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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】エンクロージャ及び対応する磁気継手
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20241105BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20241105BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
G01N35/00 Z
C12M1/00 A
H05K5/02 P
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021537732
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(86)【国際出願番号】 US2020048911
(87)【国際公開番号】W WO2021046036
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】2024325
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】62/895,878
(32)【優先日】2019-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500358711
【氏名又は名称】イルミナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100132252
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 環
(72)【発明者】
【氏名】アレゴレン,エリック
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-162446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
C12M 1/00
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
第1のパネルの端部部分にポケット及びレセプタクルを形成する工程であって、前記ポケットは端部開口部を有し、前記レセプタクルと隣接している、工程と、
前記レセプタクル内に磁石を結合する工程と、
第2のパネル内に、前記第2のパネルの端部面で終端するポケットを形成する工程と、
強磁性シールドの第2のシールド部分が前記第2のパネルの前記端部面から延在するように、前記第2のパネルの前記ポケット内に前記強磁性シールドの第1のシールド部分を結合する工程であって、前記強磁性シールドの内側のシールド表面が、前記第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、
磁気重ね継手を形成するように、前記端部開口部を介して前記第1のパネルの前記ポケット内に前記強磁性シールドの前記第2のシールド部分を配設する工程であって、前記内側のシールド表面及び前記内側の第2のパネル表面は、前記第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記レセプタクルを形成する工程は、前記第1のパネルの前記端部部分に複数のレセプタクルを形成することを含み、前記レセプタクル内に前記磁石を結合する工程は、前記複数のレセプタクルの各々内に磁石を結合することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のパネルの前記端部面に一対のダボ穴を形成する工程と、前記ダボ穴の各々内にダボを結合する工程と、前記第1のパネルの端部面に主ダボ穴及び副ダボ穴を形成する工程であって、前記主ダボ穴及び前記副ダボ穴は、前記ダボのうちの対応する1つをそれぞれ受容するように適合されている、工程と、を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
装置であって、
ポケット及びレセプタクルを画定する端部部分を有する第1のパネルであって、前記ポケットは端部開口部を有し、前記レセプタクルと隣接している、第1のパネルと、
前記レセプタクル内に配設され、その中に結合された磁石と、
端部面を含み、前記端部面で終端するポケットを画定する端部部分を有する第2のパネルと、
第1のシールド部分と第2のシールド部分とを有する強磁性シールドであって、前記第1のシールド部分は、前記第2のパネルの前記ポケット内に配設され、その中に結合され、前記第2のシールド部分は、前記第2のパネルの前記端部面から延在し、前記強磁性シールドの内側のシールド表面は、前記第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、強磁性シールドと、を備え、
前記強磁性シールドの前記第2のシールド部分は、磁気重ね継手を形成するように、前記端部開口部を介して前記第1のパネルの前記ポケット内に受容可能であり、前記内側のシールド表面及び前記内側の第2のパネル表面は、前記第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、装置。
【請求項5】
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に前記磁気重ね継手が形成されるときに前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に形成されるダボ継手を更に備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ダボ継手は、一対のダボと、主ダボ穴と、副ダボ穴と、を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ダボは前記第2のパネルの前記ポケットのいずれかの側で前記第2のパネルから延在し、前記主ダボ穴は前記第1のパネルの前記ポケットの一方の側に画定され、前記副ダボ穴は前記第1のパネルの前記ポケットの他方の側に画定される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のパネルは、前記レセプタクルを含む複数のレセプタクルを画定し、前記複数のレセプタクルの各々は、その中に配設された対応する磁石を含む、請求項4~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記レセプタクルは千鳥状の配列をなして位置付けられる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のパネルの前記ポケットと前記第2のパネルの前記ポケットとが互いに類似している、請求項4~9のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2019年9月4日に出願された米国仮特許出願第62/895,878号、及び2019年11月28日に出願されたドイツ特許出願2024325号の利益及び優先権を主張するものであり、これら各々の内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
シークエンシングプラットホームは、エンクロージャを含み得る。シークエンシングプラットホームがレーザーを含む場合、エンクロージャは、光密エンクロージャであってもよい。
【発明の概要】
【0003】
第1の実施例によれば、ある方法が、第1のパネルの端部部分にポケット及びレセプタクルを形成する工程を含むか、又はそれを備える。ポケットは、端部開口部を含むか又はそれを備え、レセプタクルと隣接している。本方法は、レセプタクル内に磁石を結合し、第2のパネル内に、第2のパネルの端部面で終端するポケットを形成する工程を含むか又はそれを備える。本方法は、強磁性シールドの第2のシールド部分が第2のパネルの端部面から延在するように、第2のパネルのポケット内に強磁性シールドの第1のシールド部分を結合する工程を含むか又はそれを備える。強磁性シールドの内側のシールド表面は、第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす。本方法は、磁気重ね継手を形成するために、端部開口部を介して第1のパネルのポケット内に強磁性シールドの第2のシールド部分を配設する工程を含むか又はそれを備える。内側のシールド表面及び内側の第2のパネル表面は、第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす。
【0004】
