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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】縮小光学系および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/10 20060101AFI20241105BHJP
   G02B 13/00 20060101ALI20241105BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20241105BHJP
【FI】
G02B15/10
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020071689
(22)【出願日】2020-04-13
(65)【公開番号】P2021167920
(43)【公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】結城 明彦
(72)【発明者】
【氏名】下村 和也
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08903232(US,B1)
【文献】特開2018-180209(JP,A)
【文献】特開2015-041003(JP,A)
【文献】特開2000-121932(JP,A)
【文献】特開昭59-029214(JP,A)
【文献】特開昭62-138813(JP,A)
【文献】特開2019-003074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主光学系の像側に配置され、正の屈折力を有する縮小光学系であって、
前記主光学系と前記縮小光学系との合成焦点距離は、前記主光学系の焦点距離より短くなり、
前記縮小光学系は、複数の正レンズと複数の負レンズとを有し、
前記主光学系の像側に配された前記縮小光学系の横倍率をβとし、前記縮小光学系の焦点距離をfとし、前記複数の正レンズに含まれる正レンズGp1の焦点距離をfp1とし、前記正レンズGp1の屈折率をNp1とし、前記複数の負レンズに含まれる負レンズGn1のアッベ数をνn1として、
0.50<β<0.78
0.2<fp1/f<1.3
1.895<Np1<2.150
15.00<νn1<23.00
なる条件式を満足することを特徴とする縮小光学系。
【請求項2】
前記複数の負レンズに含まれる、前記負レンズGn1とは異なる負レンズGn2の焦点距離をfn2として、
0.30<|fn2/f|<1.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項に記載の縮小光学系。
【請求項3】
前記複数の負レンズに含まれる、前記負レンズGn1とは異なる負レンズGn2の屈折率をNn2として、
1.450<Nn2<1.700
なる条件式を満足することを特徴とする請求項に記載の縮小光学系。
【請求項4】
主光学系の像側に配置され、正の屈折力を有する縮小光学系であって、
前記主光学系と前記縮小光学系との合成焦点距離は、前記主光学系の焦点距離より短くなり、
前記縮小光学系は、複数の正レンズと複数の負レンズとを有し、
前記主光学系の像側に配された前記縮小光学系の横倍率をβとし、前記縮小光学系の焦点距離をfとし、前記複数の正レンズに含まれる正レンズGp1の焦点距離をfp1とし、前記正レンズGp1の屈折率をNp1とし、前記複数の正レンズに含まれる、前記正レンズGp1とは異なる正レンズGp2のアッベ数をνp2として、
0.50<β<0.78
0.2<fp1/f<1.3
1.895<Np1<2.150
40.00<νp2<60.00
なる条件式を満足することを特徴とする縮小光学系
【請求項5】
主光学系の像側に配置され、正の屈折力を有する縮小光学系であって、
前記主光学系と前記縮小光学系との合成焦点距離は、前記主光学系の焦点距離より短くなり、
前記縮小光学系は、複数の正レンズと複数の負レンズとを有し、
前記主光学系の像側に配された前記縮小光学系の横倍率をβとし、前記縮小光学系の焦点距離をfとし、前記複数の正レンズに含まれる正レンズGp1の焦点距離をfp1とし、前記正レンズGp1の屈折率をNp1とし、前記複数の正レンズの平均屈折率をNpaveとして、
0.50<β<0.78
0.2<fp1/f<1.3
1.895<Np1<2.150
1.800<Npave<2.000
なる条件式を満足することを特徴とする縮小光学系
【請求項6】
前記複数の正レンズに含まれる、前記正レンズGp1とは異なる正レンズGp2の焦点距離をfp2として、
0.30<fp2/f<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の縮小光学系。
【請求項7】
前記複数の正レンズの平均焦点距離をfpaveとして、
0.35<fpave/f<1.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の縮小光学系。
【請求項8】
請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の縮小光学系と、
前記縮小光学系の物体側に配置された主光学系と、
を有することを特徴とする光学系。
【請求項9】
請求項に記載の光学系と、
