(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】医療画像用マーカ
(51)【国際特許分類】
A61N 5/10 20060101AFI20241105BHJP
A61B 5/055 20060101ALI20241105BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20241105BHJP
A61B 90/00 20160101ALI20241105BHJP
【FI】
A61N5/10 Z
A61B5/055 390
A61B6/03 577
A61N5/10 U
A61B90/00
(21)【出願番号】P 2021576894
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 NL2020050417
(87)【国際公開番号】W WO2020263092
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-06-21
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】312017271
【氏名又は名称】ヌクレトロン オペレーションズ ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スフールマン,イェルーン アントン
(72)【発明者】
【氏名】デーヘー イェーガー,ウィム
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デン ベルグ,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ヘンニング,ジョアン
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-528779(JP,A)
【文献】特開2006-326311(JP,A)
【文献】特表2006-527026(JP,A)
【文献】特開2000-116802(JP,A)
【文献】特開2012-139509(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0161121(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0201923(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/10
A61B 5/055
90/00 - 90/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小線源治療マーカであって、
銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成され
、閉じた環状に形成された内側リングと、
前記内側リングを覆うと共に、ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが
1μm~
30μmである外側被覆と、
前記内側リングの内径により規定され、直径が
0.50mm~
3.00mmである中央開口部とを含む、
小線源治療マーカ。
【請求項2】
前記内側リングが銅または真鍮である、請求項1に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項3】
前記
小線源治療マーカの外径が
1.00mm~
5.50mmである、請求項1
または2に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項4】
前記外側被覆の前記厚さが
4μm~
20μmである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項5】
前記中央開口部の前記直径が
0.75mm~
2.25mmである、請求項1~
4のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項6】
前記
小線源治療マーカが小線源治療アプリケータに結合されている、請求項1~
5のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項7】
前記
小線源治療マーカが小線源治療針に結合されている、請求項1~
6のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項8】
前記
小線源治療マーカが小線源治療カテーテルに結合されている、請求項1~
7のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項9】
前記
小線源治療マーカが小線源治療移送管の遠位領域に結合されている、請求項1~
8のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項10】
前記
小線源治療マーカを含む小線源治療器具の磁気共鳴画像を生成するときに、前記
小線源治療マーカの前記内側リングおよび前記外側被覆が、前記画像内にアーチファクトを生じさせるように構成されている、請求項1~
9のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項11】
前記画像内に生じた前記アーチファクトに基づいて患者内の前記小線源治療器具の位置を調整する手段をさらに含む、請求項
10に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項12】
電磁センサを含むアフタローダ・ケーブルを前記小線源治療器具内に挿入する手段と、
前記電磁センサを使用して前記
小線源治療マーカを検出する手段とをさらに含む、請求項
10または
11に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項13】
前記アフタローダ・ケーブルがダミー・ケーブルである、請求項
12のいずれか一項に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項14】
線源ケーブルを前記小線源治療器具内に挿入し、放射線源を前記アーチファクトに対して位置決めする手段をさらに含む、請求項
13に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項15】
前記線源ケーブルが第2の電磁センサを含む、請求項
14に記載の
小線源治療マーカ。
【請求項16】
前記電磁センサがコイルである、請求項
12に記載の
小線源治療マーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、小線源治療に関し、特に、複数の画像診断法にわたって使用するために設計された小線源治療マーカに関する。
【背景技術】
【0002】
高線量率(HDR)の小線源治療処置中に、放射線源が患者の標的体積、例えば腫瘍内に、またはそれに隣接して導入される。放射線源を手動で、またはアフタローダ装置を使用して導入することができる。一般に、アフタローダ装置を使用して、所定の停留位置で一定期間、患者の内部の領域に放射線源を送達する。放射線源を、ケーブルまたはカテーテルを介して導入することができ、患者の内部に予め位置決めされた小線源治療アプリケータ内に位置決めすることができる。
【0003】
体の標的領域における放射線源の正確な位置決めは、規定の小線源治療処置を行うために重要である。例えば、放射線源が正確に位置決めされていない場合、正しい放射線量が意図した標的領域に送達されないことがある。加えて、周囲の健康な構造が、意図した標的領域の代わりに、またはそれに加えて、放射線を受けることがある。誤った領域を放射線に晒すと、最終的に周囲の健康な細胞に害を与え、またはこれを殺すことがあり、癌細胞が治療されない、または十分に治療されないままになることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