第2の実施例によれば、ある装置が、ポケット及びレセプタクルを画定する端部部分を有する第1のパネルを含むか又はそれを備える。ポケットは、端部開口部を含むか又はそれを備え、レセプタクルと隣接している。本装置は、レセプタクル内に配設され、その中に結合された磁石を含むか又はそれを備える。本装置は、端部面を含むか又はそれを備え、端部面で終端するポケットを画定する端部部分を有する第2のパネルを含むか又はそれを備える。本装置は、第1のシールド部分及び第2のシールド部分を有する強磁性シールドを含むか又はそれを備える。第1のシールド部分は、第2のパネルのポケット内に配設され、その中に結合される。第2のシールド部分は、第2のパネルの端部面から延在する。強磁性シールドの内側のシールド表面は、第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす。強磁性シールドの第2のシールド部分は、磁気重ね継手を形成するために、端部開口部を介して第1のパネルのポケット内に受容可能である。内側のシールド表面及び内側の第2のパネル表面は、第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす。
【0005】
第3の実施例によれば、ある装置がエンクロージャを含むか又はそれを備える。エンクロージャは、磁石を担持し、第1のポケットを含むか又はそれを備える第1のパネルと、第2のポケットを含むか又はそれを備える第2のパネルと、第2のポケット内に結合され、磁石によって第1のポケット内に結合可能である強磁性シールドと、によって形成された磁気パネル継手を含むか又はそれを備える。
【0006】
更に、前述の第1、第2、及び/又は第3の実施例に従って、装置及び/又は方法は、以下のいずれか1つ以上を更に含むか又はそれを備えてもよい。
【0007】
ある実施例では、レセプタクルを形成する工程は、第1のパネルの端部部分に複数のレセプタクルを形成することを含むか又はそれを備え、レセプタクル内に磁石を結合する工程は、複数のレセプタクルの各々内に磁石を結合することを含むか又はそれを備える。
【0008】
別の実施例では、第2のパネルの端部面に一対のダボ穴を形成する工程と、ダボ穴の各々内にダボを結合する工程と、第1のパネルの端部面に主ダボ穴及び副ダボ穴を形成する工程と、を更に含むか又はそれらを備える。主ダボ穴及び副ダボ穴は、ダボのうちの対応する1つをそれぞれ受容するように適合されている。
【0009】
別の実施例では、第1のパネルと第2のパネルとの間に磁気重ね継手が形成されるときに第1のパネルと第2のパネルとの間に形成されるダボ継手を更に含むか又はそれを備える。
【0010】
別の実施例では、ダボ継手は、一対のダボと、主ダボ穴と、副ダボ穴と、を含むか又はそれらを備える。
【0011】
別の実施例では、ダボは第2のパネルのポケットのいずれかの側で第2のパネルから延在し、主ダボ穴は第1のパネルのポケットの一方の側に画定され、副ダボ穴は第1のパネルのポケットの他方の側に画定される。
【0012】
別の実施例では、第1のパネルは、レセプタクルを含むか又はそれを備える複数のレセプタクルを画定し、複数のレセプタクルの各々は、その中に配設された対応する磁石を含むか又はそれを備える。
【0013】
別の実施例では、レセプタクルは、千鳥状の配列をなして位置付けられる。
【0014】
別の実施例では、第1のパネルのポケットと第2のパネルのポケットとが互いに類似している。
【0015】
別の実施例では、エンクロージャは、エンクロージャを通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する。
【0016】
別の実施例では、磁気パネル継手は、磁気パネル継手を通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する。
【0017】
別の実施例では、強磁性シールドの内向きの強磁性シールド表面は、第2のパネルの内向きの第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす。
【0018】
別の実施例では、強磁性シールドが磁石によって第1のポケット内に結合されるとき、内向きの第1のパネル表面は内向きの強磁性シールド表面と実質的に同一平面をなす。
【0019】
別の実施例では、第1のパネル又は第2のパネルの一方によって画定される位置合わせダボ穴と、第1のパネル又は第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に含むか又はそれらを備える。
【0020】
別の実施例では、第1のパネルは、磁石を受容するレセプタクルを画定し、位置合わせダボ穴は第1のパネルによって画定され、レセプタクルと共平面をなし、位置合わせダボは強磁性材料を含むか又はそれを備える。
【0021】
別の実施例では、位置合わせダボ穴は、主ダボ穴を含むか又はそれを備える。第1のパネル又は第2のパネルによって画定される副ダボ穴と、第1のパネル又は第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に含むか又はそれらを備える。
【0022】
別の実施例では、第1のパネル及び第2のパネルは、端部面を含むか又はそれを備える。端部面のうちの一方は、面磁石を担持し、端部面のうちのもう一方は、対応する面状強磁性セグメントを担持する。
【0023】
別の実施例では、第1のパネルの外部表面と第2のパネルの外部表面とが実質的に同一平面をなすか、又は別様に視覚的に連続する。
【0024】
前述の概念及び以下でより詳細に考察される更なる概念の全ての組み合わせが(かかる概念が相互に矛盾しないと仮定する)、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられ、かつ/又は、特定の態様の特定の利点を達成するために組み合わされ得ることを理解されたい。具体的には、本開示の最後に表示される特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の教示による例示的なシステムの概略図を示す。
【0026】
図2図1のシステムのエンクロージャの一例の断面上面図である。
【0027】
図3】第1のパネルと、第2のパネルと、強磁性シールドとを含む、図1のシステムの磁気パネル継手の別の例の詳細な拡大等角図を示す。
【0028】
図4】ポケットが内部に形成される前の、図3の第1のパネル及び第2のパネルの等角図である。
【0029】
図5】第1のポケット、レセプタクル、及びダボ穴が第1のパネルに形成された後の図3の第1のパネル、並びに、第2のポケット及び対応するダボ穴が第2のパネルに形成された後の図3の第2のパネルの等角図である。
【0030】
図6】磁石が接着剤によって第1のパネルのレセプタクル内に結合された後の図3の第1のパネル、並びに、接着剤が図3の第2のポケットを形成する表面に塗布され、位置合わせダボが第2のパネルのダボ穴内に結合された後の図3の第2のパネルの等角図である。
【0031】
図7】強磁性シールドが第2のパネルの接着剤に結合され、第1のパネルの磁石に引き寄せされることを含めて、パネルが互いに結合されたときに第1のパネルと第2のパネルとの間に形成される、図3の磁気パネル継手の内部の等角図である。
【0032】
図8】第1のパネルと、第2のパネルと、強磁性シールドとを含む、図1のシステムの磁気パネル継手の別の例の詳細な拡大等角図を示す。
【0033】
図9】第1のパネルと、第2のパネルと、強磁性シールドとを含む、図1のシステムの磁気パネル継手の更に別の例の詳細な拡大等角図を示し、第1のパネルは磁石を担持し、第2のパネルは、第1のパネルの磁石に引き寄せられる鉄製の位置合わせダボを含む。
【0034】
図10図1のシステムの磁気パネル継手の例を形成する方法に関するフローチャートを示す。
【0035】
図11図1のシステムの磁気パネル継手の別の例を形成する方法に関するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の本文は、製造の例示的な方法、装置、及び/又は物品の詳細な説明を開示するものであるが、所有権の法的範囲は、本特許の最後に記載された特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、単に例として解釈されるべきであり、また、考えられる全ての例を説明することは不可能でなくとも非実用的であるため、考えられる全ての例を記載するものではない。現在の技術又は本特許の出願日後に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替的な例が実現され得る。このような代替的な例は、依然として特許請求の範囲内に含まれることが想定される。
【0037】
本明細書に開示される実施例は、シークエンシングプラットホーム、アレイプラットフォームなどのエンクロージャに関するものである。これらのエンクロージャは、固定された、実質的に光密性があり、シールドされ、有用であり、かつ/又は美容的に非侵入的なパネル継手を含む。本実施例は、特定の用途に関して記載されているが、本明細書に記載されるパネル継手は、任意の種類のエンクロージャ(例えば、車両パネル、電化製品パネルなど)において実現され得る。更に、本明細書に記載されるパネル継手は、エンクロージャにおける実現に限定されるものではなく、任意の薄型継手に利用され得る。例えば、エンクロージャ及び/又は関連する結合具は、任意の光密な無ツール継手において使用されてもよい。