前記光学系を介して形成された像を撮る撮像素子と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
主光学系を有するレンズ装置が装着可能であり、請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の縮小光学系を含む撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縮小光学系および撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および2は、いずれも、放送用や映画用、ビデオ用、スチル用のカメラ等のための主光学系(交換レンズ)の像側に配される縮小光学系であって、主光学系と縮小光学系との合成焦点距離は、主光学系の焦点距離より短くなる縮小光学系を開示している。当該縮小光学系は、その倍率分だけ主光学系が想定しているものより小さいイメージサイズを有するカメラに装着すると、画角を変化させないことができる。また、当該縮小光学系は、その倍率分だけ主光学系のFナンバーより明るい(小さい)Fナンバーを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第8903232号明細書
【文献】特開2018-189864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の縮小光学系は、諸収差、特に像面湾曲と非点収差、の補正が不十分である。また、特許文献2の縮小光学系は、その縮小倍率が不十分であり、縮小倍率をより小さくしようとすると、収差、特に像面湾曲と非点収差、の補正が不十分になりうる。本発明は、例えば、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの側面は、主光学系の像側に配置され、正の屈折力を有する縮小光学系であって、前記主光学系と前記縮小光学系との合成焦点距離は、前記主光学系の焦点距離より短くなり、前記縮小光学系は、複数の正レンズと複数の負レンズとを有し、前記主光学系の像側に配された前記縮小光学系の横倍率をβとし、前記縮小光学系の焦点距離をfとし、前記複数の正レンズに含まれる正レンズGp1の焦点距離をfp1とし、前記正レンズGp1の屈折率をNp1とし、前記複数の負レンズに含まれる負レンズGn1のアッベ数をνn1として、
0.50<β<0.78
0.2<fp1/f<1.3
1.895<Np1<2.150
15.00<νn1<23.00
なる条件式を満足することを特徴とする縮小光学系である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、例えば、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例1に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図2図1の光学系の縦収差を示す図。
図3】実施例2に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図4図3の光学系の縦収差を示す図。
図5】実施例3に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図6図5の光学系の縦収差を示す図。
図7】実施例4に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図8図7の光学系の縦収差を示す図。
図9】実施例5に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図10図9の光学系の縦収差を示す図。
図11】実施例6に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図12図11の光学系の縦収差を示す図。
図13】実施例7に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図14図13の光学系の縦収差を示す図。
図15】実施例8に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図。
図16図15の光学系の縦収差を示す図。
図17】撮像装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、実施形態を説明するための全図を通して、原則として(断りのない限り)、同一の部材等には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】
〔実施形態〕
本実施形態に係る縮小光学系(リアワイドコンバータ)について説明する。当該縮小光学系は、主光学系(交換レンズ)の像側に配され、主光学系と縮小光学系との合成焦点距離は、主光学系の焦点距離より短くなるものである。縮小光学系は、正の屈折力を有し、複数の正レンズと複数の負レンズとを有する。主光学系の像側に配された縮小光学系の横倍率をβとし、縮小光学系の焦点距離をfとし、当該複数の正レンズに含まれる正レンズGp1の焦点距離をfp1とし、正レンズGpの屈折率をNp1とする。すると、当該縮小光学系は、
0.50<β<0.78 ・・・(1)
0.20<fp1/f<1.30・・・(2)
1.895<Np1<2.150・・・(3)
なる条件式を満足するものである。
【0010】