放射線源および/または小線源治療アプリケータが正しく位置決めされているかどうかを判定し、したがって、放射線源が正しい標的領域に導入されているかどうかを判定するために、コンピュータ断層撮影(CT)画像を使用して視覚化できる大きいマーカがしばしば使用され、または電磁追跡用の電磁コイルが使用されることがある。しかしながら、このような手法は、放射線源の正しい位置決めを判定する際に十分に正確または確実ではないことがある。さらに、従来のマーカは、複数の異なる画像診断法にわたって使用できないことがある。例えば、CT撮影に適合するマーカは、磁気共鳴映像法(MRI)での使用に適合しないことがある。したがって、治療計画および治療投与の両方において従来のマーカを使用することは困難または不可能であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、小線源治療マーカを対象とし得る。例示的なマーカは、銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成される内側リングと、ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが約1μm~約30μmであり得る外側被覆と、直径が約0.50mm~約3.00mmであり得る中央開口部とを含むことができる。
【0006】
本開示の様々な実施形態は、以下の態様のうちの1つ以上を含むことができる。すなわち、内側リングは銅または真鍮であってよい。マーカは環状であってよい。マーカの外径は約1.00mm~約5.50mmであってよい。外側被覆の厚さは約4μm~約20μmであってよい。または、中央開口部の直径は約0.75mm~約2.25mmであってよい。マーカは、小線源治療アプリケータ、小線源治療針、小線源治療カテーテル、または小線源治療移送管の遠位領域に結合されてよい。
【0007】
本開示の実施形態はまた、小線源治療器具を被験者内に位置決めする方法を対象とし得る。方法は、マーカを含む小線源治療器具を被験者内に挿入するステップを含む。マーカは、銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成される内側リングと、ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが約1μm~約30μmであり得る外側被覆と、直径が約0.50mm~約3.00mmであり得る中央開口部とを含むことができる。方法はまた、被験者内に挿入されたときに小線源治療器具およびマーカの磁気共鳴画像を生成するステップを含み、マーカの内側リングおよび外側被覆は、画像内にアーチファクトを生じさせるように構成されてよい。
【0008】
本開示の様々な実施形態は、以下の態様、すなわち、画像内に生じたアーチファクトに基づいて患者内の小線源治療器具の位置を調整するステップ、小線源治療器具のコンピュータ断層撮影画像を生成するステップ、電磁センサを含み得るアフタローダ・ケーブルを小線源治療器具内に挿入するステップ、電磁センサを使用してマーカを検出するステップ、線源ケーブルを小線源治療器具内に挿入し、放射線源をアーチファクトに対して位置決めするステップのうちの1つ以上を含むことができる。他の実施形態において、アフタローダ・ケーブルはダミー・ケーブルであってよく、線源ケーブルは第2の電磁センサを含むことができ、または電磁センサはコイルであってよい。
【0009】
本開示の実施形態は、小線源治療器具とマーカとを含むキットも対象とし得る。マーカは、銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成される内側リングと、ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが約1μm~約30μmであり得る外側被覆と、直径が約0.50mm~約3.00mmであり得る中央開口部とを含むことができ、マーカは環状であってよい。
【0010】
本開示の実施形態の追加の目的および利点は、一部が以下の説明に記載され、一部が説明から明らかになり、または本開示の実施形態の実施によって習得され得る。
【0011】
上記の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方が例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本開示の実施形態を限定するものではないことを理解されたい。
【0012】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、様々な例示的な実施形態を図示し、明細書と共に、本開示の実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【0013】
図示を簡単かつ明確にするために、図は、本明細書に記載される様々な実施形態の一般的な構造および/または構成方法を示す。図示を容易にするために、図は様々な構成要素を均一かつ滑らかな形状として示すことがある。しかしながら、当業者であれば、実際には、異なる構成要素が不均一な厚さおよび/または不規則な形状を有することがあることを認識するだろう。周知の特徴(例えば、送達機構、ケーブル、カプセル、カテーテルなど)および技術の説明および詳細は、他の特徴を曖昧にすることを避けるために省略されてもよい。図の要素は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。例示的な実施形態の理解を深めるために、一部の特徴の寸法が他の特徴に対して誇張されていることがある。当業者であれば、断面図が縮尺通りに描かれておらず、異なる領域/層間の比例関係を表すものと見なすべきではないことを理解するだろう。さらに、ある特徴が、直線の90度の縁部または規則的な平面を有して示されているが、実際には、そのような特徴は、より「丸み」があり、徐々に傾斜していてもよい。
【0014】
さらに、当業者であれば、明記されていなくても、一実施形態を参照して説明する態様が、他の実施形態にも適用可能であり、他の実施形態と共に使用され得ることを理解するだろう。本明細書で説明および図示される多くの実施形態があり、本開示は、いかなる単一の態様またはその実施形態にも限定されず、そのような態様および/もしくは実施形態のいかなる組合せならびに/または順列にも限定されない。本開示の各態様および/またはその実施形態は、単独で、または本開示の他の態様および/またはその実施形態の1つ以上と組み合わせて採用され得る。簡潔にするために、ある順列および組合せは、本明細書では別途説明および/または図示されない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の実施形態による例示的なマーカを示す図である。
【
図2A】本開示の実施形態による例示的なマーカの断面図である。
【
図2B】本開示の実施形態による例示的なマーカの断面図である。
【
図3】例示的な小線源治療針またはカテーテル上に配置されている、本開示による例示的なマーカを示す図である。
【
図4】本開示の実施形態による例示的なマーカを検出するための電磁(EM)センサ装置によって生成された例示的な誘導信号報告を示す図である。
【
図5A】本開示の実施形態によるマーカを含む小線源治療器具のカテーテルのCT/コーン・ビーム・コンピュータ断層撮影(CBCT)スキャンによる例示的な3D画像を示す図である。
【
図5B】本開示の実施形態によるマーカを含む小線源治療器具のカテーテルのCT/コーン・ビーム・コンピュータ断層撮影(CBCT)スキャンによる例示的な3D画像を示す図である。
【
図5C】本開示の実施形態によるマーカを含む小線源治療器具のカテーテルのCT/コーン・ビーム・コンピュータ断層撮影(CBCT)スキャンによる例示的な3D画像を示す図である。
【
