(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびそれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/233 20210101AFI20241105BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/358 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/276 20210101ALI20241105BHJP
H01M 50/224 20210101ALI20241105BHJP
【FI】
H01M50/233
H01M50/211
H01M50/342 201
H01M50/358
H01M50/271 B
H01M50/271 S
H01M50/204 101
H01M50/276
H01M50/224
H01M50/204 401H
(21)【出願番号】P 2023509439
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 KR2022007398
(87)【国際公開番号】W WO2022270777
(87)【国際公開日】2022-12-29
【審査請求日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0080124
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】テ・グン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒョク・アン
(72)【発明者】
【氏名】サンウク・イム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ビン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンスク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・イル・ユン
【審査官】山下 裕久
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/133708(WO,A1)
【文献】中国実用新案第208189681(CN,U)
【文献】国際公開第2021/049315(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/30-392
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルがそれぞれ積層されている第1電池セルアセンブリおよび第2電池セルアセンブリを含む電池セルアセンブリ;
前記電池セルアセンブリの上面および両側面を収容して、前後面が開放されて
おり、少なくとも一つのベント孔を含む上部フレーム;
前記電池セルアセンブリの下面および両側面を収容して、前後面が開放されている下部フレーム;および
前記第1電池セルアセンブリの前後面のうちの外側に隣接する面と前記第2電池セルアセンブリの前後面のうちの外側に隣接する面にそれぞれ位置するエンドプレートを含み、
前記第1電池セルアセンブリおよび前記第2電池セルアセンブリは、互いに対面する方向に離隔するように配置されており、
前記上部フレームは、前記下部フレームを構成する素材の融点より高い融点を有する素材からな
り、前記上部フレームの素材は、スチール素材または融点が摂氏1500度以上の素材である、電池モジュール。
【請求項2】
前記上部フレーム上に位置するベントカバーを含み、
前記ベントカバーは、前記上部フレームの長手方向に沿って延びており、前記上部フレームの上面を基準として外側方向に突出しているベント部を含む、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記上部フレームの上面は、前記ベントカバーの底面を構成する、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記ベント部は、前記電池セルアセンブリの幅方向に沿って複数回折り曲げられている形状を有する、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記ベント部は、第1ベント部および第2ベント部を含み、
前記第1ベント部は、前記第1電池セルアセンブリの長手方向に沿って延びており、
前記第2ベント部は、前記第2電池セルアセンブリの長手方向に沿って延びている、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記ベントカバーの中心部は、前記上部フレームの上面と接し、
前記ベントカバーの中心部を基準として、前記第1ベント部と前記第2ベント部は互いに区分されている、請求項5に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記ベント孔は、前記ベント部と連通す
る、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記ベント孔は、第1ベント孔および第2ベント孔を含み、
前記第1ベント孔は、前記第1電池セルアセンブリの前後面のうちの前記第2電池セルアセンブリと対面する一面に隣接するように位置し、
