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特許7581101端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラム
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  • 特許-端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20241105BHJP
   G06F 9/445 20180101ALI20241105BHJP
【FI】
G06Q50/40
G06F9/445
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021047454
(22)【出願日】2021-03-22
(65)【公開番号】P2022146474
(43)【公開日】2022-10-05
【審査請求日】2023-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 慶光
【審査官】前田 侑香
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-216987(JP,A)
【文献】特開2015-185099(JP,A)
【文献】特開2002-269605(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110109582(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 9/445
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作を受け付ける操作パネルと、
駅務を行う場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶する記憶部と、
前記場所ごとに設置され当該場所に固有の識別情報を含む電波を放射するビーコンから放射された前記電波を受信する受信部と、
前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報に対応するソフトウェアモジュールを前記記憶部から読み出す読み出し部と、
前記読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、前記操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成する環境形成部とを具備する、端末装置。
【請求項2】
ユーザによる操作を受け付ける操作パネルと、
駅務を行う場所ごとに設置され当該場所に固有の識別情報を含む電波を放射するビーコンから放射された前記電波を受信する受信部と、
前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶するサーバ装置から、前記位置情報に対応するソフトウェアモジュールを読み出す読み出し部と、
前記読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、前記操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成する環境形成部とを具備する、端末装置。
【請求項3】
前記ユーザによるログイン操作を受け付けるログイン処理部をさらに具備し、
前記ログイン処理部は、前記位置情報を取得できた場合に限り前記操作環境へのアクセスを許容する、請求項1または2に記載の端末装置。
【請求項4】
駅務を行う場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶する記憶部を備えるサーバ装置と、
ユーザによる操作を受け付ける操作パネルを備える端末装置と、
前記場所ごとに設置され当該場所に固有の識別情報を含む電波を放射するビーコンとを具備し、
前記端末装置は、
前記ビーコンから放射された前記電波を受信する受信部と、
前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報に対応するソフトウェアモジュールを前記サーバ装置から読み出す読み出し部と、
前記読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、前記操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成する環境形成部とを具備する、駅務システム。
【請求項5】
ユーザによる操作を受け付ける操作パネルと、駅務を行う場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶する記憶部と、前記場所ごとに設置され当該場所に固有の識別情報を含む電波を放射するビーコンから放射された前記電波を受信する受信部と、前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得する位置情報取得部とを備える端末装置が、前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得することと、
前記端末装置が、前記位置情報に対応するソフトウェアモジュールを前記記憶部から読み出すことと、
前記端末装置が、前記読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、前記操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成することとを具備する、駅務処理方法。
【請求項6】
