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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】核酸合成方法
(51)【国際特許分類】
   C07H 1/00 20060101AFI20241105BHJP
   C07H 21/00 20060101ALI20241105BHJP
   B01J 19/28 20060101ALI20241105BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
C07H1/00
C07H21/00
B01J19/28
B01J19/00 321
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021560631
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 US2020027445
(87)【国際公開番号】W WO2020210476
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-04-03
(31)【優先権主張番号】62/831,853
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521444963
【氏名又は名称】ニットー デンコウ アビシア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NITTO DENKO AVECIA INC.
【住所又は居所原語表記】125 Fortune Boulevard, Milford, Massachusetts 01757, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ケラー カーステン
【審査官】奥谷 暢子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0120128(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0169816(US,A1)
【文献】特表2002-537544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H 1/00
C07H 21/00
B01J 19/28
B01J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱保護ステップを実施するための少なくとも1つの脱保護ユニットと、カップリングステップを実施するための少なくとも1つのカップリングユニットと、酸化又はチオレーションステップを実施するための少なくとも1つの酸化/チオレーションユニットと、洗浄ステップを実施するための少なくとも1つの洗浄ユニットとを含む装置を使用する核酸合成方法であって、核酸合成のための複数の反応容器が、所望の核酸配列の合成スキーム(synthesis scheme)に従って前記ユニットに移動され、少なくとも2つの反応容器が、一列に(in series)並べられ、いくつかの前記ユニット同時に作用され、複数の前記ユニットのうちの1つから前記少なくとも2つの反応容器のうちの第1の反応容器に導入された材料は、その後、前記第1の反応容器から、前記少なくとも2つの反応容器のうちの第2の反応容器に受け取られる、核酸合成方法。
【請求項2】
それぞれの前記ユニットが1種類の核酸又は処理用の化学物質に対してのみ使用される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項3】
アミダイトが、反応容器への1回の添加において、3:1を超える化学量論的条件で添加される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項4】
全ての反応容器が同時に移動する、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項5】
選択されたユニットにおいて、前記反応容器は移動するが、同じユニットと流体を流通可能なままである、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項6】
前記カップリングユニットに使用される材料はホスホロアミダイト(phosphoramidite)であり、前記ホスホロアミダイトが1.5~3.0当量(equivalents)の量で1つの反応容器に添加される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項7】
前記カップリングユニットに使用される材料は活性剤(activator)であり、前記活性剤は、前記合成スキームの異なるポイントで異なる濃度で添加され、前記反応容器及び前記洗浄ユニットで使用される材料は、前記合成スキームの異なるポイントで異なる濃度で添加される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項8】
ユニットで反応容器から回収された材料が、前記合成スキームにおける後の反応容器の反応又は処理のために、前記ユニットにおいて再使用される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項9】
前記反応容器内の反応生成物が、いくつか又は全てのユニットで評価され、不満足な結果を示す反応容器は合成プロセス(synthesis procedure)から除去される、請求項1に記載の核酸合成方法。
【請求項10】
選択された核酸配列を構築するための合成スキームに従って、複数の反応容器がコンベヤ装置を介して前記ユニットに移動され;
少なくとも1つのユニットが、他のユニットと比較して最長の時間(R)を必要とする反応を行い;
前記ユニットが並列で(in parallel)運用され;
前記反応容器の少なくとも大部分は、設定された時間(T)に従って前記ユニット間で一斉に移動され、当該反応容器は、Tの倍数の時間、R未満の反応時間のユニットに留まる、
請求項1に記載された、核酸合成方法。
【請求項11】
前記反応容器が、それぞれのステーションに少なくとも1つの反応容器が関連付けられるまで、Tの分数である反応時間の期間の後に移動されるスタートアップモードを含み、前記スタートアップモードの後に、複数の反応容器は1つ以上のステーションで一列に連結され、当該反応容器は、Tに等しい時間又はTに近づく時間で移動する、請求項10に記載の核酸合成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年4月10日に出願された米国仮出願62/831,853の利益を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本実施形態は、分子を合成するためのシステム及び方法に関する。より具体的には、本実施形態は、ポリペプチド及びオリゴヌクレオチド等の生物学的ポリマーを合成するための装置及び方法に関する。しかしながら、本実施形態は、他の同様の用途にも適用可能であることを理解されたい。
【0003】
オリゴヌクレオチドは、糖及び核酸塩基を含むヌクレオシドの配列からなる高分子である。各ヌクレオシドは、ヌクレオシド間結合(internucleosidic linkage)によって隣接するヌクレオシドから間が空けられており、これがヌクレオシド間の結合に効果的に働く。糖は、デオキシリボース、リボース、又は2’-0-置換リボース等のペントースであってもよい。多くの異なる塩基及び置換された塩基を使用することができ、最も一般的な4つはアデニン、シトシン、グアニン、及びチミン(それぞれA、C、G、Tと略される)である。ヌクレオシド間結合は、最も一般的にはリン酸であり、非架橋酸素原子において種々の置換基で置換されていてもよく、最も一般的には、硫黄又はアルキル、エステル、もしくはアミド基によって置換されていてもよい。
