(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/02 20060101AFI20241101BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20241101BHJP
【FI】
G09B7/02
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2023222049
(22)【出願日】2023-12-27
【審査請求日】2024-01-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】石黒 知美
(72)【発明者】
【氏名】小沢 緋奈子
(72)【発明者】
【氏名】山中 乃梨果
(72)【発明者】
【氏名】畑山 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大祐
(72)【発明者】
【氏名】曽我 修
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 佑悟
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-246231(JP,A)
【文献】特開平05-011681(JP,A)
【文献】特開2020-134753(JP,A)
【文献】特開2014-071161(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0155348(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 7/00-7/12
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、
前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、
前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、
を備え
、
前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新し、
前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、情報処理装置。
【請求項2】
ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、
前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、
前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、
を備え、
前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行い、
前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新し、
前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、情報処理装置。
【請求項3】
前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、
前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、前記得意グループおよび前記不得意グループのうちの一方のグループを前記選択グループとして選択した後に、他方のグループを前記選択グループとして選択
し、当該連続する2回の前記一連の処理後に、前記得意グループおよび前記不得意グループ以外のグループを前記選択グループとして選択する、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、
前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、先に前記得意グループを前記選択グループとして選択した後に、前記不得意グループを前記選択グループとして選択する、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記グループには、得意グループと、不得意グループと、その他グループとがあり、
前記ジャンルには、前記ジャンル別評価の対象である判定対象ジャンルと、前記ジャンル別評価の対象ではない非対象ジャンルとがあり、
前記分類部は、前記判定対象ジャンルについて前記得意グループと前記不得意グループとに分類し、前記非対象ジャンルを前記その他グループに分類する、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記学習処理の実行に応じて更新される前記学習データに基づいてジャンル別の得手不得手のレベルを判定することで前記ジャンル別評価を行うジャンル別評価部、
を更に備える請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記分類部は、分類した各グループに属するジャンルのグループ内順位を決定し、
前記実行制御部は、同一グループからの前記選択ジャンルの選択を、当該同一グループに係る前記グループ内順位に基づいて順番に行う、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記実行制御部は、前記グループの数の所定倍数に相当する数の前記学習処理を所定期間内に実行することを前記ユーザの学習目標として設定し、当該学習目標を示す表示制御を行う、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、
前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、
前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、
として前記コンピュータを機能させ
、
前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新し、
前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、
前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、
前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、
として前記コンピュータを機能させ、
前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行い、
前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新し、
