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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 29/00 20060101AFI20241105BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
F25D29/00 Z
F25D23/00 307
F25D23/00 301G
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021149055
(22)【出願日】2021-09-14
(65)【公開番号】P2023042006
(43)【公開日】2023-03-27
【審査請求日】2023-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】三井 賀貴
(72)【発明者】
【氏名】草野 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 貴史
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩俊
(72)【発明者】
【氏名】塩野 謙治
(72)【発明者】
【氏名】安藤 弘晃
(72)【発明者】
【氏名】森野 厚司
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-042626(JP,A)
【文献】登録実用新案第3128814(JP,U)
【文献】特開2009-113784(JP,A)
【文献】特開2016-014484(JP,A)
【文献】実開昭50-080319(JP,U)
【文献】実開昭50-055839(JP,U)
【文献】実開昭52-027671(JP,U)
【文献】特開2019-119579(JP,A)
【文献】特開2004-169987(JP,A)
【文献】特開2015-135206(JP,A)
【文献】特開2009-178070(JP,A)
【文献】特開2004-091827(JP,A)
【文献】特開2000-266827(JP,A)
【文献】特開2006-071254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 29/00
F25D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側に開口を有する貯蔵室を形成する冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の外部に備えられ、前記貯蔵室を撮像するとともに前記冷蔵庫本体の前縁よりも前方に配置可能なカメラを備えるカメラユニットと、
前記冷蔵庫本体の外面に固定された第1ベース部材と、
前記第1ベース部材に対し、前記冷蔵庫本体の前後方向に複数箇所で固定された第2ベース部材と、
前記冷蔵庫本体内に設けられ、前記外面に対向する板状断熱材としての真空断熱材と、
を備え、
前記カメラユニットは、前記第1ベース部材及び前記第2ベース部材により構成される支持部材に支持され、
前記第1ベース部材は、前記冷蔵庫本体の外面を貫通する構造を使って前記板状断熱材の前端よりも更に前側で前記冷蔵庫本体の外面に固定され、
前記第2ベース部材は、前記第1ベース部材が前記冷蔵庫本体の外面に固定されている部分の少なくとも何れかより後方に、前記第1ベース部材に取付けられている部分を備える
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
前記構造は、前記外面の正面視において、前記板状断熱材が配されている領域外で、前記冷蔵庫本体の外面を貫通している
ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記冷蔵庫本体の内部であって前記外面に直接又は前記板状断熱材を挟んで間接に対向する領域には、発泡断熱材が収容され、
前記第1ベース部材及び/又は前記第2ベース部材の前記外面側の端には、該外面に沿う方向に延在する凹みが配されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記第1ベース部材は、前記冷蔵庫本体の内外を連通する第1貫通孔を介して、一部が前記冷蔵庫本体の外部に配置されるとともに残部が前記冷蔵庫本体の内部に配置された取付部材によって、前記冷蔵庫本体の上面を挟むように前記冷蔵庫本体の上面に固定され、
前記第1ベース部材は、前記冷蔵庫本体の外面に形成された第2貫通孔を通る固定具により又はツメを用いた嵌合により、前記取付部材のうちの前記冷蔵庫本体の内部に配置された部分に固定される
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の請求項1には「庫内を撮影するカメラを備えた冷蔵庫において、カメラ1台にて複数箇所の撮影を行うことを特徴とする冷蔵庫。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-42626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の冷蔵庫では、冷蔵庫本体の外部上面にカメラユニットが固定され、アームによりカメラが前側に突出している。このため、冷蔵庫の前側にカメラユニットの荷重がかかり易い。一方で、冷蔵庫本体内側には板状の断熱材が配されていることが多い。断熱材の傷つきを抑制する態様で、荷重に強い取付構造が望まれるが、特許文献1は、取付の態様について特に開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の冷蔵庫は、
