(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】アミューズメントパーク用の動的クエストベースナラティブ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241105BHJP
A63G 31/16 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63G31/16
(21)【出願番号】P 2022501213
(86)(22)【出願日】2020-07-07
(86)【国際出願番号】 US2020041001
(87)【国際公開番号】W WO2021011231
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2023-06-19
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】リングアンティ ニコラス アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】スペンサー リチャード マイケル
(72)【発明者】
【氏名】マナリノ トーマス ジョン
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-528823(JP,A)
【文献】特開2004-145405(JP,A)
【文献】特表2015-524117(JP,A)
【文献】特開2017-059137(JP,A)
【文献】特開2018-084900(JP,A)
【文献】特開2006-092463(JP,A)
【文献】特開2003-271773(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0365600(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0247331(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63G 31/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミューズメントパーク
の体験システムであって
、
命令を格納するメモリと、
前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
小道具とのユーザ相互作用を検出するように構成されたセンサを含む小道具であって、前記小道具は、前記センサを介して前記ユーザ相互作用を検出したことに応じてフィードバックを前記プロセッサに送信するように構成された、小道具と、
を備え、
前記命令を実行して、
ストーリーラインに関連付けられた複数の情報セットを含むクエストベースナラティブを開始することを示すユーザ入力を
来園者のコンピュータデバイスから受信すること、
前記ユーザ入力に基づいて、前記コンピュータデバイスに関連付られた識別子を、
前記クエストベースナラティブを完了することにより到達可能な終着点である前記アミューズメントパークのナラティブエンドポイントに関連付けられた
、前記体験システム上の仮想待ち行列に
関連付けること、
決定されたパラメータに基づいて、前記複数の情報セットから、前記小道具に対応する第1の要求されたタスクに関連付けられた第1の情報セットを選択すること、
前記第1の情報セットを前記コンピュータデバイスに出力すること、
前記小道具から前記フィードバックを受信することであって、前記フィードバックは、前記小道具との前記ユーザ相互作用を示し、前記ユーザ相互作用は前記コンピュータデバイスに関連付けられた前記識別子に対応する、受信すること、
前記小道具から受信した前記フィードバックに基づいて前記第1の要求されたタスクの完了を判定すること、
前記第1の要求されたタスクの完了を判定したことに応じて、前記複数の情報セットから第2の情報セットを選択することであって、前記第2の情報セットは、第2の要求されたタスクに関連付けられている、選択すること、及び、
前記第2の情報セットを前記コンピュータデバイスに出力すること、
を前記プロセッサに行わせる
、体験システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令を実行して、
前記小道具から受信した前記フィードバックに基づいて前記第1の要求されたタスクの前記完了を判定すると、前記仮想待ち行列に関連付けられた待機時間を判定すること、
前記第2の情報セットに関連付けられた前記第2の要求されたタスクを完了するための推定時間と、前記仮想待ち行列に関連付けられた前記待ち時間とに基づいて、前記複数の情報セットから前記第2の情報セットを選択すること、
を前記プロセッサに行わせる、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項3】
前記第2の要求されたタスクは前記ナラティブエンドポイントへのアクセスに関連付けられている、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令を実行して、
前記第2の情報セットを前記コンピュータデバイスに出力した後、完了したタスクを示す追加のフィードバックを受信すること、
前記完了したタスクが前記第2の要求されたタスクに対応しないことを判定すること、及び、
前記完了したタスクが前記第2の要求されたタスクに対応しないことを判定したことに応じて、メッセージを前記コンピュータデバイスに出力することであって、前記完了したタスクが前記第2の要求されたタスクに対応しないことを判定したことに応じて、前記第2の要求されたタスクが正常に完了しないことを示す前記メッセージを出力すること、
を前記プロセッサに行わせる、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令を実行して、
前記第1の要求されたタスクの完了に関連付けられた情報と、前記コンピュータデバイスに関連付けられた前記識別子とを含む追加のフィードバックを前記ナラティブエンドポイントに送信すること、
を前記プロセッサに行わせる、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項6】
前記ナラティブエンドポイントは、前記アミューズメントパークの限定された容量のアトラクション、割引、制限されたエリアへのアクセス、アトラクションの特別版、記念品、クーポン、又はこれらの何れかの組み合わせを含む、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項7】
前記決定されたパラメータは、前記仮想待ち行列の待機時間、時間帯、気象条件、前記アミューズメントパークの領域の人口密度、前記コンピュータデバイスに関連付けられたユーザの数、前記コンピュータデバイスの位置、前記コンピュータデバイスに関連付けられたユーザの体験レベル、他的クエストベースナラティブに参加している他のコンピュータデバイスのステータス、又はこれらの組み合わせに関連付けられている、
請求項1に記載
の体験システム。
【請求項8】
アミューズメントパークシステムであって、
完了したタスクを示すフィードバックを提供するように構成された少なくとも1つの相互作用要素と、
体験システムと、
を含み、
前
記体験システムが、
初期時点でユーザのコンピュータデバイスから送信された入力であって、
ストーリーラインに関連付けられたクエストベースナラティブを開始することを示す入力を受信すること、
前記クエストベースナラティブのエンドポイントに関連付けられた
、前記体験システム上の仮想待ち行列に前記ユーザ
のコンピュータデバイスに関連付けられた識別子を
関連付けること、
前記ユーザが前記クエストベースナラティブの前記エンドポイントの位置に到着する、前記エンドポイントでの可用性に基づく所望の時間を決定すること、
第1のタスクを完了するための第1の推定時間、前記入力を前記コンピュータデバイスから受信した前記初期時点、及び、前記ユーザが前記エンドポイントの前記位置に到着する前記所望の時間に基づいて、前記ユーザによって完了すべき第1のタスクを選択すること、
前記第1のタスクを前記コンピュータデバイスに出力すること、
更新された時間に、前記少なくとも1つの相互作用要素から前記完了したタスクを示す前記フィードバックを受信すること、
前記フィードバックに基づいて前記第1のタスクに対応する前記完了したタスクを判定すること、
前記第2のタスクを完了するための第2の推定時間、前記完了したタスクを示す前記フィードバックが前記少なくとも1つの相互作用要素から受信された前記更新された時間、及び、前記ユーザが前記エンドポイントの前記位置に到着する前記所望の時間に基づいて、前記第1のタスクに対応する前記完了したタスクを判定することに応じて、前記ユーザによって完了すべき第2のタスクを選択すること、
を行うように構成された、アミューズメントパークシステム。
【請求項9】
前
記体験システムは、
追加の更新された時間に前記第2のタスクの完了を示す追加のフィードバックを受信し、
前記追加の更新された時間と前記所望の時間との間の差が閾値以下であることを判定し、
前記追加の更新された時間と前記所望の時間との間の前記差が前記閾値以下であることを判定したことに応じて、前記コンピュータデバイスに、前記クエストベースナラティブの前記エンドポイントへのアクセスを可能にしたことを示すメッセージを出力するように構成された、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項10】
前
記体験システムは、
追加の更新された時間に前記第2のタスクの完了を示す追加のフィードバックを受信し、
前記第2のタスクの前記完了を示す前記追加のフィードバックを受信した後、前記ユーザが前記エンドポイントの前記位置に到着するための更新された所望の時間に前記所望の時間を調整し、
第3のタスクを完了するための第3の推定時間、前記第2のタスクの前記完了を示す前記追加のフィードバックを受信した前記追加の更新された時間、及び、前記更新された所望の時間に基づいて、第3のタスクを選択するように構成された、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項11】
前
記体験システムは、
前記ユーザの前記コンピュータデバイスから前記追加のフィードバックを受信するように構成された、
請求項10に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの相互作用要素は、前記ユーザに関連付けられた識別子を読み取り、前記ユーザに関連付けられた前記識別子を読み取ると、前記完了したタスクを示す前記フィードバックを前
記体験システムに提供するように構成されたリーダーを備える、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの相互作用要素は、前記リーダーに通信可能に結合されたショーエフェクトを含み、前記リーダーは、前記ユーザに関連付けられた前記識別子を読み取ると相互作用を示す追加のフィードバックを前記ショーエフェクトに送信するように構成され、前記ショーエフェクトは、前記相互作用を示す前記追加のフィードバックを受信すると起動するように構成されている、
請求項12に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの相互作用要素が、前記コンピュータデバイスに読み取り可能な識別子を含み、前記コンピュータデバイスは、前記少なくとも1つの相互作用要素の前記識別子を読み取ったことに応じて、前記完了したタスクを示す追加のフィードバックを送信するように構成され、前
