(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】建設機械接触防止システム
(51)【国際特許分類】
E02F 9/24 20060101AFI20241105BHJP
E02F 9/26 20060101ALI20241105BHJP
E02F 9/22 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
E02F9/24 B
E02F9/26 A
E02F9/22 A
E02F9/22 E
(21)【出願番号】P 2020137570
(22)【出願日】2020-08-17
【審査請求日】2023-05-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】506430325
【氏名又は名称】株式会社フォーラムエイト
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小森 聡
(72)【発明者】
【氏名】金 浩昭
(72)【発明者】
【氏名】若山 真則
(72)【発明者】
【氏名】藤村 航
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-117882(JP,A)
【文献】実開平06-040066(JP,U)
【文献】特開2019-157497(JP,A)
【文献】国際公開第2019/049288(WO,A1)
【文献】特開2019-054465(JP,A)
【文献】特開2020-041388(JP,A)
【文献】特開2019-173467(JP,A)
【文献】特開2014-047607(JP,A)
【文献】国際公開第2019/167726(WO,A1)
【文献】特開2008-101416(JP,A)
【文献】特開2007-026212(JP,A)
【文献】特開2019-004399(JP,A)
【文献】特開平07-230597(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0311153(US,A1)
【文献】特開2017-193928(JP,A)
【文献】特開2017-046277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20-9/22
E02F 3/42-3/43
E02F 3/84-3/85
E02F 9/24
E02F 9/26
G06Q 50/00-99/00
G05D 1/00-1/12
G08G 1/00-9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設現場で稼働する複数の建設機械の位置情報に基づいて前記建設機械同士の接触を回避する建設機械接触防止システムであって、
仮想空間内に前記建設現場の画像を描画する第一表示手段と、
前記各建設機械の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得した前記各建設機械の位置情報に基づいて、前記仮想空間内に前記各建設機械の画像を描画する第二表示手段と、
前記建設機械同士の距離である第一距離を前記仮想空間内で計測する計測手段と、
計測された前記第一距離に基づいて前記建設機械の動作を制御する動作制御手段と、を備え、
前記動作制御手段は、計測された前記第一距離が前記建設機械同士の接近を意味する第一接近距離となった場合に、前記第一接近距離となった前記各建設機械に警告を発する制御を行うとともに、前記第一距離が前記第一接近距離よりも小さく、前記建設機械同士の接触の可能性を意味する第一接触距離となった場合に、前記第一接触距離となった前記各建設機械の動作を変更する制御を行い、
前記動作制御手段は、
平面視で建設機械の外側を囲むように形成された四角形状の外枠と、平面視で前記外枠の外側を囲むように形成され、警告を発する制御を行うための基準となる四角形状のバーチャル警告領域と、平面視で前記
外枠の外側を囲むように形成され、動作を変更する制御を行うための基準となる四角形状のバーチャル接触領域と、を前記仮想空間内において前記各建設機械の周囲に設定し、
前記各建設機械に設定した前記バーチャル警告領域同士が干渉した場合に、前記第一接近距離となったと判定して、前記バーチャル警告領域同士が干渉した前記各建設機械に警告を発する制御を行うとともに、
前記各建設機械に設定した前記バーチャル接触領域同士が干渉した場合に、前記第一接触距離となったと判定して、前記バーチャル接触領域同士が干渉した前記各建設機械の動作を変更する制御を行
い、
前記バーチャル警告領域は、前記バーチャル接触領域の外側にあり、
前記動作制御手段は、
前記建設現場の特定のエリアにおいて、前記バーチャル警告領域同士の干渉による前記第一接近距離の判定及び前記バーチャル接触領域同士の干渉による前記第一接触距離の判定をしない設定を有しており、
前記第一接近距離の判定及び前記第一接触距離の判定をしない設定中においては、前記各建設機械の前記外枠の中心部同士が干渉した場合に、前記各建設機械の動作を変更する制御を行うことを特徴とする建設機械接触防止システム。
【請求項2】
