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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】被加工物保持具および加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23B 31/02 20060101AFI20241105BHJP
   B23B 15/00 20060101ALI20241105BHJP
   B23B 31/10 20060101ALI20241105BHJP
   B23Q 7/10 20060101ALI20241105BHJP
   A61F 2/28 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
B23B31/02 C
B23B15/00 A
B23B31/10 Z
B23Q7/10
A61F2/28
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022096912
(22)【出願日】2022-06-15
(65)【公開番号】P2023183344
(43)【公開日】2023-12-27
【審査請求日】2024-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】510109822
【氏名又は名称】株式会社日進FULFIL
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩次
(72)【発明者】
【氏名】望月 千織
(72)【発明者】
【氏名】船井 慎互
(72)【発明者】
【氏名】井上 健二
【審査官】小川 真
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-138018(JP,A)
【文献】実開昭60-074923(JP,U)
【文献】特表2005-535466(JP,A)
【文献】実開昭53-043583(JP,U)
【文献】特開2015-120243(JP,A)
【文献】特開昭61-293749(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 31/02、31/10
B23B 15/00
B23B 31/113、31/163
B23Q 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持するチャックユニットと、前記チャックユニットを支持する支持台と、前記支持台における前記チャックユニット側とは反対側へ延在するアームと、前記アームの先端部から前記アームの延在方向と直交する方向へ延在するフックと、を有する保持具ヘッドと、
筒状であり筒軸方向の一端部が前記支持台の周部に当接した状態で前記保持具ヘッドを支持する本体部と、前記本体部の内側に配置され前記本体部の筒軸周りに回転されることにより、前記フックに当接し且つ前記チャックユニットから離れる方向へ付勢されて前記フックにより前記チャックユニット側とは反対側で係止された係止状態と、前記筒軸方向において前記フックと重ならず前記フックによる係止が解除された解除状態と、をとりうる被係止部と、前記被係止部を前記チャックユニットから離れる方向へ付勢する付勢部材と、を有する保持具本体と、を備え、
前記チャックユニットは、
前記被加工物を保持し互いに同一方向へ突出する突起を有する複数のチャック爪と、
平面視で前記被加工物を保持する保持位置から放射状に延在し前記複数のチャック爪それぞれを案内する複数のスリットが設けられ、前記複数のスリットそれぞれの内側に前記複数のチャック爪のうちのいずれか1つが配置されたベースと、
螺旋状に延在し前記複数のチャック爪それぞれの前記突起が延在方向へ移動自在に嵌入される溝が形成されたカムと、を有し、
前記カムは、
円板状であり厚さ方向における一面側に前記溝が形成されたカム本体と、
円筒状であり筒軸方向の一端部が前記カム本体の周部に連続するとともに、他端部の内側に前記他端部の全周に亘って前記筒軸方向に沿って延在する内歯が形成された円筒状部と、を有し、
前記ベースには、前記内歯に噛合する歯車と、前記歯車が固定されたシャフトと、を有し前記複数のチャック爪の位置を調整する位置調整用治具の前記シャフトの先端部が嵌入された状態で、前記歯車の歯が前記内歯に噛合した状態となる凹部が形成されている、
被加工物保持具。
【請求項2】
前記アームは、円筒状であり、
前記フックは、板状であり前記アームの筒軸方向における前記支持台側の一端部とは反対側の他端部から前記アームの筒軸方向と直交し且つ前記アームの筒軸に近づく方向へ延在し、
前記被係止部は、板状であり厚さ方向における前記チャックユニット側とは反対側に前記本体部の筒軸周りに回転する方向における前記フックに対向する一方の端面から他方の端面に向かって前記チャックユニットから離れるように傾斜した傾斜面が形成され、
