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特許7580631均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造及び方法
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/14 20060101AFI20241101BHJP
   A24C 5/12 20060101ALI20241101BHJP
【FI】
A24C5/14 A
A24C5/12
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023562847
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2022131826
(87)【国際公開番号】W WO2024016526
(87)【国際公開日】2024-01-25
【審査請求日】2023-10-13
(31)【優先権主張番号】202210839390.6
(32)【優先日】2022-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221837283.1
(32)【優先日】2022-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523008358
【氏名又は名称】雲南中煙工業有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】岳 保山
(72)【発明者】
【氏名】▲セン▼ 建波
(72)【発明者】
【氏名】王 浩
(72)【発明者】
【氏名】王 涛
(72)【発明者】
【氏名】余 江
(72)【発明者】
【氏名】桂 永発
(72)【発明者】
【氏名】余 耀
(72)【発明者】
【氏名】沈 艷飛
(72)【発明者】
【氏名】鄭 ▲カン▼
(72)【発明者】
【氏名】余 ▲テイテイ▼
(72)【発明者】
【氏名】李 利偉
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05092350(US,A)
【文献】特公平7-053099(JP,B2)
【文献】特開2000-184877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 5/00-5/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造であって、巻き部(4)と、切断部(6)と、前記巻き部(4)と切断部(6)との間に設置された搬送部(5)とを含み、前記搬送部(5)にシガレット挟持部(1)及びシガレット検出部(2)が設置され、前記シガレット挟持部(1)とシガレット検出部(2)との間の上方に穿孔部(3)が設置され、前記シガレット挟持部(1)は、第1シャーシ(11)と、前記第1シャーシ(11)の前記シガレット検出部(2)に接近する側に設置された2つの挟持板(12)と、前記第1シャーシ(11)の前記シガレット検出部(2)から離れた側に設置されて前記第1シャーシ(11)を回転駆動するためのモーター(13)とを含み、前記シガレット検出部(2)は、第2シャーシ(21)と、前記第2シャーシ(21)の前記シガレット挟持部(1)に接近する側に設置された同位体スキャナー(22)とを含み、前記穿孔部(3)の下端にはレーザ出力ヘッド(31)及び前記レーザ出力ヘッド(31)と延在方向が同じである赤外線プローブ(32)が設置され、前記穿孔部(3)内には、前記レーザ出力ヘッド(31)に電気的に接続された電力コントローラ(33)が設置され、前記モーター(13)と電力コントローラ(33)は、いずれも前記同位体スキャナー(22)に電気的に接続され、前記電力コントローラ(33)は、前記赤外線プローブ(32)に電気的に接続される、ことを特徴とする均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項2】
前記巻き部(4)に巻紙の材質及び厚さを取得するための検出ヘッド(41)が設置され、前記検出ヘッド(41)は、前記巻き部(4)におけるシガレットの軸延在方向に設置され、前記検出ヘッド(41)は、前記同位体スキャナー(22)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項3】