図5D】本開示の実施形態によるマーカを含む小線源治療器具のカテーテルのCT/コーン・ビーム・コンピュータ断層撮影(CBCT)スキャンによる例示的な3D画像を示す図である。
【
図6A】本開示の実施例による、被覆を有するニチノール・マーカと比較した、ニチノール・マーカの例示的な磁気共鳴画像を示す図である。
【
図6B】本開示の実施例による、被覆を有するニチノール・マーカと比較した、ニチノール・マーカの例示的な磁気共鳴画像を示す図である。
【
図7】本開示によるマーカを使用してアフタローダ治療計画を決定する例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に記載される説明は、本質的に例示にすぎず、主題の実施形態またはそのような実施形態の適用および使用を限定することを意図するものではないことに留意すべきである。本明細書に例示的として記載される実装形態はいずれも、他の実装形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。むしろ、「例示的」という用語は、「理想的」ではなく、例または「例示」の意味で使用される。「備える」、「含む」、「有する」、「持つ」という用語、およびそれらの変形は、非排他的な包含を示すまたは記述するために同義的に使用される。したがって、このような用語を使用する装置または方法は、それらの要素またはステップのみを含むものではなく、明示的に列挙されていない、そのような装置および方法に固有の他の要素およびステップを含むことができる。さらに、「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書において、任意の順序、数量、または重要度を示すのではなく、むしろ1つの要素を別の要素と区別するために使用される。「遠位」という用語は、ユーザまたはオペレータから離れて被験者内に向かう方向を指す。一方、「近位」という用語は、ユーザまたはオペレータに近く、被験者から離れる方向を指す。
【0017】
単数形の「a」、「an」、および「the」は、特に文脈が指示しない限り、複数形を含む。「おおよそ」および「約」という用語は、参照される数値または値と略同じであることを示す。本明細書で使用されるとき、「おおよそ」および「約」という用語は、一般に、指定された量または値の±5%を包含するものと理解すべきである。すべての範囲は端点を含むものと理解され、例えば、1.0cm~5.0cmの距離は、1.0cm、5.0cm、およびその間のすべての値の距離を含む。
【0018】
「小線源治療器具」という用語は、放射線源またはダミー線源、小線源治療アプリケータ、放射線源もしくはダミー線源を移動させるためのケーブルおよび/またはカプセル、あるいは放射線源もしくはダミー線源の挿入中もしくは使用中に使用されるロッド、移送管、針、カテーテル、閉塞具、またはガイドワイヤのうちの1つ以上を指すために使用され得る。
【0019】
小線源治療は、通常、治療計画段階と治療送達段階との両方を含む。CT、CBCT、および/またはMRIなどの医療3次元(3D)撮影を使用して、治療計画中にHDR小線源治療のための原体照射線量計画を生成することができる。原体照射線量計画を治療送達段階中に実行することができ、その間に放射性小線源治療線源を体内の1つ以上の停留位置まで導くことができる。これを行うために、アフタローダ、例えば、ElektaによるFlexitronアフタローダを、1つ以上の3D患者画像に基づいて線量計画により較正することができる。アフタローダの較正は、一般に、針の先端またはアプリケータの管腔先端を認識するなど、医療画像内の標識点を識別することによって行うことができるが、このような標識点は明確ではない場合があり、または3D医療画像内で再構築することが難しい場合がある。
【0020】
一方、本開示の例示的な実施形態は、小線源治療アプリケータ、針、または他の小線源治療器具に関連付けることのできる特別に設計されたマーカを対象とする。これらのマーカは、CBCT、CT、およびMR画像におけるマーカの位置の測定を改善することができ、アフタローダによる、例えばインデクサ長による測定を改善することができる。固定マーカ位置を、アプリケータまたはカテーテルごとに規定することができるため、アプリケータまたはカテーテルの始点(ElektaのFlexitronアフタローダのようなアフタローダの場合、元のゼロ点)からマーカまでの距離が、使用されるアプリケータまたはカテーテルの種類に応じた固定距離である。例えば、アフタローダのインデクサ長を、3D医療画像のマーカ点でゼロにすることができ、それにより、3D停留位置をアフタローダ治療計画のインデクサ長にスケーリングすることができる。小線源治療器具(例えば、アプリケータ、針、および/またはカテーテル)に組み込まれた例示的なマーカにより、アフタローダ線源ステアリングを、線量計画システム、例えば、Elekta Oncentra Brachy線量計画システムに合わせて較正することができ、提供するアフタローダ治療計画に合わせて較正することができる。その結果、本開示の実施形態は、より直接的かつより精密なアフタローダ較正を提供することができる。
【0021】
図1は、1つ以上の小線源治療器具と共に使用するように構成されているマーカ10を示す。マーカ10は、環状であってよく、中央開口部12を含むことができる。当業者であれば、マーカ10が様々な形状(
図2Bに示すような)を有することができることを認識するだろう。例えば、マーカ10は、小線源治療カテーテルもしくは針、移送管、カテーテル・コネクタ、および/または小線源治療アプリケータに(例えば、アプリケータ内のチャネルまたはカテーテルに沿って)装着されるように、またはこれらの一部として組み込まれるように寸法決めされてよい。したがって、マーカ10は、アプリケータの従来の2mm針または3/4mmカテーテルの周りに適合するように設定された内径(すなわち、中央開口部12の直径)を有することができる。
【0022】
前述したように、小線源治療を行うときに、放射線源の正確な配置を実現することが望ましい。アプリケータ、ケーブル、ワイヤ、カテーテル、針、または他の小線源治療器具が患者内に正しく配置されているかどうかを判定するために、器具は、小線源治療器具の既知の位置に1つ以上のマーカ10を含むことができる。例えば、マーカ10が、ワイヤ、カテーテル、ケーブル、または針の遠位領域に含まれる場合、ワイヤ、カテーテル、ケーブル、または針が患者に挿入された距離を追跡することによってこれを知ることができる。一部の例において、(例えば、CT撮影を使用して)マーカ10の位置を撮像して、被験者内における小線源治療器具の正しい配置を判定することができる。その後、アフタローダを使用して、放射線源がマーカ10と並ぶように、放射線源を被験者内に位置決めすることができる。従来、かさばる球状マーカを使用して、医療従事者が線源をマーカの中心領域まで案内することができ、ソフトウェアを使用して、位置決めのためにマーカの中心を見つけることができるようになっている。かさばる球状マーカの使用は、より小さい領域に放射線治療を行うため、かつ/または、より小さい小線源治療器具と共に使用するためには有用でないことがある。
【0023】
さらに、従来のマーカは、治療計画および患者の前処置中に撮影されるCT画像にのみ適合することができ、治療投与中に使用され得るMR撮影に適合しないことがある。その結果、現在の小線源治療のワークフローでは、小線源治療アプリケータの配置後および放射線源の送達前にCTスキャンを行って、アプリケータの正しい配置を決定し、それにより治療中に放射線源の正しい配置を保証しようとすることができる。治療するように選択された標的領域に対する放射線源の位置決めは、線源の実際の位置を直接監視すれば、改善することができる。この直接の監視は、治療計画中のCT撮影と、小線源治療器具の配置中および/または放射線源の送達中に行われるMRI、例えばリアルタイムMR撮影との両方と共に使用するように設計されたマーカによって可能になり得る。本開示に係るマーカは、上記の問題のうちの1つ以上に対処することができる。