前記付勢部材は、前記本体部の内側に配置されたバネであり、
前記フックが前記傾斜面に当接した状態で、前記被係止部を前記本体部の筒軸周りに回転させることにより、前記フックにおける前記傾斜面に当接する位置の前記傾斜面における前記被係止部の前記一方の端面側から他方の端面側へ移動し、前記バネが圧縮または伸張され、前記被係止部の前記チャックユニットから離れる方向への付勢力が増大する、
請求項1に記載の被加工物保持具。
【請求項3】
前記保持具本体の前記保持具ヘッドに対する回転を規制する回転規制部を更に備える、
請求項1または2に記載の被加工物保持具。
【請求項4】
前記位置調整用治具は、
前記シャフトを回転させる際に利用者により把持される把持部と、
前記シャフトと前記把持部とを連結し、前記把持部に加わるトルクが予め設定された基準トルク以上になると、前記把持部から前記シャフトへの回転の伝達を遮断するクラッチと、を更に有する、
請求項1または2に記載の被加工物保持具。
【請求項5】
被加工物を保持するチャックユニット、前記チャックユニットを支持する支持台、前記支持台における前記チャックユニット側とは反対側へ延在するアーム、および、前記アームの先端部から前記アームの延在方向と直交する方向へ延在するフックを有する保持具ヘッドと、筒状であり筒軸方向の一端部が前記支持台の周部に当接した状態で前記保持具ヘッドを支持する本体部、前記本体部の内側に配置され前記本体部の筒軸周りに回転されることにより、前記フックに当接し且つ前記チャックユニットから離れる方向へ付勢されて前記フックにより前記チャックユニット側とは反対側で係止された係止状態または前記筒軸方向において前記フックと重ならず前記フックによる係止が解除された解除状態をとりうる被係止部、および、前記被係止部を前記チャックユニットから離れる方向へ付勢する付勢部材を有する保持具本体と、を有する被加工物保持具の、前記保持具ヘッドを複数保持する保持具マガジンと、
前記被加工物保持具の前記保持具本体と、前記保持具本体を支持し前記保持具本体を前記本体部の筒軸周りに回転駆動する回転駆動部と、を有する保持ユニットと、
前記保持具マガジンが保持する複数の前記保持具ヘッドのうちのいずれか1つを保持して、前記保持具本体へ移載する移載ユニットと、を備え、
前記移載ユニットは、前記保持具ヘッドを、前記本体部の筒軸方向の一端部が前記支持台の周部に当接した状態で保持し、
前記回転駆動部は、前記保持具ヘッドが前記移載ユニットに保持された状態で、前記保持具本体を前記本体部の筒軸周りに回転させることにより、前記保持具ヘッドを前記保持具本体に固定する、
加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物保持具および加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
骨部材を支持する骨部材支持部を備えた骨部材用NC加工装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この骨部材用NC加工装置では、加工対象である骨部材が複数存在する場合、1つの骨部材の加工が終了する毎に、加工が終了した骨部材を骨部材支持部から取り外してから新たな骨部材を骨部材支持部に装着してから再び加工を開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017―173032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、骨部材は一般的に脆いため、骨部材の骨部材支持部からの取り外しまたは骨部材支持部への装着は慎重に行う必要があり、これらの作業にはある程度の時間を要する。そして、複数の骨部材を加工する場合、この骨部材の脱着作業を行う間加工を停止せざるをえず、その分、スループットが低下してしまう。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、複数の被加工物を加工する際のスループットを向上させることができる被加工物保持具および加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る被加工物保持具は、
被加工物を保持するチャックユニットと、前記チャックユニットを支持する支持台と、前記支持台における前記チャックユニット側とは反対側へ延在するアームと、前記アームの先端部から前記アームの延在方向と直交する方向へ延在するフックと、を有する保持具ヘッドと、
筒状であり筒軸方向の一端部が前記支持台の周部に当接した状態で前記保持具ヘッドを支持する本体部と、前記本体部の内側に配置され前記本体部の筒軸周りに回転されることにより、前記フックに当接し且つ前記チャックユニットから離れる方向へ付勢されて前記フックにより前記チャックユニット側とは反対側で係止された係止状態と、前記筒軸方向において前記フックと重ならず前記フックによる係止が解除された解除状態と、をとりうる被係止部と、前記被係止部を前記チャックユニットから離れる方向へ付勢する付勢部材と、を有する保持具本体と、を備え、