前側に開口を有する貯蔵室を形成する冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の外部に備えられ、前記貯蔵室を撮像するとともに前記冷蔵庫本体の前縁よりも前方に配置可能なカメラを備えるカメラユニットと、
前記冷蔵庫本体の外面に固定された第1ベース部材と、
前記第1ベース部材に対し、前記冷蔵庫本体の前後方向に複数箇所で固定された第2ベース部材と、
前記冷蔵庫本体内に設けられ、前記外面に対向する板状断熱材としての真空断熱材と、
を備え
前記カメラユニットは、前記第1ベース部材及び前記第2ベース部材により構成される支持部材に支持され、
前記第1ベース部材は、前記冷蔵庫本体の外面を貫通する構造を使って前記板状断熱材の前端よりも更に前側で前記冷蔵庫本体の外面に固定され、
前記第2ベース部材は、前記第1ベース部材が前記冷蔵庫本体の外面に固定されている部分の少なくとも何れかより後方に、前記第1ベース部材に取付けられている部分を備える
ことを特徴とする冷蔵庫。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の冷蔵庫の正面図である。
図2】冷蔵庫に備えられる貯蔵室の正面図である。
図3】冷蔵庫本体の外部上面の拡大斜視図である。
図4】支持部材の分解斜視図である。
図5】支持部材の側面図である。
図6】カメラユニット及び支持部材の正面図である。
図7図6のA-A線断面図である。
図8図7のB部拡大図である。
図9】回動機構の上面図である。
図10】蓋を外したカメラユニットを第1位置に配置した状態の上面図である。
図11】蓋を外したカメラユニットを第2位置に配置した状態の上面図である。
図12】カメラユニットと支持部材とを分離したときの正面図である。
図13図12のC-C線断面図であり、回動機構近傍を拡大して示す図である。
図14】孔部を覆うカバー部材を説明する上面図である。
図15】ケーブルガイド部にフラットケーブルを配置した状態を示す斜視図である。
図16】ケーブルガイド部にフラットケーブルを配置した状態を示す上面図である。
図17】孔部を覆うカバー部材を説明する斜視図である。
図18】冷蔵庫本体の内部上面を下方から視た図である。
図19】一実施形態に係る接触抑制部材の斜視図である。
図20】別の実施形態に係る接触抑制部材の斜視図である。
図21】蓋を外したカメラユニットと、第2ベース部材を透過した状態の上面図である。
図22】第2ベース部材を開放し、支持部材の内部が視認できる状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の一の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。
【0008】
図1は、本開示の冷蔵庫100の正面図である。冷蔵庫100は、冷蔵庫本体10とカメラユニット50と、回動機構30(図9)とを備える。冷蔵庫本体10は、前側(正面側)に開口6aを有する貯蔵室6を形成する。
【0009】
図2は、冷蔵庫100に備えられる貯蔵室6の正面図である。貯蔵室6は、上方に配置された冷蔵室1、製氷室2、上段冷凍室3、野菜室4、及び下段冷凍室5を含む。冷蔵室1では、庫内が冷蔵温度帯(0℃以上)の例えば平均的に4℃程度に設定される。上段冷凍室3及び下段冷凍室5では、庫内が冷凍温度帯(0℃未満)の例えば平均的に-18℃程度に設定される。野菜室4では、庫内が冷蔵温度帯の例えば平均的に6℃程度に設定される。それぞれの貯蔵室6には、開口6aを通じて、食品等が出し入れされる。
【0010】
図1に戻って、冷蔵庫本体10は、冷蔵室1、製氷室2、上段冷凍室3、野菜室4、及び下段冷凍室5のそれぞれの開口6a(図2)を閉塞する扉1a,2a,3a,4a,5aを備える。扉1aは、冷蔵庫本体10の左右端に設置された回動軸(不図示)を軸中心に回動可能である。回動軸は、扉1aの上側及び下側にそれぞれ備えられたドアヒンジ1bにより、支持される。扉2a,3a,4a,5aは引き出し可能である。
【0011】
図3は、冷蔵庫本体10の外部上面の拡大斜視図である。冷蔵庫本体10の外部上面には、カメラユニット50が備えられる。カメラユニット50は、支持部材40を介して、冷蔵庫本体10に備えられる。支持部材40は、カメラユニット50を支持する。カメラユニット50は、貯蔵室6の一例である冷蔵室1の内部を撮像するカメラ51を備える。詳細は後記するが、カメラユニット50は、回動機構30(図9)により、前後方向及び左右方向を含む水平面内で回動可能に配置される。
【0012】
