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特許7580802内部コンパートメントを持つ曲線を付けた二重壁の流体容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】内部コンパートメントを持つ曲線を付けた二重壁の流体容器
(51)【国際特許分類】
   A47J 41/02 20060101AFI20241105BHJP
【FI】
A47J41/02 102B
A47J41/02 102Z
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021518964
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019054845
(87)【国際公開番号】W WO2020076653
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】62/743,493
(32)【優先日】2018-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/586,138
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518216375
【氏名又は名称】ダイリン インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】DYLN Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】エアーズ,ドリアン アール.
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0305640(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0173769(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02628423(EP,A1)
【文献】特開2012-170526(JP,A)
【文献】特表2011-526232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用流体を保持するための容器であって、前記容器が、散布カートリッジとともに使用可能であり、前記容器が、
外側空洞を集合的に画定する外側基部及び外側側壁を有する外側要素であって、前記外側側壁が、前記外側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記外側側壁が、前記外側基部に隣接する前記外側側壁の曲線よりも前記外側基部に近く、かつ前記外側基部が中心軸に対して垂直に延伸する位置における第1の外径、及び前記外側基部から間隔をあけたその中央部における第2の外径を有し、前記第2の外径が前記第1の外径よりも短く、前記外側側壁が外部凹面構成を含む、外側要素と、
内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有する内側要素であって、前記内側要素が、前記外側要素に連結されており、前記外側空洞内に配置されており、かつ前記内側側壁と前記外側要素との間を空隙が延伸するように、前記外側要素に関係するサイズに形成されており、前記内側側壁が、前記内側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する前記内側側壁の曲線よりも前記内側基部に近い位置における第1の内径、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記第1の内径よりも短い第2の内径を画定するように構成されており、前記内側側壁が内部凸面構成を含む、内側要素と、
前記内側基部に連結されており、前記散布カートリッジと係合可能である保持壁と、
を備える、容器。
【請求項2】
前記外側側壁及び前記内側側壁が、前記中心軸の周りに位置し、前記外側側壁と前記内側側壁との間の距離が、前記中心軸と垂直な異なる断面内で変化する、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記外側側壁及び前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する、前記中心軸と垂直な第1の断面における第1の領域、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記中心軸と垂直な第2の断面における第2の領域を前記空隙が画定するように構成されており、ここで、前記第1の領域が前記第2の領域よりも小さい、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記空隙が大気圧よりも小さい大きさの流体圧力である、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記内側基部が、それらの間を前記空隙の一部が延伸するように、前記外側基部と分離している、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記保持壁が円筒形である、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記保持壁の少なくとも一部が、前記内側基部に不動に連結されており、前記内側側壁から間隔をあけている、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
