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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】遊技台用表示装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241105BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
A63F7/02 304D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024133788
(22)【出願日】2024-08-09
【審査請求日】2024-08-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】舛本 貴司
【審査官】尾崎 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-144352(JP,A)
【文献】特開2024-106067(JP,A)
【文献】特開2003-047756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台の上に設置され、当該遊技台において獲得された遊技媒体の数量を示す表示装置であって、
前記遊技台から上方に延びる棒状体と、
前記棒状体に支持され、前記棒状体から水平方向に延びる中空の箱状の表示盤と、前記表示盤の表面に設けられ、前記遊技台において獲得された遊技媒体の数量を示す表示面と、を備える表示ユニットと、
前記表示盤の内部に配置され、上下方向に積み重ねられた複数個の遊技媒体収納箱からなる装飾体と、
前記装飾体を上下動させる装飾体駆動装置と、
を備え、
前記装飾体駆動装置は前記装飾体を前記表示盤の内外に上下動させ、
前記棒状体は前記遊技台に対して上下方向に可動であるように取り付けられており、
前記棒状体を上下方向に移動させる棒状体駆動装置をさらに備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記装飾体は
前記複数個の遊技媒体収納箱のうち少なくとも最上位置の遊技媒体収納箱を除く残りの遊技媒体収納箱が相互に密接して積み重ねられた状態にある第一位置と
前記複数個の遊技媒体収納箱が相互に間隔を開けた状態にある第二位置と、
の間を上下動することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記装飾体は当該遊技台において獲得された遊技媒体の数量に応じて前記第一位置と前記第二位置との間の任意の位置において停止可能であることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項4】
前記装飾体の内部に配置された照明装置をさらに備えており、
前記照明装置は前記装飾体が前記表示ユニットを越えて上方に移動したときに発光するものであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示ユニットは前記棒状体の中心軸の回りに回転可能であるように取り付けられており、
前記表示ユニットを前記棒状体の中心軸の回りに回転させる回転装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ台その他の遊技台において獲得されたパチンコ玉その他の遊技媒体の数量を示す表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パチンコ台の出玉数を示す出玉量表示装置として特開2002-35397号公報に記載されたものがある。
図15は同公報に記載された出玉量表示装置の正面図である。
図15に示すように、パチンコ台1の上には水平方向に延びる幕板2が掛け渡されており、幕板2の上には半円形の表示機3が配置されている。
表示機3は8個の同一形状の扇形の表示板3aに分割されている。各表示板3aには左から順に1乃至8の番号が付されている。
パチンコ台1で獲得されたパチンコ玉(出玉)は計数機4において計数された後にパチンコ台1の背後にあるパチンコ玉収納通路に放出される。
表示機3の動作は制御装置(図示せず)により制御されている。計数機4からパチンコ玉数を示す信号を受信した制御装置は、パチンコ玉数に応じて、一定数毎に表示板3aを点灯させる。例えば、パチンコ玉数が一定数の3倍以上4倍未満である場合には、図15に示すように、1から3までの表示板3aが点灯される。
【0003】
表示機3を用いることにより他の遊技客にもパチンコ台1の出玉状況がわかるため、集客効果を見込むことができるとされている。
パチンコ台の出玉数を示す出玉量表示装置の他の例として特開平10-5433号公報に記載されたものがある。
図16は同公報に記載された出玉量表示装置の斜視図である。
各遊技台の上方に表示部31が配置されており、表示部31は複数個のランプ31aを備えている。
遊技客が所定数の遊技媒体を獲得するごとに、ランプ31aが1個ずつ点灯し、この遊技台の出玉状況がわかるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-35397号公報