前記挟持板(12)は半円環状板であり、且つ前記挟持板(12)の内側に弾性スペーサー(121)が設置され、前記モーター(13)は無段変速モーターである、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項4】
前記第1シャーシ(11)に前記挟持板(12)のスライドを容易にするための制限シュート(111)が設置され、前記制限シュート(111)の端部と前記挟持板(12)との間に制限ばね(112)が設置され、2つの前記挟持板(12)の間に伸縮ロッド(122)が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項5】
前記第2シャーシ(21)の前記シガレット挟持部(1)から離れた側に伸縮柱(23)が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項6】
前記モーター(13)の出力軸、伸縮柱(23)、第2シャーシ(21)及び第1シャーシ(11)は、すべて同軸に設置され、前記同位体スキャナー(22)は、前記第2シャーシ(21)の外縁に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項7】
前記レーザ出力ヘッド(31)は、前記第2シャーシ(21)と第1シャーシ(11)との接続線の真上に設置され、且つ前記レーザ出力ヘッド(31)は下方へ延設される、ことを特徴とする請求項6に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項8】
前記穿孔部(3)の上方に固定板(34)が設置され、前記固定板(34)に前記穿孔部(3)のスライドを容易にするためのシュート(341)が設置され、前記シュート(341)は長溝であり、且つ前記シュート(341)の延在方向が前記第1シャーシ(11)と第2シャーシ(21)との接続線の延在方向と同じである、ことを特徴とする請求項7に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項9】
前記レーザ出力ヘッド(31)及び赤外線プローブ(32)の数はいずれも少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項1に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造のオンライン穿孔方法であって、
刻みタバコ及び巻紙を用いて、巻き部でシガレットを形成した後に、シガレットを搬送部に搬送して、切断部へ移送するステップS1と、
シガレットがシガレット挟持部を通過するときに、2つの挟持板でシガレットの一端を挟持し、且つモーターを起動してシガレット挟持部を回転駆動し、シガレット挟持部が回転するときに、シガレットの他端が常にシガレット検出部に向かうように確保するステップS2と、
シガレット検出部における同位体スキャナーは、シガレットの穿孔部に接近する側の巻紙の厚さ及び刻みタバコの緻密度を取得し、刻みタバコの緻密度に応じてモーターの出力回転数を調節し、且つ巻紙の厚さを穿孔部の電力コントローラに送信するステップS3と、
穿孔部の電力コントローラは、レーザ出力ヘッドの出力電力を制御して調節し、シガレットを穿孔するステップS4と、
赤外線プローブによってリアルタイムのレーザ穿孔画像を取得し、レーザ出力ヘッドの出力電力を調整するステップS5と、
穿孔されたシガレットを搬送部を通過させて、切断部に送って切断するステップS6と、を含む、ことを特徴とするオンライン穿孔方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシガレット製造の技術分野に関し、特に、本発明は均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット用材料は、紙巻きタバコの物理的パラメータを直接決定し、紙巻きタバコの燃焼状態に影響を与え、紙巻きタバコの外観品質、主流煙成分、官能品質等に重要な役割を果たし、紙巻きタバコの生産における煙の指標の主な管理方式の1つであり、作用メカニズムによって巻紙燃焼端及び濾過ロッド濾過端に分けられる。シガレット用材料は、通常の紙巻きタバコの燃焼状態をある程度で決定し、濾過及び希釈によって主流煙成分の配合比率に影響を与え、最終的に煙の官能品質に影響を与える。シガレット用材料のパラメータの設計及び配合比率は、紙巻きタバコの煙の指標及び官能品質を改善するための最も直接的で簡便である通常の技術方法の1つである。
【0003】