図4は、支持部材40の分解斜視図である。冷蔵庫本体10は、支持部材40を構成する部材として、第1ベース部材41及び第2ベース部材42を備える。支持部材40は、内部に空間を有する。第1ベース部材41及び第2ベース部材42の形状、寸法及び設置場所は図示の例に限られず、貫通孔11及び取付部46の位置、カメラ51の位置等の設計条件により、適宜変更できる。
【0013】
第1ベース部材41は、冷蔵庫本体10の上面に、冷蔵庫本体10の上面を貫通する固定具43aにより冷蔵庫本体10の前後方向に1箇所で固定される。固定具43aは、例えばねじ等である。前後方向で1箇所での固定について、固定具43aが1つのみである場合は、どの場所で固定しても前後方向で1箇所の固定である。一方で、固定具43aが2つ以上(図示の例では2つ)の場合には、冷蔵庫本体10の上面で固定具43aの前後方向位置が同じであることを意味する。従って、例えば左右方向視で、2つ以上の固定具43aが重なる。補足すると、図4では、第1ベース部材41は左右方向については2箇所での固定であるが、前後方向については1箇所での固定である。1箇所での固定より、前後方向での固定可能スペースが少ない場合でも、第1ベース部材41を固定できる。
【0014】
2つの固定具43aは、第1ベース部材41の取付部45と、取付部材44の取付部46とに挿入される。取付部45,46は例えばねじ穴である。取付部材44は、電源ケーブル61(図18)を通らせる貫通孔44aを備える。貫通孔44aは、冷蔵庫本体10の内部と、支持部材40の内部とを連通するものである。取付部材44は、冷蔵庫本体10の上面に形成された貫通孔11,12に対し、冷蔵庫本体10の内側から嵌められる。即ち、取付部材44は、貫通孔11を通すように部分44bが下方から挿入され、部分44bが上方に露出した後に部分44bを後方に向けて倒すことで、2つの取付部45が2つの貫通孔12から上方に露出する。取付部材44のうち貫通孔11を通じて上方に露出した部分44bは、第1ベース部材の貫通孔47に嵌る。この状態で固定具43aによって固定することで、第1ベース部材41と取付部材44とは、冷蔵庫本体10の上面を挟むようにして固定される。固定具43aを用いずに、例えばツメによる嵌合等によって第1ベース部材41を取り付け部材44に固定してもよい。
【0015】
第2ベース部材42は、第1ベース部材41に対し、冷蔵庫本体10の前後方向に複数箇所で固定される。固定は固定具43bにより行われる。固定具43bは例えばねじ等である。前後方向で複数個所での固定とは、冷蔵庫本体10の上面で、前後方向位置が異なる場所で固定具43bにより固定されることを意味する。従って、例えば左右方向視で2つ以上の固定具43bが存在する。図示の例では、左右方向及び前後方向にそれぞれ2本(合計4本)の固定具43bにより第2ベース部材42が固定される。固定具43bは、冷蔵庫本体10には挿通されない。
【0016】
それぞれの固定具43bは、第2ベース部材42の取付部48と、第1ベース部材41の取付部49とに挿入される。取付部48,49は例えばねじ穴である。固定具43bにより、第2ベース部材42が第1ベース部材41に固定される。固定具43bを用いずに、例えばツメによる嵌合等によって第2ベース部材42を第1ベース部材41に固定してもよい。
【0017】
具体的な構造は後記するが、カメラユニット50を回動させる回動機構30(図9)は、第2ベース部材42の一部の部材とカメラユニット50の一部の部材とにより構成される。冷蔵庫本体10の設計条件によっては、図示のように、冷蔵庫本体10に固定具43aを前後方向に1箇所しか使用できない場合がある。この場合であっても、第1ベース部材41に対し、前後方向複数個所で固定された第2ベース部材42を使用することで、回動機構30を強固に設置できる。これにより、回動機構30のぐらつきを抑制し、カメラユニット50を前側に配置した時の前側への倒れ込みを抑制できる。なお、ここでいう「前後方向複数個所で固定」とは、1箇所目が左端部の固定具43b,43bのペアで、2箇所目が右端部の固定具43b,43bであり、前後方向に計2箇所での固定である。
【0018】
ところで、冷蔵庫本体10の内部上面には板状断熱材13(図18)が固定される。板状断熱材13は、例えば真空断熱材であり、内部上面に貼り付けられる。板状断熱材13の固定場所には、例えば貫通孔11,12及び取付部46を設けることができない。そこで、固定具43aは、後記の図18に示すように、板状断熱材13の固定場所以外の部分で、冷蔵庫本体10の上面を貫通する。このようにすることで、板状断熱材13を冷蔵庫本体10の上面に固定し易くできるとともに、板状断熱材13の固定場所以外の部分を利用して、第1ベース部材41を冷蔵庫本体10の外部上面に固定できる。
【0019】
第1ベース部材41及び第2ベース部材42は例えば樹脂製である。ただし、第1ベース部材41又は第2ベース部材42の少なくとも一方は、任意の形状の金属板と併用できる。併用により、剛性を向上できる。併用は、樹脂と金属とを別体に備えてもよく、金属樹脂複合材により一体に備えてもよい。
【0020】
