(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-31
(45)【発行日】2024-11-11
(54)【発明の名称】統合型視聴覚システム
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241101BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024100219
(22)【出願日】2024-06-21
(62)【分割の表示】P 2021573742の分割
【原出願日】2020-06-10
【審査請求日】2024-06-21
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516051758
【氏名又は名称】エムエスジー エンターテインメント グループ, エルエルシー
【住所又は居所原語表記】Two Pennsylvania Plaza, New York, New York 10121 United States
(73)【特許権者】
【識別番号】521542292
【氏名又は名称】ホロプロット ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】エリック ホックマン
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ルースワイト
(72)【発明者】
【氏名】エマド ヤクーブ ハナ
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/065955(WO,A1)
【文献】特表2012-529073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合型視聴覚システムのための視覚ディスプレイであって、前記視覚ディスプレイは、
複数の視覚ディスプレイパネルであって、前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各視覚ディスプレイパネルは、
第1の複数の行および第1の複数の列に沿って据え付けられる複数の視覚放出要素
であって、前記複数の視覚放出要素は、複数の第1のセットの視覚放出要素と、複数の第2のセットの視覚放出要素と、複数の第3のセットの視覚放出要素とにグループ分けされる、複数の視覚放出要素と、
前記第1の複数の行のうちの行に沿って据え付けられる第1の複数の伝送ラインと、
前記第1の複数の列のうちの列に沿って据え付けられる第2の複数の伝送ライン
であって、前記第1の複数の列は、複数の第1の列および複数の第2の列を備える、第2の複数の伝送ラインと、
前記第1の複数の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間、および前記第2の複数の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間に据え付けられる複数の開口部であって、前記複数の開口部は、前記視覚ディスプレイの背後に発生させられる音を前記複数の視覚ディスプレイパネルを通して通過するように構成され、
前記複数の開口部のうちの各開口部
に対して、
前記開口部は、前記複数の
第1のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第1のセットから
、前記複数の
第2のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第2のセットを通して
、前記複数の
第3のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第3のセットまで横断
し、
前記対応する第1のセットの視覚放出要素は、前記複数の第1の列のうちの対応する第1の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第3のセットの視覚放出要素は、前記複数の第2の列のうちの対応する第2の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第2のセットの視覚放出要素は、前記対応する第1の列と前記対応する第2の列との間に据え付けられる前記複数の行のうちの隣接する行の視覚放出要素を備える、複数の開口部と
を備える、複数の視覚ディスプレイパネルと、
前記複数の視覚ディスプレイパネルを第2の複数の行および第2の複数の列にあるように配列して、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように構成される視覚ディスプレイ機械筐体と
を備える、視覚ディスプレイ。
【請求項2】
前記第1の複数の行および前記第1の複数の列は、視覚放出要素の長方形アレイを形成するように配列される、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項3】
前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各視覚ディスプレイパネルは、プリント回路基板をさらに備え、
前記複数の視覚放出要素、前記第1の複数の伝送ライン、および前記第2の複数の伝送ラインは、前記プリント回路基板上に据え付けられ、
前記複数の開口部は、前記音を前記プリント回路基板を通して通過するために除去される前記プリント回路基板を有する、前記プリント回路基板内に据え付けられる複数の幾何学的領域を備える、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項4】
前記複数の開口部は、複数の長方形の幾何学的形状であるように構成される、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項5】
前記複数の長方形の幾何学的形状は、半径に従って半径方向に成形される、請求項4に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項6】
前記第1の複数の行のうちの各行に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、行距離だけ分離され、
前記第1の複数の列のうちの各列に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項7】
前記第2の複数の伝送ラインは、前記第1の複数の行に沿った複数の行の視覚放出要素に制御信号をルーティングするように構成され、
前記第1の複数の伝送ラインは、前記複数の行の視覚放出要素のうちの視覚放出要素に前記制御信号をルーティングするように構成される、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項8】
視覚ディスプレイパネルであって、
プリント回路基板と、
第1の複数の行および第1の複数の列に沿って前記プリント回路基板上に据え付けられる複数の視覚放出要素
であって、前記複数の視覚放出要素は、複数の第1のセットの視覚放出要素と、複数の第2のセットの視覚放出要素と、複数の第3のセットの視覚放出要素とにグループ分けされる、複数の視覚放出要素と、
前記第1の複数の行のうちの行に沿って前記プリント回路基板上に据え付けられる第1の複数の伝送ラインと、
前記第1の複数の列のうちの列に沿って前記プリント回路基板上に据え付けられる第2の複数の伝送ライン
であって、前記第1の複数の列は、複数の第1の列および複数の第2の列を備える、第2の複数の伝送ラインと、
前記第1の複数の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間、および前記第2の複数の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間に前記プリント回路基板内に据え付けられる複数の開口部であって、前記複数の開口部は、前記視覚ディスプレイパネルの背後に発生させられる音を前記プリント回路基板を通して通過するように構成され、
前記複数の開口部のうちの各開口部
に対して、
前記開口部は、前記複数の
第1のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第1のセットから
、前記複数の
第2のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第2のセットを通して
