(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】エレベータ巻上機及びエレベータ装置
(51)【国際特許分類】
B66B 11/08 20060101AFI20241101BHJP
【FI】
B66B11/08 G
(21)【出願番号】P 2024021933
(22)【出願日】2024-02-16
【審査請求日】2024-02-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003568
【氏名又は名称】弁理士法人加藤国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本田 英人
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-009461(JP,A)
【文献】中国実用新案第214256164(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00-31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動シーブ、
前記駆動シーブを回転させる巻上機モータ、
ブレーキ回転体と、前記ブレーキ回転体に制動力を印加するブレーキ本体とを有しており、前記駆動シーブの静止状態を保持する巻上機ブレーキ、及び
前記巻上機ブレーキを覆
っており、前記巻上機ブレーキへの浸水を抑制している防水カバーであるブレーキカバー
を備え、
前記ブレーキ回転体は、回転することにより外周面から外側へ向けて気流を生じさせるファン構造を有しているエレベータ巻上機。
【請求項2】
前記ブレーキカバーは、
カバー本体と、
前記ブレーキ回転体の回転により生じた気流が当たる位置に配置されており、前記カバー本体を構成している材料よりも熱伝導率が高い材料により構成されている放熱部材と
を有している請求項1記載のエレベータ巻上機。
【請求項3】
前記放熱部材には、複数の放熱フィンが設けられている請求項2記載のエレベータ巻上機。
【請求項4】
前記ブレーキカバーには、通気口が設けられており、
前記通気口は、蓋部材により覆われており、
前記蓋部材は、空気の通過を許容しつつ水の通過を阻止する多孔質材料によって構成されている請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機。
【請求項5】
前記ブレーキ回転体の回転により生じた気流を前記ブレーキカバー内から前記ブレーキカバーの外部へ導く排気ダクトと、
前記排気ダクトに設けられており、前記排気ダクト外への空気の通過を許容しつつ前記排気ダクト内への水の通過を阻止する浸水防止部材と
をさらに備えている請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機。
【請求項6】
前記浸水防止部材は、多孔質材料によって構成されている請求項5記載のエレベータ巻上機。
【請求項7】
前記浸水防止部材は、逆止弁である請求項5記載のエレベータ巻上機。
【請求項8】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機が昇降路のピットに設置されているエレベータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベータ巻上機及びエレベータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータでは、昇降路のピットに縦柱が設置されている。巻上機は、基台上に固定されている。基台には、移動装置が設けられている。基台は、移動装置によって、縦柱に沿って上昇可能になっている。移動装置は、ピットの冠水時に、基台を上昇させる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来のエレベータでは、重量物である巻上機を上昇させるために、十分な強度の縦柱、基台、移動装置等をピットに設置する必要があり、構造が大掛かりになる。
【0005】
これに対して、巻上機ブレーキへの浸水を抑制すために、巻上機ブレーキをカバーで覆うと、巻上機ブレーキへの通電により発生した熱がカバー内にこもり、巻上機ブレーキが高温に晒される恐れがある。
【0006】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成により、巻上機ブレーキへの浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー内が高温になることを抑制することができるエレベータ巻上機及びエレベータ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るエレベータ巻上機は、駆動シーブ、駆動シーブを回転させる巻上機モータ、ブレーキ回転体と、ブレーキ回転体に制動力を印加するブレーキ本体とを有しており、駆動シーブの静止状態を保持する巻上機ブレーキ、及び巻上機ブレーキを覆うブレーキカバーを備え、ブレーキ回転体は、回転することにより外周面から外側へ向けて気流を生じさせるファン構造を有している。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、簡単な構成により、巻上機ブレーキへの浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー内が高温になることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1によるエレベータ装置を示す斜視図である。