【0038】
パネル継手は、磁石及びシールド板を使用して形成されてもよい。磁石は、第1のパネルによって担持されてもよく、シールド板は、シールド板も同様に第1のパネルによる受容が可能となるような方式で、第2のパネルによって担持され、第2のパネルから延在してもよい。パネルが磁石を担持すること及びシールド板を受容することを可能にするために、パネルはポケット及び/又は1つ以上のレセプタクルを画定し得る。その結果、シールド板がパネルのポケット内に受容されてパネル継手を形成するとき、パネル継手は、パネルの公称厚さ内で、かつその中に画定されたエンクロージャ及び/又は空間の相当な占有率(real estate)を消費することなく形成され得る。
【0039】
図1は、本開示の教示による例示的なシステム100の概略図を示す。システム100は、関心対象の1つ以上のサンプルに対して分析を実施するために使用され得る。サンプルは、一本鎖DNA(sstDNA)を形成するように線形化された1つ以上のDNAクラスターを含んでもよい。したがって、システム100は、シークエンシングプラットホームであってもよい。図示の例では、システム100は、エンクロージャ102と、駆動アセンブリ104と、コントローラ106と、撮像システム108と、廃棄物リザーバ110と、を部分的に含む。システム100は、試薬カートリッジ112を受容するように適合されている。いくつかの実現形態では、廃棄物リザーバ110はシステム100内になくてもよく、その代わりに試薬カートリッジ112の一部であってもよい。コントローラ106は、駆動アセンブリ104及び撮像システム108に電気的にかつ/又は通信的に結合されており、また、本明細書に開示されるような様々な機能を駆動アセンブリ104及び/又は撮像システム108に実施させるように適合されている。
【0040】
エンクロージャ102は、塵埃、光、及び/又は電磁放射に対してシールドするように適合されてもよく、また、図示の例では、磁気パネル継手118によって結合された第1のパネル114及び第2のパネル116を含んでいる(磁気パネル継手118の例は、図2により明確に示されている)。第1のパネル114は前側エンクロージャパネルと呼ばれることもあり、第2のパネル116は後側エンクロージャパネルと呼ばれることもある。磁気パネル継手118はまた、磁気重ね継手と呼ばれることもある。
【0041】
磁気パネル継手118は、第1のパネル114の内向きの第1のパネル表面119が、第2のパネル116の内向きの第2のパネル表面120と実質的に同一平面をなすか、又は別様に視覚的に連続することを可能にするように適合されてもよい。本明細書に記載されるように、「実質的に同一平面をなす」という語句は、表面119、120が、厳密に共平面をなすことを含めて、互いに対するそれらの厚さが+/-5%以内であることを意味する。したがって、磁気パネル継手118は、ゼロ厚継手と呼ばれることもある。内向きの第1のパネル表面119は、第1のパネル114の外部表面と呼ばれることもあり、内向きの第2のパネル表面120は、第2のパネル116の外部表面と呼ばれることもある。更に、いくつかの実施例では、磁気パネル継手118は、レーザー及び/又は光が通過することを阻止する結合具を形成してもよい。言い換えれば、エンクロージャ112及び/又は磁気パネル継手118は、光の侵入及び退出を実質的に制限し得る。したがって、磁気パネル継手118は、システム100からのレーザー/光の放射を防止するか又は別様に抑止する上で好適であることを証明し得るものであり、かつ/あるいは、システム100からの放射放出及び/又は磁気パネル継手118を通じた放射放出を阻止し得るものである。磁気パネル継手118について、以下に更に説明する。
【0042】
ここで試薬カートリッジ112を参照すると、図示の例において、試薬カートリッジ112は、フローセル130上へと流動する対象サンプルを担持することができ、かつ/又は、試料は、別の機構を介してフローセル130に提供され得る。駆動アセンブリ104は、フローセル130にあるサンプルと相互作用する1つ以上の試薬を、試薬カートリッジ112を通じて流動させるために、試薬カートリッジ112とインターフェースする。
【0043】
ある例では、サイクルごとにsstDNAによって単一のヌクレオチドを組み込むことを可能にするために、識別可能な標識を有する可逆的ターミネータが検出ヌクレオチドに取り付けられ得る。いくつかのそのような例では、ヌクレオチドのうちの1つ以上は、励起されたときに色を発する固有の蛍光標識を有する。色(又はその不在)は、対応するヌクレオチドを検出するために使用される。図示の例では、撮像システム108は、識別可能な標識(例えば、蛍光標識)のうちの1つ以上を励起し、その後、識別可能なラベルの画像データを取得するように適合され得る。ラベルは入射光及び/又はレーザーによって励起されてもよく、画像データは、その励起に応答してそれぞれのラベルによって放出される1つ以上の色を含んでもよい。画像データ(例えば、検出データ)は、システム100によって分析されてもよい。撮像システム108は、対物レンズ及び/又は固体撮像装置を含む蛍光分光光度計であってもよい。固体撮像装置は、電荷結合デバイス(CCD)及び/又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を含んでもよい。
【0044】
画像データが取得された後、駆動アセンブリ104は、別の反応成分(例えば、試薬)をフローセル130に通して流動させるために、試薬カートリッジ112とインターフェースするが、この反応成分は後に、システム100及び/若しくは試薬カートリッジ112自体の中に設置され得る廃棄物リザーバ110によって受容され、かつ/又は、試薬カートリッジ112によって別様に排出され得る。いくつかの反応成分は、蛍光標識及び可逆的ターミネータをsstDNAから化学的に分解するフラッシング操作を実施する。次いで、sstDNAは、別のサイクルのために準備される。
【0045】
図示の例を参照すると、試薬カートリッジ112は、システム100のカートリッジレセプタクル124内に受容可能であり、試薬リザーバ126、本体128、1つ以上のバルブ121、及び/又は流体ライン122を含んでよい。試薬リザーバ126は、流体(例えば、試薬及び/又は別の反応成分)を収容してもよく、バルブ121は、流体ライン122を通る流体の流動を制御するために選択的に作動可能であってもよい。バルブ121のうちの1つ以上は、ロータリーバルブ、ピンチバルブ、フラットバルブ、ソレノイドバルブ、チェックバルブ、ピエゾバルブなどによって実現されてもよい。本体128は、射出成形技術及び/又は付加製造技術を使用して固体プラスチックから形成されてもよい。いくつかの例では、試薬リザーバ126は本体128と一体的に形成される。他の例では、試薬リザーバ126は、別個に形成され、本体128に結合される。別の例では、試薬カートリッジ112は含められなくてもよく、1つ以上のバルブ129及び他の関連する構成要素が、システム100と一体であってもよい。そのような例では、試薬リザーバ126は、例えば、流体ラインを介して1つ以上のバルブ121に流体結合されてもよい。
【0046】
試薬カートリッジ112は、フローセル130と流体連通している。図示の例では、フローセル130は、試薬カートリッジ112によって担持され、フローセルレセプタクル132を介して受容される。代替的に、フローセル130は、試薬カートリッジ112へと一体化され得る。そのような例では、フローセルレセプタクル123は含められなくてもよく、あるいは少なくとも、フローセル130は試薬カートリッジ112内に着脱可能に受容可能でなくてもよい。更なる代替として、フローセル130は、システム100の中へと別個に挿入可能であるか、又はシステム100へと一体化されるなど、試薬カートリッジ112とは別個であってもよい。
【0047】
フローセル130を通して試薬を引き込むために、試薬カートリッジ112は、フローセル130及び廃棄物リザーバ110と流体連通するポンプ134を含み得る。廃棄物リザーバ110は、システム100の廃棄物リザーバレセプタクル136内に選択的に受容可能であってもよく、かつ/又は試薬カートリッジ112の一部であってもよい。ポンプ134は、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、ダイヤフラムポンプなどによって実現されてもよい。図示のようなポンプ134は、フローセル130と廃棄物リザーバ110との間に配置されてもよいが、他の例においてポンプ134は、廃棄物リザーバ110の下流のフローセル130の上流に配置されてもよく、又は完全に省略されてもよい。
【0048】