巻紙の通気の実現方法は、オンライン穿孔及び事前穿孔の2つ種類がある。生産において事前穿孔はよく用いられ、すなわち、穿孔された巻紙(静電穿孔又はレーザ穿孔)を用いて、高透過性プラグ紙で巻かれた高透過性濾過ロッドとシガレットロッドとをチッピングすることである。濾過ロッドの通気により主流煙を希釈し又は低減させ、さらにコークスを減らすという目的を達成し、現在、巻紙は直線的且つ円周方向に穿孔されており、一般的に、穿孔されるベルトが1~5列に制御され、各列は紙巻きタバコの直径に応じて10~25個の孔を穿孔できる。
【0004】
また、現在のレーザオンライン穿孔メカニズムは単一であり、レーザ穿孔の電力及び時間のみを設定してチッピング紙とプラグ紙を穿孔し、例えば、中国特許発明CN101862910Aには、紙巻きタバコのチッピング紙用並列式レーザ穿孔方法が開示されており、並列に配置されたK個のパルスレーザーからなるレーザーアレイから出力されたK個のパルスレーザー光を、光路変換システムにより結合伝送した後、連続的に移動するチップペーパーの表面に集光し、チップペーパーの幅方向に沿って直線的又は斜めに密に配置されたK個の穿孔パルスレーザーを形成し、チップペーパー用オンライン速度検出システムを介してチップペーパーの移動速度をリアルタイムに検出し、その速度情報を制御システムにフィードバックし、さらに、制御システムで制御信号を送信し、前記レーザーアレイにおける各パルスレーザーの発光タイミング、パルス周波数、及びパルス間隔時間を制御し、チップペーパーの連続的な移動に合わせてチップペーパーの表面に図形又は文字の形態で配置して分布される小さな孔を穿孔し、ここで、K=2~10である。上記発明は上記方法を実現する装置をさらに提供し、前記装置は、構成が簡単で、動作が安定し、加工効率が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記レーザ穿孔方法は依然として以下の問題がある。巻紙を穿孔するとき、異なるシガレットの位置が同じではないため、濾過ロッドのプラグ紙の層の数に応じて、チッピング紙の当接口位置は異なり、最も極端な三元複合濾過ロッドの紙巻きタバコの穿孔を例にとると、穿孔位置がチッピング紙の当接口位置にあり、濾過ロッドのベースロッドのプラグ紙の当接口位置、一次複合プラグ紙の当接口位置、二次複合プラグ紙の当接口位置は、全て同じ位置にあると、チッピング紙のオンライン穿孔は8層の紙を穿孔する必要があり、他の位置で4層の紙を穿孔する必要があり、レーザ穿孔装置の電力が同じであるため、穿孔する必要がある紙の層数は4~8にある。穿孔位置の変化により、ある位置で紙の層数が多く、紙を完全に穿孔せず、通気の効果を実現できない場合がある。当接口の2mmの幅の紙巻きタバコの円周に対する割合に従って、細い紙巻きタバコの円周が17mm、中型紙巻きタバコの円周が20mm、通常の紙巻きタバコの円周が24mmであり、当接口の位置に穿孔されないと、通気率に一般的に約10%影響を与え、タールや官能品質に大きな変動をもたらし、また、濾過ロッドの内部の刻みタバコの束の充填性を検出できず、内部の刻みタバコの束の緻密度に従って動的に変化することができないため、シガレットの円周方向の各位置の通気が不均一になり、喫煙感が悪くなる。
【0006】
従って上記問題を解決するために、合理的で高効率な均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造を設計する必要がある
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、設置が簡単で、検出ヘッドを増設することで、巻紙の材質、厚さ及び層数を取得し、紙のデータをレーザ穿孔部にリアルタイムにフィードバックし、レーザ穿孔部は必要に応じて電力を調節することで、チッピング紙とプラグ紙に対する穿孔を効果的に確保し、且つ、刻みタバコの緻密度に応じて、隣接する2つの孔の間の距離を調節することができ、シガレットの通気率を高くて均一にすることを確保し、様々なシガレットの穿孔操作に適用でき、均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造を提供することである。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を用いて実現される。
【0009】