【
図2】
図1のエレベータ巻上機を示す側面図である。
【
図5】実施の形態2によるエレベータ巻上機の要部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるエレベータ装置を示す斜視図である。図において、昇降路11内には、第1かごガイドレール12、第2かごガイドレール13、第1釣合おもりガイドレール14、及び第2釣合おもりガイドレール15が設置されている。
【0011】
かご16は、第1かごガイドレール12と第2かごガイドレール13との間に設けられている。また、かご16は、第1かごガイドレール12及び第2かごガイドレール13に案内されて、昇降路11内を昇降する。
【0012】
釣合おもり17は、第1釣合おもりガイドレール14と第2釣合おもりガイドレール15との間に設けられている。また、釣合おもり17は、第1釣合おもりガイドレール14及び第2釣合おもりガイドレール15に案内されて、昇降路11内を昇降する。
【0013】
昇降路11のピット11aには、機械台18が設置されている。機械台18上には、エレベータ巻上機30が設置されている。即ち、エレベータ巻上機30は、昇降路11のピット11aに設置されている。また、エレベータ巻上機30は、巻上機本体31と、駆動シーブ32とを有している。
【0014】
駆動シーブ32には、懸架体19が巻き掛けられている。懸架体19としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
【0015】
かご16及び釣合おもり17は、懸架体19によって昇降路11内に吊り下げられている。また、かご16及び釣合おもり17は、駆動シーブ32が回転することによって昇降路11内を昇降する。
【0016】
かご16の下部には、第1かご吊り車21と、第2かご吊り車22とが設けられている。釣合おもり17の上部には、釣合おもり吊り車23が設けられている。
【0017】
第1かごガイドレール12の上端部には、第1綱止め具24が取り付けられている。昇降路11の頂部には、第1上部梁25と第2上部梁26とが配置されている。第1上部梁25は、第1釣合おもりガイドレール14の上端部と、第2釣合おもりガイドレール15の上端部とに固定されている。第2上部梁26は、第1上部梁25と、第2かごガイドレール13の上端部とに固定されている。
【0018】
第2上部梁26には、かご返し車27が支持されている。第1上部梁25には、釣合おもり返し車28と、第2綱止め具29とが支持されている。
【0019】
懸架体19は、第1端部19aと、第2端部19bとを有している。第1端部19aは、第1綱止め具24に接続されている。第2端部19bは、第2綱止め具29に接続されている。
【0020】
また、懸架体19は、第1端部19a側から順に、第1かご吊り車21、第2かご吊り車22、かご返し車27、駆動シーブ32、釣合おもり返し車28、釣合おもり吊り車23に巻き掛けられて、第2端部19bに至っている。
【0021】
このように、実施の形態1のエレベータ装置は、2:1ローピング方式の機械室レスエレベータである。
【0022】
図2は、
図1のエレベータ巻上機30を示す側面図である。巻上機本体31は、巻上機モータ33と、シャフト34と、巻上機ブレーキ35と、ブレーキカバー40とを有している。
【0023】
巻上機モータ33は、シャフト34を回転させる。シャフト34には、駆動シーブ32が固定されている。駆動シーブ32は、シャフト34を中心として、シャフト34とともに回転する。即ち、巻上機モータ33は、シャフト34を介して、駆動シーブ32を回転させる。
【0024】
巻上機ブレーキ35は、駆動シーブ32及びシャフト34の静止状態を保持する。また、巻上機ブレーキ35は、駆動シーブ32及びシャフト34の回転を制動する。
【0025】
ブレーキカバー40は、巻上機モータ33における駆動シーブ32とは反対側の端部に取り付けられている。また、ブレーキカバー40は、巻上機ブレーキ35を覆っており、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制している。即ち、ブレーキカバー40は、防水カバーである。
図2では、ブレーキカバー40の一部を破断することにより、ブレーキカバー40内の構成が示されている。
【0026】
巻上機ブレーキ35は、ブレーキ回転体としてのブレーキディスク36と、ブレーキ本体としての一対のクランパ37とを有している。即ち、実施の形態1の巻上機ブレーキ35は、ディスクブレーキである。
図2では、一対のクランパ37のうちの一方が省略されている。
【0027】