記体験システムが、前記完了したタスクを示す前記追加のフィードバックを前記コンピュータデバイスから受信するように構成されている、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項15】
前記コンピュータデバイスから送信された前記入力は、前記エンドポイントの選択を含み、前
記体験システムは、前記エンドポイントに基づいて、前記第1のタスク及び前記第2のタスクを選択するように構成されている、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項16】
前
記体験システムは、
前記ユーザの前記コンピュータデバイスの位置を判定し、
前記コンピュータデバイスの前記位置に基づいて、前記第1のタスクを完了するための前記第1の推定時間、前記第2のタスクを完了するための前記第2の推定時間、又はその両方を判定するように構成された、
請求項8に記載のアミューズメントパークシステム。
【請求項17】
コンピュータ実行可能命令を格納させた有形の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるアミューズメントパークシステムのためのコントローラであって、
前記コンピュータ実行可能命令が、実行された時に、
前記アミューズメントパークシステムの来園客グループのコンピュータデバイスからユーザ入力を受信するステップであって、前記ユーザ入力は、クエストベースナラティブを開始することを示し、前記クエストベースナラティブは、
ストーリーラインに関連付けられた複数の情報セットを含む、ステップと、
前記来園客グループ
の前記コンピュータデバイスに関連付けられた識別子を、
前記クエストベースナラティブを完了することにより到達可能な終着点である前記アミューズメントパークのナラティブエンドポイントに関連付けられた
、前記アミューズメントパークシステム上の仮想待ち行列に
関連付けるステップと、
前記ナラティブエンドポイントにアクセスするための前記仮想待ち行列に関連付けられた待機時間を判定するステップと、
前記第1の情報セットに関連付けられた第1のタスクを完了するための第1の推定時間と前記仮想待ち行列に関連付けられた前記待機時間に基づいて、前記複数の情報セットから第1の情報セットを選択するステップと、
前記第1の情報セットを選択すると、前記第1の情報セットを前記コンピュータデバイスに出力するステップと、
前記第1の情報セットに関連付けられた前記第1のタスクの完了を示すフィードバックを受信するステップと、
前記第1のタスクの前記完了を示す前記フィードバックを受信したことに応じて、更新された待機時間を判定するステップと、
前記更新された待機時間が閾値を上回ると判定したことに応じて、前記第2の情報セットに関連付けられた第2のタスクを完了するための第2の推定時間と前記仮想待ち行列に関連付けられた前記更新された待機時間に基づいて、前記複数の情報セットから第2の情報セットを選択するステップと、
前記第2の情報セットを選択すると、前記第2の情報セットを前記コンピュータデバイスに出力するステップと、
前記更新された待機時間が前記閾値以下であると判定したことに応じて、前記コンピュータデバイスに、前記ナラティブエンドポイントへのアクセスを可能にしたことを示すメッセージを出力するステップと、
を1又は2以上のプロセッサに行わせるように構成されている、コントローラ。
【請求項18】
前記コンピュータ実行可能命令は、実行された時に、
前記クエストベースナラティブの中断を決定するステップと、
前記中断が、前記クエストベースナラティブの進行の終了を示すものであるかどうかを判定するステップと、
前記中断が前記クエストベースナラティブの進行の終了を示していると判定したことに応じて、前記クエストベースナラティブの進行に基づいて、前記コンピュータデバイスに、代替のナラティブエンドポイントのアクセスを可能にしたことを示すメッセージを出力するステップと、
を前記1又は2以上のプロセッサに行わせるように構成されている、
請求項17に記載のコントローラ。
【請求項19】
前記コンピュータ実行可能命令は、実行された時に、
前記クエストベースナラティブの中断を決定するステップと、
前記中断が、前記クエストベースナラティブの進行の終了を示すものであるかどうかを判定するステップと、
前記中断が前記クエストベースナラティブの進行の終了を示すものではないと判定したことに応じて、前記クエストベースナラティブの進行を保存するステップと、
前記クエストベースナラティブの継続を示すフィードバックを受信するステップと、
前記クエストベースナラティブの前記継続を示す前記フィードバックを受信したことに応じて、前記クエストベースナラティブを再開するステップと、
を前記1又は2以上のプロセッサに行わせるように構成されている、
請求項17に記載のコントローラ。
【請求項20】
前記中断は、前記クエストベースナラティブの手動による一時停止、前記来園客グループの非動作、気象条件、前記アミューズメントパークシステムのアトラクションの非可用性、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項19に記載のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2019年7月15日に出願された「DYNAMIC QUEST-BASED NARRATIVE FOR AMUSEMENT PARK」と題された米国仮出願第62/874,369号の優先権及び利益を主張し、これは、引用により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、一般に、アミューズメントパークの分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、アミューズメントパークの様々なアトラクションにおけるそれぞれの待機時間を管理する技術に関する。
【0003】
このセクションは、以下に説明される本開示の様々な態様に関連する可能性のある技術の様々な態様を読み手に紹介することを意図している。この議論は、本開示の様々な態様のより良い理解を促進するため背景情報を読み手に提供するのに役立つと考えられる。従って、これらの記載は、従来技術を認めるものではなく、このような観点で読まれるべきであることに留意すべきである。
【0004】
アミューズメントパークは、人気が高まり続けており、常に多数の来園客がいることが多い。その結果、アミューズメントパークの特定のアトラクションは絶えず稼働している可能性がある。このため、来園客は、アトラクションを体験する前に、待ち行列エリア(例えば、待ち行列の列)で待機しなければならない場合がある。来園客には、待ち行列エリアで待機している間、制限されたエンターテイメントを提供することができる。例えば、来園客は、アトラクションに参加する順番が来るまで、待ち行列に物理的に並ぶ(例えば、立たされる)場合がある。従って、待ち行列の列で待機することで、アミューズメントパークでの来園客の楽しみが低下する可能性がある。加えて、来園客は、待ち行列エリアで待機している間、他のアトラクションで時間を費やすことはできないことになる。このように、待ち行列エリアでの待機によって、各来園客の体験が制限される可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
最初に請求項に記載された本発明の範囲内にある一部の実施形態について以下で要約する。これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなりまた当業者に対して本発明の技術的範囲を十分に伝えることになるようにするために提示するものである。実際に、本開示は、以下に記載される実施形態と類似した又は異なるとすることができる様々な形態を包含することができる。
【0006】
一実施形態では、アミューズメントパークの動的クエストベース体験システムは、命令を格納するメモリと、命令を実行してプロセッサに動的クエストベースナラティブを開始することを示すユーザ入力をコンピュータデバイスから受け取らせるように構成されたプロセッサと、を含み、動的クエストベースナラティブは、複数の情報セットを含む。命令は更に、コンピュータデバイスに関連付けられた識別子を、アミューズメントパークのナラティブエンドポイントに関連付けられた仮想待ち行列に配置し、決定されたパラメータに基づいて複数の情報セットから、要求されたタスクに関連付けられた情報セットを選択し、情報セットをコンピュータデバイスに出力する、ようにプロセッサにさせる。
【0007】
一実施形態では、アミューズメントパークシステムは、初期時点でユーザのコンピュータデバイスから送信された入力であって、動的クエストベースナラティブを開始することを示す入力を受信し、クエストベースナラティブエンドポイントに関連付けられた仮想待ち行列にユーザを配置し、クエストベースナラティブエンドポイントの位置にユーザが到着する所望の時間であって、エンドポイントでの可用性に基づく所望の時間を決定するように構成された動的クエストベース体験システムを含む。動的クエストベース体験システムは更に、ユーザによって完了される一連のタスクであって、一連のタスクを完了する推定時間が現在の時間と所望の時間との間の差に対応するように選択される一連のタスクを選択し、一連のタスクのうちのタスクに関連する命令をコンピュータデバイスに出力する、ように構成される。アミューズメントパークシステムはまた、タスクに関連付けられた少なくとも1つの相互作用要素を含み、少なくとも1つの相互作用要素は、タスクの完了を示すフィードバックを動的クエストベース体験システムに提供するように構成されたている。
【0008】
一実施形態では、アミューズメントパークシステム用のコントローラは、実行された時に、1又は2以上のプロセッサに、アミューズメントパークシステムの来園客グループのコンピュータデバイスからユーザ入力を受信させるように構成されたコンピュータ実行可能命令を格納させた有形の非一時的コンピュータ可読媒体を含み、ユーザ入力は、動的クエストベースナラティブを開始することを示し、動的クエストベースナラティブは、複数の情報セットを含む。コンピュータ実行可能命令は更に、アミューズメントパークのナラティブエンドポイントに関連する仮想待ち行列に来園客グループを配置し、決定されたパラメータに基づいて複数の情報セットから、一連のタスクのタスクに関連付けられた情報セットを選択し、情報セットをコンピュータデバイスに出力するように構成される。
【0009】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、図面全体を通じて同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと更に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一態様による、アミューズメントパークの特定のアトラクションの待機時間を管理するように構成された動的クエストベース体験システムを有するアミューズメントパークの一実施形態の概略図である。
【
図2】本開示の一態様による、動的クエストベース体験システム、来園客グループ、及びナラティブエンドポイントを共に通信可能に結合する通信システムの一実施形態の概略図である。
【
図3】本開示の一態様による、来園客グループの1つに通信可能に結合された動的クエストベース体験システムの一実施形態の概略図である。
【
図4】本開示の一態様による、動的クエストベースナラティブのタスクを完了するために様々なアイテムと相互作用するように構成された、アミューズメントパークのアトラクション要素の一実施形態の概略図である。
【
図5】本開示の一態様による、ナラティブエンドポイントに到達するために実行される一連のタスクの概略図である。
【
