IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許7581387MLDを探索するための要求および応答方法、局、ならびにアクセスポイント
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】MLDを探索するための要求および応答方法、局、ならびにアクセスポイント
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/14 20090101AFI20241105BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241105BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20241105BHJP
【FI】
H04W48/14
H04W84/12
H04W76/15
【請求項の数】 76
(21)【出願番号】P 2022581626
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2021104327
(87)【国際公開番号】W WO2022002265
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】202010634151.8
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇宸
(72)【発明者】
【氏名】淦 明
(72)【発明者】
【氏名】李 云波
(72)【発明者】
【氏名】黄 国▲剛▼
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】Edward Au,Compendium of straw polls and potential changes to the Specification Framework Document,IEEE P802.11 20/0566r35,2020年07月01日,pp.29-41
【文献】Abhishek Patil, et. al.,MLO Discovery Signaling,IEEE 802.11-20/0356r2,2020年06月10日,pp.1-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
IEEE 802.11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局であって、
探索要求フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索要求フレームは、第2のAPに、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、プロセッサと、
前記探索要求フレームを前記第2のAPに送信するように構成された送受信器と
を含む、局。
【請求項2】
前記探索要求フレームは、第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報は、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項1に記載の
【請求項3】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の
【請求項4】
前記第2の指示情報は、前記探索要求フレームで運ばれ、前記第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスを指示し、前記MLD識別子または前記MLDアドレスは、前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項2または3に記載の
【請求項5】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの一部の情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項1から4のいずれか一項に記載の
【請求項6】
探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項5に記載の
【請求項7】
探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項1に記載の
【請求項8】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項1に記載の
【請求項9】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための要求方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局によって実行され、前記方法は、
探索要求フレームを生成するステップであって、前記探索要求フレームは、第2のAPに、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
前記探索要求フレームを前記第2のAPに送信するステップと
を含む、要求方法。
【請求項10】
前記探索要求フレームは、第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報は、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の指示情報は、前記探索要求フレームで運ばれ、前記第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスを指示し、前記MLD識別子または前記MLDアドレスは、前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの一部の情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
請求項1から8のいずれか一項に記載の局を含む非アクセスポイント局(non-AP STA)マルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項18】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局であって、
探索要求フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索要求フレームは、第1のAPに、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの一部の情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、プロセッサと、
前記探索要求フレームを前記第1のAPに送信するように構成された送受信器と
を含む、局。
【請求項19】
前記探索要求フレームは、第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報は、前記AP MLDのものであり第2のAPに関連する前記通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項18に記載の
【請求項20】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の
【請求項21】
前記第2の指示情報は、前記探索要求フレームで運ばれ、前記第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスを指示し、前記MLD識別子または前記MLDアドレスは、前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項19または20に記載の
【請求項22】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項18に記載の
【請求項23】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項18から22のいずれか一項に記載の
【請求項24】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項23に記載の
【請求項25】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項18に記載の
【請求項26】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための要求方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局によって実行され、前記方法は、
探索要求フレームを生成するステップであって、前記探索要求フレームは、第1のAPに、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの一部の情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
前記探索要求フレームを前記第1のAPに送信するステップと
を含む、要求方法。
【請求項27】