ブレーキディスク36は、シャフト34における駆動シーブ32とは反対側の端部に固定されている。また、ブレーキディスク36は、シャフト34を中心として、シャフト34とともに回転する。一対のクランパ37は、ブレーキディスク36を把持することにより、ブレーキディスク36に制動力を印加する。
【0028】
図3は、
図2の要部を拡大して示す側面図である。
図4は、
図3の巻上機本体31を示す正面図であり、
図3の矢印IVに沿って見た図である。
【0029】
図2では省略したが、ブレーキディスク36は、ファン構造を有している。即ち、ブレーキディスク36は、回転することにより、
図3の矢印に示すように、外周面から外側へ向けて気流を生じさせる。ファン構造としては、遠心ファン構造、又はシロッコファン構造が挙げられる。例えば、ブレーキディスク36には、複数の羽根36aが放射状に設けられている。
【0030】
ブレーキカバー40は、
図2では省略したが、カバー本体41と、放熱部材42とを有している。
【0031】
放熱部材42は、カバー本体41に設けられている開口を塞ぐようにカバー本体41に固定されている。また、放熱部材42は、ブレーキディスク36の回転により生じた気流が当たる位置に配置されている。
【0032】
また、放熱部材42は、カバー本体41を構成している材料よりも熱伝導率が高い材料により構成されている。放熱部材42には、複数の放熱フィン42aが設けられている。各放熱フィン42aは、ブレーキカバー40の外側へ向けて突出している。
【0033】
このようなエレベータ巻上機30では、巻上機ブレーキ35がブレーキカバー40によって覆われている。このため、例えば大雨によりピット11aに水が入った場合にも、簡単な構成により、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制することができる。
【0034】
また、ブレーキディスク36は、回転することにより外周面から外側へ向けて気流を生じさせる。このため、エレベータ巻上機30の運転に伴い、一対のクランパ37、巻上機モータ33等から熱が発生した場合にも、自然対流と比べて、ブレーキカバー40内が高温になることを抑制することができる。しかも、ブレーキディスク36にファン構造を持たせているため、専用の冷却ファンを追加する必要がない。
【0035】
従って、実施の形態1のエレベータ巻上機30によれば、簡単な構成により、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー40内が高温になることを抑制することができる。
【0036】
また、ブレーキディスク36の回転により生じた気流が当たる位置に、放熱部材42が配置されている。このため、ブレーキカバー40の放熱性を高め、ブレーキカバー40内が高温になることをより確実に抑制することができる。
【0037】
また、放熱部材42には、複数の放熱フィン42aが設けられている。このため、放熱部材42の表面積が大きくなり、ブレーキカバー40の放熱性がさらに高くなり、ブレーキカバー40内が高温になることをより確実に抑制することができる。
【0038】
なお、カバー本体41には、2つ以上の放熱部材42が固定されてもよく、放熱部材42の数は特に限定されない。
【0039】
また、ブレーキディスク36の外周に、気流を生じさせる複数のブレードが設けられてもよい。
【0040】
また、放熱部材42は省略されてもよく、例えばカバー本体41の全体が熱伝導率の高い材料により構成されてもよい。
【0041】
実施の形態2.
次に、
図5は、実施の形態2によるエレベータ巻上機30の要部を示す側面図である。
図6は、
図5の巻上機本体31を示す正面図であり、
図5の矢印VIに沿って見た図である。
図5及び
図6では、それぞれブレーキカバー40の一部を破断することにより、ブレーキカバー40内の構成が示されている。
【0042】
実施の形態2のブレーキカバー40は、カバー本体41と、円板状の蓋部材43とを有している。カバー本体41には、通気口としての吸気口41aと、通気口としての排気口41bとが設けられている。
【0043】
吸気口41aは、カバー本体41におけるシャフト34の端面に対向する位置に設けられている。排気口41bは、カバー本体41におけるブレーキディスク36の真上に設けられている。
【0044】
蓋部材43は、吸気口41aを覆うように、カバー本体41に設けられている。即ち、吸気口41aは、蓋部材43により覆われている。また、蓋部材43は、空気の通過を許容しつつ水の通過を阻止する多孔質材料によって構成されている。
【0045】
排気口41bには、排気ダクト44が通されている。排気ダクト44は、ブレーキディスク36の回転により生じた気流を、ブレーキカバー40内からブレーキカバー40の外部へ導く。
【0046】
排気ダクト44の下端部は、ブレーキカバー40内においてブレーキディスク36の一部を囲んでいる。排気ダクト44の上端部は、ブレーキカバー40の外部へ突出している。排気口41bの内周面と排気ダクト44の外周面との間からブレーキカバー40内への水の浸入は阻止されている。
【0047】
排気ダクト44の上端部には、浸水防止部材45が設けられている。浸水防止部材45は、排気ダクト44外への空気の通過を許容しつつ、排気ダクト44内への水の通過を阻止する。
【0048】