図6】本開示の一態様による、来園客グループに動的クエストベースナラティブを提供する方法の一実施形態のフローチャートである。
【
図7】本開示の一態様による、動的クエストベースナラティブの完了したタスクに応答するための方法の一実施形態のフローチャートである。
【
図8】本開示の一態様による、動的クエストベースナラティブの中断に応答するための方法の一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の1又は2以上の具体的な実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、本明細書では、実際の実施態様の全ての特徴については説明されない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実装の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実装毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装時固有の決定を行う必要がある点に留意されたい。また、このような開発の取り組みは、複雑で時間を要するものであるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、設計、製作、及び製造の日常的な業務である。
【0012】
本発明の種々の実施形態の要素を導入する際に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。加えて、本発明の「一実施形態」又は「1つの実施形態」に対する言及は、同様に記載の特徴部を組み込んだ追加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない点を理解されたい。
【0013】
アミューズメントパーク又はテーマパークは、様々な来園客を楽しませるための多数のアトラクションを有することができる。例えば、アトラクションには、ジェットコースター、ログフリューム、パフォーマンスショー、キャラクターとのミートアンドグリート、及び同様のものが挙げられる。各アトラクションの容量は限定されている。換言すると、各アトラクションは、アミューズメントパークの来園者の閾値を収容する特定数の利用可能なスポットを有する場合がある。利用可能なスポットの数が一杯になった場合、追加の来園客は、アトラクションを体験する前に別の利用可能なスポットがオープンするまで待機しなければならない場合がある。一例として、ジェットコースターアトラクションでは、ジェットコースターアトラクションが軌道回路を一周したときに利用可能スポットがオープンになることができる。その際、列車の乗客が下車して、列車は他の来園客を受け入れることができるようになる。
【0014】
アミューズメントパークの人気が高まるほど、1日にアミューズメントパークを訪れる来園客の平均人数が増えることになる。このため、アミューズメントパークの複数のアトラクションがある所与の日に定員に達すると、これにより来園客は、このようなアトラクションを体験するのに待機することになる。特に、キャラクターのミートアンドグリートなどの一部のアトラクションは、定員が極めて限られており、来園客は、アトラクションを体験できるまでの待機時間が長くなる場合がある。各アトラクションは、来園客が物理的に待機できる、列などの待ち行列エリアを有することができる。しかしながら、このようなエンターテイメントでは、来園客が十分に楽しむことができず、来園客は待ち行列エリアで待機している間を退屈に感じてしまう可能性がある。このように、待ち行列エリアでの待機は、来園客の体験を制限する可能性がある。加えて、来園客は、待ち行列エリアで物理的にいなければならない間に、他のアトラクションを体験することができず、来園客の体験が更に制限される。場合によっては、特定の来園客は、特定のアトラクションを体験するために待機したくない可能性がある。従って、来園客は、アミューズメントパークを訪れる際にこのようなアトラクションを回避する場合もある。アミューズメントパークの来園客に全体的に有意義な体験を提供するには、特定のアトラクションに関連付けられた待機時間の管理に関連する問題に対処することが必要となる。一部の事例では、来園客は、長い待機時間に関連するマイナスな体験に起因して、特定のアミューズメントパークに戻ってくることを思いとどまらせる可能性がある。
【0015】
特定のアトラクションに関連する待機時間を制限することは、アミューズメントパークでの来園客により有意義な全体的経験を提供することができることが現在認識されている。従って、本開示は、来園客又は来園客のグループを1又は複数の特定のアトラクションの待ち行列に仮想的に配置し、来園客が待ち行列にいる間に来園客に活動を提供するシステムに関する。例えば、来園客は、コンピュータデバイスを使用してシステムと通信し、来園客を特定のアトラクションの仮想待ち行列に配置するクエストベースナラティブを開始することができる。システムは、コンピュータデバイスと通信して、アトラクションまで進む前に、来園客がクエストベースナラティブにおいて完了できる様々なアクティビティを提供することができる。アクティビティは、より相互作用で楽しめる体験を来園客に提供するストーリーライン形式で提供することができる。一例として、システムは、コンピュータデバイスに特定の手掛かり又は命令を提供し、来園客は、提供された手掛かり又は命令を使用してタスクを完了することができる。手掛かり又はタスクは、特定の目的(例えば、謎解き)及び/又は特定のテーマ(例:ノワール設定)と関連付けて、より没入感のある体験を提供することができる。更に、アクティビティは、アミューズメントパーク及び/又は来園客の特定のパラメータに基づいて動的に選択することができる。このようにして、システムは、来園客がクエストベースナラティブに参加することを促すような、様々な異なる及びよりパーソナライズされたアクティビティを来園客に提供することができる。このように、クエストベースナラティブは、来園客が仮想待ち行列で待機しているときに、来園客を楽しませる。
【0016】
柔軟性があり可変のタスクを有するクエストベースナラティブを提供することにより、アミューズメントパークは、所望の時間に所望のエンドアトラクションへの来園客の到着を動的に制御することができる。このように、クエストベースナラティブは、ナラティブにわたってアミューズメントパーク全体に分散することができる場所に来園客を誘導して、来園客を特定の時間にエンドアトラクションに招集させることで、目に見えない待ち行列としての役割を果たしている。更に、来園客は、待機時間を楽しい活動として体験することができる。更に、クエストベースナラティブに費やす時間量は動的であり、仮想待ち行列において特定の来園客をスケジュールより早め(クエストベースナラティブに費やす時間量を低減する)、又は引き止め(クエストベースナラティブに費やす時間を増大させ)、来園客自身には気づかれない方法で所望のエンドアトラクションの定員を確保することができる。キャラクターとのミートアンドグリートなどの特定のタイプのアトラクションでは、ある範囲の時間(例えば、5分~20分)内であれば柔軟性を有することができるので、クエストベースナラティブは、アトラクションのスループットの変動にリアルタイムで対応することができる。例えば、ある来園客又は来園客のグループが、キャラクターとのミートアンドグリートにて割り当てられた15分ではなく5分しか費やさなかった場合、システムは、後続の来園客をスケジュールより早めること、及び/又は最も近い利用可能な来園客を選んでキャラクターとのミートアンドグリートの場所に進み、キャラクターがアイドル状態でなく次の来園客を待機しないように待ち行列を更新することができる。このようにして、高付加で低容量のアトラクションを一日中最大容量で維持して、できるだけ多数の来園客の相互作用を可能にすると共に、来園客がこのようなアトラクションにて長い列で待機することを避けることができる。
【0017】
次に図面に移ると、
図1は、アミューズメントパーク50の特定のアトラクションの待機時間を管理するように構成された動的クエストベース体験システム52を有するアミューズメントパーク50の一実施形態の概略図である。動的クエストベース体験システム52は、アミューズメントパーク50を訪れていて、アミューズメントパーク50の様々なアトラクション56にいる様々な来園客グループ54と(例えば、来園客グループ54の少なくとも1つのそれぞれのコンピュータデバイスと)通信状態にあることができる。本明細書に記載されるように、各来園客グループ54は、単一の来園客、又は一般に共にアトラクション56を訪れている家族、友人、職場の同僚及び同様の人など、互いに関連する複数の来園客を含むことができる。図示されたアミューズメントパーク50は、第1のアトラクション56Aでの第1の来園客グループ54A、第2のアトラクション56Bでの第2の来園客グループ54B、第3のアトラクション56Cでの第3の来園客グループ54C、第4のアトラクション56Dでの第4の来園客グループ54D、及びナラティブエンドポイント58に関連する場所での第5の来園客グループ54Eを含む。しかしながら、アミューズメントパーク50は、あらゆる数のアトラクション56にあらゆる数の来園客グループ54を含むことができる。各来園客グループ54は、動的クエストベース体験システム52と通信して、動的クエストベース体験システム52によって提供されるクエストベースナラティブに参加することができる。
【0018】
一実施形態では、動的クエストベース体験システム52は、クエストベースナラティブを提供することを容易にするように構成されたコントローラを含み、及び/又はコントローラと通信可能に結合することができる。コントローラは、メモリ60及びプロセッサ62を有することができる。メモリ60は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又はリードオンリーメモリ(ROM)などの不揮発性メモリ、光学ドライブ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ、或いは来園客グループ54に情報を提供するなど、動的クエストベース体験システム52を動作させる命令を含む他の何れかの非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。プロセッサ62は、このような命令を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサ62は、1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1又は2以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、1又は2以上の汎用プロセッサ、又はこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。
【0019】
動的クエストベース体験システム52によって提供されるクエストベースナラティブは、アミューズメントパーク50に関連する報酬、アトラクション、又は他の望ましい特徴とすることができる、ナラティブエンドポイント58を体験する前に、異なる来園客グループ54を楽しませることができる。一実施形態では、ナラティブエンドポイント58は、アミューズメントパーク50を訪れる来園客に人気のある限定容量のアトラクションとすることができる。追加の又は代替の実施形態では、ナラティブエンドポイント58は、割引、アミューズメントパーク50の制限エリアへのアクセス、アトラクション56のうちの1つのアトラクションの特別版、記念品、別の適切な報酬、又はこれらの何れかの組み合わせとすることができる。ナラティブエンドポイント58は、動的クエストベース体験システム52の選択されたクエストベースナラティブを完了し、ナラティブエンドポイント58のエンドポイント位置に移動することに関連する推定時間と一致する推定時間又は時間範囲に来園客グループ54が到着するように命令される1又は2以上のエンドポイント位置と関連付けることができる。