このように、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の正レンズと複数の負レンズとを有し、上述のようなβ(縮小倍率)を規定し、当該複数の正レンズのうちに正レンズGp1があって、当該正レンズGp1の焦点距離と材料の屈折率とを規定している。当該規定により、十分な縮小倍率を有しつつ、高い光学性能(例えば、像面湾曲や非点収差に関する性能)の点で有利な縮小光学系を提供することができる。
【0011】
ここで、条件式(1)は、主光学系の焦点距離に対する主光学系と縮小光学系との合成焦点距離の比(縮小光学系の倍率または縮小倍率ともいう)を規定している。ここで、縮小光学系の横倍率βの値は、次の計算により求めることができる。
【0012】
β=(主光学系と縮小光学系との合成焦点距離)÷(主光学系の焦点距離)
例えば、後述する第1実施例では、主光学系に縮小光学系を配してなる光学系の焦点距離(合成焦点距離)は、36.54mmであり、主光学系単体の焦点距離は51.46mmである。したがって、縮小光学系の横倍率βは、
36.54÷51.46=0.71(倍)
となる。
【0013】
上限値に関して条件式(1)が満たされないと、縮小光学系によるイメージサイズおよびFナンバーの縮小効果が不十分となる。下限値に関して条件式(1)が満たされないと、縮小光学系(全体)の正の屈折力が過度に強くなり、縮小光学系の光学性能(例えば、球面収差や像面湾曲、非点収差等)の点で不利となる。
【0014】
縮小光学系は、さらに好ましくは、
0.60<β<0.78・・・(1a)
なる条件式を満足するのがよい。また、縮小光学系は、さらに好ましくは、
0.65<β<0.78・・・(1b)
なる条件式を満足するのがよい。
【0015】
条件式(2)および(3)は、正レンズGp1の焦点距離および屈折率をそれぞれ規定している。条件式(2)および(3)を満たすことにより、縮小光学系の強い正の屈折力と、高い光学性能(例えば、像面湾曲や非点収差の補正)とを両立できる。
【0016】
上限値に関して条件式(2)が満たされないと、正レンズGp1の正の屈折力が弱くなり、縮小光学系の正の屈折力が過度に弱くなり、イメージサイズおよびFナンバーの縮小効果が不十分となる。下限値に関して条件式(2)が満たされないと、正レンズGp1の正の屈折力が過度に強くなり、高い光学性能(例えば、像面湾曲や非点収差の補正)の点で不利となる。
【0017】
上限値に関して条件式(3)が満たされないと、実在する硝材では、正レンズGp1の分散が過度に高くなり、正レンズGp1で発生する軸上色収差の補正が不十分となる。下限値に関して条件式(3)が満たされないと、正レンズGp1の屈折率が過度に低くなり、高い光学性能(例えば、像面湾曲や非点収差の補正)の点で不利となる。
【0018】
縮小光学系は、さらに好ましくは、
0.23<fp1/f<1.25・・・(2a)
1.900<Np1<2.100・・・(3a)
なる条件式を満足するのがよい。また、縮小光学系は、さらに好ましくは、
0.24<fp1/f<1.25・・・(2b)
1.900<Np1<2.000・・・(3b)
なる条件式を満足するのがよい。
【0019】
また、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の負レンズのうちに負レンズGn1があって、負レンズGn1のアッベ数をνn1として、
15.00<νn1<23.00・・・(4)
なる条件式を満足するのが好ましい。条件式(4)を満たすことにより、高い光学性能(倍率色収差の補正)の点で有利な縮小光学系を提供することができる。
【0020】
上限値に関して条件式(4)が満たされないと、実在する硝材では、g線に関する部分分散比が過度に大きくなり、g線に関する倍率色収差の2次スペクトルの補正が不十分となる。下限値に関して条件式(4)が満たされないと、分散が過度に高くなり、負レンズGn1で倍率色収差の1次の色消しを行った場合に、負レンズGn1の屈折力が過度に強くなり、非点収差の補正が不十分となる。
【0021】
また、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の負レンズのうちに負レンズGn1とは異なる負レンズGn2があって、負レンズGn2の焦点距離および屈折率をそれぞれfn2およびNn2として、
0.30<|fn2/f|<1.00・・・(5)
1.450<Nn2<1.700 ・・・(6)
なる条件式を満足するのがよい。条件式(5)を満たすことにより、正レンズGp1によるペッツバール和におけるプラスの成分を相殺し、高い光学性能(像面湾曲の補正)の点で有利な縮小光学系を提供することができる。
【0022】
上限値に関して条件式(5)が満たされないと、負レンズGn2の屈折力が過度に弱くなり、ペッツバール和の低減効果が小さくなり、像面湾曲および非点収差の補正の点で不利となる。下限値に関して条件式(5)が下限を超えると、負レンズGn2の屈折力が過度に強くなり、負レンズGn2によりオーバー方向に生じる球面収差の補正の点で不利となる。
【0023】
上限値に関して条件式(6)が満たされないと、負レンズGn2の屈折率が過度に高くなり、ペッツバール和の低減効果が小さくなり、像面湾曲および非点収差の補正の点で不利となる。下限値に関して条件式(6)が満たされないと、負レンズGn2の屈折率が過度に低くなり、条件式(5)を満足する負レンズGn2の屈折力を得ようとすると、負レンズGn2の曲率が過度に大きくなり、オーバー方向に生じる球面収差の補正の点で不利となる。