【0024】
図1および
図2Aを参照すると、Bで指定されるマーカの内径は、約0.50mm~約3.00mm、約1.00mm~約2.50mm、または約1.50mm~約2.00mmであってよい。一部の実施形態において、内径Bは約0.75mm~約2.25mmであってよい。小線源治療器具マーカ10を何と組み合わせて使用しているか(例えば、何の上に、中に、またはそれ以外で位置決めしているか)に応じて、内径Bは、例えば、約0.50mm、約0.75mm、約1.00mm、約1.25mm、約1.50mm、約1.75mm、約2.00mm、約2.25mm、約2.50mm、約2.75mm、または約3.00mmであってよい。
【0025】
Cで指定されるマーカ10の厚さは、約0.25mm~約1.25mmであってよい。厚さCは、例えば、約0.25mm、約0.30mm、約0.35mm、約0.40mm、約0.45mm、約0.50mm、約0.55mm、約0.60mm、約0.65mm、約0.70mm、約0.75mm、約0.80mm、約0.85mm、約0.90mm、約0.95mm、約1.00mm、約1.05mm、約1.10mm、約1.15mm、約1.20mm、または約1.25mmであってよい。Aで指定されるマーカ10の外径は、約1.00mm~約5.50mm、例えば、約1.25mm~約5.25mm、約1.50mm~約5.00mm、または約1.75mm~約4.75mmであってよい。他の例において、外径Aは約2.00mm~約4.00mmであってよい。外径は、例えば、約1.00mm、約1.25mm、約1.50mm、約1.75mm、約2.00mm、約2.50mm、約3.00mm、約3.50mm、約4.00mm、約4.50mm、約5.00mm、約5.25mm、または約5.50mmであってよい。
【0026】
前述したように、マーカ10は環状である必要はない。例えば、マーカ10の1つ以上の表面が平坦であってもよく、かつ/または曲率が変化してもよい。
図2Bの実施形態において、円板状マーカ20が、平面遠位面13、平面近位面15、遠位面13と近位面15との間に延びる外壁17、および遠位面と近位面との間に延びる内壁19を有する。内壁19は、マーカ12の中央開口部を規定することができる。マーカ20は、マーカ10に関して前述したものと同様の寸法を有することができるが、マーカ20は、例えば、矩形の断面形状を有することができ、したがって、長さと厚さ(すなわち、幅)とが同じでなくてもよい。Dで指定されるマーカ10の長さは、約0.25mm~約0.75mmであってよい。マーカの長さは、例えば、約0.30mm、約0.40mm、約0.50mm、約0.60mm、または約0.70mmであってよい。一部の実施形態において、長さDは厚さC(上記)と異なっていてもよく、または一部の実施形態において、長さDと厚さCとは等しい寸法であってもよい。
【0027】
図2Aおよび
図2Bの両方を参照すると、本開示によるマーカは、内側リング14と外側被覆16とを含むことができる。内側リング14は、銅、真鍮、金、銀、チタン、またはそれらの組合せもしくは合金であってよい。他の例において、内側リング14は、銅、真鍮、またはそれらの組合せであってもよい。外側被覆16は、ニッケル、鉄、または別の強磁性材料、または強磁性材料の組合せであって、外側被覆がMRI撮影において大きいアーチファクトを生じさせないようになっていてよい。一部の例において、外側被覆16は、例えば、ニッケル、鉄、コバルト、NiCo、マグネタイト、または酸化鉄であってよい。一部の実施形態において、外側被覆16は磁性鋼を含まなくてよい。一部の例において、外側被覆16はニッケルのみから構成されてもよい。
【0028】
Eで指定される外側被覆16の厚さは、約1μm~約30μm、例えば、約2μm~約27μm、約3μm~約24μm、または約4μm~約20μmであってよい。一部の例において、外側被覆16の厚さは約2μm~約12μmであってよい。外側被覆16の厚さは、例えば、約4μm、約6μm、約8μm、約10μm、約12μm、約14μm、約16μm、約18μm、約20μm、約22μm、約24μm、約26μm、約28μm、または約30μmであってよい。外側被覆16の厚さは、内側リング14の周りで均一であってよい。
【0029】
一部の例示的な態様において、例示的なマーカ10は、0.25mm~0.5mmの直径を持つリング状の銅または真鍮から形成された内側リングを有することができ、約1μm~約14μm、例えば、約2μm~約12μm、約5μm~約10μm、または約6μm~約8μmのニッケルまたは酸化鉄の被覆を有することができる。
【0030】
CTスキャンおよびMRIスキャンに言及するときのアーチファクトは、視覚表示中に見られる異常であり、その異常は元の物体には存在しない。大きいアーチファクトは、MRIスキャンを曖昧にし、かつ/または妨げて、対象領域を視覚的に評価できなくすることがある。しかしながら、小さいアーチファクトは有益であり得る。例えば、小さいアーチファクトは、周囲の解剖学的構造に対する標識点となり得るため、放射線源またはダミー線源を標的領域に正確に向けることができる。マーカ10の材料および/またはサイズは、MRIスキャンおよびCTスキャンにおいて小さいアーチファクトを生じさせるように設計されてよく、両方の画像診断法に適合することができる。例えば、銅および真鍮は良好な導体であるため、CTスキャンに有用であり、ニッケルは、MRIスキャンで使用すると、大きいアーチファクトを生じさせ得る磁性鋼などの他の材料と比較して、小さいが可視のアーチファクトを生じさせることができる。したがって、内側リング14はCT/CBCTスキャンで可視であり得、外側被覆16はMRIスキャンで可視であり得る。したがって、本開示によるマーカ10を、CT/CBCTスキャンおよびMRIスキャンの両方で使用することができる。
【0031】
図3を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による1つ以上のマーカ10を、小線源治療器具30と共に使用することができる。例えば、
図3のマーカ10の中央開口部は、小線源治療器具30の少なくとも一部の周りに適合するように構成されてよい。小線源治療器具30は、例えば、針、カテーテル、移送管、アプリケータ、ケーブル、またはガイドワイヤであってよい。例えば、1つ以上のマーカ10を、アプリケータの所定の位置に関連付けることができ、この位置は適切な基準点からの既知の距離であってよい。例えば、マーカ10を使用して、アプリケータ内の空洞などの関連構造の遠位端を示すことができ、またはマーカ10を使用して、小線源治療器具内の、線源停留位置などの関連位置を示すことができる。1つ以上のマーカ10をアプリケータに配置して位置を規定することができ、アプリケータの始点からマーカ10までの距離は固定距離であってよい。
【0032】
一部の実施形態において、1つ以上のマーカ10を、小線源治療線源の終点検出のために乳房カテーテル・ボタンの一部として組み込むことができる。一部の態様において、1つ以上のマーカ10を移送管/カテーテル・コネクタに組み込んで、カテーテルおよび/またはアプリケータが移送管に正しく接続されていることを判定するのを助けることができる。さらに他の態様において、1つ以上のマーカ10を、小線源治療線源の終点検出のためにアプリケータまたはカテーテルの端部に組み込むことができる。
【0033】
マーカ10は、小線源治療器具の一部として含まれて、アフタローダがマーカ10の位置に属するインデクサ長を測定できるようになっていてもよい。この測定は、導電性リング(例えば、マーカ10)と、線源ケーブル、チェック・ケーブル、および/またはダミー・ケーブルのうちの1つ以上に含まれる(例えば、組み込まれるまたは追加される)コイルとによって引き起こされる電磁誘導を使用して行うことができる。マーカ10は、3D患者画像内でも明瞭に見えるため、線量計画システム、例えばOncentra Brachyのマーカ点によって、CT画像、CBCT画像、および/またはMR画像内でリングの中心の3D位置を測定することができる。アフタローダ線源のインデクサ長を使用して、3D画像の患者座標系においてマーカを測定するこの方法によって、アフタローダを線量計画の3D画像に合わせて、または3D画像により較正することができる。したがって、線量計画によって生成された所定の停留位置に対して、小線源治療線源をより精密に位置付けすることが可能になり得る。