前記第二表示手段は、前記各建設機械の画像を前記仮想空間内に立体表示することを特徴とする請求項1に記載の建設機械接触防止システム。
【請求項3】
前記位置情報取得手段は、前記建設機械の位置情報とともに方位情報を取得可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建設機械接触防止システム。
【請求項4】
前記計測手段は、前記第一距離の計測に加えて、前記建設機械と作業者との距離である第二距離、及び前記建設機械と
前記建設現場に設定された進入禁止エリアとの距離である第三距離を計測可能であり、
前記動作制御手段は、
前記第二距離が、前記建設機械と前記作業者との接近を意味する第二接近距離となった場合に、少なくとも前記第二接近距離となった前記建設機械に警告を発する制御を行い、または前記第三距離が、前記建設機械と前記進入禁止エリアとの接近を意味する第三接近距離となった場合に、少なくとも前記第三接近距離となった前記建設機械に警告を発する制御を行うとともに、
前記第二距離が、前記建設機械と前記作業者との接触の可能性を意味する第二接触距離となった場合に、少なくとも前記第二接触距離となった前記建設機械の動作を変更する制御を行い、または前記第三距離が、前記進入禁止エリアへの進入の可能性を意味する第三接触距離となった場合に、少なくとも前記第三接触距離となった前記建設機械の動作を変更する制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の建設機械接触防止システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械接触防止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建設現場の生産性向上を目的として建設機械の自動化の取り組みが推進されている。
一方、建設機械に関連した技術として特許文献1,2に開示されたものが知られている。特許文献1には、赤外線を用いて、建設機械とこの建設機械の周辺で作業する作業員との接触事故を防止する技術が開示されている。
また、特許文献2には、取得した画像により建設機械の周囲における警告や建設機械の停止を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-47607号公報
【文献】特開2014-181508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、建設現場の生産性向上を図るために、建設機械を複数自動化する試みが行われている。この場合、建設機械同士の接触を防止するために、特許文献1,2の技術に倣い、接触防止用のセンサ等を各建設機械に取り付けて、建設機械同士が所定の距離まで近づいた場合に、警報音を鳴らして注意喚起することが考えられる。
しかしながら、接触防止用のセンサ等を各建設機械に設置する場合、例えば建設機械の前部及び後部に左右2個ずつ、1つの建設機械に対して少なくとも4個のセンサを設置する必要があり、建設機械を複数自動化しようとするとコストが嵩むという問題が生じる。
本発明は、前記した問題を解決し、シンプルな構成により建設現場における建設機械同士の接触を確実に回避することができる建設機械接触防止システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために、本発明は、建設現場で稼働する複数の建設機械の位置情報に基づいて前記建設機械同士の接触を回避する建設機械接触防止システムである。建設機械接触防止システムは、仮想空間内に前記建設現場の画像を描画する第一表示手段と、前記各建設機械の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した前記各建設機械の位置情報に基づいて、前記仮想空間内に前記各建設機械の画像を描画する第二表示手段と、を備えている。また、建設機械接触防止システムは、前記建設機械同士の距離である第一距離を前記仮想空間内で計測する計測手段と、計測された前記第一距離に基づいて前記建設機械の動作を制御する動作制御手段と、を備えている。前記動作制御手段は、計測された前記第一距離が前記建設機械同士の接近を意味する第一接近距離となった場合に、前記第一接近距離となった前記各建設機械に警告を発する制御を行うとともに、前記第一距離が前記第一接近距離よりも小さく、前記建設機械同士の接触の可能性を意味する第一接触距離となった場合に、前記第一接触距離となった前記各建設機械の動作を変更する制御を行う。前記動作制御手段は、平面視で建設機械の外側を囲むように形成された四角形状の外枠と、平面視で前記外枠の外側を囲むように形成され、警告を発する制御を行うための基準となる四角形状のバーチャル警告領域と、平面視で前記外枠の外側を囲むように形成され、動作を変更する制御を行うための基準となる四角形状のバーチャル接触領域と、を前記仮想空間内において前記各建設機械の周囲に設定する。そして、前記動作制御手段は、前記各建設機械に設定した前記バーチャル警告領域同士が干渉した場合に、前記第一接近距離となったと判定して、前記バーチャル警告領域同士が干渉した前記各建設機械に警告を発する制御を行うとともに、前記各建設機械に設定した前記バーチャル接触領域同士が干渉した場合に、前記第一接触距離となったと判定して、前記バーチャル接触領域同士が干渉した前記各建設機械の動作を変更する制御を行う。前記バーチャル警告領域は、前記バーチャル接触領域の外側にある。前記動作制御手段は、前記建設現場の特定のエリアにおいて、前記バーチャル警告領域同士の干渉による前記第一接近距離の判定及び前記バーチャル接触領域同士の干渉による前記第一接触距離の判定をしない設定を有している。そして、前記第一接近距離の判定及び前記第一接触距離の判定をしない設定中においては、前記各建設機械の前記外枠の中心部同士が干渉した場合に、前記各建設機械の動作を変更する制御を行う。