図5は、支持部材40の側面図である。図示の簡略化のため、カメラユニット50の図示は省略し、冷蔵庫本体10及び支持部材40の構造も一部簡略化する。冷蔵庫本体10の内部であって貯蔵室6(例えば冷蔵室1)の外部に形成される断熱空間15には、発泡断熱材14が収容される。発泡断熱材14は、板状断熱材13の下方及び外周(前後左右)の少なくとも一部又は全部に配置される。発泡断熱材14は、例えば発泡ウレタンである。冷蔵庫本体10は、何れも不図示であるが、例えば鋼板製の外箱と例えば合成樹脂製の内箱との間に発泡断熱材14を収容して形成される断熱箱体により、庫外と庫内が隔てられて構成される。
【0021】
冷蔵庫本体10の側面視で、発泡断熱材14の収容部分の上方では、第1ベース部材41(図4)及び第2ベース部材42の下端40aは、後側に向かって延びる凹み40bを備える。これにより、発泡断熱材14の収容時に生じる圧力により、冷蔵庫本体10の上面が膨らんだ場合に、凹み40bによって、膨らみに起因する第1ベース部材41及び第2ベース部材42の撓み及び押上げを抑制できる。これにより、第2ベース部材42に取り付けられる回動機構30(図9)の傾きを抑制し、回動機構30を介したカメラユニット50の傾きを抑制できる。
【0022】
なお、冷蔵庫本体10の上面が膨らまない場合、及び、膨らんだものの上面と凹み40bとの間に依然隙間が存在する場合、例えば、冷蔵庫本体10への発泡断熱材14の発泡工程等の断熱構造を施す工程が完了した後、上面と凹み40bとの間に任意の部材(例えばゴム板等の弾性部材)を配置してもよい。これにより、第1ベース部材41及び第2ベース部材42のがたつきを抑制できる。
【0023】
図6は、カメラユニット50及び支持部材40の正面図である。図6では、カメラユニット50は、上面視でカメラ51を冷蔵庫本体10の前縁10a(図11)よりも前方に配置させる第2位置(後記)に配置される。
【0024】
図7は、図6のA-A線断面図である。カメラユニット50は、カメラ51と、貯蔵室6に光を照射する光源52(例えばLED)と、カメラ51及び光源52の制御基板53と、筐体55とを備える。カメラ51、光源52及び制御基板53は、筐体55に収容される。一つの筐体55の内部にカメラ51、光源52及び制御基板53を備えることで、これらを別体に設ける場合と比べて小型化できるとともに、これらを接続する電気配線を短縮できる。筐体55は有底であり、筐体55の上方は蓋54により閉塞される。
【0025】
カメラ51、光源52及び制御基板53は、筐体55の一方向から他方向に向かって、この順で収容される。このように配置することで、比較的小型化し易いカメラ51及び光源52を1箇所に纏め易くでき、カメラユニット50の形状を小さくし易くできる。また、カメラ51と光源52とは、図示の例では隣接する。これにより、カメラ51と光源52との配置形態を例えば携帯情報端末と同じ配置形態にすることができ、カメラユニット50の意匠性を向上できる。
【0026】
カメラユニット50を水平面内(前後左右方向)で回動させる回動機構30は、側面視で光源52と制御基板53との間に配置される。即ち、カメラ51及び光源52は、回動機構30から視て一方の側に配置され、制御基板53は、回動機構30から視て他方の側に配置される。このように配置することで、通常は重くなり易い制御基板53を、回動中心である回動機構30の他方側に配置し、一方側にカメラ51及び光源52を配置できる。これにより、カメラユニット50の重さのばらつきを抑制でき、カメラユニット50の傾きを抑制できる。
【0027】
図8は、図7のB部拡大図である。図9は、回動機構30の上面図である。回動機構30は、カメラユニット50の内部と、支持部材40の内部とを連通する中空部30aを備える。回動機構30は、自身の回動の程度に応じて、第1位置又は第2位置の何れかに配置するように、カメラユニット50を水平面内で回動させるものである。第1位置は、上面視でカメラユニット50の全体を冷蔵庫本体10に重ねるように配置させる位置である。第1位置では、上面視及び及び側面視で、カメラユニット50が前縁10aよりも後側に配置される。第2位置は、上面視でカメラ51を冷蔵庫本体10の前縁10aよりも前方に配置させる位置である。図示の例では、第1位置及び第2位置への配置は、手動で行われる。第1位置及び第2位置について説明する。
【0028】
図10は、蓋54(図7)を外したカメラユニット50を第1位置に配置した状態の上面図である。図10では、図示の都合上、回動機構30の上方にカバー部材71が配置される。カメラユニット50は、上面視で長手方向の途中で短手方向の長さが変わる形状を有する。第1位置では、カメラユニット50の長手方向が左右方向に延在し、カメラユニット50は、冷蔵庫本体10の前縁10aよりも前側に突出していない。このため、例えば冷蔵庫100の運搬時、カメラユニット50を第1位置に配置することで、カメラユニット50の前側への突出を抑制でき、容易に運搬できる。これにより、冷蔵庫100の運搬性を向上できる。
【0029】
回動機構30と支持部材40の左端(回動側の端部)との間の距離は、回動機構30とカメラ51との間の距離よりも短い。これにより、カメラユニット50の回動時、下方に突出するカメラ51(図6参照)が支持部材40に接触することを抑制できる。ただし、回動機構30と支持部材40の左端との間の距離は、回動機構30とカメラ51との間の距離よりも長くてもよい。この場合、例えばカメラ51を突出しなくてもよく、カメラ51の回動軌跡に沿って支持部材40の上面に溝(不図示)を備えもよい。
【0030】