飲用流体を保持するための容器であって、前記容器が、
外側空洞を集合的に画定する外側基部及び外側側壁を有する外側要素であって、前記外側側壁が、前記外側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記外側側壁が、前記外側基部に隣接する前記外側側壁の曲線よりも前記外側基部に近く、かつ前記外側基部が中心軸に対して垂直に延伸する位置における第1の外径、及び前記外側基部から間隔をあけたその中央部における第2の外径を有し、前記第2の外径が前記第1の外径よりも短く、前記外側側壁が外部凹面構成を含む、外側要素と、
内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有する内側要素であって、前記内側要素が、前記外側要素に連結されており、前記外側空洞内に配置されており、かつ前記内側側壁と前記外側要素との間及び前記内側基部と前記外側要素との間を空隙が延伸するように、前記外側要素に関係するサイズに形成されており、前記内側側壁が、前記内側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する前記内側側壁の曲線よりも前記内側基部に近い位置における第1の内径、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記第1の内径よりも短い第2の内径を画定するように構成されており、前記内側側壁が内部凸面構成を含む、内側要素と、
前記内側基部に連結されている保持壁と、
前記保持壁と解放可能に係合可能な散布カートリッジであって、前記散布カートリッジが前記保持壁と係合可能である、散布カートリッジと、
を備える、容器。
【請求項9】
前記外側側壁及び前記内側側壁が、前記中心軸の周りに位置し、前記外側側壁及び前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する、前記中心軸と垂直な第1の断面における第1の領域、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記中心軸と垂直な第2の断面における第2の領域を前記空隙が画定するように構成されており、ここで、前記第1の領域が前記第2の領域よりも小さい、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記外側側壁及び前記内側側壁が、前記中心軸の周りに位置し、前記外側側壁と前記内側側壁との間の距離が、前記中心軸と垂直な異なる断面内で変化する、請求項8に記載の容器。
【請求項11】
前記空隙が大気圧よりも小さい大きさの流体圧力である、請求項8に記載の容器。
【請求項12】
前記保持壁の少なくとも一部が前記内側基部に不動に連結されている、請求項8に記載の容器。
【請求項13】
前記内側基部が、それらの間を前記空隙の一部が延伸するように、前記外側基部と分離している、請求項8に記載の容器。
【請求項14】
散布カートリッジを伴う使用のための容器を形成する方法であって、前記方法が、
内側要素を外側側壁内に挿入するステップであって、前記外側側壁が、前記外側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記外側側壁が、外側基部に隣接する前記外側側壁の曲線よりも前記外側基部に近く、かつ前記外側基部が中心軸に対して垂直に延伸する位置における第1の外径、及び前記外側基部から間隔をあけたその中央部における第2の外径を有し、前記第2の外径が前記第1の外径よりも短く、前記外側側壁が外部凹面構成を含み、前記内側要素が、内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有し、前記内側側壁が、前記内側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する前記内側側壁の曲線よりも前記内側基部に近い位置における第1の内径、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記第1の内径よりも短い第2の内径を画定するように構成されており、前記内側側壁が内部凸面構成を含み、保持壁が、前記内側基部に連結されており、前記内側空洞内に位置し、前記散布カートリッジと係合可能であるステップと、
前記内側要素を前記外側側壁に接続するステップであって、前記内側側壁及び前記外側側壁が、前記内側要素が外側要素に接続しているときに、前記内側側壁と前記外側側壁との間を空隙が延伸するように構成されているステップと、
前記外側基部を前記外側側壁に接続するステップと、
を備える、方法。
【請求項15】
流体容器であって、