前記第2ベント孔は、前記第2電池セルアセンブリの前後面のうちの前記第1電池セルアセンブリと対面する一面に隣接するように位置する、請求項7に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記ベント孔は、前記電池セルアセンブリの幅方向に沿って延びている、請求項7に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記下部フレームは、前記第1電池セルアセンブリと前記第2電池セルアセンブリの間に位置する隔壁部を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記上部フレームの側面は、前記上部フレームを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第1外周面を有し、
前記下部フレームの側面は、前記下部フレームを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第2外周面を有し、
前記第1外周面と前記第2外周面とは、互いに接する、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記第1外周面と前記第2外周面とは、ボルト結合により固定される、請求項11に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記第1外周面および前記第2外周面の間に第1ガスケット部が位置する、請求項11に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記エンドプレートは、前記エンドプレートを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第3外周面を含み、
前記第1外周面は、前記上部フレームの前後面に沿ってそれぞれ延びており、
前記第1外周面と前記第3外周面とは、互いに接する、請求項11に記載の電池モジュール。
【請求項15】
前記第1外周面と前記第3外周面とは、ボルト結合により固定される、請求項14に記載の電池モジュール。
【請求項16】
前記第1外周面および前記第3外周面の間に第2ガスケット部が位置する、請求項15に記載の電池モジュール。
【請求項17】
前記エンドプレートは、少なくとも一つのベント弁を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項18】
前記上部フレームは、スチール素材からなっており、
前記下部フレームは、アルミニウム素材からなる、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項19】
前記下部フレームの下部に位置するヒートシンクをさらに含み、
前記ヒートシンクは前記下部フレームの底面に向かう方向の逆方向に陥没している陥没部を含み、
前記下部フレームの底面は、前記ヒートシンクの上面を構成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項20】
請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュールを含む、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は2021年6月21日付韓国特許出願第10-2021-0080124号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関し、より具体的には安全性およびベント性能が向上した電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器に対する技術開発と需要の増加によりエネルギ源として二次電池の需要が急激に増加している。特に、二次電池は携帯電話、デジタルカメラ、ノートパソコン、ウェアラブルデバイスなどのモバイル機器だけでなく、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの動力装置に対するエネルギ源としても多くの関心を集めている。
【0004】
小型モバイル機器にはデバイス1台当り一つまたは複数の電池セルが使用されることに対して、自動車などのように中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に連結した中大型電池モジュールが使用される。
【0005】
中大型電池モジュールはできる限り小型で軽量となるように製造されることが好ましいので、高い集積度で積層でき、容量に対して重量が小さい角型電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。一方、電池モジュールは、電池セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するモジュールフレームを含むことができる。
【0006】
また、一部の電池モジュールが過電圧、過電流または過発熱する場合は電池モジュールの安全性と作動効率が問題になる。特に走行距離向上のために電池モジュール容量は次第に増加する傾向であり、それに伴い強化する安全性基準を満たし、かつ車両および運転者の安全性確保のための構造の設計が必要である。これのために電池モジュール内の一部の電池セルで発生したガスおよび火炎を効果的に排出して、その被害を最小化できる構造の必要性が台頭している。
【0007】