前記チャックユニットは、
前記被加工物を保持し互いに同一方向へ突出する突起を有する複数のチャック爪と、
平面視で前記被加工物を保持する保持位置から放射状に延在し前記複数のチャック爪それぞれを案内する複数のスリットが設けられ、前記複数のスリットそれぞれの内側に前記複数のチャック爪のうちのいずれか1つが配置されたベースと、
螺旋状に延在し前記複数のチャック爪それぞれの前記突起が延在方向へ移動自在に嵌入される溝が形成されたカムと、を有し、
前記カムは、
円板状であり厚さ方向における一面側に前記溝が形成されたカム本体と、
円筒状であり筒軸方向の一端部が前記カム本体の周部に連続するとともに、他端部の内側に前記他端部の全周に亘って前記筒軸方向に沿って延在する内歯が形成された円筒状部と、を有し、
前記ベースには、前記内歯に噛合する歯車と、前記歯車が固定されたシャフトと、を有し前記複数のチャック爪の位置を調整する位置調整用治具の前記シャフトの先端部が嵌入された状態で、前記歯車の歯が前記内歯に噛合した状態となる凹部が形成されている
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、被加工物を保持するチャックユニットと、チャックユニットを支持する支持台と、フックと、を有する保持具ヘッドと、本体部の筒軸周りに回転されることにより、フックにより係止された係止状態と、フックによる係止が解除された解除状態と、をとりうる被係止部を有する保持具本体と、を備える。これにより、複数の被加工物を加工する際、予め保持具ヘッドを複数準備し、加工装置に設けられた保持具本体に複数の保持具ヘッドを順次保持させながら複数の被加工物を順次加工しつつ、これと並行して、保持具ヘッドへ被加工物を保持させる作業または保持具ヘッドから被加工物を回収する作業を行うことができる。従って、複数の被加工物を加工する際のスループットを向上させることができる
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る加工装置の概略図である。
図2】実施の形態に係るワーク保持具の断面図である。
図3】(A)は実施の形態に係るワーク保持具の一部の断面図であり、(B)は実施の形態に係る被加工物保持具の他の一部の断面図である。
図4】実施の形態に係るチャックユニットを示し、(A)は平面図であり、(B)は一部破断した斜視図である。
図5】実施の形態に係る移載ユニットの動作を示し、(A)は保持具マガジンから保持具ヘッドを受け取る様子を示す側面図であり、(B)は保持具ヘッドを装置本体へ搬送する様子を示す側面図である。
図6】(A)は実施の形態に係る保持具ヘッドを保持具本体の内側へ挿入する様子を示す断面図であり、(B)は実施の形態に係る保持具ヘッドを保持具本体の内側に配置した状態を示す断面図である。
図7】(A)は実施の形態に係るワーク保持具の一部の断面図であり、(B)は実施の形態に係る保持具ヘッドを保持具本体の内側に配置した状態を示す断面図である。
図8】実施の形態に係るワーク保持具に位置調整用治具が装着された状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係る被加工物保持具および加工装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る被加工物保持具は、被加工物を保持する保持具ヘッドと、保持具本体と、を備える。保持具ヘッドは、チャックユニットと、チャックユニットを支持する支持台と、支持台におけるチャックユニット側とは反対側へ延在するアームと、アームの先端部からアームの延在方向と直交する方向へ延在するフックと、を有する。保持具本体は、筒状であり筒軸方向の一端部が支持台の周部に当接した状態でチャック支持部を保持する本体部と、本体部の内側に配置され本体部の筒軸周りに回転されることにより、フックに当接し且つチャックユニットから離れる方向へ付勢されることにより、フックによりチャックユニット側とは反対側で係止された係止状態と、筒軸方向においてフックと重ならずフックによる係止が解除された解除状態と、をとりうる被係止部と、被係止部をチャックユニットから離れる方向へ付勢する付勢部材と、を有する。本実施の形態に係る被加工物保持具は、寸法が比較的小さく複数種類の形状を有する複数の被加工物を、保持具ヘッドに頻繁に脱着させながら加工する場合に被加工物の脱着作業の効率化を図ることができるものである。また、医療分野において生体組織を加工する加工装置に装着して使用する場合、1つの加工が終了する毎に保持具ヘッドの洗浄または滅菌処理を行うことができるため、加工装置の加工環境を清浄に維持できる。
【0010】