、前記複数の
第3のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第3のセットまで横断
し、
前記対応する第1のセットの視覚放出要素は、前記複数の第1の列のうちの対応する第1の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第3のセットの視覚放出要素は、前記複数の第2の列のうちの対応する第2の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第2のセットの視覚放出要素は、前記対応する第1の列と前記対応する第2の列との間に据え付けられる前記複数の行のうちの隣接する行の視覚放出要素を備える、複数の開口部と
を備える、視覚ディスプレイパネル。
【請求項9】
前記第1の複数の行および前記第1の複数の列は、視覚放出要素の長方形アレイを形成するように配列される、請求項8に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項10】
前記複数の開口部は、複数の長方形の幾何学的形状であるように構成される、請求項8に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項11】
前記複数の長方形の幾何学的形状は、半径に従って半径方向に成形される、請求項10に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項12】
前記第1の複数の行のうちの各行に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、行距離だけ分離され、
前記第1の複数の列のうちの各列に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、請求項8に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項13】
前記第2の複数の伝送ラインは、前記第1の複数の行に沿った複数の行の視覚放出要素に制御信号をルーティングするように構成され、
前記第1の複数の伝送ラインは、前記複数の行の視覚放出要素のうちの視覚放出要素に前記制御信号をルーティングするように構成される、請求項8に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項14】
統合型視聴覚システムのための視覚ディスプレイであって、前記視覚ディスプレイは、
複数の視覚ディスプレイパネルであって、前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各視覚ディスプレイパネルは、
第1の複数の行および第1の複数の列に沿って据え付けられる複数の視覚放出要素
であって、前記第1の複数の列は、複数の第1の列および複数の第2の列を備え、前記複数の視覚放出要素は、複数の第1のセットの視覚放出要素と、複数の第2のセットの視覚放出要素と、複数の第3のセットの視覚放出要素とにグループ分けされる、複数の視覚放出要素と、
前記第1の複数の行のうちの対応する隣接する行の間の前記第1の複数の列のうちの対応する第1の列から、前記第1の複数の列のうちの対応する第2の列まで横断する複数の開口部であって、前記複数の開口部は、前記視覚ディスプレイの背後に発生させられる音を前記複数の視覚ディスプレイパネルを通して通過するように構成され、
前記複数の開口部のうちの各開口部
に対して、
前記開口部は、前記複数の
第1のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第1のセットから
、前記複数の
第2のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第2のセットを通して
、前記複数の
第3のセットの視覚放出要素のうち
の対応する第3のセットまで横断
し、
前記対応する第1のセットの視覚放出要素は、前記複数の第1の列のうちの対応する第1の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第3のセットの視覚放出要素は、前記複数の第2の列のうちの対応する第2の列に沿って、隣接する視覚放出要素を備え、
前記対応する第2のセットの視覚放出要素は、前記対応する第1の列と前記対応する第2の列との間に据え付けられる前記複数の行のうちの隣接する行の視覚放出要素を備える、複数の開口部と
を備える、複数の視覚ディスプレイパネルと、
前記複数の視覚ディスプレイパネルを第2の複数の行および第2の複数の列にあるように配列して、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように構成される視覚ディスプレイ機械筐体と
を備える、視覚ディスプレイ。
【請求項15】
前記第1の複数の行および前記第1の複数の列は、視覚放出要素の長方形アレイを形成するように配列される、請求項14に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項16】
前記第1の複数の行のうちの各行に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、行距離だけ分離され、
前記第1の複数の列のうちの各列に沿った前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素は、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、請求項14に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項17】
前記行距離および前記列距離は、6ミリメートル(mm)または9mmである、請求項16に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項18】
前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各視覚ディスプレイパネルは、プリント回路基板をさらに備え、
前記複数の視覚放出要素は、前記第1の複数の行および前記第1の複数の列に沿って前記プリント回路基板上に据え付けられ、
前記複数の開口部は、前記音を前記プリント回路基板を通して通過するために除去される前記プリント回路基板を有する、前記プリント回路基板内に据え付けられる複数の幾何学的領域を備える、請求項14に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項19】
前記プリント回路基板は、前記第1の複数の行および前記第1の複数の列に沿って前記プリント回路基板上に前記複数の視覚放出要素を取り付けるための複数のパッドを備える、請求項18に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項20】
前記プリント回路基板は、前記プリント回路基板上に前記複数の視覚放出要素を取り付けるための複数のパッドを備える、請求項3に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項21】
前記統合型視聴覚システムは、イベントを主催する会場内に実装され、前記音は、前記イベントの聴覚表現を備える、請求項1に記載の視覚ディスプレイ。
【請求項22】
前記ディスプレイパネルは、イベントを主催する会場内に実装され、前記音は、前記イベントの聴覚表現を備える、請求項8に記載の視覚ディスプレイパネル。
【請求項23】
前記視覚ディスプレイ機械筐体は、前記音が前記複数の視覚ディスプレイパネルを通して通過するにつれて生じる音響振動から前記視覚ディスプレイを機械的に固着させるように構成される、請求項14に記載の視覚ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年6月11日に出願された米国仮出願第62/859,930号の利益を主張し、これは、参照により、その全体が本明細書に援用される。
【0002】
