IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社タチバナの特許一覧 ▶ 東京製綱株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図1
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図2
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図3
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図4
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図5
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図6
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図7
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図8
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図9
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図10
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図11
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図12
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図13
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図14
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図15
  • 特許-照明器具および照明部の落下防止方法 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】照明器具および照明部の落下防止方法
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20241105BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241105BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20241105BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20241105BHJP
【FI】
F21S8/08 121
F21Y115:10
F21Y103:00
F21Y101:00 100
F21Y101:00 300
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022169028
(22)【出願日】2022-10-21
(65)【公開番号】P2024061224
(43)【公開日】2024-05-07
【審査請求日】2024-06-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501111142
【氏名又は名称】株式会社タチバナ
(73)【特許権者】
【識別番号】000003528
【氏名又は名称】東京製綱株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】麦谷 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】堀 辰嘉
(72)【発明者】
【氏名】石丸 太郎
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-134804(JP,U)
【文献】特開2010-272233(JP,A)
【文献】特開2007-242479(JP,A)
【文献】登録実用新案第3055238(JP,U)
【文献】特開2019-057396(JP,A)
【文献】特開2009-238452(JP,A)
【文献】中国実用新案第214840258(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/08
F21Y 115/10
F21Y 103/00
F21Y 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、当該照明部を覆うネット状の被覆部と、前記ポール部に設けて前記被覆部の端部を固定する固定部と、を備え
前記被覆部が網状のワイヤネットで構成してあり、
前記ワイヤネットがワイヤロープ部材および当該ワイヤロープ部材を連結する連結部を備え、前記連結部に前記ワイヤロープ部材が放射状に連結するように構成した照明器具。
【請求項2】
前記連結部がリング状のリング部材を備え、前記リング部材に前記ワイヤロープ部材が連結する請求項に記載の照明器具。
【請求項3】
前記連結部が複数のワイヤロープ部材の端部を束ねて連結する連結端部を備える請求項に記載の照明器具。
【請求項4】
前記照明部を球状とし、