ここで駆動アセンブリ104を参照すると、図示の例において、駆動アセンブリ104は、ポンプ駆動アセンブリ138とバルブ駆動アセンブリ140とを含んでいる。ポンプ駆動アセンブリ138は、試薬カートリッジ126を通じて流体をポンプ圧送するために、ポンプ134とインターフェースするように適合されている。バルブ駆動アセンブリ140は、バルブ121の位置を制御するためにバルブ121とインターフェースするように適合されている。ある例では、バルブ121は、フローセル130への流動を遮断する第1の位置と、試薬リザーバ126のうちの1つ以上からフローセル130への流動を可能にする第2の位置と、を有するロータリーバルブによって実現される。しかしながら、バルブ121は、第1の試薬、緩衝試薬、第2の試薬などのうちの任意の1つ以上をフローセル130に流動させるために、任意の数の位置に位置付けられてよい。
【0049】
コントローラ106を参照すると、図示の例において、コントローラ106は、ユーザインターフェース142と、通信インターフェース144と、1つ以上のプロセッサ146と、メモリ148とを含んでおり、このメモリは、開示される例を含めて様々な機能を実施するために、1つ以上のプロセッサ146によって実行可能な命令を記憶するものである。ユーザインターフェース142、通信インターフェース144、及びメモリ148は、1つ以上のプロセッサ146に電気的にかつ/又は通信的に結合されている。
【0050】
ある例では、ユーザインターフェース142は、ユーザからの入力を受信するように、またシステム100の動作及び/又は行われる分析に関連付けられた情報をユーザに提供するように適合される。ユーザインターフェース142は、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、スピーカ(複数可)、マウス、トラックボール、及び/又は音声認識システムを含んでもよい。タッチスクリーン及び/又はディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示してもよい。
【0051】
ある例では、通信インターフェース144は、ネットワーク(複数可)を介してシステム100と遠隔システム(複数可)(例えば、コンピュータ)との間の通信を可能にするように適合される。ネットワーク(複数可)には、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、同軸ケーブルネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、衛星ネットワーク、デジタル加入者回線(DSL)ネットワーク、セルラーネットワーク、Bluetooth接続、近距離無線通信(NFC)接続などが含まれ得る。リモートシステムに提供される通信のいくつかは、システム100によって生成されるか又は別様に取得された分析結果、撮像データなどに関連付けられてもよい。システム100に提供される通信のうちのいくつかは、システム100によって実行される流体分析動作、患者記録、及び/又はプロトコル(複数可)に関連付けられてもよい。
【0052】
1つ以上のプロセッサ146及び/又はシステム100は、プロセッサベースのシステム(複数可)又はマイクロプロセッサベースのシステム(複数可)のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの例では、1つ以上のプロセッサ146及び/又はシステム100は、プログラマブルプロセッサ、プログラマブルコントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィック処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、フィールドプログラマブル論理デバイス(FPLD)、論理回路、及び/又は本明細書に記載されるものを含む様々な機能を実行する別の論理ベースデバイスを含む。
【0053】
メモリ148は、半導体メモリ、磁気読み取り可能メモリ、光学メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、光学記憶ドライブ、ソリッドステート記憶装置、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性RAM(NVRAM)メモリ、コンパクトディスク(CD)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、Blu-rayディスク、RAID(redundant array of independent disks)システム、キャッシュ、及び/又は任意の持続時間(例えば、バッファリングのため、キャッシングのために、永続的に、一時的に、長期にわたって)情報が記憶される任意の他の記憶デバイス若しくは記憶ディスクのうちの1つ以上を含み得る。
【0054】
図2は、図1のシステム100のエンクロージャ102の一例の断面上面図である。図示の例では、エンクロージャ102は、磁石149を担持し、第1のポケット150を含む第1のパネル114によって形成された磁気パネル継手118の例を含んでいる。磁気パネル継手118はまた、接着剤152を含む第2のポケット151を有する第2のパネル116によって形成されている。第1のポケット150及び第2のポケット151は、接続構成要素又はシールドのための陥凹空間を提供することによって有益となり得る。いくつかの実現形態では、別の磁石、陥凹したねじ又はボルト、溶接部などの別の結合構成要素が、接着剤152に代わってあるいはそれに加えて使用され得る。接着剤152又は他の結合構成要素は、第2のポケット151内に接続構成要素又はシールドを固定することによって有益となり得る。接着剤152は、電磁適合性(EMC)テープ又は別のタイプのテープ、例えば、両面テープ、接着剤転写テープ、トップテープの上の片面テープなどであってもよい。他の接着剤又は結合具が好適であると判明することもある。第1及び/又は第2のポケット150、151は、ラップポケット又はシールドポケットと呼ばれることもある。
【0055】
磁気パネル継手118はまた、接着剤152によって第2のポケット150内に結合された強磁性シールド153を含んでいる。シールド153は、磁石149によって第1のポケット150内に結合されるように構成されている。磁気結合は、第2のパネル116のシールド153と第1のパネル114の磁石149との間に選択的に取り付け可能かつ/又は取り外し可能なインターフェースを提供することによって有益となり得る。シールド153は、強磁性ラップ又は鉄製シールドプレートと呼ばれることもある。パネル114、116が金属製である例では、シールド153は、グランドへの経路を提供することができ、また放射放出を抑止し得る。パネル114、116は、約5ミリメートルの厚さを有してもよい。しかしながら、パネル114、116は、任意の他の厚さを有してもよい。
【0056】
シールド153は、パネル114、116に対して導電性がある(例えば、電気的に結合)された材料を含んでもよい。一例として、パネル114、116は、亜鉛若しくはニッケルめっきされた鋼若しくは400シリーズステンレス鋼、又は別の耐食性の鉄製支持材料を含んでもよい。他の材料が好適であると判明することもある。別の例では、シールド153は、第2のパネル116と一体であってもよい。そのような例では、第2のパネル116は、第2のポケット151及び接着剤152を含まなくてもよい。
【0057】
図示の例では、内向きの強磁性シールド表面154は、内向きの第2のパネル表面120と実質的に同一平面をなす。加えて、図示の例では、強磁性シールド153が磁石149によって第1のポケット150内に結合されるとき、内向きの第1のパネル表面119は、内向きのシールド表面154と実質的に同一平面をなす。
【0058】
図3は、第1のパネル114と、第2のパネル116と、シールド153とを含む、図1のシステム100の磁気パネル継手118の別の例の詳細な拡大等角図を示す。第1のパネル114は、ポケット150と複数のレセプタクル156とを画定する端部部分155を含んでいる。ポケット150は、第1のパネル114の端部面157で終端する。図示の例では、ポケット150は、第1のパネル114の高さHの大部分に沿って画定されている。ポケット150は、代替的な寸法を有してもよい。
【0059】
レセプタクル156は、千鳥配列として位置付けられる。レセプタクル156の代替的な配列が好適であると判明することもある(例えば、図8を参照されたい)。図示の例には7つのレセプタクル156が含められているが、1つを含めて、異なる数のレセプタクル156が含められてもよい(例えば、図9を参照)。
【0060】
ポケット150は、端部開口部158を含んでおり、レセプタクル156と隣接している。端部開口部158は、第1のパネル114の端部面157によって画定されている。ポケット150の横方向開口部159は、第1のパネル114の内側の第1のパネル表面160によって画定されている。ポケット150は、矩形の断面を有しており、丸みを帯びた角部162を有している。丸みを帯びた角部162は、例えばフライス盤を使用する製造可能性を高め得る。