図11は、蓋54(図7)を外したカメラユニット50を第2位置に配置した状態の上面図である。第2位置では、上記のようにカメラ51が前縁10aの前側に配置される。図示の例では、更に、光源52も前縁10aの前側に配置される。第2位置への配置により、カメラ51は貯蔵室6(図2)の一例である冷蔵室1の内部を撮像できる。さらに、光源52は、カメラ51による撮像時、冷蔵室1の内部に光を照射できる。例えば、冷蔵庫100の設置後、電源投入とともにカメラユニット50を第2位置に配置することで、使用者が意識せずにカメラ51による撮像を行うことができる。冷蔵室1の扉1aがともに閉となった場合に第1位置に向かって移動し、扉1aの何れか又は両方が開となった場合に第2位置に向かって移動するようにしてもよい。第2位置への移動は、扉開の検知に代えて、扉1aへのユーザの近接等を感知可能な人感センサの検知をきっかけとして開始してもよい。
【0031】
図8及び図9に戻って、回動機構30は、円筒部31と、孔部32とを備える。円筒部31は、第2ベース部材42又はカメラユニット50の一方(図示の例では第2ベース部材42)に立設する。孔部32は、第2ベース部材42又はカメラユニット50の他方(図示の例ではカメラユニット50の筐体55)に形成される。円筒部31は、第1位置(図10)及び第2位置(図11)に対応する外周面33の位置に第1嵌合部34を備える。
【0032】
円筒部31は、孔部32の内部を摺動可能である。第1嵌合部34は、図示の例では円筒部31の上端に形成される。さらに、円筒部31の上端には、周方向に等間隔で4つの爪38が備えられる。従って、第1嵌合部34及び爪38は、同じ上下方向高さに配置される。第1嵌合部34及び爪38がガイド路39によってガイドされながら円筒部31が孔部32の内部を摺動することで、カメラユニット50が回動する。
【0033】
第1嵌合部34は、図示の例では、外周面33から突出する突起である。孔部32は、第1嵌合部34と嵌り合う第2嵌合部35,36を外周面37に備えるとともに、円筒部31を収容するものである。第2嵌合部35,36は、図示の例では凹みであり、円筒部31の径方向に一対ずつ備えられる。回動機構30は、外周面37に形成されたガイド路39を備える。ガイド路39において、回動により第1嵌合部34が突起35a,36aを乗り越えることで、第1嵌合部34が第2嵌合部35,36に嵌る。第1嵌合部34が第2嵌合部35に嵌るとき、カメラユニット50は第1位置(図10)に配置される。第1嵌合部34が第2嵌合部36に嵌るとき、カメラユニット50は第2位置(図11)に配置される。
【0034】
回動機構30がこのように構成されることで、カメラユニット50の回動時、第1位置(図10)及び第2位置(図11)にカメラユニット50を固定し易くできる。
【0035】
図12は、カメラユニット50と支持部材40とを分離したときの正面図である。カメラユニット50と支持部材40とは、カメラユニット50に対し下方から所定以上の力を付与した場合に、図7及び図8に示した一体状態から分離可能になっている。
【0036】
図13は、図12のC-C線断面図であり、回動機構30の近傍を拡大して示す図である。第1嵌合部34又は第2嵌合部35,36の少なくとも一方(図示の例では第1嵌合部34のみ)は、ばね性を有する。径方向に一対の第1嵌合部34同士の間隔d1は、孔部32の直径d2よりも少し大きい。従って、円筒部31の孔部32への挿入時、第1嵌合部34は内側に撓んだ状態で孔部32を通る。孔部32の上端であるガイド路39(図9)に第1嵌合部34が至ると、第1嵌合部34の形状は元に戻り、第1嵌合部34がガイド路39に収容される。この状態が、図6図11に示した状態である。
【0037】
上記のように、図示の例では第1嵌合部34は、ばね性を有し、板ばねのように機能する。また、爪38もばね性を有し、板ばねのように機能する。このため、回動機構30は、カメラユニット50に対し下方から所定以上の力を付与した場合に、円筒部31と孔部32との接続を解除可能に構成される。即ち、カメラユニット50に対し所定以上の力を付与すると、例えば第1嵌合部34の下方に配置されるガイド路39が上方に移動しようとする。第1嵌合部34及び爪38はばね性を有するから、力の大きさ、即ち、ガイド路39が上方に移動しようとする力が大きいと、第1嵌合部34及び爪38は内側に撓み、円筒部31と孔部32との接続が解除される。どの程度の力で解除されるかは、ばね性の程度(ばね係数)を変えることで、制御できる。
【0038】
このように、下側からカメラユニット50に力を付与した場合に円筒部31と孔部32との接続を解除できるように構成することで、カメラユニット50への過剰な力の付与を抑制でき、カメラユニット50の破損を抑制できる。
【0039】
図14は、孔部32を覆うカバー部材71を説明する上面図である。カバー部材71は、L字形状を有し、回動機構30の一部を覆うように配置される。カバー部材71は、ガイド部72と、壁73と、ケーブル孔74とを備える。ガイド部72は、フラットケーブル56(図15)をガイドするものである。まず、フラットケーブル56を説明する。
【0040】