前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの学習を支援する情報処理装置の技術として、学習者の学習効率を向上させるものがある。例えば、特許文献1には、学習者の学習目標をもとに、当該学習目標を達成するために学習することを推奨する問題を選択する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ジャンル別に問題を出題して複数のジャンルに係る学習を支援する場合には、ユーザによって各ジャンルに得手不得手が生じることがあり、得意なジャンルについては学力をのばしつつ、苦手なジャンルがあっても飽きずに学習を進めていく仕組みが求められる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ジャンル別の学習をまんべんなく支援する仕組みを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、を備える情報処理装置である。また、本発明の態様は、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、を備え、前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新し、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う。また、本発明の態様は、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、を備え、前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行い、前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新し、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う。
【0007】
また、前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、前記得意グループおよび前記不得意グループのうちの一方のグループを前記選択グループとして選択した後に、他方のグループを前記選択グループとして選択する、ようにしてもよい。また、前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、前記得意グループおよび前記不得意グループのうちの一方のグループを前記選択グループとして選択した後に、他方のグループを前記選択グループとして選択し、当該連続する2回の前記一連の処理後に、前記得意グループおよび前記不得意グループ以外のグループを前記選択グループとして選択する、ようにしてもよい。
【0008】
また、前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、先に前記得意グループを前記選択グループとして選択した後に、前記不得意グループを前記選択グループとして選択する、ようにしてもよい。
【0009】
また、前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行う、ようにしてもよい。
【0010】
また、前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新する、ようにしてもよい。
【0011】
また、前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新する、ようにしてもよい。
【0012】
また、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、ようにしてもよい。
【0013】
また、前記グループには、得意グループと、不得意グループと、その他グループとがあり、前記ジャンルには、前記ジャンル別評価の対象である判定対象ジャンルと、前記ジャンル別評価の対象ではない非対象ジャンルとがあり、前記分類部は、前記判定対象ジャンルについて前記得意グループと前記不得意グループとに分類し、前記非対象ジャンルを前記その他グループに分類する、ようにしてもよい。
【0014】
また、前記学習処理の実行に応じて更新される前記学習データに基づいてジャンル別の得手不得手のレベルを判定することで前記ジャンル別評価を行うジャンル別評価部、を更に備える、ようにしてもよい。
【0015】
また、前記分類部は、分類した各グループに属するジャンルのグループ内順位を決定し、前記実行制御部は、同一グループからの前記選択ジャンルの選択を、当該同一グループに係る前記グループ内順位に基づいて順番に行う、ようにしてもよい。
【0016】
また、前記実行制御部は、前記グループの数の所定倍数に相当する数の前記学習処理を所定期間内に実行することを前記ユーザの学習目標として設定し、当該学習目標を示す表示制御を行う、ようにしてもよい。
【0017】
また、コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。また、コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、として前記コンピュータを機能させ 前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新し、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行うプログラムを構成してもよい。また、コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、として前記コンピュータを機能させ、 前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行い、前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新し、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行うプログラムを構成してもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ジャンルを複数のグループに分類し、複数のグループの中からの選択グループの選択と、選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、選択ジャンルに関する学習処理と、を含む一連の処理が実行される。そして、一連の処理において、選択グループとしての同じグループの連続選択が抑制される。これによれば、ユーザのジャンル別の学習をまんべんなく支援することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図6】学習メニューリストのデータ構成例を示す図。
【
図7】学習メニューリストのデータ構成例を示す他の図。
【
図8】学習メニュー実行処理の流れを示すフローチャート。
【
図9】学習メニューの割り当てを説明するための図。
【
図12】学習メニュー割当処理の流れを示すフローチャート。
【
図15】マス別学習メニュー割当データのデータ構成例を示す図。
【
図16】マス別学習データのデータ構成例を示す図。
【
図17】教科別学習レベル推移データのデータ構成例を示す図。
【
図18】学習装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。以下では、情報処理装置として学習装置を例示し、ジャンルの例として教科を上げて、教科別の学習を支援する学習装置について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0021】
図1は、本実施形態における学習装置10の外観例を示す図である。本実施形態の学習装置10は、例えば、ノートパソコンの形態を有する情報処理装置であり、本体装置1と、マウス3と、を備える。本体装置1は、電源ボタン11と、キーボード13と、ディスプレイ15と、を備える。その他にも、不図示のカメラやマイク、スピーカー等が適所に設けられている。
【0022】