【0006】
本発明の建設機械接触防止システムでは、建設機械同士の位置情報と距離情報とを取得するだけで、建設機械同士の接近に対する警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)を実現できる。従来のように建設機械毎に複数のセンサ等を設置する必要がないので、構成がシンプルであり、コストの低減を図ることができる。
【0007】
また、建設機械同士の接近に対する警告や動作の変更の制御を、よりシンプルに実現できる。また、建設機械同士の接近状態を仮想空間内で容易に確認できる。
【0008】
また、前記第二表示手段は、前記各建設機械の画像を前記仮想空間内に立体表示することが好ましい。このように構成することで、建設機械同士の接近状態を仮想空間内でよりリアルに確認できる。
【0009】
また、前記位置情報取得手段は、前記建設機械の位置情報とともに方位情報を取得可能であることが好ましい。このように構成することで、建設機械同士の接近に対する警告や動作を変更する制御を、より精度よく実現できる。
【0010】
また、前記計測手段は、前記第一距離の計測に加えて、前記建設機械と作業者との第二距離、及び前記建設機械と建設現場に設定された進入禁止エリアとの第三距離を計測可能であることが好ましい。この構成では、前記動作制御手段は、前記第二距離が、前記建設機械と前記作業者との接近を意味する第二接近距離となった場合に、少なくとも前記第二接近距離となった前記建設機械に警告を発する制御を行い、または前記第三距離が、前記建設機械と前記進入禁止エリアとの接近を意味する第三接近距離となった場合に、少なくとも前記第三接近距離となった前記建設機械に警告を発する制御を行うことが好ましい。また、前記動作制御手段は、前記第二距離が、前記建設機械と前記作業者との接触の可能性を意味する第二接触距離となった場合に、少なくとも前記第二接触距離となった前記建設機械の動作を変更する制御を行い、または前記第三距離が、前記進入禁止エリアへの進入の可能性を意味する第三接触距離となった場合に、少なくとも前記第三接触距離となった前記建設機械の動作を変更する制御を行うことが好ましい。
このように構成することで、作業者に対する建設機械の接近の警告や動作を変更する制御及び、進入禁止エリアに対する建設機械の接近の警告や動作を変更する制御を実現できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の建設機械接触防止システムによれば、シンプルな構成により建設現場における建設機械同士の接触を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムを示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムが適用される建設現場を模式的に示した平面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムで使用される建設機械に設定されるバーチャル領域を示した図であり、(a)はクローラダンプに設定されるバーチャル領域を示した模式平面図、(b)はバックホウに設定されるバーチャル領域を示した模式平面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムで使用される建設機械としてのクローラダンプを示す斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムで使用される建設機械としてのクローラダンプの制御ブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムが適用される建設現場の作業ヤードを拡大して示した模式平面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムが適用される建設現場の作業ヤードにおける土砂の積込み作業を視点を変えて示した模式斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る建設機械接触防止システムの動作制御の処理を示したフローチャートである。
【
図9】建設機械同士が接近した場合の例を示す図であり、(a)は建設機械に設定されたバーチャル警告領域同士が干渉しない状態を示した模式平面図、(b)はバーチャル警告領域同士が干渉する状態を示した模式平面図、(c)は建設機械に設定されたバーチャル接触領域同士が干渉する状態を示した模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について適宜図面を参照して説明する。