【0061】
磁石149が、レセプタクル156の各々の内部に配設され得る。磁石149は、ディスク形状をなしてもよく、希土類磁石であってもよい。他の磁石タイプ又は取り外し可能な結合具が好適であると判明することもある。磁石149は、接着剤166によってレセプタクル156内に結合される。接着剤166は、空気の非存在下で硬化するように適合された保持性の化合物(例えば、ねじロック接着剤)又は別の接着剤であってもよい。他の接着剤が好適であると判明することもある。いくつかの他の実現形態では、磁石149は、レセプタクル156に圧入されてもよい。
【0062】
いくつかの実現形態では、第1のパネル114の端部面157はまた、ダボ継手の主ダボ穴168及び副ダボ穴170を画定する。主ダボ穴168は、第1のパネル114のポケット150の一方の側に画定され、副ダボ穴170は、ポケット150の別の側に画定される。主ダボ穴168は円形の断面を有してもよく、副ダボ穴170は長円形の断面を有してもよい。副ダボ穴170は、製造公差に対処するように適合されている。ダボ穴168、170はそれぞれ、ダボ継手を共に形成する一対の位置合わせダボ171のうちの1つを受容するように適合されている。位置合わせダボ171をダボ穴168、170内に受容することは、磁気パネル継手118と概ね直交する方向におけるパネル114とパネル116との位置合わせを提供するために有益となり得る。他の例では、位置合わせダボ171及び対応するダボ穴168、170が設けられなくてもよく、あるいは単一のダボ穴168、170及び単一の位置合わせダボ171のみが設けられてもよい。
【0063】
第2のパネル116は、端部面176を有し、かつ第2のポケット151を画定する端部部分174を含んでいる。位置合わせダボ171は、第2のポケット151のいずれかの側で第2のパネル116から延在する。第2のポケット151は、第2のパネル116の端部面176で終端する。ポケット150及び/若しくは151は、パネル114及び/若しくは116がめっきされる例において、めっきに対してマスクされてもよく、かつ/又は、ポケット150及び/若しくは150は、磁気パネル継手118の両側においてシールド153との電気的結合をもたらすために、導電性材料でめっきされてもよい。
【0064】
図示の例では、第2のポケット151は、第2のパネル116の高さHの大部分に沿って画定されている。第2のポケット151は、代替的な寸法を有してもよい。第2のポケット151は、一対の丸みを帯びた角部180を含む。図示の例では、第1のポケット150は、第2のポケット151と類似している。第1及び第2のポケット150、151は、鏡像をなしてもよく、又は別様に互いに類似していてもよい。ポケット150、151の他の寸法が好適であると判明することもある。
【0065】
別の例では、シールド153を第2のポケット151内に、そして第2のパネル116に接着するために使用される接着剤の厚さを考慮するために、第1のポケット150の深さは、第2のパネル116の深さよりも浅くてもよい。ポケット150及び/又は151の深さは、約0.5ミリメートル(mm)~約1.0mmであってもよい。接着剤152(接着剤152は、図6に更に明確に示されている)の厚さを考慮するための他のアプローチが好適であると判明することもある。例えば、接着剤の厚さを考慮するために、シールド153は、第1の厚さを有する第1のシールド部分182と、第1の厚さよりも厚い第2の厚さを有する第2のシールド部分184と、を含んでもよい。第1のシールド部分182は第1のラップ部分と呼ばれることもあり、第2のシールド部分184は第2のラップ部分と呼ばれることもある。代替的に、接着剤152の厚さは、例えば、隣接する表面の同一平面性に与える影響がごくわずかであるがために、無視されてもよい。
【0066】
図示の例では、第1のシールド部分182は、第2のパネル116の第2のポケット151内に配設されており、第2のシールド部分184は、第2のパネル116の端部面176から延在している。第1のシールド部分182が第2のポケット151内に配設されるとき、第2のパネル116の第2のポケット151内の第1のシールド部分182の結果として生じる組み合わせ厚さは、(第2のポケット151が形成される前の)第2のパネル151の厚さと実質的に同じであってもよく、かつ/又は実質的に同じであってもよい。本明細書に記載されるように、「実質的に」という語句は、パネルが測定値と等しいことを含めて、測定値の±5%以内にあることを意味する。
【0067】
図示の例では、接着剤152は、第1のシールド部分182を第2のポケット151内に結合するために使用される。シールド153の内向きのシールド表面154は、内向きの第2のパネル表面120と実質的に同一平面をなす。同様に、内向きのシールド表面154及び内向きの第2のパネル表面120は、本明細書に記載されるように、第1のパネル114に結合されたときに、第1のパネル114の内向きの第1のパネル表面119(例えば、図7を参照)と実質的に同一平面をなす。
【0068】
第1及び第2のパネル114、116を一緒に結合するために、パネル114、116は、位置合わせダボ171がダボ穴168、170に進入し、第2のシールド部分184が第1のパネル114のポケット150内に完全に受容されるまで、互いに平面内で摺動される。位置合わせダボ171とダボ穴168、170との間の相互作用は、第1のパネル114と第2のパネル116との間の適切かつ反復可能な位置合わせを実質的に確実にし得る。シールド153を第1のパネル114と第2のパネル116との間に延在させることにより、パネル114とパネル116と間における光の侵入及び退出が抑止され得る。位置合わせダボ171及びダボ穴168、170が設けられない例では、第2のシールド部分184と第1のポケット150との間の相互作用が、第1のパネル114と第2のパネル116との間の適切かつ反復可能な位置合わせを実質的に確実にする。第1のパネル114の磁石149は、強磁性シールド153を引き寄せて、シールド153を第1のパネル114に更に結合する。
【0069】
いくつかの実現形態では、第2のパネル116の外側縁部172は、段差を含むように形成され得るが、これは単に任意選択によるものであり、省略されてもよい。外側縁部172に形成された段差は、第1のパネル114が第2のパネル116に結合されたときの疑似的なシームを視覚的に提供することによって、製造公差に起因する任意の不連続部の外観を視覚的に低減し得る。他の実現形態では、シールド153の反対側に実質的にシームレスな外観を形成するために第1のパネル114と第2のパネル116とが一緒に結合され得るように、段差は省略されてもよい。
【0070】
第1のパネル114と第2のパネル116を結合解除するために、第2のパネル116は第1のパネル114から離して移動され、それにより、位置合わせダボ171はダボ穴168、170から取り外され、第2のシールド部分184は、第1のパネル114と第2のパネル116が互いから分離するまで、磁石149に沿って摺動される。したがって、パネル114、116は、ツールを使用することなく結合及び結合解除され得る。
【0071】
図4~7は、図1の磁気パネル継手118を形成する例示的なプロセスを示す。
【0072】
図4は、ポケット150、151が形成される前の、端部部分155、174及び端部面157、176を含んだ第1のパネル114及び第2のパネル116の等角図である。
【0073】
図5は、第1のポケット150、レセプタクル156、及びダボ穴168、170が第1のパネル114内に形成された後の第1のパネル114の等角図である。図5はまた、第2のポケット151及び対応するダボ穴194が形成された後の第2のパネル116の等角図を示す。ダボ穴194は止まり穴であり、位置合わせダボ171との締まり嵌めを形成するようにサイズ決めされてもよい。接着剤を使用すること、ダボにねじ込むためのねじ山を形成することなど、ダボ穴194と位置合わせダボ171との間の結合を形成するための他の方法が好適であると判明することもある。
【0074】
図6は、磁石149が接着剤166によってレセプタクル156内に結合された後の第1のパネル114の等角図である。図6はまた、接着剤152が第2のポケット151を形成する表面196に塗布された後、また位置合わせダボ171がダボ穴194内に結合された後の第2のパネル116の等角図を示す。シールド153は、接着剤166に取り付けられて、図3に示されるアセンブリを形成し得る。
【0075】
図7は、互いに結合されたときの第1のパネル114と第2のパネル116との間に形成された磁気パネル継手118の内部の等角図である。第1のシールド部分182は、接着剤152によって第2のポケット151内に結合されており、第2のシールド部分184は、第2のパネル116の端部面176から延在している。第2のシールド部分184は、第1のパネル114の第1のポケット150内に配設され、シールド153と磁石149との間の引力によって内部に結合される。シールド153と磁石149との間の引力により、第1のパネル114及び第2のパネル116は互いに平面をなすように引っ張られる。