開口、閉鎖基部、及び前記開口と基部との間に配置された側壁を有する外側本体であって、前記外側本体が、外側空洞を集合的に画定する外側基部及び外側側壁を有する外側要素を含み、前記外側側壁が、前記外側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記外側側壁が、前記外側基部に隣接する前記外側側壁の曲線よりも前記外側基部に近く、かつ前記外側基部が中心軸に対して垂直に延伸する位置における第1の外径、及び前記外側基部から間隔をあけたその中央部における第2の外径を有し、前記第2の外径が前記第1の外径よりも短く、前記外側側壁が外部凹面構成を含む、外側本体と、
開口、閉鎖基部、及び流体を保存するための内側容積をその中に形成する、前記開口と基部との間に配置された側壁を有する内側本体であって、前記内側本体が、内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有する内側要素を含み、前記内側要素が、前記外側要素に連結されており、前記外側空洞内に配置されており、かつ前記内側側壁と前記外側要素との間を空隙が延伸するように、前記外側要素に関係するサイズに形成されており、前記内側側壁が、前記内側側壁が可変直径を有するように設けられた曲線を含み、前記内側側壁が、前記内側基部に隣接する前記内側側壁の曲線よりも前記内側基部に近い位置における第1の内径、及び前記内側基部から間隔をあけられた、前記第1の内径よりも短い第2の内径を画定するように構成されており、前記内側側壁が内部凸面構成を含む、内側本体と、
を備える、流体容器であり、
前記外側本体の側壁及び前記内側本体の側壁が、前記中心軸の周りに位置し、
前記内側本体が、上部、下部及び中間部を有し、前記中間部が、前記上部の中心軸と垂直な断面領域及び前記下部の中心軸と垂直な断面領域よりも小さい、前記中心軸と垂直な断面領域を有しており、
前記内側本体開口が、前記外側本体開口と相互接続し、前記内側本体が、前記内側本体及び外側本体がそれらの間に空間を形成するように、前記外側本体内に配置されている、流体容器。
【請求項16】
前記外側本体が、上部、下部及び中間部を有し、前記中間部が、前記上部の中心軸と垂直な断面領域及び前記下部の中心軸と垂直な断面領域よりも小さい、前記中心軸と垂直な断面領域を有する、請求項15に記載の流体容器。
【請求項17】
前記断面領域が直径を含む、請求項15に記載の流体容器。
【請求項18】
前記断面領域が直径を含む、請求項16に記載の流体容器。
【請求項19】
前記空間が空である、請求項15に記載の流体容器。
【請求項20】
前記空間が低い熱活性の気体で充填されている、請求項15に記載の流体容器。
【請求項21】
散布器保持要素が前記内側本体の基部に連結されている、請求項15に記載の流体容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年10月9日に出願された米国仮特許出願第62/743493号の利益を主張し、その内容を参照により本明細書に明確に組み込む。
【0002】
陳述 連邦政府支援の研究/開発
非適用
【背景技術】
【0003】
1.技術分野
本開示は、一般的に飲用流体容器に関し、特に、曲線を付けた、二重壁の、内部散布器を有する飲用流体容器に関する。
【0004】
2.従来の技術の記述
個人の水分吸収には、携帯用の飲用流体容器及びボトルが必要となる。プラスチックの及び使い捨ての給水ボトルに関連する持続可能性の及び環境的な課題の為に、消費者は、ステンレス製の給水ボトルなどの再使用可能な容器に魅力を感じている。また、ステンレス製のボトルは、より健康的な容器を作るように、BPA、鉛又は他の毒素を用いず形成することができる。さらに、消費者は、アルカリ水などの処理された飲用流体の健康利益を認識するようになってきた。これに関して、当業界において、アルカリ水などの処理された流体の容易な安定供給と組み合わせた、再使用可能な容器の利益を組み合わせる要求がある。
【0005】
アルカリ水は、健常人及び血液の酸性化を招く健康状態にある人の両方において、人体における身体的な安定性の維持及び酸増加への対処の援助のために、健康に有益であると理解されている。アルカリ水は、消化を支援し、また、遊離基を減少し、故に、DNA構造を保護することも助力すると言われている。さらに、大抵の場合、アルカリ水は、水クラスタがより小さいという特性を有し、よってより容易に人体が水分を吸収することを可能にするものとして特定されてきた。
【0006】
一般的に、アルカリ水は、水電解によって及び/又はミネラル剤による化学的処理を通じて得られる。アルカリ水を生成するための多くの従来技術のデバイスでは、装置に関連する電気が使用される、さもなければ、携帯用の様式において飲用可能な流体を処理する助けとはならない複雑な構造を有する。アルカリ水を生成するための型式及びシステムの論述は、Container for Reducing Alkaline Waterという題名の、2007年9月27日に公開されたChungの米国特許公開第2007/0221556号に記載されており、その要旨を参照により本明細書に組み込む。
【0007】
従来技術のデバイスは、アルカリ水を生成する薬剤に未処理水を接触させることを可能にするような、流体の器内におけるミネラル剤の使用も開示している。しかしながら、そのような従来技術のデバイスは、使い勝手が良くなく、意図されるようには器に固定され得ない、さもなければ、器内の望ましくない容積を使用し、ミネラル剤周囲の水の流れを促進しない多部構造を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