本実施形態の建設機械接触防止システムは、
図2に示すような建設現場Gで稼働する複数の建設機械K1~K4の位置情報に基づいて建設機械K1~K4同士の接触を回避するシステムである。
建設機械接触防止システムは、
図1に示すように、中央制御部1と、建設機械群Kとを備えている。建設機械群Kは、中央制御部1により制御される複数の建設機械からなる。以下では、建設機械群Kに、クローラダンプK1、バックホウK2、ブルドーザK3、振動ローラK4が含まれている例について説明するが、建設現場Gで稼働される建設機械の種類を限定する趣旨ではない。なお、以下の説明において、クローラダンプK1、バックホウK2、ブルドーザK3及び振動ローラK4をまとめて、建設機械K1~K4ということがある。
【0014】
中央制御部1は、第一表示手段2と、位置情報取得手段3と、第二表示手段4と、計測手段5と、動作制御手段6と、を備えて構成されている。中央制御部1には、仮想空間表示用モニタ7、制御用モニタ8及び俯瞰カメラ用モニタ9が接続されている。
第一表示手段2は、仮想空間内に建設現場G(
図2参照)の地形面の画像を描画するものである。第一表示手段2は、ドローン等の測量により得られた点群データに、経度、緯度の座標情報を付与して建設現場Gの地形面の画像を作成し、これを実空間の建設現場Gの座標に合わせて仮想空間内に描画する。描画された建設現場Gの画像は、仮想空間表示用モニタ7に表示される。描画された建設現場Gの画像は、図示しない入力デバイスの操作等により、仮想空間表示用モニタ7上において拡大表示や縮小表示が可能であり、また、
図7に示すように、仮想の視点からの表示や立体表示等も可能である。
なお、中央制御部1は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、I/F(インターフェイス)等を備えて構成される。そして、中央制御部1は、ROM又やHDD等の記憶手段に格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。
【0015】
位置情報取得手段3は、実空間の建設機械K1~K4で測定される位置情報及び方位情報を含む座標情報を取得する。
第二表示手段4は、位置情報取得手段3が取得した座標情報に基づいて、各建設機械K1~K4の立体画像を仮想空間内に描画する。描画された各建設機械K1~K4の立体画像は、描画された建設現場Gの画像とともに仮想空間表示用モニタ7に表示される。この場合、各建設機械K1~K4の立体画像は、入力デバイスの操作等により、仮想空間表示用モニタ7上において建設現場Gの画像とともに拡大表示や縮小表示が可能であり、また、仮想の視点からの表示や立体表示等も可能である。
【0016】
計測手段5は、建設機械K1~K4同士の距離である第一距離を仮想空間内で計測する。第一距離は、建設機械K1~K4の現在進行中の動作の継続、建設機械K1~K4同士の接近を意味する警報の発報、及び建設機械K1~K4同士の接触を回避する動作(現在進行中の動作の停止や方向転換等を含む)の開始を、それぞれ判定するための基準となる距離である。
また、計測手段5は、建設機械K1~K4のいずれかと作業者との距離である第二距離を仮想空間内で計測する。第二距離は、建設機械K1~K4の現在進行中の動作の継続、建設機械K1~K4のいずれかと作業者との接近を意味する警報の発報、及び建設機械K1~K4と作業者との接触を回避する動作(現在進行中の動作の停止や方向転換等を含む)の開始を、それぞれ判定するための基準となる距離である。
さらに、計測手段5は、建設機械K1~K4のいずれかと建設現場Gに設定された進入禁止エリア(例えば
図6の符号A4で示されるエリア)との距離である第三距離を仮想空間内で計測する。第三距離は、建設機械K1~K4の現在進行中の動作の継続、建設機械K1~K4のいずれかと進入禁止エリアとの接近を意味する警報の発報、及び建設機械K1~K4と進入禁止エリアとの接触(進入禁止エリアへの進入)を回避する動作(現在進行中の動作の停止や方向転換等を含む)の開始を、それぞれ判定するための基準となる距離である。
【0017】
動作制御手段6は、計測されたこれらの第一距離~第三距離に基づいて建設機械K1~K4の動作を制御する。そして、動作制御手段6は、第一距離~第三距離に基づいて建設機械K1~K4の動作を制御するために、仮想空間内において、例えば、
図3(a)に示す外枠S1、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2を設定する。
外枠S1は、平面視でクローラダンプK1の外側を囲むように形成された四角形状の枠である。バーチャル接触領域R1は、外枠S1を囲むように形成された四角枠状の領域である。バーチャル警告領域R2は、バーチャル接触領域R1の外側を囲むように形成された四角枠状の領域である。
動作制御手段6は、外枠S1、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2を、