【0034】
前述したように、本開示による1つ以上のマーカ10は、高線量率(HDR)、低線量率(LDR)、またはパルス線量率(PDR)の統合小線源治療処置システムの一部として、またはこれと組み合わせて使用することができる。統合小線源治療処置システムは、アフタローダと電磁コイルに関連付けられた放射線源とを含むことができる。あるいは、統合小線源治療処置システムは、電磁コイルの代わりに、ケーブルに関連付けられたホールセンサとマーカ10のうちの1つ以上に関連付けられた永久磁石とを含んでもよい。他の実施形態において、統合小線源治療処置システムで容量センサを使用して、容量の変化を測定することができる。
【0035】
本明細書に記載の例示的な実施形態において、アフタローダは、コイルによって引き起こされる磁気源の誘導を測定するように構成されてもよい。マーカ10は、1つ以上の小線源治療器具、例えば、アプリケータ、カテーテル、または針の一部として組み込まれてもよい。マーカ10は、MRI画像、CT画像、およびCBCT画像の両方で明瞭に認識可能であり得る。統合システムは、3D画像内でアプリケータおよびマーカを再構築し、かつマーカ10の3D位置を再構築するように構成された計画システム、例えばHDR計画システムを含んでもよい。HDR計画システムは、照射のための線量停留位置を生成するように構成されてもよい。アフタローダに関連付けられたソフトウェアが、線量計画の停留位置のインデクサ長を計算するように構成されてもよい。較正ソフトウェア・モジュールが、計画システムによるアフタローダのマーカ10の較正を使用して、インデクサ長の治療計画を線量計画に合わせて較正するようにさらに設計されてもよい。
【0036】
図3に示し、前述したように、本開示によるマーカを小線源治療器具のアプリケータに結合してもよい。関連するマーカを含むアプリケータが患者に挿入されると、CTスキャンおよびMRIスキャンをリアルタイムで行うことができる。これは、詳細に前述したように、マーカの構成要素、例えば内側リングおよび外側被覆が、両方の画像診断法にわたる使用に適応し得るからである。CT、CBCT、および/またはMRIを含む患者の高品質な3D撮影により、HDR小線源治療のためのより正確な原体照射線量計画を作成することができる。
【0037】
原体照射線量計画を作成した後、HDR小線源治療線源またはダミー線源を、治療計画の所定の停留位置に向けることができる。放射線源を向けるために、患者画像に基づく線量計画により、アフタローダを較正することができる。現在、線量計画をアフタローダ治療計画に合わせて較正する直接的な方法はない。現在の治療では、針の先端またはアプリケータの管腔先端を認識することによってこれを行うことができるが、先端が明確ではない場合があり、または3D画像内で再構築することが難しい場合がある。一般に、小線源治療線源の位置決めの精度は、約±1.5mm、またはElektaによるFlexitronアフタローダを使用して約±0.8mmであり得る。MRIの場合、マーカがMR撮影に適合しないため、このタイプの治療計画は利用できないことがある。
【0038】
本開示によるマーカは、3D画像においてより明確であり可視であり得るため、マーカの位置を、画像内で、またはアフタローダによって、より正確に測定して、インデクサ長を生成することができる。この測定ステップは、マーカとアフタローダの線源ケーブル上のコイルとにより引き起こされる電磁誘導を測定することによって、行うことができる。本開示の例示的なマーカは、CT画像およびMRI画像内で可視であるため、マーカの中心の位置を、Oncentra(登録商標) Brachy線量計画のマーカ点によって画像内で測定することができる。アフタローダのインデクサ長を3D画像内のマーカ点でゼロにすることができ、それにより、3D停留位置をアフタローダ治療計画のインデクサ長にスケーリングすることができる。したがって、アプリケータに組み込まれたマーカにより、アフタローダ線源を線量計画システムに合わせて較正することができ、それにより、Oncentra(登録商標) Brachy線量計画システムのような線量計画システムとアフタローダ治療計画との間でより直接的かつ/またはより精密な較正を可能にすることができる。アプリケータを位置決めしながらCT画像およびMRI画像を生成することができるため、線量計画によって要求される決定された停留位置に、放射線源をより正確に向けることが可能になり得る。一部の実施形態において、このように、3D患者画像に対してアフタローダのインデックス長の直接較正を使用することにより、小線源治療線源の位置決めの精度を約±0.5mmまで高めることができ、MRI較正も利用可能であり得る。
【0039】
図4を参照すると、小線源治療器具40は、アフタローダ42を含むことができる。アフタローダ42は、セレクタ44および安全装置46を含むことができる。安全装置46はセレクタ44内に位置し得る。1つ以上の移送管48を使用して、被験者内に位置決めされ得るアプリケータ50にアフタローダ42を接続することができる。電磁センサ(例えば、コイル)は、ケーブルの端部領域に位置し得る。例えば、線源ケーブル、チェック・ケーブル、および/またはダミー・ケーブルは、遠位領域に位置する電磁センサを含むことができる。線源ケーブルが電磁センサを含む例示的な実施形態において、センサは、例えば、放射線源の近位または遠位に位置し得る。いずれの場合にも、線源とセンサとの間の距離を知ることができる。遠位領域に電磁センサを含む線源ケーブル、チェック・ケーブル、および/またはダミー・ケーブルは、アフタローダ42から移送管48を通ってアプリケータ50内に移動することができる。センサ(例えば、コイル)を使用して、センサが本開示のマーカを越えて移動するときに、電磁誘導変化を測定することができる。例えば、銅または真鍮のリング状マーカは、銅および/または真鍮の良好なコンダクタンス特性のために、ケーブルおよびそれに付属する電磁センサがマーカを通過するときに、またはマーカによって、電磁誘導信号に強い変化を生じさせることができる。電磁波源がアプリケータ内に配置されると、センサが小線源治療器具に関連付けられたマーカを通って、またはマーカによって導かれるときに、センサは磁気誘導の変化を検出することができる。マーカは各々、停留位置に位置することができるため、電磁信号は、それぞれの停留位置を示すことができる。
【0040】
例えば、
図4の3つのマーカは、AAによって指定された領域において対応する信号変化を引き起こすことができる。マーカ52aは、点53aで測定される電磁誘導の変化を引き起こすことができ、マーカ52bは、点53bで測定される電磁誘導の変化を引き起こすことができ、マーカ52cは、点53cで測定される電磁誘導の変化を引き起こすことができる。さらに、マーカ52dは、移送管48の遠位端に位置して、点53dで測定される電磁誘導の変化を引き起こし、ケーブルが移送管48からアプリケータ50内に通されていることを示すことができる。前述したように、マーカ52a、52b、52cは、アプリケータ50とは別個であってよく、患者に挿入する前にアプリケータ50に装着されてもよく、またはマーカ52a、52b、52cをアプリケータ50もしくは他の任意の適切な小線源治療器具の一部として組み込んでもよい。マーカ52a、52b、52cは、アフタローダ・ケーブルおよび/または関連する放射線源が進む経路に隣接した向きになっていてもよく、または、アフタローダ・ケーブルおよび/または関連する放射線源が進む経路を少なくとも部分的に囲んでもよい。さらに、