【0004】
オリゴヌクレオチドは、研究、診断及び治療に従事するバイオテクノロジー分野の研究室で使用される最も重要で一般的な試薬の1つである。オリゴヌクレオチドに対する高い需要は、生物学的試料から得られるDNA又はRNA中の相補的ヌクレオチド配列に対するそれらの特異性に由来する。オリゴヌクレオチドを合成するために、ホスホロアミダイト法(phosphoramidite method)、ホスホトリエステル法(phosphotriester method)、及びH-ホスホネート法(H-phosphonate method)を含む異なる方法が使用され、これらの各々は生化学の分野で一般に知られている。
【0005】
担体(fixed bed)を経由する制御された流体を用いた複雑な有機分子の固相ベースの多段階合成は、核酸合成の1つの普及する方法論である。この一般的な技術は、ペプチド、オリゴヌクレオチド及び類似の長鎖生物学的ポリマーの合成に多く適用されている。オリゴヌクレオチド生産のための化学及び合成技術の包括的な議論は、E. Paredes, V. Aduha、KL. Ackley、及びH. Cramer、“Manufacturing of Oligonucleotides”、Comprehensive Medical Chemistry、3rd Edition、2017年、Elsevier Inc.に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0006】
多種多様なオリゴヌクレオチドの商業規模での生産は、これらの物質が研究室から出て、主流の治療用途に移行するにつれて、ますます重要になってきている。市販のオリゴヌクレオチドは、典型的には少なくとも6ヌクレオチドの長さであり、時には12~50ヌクレオチドの長さであり、15~30ヌクレオチドが最も一般的な長さである。
【0007】
オリゴヌクレオチド分子を製造するための1つのシステムにおいて、固体支持体を反応容器内に設けることができ、多数のジメトキシトリチル(DMT)保護ヌクレオシドを固体支持体に固定することができる。脱トリチルメカニズム(detritylation mechanism)を介して作用する脱保護剤を加えてヌクレオシドからDMTを除去してヒドロキシルを「脱保護する(deprotect)」。その結果、配列の末端のヌクレオシドは、次のアミダイトを受け取る準備ができている1つのヒドロキシ基をもっている。アセトニトリル(ACN)等の溶媒に溶解したヌクレオシドホスホロアミダイト(nucleoside phosphoramidete)(以下、「アミダイト(amidite)」と称する。)が容器に導入される。活性剤が、アミダイトと共に容器内に導入されてもよい。アミダイト中のリンはヒドロキシル中の酸素と結合し、これにより、支持体に結合したヌクレオチドを提供する。支持体に結合したヌクレオチドが形成された後、過剰なアミダイトがACNで容器から洗い流されてもよい。次いで、酸化剤を添加して、三価リンを五価に変換してもよい。酸化剤がフラッシュされた後、キャッピング剤を添加して、保護されていないヒドロキシルが後の段階で導入されたアミダイトと反応するのをブロックすることができる。ACNを再び導入して、キャッピング剤を洗い流してもよい。これらのステップを何回も繰り返して、支持体に結合したヌクレオシドから伸長するオリゴヌクレオチド鎖をつくることができる。
【0008】
従来の合成装置では、様々なライン、ポンプ、バルブが常に液体で満たされ、液体がカラムと呼ばれる容器に導入されるフロースルー設計を使用する。カラムは、典型的に、新しく導入された液体が以前に導入された液体を置換するフロースルー装置である。多くの場合、大規模な製造施設では、合成装置のアレイをバッチプロセスで使用することにより、高いスループットを達成する。これらの合成装置は、典型的には、モノマーを加えるサイクルの個々のステップを連続して行うように構成され、いくつかの異なるオリゴヌクレオチドに対して並行して行うことができる。従って、複数のオリゴヌクレオチドに対する一連の反応は、各オリゴヌクレオチドについて脱トリチルが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドについてカップリングが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドのキャッピングが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドが酸化されるように行われる。そして、このサイクルを、全長のオリゴヌクレオチドが得られるまで繰り返す。
【0009】
生体高分子(例えば、オリゴヌクレオチド、ペプチド、その他)を大規模に製造するために、広く受け入れられている固相合成アプローチを使用することができる。この方法では、出発モノマーを不安定なリンカーを介して不溶性マトリックスに結合させる。このマトリックスに、必要な反応物及び追加の反応性モノマーを添加して、不溶性ビーズ上にオリゴマー化合物を伸長させる。具体的には、オリゴヌクレオチドの製造のための固相合成サイクルは、一般に、4つの反復ステップで行うことができる。最初に、第1のヌクレオシド又は補助残基を担持する固体支持体を固体支持体ハウジング上に配置する。次いで、支持体を脱保護剤溶液で処理して、マスキング基、一般的にはヒドロキシル基上のDMT保護基を除去する。新たにマスクされなくなったヒドロキシル基は、その後の工程において、オリゴマー配列中の次の所望の残基と自由に反応する。この場合、次の残基は、反応を促進するために用いられる活性剤と混合されたホスホロアミダイトモノマーとして添加される。新たに生成したホスホトリエステルは、合成の残りの部分に対して十分に安定ではないので、一般に酸化、チオレーション、又は他の方法で安定化される。次のサイクルを再開する前に、未反応種をキャッピング試薬の使用によって不活性化される。これにより、未反応のヒドロキシル基が再マスクされ、その後のカップリングサイクルにおけるさらなる伸長が防止される。4つのステップ(マスキング解除、カップリング、リンケージ安定化、及びキャッピング)を繰り返すことにより、様々な長さのオリゴヌクレオチドを生成することができる。固相オリゴマー合成の複雑なプロセスは、固相合成装置を使用することにより単純化できる。
【0010】
1つの大きなカラムを用いた大規模な核酸合成では、流路方向の支持層の長さ(以下、「カラム長」と称する。)が長いこと、又は、直径が広いことが必要である。しかし、フローの分配(flow distribution)と高い作動背圧のためにカラム径とカラム長さの双方は制限される。このような状況では均一な物質移動は困難である。したがって、実施可能なカラムサイズ、したがって、製造サイズには元より制限がある。従って、典型的な市販のオリゴヌクレオチドの長さは、15~40Merに制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
オリゴヌクレオチドの需要は絶えず拡大しており、従って、可能な限り多くのオリゴヌクレオチドを安価に、短時間で、高品質で、高収率で製造する能力を有することが望まれている。本開示は、バッチプロセスの制限を克服するオリゴヌクレオチド及びポリペプチドの製造のための改良された連続プロセス及び改良された装置を記載する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
基本的な理解を提供するため、本開示の種々の詳細を以下に要約する。本要約は、開示の広範な概要ではなく、開示の特定の要素を特定することも、その範囲を説明することも意図していない。むしろ、本要約の主な目的は、以下に提示されるより詳細な説明に先立って、開示のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0013】