前記探索要求フレームは、第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報は、前記AP MLDのものであり第2のAPに関連する前記通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の指示情報は、前記探索要求フレームで運ばれ、前記第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスを指示し、前記MLD識別子または前記MLDアドレスは、前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに指示する、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項26から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
請求項18から25のいずれか一項に記載の局を含む非アクセスポイント局(non-AP STA)マルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項35】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPであって、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記第1のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように前記第1のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器
を含み、
前記AP MLDの前記通信パラメータは、第2のAPによって送信される探索応答フレームで運ばれ、前記第2のAPは、前記第1のAPと同じMBSSIDセットに属する、第1のアクセスポイントAP。
【請求項36】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPに適用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように前記第1のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップ
を含み、
前記AP MLDの前記通信パラメータは、第2のAPによって送信される探索応答フレームで運ばれ、前記第2のAPは、前記第1のAPと同じMBSSIDセットに属する、応答方法。
【請求項37】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPであって、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記第1のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように前記第1のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器
を含み、
前記AP MLDの前記通信パラメータは、第2のAPによって送信される探索応答フレームで運ばれ、前記第2のAPは、前記第1のAPと同じMBSSIDセットに属する、第1のアクセスポイントAP。
【請求項38】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPに適用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、前記方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、前記第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように前記第1のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップ
を含み、
前記AP MLDの前記通信パラメータは、第2のAPによって送信される探索応答フレームで運ばれ、前記第2のAPは、前記第1のAPと同じMBSSIDセットに属する、応答方法。
【請求項39】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記第2のAPは、
探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、前記AP MLDの通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDの前記通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
を含む第2のアクセスポイントAP。
【請求項40】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記方法は、
探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、前記AP MLDの通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDの前記通信パラメータを運ぶ、ステップと
を含む、応答方法。
【請求項41】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記第2のAPは、
探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、前記AP MLDの通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDの前記通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
を含む第2のアクセスポイントAP。
【請求項42】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記方法は、
探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを前記第2のAPに要求するために使用され、前記第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、前記AP MLDの通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDの前記通信パラメータを運ぶ、ステップと
を含む、応答方法。
【請求項43】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記第2のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように前記第2のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
前記探索応答フレームを前記局に送信するように構成された送受信器と
を含む、第2のアクセスポイントAP。
【請求項44】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項43に記載の第2のAP
【請求項45】
前記探索要求フレームが第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報がMLD識別子またはMLDアドレスを指示する場合、探索応答フレームは、前記探索要求フレームの前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応する前記AP MLDの通信パラメータを運ぶ、請求項43に記載の第2のAP
【請求項46】
探索応答フレームは、前記第2のAPに関連する第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運び、前記第1のAPは、前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属する第1のAP、および/または前記第2のAPとコロケートされた第1のAPである、請求項43に記載の第2のAP
【請求項47】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項43から46のいずれか一項に記載の第2のAP
【請求項48】
前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項43から46のいずれか一項に記載の第2のAP
【請求項49】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項43から46のいずれか一項に記載の第2のAP
【請求項50】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項43から46のいずれか一項に記載の第2のAP
【請求項51】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように前記第2のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータを運ぶ、ステップと、
前記探索応答フレームを前記局に送信するステップと
を含む、応答方法。
【請求項52】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記探索要求フレームが第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報がMLD識別子またはMLDアドレスを指示する場合、探索応答フレームは、前記探索要求フレームの前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応する前記AP MLDの通信パラメータを運ぶ、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