米国のメディアおよびエンターテインメント産業は、世界において最大である。米国のメディアおよびエンターテインメント産業は、観客にその観覧娯楽のためにイベント(例えば、音楽イベント、舞台イベント、スポーツイベント、および/または映画イベント)を配信する世界的なメディアおよびエンターテインメント産業の3分の1を占める。現在、会場(例えば、実施例を挙げると、音楽会場および/またはスポーツ会場)は、観客によく見える状態で、ラウドスピーカによって囲繞される種々の表示画面を有する従来の視聴覚システムを使用して、観客にこれらのイベントを配信する。これらの従来のラウドスピーカは、イベントを表示するために使用され得る会場内の空間を占有するだけではなく、会場は、多くの場合、観客の視界からこれらの従来のラウドスピーカを被覆するための種々の措置も受けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または実施例を提供する。コンポーネントおよび配列の具体的な実施例が、本開示を簡略化するために下記に説明される。これらは、当然ながら、実施例にすぎず、限定的であることを意図していない。例えば、続く説明における第2の特徴にわたる第1の特徴の形成は、第1および第2の特徴が直接接触するように形成される実施形態を含んでもよく、第1および第2の特徴が直接接触し得ないように付加的な特徴が第1の特徴と第2の特徴との間に形成され得る実施形態を含んでもよい。加えて、本開示は、実施例において参照番号および/または参照文字を繰り返し得る。この繰り返しは、それ自体では、議論される実施形態および/または構成の間の関係を指示するものではない。
【0004】
概要
1人以上の観客にイベントを配信するための統合型視聴覚システムが、開示される。統合型視聴覚システムは、1人以上の観客の視野から遮蔽されるように、1つ以上の視覚ディスプレイの背後に事実上あるように、1つ以上の視覚ディスプレイの背後において位置付けられる1つ以上のラウドスピーカを含む。1つ以上の視覚ディスプレイは、1人以上の観客にイベントの視覚表現を提示しながら、イベントと関連付けられる音が、最小限の音響歪みおよび/または最小の音響振動を伴って1つ以上のラウドスピーカから伝搬することを可能にするように、特別に設計および製造される。また、1つ以上のラウドスピーカおよび1つ以上の視覚ディスプレイは、相互から所定の変位量にあるように据え付けられ、音響歪みをさらに最小限化する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
統合型視聴覚システムであって、
音を発生させるように構成される1つ以上のラウドスピーカと、
イベントの視覚表現を配信するように構成される視覚ディスプレイであって、前記視覚ディスプレイは、前記音が前記視覚ディスプレイを通して伝搬することを可能にするように構成される複数の開口部を備える、視覚ディスプレイと
を備え、
前記ラウドスピーカおよび前記視覚ディスプレイは、相互から変位距離にあるように据え付けられ、前記音の波面が、前記音が前記視覚ディスプレイを通して伝搬することになる前に、前記ラウドスピーカと前記視覚ディスプレイとの間に形成することを可能にする、統合型視聴覚システム。
(項目2)
前記ラウドスピーカは、ラウドスピーカの1つ以上のラインアレイを備える、項目1に記載の統合型視聴覚システム。
(項目3)
前記視覚ディスプレイは、複数の視覚ディスプレイパネルを備え、前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各ディスプレイパネルは、
プリント回路基板と、
前記プリント回路基板上に複数の行および複数の列において配列され、視覚放出要素のアレイを形成する複数の視覚放出要素と
を備え、
前記複数の開口部は、前記複数の行のうちの隣接する行の間に据え付けられる、項目1に記載の統合型視聴覚システム。
(項目4)
前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各ディスプレイパネルは、
前記複数の行のうちの行に沿って据え付けられる複数の第1の伝送ラインと、
前記複数の列のうちの列に沿って据え付けられる複数の第2の伝送ラインと
をさらに備え、
前記複数の開口部は、前記複数の第2の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間に据え付けられる、項目3に記載の統合型視聴覚システム。
(項目5)
前記複数の行のうちの各行に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、行距離だけ分離され、
前記複数の列のうちの各列に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、項目3に記載の統合型視聴覚システム。
(項目6)
前記行距離および前記列距離は、6ミリメートル(mm)または9mmである、項目5に記載の統合型視聴覚システム。
(項目7)
前記複数の視覚放出要素は、
複数の発光ダイオード(LED)、
複数の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、または
複数の量子ドット(QD)
を備える、項目3に記載の統合型視聴覚システム。
(項目8)
前記複数の開口部は、長方形の幾何学的形状であるものとして特徴付けられる、項目1に記載の統合型視聴覚システム。
(項目9)
前記長方形の幾何学的形状は、半径に従ってさらに半径方向に成形される、項目8に記載の統合型視聴覚システム。
(項目10)
前記ラウドスピーカは、前記イベントの1人以上の観客の視野から遮蔽されるように、前記視覚ディスプレイの背後において位置付けられる、項目1に記載の統合型視聴覚システム。
(項目11)
前記変位距離は、50センチメートル(cm)である、項目1に記載の統合型視聴覚システム。
(項目12)
統合型視聴覚システムのための視覚ディスプレイであって、前記視覚ディスプレイは、
複数の視覚ディスプレイパネルであって、前記複数の視覚ディスプレイパネルのうちの各視覚ディスプレイパネルは、
複数の行および複数の列に沿って据え付けられる複数の視覚放出要素と、
前記複数の行のうちの行に沿って据え付けられる複数の第1の伝送ラインと、
前記複数の列のうちの列に沿って据え付けられる複数の第2の伝送ラインと、
複数の行からの隣接する行の間に、かつ前記複数の第2の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間に据え付けられる複数の開口部と
を備える、複数の視覚ディスプレイパネルと、
前記複数の視覚ディスプレイパネルを、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように、第2の複数の行および第2の複数の列にあるように配列するように構成される視覚ディスプレイ機械筐体であって、前記複数の視覚ディスプレイパネルは、イベントの視覚表現を配信するように機能的に協働する、視覚ディスプレイ機械筐体と
を備える、視覚ディスプレイ。
(項目13)
前記複数の視覚放出要素は、視覚放出要素のアレイを形成するように、第2の複数の行および第2の複数の列にあるように配列され、
前記複数の開口部は、前記第2の複数の行のうちの隣接する行の間に据え付けられる、項目12に記載の視覚ディスプレイ。
(項目14)
前記複数の視覚ディスプレイパネルは、
前記第2の複数の行のうちの行に沿って据え付けられる複数の第1の伝送ラインと、
前記第2の複数の列のうちの列に沿って据え付けられる複数の第2の伝送ラインと、
を備え、
前記複数の開口部は、前記複数の第2の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間に据え付けられる、項目13に記載の視覚ディスプレイ。
(項目15)
前記第2の複数の行のうちの各行に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、行距離だけ分離され、
前記第2の複数の列のうちの各列に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、項目13に記載の視覚ディスプレイ。
(項目16)
視覚ディスプレイパネルであって、
複数の開口部を有する基板と、
前記基板に結合され、視覚放出要素のアレイを形成するように複数の行および複数の列において配列される複数の視覚放出要素であって、前記複数の開口部のうちの各開口部は、前記複数の行のうちの隣接する行の間に据え付けられる、複数の視覚放出要素と、
前記基板上に形成され、前記複数の行のうちの行に沿って据え付けられる複数の第1の伝送ラインと、