第1の実施形態によれば、核酸合成方法が提供される。当該方法は、脱保護ステップを実施する少なくとも1つの脱保護ユニットと、カップリングステップを実施する少なくとも1つのカップリングユニットと、酸化又はチオレーションステップを実施する少なくとも1つの酸化/チオレーションユニットと、洗浄ステップを実施する少なくとも1つの洗浄ユニットとを備える装置を用いる。核酸合成のための複数の反応容器又は「ポット」が、所望の核酸配列の合成スキームに従って上記ユニットに移動され、少なくとも2つの反応容器が、一列に並べられ、いくつかのユニットで同時に作用される。
【0014】
別の実施形態によれば、核酸合成方法が提供される。この方法は、鎖長が増加する有機分子の多段階合成のための装置を使用する。当該装置は、脱保護のステップを実施するための少なくとも1つの脱保護ステーション;カップリングステップを実施するための少なくとも1つのカップリングステーション;酸化又はチオレーションステップを実施するための少なくとも1つの酸化/チオレーションステーション;キャッピングステップを実施するための少なくとも1つのキャッピングステーション、及び洗浄ステップを実施するための少なくとも1つの洗浄ステーションを備える。それぞれのステーションは、適切な流体リザーバを含む。選択された核酸配列を構築するための合成スキームに従って、複数の核酸合成容器は、コンベヤ装置を介して、前記ステーションに対して並列で移動され、少なくとも1つのステーションが他のステーションと比較して最長の時間(R)を必要とする反応を行う。容器の少なくとも大部分は、設定された時間(T)に従って、上記ステーション間で一斉に(必ずしもすべてのステーションに同時にではなく)移動され、前記容器は、Tの倍数の時間、R未満の反応時間を有するステーションに留まる。
【0015】
本開示のデバイス実施形態によれば、有機化合物の多段階合成のための装置が提供される。当該装置は、(a)複数の反応容器;(b)複数の流体リザーバ;(c)当該流体リザーバに関連付けられたバルブエレメント;(d)前記流体リザーバから前記容器への供給ストリームを提供するための流体供給装置;(e)複数の前記容器からの流出物の化学組成を監視することができる複数の装置;及び(f)プログラムされたパターンに従って、前記容器を1つの流体リザーバとの流体エンゲージメントから次の流体リザーバへ順次搬送するのに適した前記プログラムされたパターンを有するコンベヤ、を組み合わせて備える。
【0016】
さらに別の実施形態によれば、有機化合物の多段階合成のための装置が提供される。当該装置は、(a)複数の反応容器を収容するコンベヤであって軸上又は軸の周りを移動可能なコンベヤ、(b)前記コンベヤを段階的に移動させるデバイスであって、複数の流体リザーバのうちの1つにそれぞれの前記容器をドッキングさせるそれぞれの増分ステップ;(c)それぞれのドッキングステーションにおいて前記流体リザーバからそれぞれの容器に液体を供給する流体供給装置;(d)それぞれの前記ドッキングステーションのそれぞれの前記容器からの液体流出物を複数の指定容器のうちの1つに排出する排水システム;(e)前記コンベヤ、前記流体供給装置、及び前記排水システムを制御するプログラム可能なコンピュータ;を備える。
【0017】
追加の実施形態によれば、生体分子を構築するプロセスを順次実施する反応装置が開示される。当該装置は、複数の別々の反応容器を備え、それぞれの容器が、前記分子を結合可能な支持体を収容する。前記プロセスのステップを実施するための流体を収容することができる複数の流体リザーバも同様に提供される。コンベヤは、個々に、それぞれの容器をそれぞれの前記流体リザーバと流体コンタクトモードにする。前記コンベヤは、少なくとも第1の流体リザーバ及び第2の流体リザーバとの連続的な流体コンタクトモードで容器を配置する。前記容器は、前記流体リザーバのそれぞれの内容物であって、前記分子を順次処理する内容物と順次接触することができる。前記装置の少なくとも1つの動作モードは、少なくとも2つの前記容器が単一の流体リザーバから流体を同時に受け取ることを可能にする。
【0018】
別の実施形態によれば、核酸合成装置が提供される。この装置は、脱トリチルステップを実施するための少なくとも1つの脱トリチルステーション;カップリングステップを実施するための少なくとも1つのカップリングステーション;酸化又はチオレーションステップを実施するための少なくとも1つの酸化/チオレーションステーション;キャッピングステップを実施するための少なくとも1つのキャッピングステーション、及び洗浄ステップを実施するための少なくとも1つの洗浄ステーション、を備える。それぞれのステーションは適切な流体リザーバを含み、前記ステーションは並列で運用される。この装置は、少なくとも100Merの選択された核酸配列を構築するための合成スキームに従って、コンベヤ装置を介して複数の核酸合成容器を前記ステーションに移動させることを可能にする。
【0019】
別の実施形態によれば、ペプチド製造プロセスが提供される。このプロセスは、連続するアミノ酸をカルボキシル基活性化状態にし、カルボキシル末端を介して活性化されたサイトに連続的に連結する多段階合成のためのデバイスを用いる。当該デバイスは、少なくとも1つの脱トリチル化ステーション;適切なアミノ酸のアリコートを供給する少なくともいくつかのステーション;洗浄ステップを実施するための少なくとも1つのステーション;中和ステップを実施するための少なくとも1つのステーション;カップリングステップを実施するための少なくとも1つのステーション、を備える。それぞれのステーションは、適切な流体リザーバを含む。このプロセスは、選択されたアミノ酸配列を構築するための合成スキームに従って、コンベヤ装置を介して複数のペプチド合成容器を前記ステーションに同時に移動させる。このプロセスは、少なくとも2つのペプチド合成容器を、一列に並べ、いくつかの前記ステーションで同時に作用されるように配置する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下は、本明細書に開示された例示的な実施形態を図示する目的で提示された図面の簡単な説明であり、図面を限定する目的で提示されたものではない。
図1図1は、本開示に係るシステムの概略図である。
図2A図2Aは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2B図2Bは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2C図2Cは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2D図2Dは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2E図2Eは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2F図2Fは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2G図2Gは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2H図2Hは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2I図2Iは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2J図2Jは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2K図2Kは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2L図2Lは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2M図2Mは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2N図2Nは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図2O図2Oは、本開示の連続的な側面の概略図を提供する。