さらに、多くの従来技術のデバイスは、望ましくない外観を含み、非効率的な熱特性を有することがある。したがって、当業界において、視覚的に魅力的な、飲用流体を処理する能力のある熱的に効率的な携帯用の流体の器に対する要求がある。以下により詳細に論じるように、本開示のさまざまな態様が、この特定の要求に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に従い、飲用流体のための容器が提供される。容器は、外側空洞を集合的に画定する外側基部及び外側側壁を有する外側要素を含む。容器は、さらに、内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有する内側要素を含む。内側要素は、外側要素に連結されており、かつ外側空洞内に配置されている。内側要素は、内側側壁と外側要素との間、かつ内側基部と外側要素との間を空隙が延伸するように、外側要素に関係するサイズに形成されている。内側側壁は、内側基部に隣接する第1の直径、及び内側基部から間隔をあけた、第1の直径よりも短い第2の直径を画定するように構成される。
【0010】
内側要素と外側要素との間の空隙の介在は、飲用流体への又はそれからの不要な熱伝達を軽減して容器の保温を向上することができる。容器は、外面的及び内面的の両方に、曲線を付けた側壁も含むことができる。外側の曲線は、容器の外観を向上することができる。内側の曲線は、2つの目的を果たすことができる。つまり、容器の流体保存容量を最大限にしつつ、その一方で、選択された化合物を用いて飲用流体を処理するための、内部散布カートリッジ周囲の流体の流れも促進することができる。
【0011】
本開示の別の態様に従い、飲用流体を保持するための、散布カートリッジとともに使用可能な容器が提供される。容器は、外側空洞を集合的に画定する外側基部及び外側側壁を有する外側要素を含む。内側要素は、内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を含む。内側要素は、外側要素に連結されており、外側空洞内に配置されており、そして内側側壁と外側要素との間を空隙が延伸するように、外側要素に関係するサイズに形成されている。内側側壁は、内側基部に隣接する第1の直径、及び内側基部から間隔をあけた、第1の直径よりも短い第2の直径を画定するように構成される。保持壁が、内側基部に連結されており、散布カートリッジと係合可能である。
【0012】
外側側壁は、外側基部に隣接する第3の直径、及び外側基部から間隔をあけたその中央部における、第3の直径よりも短い第4の直径であってもよい。
【0013】
外側側壁及び内側側壁は、中心軸の周りに位置し得、外側側壁と内側側壁との間の距離は、中心軸と垂直な異なる断面内で変化してもよい。外側側壁及び内側側壁は、内側基部に隣接する、中心軸と垂直な第1の断面における第1の領域、及び内側基部から間隔をあけた、中心軸と垂直な第2の断面における第2の領域を空隙が画定できるように構成することができる。ここで、第1の領域は、第2の領域よりも小さい。
【0014】
外側側壁は、外部凹面構成を含むことができる。内側側壁は、内部凸面構成を含むことができる。
【0015】
空隙は、大気圧よりも小さい大きさの流体圧力であってもよい。
【0016】
内側基部は、それらの間を空隙の一部が延伸するように、外側基部と分離していてもよい。
【0017】
保持壁は、円筒形であってもよい。保持壁の少なくとも一部は、内側基部に不動に連結されており、内側側壁から間隔をあけてもよい。
【0018】
本開示の別の態様に従い、散布カートリッジとともに使用するための容器を形成する方法が提供される。方法は、内側空洞を集合的に画定する内側基部及び内側側壁を有する内側要素を外側側壁内に挿入することを含む。内側側壁は、内側基部に隣接する第1の直径、及び内側基部から間隔をあけた、第1の直径よりも短い第2の直径を画定するように構成される。保持壁が、内側基部に連結されており、内側空洞内に位置し、散布カートリッジと係合可能である。方法は、さらに、内側要素を外側側壁に接続することを含む。内側側壁及び外側側壁は、内側要素が外側要素に接続しているときに、内側側壁と外側側壁との間を空隙が延伸するように構成される。方法は、その上、外側基部を外側側壁に接続することを含む。
【0019】
本開示の別の態様に従い、開口、閉鎖基部、及び開口と基部との間に配置された側壁を有する外側本体を備えた流体容器が提供される。容器は、その上、開口、閉鎖基部、及び流体を保存するための内側容積をその中に形成する、開口と基部との間に配置された側壁を有する内側本体を含む。外側側壁及び内側側壁は、中心軸の周りに位置する。内側本体は、上部、下部及び中間部を有し、中間部は、上部の中心軸と垂直な断面領域及び下部の中心軸と垂直な断面領域よりも小さい、中心軸と垂直な断面領域を有する。内側本体開口は、外側本体開口と相互接続し、内側本体は、内側本体及び外側本体がそれらの間に空間を形成するように、外側本体内に配置される。
【0020】
外側本体は、上部、下部及び中間部を含むことができ、中間部は、上部の中心軸と垂直な断面領域及び下部の中心軸と垂直な断面領域よりも小さい、中心軸と垂直な断面領域を有することができる。
【0021】