ただし、電池モジュール内の一部電池セルの発火現象により発生したガスおよび/または火炎は相対的に高い温度を有するため、電池モジュールの部品を構成する素材が高い温度に脆弱な場合は高温のガスおよび/または火炎を排出するのに適しない。特に、電池モジュールの部品のうち高温のガスおよび/または火炎の排出経路に隣接する部品の場合、高い温度に脆弱でない素材からなる必要がある。
【0008】
そのため、電池モジュール内の一部の電池セルの発火現象により発生したガスおよび/または火炎を安全でかつ効果的に排出させ得る電池モジュールおよびそれを含む電池パックを開発する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、安全性およびベント性能が向上した電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供することにある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態による電池モジュールは、複数の電池セルがそれぞれ積層されている第1電池セルアセンブリおよび第2電池セルアセンブリを含む電池セルアセンブリ;前記電池セルアセンブリの上面および両側面を収容して、前後面が開放されている上部フレーム;前記電池セルアセンブリの下面および両側面を収容して、前後面が開放されている下部フレーム;および前記第1電池セルアセンブリの前後面のうちの外側に隣接する面と前記第2電池セルアセンブリの前後面のうちの外側に隣接する面にそれぞれ位置するエンドプレートを含み、前記第1電池セルアセンブリおよび前記第2電池セルアセンブリは、互いに対面する方向に離隔するように配置されており、前記上部フレームは、前記下部フレームを構成する素材の融点より高い融点を有する素材からなる。
【0012】
前記ベントカバーは、前記上部フレームの長手方向に沿って延びており、前記上部フレームの上面を基準として外側方向に突出しているベント部を含み得る。
【0013】
前記上部フレームの上面は、前記ベントカバーの底面を構成し得る。
【0014】
前記ベント部は、前記電池セルアセンブリの幅方向に沿って複数回折り曲げられている形状を有し得る。
【0015】
前記ベント部は、第1ベント部および第2ベント部を含み、前記第1ベント部は、前記第1電池セルアセンブリの長手方向に沿って延びており、前記第2ベント部は、前記第2電池セルアセンブリの長手方向に沿って延びていてもよい。
【0016】
前記ベントカバーの中心部は、前記上部フレームの上面と接し、前記ベントカバーの中心部を基準として、前記第1ベント部と前記第2ベント部は互いに区分されていてもよい。
【0017】
前記上部フレームは、前記ベント部と連通する少なくとも一つのベント孔を含み得る。
【0018】
前記ベント孔は、第1ベント孔および第2ベント孔を含み、前記第1ベント孔は、前記第1電池セルアセンブリの前後面のうちの前記第2電池セルアセンブリと対面する一面に隣接するように位置し、前記第2ベント孔は、前記第2電池セルアセンブリの前後面のうちの前記第1電池セルアセンブリと対面する一面に隣接するように位置し得る。
【0019】
前記ベント孔は、前記電池セルアセンブリの幅方向に沿って延びていてもよい。
【0020】
前記下部フレームは、前記第1電池セルアセンブリと前記第2電池セルアセンブリとの間に位置する隔壁部を含み得る。
【0021】
前記上部フレームの側面は、前記上部フレームを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第1外周面を有し、前記下部フレームの側面は、前記下部フレームを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第2外周面を有し、前記第1外周面と前記第2外周面とは、互いに接し得る。
【0022】
前記第1外周面と前記第2外周面とは、ボルト結合により固定され得る。
【0023】
前記第1外周面および前記第2外周面の間に第1ガスケット部が位置し得る。
【0024】
前記エンドプレートは、前記エンドプレートを基準として外側方向に向かって折り曲げられている第3外周面を含み、前記第1外周面は、前記上部フレームの前後面に沿ってそれぞれ延びており、前記第1外周面と前記第3外周面とは、互いに接し得る。
【0025】
前記第1外周面と前記第3外周面とは、ボルト結合により固定され得る。
【0026】
前記第1外周面および前記第3外周面の間に第2ガスケット部が位置し得る。
【0027】
前記エンドプレートは、少なくとも一つのベント弁を含み得る。
【0028】
前記上部フレームは、スチール素材からなっており、前記下部フレームは、アルミニウム素材からなる。
【0029】
前記下部フレームの下部に位置するヒートシンクをさらに含み、前記ヒートシンクは、前記下部フレームの底面に向かう方向の逆方向に陥没している陥没部を含み、前記下部フレームの底面は、前記ヒートシンクの上面を構成し得る。
【0030】
本発明の他の一実施形態による電池パックは、前記で説明した電池モジュールを含む。
【発明の効果】
【0031】
実施形態によれば、本発明の電池モジュールおよびそれを含む電池パックは、上部フレームが前記下部フレームを構成する素材の融点より高い融点を有する素材からなり、安全性およびベント性能が向上することができる。
【0032】
本発明の効果は上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
【
図4】
図1の切断線A-A’に沿って切断した断面を示す図である。
【
図5】
図1の切断線B-B’に沿って切断した断面を示す図である。
【
図6】