前記ワイヤネットが前記照明部を覆ったときに前記照明部の頂部に前記連結部が位置するように構成してある請求項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記被覆部の端部および前記固定部を、結合部材によって連結してある請求項1~の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項6】
地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、当該照明部を覆うネット状の被覆部と、前記ポール部に設けて前記被覆部の端部を固定する固定部と、を備え、
前記被覆部の端部および前記固定部を、結合部材によって連結してあり、
前記固定部は、前記ポール部の外周面に固定できる複数の固定片によって構成され、
当該固定片は、前記結合部材が挿通する連結孔部を備えたフランジ部と、両端に他の固定片と接合する一対の接合フランジ部と、を備える照明器具。
【請求項7】
地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、を備えた照明器具において、前記ポール部に固定されたネット状の被覆部によって前記照明部を覆うことで、当該照明部の落下を防止する照明部の落下防止方法であって、
前記被覆部が網状のワイヤネットで構成してあり、
前記ワイヤネットがワイヤロープ部材および当該ワイヤロープ部材を連結する連結部を備え、前記連結部に前記ワイヤロープ部材が放射状に連結するように構成した照明部の落下防止方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、を備えた照明器具、および、当該照明部の落下防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、街路照明、公園照明、道路照明等を行うためにポール灯などの照明器具が使用されている。当該ポール灯は、地面から立設される筒状のポール部と、このポール部の上端部に結合される筒状のポール受け部と、このポール受け部の上部に取り付けられる照明部とを備える。
【0003】
このポール灯は、高位置から地上を照明することを目的とするため、全体が長尺のものとなる一方、運搬や設置等を行う際の利便性を考慮して、各部分を分解した状態で現場に搬送し、現場で各部を組み立てるようにしてある。即ち、ポール灯は、現場でポール部と照明部が取り付けられたポール受け部とをボルト等で結合するように構成してある。
【0004】
尚、本発明における従来技術となる上述した照明器具は、一般的な技術であるため、特許文献等の従来技術文献は示さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
照明器具は、現場に設置した当初はポール部にポール受け部がボルトで十分に締結されていても、例えば照明部などが風に煽られて振動すると、次第にボルトが緩んでくることがある。このようなボルトの緩みが進行すると、ポール受け部がポール部から外れ、照明部が落下する虞がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、簡便な構造で照明部が落下するのを未然に防止できる照明器具、および、当該照明部の落下防止方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る照明器具の第一特徴構成は、地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、当該照明部を覆うネット状の被覆部と、前記ポール部に設けて前記被覆部の端部を固定する固定部と、を備え、前記被覆部が網状のワイヤネットで構成してあり、前記ワイヤネットがワイヤロープ部材および当該ワイヤロープ部材を連結する連結部を備え、前記連結部に前記ワイヤロープ部材が放射状に連結するように構成した点にある。
【0008】
本構成によれば、照明部がネット状の被覆部によって覆われており、当該被覆部がポール部に設けてある固定部に固定してある。そのため、照明部を被覆部によって確実にポール部の上方で保持することができる。よって、仮に照明部を固定するボルトの緩みが進行して照明部が落下しようとしても、ポール部(固定部)に固定された被覆部によって覆われて保持された照明部は、地面に落下し難くなる。
また、本構成によれば、被覆部を網状のワイヤネットとしてあるため、照明部が被覆部によって覆われた場合でも、他物の照明を妨げ難い構成とすることができる。
さらに、本構成によれば、連結部からワイヤロープ部材を照明部の表面に沿って放射状に配設することができるため、照明部の表面をワイヤネットによって略等間隔で確実に覆うことができる。
【0013】
本発明に係る照明器具の第二特徴構成は、前記連結部がリング状のリング部材を備え、前記リング部材に前記ワイヤロープ部材が連結する点にある。
【0014】
本構成によれば、リング部材によってワイヤロープ部材を確実に連結することができる。
【0015】
本発明に係る照明器具の第三特徴構成は、前記連結部が複数のワイヤロープ部材の端部を束ねて連結する連結端部を備える点にある。
【0016】
本構成によれば、連結端部によってワイヤロープ部材を確実に連結することができる。
【0017】
本発明に係る照明器具の第四特徴構成は、前記照明部を球状とし、前記ワイヤネットが前記照明部を覆ったときに前記照明部の頂部に前記連結部が位置するように構成した点にある。
【0018】
本構成によれば、ワイヤネットによって球状の照明部を覆うときに、照明部の頂部に位置する連結部からワイヤロープ部材を照明部の表面に沿って放射状に配設することができる。