図3(b)に示したバックホウK2に対しても同様に設定する。また、動作制御手段6は、図示はしないが、ブルドーザK3、振動ローラK4に対しても同様に、外枠S1、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2を設定する。なお、外枠S1、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2の大きさは、適宜設定変更することができる。
【0018】
そして、動作制御手段6は、仮想空間内において、各建設機械K1~K4に設定したバーチャル警告領域R2同士が干渉した場合に、第一距離が、建設機械K1~K4同士の接近を意味する第一接近距離となったと判定して、該当する建設機械K1~K4に警告を発する制御を行う。発報された警告は、仮想空間表示用モニタ7や制御用モニタ8、さらに、対象となる建設機械K1~K4に備わる各操作画面等に表示される。これにより、各モニタ7,8見ているオペレータや、建設機械K1~K4に搭乗している作業員に注意喚起がなされる。
また、動作制御手段6は、仮想空間内において、各建設機械K1~K4に設定したバーチャル接触領域R1同士が干渉した場合に、第一距離が、建設機械K1~K4同士の接触の可能性を意味する第一接触距離となったと判定して、該当する建設機械K1~K4に対し、動作を変更する制御(例えば、現在進行中の動作の停止)を行う。これにより、各建設機械K1~K4同士の接触が好適に回避される。なお、バーチャル警告領域R2同士が干渉しているか否かの判定は、バーチャル警告領域R2の外側部R21同士の重なりの有無を座標に基づいて検出することで行うことができる。また、バーチャル接触領域R1同士が干渉しているか否かの判定は、バーチャル接触領域R1の外側部R11同士の重なりの有無を座標に基づいて検出することで行うことができる。
【0019】
また、動作制御手段6は、仮想空間内において、各建設機械K1~K4に設定したバーチャル警告領域R2のいずれかと作業者(不図示、以下同じ)の位置とが干渉した場合に、第二距離が、建設機械K1~K4と作業者との接近を意味する第二接近距離となったと判定する。そして、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4と作業者とに警告を発する制御を行う。これにより、各モニタ7,8を見ているオペレータや、作業者に注意喚起がなされる。なお、バーチャル警告領域R2は、作業者に対する安全の観点から前記した建設機械K1~K4同士の場合に設定される領域よりも大きく設定されることが好ましい。作業者の位置情報は、位置情報を発信する機器を作業者に携行させることにより、位置情報取得手段3を介して取得可能である。取得された作業者の位置情報は、仮想空間内に描画可能であり、仮想空間表示用モニタ7に表示することも可能である。
また、動作制御手段6は、仮想空間内において、建設機械K1~K4のバーチャル接触領域R1のいずれかと作業者の位置とが干渉した場合に、前記第二距離が、建設機械K1~K4と作業者との接触を意味する第二接触距離となったと判定する。そして、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4に対し、動作を変更する制御(例えば、現在進行中の動作の停止)を行う。これにより、建設機械K1~K4と作業者との接触が好適に回避される。
【0020】
また、動作制御手段6は、仮想空間内において、建設機械K1~K4に設定したバーチャル警告領域R2のいずれかと進入禁止エリアA4とが干渉した場合に、第三距離が、建設機械K1~K4と進入禁止エリアA4との接近を意味する第三接近距離となったと判定する。そして、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4に警告を発する制御を行う。これにより、各モニタ7,8を見ているオペレータに注意喚起がなされる。
また、動作制御手段6は、仮想空間内において、建設機械K1~K4に設定したバーチャル接触領域R1のいずれかと進入禁止エリアA4とが干渉した場合に、第三距離が、進入禁止エリアA4への進入を意味する第三接触距離となったと判定する。そして、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4に対し、動作を変更する制御(例えば、現在進行中の動作の停止)を行う。これにより、進入禁止エリアA4へ建設機械K1~K4が進入することが好適に回避される。
なお、動作制御手段6は、土砂積込みエリアA1において、バーチャル警告領域R2同士の干渉及びバーチャル接触領域R1同士の干渉を判定しないように設定されている。動作制御手段6は、土砂積込みエリアA1に入っている建設機械(
図6においてはクローラダンプK1とバックホウK2)に対しては、例えば、クローラダンプK1とバックホウK2との中心部(外枠S1の中心部)同士が干渉した場合に接触する可能性があるとして、両者の動作を変更する制御(例えば、現在進行中の動作の停止)を行う。
【0021】
仮想空間表示用モニタ7は、第一表示手段2で描画された建設現場Gの画像、各建設機械K1~K4の立体画像を表示する。また、仮想空間表示用モニタ7は、各建設機械K1~K4の外枠S1、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2を表示する。そして、仮想空間表示用モニタ7は、前記したように発報された警告の情報を表示するとともに、各建設機械K1~K4の動作が変更されたことを示す情報を表示する。