前記基板上に形成され、前記複数の列のうちの列に沿って据え付けられる複数の第2の伝送ラインと
を備え、
前記複数の開口部のうちの各開口部は、前記複数の第2の伝送ラインのうちの隣接する伝送ラインの間にさらに据え付けられる、視覚ディスプレイパネル。
(項目17)
前記複数の行のうちの各行に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、行距離だけ分離され、
前記複数の列のうちの各列に沿った、前記複数の視覚放出要素のうちの視覚放出要素が、列距離だけ分離され、
前記行距離は、前記列距離に等しい、項目16に記載の視覚ディスプレイパネル。
(項目18)
前記行距離および前記列距離は、6ミリメートル(mm)または9mmである、項目17に記載の視覚ディスプレイパネル。
(項目19)
前記視覚ディスプレイパネルは、複数の視覚ディスプレイパネルのうちのものであり、前記複数の視覚ディスプレイパネルは、イベントの視覚表現を配信するための視覚を形成するように、第2の複数の行および第2の複数の列において配列される、項目16に記載の視覚ディスプレイパネル。
(項目20)
前記複数の開口部は、長方形の幾何学的形状であるものとして特徴付けられる、項目16に記載の視覚ディスプレイパネル。
(項目21)
前記長方形の幾何学的形状は、半径に従ってさらに半径方向に成形される、項目20に記載の視覚ディスプレイパネル。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の側面は、付随の図を用いて熟読すると、以下の詳細な説明から最良に理解される。本産業における標準的慣行に従って、特徴が、縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。実際に、特徴の寸法は、議論の明確化のために、恣意的に拡大または縮小されている場合がある。
【0006】
【
図1】
図1は、本開示の例示的実施形態による、例示的会場の絵表現を図示する。
【0007】
【
図2】
図2は、本開示の例示的実施形態による、例示的会場内に実装されることができる例示的統合型視聴覚システムの絵表現を図示する。
【0008】
【
図3A】
図3Aおよび
図3Bは、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システムの例示的動作の簡略図を図示する。
【
図3B】
図3Aおよび
図3Bは、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システムの例示的動作の簡略図を図示する。
【0009】
【
図4】
図4は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイのブロック図を図示する。
【0010】
【
図5】
図5は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる視覚ディスプレイパネルの例示的配列を図示する。
【0011】
【
図6】
図6は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイパネルを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的会場
図1は、本開示の例示的実施形態による、例示的会場の絵表現を図示する。
図1に図示される例示的実施形態では、会場100は、イベントを主催するための場所を表す。例えば、会場100は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく当業者に明白となる音楽会場(例えば、音楽劇場、音楽クラブ、および/またはコンサートホール)、スポーツ会場(例えば、試合場、コンベンションセンター、および/または競技場)、および/または任意の他の適した会場を表すことができる。イベントは、本開示の精神および範囲から逸脱することなく当業者に明白となる音楽イベント、演劇イベント、スポーツイベント、映画、および/または任意の他の適したイベントを表すことができる。
図1に図示されるように、1人以上の観客102が、会場100内の統合型視聴覚システム104から配信されるイベントの視覚および/または聴覚表現を体験する。本明細書に説明される統合型視聴覚システム104および後に続くような他の統合型視聴覚システムの議論は、これらの統合型視聴覚システムを、イベントの音および視覚表現を配信するものとして説明するが、当業者は、これらの統合型視聴覚システムによって配信される音および視覚表現が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、同一のイベントに関連する必要はないことを認識する。例えば、これらの統合型視聴覚システムは、映画の視覚表現に関連しない楽曲歌の音を配信することができる。
【0013】
下記にさらに詳細に説明されるように、統合型視聴覚システム104は、1人以上の観客102に、その視聴覚コンポーネントの正確かつ精密な統合を通して、イベントの視聴覚鑑賞体験を配信する。例えば、統合型視聴覚システム104内の視聴覚コンポーネントは、1人以上の観客102にイベントのオーディオコンポーネントを表す音を配信するための1つ以上のラウドスピーカを含むことができる。本明細書では、用語「loudspeaker(ラウドスピーカ)」または「loudspeakers(ラウドスピーカ)」は、電気オーディオ信号を対応する音に転換する電気、機械、および/または電気機械デバイスを指す。ラウドスピーカ(単数および/または複数)は、いくつかの実施例を挙げると、1つ以上のスーパーツイータ、1つ以上のツイータ、1つ以上のミッドレンジスピーカ、1つ以上のウーファ、1つ以上のサブウーファ、1つ以上のフルレンジスピーカを含むことができる。本明細書では、用語「音」は、その周波数が平均的な人に対して可聴の帯域内にある一般的な可聴周波数内の電気波形を指す。当業者は、概して、人に関する可聴周波数の一般に容認される標準的な範囲がおよそ20ヘルツ(Hz)~およそ20キロヘルツ(kHz)であることを認識する。いくつかの状況では、これらのラウドスピ
ーカの少なくともいくつかは、特に、ラウドスピーカの1つ以上のラインアレイを形成するように配列されることができる。この実施例では、統合型視聴覚システム104内の視聴覚コンポーネントは、1人以上の観客102にイベントの視覚コンポーネントを配信するために、1つ以上の視覚ディスプレイ(例えば、いくつかの実施例を挙げると、1つ以上の発光ダイオード(LED)ディスプレイ、1つ以上の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、および/または1つ以上の量子ドット(QD)ディスプレイ)をさらに含むことができる。
【0014】
1つ以上の視覚ディスプレイは、下記により詳細にさらに説明されるように、1人以上の観客102にイベントの視覚表現を提示しながら、イベントと関連付けられる音が、最小限の音響歪みおよび/または最小の音響振動を伴って、1つ以上のラウドスピーカから1人以上の観客102まで伝搬することを可能にするように、特別に設計および製造される。例えば、1つ以上の視覚ディスプレイは、特に、イベントと関連付けられる音が1つ以上のラウドスピーカから伝搬して1つ以上の視覚ディスプレイを通して1人以上の観客102上まで効果的に通過することを可能にするための開口部を有する1つ以上の基板(例えば、いくつかの実施例を挙げると、プリント回路基板または半導体基板)の上に設計および製造される。また、1つ以上のラウドスピーカおよび1つ以上の視覚ディスプレイは、相互から所定の変位距離にあるように、統合型視聴覚システム104内に据え付けられる。この所定の変位量は、音が1つ以上の視覚ディスプレイの開口部を通して通過する前に、音の1つ以上の波面の形成を可能にし、音響歪みをさらに最小限化することができる。
【0015】
例示的会場内に実装されることができる例示的統合型視聴覚システム
図2は、本開示の例示的実施形態による、例示的会場内に実装されることができる例示的統合型視聴覚システムの絵表現を図示する。以下に説明されるように、統合型視聴覚システム200は、これらの視覚ディスプレイがイベントの視覚表現を配信している間、イベントのオーディオコンポーネントを表す音が1つ以上の視覚ディスプレイを通して伝搬することを可能にするように、特別に設計および製造される。