図1の電池モジュールの側面を拡大して示す図である。
【
図7】
図1の電池モジュールの前面を拡大して示す図である。
【
図8】
図6における上部フレームおよびベントカバーを除去した図である。
【
図9】
図1の電池モジュールの後面を拡大して示し、上部フレームおよびベントカバーを除去した図である。
【
図10】本発明の他の一実施形態による電池モジュールの後面を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付する図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0035】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付ける。
【0036】
また、図面に示す各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜上任意に示したので、本発明は必ずしも示されたところに限定されない。図面で複数の層および領域を明確に表現するために厚さを誇張して示した。そして図面では、説明の便宜上一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0037】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0038】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0039】
以下では、本発明の実施形態による電池モジュールについて説明する。
【0040】
図1は本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
図2および
図3は
図1の電池モジュールの分解斜視図である。
【0041】
図1ないし
図3を参照すると、本発明の一実施形態による電池モジュール1000は、複数の電池セルがそれぞれ積層されている第1電池セルアセンブリ101および第2電池セルアセンブリ102を含む電池セルアセンブリ100;電池セルアセンブリ100の上面および両側面を収容して、前後面が開放されている上部フレーム210;電池セルアセンブリ100の下面および両側面を収容して、前後面が開放されている下部フレーム250;および第1電池セルアセンブリ101の前後面のうちの外側に隣接する面と第2電池セルアセンブリ102の前後面のうちの外側に隣接する面にそれぞれ位置するエンドプレート300を含む。
【0042】
ここで、エンドプレート300は下部フレーム250と同じ素材からなり、下部フレーム250の前後面とエンドプレート300は互いに溶接接合のような方式で互いに固定されている。ただし、これに限定されるものではなく、モジュールフレーム200の内部を外部環境から密閉させる固定方式であれば、本実施形態に含まれ得る。
【0043】
ここで、電池セルアセンブリ100は第1電池セルアセンブリ101および第2電池セルアセンブリ102を含む。より具体的には、第1電池セルアセンブリ101および第2電池セルアセンブリ102は互いに対面する方向に離隔するように配置されている。ここで、互いに対面する方向は、第1電池セルアセンブリ101の前面または後面と第2電池セルアセンブリ102の前面または後面が対面する方向であり得る。より好ましくは、互いに対面する方向は、第1電池セルアセンブリ101の前面と第2電池セルアセンブリ102の前面が対面する方向であるか、第1電池セルアセンブリ101の後面と第2電池セルアセンブリ102の後面が対面する方向であり得る。ただし、第1電池セルアセンブリ101および第2電池セルアセンブリ102は位置による差異があるだけであり、互いに同一に製造された電池セルアセンブリであり得る。
【0044】
また、電池セルアセンブリ100は複数の電池セルが積層されて形成されることができる。ここで、前記電池セルはパウチ型電池セルであることが好ましい。一例として、前記電池セルは電極組立体を樹脂層と金属層を含むラミネートシートのパウチケースに収納した後、前記パウチケースのシーリング部を熱融着して製造されることができる。また、前記電池セルは長方形のシート状構造で形成されることができる。また、前記電池セルは複数で構成され、複数の電池セルは相互電気的に連結されるように積層されて電池セルアセンブリ100を形成する。
【0045】
ここで、モジュールフレーム200は上部フレーム210および下部フレーム250を含むことができる。より具体的には、上部フレーム210は電池セルアセンブリ100の上面および両側面を収容するが、前後面が開放されているU字型フレームであり得る。また、下部フレーム250は電池セルアセンブリ100の下面および両側面を収容するが、前後面が開放されているU字型フレームであり得る。
【0046】
また、
図1および
図3を参照すると、下部フレーム250は第1電池セルアセンブリ101と第2電池セルアセンブリ102の間に位置する隔壁部251を含み得る。ここで、隔壁部251は下部フレーム250の中心に形成されているが、上部フレーム210に向かって延びているビーム(Beam)であり得る。より具体的には、隔壁部251は下部フレーム250と一体化しているか、または溶接接合のような接合方式によって下部フレーム250の中心に固定されている。
【0047】
そのため、モジュールフレーム200は隔壁部251により第1電池セルアセンブリ101および第2電池セルアセンブリ102が外部衝撃から互いに保護することができる。また、第1電池セルアセンブリ101で発火現象が発生すると第2電池セルアセンブリ102に対する熱伝達を防止することができ、その反対の場合も同様である。