均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造であって、巻き部と、切断部と、前記巻き部と切断部との間に設置された搬送部とを含み、前記搬送部にシガレット挟持部及びシガレット検出部が設置され、前記シガレット挟持部とシガレット検出部との間の上方に穿孔部が設置され、前記シガレット挟持部は、第1シャーシと、前記第1シャーシの前記シガレット検出部に接近する側に設置された2つの挟持板と、前記第1シャーシの前記シガレット検出部から離れた側に設置されて前記第1シャーシを回転駆動するためのモーターとを含み、前記シガレット検出部は、第2シャーシと、前記第2シャーシの前記シガレット挟持部に接近する側に設置された同位体スキャナーとを含み、前記穿孔部の下端にはレーザ出力ヘッド及び前記レーザ出力ヘッドと延在方向が同じである赤外線プローブが設置され、前記穿孔部内には、前記レーザ出力ヘッドに電気的に接続された電力コントローラが設置され、前記モーターと電力コントローラはいずれも前記同位体スキャナーに電気的に接続され、前記電力コントローラは前記赤外線プローブに電気的に接続される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態として、前記巻き部に巻紙の材質及び厚さを取得するための検出ヘッドが設置され、前記検出ヘッドは、前記巻き部におけるシガレットの軸延在方向に設置され、前記検出ヘッドは、前記同位体スキャナーに電気的に接続される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態として、前記挟持板は半円環状板であり、且つ前記挟持板の内側に弾性スペーサーが設置される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態として、前記第1シャーシに前記挟持板のスライドを容易にするための制限シュートが設置され、前記制限シュートの端部と前記挟持板との間に制限ばねが設置され、2つの前記挟持板の間に伸縮ロッドが設置される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態として、前記第2シャーシの前記シガレット挟持部から離れた側に伸縮柱が設置される。
【0014】
本発明の好ましい実施形態として、前記モーターの出力軸、伸縮柱、第2シャーシ及び第1シャーシは、すべて同軸に設置され、前記同位体スキャナーは、前記第2シャーシの外縁に設置され、実際に、上前記同位体スキャナーは、シガレットのレーザ出力ヘッドの下方に回転しようとする部分に位置合わせされ、すなわち、前記同位体スキャナーが向いている方向は、前記レーザ出力ヘッドが向いている方向の回転先の方向である。
【0015】
本発明の好ましい実施形態として、前記レーザ出力ヘッドは、前記第2シャーシと第1シャーシとの接続線の真上に設置され、且つ前記レーザ出力ヘッドは下方へ延設される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態として、前記穿孔部の上方に固定板が設置され、前記固定板に前記穿孔部のスライドを容易にするためのシュートが設置され、前記シュートは長溝であり、且つ前記シュートの延在方向が前記第1シャーシと第2シャーシとの接続線の延在方向と同じである。
【0017】
本発明の好ましい実施形態として、前記レーザ出力ヘッド及び赤外線プローブの数はいずれも少なくとも1つである。
【0018】
本発明の好ましい実施形態として、前記モーターは無段変速モーターである。
【0019】
本発明は均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造的オンライン穿孔方法をさらに提供し、
【0020】
刻みタバコ及び巻紙を用いて、巻き部でシガレットを形成した後に、シガレットを搬送部に搬送して、切断部へ移送するステップS1と、
【0021】
シガレットがシガレット挟持部を通過するときに、2つの挟持板でシガレットの一端を挟持し、且つモーターを起動してシガレット挟持部を回転駆動し、シガレット挟持部が回転するときに、シガレットの他端が常にシガレット検出部に向かうように確保するステップS2と、
【0022】
シガレット検出部における同位体スキャナーは、シガレットの穿孔部に接近する側の巻紙の厚さ及び刻みタバコの緻密度を取得し、刻みタバコの緻密度に応じてモーターの出力回転数を調節し、且つ巻紙の厚さを穿孔部の電力コントローラに送信するステップS3と、
【0023】
穿孔部の電力コントローラは、レーザ出力ヘッドの出力電力を制御して調節し、シガレットを穿孔するステップS4と、
【0024】
赤外線プローブによってリアルタイムのレーザ穿孔画像を取得し、レーザ出力ヘッドの出力電力を調整するステップS5と、
【0025】
穿孔されたシガレットを搬送部を通過させて、切断部に送って切断するステップS6と、を含む。
【0026】