図2に図示されるように、統合型視聴覚システム200は、視覚ディスプレイ機械筐体202と、視覚ディスプレイ204と、ラウドスピーカ機械筐体206と、1つ以上のラウドスピーカ208とを含む。統合型視聴覚システム200は、
図1において上記に説明されるように、統合型視聴覚システム104の例示的実施形態を表すことができる。
【0016】
視覚ディスプレイ機械筐体202は、視覚ディスプレイ204を固着させるための機械筐体を表す。視覚ディスプレイ機械筐体202は、1つ以上の金属材料(例えば、いくつかの実施例を挙げると、鉄、鋼鉄、銅、青銅、真鍮、アルミニウム、またはマグネシウム)、1つ以上の非金属材料(例えば、木材、プラスチック、またはガラス)、および/またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装されることができる。
図2に図示されるように、視覚ディスプレイ機械筐体202は、音が視覚ディスプレイ204を通して通過するにつれて生じ得る実質的な音響振動から視覚ディスプレイ204を機械的に固着させるためのフレームまたは筐体を表す。下記にさらに詳細に説明されるように、視覚ディスプレイ204は、イベントの視覚表現を配信するように機能的に協働する複数の視覚ディスプレイパネルを含むことができる。
図2に図示される例示的実施形態では、視覚ディスプレイ機械筐体202は、複数の視覚ディスプレイパネルを視覚ディスプレイ機械筐体202に固着させるための1つ以上の機械的横材210を含むことができる。1つ以上の機械的横材210は、イベントと関連付けられる音が、最小限の歪みおよび/または最小の音響振動を伴って、1つ以上のラウドスピーカ208から視覚ディスプレイ機械筐体202を通して伝搬することを可能にするように、設計および製造されることができる。
【0017】
視覚ディスプレイ204は、イベントの視覚コンポーネントを配信する。
図2に図示さ
れる例示的実施形態では、視覚ディスプレイ204は、イベントの視覚表現を配信するように機能的に協働する複数の視覚ディスプレイパネルを含む。この例示的実施形態では、これらの複数の視覚ディスプレイパネルは、1つ以上の機械的横材210を使用して、視覚ディスプレイ機械筐体202に機械的に取り付けられる。例えば、これらの複数の視覚ディスプレイパネルは、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように、視覚ディスプレイパネルの一連の行および一連の列として配列されることができる。この実施例では、視覚ディスプレイパネルの行が、機械的横材210に機械的に取り付けられることができる。また、複数の視覚ディスプレイパネルは、イベントの視覚表現を配信するために、視覚放出要素212(例えば、いくつかの実施例を挙げると、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、および/または量子ドット(QD))を含む。例示的実施形態では、視覚放出要素212は、
図2に図示されるように、イベントの視覚表現を配信するために、視覚放出要素212のアレイを形成するように、視覚放出要素の一連の行および一連の列として配列されることができる。しかしながら、当業者は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、視覚放出要素212に関して可能性として考えられるような他の配列も認識する。
図2に加えて図示されるように、視覚放出要素212は、基板214(例えば、いくつかの実施例を挙げると、プリント回路基板または半導体基板)上に据え付けられることができる。例示的実施形態では、視覚放出要素212は、いくつかの実施例を挙げるとリフローはんだ付けおよび/または波はんだ付けを使用して、基板214上に据え付けられることができる。
図2にさらに図示されるように、基板214は、下記にさらに詳細に説明されるように、イベントと関連付けられる音が最小限の歪みおよび/または振動を伴って視覚ディスプレイ204を通して伝搬することを可能にするための1つ以上の開口部216を含むことができる。1つ以上の開口部216は、その中で基板214が除去されている、視覚ディスプレイ204内の幾何学的領域を表す。
図2に図示される例示的実施形態では、1つ以上の開口部216は、いくつかの実施例を挙げると、
図2に図示されるような長方形の幾何学的形状、円形の幾何学的形状、または多角形の幾何学的形状であるものとして特徴付けられることができる、および/または、任意の適した不規則的幾何学的形状(例えば、ある実施例を挙げると、不規則多角形の幾何学的形状)も、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、可能性として考えられる。
図2に図示される視覚放出要素212および/または1つ以上の開口部216の数が、例示的目的のためにすぎないことに留意されたい。当業者は、視覚ディスプレイ204が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、
図2に図示されるものより多いまたは少ない視覚放出要素212および/または1つ以上の開口部216の数を含み得ることを認識する。
【0018】
ラウドスピーカ機械筐体206は、1つ以上のラウドスピーカ208を、視覚ディスプレイ204の背後に事実上あるように固着させるための機械筐体を表す。ラウドスピーカ機械筐体206は、1つ以上の金属材料(例えば、いくつかの実施例を挙げると、鉄、鋼鉄、銅、青銅、真鍮、アルミニウム、またはマグネシウム)、1つ以上の非金属材料(例えば、木材、プラスチック、またはガラス)、および/またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装されることができる。
図2に図示されるように、ラウドスピーカ機械筐体206は、1つ以上のラウドスピーカ208を機械的に固着させるためのフレームまたは筐体を表す。例示的実施形態では、ラウドスピーカ機械筐体206は、音を提供する際に1つ以上のラウドスピーカ208によって発生される音響振動のうちの少なくとも一部を機械的に減衰させるように設計および製造される。
図2に図示される例示的実施形態では、ラウドスピーカ機械筐体206は、1つ以上のラウドスピーカ208を、1人以上の観客の視野から遮蔽されるように、視覚ディスプレイ204の背後に事実上あるように機械的に位置付ける。
【0019】
1つ以上のラウドスピーカ208は、イベントのオーディオコンポーネントを表す音を配信する。1つ以上のラウドスピーカ208は、本開示の精神および範囲から逸脱するこ
となく当業者に明白となる可聴の周波数範囲またはその一部を再現することが可能である1つ以上のスーパーツイータ、1つ以上のツイータ、1つ以上のミッドレンジスピーカ、1つ以上のウーファ、1つ以上のサブウーファ、1つ以上のフルレンジスピーカ、および/または任意の他の適したデバイスを含むことができる。いくつかの状況では、1つ以上のラウドスピーカ208は、同相で給電されるラウドスピーカの1つ以上のラインアレイを形成するために理論上のライン内に搭載される複数のラウドスピーカを含むことができる。いくつかの状況では、ラウドスピーカの各ラインアレイ内のラウドスピーカは、類似のスピーカタイプ(例えば、スーパーツイータ、ツイータ、ミッドレンジスピーカ、ウーファ、サブウーファ、またはフルレンジスピーカ)である。他の状況では、ラウドスピーカの複数のラインアレイが、わずかに異なる垂直角度において相互の上にスタックされ、ラウドスピーカの単一のラインアレイより大きい被写界深度を被覆することができる。下記にさらに詳細に説明されるように、視覚ディスプレイ204および1つ以上のラウドスピーカ208は、相互から所定の変位量にあるように据え付けられる。この所定の変位量は、音が視覚ディスプレイ204の開口部を通して通過する前に、1つ以上のラウドスピーカ208による音の形成を可能にし、音響歪みをさらに最小限化する。
【0020】
例示的統合型視聴覚システムの例示的動作
図3Aおよび
図3Bは、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システムの例示的動作の簡略図を図示する。
図2に上記に説明されるように、1つ以上の聴覚スピーカ208は、視覚ディスプレイ204がイベントの視覚表現を配信している間、視覚ディスプレイ204を通して伝搬するイベントのオーディオコンポーネントを表す聴覚波形を発生させる。