図3図3は、図2のプロセスに続く適切な簡略化された第2の連続的なステップの概略図を提供する。
図4図4は、図3のプロセスに続く適切な簡略化された第3の連続的なステップの概略図を提供する。
図5図5は、図4のプロセスに続く適切な簡略化された第4の連続的なステップの概略図を提供する。
図6図6は、図5のプロセスに続く適切な簡略化された第5の連続的なステップの概略図を提供する。
図7図7は、並行して実施される第1~第5の連続的なステップの各々の概略図を提供する。
図8図8は、複数のステージの統合を示す概略図である。
図9図9は、反応容器又はポットの概略図である。
図10図10は、シリアルプロトコル(series protocol)を用いた場合の反応時間の変動にどのように対処するのかを示す概略図である。
図11図11は、パラレルプロトコル(parallel protocol)を使用して、反応時間の分散にどのように対処するのかを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書に開示される構成要素、プロセス及び装置のより完全な理解は、添付の図面を参照することによって得ることができる。これらの図は、本開示を説明する便宜及び容易さに基づく単なる概略的な表現であり、したがって、装置又はその構成要素の相対的なサイズ及び寸法を示すこと及び/又は例示的な実施形態の範囲を定義又は制限することを意図していない。
【0022】
以下の説明では、明確にするために特定の用語を使用しているが、これらの用語は、図面の例示のために選択された実施形態であって、開示の範囲を定義又は限定することを意図していない。以下の図面及び以下の説明において、同様の符号指定は、同様の機能の構成要素を指すことを理解されたい。
【0023】
単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0024】
本明細書で使用される場合、「約」、「一般的に」、及び「実質的に」という用語は、そのような用語によって修飾される要素又は数の目的に有意に影響しない構造的又は数値的修飾を包含することを意図する。
【0025】
本明細書で使用される場合、特定の合成ステップは、場合によっては特定の化学反応として、広範に記載される。例えば、脱保護という用語は、マスキング基を除去するステップを説明するために使用され、脱トリチル化(detritylation)は、酸性溶液によるDMT(4,4’-ジメトキシ性)基の特異的除去を説明するために使用される。しかしながら、これらの用語は、オリゴヌクレオチド合成のステップを記述するために互換的に使用することができる。
【0026】
本明細書で使用される場合、エンドポイントによる数値範囲の記載は、その範囲内に包含されるすべての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.6、4、5等を含む。)。同様に、項目(item)に関して複数の範囲が記載されている場合、範囲は、それらの様々な組み合わせを反映する(例えば、1~5又は2~3は、同様に、1~3及び2~5の範囲も含む。)ことが意図される。
【0027】
明細書及び特許請求の範囲において使用されるように、用語「備える(comprising)」は、「~から成る(consisting of)」、「本質的に~から成る(consisting essentially of)」という実施形態を含み得る。本明細書において使用される用語「備える(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる(can)」、「含む(contain(s))」、及びその変形は、指定された成分/ステップの存在を必要とし、かつ他の成分/ステップの存在を可能にする、開放端の移行句、用語、又は語であることを意図している。しかしながら、そのような記載は、組成又は方法を、列挙された成分/ステップの「~から成る」及び「本質的に~から成る」としても記載するものと解釈され、それは、そこから生じるかもしれない任意の不純物と共に、指定された成分/ステップのみの存在を可能にし、他の成分/ステップを除外する。
【0028】
図1に、本開示の合成装置2の基本構成要素を示す。当該構成は、洗浄(例えば、ACN)、脱トリチル化(例えば、ジクロロ酢酸(DCA)/トルエン)、カップリング(例えば、ACN、アミダイト、活性剤)、チオレーション(例えば、ピリジン/ACN)、キャッピング(例えば、ピリジン/ACN/N-メチルイミダゾール(NMI)、及び合成後洗浄(例えばTBA/ACN)のような必要な合成ステップを実施するための液体を含む、反応物/試薬供給容器4を含む。反応物(reactant)という用語は、オリゴマーを伸長させるために使用される液体を特定するために使用される。試薬(reagent)という用語は、合成プロセスの調製及び/又は活性化のために使用される液体を特定するために使用される。ラベルされていない複数の供給容器は、合成装置が、意図された合成によって必要とされる任意の適切な追加の供給材料を収容することができることを実証するために示される。同様に、例示された材料は、すべての合成プロセスに必要であるとは限らない。
【0029】
合成装置2は、さらに、供給容器4と流体を流通可能なポンプ6(又は流体インジェクタ)を含む。ポンプ6は、反応ポット10へ供給するため、選択された試薬/反応物をバルブ8に供給する。バルブは、ブロックバルブとすることができる。導入される試薬/反応物の量を監視するために、流量計12を設けることができる。流量計及びバルブは、PLC14のような制御装置と協働して作動し、以下により詳細に説明する反応ステーションでそれぞれの反応ポットに正確な量を提供するように、流体供給制御を提供することができる。
【0030】
UV分光計のような少なくとも1つの分析装置16は、分子合成プロセスにおけるステップを監視するために装置に付随させることができる。ポンプ6、流量計12、ブロックバルブ8、及び分析装置16の動作及び監視は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)14によって行うことができる。当業者が認識するように、配管18は合成装置全体に設けられているが、図面においては、視認性向上のため、本発明の概念の特徴がその存在によってよりよく伝えられる箇所にのみ示されている。例えば、配管を設けて、反応残渣を反応ポット10から収集容器20に搬送することができる。これにより、試薬/反応物のリサイクルを改善し、収集した材料をプロセスで再利用することもできる。合成装置2は、多数の個々の反応ポット10を含み、これらの反応ポットは、移動ベルトのようなコンベヤ機構22に関連している。11個の反応ポットの上部がコンベヤ機構上に配列されている。コンベヤ機構は、円形(circular)、線形(linear)、又はジグザグ形状(zig-zag)であると考えられる。
【0031】
合成装置の構成要素、特に試薬/反応体と直接接触する構成要素は、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)、及び/又はポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)等の適切な材料から形成することができると考えられる。合成装置は、FDAの規制、例えばCFR 21 Part 117のcGMPに従って製造することが推奨される。合成装置は、アルゴンのような不活性ガス又は窒素のような低反応性ガスでパージ(purge)され得る制御された環境で収容及び/又は操作されることがさらに考えられる。
【0032】