図4には3つのマーカが示されているが、当業者であれば、より少ない(例えば、1つもしくは2つの)またはより多いマーカをアプリケータ50に関連付けてもよいことを認識するだろう。
【0041】
電磁センサがダミー・ケーブルおよび/またはチェック・ケーブルの一部として組み込まれる実施形態においては、マーカの位置がセンサによって検出された後、ケーブルおよび電磁センサ装置を、アプリケータ50および移送管48から引き出して、アフタローダ42内に戻すことができる。その後、小線源治療線源ケーブルを移送管48およびアプリケータ50内に挿入することができる。一部の実施形態において、線源ケーブルは、放射線源の近位または遠位の電磁センサ(例えば、コイル)を含んでもよい。一部の態様において、HDR線源を挿入してHDR線源の標的位置を確認した後に、電磁センサを含むダミー・ケーブルおよび/またはチェック・ケーブルを移送管48およびアプリケータ50に通すことができる。
【0042】
図5A~
図5Dは、本開示の1つ以上の実施形態による小線源治療装置のカテーテルおよび例示的なマーカの、CT/CBCTスキャンによる例示的な3D画像を示す。
図5A~
図5Dは、ElektaによるOncentra(登録商標) Brachyなどの適切な治療計画システムで撮影された斜め断面3D CT/CBCT画像の表示を示す。Oncentra(登録商標) Brachyのような治療計画システムは、複数の2次元(2D)画像を組み合わせることによって、関連するマーカを含む1つ以上の小線源治療器具の3D表示を作成することができる。例えば、2D矢状図(
図5A)、2D横断図(
図5B)、および2D冠状図(
図5C)を組み合わせて3D画像(
図5D)を形成することができる。
図5Dは、このようなカテーテルの3D視覚化である。カテーテル、例えば、プラスチック・カテーテルと本開示による1つ以上のマーカ・リングとが明瞭に見え、線量計画においてマーカ点として再構築され得る。CT/CBCT画像内で、マーカ(この例では、銅マーカ・リング)は、2800~3000ハウンズフィールド単位(HU)の白点(
図5A~
図5Dではコントラストのために黒点として示されている)として見えることがある。プラスチック・カテーテルは750HUで可視であり得、これは、プラスチックはBaSO
4によりCT可視性が改良され得、HUスケールで測定したときにBaSO
4がより良好なCT/CBCTのコントラストを与え得るからである。他のCT/CBCT画像内で、標準的なアプリケータ管は通常の非強化プラスチックから形成されていることが多いため、マーカのコントラストはさらに明確になり得、したがって、プラスチックは100HUにより近いように見えることがあり、カテーテル内の空気は-1000HUであり得、コントラストは1100HUであり得る。
【0043】
実際のCT画像において、マーカは2つの白点で表示され、カテーテルはより軟調な白線として見えることがある。
図5A~
図5Cにおいて、明確にするために、2つのマーカは2つの黒点として示され、カテーテルは輪郭線として表示される。Oncentra(登録商標) Brachyのような治療計画ソフトウェアでは、マーカおよび線量計画のための最適化された停留位置は3D座標に保存され、これらを使用して、再構築されたカテーテルを規定することができる。マーカを使用して、Oncentra(登録商標) Brachy計画または他の適切な治療計画ソフトウェアで使用される公式のマーカ点を示すことができる。
【0044】
図6A、
図6Bは、標準的なニチノール・マーカ(
図6A)を本開示による例示的なマーカ(
図6B)と比較している。
図6Aは、6Fカテーテル上に位置決めされたニチノール・マーカのMR画像を表す。ニチノール・マーカは、所定の位置、例えば遠位端から15mm、20mm、および/または24mmで、カテーテルの遠位端に向かって位置し得る。これらのニチノール・マーカは、一般に、CTスキャンのみで使用される。カテーテルおよびニチノール・マーカは、マーカが患者内の指定距離に届くまで患者内に挿入され得る。その後、アフタローダを使用して、放射線源をカテーテル内に配置し、線源がマーカの中心に並ぶようにすることができる。
図6AのMR画像に見られるように、ニチノール・マーカはカテーテルを表す暗線内でほとんど見えず、不十分なマーカとなり得る。
【0045】
図6Bは、6フレンチ(F)カテーテルが位置する斜面で撮影されたMR画像を表す。カテーテルは、ニッケル被覆、この場合は10μmのニッケル被覆を含む、銅から形成されたリング状マーカを含む。マーカは、
図6BのMRIスキャンにおいて明瞭に見える。ニッケルのアーチファクトは、可視の双極アーチファクトであり、アーチファクトの中心は銅リングの中心位置と一致し得る。
図6BのマーカによるMR撮影を使用すると、臨床医は、小線源治療線源を標的領域までより正確に導くことができ、線源をマーカの中心領域に正確に位置合わせすることが可能になり得る。マーカを所定の停留位置に位置合わせすることができるため、本開示のマーカは小線源治療の配置の精度を高めることができる。
図6Bのマーカを使用するOncentra(登録商標) Brachyのマーカの位置決めの精度は、±0.5mm以上であってよい。
【0046】
前述したように、従来のマーカはCTスキャンのみに使用することができる。本開示によるマーカにより、同時に患者を治療しながら、または、例えば、ダミー・ケーブルもしくはチェック・ケーブルを使用して体内のアプリケータまたは他の小線源治療器具の位置を確認しながら、CTスキャンまたはMRIスキャンの一方または両方を行うことが可能になり得る。このような利点により、小線源治療を行う医療従事者は、例えば、放射線源が正しい位置に向けられているかどうか、および/またはマーカの位置、したがって放射線源もしくはダミー線源の位置をより直接的に測定することができるかどうかを、リアルタイムで判定することが可能になり得る。放射線治療では、正常で健康な組織が損傷を受けず、標的とする癌組織が治療されることを保証するために、正確な位置が必要である。
【0047】
アフタローダ・ソフトウェアを、Oncentra Brachyのような線量計画ソフトウェアに組み込んで、アフタローダ治療計画を生成することができる。このような実施形態において、後述するように、Oncentra Brachyにより3D画像で測定されたマーカ位置と、アフタローダの電磁誘導センサ(例えば、コイル)の測定の結果とを、停留位置の較正インデクサ長について考慮することができる。
【0048】
前述したように、本開示によるマーカにより、患者撮像システムにおけるマーカの3D位置によるアフタローダのインデクサ長のより直接的および/またはリアルタイムの較正が可能になり得る。この新しい較正に適応するように、小線源治療のワークフローを変更することができる。アフタローダ内の余分なソフトウェア・モジュールは、較正を処理するように構成されて、新しいソフトウェア・モジュールが線量計画システムから3D停留位置を読み出すことができるようにしてもよい。マーカの3D位置は、例えば、対比色、例えば赤、黄色、オレンジ、緑、または青で示されることによって表示または強調され得る。マーカ位置のインデクサ長は、較正により利用可能であり得る。線量計画の停留位置のインデクサ長は、マーカ点と、マーカに最も近い位置から始まる、あるいはマーカから最も遠い停留位置から始まる、連続した停留位置との間の距離から計算することができる。その後、計算されたインデクサ長を、アフタローダの治療計画に保存することができる。
【0049】
図7は、本開示の1つ以上の実施形態によるマーカを使用して、本開示によるアフタローダ治療計画を決定する方法を示すフローチャートである。方法は、個々のプロセッサまたは互いに通信する複数のプロセッサによって実行することができる。線源の位置を直接較正するために、小線源治療アプリケータを患者内に配置することができる。その後、患者の3次元CT画像、CBCT画像、および/またはMR画像を撮影することができ、停留位置を含む線量計画を、3D画像内で作成することができる。マーカの位置は、3D画像に表示されてよい。患者をMRI装置またはCT装置から離すことができ、その後、アフタローダを小線源治療アプリケータに接続することができる。小線源治療システムを較正するために、ダミー線源を最も遠位の停留位置(または、一部の態様において、最も近位の停留位置)に移動させることができる。電磁センサ(例えば、コイル)は、線源の一部として、マーカを通って信号を生成し、これにより、インデクサ長をアフタローダによって測定することが可能になり得る。