【0024】
また、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の正レンズのうちに正レンズGp1とは異なる正レンズGp2があって、正レンズGp2の焦点距離およびアッベ数をそれぞれfp2およびνp2として、
0.30<fp2/f<0.80・・・(7)
40.00<νp2<60.00・・・(8)
なる条件式を満足するのが好ましい。条件式(2)および(3)に加えて条件式(7)および(8)を満たすことにより、縮小光学系の正の屈折力を正レンズGp1と正レンズGp2との間で分担することにより、高い光学性能(軸上色収差の補正)の点で有利な縮小光学系を提供することができる。
【0025】
上限値に関して条件式(7)が満たされないと、正レンズGp2の正の屈折力の分担が過度に少なくなり、軸上色収差の補正が不十分となる。下限値に関して条件式(7)が満たされないと、正レンズGp2の正の屈折力の分担が過度に多くなり、正レンズGp2で発生する球面収差および非点収差の補正が不十分となる。
【0026】
上限値に関して条件式(8)が満たされないと、実在する硝材では、屈折率が過度に低くなり、正レンズGp2で発生する球面収差および非点収差の補正が不十分となる。下限値に関して条件式(8)が満たされないと、正レンズGp2の分散が過度に高くなり、軸上色収差の補正が不十分となる。
【0027】
また、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の正レンズの平均焦点距離をfpaveとして、
0.35<fpave/f<1.00・・・(9)
なる条件式を満足するのが好ましい。
【0028】
上限値に関して条件式(9)が満たされないと、縮小光学系の正の屈折力が過度に弱くなり、縮小光学系によるイメージサイズおよびFナンバーの縮小効果が不十分となる。下限値に関して条件式(9)が満たされないと、複数の正レンズの1つ当たりの屈折力が過度に強くなり、像面湾曲や非点収差の補正に不利となる。
【0029】
また、本実施形態に係る縮小光学系は、複数の正レンズの平均屈折率をNpaveとして、
1.800<Npave<2.000・・・(10)
なる条件式を満足するのが好ましい。
【0030】
上限値に関して条件式(10)が満たされないと、実在する硝材では、複数の正レンズの1つ当たりの分散が過度に高くなり、当該複数の正レンズで発生する軸上色収差の補正が不十分となる。下限値に関して条件式(10)が満たされないと、当該複数の正レンズの屈折率が過度に低くなり、当該複数の正レンズで発生する像面湾曲や非点収差の補正が不十分となる。
【0031】
さらに、本実施形態によれば、以上のような縮小光学系と、当該縮小光学系を介して形成された像を撮る撮像素子と、を有する撮像装置を構成することができる。または、以上のような縮小光学系を含む撮像装置本体を有する撮像装置を構成することができる。よって本実施形態によれば、以上に説明した縮小光学系の利点を享受した撮像装置を実現できる。ここで、本実施形態に係る縮小光学系Grを含む撮像装置の構成例について説明する。図17は、撮像装置の構成例を示す図である。同図において、撮像装置1は、例えば、主光学系Gmと縮小光学系Grとを含む光学系2を有する、所謂レンズ交換式の撮像装置としうる。当該撮像装置は、所謂ミラーレスカメラとしうる。光学系2は、主光学系Gmの像側に縮小光学系Grが装着されてなる。撮像装置1において、光学系2は、不図示の物体(被写体)からの光により、不図示の光学ローパスフィルタを介して撮像装置本体5内に配された撮像素子3の撮像面上に像(被写体像)を形成する。撮像素子3は、当該像を撮り(撮像または光電変換し)、画像データを生成する。当該画像データは、撮像装置1(撮像装置本体5)に含まれる表示部4(画像表示部、例えば、電子ビューファインダ)に表示される。撮像装置の使用者は、表示部4を介して被写体を観察することができる。使用者によって撮像開始部材(例えばレリーズボタン)が操作されると、撮像素子3を介して得られた画像データが、例えば撮像装置本体5内の記憶部(メモリ)に記憶される。このようにして、使用者は、撮像装置1により被写体を撮像することができる。本実施形態によれば、高い光学性能の点で有利な縮小光学系Grを有する撮像装置1を提供することができる。本実施形態に係る撮像装置は、所謂ミラーレスカメラに限定されず、撮像装置本体5にクイックリターンミラーを有し、ファインダー光学系を介して被写体像を観察できる一眼レフカメラとしうる。また、本実施形態に係る撮像装置は、ビデオ用や映画用、放送用のカメラとしうる。本実施形態によれば、例えば、以上に説明した縮小光学系の利点を享受した撮像装置を提供することができる。
【0032】
以下、本実施形態に係る実施例1(数値実施例1)ないし実施例8(数値実施例8)について説明する。ここで、各数値実施例に係る数値の詳細を示す。各数値実施例において、rは、各面の曲率半径とし、dは、各面間隔とし、ndまたはNdは、フラウンホーファー線のd線に関する1気圧での絶対屈折率とし、νdは、アッベ数とする。BFは、バックフォーカス(空気換算長)である。フラウンホーファー線のg線、F線、d線およびC線に関する屈折率をそれぞれNg、NF、NdおよびNCとして、アッベ数νdは、その定義は一般的に用いられているものと同様であり、すなわち、次のように表される。