図15は、ガイド部72にフラットケーブル56を配置した状態を示す斜視図である。図16は、ガイド部72にフラットケーブル56を配置した状態を示す上面図である。カメラ51、光源52及び制御基板53は、最も幅広の部材(例えば制御基板53)の範囲の前後方向に、残りの部材(例えばカメラ51及び光源52)を存在させるように、配置される。図示の例では、これらは、それぞれの重心が一直線上にのるように筐体55に配置される。これにより、カメラユニット50の姿勢を安定化できる。
【0041】
カメラユニット50は、カメラ51又は光源52の少なくとも一方(図示の例ではカメラ51のみ)と、制御基板53とを接続するフラットケーブル56を備える。フラットケーブル56を備えることで、丸型電線を使用する場合と比べて、カメラユニット50を小型化できる。フラットケーブル56は、カメラ51の接続端子51aと、制御基板53の接続端子53aとを接続する。
【0042】
フラットケーブル56は、制御基板53とガイド部72との間では、前後方向に延在する。フラットケーブル56は、ガイド部72において底面72aとサポート72bとの間に挟まれる。フラットケーブル56は、ガイド部72とカメラ51との間では、制御基板53とガイド部72との間での延在方向に対して角度を有して、延在する。
【0043】
図17は、孔部32を覆うカバー部材71を説明する斜視図である。壁73は、ガイド部72と回動機構30とを区画するように立設するものである。壁73により、ガイド部72と、露出する回動機構30の円筒部31及び孔部32とが仕切られる。壁73は、円筒部31及び孔部32を囲うように配置される。ケーブル孔74は、電源ケーブル61(図18)をカメラユニット50の内部に導くものである。電源ケーブル61は、円筒部31、孔部32及びケーブル孔74を通り、制御基板53に接続される。電源ケーブル61は、少なくともカメラ51に電力を供給するとともに、冷蔵庫本体10に配置された電源(不図示)に接続される。ケーブル孔74は、壁73に備えられ、電源ケーブル61の太さに応じた大きさを有する。
【0044】
上記の図12及び図13を参照して説明したように、カメラユニット50と支持部材40とは分離可能である。このため、これらが分離した時、カメラユニット50の孔部32が外部に露出する。このため、孔部32の一部(電源ケーブル61が通る部分以外)を覆うようにカバー部材71は配置されることで、使用者による孔部32への異物(指等)の挿入を抑制できる。
また、カメラユニット50と支持部材40とが分離したとき、電源ケーブル61は外部に露出する。このため、電源ケーブル61の一部(少なくとも孔部32の周辺)はテープ、チューブ等の絶縁部材75で覆うことで、使用者が電源ケーブル61に直接触れてしまうことを抑制できる。
【0045】
図18は、冷蔵庫本体10の内部上面を下方から視た図である。図18において、紙面手前側には、上記の図5にも示したように、発泡断熱材14(図5)及び貯蔵室6(冷蔵室1。図2)が配置される。冷蔵庫本体10の内部上面には、板状断熱材13が固定される。電源ケーブル61は、少なくともカメラ51に電力を供給するものである。電源ケーブル61は、冷蔵庫本体10の上面に備えられる貫通孔11,44aを通じて、冷蔵庫本体10の内部とカメラユニット50の内部との間に配置される。図示の例では、電源ケーブル61は、貫通孔11に嵌められた取付部材44の貫通孔44a(冷蔵庫本体10の上面に備えられる。図4参照)を通る。
【0046】
冷蔵庫本体10は、貫通孔11,44aの少なくとも一部を囲うように、冷蔵庫本体10の内面又は外面での結露を抑制する伝熱管62を備える。伝熱管62は、貯蔵室6の前側に形成される開口6aを囲うように配置され、これにより、外気と接触する開口6a付近での結露が抑制される。伝熱管62は、冷蔵庫本体10に備えられる圧縮機(不図示)に接続される。伝熱管62には、例えば25℃~35℃の冷媒が流れる。
【0047】
伝熱管62は、冷蔵庫本体10の内部上面において、開口6aに沿って配置される。ただし、貫通孔11,44aの側方では、伝熱管62は、前側から後側に向かって配置され、貫通孔11,44aの後側を通る。従って、貫通孔11,44aの左右及び後ろ側は、伝熱管62によって囲まれる。
【0048】
電源ケーブル61は、冷蔵庫本体10の内部上面に沿って前側から後側に配置される。電源ケーブル61は、冷蔵庫本体10の内部上面での板状断熱材13の配置場所以外の場所(図示の例では、板状断熱材13の右側)に配置される。内部上面の後側に至った電源ケーブル61は、下方に向きを変え、貯蔵室6の後側を通って、冷蔵庫本体10の下部に配置される電源(不図示)に接続される。
【0049】
電源ケーブル61は、内部上面に対し、例えばテープ等の固定部材63により、固定される。内部上面の外側には外気が存在するため、内部上面に対して固定部材63によって固定することで、電源ケーブル61に外気温を伝熱させることができる。これにより、貯蔵室6の後側を通ることで電源ケーブル61が冷却されても、電源ケーブル61の温度低下を抑制し、外部と繋がる貫通孔11,44a付近の結露を抑制できる。固定部材63としては、アルミテープのような伝熱性に優れた部材が好ましい。
【0050】