内側本体及び/又は外側本体の断面領域は、直径を含んでもよい。
【0022】
空間は、空であってもよい。空間は、外気、酸素、一酸化炭素又は二酸化炭素などの低い熱活性の気体で充填されてもよい。
【0023】
散布器保持要素が、内側本体の基部に連結されてもよい。
【0024】
本開示は、以下の詳細な記述を参照として、添付の図面と併せて読まれたときに、最もよく理解されるであろう。
【0025】
本明細書に開示されたさまざまな実施形態のこれらの及び他の特徴及び利点は、以下の記述及び図面に関してよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】キャップが本体から分離されている、キャップ及び本体を含む容器の上部斜視図である。
図2】本体に接続されたキャップ及び本体内の保持壁に接続された散布カートリッジを持つ容器の断面図である。
図3】本体、散布カートリッジ及び保持壁の断面図である。
図4】散布カートリッジ及び保持壁の拡大断面図、及び本体の拡大された部分断面図である。
図5】本体の組み立て中の、外側側壁内への内側要素の挿入を描写する断面図である。
図6】散布カートリッジの上部斜視図である。
図7】散布カートリッジの下部斜視図である。
図8】本体内に位置付けられた保持壁内で入れ子になるように適応された散布カートリッジの、上部斜視の、部分的に切り取られた分解図である。
図9】保持壁に係合する散布カートリッジに係合する道具を示す、上部斜視の、部分的に切り取られた図である。
図10】道具を散布カートリッジに接続し、道具を使用して本体から散布カートリッジを取り外す一連の動作を示す。
図11】道具を散布カートリッジに接続し、道具を使用して本体から散布カートリッジを取り外す一連の動作を示す。
図12】道具を散布カートリッジに接続し、道具を使用して本体から散布カートリッジを取り外す一連の動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
同じ要素を指し示すために、図面及び詳細な記述を通して、共通の参照数字が使用される。
【0028】
ここで図面を参照するが、この表示は、本開示の好ましい実施形態を例証する目的のためであり、同様のものを制限する目的のためではなく、水、スポーツドリンク、茶、コーヒなどの飲用流体を保持するための二重壁の容器10が描写される。容器10における二重壁の組み込みによって、内部流体保持室の周囲に少なくとも部分的に延伸する熱的に絶縁する空隙又は防壁を提供することができる。以下により詳細に記載するように、容器10の二重壁は、望ましい人間工学的な外部構成を提供し、その一方で、内部流体保持室の容積を最大限にし、かつ所望の流れ特性を促進するように曲線を付けることができる。
【0029】
図1は、通常、本体12及び本体12に接続可能なキャップ14を含む容器10を示す。本体12は、中心軸18の周りに配置された開口16を含み、開口16は、飲用流体を本体12に充填し、その上、本体12から飲用流体を供給可能なように構成される。キャップ14は、開口16を閉鎖するように本体12に接続され、かつ開口16を露出するように本体12から取り外すことができる。キャップ14と本体12とは、ねじ込み係合によって、互いに選択的に接続することができる。キャップ14は、キャップ14が本体12に接続しているときに、容器10の把持又は保持を援助するハンドル又はストラップ15を含むことができる。
【0030】
ここで図2及び図3を参照し、本体12の二重壁構成、及び容器10内の流体と相互作用して流体を処理可能な、取り外し可能な、散布カートリッジ20を含む容器10のさまざまな内部の構造的特徴を例証する断面図が描写される。本体12の詳細が最初に論じられ、続いて、散布カートリッジ20を論述する。
【0031】
容器10の本体12は、外側要素22及び外側要素22に連結された内側要素24を含む。外側要素22は、外側基部26及び外側基部26から延伸する外側側壁28を含むことができる。外側基部26は、容器10の外部底部を形成し、外側側壁28は、容器10の外側壁を形成することができる。外側基部26は、中心軸18と概して垂直に延伸し、外側側壁28は、中心軸18を一周することができる。外側側壁28は、可変直径を有する外側側壁28を生じるわずかに湾曲した構成を含むように曲線を付けることができる。これに関連して、外側側壁28の直径は、外側基部26に隣接する第1の直径OD1、外側側壁28の中央部における第2の直径OD2、及び例として、外側基部26と反対側の、外側側壁28の上端部に隣接する第3の直径OD3を含むことができる。外側側壁28は、第2の直径OD2が第1の直径OD1及び第3の直径OD3未満となり、結果として外側側壁28の中央部が外部凹面構成を有するように構成される。外側側壁28の凹面は、手による容器の把持を援助するような人間工学的に望ましい構成も提供することができる。外側側壁28の直径が変動する結果としての湾曲構成は、容器の外観も向上することができる。
【0032】
外側要素22は、その上、容器10の上端に外側首部30を含むことができる。外側首部30は、外側側壁28と一体的に形成されており、外側側壁28よりも狭くすることができる。外側首部30は、1つ以上のねじ山32及び段部34を含むように構成できる。ねじ山32は、キャップ14が、一方向に回転して閉鎖位置を取り、反対方向に回転して閉鎖位置から脱係合位置に移行できるように、キャップ14における対応するねじ山と係合することができる。キャップ14が閉鎖位置にあるときには、キャップ14の底縁36が段部34に係合することができる。