【0076】
図8は、第1のパネル114と、第2のパネル116と、シールド153とを含む、図1のシステム100の磁気パネル継手118の別の例の詳細な拡大等角図を示す。図8の磁気パネル継手118は、図3の磁気パネル継手118と類似している。対照的に、図8の磁気パネル継手118は、千鳥状でないレセプタクル156を含んでおり、また複数の位置合わせボア202を含んでいる。位置合わせボア202のそれぞれは、レセプタクル156のうちの1つに結合され、したがって、それと隣接しかつ/又は同一平面をなす。第2のパネル116は、位置合わせボア202に対応する複数の位置合わせダボ204を含む。位置合わせダボ204は強磁性材料から作製されてもよい。結果として、位置合わせダボ204が位置合わせボア202内に受容されると、パネル114、116を互いに引き寄せるネスティング力を生成し得る磁気結合が、位置合わせダボ204と対応する磁石149との間に形成される。対応する磁石149への位置合わせダボ204の磁気結合は、第1のパネル114と第2のパネル116との間の平面的な結合、第1のパネル114と第2のパネル116との間の平面的な位置合わせ、及び/又は第1のパネル114と第2のパネル116との間の保持力を提供するのに有益となり得る。別の例では、位置合わせダボ214は強磁性材料から作製されたものでなくてもよい。
【0077】
図8の磁気パネル継手118はまた、第1のパネル114によって担持される複数の面磁石206を含んでもよい。面磁石206は、第1のパネル114の端部面157における止まり穴208内に結合されてもよい。面磁石206は、小さい磁石及び/又は鉄製のストライカプレートであってもよい。面磁石206は、接着剤によって第1のパネル114に結合されてもよい。面磁石206を結合する他の方法が好適であると判明することもある。
【0078】
第2のパネル116は、複数の対応する面状強磁性セグメント209を担持してもよい。その結果、パネル114、116が互いに当接すると、磁気結合が面磁石206と面状強磁性セグメント209との間に形成される。面磁石206と面状強磁性セグメント209との間の磁気結合は、パネル114、116を一緒に結合するのを支援することができ、またパネル114、116を一緒に引き寄せるネスティング力を生成することができる。すなわち、面磁石206及び強磁性セグメント209及び/又は他の磁石は、第1のパネル114と第2のパネル116との間の平面的な結合、第1のパネル114と第2のパネル116との間の平面的な位置合わせ、及び/又は第1のパネル114と第2のパネル116との間の保持力を提供するのに有益となり得る。
【0079】
面状強磁性セグメント209は、例えば、接着剤によって第2のパネル216の面穴210内に結合されてもよい。図示の例では、面磁石206は、第1のパネル114の端部面157と実質的に同一平面をなし、面状強磁性セグメント209は、第2のパネル116の端部面176と実質的に同一平面をなす。いくつかの例では、面磁石206と面状強磁性セグメント209との間の磁気結合は、第1のパネルと第2のパネル114、116との間の結合を形成するのに十分であり得る。その結果、いくつかの例では、シールド153は、非強磁性材料で作製され得る。シールド153が形成されている材料の種類にかかわらず、シールド153は、光シールドとして、かつ/又は放射用の導電性シールドとして提供されてもよい。
【0080】
図9は、第1のパネル114と、第2のパネル116と、シールド153とを含む、図1のシステム100の磁気パネル継手118の更に別の例の詳細な拡大等角図を示す。図9の磁気パネル継手118は、図3の磁気パネル継手118と類似している。対照的に、図9の磁気パネル継手118は、単一の磁石149を担持する単一のレセプタクル156を含んでおり、位置合わせダボ171及び対応するダボ穴168、170を含んでいない。
【0081】
図10及び11は、図1のシステム100の磁気パネル継手118の例を形成する方法に関するフローチャートを示す。図10のフローチャートでは、実線で囲まれたブロックは、例示的なプロセス900に含められてもよく、破線で囲まれたブロックは、例示的なプロセスにおいて任意選択によるものであってもよい。しかしながら、ブロックの境界が図10及び11に提示される方式にかかわらず、ブロックの実行順序は変更されてもよく、並びに/又は説明されるブロックのうちのいくつかは、変更されてもよく、排除されてもよく、組み合わされてもよく、かつ/又は複数のブロックへと細分化されてもよい。
【0082】
図10のプロセス900は、ブロック902において、第1のパネル114の端部部分155に第1のポケット150及びレセプタクル156を形成することによって開始する。第1のポケット150は、端部開口部158を含んでおり、レセプタクル156と隣接している。磁石149は、接着剤166によってレセプタクル156内に結合されるか(ブロック904)、又は、締まりばめなど、レセプタクル内の磁石149に対する任意の他の好適な結合を用いて結合される。いくつかの例では、レセプタクル156を形成することは、第1のパネル114の端部部分155内に複数のレセプタクル156を形成することを含み、接着剤166によってレセプタクル156内に磁石149を結合することは、接着剤166によって複数のレセプタクル156のそれぞれに磁石149を結合することを含む。
【0083】
第2のポケット151は、第2のパネル116の端部面176で終端する第2のパネル116内に形成される(ブロック906)。一対のダボ穴194は、第2のパネル116の端部面176に形成されているが(ブロック908)、いくつかの実現形態では、ダボ穴194は省略されてもよい。位置合わせダボ171のうちの1つは、ダボ穴194のそれぞれ内に結合される(ブロック910)。位置合わせダボ171は、例えば、締まり嵌め又は接着剤によってダボ穴194内に結合されてもよい。主ダボ穴168及び副ダボ穴170は、第1のパネル114の端部面157に形成されているが(ブロック912)、いくつかの実現形態では、主ダボ穴168、副ダボ穴170、及び/又はそれらの両方が省略されてもよい。主ダボ孔168及び副ダボ穴170は、位置合わせダボ171のうちの1つを受容するように適合されている。
【0084】
シールド153の第1のシールド部分182は、第2のシールド部分184が第2のパネル116の端部面176から延在することを可能にする様式で、接着剤152によって第2のポケット151内に結合されている(ブロック914)。第1のシールド部分182が第2のポケット151内に結合されるとき、内向きのシールド表面154は、内向きの第2のパネル表面120と実質的に同一平面をなし得る。
【0085】
第2のシールド部分184は、磁気重ね継手118を形成するように、端部開口部158を介して第1のパネル114の第1のポケット150内に配設される(ブロック916)。内向きのシールド表面154及び内向きの第2のパネル表面120は、第1のパネル114の内側の第1のパネル表面160と実質的に同一平面をなし得る。
【0086】
図11は、図1のシステム100の磁気パネル継手118の別の例を形成する方法に関するフローチャートを示す。図11のプロセス1000は、ブロック1002において、第1のパネル114の端部部分155に第1のポケット150及びレセプタクル156を形成することによって開始する。第1のポケット150は、端部開口部158を含んでおり、レセプタクル156と隣接している。磁石149は、接着剤166によってレセプタクル156内に結合される(ブロック1004)。
【0087】
第2のポケット151は、第2のパネル116の端部面176で終端する第2のパネル116内に形成される(ブロック1006)。シールド153の第1のシールド部分182は、第2のシールド部分184が第2のパネル116の端部面176から延在することを可能にする様式で、接着剤152によって第2のポケット151内に結合されている(ブロック1008)。第1のシールド部分182が第2のポケット151内に結合されるとき、内向きのシールド表面154は、内向きの第2のパネル表面120と実質的に同一平面をなす。
【0088】
第2のシールド部分184は、磁気重ね継手118を形成するように、端部開口部158を介して第1のパネル114の第1のポケット150内に配設される(ブロック1010)。内向きのシールド表面154及び内向きの第2のパネル表面120は、第1のパネル114の内側の第1のパネル表面160と実質的に同一平面をなす。
【0089】
