して後方位置となる。これにより、上側エンドレスベルト18に加わっていた張力が解放されて、上側エンドレスベルト18はやや弛んだ状態となる。なお、駆動ローラ26が内側方向(前方)に変位することにより張力解放形態に形態変化するようにしてもよい。次いで又はそれと同時に、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが、上方位置で幅方向内側に変位して接触位置となる。この状態で、図6(b)に示すように、駆動ローラ26が回転駆動される。上側エンドレスベルト18の張力は解放された状態であるが、上側エンドレスベルト18は従動ローラ24及び駆動ローラ26の上に載っているため駆動ローラ26の回転に伴って回転する。上側エンドレスベルト18が従動ローラ24及び駆動ローラ26の幅方向中心位置に対して位置ずれしている場合、上側エンドレスベルト18は第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとのうちの位置ずれしている側のガイド部材によって相対的に強く押される。したがって、上側エンドレスベルト18は、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとから均等な力を受ける位置、すなわち幅方向中心位置にまで、回転しながら徐々に移動していく。このようにして、上側エンドレスベルト18は、張力が解放された状態で回転駆動しているときに、接触位置とされた第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bによって幅方向で位置決めされる。
【0046】
第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは、下方位置で上側エンドレスベルト18の側縁18c及び側縁18dに接触させるようにすることも可能である。しかしながら、従動ローラ24と駆動ローラ26から比較的に遠く離れた下方位置で上側エンドレスベルト18を幅方向中心位置に向かって押した場合、上側エンドレスベルト18に幅方向での歪みが生じて幅方向中心に向かって上側エンドレスベルト18を十分に移動させることができない場合がある。本実施形態においては、上述の通り、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが従動ローラ24及び駆動ローラ26に比較的に近い上方位置において上側エンドレスベルト18の側縁18c及び側縁18dに接触するようになっているため、上側エンドレスベルト18に幅方向での歪みが生じにくい。よって、上側エンドレスベルト18の幅方向での位置決めをより効率的に行なうことが可能である。
【0047】
本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bによる上側エンドレスベルト18の位置決めの後に、上側エンドレスベルト18のより精確な位置決めを行なうことができるようになっている。このようなより精確な位置決めを行なう場合、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは、図6(c)に示すように非接触位置で下方位置に移動する。次いで、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが下方位置で接触位置となる。第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bが接触位置となることにより、上側加圧装置48の加熱押圧体52及び冷却押圧体54のそれぞれが、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとに挟まれて、幅方向及び垂直な軸線R1、R2(図3)の周りでの回転方向で上側エンドレスベルト18に対して位置決めされる。次いで、上側加圧装置48が待機位置から下側加圧装置50に近づく方向に加圧位置にまで下降する。このとき、加熱押圧体52と冷却押圧体54は、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとによってガイドされながら下降する。よって、上側加圧装置48は加圧位置となったときにも、上側エンドレスベルト18に対して位置決めされた状態が維持されている。ここでの加圧位置とは、上側エンドレスベルト18の下側走行部18aと下側エンドレスベルト20の上側走行部20aとの間の隙間Dが加圧加工のための所定の大きさとなるように、上側加圧装置48が上側エンドレスベルト18の内周面18bを支持する位置である。なお、隙間Dの所定の大きさは作製する加工成形品に応じて任意に変更可能である。よって、上側加圧装置48の加圧位置もそれに応じて任意に変更可能である。ただし、上側エンドレスベルト18の位置決めのためのここでの加圧位置は、実際の加圧加工を行なう際の位置と必ずしも同じ位置である必要はなく、上側エンドレスベルト18の位置決めのための仮の位置として設定してもよい。
【0048】