【0033】
外側基部26、外側側壁28及び外側首部30は、外側要素22内の外側空洞38又は空間を集合的に画定することができる。その重要性を、以下により詳細に説明する。
【0034】
内側要素24は、外側要素22に接続し、外側要素22の外側空洞38内に内側要素24が存在可能なように、外側要素22よりも小さい。以下により詳細に説明するように、内側要素24及び外側要素22は、容器の保温を助成する空隙40を内側要素24と外側要素22との間に画定するように構成できる。
【0035】
内側要素24は、水などの飲用流体を保存するための内部空洞42を画定することができる。そのようなものとして、容器10の流体保存容量は、内側要素24の内部空洞42によって画定され得る。内側要素24は、内側基部44及び内側基部44から延伸する内側側壁46を含み、内側基部44及び内側側壁46は、内部空洞42を集合的に画定することができる。内側基部44は、内部空洞42の内部底部を形成し、外側側壁28は、内部空洞42の内部側面を形成することができる。内側基部44は、中心軸18と概して垂直に延伸し、内側側壁46は、中心軸18を一周することができる。
【0036】
内側側壁46は、可変直径を有する内側側壁46を生じるわずかに湾曲した構成を含むように曲線を付けることができる。これに関連して、内側側壁46の直径は、内側基部44に隣接する第1の直径ID1、内側側壁46の中央部における第2の直径ID2、及び例として、内側基部44と反対側の、内側側壁46の上端部に隣接する第3の直径ID3を含むことができる。内側側壁46は、第2の直径ID2が第1の直径ID1及び第3の直径ID3未満となり、結果として外側側壁28の中央部が外部凹面構成及び内部凸面構成を有するように構成される。
【0037】
内側側壁46の曲率は、外側側壁28の曲率よりもわずかに顕著であってもよい。結果として、容器の高さに沿う異なる断面において空隙40のサイズが変動し得る。特に、内側側壁46の第1の直径/第2の直径(ID1/ID2)の比率は、外側側壁28の第1の直径/第2の直径(OD1/OD2)の比率よりも大きくなり得る。言い換えれば、内側側壁46の第1の直径ID1と第2の直径ID2との間の大きさの差異は、外側側壁28の第1の直径OD1と第2の直径OD2との間の大きさの差異よりも大きくなり得る。以下により詳細に記載するように、内側側壁46の凹面は、内側側壁46と外側側壁28との間に十分な空隙40を提供することによって保温を維持し、その一方で、流体保存容量を向上し、かつ散布カートリッジ20を通る流体の流れを向上することも狙いとすることができる。
【0038】
内側要素24は、その上、容器の上端に内側首部48を含むことができる。内側首部は、内側側壁46と一体的に形成され、内側側壁46よりも狭くすることができる。内側基部44、内側側壁46及び内側首部48は、内側空洞42を集合的に画定することができる。
【0039】
一実施形態に従い、容器10は、内側要素24、具体的には内側基部44に接続された保持壁50を含む。保持壁50は、内側基部44と外側基部26との間を延伸する少なくとも熱的な空隙40だけ、外側基部26から間隔をあける。保持壁50は、保持壁50と内側側壁46との間に空隙又は空間を生成するように、内側側壁46よりも直径が小さい円筒部分を含むことができる。散布カートリッジ20は、保持壁50に分離可能に付加可能又は係合可能であり、本体12内に含有されている流体と相互作用してそれを処理できるミネラル剤ビーズ52又は他の材料を含むことができる。ミネラル剤ビーズ52は、カートリッジ20から本体12の空間内に漏れないように、カートリッジ20内に確保されている。例示のカートリッジ20は円筒形状であるが、カートリッジ20が、これらに制限されないが、球状、立方形状又は任意の他の形状を含む他の形状でもよいことを、当業者は容易に認識するであろう。
【0040】
本体12を組み立てる前に、外側基部26を外側壁28から分離、そして内側基部44を内側側壁46から分離することができる。保持壁50は、溶接、機械的締め具によって、又は当業界において周知の接着剤の使用によって、内側基部44に接続することができる。内側基部44は、内側要素24が図5に示す組立構成にあるように、内側側壁46に溶接する又は別の様に取り付けることができる。
【0041】
組み立てられた内側要素24は、次に、外側側壁28内に挿入される。そのような挿入を収容するために、外側要素22の最も狭い部分を通る内側要素24の部分は、外側要素22の最も狭い部分よりも直径が小さい。内側要素24は、内側要素24の上部リム45が外側要素22の上部リム47に隣接し、望ましくは、上部リム45、47が実質的に平坦な、同一平面上の関係を形成するまで、外側側壁28を通って前進する。内側首部48は、望ましくはそれらの間に流体密封シールを形成するように、外側首部30に溶接又は別の様に固定することができる。外側基部26は、外側要素22の底部を覆うように、外側側壁28に固定することができる。小さい穴が外側基部などの外側要素22内に残存し、外側要素22と内側要素24との間に形成された空隙40を真空とし、容器10の保温を向上することができる。真空となった時点で、容器10内の真空を維持するために、真空に使用された穴を覆う又はキャップすることができる。