貫通孔44aから冷蔵庫本体10の内部に至った電源ケーブル61は、冷蔵庫本体10の内部で、部位64において、伝熱管62に熱的に接続される。これにより、貯蔵室6の冷えた空気によって電源ケーブル61が冷却されても、熱的に接続された伝熱管62からの伝熱によって電源ケーブル61が熱せられることで、貫通孔11,44a付近での電源ケーブル61の結露を抑制できる。
【0051】
部位64での熱的な接続は、電源ケーブル61と伝熱管62との交差による接触である。これにより、接触のための治具を使用することなく電源ケーブル61と伝熱管62とを熱的に接続できるため、これらを容易に熱的に接続できる。特に、貫通孔11,44aの周囲には伝熱管62が配置されるため、電源ケーブル61をどのように配置しても熱的に接続され、電源ケーブル61の配置の自由度を向上できる。なお、電源ケーブル61は、伝熱管62の下方に配置される。
【0052】
冷蔵庫本体10は、冷蔵庫本体10の内部上面での板状断熱材13の配置場所以外の場所(図示の例では、板状断熱材13の左右)に、ドアヒンジ1b(図1。所定部材の一例)を内部上面で固定する固定部65を備える。固定部65は、例えばねじ穴66を備え、ねじ穴66へのねじ67(図19)の挿入によってドアヒンジ1bが冷蔵庫本体10の外部上面で固定される。
【0053】
図19は、一実施形態に係る接触抑制部材68の斜視図である。上記のように、冷蔵庫本体10の内部であって貯蔵室6の外部には、発泡断熱材14(図5)が収容される。図19及び図20に示す例では、内部上面に板状断熱材13及び電源ケーブル61を固定後、図18に示す内部上面と図18で紙面手前側の貯蔵室6との間に形成される断熱空間15(図5)に、発泡断熱材14が収容される。従って、固定部65及び電源ケーブル61は、発泡断熱材14に接触する。未硬化の発泡断熱材(以下、未硬化断熱材という)が硬化し、発泡断熱材14が生成した後、外部からねじ穴66にねじ67が挿入され、ドアヒンジ1bが固定される。
【0054】
発泡断熱材14は、例えば、断熱空間15と連通する注入口(不図示)を通じ、未硬化断熱材を断熱空間15に注入し硬化させることで、配置される。上記のように、電源ケーブル61は固定部材63によって内部上面に固定されているが、断熱空間15で流動する未硬化断熱材が電源ケーブル61に接触し、電源ケーブル61の位置が所望位置からずれる可能性がある。特に、板状断熱材13の配置場所以外の場所は狭く、その狭い場所に固定部65及び電源ケーブル61が配置される。このため、電源ケーブル61が固定部65に接触する可能性がある。
【0055】
そこで、冷蔵庫本体10は、固定部65と電源ケーブル61との接触を抑制する接触抑制部材68を備える。接触抑制部材68を備えることで、未硬化断熱材の流動時、電源ケーブル61の位置がずれても、電源ケーブル61の固定部65への接触を抑制できる。これにより、硬化後に挿入するねじ67が電源ケーブル61に接触することを抑制でき、断線等の不具合を抑制できる。
【0056】
図示の例では、接触抑制部材68は、例えば樹脂製であり、ねじ67の先端よりも高く形成される壁68aと、壁68aに形成された孔68bと、対向する壁68a同士を繋ぐ梁68cとを備える。壁68aは、固定部65を囲うように配置される。また、梁68cは、固定部65を覆うように配置される。未硬化断熱材は、孔68bを通るため、接触抑制部材68による流動阻害が抑制される。一方で、壁68a及び梁68cにより、電源ケーブル61の位置が所望位置からずれても、固定部65への電源ケーブル61の接触を抑制できる。
【0057】
図20は、別の実施形態に係る接触抑制部材69の斜視図である。接触抑制部材69は、具体的な構造が異なること以外は、接触抑制部材68(図19)と同様である。接触抑制部材69は、固定部65を覆うとともにねじ67に対応する位置に孔69cを備える底部69aと、固定部65の長手方向に沿って底部69aの両端から立設する壁69bとを備える。壁69bは、ねじ67の先端よりも高く形成される。未硬化断熱材は、対抗する壁69bの間を通り、底部69aと接触する。また、電源ケーブル61(図18)は、固定部65の長手方向に沿って配置される。このため、未硬化断熱材によって電源ケーブル61の位置がずれても、壁69bによって、ねじ67への接触を抑制できる。接触抑制部材69と固定部65とは同一部材としてもよい。
【0058】
図21は、蓋54を外した状態のカメラユニット50と、第2ベース部材42を透過した状態の支持部材40の上面図である。図22は、第2ベース部材42の後端側を支点に約90度開放し、支持部材40の内部を視認できる状態とした斜視図である。電源ケーブル61は、冷蔵庫本体10の内部から貫通孔44aを通じて配置される第1電源ケーブル61aと、カメラユニット50の内部から孔部32を通じて配置される第2電源ケーブル61bと、第1電源ケーブル61aと第2電源ケーブル61bとを電気的に接続する接続端子61cと、からなる。第1電源ケーブル61aは、冷蔵庫本体10の例えば下部に配置された電源(不図示)に接続される。第2電源ケーブル61bは、一端をカメラ51(図7)の側(図示の例では制御基板53の接続端子53a)に接続される。接続端子61cは、第2電源ケーブル61bの他端に備えられ、第1電源ケーブル61aに第2電源ケーブル61bを接続可能なものである。第2電源ケーブル61bは、部分的にテープ、チューブ等の絶縁部材75で覆われている。