【0020】
来園客グループ54の各々は、ナラティブエンドポイント58の仮想待ち行列に配置されるように、動的クエストベース体験システム52と通信することができる。来園客グループ54を仮想待ち行列に配置すると(例えば、来園客グループ54が動的クエストベース体験システム52と通信した順番に)、動的クエストベース体験システム52はまた、各来園客グループ54に対してそれぞれの固有のクエストベースナラティブを開始することができる。各クエストベースナラティブは、来園客グループ54によって完了されるべき要求されたタスクに各々関連付けることができる様々な情報セットを含む。タスクは、前の情報セットに関連付けられたタスクが完了した後にのみ、次の情報セットが提供されるように、順番に完了することができる。従って、各タスクは、来園客グループ54の1又は複数の来園客に対して巡回としてではなく必要に応じて提供されるので、来園客を混乱させることなく、ナラティブエンドポイント58における容量又はスループットの変化に対応するようにタスクのセットを変更することができる。例えば、ナラティブエンドポイント58が遅延を体験しているときには、動的クエストベース体験システム52は、余分なタスクを追加することができる。また、ナラティブのエンドポイント58がスケジュールよりも早く進行しているときには、動的クエストベース体験システム52は、特定のタスクを削除することができる。動的クエストベース体験システム52は、来園客が変更を意識することなく、従って、ナラティブエンドポイント58に到達することに関連する推定時間の変更を意識することなく、全ての調整を実行することができる。
【0021】
動的クエストベース体験システム52は、決定されたパラメータに基づいて、来園客グループ54に提供する一連のタスク及び関連するタスク関連の情報セットを選択することができる。来園客グループ54は、その後、提供された情報セットに関連する要求されたタスクを完了するように機能することができる。要求されたタスクが完了すると、動的クエストベース体験システム52は、更新された決定されたパラメータに基づいて、来園客グループ54に提示する別の要求されたタスクに関連する別の情報セットを選択することができる。このように、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54を楽しませるために来園客グループ54が仮想待ち行列にいるときに、来園客グループ54に要求されたタスクを継続的に提供することができ、このような要求されたタスクは、より相互作用的な動的クエストベースナラティブを提供するように、よりパーソナライズすることができる。
【0022】
一般に、動的クエストベースナラティブは、来園客グループ54が仮想待ち行列を進行して、所望の時間にナラティブエンドポイント58に関連する場所に到達するまで、来園客グループ54を占有する。例えば、仮想待ち行列は、来園客グループ54が所望の時間にナラティブエンドポイント58に進む前に経過される関連の待機時間を有することができる。動的クエストベースナラティブは、当該待機時間が経過するまで、来園客グループ54に活動を提供することができる。待機時間は、ナラティブエンドポイント58の容量における利用可能なスロットと関連付けることができる。このようにして、来園客グループ54は、アミューズメントパーク50の他の領域又はアトラクション56で費やす時間を犠牲にすることなく、ナラティブエンドポイント58を体験するために待機することができる。更に、来園客グループ54の来園客は、パズル、アンケート、クイズ、スカベンジャーハント及び同様のものを含むことができる、様々な活動を行うことにより、待機時間を楽しむことができる。このように、動的クエストベース体験システム52は、アミューズメントパーク50を訪れている来園客の全体的な体験を向上させることができる。
【0023】
一実施形態では、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54に提供する情報セットを決定するために動的クエストベース体験システム52によって使用されるパラメータを決定するように構成されたセンサー64に通信可能に結合することができる。パラメータは、アミューズメントパーク50に関連付けることができ、時間帯、気象条件、アミューズメントパーク50内の領域の人口密度及びその他を含むことができる。追加的に又は代替的に、動的クエストベース体験システム52は、各来園客グループ54から(例えば、それぞれのコンピュータデバイスを介して)パラメータを受信するように構成され、パラメータは、各来園客グループ54の来園客の数、各来園客グループ54の位置、及び同様のものを含むことができる。アミューズメントパーク50のパラメータ及び/又は各来園客グループ54のパラメータに基づいて、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54が完了する特定のタスク又はアクティビティを選択することができる。
【0024】
動的クエストベースナラティブの各要求されたタスクにより、来園客グループ54は、アミューズメントパーク50の様々な領域をナビゲートされ、アトラクション56、小売店、装飾特徴、その他を含むことができる1又は2以上のタスクロケーションに到達することができる。各タスクは、1つの実施可能なタスクロケーションのみ、又は複数の実施可能なタスクロケーションに関連付けることができる。タスクロケーションに到着すると、それぞれの来園客グループ54は、アミューズメントパーク50の特定の要素(例えば、小道具又は装飾品)を探すことができる。本明細書で記載されるように、この要素は、相互作用的なものとすることができる。要求されたタスクは、来園客グループ54に、要素に関連する質問に答えさせ、要素の写真を撮影し、要素と相互作用させるなどを含むことができる。待機時間が経過した後、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54をナラティブエンドポイント58にナビゲートすることができる。言い換えれば、来園客グループ54がその動的クエストベースナラティブの様々なタスクを完了して、来園客グループ54の待機時間を完了した後、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54にナラティブエンドポイント58を与えて報いる。一実施形態では、来園客グループ54は、自分がナラティブエンドポイント58の仮想待ち行列にいることを認知していない。すなわち、来園客グループ54は、関連するナラティブエンドポイント58を知らずに、特定の動的クエストベースナラティブへの参加を選択することができる。従って、ナラティブエンドポイント58は、サプライズとすることができ、これは、ナラティブエンドポイント58を得ることを期待して要求されたタスクを完了するように来園客グループ54を更に動機付けることができる。
【0025】
一例では、第1の来園客グループ54Aは、動的クエストベース体験システム52と通信して、動的クエストベースナラティブを開始することができる。これに応答して、動的クエストベース体験システム52は、ナラティブエンドポイント58に関連する待機時間を評価することができる。この評価において、動的クエストベース体験システム52は、第5の来園客グループ54Eが、現在ナラティブエンドポイント58にいること、及び第5の来園客グループ54Eが終了した後、第2の来園客グループ54Bがナラティブエンドポイント58に進むことができることを決定することができる。このように、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aを、異なる動的クエストベースナラティブに参加している可能性のある第2の来園客グループ54Bの後ろに配置することができる。例示的な実施形態では、第1の来園客グループ54Aの動的クエストベースナラティブの開始時には、動的クエストベース体験システム52は、第2の来園客グループ54Bと第5の来園客グループ54Eの両方がナラティブエンドポイント58にて終了するであろう時点を推定して、第1の来園客グループ54Aの待機時間を推定することができ、動的クエストベース体験システム52は、推定された待機時間に基づいて第1の来園客グループ54Aに要求されたタスクを提供することができる。例えば、推定された待機時間が長い場合、動的クエストベース体験システム52は、第3のアトラクション56C又は第4のアトラクション56Dに向かってなど、ナラティブエンドポイント58から離れるよう第1の来園客グループ54Aを導くであろう要求されたタスクを提供することができる。このようにして、第1の来園客グループ54Aは、ナラティブエンドポイント58から更に離れたアミューズメントパーク50の領域をナビゲートすることができ、より長い時間占有することができる。しかしながら、推定された待機時間が短い場合、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aを、第2のアトラクション56Bに向かうなどナラティブエンドポイント58に近接したエリアに導くことになるタスクを提供することができる。このため、第1の来園客グループ54Aの待機時間が経過した後、第1の来園客グループ54Aは、ナラティブエンドポイント58に迅速にナビゲートすることができる。
【0026】
加えて又は代替として、動的クエストベース体験システム52は、各アトラクション56又はアミューズメントパーク50の様々な領域における他の来園客の数に基づいて、要求されたタスクを第1の来園客グループ54Aに提供することができる。例えば、図示の実施形態では、センサー64は、第3のアトラクション56Cよりも第4のアトラクション56Dにより多くの来園客が存在すると決定することができる。従って、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aにタスクを提供して、第3のアトラクション56Cに向かい、第4のアトラクション56Dにいる大勢の群衆から離れるように誘導することができる。このため、第1の来園客グループ54Aは、要求されたタスクを完了するために待機する必要がなく、これにより、動的クエストベースナラティブの全体的な楽しみを増大させることができる。更に、動的クエストベース体験システム52は、それぞれの動的クエストベースナラティブにおける他の来園客グループ54の動作又は進行に基づいて、第1の来園客グループ54Aに要求されたタスクを提供することができる。このような動作は、第1の来園客グループ54Aの待機時間を調整することができ、動的クエストベース体験システム52は、調整された待機時間に基づいて、要求されたタスクを提供することができる。動的クエストベース体験システム52は、ナラティブエンドポイント58のための動的待ち行列を提供し、混雑、すなわちあまりにも多くの来園客が一度にナラティブエンドポイント58に誘導されることを回避することができる。更に、動的クエストベース体験システム52はまた、動的クエストベースナラティブの個々のタスクに関連するアトラクション56又はロケーションに類似したロジックを適用することができる。すなわち、動的クエストベース体験システム52は、ナラティブの1又は2以上のタスクに関連する利用可能なアトラクション56のプールから選択して、各来園客のための個別化したクエストを構築することができ、これにより、各タスクは、所望の容量及びスループットを達成するように選択される。
【0027】