図1に示すように、本実施の形態に係る加工装置100は、装置本体101と、保持具マガジン102と、移載ユニット103と、を備える。装置本体101は、ワークWおよびワーク保持具1を纏めて保持する保持ユニット1011と、保持ユニット1011を覆うカバー17と、保持ユニット1011の内側に配置されワーク保持具1を回転駆動する回転駆動部1012と、ワーク保持具1に保持されたワークWを切削加工する工具(図示せず)が装着されたヘッド(図示せず)と、を備える。ここで、ワーク保持具1は、保持具ヘッド11と、保持具ヘッド11を保持する保持具本体12と、保持具本体12の保持具ヘッド11に対する回転を規制する回転規制部16と、を備える。保持具本体12は、装置本体101の回転駆動部1012に連結されており、回転駆動部1012は、保持具本体12を回転軸J0周りに回転させる。カバー17は、ゴム、エラストマ等の軟性材料から形成されており、保持ユニット1011における保持具本体12に対応する位置に平面視円形の開口部17bが形成されている。また、カバー17の開口部17bの外周部には、図2に示すように、開口部17bを囲繞し且つ+Z方向側へ突出した環状のリブ17aが形成されている。
【0011】
図1に戻って、保持具マガジン102は、複数の保持具ヘッド11それぞれを保持する搬送キャリア(図示せず)と、複数の搬送キャリアを1つの周回軌道OBに沿って移動させるキャリア駆動部(図示せず)と、を備える。移載ユニット103は、1つの保持具ヘッド11を把持する一対の把持部1032が先端部に設けられた搬送アーム1031を備える。また、搬送アーム1031における一対の把持部1032の間には、保持具本体12に設けられた後述する係止ピン161を押圧する押圧機構1033が設けられている。移載ユニット103は、更に、搬送アーム1031を矢印AR1に示すようにY軸方向へ駆動する水平駆動部(図示せず)と、搬送アーム1031をZ軸方向へ駆動する昇降駆動部(図示せず)と、把持部1032を開閉させる開閉駆動部(図示せず)と、を備える。ここで、水平駆動部は、搬送アーム1031を移動させることにより、搬送アーム1031の先端部が保持具マガジン102の周回軌道OBとZ軸方向で重なる第1位置Pos1と、搬送アーム1031の先端部が保持ユニット1011に固定された保持具本体12とZ軸方向で重なる第2位置Pos2と、のいずれかに配置する。
【0012】
本実施の形態に係るワーク保持具1は、図2に示すように、保持具ヘッド11と、保持具本体12と、を備える被加工物保持具である。保持具ヘッド11は、ワークWを保持するチャックユニット13と、円板状であり+Z方向側でチャックユニット13を支持する支持台111と、円筒状のアーム112と、フック113と、を有する。ここで、保持具ヘッドは、例えばオートクレーブのような滅菌洗浄を行っても腐食しない材料で形成されており、繰返し使用が可能なものである。支持台111の-Z方向側における周部には、支持台111の周部に沿って延在する環状の溝111cが形成されている。ここで、保持具本体12の+Z方向側に保持具ヘッド11が当接した状態で、溝111cの内側には、カバー17のリブ17aが嵌入された状態となる。これにより、保持具ヘッド11と保持具本体12との境界部分のワーク保持具1の内側からワーク保持部1の外側に至るまでの長さを長くすることができるので、その分、ワーク保持具1の内側に存在する異物がワーク保持具1の外側へ流出することを抑制できるという利点がある。また、支持台111の-Z方向側における、保持具ヘッド11が保持具本体12に固定された状態で回転規制部16に対向する位置には、後述の回転規制部16の係止ピン161の先端部を係合する係合凹部111aが穿設されている。また、支持台111には、係合凹部111aの底部から支持台111の+Z方向側まで連通する連通孔111bが穿設されている。アーム112は、支持台111における-Z方向側へ延在している。フック113は、平面視扇形の板状であり、図3(A)に示すように、アーム112の-Z方向側の先端部の3箇所からアーム112の延在方向、即ち、Z軸方向と直交する方向へ延在している。3つのフック113は、アーム112の先端部の周方向に沿って等間隔に並んでいる。
【0013】
図2に戻って、保持具本体12は、有底円筒状の本体部121と、本体部121の内側に配置され保持具ヘッド11のフック113に係止される被係止部123と、本体部121の内側に配置されたシャフト124、皿バネ126およびバネ保持部125と、を有する。本体部121は、筒軸J1方向における略中央部の内壁から筒軸J1と直交し且つ筒軸J1に近づく方向へ延出する内鍔部122を有する。本体部121の外径寸法は、カバー17の開口部17bの内径寸法よりも大きく、本体部121の内径寸法は、カバー17の開口部17bの内径寸法よりも小さく設定されている。そして、本体部121の+Z方向側の端面上に、カバー17のリブ17aが配置されている。また、本体部121の+Z方向側の端部には、後述するコイルバネ162が内側に配置されるバネ収納部121aと、バネ収納部121aから本体部121の+Z方向側の端面に連通する連通孔121bと、が形成されている。