本発明の好ましい実施形態として、ステップS1を実行するときに、巻き部は、さらに検出ヘッドによってシガレット内の刻みタバコの材質及び巻紙の材質と厚さを取得し、
【0027】
ステップS3を実行するときに、同位体スキャナーは、巻紙及び刻みタバコの表面積を取得し、巻紙の厚さ及び層数を取得すると同時に、刻みタバコの緻密度を取得し、
【0028】
ステップS5を実行するときに、赤外線プローブは、さらに穿孔箇所の温度変化を取得し、且つ刻みタバコが燃焼しているかどうかを判断し、燃焼しているとレーザ出力ヘッドの出力電力を低減させ、そうでない場合、操作を実行しない。
【発明の効果】
【0029】
本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造及び方法の有益な効果は以下のとおりである。設置が簡単で、検出ヘッドを増設することで、巻紙の材質、厚さ及び層数を取得し、紙のデータをレーザ穿孔部にリアルタイムにフィードバックし、レーザ穿孔部は必要に応じて電力を調節することで、チッピング紙とプラグ紙に対する穿孔を効果的に確保し、且つ、刻みタバコの緻密度に応じて、隣接する2つの孔の間の距離を調節することができ、シガレットの通気率を高くて均一にすることを確保し、様々なシガレットの穿孔操作に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造の一実施例のシガレットを穿孔する際の立体構造の概略図である。
図2】本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造の一実施例の一体構造の構造概略図である。
図3】本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造の一実施例におけるシガレット挟持部の側面概略図である。
図4】本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造のオンライン穿孔方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では、本発明の技術的解決手段をさらに説明するために、本発明の具体的な実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0032】
ここで、図面を参照して本発明の様々の例示的な実施例を詳細に説明する。特に明記しない限り、これらの実施例で説明されるモジュール及びステップの対応する設置及びステップは本発明の範囲を制限しないことに留意されたい。
【0033】
また、説明の便宜上、図面におけるプロセスは単独で実行できるだけでなく、複数のステップが交差して実行されてもよいことを理解されたい。
【0034】
本発明の説明において、説明する必要があるものとして、用語「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等によって指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、又は本発明の製品が使用される際に通常配置される方位又は位置関係であり、本発明を説明しやすくし、説明を簡略化させるためのものに過ぎず、示される装置又は素子が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構造、操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、従って、本発明を制限するものとして理解できない。また、用語「第1」、「第2」等は、説明を区別するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は示唆するものとして理解できない。
【0035】
以下の少なくとも1つの例示的な実施例に対する説明は、本質的に例示的なものであり、本発明及びその適用又は使用に対するいかなる制限としても解釈できない。
【0036】
当業者が知られている技術、方法及びシステムについて詳細に検討しないことがあるが、適切な場合、技術、方法及びシステムは本明細書の一部として見なされるべきである。
【0037】