【文献】特開平10-5433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図15に示した表示機3においては表示板3aが点灯されるものの、表示機3は静止状態に維持され、動くものではないので、他の遊技客の目には留まりづらいという難点があった。この点は図16に示した表示部31についても同様である。
本発明は以上のような従来の出玉量表示装置における問題点に鑑みてなされたものであり、他の遊技客の目に留まりやすい出玉表示を行うことに可能にする出玉量表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、本発明は、遊技台(200)の上に設置され、当該遊技台(200)において獲得された遊技媒体の数量を示す表示装置(100)であって、前記遊技台(200)から上方に延びる棒状体(110)と、前記棒状体(110)に支持され、前記棒状体(110)から水平方向に延びる中空の箱状の表示盤(121)と、前記表示盤(121)の表面に設けられ、前記遊技台(200)において獲得された遊技媒体の数量を示す表示面(121A, 121B)と、を備える表示ユニット(120)と、前記表示盤(121)の内部に配置され、上下方向に積み重ねられた複数個の遊技媒体収納箱(131-135)からなる装飾体(130)と、前記装飾体(130)を上下動させる装飾体駆動装置(140)と、を備え、前記装飾体駆動装置(140)は前記装飾体(130)を前記表示盤(121)の内外に上下動させ、前記棒状体(110)は前記遊技台(200)に対して上下方向に可動であるように取り付けられており、前記棒状体(110)を上下方向に移動させる棒状体駆動装置(160)をさらに備えることを特徴とする表示装置(100)を提供する。
【0007】
前記装飾体(130)は、前記複数個の遊技媒体収納箱(131-135)のうち少なくとも最上位置の遊技媒体収納箱(135)を除く残りの遊技媒体収納箱(131-134)は相互に密接して積み重ねられた状態にある第一位置と、前記複数個の遊技媒体収納箱(131-135)は相互に間隔を開けた状態にある第二位置と、の間を上下動することが好ましい。
前記装飾体(130)は当該遊技台(200)において獲得された遊技媒体の数量に応じて前記第一位置と前記第二位置との間の任意の位置において停止可能であることが好ましい。
例えば、表示装置(100)は前記装飾体(130)の内部に配置された照明装置をさらに備えており、前記照明装置は前記装飾体(130)が前記表示ユニット(120)を越えて上方に移動したときに発光するものであることが好ましい。
【0008】
前記表示ユニット(120)は前記棒状体(110)の中心軸の回りに回転可能であるように取り付けられており、前記表示ユニット(120)を前記棒状体(110)の中心軸の回りに回転させる回転装置(180)をさらに備えることが好ましい。
括弧中の参照符号は後述する実施形態との対応関係を示すためだけのものであり、権利範囲を限定するものではない。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る表示装置によれば、遊技客が多量の遊技媒体を獲得している遊技台においては、第二位置にある装飾体、すなわち、遊技台の上方にある装飾体が目立つように位置し、他の遊技客の注意を引くため、集客効果を期待することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一の実施形態に係る表示装置を正面側から見た斜視図である。
図2図1に示した表示装置の側面図である。
図3図1に示した表示装置の正面図である。
図4】装飾体がその第一位置にあるときの表示装置を上方から見たときの平面図である。
図5図4に示した表示装置の正面図である。
図6図4に示した表示装置の右側面図である。
図7図4に示した表示装置の左側面図である。
図8図4に示した表示装置の底面図である。
図9】表示ユニットの内部において第一位置にある装飾体の縦断面図である。
図10】装飾体が第二位置に移行した状態を示す正面図である。
図11】装飾体が第二位置に移行した状態を示す縦断面図である。
図12】遊技媒体収納箱の一つが第一位置と第二位置との間において表示ユニットの上方に露出している状態を示す正面図である。
図13】遊技媒体収納箱の一つが第一位置と第二位置との間において表示ユニットの上方に露出している状態を示す縦断面図である。
図14】表示ユニットの回転機構の一例の縦断面図である。
図15】従来の出玉量表示装置の正面図である。
図16】従来の他の出玉量表示装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る表示装置100を正面側から見た斜視図、図2は表示装置100の側面図、図3は表示装置100の正面図である。
表示装置100は遊技台200の上面201上に設置され、当該遊技台200において獲得された遊技媒体(例えば、パチンコ玉)の数量を示すものとして使用される。
表示装置100は、遊技台200の上面201から上方に延びる棒状体110と、表示ユニット120と、装飾体130と、装飾体130を上下動させる駆動装置140(図9参照)と、から構成されている。