また、本体装置1は、CPU(Central Processing Unit)51等のマイクロプロセッサ、IC(Integrated Circuit)メモリ53、通信装置等の電子部品が搭載された制御基板5を内蔵している。この制御基板5においてICメモリ53には、学習支援に係る処理を実現するための学習支援プログラムや、学習支援プログラムを実行するために必要な各種設定データ等が記憶される。そして、CPU51が学習支援プログラムを実行して演算処理を実行し、キーボード13やマウス3を用いたユーザの操作入力に応じて学習装置10の各部を制御することで、ユーザの学習を支援する。
【0023】
なお、学習装置の形態は、ノートパソコンの形態に限定されるものではない。例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯型ゲーム装置等の形態を取り得る。
【0024】
[概要]
学習装置10は、問題を出題し、回答入力を受け付けて正誤判定を行う学習処理を繰り返すことで、ユーザの学習を支援する装置である。本実施形態の学習装置10で学習が可能な教科(ジャンル)には、判定対象ジャンルに相当する判定対象教科と、非対象ジャンルに相当する非対象教科と、がある。本実施形態では、学習装置10は、学習処理に係る学習データ160(
図14を参照)をもとに、ジャンル別評価として、ユーザの得意不得意教科の教科判定を行う。判定対象教科は、教科判定の対象となる教科であり、非対象教科は、教科判定の対象とならない教科である(具体的な教科の例は
図10を参照)。例えば、判定対象教科は、基礎科目である「こくご」「さんすう」「えいご」を含む6つの通常教科で構成されている。一方、非対象教科は、その他の3つの教科と、知育ゲーム等の学習メニューを含む「ゲーム」と、の4つの特別教科で構成されている。その他の教科には、例えば、ユーザが自由に絵を描いたり文字を入力したりする等、回答入力について正誤判定を行わない学習メニューを含む教科や、実行順が定められた学習メニューを含む教科等が分類される。
【0025】
学習装置10の初回起動時には、教科別に、例えば「1」~「5」の5段階で、ユーザの学習レベルを初期化する。その際、ユーザのレベルチェックを適宜行う。本実施形態では、通常教科のうちの3つの基礎科目「こくご」「さんすう」「えいご」について初回起動時のレベルチェックを行い、学力に合った学習レベルの設定を行う。レベルチェックの方法は特に限定されないが、教科別にテスト問題を出題し、正答数に応じて当該教科の学習レベルを初期設定する。基礎科目以外の3つの通常教科および4つの特別教科については、学習レベルを「1」として初期設定する。
【0026】
図2は、学習レベルの初期設定をすると表示されるホーム画面W1の一例を示す図である。
図2に示すように、ホーム画面W1には、「冒険モード」および「フリーモード」を含む複数のメニューが、それらの選択ボタンによって提示される。
【0027】
1.冒険モードについて
冒険モードは、ユーザがワールドおよびステージの選択を行い、マス毎に提示される学習メニューを選んで各教科の学習を進めていくモードである。所定のキャラクタが登場し、ユーザへ学習を促す音声を発したり、ユーザの学習を応援するアクションをする画像が出力されたりする。また、学習を進めていくと、キャラクタに付随するアイテム等を取得できるようになっている。アイテム等は、例えば、キャラクタが発する音声のバリエーションが増えるアイテムであってり、アクションをする画像のバリエーションが増えるアイテムであったり、キャラクタの服装や装備品が変化するアイテムであったりする。
【0028】
冒険モードでは、先ず、ワールドの選択を行う。ワールドは複数用意され、学習を進めていくと所定の順番で1つずつ解放されていくようになっている。具体的には、1つ目のワールドで当該ワールドを構成する全てのステージをクリアすると、2つ目のワールドが選択できるようになる。各ワールドは、複数のステージで構成されている。
【0029】
ワールドを選択したならば、ステージの選択を行う。ここでは、選択したワールドを構成する解放済みのステージの中から、1つを選択する。ステージは、ワールドと同様に、所定の順番で1つずつ解放されていく。具体的には、ワールド内の1つ目のステージで当該ステージを構成する全てのマスをクリアすると、2つ目のステージが選択できるようになる。各ステージは、複数のマスで構成されている。
【0030】
図3は、あるワールドの1つのステージ(ステージE)のマップ画面W2の一例を示す図である。
図3に示すように、ワールドを選択し、ステージを選択すると、選択したステージのマップ画面W2が表示される。
【0031】
マップ画面W2には、当該ステージを構成する複数(
図3の例では6つ)のマス7(7-1~6)が、スタートからゴールに至る経路に沿って並べて配置されている。マップ画面W2にてユーザがマス7を選択すると、当該マス7に割り当てられた学習メニューが実行されることとなる。
【0032】
より詳細には、ユーザは、選択したステージにおいて、スタートのマス7-1から順番に1つずつ各マス7での学習(より詳細には、各マス7に割り当てられた学習メニューの学習)を行う。1回の学習を終えて学習メニューをクリアすると、次のマス7が解放されて選択できるようになる。クリアできなければ、当該マス7の学習メニューを再度実行して学習を繰り返し、クリアを目指す。
【0033】
図3のマップ画面W2は、ユーザがスタートから3つ目のマス7-3までクリアした場合の例を示しており、クリア済みの3つのマス7-1,2,3と、マス7-3をクリアしたことで解放された未クリアのマス7-4と、が選択可能な状態となっている。クリア済みの各マス7-1,2,3の近傍に表示された星は、当該マス7での学習に対する評価を示している。本実施形態では、各マス7での学習が、0個~3個の星の数で評価される。マス7-4の学習メニューをクリアしないと先のマス7-5には進めないため、
図3の時点では、マス7-5やマス7-6は選択できない。選択可能なマス7-1~4にマウス3(
図1を参照)のカーソルを合わせると、当該マス7-1~4に割り当てられた学習メニューに係る教科や、出題の種類(当該学習メニューで出題される問題のカテゴリ;以下「出題カテゴリ」という)が表示される。
【0034】
また、マップ画面W2には、当日のクリア目標(学習目標)を示すマーカ71が表示される。例えば、1日当たり3マス分の学習がクリア目標とされ、当該クリア目標を達成するマス7が日毎に決定される。そして、決定されたマス7(
図3の例ではマス7-5)に、目印のマーカ71が表示されるようになっている。
【0035】
ここで、1日当たりのクリア目標とするマスの数を3マスとするのは、後述する分類処理で分類するグループの数が3つのためである。すなわち、本実施形態では、学習装置10で学習可能な10個の教科(
図10を参照)を得意教科の得意グループ、不得意教科の不得意グループ、および特別教科のその他グループの3種類にグループ分けする。そして、各グループから
図9の(b)の順番で選択教科を選択し、各マスに割り当てていく。そのため、1日当たりのクリア目標を3マスとすることで、1日に少なくとも1回ずつ各グループの教科の学習を行うようにユーザに促すことができる。つまり、得意教科、不得意教科、および特別教科を1日で1つずつ計画的に学習していくようにユーザに促すことが可能となる。
【0036】
ただし、1日当たりのクリア目標とするマスの数は、3マスに限定されない。その場合も、グループの数の所定倍数に相当する数とするとよい。ユーザがクリア目標の達成を目指すことで、得意教科、不得意教科、および特別教科をバランスよく学習していくことができるからである。また、所定期間当たりのクリア目標の例として1日当たりのクリア目標の例を取り上げたが、所定期間を1週間として1週間当たりのクリア目標等とすることもできる。
【0037】
図4,