【0042】
前述したように、本体12は、そこに形成された複数の穿孔54を含むことができるカートリッジ20とともに使用するように構成される。穿孔54は、ミネラルビーズ52をカートリッジ20内に保持し、同時に、本体12内に含有されている水又は流体内にビーズ52を浸すことができるように、ミネラルビーズ52に関連するサイズに形成することができる。図に示す穿孔54は横列及び縦列に配列されているが、穿孔54は、任意の配列又はパターンにおいて、カートリッジ20に形成することができる。図に描写したカートリッジ20は、上部本体56及び上部本体56と係合する下部本体58である2つの部分で組み立てられる。カートリッジ20の2部分構造は、カートリッジ20の製造中のフィルタリングビーズ52の挿入を容易にする。下部本体58は、そこに形成された穿孔を有する端壁、及び端壁から延伸し、上部本体56に係合する環状壁を含む。上部本体56は、下部本体58を受け入れる開口端部を含み、下部本体58と係合しそれを保持するように、開口端部に隣接するわずかに減少した直径を有する。例示のカートリッジに形成された穿孔54は、上部本体56及び下部本体58の両方に形成される。一実施形態に従い、カートリッジ20は、望ましくは0.5~2.0インチ、より望ましくはおおよそ1.125インチに等しい外径を画定する。さらに、カートリッジ20の高さは、望ましくは1.0~3.0インチ、より望ましくはおおよそ1.6875インチに等しい。
【0043】
カートリッジ20は、カートリッジ20と選択的に係合してカートリッジ20を本体12に付加可能なように構成された保持壁50と係合するように適応する。カートリッジ20が保持空洞32内で入れ子になっているときに、ユーザがそこに含有された水を飲むために本体12を繰り返し傾けてもカートリッジ20を本体12内に保持するように、カートリッジ20及び保持壁50は、互いに十分に係合するように構成される。これに関して、カートリッジ20及び保持壁50は、摩擦密封適合、スプリング型タブ35、ロッキングリムなどによってそのような係合を作り出するように適応することができる。
【0044】
本開示の一態様は、カートリッジ20を通る流体の流れを促進し、その一方で、カートリッジ20を本体12内に保持するように行われる。特に、カートリッジ20を囲む部分を含む、その下端部における内側要素24の拡張が、より多くの水が存在し、カートリッジ20を通って及びその周囲を流れることを可能にする。内側要素の拡張は、本体12の異なる高さにおける2つの異なる断面平面内の本体12の構成を比較することによって、明らかにすることができる。図3において、平面1は、カートリッジ20を通るように本体の下端部に位置付けられたものとして特定され、平面2は、カートリッジ20の上方に間隔をあけた、本体の中間地帯又は中央部に位置付けられたものとして特定される。平面1内において、内部空洞42が、外側空洞38の90~96%を占有し、空隙40が、外側空洞38の残りの4~10%を占有することができる。一つの特定の実施において、平面1に関して、内部空洞42が外側空洞38のおおよそ95%を占有し、空隙40が外側空洞38の残りのおおよそ5%を占有することができる。平面2内において、内部空洞が外側空洞38の80~90%を占有し、空隙40が外側空洞38の残りの10~20%を占有することができる。一つの特定の実施において、平面2に関して、内部空洞が外側空洞38のおおよそ84%を占有し、空隙40が外側空洞38の残りのおおよそ16%を占有することができる。
【0045】
平面1内の本体12の構成と平面2内の本体12の構成とを比較すると、本体12の下端部に隣接する内側要素24の拡張によって、結果として、平面1内の本体12が流体容量の増大に尽力するより大きい部分と、平面2内の本体12のその部分に関連して保温に尽力するより小さい部分とを有する。
【0046】
カートリッジ20を囲む内側要素24の増大した直径が、本体12が水で充填されているときに、より多くの水がカートリッジ20を通って及びその周囲を流れることを可能にする。これに関して、入ってくる水の流れが、主要な内部空洞42の底部における乱流を引き起こし、カートリッジを通って及びその周囲における流体の流れを引き起こすことができる。カートリッジ20を囲む拡大された容積は、より長い間、カートリッジ20における又はその付近における水の乱流地帯を維持し、それによってカートリッジ20を通る流れを促進することができる。さらに、本体12から水を飲むために本体12を傾けたときに、カートリッジ20を通って及びその周囲に水が流れることができる。
【0047】
一実施形態に従い、散布カートリッジ20は、道具60の使用を通じて、容器10に挿入又はそこから取り外すことができる。道具60は、細長いものでもよいし、互いに分離かつ係合可能に構成された底部要素62及び中間要素64並びに上部要素66を含む複数の分離した道具要素から形成してもよい。道具60は、個人によって手動で操作又は保持されて、散布カートリッジ20、又は本体12に挿入される又はそれから取り外し可能なように構成される。道具60は、挿入又は取り外しの過程の間中、個人の手が本体12の外側に留まることを可能にするように構成される。この点において、道具60及び散布カートリッジ20は、保持壁50と本体12の上部との間の距離よりも長い全長を集合的に画定し、道具60が散布カートリッジ20と係合し、保持壁50内で散布カートリッジ20と入れ子になっているときに、道具60の一部が本体24を越えて延伸することが可能になる。