それぞれの反応ステーション(例えば、図1参照)は、少なくとも1つの供給容器、少なくとも1つのポンプ、少なくとも1つの流量計、及び少なくとも1つの制御バルブを備えることができる。もちろん、特定のステーションに適切な試薬/反応物を供給するために適切な配管が存在する。反応の必要性及び試薬のタイプに応じて、それぞれのステーションは、関連する試薬/反応液を約10~1000ml/分の体積で分散させる能力を有することが想定される。
【0033】
それぞれの供給容器は、関連するポンプ、配管、流量計、バルブ、分析装置、及び収集容器と組み合わせて、反応ステーション又は処理ステーションとみなすことができる。ステーションに関連する装置のいずれかを加熱又は冷却してもよく、及び/又は、ポンプ、バルブ、配管及び/又は容器を処理するための加圧ガス源(source of pressurized gas)を含んでもよい。ステーションはそれぞれ、分離ユニット、濾過ユニット、膜抽出ユニット、及び/又はクロマトグラフィーユニットの1つ以上をさらに備えることができる。
【0034】
ここで、PLCに関しては、有線又は無線のフィードバック線を介してPLC14と合成装置とが通信し、PLCがリアルタイムで反応ポットの位置を維持するようにする。位置センサを設けて、反応ポットの位置を監視することができる。当該PLCは、反応プロトコルを通して反応ポット10の移動を制御し、プログラムされた合成プロセスに従って個々のポットとステーションとを、これらの間で流体を流通できるように接続する。
【0035】
PLCにて合成制御も可能である。PLCからの指示は、反応ポットに試薬/反応物を導入するタイミング、容量、流量及びシーケンスを制御し、これによりオリゴマー合成のシーケンスを決定することができる。これらの指示、例えば、種々のバルブを開閉するための指示、コンベヤ/反応ポットを移動させるための指示、種々のポンプを作動させるための指示、流量計又は分析装置を監視するための指示等は、特定の構造の長鎖分子の構築に関連するマスター命令に結び付けることができる。
【0036】
PLCは、装置が、第1の長鎖分子の複数の反応ポットの「バッチ」を調製し、次いで異なる長鎖分子の複数の反応ポットのバッチを調製するように再プログラムすることができるようにプログラム可能であり得る。
【0037】
反応ポット10内の反応生成物又は反応ポット10から収集された残留物の一方又は両方を分析するために、複数(又はすべて)のステーションに、UV分光計等の分析装置(又は複数)を設けることができる。加えて、又はUV分光計の代替として、システムは、品質管理のため、液体クロマトグラフィー質量分析器(LCMS)、光モニタ、温度モニタ、赤外線モニタ、NMR分光器、及び/又はラマン分光計を備えてもよい。システムは、合成エラー又は反応が不完全な分子等の不満足な結果を示す反応ポットを、コンベヤ機構から除去するか、又は他の方法で取り除かれて、さらなる処理ステップから除外することを可能にすることが好ましい。これにより、失敗した反応ステップの影響を単一の反応ポットに止めることができ、稼動している製造全体を汚染することを防ぐことができる。
【0038】
図2A~Oに、本装置に関連する合成プロセスの連続的な性質を示す。具体的には、図2Aにおいて、第1の反応ポット1を第1のステーションに導入する(合成前洗浄)。反応ポット2は、次にコンベヤ機構に取り上げられるように配置される。
【0039】
図示された一連のステップは、当然ながら例示的なものである。さらに、それぞれのステップは、必ずしも図示された正確な順序で実行される必要はない。例えば、それぞれのステップの終わりにおけるアミノ洗浄は必要ではない。同様に、例示されたステップは、列挙された化学物質を用いて実施する必要はない。むしろ、類似/同一の機能を実行することができる代替の流体が当技術分野で知られている。
【0040】
反応ポット1(及びそれに続くポット)は、NittoPhase(登録商標)HLのような支持体を含むことができる。フリット又はフィルタ布を反応ポット内に設けて支持体をホスト(host)することができる。支持体は、反応ポットのサイズが比較的小さいことを考慮すると、圧力損失は比較的小さいため、従来の(例えば、80μm未満、又は40μm未満、又は1μm未満、又は0.3μm未満)よりも小さいサイズを有する粒子を含むことができる。液相合成も考えられることに留意されたい。
【0041】
反応ポット1は、まず、合成前洗浄のためのステーションと関連付けられて、ACNを受け取る。廃液収集容器は、リサイクルのため、過剰なACNを回収するために、合成前ステーションで反応ポットに連結される。それぞれのステーションは、供給容器から液体を導入するための独自のポンプを有することができる。また、それぞれのステーションは、当該ステーションで生じる反応/処理のキネティクス(kinetics)に適合するように流体導入の速度を制御するために、それ自身の流量計を含むことができる。さらに、それぞれのステーションは、関連する反応/処理を完了するのに十分な量の流体を反応ポットへ確実に供給するために、それ自身の制御バルブ(又は一連の制御バルブ)を含むことができる。さらに、複数の制御バルブがステーションに設けられてもよく、これにより、複数の反応ポットを同時に処理することができる。
【0042】
図2Bでは、反応ポット2がコンベヤ機構に入って合成前洗浄のための第1のステーションに配置されている間に、反応ポット1が第2のステーションに移行して脱トリチルが行われる。反応ポット1及び反応ポット2のそれぞれは、少なくともほぼ同じ時間、それぞれの合成ステーションに配置することができる。第2のステーションは、第1(又は後続)のステーションとは異なる流量及び/又は容積で動作してもよい。これは装置の他のステーションについても同様である。
【0043】
第2のステーションは、UV分光計16又は他の分析デバイスを含むことができ、これにより反応ポット1及び/又はその残渣の状態の評価することができる。第2のステーションには、余分な試薬を回収してリサイクルできるように、別の廃液回収(リサイクル)容器が用意されている。これは装置の他のステーションについても同様である。
【0044】
図2Cでは、コンベヤ機構は、異なる濃度のDCA/トルエンが供給される第2の脱トリチルステージのために、反応ポット1を第3のステーションに移動させる。少なくとも実質的に同時に、反応ポット2は、第1の脱トリチル処理のためにコンベヤ機構によって第2のステーションに移動され、反応ポット3は、合成前洗浄のために装置の第1のステーションに入る。第3のステーションにおける反応ポット1及び/又はその残留物の含有量を評価するために、UV分光計が提供されている。
【0045】
それぞれのステーションで同じポンプ、配管、及びバルブ装置が同じ試薬で使用されているので、合成ステップの間で液体残留物を排出したり、洗浄したりする必要がない。この利点は、第1の分子を形成する合成配列から第2の分子を形成するように構成された合成配列への移行にも及ぶ。これにより、処理速度が向上し、廃液が削減される。
【0046】
図2Dでは、反応ポット1は、カップリングのための第4ステーションに到達し、一方、反応ポット4は、コンベヤ機構によってピックアップされ、合成前洗浄のために第1のステーションに搬送される。それぞれの反応ポット1~4は、それぞれのステーションにおいて、少なくとも実質的に同時に作用される。カップリングステーションは、反応ポット1よりも前にあった可能性のある3つの反応ポット(説明のために3つの反応ポットを示したに過ぎない)とともに示されている。双方向フロー(counter-current flow)を使用することにより、比較的高価なホスホロアミダイトの導入に関連して、並外れた効率を提供する。さらに、ホスホロアミダイトの廃液を、従来のバッチ処理よりも少なくすることができる。
【0047】