探索応答フレームは、前記第2のAPに関連する第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運び、前記第1のAPは、前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属する第1のAP、および/または前記第2のAPとコロケートされた第1のAPである、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項51から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項51から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項51から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項51から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記第2のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、前記探索要求フレームは、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように前記第2のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する前記通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
前記探索応答フレームを前記局に送信するように構成された送受信器と
を含む、第2のアクセスポイントAP。
【請求項60】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項59に記載の第2のAP。
【請求項61】
前記探索要求フレームが第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報がMLD識別子またはMLDアドレスを指示する場合、探索応答フレームは、前記探索要求フレームの前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応する前記AP MLDの通信パラメータを運ぶ、請求項59に記載の第2のAP。
【請求項62】
探索応答フレームは、前記第2のAPに関連する第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運び、前記第1のAPは、前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属する第1のAP、および/または前記第2のAPとコロケートされた第1のAPである、請求項59に記載の第2のAP。
【請求項63】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項59から62のいずれか一項に記載の第2のAP。
【請求項64】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項59から62のいずれか一項に記載の第2のAP。
【請求項65】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項59から62のいずれか一項に記載の第2のAP。
【請求項66】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項59から62のいずれか一項に記載の第2のAP。
【請求項67】
アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、前記方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、前記第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、前記方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、前記探索要求フレームは、AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように前記第2のAPに要求するために使用され、前記AP MLDの前記通信パラメータは、前記AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータであり、前記探索要求フレームは、前記AP MLDの各APについて、前記AP MLD内の各APの情報要素の内容を要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、前記探索応答フレームは、前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータを運ぶ、ステップと、
前記探索応答フレームを前記局に送信するステップと
を含む、応答方法。
【請求項68】
前記AP MLDのものであり前記第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
前記第2のAPが配置される前記AP MLDの通信パラメータ、
前記第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
前記第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記探索要求フレームが第2の指示情報を運び、前記第2の指示情報がMLD識別子またはMLDアドレスを指示する場合、探索応答フレームは、前記探索要求フレームの前記MLD識別子または前記MLDアドレスに対応する前記AP MLDの通信パラメータを運ぶ、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
探索応答フレームは、前記第2のAPに関連する第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運び、前記第1のAPは、前記第2のAPと同じMBSSIDセットに属する第1のAP、および/または前記第2のAPとコロケートされた第1のAPである、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記探索要求フレームは、前記AP MLD内の前記APの部分情報要素を獲得することを要求するために、情報要素の識別子リストを運ぶ、請求項67から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、前記AP MLD内の複数のAPの通信パラメータを含み、前記複数のAPのうちの各APの前記通信パラメータは、前記探索要求フレームで運ばれた前記情報要素の前記識別子リストに対応する情報要素の内容を含む、請求項67から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記局は探索応答フレームを受信し、前記探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を含む、請求項67から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記情報要素の前記識別子リストは、前記探索要求フレームのマルチリンク要素で運ばれる、請求項67から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
請求項35に記載の第1のAP、請求項37に記載の第1のAP、請求項39に記載の第2のAP、請求項41に記載の第2のAP、請求項43から50のいずれか一項に記載の第2のAP、または、請求項59から66のいずれか一項に記載の第2のAPを含むアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)。
【請求項76】
コンピュータプログラムまたは命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムまたは前記命令がコンピュータ上で実行されると、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法、請求項26から33のいずれか一項に記載の方法、請求項36に記載の方法、請求項38に記載の方法、請求項40に記載の方法、請求項42に記載の方法、請求項51から58のいずれか一項に記載の方法、請求項67から74のいずれか一項に記載の方法が行われる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、無線ローカルエリアネットワークにおいてMLDを探索するための要求および応答方法、局、ならびにアクセスポイントに関する。
【背景技術】
【0002】