【0048】
また、上部フレーム210は下部フレーム250を構成する素材の融点より高い融点を有する素材からなる。より具体的には、上部フレーム210は高温のガスおよび/または火炎に脆弱でなく、下部フレーム250に比べて相対的に高い耐熱性を有する素材からなる。
【0049】
一例として、上部フレーム210はスチール(Steal)素材からなっており、下部フレーム250はアルミニウム(Al)素材からなる。一般に、スチール素材の融点は摂氏1500度であり、アルミニウム素材の融点は摂氏700度である。
【0050】
特に、電池モジュール1000内の一部の電池セルアセンブリの発火現象により発生した高温のガスおよび/または火炎は圧力差によって上部フレーム210のベント孔215に流入し得る。この時、上部フレーム210は相対的に高い耐熱性を有する素材からなり、本実施形態の電池モジュール1000はベント経路(550,
図4)を介して高温のガスおよび/または火炎を安全でかつ効果的に排出することができる。
【0051】
また、
図1ないし
図3を参照すると、本実施形態の電池モジュール1000は下部フレーム250の下部に位置するヒートシンク400を含むことができる。より具体的には、下部フレーム250の前後面のうちの一部で、下部フレーム250の底面から延びてエンドプレート300を通るように形成された下部フレーム突出部250pを含むことができる。この時、下部フレーム突出部250pの上面部と連結される冷却ポート450により流入および排出される冷媒が、下部フレーム突出部250pを介してヒートシンク400に供給およびヒートシンク400から排出される。
【0052】
具体的には、冷却ポート450はヒートシンク400に冷媒を注入する冷媒注入ポートとヒートシンク400から冷媒を排出する冷媒排出ポートを含む。ここで、前記冷媒注入ポートは下部フレーム250の前面に位置する下部フレーム突出部250pに位置し得、前記冷媒排出ポートは下部フレーム250の後面に位置する下部フレーム突出部250pに位置し得る。ただし、前記冷媒注入ポートと前記冷媒排出ポートの位置が反対である場合も本実施形態に含まれ得る。
【0053】
また、ヒートシンク400はヒートシンク400の一辺から突出したヒートシンク突出部400pを含み得る。ここで、ヒートシンク突出部400pは下部フレーム突出部250pと互いに対応する位置に形成されている。一例として、ヒートシンク突出部400pと下部フレーム突出部250pは互いに溶接などの方法で直接結合され得る。
【0054】
下部フレーム250の底面に向かう方向の逆方向に陥没している陥没部410を含むことができる。ここで、陥没部410は冷媒流路が伸びる方向を基準として垂直にxz平面またはyz平面で切断した断面がU字型管であり得、前記U字型管の開放された上側に下部フレーム250の底面が位置し得る。ヒートシンク300が下部フレーム250の底面と接し、陥没部410と下部フレーム250の底面の間の空間が冷媒が流動する領域であり得る。そのため、下部フレーム250の底面は前記冷媒と直接接触することができる。
【0055】
ヒートシンク400の陥没部410の製造方法に特に制限はないが、板状のヒートシンク400に対して陥没形成された構造を設けることによって、上側が開放されたU字型陥没部410を形成することができる。
【0056】
このような陥没部400はヒートシンク突出部400pのうちの一つから他の一つに繋がる。冷却ポート450のうち前記冷媒注入ポートを介して供給された冷媒は、下部フレーム突出部250pとヒートシンク突出部400pの間を経て陥没部410と下部フレーム250の底面の間の空間に初めて流入する。その後、冷媒は陥没部410に沿って移動し、他のモジュールフレームの下部フレーム突出部250pとヒートシンク突出部400pの間を経て冷却ポート450のうちの前記冷媒排出ポートを介して排出される。
【0057】
また、本実施形態は、上述したような下部フレーム250の底面とヒートシンク400の冷却一体型構造により、冷却性能の向上だけでなくモジュールフレーム200に収容された電池セルアセンブリ100の荷重を支持して電池モジュール1000の剛性を補強する効果を有することができる。のみならず、下部フレーム250の底面とヒートシンク400は溶接結合などにより密封されることによって、ヒートシンク400の陥没部410で冷媒が漏洩することなく流動することができる。
【0058】
効果的な冷却のために、
図2に示すように、下部フレーム250の底面に対応する全領域にわたって陥没部410が形成されることが好ましい。このため、陥没部410は少なくとも一度曲がって一側から他側に繋がる。特に、下部フレーム250の底面に対応する全領域にわたって陥没部340が形成されるために陥没部340は数回曲がることが好ましい。下部フレーム250の底面に対応する全領域にわたって形成された冷媒流路の開始点から終了点まで冷媒が移動するに伴って、電池セルアセンブリ100の全領域に対する効率的な冷却が行われる。一方、前記冷媒は冷却のための媒介物であって、特に制限はないが、冷却水であり得る。
【0059】
一方、
図2を再び参照すると、本実施形態によるヒートシンク400の陥没部410には突出パターンが形成されることができる。
【0060】