【0033】
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
非球面の形状は、光軸の方向にX軸をとり、光軸の方向とは直交する方向にH軸をとり、光の進行方向を正として表す。Rを近軸曲率半径とし、kを円錐定数とし、A4、A6、A8、A10およびA12をそれぞれ非球面係数として、非球面の形状(参照球面からのずれ量)は、次式で表される。なお、「e-Z」は「×10-Z」を意味する。
【0034】
【数1】
〔実施例1〕
図1は、実施例1(数値実施例1に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。同図において、Gmは、主光学系を示し、Grは、縮小学系を示す。主光学系Gmは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、レンズLm1ないしレンズLm8の8つのレンズから成っている。開口絞りSpは、レンズLm3とレンズLm4との間に配されている。なお、主光学系Gmは、後述する各実施例において共通である。Iは、像面を示し、Iには、主光学系Gmと縮小光学系Grとを介して形成された像を撮る(光電変換する)撮像素子(光電変換素子)の受光面や、当該像により感光するフィルムの受光面が配される。縮小光学系Grの最も像側のレンズ面と像面Iとの間には、オプティカル・ローパス・フィルターなどの光学部材FLが配されている。
【0035】
図2は、図1の光学系の縦収差を示す図である。同図において、球面収差における実線および破線は、それぞれd線およびg線に対応している。非点収差における破線および実線は、それぞれメリディオナル像面およびサジタル像面に対応している。倍率色収差における破線は、g線に対応している。ωは、半画角を、Fnoは、Fナンバーを示す。縦収差を示す図における横軸のフルスケールは、球面収差では±0.400mm、非点収差では±0.400mm、歪曲では±5.000%、倍率色収差では±0.100mmとしている。
【0036】
本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、正レンズGp11と、負レンズGn2と正レンズGp12とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、正レンズGp2との5つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0037】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0038】
〔数値実施例1〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 50.909 3.53 2.00100 29.1
18 206.169 1.96
19 -106.066 1.20 1.62004 36.3
20 26.641 7.00 2.00100 29.1
21 172.336 0.17
22 94.213 1.15 1.94594 18.0
23 25.510 3.53
24 80.745 4.59 1.69680 55.5
25 -63.832 7.08
26 ∞ 2.50 1.54430 69.9
27 ∞ 2.00
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 36.54
Fナンバー 1.03
画角 22.05
レンズ全長 91.95
BF 2.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 83.27
〔実施例2〕
図3は、実施例2(数値実施例2に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図4は、図3の光学系の縦収差を示す図である。本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、正レンズGp11と、負レンズGn2と正レンズGp12と負レンズGn1とを互いに接合してなる接合レンズと、正レンズGp2との5つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0039】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0040】
〔数値実施例2〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 47.832 4.27 1.95375 32.3
18 1940.867 1.20
19 -118.503 1.00 1.74951 35.3
20 21.634 8.19 1.95375 32.3
21 100.856 1.00 1.89286 20.4
22 25.910 3.42
23 80.683 4.62 1.72916 54.7
24 -55.811 7.00
25 ∞ 2.50 1.51633 64.1
26 ∞ 2.04
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 36.54
Fナンバー 1.03
画角 22.05
像高 14.80
レンズ全長 92.47
BF 2.04