一例では、第1の来園客グループ54Aが要求されたタスクを完了した後、動的クエストベース体験システム52は、次に、第2の来園客グループ54B及び/又は第5の来園客グループ54Eのステータスを判定して、追加の要求されたタスクが第1の来園客グループ54Aに提供されるべきかどうかを決定することができる。例えば、動的クエストベース体験システム52は、第5の来園客グループ54Eがナラティブエンドポイント58にてほぼ終了したこと、及び/又は、第2の来園客グループ54Bが要求されたタスクをほぼ終了したことを判定することができる。その結果、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aが間もなくナラティブエンドポイント58で報酬を受けることを見込んで、より短い又はより簡単な要求タスクを第1の来園客グループ54Aに提供することができる。逆に、第5の来園客グループ54Eがナラティブエンドポイント58でほとんど終わっていないこと、及び/又は、第2の来園客グループ54Bが要求されたタスクがほとんど終わっていないことを動的クエストベース体験システム52が判定した場合、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aにより長い又はより難しい要求されたタスクを提供することができる。更に、第2の来園客グループ54Bが彼らの要求されたタスクを完了し、現在はナラティブエンドポイント58にいると動的クエストベース体験システム52が判定した場合、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aの待機時間を延長しなくてもよい。代わりに、動的クエストベース体験システム52は、第2の来園客グループ54Bが間もなくナラティブエンドポイント58で終了する可能性があることを見込んで、第1の来園客グループ54Aをナラティブエンドポイント58に向けて直ちに誘導することができる。このように、動的クエストベース体験システム52は、他の来園客グループ54のステータスに基づいて、各動的クエストベースナラティブを延長又は短縮して、来園客グループ54を仮想待ち行列に効率的に移動させるようにすることができる。動的クエストベース体験システム52は、来園客関連デバイスの位置、タスク関連アイテムとの相互作用、及びアミューズメントパーク50内の来園客関連デバイス又はキオスクへのアプリケーションを介した来園客の入力のうちの1又は2以上に基づいて、動的クエストベースナラティブを介した来園客グループの進行を監視することができる。
【0028】
図2は、動的クエストベース体験システム52、来園客グループ54、及びナラティブエンドポイント58を共に通信可能に結合する通信システム100の一実施形態の概略図である。図示の実施形態では、各来園客グループ54は、動的クエストベース体験システム52と通信している1又は2以上の来園客102を含むことができ、来園客102は、各来園客グループ54と同時に通信して、各来園客グループ54にそれぞれの動的クエストベースナラティブを提供することができる。本明細書で述べたように、来園客グループ54は、来園客グループ54が動的クエストベース体験システム52との通信を開始した時点に基づく順序で、ナラティブエンドポイント58に関連する仮想待ち行列に配置することができる。例えば、第2の来園客グループ54Bがナラティブエンドポイント58に関連する別の動的クエストベースナラティブに参加することを選択する前に、第1の来園客グループ54Aが、ナラティブエンドポイント58に関連する特定の動的クエストベースナラティブに参加することを選択した場合、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aを第2の来園客グループ54Bの前に仮想待ち行列に配置することができる。
【0029】
動的クエストベース体験システム52は、他の来園客グループ54の動作及び/又はステータスに基づいて、それぞれの動的クエストベースナラティブを動的に調整することができる。一実施形態では、動的クエストベース体験システム52は、仮想待ち行列における来園客グループ54の順序を調整することができる。一例として、動的クエストベース体験システム52は、第2の来園客グループ54Bが、それぞれの動的クエストベースナラティブの間に第1の来園客グループ54Aよりもはるかに多量の要求されたタスクを完了したと判定することができる。このため、第1の来園客グループ54Aが、第2の来園客グループ54Bよりも前に仮想待ち行列に最初に順序付けられていたとしても、動的クエストベース体験システム52は、第2の来園客グループ54Bのより強力な動作に起因して、第1の来園客グループ54Aにナラティブエンドポイント58を報いる前に、第2の来園客グループ54Bにナラティブエンドポイント58を報いることができる。
【0030】
特定の実施形態では、動的クエストベース体験システム52は、複数の来園客グループ54にナラティブエンドポイント58で同時に報いることができる。例えば、ナラティブエンドポイント58は、複数の来園客グループ54が共に見ることができる排他的ショーとすることができる。このように、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループがそれぞれの動的クエストベースナラティブに入った時点に関わらず、複数の来園客グループがほぼ同時に全てのタスクを終了し、共にナラティブエンドポイント58の場所に到着することを最終目標として、複数の来園客グループ54を占有するそれぞれの動的クエストベースナラティブを提供することができる。その結果、異なる来園客グループ54が報酬を得て、同時にナラティブエンドポイント58を体験することができる。追加又は代替の実施形態では、動的クエストベース体験システム52は、複数の来園客グループ54が参加することができる動的クエストベースナラティブを提供することができる。すなわち、2以上の来園客グループ54は、同じ動的クエストベースナラティブ及び/又は要求されたタスクを完了するために協力することができ、各来園客グループ54は、同じ又は異なるナラティブエンドポイント58で報われることができる。
【0031】
更に、動的クエストベース体験システム52は、ナラティブエンドポイント58に関連付けられ、動的クエストベース体験システム52及び/又は1又は2以上の来園客に関連のコンピュータデバイス(
図3参照)と通信することができる、オペレータデバイス、キオスク、センサーシステムなど、制御デバイス103(例えば、別のコンピュータデバイス)と通信することができる。例えば、第1の来園客グループ54Aが、その動的クエストベースナラティブにおける要求されたタスクのセットを完了し、ナラティブエンドポイント58で報酬を得た後、動的クエストベース体験システム52は、完了した要求されたタスクのセットに関連する情報を、ナラティブエンドポイント58の制御デバイス103に送信することができる。制御デバイス103は、送信された情報に基づく情報を表示して、第1の来園客グループ54Aとのよりパーソナライズされた相互作用を作成することができる。一例において、ナラティブエンドポイント58は、アミューズメントパーク50(
図1)に関連するマスコットとのミートアンドグリートとすることができ、動的クエストベース体験システム52は、完了したタスクに関連する情報を、マスコット又はアシスタントにより操作される制御デバイス103に送信することができる。次いで、第1の来園客グループ54Aがマスコットと相互作用するときには、マスコットは、第1の来園客グループ54Aと様々なタスクについて話し合い、第1の来園客グループ54Aにより魅力的な体験を提供することができる。制御デバイス103はまた、ナラティブエンドポイント58への来園客グループ54の到着を監視し、動的クエストベース体験システム52が、予想される閾値からの容量及びスループットの逸脱に基づいて1又は2以上の来園客グループ54に対する1又は2以上のタスクを動的に調整することができるように、容量及びスループットに関するフィードバックを提供することができる。例えば、ナラティブエンドポイント58の予想される容量は、1時間あたり10の来園客グループ54とすることができる。ナラティブエンドポイント58が1時間あたり6の来園客グループ54の実際の容量で稼働されている場合、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54が減速して、ナラティブエンドポイント58に到達するのにより長い時間がかかるようにクエスト内のアクティブな来園客グループ54を動的に調整して、ナラティブエンドポイント58の期待される容量を1時間あたり10の来園客グループ54から1時間あたり6の来園客グループ54の実際の容量にまで低減することができる。更に、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54を異なるナラティブエンドポイント58にリダイレクトすることができ、或いは、1時間あたりの来園客グループ54の量をより多く収容するためにナラティブエンドポイント58の容量を追加することができる。
【0032】
図示された通信システム100は、動的クエストベース体験システム52に通信可能に結合された単一のナラティブエンドポイント58を示しているが、通信システム100は、複数のナラティブエンドポイント58に通信可能に結合することができる。動的クエストベース体験システム52は、次に、来園客グループ54に提供される特定のナラティブエンドポイント58を選択することができる。一例として、各動的クエストベースナラティブは、特定のナラティブエンドポイント58と関連付けることができ、従って、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54によって選択された動的クエストベースナラティブに基づいて、ナラティブエンドポイント58を提供することができる。追加的に又は代替的に、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54のステータスに基づいて、特定のナラティブエンドポイント58を提供することができる。別の例として、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54が動的クエストベースナラティブに参加した回数に基づいて、来園客グループ54に特定のナラティブエンドポイント58を提供することができる。このようにして、来園客グループ54は、各参加において異なるナラティブエンドポイント58で報われてもよく、各動的クエストベースナラティブを完了する楽しみを更に高めることができる。
【0033】
図3は、来園客グループ54の1つに通信可能に結合された動的クエストベース体験システム52の実施形態の概略図である。図示された来園客グループ54は、3人の来園客102を有するが、来園客グループ54は、代替的に、1人の来園客102、2人の来園客102、又は3人以上の来園客102など、任意の適切な数の来園客102を有することができる。来園客102の少なくとも1人は、携帯電話、タッチパッド、アミューズメントパーク50(
図1)によって提供される装置、別の適切な装置、又はこれらの何れかの組み合わせなど、コンピュータデバイス120を有することができる。