【0019】
本発明に係る照明器具の第五特徴構成は、前記被覆部の端部および前記固定部を、結合部材によって連結した点にある。
【0020】
本構成によれば、結合部材を例えばシャックル等の結合金具を使用することで、被覆部の端部および固定部を、簡便かつ確実に連結することができる。
【0021】
本発明に係る照明器具の第六特徴構成は、地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、当該照明部を覆うネット状の被覆部と、前記ポール部に設けて前記被覆部の端部を固定する固定部と、を備え、
前記被覆部の端部および前記固定部を、結合部材によって連結してあり、
前記固定部は、前記ポール部の外周面に固定できる複数の固定片によって構成され、
当該固定片は、前記結合部材が挿通する連結孔部を備えたフランジ部と、両端に他の固定片と接合する一対の接合フランジ部と、を備えた点にある。
【0022】
本構成によれば、照明部がネット状の被覆部によって覆われており、当該被覆部がポール部に設けてある固定部に固定してある。そのため、照明部を被覆部によって確実にポール部の上方で保持することができる。よって、仮に照明部2を固定するボルトの緩みが進行して照明部が落下しようとしても、ポール部(固定部)に固定された被覆部によって覆われて保持された照明部は、地面に落下し難くなる。
また、本構成によれば、結合部材を例えばシャックル等の結合金具を使用することで、被覆部の端部および固定部を、簡便かつ確実に連結することができる。
さらに、本構成によれば、固定部を複数の固定片によって構成することで、既設のポール部の外周面に、固定部を容易に追加固定することができる。また、固定片が連結孔部を備えることで、結合部材を簡便かつ確実に連結することができる。さらに、固定片が接合フランジ部を備えることで、他の固定片と容易に接合することができる。
【0023】
本発明に係る照明部の落下防止方法の特徴構成は、地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、を備えた照明器具において、前記ポール部に固定されたネット状の被覆部によって前記照明部を覆うことで、当該照明部の落下を防止する照明部の落下防止方法であって、前記被覆部が網状のワイヤネットで構成してあり、前記ワイヤネットがワイヤロープ部材および当該ワイヤロープ部材を連結する連結部を備え、前記連結部に前記ワイヤロープ部材が放射状に連結するように構成した点にある。
【0024】
本構成によれば、照明部がネット状の被覆部によって覆われており、当該被覆部がポール部に固定してあるため、照明部を被覆部によって確実にポール部の上方で保持することができる。よって、仮に照明部を固定するボルトの緩みが進行して照明部が落下しようとしても、ポール部に固定された被覆部によって覆われて保持された照明部は、地面に落下し難くなる。
また、本構成によれば、被覆部を網状のワイヤネットとしてあるため、照明部が被覆部によって覆われた場合でも、他物の照明を妨げ難い構成とすることができる。
さらに、本構成によれば、連結部からワイヤロープ部材を照明部の表面に沿って放射状に配設することができるため、照明部の表面をワイヤネットによって略等間隔で確実に覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態の照明器具を示す概略図である。
図2】実施形態の照明部の設置態様を示す概略図である。
図3】被覆部を展開した概略図である。
図4】被覆部の上面視概略図である。
図5】被覆部の下面視概略図である。
図6】固定部の側面視概略図である。
図7】固定部の断面視概略図である。
図8】固定片の側面視概略図である。
図9】固定片の断面視概略図である。
図10】別実施形態1の照明器具を示す概略図である。
図11】別実施形態2の照明器具を示す概略図である。
図12】別実施形態2の固定部の断面視概略図である。
図13】別実施形態2の固定片の側面視概略図である。
図14】別実施形態2の固定片の上面視概略図である。
図15】別実施形態2の固定片の上面視概略図である。
図16】別実施形態2の固定片の側面視概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~9に示したように、本発明の照明器具Xは、地面から立設される筒状のポール部1と、当該ポール部1の上部に設けられる照明部2と、当該照明部2を覆うネット状の被覆部3と、ポール部1に設けて被覆部3の端部3aを固定する固定部4と、を備える。
【0027】
また、本発明の照明部2の落下防止方法は、照明器具Xにおいて、ポール部1に固定されたネット状の被覆部3によって照明部2を覆うことで、当該照明部2の落下を防止する。
【0028】
本実施形態の照明器具Xは、ポール灯の態様とする場合について説明する。ポール部1は、金属製で地面から立設される長尺・円筒状の支柱の態様とすればよいが、これに限定されるものではない。本実施形態では、ポール部1の上部に結合されるポール受け部11を備え、照明部2は当該ポール受け部11の上部に設けられる場合について説明する。ポール部1には、その上端部分に固定具としてのアダプタ12が一体に突設してある。このアダプタ12は円筒状であり、その外径はポール部1やポール受け部11の内径よりも小径になるように形成してある。
【0029】