ユーザによる操作を受け付ける操作パネルと、駅務を行う場所ごとに設置され当該場所に固有の識別情報を含む電波を放射するビーコンから放射された前記電波を受信する受信部と、前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得する位置情報取得部とを備える端末装置が、前記受信された電波の前記識別情報から位置情報を取得することと、
前記端末装置が、前記場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶するサーバ装置から、前記位置情報に対応するソフトウェアモジュールを読み出すことと、
前記端末装置が、前記読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、前記操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成することとを具備する、駅務処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の端末装置として機能させるための命令を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駅務システムは、自動改札機、発券機あるいは精算機などの現場機器と、駅員の執務室に据え置かれるパーソナルコンピュータ(以下、端末PCと表記する)とを備える。駅員は、端末PCを操作して現場機器の設定や各種の制御を行う。
ところで、端末PCは、各駅や鉄道会社の本社などの拠点ごとに設置する必要があるので、導入にかかる費用が高くなりがちであった。また、端末PCにはその用途に応じて、それぞれに別のプログラムをインストールする必要があった。さらに、端末PCが故障した際には、別途用意されている保守用のPCに、必要なプログラムを改めてインストールする必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-46780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の事情を鑑み、将来の駅務システムでは鉄道会社の本社や駅に設置される端末PCに代えて、タブレットやスマートフォンなどの携帯型端末装置が用いられるようになると予想される。そのような形態を見越した、新たな技術を開発する必要がある。
【0005】
そこで、目的は、携帯型端末装置との親和性を高めた端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、端末装置は、ユーザによる操作を受け付ける操作パネルと、記憶部、位置情報取得部、読み出し部、および、環境形成部を具備する。記憶部は、駅務を行う場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュールを記憶する。位置情報取得部は、位置情報を取得する。読み出し部は、位置情報に対応するソフトウェアモジュールを記憶部から読み出す。環境形成部は、読み出されたソフトウェアモジュールを実行して、操作パネルを用いた駅務の操作環境を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係わる駅務システムの一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係わる端末装置3の一例を示す機能ブロック図である。
図3図3は、プロセッサ31の機能と、記憶部34およびRAM33の記憶内容の一例を示すブロック図である。
図4図4は、記憶部34のソフトウェアモジュール群34bの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係わる端末装置3の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、端末装置3のタッチパネル36に表示されるログインダイアログの一例を示す図である。
図7図7は、場所により業務内容が変化することを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、実施形態に係わる駅務システムの一例を示す図である。この駅務システムは、各駅に形成される構内システムと、各駅の構内システムからネットワーク6経由でアクセス可能なサーバ装置1とを備える。
【0009】
構内システムは、それぞれの駅を統括するサーバ4と、ビーコン2とを備える。ビーコン2は、駅員により操作される端末装置3と無線通信する。端末装置3とビーコン2との間の通信方式は、例えば、ブルートゥース(登録商標)に代表される省電力型の近距離無線通信方式、あるいは、無線LANなどの通信規格で規定される通信方式を利用できる。
【0010】
ビーコン2は、例えば駅であったり、駅のコーナであったり、あるいは鉄道事業者の本社などの、駅務を行う場所ごとに設置される。そして、ビーコン2は、設置された場所に固有の識別情報(ID:IDentification)を含む電波を放射する。
【0011】
サーバ4およびビーコン2は、構内LAN(Local Area Network)に接続される。構内LANは、ファイヤーウォール(FW)5を介してネットワーク6に接続される。さらに、端末装置3は、ビーコン2を介して構内LANに接続することができる。従って端末装置3は、駅構内のサーバ4、および、上位のサーバ装置1の双方にアクセスすることが可能である。
【0012】
ここで、図1の点線で囲った部分に示されるように、端末装置3は、複数のビーコン2のうち同時に一つだけのビーコンと接続する。各ビーコン2のIDと対応付けることにより、端末装置3の場所を特定することができる。
【0013】