図3に示すように、第1の来園客102Aは、第1のコンピュータデバイス120Aを有し、第2の来園客102Bは、コンピュータデバイス120を有しておらず、第3の来園客102Cは、第2のコンピュータデバイス120Bを有している。各コンピュータデバイス120は、コンピュータデバイス120が動的クエストベース体験システム52と通信することを可能にするアプリケーション(例えば、モバイルアプリ)を有することができ、各コンピュータデバイス120は、来園客102が要求されたタスクを完了するために相互作用することができるユーザインタフェース122(例えば、タッチスクリーン、カメラ、マイクロフォン)を有することができる。一実施形態では、アプリケーションは、コンピュータデバイス120の地理的位置に基づいて起動することができる。このため、コンピュータデバイス120は、全地球測位システム(GPS)受信機及び/又はアミューズメントパーク50内の無線トランシーバーと通信するように構成された通信回路を含み、コンピュータデバイス120の位置情報を動的クエストベース体験システムに提供することができる。例えば、動的クエストベース体験システム52は、コンピュータデバイス120がアミューズメントパーク50の近く、又はアミューズメントパーク50内にあるかを判定することができる。コンピュータデバイス120がアミューズメントパーク50の近く又はアミューズメントパーク50内にあると判定したことに応答して、動的クエストベース体験システム52は、アプリケーションを介してコンピュータデバイス120に通知を送信することができる。その後、来園客102は、アプリケーションを使用して、参加する動的クエストベースナラティブを選択することができる。更に、各来園客グループ54が動的クエストベースナラティブを開始する際に、それぞれの来園客グループ54の第1のタスクは、最も近い実施可能なタスクの位置又は最も近い実施可能で利用可能なタスクの位置に基づいて選択することができる。
【0034】
例示的な実施形態では、来園客グループ54は、コンピュータデバイス120のうちの単一のコンピュータデバイスを介して、動的クエストベースナラティブに参加することができる。例として、動的クエストベース体験システム52は、第1のコンピュータデバイス120Aだけに(例えば、第1のコンピュータデバイス120Aのユーザインタフェース122に)、命令又は手掛かりを提供し、第2のコンピュータデバイス120Bには提供しないようにすることができる。従って、来園客グループ54の全てのメンバーは、第1のコンピュータデバイス120Aを使用して、動的クエストベースナラティブを完了することができる。追加又は代替の実施形態では、各コンピュータデバイス120は、動的クエストベースナラティブに参加するために使用することができる。例えば、動的クエストベース体験システム52は、第1のコンピュータデバイス120A及び第2のコンピュータデバイス120Bに固有の命令又は手掛かりを提供することができる。固有の命令又は手掛かりは、コンピュータデバイス120に関連付けられた来園客102の特定の役割に基づいて提供することができる。一例として、動的クエストベース体験システム52は、第1のコンピュータデバイス120Aにマップを提供することができ、第1の来園客102Aは、ナビゲーターの役割を果たすことができ、また、動的クエストベース体験システム52は、第2のコンピュータデバイス120Bにデータ情報を提供することができ、第3の来園客102Bは、リサーチャの役割を果たすことができる。このようにして、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54の異なる来園客102が協力して動的クエストベースナラティブの要求されたタスクを完了させるようにする、より挑戦的な動的クエストベースナラティブを提供することができる。この目的のために、来園客グループ54は、動的クエストベース体験システム52と通信して、動的クエストベースナラティブに参加する来園客グループ54の来園客102の数に関連する情報を入力することができる。図示の実施形態では、第2の来園客102Bは、動的クエストベース体験システム52と通信するコンピュータデバイス120を有していないので、来園客グループ54は、参加する来園客102が2人であることを入力することができ、第2の来園客102Bは、第1の来園客102A及び/又は第3の来園客102Cを助けることができる。
【0035】
その後、動的クエストベース体験システム52は、更なる情報を受信して、動的クエストベース体験システム52がそれぞれの情報を調整して第1のコンピュータデバイス120A及び第2のコンピュータデバイス120Bに提供することを可能にすることができる。一例として、第1の来園客102Aは、第1のコンピュータデバイス120Aを使用して、アプリケーション上にバーチャルルーム又はグループを作成することができる。第2の来園客102Bは、第2のコンピュータデバイス120Bを介してバーチャルルームに参加し、動的クエストベース体験システム52は、第1のコンピュータデバイス120A及び第2のコンピュータデバイス120Bと共に通信することができる。別の例として、第1の来園客102Aは、第1のコンピュータデバイス120Aを使用して、第2のコンピュータデバイス120Bが第1のコンピュータデバイス120Aと同じ動的クエストベースナラティブに参加することを示すことができる。その後、動的クエストベース体験システム52は、第2のコンピュータデバイス120Bと通信して、第2のコンピュータデバイス120Bが同じ動的クエストベースナラティブに参加していることを確認することができる。第2のコンピュータデバイス120Bが正常に検証した場合、動的クエストベース体験システム52は、次に、第1のコンピュータデバイス120A及び第2のコンピュータデバイス120Bと共に通信することができる。
【0036】
図4は、動的クエストベースナラティブの要求されたタスクを完了するために様々なアイテムと能動的又は受動的に相互作用するなど、タスク命令の一部であるように構成されたアミューズメントパーク50(
図1)のアトラクション要素150の一実施形態の概略図である。例えば、動的クエストベース体験システム52は、来園客グループ54(
図1)に対して、アトラクション56(
図1)の1つに関連する小道具、アミューズメントパーク50内のどこかにある装飾、又はアミューズメントパーク50内の他の適切な要素とすることができる、アトラクション要素150と相互作用するように命令することができる。一実施形態では、アトラクション要素150は、来園客グループ54がアトラクション要素150と相互作用するために使用することができる構成要素152を含む。一例として、構成要素152は、コンピュータデバイス120が読み取り又はスキャンすることができるクイックレスポンス(QR)コード、バーコード又は同様のものなどの識別子とすることができる。追加的に又は代替的に、構成要素152は、来園客グループ54及び/又はコンピュータデバイス120に関連付けられた識別子を読み取るように構成された、無線自動識別(RFID)リーダー、近距離無線通信(NFC)リーダー、マイクロフォン、コードスキャナ又は同様のものなどのリーダーとすることができる。例えば、来園客102(
図1)の一人は、構成要素152に対してコンピュータデバイス120に表示された識別子をスキャンすることができる。別の例では、入場券又はリストバンド又は同様のものなどの来園客アイテム154を使用して、構成要素152と相互作用することができる。更なる例では、構成要素152は、顔認識及び/又は音声認識を使用して、特定の来園客102の特徴を識別することができる。アトラクション要素は、動的クエストベース体験システム52(
図1)に通信可能に結合することができ、成功した相互作用を示すフィードバックを動的クエストベース体験システム52に送信することができる。
【0037】
別の例では、構成要素152は、アトラクション要素150とのあるタイプの相互作用(ボタンを押す、レバーを引く、センサーの上に立つ)を感知する、及び/又は、相互作用が行われたこと(例えば、タスクが完了したこと)を示すセンサー153を含むことができる。構成要素152との相互作用に関連する情報は、動的クエストベース体験システム52に提供することができる。受信したフィードバックに基づいて、動的クエストベース体験システム52は、次に、コンピュータデバイス120に更なる命令を提供することができる(例えば、別の要求されたタスクを提供すること、ナラティブエンドポイント58(
図1)で報酬を与えること、相互作用が要求されたタスクを完了していないことを示すことなど)。
【0038】
また、アトラクション要素150は、構成要素152に通信可能に結合されたショー効果156を有することができる。構成要素152は、成功した相互作用を示すフィードバックをショーエフェクト156に送信するように構成することができ、ショーエフェクト156は、それに応答して作動することができる。例として、ショーエフェクト156は、フィードバックの受信に応答して、移動、発光、音の再生、水の放出、別の適切なアクションの実施、又はこれらの何れかの組み合わせを行うように構成することができる。このようにして、アトラクション要素150はまた、来園客102と構成要素152との間の相互作用に反応しているように見え、これにより、より没入的で相互作用な体験を来園客102に提供することができる。
【0039】
各アトラクション要素150は、動的クエストベース体験システム52によって命令され、及び動的クエストベースナラティブに参加している他の来園客グループ54の進行を監視することに基づいて、来園客グループ54の遅延又は前進を導入するように構成することができる。つまり、アトラクション要素150の相互作用構成要素152は、存在する場合には、それぞれが異なる推定完了時間に関連する、異なる難易度設定又は完了までの時間設定を有することができる。
【0040】
図5は、動的クエストベースナラティブ内で利用可能であり、アミューズメントパーク内の様々なタスク位置162に分散された一連のタスク160の一例である。動的クエストベース体験システム52は、各来園客グループ54のために、アミューズメントパーク内のタスク160の全セットからタスク160の動的又は初期サブセットを生成することによって、動的クエストベースナラティブを構築することができる。動的クエストベース体験システム52は、仮想待ち行列内の以前に予定された到着時間に基づいて、ナラティブエンドポイント58への新しい来園客グループ54の所望の到着時間を決定する。所望の推定クエスト時間は、所望の到着時間と、来園客グループ54の来園客102が動的クエストベースナラティブに参加することの指標を提供した初期時間とを用いることにより、動的クエストベース体験システム52によって生成される。一例において、所望の到着時間と初期時間との間の差とすることができる所望の推定クエスト時間を用いて、各来園客グループ54のためのタスク160の初期シリーズを選択する。選択された初期の一連のタスク160は、所望の推定クエスト時間、初期の来園客グループの位置、及び/又は来園客グループ54の来園客102の来園客プロファイル情報を含む、1又は2以上のパラメータに基づいている。
【0041】
各タスク160は、推定完了時間及びそれぞれの位置162と関連付けられている。更に、タスク160のセットは、連続するタスク160の位置162とナラティブエンドポイント58との間のルート(矢印164、166、168、170、172、174で示される)の推定移動時間として、これに基づいて選択することができる。更に、前述のように、相互作用な構成要素(例えば、
図4の構成要素152)を含むタスク160については、相互作用な構成要素は、相互作用性を調整するために、動的クエストベース体験システム52によって提供される命令を介して動的に調整することができ、これにより、関連するタスク160の推定完了時間を延長又は短縮し、累積推定時間を所望のクエスト時間に合わせるために、動的クエストベースナラティブを更に微調整することができる。選択された一連のタスク160の推定完了時間の合計並びに推定移動時間は、所望のクエスト時間に適合するように選択することができる。一連のタスク160の選択は、動的クエストベース体験システム52によるルールベースのロジックを用いて行うことができる。
【0042】