無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)システムのサービス伝送速度を大幅に高めるために、米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers、IEEE)802.11ax規格では、既存の直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)技術に基づき、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)技術がさらに用いられる。OFDMA技術は、複数のノードがデータを同時に送受信することをサポートすることで、マルチステーションダイバーシティ利得を達成する。802.11ax規格がファイナライズされた2017年に、米国連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)は、以下6GHzと称する新しい自由な周波数帯域5925-7125MHzを開放した。この場合、802.11ax規格の作業者は、802.11axプロジェクト承認要求(Project Authorization Requests、PAR)において、802.11ax準拠デバイスの動作範囲を2.4GHzおよび5GHzから2.4GHz、5GHz、および6GHzに拡大する。
【0003】
IEEE 802.11次世代Wi-Fiプロトコル(extremely high throughput、EHT)のデバイスは、前方互換性を有する必要がある。したがって、それらもまた、802.11ax準拠デバイスの動作スペクトル、すなわち、2.4GHz、5GHz、および6GHz周波数帯域をサポートする。チャネル分割は、新たに開かれた自由な6GHz周波数帯域に基づいて行われ、サポート可能な帯域幅は、5GHzでサポートされる最大帯域幅160MHzを超える可能性があり、例えば、320MHzであり得る。IEEE802.11ax次世代Wi-Fi極高スループットプロトコルでは、ピークスループットは、超高帯域幅を使用することに加えて、より多くのストリームを使用すること、例えば、ストリームの数を16に増やすこと、複数の周波数帯域(2.4GHz、5GHz、および6GHz)と協働することによって、または他の方法でも高められ得る。同じ周波数帯域では、ピークスループットは、複数のチャネルの協働によって、または他の方法でさらに高められ得る。これは、サービス伝送遅延を低減する。以下では、複数の周波数帯域または複数のチャネルはまとめて複数のリンクと呼ばれる。同じ動作周波数帯域を有する802.11ax Wi-Fiおよび以前のWi-Fiのために複数のリンクが構成されているが、通常、複数のリンクの各々に対して異なる基本サービスセット(basic service set、BSS)が確立され、リンクが属するBSS内の局との通信は、同時に1つのリンクのみで行われ得る。
【0004】
802.11axおよび以前の多(multiple)基本サービスセット識別子(basic service setidentifier、BSSID)技術の主な機能は、1つの物理APを複数の論理APに仮想化すること、すなわち、複数の仮想ネットワークを形成することである。各仮想ネットワークは、異なる局を管理するために使用される。現在のWi-FiシナリオにおけるAP製品と同様に、APは、ホームAP(home AP)とゲストAP(guest AP)とに仮想化され得る。
【0005】
multiple BSSID技術がマルチリンクデバイス(multi-link device、MLD)に適用される場合、非アクセスポイント局(non-access point station、non-AP STA)MLDとアクセスポイント局(access point station、AP STA)MLDとの間の探索および関連付けをどのように実施するかは、技術者によって研究されている技術的問題である。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、WLANにおいてマルチリンクデバイスを探索するための要求方法、マルチリンクデバイスを探索するための応答方法、および関連装置を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願の第1の態様は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局であって、
探索要求フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、探索要求フレームは、第1のAPに、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、プロセッサと、
探索要求フレームを第1のAPに送信するように構成された送受信器と
を含む、局を提供する。
【0008】
本出願の第2の態様は、アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための要求方法であって、方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局によって実行され、方法は、
探索要求フレームを生成するステップであって、探索要求フレームは、第1のAPに、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、ステップと、
探索要求フレームを第1のAPに送信するステップと
を含む方法を提供する。
【0009】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法では、探索要求フレームは第1の指示情報を運び、第1の指示情報は、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを指示する。
【0010】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法によれば、第1の指示情報は、以下の要素、すなわち、マルチリンク要素multi-link element、要求MLD要素request MLD element、および既知MLD要素known MLD element、のうちのいずれか1つで運ばれる。
【0011】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法は、
第2のAPから探索応答フレームを受信するステップであって、探索応答フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運ぶ、ステップ
をさらに含む。
【0012】
一実施態様では、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータは、AP MLDに対応する全部または一部のリンクに対応する通信パラメータを含む。
【0013】
一実施態様では、探索要求フレームは、AP MLDのリンク識別子を指示するフィールドをさらに運び、AP MLDのリンク識別子を指示するフィールドは、第1のAPが配置されるAP MLD内の対応するリンクの通信パラメータを第1のAPがフィードバックすることを指示する。
【0014】
一実施態様では、AP MLDのリンク識別子を指示するフィールドは、リンク構成要素またはリンクインデックスビットマップである。
【0015】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法によれば、探索応答フレームは、多BSSID要素multiple BSSID elementを用いることによって第1のAPの通信パラメータを運び、第1のAPに対応する非送信BSSIDプロファイルnon-transmitted BSSID profileのマルチリンク要素内で第1のAPのAP MLD内の他のAPの通信パラメータを運ぶ。
【0016】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法によれば、探索要求フレームの非継承要素は、AP MLDのいくつかの情報要素を要求することを指示する指示情報をさらに運ぶ。
【0017】
第1の態様で提供される局または第2の態様で提供される方法では、multi-link element、request MLD element、およびknown MLD elementのいずれか1つは、AP MLDのいくつかの情報要素を要求することを指示する指示情報をさらに運ぶ。
【0018】
本出願の第1の態様における局または第2の態様における方法の実施中に、non-AP STAがAP MLDの通信パラメータを要求したい場合、non-AP STAは、AP MLDの論理APに探索要求フレームを送信しうる。論理APがnon-transmitted BSSIDとして構成されている場合であっても、同じMSSIDセットに属する他のtransmitted BSSID APが探索要求フレームに応答して、AP MLDの通信パラメータで応答しうる。これは、探索要求フレームを送信することによって他のリンク上のAP MLDの通信パラメータが取得されることができないという従来技術における技術的問題を解決することができる。
【0019】
本出願の第3の態様は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局であって、
探索要求フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、探索要求フレームは、第2のAPに、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、プロセッサと、
探索要求フレームを第2のAPに送信するように構成された送受信器と