浸水防止部材45は、多孔質材料によって構成されている。また、浸水防止部材45は、逆止弁であってもよい。
【0049】
実施の形態2における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0050】
このようなエレベータ巻上機30では、カバー本体41に吸気口41aが設けられている。また、カバー本体41には、吸気口41aを塞ぐように蓋部材43が設けられている。このため、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー40内が高温になることをより確実に抑制することができる。
【0051】
また、ブレーキカバー40には、排気ダクト44が設けられている。また、排気ダクト44には、浸水防止部材45が設けられている。このため、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー40の放熱性を高め、ブレーキカバー40内が高温になることをより確実に抑制することができる。
【0052】
また、浸水防止部材45は、多孔質材料によって構成されるか、又は逆止弁である。このため、簡単な構成により、巻上機ブレーキ35への浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー40の放熱性を高めることができる。
【0053】
なお、排気ダクト44が省略され、排気口41bに蓋部材43が設けられてもよい。
【0054】
また、実施の形態1と実施の形態2とは、適宜組み合わされてもよい。例えば、実施の形態1のカバー本体41に、吸気口41a及び蓋部材43が設けられてもよい。
【0055】
また、実施の形態1、2において、ブレーキ回転体はブレーキドラムであってもよい。即ち、巻上機ブレーキは、ドラムブレーキであってもよい。
【0056】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0057】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0058】
(付記1)
駆動シーブ、
前記駆動シーブを回転させる巻上機モータ、
ブレーキ回転体と、前記ブレーキ回転体に制動力を印加するブレーキ本体とを有しており、前記駆動シーブの静止状態を保持する巻上機ブレーキ、及び
前記巻上機ブレーキを覆うブレーキカバー
を備え、
前記ブレーキ回転体は、回転することにより外周面から外側へ向けて気流を生じさせるファン構造を有しているエレベータ巻上機。
(付記2)
前記ブレーキカバーは、
カバー本体と、
前記ブレーキ回転体の回転により生じた気流が当たる位置に配置されており、前記カバー本体を構成している材料よりも熱伝導率が高い材料により構成されている放熱部材と
を有している付記1記載のエレベータ巻上機。
(付記3)
前記放熱部材には、複数の放熱フィンが設けられている付記2記載のエレベータ巻上機。
(付記4)
前記ブレーキカバーには、通気口が設けられており、
前記通気口は、蓋部材により覆われており、
前記蓋部材は、空気の通過を許容しつつ水の通過を阻止する多孔質材料によって構成されている付記1から付記3までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機。
(付記5)
前記ブレーキ回転体の回転により生じた気流を前記ブレーキカバー内から前記ブレーキカバーの外部へ導く排気ダクトと、
前記排気ダクトに設けられており、前記排気ダクト外への空気の通過を許容しつつ前記排気ダクト内への水の通過を阻止する浸水防止部材と
をさらに備えている付記1から付記4までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機。
(付記6)
前記浸水防止部材は、多孔質材料によって構成されている付記5記載のエレベータ巻上機。
(付記7)
前記浸水防止部材は、逆止弁である付記5記載のエレベータ巻上機。
(付記8)
付記1から付記7までのいずれか1項に記載のエレベータ巻上機が昇降路のピットに設置されているエレベータ装置。
【符号の説明】
【0059】
11 昇降路、11a ピット、30 エレベータ巻上機、32 駆動シーブ、33 巻上機モータ、35 巻上機ブレーキ、36 ブレーキディスク(回転体)、37 クランパ(ブレーキ本体)、40 ブレーキカバー、41 カバー本体、41a 吸気口(通気口)、41b 排気口(通気口)、42 放熱部材、43 蓋部材、44 排気ダクト、45 浸水防止部材。
【要約】
【課題】簡単な構成により、巻上機ブレーキへの浸水を抑制しつつ、ブレーキカバー内が高温になることを抑制することができるエレベータ巻上機を得ることを目的とする。
【解決手段】ブレーキディスク36は、ファン構造を有している。即ち、ブレーキディスク36は、回転することにより、外周面から外側へ向けて気流を生じさせる。ブレーキカバー40は、カバー本体41と、放熱部材42とを有している。放熱部材42は、カバー本体41に設けられている開口を塞ぐようにカバー本体41に固定されている。また、放熱部材42は、ブレーキディスク36の回転により生じた気流が当たる位置に配置されている。
【選択図】
図3