棒状体110は横断面が円形の金属製の中空の棒からなり、フランジ111を介して遊技台200の上面201に固定されている。
表示ユニット120は、表示盤121と、表示盤121が固定的に取り付けられている円筒形状の連結体122と、から構成されている。
【0012】
表示盤121はその両面において表示面121A、121B(図2参照)を有しており、二つの表示面121A、121Bの各々において、遊技媒体の獲得数その他の情報を表示する。
表示盤121は中空の箱状の形状を有しており、その一端(図3では右端)において連結体122に固定的に支持され、連結体122から水平方向に延びている。連結体122は棒状体110と同心になるようにその下端において棒状体110の上端と固定的に連結されている。
装飾体130(図2及び図3参照)は、上下方向に積み重ねられた5個の遊技媒体収納箱131-135と、最上位置の遊技媒体収納箱135の上に載せられた第二遊技媒体収納箱136と、を備えている。
例えば、遊技媒体収納箱131-135の各々はパチンコ玉を収納するための箱(「ドル箱」と呼ばれる)であり、第二遊技媒体収納箱136は遊技媒体としてのメダルを上にはみ出るくらいに密に詰め込んだ状態(「カチ盛り」と呼ばれる状態)の箱である。
装飾体130は遊技客の目を引くためのものであり、特定の形状を有することは必要ではなく、任意の形状とすることができる。
【0013】
前述のように、表示ユニット120の表示盤121の内部は中空であり、表示盤121の上面には装飾体130が通過可能な開口(図示せず)が形成されている。装飾体130は表示盤121の内部に配置され、この開口を介して後述する第一位置と第二位置との間を上下動する。装飾体130を上下動させる駆動装置140も表示盤121の内部に配置されている。
図4は装飾体130がその第一位置にあるときの表示装置100を上方から見たときの平面図、図5は同正面図、図6は右側面図、図7は同左側面図、図8は同底面図である。
図9は表示盤121の内部において第一位置にある装飾体130の縦断面図である。
【0014】
図9に示すように、駆動装置140は、モーター141と、ギア列142と、回転運動を直線運動に変換する変換機構143と、円筒形状の筒体144と、から構成されている。
モーター141は表示装置100の外部(または内部)にある制御装置150によってその動作を制御される。
制御装置150によってモーター141が回転すると、その回転力はギア列142に伝達され、次いで、変換機構143(例えば、ラック・ピニオン機構など)によって回転運動は直線運動(上下運動)に変換される。
筒体144は取り付け器具(図示せず)を介して表示面121A(または121B)の裏面側に上下動可能であるように取り付けられている。筒体144は変換機構143に作動的に連結されており、変換機構143によって回転運動から変換された直線運動は筒体144に伝達され、この結果として、筒体144は上下動を行う。
5個の遊技媒体収納箱131-135の各々は筒体144に取り付けられており、筒体144が上下動を行うと、それに伴って、遊技媒体収納箱131-135及び第二遊技媒体収納箱136も同様に上下動を行う。
【0015】
上記のような構造を有する表示装置100は以下のように作動する。
第一位置においては、図9に示すように、4個の遊技媒体収納箱131-134は相互に重なり合った状態で表示ユニット120の内部に位置し(表示ユニット120の最上部よりも下方に位置し)、かつ、最上位置にある遊技媒体収納箱135及び第二遊技媒体収納箱136のみが表示ユニット120から上方に露出している。さらに、第一位置においては、第二遊技媒体収納箱136は遊技媒体収納箱135の内部に収納された状態になっており、かつ、遊技媒体収納箱135はその直下の遊技媒体収納箱134とは所定の間隔を開けて離れて位置している。
表示装置100の作動開始前の段階においては、装飾体130は第一位置(図5及び図9)にある。
【0016】
当該遊技台200において獲得された遊技媒体が所定数を超えると、遊技媒体の計数機(図示せず)から制御装置150に信号が送信される。この信号を受信した制御装置150はモーター141を作動させ、筒体144を上方に移動させる。この筒体144の上方への移動に伴い、装飾体130は第一位置から第二位置へ移行する。
図10及び図11は装飾体130が第二位置に移行した状態を示す正面図及び縦断面図である。
第二位置においては、図10及び図11に示すように、5個の遊技媒体収納箱131-135の全て及び第二遊技媒体収納箱136は表示ユニット120から上方に露出している。さらに、第二位置においては、5個の遊技媒体収納箱131-135は相互に所定の間隔を開けて離れて位置しているとともに、第二遊技媒体収納箱136も5個の遊技媒体収納箱131-135の中で最上位置にある遊技媒体収納箱135から所定の間隔を開けて離れて上方に位置している。
【0017】
装飾体130が第一位置にあるときに4個の遊技媒体収納箱131-134が相互に重なり合った状態にあるのは、4個の遊技媒体収納箱131-134が空であり、そのために、4個の遊技媒体収納箱131-134は密接に重なり合っていることを示している。