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 82.55
〔実施例3〕
図5は、実施例3(数値実施例3に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図6は、図5の光学系の縦収差を示す図である。
【0041】
本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、以下のレンズから成る。すなわち、正レンズGp11と、負レンズGn2と正レンズGp12とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、負レンズと正レンズGp2とを互いに接合してなる接合レンズとの6つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0042】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0043】
〔数値実施例3〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 46.285 3.75 2.00100 29.1
18 168.332 1.34
19 -365.708 1.20 1.70154 41.2
20 27.525 5.46 1.91650 31.6
21 87.039 0.18
22 59.557 1.15 1.94594 18.0
23 27.818 3.83
24 176.644 1.20 1.85478 24.8
25 67.243 5.89 1.69680 55.5
26 -77.318 8.00
27 ∞ 2.50 1.51633 64.1
28 ∞ 2.16
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

各種データ

焦点距離 40.14
Fナンバー 1.13
画角 20.24
レンズ全長 93.90
BF 2.16

d16 2.64
d28 2.16

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 142.77
〔実施例4〕
図7は、実施例4(数値実施例4に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図8は、図7の光学系の縦収差を示す図である。
【0044】
本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、正レンズGp11と、負レンズGn2と正レンズGp12とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、正レンズGp2との5つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0045】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0046】
〔数値実施例4〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 62.121 3.51 1.90043 37.4
18 -4465.572 2.00
19 -66.735 0.90 1.59270 35.3
20 24.721 8.32 2.05090 26.9
21 -7017.427 0.32
22 -793.922 0.90 1.94594 18.0
23 26.876 2.90
24 62.445 5.25 1.88300 40.8
25 -58.236 6.00
26 ∞ 2.50 1.51633 64.1
27 ∞ 2.08
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 33.45
Fナンバー 0.94
画角 22.42
レンズ全長 91.91
BF 2.08

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 51.46
2 17 54.69
〔実施例5〕
図9は、実施例5(数値実施例5に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図10は、図9の光学系の縦収差を示す図である。本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、以下のレンズから成る。すなわち、負レンズと正レンズGp11とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn2と正レンズGp12とを接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、正レンズGp2と負レンズとを接合してなる接合レンズとの7つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0047】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0048】
〔数値実施例5〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 63.198 1.00 1.48749 70.2
18 43.080 4.44 2.00100 29.1
19 253.678 1.53
20 -138.197 1.00 1.69895 30.1
21 26.572 6.08 2.00100 29.1
22 104.760 0.24
23 70.696 1.00 1.94594 18.0
24 28.124 3.58
25 140.240 4.71 1.76385 48.5
26 -46.751 1.00 1.85478 24.8
27 -63.583 7.00
28 ∞ 2.50 1.51633 64.1
29 ∞ 2.10
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 37.57
Fナンバー 1.06
画角 21.50
レンズ全長 93.41
BF 2.10

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 91.00
〔実施例6〕
図11は、実施例6(数値実施例6に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図12は、図11の光学系の縦収差を示す図である。本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、正レンズGp11と、負レンズGn2と正レンズGp12と負レンズGn1とを互いに接合してなる接合レンズと、正レンズGp2との5つのレンズから成る。ここで、上述の正レンズGp1に相当するのは、正レンズGp11と正レンズGp12とである。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、球面収差および像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0049】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0050】
〔数値実施例6〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.64
17 57.454 3.46 1.90525 35.0
18 801.829 2.62
19 -80.235 1.00 1.59270 35.3
20 25.297 6.78 2.05090 26.9
21 130.809 1.00 1.92286 18.9
22 26.170 3.64
23 84.911 4.86 1.72916 54.7
24 -54.246 7.00
25 ∞ 2.50 1.51633 64.1
26 ∞ 2.09
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