図3Aに図示されるように、1つ以上のラウドスピーカ208は、視覚ディスプレイ204を通して伝搬するイベントのオーディオコンポーネントを表す音302を発生させる。
図3Aは、視覚ディスプレイ204および1つ以上のラウドスピーカ208の例示的側面図を図示する。当業者は、波形302が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、視覚ディスプレイ204および/または1つ以上のラウドスピーカ208の異なる実装に基づく
図3Aおよび
図3B内に描写されるものと異なり得ることを認識する。
図3Aに図示される例示的実施形態では、音302は、平面波面304.1~304.kによって特徴付けられることができる平面波を表す。音302の定位相の表面を表す平面波面304.1~304.kは、位相速度ベクトル306に対して法線である平行な平面であるものとして、
図3Bにおいてさらに図示される。
【0021】
図3Aおよび
図3Bに図示される例示的実施形態では、視覚ディスプレイ204は、音302が視覚ディスプレイ204の開口部を通して伝搬するにつれて、音302の中に音響歪みを導入することができる。しかしながら、
図3Aおよび
図3Bに図示され、上記に説明されるように、視覚ディスプレイ204および1つ以上のラウドスピーカ208は、相互から、
図3Aおよび
図3Bにおいて変位距離Dと示される所定の変位量にあるように据え付けられ、本音響歪みを最小限化することができる。変位距離Dは、平面波面304.1~304.kのうちの1つ以上のものが、音302が視覚ディスプレイ204の開口部を通して通過する前に形成され、音302が視覚ディスプレイ204の開口部を通して通過する際に音302の音響歪みを最小限化することを可能にする。例示的実施形態では、変位距離Dは、およそ50センチメートル(cm)である。
【0022】
例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイ
図4は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイのブロック図を図示する。視覚ディスプレイシステム400は、上記に説明されるように、1人以上の観客にイベントの視覚コンポーネントを配信する。
図4に図示される例示的実施形態では、視覚ディスプレイシステム400は、プロセッサ402と、ルーティングファブリック404.1~404.sと、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sとを含む。視覚ディスプレイシステム4
00は、
図2に上記に説明されるように、視覚ディスプレイ204の例示的実施形態を表すことができる。
【0023】
プロセッサ402は、視覚ディスプレイシステム400の構成および/または動作全体を制御する。例示的実施形態では、プロセッサ402は、ルーティングファブリック404.1~404.sおよび視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sから遠隔に据え付けられることができる。例えば、視覚ディスプレイシステム400は、上記に説明されるように、会場100等の会場内に位置することができる。この例示的実施形態では、プロセッサ402は、会場内の視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sと異なる場所(例えば、異なる部屋内)の1つ以上の機器ラック内に搭載されることができる一連の1つ以上のプロセッサを使用して実装されることができる。
図4に図示される例示的実施形態では、プロセッサ402は、1人以上の観客に配信するためのイベントの視覚コンポーネントを表すデジタルビデオデータ450を受信する。好ましくは、イベントは、1つ以上のプロセッサによって読取および実行されることができる機械可読媒体上に予め記録され、記憶されることができる。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティング回路網)によって読取可能な形態にある情報を記憶または伝送するための任意の機構を含むことができる。例えば、機械可読媒体は、非一過性機械可読媒体(例えば、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および他のもの)を含むことができる。別の実施例として、機械可読媒体は、一過性機械可読媒体(例えば、電気、光学、音響、または他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等))を含むことができる。その後、メディア分配システムは、機械可読媒体上に記憶されたイベントを、デジタルビデオデータ450として、プロセッサに提供することができる。このメディア分配システムは、会場100等の会場内に、または、複数の会場にサービス提供するための能力を伴う会場の外側に存在することができる。代替として、イベントを表すデジタルビデオデータ450は、イベントが生じている際に、リアルタイムでまたは近リアルタイムで、プロセッサ402にストリーミングされることができる。例示的実施形態では、プロセッサ402は、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sにデジタルビデオデータ450を配信することに先立って、デジタルビデオデータ450を補完的なデジタルデータ(例えば、仮想の宣伝およびグラフィック効果)で補完することができる。
【0024】
プロセッサ402は、デジタルビデオデータ450を処理し、制御信号452.1~452.sを提供する。
図4に図示される例示的実施形態では、制御信号452.1~452.sのうちの各制御信号が、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sのうちの視覚ディスプレイパネルの対応する群(例えば、視覚ディスプレイパネルの対応する列)を構成し、1人以上の観客にイベントの視覚コンポーネントのその対応する部分を配信する。例えば、プロセッサ402は、画像空間からのデジタルビデオデータ450を、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.s上への表示のために、表示空間内に、ピクセルマップと称されるマップを行うことができる。この実施例では、デジタルビデオデータ450のピクセルは、画像空間内の種々の座標に割り当てられることができ、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、表示空間内の種々の座標に割り当てられることができる。この実施例では、プロセッサ402は、デジタルビデオデータ450のピクセルを画像空間から表示空間に置き換えまたはマップする。その後、プロセッサ402は、制御信号452.1~452.sを提供し、ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sに表示空間内にデジタルビデオデータ450を表示させる。例示的実施形態では、制御信号452.1~452.sは、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sのうちの視覚ディスプレイパネルの群に対応する(例えば、視覚ディスプレイパネルの対応する列に対応する)これらのシリアル制御信号を伴うシリアル制御信号を表すことができる。代替として、または、加えて、制御信号452
.1~452.sは、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sのうちの個々の視覚ディスプレイパネルに対応するこれらの並行制御信号を伴う並行制御信号を表すことができる。いくつかの状況では、デジタルビデオデータ450は、ビデオコーディングフォーマット(例えば、いくつかの実施例を挙げると、動画専門家集団(MPEG)ビデオコーディングフォーマットのバージョンまたはAOMedia Video 1(AV1)ビデオコーディングフォーマットのバージョン)に従って、エンコードされることができる。これらの状況では、プロセッサ402は、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sへの配信のために、下記にさらに詳細に説明されるように、デジタルビデオデータ450を処理する前に、フォーマットに従って、デジタルビデオデータ450をデコードする。随意に、プロセッサ402は、デジタルビデオデータ450内のイベントの画像または一連の画像を操作するために、運動補償、逆離散コサイン変換(iDCT)、逆修正離散コサイン変換(iMDCT)、ループ内デブロッキングフィルタ、イントラフレーム予測、逆量子化(IQ)、可変長デコーディング(VLD)、空間時間インターレース解除、自動インターレース/プログレッシブソース検出、および/または、ビットストリーム処理およびパーフェクトピクセル測位を実施することができる。