本実施形態による電池セルアセンブリ100のように積層される電池セルの個数が従来に比べて多く増える大面積電池モジュールの場合、冷媒流路の幅がさらに広く形成されることができ、温度偏差がより激しい。特に、大面積電池モジュールでは、既存の一つの電池モジュール内に概ね12個~24個の電池セルが積層された場合に比べて概ね32個~48個の電池セルが一つの電池モジュール内に積層されている場合を含むことができる。このような場合、本実施形態による陥没部410に形成された突出パターンは冷却流路の幅を実質的に縮小させる効果をもたらして圧力降下を最小化して同時に冷媒流路幅間の温度偏差を減らすことができる。したがって、均一な冷却効果を実現することができる。
【0061】
以下では、本発明の一実施形態による電池モジュール1000に含まれたベントカバー500および上部フレーム210に形成されたベント孔215を中心に説明する。
【0062】
図4は
図1の切断線A-A’に沿って切断した断面を示す図である。
図5は
図1の切断線B-B’に沿って切断した断面を示す図である。
【0063】
図1、
図4、および
図5を参照すると、本実施形態による電池モジュール1000は、上部フレーム210上に位置するベントカバー500を含むことができる。より具体的には、ベントカバー500は上部フレーム210の長手方向に沿って延びており、上部フレーム210の上面を基準として外側方向に突出しているベント部550を含むことができる。また、上部フレームの上面は前記ベントカバーの底面を構成することができる。
【0064】
また、上部フレーム210の上面はベントカバー500の底面を構成することができる。一例として、ベント部550はベント流路が伸びる方向を基準として垂直にxz平面またはyz平面で切断した断面がU字型管であり得、前記U字型管の開放された下側に上部フレーム210の上面が位置し得る。すなわち、ベントカバー500が上部フレーム210の上面と接し、ベント部550と上部フレーム210の上面の間の空間は電池モジュール1000内の一部の電池セルで発生した高温のガスおよび/または火炎が排出されるベント経路であり得る。
【0065】
ベントカバー500のベント部550の製造方法に特に制限はないが、板状のベントカバー500に対して突出形成された構造を設けることによって、下側が開放されたU字型ベント部550を形成することができる。
【0066】
また、本実施形態は、上述したような上部フレーム210の上面とベントカバー500の一体型構造により、ベント性能の向上だけでなく電池モジュール1000の剛性を補強する効果を有することができる。のみならず、上部フレーム210の上面とベントカバー500は溶接結合などにより密封されることによって、ベントカバー500のベント部550と上部フレーム210の上面の間に形成されたベント経路で高温のガスおよび/または火炎が漏洩することなく流動して外部に排出されることができる。
【0067】
また、ベントカバー500で、ベント部550は前記電池セルアセンブリの幅方向に沿って複数回折り曲げられている形状を有することができる。ここで、複数回折り曲げられている形状は、
図4のようにベントカバー500の断面を参照すると、上部フレーム210の上面を基準として外側方向に突出している領域が複数形成されているが、互いに離隔していることを意味する。ここで、電池セルアセンブリ100の幅方向は
図4および
図5のようにy軸方向を意味する。すなわち、上部フレーム210の上面と少なくとも一つのベント部550の間に形成されるベント流路もまた互いに離隔している。
【0068】
より具体的には、一部の電池セルアセンブリ100で発生した高温のガスおよび/または火炎がベントカバー500内に流入する場合、高温のガスおよび/または火炎は互いに離隔している前記ベント流路のうちのいずれか一つから流動して外部に排出されることができる。この時、前記ベント流路は互いに区分されており、前記ベント流路間に直接熱が伝達されることを防止することができる。これと共に、高温のガスおよび/または火炎に対する接触面積を増加させて、高温のガスおよび/または火炎が前記ベント流路を通過して冷却され、高温のガスおよび/または火炎がより安全に外部に排出されることができる。
【0069】
また、
図1ないし
図3、
図5を参照すると、ベント部550は第1ベント部および第2ベント部を含むことができる。ここで、前記第1ベント部と前記第2ベント部は互いに区分されている。より具体的には、前記第1ベント部は第1電池セルアセンブリ101の長手方向に沿って延びており、前記第2ベント部は第2電池セルアセンブリ102の長手方向に沿って延びている。言葉を変えれば、ベントカバー500で、前記第1ベント部は第1電池セルアセンブリ101の上面と対面する位置に形成されており、前記第2ベント部は第2電池セルアセンブリ102の上面と対面する位置に形成されている。
【0070】
一例として、
図1および
図5を参照すると、ベントカバー500の中心部510は上部フレーム210の上面と接し、ベントカバー500の中心部510を基準として前記第1ベント部と前記第2ベント部は互いに区分されている。すなわち、板状のベントカバー500で、前記第1ベント部と前記第2ベント部の間に中心部510が位置するが、中心部510に対してはベント部550のように突出形成された部分がない領域であり得る。
【0071】
そのため、ベントカバー500で、前記第1ベント部と前記第2ベント部は中心部510によって区分され、
図5のように第1電池セルアセンブリ101および前記第2電池セルアセンブリ102に対するそれぞれのベント流路を形成することができる。すなわち、電池セルアセンブリ100で発火現象が発生すると互いに区分されるベント流路を介して高温のガスおよび/火炎が排出され、高温のガスおよび/火炎の排出時に他の電池セルアセンブリに対する熱伝達を防止することができる。