を含む、局を提供する。
【0020】
本出願の第4の態様は、アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための要求方法であって、方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の局によって実行され、方法は、
探索要求フレームを生成するステップであって、探索要求フレームは、第2のAPに、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように要求するために使用され、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、ステップと、
探索要求フレームを第2のAPに送信するステップと
を含む、方法を提供する。
【0021】
本出願の第3の態様による局または第4の態様による方法では、探索要求フレームは第2の指示情報を運び、第2の指示情報は、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックすることを第2のAPに指示する。
【0022】
本出願の第3の態様による局または第4の態様による方法では、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、
第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
本出願の第3の態様の局または第4の態様の方法によれば、第2の指示情報は、探索要求フレームで運ばれ、第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスを指示し、MLD識別子またはMLDアドレスは、MLD識別子またはMLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータをフィードバックすることを第2のAPに指示する。
【0024】
本出願の第3の態様の局または第4の態様の方法によれば、第2の指示情報は、探索要求フレームで運ばれ、第2の指示情報は、要求された第2のAPに関連するAP MLDをビットマップ方式で指示する。要求されたAP MLDをビットマップ方式で指示するステップは、BSSID識別子ビットマップフィールドを用いることによって指示を行うステップであり得る。
【0025】
本出願の第3の態様による局または第4の態様による方法では、第2の指示情報は、以下の要素、すなわち、マルチリンク要素multi-link element、要求MLD要素request MLD element、および既知MLD要素known MLD elementのうちのいずれか1つを運ぶ。
【0026】
本出願のこの実施形態の実施中に、non-AP STAがAP MLDの通信パラメータを要求したい場合、non-AP STAは、transmitted BSSID APとして構成されたAPに探索要求フレームを送信しうる。transmitted BSSID APは、同じMSSIDセットに属する他のAPが配置されるMLDの通信パラメータおよび/またはtransmitted BSSID APとコロケートされた他のAPが配置されるMLDの通信パラメータを返信しうる。したがって、探索要求フレームを送信することによって他のAPのMLD通信パラメータが取得されることができないという従来技術における技術的問題が解決される。
【0027】
本出願の第5の態様は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPであって、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、第1のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように第1のAPに要求するために使用され、AP MLDの通信パラメータは、第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、送受信器
を含む、第1のAPを提供する。
【0028】
送受信器は、第1のAPと同じMBSSIDセットに属する第2のAPに、第1のAPが探索応答フレームを局にフィードバックすることを支援するように要求するようにさらに構成され、探索応答フレームは、AP MLDの通信パラメータを運ぶ。
【0029】
本出願の第6の態様は、アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第1のアクセスポイントAPに適用され、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり、方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、探索要求フレームは、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックするように第1のAPに要求するために使用され、AP MLDの通信パラメータは、第1のAPによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、ステップと、
第1のAPと同じMBSSIDセットに属する第2のAPに、第1のAPが局に探索応答フレームをフィードバックすることを支援するように要求するステップであって、探索応答フレームは、AP MLDの通信パラメータを運ぶ、ステップと
を含む、方法を提供する。
【0030】
本出願の第7の態様は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、第2のAPは、
第1のAPから探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、探索要求フレームは、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを第1のAPがフィードバックすることを支援するように第2のAPに要求するために使用され、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、探索応答フレームは、AP MLDの通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
を含む、第2のAPを提供する。
【0031】
本出願の第8の態様は、アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、方法は、
第1のAPから探索要求フレームを受信するステップであって、探索要求フレームは、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを第1のAPがフィードバックすることを支援するように第2のAPに要求するために使用され、第1のAPは、非送信基本サービスセット識別子nontransmitted BSSID APであり第2のAPと同じMBSSIDセットに属し、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、探索応答フレームは、AP MLDの通信パラメータを運ぶ、ステップと
を含む、方法を提供する。
【0032】
本出願の第7の態様で提供されるアクセスポイントまたは第8の態様で提供される方法によれば、探索応答フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータ内のいくつかの情報要素を運ぶ。
【0033】
第7の態様で提供されるアクセスポイントまたは第8の態様で提供される方法の実施中、nontransmitted BSSID APは、nontransmitted BSSID APとコロケートされた他のAPまたはnon-AP STAと同じMBSSIDセットに属する他のAPを用いることによって、nontransmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータをnon-AP STAにフィードバックしうる。
【0034】
本出願の第9の態様は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPであって、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、第2のAPは、
局から探索要求フレームを受信するように構成された送受信器であって、探索要求フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように第2のAPに要求するために使用され、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、送受信器と、
探索応答フレームを生成するように構成されたプロセッサであって、探索応答フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータを運ぶ、プロセッサと、
探索応答フレームを局に送信するように構成された送受信器と
を含む、第2のAPを提供する。
【0035】
本出願の第10の態様は、アクセスポイントマルチリンクデバイスを探索するための応答方法であって、方法は、無線ローカルエリアネットワークWLAN内の第2のアクセスポイントAPに適用され、第2のAPは、送信基本サービスセット識別子transmitted BSSID APであり、方法は、