【0025】
ルーティングファブリック404.1~404.sは、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sへの配信のために、制御信号452.1~452.sを制御信号454.1.1~454.r.sとして選択的にルーティングする。いくつかの状況では、プロセッサ402は、適した通信媒体(例えば、1つ以上のイーサネット(登録商標)ネットワーキングケーブル(例えば、いくつかの実施例を挙げると、1つ以上のカテゴリ5(Cat 5)またはカテゴリ6(Cat 6)のイーサネット(登録商標)ネットワーキングケーブル)、1つ以上の光ファイバケーブル、および/または1つ以上の銅コア通信ケーブル(例えば、いくつかの実施例を挙げると、1つ以上の同軸ケーブル、1つ以上のリボンケーブル、1つ以上のシールド付きケーブル、および/または1つ以上のツインアックスケーブル))を使用して、ルーティングファブリック404.1~404.sに通信可能に結合されることができる。
図4に図示される例示的実施形態では、ルーティングファブリック404.1~404.sは、シリアル制御信号からの制御信号452.1~452.sを、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sへの配信のための並行制御信号としての制御信号454.1.1~454.r.sとして提供するように、転換することができる。下記にさらに詳細に説明されるように、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように、視覚ディスプレイパネルの一連のr個の行および一連のs個の列として配列されることができる。
【0026】
視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、1人以上の観客にイベントの視覚コンポーネントを集合的に配信するために、制御信号454.1.1~454.r.sを利用する。例示的実施形態では、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように、視覚ディスプレイパネルの一連のr個の行および一連のs個の列として配列されることができる。
図4に図示される例示的実施形態では、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、1人以上の観客にイベントの視覚コンポーネントを集合的に配信するために、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sの種々の視覚放出要素の動作を制御するために、制御信号454.1.1~454.r.sを利用する。この例示的実施形態では、制御信号454.1.1~454.r.sは、本開示の精神および範囲から逸脱することなく当業者に明白となる種々の視覚放出要素の動作を制御するために使用されることができる出力信号、接地信号、クロック信号、および/または任意の他の適した信号を表すことができる。また、種々の視覚放出要素は、イベントの視覚表現を配信するために、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、量子ドット(QD)、および/またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。制御信号454.1.1~4
54.r.sは、種々の視覚放出要素の化学的性質に依存する光の色および/または強度を伴う光を放出するために、これらの種々の視覚放出要素をアクティブ化する(すなわち、オンにする)ために利用されることができる。代替として、または、加えて、制御信号454.1.1~454.r.sは、光を放出しないように、これらの種々の視覚放出要素を非アクティブ化する(すなわち、オフにする)ために利用されることができる。例えば、制御信号454.1.1~454.r.sは、種々の視覚放出要素を順バイアスし、これらの視覚放出要素をアクティブ化するように、または、種々の視覚放出要素を逆バイアスし、これらの視覚放出要素を非アクティブ化するように構成されることができる。
【0027】
例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる視覚ディスプレイパネルの例示的配列
図5は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる視覚ディスプレイパネルの例示的配列を図示する。
図4において上記に説明されるように、視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sは、視覚ディスプレイパネルのアレイを形成するように、視覚ディスプレイパネルの一連のr個の行および一連のs個の列として配列されることができる。
図5は、一連のr個の行および一連のs個の列における視覚ディスプレイパネル406.1.1~406.r.sのそのような配列を図示する。
【0028】
例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイパネル
図6は、本開示の例示的実施形態による、例示的統合型視聴覚システム内に実装されることができる例示的視覚ディスプレイパネルを図示する。
図6に図示される例示的実施形態では、視覚ディスプレイパネル600は、1人以上の観客にイベントの視覚表現を提示しながら、
図3に上記に説明されるようなイベントの音(例えば、音302)が、最小限の音響歪みおよび/または最小の音響振動を伴って1つ以上のラウドスピーカからイベントの1人以上の観客に伝搬することを可能にするように、特別に設計および製造されることができる。下記に説明されるように、視覚ディスプレイパネル600は、特に、イベントと関連付けられる音が1つ以上のラウドスピーカから伝搬して視覚ディスプレイパネル600を通して1人以上の観客上まで事実上通過することを可能にするための開口部を有するプリント回路基板の上に設計および製造される。
図6に図示されるように、視覚ディスプレイパネル600は、プリント回路基板604上に据え付けられる視覚放出要素602.1.1~602.m.nを含む。
【0029】
図6に図示される例示的実施形態では、視覚放出要素602.1.1~602.m.nは、視覚放出要素の長方形アレイを形成するように、プリント回路基板604上に一連のm個の行および一連のn個の列において配列されることができる。しかしながら、当業者は、視覚放出要素602.1.1~602.m.nに関する他の配列も、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、可能性として考えられることを認識する。例えば、視覚放出要素602.1.1~602.m.nおよび/またはプリント回路基板604は、任意の適した規則的幾何学的形状であることができる(例えば、いくつかの実施例を挙げると、
図6に図示されるような長方形の幾何学的形状、円形の幾何学的形状、または多角形の幾何学的形状)、および/または、任意の適した不規則的幾何学的形状(例えば、ある実施例を挙げると、不規則多角形の幾何学的形状)も、本開示の精神ならびに範囲から逸脱することなく、可能性として考えられる。さらに、視覚放出要素602.1.1~602.m.nおよびプリント回路基板604は、
図6において類似の幾何学的配列を有するが、当業者は、視覚放出要素602.1.1~602.m.nおよびプリント回路基板604の幾何学的配列が、本開示の精神ならびに範囲から逸脱することなく、異なり得ることを認識する。例示的実施形態では、視覚放出要素602.1.1~602.m.nは、いくつかの実施例を挙げるとリフローはんだ付けおよび/または波はんだ付けを使用して、プリント回路基板604上に据え付けられることができる。視覚放出要素602.1.