カップリングステーションの反応ポットは、アレイ内の他の反応ポットと同時に移動できるが、複数の活性期間(active period)の間(すなわち、反応ポットがステーションから流体を受け取る時間)、当該カップリングステーションと流体を流通可能な状態のままである。液体の双方向フローは、複数の反応ポットを同時に処理することを可能にする。図2Dにおいて、4つの反応ポットは、同時に、アミダイト反応供給チミン(amidite reaction feed thymine)、ACN、及び活性剤(エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT)等)を受け取る。アミダイトの供給は、1つの反応ポットに必要な濃度以上の濃度にすることができる。アミダイトは、3:1の化学量論的必要量よりも大きい量で第1の反応ポットに導入することができる。例えば、ホスホロアミダイトは、支持体の体積に基づく反応容量(reaction capacity)の約0~5.0当量又は約1.5~3.0当量の量で添加することができる。過剰のアミダイトは一列に連結した反応ポットに移動する。このようにして、1つの連続的に連結された反応ポットからの未反応のアミダイトは、次の反応ポットに流れ、分子構築のためにピックアップされ、バッチ処理と比較して、ホスホロアミダイトの損失の有意に減少することができる。
【0048】
ある種の合成プロセスでは、カップリングプロセスにおいて、断続的な洗浄及び/又はパルス洗浄(pulsed washing)が提供されることが望ましい場合がある。さらに、パルス洗浄は、他の方法では下流の反応ポットに容易に流れない可能性のある未反応のアミダイトを剥がすために使用できる。洗浄は、ACN等の液体又はN等のガス又はこれらの組み合わせによって行うことができる。
【0049】
導入したアミダイトは、伸長分子に追加される。反応ポットを連続的に連結し、次に双方向フローのチェーンを順次上に移動させることにより、このプロセスは、カップリングステーションの最後の位置で化学量論的に最高濃度のアミダイトに反応ポットをさらすことにより、適切な分子構築を保証する。要するに、1つの反応ポットからの「残留」アミダイトは、後続の反応ポットを「前処理」するために使用され、廃液を低減する。また、アミダイト供給ステーションに関連して使用される双方向フロー方法は、合成装置の他のステーションのいずれか又は全てでの使用に等しく適していることに留意されたい。
【0050】
図2E図2Gは、反応ポットがコンベヤ機構上で下流に移動されると、反応ポット5、6、7が、新たに、反応ポットの連続進行に参加し、反応ポット2、3、4は、双方向フローの配置において、チミンカップリングステーションの反応ポット1に参加する。
【0051】
図2H及び図2Iは、それぞれ、反応ポット1及び反応ポット2が、どのようにしてカップリング洗浄ステーションへと連続的に移動するかを示す。カップリング洗浄ステーションは、双方向フロー構成とすることもできる。2つの反応ポットが一列に並び、カップリング流体を受けている例が示されている。もちろん、2つ以上の反応ポットを一列に連結することができる。明らかなように、これらの反応ポットの後に新しい反応ポット(反応ポット8、9)が順番に続いている。
【0052】
図2J及び2Kでは、反応ポット1及び反応ポット2は、順次、チオレーションステーション(ピリジン/ACN)に移動している。明らかなように、これらの反応ポットの後には、新しい反応ポット(反応ポット10、11)が順番に続いている。
【0053】
図2L及び図2Mは、それぞれ、反応ポット1及び反応ポット2が、キャッピングステーション(ピリジン/ACN/NMI/AC20)に、再び双方向フロー構成を用いて、順次移動されることを示す。明らかなように、これら反応ポットの後には、新しい反応ポット(反応ポット13、14)が順番に続いている。
【0054】
図2N及び図20は、それぞれ、反応ポット1及び反応ポット2が、合成後アミン洗浄ステーションに順次移動されることを示す。合成プロセスにおいて、これらの反応ポットの後には、新しい反応ポット(反応ポット15、16)が順番に続いている。合成後アミン洗浄の完了後、例示的な第1の合成ステージは完了したと見なすことができ、第1のオリゴヌクレオチド単位dTを有する進行中の分子(in-process molecule)を含む多数の反応ポットをもたらす。
【0055】
図3は、第1の合成ステージの反応ポットが受け取られ、さらに処理される第2の合成ステージを示す。ステージ1で使用されるのと同じステーションをステージ2で使用することができることが好ましい。実際には、ステーションは、ステージ1、ステージ2、ステージ3等を同時に実行することが想定されている。第2の合成ステージには、合成前洗浄及び第1の脱トリチルステップ等の特定のステップは実施されなくてもよい。わかりやすくするために、ステージ1からのステーション3、5、6、7、8はステージ2で再利用され、シトシンを提供するためのステーション9がステージ2のプロトコルに加えられることに留意されたい。
【0056】
さらに、どんなアミダイトでも第2の合成ステージで処理することができ、シトシンの合成が示されている。これは、シトシン供給ステーション9の追加によって達成することができる。また、完全なステーション(供給容器、ポンプ、流量計、バルブブロック、分析装置及び残渣回収装置)がシトシン導入のために提供されることも企図される。分子中に含まれるアミダイトごとにさらにステーションを追加することができる。特に、合成装置は、任意の数のオリゴヌクレオチドを形成するように構成することができるので、一般的に使用されるアミダイト又はすべてのアミダイトのためのステーションを備える可能性が高い。
【0057】
図4図5及び図6は、より長いポリマーを構築するために使用されるさらなる合成ステージを示しており、先行するステージの反応ポットは、アミダイトを添加するために順次導入される。ステーション10は、新しいアミダイトdGを供給するために設けられる。しかし、ポンプ(4)は、ステージ4におけるdTの2回目の導入のために再び使用される。ステーション9は、ステージ5でのdCの2回目の導入のために使用される。図5は、合成プロセスにおける新しいステップを示し、プロトコルのステップ1の繰り返しも構成している。図6は、シーケンスプロトコルのステージ2の繰り返しを示す。
【0058】
アミダイトステーションのこの再利用は、所望の構造及び長さの分子を構築するために必要に応じて繰り返すことができる。この文脈において、2~300Mer、又は少なくとも100Mer、又は200Merより大きい、又は300Merより大きい分子が生成され得ることが想定される(ポリペプチドを考慮する場合、塩基対が適切な基準である)。複数の反応ポット中で所望の分子を合成した後、その内容物をより大きな貯蔵容器中で組み合わせることができる。組み合わされた内容物は、従来のオリゴヌクレオチド製造/精製技術に従って処理されてもよい。
【0059】
本システムは、所望の長さの分子を達成するために、100を超える反応ポットを処理する15を超えるコンベヤアレイを含むことができる。一般に、それぞれのコンベヤアレイは、複数の(例えば7以上)反応ポットを受け取ることが想定される。
【0060】
本開示の反応器は、一列に多数の(例えば20超の)反応を有することができ、複数の列(例えば20超)を提供することができることが想定される。この文脈において、400以上の反応ポットを同時に作用させることができ、大部分のポットは、分子構築において異なるステージにある。一般に、例示的な反応器は、5~25の反応ステーションを有し、5~10の列を含むことができる。
【0061】
図7に、本合成装置の効率を示す。例えば、合成配列のそれぞれのステップに対して単一の供給容器及び供給装置(ステーション)を提供することが可能である。別個のポンプ、流量計、バルブ、及び配管を設けることによって、単一のリザーバは、ステージ1~5(又はそれ以上)のいずれかにおいて反応ポットに対して供給を行うことができる。同様に、単一のアミダイトリザーバは、合成配列中の異なるステップにアミダイトを供給することができる(例えば、チミンをステージ1及びステージ4に)。
【0062】