実施例1:図1図3に示すように、均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造であって、巻き部4と、切断部6と、前記巻き部4と切断部6との間に設置された搬送部5とを含み、前記搬送部5にシガレット挟持部1及びシガレット検出部2が設置され、前記シガレット挟持部1とシガレット検出部2との間の上方に穿孔部3が設置され、前記シガレット挟持部1は、第1シャーシ11と、前記第1シャーシ11の前記シガレット検出部2に接近する側に設置された2つの挟持板12と、前記第1シャーシ11の前記シガレット検出部2から離れた側に設置されて前記第1シャーシ11を回転駆動するためのモーター13とを含み、前記シガレット検出部2は、第2シャーシ21と、前記第2シャーシ21の前記シガレット挟持部1に接近する側に設置された同位体スキャナー22とを含み、前記穿孔部3の下端にはレーザ出力ヘッド31及び前記レーザ出力ヘッド31と延在方向が同じである赤外線プローブ32が設置され、前記穿孔部3内には、前記レーザ出力ヘッド31に電気的に接続された電力コントローラ33が設置され、前記モーター13と電力コントローラ33は、いずれも前記同位体スキャナー22に電気的に接続され、前記電力コントローラ33は、前記赤外線プローブ32に電気的に接続される。
【0038】
本発明では、巻き部4において、レベラーによってトリミングされたシガレットロッドの刻みタバコの束と巻紙を合わせた後にシガレットロッドの作製を開始し、シガレット検知、糊付け、押付け、シガレットガン、電気半田ごて、シガレットロッド形成機器、及びシガレット密度検出器を経て、シガレットロッドの形成を完了させ、形成されたシガレットを搬送部5に搬送して、切断部6の方向へ移送し、レーザ穿孔部3は、搬送部5の上方に設置され、シガレットの外側に円周方向に穿孔するものである。
【0039】
本実施例では、シガレット10が搬送部5上で搬送されるときに、シガレット挟持部1に掴まれ、次にシガレット10の一端がシガレット挟持部1の2つの挟持板12に挟持され、2つの挟持板12を固定するための第1シャーシ11の他側には第1シャーシ11を回転駆動するためのモーター13が設置され、モーター13が動作すると、第1シャーシ11とシガレット10の両方は回転し、シガレットを穿孔する際に穿孔部3が円周方向に穿孔するのを容易にする。
【0040】
シガレット10の一端が挟持された後、シガレット10の他端の延在方向にシガレット検出部2が設置され、シガレット検出部2の第2シャーシ21には、パラメータに応じてシガレット10に対する標的化された穿孔を容易にするために、シガレット10のパラメータを取得するための同位体スキャナー22が設置され、シガレット10の真上に穿孔部3が設置され、穿孔部3の下方に設置されたレーザ出力ヘッド31は下方にレーザを発光し、下方のシガレット10の表面を穿孔することができる。
【0041】
ここで、シガレット挟持部1の第1シャーシ11とシガレット検出部2の第2シャーシ21は平行で同軸に設置され、モーター13の出力軸、挟持板12に挟持されるシガレット10も第1シャーシ11と同軸に設置され、レーザ出力ヘッド31はシガレット10の中心軸線のある点の真上に設置され、これに対応して、モーター13が動作すると、シガレット10は自分の中心軸線の周りに回転し、レーザ出力ヘッド31はシガレット10の円周の真上に穿孔する。
【0042】
ここで、前記モーター13と電力コントローラ33は、いずれも前記同位体スキャナー22に電気的に接続され、前記電力コントローラ33は、前記赤外線プローブ32に電気的に接続される。
【0043】
具体的な使用方法は以下のとおりである。シガレット10を穿孔する際に、同位体スキャナー22は、シガレットの横断面の画像を撮影して、巻紙の厚さ及び層数を取得し、電力コントローラ33にフィードバックし、電力コントローラ33は対応する電力パラメータを生成してレーザ出力ヘッド31に送信し、レーザ出力ヘッド31はシガレット10の側面をレーザ穿孔し、レーザ孔101を形成することで、巻紙のパラメータの取得を確保し、巻紙に対する穿孔を確保することができ、シガレットの通気率が保証された。
【0044】
また、同位体スキャナー22は、シガレットの横断面の画像を撮影し、巻紙のデータを取得するだけでなく、巻紙の内側の刻みタバコの緻密度データを取得し、モーター13にフィードバックし、モーター13自体は無段変速モーターであり、刻みタバコの緻密度に応じてモーター13の回転数を調節することができ、レーザ出力ヘッド31の2つのレーザ出力の時間間隔が一定であるため、モーター13の回転数はシガレット10の外側の隣接する2つのレーザ孔101の間の距離に直接影響を与え、例えば、刻みタバコの緻密度が高いほど、通気要件が高くなり、モーター13の回転数が小さくなり、隣接する2つのレーザ孔101の間の距離が短くなり、つまりレーザ孔101の密度が高くなり、これにより、シガレット全体の通気の均一性がより高くなる。
【0045】