上側加圧装置48が加圧位置に変位した後に又はそれと同時に、補助ローラ28A、28Bが下方位置に変位する。なお、補助ローラ28A、28Bの下方位置は上側加圧装置48の加圧位置に対応する位置であり、加圧位置が変更されると自動的に下方位置も変更される。前方側の補助ローラ28Aが下方位置に変位するのと同時に、サポートプレート36もやや傾動しながら下方に移動して、上側エンドレスベルト18に接触又は近接した位置となる。次いで、従動ローラ24が図6(d)に示す中間位置にまで前方に移動して、上側エンドレスベルト18を押圧する。これにより、上側ベルト駆動機構22は、上側エンドレスベルト18に張力を加える張力付与形態となる。具体的には、補助ローラ28A、28Bが下方位置になるとともに従動ローラ24が中間位置となることにより、上側エンドレスベルト18の内周面が各ローラによって強く押圧されて、上側エンドレスベルト18に張力が付与された状態となる。次いで、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが接触位置となる。図6(d)に示すように、この状態で駆動ローラ26が駆動されて上側エンドレスベルト18が回転駆動される。ダブルベルトプレス装置1は、上側エンドレスベルト18の幅方向位置を検出する位置検出センサ(図示しない)を備えている。位置検出センサとしては、上側エンドレスベルト18の一方の側縁18c又は他方の側縁18dの位置を光学的に検出するエッジセンサや、画像から一方の側縁18c又は他方の側縁18dの位置を検出する光学カメラ、又は一方の側縁18c又は他方の側縁18dに機械的に接触してその位置を検出する機械的なスイッチなど、種々のものを採用することができる。ダブルベルトプレス装置1は、位置検出センサにより上側エンドレスベルト18が幅方向で位置ずれしていることを検知した場合、従動ローラ24を支持しているエアシリンダ30A又は30Bを駆動して上側エンドレスベルト18の幅方向での一方の側に加える力をもう一方の側よりも大きくする。そうすると回転している上側エンドレスベルト18は、大きな力が加えられている側から小さな力が加えられている側に徐々に移動していく。例えば、上側エンドレスベルト18が図2で見て右側に位置ずれしている場合、右側のエアシリンダ30Aに加える空気圧力を大きくして上側エンドレスベルト18の右側により大きな力を作用させる。そうすると、上側エンドレスベルト18は左側に誘導される。このようにして、上側エンドレスベルト18のさらに精確な位置決めを行なうことができるようになっている。なお、このようなより精確な位置決め動作は、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bによる上述の位置決めの精度が十分である場合には、必ずしも行なう必要はない。また、ダブルベルトプレス装置1は必ずしもこのような精確な位置決め動作を行なう機能を備える必要はない。
【0049】
図6(b)の第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bによる位置決め又は図6(d)のより精確な位置決めの完了後、ダブルベルトプレス装置1は図7(a)に示す形態となる。図7(a)の形態は、上述の図6(a)の形態と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。ただし、図7(a)の状態では、上側エンドレスベルト18の位置合わせが完了している。
【0050】
ダブルベルトプレス装置1による加圧加工を行なう際には、まず、図7(b)に示すように、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが下方位置で接触位置となる。このとき、上側加圧装置48の加熱押圧体52が、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとに挟まれて、幅方向及び垂直な軸線R1(図3)の周りの回転方向で上側エンドレスベルト18に対して位置決めされる。同様に、冷却押圧体54が、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとに挟まれて、幅方向及び垂直な軸線R2(図3)の周りの回転方向で上側エンドレスベルト18に対して位置決めされる。次に、従動ローラ24が前方位置から中間位置に移動するとともに、上側加圧装置48が加圧位置に、補助ローラ28A、28Bが下方位置にそれぞれ移動する。なお、上側加圧装置48は、待機位置から加圧位置にまで、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bとによってガイドされながら下降する。よって、上側加圧装置48は加圧位置となったときにも、上側エンドレスベルト18に対して位置決めされた状態が維持されている。このようにしてダブルベルトプレス装置1は、図1乃至図3に示す形態となる。この状態で、図7(c)に示すように、駆動ローラ26により上側エンドレスベルト18を図で見て反時計回りに駆動するとともに駆動ローラ42(図1)で下側エンドレスベルト20を時計回りに駆動する。下側エンドレスベルト20の上に加工対象物を載せることにより、上述のように加工対象物の加工が行なわれる。
【0051】
ある加工作業が終わってから次の加工作業が始まるまで比較的に短い空き時間が有る場合には、上側エンドレスベルト18及び下側エンドレスベルト20の回転駆動は続けたままにして、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bを非接触位置に一時的に退避させてもよい。そうすることで、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bが上側エンドレスベルト18の側縁18c及び側縁18dと摺動する時間を短くして、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bの摩耗を抑えることができる。