各種データ

焦点距離 36.54
Fナンバー 1.03
画角 22.05
レンズ全長 92.19
BF 2.09

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 51.46
2 17 76.35
〔実施例7〕
図13は、実施例7(数値実施例7に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図14は、図13の光学系の縦収差を示す図である。本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、正レンズと、負レンズGn2と正レンズGp1とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、正レンズGp2との5つのレンズから成る。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、像面湾曲の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0051】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0052】
〔数値実施例7〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 2.00
17 58.301 2.83 1.88300 40.8
18 165.148 2.10
19 -119.174 1.45 1.51633 64.1
20 30.119 6.71 1.90043 37.4
21 -1223.055 0.92
22 -5261.247 1.15 1.85896 22.7
23 29.490 2.77
24 84.265 4.75 1.61772 49.8
25 -70.633 10.59
26 ∞ 2.50 1.54430 69.9
27 ∞ 1.00
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 40.10
Fナンバー 1.17
画角 20.26
レンズ全長 93.36
BF 1.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 133.34
〔実施例8〕
図15は、実施例8(数値実施例8に対応)に係る縮小光学系を無限遠に合焦している主光学系に装着してなる光学系の断面図である。図16は、図15の光学系の縦収差を示す図である。本実施例に係る縮小光学系Grは、光軸に沿って物体側から像側へ順に、負レンズと、正レンズGp1と負レンズGn2とを互いに接合してなる接合レンズと、負レンズGn1と、正レンズGp2との5つのレンズから成る。縮小光学系は、3つの正レンズにより縮小光学系における正の屈折力を分担することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、負の屈折力の強い負レンズGn2を配することにより、像面湾曲および非点収差の補正に有利な構成となっている。また、硝材の分散が高い負レンズGn1を配することにより、倍率色収差の1次の色消しに有利な構成となっている。
【0053】
本実施例における条件式(1)ないし条件式(10)に係る値を表1に示す。本実施例は、条件式(1)ないし条件式(10)をすべて満足し、高い光学性能の点で有利な縮小光学系を提供することができる。本実施例に係る縮小光学系は、条件式(1)ないし条件式(3)を満足することは必須であるが、条件式(4)ないし条件式(10)を満足することは任意としうる。なお、条件式(4)ないし条件式(10)のうち少なくとも1つをさらに満足することにより、高い光学性能の点でさらに有利な縮小光学系を提供することができる。
【0054】
〔数値実施例8〕
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 80.741 3.92 1.77250 49.6
2 -851.470 0.15
3 28.940 6.73 1.83481 42.7
4 53.453 1.56
5 81.904 3.28 1.72047 34.7
6 18.258 7.54
7(絞り) ∞ 5.08
8 -27.317 1.39 1.73800 32.3
9 29.595 8.79 1.88100 40.1
10 -31.996 2.12
11 -21.263 2.52 1.72047 34.7
12 -82.521 0.15
13 723.827 7.10 1.59522 67.7
14 -28.930 0.15
15* 625.332 4.12 1.77250 49.5
16 -56.842 4.00
17 -142.009 1.20 1.59270 35.3
18 808.621 0.15
19 31.125 7.43 2.00100 29.1
20 -399.042 1.00 1.58144 40.8
21 44.405 2.44
22 223.655 1.40 1.89286 20.4
23 23.104 2.21
24 32.237 6.07 1.75500 52.3
25 -203.443 7.77
26 ∞ 2.50 1.54430 69.9
27 ∞ 1.00
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A4=-2.77448e-006 A6=-3.60131e-010 A8=-1.23803e-011
A10= 4.76619e-014 A12=-6.88926e-017

焦点距離 36.57
Fナンバー 1.07
画角 22.03
レンズ全長 91.76
BF 1.00

d16 4.00
d27 1.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
Gm 1 51.46
Gr 17 89.44
なお、本実施形態に係る縮小光学系Grを構成するレンズ面は、平面または非球面であってもよい。当該レンズ面が非球面である場合、当該非球面は、研削加工による非球面や、ガラス成型による非球面、ガラス表面での樹脂成型による複合型非球面のうちのいずれの非球面としてもよい。また、当該レンズ面は、回折面としてもよい。また、レンズは、屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)やプラスティックレンズとしてもよい。また、当該レンズ面は、広い波長域に関して高い透過率を有する反射防止膜を有していてもよい。その場合、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの像を形成することができる。
【0055】
【表1】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
Gr 縮小光学系

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17