方法であって、第1のパネルの端部部分にポケット及びレセプタクルを形成する工程であって、該ポケットは端部開口部を有し、レセプタクルと隣接している、工程と、レセプタクル内に磁石を結合する工程と、第2のパネル内に、第2のパネルの端部面で終端するポケットを形成する工程と、強磁性シールドの第2のシールド部分が第2のパネルの端部面から延在するように、第2のパネルのポケット内に強磁性シールドの第1のシールド部分を結合する工程であって、強磁性シールドの内側のシールド表面は、第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、磁気重ね継手を形成するように、端部開口部を介して第1のパネルのポケット内に強磁性シールドの第2のシールド部分を配設する工程であって、内側のシールド表面及び内側の第2のパネル表面は、第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、を含む、方法。
【0090】
レセプタクルを形成する工程は、第1のパネルの端部部分に複数のレセプタクルを形成することを含み、レセプタクル内に磁石を結合する工程は、複数のレセプタクルの各々内に磁石を結合することを含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0091】
第2のパネルの端部面に一対のダボ穴を形成する工程と、ダボ穴の各々内にダボを結合する工程と、第1のパネルの端部面に主ダボ穴及び副ダボ穴を形成する工程であって、主ダボ穴及び副ダボ穴は、ダボのうちの対応する1つをそれぞれ受容するように適合されている、工程と、を更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0092】
装置であって、ポケット及びレセプタクルを画定する端部部分を有する第1のパネルであって、ポケットは端部開口部を有し、レセプタクルと隣接している、第1のパネルと、レセプタクル内に配設され、その中に結合された磁石と、端部面を含み、該端部面で終端するポケットを画定する端部部分を有する第2のパネルと、第1のシールド部分と第2のシールド部分とを有する強磁性シールドであって、第1のシールド部分は、第2のパネルのポケット内に配設され、その中に結合され、第2のシールド部分は、第2のパネルの端部面から延在し、強磁性シールドの内側のシールド表面は、第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、強磁性シールドと、を備え、強磁性シールドの第2のシールド部分は、磁気重ね継手を形成するように、端部開口部を介して第1のパネルのポケット内に受容可能であり、内側のシールド表面及び内側の第2のパネル表面は、第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、装置。
【0093】
第1のパネルと第2のパネルとの間に磁気重ね継手が形成されるときに第1のパネルと第2のパネルとの間に形成されるダボ継手を更に備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0094】
ダボ継手が、一対のダボと、主ダボ穴と、副ダボ穴と、を含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0095】
ダボは第2のパネルのポケットのいずれかの側で第2のパネルから延在し、主ダボ穴は第1のパネルのポケットの一方の側に画定され、副ダボ穴は第1のパネルのポケットの他方の側に画定される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0096】
第1のパネルは、レセプタクルを含む複数のレセプタクルを画定し、複数のレセプタクルの各々は、その中に配設された対応する磁石を含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0097】
レセプタクルは千鳥状の配列をなして位置付けられる、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0098】
第1のパネルのポケットと第2のパネルのポケットとが互いに類似している、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0099】
エンクロージャを備える装置であって、エンクロージャは、磁石を担持し、第1のポケットを備える第1のパネルと、第2のポケットを備える第2のパネルと、第2のポケット内に結合され、磁石によって第1のポケット内に結合可能である強磁性シールドと、によって形成された磁気パネル継手を備える、装置。
【0100】
エンクロージャは、エンクロージャからの光の侵入及び退出を実質的に制限する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0101】
磁気パネル継手は、磁気パネル継手を通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0102】
強磁性シールドの内向きの強磁性シールド表面は、第2のパネルの内向きの第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0103】
強磁性シールドが磁石によって第1のポケット内に結合されるとき、内向きの第1のパネル表面が内向きの強磁性シールド表面と実質的に同一平面をなす、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0104】
第1のパネル又は第2のパネルの一方によって画定される位置合わせダボ穴と、第1のパネル又は第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0105】
第1のパネルは、磁石を受容するレセプタクルを画定し、位置合わせダボ穴は第1のパネルによって画定され、レセプタクルと共平面をなし、位置合わせダボは強磁性材料を含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0106】
位置合わせダボ穴は主ダボ穴を含み、装置は、第1のパネル又は第2のパネルによって画定される副ダボ穴と、第1のパネル又は第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0107】
第1のパネル及び第2のパネルは端部面を備え、端部面のうちの一方は面磁石を担持し、端部面のうちのもう一方は、対応する面状強磁性セグメントを担持する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0108】
第1のパネルの外部表面と第2のパネルの外部表面とが実質的に同一平面をなすか、又は別様に視覚的に連続する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0109】
前述の説明は、当業者が本明細書に記載される様々な構成を実践することを可能にするために提示されたものである。主題の技術は、様々な図及び構成を参照して具体的に説明されてきたが、これらは、単に例示を目的としたものであり、主題の技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0110】
本明細書で用いられるとき、単数形として列挙され、単語「a」又は「an」を付して進められた要素又は工程は、除外が明示的に記載されていない限り、複数の当該要素又は工程を除外しないものとして理解されるべきである。更に、「1つの実現形態」への言及は、列挙された特徴を同様に組み込んだ付加的な実現形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。更に、そうでない旨が明示的に記載されない限り、特定の特性を有する要素又は複数の要素を「備える(comprising)」か、「含む(including)」か、あるいは「有する(having)」実現形態は、その特性を有するか否かにかかわらず、付加的な要素を含んでもよい。更に、「備える(comprising)」、「含む(including)」、又は「有する(having)」などの用語は、本明細書において互換的に使用されている。
【0111】
本明細書全体を通して使用される「実質的に」、「およそ(approximately)」、及び「約」という用語は、処理のばらつきなどに起因する小さな変動を説明及び考慮するために使用されている。例えば、それらの用語は、例えば±5%以下、例えば±2%以下、例えば±1%以下、例えば±0.5%以下、例えば±0.2%以下、例えば±0.1%以下、例えば±0.05%以下を指すことができる。
【0112】
主題の技術を実現するための方法が他にも多数、存在し得る。本明細書に記載されている様々な機能及び要素は、主題の技術の範囲から逸脱することなく、示されたものとは異なって分割されてもよい。これらの実現形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり得るものであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の実現形態にも適用され得る。したがって、主題の技術の範囲から逸脱することなく、当業者によって、多くの変更及び修正が主題の技術に対してなされ得る。例えば、異なる個数の所与のモジュール又はユニットが用いられてもよく、異なる種類の所与のモジュール又はユニットが用いられてもよく、所与のモジュール又はユニットが追加されてもよく、あるいは所与のモジュール又はユニットが省略されてもよい。