図5は、マップ画面W2において1つのマス7を選択すると表示される学習画面W3の一例を示す図である。
図4では、当該マス7に割り当てられた学習メニューの教科が「さんすう」で、出題カテゴリが「たしざん」の場合の例を示している。ユーザが画面下部の回答欄73から回答を選択すると、
図5に示すように、正誤判定の結果が表示される。
【0038】
2.学習メニューについて
学習メニューは、予め教科別(本実施形態では、
図10の10個の教科別)に用意される。
図6および
図7は、各教科の学習メニューが登録される学習メニューリスト153のデータ構成例を示す図である。
図6では、判定対象教科である「さんすう」の学習メニューリスト153(153-1)の例を示し、非対象教科である「おんがく・ずこう」の学習メニューリスト153(153-2)の例を示している。各教科の学習メニューリスト153には、学習メニュー毎に固有の学習メニューIDと対応付けて、出題カテゴリと、レベルと、出題問題と、出題数と、正誤判定フラグと、クリア判定方法と、評価方法と、が設定される。
【0039】
出題カテゴリは、当該学習メニューにおける出題の種類(出題される問題のカテゴリ)である。
図6の学習メニューリスト153-1では、教科「さんすう」の出題カテゴリの例として、「たしざん」「ひきざん」「くくひょう」を例示している。出題問題は、当該学習メニューで出題される問題の問題番号を格納する。出題数は、当該学習メニューで出題される問題の数を格納する。出題問題には、対応する出題数分の問題番号が設定されることとなる。例えば、「5問」等とされて出題問題に複数の問題番号が設定される学習メニュー(例えば、
図6のレコードD11)もあれば、「1問」の学習メニューも含まれる(例えば、
図7のレコードD2)。
【0040】
本実施形態では、学習メニューは、該当する教科に係る出題カテゴリのそれぞれについて、「1」~「5」のレベル毎に複数用意される。そして、各学習メニューの出題問題には、予め用意される問題データ155(
図14を参照)のうちの、対応する出題カテゴリの対応するレベルの問題を定義した問題データ155の問題番号が設定される。出題カテゴリが同じでレベルが異なる学習メニュー同士では(例えば、
図6のレコードD11とレコードD13とでは)、該当する問題の難易度の他、出題時に回答欄(
図4の回答欄73を参照)に表示する選択肢の数等が適宜異なる。
【0041】
正誤判定フラグは、当該学習メニューで出題される問題について正誤判定を行うか否か(ON:行う/OFF:行わない)のフラグ情報である。例えば、
図6に示すように、判定対象教科である「さんすう」の学習メニューリスト153-1では、正誤判定フラグは全て「ON」とされる。一方、
図7に示すように、非対象教科である「おんがく・ずこう」の学習メニューリスト153-2には、レコードD2等のように、正誤判定フラグが「OFF」の学習メニューが含まれる。
【0042】
クリア判定方法には、当該学習メニューに係るクリア成否の判定方法が設定される。例えば、対応する出題数として複数問が設定されている学習メニューには、正答数が「0」の場合にクリア失敗とし、正答数が「1」以上であればクリア成功と判定する等のクリア判定方法が設定される。学習を終了した場合に全てクリア成功とする旨の設定の学習メニューも適宜含まれる。
【0043】
評価方法には、ユーザが当該学習メニューに係る学習を終えた際に当該学習に対する評価として行う星の数の算定方法が設定される。例えば、対応する正誤判定フラグが「ON」で出題数が「5問」の場合の評価方法として、正答数が「0」の場合の星の数を0個、正答数が「1」又は「2」の場合の星の数を1個、正答数が「3」又は「4」の場合の星の数を2個、全問正解の場合の星の数を3個として算定する等の評価方法が設定される。特別教科の学習メニュー等には、学習を終了した場合に星の数を一律で3個として算定する旨の設定の学習メニューを含めることもできる。
【0044】
3.学習メニュー実行処理について
図8は、マップ画面でのマスの選択に応じて学習装置10が行う学習メニュー実行処理の流れを示すフローチャートである。学習メニュー実行処理では、学習装置10は、マスに割り当てられた学習メニューに従って、当該学習メニューに係る教科について学習処理を実行する。基本的には、学習装置10は、当該学習メニューの出題問題の設定に従って、問題の出題(ステップS101)と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受付(ステップS103)と、回答入力の正誤判定(ステップS105)と、を1回の学習処理として実行する。当該学習メニューに係る正誤判定フラグが「OFF」の場合は、ステップS105の正誤判定は行わない。そして、出題数の設定に従い、当該学習メニューが複数問を出題する学習メニューの場合には、問題毎にステップS101~ステップS105の学習処理を繰り返す。そして、学習装置10は、全ての問題について学習処理を行ってユーザが学習を終えると(ステップS107:YES)、クリア判定を行う(ステップS109)。クリア判定は、当該学習メニューのクリア判定方法の設定に従って行う。
【0045】
続いて、学習装置10は、ステップS109でクリア成功と判定した場合は、当該学習メニューの評価方法に従い、ステップS101~ステップS105での学習処理によるユーザの今回の学習に対する評価を行って、星の数を算定する(ステップS111)。
【0046】
また、学習装置10は、ステップS109でのクリア判定の結果、当該学習メニューをクリアしたと判定した場合であって、所定の付与条件を満たす場合に、ユーザにクリア報酬を付与する(ステップS113)。例えば、予め報酬付与地点とするマス毎にアイテム等のクリア報酬を定めおき、「報酬付与地点に割り当てられた学習メニューの初回クリア時であること」等を付与条件として判定して、ユーザに該当するアイテム等を付与する。
【0047】
そして、学習装置10は、当該学習メニューに係る教科について、ユーザの学習レベルの更新判定を行って当該教科の学習レベルを更新する(ステップS115)。本実施形態では、学習装置10は、例えば、ステップS111で算定された星の数が3個の場合に、レベルアップ判定を行う。具体的には、先ず、学習データ160の教科別学習レベル推移データ180(
図17を参照)から、当該教科の学習レベルが現在のレベルにレベルアップした学習を特定する。そして、レベルアップ以降のマス毎の学習のうちの、算定された星の数(以下「獲得星数」ともいう)が3個である学習を計数し、今回で5回に達した場合に、レベルを1つ上げると判定して当該教科の学習レベルを更新する。また、ステップS111で算定された星の数が0個又は1個の場合には、レベルダウン判定を行う。すなわち、先ず、学習データ160の教科別学習レベル推移データ180(
図17を参照)から、当該教科の学習レベルが現在のレベルにレベルアップした学習を特定する。そして、レベルアップ以降のマス毎の学習のうちの獲得星数が0個又は1個である学習を計数し、今回で5回に達した場合に、レベルを1つ下げると判定して当該教科の学習レベルを更新する。
【0048】
3.フリーモードについて
フリーモードは、ユーザが、教科別の学習メニューの中から希望する学習メニューを選んで実行するモードである。その際、レベルについてもユーザが自由に選択できるようになっている。そのため、ユーザは、冒険モードで実行した学習メニューのうちの不得意な教科の学習メニューについてレベルを下げて復習したり、得意な教科の学習メニューについて自分の今の学習レベルよりも高いレベルに挑戦するといったことが可能となる。また、同じ教科でも出題カテゴリによって得意不得意がある場合等において、特定の出題カテゴリに絞って学習メニューを実行し、学習を繰り返すといったことも可能となる。