【0052】
本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1は、一連の加工作業が終了したら図7(a)と同じ図7(d)の形態に戻るようになっている。
【0053】
図6を参照して説明した工程により、上側エンドレスベルト18は幅方向で位置決めされているが、上側エンドレスベルト18は加工作業を続けるうちにわずかに幅方向に位置ずれしたり蛇行したりすることがあり得る。本実施形態に係るダブルベルトプレス装置1においては、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bが、上側エンドレスベルト18の幅方向への位置ずれ及び蛇行に追従して変位するようになっている。例えば、図8(a)に示すように正確に位置合わせされていた上側エンドレスベルト18が、図8(b)に示すように右側に位置ずれした場合、第1のガイド部材72Aは張力が加えられている状態の上側エンドレスベルト18から強い力を受ける。この力は、第1のガイド部材72Aを保持している水平方向のエアシリンダ88A、88Bの力よりも大きい。よって、第1のガイド部材72Aは、上側エンドレスベルト18に押されて右側に移動する。一方で、第2のガイド部材72Bは、水平方向のエアシリンダ88C、88Dによって側縁18cに押し付けられているため、上側エンドレスベルト18が右側に移動したときにそれに付いていくように右側に変位する。よって、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bは、上側エンドレスベルト18の右側への変位に追従して右側に変位して、上側エンドレスベルト18に接触した状態が維持される。また、上側エンドレスベルト18が蛇行して図8(c)に示すように斜めになった場合には、エアシリンダ88Aは延び、エアシリンダ88Bは引き込まれて、第1のガイド部材72Aは上側エンドレスベルト18の側縁18cに沿って斜めになる。なお、上述の通り、第1のガイド部材72Aは、第1及び第2の回転連結部76A、76Bによりエアシリンダ88A、88Bに対して回転可能に連結されているため、第1のガイド部材72Aは図示のように斜めになることができる。同様にして第2のガイド部材72Bは上側エンドレスベルト18の側縁18dに沿って斜めになる。よって、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bは、上側エンドレスベルト18の蛇行に追従して斜めになり、上側エンドレスベルト18に接触した状態が維持される。
【0054】
なお、図8は分かりやすくするために位置ずれ及び蛇行を強調して示しているが、実際のずれ量は、通常は1mm以下、典型的には0.5mm以下の極僅かなものである。このように、当該ダブルベルトプレス装置1においては、第1及び第2のガイド部材72A、72Bが水平面内で移動可能に保持されているため、加工動作中に上側エンドレスベルト18が幅方向に位置ずれしたり蛇行したりしても、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bは下側エンドレスベルト20に追従して水平面内で動くことができる。そのため、上側エンドレスベルト18の各側縁18c、18dと第1及び第2のガイド部材72A、72Bとの間に隙間が生じることを抑制することができる。
【0055】
また、上側加圧装置48の加熱押圧体52及び冷却押圧体54は幅方向及び各垂直な軸線R1、R2の周りでの回転方向に変位可能に保持されている。そのため、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bの幅方向への移動や回転に伴って第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bとともに幅方向に移動及び回転する。すなわち、上側加圧装置48は、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bとともに、上側エンドレスベルト18の蛇行及び幅方向への移動に追従して動く。これにより、第1のガイド部材72A及び第2のガイド部材72Bの追従動作が、上側加圧装置48によって妨げられないようになる。また、上側加圧装置48と上側エンドレスベルト18の位置ずれが生じないことにより、隙間Dを通過する加工対象物を均一に加圧することができ、作製される成形品の形状を安定させることができる。
【0056】