図2は、実施形態に係わる端末装置3の一例を示す機能ブロック図である。端末装置3は、例えば、タブレットやスマートフォン等に代表される、携帯型の端末装置である。端末装置3は、プロセッサ31、ROM32、RAM33、記憶部34、ビーコン通信部35、タッチパネル36、および、音声部37を備える。このほか、バッテリ、電池、あるいは受信した電波などから駆動電力を生成する電源回路(図示せず)なども、端末装置3は備える。
【0014】
プロセッサ31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、あるいはMPU(Micro Processing Unit)などの演算デバイスである。
ROM32は、不揮発性のメモリであり、プログラムメモリとして機能する。ROM32は、プロセッサ31が実行するプログラムや制御データなどを記憶する。
RAM33は、一時的にデータを保持するワーキングメモリとして機能する。RAM33は、プログラムをロードしたり、プロセッサ41が処理中のデータを保持したりする。RAM33は、通信データなどを一時的に保持するバッファメモリとしても機能する。
記憶部34は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリである。
【0015】
プロセッサ31、ROM32およびRAM33は、端末装置3をコンピュータとして機能させる。プロセッサ31は、ROM32または記憶部34に記憶されたプログラムやデータをRAMに読み込み、実行することで実施形態に係わる処理機能を実現する。必要なプログラムやデータを、サーバ4またはサーバ装置1からダウンロードすることもできる。
【0016】
ビーコン通信部35は、ビーコン2と無線通信するための通信ユニットである。ビーコン通信部35は、ビーコン2から放射された電波を受信する受信部である。ビーコン通信部35は、ビーコン2からの電波を受信し、また、ビーコン2が受信可能な電波を発信する。
【0017】
タッチパネル36は、タップやスライドなどの操作が可能な操作パネルであり、例えば静電容量型の液晶ディスプレイである。タッチパネル36は、駅員用の画像、あるいはGUI(Graphical User Interface)フォームなどを表示して、ユーザ(駅員)による操作を受け付ける。音声部37は、駅構内放送や車両接近アラーム、発進ベル音などの音声を出力する。
【0018】
図3は、プロセッサ31の機能と、記憶部34およびRAM33の記憶内容の一例を示すブロック図である。
記憶部34は、OS(Operation Ssystem)や駅務ソフトウェア等の共通プログラム34aと、駅務を行う場所ごとに対応付けられた複数のソフトウェアモジュール(ソフトウェアモジュール群34b)とを記憶する。共通プログラム34aはRAM33に読み込まれ(共通プログラム33a)、プロセッサ31により実行される。また、ソフトウェアモジュール群34bに含まれるソフトウェアモジュール(モジュール)の一部もRAM33に読み込まれ(個別モジュール33b)、プロセッサ31により実行される。
【0019】
図4は、記憶部34のソフトウェアモジュール群34bの一例を示す図である。ソフトウェアモジュール群34bは、複数のモジュール(モジュールaaa,モジュールbbb,モジュールccc,…)を含む。各モジュールは、それぞれ駅務を行う場所ごとに対応付けられる。駅務を行う場所とは、例えばAAA駅の南口コーナ、北口コーナ、BBB駅の東口コーナ、西口コーナ、…等、あるいは、鉄道会社の本社のように、駅員が拠点として駐在する場所である。つまり駅務を行う場所とは、ビーコン2が設置されていて、端末装置3が運ばれる可能性のある場所である。
【0020】
各モジュールは、共通プログラム33a(図3)と組み合わせて実行されることにより、モジュールごとに特有の機能を提供する。例えば、拠点ごとのGUI画面のデータや、自動改札機の個数、設定データ等、あるいは拠点ごとに固有のソフトウェアライブラリ等を、各モジュールは含む。モジュールが共通プログラム33aと組み合わせて実行されることにより、場所ごとに固有の駅務アプリケーションが提供される。
【0021】
例えば、共通プログラム33aがブラウザアプリであれば、モジュールは、ブラウザに読み込まれるジャバスクリプト(*.js)であって良い。もちろんこれは一例であり、モジュールは、基本ソフトにダイナミックリンクされるライブラリなどの形態もとることができる。このように、モジュールは多様な形式で実装することができる。
【0022】
図3に戻って説明を続ける。プロセッサ31は、実施形態に係わる処理機能として、位置情報取得部31aと、読み出し部31bと、環境形成部31cと、ログイン処理部31dと、個別処理部31eとを備える。
【0023】
位置情報取得部31aは、自装置の位置情報を取得する。すなわち位置情報取得部31aは、例えば、ビーコン通信部35で受信された電波からこの電波の送信元ビーコンの識別情報(ID)を解読し、その結果に基づいて自らの位置情報を取得する。
【0024】
読み出し部31bは、位置情報取得部31aにより取得された位置情報に対応するソフトウェアモジュールを、記憶部34から読み出す。読み出されたモジュールは、共通プログラム33aと同様にRAM33に読み込まれ、個別モジュール33bとして記憶される。
【0025】
環境形成部31cは、読み出し部31bにより読み出された個別モジュール33bを共通プログラム33aと組み合わせて実行することにより、タッチパネル36を用いた駅務の操作環境を形成する。
【0026】