【0049】
[詳細]
上記した冒険モードでのマス毎の学習メニューの実行は、マスの解放にあたり、当該マスに学習メニューを割り当てることで実現される。
図9は、マス7に対する学習メニューの割り当てを説明するための図であり、
図3に示したマップ画面W2(
図9の(a))と、割り当ての順番(
図9の(b))と、を示している。本実施形態では、学習装置10は、マス7を解放する際、割り当てる学習メニューの教科が
図9の(b)に示す「得意教科」「不得意教科」および「特別教科」の順番を繰り返すように、教科の選択および学習メニューの割り当てを行う。
【0050】
得意教科は、判定対象教科である6つの通常教科のうちの、ユーザが得意な教科である。不得意教科は、判定対象教科(通常教科)のうちの、ユーザが不得意な(苦手な)教科である。例えば、
図9の(a)の例において、解放済みのマス7-2の学習メニューの教科「えいご」が得意教科であり、マス7-3の学習メニューの教科「さんすう」が不得意教科であったとする。マス7-4の学習メニューの教科「おんがく・ずこう」は特別教科である。その場合には、
図9の(a)の状態からユーザがマス7ー4をクリアしたことで新たにマス7-5を解放するときには、次の順番が得意教科であるので、得意教科の学習メニューを割り当てる。
【0051】
上記の順番での学習メニューの割り当てによれば、ユーザは、先ず得意教科を学習し、次に不得意教科を学習することができる。また、不得意教科の学習の後で特別教科を学習することができる。したがって、得意な教科の学習に偏ることなく、苦手な教科があっても得意な教科や特別教科を学習しながら、飽きずに学習を進めていくことが可能となる。また、詳細を後述するように、本実施形態では、得意教科および不得意教科の判定(教科判定)を、ユーザがマス毎の学習を終えるたびに、当該学習の結果を加味して行う。よって、ユーザの得手不得手を適切に反映させて得意教科および不得意教科を判定し、その上で教科の選択および学習メニューの割り当てを行うことが可能となる。
【0052】
具体的には、学習装置10は、そのための処理として、先ず、通常教科を複数のグループに分類する分類処理を行う。そして、学習装置10は、
図9の(b)の順番での教科の選択および学習メニューの割り当てに係る学習メニュー割当処理と、当該学習メニューを実行する学習メニュー実行処理(
図8を参照)と、を含む実行制御処理を行う。
【0053】
1.分類処理について
図10は、分類処理を説明するための図である。本実施形態では、学習装置10は、分類処理に先立ち、判定対象教科について教科判定を行って、ユーザの得意不得意教科を判定する。そして、分類処理では、学習装置10は、判定対象教科および非対象教科(本実施形態では、10個の教科)を、教科判定の結果得意教科と判定された通常教科のグループである得意グループと、不得意教科と判定された通常教科のグループである不得意グループと、特別教科のグループであるその他グループと、に分類する。
図10の例では、判定対象教科(通常教科)のうちの「こくご」「えいご」「せいかつ」の3つを得意教科として得意グループに分類し、「さんすう」「サイエンス」「パソコン」の3つを不得意教科として不得意グループに分類した例を示している。非対象教科は特別教科で構成されているので、その他グループに分類する。
【0054】
図11は、教科判定の一例を示す図である。教科判定では、学習装置10は、先ず、判定対象教科である6つの通常教科を、ユーザの学習レベルが高い順にソートする。続いて、学習装置10は、ソートの結果順位が同じ教科(学習レベルが同じ教科)がある場合には(
図11の例では「えいご」および「サイエンス」と「せいかつ」および「パソコン」との2組)、該当する教科別に、当該教科の学習メニューが割り当てられた各マスでの獲得星数の平均値(平均星数)を算出する。そして、学習装置10は、同順位の教科について、平均星数が大きい順に並べ替える。続いて、学習装置10は、同順位の教科が残っている場合には(
図11の例では「せいかつ」および「パソコン」)、該当する教科別に、当該教科の学習メニューが割り当てられた各マスのうちの獲得星数が3個のマスの数(星3回数)を計数する。そして、学習装置10は、同順位の教科について、星3回数が多い順に並べ替える。学習装置10は、以上の処理手順で判定対象教科(ここでは6つの通常教科)を順位付けたならば、判定対象教科のうちの上位3つの通常教科(
図11の例では「こくご」「さんすう」「えいご」)を得意教科と判定し、下位3つの通常教科(
図11の例では「サイエンス」「せいかつ」「パソコン」)を不得意教科と判定する。
【0055】
2.実行制御処理について
実行制御処理では、学習装置10は、複数のグループの中からの選択グループの選択と、選択グループに属する教科の中からの選択教科の選択と、当該選択教科に関する学習処理と、の一連の処理を繰り返し実行する。本実施形態では、学習装置10は、マスの解放時に学習メニュー割当処理を行って選択グループの選択と選択教科の選択とを行い、ユーザによりマップ画面にて当該マスが選択された場合には、上記した学習メニュー実行処理(
図8を参照)を行って学習処理を実行する。ユーザが当該マスの学習メニューをクリアした場合には次のマスを新たに解放するため、一連の処理が繰り返されることとなる。
【0056】
図12は、学習メニュー割当処理の流れを示すフローチャートである。学習メニュー割当処理では、学習装置10は、先ず、分類処理での分類結果に基づいて、選択グループを選択する(ステップS201)。本実施形態では、
図9の(b)に示した順番での選択教科の選択を実現するため、一連の処理の繰り返しにおける選択グループの選択が、(1)得意グループ、(2)不得意グループ、(3)その他グループの順番となるように選択グループを選択する。前回のマスの解放時(1つ前の一連の処理の際)に選択した選択グループをもとに、次の順番のグループを選択することで実現できる。例えば、前回の選択グループが得意グループであった場合は、不得意グループを選択グループとして選択する。ここでの処理により、連続する一連の処理における同じグループの選択グループとしての連続選択の抑制制御が実現される。ここで、上記の順番は、連続する2回の一連の処理において、先に得意グループを選択グループとして選択した後に、不得意グループを選択グループとして選択する順番でもある。ただし、例示の順番に限らず、(1)~(3)の順を並び替えた別の順番としてもよい。例えば、先に不得意グループを選択グループとして選択した後に、得意グループを選択グループとして選択する順番とすることができる。得意グループと不得意グループとの間にその他グループを選択する順番であってもよい。
【0057】
選択グループを選択したならば、学習装置10は、選択グループに属する教科の中から、選択教科を選択する(ステップS203)。本実施形態では、学習装置10は、連続する一連の処理において、同一グループからの選択教科の選択を、同一グループに係るグループ内順位に基づいて順番に行う。
図13は、ここでの選択教科の選択を説明するための図である。
図13では、前段の処理で選択された選択グループが不得意グループの場合を例示している。
【0058】
図13に示すように、本実施形態では、6つの通常教科について予め優先順位が定められており、当該優先順位に基づく順位をグループ内順位として、選択教科の選択を行う。具体的には、学習装置10は、先ず、6つの通常教科の優先順位を用い、選択グループに属する教科(ここでは、6つの通常教科のうちの不得意グループに分類された3つの教科「さんすう」「サイエンス」「パソコン」)を優先順位の順にソートして、グループ内順位を取得する。