以上に本発明の実施形態について説明をしたが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。例えば、上側の構成と下側の構成を入れ替えてもよい。すなわち、張力付与形態と張力解放形態との間で形態変化する第1のベルト駆動機構は下側ベルト駆動機構として構成されてもよい。この場合には、待機位置と加工位置との間で移動する第1の加圧装置は下側加圧装置として構成されてもよい。さらにこの場合には、第1及び第2のガイド部材は、第1のベルト駆動機構である下側ベルト駆動機構に保持されている下側エンドレスベルト(第1のエンドレスベルト)の位置決めを行なう際に、上側エンドレスベルト(第2のエンドレスベルト)から下方に離れた下方位置(第2位置)に移動するように構成することができる。また、上側エンドレスベルトの幅が下側エンドレスベルトの幅よりも大きくされ、第1及び第2のガイド部材が上側エンドレスベルトの下側走行部(第2の対向走行部)の外周面に接触した状態で下側エンドレスベルトの上側走行部(第1の対向走行部)の各側縁に接触するようにすることもできる。
【0057】
また上記実施形態においては、上側加圧装置やガイド部材等の各部材を移動させるためのアクチュエータとしてエアシリンダを採用しているが、油圧シリンダや電動モーターなどの種々の他のアクチュエータを採用してもよい。また上記実施形態においては、第1及び第2のガイド部材は、第1及び第2のガイド部材を水平方向に移動させるアクチュエータによって上側エンドレスベルトの側縁に押し付けられているが、第1及び第2のガイド部材と各アクチュエータとの間にスプリングやゴム材料などの弾性部材からなる付勢構造を設けて、付勢構造の付勢力によって第1及び第2のガイド部材を上側エンドレスベルトの側縁に押し付けるように構成することもできる。または、第1及び第2のガイド部材は、必ずしもアクチュエータによって接触位置と非接触位置との間を動かされるようにする必要はなく、固定配置されたものとしてもよい。また、下側エンドレスベルトの幅を上側エンドレスベルトの幅と同じにして、第1及び第2のガイド部材が上側エンドレスベルトの各側縁と下側エンドレスベルトの各側縁の両方に接触するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 ダブルベルトプレス装置
10 上側ベルトユニット(第1のベルトユニット)
12 下側ベルトユニット(第2のベルトユニット)
14 加圧ユニット
16 ガイドユニット
18 上側エンドレスベルト(第1のエンドレスベルト)
18a 下側走行部(第1の対向走行部)、18b 内周面
18c 側縁、18d 側縁
20 下側エンドレスベルト(第2のエンドレスベルト)
20a 上側走行部(第2の対向走行部)、20b 内周面、20c 外周面
22 上側ベルト駆動機構(第1のベルト駆動機構)
24 従動ローラ(第1のローラ)、24a 回転軸
26 駆動ローラ(第2のローラ)
28A、28B 補助ローラ
30A、30B エアシリンダ
31 電動モーター
32A、32B エアシリンダ
34A、34B エアシリンダ
36 サポートプレート
38 下側ベルト駆動機構(第2のベルト駆動機構)
40 従動ローラ、40a 回転軸
42 駆動ローラ
44A、44Bエアシリンダ
46 電動モーター
48 上側加圧装置(第1の加圧装置)
50 下側加圧装置(第2の加圧装置)
52 加熱押圧体、52a 下面
54 冷却押圧体、54a 下面
56 スライダー
58 回転軸
60A、60B、60C、60D エアシリンダ
62 スライダー
64 回転軸
66A、66B エアシリンダ
68 加熱押圧体、68a 上面
70 冷却押圧体、70a 上面
72A 第1のガイド部材、72Aa 下面
72B 第2のガイド部材、72Ba 下面
74A 第1のガイド面
74B 第2のガイド面
76A 第1の回転連結部
76B 第2の回転連結部
76C 第3の回転連結部
76D 第4の回転連結部
78A、78B、78C、78D 受け部材
80A、80B、80C、80D 軸部材
82A、82B、82C、82D 連結ブロック
84A、84B、84C、84D ワンタッチ継手
86A、86B、86C、86D 連結ブロック
88A エアシリンダ(第1の水平方向アクチュエータ)
88B エアシリンダ(第2の水平方向アクチュエータ)
88C エアシリンダ(第3の水平方向アクチュエータ)
88D エアシリンダ(第4の水平方向アクチュエータ)
90A、90B、90C、90D スライダー
92A、92B、92C、92D 連結ブロック
94A、94B、94C、94D スライダー
96A、96B、96C、96D エアシリンダ
100A 第1の固定ガイド部材
100B 第2の固定ガイド部材
100C 第3の固定ガイド部材
100D 第4の固定ガイド部材
102、104 スプリング
106 製品受け台
D 隙間
R1、R2 垂直な軸線
【要約】
【課題】加圧加工品の幅方向の寸法のばらつきを抑えることが可能なダブルベルトプレス装置を提供すること。
【解決手段】ダブルベルトプレス装置1は、上側ベルトユニット10と、下側ベルトユニット12と、加圧ユニット14と、ガイドユニット16とを備える。ガイドユニット16は、第1のガイド部材72Aと第2のガイド部材72Bを備える。第1のガイド部材72Aは、上側エンドレスベルト18の一方の側縁18cに沿って延びる第1のガイド面74Aを有する。第2のガイド部材72Bは、上側エンドレスベルト18の他方の側縁18dに沿って延びる第2のガイド面74Bを有する。第1及び第2のガイド部材72A、72Bは、それぞれ、第1及び第2のガイド面74A、74Bが上側エンドレスベルト18と下側エンドレスベルト20との間の隙間を側縁18c及び側縁18dの側から塞ぐように配置される。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8