【0014】
被係止部123は、図3(A)に示すように、平面視円形の主片1231と、平面視扇形であり主片1231の周縁の3箇所それぞれから放射状に延在する3つの被係止片1232と、を有する。被係止片1232の先端側におけるチャックユニット13側とは反対側、即ち、-Z方向側には、傾斜面1232aが形成されている。この傾斜面1232aは、図3(B)に示すように、本体部121の筒軸J1周りに回転する方向におけるフック113に対向する一方の端面1232bから他方の端面1232cに向かうほど-Z方向側に位置するように傾斜している。そして、被係止片1232が矢印AR31に示す方向へ回転されると、これに伴い、被係止片1232の傾斜面1232aにおけるフック113との当接部分P1が、端面1232c側へ移動し、フック113が矢印AR32に示す方向へ押し下げられる。ここで、フック113が傾斜面1232aに当接した状態で、被係止部123を本体部121の筒軸J1周りに回転させて、フック113における傾斜面1232aに当接する当接部分P1が傾斜面1232aにおける被係止部123の被係止片1232の一方の端面1232b側から他方の端面1232c側へ移動し、これに伴い、皿バネ126が圧縮される。これにより、被係止部123の-Z方向への付勢力が増大する。
【0015】
図2に戻って、シャフト124は、長尺の円柱状であり長手方向における+Z方向側の一端部が被係止部123に接続されている。皿バネ126は、円筒状であり筒軸方向に沿った一方向に向かって縮径する形状を有し、シャフト124に複数(図2では6つ)挿通され、被係止部123をチャックユニット13から離れる方向、即ち、-Z方向へ付勢する付勢部材である。バネ保持部125は、円板状であり、シャフト124の長手方向における-Z方向側の他端部に接続されている。被係止部123、シャフト124およびバネ保持部125は、金属、樹脂等により連続一体に形成されている。複数の皿バネ126は、それぞれ、筒軸方向における内径が小さい方の端部同士、内径が大きい方の端部同士が互いに当接するように配置されている。そして、複数の皿バネ126のうち最も-Z方向側に配置された皿バネ126は、筒軸方向における内径が大きい方の端部がバネ保持部125に当接している。また、複数の皿バネ126のうち最も+Z方向側に配置された皿バネ126は、筒軸方向における内径が大きい方の端部が内鍔部122の-Z方向側に当接している。これにより、皿バネ126は、被係止部123、シャフト124およびバネ保持部125を-Z方向側へ付勢している。
【0016】
また、保持具本体12は、回転駆動部1012により矢印AR2に示すように筒軸J1周りに回転駆動される。そして、被係止部123は、本体部121に対して本体部121の筒軸J1周りに予め設定された第1回転方向(図3(A)における右回り方向)へ60度程度回転されることにより、フック113に当接した状態で複数の皿バネ126により-Z方向へ付勢された状態となり、-Z方向側でフック113により係止された係止状態となる。また、被係止部123は、係止状態から、本体部121に対して前述の第1回転方向とは反対方向の第2回転方向(図3(A)における左回り方向)へ回転されることにより、筒軸J1方向においてフック113と重ならずフック113による係止が解除された解除状態となる。
【0017】
回転規制部16は、保持具本体12の本体部121のバネ収納部121aの内側に伸縮方向がZ軸方向に沿う姿勢で収納されたコイルバネ162と、本体部121の連通孔121bに挿通され-Z方向側の端部がコイルバネ162に当接しコイルバネ162により+Z方向へ付勢されている係止ピン161と、を有する。回転規制部16は、被係止部123が解除状態の場合において、被係止部123を保持具ヘッド11に対して本体部121の筒軸J1周りに予め設定された回転角度だけ回転させることにより、被係止部123が係止状態となったときに、係止ピン161の+Z方向側の端部が保持具ヘッド11の支持台111の係合凹部111aに嵌入されることにより、被係止部123の筒軸J1回りの回転を規制する。ここで、予め設定された回転角度は、例えば60度に設定される。
【0018】
チャックユニット13は、図4(A)および(B)に示すように、ワークWを保持する複数(図4(A)および(B)では3つ)のチャック爪132と、ベース131と、カム133と、を有する。3つのチャック爪132は、それぞれ、図4(B)に示すように、長尺であり、長手方向に沿った底壁に、互いに同一方向、即ち、-Z方向へ突出する複数(図4(B)では4つ)の突起132aを有する。また、チャック爪132の底壁と直交し且つ短手方向で対向する一対の側壁それぞれには、長手方向に沿って延在しチャック爪132の移動を案内する案内溝132bが形成されている。ベース131は、平面視円形であり、平面視でワークWを保持する保持位置P2から放射状に延在し3つのチャック爪132それぞれを案内する複数のスリット131cが設けられている。3つのスリット131cそれぞれの内側には、3つのチャック爪132のうちのいずれか1つが配置されている。また、各スリット131cの内壁には、スリット131cの延在方向に沿って延在し、チャック爪132それぞれの案内溝132bに嵌入される突条131bが形成されている。更に、ベース131には、チャック爪132の位置を調整してワークWをチャックユニット13から着脱する際に、後述する位置調整用治具2のシャフト23の先端部が嵌入される凹部131aが穿設されている。