例えば、来園客グループのそれぞれの来園客102は、それぞれのコンピュータデバイス120を介して、動的クエストベースナラティブに参加することへの関心を示すことができる。それぞれのコンピュータデバイス120の感知された位置に応じて、それぞれの来園客102は、最も近い利用可能なタスク160で動的クエストベースナラティブを開始するように命令することができる。例えば、第1来園客グループ54Aの第1来園客102Aは、第1コンピュータデバイス120Aの位置に基づいて、第1タスク位置162Aで第1タスク160Aに命令される。第2の来園客グループ54Bの第2の来園客102Bは、第2のコンピュータデバイス120Bの位置に基づいて、第2のタスク位置162Bの第2のタスク160Bに命令される。第1タスク160Aに関連する命令は、第1来園客102Aの第1コンピュータデバイス120Aに送信され、一方、第2タスク160Bに関連する命令は、第2来園客102Bの第2コンピュータデバイス120Bに送信することができる。
【0043】
第1の来園客グループ54Aによる第1のタスク160Aの完了後、動的クエストベース体験システム52は、第3のタスク160Cに関連する命令を第1のコンピュータデバイス120Aに送信し、第1の来園客グループ54Aは、一般に、ルート164に沿って第3のタスクの場所162Cまで移動する。動的クエストベース体験システム52は、第2のタスク160Bの完了後、第2の来園客グループ54Bに異なる命令を与え、第4のタスク場所162Dで第4のタスク160Dに進むように命令することができる。動的クエストベース体験システム52は、来園客コンピュータデバイス120の位置に関連する更新を受信すると共に、それぞれのアトラクション要素150でのチェックイン又は相互作用を受信する。これらのリアルタイムの更新に基づいて、動的クエストベース体験システム52は、保存された一連のタスク160を変更して、クエストを所望のクエスト時間に動的に適合させることができる。更に、動的クエストベース体験システム52は、動的クエストベースナラティブの未完了部分の推定値が更新及び変更され、及び/又は所望の到着時間が更新されるように、タスク160間の移動時間、タスクの推定完了時間、及びナラティブエンドポイント58の状態に関連するリアルタイムの更新を受信することができる。例えば、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aが第3のタスク160Cを完了した後に、第4のタスク160Dに進むように第1の来園客グループ54Aに命令することができ、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aが第4のタスク160Dを完了した後に、ナラティブエンドポイント58に進むように第1の来園客グループ54Aに命令することができる。しかしながら、ナラティブエンドポイント58が予定よりも遅れて実行されている場合、動的クエストベース体験システム52は、第1の来園客グループ54Aが第4のタスク160Dを完了した後に、第5の場所162Eで追加のタスク160Eに進むように第1の来園客グループ54Aに命令を送り、これにより、第1の来園客グループ54Aの初期の一連のタスク160を動的に更新して、追加のタスク160Eを挿入し、更新された一連のタスク160を生成することができる。また、第2の来園客グループ54Bは、動的クエストベース体験システム52によって受信されたリアルタイムの情報に応じて、追加又はより少ないタスク160に命令することができる。
【0044】
図6~8は各々、動的クエストベースナラティブの間に、動的クエストベース体験システム52によって(例えば、プロセッサ62によって)実行することができるそれぞれの方法又はプロセスを示している。各方法のステップは、他の実施形態では異なるように実施することができる点に留意すべきである。例えば、追加のステップを実行することができ、又は各方法の特定のステップを変更、削除、又は異なる順序で実行することができる。
【0045】
図6は、来園客グループに動的クエストベースナラティブを提供するための方法180の一実施形態のフローチャートである。ブロック182において、動的クエストベース体験システムは、新しい動的クエストベースナラティブを開始するためのユーザ入力を受信する。例えば、動的クエストベース体験システムは、コンピュータデバイスに関連付けられた来園客グループに新しい動的クエストベースナラティブを開始することを示すフィードバックを、コンピュータデバイスから(例えば、アプリケーションを介して)受信することができる。このようなフィードバックは、特定の所望の動的クエストベースナラティブの選択を含むことができ、フィードバックは特定の所望のナラティブエンドポイントの選択を含むことができ、及び/又はフィードバックは、来園客グループが動的クエストベースナラティブに参加したいと望むことになる一般的指標とすることができる。一実施形態では、来園客グループの1又は2以上の来園客に関連する来園客情報が、異なる動的クエストベースナラティブの完了を示していない限り、特定の動的クエストベースナラティブ及び/又はナラティブエンドポイントは利用可能ではない可能性がある。言い換えれば、来園客グループは、追加の動的クエストベースナラティブ及び/又はナラティブエンドポイントが選択のために容易に利用可能となるようにアンロックするために、以前の動的クエストベースナラティブに参加して完了する必要がある。
【0046】
ブロック184において、新しい動的クエストベースナラティブを開始するためのユーザ入力を受信することに応答して、動的クエストベース体験システムは、来園客グループ(例えば、来園客グループのコンピュータデバイスの1つに関連付けられた識別子)を、関連付けられたナラティブエンドポイントの仮想待ち行列に配置する。一例として、仮想待ち行列には既に他の来園客グループが存在している可能性がある。このため、動的クエストベース体験システムでは、来園客グループを他の来園客グループの後ろに配置することがある。一般に、仮想待ち行列は、来園客グループがナラティブエンドポイントで報酬をいつ得ることができるかを管理し、動的クエストベースナラティブを操作するために動的クエストベース体験システムによって使用することができる。
【0047】
ブロック186において、動的クエストベース体験システムは、次に、来園客グループ及び/又はアミューズメントパークに関連するパラメータを決定することができる。一例として、パラメータは、動的クエストベースナラティブに参加している来園客グループの来園客の数、来園客グループの現在の位置、来園客グループの体験レベル又は動的クエストベースナラティブに参加した回数、来園客グループの年齢層、来園客グループに関連する他の適切な情報、又はこれらの何れかの組み合わせと関連することができる。他の例として、パラメータは、時間帯、アミューズメントパークの様々な領域の人口密度、アミューズメントパーク内の他の来園客グループが参加した動的クエストベースナラティブ、待ち行列ラインの推定長さ、又は他の適切なパラメータと関連することができる。パラメータは、コンピュータデバイスによって送信されたフィードバック、動的クエストベース体験システムに通信可能に結合されたセンサーによって送信されたフィードバック、又はこれらの両方を介して決定することができる。
【0048】
ブロック188にて、決定されたパラメータに基づいて、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブの要求されたタスクを完了するために、来園客グループに情報を出力することができる。例えば、情報は、来園客グループに要求されたタスクを実行するように直接促す命令を含むことができる。また、情報は、追加的に又は代替として、来園客グループが解釈しなければならない手掛かり、及び/又はリクエストされたタスクを完了するために来園客グループが答えなければならない質問(例えば、アミューズメントパークの特定のエリアを訪れること)を含むことができる。一実施形態では、各動的クエストベースナラティブは、来園客グループに送信することができる複数の情報セットを含むことができる。動的クエストベース体験システムは、決定されたパラメータを使用して、来園客グループに送信する複数の情報セットから特定の情報セットを選択することができる。例えば、動的クエストベース体験システムは、情報セットを送信して、来園客グループがアミューズメントパークの人口密度の高い領域から離れてナビゲートするように、また、同じく動的クエストベースナラティブに参加している他の来園客グループから離れてナビゲートするようにさせることができる。このように、来園客グループは、より快適な動的クエストベースナラティブを体験するために大勢の人を避けることができる。動的クエストベース体験システムは、パラメータに基づいた難易度及び/又は完了までの長さを有する、ある要求されたタスクに関連する情報を送信することもできる。例えば、来園客グループの待機時間が長いと判定されると、完了までの時間が長いリクエストタスクを送信することができる。これにより、来園客グループは、待機時間全体で占有することができる。動的クエストベース体験システムは更に、来園客グループの人口統計に合わせて、来園客グループの専門性及び/又は様々な選好(例えば、完了する要求されたタスクの好ましいタイプ、要求されたタスクの好ましい難易度)に合わせた情報を送信することができる。このように、来園客グループは、より充実した相互作用な動的クエストベースナラティブを体験することができる。
【0049】
本明細書で述べたように、動的クエストベース体験システムは、来園客グループの各コンピュータデバイスに単一の情報セットを出力することができる。従って、来園客グループの各来園客は、同じ情報を受け取る。また、来園客グループの特定のコンピュータデバイスに、異なる情報を出力することもできる。このように、来園客グループの来園客は、(例えば、来園客の割り当てられた役割に基づいて)固有の情報を受け取ることができ、これにより、来園客グループにとってより没入感のある体験をもたらすことができる。
【0050】
図7は、完了したタスクに応答するための方法210の一実施形態のフローチャートである。方法210は、要求されたタスクに関連する情報セットを送信した後に実行することができ、動的クエストベースナラティブの進行を決定するのに使用することができる。ブロック212では、動的クエストベース体験システムは、完了したタスクを示すフィードバックを受信する。一実施形態では、動的クエストベース体験システムは、アトラクション要素の構成要素と来園客グループの来園客の1人との間の相互作用(例えば、アトラクション要素の構成要素が来園客グループの識別子を読み取る)に基づいて、アトラクション要素を介してフィードバックを受信することができる。追加的に又は代替的に、動的クエストベース体験システムは、コンピュータデバイスを介して(例えば、アトラクション要素の構成要素を読み取ると)など、来園客グループから直接フィードバックを受け取ることができる。
【0051】
ブロック214では、動的クエストベース体験システムは、完了したタスクが要求されたタスクに対応するかどうかを判定する。言い換えれば、動的クエストベース体験システムは、完了したタスクが、来園客グループに送信された情報セットに関連付けられた要求されたタスクを成功裏に完了するかどうかを判定する。完了したタスクが要求されたタスクに対応していないと、動的クエストベース体験システムが判定した場合、ブロック216に示すように、動的クエストベース体験システムは、要求されたタスクが正常に完了しなかったことを示すメッセージを来園客グループに出力することができる。例えば、動的クエストベース体験システムは、来園客グループのコンピュータデバイスに通知を出力して、要求されたタスクが完了していないことを来園客グループに知らせることができる。このように、要求されたタスクは保留されたままであり、来園客グループは、要求されたタスクを完了するために作業を継続することができる。