1~602.m.nは、いくつかの実施例を挙げると、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、および/または1つ以上の量子ドット(QD)を使用して、実装されることができる。
【0030】
また、
図6の視覚ディスプレイパネル600の分解
図606に図示されるように、一連のm個の行のうちの各行からの視覚放出要素602.1.1~602.m.nは、およそ行距離d
Rだけ相互から離間され、一連のn個の列のうちの各列からの視覚放出要素602.1.1~602.m.nは、およそ列距離d
Cだけ相互から離間される。例示的実施形態では、行距離d
Rおよび列距離d
Cは、等距離であり、例えば、およそ6ミリメートル(mm)またはおよそ9mmである。しかしながら、当業者は、視覚放出要素602.1.1~602.m.n間の間隔が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、
図6に描写されるものと異なり得ることを認識する。行距離d
Rおよび列距離d
Cは、イベントと関連付けられる音が視覚ディスプレイパネル600を通して1人以上の観客まで伝搬するにつれて、イベントと関連付けられる音の音響歪みを考慮しながら、1人以上の観客にイベントの視覚表現の比較的平滑な視認体験を提供するように、選択的に選定される。下記にさらに詳細に説明されるように、視覚ディスプレイパネル600は、イベントと関連付けられる音が、1つ以上のラウドスピーカから伝搬し、視覚ディスプレイパネル600を通して1人以上の観客の上まで事実上通過することを可能にするための開口部608を含む。また、
図6に図示されるように、開口部608のサイズおよび/または形状は、行距離d
Rおよび列距離d
Cによって拘束され、より大きい行距離d
Rおよび/またはより大きい列距離d
Cは、より大きい開口部608を可能にする。しかしながら、行距離d
Rおよび/または列距離d
Cが大きすぎる場合、イベントの視覚表現は、1人以上の観客にピクセル化された状態に見え得る。他方では、行距離d
Rおよび/または列距離d
Cが小さすぎる場合、視覚ディスプレイパネル600は、音が視覚ディスプレイパネル600を通して伝搬するにつれて、イベントと関連付けられる音の有意な音響歪みを引き起こし得る。
【0031】
上記に説明されるように、視覚ディスプレイパネル600は、イベントと関連付けられる音が1つ以上のラウドスピーカから1人以上の観客まで伝搬することを可能にするための開口部608を含む。
図6に図示されるように、開口部608は、プリント回路基板604が除去されている視覚ディスプレイパネル600内の幾何学的領域を表す。
図6に図示される例示的実施形態では、開口部608は、いくつかの実施例を挙げると、
図6に図示されるような長方形の幾何学的形状、円形の幾何学的形状、または多角形の幾何学的形状であるものとして特徴付けられることができ、および/または、ある実施例を挙げると
不規則多角形の幾何学的形状等の任意の適した不規則的幾何学的形状も、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、可能性として考えられる。随意に、開口部608は、
図6に図示されるように、半径Rに従って半径方向に成形されることができる。この随意の半径方向の成形は、開口部608の縁間での遷移を効果的に成形し、音が視覚ディスプレイパネル600を通して伝搬するにつれて音の歪みをさらに最小限化する。
【0032】
図6に図示される例示的実施形態では、開口部608は、視覚放出要素602.1.1~602.m.nの一連のn個の列のうちの列の間を横断する。分解
図606に図示されるように、開口部608は、視覚放出要素602.1.1~602.m.nのうちの視覚放出要素の第1のセット610から、n個の列のうちの第1の列に沿って、視覚放出要素602.1.1~602.m.nのうちの視覚放出要素の第2のセット612を通して、n個の列のうちの第2の列に沿って、視覚放出要素602.1.1~602.m.nのうちの視覚放出要素の第3のセット614まで横断する。分解
図606における開口部608のこの図示される配列は、制御信号(例えば、ある実施例を挙げると、制御信号454.1.1~454.r.s)が、視覚放出要素602.1.1~602.m.nの動作を制御するために、一連のm個の行および一連のn個の列を通してルーティングされること
を可能にする。
図6に図示されるように、視覚ディスプレイパネル600は、視覚放出要素602.1.1~602.m.nの動作を制御するために一連のm個の行および一連のn個の列を通してこれらの制御信号をルーティングするための伝送ライン616.1~616.mおよび伝送ライン618.1~618.nを含む。伝送ライン616.1~616.mおよび伝送ライン618.1~618.nは、平面状導波管(例えば、いくつかの実施例を挙げると、ストリップラインまたはマイクロストリップ)を使用して実装されることができる。
図6に図示される例示的実施形態では、伝送ライン616.1~616.mは、一連のm個の行のうちの行に沿って据え付けられ、これらの制御信号をこれらの行に沿った視覚放出要素602.1.1~602.m.nにルーティングし、伝送ライン618.1~618.nは、一連のn個の列の中の列から行に沿って据え付けられ、これらの制御信号をこれらの列に沿った行にルーティングする。代替として、または、加えて、伝送ライン618.1~618.nは、これらの制御信号を、これらの列に沿った視覚放出要素602.1.1~602.m.nにルーティングし、伝送ライン616.1~616.mは、これらの制御信号を、これらの行に沿った列にルーティングする。
【0033】
結論
詳細な説明は、本開示に一貫する例示的実施形態を例証するために、付随の図を参照した。本開示における「例示的実施形態」の言及は、説明される例示的実施形態が、特定の特徴、構造物、または特性を含み得るが、全ての例示的実施形態が、必ずしも特定の特徴、構造物、または特性を含むわけではない場合があることを示す。また、そのような語句は、必ずしも同一の例示的実施形態を指しているわけではない。さらに、例示的実施形態に関連して説明されるいかなる特徴、構造物、または特性も、明示的に説明されるかどうかにかかわらず、独立して、または、他の例示的実施形態の特徴、構造物、または特性との任意の組み合わせにおいて、含まれることができる。
【0034】
詳細な説明は、限定的であることを意図しない。むしろ、本開示の範囲は、以下の請求項およびそれらの均等物のみに従って定義される。要約の節ではなく、詳細な説明の節が、請求項を解釈するために使用されることが意図されることを理解されたい。要約の節は、本開示の1つ以上の例示的実施形態を記載し得るが、全ての例示的実施形態を記載しておらず、したがって、本開示および以下の請求項ならびにそれらの均等物をいかようにも限定することを意図していない。
【0035】
本開示内で説明される例示的実施形態は、例証的目的のために提供されており、限定的であることを意図していない。他の例示的実施形態も、可能性として考えられ、修正が、本開示の精神および範囲内に留まりながら、例示的実施形態に対して成され得る。本開示は、規定される機能の実装およびそれらの関係を図示する機能構成要素の助けを借りて説明されている。これらの機能構成要素の境界は、本明細書では、説明の利便性のために任意に定義されている。代替境界は、それらの規定される機能および関係が適切に実施される限り、定義されることができる。
【0036】
本開示の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはそれらの任意の組み合わせ内に実装されることができる。本開示の実施形態はまた、1つ以上のプロセッサによって読取および実行されることができる機械可読媒体上に記憶される命令としても実装されることができる。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティング回路網)によって読取可能な形態にある情報を記憶または伝送するための任意の機構を含むことができる。例えば、機械可読媒体は、非一過性機械可読媒体(例えば、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および他のもの)を含むことができる。別の実施例として、機械可読媒体は、一過性機械可読媒体(例えば、電気、光学、音響、または他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等))を含む
ことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェアアプリケーション、ルーチン、命令が、本明細書では、あるアクションを実施するものとして、説明されることができる。しかしながら、そのような説明が、便宜上のものにすぎず、そのようなアクションが、実際に、ファームウェア、ソフトウェアアプリケーション、ルーチン、命令等を実行するコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、または他のデバイスから結果として生じることを理解されたい。
【0037】
例示的実施形態の詳細な説明は、他者が、当業者の知識を適用することによって、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、過度の実験をすることなく、そのような例示的実施形態を、種々の用途のために容易に修正および/または適合させ得るという本開示の一般的な性質を完全に露見させた。故に、そのような適合および修正は、本明細書に提示される教示および指針に基づく例示的実施形態の意味および複数の同等物の範囲内にあることを意図する。本明細書における語法または専門用語が、本明細書の専門用語または語法が本明細書における教示を踏まえて当業者によって解釈されるべきものであるように、説明の目的のためのものであり、限定の目的のためのものではないことを理解されたい。