【0059】
続いて、学習装置10は、選択グループの各教科に対して、ソートしたグループ内順位の順番で「1」「2」「3」のインデックス番号を付与する。そして、学習装置10は、付与したインデックス番号を用い、予め用意された乱数表に従って選択グループの教科の中から選択教科を選択する。乱数表は、インデックス番号の配列を定義したものであり、得意グループ、不得意グループおよびその他グループ毎に用意しておく。全てのグループで共通の乱数表を用いることとしてもよい。ここでは、学習装置10は、不得意グループ用の乱数表(インデックス番号の配列)を先頭から順に参照していくことで、選択教科の選択を行う。
図13の例では、参照ポインタPが参照しているインデックス番号「3」の教科「サイエンス」を、選択教科として選択する。一度参照先のインデックス番号を用いて選択教科を選択したら、参照ポインタを次にずらす。
【0060】
図12に戻る。選択教科を選択したならば、続いて、学習装置10は、前回のマスの解放時(1つ前の一連の処理の際)に選択した選択教科と、今回ステップS203で選択した選択教科とが同じ教科か否かを判定する。学習装置10は、同じ教科の場合には(ステップS205:YES)、選択教科を再選択する(ステップS207)。その場合は、参照ポインタPの次の参照先であるインデックス番号「2」の教科「パソコン」を、選択教科として選択することとなる。ここでの処理によれば、選択教科としての同じ教科の連続選択が抑制され、同一ジャンル連続選択抑制制御が実現される。
【0061】
その後は、学習装置10は、ステップS203で選択され、又はステップS207で再選択された選択教科の学習メニューリスト153を参照し、登録されている学習メニューのうちの、選択教科の学習レベルに合致したレベルの学習メニューから1つを選択する(ステップS209)。ここでの選択は、既に割り当て済みの学習メニューを除外した上で行う構成としてもよい。そして、学習装置10は、ステップS209で選択された選択教科の学習メニューを、新たに解放するマスに割り当てる(ステップS211)。
【0062】
[機能構成]
図14は、学習装置10の機能構成例を示すブロック図である。
図14に示すように、学習装置10は、操作入力部111と、表示部113と、音出力部115と、処理部130と、記憶部150と、を備える。
【0063】
操作入力部111は、ユーザが各種操作を入力するためのものであり、キーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。
図1では、キーボード13やマウス3がこれに該当する。表示部113は、LCD(Liquid Crystal Display)やタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部130からの表示信号に応じた各種表示を行う。
図1では、ディスプレイ15がこれに該当する。音出力部115は、スピーカー等で実現され、処理部から入力される音声信号を放音する。
【0064】
処理部130は、例えばCPUやASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部111からの操作入力信号等に基づいて各種の演算処理を行い、学習装置10の動作を統括制御する。
図1では、制御基板5やそのCPU51がこれに該当する。
【0065】
本実施形態では、処理部130は、ジャンル別評価部としての教科判定部131と、分類部133と、実行制御部135と、を含む。
【0066】
教科判定部131は、教科判定を行う機能部である。本実施形態では、教科判定部131は、判定対象教科(通常教科)毎に、当該教科の学習レベルの判定と、当該教科に係る平均星数の判定と、当該教科に係る星3回数の判定と、を行って、通常教科のうちのユーザの得意不得意教科を判定する。
【0067】
分類部133は、分類処理を行う機能部である。本実施形態では、分類部133は、教科判定部131による教科判定の結果に基づいて、学習装置10で学習可能な10個の教科(
図10を参照)を、得意グループと、不得意グループと、その他グループと、の3種類のグループに分類する。
【0068】
実行制御部135は、実行制御処理を行う機能部である。本実施形態では、実行制御部135は、ユーザが新たにマスをクリアした際、分類部133による分類結果を用いて学習メニュー割当処理を実行し、ユーザによるマスの選択操作に応じて学習メニュー実行処理を行うことで、選択グループの選択と、選択教科の選択と、選択教科に関する学習処理と、の一連の処理を実現する。そして、実行制御部135は、選択グループの選択にあたり、所定の順番(
図9の(b)を参照)で得意グループ、不得意グループおよびその他グループの中から1つを選択グループとして選択することで、一連の処理において同じグループの選択グループとしての連続選択を抑制する抑制制御を行う。また、実行制御部135は、選択教科の選択にあたり、1つ前の一連の処理で選択した選択教科と同じ教科を選択した場合は、選択教科を選択し直す。
【0069】
記憶部150には、学習装置10を動作させ、学習装置10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等によって実現できる。
図1では、ICメモリ53がこれに該当する。
【0070】
また、記憶部150には、学習支援プログラム151と、教科別の学習メニューリスト153(
図6および
図7を参照)と、問題データ155と、マス別学習メニュー割当データ157と、学習データ160と、が記憶される。
【0071】
学習支援プログラム151は、処理部130を教科判定部131、分類部133、および実行制御部135として機能させるためのプログラムである。
【0072】
問題データ155は、教科別の学習メニューリスト153のそれぞれにおいて出題問題として設定されている問題番号毎に用意され、問題や答え、出題時に学習画面の回答欄に表示する選択肢のデータ等の各種データを格納する。
【0073】
マス別学習メニュー割当データ157は、マスに対する学習メニューの割り当てに関する各種データを格納する。
図15は、マス別学習メニュー割当データ157のデータ構成例を示す図である。
図15に示すように、マス別学習メニュー割当データ157には、マス毎に固有のマスIDと対応付けて、解放フラグと、学習メニューIDと、教科と、割当時分類情報と、クリアフラグと、獲得星数と、を設定したデータテーブルである。
【0074】
解放フラグは、当該マスが解放済みか否か(ON:解放済み/OFF:未開放)のフラグ情報である。
【0075】
学習メニューIDは、当該マスに割り当てられた学習メニューの学習メニューIDであり、教科は、当該学習メニューに係る教科を格納する。
【0076】
割当時分類情報は、当該マスを解放する際に選択された選択グループ(つまり、解放時に対応する教科が属していたグループ)の種類を格納する。
【0077】
クリアフラグは、当該マスの学習メニューをクリアしたか否か(ON:クリア済み/OFF:未クリア)のフラグ情報である。
【0078】
獲得星数は、当該マスの学習に対する評価として算定された星の数を格納する。当該マスの学習が繰り返された結果星の数が更新された(増えた)ときには、当該星の数で書き換えられるようになっている。
【0079】
学習データ160は、マス別学習データ170と、教科別学習レベル推移データ180と、を含む。
【0080】
マス別学習データ170は、マスの解放時に生成され、当該マスに割り当てられた学習メニューが実行されるたびに、学習の結果が反映されて更新される。具体的には、1つのマス別学習データ170は、