なお、前記同位体スキャナー22は、前記第2シャーシ21の外縁に設置され、実際に、前記同位体スキャナー22は、シガレット10のレーザ出力ヘッド31の下方に回転しようとする部分に位置合わせされ、すなわち、前記同位体スキャナー22が向いている方向は、前記レーザ出力ヘッドが向いている方向の回転先の方向である。
【0046】
最終的に、穿孔部3の下端には前記レーザ出力ヘッド31と延在方向が同じである赤外線プローブ32がさらに設置され、赤外線プローブ32はレーザ孔101の温度をリアルタイムに検出し、レーザ穿孔際の温度が高くなりすぎてシガレット10内の刻みタバコの束が燃焼し、紙巻きタバコの喫煙品質に影響を与えることを防止し、ここで、巻紙と刻みタバコの束の燃焼温度が異なり、赤外線プローブ32は穿孔箇所の温度をリアルタイムに検出し、刻みタバコの束が燃焼すると、穿孔異常状態となり、信号を電力コントローラ33に送信し、レーザ穿孔のパラメータを変更し、すなわち、レーザ出力ヘッド31の出力電力を低減させ、そうでない場合、巻紙がレーザによって燃焼され、通常の穿孔状態に属し、変更信号を送信しない。
【0047】
本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造は、設置が簡単で、検出ヘッドを増設することで、巻紙の厚さ及び層数を取得し、紙のデータをレーザ穿孔部にリアルタイムにフィードバックし、レーザ穿孔部は必要に応じて電力を調節することで、チッピング紙とプラグ紙に対する穿孔を効果的に確保し、且つ、刻みタバコの緻密度に応じて、隣接する2つの孔の間の距離を調節することができ、シガレットの通気率を高くて均一にすることを確保し、様々なシガレットの穿孔操作に適用できる。
【0048】
実施例2、まだ、図1図3に示すように、これは本発明の一実施例に過ぎず、実施例1に基づいて、本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造において、前記巻き部4に巻紙の材質及び厚さを取得するための検出ヘッド41が設置され、前記検出ヘッド41は、前記巻き部4におけるシガレットの軸延在方向に設置され、前記検出ヘッド41は、前記同位体スキャナー22に電気的に接続され、ここで、検出ヘッド41は巻き部4における刻みタバコと巻紙が形成する前の位置に設置されることで、検出ヘッド41は刻みタバコの材質及び巻紙の材質を予め取得し、巻紙は、一般的にチッピング紙及びプラグ紙をさらに含むため、実際に、チッピング紙及びプラグ紙の材質を取得し、検出ヘッド41は、取得されたデータを同位体スキャナー22に送信し、この場合、同位体スキャナー22はシガレット10の端面を撮影する際に、刻みタバコ及び巻紙を容易に区別すると同時に、巻紙の材質に応じて正確な厚さ及び層数を容易に取得し、さらに、刻みタバコの材質に応じて刻みタバコの緻密度を容易に判断し、これにより、同位体スキャナー22によるモーター13及び電力コントローラ33のデータフィードバックの正確率が高くなり、シガレット10の穿孔設置がより正確になり、通気効果がより良好になる。
【0049】
ここで、同位体スキャナー31の動作原理は以下のとおりである。イメージングスキャンを行うときに、異なる材質を異なる色の領域としてイメージングし、且つ画像内で異なる色が占める空間を取得して異なる材質の分布データを取得し、それにより、巻紙の厚さ及び層数を取得し、刻みタバコの充填分布すなわち充填の緻密度を取得する。
【0050】
勿論、前記レーザ出力ヘッド31及び赤外線プローブ32の数はいずれも少なくとも1つであり、シガレット10の円周にレーザ孔101を複数周開けてもよい。
【0051】
実施例3、まだ、図1図3に示すように、これは本発明の一実施例に過ぎず、上記いずれかの実施例に基づいて、本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造において、前記挟持板12は半円環状板であり、且つ前記挟持板12の内側に弾性スペーサー121が設置され、シガレット10がずれないようにすると同時に、シガレット10との接触面を大きくし、シガレット10が潰れないようにし、弾性スペーサー121は異なる仕様のシガレットを挟持できるようにするためのものである。
【0052】
且つ、前記第1シャーシ11に前記挟持板12のスライドを容易にするための制限シュート111が設置され、前記制限シュート111の端部と前記挟持板12との間に制限ばね112が設置され、2つの前記挟持板12の間に伸縮ロッド122が設置される、伸縮ロッド122が伸長されると、2つの挟持板12は互いに分離し且つ制限ばね112を押し、2つの挟持板12の間に挟持されるシガレット10が依然として第1シャーシ11と同軸に設置されるのを確保する。