【0052】
ブロック218において、完了したタスクが要求されたタスクに対応すると決定したことに応答して、動的クエストベース体験システムは、来園客グループ及び/又はアミューズメントパークに関連する別のパラメータを決定することができる。すなわち、動的クエストベース体験システムは、来園客グループが要求されたタスクを成功裏に完了し、その結果、更なる情報セットが来園客グループに送信されることになると決定する。来園客グループに送信する情報セットを決定するために、動的クエストベース体験システムは、本明細書に記載されたパラメータの何れかの更新を決定することができる(例えば、
図5のブロック186を参照して)。
【0053】
ブロック220において、決定されたパラメータに基づいて、動的クエストベース体験システムは、追加の要求されたタスクを完了するために、来園客グループに追加の情報セットを出力する。このステップは、動的クエストベース体験システムが、よりパーソナライズされた動的クエストベースナラティブを提供するために、追加の情報セットを来園客グループに合わせて調整するという点で、ブロック188にて記載されたステップと類似することができる。一実施形態では、動的クエストベース体験システムはまた、要求されたタスクが正常に完了したことを来園客グループに通知するメッセージを出力することができる。次いで、動的クエストベース体験システムは、来園客グループに提供する別の情報セットを選択する。例えば、動的クエストベース体験システムは、来園客グループがナラティブエンドポイントで報酬を得ることができるまでに依然として待機時間があると推定することができ、従って、動的クエストベース体験システムは、推定された待機時間に基づいて、追加の要求されたタスクに関連する追加の情報セットを提供することができる。動的クエストベース体験システムが、待機時間が経過したと判定した場合、動的クエストベース体験システムによって提供された追加の情報セットは、ナラティブエンドポイントで来園客グループに報酬を与えることができる。更なる例では、動的クエストベース体験システムは、アミューズメントパークの人口密度の更新された決定に基づいて、動的クエストベースナラティブの以前に完了したタスクに基づいて、及び同様のものに基づいて、追加の情報セットを提供することができる。
【0054】
図8は、動的クエストベースナラティブの中断に応答するための方法240の一実施形態のフローチャートである。本明細書で議論したように、中断は、動的クエストベースナラティブの進行を一時停止させる何れかのイベントを含む。ブロック242において、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブの中断があったことを決定する。中断の例としては、動的クエストベースナラティブの進行に影響を与える可能性のある、来園客グループからの動的クエストベースナラティブの一時停止の要求、悪天候、特定のアトラクションの非可用性(例えば、メンテナンスのため)、別の適切なイベント、又はこれらの何れかの組み合わせを含む。1つの例示的な実施形態では、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブを手動で一時停止するユーザ入力など、コンピュータデバイスからのフィードバックを受けて中断を判定することができる。追加又は代替の例示的な実施形態では、動的クエストベース体験システムは、来園客グループの非活動性に基づいて中断を決定することができる。動的クエストベース体験システムは、閾時間間隔の間、来園客グループに関連付けられたコンピュータデバイスからフィードバックが受信されなかったことを決定することができる。動的クエストベース体験システムは、非作動が動的クエストベースナラティブの中断を示していると自動的に判定することができる。更なる例示的な実施形態では、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベース体験システムに通信可能に結合されたセンサーからのフィードバックに基づいて中断を決定することができる。フィードバックは、現在の気象条件、アミューズメントパークのアトラクションのステータス、その他を示すことができる。
【0055】
ブロック244において、動的クエストベース体験システムは、中断が動的クエストベースナラティブの現在の進行を終了することを示すものであるかどうかを判定する。例えば、中断が来園客グループの非動作に関連している場合、動的クエストベース体験システムは、来園客グループが動的クエストベースナラティブの進行を継続することを望むかどうかを判定するために、更なる動作を要求するメッセージをコンピュータデバイスに送信することができる。動的クエストベース体験システムが、来園客グループから更なるフィードバックを(例えば、一定の時間間隔内に)受け取らない場合、動的クエストベース体験システムは、中断が動的クエストベースナラティブの進行の終了を示すと判定することができる。追加として又は代替として、動的クエストベース体験システムが、来園客グループが動的クエストベースナラティブの進行をもはや望まないことを示すフィードバックを受け取った場合、動的クエストベースナラティブの進行の終了を示す中断であると動的クエストベース体験システムが判定することができる。このようなフィードバックは、コンピュータデバイスを介して受信されたユーザ入力とすることができ、例えば、動的クエストベースナラティブを終了することを示すことができる。更に、動的クエストベース体験システムは、センサーから受信したフィードバックが動的クエストベースナラティブの進行を実質的に一時停止、制限、又は他の方法で影響を与えると判定した場合、中断が動的クエストベースナラティブの進行の終了を示すと判定することができる。例として、このようなフィードバックは、アミューズメントパークの周辺領域における悪天候が長引いていることを示すことができる。
【0056】
ブロック246において、動的クエストベース体験システムが、中断が現在の動的クエストベースナラティブの進行の終了を示していると判定した場合、動的クエストベース体験システムは、代替のナラティブエンドポイントを提供することができる。代替のナラティブエンドポイントは、動的クエストベースナラティブに関連するナラティブエンドポイントではない何れかのエンドポイントとすることができ、代替のナラティブエンドポイントは、動的クエストベースナラティブにおける来園客グループの進行に基づいて提供することができる。一例として、代替のナラティブエンドポイントは、アトラクションのうちの何れかについての記念品、割引、クーポン(voucher)、待ち行列の回避などの報酬を含むことができる。このようにして、来園客グループは、動的クエストベースナラティブへの参加に対して報酬を得て、中断が発生したにもかかわらず、今後の動的クエストベースナラティブに参加する動機付けを得ることができる。しかしながら、動的クエストベース体験システムが、来園客グループが動的クエストベースナラティブを十分に進んでいないと判定した場合、動的クエストベース体験システムは、来園客グループにナラティブエンドポイントを提供しないことがある。このため、来園客グループは、一定数のタスクを完了することが必要となる場合があり、要求されたタスクの1つに向けて十分な作業を行うことで、代替のナラティブエンドポイントを受け取る資格を得ることができる。何れの場合も、動的クエストベース体験システムは、現在の動的クエストベースナラティブの進行を終了させることができる。このため、来園客グループは、動的クエストベースナラティブを新たに再開することができる。また、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブから離れる個々の来園客に基づいて、他の来園客のタスク命令を動的に更新することができる。
【0057】
動的クエストベース体験システムが、中断が現在の動的クエストベースナラティブの進行の終了を示していないと判定した場合には、動的クエストベース体験システムは、ブロック248に示されるように、進行を保存することができる。例えば、動的クエストベース体験システムは、来園客グループが中断後も動的クエストベースナラティブの進行を所望していることを示すフィードバックを(例えば、ユーザ入力を介して)受け取ることができる。追加的に又は代替的に、動的クエストベース体験システムは、パラメータが動的クエストベースナラティブの進行に実質的に影響しないことを示すフィードバックをセンサーから受け取ることができる。一例において、フィードバックは、動的クエストベース体験システムは、天候が一時的に荒れ模様であることが予測され、一時的な中断を引き起こすだけであることを示すことができる。その結果、動的クエストベース体験システムは、来園客グループが間もなく動的クエストベースナラティブに再び参加できることを見込んで、動的クエストベースナラティブの進行を終了しない。この理由から、動的クエストベース体験システムは、来園客グループが、以前に保留された要求されたタスクなどで、動的クエストベースナラティブの参加を再開できるように、動的クエストベースナラティブの進行を保存する。
【0058】
ブロック250において、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブの継続を示すフィードバックを受信する。例えば、来園客グループは、コンピュータデバイスを介してユーザ入力を提供し、動的クエストベースナラティブの進行を継続する要求を示す。別の例では、動的クエストベース体験システムは、パラメータが動的クエストベースナラティブの進行に影響を与えなくなったことを示すフィードバックをセンサーから受信することができる。
【0059】
ブロック252において、動的クエストベースナラティブの継続を示すフィードバックを受信することに応答して、動的クエストベース体験システムは、動的クエストベースナラティブを再開する。動的クエストベース体験システムは、ブロック248を参照して保存された進行状況に基づいて、動的クエストベースナラティブを再開することができる。つまり、来園客グループは、動的クエストベースナラティブが中断される前の進行状況で、動的クエストベースナラティブに参加し続けることができる。このように、来園客グループは、既に完了した要求されたタスクをやり直す必要がなく、動的クエストベースナラティブへの参加を継続することに、より意欲的になる可能性がある。
【0060】
本発明の特定の特徴のみを本明細書で例示し説明してきたが、当業者であれば、多くの変更形態及び変形が想起されるであろう。従って、本発明の真の精神の範囲内にあるこのような変更形態及び変更全ては、添付の請求項によって保護されるものとする点を理解されたい。
【0061】
本明細書で提示され請求項に記載された手法は、本発明の技術分野を明らかに改善する実際的な性質の実質的な目的及び具体的な実施例に参照及び適用され、このため、抽象的、無形、又は真に理論的でもない。更に、本明細書の終わりに添付した何れかの請求項が「機能」を「実行」する手段」又は「機能」を「実行」するステップ」として指定された1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されるものとする。しかしながら、任意の他の方法で指定された要素を含む何れかの請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されないものとする。
【符号の説明】
【0062】
50 アミューズメントパーク
52 動的クエストベース体験システム
56A、56B、56C、56D アトラクション
58 ナラティブエンドポイント
60 メモリ
62 プロセッサ
64 センサー