これに対して、装飾体130が第二位置にあるときに5個の遊技媒体収納箱131-135が相互に所定の間隔を開けて離れて位置しているのは、5個の遊技媒体収納箱131-135に満杯の遊技媒体(例えば、パチンコ玉)が詰まっているため、図9の場合とは異なり、5個の遊技媒体収納箱131-135は相互に密接させることができず、相互間において間隔を開けざるを得ない状態を示している。
第二遊技媒体収納箱136と遊技媒体収納箱135との位置関係も同様である。
【0018】
遊技客が当該遊技台200における遊技を終了した場合、あるいは、獲得した遊技媒体を全て精算した場合には、制御装置150はモーター141を逆回転させ、筒体144を下降させる。これに伴い、装飾体130は第二位置(図10及び図11)から第一位置(図5及び図9)に下降する。
本実施形態に係る表示装置100によれば、遊技客が多量の遊技媒体を獲得している遊技台200においては、第二位置にある装飾体130、すなわち、遊技台200の上方にある装飾体130が目立つように位置し、他の遊技客の注意を引くため、集客効果を期待することが可能である。
特に、第二位置にある装飾体130においては、5個の遊技媒体収納箱131-135の各々が遊技媒体で満杯になっている(このため、5個の遊技媒体収納箱131―135は相互間において密接して積み重ねることができない)状態を示しているため、他の遊技客の遊技意欲を刺激し、より一層の集客効果を期待することができる。
【0019】
本実施形態に係る表示装置100の構造は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本実施形態に係る表示装置100においては、装飾体130が第一位置にある場合に、遊技媒体収納箱135(第二遊技媒体収納箱136は遊技媒体収納箱135の内部に隠れた状態にある)のみが表示ユニット120の上方から露出しているが(図5及び図9参照)、5個の遊技媒体収納箱131-135の全てが表示ユニット120の内部に位置しているように配置することも可能である。
装飾体130が第一位置にあるときには、装飾体130の下方の大部分(例えば、3/4以上、4/5以上)が表示ユニット120の内部に位置していればよい。
同様に、装飾体130が第二位置にある場合には、装飾体130の上方の大部分(例えば、3/4以上、4/5以上)が表示ユニット120よりも上方に位置していればよい。
【0020】
また、装飾体130の数は5に限定されるものではなく、6以上の任意の数を選択することができる。
さらに、装飾体130の内部には照明装置(図示せず)を配置することも可能である。照明装置のオン・オフは制御装置150により制御され、例えば、制御装置150は棒状体110ひいては装飾体130を上昇または下降させるときに照明装置を発光させる。
あるいは、制御装置150は装飾体130が表示ユニット120より上方に移動したときに照明装置を発光させ、表示ユニット120の内部に下降したときに消灯させることができる。
照明装置が二色の光を発するように構成し、制御装置150が装飾体130を上昇させるときには第一の色の光を、装飾体130を下降させるときには第二の色の光をそれぞれ発光させるようにすることも可能である。
【0021】
(第二の実施形態)
上記の第一の実施形態に係る表示装置100においては、装飾体130は第一位置(図5及び図9)と第二位置(図10及び図11)との間を上下動するように構成されているが、第一位置と第二位置との間において停止するように構成することも可能である。
例えば、装飾体130が第一位置にあるときには、最上位置の遊技媒体収納箱135(その内部に第二遊技媒体収納箱136が隠れている)のみが表示ユニット120の上方に露出しているが、遊技客が所定数の遊技媒体を獲得した場合には、制御装置150は遊技媒体収納箱135の直下に位置する遊技媒体収納箱134が表示ユニット120の上方に露出するようにモーター141を駆動し、遊技客がさらに所定数(通算で所定数の2倍)の遊技媒体を獲得した場合には、制御装置150は遊技媒体収納箱134の直下に位置する遊技媒体収納箱133が表示ユニット120の上方に露出するようにモーター141を駆動する。
【0022】
図12及び図13は遊技媒体収納箱133が第一位置と第二位置との間において表示ユニット120の上方に露出している状態を示す正面図及び縦断面図である。
すなわち、遊技客が所定数の遊技媒体を獲得する毎に、遊技媒体収納箱131-135が一つずつ表示ユニット120の上方に露出するように上昇する。最終的に、遊技客が所定数の4倍の遊技媒体を獲得した場合には、装飾体130は第二位置まで上昇する。
このように、遊技客が獲得した遊技媒体の数量に応じて、装飾体130を段階的に上昇させることにより、遊技客の遊技意欲を徐々に惹起させることができる。
【0023】
(第三の実施形態)
第一の実施形態に係る表示装置100においては、棒状体110は遊技台200の上面201に固定されているが、棒状体110を遊技台200に対して上下方向H(図3参照)に移動可能であるように構成することも可能である。
棒状体110を上下動させるための機構は、例えば、筒体144を上下動させる機構と同様に構成することが可能である。
棒状体110を上昇させることにより、表示ユニット120をさらに高く位置させることができるため、表示ユニット120及び装飾体130が他の遊技客の目により一層留まりやすくなり、より集客効果を期待することができる。