ログイン処理部31dは、駅員(ユーザ)による、タッチパネル36を用いたログイン操作を受け付ける。なお、ログインNGであれば、読み出し部31bは、そもそもソフトウェアモジュールの読み込みを行わない。あるいは、その時点でソフトウェアモジュールが取得されていたとしても、ログインNGになれば、そのソフトウェアモジュールは破棄される。次に、上記構成における作用を説明する。
【0027】
図5は、実施形態に係わる端末装置3の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5において、端末装置3は、ビーコン2からの電波の到来を待ち受ける(ステップS2)。いずれかのビーコンの電波を捕捉すると(ステップS1でYes)、端末装置3は、捕捉した電波からビーコンのIDを取得し、当該IDに対応付けられた自らの位置情報を取得する(ステップS2)。位置情報の取得が失敗すると(ステップS3でNG)、処理手順はステップS1に戻る。
【0028】
位置情報の取得が成功すると(ステップS3でOK)、端末装置3はログインダイアログを表示してユーザ(駅員)のログイン操作を促す。
図6は、端末装置3のタッチパネル36に表示されるログインダイアログの一例を示す図である。例えば「ユーザ名とパスワードを入力して、ログインボタンをタップしてください。」というメッセージとともに、現在の位置情報が表示される。図6においては、(AAA駅:南口コーナ)という位置情報が表示され、ビーコンシグナルからの位置情報の読み取りが成功したことが示される。
【0029】
必要な情報が入力されたのちログインボタンがタップされると、端末装置3は認証処理を行い(ステップS5)、認証NGであればNG終了してログインが拒絶される。一方、認証OKであれば、端末装置3は、ステップS2で取得された位置情報に対応するソフトウェアモジュールを特定し(ステップS7)、RAM33に読み込む(ステップS8)。そうして、端末装置3のタッチパネル36に、現在位置(図6においてはAAA駅の南口コーナ)に固有のGUIが表示され(ステップS9)、駅員による駅務操作が開始される。
【0030】
図7は、場所により業務内容が変化することを説明するための図である。駅においては、端末装置3のタッチパッドに駅画面が表示され、改札機、券売機などの駅務端末を操作するためのGUI環境が形成される。この画面を用いて、例えば、駅務機器への締切処理やマスタデータの配信などの、駅に特有の処理が実施される。一方、本社においては、例えば帳票出力などの、本社に特有の機能が実現される。
【0031】
このように、場所が変わっても、同じ端末装置3を用いてその場所ごとの駅務処理を実施することが可能になる。
【0032】
以上説明したようにこの実施形態では、駅務の対象となる場所(本社、各駅、駅のコーナなど)に、ID情報を含む電波を放射するビーコンを設置する。駅員は、ビーコン受信機能を備える端末装置を携帯する。端末装置がビーコンシグナルを捕捉すると、IDを解読して位置情報を取得する。一方、各場所ごとに対応付けられたソフトウェアモジュールを、端末装置は記憶しており、位置情報の特定に成功すると、ログイン認証を経て、場所に特有のソフトウェアモジュールを読み込んで実行するようにした。
【0033】
例えば、本社で端末装置にログインした場合、端末装置は本社の位置情報を取得して、本社用の操作画面を表示する。また、駅で端末装置にログインした場合、端末装置はその駅の位置情報を取得して、その駅用の操作画面を表示する。つまり、端末装置を操作する場所によって操作画面の表示を変更することができる。
【0034】
ここで、端末装置のログイン操作の際に、位置情報が無い場合には、操作画面を表示しない。これにより不正なログイン操作を防止して、セキュリティを担保することができる。
携帯型の端末装置を導入することで、従来のように据え置き型の端末PCを設置せずともよくなる。これにより、例えば無人駅には端末装置を持参して対応する等で端末装置の必要数量を最適化し、コスト削減を促すことができる。
【0035】
また、位置情報が自動で取得され、必要なソフトウェアが自動的に読み込まれるので、場所を移動するたびに新たなアプリケーションをインストールするといった手間を省くことができる。ひいては、将来のシステム改変にも柔軟に対応することが可能になる。
【0036】
これらのことから、実施形態によれば、携帯型端末装置との親和性を高めた端末装置、駅務システム、駅務処理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
【0037】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば実施形態では、ソフトウェアモジュール群34bを端末装置3に記憶させるようにした。この形態に代えて、ソフトウェアモジュール群を外部のサーバ(サーバ装置1など)に保持させ、必要なモジュールを端末装置にダウンロードしても良い。例えば、ブラウザ上にGUI画面を形成し、必要なモジュールをHTTP REQUEST形式で取得するようにすれば、このような形態も容易に実現可能である。
【0038】
実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1…サーバ装置、2…ビーコン、3…端末装置、4…サーバ、5…ファイヤーウォール、6…ネットワーク、31…プロセッサ、31a…位置情報取得部、31b…読み出し部、31c…環境形成部、31d…ログイン処理部、31e…個別処理部、32…ROM、33…RAM、33a…共通プログラム、33b…個別モジュール、34…記憶部、34a…共通プログラム、34b…ソフトウェアモジュール群、35…ビーコン通信部、36…タッチパネル、37…音声部、41…プロセッサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7