ポール受け部11は、その円筒状の下端部の外径と内径とがポール部1の上端部の外径と内径の寸法とそれぞれ略同じになるように形成されており、このポール受け部11の下端部の周壁の複数箇所には取付ねじ穴13が形成され、各取付ねじ穴13にはボルト14が螺合する。そして、各ボルト14がアダプタ12の周壁に当接することによりポール部1にポール受け部11が一体的に固定される。
【0030】
ポール部1の下方からポール受け部11を挿通して配線用のケーブルが照明部2に接続している(図外)。照明部2の光源としては、例えばLED、高輝度ランプ、蛍光灯、白熱灯などを適用することができるが、これらに限定されるものではない。照明部2の形状は特に限定されるものではないが、本実施形態では略球状とする場合について説明する。
【0031】
被覆部3は、照明部2を覆うネット状の態様としてある。本実施形態では、被覆部3はワイヤ製である網状のワイヤネットとした場合について説明するが、これに限定されるものではない。被覆部3を網状のワイヤネットとしてあるため、照明部2が被覆部3によって覆われた場合でも、他物の照明を妨げ難い構成とすることができる。
【0032】
ワイヤネット3は、ワイヤロープ部材32および当該ワイヤロープ部材32を連結する連結部31を備え、連結部31にワイヤロープ部材32が放射状に連結するように構成してある。
【0033】
本構成によれば、連結部31からワイヤロープ部材32を照明部の表面に沿って放射状に配設することができるため、照明部2の表面をワイヤネット3によって略等間隔で確実に覆うことができる。
【0034】
本実施形態では、連結部31がリング状のリング部材31を備え、当該リング部材31にワイヤロープ部材32が連結する場合について説明する。
【0035】
本構成では、リング部材31によってワイヤロープ部材32を確実に連結することができる。
【0036】
本実施形態では、ワイヤネット3が照明部2を覆ったときに照明部2の頂部2aに連結部31が位置する場合について説明する。
【0037】
本構成により、ワイヤネット3によって球状の照明部2を覆ったときに、照明部2の頂部2aに位置する連結部31からロープ状のワイヤロープ部材32を照明部2の表面に沿って放射状に配設することができる。
【0038】
ワイヤネット3(ワイヤロープ部材32)の固定部4の側には、当該固定部4と接続するワイヤ状の接続ワイヤ部材33を備え、当該接続ワイヤ部材33の固定部4の側の端部が、被覆部3の端部3aとなっている。
【0039】
ワイヤロープ部材32は、1~複数本のワイヤロープを繋げて構成するとよい。本実施形態では、ワイヤロープ部材32をリング部材31に略等間隔で6か所に連結させ、当該連結の態様が放射状となるように構成してある。ワイヤロープ部材32をリング部材31に連結させる数は特に限定されるものではない。ワイヤロープ部材32をリング部材31に連結する際には、例えばワイヤロープ部材32の一部に輪32aを作り、当該輪32aにリング部材31を挿通させることによって連結するとよい。
【0040】
図3の展開図に示したように、ワイヤロープ部材32は、リング部材31の側のA1点から波状の態様で接続部材34の側のB1点に至るように構成してある。ここでワイヤロープ部材32を接続部材34に連結(後述)し、接続部材34から波状の態様でリング部材31の側のA2点に至るように構成してある。ここで上記のようにワイヤロープ部材32をリング部材31に連結する。同様に、ワイヤロープ部材32が、リング部材31の側のA2点から接続部材34の側のB2点を経てリング部材31の側のA3点に至るように構成する。この態様を、リング部材31の側のA3~A6点および接続部材34の側のB3~B6点において繰り返すとよい。
【0041】
ワイヤネット3は、リング部材31から接続部材34に至るまでに近接するワイヤロープ部材32どうしを固定する複数のワイヤ固定部35を有する。このように複数のワイヤ固定部35を有することで、ワイヤネット3をネット状に構成することができる。
【0042】
ワイヤロープ部材32は、ナイロンなどの樹脂で被覆することが可能である。また、ワイヤ固定部35は、ゴム製等のチューブで被覆することが可能である。
【0043】
ワイヤロープ部材32および接続ワイヤ部材33は、リング状のリング部材等の接続部材34によって接続すればよい。本実施形態では3つの接続部材34を使用する場合について説明する。このとき、上記のB1点およびB2点が1つの接続部材34と接続し、B3点およびB4点が1つの接続部材34と接続し、B5点およびB6点が1つの接続部材34と接続する態様となる。
【0044】
ワイヤロープ部材32を接続部材34に連結する際には、例えばワイヤロープ部材32の一部に輪32bを作り、当該輪32bに接続部材34を挿通させることによって連結するとよい。また、接続ワイヤ部材33および接続部材34を連結する際には、例えば接続ワイヤ部材33はその一端に輪33aを作り、当該輪33aに接続部材34を挿通させることによって連結するとよい。
【0045】
固定部4は、ポール部1に設けて被覆部3(接続ワイヤ部材33)の端部3aを固定する態様であれば、特に限定されるものではない。固定部4は、当該端部3aに対して例えば連結あるいは締結ができるように構成することができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
本実施形態では、被覆部3の端部3aおよび固定部4は、結合部材5によって連結する場合について説明する。結合部材5は、例えばシャックル等の結合金具を使用することができるが、これに限定されるものではない。接続ワイヤ部材33および結合部材5を連結する際には、例えば接続ワイヤ部材33はその他端(端部3a)に輪33bを作り、当該輪33bに結合部材5を挿通させることによって連結するとよい。固定部4の詳細な態様および当該固定部4と結合部材5とが連結する態様は、本実施形態では以下の態様とする。