【0019】
カム133は、円板状であり厚さ方向における一面側に溝1331aが形成されたカム本体1331と、円筒状であり筒軸方向の一端部、即ち、-Z方向側の端部がカム本体1331の周部に連続する円筒状部1332と、を有する。溝1331aは、螺旋状に延在し、3つのチャック爪132それぞれの突起132aがその延在方向へ移動自在に嵌入されている。円筒状部1332の筒軸方向の他端部、即ち、+Z方向側の端部の内側には、その全周に亘って円筒状部1332の筒軸方向に沿って延在する内歯1332aが形成されている。
【0020】
本実施の形態に係る加工装置100を利用する利用者は、まず、保持具ヘッド11にワークWを保持させた後、ワークWを保持した保持具ヘッド11を保持具マガジン102の搬送キャリアに載置する。次に、加工装置100は、保持具マガジン102の搬送キャリアに載置された保持具ヘッド11を、保持具マガジン102から装置本体101へ移載してから、装置本体101でワークWの加工を実行する。続いて、加工装置100は、加工後のワークWを保持する保持具ヘッド11を再び保持具マガジン102の搬送キャリアへ移載する。その後、利用者は、保持具マガジン102の搬送キャリアに載置された保持具ヘッド11を取り出して保持具ヘッド11に保持された加工後のワークWを回収する。ここで、保持具マガジン102には、複数の保持具ヘッド11が蓄積されており、加工装置100は、複数の保持具ヘッド11を順次装置本体101へ移載することにより複数の保持具ヘッド11に保持されたワークWを1つずつ加工していく。そして、利用者は、加工装置100が複数の保持具ヘッド11それぞれに保持されたワークWが連続して加工されている間に、保持具ヘッド11にワークWを保持させる作業および加工後のワークWを保持する保持具ヘッド11からワークWを回収する作業を並行して行うことができる。
【0021】
ここで、本実施の形態に係る加工装置100が、保持具ヘッド11に保持されたワークWを加工するために、保持具ヘッド11を保持具マガジン102から装置本体101へ移載する場合の動作について説明する。移載ユニット103は、まず、搬送アーム1031を第1位置Pos1へ移動させてから-Z方向へ移動させた後、1つの保持具ヘッド11を把持部1032に把持させる。次に、移載ユニット103は、図5(A)の矢印AR41に示すように、搬送アーム1031を+Z方向へ移動させてから、図5(B)の矢印AR42に示すように、搬送アーム1031を第2位置Pos2へ移動させる。続いて、移載ユニット103は、図6(A)の矢印AR43に示すように、搬送アーム1031を-Z方向へ移動させて、図6(B)に示すように、保持具ヘッド11を保持ユニット1011に装着された保持具本体12に当接させる。このとき、カバー17のリブ17aが、保持具ヘッド11の溝111c内に嵌入される。また、被係止部123の被係止片1232は、図7(A)に示すように、アーム112の周方向において隣接する2つのフック113の間に配置された状態となる。その後、保持具ヘッド11が把持部1032に把持された状態を維持しながら、保持ユニット1011の回転駆動部1012が、保持具本体12を本体部121の筒軸J1周りに回転させることにより、矢印AR44に示すように被係止部123を筒軸J1回りに回転させる。このとき、図3(A)および(B)に示すように、被係止部123の被係止片1232の一部が、フック113の+Z方向側からフック113に当接した状態となり、保持具ヘッド11が保持具本体12に固定される。同時に、回転規制部16の係止ピン161が、保持具ヘッド11の係合凹部111aに嵌入され、保持具本体12の保持具ヘッド11に対する回転が規制された状態となる。その後、移載ユニット103は、把持部1032の把持を解除してから搬送アーム1031を+Z方向へ移動させる。
【0022】