図16に示すように、当該マスのマスID171と、当該マスに割り当てられた学習メニューの学習メニューID172と、当該学習メニューに係る教科173と、割当時分類情報174と、クリアフラグ175と、獲得星数176と、学習履歴177と、を格納する。
【0081】
獲得星数176は、当該マスの学習について算定された星の数であり、学習が繰り返されて星の数が更新されると随時書き換えられる。
【0082】
学習履歴177は、当該マスでの学習毎に用意され、当該学習時における出題毎の正誤判定の結果や、当該学習での獲得星数等を格納する。
【0083】
教科別学習レベル推移データ180は、教科別に用意され、ユーザのマス毎の学習に伴う各教科の学習レベルの推移を格納する。
図17は、1つの教科別学習レベル推移データ(
図17では「さんすう」の教科別学習レベル推移データ)180のデータ構成例を示す図である。
図17に示すように、教科別学習レベル推移データ180は、該当する教科(
図17では「さんすう」)の学習メニューが割り当てられたマス毎の学習順に、マスIDと、当該学習時の獲得星数と、当該学習を終えた時点での当該教科の学習レベルと、を格納する。教科別学習レベル推移データ180には、ユーザが当該教科の学習メニューが割り当てられたマスを選択して学習を行うと、当該学習についてのレコードが1つ追加されることとなる。この教科別学習レベル推移データ180によれば、マス毎の学習に伴うユーザの学習レベルの推移を把握できる。本実施形態では、教科別学習レベル推移データ180は、学習レベルの更新判定(レベルアップ判定およびレベルダウン判定)の際に参照される。
【0084】
[処理の流れ]
図18は、マップ画面にてマスが選択された場合に学習装置10が行う処理の流れを示す図である。ここで説明する処理は、処理部130が学習支援プログラム151を読み出して実行することによって実現される。
【0085】
図18に示すように、ユーザによりマスが選択されると(ステップS301:YES)、実行制御部135が、学習メニュー実行処理(
図8を参照)を実行して、選択されたマスに割り当てられた学習メニューを実行する(ステップS303)。ここでの処理により、当該学習メニューに係る教科についての学習処理が実現される。
【0086】
そして、ユーザが当該学習メニューをクリアした場合であって、それが初回クリアの場合には(ステップS305:YES)、新たにマスを解放するため、先ず、教科判定部131が、
図11を参照して説明した教科判定を行って、判定対象教科である通常教科のそれぞれについてユーザの得意不得意教科を判定する(ステップS307)。その後、分類部133が、分類処理を行う(ステップS309)。ここでは、分類部133は、分類対象の教科を、ステップS307の教科判定で得意教科と判定された通常教科のグループである得意グループと、当該教科判定で不得意教科と判定された通常教科のグループである不得意グループと、特別教科のグループであるその他グループと、に分類する。
【0087】
続いて、実行制御部135が、学習メニュー割当処理(
図12を参照)を行う(ステップS311)。ここでは、実行制御部135は、ステップS309で分類された3種類のグループの中から選択グループを選択し、選択グループに属する教科の中から選択教科を選択し、選択教科の学習メニューを1つ選択して解放するマスに割り当てる。
【0088】
その後は、終了判定を行い、終了と判定するまでは(ステップS311:YES)、ステップS301に戻って上記した処理を繰り返す。ユーザによって新たに解放されたマスが選択された場合はステップS303でその学習メニューを実行することとなり、一連の処理が実現される。
【0089】
以上説明したように、本実施形態によれば、ステージを構成するマスを順番に開放して教科別の学習メニューを割り当て、当該学習メニューを実行することにより、該当する教科の問題を出題し、回答入力を受け付けて正誤判定を行う学習処理が実現される。また、新しくマスを解放する際には、各教科を得意グループ、不得意グループおよびその他グループに分類し、選択グループを選択し、選択グループの中から選択教科を選択して、当該マスに選択教科の学習メニューを割り当てることができる。そして、解放されたマスが選択された場合はその学習メニューを実行することにより、選択グループの選択と、選択教科の選択と、選択教科に関する学習処理と、の一連の処理を繰り返すことができる。また、選択グループの選択にあたり、所定の順番で、得意グループ、不得意グループ、およびその他グループの中から1つを選択グループとして選択することで、同じグループの選択グループとしての連続選択を抑制することが可能となる。これによれば、ユーザのジャンル別の学習をまんべんなく支援することが可能となる。
【0090】
なお、上記実施形態では、学習装置10で学習が可能な教科を3種類のグループに分類する例を説明したが、2種類のグループに分類する構成でもよいし、4種類以上のグループに分類する構成でもよい。例えば、上記実施形態で例示した「得意グループ」「不得意グループ」および「その他グループ」に、得意でも不得意でもない通常教科の「普通グループ」を加えて4種類のグループに分類する等としてもよい。その場合の分類は、
図11に例示した教科判定の結果をもとに、通常教科を上位、中位、および下位の3つに分けることで実現できる。
【0091】
また、上記実施形態では、学習メニューをクリアするたびに(マスの解放のたびに)教科判定を行って、教科の分類(例えば「得意グループ」「不得意グループ」および「その他グループ」のグループ分け)を更新する例を説明した。これに対し、所定の順番(例えば
図9の(b)の順番)が一巡するたびに、教科の分類(「得意グループ」「不得意グループ」および「その他グループ」のグループ分け)を更新する構成としてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、ジャンルとして教科を例に挙げたが、例えば、未就学児向けの学習のジャンルや、大人向けの学習のジャンル等を対象として学習を支援する場合にも同様に適用が可能である。
【0093】
〔概括〕
上記した実施形態による本明細書の開示は、次のように概括することができる。
【0094】
第1の態様は、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する情報処理装置であって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部と、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部と、を備える情報処理装置である。
【0095】
第1の態様によれば、ジャンルを複数のグループに分類し、複数のグループの中からの選択グループの選択と、選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、選択ジャンルに関する学習処理と、を含む一連の処理が実行される。そして、一連の処理において、選択グループとしての同じグループの連続選択が抑制される。これによれば、ユーザのジャンル別の学習をまんべんなく支援することが可能となる。
【0096】
また、第2の態様として、前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、前記得意グループおよび前記不得意グループのうちの一方のグループを前記選択グループとして選択した後に、他方のグループを前記選択グループとして選択する、第1の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0097】