【0059】
第1ベース部材41及び第2ベース部材42の内部には、第2電源ケーブル61bを固定するための固定部76が単数又は複数設けられているとともに、接続端子61cの収納部が設けられている。まず、カメラユニット50と第2ベース部材42とを嵌合させ、カメラユニット50側から延びる第2電源ケーブル61bが第2ベース部材42に設けられた固定部76に固定した状態(図22の状態)にされる。次に、第2電源ケーブル61bと第1電源ケーブル61aとを接続端子61cで接続し、さらに、第1ベース部材41に設けられた固定部76に第2電源ケーブル61bが固定される。これにより、組立て作業性を向上できる。また、第2ベース部材42の固定部76を設けたことで、第2電源ケーブル61bは、図22に示すように弛ませて配置(所謂あそびの長さを設ける)できるため、より組立て作業性を向上できる。
【0060】
電源ケーブル61は、回動機構30の中空部30a、及び、貫通孔44aを通って配置される。そして、冷蔵庫本体10の上面の貫通孔44aから延びる電源ケーブル61は、カメラユニット50の孔部32に直接挿入するのではなく、支持部材40の内部を介して、即ち、内部を這うように配置される。これにより、万が一に、貯蔵室6の影響により電源ケーブル61が冷えて結露が生じた場合であっても、支持部材40の内部で結露水を処理することができ、カメラユニット50の内部で結露が生じることを抑制できる。
【0061】
接続端子61cは、貫通孔44a(図4)と固定部76との間に配置されている。固定部76(留め部)は、冷蔵庫100に備えられ、第2電源ケーブル61bを、支持部材40の内部で、第2電源ケーブル61bの軸方向に摺動可能に固定する(留める)。上記のように、カメラユニット50に対し下方から所定以上の力を付与した場合に、カメラユニット50と支持部材40とが一体状態から分離する。このとき、接続端子61cは、カメラユニット50及び第2電源ケーブル61bとともに引っ張られ、接続端子61cは固定部76と接触する。これにより、冷蔵庫本体10側の電源と接続され部品単位の交換が容易ではない第1電源ケーブル61aの断線を抑制できる。万が一に、第2電源ケーブル61bが断線したとしても、第2電源ケーブル61bはカメラユニット50に接続されており、部品単位の交換は容易である。
【0062】
カメラユニット50の内部と支持部材40の内部とを連通する孔部32(回動機構30及び円筒部31)の鉛直投影上に、冷蔵庫本体10の上面に設けられた貫通孔44aは存在していない。上記のように、第2電源ケーブル61bは絶縁部材75で覆われており、その径は太くなる。貫通孔44aと孔部32との水平方向の位置はずれており、これらは上下方向に重ならないように配置される。これにより、支持部材40の内部において、貫通孔44a付近の第2電源ケーブル61bと、孔部32付近の第2電源ケーブル61bとが上下方向に接触又は近接することを抑制できる。支持部材40の高さ寸法を低くでき、意匠性を向上するとともに、冷蔵庫の高さ寸法(据付寸法)の増加を抑制できる。
【0063】
第1ベース部材41は、その外周部と内部とに凸部77が設けられている。該外周部に複数設けられた凸部77は、第2ベース部42の外周内側と接触し、組み立て時に第2ベース部42の取り付け位置がずれることを抑制できる。また、該内部に設けられた凸部77と対向して、第2ベース部材42の内部に凸部78が設けられている。組み立て時に凸部77と凸部78とが嵌合し、第2ベース部42の取り付け位置がずれることを抑制できる。
【符号の説明】
【0064】
1 冷蔵室
10 冷蔵庫本体
100 冷蔵庫
10a 前縁
11 貫通孔
12 貫通孔
13 板状断熱材
14 発泡断熱材
15 断熱空間
1a 扉
1b ドアヒンジ
2 製氷室
2a 扉
3 上段冷凍室
30 回動機構
30a 中空部
31 円筒部
32 孔部
33 外周面
34 第1嵌合部
35 第2嵌合部
35a 突起
36 第2嵌合部
36a 突起
37 外周面
38 爪
39 ガイド路
3a 扉
4 野菜室
40 支持部材
40a 下端
40b 凹み
41 第1ベース部材
42 第2ベース部材
43a 固定具
43b 固定具
44 取付部材
44a 貫通孔
44b 部分
45 取付部
46 取付部
47 貫通孔
48 取付部
49 取付部
4a 扉
5 下段冷凍室
50 カメラユニット
51 カメラ
51a 接続端子
52 光源
53 制御基板
53a 接続端子
54 蓋
55 筐体
56 フラットケーブル
5a 扉
6 貯蔵室
61 電源ケーブル
61a 第1電源ケーブル(冷蔵庫側)
61b 第2電源ケーブル(カメラ側)
61c 接続端子(コネクタ)
62 伝熱管
63 固定部材
64 部位
65 固定部
66 ねじ穴
67 ねじ
68 接触抑制部材
68a 壁
68b 孔
68c 梁
69 接触抑制部材
69a 底部
69b 壁
69c 孔
6a 開口
7 冷凍室
71 カバー部材
72 ガイド部
72a 底面
72b サポート
73 壁
74 ケーブル孔
75 絶縁部材
76 固定部
77 凸部
78 凸部
d1 間隔
d2 直径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22