次に、本実施の形態に係る加工装置100が、加工が終了したワークWを保持する保持具ヘッド11を装置本体101から保持具マガジン102へ戻す場合の動作について説明する。移載ユニット103は、まず、搬送アーム1031を第2位置Pos2へ移動させてから-Z方向へ移動させた後、保持具本体12に固定された保持具ヘッド11を把持部1032に把持させる。次に、保持具ヘッド11が把持部1032に把持された状態を維持しながら、押圧機構1033が、図7(B)の矢印AR45に示すようにニードル1033aを保持具ヘッド11の連通孔111bに挿通させて係止ピン161を-Z方向へ押圧することにより、係止ピン161を係合凹部111aから離脱させて保持具本体12が保持具ヘッド11に対して回転可能な状態とする。続いて、保持ユニット1011の回転駆動部1012が、保持具本体12を本体部121の筒軸J1周りに回転させることにより再び図7(A)に示すように、被係止部123の被係止片1232がアーム112の周方向において隣接する2つのフック113の間に配置された状態にする。これにより、保持具ヘッド11が保持具本体12から離脱可能な状態になる。その後、移載ユニット103は、搬送アーム1031を+Z方向へ移動させてから第1位置Pos1へ移動させた後、搬送アーム1031を-Z方向へ移動させて保持具ヘッド11を保持具マガジン102の搬送キャリアに載置する。そして、移載ユニット103は、把持部1032の把持を解除してから搬送アーム1031を+Z方向へ移動させる。
【0023】
次に、本実施の形態に係る加工装置100の利用者が、保持具ヘッド11にワークWを保持させる、或いは、保持具ヘッド11に保持されたワークWを回収する際のチャックユニット13のチャック爪132の位置調整方法について説明する。チャック爪132の位置調整には、図8に示すような位置調整用治具2を使用する。位置調整用治具2は、カム133の内歯1332aに噛合する複数の歯21aを有する歯車21と、歯車21が固定された長尺のシャフト23と、長尺でありその長手方向がシャフト23の長手方向と直交する姿勢でシャフト23に固定され利用者により把持される把持棒22と、を有する。ここで、歯車21は、シャフト23の先端部がベース131の凹部131aに嵌入された状態で、その歯がカム133の内歯1332aに噛合するように設定されている。そして、利用者は、シャフト23の先端部をベース131に穿設された凹部131aに嵌入させて歯車21をカム133の内歯1332aに噛合させた状態で、シャフト23を回転させることにより、カム133を回転させて、チャック爪132をベース131のスリット131cに沿って移動させることができる。ここで、保持具ヘッド11にワークWを保持させる場合、ワークWを保持位置P2に配置した状態で、チャック爪132を保持位置P2に近づく方向へ移動させてチャック爪132の先端部をワークWに当接させる。一方、保持具ヘッド11からワークWを回収する場合、チャック爪132をベース131の周部に向かって移動させて、チャック爪132をワークWから離脱させる。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態に係るワーク保持具1によれば、ワークWを保持するチャックユニット13と、チャックユニット13を支持する支持台111と、フック113と、を有する保持具ヘッド11と、本体部121の筒軸J1周りに回転されることにより、フック113により係止された係止状態と、フック113による係止が解除された解除状態と、をとりうる被係止部123を有する保持具本体12と、を備える。これにより、複数のワークWを加工する際、予め保持具ヘッド11を複数準備し、加工装置100に設けられた保持具本体12に複数の保持具ヘッド11を順次保持させながら複数のワークWを順次加工しつつ、これと並行して、保持具ヘッド11へワークWを保持させる作業または保持具ヘッド11からワークWを回収する作業を行うことができる。従って、複数のワークWを加工する際のスループットを向上させることができる。
【0025】
また、本実施の形態に係る被係止部123の被係止片1232には、-Z方向側に本体部121の筒軸J1周りに回転する方向における保持具ヘッド11のフック113に対向する一方の端面1232bから他方の端面1232cに向かうほど-Z方向側に位置するように傾斜した傾斜面1232aが形成されている。そして、保持具ヘッド11のフック113が被係止片1232の傾斜面1232aに当接した状態で、被係止部123を本体部121の筒軸J1周りに回転させることにより、フック113における傾斜面1232aに当接する当接部分P1が被係止片1232の一方の端面1232b側から他方の端面1232c側へ移動する。そして、これに伴い皿バネ126が圧縮され、被係止部123の-Z方向への付勢力が増大する。これにより、保持具本体12を比較的小さいトルクで回転させても、複数の皿バネ126を比較的強い力で圧縮させることができる。従って、皿バネ126として圧縮されたときの復元力が比較的大きいものを採用することができるので、保持具ヘッド11を保持具本体12に比較的強い力で密着させることができる。
【0026】
更に、本実施の形態に係るワーク保持具1は、保持具本体12の保持具ヘッド11に対する回転を規制する回転規制部16を備える。これにより、保持具本体12が保持具ヘッド11に対して必要以上の回転角度まで回転されることを防止できるので、保持具本体12が保持具ヘッド11に対して過剰に回転されることによるフック113、被係止片1232の破損を抑制できる。