局から探索要求フレームを受信するステップであって、探索要求フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータをフィードバックするように第2のAPに要求するために使用され、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータである、ステップと、
探索応答フレームを生成するステップであって、探索応答フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータを運ぶ、ステップと、
探索応答フレームを局に送信するステップと
を含む、方法を提供する。
【0036】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータは、以下のもの、すなわち、
第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、
第2のAPと同じ多送信基本サービスセット識別子MBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、または
第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む。
【0037】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、探索要求フレームが第2の指示情報を運び、第2の指示情報がMLD識別子またはMLDアドレスを指示する場合、探索応答フレームは、探索要求フレームのMLD識別子またはMLDアドレスに対応するAP MLDの通信パラメータを運ぶ。
【0038】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、探索要求フレームは、第2の指示情報を運ぶ。第2の指示情報が、探索要求フレームによって要求されたAP MLDをビットマップ方式で指示するとき、ビットマップ方式で指示されたAP MLDの通信パラメータが、探索応答フレームで運ばれる。ビットマップ方式で指示された要求されたAP MLDは、BSSID識別子ビットマップフィールドであり得る。BSSID識別子ビットマップ内の各ビットは、対応するAP MLDを表す。
【0039】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、探索応答フレームは、第2のAPに関連する第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを運び、第1のAPは、第2のAPと同じMSSIDセットに属する第1のAP、および/または第2のAPとコロケートされた第1のAPである。
【0040】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、探索応答フレームは、多BSSID要素multiple BSSID elementを用いることによって第1のAPの通信パラメータを運び、第1のAPに対応する非送信BSSIDプロファイルNontransmitted BSSID profileのmulti-link element内で第1のAPのAP MLD内の他のAPの通信パラメータを運ぶ。
【0041】
本出願の第9の態様で提供されるアクセスポイントまたは第10の態様で提供される方法によれば、探索応答フレームは、AP MLDのものであり第2のAPに関連する通信パラメータ内のいくつかの情報要素を運ぶ。
【0042】
第1の態様の局、第3の態様の局、第5の態様で提供される第1のアクセスポイント、第7の態様で提供される第2のアクセスポイント、および第9の態様で提供される第2のアクセスポイントは、チップであってもよい。処理ユニットは、チップの処理回路であってもよい。送受信器ユニットは、入出力インタフェース回路であってもよい。処理回路は、入出力インタフェース回路によって提供されるシグナリングまたはデータ情報を処理するように構成されてもよい。入出力インタフェース回路は、チップのためのデータまたはシグナリング情報を入出力するように構成され得る。
【0043】
本出願の実施形態の第11の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されると、プロセッサは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、および対応する可能な実施態様のいずれか1つの方法を行うことが可能とされる。
【0044】
本出願の実施形態の第12の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。プログラム製品は、前述のプロセッサによって実行されるコンピュータプログラム(命令)を記憶する。コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されると、プロセッサは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、および対応する可能な実施態様のいずれか1つの方法を行うことが可能とされる。
【0045】
本出願の実施形態の第13の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、プロセッサを含み、送受信器およびメモリをさらに含みうる。送受信器は、情報を送受信するように構成されるか、または他のネットワーク要素と通信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラム(命令)を記憶するように構成される。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、通信装置が第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、および対応する可能な実施態様のいずれか1つの方法を行うことをサポートするように構成される。
【0046】
本出願の実施形態の第14の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、チップの製品形態で存在し得る。装置の構造はプロセッサを含み、メモリをさらに含みうる。メモリは、プロセッサに結合され、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行して、通信装置が第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、および対応する可能な実施態様のいずれか1つの方法を行うことをサポートするように構成される。任意選択で、メモリはプロセッサ内に配置されてもよく、内部記憶装置である。あるいは、プロセッサは、プロセッサの外部に配置されてもよく、プロセッサに結合され、外部記憶装置である。
【0047】
以下、本出願の実施形態で使用される添付の図面について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本出願の一実施形態による通信システムの構造の概略図である。
図2a】本出願の一実施形態によるマルチリンクデバイスの構造の概略図である。
図2b】本出願の一実施形態による他のマルチリンクデバイスの構造の概略図である。
図2c】本出願の一実施形態によるさらに他のマルチリンクデバイスの構造の概略図である。
図3a】本出願の一実施形態によるマルチリンク通信の概略図である。
図3b】本出願の一実施形態による他のマルチリンク通信の概略図である。
図4】本出願の一実施形態によるWLAN内の複数のマルチリンクデバイスによってMBSSIDセットを形成する概略図である。
図5】本出願の一実施形態によるWLANにおけるマルチリンクデバイス探索方法の概略フローチャートである。
図6】本出願の一実施形態によるWLANにおけるマルチリンクデバイス探索方法の他の概略フローチャートである。
図7a】本出願の一実施形態によるマルチリンク要素の構造の概略図である。
図7b】本出願の一実施形態によるマルチリンク要素の構造の概略図である。
図7c】本出願の一実施形態によるマルチリンク要素の構造の概略図である。
図7d】本出願の一実施形態によるマルチリンク要素の構造の概略図である。
図8】本出願の一実施形態によるマルチリンク要素内のサブ要素の構造の概略図である。
図9a】本出願の一実施形態によるいくつかのマルチリンク要素の構造の概略図である。
図9b】本出願の一実施形態によるいくつかのマルチリンク要素の構造の概略図である。
図9c】本出願の一実施形態によるいくつかのマルチリンク要素の構造の概略図である。
図9d】本出願の一実施形態によるいくつかのマルチリンク要素の構造の概略図である。
図9e】本出願の一実施形態によるいくつかのマルチリンク要素の構造の概略図である。
図10】本出願の一実施形態による多BSSID要素の概略構造図である。
図11a】本出願の一実施形態による要求MLD要素の構造の概略図である。
図11b】本出願の一実施形態による要求MLD要素の構造の概略図である。
図12a】本出願の一実施形態による既知MLD要素の構造の概略図である。
図12b】本出願の一実施形態による既知MLD要素の構造の概略図である。
図12c】本出願の一実施形態による既知MLD要素の構造の概略図である。
図13】本出願の一実施形態による探索要素の構造の概略図である。