制御用モニタ8は、各建設機械K1~K4の稼働状況や管理タスク等を表示する。
俯瞰カメラ用モニタ9は、建設現場Gの実空間を表示する。実空間の画像は、
図2に示すように、建設現場Gに設置された複数の俯瞰カメラ12からカメラ用中継器11を介して中央制御部1に取得される。オペレータは、俯瞰カメラ用モニタ9を通じて建設現場Gの実空間における建設機械K1~K4の稼働状況を確認できる。特に、遠隔操作で建設機械K1~K4を自動制御する場合に、仮想空間表示用モニタ7に表示される仮想空間内の建設機械K1~K4と、俯瞰カメラ用モニタ9に表示される実空間の建設機械K1~K4とのラグを容易に確認することができるため、作業の確実性を向上できる。
【0022】
制御用中継器10は、中央制御部1側と建設機械群K側との間で制御信号を中継する装置である。制御用中継器10は、建設機械群Kの各建設機械K1~K4との間で、例えば通信規格として5G(5th Generation:第五世代移動通信システム)を利用して制御信号を通信する。
【0023】
カメラ用中継器11は、中央制御部1側と建設機械群K側との間で映像信号を中継する装置である。カメラ用中継器11は、建設機械群Kの各建設機械K1~K4との間で、例えば5Gを利用して映像信号を通信する。また、カメラ用中継器11には、建設現場Gに設置される複数の俯瞰カメラ12が有線で接続されている。カメラ用中継器11は、複数の俯瞰カメラ12からの映像を光ケーブル等の通信手段を利用して中央制御部1側に送信する。
【0024】
次に、建設機械K1~K4に搭載される機器について、クローラダンプK1に搭載される機器を例にとって説明する。
図4に示すように、クローラダンプK1には、送受信アンテナ20、車載制御部21、建設機械駆動部22、車載カメラ23、GPS方位計24、障害物検知装置25及び傾斜計26が備わる。なお、他の建設機械K2~K4についても、クローラダンプK1に搭載される機器と同等の機器が搭載される。
【0025】
送受信アンテナ20は、制御用中継器10を介して中央制御部1と制御信号を送受信するためのアンテナであり、クローラダンプK1の上部に取り付けられている。例えば、送受信アンテナ20と制御用中継器10とは、前記したように5Gを利用して通信される。5Gを利用した通信は、4G(4th Generation:第四世代移動通信システム)を利用したものに比べて遅延時間を大幅に短くすることができるため、建設機械K1~K4の自動制御を実行することに適している。特に、5Gを利用することで、建設機械K1~K4の警告報知や接触回避を確実に実行することができる。なお、制御用中継器10と中央制御部1とは、光ケーブルにより通信されるので、建設機械K1~K4を遠隔で自動制御する場合にも、建設機械K1~K4の警告報知や接触回避を確実に実行することができる。
なお、中央制御部1側と建設機械群K側との通信は、5Gを利用したものに限られることはなく、LTE(Long Term Evolution)や4Gを利用してもよい。
【0026】
車載制御部21は、GPS方位計24からの位置情報や方位情報、障害物検知装置25からの障害物の検知情報等に基づいて、クローラダンプK1の自動走行や各種作業を行うための制御量を演算する。
建設機械駆動部22は、車載制御部21で演算された制御量に基づいて、クローラダンプK1の自動走行や各種作業を実行する。例えば、建設機械駆動部22は、車載制御部21で演算された制御量に基づいて、バックホウK2による土砂の積込みが最適に行われる位置にクローラダンプK1を駆動する。
車載カメラ23は、クローラダンプK1の周囲の実空間の映像を撮影するカメラである。例えば、車載カメラ23は、ハイビジョン映像や夜間赤外線LED映像を撮影可能であるとともに、水平方向に360度、垂直方向に180度旋回してクローラダンプK1の周囲を撮影可能である。車載カメラ23で撮影された映像は、車載制御部21及び送受信アンテナ20からカメラ用中継器11を介して中央制御部1側へ送信される。車載カメラ23で撮影された映像は、実空間における作業状況の把握に寄与する。
GPS方位計24は、クローラダンプK1の位置情報及び方位情報を取得し、その座標情報を車載制御部21に出力する。取得された座標情報は、車載制御部21の制御に利用されるとともに、送受信アンテナ20から制御用中継器10を介して中央制御部1側へ送信される。取得された座標情報は、クローラダンプK1の立体画像を仮想空間内に描画するために使用される。
【0027】
障害物検知装置25は、自動走行路中等に障害物があるか否かを検知する。障害物検知装置25で検知した情報は、車載制御部21に出力されて、自動走行時の障害物回避走行を行う際の制御等に利用される。
傾斜計26は、荷台が傾斜しているか否かを検出する。荷台が傾斜しているか否かの検出情報は、土砂の積込み時や土砂の排出時の荷台の駆動制御に利用される。
【0028】
次に、本実施形態の建設機械接触防止システムの動作制御処理について説明する。
図6は
図2の建設現場の作業ヤードを拡大して示した模式平面図、