【0047】
固定部4は、ポール部1の外周面に固定できる複数の固定片41によって構成される態様とすることができる(図6~8)。当該固定片41の数は限定されるものではないが、本実施形態では3つの固定片41A~41Cを使用する場合について説明する。即ち、3つの固定片41A~41Cを円形となるように連結し、ポール部1の外周面を囲むようにして固定部4を構成するとよい。このようにして構成される固定部4は、ポール部1の上端付近で、かつポール受け部11の近傍に固定するとよい。
【0048】
本構成のように固定部4を複数の固定片41によって構成することで、既設のポール部1の外周面に、固定部4を容易に追加固定することができる。
【0049】
本実施形態における固定片41は、結合部材5が挿通する連結孔部41cを備えたフランジ部41aと、両端に他の固定片41と接合する一対の接合フランジ部41bと、を備える場合について説明する(図8,9)。接合フランジ部41bには、隣接する固定片41の接合フランジ部41bどうしを連結するボルト42が挿通するボルト孔部41dを備える。各固定片41は、全ての固定片41を連結したときに円形となるようにするため、円弧状に構成するとよい。固定部4および結合部材5を連結する際には、例えば固定部4における連結孔部41cに結合部材5を挿通させることによって連結するとよい。
【0050】
固定片41が連結孔部41cを備えることで、結合部材5を簡便かつ確実に連結することができる。さらに、固定片41が接合フランジ部41bを備えることで、他の固定片41と容易に接合することができる。
【0051】
本発明の照明器具Xは、照明部2がネット状の被覆部3によって覆われており、当該被覆部3がポール部1に設けてある固定部4に固定してある。そのため、照明部2を被覆部3によって確実にポール部1の上方で保持することができる。よって、仮に照明部2を固定するボルトの緩みが進行してポール受け部11がポール部1から外れて照明部2が落下しようとしても、ポール部1(固定部4)に固定された被覆部3によって覆われて保持された照明部2は、地面に落下し難くなる。
【0052】
〔別実施形態1〕
上述した実施形態では、連結部31がリング状のリング部材31を備えた場合について説明したが、このような態様に限定されず、連結部31が複数のワイヤロープ部材32の端部32cを束ねて連結する連結端部31Bを備えてもよい(図10)。
【0053】
連結端部31Bは、複数のワイヤロープ部材32の端部32cを束ねる態様であれば、その連結態様は特に限定されるものではない。本実施形態では、複数のワイヤロープ部材32の端部32cを束ねて圧着する場合について説明する。本構成によれば、連結端部31Bによってワイヤロープ部材32を確実に連結することができる。
【0054】
本実施形態では照明部2の形状は、略半球状とする場合について説明する。
【0055】
即ち、ワイヤネット3によって照明部2を覆ったときに、連結部31(連結端部31B)からワイヤロープ部材32を照明部2の表面に沿って放射状に配設することができる。
【0056】
〔別実施形態2〕
上述した実施形態では、3つのリング部材等の接続部材34を使用する場合について説明したが、この態様に限定されず、2つの接続部材34を使用してもよい(図11)。この場合、ワイヤネット3(ワイヤロープ部材32)および固定部4は、2本の接続ワイヤ部材33によって接続する。
【0057】
本実施形態では、当該固定部4は、2つの固定片42A1,42A2を使用する場合について説明する(図12~16)。即ち、2つの固定片42A1,42A2を円形となるように連結し、ポール部1の外周面を囲むようにして固定部4を構成するとよい。
【0058】
本実施形態における固定片42A1は、結合部材5が挿通する連結孔部42c1を備えたフランジ部42a1と、両端に他の固定片42A2と接合する一対の接合フランジ部42b1と、を備える場合について説明する。接合フランジ部42b1には、互いに隣接する固定片42A1,42A2の接合フランジ部42b1,42b2どうしを連結するボルト42が挿通するボルト孔部42d1を備える。
【0059】
本実施形態における固定片42A2は、結合部材5が挿通する連結孔部42c2を備えたフランジ部42a2を2つ備え、さらに両端に他の固定片42A1と接合する一対の接合フランジ部42b2を備える場合について説明する。
【0060】
固定片42A1,42A2が連結孔部42c1,42c2を備えることで、結合部材5を簡便かつ確実に連結することができる。さらに、固定片42A1,42A2が接合フランジ部42b1,42b2を備えることで、2つの固定片42A1,42A2を容易に接合することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、地面から立設される筒状のポール部と、当該ポール部の上部に設けられる照明部と、を備えた照明器具、および、当該照明部の落下防止方法に利用できる。
【符号の説明】
【0062】
X 照明器具
1 ポール部
2 照明部
3 被覆部
31 リング部材
32 ワイヤロープ部材
3a 端部
4 固定部
41 固定片
41a フランジ部
41b 接合フランジ部
41c 連結孔部
5 結合部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16