図14】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図15】本出願の一実施形態による他の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下では、最初に本出願の関連技術を説明し、次に添付の図面を参照して本出願の実施形態を説明する。
【0050】
本出願の一実施形態は、無線通信システムに適用される通信方法を提供する。無線通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless local area network、WLAN)またはセルラネットワークであってもよい。本方法は、無線通信システム内の通信デバイス、または通信デバイス内のチップもしくはプロセッサによって行われ得る。通信デバイスは、複数のリンク上で行われる同時送信をサポートする無線通信デバイスであってもよい。例えば、通信装置は、マルチリンクデバイス(Multi-link device)またはマルチバンドデバイス(multi-band device)と呼ばれる。例えば、無線ローカルエリアネットワークでは、通信デバイスは、IEEE802.11シリーズプロトコルを用いることによって行われる通信をサポートし、IEEE802.11シリーズプロトコルは、802.11be、802.11ax、または802.11a/b/g/n/acを含む。
【0051】
1.マルチリンクデバイスMLDは、マルチバンドデバイス(multi-band device)とも呼ばれる。
マルチリンクデバイスMLDは、1つまたは複数の系列局を含み、系列局は論理局である。「マルチリンクデバイス系列局を含む」はまた、本出願の実施形態では「マルチリンクデバイスは局を含む」として簡単に説明される。系列局は、アクセスポイント(Access Point、AP)または非アクセスポイント局(non-Access Point Station、non-AP STA)であり得る。説明を簡単にするために、本出願では、その系列局がAPであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクAP、マルチリンクAPデバイス、またはAPマルチリンクデバイス(AP multi-link device)と呼ばれる場合があり、その系列局がnon-AP STAであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクSTA、マルチリンクSTAデバイス、またはSTAマルチリンクデバイス(STA multi-link device)と呼ばれる場合がある。
【0052】
マルチリンクデバイスMLDは、802.11シリーズのプロトコルに準拠した、例えば、極高スループット(Extremely High Throughput、EHT)プロトコルに準拠した、または802.11be系または802.11be互換プロトコルに準拠した無線通信を実施してもよく、それによって他のデバイスとの通信を実施する。他のデバイスは、マルチリンクデバイスであってもよく、またはマルチリンクデバイスでなくてもよい。
【0053】
各論理局は1つのリンク上で動作してもよく、複数の論理局は同じリンク上で動作することが可能とされる。後述するリンク識別子は、1つのリンク上で動作している1つの局を識別または表現する。言い換えれば、1つのリンク上に2つ以上の論理局が存在する場合、論理局を識別または表現するために2つ以上のリンク識別子が必要とされる。後述するリンクは、リンク上で動作している局を指示する場合もある。マルチリンクデバイスと他のマルチリンクデバイスとの間でデータ伝送が行われる場合、通信の前に、マルチリンクデバイスおよび他のマルチリンクデバイスは、リンク識別子とリンクまたはリンク上の局との間の対応関係について互いに、まずはネゴシエートまたは通信してもよく、またはAPマルチリンクデバイスは、ブロードキャスト管理フレーム、例えばビーコンフレームを介してリンク識別子とリンクまたはリンク上の局との間の対応関係を指示する。したがって、データ送信中、リンクまたはリンク上の局を示すために大量のシグナリング情報を送信することなく、リンク識別子が運ばれる。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
【0054】
以下では、説明のために、前述の1つのマルチリンクデバイスがAPマルチリンクデバイスであり、前述の他のマルチリンクデバイスがSTAマルチリンクデバイスである例を使用する。
【0055】
例えば、APマルチリンクデバイスがBSSを確立するとき、APマルチリンクデバイスによって送信される管理フレーム、例えばbeaconフレームは、複数のリンク識別子情報フィールドを含む要素を運ぶ。各リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子と、リンク上で動作している局との間の対応関係を指示し得る。各リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子を含み、MACアドレス、動作クラス、およびチャネル番号のうちの1つまたは複数をさらに含む。MACアドレス、動作クラス、およびチャネル番号のうちの1つまたは複数は、リンクを識別しうる。他の例として、マルチリンクアソシエーション確立プロセスでは、APマルチリンクデバイスおよびSTAマルチリンクデバイスは、複数のリンク識別子情報フィールドをネゴシエートする。後続の通信では、APマルチリンクデバイスまたはSTAマルチリンクデバイスは、リンク識別子を用いることによってマルチリンクデバイス内の局を識別または表現する。リンク識別子は、局のMACアドレス、動作セット、およびチャネル番号の1つまたは複数の属性をさらに表現しうる。あるいは、MACアドレスは、関連付けられたAPマルチリンクデバイスのアソシエーション識別子であってもよい。任意選択で、1つのリンク上で複数の局が動作する場合、リンク識別子(link ID)によって識別される意味は、リンクが配置される動作セットおよびチャネル番号だけでなく、リンク上で動作している局の識別子、例えば、局のMACアドレスまたはアソシエーション識別子(AID association identifier)も含む。
【0056】
図1は、一例として無線ローカルエリアネットワークを用いることによる本出願の一実施形態の適用シナリオの図である。適用シナリオは、第1の局101、第2の局102、第3の局201、および第4の局202を含む。第1の局101は複数のリンクを用いることによって第2の局102と通信してもよく、第3の局201は複数のリンクを用いることによって第4の局202と通信してもよく、これによりスループットを向上させる。図1に示されるように、例えば、第1の局101はマルチリンクAPデバイスであり、第2の局102はマルチリンクSTAデバイスであり、第3の局201はマルチリンクAPデバイスであり、第4の局202はマルチリンクSTAデバイスである。確かに、第2の局102および/または第4の局202は、あるいは、シングルリンクSTAデバイスであってもよい。さらに、シナリオでは、第1の局101はAPマルチリンクデバイスであり、第2の局102はSTAマルチリンクデバイスまたは局(例えば、シングルリンク局)である。他のシナリオでは、第1の局101はSTAマルチリンクデバイスであり、第2の局102はAP(例えば、シングルリンクAP)またはAPマルチリンクデバイスである。さらに他のシナリオでは、第1の局101はAPマルチリンクデバイスであり、第2の局102はAPマルチリンクデバイスまたはAPである。さらに他のシナリオでは、第1の局101はSTAマルチリンクデバイスであり、第2の局102はSTAマルチリンクデバイスまたはSTAである。もちろん、無線ローカルエリアネットワークは、他のデバイスをさらに含んでもよい。図1に示されるデバイスの数および種類は単なる例である。
【0057】
図2aおよび図2bは、通信に関与するAPマルチリンクデバイスおよびSTAマルチリンクデバイスの構造の概略図である。802.11規格は、APマルチリンクデバイスおよびSTAマルチリンクデバイス(携帯電話およびノートブックコンピュータなど)の802.11物理層(Physical layer、PHY)および媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)層部分に焦点を当てている。
【0058】
図2aに示されるように、APマルチリンクデバイスに含まれる複数のAPは、低MAC(low MAC)層およびPHY層において互いに独立しており、高MAC(high MAC)層においても互いに独立している。STAマルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、低MAC(low MAC)層およびPHY層において互いに独立しており、高MAC(high MAC)層においても互いに独立している。
【0059】
図2bに示されるように、APマルチリンクデバイスに含まれる複数のAPは、低MAC(low MAC)層およびPHY層において互いに独立しており、高MAC(high MAC)層を共有する。STAマルチリンクデバイスに含まれる複数のSTAは、低MAC(low MAC)層およびPHY層において互いに独立しており、高MAC(high MAC)層を共有する。
【0060】