図7は作業ヤードにおける土砂の積込み作業を視点を変えて示した模式斜視図である。また、
図8は動作制御の処理を示したフローチャートであり、
図9各図は建設機械に設定された領域の干渉状態を示した模式図である。
【0029】
図6に示すように、作業ヤードAには、土砂積込みエリアA1と、土砂排出エリアA2,A2と、これらのエリアの間をつなぐ走行路A3と、が備わる。
クローラダンプK1は、走行路A3を走行して、土砂積込みエリアA1で積込んだ土砂を土砂排出エリアA2,A2に排出する運搬作業を自動制御で行うようにプログラムされている。
土砂積込みエリアA1には、クローラダンプK1の荷台に土砂を積込む作業を自動制御で行うようにプログラムされた複数のバックホウK2が配置されている。
なお、土砂積込みエリアA1では、
図7に示すように、クローラダンプK1とバックホウK2とが接近して土砂の積込みが行われるため、以下に説明するようなクローラダンプK1とバックホウK2との接近に基づく領域干渉の判定はキャンセルされる。
【0030】
図8に示すように、動作制御処理が開始されると、ステップST1で各種設定の入力が行われる。ステップST1において、中央制御部1は、建設機械K1~K4の制御処理に関する各種設定の入力、例えば予めROM等に記憶された点群データ、第一接近距離~第三接近距離及び第一接触距離~第三接触距離の各データを受け付ける。
ステップST2において、第一表示手段2は、仮想空間内に建設現場G(
図2参照)の地形面の画像を描画する。
ステップST3において、位置情報取得手段3は、実空間の建設機械K1~K4で測定される位置情報及び方位情報を含む座標情報を取得する。
ステップST4において、第二表示手段4は、位置情報取得手段3が取得した座標情報に基づいて、各建設機械K1~K4の立体画像を仮想空間内に描画する。
【0031】
ステップST5において、計測手段5は、仮想空間内における、建設機械K1~K4同士の距離である第一距離、建設機械K1~K4のいずれかと作業者との距離である第二距離、及び建設機械K1~K4のいずれかと建設現場Gの進入禁止エリアA4との距離である第三距離をそれぞれ計測する。
また、ステップST5において、動作制御手段6は、各建設機械K1~K4にバーチャル警告領域R2及びバーチャル接触領域R1をそれぞれ設定する。
【0032】
ステップST6において、動作制御手段6は、第一距離が第一接近距離以下であるか否かの判定を行う。第一距離が第一接近距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル警告領域R2同士が干渉していない場合(
図9(a)参照)には、ステップST6においてNоと判定されて、ステップST7に移行する。ステップST6において、第一距離が第一接近距離以下である場合、すなわち、バーチャル警告領域R2同士が干渉している場合(
図9(b)参照)には、ステップST6においてYesと判定されて、ステップST9に移行する。
ステップST7において、動作制御手段6は、第二距離が第二接近距離以下であるか否かの判定を行う。第二距離が第二接近距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル警告領域R2と作業者の位置とが干渉していない場合には、ステップST7においてNоと判定されて、ステップST8に移行する。ステップST7において、第二距離が第二接近距離以下である場合、すなわち、バーチャル警告領域R2と作業者の位置とが干渉している場合には、ステップST7においてYesと判定されて、ステップST9に移行する。
ステップST8において、動作制御手段6は、第三距離が第三接近距離以下であるか否かの判定を行う。第三距離が第三接近距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル警告領域R2と進入禁止エリアA4とが干渉していない場合には、ステップST8においてNоと判定されてステップST5に移行する。そして、以下のステップST6を繰り返す。ステップST8において、第三距離が第三接近距離以下である場合、すなわち、バーチャル警告領域R2と進入禁止エリアA4とが干渉している場合には、ステップST8においてYesと判定されて、ステップST9に移行する。
ステップST9において、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4に警報を発報する。
【0033】
ステップST10において、動作制御手段6は、第一距離が第一接触距離以下であるか否かの判定を行う。第一距離が第一接触距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル接触領域R1同士が干渉していない場合(
図9(a)(b)参照)には、ステップST10においてNоと判定されて、ステップST11に移行する。ステップST10において、第一距離が第一接触距離以下である場合、すなわち、バーチャル接触領域R1同士が干渉している場合(
図9(c)参照)には、ステップST10においてYesと判定されて、ステップST13に移行する。
【0034】