さらに、試薬/反応物は、分子合成の異なるステップで異なる濃度で供給され得ることが企図される。例えば、ステージ1よりもステージ5でより多くの活性剤を導入することが望ましい場合がある。同様に、合成プロセスの後のステージにおいて、より低い濃度のカップリング洗浄を加えることが望ましい場合がある。同様に、導入されるアミダイトの量は、単一の反応ステーションで一列に連結された反応ポットの数に応じて変化させることができる。
【0063】
ポンプ、流量計、バルブを合成プロセスのステップ間で洗浄する必要がないため、それぞれの反応ステーションを1種類の反応物/試薬のみで使用することでさらにメリットが得られます。同様に、反応ステージ間に装置を空にする必要もない。この文脈において、単一のステーション(例えば、チオレーション)を使用して、ポリマー合成の異なるステージで複数の反応ポットを処理することができる。
【0064】
また、合成装置は、切断、脱保護、分離、濾過、膜抽出及び/又はクロマトグラフィーのユニットの1つを、1つ又は複数のステーションに含むことが考えられる。
【0065】
図8は、カップリングステーションを除いて、それぞれのステーションに対して単一のポンプを使用することができ、使用するアミダイトごとにポンプを供給することができることを示している。さらに、いくつかのステーションは、複数の供給ストリーム(feed stream)を同時に供給する能力を有するマルチブロックバルブを含むことができる。カップリングステーションを例にとると、マルチブロックバルブは、ステーション4からのdTの供給ストリームを、ステージ1及びステージ4で一列に連結された反応ポットに、また、ステーション9からのdCの供給ストリームを、ステージ2及びステージ5で一列に連結された反応ポットに同時に供給することができる。他のステーションは、合成プロセスの異なるステージへ異なる濃度の供給ストリームを供給するために、マルチブロックバルブを含むことができる。例えば、ステージ1よりもステージ5のキャッピングステーションに、高い濃度のNMIを供給することが望ましい場合がある。説明明確のため、「ステージ・・・」は、反応ポットを受け取るのに適した「U」型の入口/出口の管を含むコンベヤプレート機構(下記の図9の120を参照)の概略図を含むことに留意されたい。このコンベヤプレート機構により、反応ポットを適切なアレイ及び間隔に配置して、所望の生物学的ポリマーを最も効率的に構築することができる。それぞれのステージのアレイは、反応ポットが第1のプレートアレイから取り外されて次のプレートアレイに取り付けられる別個のプレートであり得るか、またはアレイは機械的に統合され得る。
【0066】
図9は、例示的な反応ポット100を示す。ポット100は、反応ベッド113を含む容器112を含むことができる。ポットの上面114は、液体供給ストリームを反応ポットの上部に導入する入口116と、反応ベッド113を通過した後にポットの下部領域から液体を除去する出口118とを含むことができる。ガスが、除去を補助するために入口116(又は別の通路)から導入されてもよい。反応ポット100は、それぞれのステーションに配置され、密封可能な嵌合接合部を含む実質的にプレート120と嵌合するように構成することができる。プレート120は垂直に移動して反応ポット110と係合/離脱することができ、反応ポット110はステーションからステーションへ水平に移動する。しかしながら、反応ポット搬送機構は、異なるサイズ及び形状のポットを受け取ることができることが想定される。反応ポットは、実施される合成の必要性に応じて、使い切り(例えば、使い捨て容器及び/又はバッグ)又は再使用可能である。
【0067】
例示的な反応ポットのサイズは、内径が約1~100mm、又は内径が約10~50mm、高さが150mmまでであり得る。反応ポット内の支持体の有効寸法は指定可能である。例えば、溶媒によって膨潤した状態の支持体は、高さが約0~約150mm、又は約5~30mm、又は約10mm~40mmで、直径が0mm超過~約100mm又は約10mm~50mmであり得る。しかしながら、容器の形状は円筒状である必要はないことに留意されたい。
【0068】
比較的小さな体積(例えば、15cm未満)の複数の反応ポットでシステムを運用することにより、それぞれの反応ポットで起こる反応の物質移動が改善される。改善された物質移動には、反応ポットあたりの圧力降下が約5バール未満である等の利点がある。にもかかわらず、システム全体を考慮すると、多くの反応ポットを使用することにより、バッチプロセスにおいて現在実用的であるよりも大きな反応体積(例えば直径2,000mm、高さ200mm=3,140cm)を有する合成装置が提供されるのに対し、直径40mm、高さ150mmの200個の反応ポットは、9,420cmの体積を提供する。
【0069】
反応ポットは、温度制御装置、混合装置、圧力調整装置及び/又はpH調整装置を備えてもよい。実施される処理/反応のための環境を最適にするため、ステーション間で反応ポットの条件(例えば温度)を変更することが望ましい場合がある。反応ポットはまた、温度、圧力、pH、導電率及び時間のうちの少なくとも1つを監視するためのプローブを含むことができる。
【0070】
反応ポットに、識別のために個々にマーク(例えばバーコード)を付すこともできる。このようにして、それぞれの反応ポットの合成された分子の様相をデータベースに記憶することができる。この情報は、例えば、製造ステージ、予想される又は実際の分子構造、製造日、純度等を含むことができる。
【0071】
特定の実施形態では、反応ポットは、設定された時間(T)に従って、ステーション間で一斉に(必ずしもすべてのステーションで同時にではなく)移動される。しかし、合成プロセスのそれぞれのステップは、同じ時間で完了しない場合がある。さらに、少なくとも1つのステップが最長の反応時間(R)を有してもよい。従って、反応ポットは位置を移動することができるが、Tの倍数(倍数は整数であり得る)の時間、R未満の反応時間のステーションに留まる。この文脈において、いくつかのステーションにおいて、反応ポットは、当該ステーションが非アクティブである間、ステーションに保持され得る。
【0072】
スタートアップモードにおいて、容器は、それぞれのステーションに少なくとも1つの容器が関連付けられるまで、Tの分数である反応時間(reaction time which is a fraction of T)の期間の後に移動され得る。当該スタートアップの後、少なくとも1つの反応容器をそれぞれのステーションに配置することができ、通常の移動速度Tが開始される。形成される分子に応じて、それぞれの反応ポットは、数秒~10分毎、あるいは1/2分~5分毎に移動することが想定される。
【0073】
図10に、本発明の合成装置が設定された時間間隔に従ってシリアルに動作する概念を示す。さらに、それぞれのステップは、期待される反応時間に等しいポット位置を有するように構成される。例えば、脱トリチルステップは、3分間の反応時間及び対応する3つのポット位置を有し、1つの供給物から同時に供給液(例えばDCA/トルエン)を受け取ることができる。この構成では、それぞれのポットはアセンブリ全体で前に進むポットを追従することができる。
【0074】
図11に、本発明の合成装置が設定された時間間隔に従ってパラレルに動作する概念を示す。さらに、ステーションにおけるポットの数は、関連する反応時間に対応する。例えば、2つのポットは、第1の脱トリチル化ステーションに留まり、DCA/トルエンは、2つのポットのうちの第1のポットから第2のポットに順次供給される。この構成では、ポットは、直前のポットに追従せず、より長い反応ステップの位置に移動する。図10及び図11のプロトコルのいずれにおいても、この構成の意図は、反応を完了するのに十分な時間の間、それぞれのポットをステーションに配置することである。その文脈において、シリアル及び/又はパラレルの戦略は、ステーションにおいて、共に又は代替的に使用することができることが想定される。
【0075】