あるいは、棒状体110を継続的に上下動させることにより、他の遊技客の注意を引くことができる。
【0024】
(第四の実施形態)
第四の実施形態に係る表示装置100においては、棒状体110はその中心軸(棒状体110の横断面の中心を通り、棒状体110の長さ方向に延びる軸)の回りに回転可能であるように遊技台200に取り付けられており、さらに、表示装置100は棒状体110を回転させる回転装置(図示せず)を備えている。
棒状体110を回転させる回転装置としては、従来の機構を用いることができる。
棒状体110を回転させることにより、棒状体110に固定されている表示ユニット120を棒状体110の回りに回転させることができ、当該遊技台200の全周囲にいる遊技客が表示ユニット120及び装飾体130を正面から見ることができるようになる。
【0025】
あるいは、棒状体110を回転させることに代えて、表示ユニット120が棒状体110の中心軸の回りに回転可能であるように棒状体110に取り付けられ、表示ユニット120を棒状体110の中心軸の回りに回転させる回転装置を設けることも可能である。
さらに、棒状体110が遊技台200に対して上下動可能であるとともに、表示ユニット120が棒状体110の中心軸の回りに回転可能であるように構成することも可能である。
図14は、棒状体110が遊技台200に対して上下動可能であるとともに、表示ユニット120が棒状体110の中心軸の回りに回転可能である表示装置100Bの縦断面図である。
図14に示すように、遊技台200の内部には鉛直方向に延びる空洞201が形成されており、棒状体110の下端を含む一部分は空洞201の内部に位置している。
【0026】
棒状体110はフランジ170を介して鉛直方向に延びるように遊技台200に取り付けられている。フランジ170の内部には鉛直方向に延びる貫通孔171が形成されており、棒状体110は貫通孔171の内部をスライド可能であるように貫通孔171に篏合されている。すなわち、棒状体110は遊技台200に対して上下方向に可動であるように配置されている。
棒状体110は金属製であり、横断面が円形の中空の円筒形状をなしており、内壁110Aにはラック111が固定的に取り付けられている。ラック111は鉛直方向に延びており、外側を向く面には歯111Aが形成されている。
ラック111の歯111Aにはピニオン112が噛み合っている。ピニオン112はモーター113に連結されている。ピニオン112をモーター113により駆動し、ピニオン112を回転させることにより、モーター113の回転方向に応じて棒状体110は上下動する。棒状体110の上下動に伴って表示ユニット120も上下動する。
【0027】
このように、ラック111及びピニオン112が棒状体110を上下動させる棒状体駆動装置160を構成する。
連結体122の底面からはリング状の突出体123が下方に突出しており、連結体122は、突出体123が棒状体110の内壁110Aに篏合することにより、棒状体110の中心軸の回りに回転可能であるように棒状体110に支持されている。
連結体122の底面には下方に延びる棒状の縦長のギア124Aが形成されている。
ギア124Aはピニオン125と噛み合っており、ピニオン125はモーター126に連結されている。ピニオン125をモーター126により回転させることにより、連結体122(ひいては表示ユニット120)は棒状体110の中心軸の回りに回転する。
【0028】
ギア124A及びピニオン125が表示ユニット120を棒状体110の中心軸の回りに回転させる回転装置180を構成している。
連結体122が棒状体110とともに上下動するため、ギア124Aも連結体122とともに上下動する。長さが短いギアを用いると、連結体122が上昇したときにギアとピニオン125との噛み合いが外れるので、より長いギア124Aを使用することにより、連結体122ひいてはギア124Aが上昇しても、ギア124Aとピニオン125との噛み合いを維持することが可能である。
以上のように、表示装置100Bによれば、棒状体110は遊技台200に対して上下動可能であるとともに、表示ユニット120は棒状体110の中心軸の回りに回転可能である。
【符号の説明】
【0029】
100 本発明の第一の実施形態に係る表示装置
110 棒状体
120 表示ユニット
130 装飾体
140 駆動装置
150 制御装置
【要約】
【課題】パチンコ玉その他の遊技媒体の獲得数量を示す表示装置が遊技客の目に留まりやすいようにする。
【解決手段】表示装置(100)は遊技台(200)の上方に取り付けられ、表示ユニット(120)と装飾体(130)と装飾体(130)を上下動させる駆動装置とを備えている。装飾体(130)は、その下方の大部分が表示ユニット(120)の内部に位置する第一位置と、その上方の大部分が表示ユニット(120)より上に位置する第二位置との間を駆動装置により上下動する。
【選択図】図3
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図2
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