【0027】
ところで、スクロールチャックは、通常、ベースを固定して、カムを回転させることにより、チャック爪の開閉動作をさせる。この場合、カムを比較的大きなトルクで回転させる必要がある。このため、スクロールチャックは、カムの外壁に把持棒の先端部を固定して把持棒の基端部に力を作用させることでカムを回転させる構造を有するものが多い。しかしながら、この構造の場合、把持棒の固定部分に力が集中してしまい、カムに歪みが生じてします虞がある。これに対して、本実施の形態に係るカム133は、円筒状であり内側に筒軸方向に沿って延在する内歯1332aが形成された円筒状部1332を有し、ベース131に穿設された凹部131aに位置調整用治具2のシャフト23の先端部を嵌入すると、位置調整用治具2の歯車21の歯21aが内歯1332aに噛合した状態となる。そして、位置調整用治具2の歯車21の歯数が円筒状部1332の内歯1332aの歯数よりも少ないため、カム133を回転させてチャック爪132の位置を調整するためにシャフト23を回転させる際に必要なトルクを比較的小さくすることができる。また、位置調整用治具2は、ベース131に穿設された凹部131aに嵌入されたシャフト23の先端部を支点として歯車21を回転させることにより歯車21が噛合する内歯車1332aを有するカム133を回転させるので、回転軸J0方向に作用する力が発生せず回転軸J0方向への負荷を0にできる。このため、ワークWをチャック爪132に保持させる際にベース131に対して回転軸J0方向へ加わる力を0にすることができるので、チャックユニット13に過剰な負荷が加わることによるチャックユニット13へのダメージを抑制できる。
【0028】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば位置調整用治具が、シャフト23を回転させる際に利用者により把持される把持部と、シャフト23と把持部とを連結し、把持部に加わるトルクを予め設定された基準トルク以上になると、把持部からシャフト23への回転の伝達を遮断するクラッチと、を有するものであってもよい。
【0029】
本構成によれば、シャフト23に過度のトルクが加わることを抑制できるので、チャック爪132でワークWを過度の力で押圧することによるワークWの破損が抑制できる。
【0030】
実施の形態では、複数の皿バネ126により被係止部123を-Z方向へ付勢する例について説明したが、被係止部123を-Z方向へ付勢する付勢部材はこれに限定されるものではない。例えば保持具本体が、シャフト124の-Z方向側の端部と本体部121の底壁との間に連結されたコイルバネを備えるものであってもよい。
【0031】
実施の形態では、保持具マガジン102が、複数の保持具ヘッド11を搬送キャリアに載置された状態で図1に示す周回軌道OBを描くように配置する例について説明した。但し、保持具マガジン102における複数の保持具ヘッド11の配置は特に限定されるものではなく、例えば複数の保持具ヘッド11が、円軌道、楕円軌道を描くように配置されてもよいし、或いは、格子状に配置されてもよい。
【0032】
以上、本発明の実施の形態および変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施の形態および変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、骨の切削加工を行う切削加工装置として好適である。
【符号の説明】
【0034】
1:ワーク保持具、2:位置調整用治具、11:保持具ヘッド、12:保持具本体、13:チャックユニット、16:回転規制部、17:カバー、17a:リブ、17b:開口部、21:歯車、22:把持棒、23,124:シャフト、100:加工装置、101:装置本体、102:保持具マガジン、103:移載ユニット、111:支持台、111a:係合凹部、111b:連通孔、111c,1331a:溝、112:アーム、113:フック、121:本体部、121a:バネ収納部、121b:連通孔、122:内鍔部、123:被係止部、125:バネ保持部、126:皿バネ、131:ベース、131a:凹部、131b:突条、131c:スリット、132:チャック爪、132a:突起、132b:案内溝、133:カム、161:係止ピン、162:コイルバネ、1011:保持ユニット、1012:回転駆動部、1031:搬送アーム、1032:把持部、1033:押圧機構、1033a:ニードル、1231:主片、1232:被係止片、1232a:傾斜面、1232b,1232c:端面、1331:カム本体、1332:円筒状部、1332a:内歯、J0:回転軸、J1:筒軸、OB:周回軌道、Pos1:第1位置、Pos2:第2位置
図1
図2
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図8