【0072】
また、
図1および
図5を参照すると、ベントカバー500で、ベント部550の一側は中心部510により閉鎖されており、ベント部550の他側は外側に向かう方向に開放されている。
【0073】
これにより、本実施形態による電池モジュール1000で、ベントカバー500に流入した高温のガスおよび/または火炎は外側に開放されているベント部550の他側に向かって移動して外部に排出されることができる。特に、ベント部550で、
図1および
図5のように前記第1ベント部と前記第2ベント部の他側はそれぞれ互いに逆方向に位置し、第1電池セルアセンブリ101のベント流路と第2電池セルアセンブリ102のベント流路のベント方向が互いに逆方向に誘導され、高温のガスおよび/火炎の排出時に他の電池セルアセンブリに対する熱伝達を防止することができる。
【0074】
また、
図2および
図5を参照すると、上部フレーム210はベント部550と連通する少なくとも一つのベント孔215を含むことができる。ここで、ベント孔215は電池セルアセンブリ100の幅方向(y軸方向)に沿って延びている。
【0075】
より具体的には、ベント孔215は上部フレーム210でモジュールフレーム200の内部に向かって開放されている孔を意味する。言葉を変えれば、上部フレーム210で、ベント孔215はモジュールフレーム200の内部のうち一部が露出するように上部フレーム210の一部が除去されている領域であり得る。特に、ベント孔215は前記第1電池セルアセンブリの一面および前記第2電池セルアセンブリの一面の少なくとも一つに隣接するように位置する領域に向かって開放されている孔であり得る。
【0076】
これにより、本実施形態による電池モジュール1000で、一部の電池セルアセンブリ100の発火現象により発生した高温のガスおよび/または火炎は、圧力差よって上部フレーム210に形成されたベント孔215を介してベント部550の内部に流入することができる。すなわち、ベント部550の内部に流入した高温のガスおよび/または火炎は圧力差によって外部に効果的に排出されることができる。
【0077】
一例として、
図2および
図5のように、ベント孔215は第1ベント孔および第2ベント孔を含み、前記第1ベント孔は第1電池セルアセンブリ101の前後面のうち第2電池セルアセンブリ102と対面する一面に隣接するように位置し、前記第2ベント孔は第2電池セルアセンブリ102の前後面のうち第1電池セルアセンブリ101と対面する一面に隣接するように位置し得る。言葉を変えれば、前記第1ベント孔は第1電池セルアセンブリ101の上面に対面する位置に形成されているが隔壁部251と隣接するように位置し得、前記第2ベント孔は第2電池セルアセンブリ102の上面に対面する位置に形成されているが隔壁部251と隣接するように位置し得る。
【0078】
そのため、前記第1ベント孔および前記第2ベント孔が上部フレーム210の中心部に隣接するように位置し、ベント孔215およびベント部550により形成されるベント流路で高温のガスおよび/または火炎が流動する距離を最大化することができ、高温のガスおよび/または火炎がベント部550と上部フレーム210の間に形成されたベント流路を通過して効果的に冷却され、高温のガスおよび/または火炎がより安全に外部に排出されることができる。
【0079】
以下では、本発明の一実施形態による電池モジュール1000に含まれた上部フレーム210と下部フレーム250を中心に説明する。
【0080】
図6は
図1の電池モジュールの側面を拡大して示す図である。
図7は
図1の電池モジュールの前面を拡大して示す図である。
【0081】
図1ないし
図3、および
図6を参照すると、上部フレーム210の側面は上部フレーム210を基準として外側方向に向かって折り曲げられている第1外周面219を有し、下部フレーム250の側面は下部フレーム250を基準として外側方向に向かって折り曲げられている第2外周面259を有し、第1外周面219と第2外周面259は互いに接する。ここで外側方向は、モジュールフレーム200の側面を基準として電池セルアセンブリ100に向かう方向の逆方向であり得る。
【0082】
一例として、第1外周面219と第2外周面259はボルト結合により固定される。ここで、ボルト結合は第1外周面219に形成された第1固定孔210hにボルト、ナットなどのような固定部材270により結合されることを意味する。この時、第2外周面259にも第1固定孔210hと対応する位置に孔が形成されている。
【0083】
また、
図1ないし
図3、および
図7を参照すると、エンドプレート300はエンドプレート300を基準として外側方向に向かって折り曲げられている第3外周面319を含み得る。ここで、第1外周面219は上部フレーム210の前後面に沿ってそれぞれ延びており、第1外周面219と第3外周面259は互いに接し得る。
【0084】
一例として、第1外周面219と第3外周面319はボルト結合により固定される。ここで、ボルト結合は第1外周面219に形成された第1固定孔210hにボルト、ナットなどのような固定部材(270,
図6)により結合されることを意味する。この時、第3外周面319の場合にも第1固定孔210hと対応する位置に孔が形成されている。
【0085】