所望の高分子の構築の終了において、この手順は、合成装置アレイから所望の高分子を含有する反応ポットを取り外すことを企図する。同様に、この手順は、最終反応ポットへの供給を完了したステーションが、その指定された試薬/反応物の導入を停止できることを企図している。この文脈において、それぞれのステーションは、(潜在的には、洗浄用流体の集中リザーバからの)洗浄用流体(cleaning fluid)の供給を含み得ることが想定される。このようにして、サイクルを終了するポットは、最後に高分子を構築した反応ポットに続いて、アレイ内のそれぞれのステーションを終了するために使用される洗浄用流体を受け取ることができる。例示的な洗浄用流体はACNである。
【0076】
また、個々のステーションからの過剰の試薬/反応物を、リサイクルのため、列に沿った異なるステーションに、又は異なる列のステーションにさえ供給することができると考えられる。これは、高分子の構築のどの時点でも可能であり、サイクルの最後で採用すると、終了された反応ステーションがアクティブな反応ステーションのアレイにさらに供給することができる。例えば、ACNをステーション1からステーション1の供給容器にリサイクルするのではなく、ステーション5(又は他の適切なもの)にリサイクルして原材料を保存することができ、特にプロセスの終了時において、運用効率を改善することができる。
【0077】
特定の試薬及び反応物が図示されているが、開示はこれらの実施例又は配列に限定されない。むしろ、当業者は、合成配列における無数のバリエーションが実現可能であることを認識するであろう。
【0078】
当該合成装置は、ポリペプチドを合成する反応溶液を分配するように構成することもできる。固体支持体上のペプチド合成プロセスは、一般に、カルボキシル末端からペプチドを構築することを含む。ペプチドは、そのカルボキシル末端のアミノ酸を介して固体支持体に結合され、アミノ末端のα-アミノ基上に保護基をさらに含む。次いで、保護基をペプチドから切断して脱保護ペプチドを形成する。次に、保護されたα-アミノ基を含む単量体アミノ酸を、脱保護されたペプチドのα-アミノ基と当該単量体アミノ酸のα-カルボキシル基との間のペプチド結合を形成する条件下で、脱保護されたペプチドと接触させる。単量体アミノ酸は、活性化された形態で提供されてもよいし、活性化試薬が、アミノ酸及び伸長ペプチドに添加されてもよい。試薬を除去するため、ステップとステップとの間に洗浄を行うことができる。所望の長さのペプチドが合成されるまで、次のアミノ酸の脱保護と、追加のアミノ酸のカップリングとのサイクルを繰り返すことができる。アミノ酸の任意の反応性を有する側鎖は、一般的には、カップリング及びα-アミノ基の脱保護プロセスに耐えることができる化学基によって保護される。しかし、これらの側鎖の保護基は、合成の最後において除去され得る。ステーションのアレイ、及びアレイが相互に協働するスケジュールは、本明細書の教示及びペプチド合成のための公知の反応スキーム、例えば、Goodman他(著)、Synthesis of Peptides and Petidomimetics、Vol.E22a、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、2002年、に記載されているものに従って相関させることができる。
【0079】
以下の実施例は、例示として提示されており、限定ではない。
【0080】
オリゴヌクレオチドは、複数の反応ポットに流体を供給すること及び当該反応ポットからの廃液を排出することを含む物理的なステップに従って、本明細書に記載の装置を使用して製造される。コンピュータは、適切な反応物を指定された反応ポットに指定された順序で供給するようにプログラムされる。
【0081】
オリゴヌクレオチド合成は、脱保護、縮合(condensation)、酸化及びキャッピングを含む。脱保護は、糖部分の5’-OHから酸に不安定なDMTr基を除去することである。縮合は、過剰の活性化モノマーを伸長鎖(growing chain)にカップリングさせる。酸化とは、3’-5’ヌクレオチド間の亜リン酸トリエステル結合(3'-5' internucleotide phosphite triester linkage)のより安定なホスホトリエステル結合(phosphotriester linkage)への酸化である。次いで、ポリマーを処理して保護基を除去し、それによってホスホジエステル結合(phophodiester linkage)を生成する。キャッピングステップは、酢酸エステルとして縮合しなかった5’-ヒドロキシル基をキャッピングすることである。一般的なプロトコルは、1.支持体の洗浄;2.保護基を除去するための脱ブロッキング剤を含む液体の分配;排水;3.保護されたヌクレオチド及びカップリング活性剤を含む液体の分配;排水;4.キャッピング剤を含む液体の分配;液体の排出;支持体の洗浄;酸化剤を含む液体の排出、である。ヌクレオチド配列が完成するまでステップが繰り返される。
【0082】
ポリペプチド合成は、1.における、新生ポリペプチド鎖へのアミノ酸の付加を含み得る。伸長ペプチド鎖の末端のα-アミノ基を利用可能にするために、保護基(Fmoc又はBoc)を取り除くことによる脱保護;2.アミノ酸残基を活性エステルに活性化し、次いで伸長ペプチド鎖の末端で脱保護されたα-アミノ基とアミド結合を形成することによるカップリング;及び3.未反応のα-アミノ基をDNA/RNA合成と同じ試薬でキャップする。Fmocを用いる合成では、塩基に不安定な保護基(Fmoc)はそれぞれのサイクルで除去される。合成の最後において、側鎖保護基は弱酸(weak acid)によって除去され、ペプチドを支持体に固定している結合も切断される。Bocを用いる化学では、Boc保護基は酸に不安定であり、弱酸(mild acid)で除去することができる。最後の脱保護及び切断ステップには強酸(strong acid)を用いる。
【0083】
Fmocを用いる化学を使用するペプチド合成のためのプロトコルは、以下のステップを含むことができる:1.脱保護(少なくとも1回)-ピペリジン,2回-7分;2.ドレイン;3.洗浄(少なくとも1回)-N-メチルピロリドン(NMP)又はジメチルホルムアミド(DMF),6回;4.カップリング-18秒の活性化+35分のカップリング;5.ドレイン;6.キャッピング[オプション]-1分;7.ドレイン;8.洗浄(少なくとも1回)-NMP又はDMF,3回。アミノ酸配列が完成するまでステップ1~8が繰り返される。Bocの化学を用いたペプチド合成のためのプロトコルは、以下のステップを含むことができる:1.洗浄(少なくとも1回)-クロロメタン(DCM)、1回;2.脱保護(少なくとも1回)-トリフルオロ酢酸(TFA)、2回-6分;3.ドレイン;4.洗浄(少なくとも1回)-クロロメタン(DCM)、1回;5.洗浄(少なくとも1回)-NMP又はDMF、6回;6.カップリング-18秒の活性化+35分のカップリング;7.ドレイン;8.キャッピング[オプション]-1分;9.ドレイン;10.洗浄(少なくとも1回)-NMP又はDMF、3回。アミノ酸配列が完成するまでステップ1~10が繰り返される。
【0084】
例示的な実施形態を、好ましい実施形態を参照して説明した。明らかに、前述の詳細な説明により、他の者に、修正や変更を思いつかせることができる。例示的な実施形態は、添付の特許請求の範囲又はその等価物の範囲内に限り、そのようなすべての修正及び変更を含むものと解釈されることが意図される。
【0085】
特許庁及び本出願及び結果として生じる特許の読者が本出願に添付されたクレームを解釈するのを助けるために、出願人は、「~のための手段」又は「~のためのステップ」という用語が特定のクレームにおいて明示的に使用されていない限り、添付されたクレーム又はクレーム要素のいずれも35U.S.C.第112条(f)を援用する意図を持たない。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図2L
図2M
図2N
図2O
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11