【0113】
下線付き及び/又はイタリック体の見出し及び小見出しは、単に便宜上、用いられたものであり、主題の技術を限定するものではなく、また主題の技術の説明の解釈と関連して言及されるものでもない。当業者に既知であるか、又は後に知られることになる、本開示全体を通して記載される様々な実現形態の要素に対する全ての構造的及び機能的等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、主題の技術に包含されることが意図される。更に、本明細書に開示されているものは、そのような開示が上記の説明において明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公開に向けたものであることを意図するものではない。
【0114】
前述の概念及び以下でより詳細に考察される更なる概念の全ての組み合わせが(かかる概念が相互に矛盾しないと仮定する)、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。具体的には、本開示の最後に表示される特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられる。
(態様1)
方法であって、
第1のパネルの端部部分にポケット及びレセプタクルを形成する工程であって、前記ポケットは端部開口部を有し、前記レセプタクルと隣接している、工程と、
前記レセプタクル内に磁石を結合する工程と、
第2のパネル内に、前記第2のパネルの端部面で終端するポケットを形成する工程と、
強磁性シールドの第2のシールド部分が前記第2のパネルの前記端部面から延在するように、前記第2のパネルの前記ポケット内に前記強磁性シールドの第1のシールド部分を結合する工程であって、前記強磁性シールドの内側のシールド表面が、前記第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、
磁気重ね継手を形成するように、前記端部開口部を介して前記第1のパネルの前記ポケット内に前記強磁性シールドの前記第2のシールド部分を配設する工程であって、前記内側のシールド表面及び前記内側の第2のパネル表面は、前記第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、工程と、を含む、方法。
(態様2)
前記レセプタクルを形成する工程は、前記第1のパネルの前記端部部分に複数のレセプタクルを形成することを含み、前記レセプタクル内に前記磁石を結合する工程は、前記複数のレセプタクルの各々内に磁石を結合することを含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記第2のパネルの前記端部面に一対のダボ穴を形成する工程と、前記ダボ穴の各々内にダボを結合する工程と、前記第1のパネルの端部面に主ダボ穴及び副ダボ穴を形成する工程であって、前記主ダボ穴及び前記副ダボ穴は、前記ダボのうちの対応する1つをそれぞれ受容するように適合されている、工程と、を更に含む、態様1又は2に記載の方法。
(態様4)
装置であって、
ポケット及びレセプタクルを画定する端部部分を有する第1のパネルであって、前記ポケットは端部開口部を有し、前記レセプタクルと隣接している、第1のパネルと、
前記レセプタクル内に配設され、その中に結合された磁石と、
端部面を含み、前記端部面で終端するポケットを画定する端部部分を有する第2のパネルと、
第1のシールド部分と第2のシールド部分とを有する強磁性シールドであって、前記第1のシールド部分は、前記第2のパネルの前記ポケット内に配設され、その中に結合され、前記第2のシールド部分は、前記第2のパネルの前記端部面から延在し、前記強磁性シールドの内側のシールド表面は、前記第2のパネルの内側の第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、強磁性シールドと、を備え、
前記強磁性シールドの前記第2のシールド部分は、磁気重ね継手を形成するように、前記端部開口部を介して前記第1のパネルの前記ポケット内に受容可能であり、前記内側のシールド表面及び前記内側の第2のパネル表面は、前記第1のパネルの内側の第1のパネル表面と実質的に同一平面をなす、装置。
(態様5)
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に前記磁気重ね継手が形成されるときに前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に形成されるダボ継手を更に備える、態様4に記載の装置。
(態様6)
前記ダボ継手は、一対のダボと、主ダボ穴と、副ダボ穴と、を含む、態様5に記載の装置。
(態様7)
前記ダボは前記第2のパネルの前記ポケットのいずれかの側で前記第2のパネルから延在し、前記主ダボ穴は前記第1のパネルの前記ポケットの一方の側に画定され、前記副ダボ穴は前記第1のパネルの前記ポケットの他方の側に画定される、態様6に記載の装置。
(態様8)
前記第1のパネルは、前記レセプタクルを含む複数のレセプタクルを画定し、前記複数のレセプタクルの各々は、その中に配設された対応する磁石を含む、態様4~7のいずれか一項に記載の装置。
(態様9)
前記レセプタクルは千鳥状の配列をなして位置付けられる、態様8に記載の装置。
(態様10)
前記第1のパネルの前記ポケットと前記第2のパネルの前記ポケットとが互いに類似している、態様4~9のいずれか一項に記載の装置。
(態様11)
エンクロージャを備える装置であって、
前記エンクロージャは、
磁石を担持し、第1のポケットを備える第1のパネルと、
第2のポケットを備える第2のパネルと、
前記第2のポケット内に結合され、前記磁石によって前記第1のポケット内に結合可能である強磁性シールドと、によって形成された磁気パネル継手を備える、装置。
(態様12)
前記エンクロージャは、前記エンクロージャを通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する、態様11に記載の装置。
(態様13)
前記磁気パネル継手は、前記磁気パネル継手を通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する、態様11又は12に記載の装置。
(態様14)
前記強磁性シールドの内向きの強磁性シールド表面は、前記第2のパネルの内向きの第2のパネル表面と実質的に同一平面をなす、態様11~13のいずれか一項に記載の装置。
(態様15)
前記強磁性シールドが前記磁石によって前記第1のポケット内に結合されるとき、内向きの第1のパネル表面が前記内向きの強磁性シールド表面と実質的に同一平面をなす、態様14に記載の装置。
(態様16)
前記第1のパネル又は前記第2のパネルの一方によって画定される位置合わせダボ穴と、前記第1のパネル又は前記第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に備える、態様11~15のいずれか一項に記載の装置。
(態様17)
前記第1のパネルは、前記磁石を受容するレセプタクルを画定し、前記位置合わせダボ穴は前記第1のパネルによって画定され、前記レセプタクルと共平面をなし、前記位置合わせダボは強磁性材料を含む、態様16に記載の装置。
(態様18)
前記位置合わせダボ穴は主ダボ穴を含み、前記装置は、前記第1のパネル又は前記第2のパネルによって画定される副ダボ穴と、前記第1のパネル又は前記第2のパネルのもう一方によって担持される対応する位置合わせダボと、を更に備える、態様16又は17に記載の装置。
(態様19)
前記第1のパネル及び前記第2のパネルは端部面を備え、前記端部面のうちの一方は面磁石を担持し、前記端部面のうちのもう一方は、対応する面状強磁性セグメントを担持する、態様11~18のいずれか一項に記載の装置。
(態様20)
前記第1のパネルの外部表面と前記第2のパネルの外部表面とが実質的に同一平面をなすか、又は別様に視覚的に連続する、態様11~19のいずれか一項に記載の装置。
(態様21)
前記磁気継手は、前記磁気継手を通じた光の侵入及び退出を実質的に制限する、態様4~19のいずれか一項に記載の装置。
(態様22)
塵埃、光、及び/又は電磁放射に対してシールドするように適合されたエンクロージャを備える、DNAをシークエンシングするためのプラットフォームであって、
第1のパネルと、
第2のパネルと、前記エンクロージャを形成するように前記第1のパネルと第2のパネルとを一緒に結合するための少なくとも1つの磁気パネル継手であって、光の進入及び退出を制限するように構成されている、少なくとも1つの磁気パネル継手と、を備える、プラットフォーム。
(態様23)
前記磁気パネル継手は強磁性シールドを備える、態様22に記載のプラットフォーム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11