ステップST11において、動作制御手段6は、第二距離が第二接触距離以下であるか否かの判定を行う。第二距離が第二接触距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル接触領域R1と作業者の位置とが干渉していない場合には、ステップST11においてNоと判定されて、ステップST12に移行する。ステップST11において、第二距離が第二接触距離以下である場合、すなわち、バーチャル接触領域R1と作業者の位置とが干渉している場合には、ステップST11においてYesと判定されて、ステップST13に移行する。
ステップST12において、動作制御手段6は、第三距離が第三接触距離以下であるか否かの判定を行う。第三距離が第三接触距離よりも大きい場合、すなわち、バーチャル接触領域R1と進入禁止エリアA4とが干渉していない場合には、ステップST12においてNоと判定されてステップST5に移行する。そして、以下のステップST6を繰り返す。ステップST12において、第三距離が第三接触距離以下である場合、すなわち、バーチャル接触領域R1が進入禁止エリアA4に進入している場合には、ステップST12においてYesと判定されて、ステップST13に移行する。
ステップST13において、動作制御手段6は、該当する建設機械K1~K4の動作を変更する制御(例えば停止する制御)を行う。これにより、動作制御処理は終了となる。
ステップST13において、動作を停止する制御を実行した場合には、手動制御により、動作の停止された建設機械K1~K4を、接触回避のための退避位置に移動させる。
【0035】
以上説明した本実施形態の建設機械接触防止システムでは、建設機械K1~K4同士の位置情報と距離情報とを取得するだけで、建設機械K1~K4同士の接近に対する警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)を実現できる。従来のように建設機械K1~K4毎に複数のセンサ等を設置する必要がないので、構成がシンプルであり、コストの低減を図ることができる。
【0036】
また、動作制御手段6は、警告を発する制御を行うための基準となるバーチャル警告領域R2と、動作を変更する制御を行うための基準となるバーチャル接触領域R1と、を仮想空間内において各建設機械K1~K4の周囲に設定する。そして、バーチャル警告領域R2同士の干渉に基づいて警告を発報し、バーチャル接触領域R1同士の干渉に基づいて該当する建設機械K1~K4に対して動作を変更する制御を行うので、警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)を、よりシンプルに実現できる。また、建設機械K1~K4同士の接近状態を仮想空間内で容易に確認できる。
【0037】
また、第二表示手段4は、各建設機械K1~K4の画像を仮想空間内に立体表示するので、建設機械K1~K4同士の接近状態を仮想空間内でよりリアルに確認できる。
また、位置情報取得手段3は、建設機械K1~K4の位置情報とともに方位情報を取得可能であるので、建設機械K1~K4同士の接近に対する警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)を、より精度よく実現できる。
【0038】
また、作業者に対する建設機械K1~K4の接近の警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)及び、進入禁止エリアA4に対する建設機械K1~K4の接近の警告や動作を変更する制御(動作の停止を含む)を容易に実現できる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、バーチャル警告領域R2同士の干渉に基づいて警告を発報し、バーチャル接触領域R1同士の干渉に基づいて該当する建設機械K1~K4の動作を変更する制御を行う構成としたが、これに限られることはない。例えば、第一~第三接近距離及び第一~第三接触距離をそれぞれ数値で設定し、これらを第一~第三距離と比べて、警報の発報や動作を変更する制御を行うように構成してもよい。
【0040】
また、バーチャル接触領域R1及びバーチャル警告領域R2は、いずれも四角枠状のものを示したが、これに限られることはなく、円形枠状や楕円形枠状等、種々の形状とされたものを採用することができる。円形枠状の領域とした場合には、一方の建設機械と他方の建設機械との中心部(外枠S1の中心部)同士の距離が、建設機械ごとに設定された領域の半径の合計値を下回るか否かで、干渉しているか否かを判定することができる。
また、建設機械K1~K4の動作を変更する制御は、オペレータの操作で送信される変更コマンドによって行われるように構成してもよい。
また、建設機械K1~K4は、全てが無人で作動するものに限られず、有人で作動するものを組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 中央制御部
2 第一表示手段
3 位置情報取得手段
4 第二表示手段
5 計測手段
6 動作制御手段
A4 進入禁止エリア
G 建設現場
K1 クローラダンプ
K2 バックホウ
K3 ブルドーザ
K4 振動ローラ
R1 バーチャル接触領域
R2 バーチャル警告領域
R11 外側部
R21 外側部