そのため、前述したように、上部フレーム210と下部フレーム250は互いに融点が異なる素材からなり、レーザ溶接のような接合を適用することは難しいが、第1外周面219と第2外周面259の間のボルト結合のような固定方式によりモジュールフレーム200の内部を外部環境から効果的に密閉させることができる。
【0086】
図8は
図6における上部フレームおよびベントカバーを除去した図である。
図9は
図1の電池モジュールの後面を拡大して示すが、上部フレームおよびベントカバーを除去した図である。
【0087】
図1、
図6および
図8を参照すると、本実施形態による電池モジュール1000で、第1外周面219および第2外周面259の間に第1ガスケット部291が位置する。より具体的には、第1ガスケット部291は第1外周面219と第2外周面259の間に沿って延びている。
【0088】
図1、
図7、および
図9を参照すると、本実施形態による電池モジュール1000で、第1外周面219および第3外周面319の間に第2ガスケット部295が位置する。より具体的には、第2ガスケット部295は第1外周面219と第3外周面319の間に沿って延びている。
【0089】
ここで、第1ガスケット部291および第2ガスケット部295はそれぞれあらかじめ定まった形状に従って成形または射出されて製造されるか、あらかじめ製造された溶液が塗布されて形成されることができる。
【0090】
そのため、本実施形態で、第1ガスケット部291および第2ガスケット部295はそれぞれ上部フレーム210と下部フレーム250またはエンドプレート300の間に位置し、上部フレーム210と下部フレーム250またはエンドプレート300の間を密封させることができる。特に、上部フレーム210と下部フレーム250の間にはボルト結合のような固定方式で固定されている点で、第1ガスケット部291はボルト結合の間に位置する領域を効果的に密封させることができる。
【0091】
一例として、第1ガスケット部291は互いに離隔している複数の貫通孔291hを含む。ここで、複数の貫通孔291hは第1外周面219に形成された第1固定孔210hおよび第2外周面259で第1固定孔210hに対応する位置に形成された孔と同じ位置に形成される。
【0092】
これにより、本実施形態で、第1ガスケット部291は上部フレーム210と下部フレーム250の間に位置するが、貫通孔291hを介して上部フレーム210および下部フレーム250と共に固定されることができ、第1ガスケット部291が上部フレーム210と下部フレーム250の間で離脱することを防止することができる。
【0093】
以下では、本発明の一実施形態による電池モジュール1000に含まれたベント弁350を中心に説明する。
【0094】
図10は本発明の他の一実施形態による電池モジュールの後面を拡大して示す図である。
【0095】
図10を参照すると、本発明の他の一実施形態による電池モジュール1000は、エンドプレート300に少なくとも一つのベント弁350をさらに含むことができる。より具体的には、
図10の(b)のように、ベント弁350はエンドプレート300のうちの少なくとも一部が除去されて形成された孔300hに挿入されている。
【0096】
ここで、ベント弁350は電池モジュール1000の内部と連結されているが、電池モジュール1000内の圧力が一定の圧力以上になる場合にのみ外部に向かって開放され、一定の圧力以下になる場合は閉鎖する部材で構成されることができる。一例として、ベント弁350はリリーフ弁(Relief Valve)であり得る。ここで、前記リリーフ弁はエンドプレート300の孔300hを塞ぐ弁栓と前記弁栓に連結されたばねを含み得、電池モジュール1000内の圧力がばねの弾性力より大きい場合はエンドプレート300の孔300hが外部に向かって開放される構造を有することができる。ただし、ベント弁350はこれに限定されるものではなく、電池モジュール1000の圧力によって開放および閉鎖できる部材であれば本実施形態に含まれ得る。また、ベント弁350は必要に応じて適宜その位置および個数を選択することができる。
【0097】
これにより、本実施形態による電池モジュール1000で、電池モジュール1000内の圧力が過度に大きくなる場合、エンドプレート300に形成されたベント弁350が外部に向かって開放されるにつれて電池モジュール1000内のガスおよび/または火炎が外部に排出され、電池モジュール1000の破損を防止することができる。これと共に、電池モジュール1000内部の圧力が正常範囲に含まれる場合、ベント弁350は電池モジュール1000の内外部を閉鎖することができ、電池モジュール1000の正常作動時の外部気体あるいは水分が電池モジュール1000の内部に浸透することを防止することができる。
【0098】
一方、本実施形態による電池モジュールは一つまたはそれ以上がパックケース内にパッケージングされて電池パックを形成することができる。
【0099】
前述した電池モジュールおよびそれを含む電池パックは多様なデバイスに適用することができる。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用できるが、本発明はこれに制限されず、電池モジュールおよびそれを含む電池パックを使用できる多様なデバイスに適用することが可能であり、これもまた本発明の権利範囲に属する。
【0100】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0101】
100 電池セルアセンブリ
200 モジュールフレーム
210 上部フレーム
250 下部フレーム
300 エンドプレート
400 ヒートシンク
500 ベントカバー