【0048】
底部要素62は、散布カートリッジ20及び中間要素64と相互作用するように適応する。一組の直径方向に対向する切り欠き68が、散布カートリッジ20との係合を促進するように、底部要素62に形成される。特に、散布カートリッジ20は、底部要素62を散布カートリッジ20に動作可能に連結するように、それぞれの切り欠き68内に受け入れられる一組の直径方向に対向する小隆起又は突起70を含むことができる。
【0049】
散布カートリッジ20を本体12内に挿入するために、ユーザは、中間要素64を底部要素62及び上部要素66に接続することによって、道具60を組み立てることができる。道具60が組み立てられた時点で、ユーザは、底部要素62に形成された切り欠き68と散布カートリッジ20に形成された小隆起70とを位置合わせすることによって、散布カートリッジ20を道具60に取り付けることができる。ユーザは、カートリッジ20を覆う道具60を前進させて、対応する切り欠き68の軸セグメント50に小隆起70を通すことができる。道具60を第1の方向に回転させて、小隆起70を対応する切り欠き68に通すことができる。小隆起70が軸セグメント50及び半径セグメント54の両方を通った時点で、散布カートリッジ20が道具60に取り付けられる。
【0050】
次に、上部要素66において道具60を保持し、散布カートリッジ20及び道具60の底部要素62を、本体12の開口に位置合わせすることによって、散布カートリッジ20を本体12内に挿入する。ユーザは、散布カートリッジ20が保持壁50に到達するまで、道具/カートリッジアセンブリを本体12内で下げる。散布カートリッジ20が保持壁50と位置合わせされたときに、ユーザは、散布カートリッジ20が保持壁50内で入れ子になるまで、その中に道具60を押圧する又は押す。散布カートリッジ20が保持壁50内で固定された又は入れ子になった時点で、ユーザは、第1の方向と反対の第2の方向に道具60を回転させ、次に、道具60を持ち上げて、底部要素62に形成された切り欠き68を通して小隆起70を後退させて、散布カートリッジ20から道具60を脱係合する。次に、道具60を本体12から完全に取り外し、ユーザは、そこに固定された散布カートリッジ20を含む本体12の使用を継続することができる。
【0051】
散布カートリッジ20を取り外すために、道具60が分解されている場合には、ユーザは、前述のように道具60を再度組み立てる。次に、底部要素62が散布カートリッジ20に到達するまで、組み立てられた道具60を本体12内に挿入する。次に、ユーザは、道具60を回転させて、切り欠き68と小隆起70とを位置合わせする。小隆起70が位置合わせされた時点で、ユーザは、道具60を下に押圧し、次に、第1の方向に回転させて、小隆起70が切り欠き68を通り、最終的に道具60を散布カートリッジ20に固定することができる。ユーザは、次に、片手で本体12を保持し、散布カートリッジ20を保持壁50に保持する係合力に打ち勝つように道具60を引くことによって、散布カートリッジ20を保持壁50から解放する。ユーザは、次に、道具60及び散布カートリッジ20が本体12から完全に取り外されるまで、道具/カートリッジアセンブリを本体12から引く。
【0052】
前の記述は、飲用流体を処理するための散布カートリッジの使用に言及している。散布カートリッジの使用及び散布カートリッジと保持壁との間の相互作用に関するより多くの情報は、Fluid Container with Internal Perforated Compartmentという題名の、2017年6月27日にAyresらによって公表された米国特許出願第9688445号を参照されたい。その内容を参照により本明細書に明確に組み込む。さらに、前の記述は、散布カートリッジを挿入する及び取り外すための道具の使用を記載している。道具の使用に関するより多くの情報は、Fluid Container Diffuser System and Related Method of Useという題名の、2017年6月22日に公開されたAyresの米国特許出願公開第2017/0173769号を参照されたい。その内容を参照により本明細書に明確に組み込む。
【0053】
本明細書に示す個々の項目は、説明に役立つ論述のみを目的とした例証であり、最も有用であると信用されるものとして提供されるために提示されているのではなく、本開示のさまざまな実施形態の原理及び概念的な態様の容易に理解される記述である。これに関して、さまざまな実施形態の種々の特徴の基本的な理解に必須のものよりもいくらかの詳細を示す試みは為されてなく、図面と併せた記述によって、これらがどのように実際に実施できるかは当業者に明らかである。
図1
図2
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図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
図12