【0053】
また、前記第2シャーシ21の前記シガレット挟持部1から離れた側に伸縮柱23が設置され、第2シャーシ21と第1シャーシ11との間の距離を調節することができ、長さの異なるシガレット10に対する挟持を容易にし、シガレット10が長いほど、第2シャーシ21がより後退し、第2シャーシ21における同位体スキャナー22がシガレット10の端面を撮影できるのを確保する。
【0054】
穿孔部3について、前記レーザ出力ヘッド31は、前記第2シャーシ21と第1シャーシ11との接続線の真上に設置され、第2シャーシ21と第1シャーシ11との接続線はすなわちシガレット10の中心軸線であり、且つ前記レーザ出力ヘッド31は下方へ延設される。
【0055】
最終的に、前記穿孔部3の上方に固定板34が設置され、前記固定板34に前記穿孔部3のスライドを容易にするためのシュート341が設置され、前記シュート341は長溝であり、且つ前記シュート341の延在方向が前記第1シャーシ11と第2シャーシ21との接続線の延在方向と同じであり、つまり、シュート341はシガレット10の中心軸線と平行に設置される。
【0056】
実施例4、図4に示すように、本発明は、上記すべての実施例における均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造のオンライン穿孔方法をさらに提供し、
【0057】
刻みタバコ及び巻紙を用いて、巻き部でシガレットを形成した後に、シガレットを搬送部に搬送して、切断部へ移送するステップS1と、
【0058】
シガレットがシガレット挟持部を通過するときに、2つの挟持板でシガレットの一端を挟持し、且つモーターを起動してシガレット挟持部を回転駆動し、シガレット挟持部が回転するときに、シガレットの他端が常にシガレット検出部に向かうように確保するステップS2と、
【0059】
シガレット検出部における同位体スキャナーは、シガレットの穿孔部に接近する側の巻紙の厚さ及び刻みタバコの緻密度を取得し、刻みタバコの緻密度に応じてモーターの出力回転数を調節し、且つ巻紙の厚さを穿孔部の電力コントローラに送信するステップS3と、
【0060】
穿孔部の電力コントローラは、レーザ出力ヘッドの出力電力を制御して調節し、シガレットを穿孔するステップS4と、
【0061】
赤外線プローブによってリアルタイムのレーザ穿孔画像を取得し、レーザ出力ヘッドの出力電力を調整するステップS5と、
【0062】
穿孔されたシガレットを搬送部を通過させて、切断部に送って切断するステップS6と、を含む。
【0063】
且つ、ステップS1を実行するときに、巻き部は、さらに検出ヘッドによってシガレット内の刻みタバコの材質及び巻紙の材質と厚さを取得し、
【0064】
ステップS3を実行するときに、同位体スキャナーは、巻紙及び刻みタバコの表面積を取得し、巻紙の厚さ及び層数を取得すると同時に、刻みタバコの緻密度を取得し、
【0065】
ステップS5を実行するときに、赤外線プローブは、さらに穿孔箇所の温度変化を取得し、且つ刻みタバコが燃焼しているかどうかを判断し、燃焼しているとレーザ出力ヘッドの出力電力を低減させ、そうでない場合、操作を実行しない。
【0066】
本発明の均一通気可能な紙巻きタバコ用オンライン穿孔構造及び方法は、設置が簡単で、検出ヘッドを増設することで、巻紙の材質、厚さ及び層数を取得し、紙のデータをレーザ穿孔部にリアルタイムにフィードバックし、レーザ穿孔部は必要に応じて電力を調節することで、チッピング紙とプラグ紙に対する穿孔を効果的に確保し、且つ、刻みタバコの緻密度に応じて、隣接する2つの孔の間の距離を調節することができ、シガレットの通気率を高くて均一にすることを確保し、様々なシガレットの穿孔操作に適用できる。
【0067】
本発明は、上記具体的な実施形態に限定されず、様々な変形や変更が可能である。本発明の技術的本質に基づいて上記の実施形態に対して行われるあらゆる修正、等価置換、改良等はいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1 シガレット挟持部
11 第1シャーシ
111 制限シュート
112 制限ばね
12 挟持板
121 弾性スペーサー
122 伸縮ロッド
13 モーター
2 シガレット検出部
21 第2シャーシ
22 同位体スキャナー
23 伸縮柱
3 穿孔部
31 レーザ出力ヘッド
32 赤外線プローブ
33 電力コントローラ
34 固定板
341 シュート
4 巻き部
41 検出ヘッド
5 搬送部
6 切断部
10 シガレット
101 レーザ孔


図1
図2
図3
図4