【0050】
図7のステップを実行するために、マーカ位置のインデクサ長を、アフタローダから受信することができる。ステップ70は、3Dマーカ位置に対して最も近位の停留位置を決定するステップを含むことができる。ステップ72は、最も近い停留位置とマーカ位置との間の距離の差を計算するステップを含むことができる。距離デルタ(ΔD)は、ΔD=d(停留(近位位置)-マーカ(位置))に等しくてよい。ステップ74は、停留からマーカまでの距離および測定された較正インデクサ長からインデクサ長を計算するステップを含むことができる。この状況では、最も近い停留位置のインデクサ長停留=マーカのインデクサ長+ΔDである。ステップ76は、正方向におけるすべての停留位置のインデクサ長が計算されるまで、ステップ70、72、および74を繰り返すステップを含むことができる。例えば、インデクサ長停留(n+1)=インデクサ長(n)+デルタ(停留(n+1)-停留(n))である。ステップ78は、ステップ70、72、および74を繰り返して、負方向におけるすべての停留位置のインデクサ長を計算するステップを含む。負方向のすべての停留位置も決定されるまで、同じループを逆方向に行うことができる。当業者であれば、停留位置を、最初に正方向に、次に負方向に決定するのとは対照的に、負方向に決定し、次に正方向に決定することができ、方程式がそれに応じて単に変更されることを認識すべきである。停留位置は、アフタローダ治療計画にインデクサ長として保存されてもよい。
【0051】
一部の態様において、アフタローダから基準インデクサ長を得るのではなく、マーカまでのインデクサ長を基準インデクサ長として使用することができる。これに関し、計画システムにおいて、マーカから停留位置(i)までの距離を測定することができ、これはデルタ(i)であり得る。次に、停留位置(i)のインデクサ長を決定することができる。この状況では、インデクサ長(i)は基準インデクサ長に等しくてよく、これはデルタ(i)に等しくてよい。
【0052】
あるいは、例えば、マーカが小線源治療器具(例えば、針またはカテーテル)の入口から所定の距離にある小線源治療アプリケータまたは針に組み込まれるときに、線源を間接的に較正することもできる。例えば、マーカはカテーテルの入口から20cmのところに位置し得る。線源は、アフタローダに関連付けられた較正ルーラを使用して、(例えば、0.25mmの精度で)20cmまで導くことができ、インデクサ長を保存することができる。この値を、基準インデクサ長として使用することができ、停留位置(i)ごとのデルタ(i)を含む3D CT画像および/またはMR画像から、インデクサ長(i)を計算することができる。このようにして、インデクサ長を、基準インデクサ長と、3D画像から決定される停留位置ごとのΔDとを使用して計算することができる。
【0053】
一部の実施形態において、少なくとも2つのマーカをカテーテルまたは針ごとに使用することができ、少なくとも1つのマーカは、カテーテルまたは針の遠位端に位置決めされ、少なくとも1つのマーカは、カテーテルまたは針の近位端に位置決めされる。アフタローダの経路およびステップサイズを、制御および測定することができる。マーカ位置が3D計画画像内にも見える場合、二重の直接較正を行うことができる。または、両方のマーカがカテーテルもしくは針の所定の位置に配置され、マーカが3D画像内に見える場合、間接較正を行うことができる。
【0054】
任意のプログラマブル論理について、そのような論理を、市販の処理プラットフォームまたは専用デバイス上で実行することができる。当業者であれば、マルチコア・マルチプロセッサ・システム、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、分散機能を用いてリンクまたはクラスタ化されたコンピュータ、ならびに仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型また小型コンピュータを含む様々なコンピュータ・システム構成により開示される主題の実施形態が実施され得ることを理解することができる。
【0055】
例えば、少なくとも1つのプロセッサ・デバイスおよびメモリを使用して、上記の実施形態を実装することができる。プロセッサ・デバイスは、単一のプロセッサ(例えば、アフタローダに関連付けられる)、複数のプロセッサ(例えば、治療計画のために使用されるアフタローダおよび/もしくは別個のプロセッサなどに関連付けられる)、またはこれらの組合せであってよい。プロセッサ・デバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0056】
図7の例において前述したような本開示の様々な実施形態を、プロセッサ・デバイスを使用して実装することができる。本明細書を読めば、他のコンピュータ・システムおよび/またはコンピュータ・アーキテクチャを使用して、本開示の実施形態を実装する方法が当業者には明らかになるだろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、かつ/または分散環境において実行されてもよく、単一またはマルチプロセッサ・マシンによるアクセスに対してローカルにまたはリモートに格納されたプログラム・コードにより実行されてもよい。加えて、一部の実施形態において、動作順序は、開示された主題の趣旨から逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0057】
ユーザ・デバイスまたはソース・デバイスなどのアフタローダ治療プラットフォーム80にアクセスするために使用されるデバイスは、中央処理装置(CPU)を含むことができることを理解すべきである。そのようなCPUは、例えば任意のタイプの専用または汎用マイクロプロセッサ・デバイスを含む任意のタイプのプロセッサ・デバイスであってよい。当業者に理解されるように、CPUは、マルチコア/マルチプロセッサ・システムにおける単一のプロセッサであってもよく、このようなシステムは単独で、またはクラスタもしくはサーバ・ファームにおいて動作する計算デバイスのクラスタで動作する。CPUは、データ通信インフラストラクチャ、例えば、バス、メッセージ・キュー、ネットワーク、またはマルチコア・メッセージ受渡しスキームに接続され得る。
【0058】
さらに、ユーザ・デバイスまたはソース・デバイスなどのアフタローダ治療プラットフォーム80にアクセスするために使用されるデバイスは、メインメモリ、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含んでもよく、二次メモリを含んでもよいことをさらに理解すべきである。二次メモリ、例えば、読出し専用メモリ(ROM)は、例えば、ハードディスク・ドライブまたはリムーバブル・ストレージ・ドライブであってよい。このようなリムーバブル・ストレージ・ドライブは、例えば、フロッピ・ディスク・ドライブ、磁気テープ・ドライブ、光ディスク・ドライブ、フラッシュ・メモリなどを含むことができる。この例のリムーバブル・ストレージ・ドライブは、周知の方法でリムーバブル・ストレージ・ユニットに対して読出しおよび/または書込みを行う。リムーバブル・ストレージ・ユニットとして、フロッピ・ディスク、磁気テープ、光ディスクなどが挙げられ、これらはリムーバブル・ストレージ・ドライブによって読み出され、書き込まれる。当業者が理解するように、このようなリムーバブル・ストレージ・ユニットとして、一般に、コンピュータ・ソフトウェアおよび/またはデータが格納されたコンピュータ使用可能記憶媒体が挙げられる。