第2の態様によれば、ジャンルを3種類以上のグループに分類する場合に、得意グループおよび不得意グループのうちの一方のグループを選択した後に他方のグループを選択することで、連続する2回の一連の処理において同じグループの連続選択を抑制することができる。
【0098】
また、第3の態様として、前記グループは、得意グループと不得意グループとを含む3種類以上のグループがあり、前記実行制御部は、連続する2回の前記一連の処理において、先に前記得意グループを前記選択グループとして選択した後に、前記不得意グループを前記選択グループとして選択する、第1の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0099】
第3の態様によれば、ジャンルを3種類以上のグループに分類する場合に、先に得意グループを選択し、その後不得意グループを選択することで、連続する2回の一連の処理において同じグループの連続選択を抑制することができる。
【0100】
また、第4の態様として、前記実行制御部は、連続する前記一連の処理において、所定の順番で前記複数のグループの中から前記選択グループを選択することで前記抑制制御を行う、第1の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0101】
第4の態様によれば、各グループを所定の順番で選択することで、一連の処理において同じグループの連続選択を抑制することができる。
【0102】
また、第5の態様として、前記分類部は、所定回数の前記学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新する、第1~第4の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0103】
第5の態様によれば、例えば、選択ジャンルに関する学習処理が終了するたびに、各ジャンルの分類を更新するといったことが可能となる。
【0104】
また、第6の態様として、前記分類部は、前記選択グループとして選択されるグループの前記順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新する、第4の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0105】
第6の態様によれば、選択グループの選択を所定の順番で行う場合に、当該選択の順番が一巡するたびに、各ジャンルの分類を更新することができる。
【0106】
また、第7の態様として、前記実行制御部は、前記選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制する同一ジャンル連続選択抑制制御を行う、第5又は第6の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0107】
第7の態様によれば、選択ジャンルとしての同じジャンルの連続選択を抑制することができる。
【0108】
また、第8の態様として、前記グループには、得意グループと、不得意グループと、その他グループとがあり、前記ジャンルには、前記ジャンル別評価の対象である判定対象ジャンルと、前記ジャンル別評価の対象ではない非対象ジャンルとがあり、前記分類部は、前記判定対象ジャンルについて前記得意グループと前記不得意グループとに分類し、前記非対象ジャンルを前記その他グループに分類する、第1~第7の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0109】
第8の態様によれば、ジャンル別評価を行うジャンルを得意グループと不得意グループとに分類し、ジャンル別評価を行わないジャンルをその他グループに分類することができる。
【0110】
また、第9の態様として、前記学習処理の実行に応じて更新される前記学習データに基づいてジャンル別の得手不得手のレベルを判定することで前記ジャンル別評価を行うジャンル別評価部、を更に備える第1~第8の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0111】
第9の態様によれば、学習処理に係る学習データに基づき判定したユーザのジャンル別の得手不得手のレベルを用いて、ジャンル別評価を行うことができる。
【0112】
また、第10の態様として、前記分類部は、分類した各グループに属するジャンルのグループ内順位を決定し、前記実行制御部は、同一グループからの前記選択ジャンルの選択を、当該同一グループに係る前記グループ内順位に基づいて順番に行う、第1~第9の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0113】
第10の態様によれば、各グループに属するジャンルをグループ毎に順位付けし、当該順位を用いて同じグループからの選択ジャンルの選択を順番に行うことができる。
【0114】
また、第11の態様として、前記実行制御部は、前記グループの数の所定倍数に相当する数の前記学習処理を所定期間内に実行することを前記ユーザの学習目標として設定し、当該学習目標を示す表示制御を行う、第1~第10の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0115】
第11の態様によれば、ユーザの所定期間毎の学習目標をグループの数に基づいて設定し、設定した学習目標をユーザに提示することが可能となる。
【0116】
また、第12の態様として、コンピュータに、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行させるためのプログラムであって、前記学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部、前記複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する前記学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する前記一連の処理において、前記選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0117】
第12の態様によれば、第1の態様と同様の効果を奏するプログラムを実現することができる。
【符号の説明】
【0118】
10…学習装置
111…操作入力部
113…表示部
115…音出力部
130…処理部
131…教科判定部
133…分類部
135…実行制御部
150…記憶部
151…学習支援プログラム
151…学習支援プログラム
153…学習メニューリスト
155…問題データ
157…マス別学習メニュー割当データ
160…学習データ
170…マス別学習データ
180…教科別学習レベル推移データ
【要約】
【課題】ジャンル別の学習をまんべんなく支援する仕組みを実現すること。
【解決手段】学習装置10は、ジャンル別に、問題の出題と、当該問題に対するユーザによる回答入力の受け付けと、当該回答入力の正誤判定とを含む学習処理を実行する。学習装置10は、学習処理に係る学習データに基づくジャンル別評価の結果を少なくとも用いて各ジャンルを複数のグループに分類する分類部133と、複数のグループの中からの選択グループの選択と、当該選択グループに属するジャンルの中からの選択ジャンルの選択と、当該選択ジャンルに関する学習処理とを含む一連の処理を実行する実行制御部であって、連続する一連の処理において、選択グループとしての同じグループの連続選択を抑制する抑制制御を行う実行制御部135と、を備える。
【選択図】
図14