【0059】
代替実装形態において、二次メモリとして、コンピュータ・プログラムまたは他の命令をデバイスにロードすることを可能にする他の同様の手段が挙げられる。このような手段の例として、ソフトウェアおよびデータをリムーバブル・ストレージ・ユニットからデバイスに伝送することができる、プログラム・カートリッジおよびカートリッジ・インターフェース(ビデオ・ゲーム・デバイスに見られるようなものなど)、リムーバブル・メモリ・チップ(EPROMまたはPROMなど)および関連するソケット、ならびに他のリムーバブル・ストレージ・ユニットおよびインターフェースが挙げられる。
【0060】
ユーザ・デバイスまたはソース・デバイスなどのアフタローダ治療プラットフォーム80にアクセスするために使用されるデバイスは、通信インターフェース(「COM」)を含んでもよいことをさらに理解すべきである。通信インターフェースにより、ソフトウェアおよびデータをアフタローダ・デバイスと外部デバイスとの間で伝送することができる。通信インターフェースとして、モデム、ネットワーク・インターフェース(イーサネット・カードなど)、通信ポート、PCMCIAスロットおよびカードなどが挙げられる。通信インターフェースを介して伝送されるソフトウェアおよびデータは、信号の形態であってよく、これは、電子信号、電磁信号、光信号、または通信インターフェースによって受信可能な他の信号であってよい。これらの信号は、デバイスの通信経路を介して通信インターフェースに提供されてよく、この通信経路は、例えば、ワイヤもしくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、または他の通信チャネルを使用して実装され得る。
【0061】
そのような機器のハードウェア要素、オペレーティング・システム、およびプログラミング言語は、本質的に従来のものであり、当業者はそれらに十分に精通していると推定される。アフタローダ治療プラットフォームにアクセスするために使用されるデバイスは、キーボード、マウス、タッチスクリーン、モニタ、ディスプレイなどの入力デバイスおよび出力デバイスに接続するための入力ポートおよび出力ポートも含むことができる。当然、様々なサーバ機能は、処理負荷を分散させるために、いくつかの同様のプラットフォームに分散された様式で実装され得る。あるいは、サーバは、1つのコンピュータ・ハードウェア・プラットフォームの適切なプログラミングによって実装され得る。
【0062】
本明細書に開示されるシステム、装置、デバイス、および方法は、例として、図を参照しながら、詳細に説明されている。本明細書に記載の例は、単なる例であり、本明細書で説明される装置、デバイス、システム、および方法の説明を補うために提示されている。図面に示される、または以下で説明される特徴または構成要素は、特に必須のものとして指定されない限り、装置、デバイス、システム、または方法のいずれかの任意の特定の実装について必須のものであると見なされるべきではない。本開示において、特定の技術、配置などの識別はいずれも、提示される特定の例に関連するか、またはそのような技術、配置などの単なる一般的な説明である。特定の詳細または例の識別は、特にそのように指定されていない限り、必須または限定として解釈されるよう意図されておらず、解釈されるべきではない。構成要素の組合せまたはサブコンビネーションを具体的に説明していない場合でも、いずれかの組合せまたはサブコンビネーションが不可能であることを示すものと理解すべきではない。開示および説明された例、配置、構成、構成要素、要素、装置、デバイス、システム、方法などに変更を加えることができ、それらの変更が特定の用途にとっては望ましい場合があることが理解されよう。また、説明されているいずれの方法についても、その方法がフロー図と併せて説明されているかどうかに関係なく、文脈により特に指定または要求されない限り、方法の実行時に行われるステップのいずれかの明示的または暗黙的な順序付けは、これらのステップを、提示された順序で実行しなければならないことを意味するのではなく、代わりに異なる順序で、または並行して実行してもよいことを理解すべきである。
【0063】
本開示全体を通して、コンポーネントまたはモジュールへの言及は、一般に、機能または関連する機能のグループを実行するために論理上一緒にグループ化することができるアイテムを指す。コンポーネントおよびモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せで実装できる。「ソフトウェア」という用語は、実行可能コード、例えば機械実行可能または機械解釈可能な命令だけでなく、ファームウェアを含む任意の適切な電子形式で格納されたデータ構造、データ・ストア、および計算命令、ならびに組込みソフトウェアを含むように広範に使用される。「情報」および「データ」という用語は広範に使用され、実行可能コード;テキスト、ビデオ・データ、およびオーディオ・データなどのコンテンツ;ならびに様々なコードまたはフラグを含む、多種多様な電子情報を含む。「情報」、「データ」、および「コンテンツ」という用語は、文脈により許されている場合、同じ意味で使用されることがある。
【0064】
本発明はさらに、以下の例に関する。
第1の例:
小線源治療器具を被験者内に位置決めする方法であって、
マーカを含む小線源治療器具を被験者内に挿入するステップであって、マーカが、
銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成される内側リングと、
ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが約1μm~約30μmである外側被覆と、
直径が約0.50mm~約3.00mmである中央開口部とを含む、挿入するステップと、
被験者内に挿入されたときに小線源治療器具およびマーカの磁気共鳴画像を生成するステップとを含み、マーカの内側リングおよび外側被覆が、画像内にアーチファクトを生じさせるように構成されている、方法。
画像内に生じたアーチファクトに基づいて患者内の小線源治療器具の位置を調整するステップをさらに含む、第1の例の方法。
小線源治療器具のコンピュータ断層撮影画像を生成するステップをさらに含む、第1の例の方法。
電磁センサを含むアフタローダ・ケーブルを小線源治療器具内に挿入するステップと、
電磁センサを使用してマーカを検出するステップとをさらに含む、第1の例の方法。
アフタローダ・ケーブルがダミー・ケーブルである、前記例の方法。
線源ケーブルを小線源治療器具内に挿入し、放射線源をアーチファクトに対して位置決めするステップをさらに含む、前記例の方法。
線源ケーブルが第2の電磁センサを含む、前記例の方法。
電磁センサがコイルである、前記例の方法。
例2:
小線源治療器具と、
マーカとを含むキットであって、マーカは、
銅、真鍮、金、銀、またはチタンのうちの1つ以上から構成される内側リングと、
ニッケルまたは酸化鉄のうちの1つ以上から構成される、厚さが約1μm~約30μmである外側被覆と、
直径が約0.50mm~約3.00mmである中央開口部とを含む、キット。
マーカが環状である、第2の例のマーカ。
【0065】
上記の開示された主題は、例示であって限定的ではないものと見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨および範囲に含まれるすべてのそのような変更、強化、および他の実装形態を網羅することが意図されている。したがって、本開示の範囲は、法の許す最大限の範囲で、以下の特許請求の範囲およびその等価物の許容される最も広義の解釈により決定されるべきであり、前述の詳細な説明により制限または限定されないものとする。本開示の様々な実装形態について説明したが、本開示の範囲内でより多くの実装形態が可能であることが、当業者には明らかだろう。したがって、本開示は、添付の請求の範囲およびその等価物以外に関して制限されることはない。