確かに、STAマルチリンクデバイスは、高MAC層が互いに独立している構造を用いてもよく、APマルチリンクデバイスは、高MAC層が共有される構造を用いてもよい。あるいは、STAマルチリンクデバイスは、高MAC層が共有される構造を用いてもよく、APマルチリンクデバイスは、高MAC層が互いに独立した構造を用いてもよい。例えば、高MAC層または低MAC層は、マルチリンクデバイスのチップシステム内の1つのプロセッサによって実装されてもよく、またはチップシステム内の異なる処理モジュールによって実装されてもよい。
【0061】
例えば、本出願のこの実施形態におけるマルチリンクデバイスは、シングルアンテナデバイスであってもよく、またはマルチアンテナデバイスであってもよい。例えば、マルチリンクデバイスは、3つ以上のアンテナを有するデバイスであってもよい。本出願の実施形態において、マルチリンクデバイスに含まれるアンテナの数は限定されない。例えば、図2cでは、APマルチリンクデバイスはマルチアンテナデバイスであり、STAマルチリンクデバイスはシングルアンテナデバイスである。本出願のこの実施形態では、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンク上で送信されることを可能にし得るか、または同じデータパケットが異なるリンク上で送信されることすら可能にし得る。あるいは、マルチリンクデバイスは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンク上で送信されることを可能にしなくてもよいが、異なるアクセスタイプのサービスが異なるリンク上で送信されることを可能にしてもよい。
【0062】
マルチリンクデバイスが動作する周波数帯域は、sub 1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz、および高周波60GHzを含み得るが、これらに限定されない。図3aおよび図3bは、複数のリンクを介した無線ローカルエリアネットワーク内のマルチリンクデバイスと他のデバイスとの間の通信の2つの概略図である。
【0063】
図3aは、APマルチリンクデバイス101がSTAマルチリンクデバイス102と通信するシナリオを示す。APマルチリンクデバイス101は、系列AP101-1および系列AP101-2を含み、STAマルチリンクデバイス102は、系列STA102-1および系列STA102-2を含み、APマルチリンクデバイス101は、リンク1およびリンク2においてSTAマルチリンクデバイス102と並列に通信する。
【0064】
図3bは、APマルチリンクデバイス101がSTAマルチリンクデバイス102、STAマルチリンクデバイス103、およびSTA104と通信するシナリオを示す。APマルチリンクデバイス101は、系列AP101-1~系列AP101-3を含む。STAマルチリンクデバイス102は、2つの系列STA、すなわちSTA102-1およびSTA102-2を含む。STAマルチリンクデバイス103は、2つの系列STA、すなわちSTA103-1およびSTA103-2を含む。STA103-3およびSTA104は、シングルリンクデバイスである。APマルチリンクデバイスは、リンク1およびリンク3上でSTAマルチリンクデバイス102と別々に通信し、リンク2およびリンク3上でSTAマルチリンクデバイス103と通信し、リンク1上でSTA104と通信しうる。例えば、STA104は、2.4GHzの周波数帯域で動作する。STAマルチリンクデバイス103は、STA103-1およびSTA103-2を含み、STA103-1は5GHz周波数帯域で動作し、STA103-2は6GHz周波数帯域で動作する。STAマルチリンクデバイス102は、STA102-1およびSTA102-2を含み、STA102-1は2.4GHz周波数帯域で動作し、STA102-2は6GHz周波数帯域で動作する。APマルチリンクデバイス内の2.4GHz周波数帯域で動作するAP101-1は、リンク1上でSTAマルチリンクデバイス102内のSTA104およびSTA102-2とアップリンクまたはダウンリンクデータ送信を行いうる。APマルチリンクデバイス内の5GHz周波数帯域で動作するAP101-2は、リンク2上でSTAマルチリンクデバイス103内の5GHz周波数帯域で動作するSTA103-1とアップリンクまたはダウンリンクデータ送信を行いうる。APマルチリンクデバイス101内の6GHz周波数帯域で動作するAP101-3は、リンク3上でSTAマルチリンクデバイス102内の6GHz周波数帯域で動作するSTA102-2とアップリンクまたはダウンリンクデータ送信を行ってもよく、リンク3上でSTAマルチリンクデバイス内のSTA103-2とアップリンクまたはダウンリンクデータ送信を行ってもよい。
【0065】
図3aは、APマルチリンクデバイス101が2つの周波数帯域のみをサポートすることを示し、図3bは、APマルチリンクデバイス101が3つの周波数帯域(2.4GHz、5GHz、および6GHz)をサポートする例のみを使用し、各周波数帯域は1つのリンクに対応し、APマルチリンクデバイス101は、説明のためにリンク1、リンク2、およびリンク3のうちの1つまたは複数で動作し得ることに留意されたい。AP側またはSTA側では、本明細書におけるリンクは、リンク上で動作する局としてさらに理解され得る。実際のアプリケーションでは、APマルチリンクデバイスおよびSTAマルチリンクデバイスは、より多くのまたはより少ない周波数帯域をさらにサポートしてもよく、周波数帯域の値は、2.4GHz、5GHz、6GHzなどに限定されない。言い換えれば、APマルチリンクデバイスおよびSTAマルチリンクデバイスは、より多くのまたはより少ないリンクで動作しうる。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0066】
例えば、マルチリンクデバイスは、無線通信機能を有する装置であり、装置は、デバイスであってもよいし、デバイスに設置されたチップまたは処理システムなどであってもよい。チップまたは処理システムが設置されたデバイスは、チップまたは処理システムの制御下で、本出願の本実施形態の方法および機能を実施しうる。例えば、本出願の実施形態におけるマルチリンクSTAは、無線送受信器機能を有し、802.11シリーズプロトコルをサポートしてもよく、マルチリンクAP、他のマルチリンクSTA、またはシングルリンクデバイスと通信してもよい。例えば、マルチリンクSTAは、ユーザがAPと通信し、次いでWLANと通信することを可能にする任意のユーザ通信デバイスである。例えば、マルチリンクSTAは、ネットワークにアクセスすることができるユーザ機器、例えば、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-mobile Personal Computer、UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、または携帯電話であってもよく、あるいは、モノのインターネットにおけるモノのインターネットノード、車両のインターネットにおける車載通信装置などであってもよい。あるいは、マルチリンクSTAは、前述の端末内のチップまたは処理システムであってもよい。本出願の実施形態におけるマルチリンクAPは、マルチリンクSTAにサービスを提供する装置であり、802.11シリーズプロトコルをサポートしうる。例えば、マルチリンクAPは、通信サーバ、ルータ、スイッチ、またはネットワークブリッジなどの通信エンティティであってもよく、またはマルチリンクAPは、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局などを含んでもよい。確かに、マルチリンクAPは、本出願の実施形態の方法および機能を実施するために、さらに、様々な形態のデバイスのチップおよび処理システムであってもよい。加えて、マルチリンクデバイスは、高レートおよび低レイテンシ送信をサポートしうる。無線ローカルエリアネットワークアプリケーションシナリオの継続的な発展に伴い、マルチリンクデバイスは、例えば、スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマート水道メータ、スマート電気メータ、またはスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、表示画面、テレビ、ステレオ、冷蔵庫、または洗濯機)、モノのインターネットにおけるノード、エンターテイメント端末(例えば、AR、VR、または他のウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ、プロジェクタ)、車両のインターネットにおける車両のインターネットデバイス、または日常生活シナリオにおけるインフラストラクチャ(例えば、自動販売機、セルフサービスのナビゲーションコンソール、セルフチェックアウト装置、またはセルフサービスの食品機械)として機能するなど、より多くのシナリオにさらに適用され得る。マルチリンクSTAおよびマルチリンクAPの具体的な形態は、本出願の実施形態では特に限定されず、本明細書での説明のための例にすぎない。802.11シリーズプロトコルは、802.11be、802.11ax、802.11a/b/g/n/acなどを含みうる。
【0067】
2.多(Multiple)基本サービスセット識別子(basic service set identifier、BSSID)モード
Multiple BSSID(MBSSID)セットは、いくつかの協調または協働APの組合せであり、すべての協働APは、1つの動作クラス、1つのチャネル番号、および1つのアンテナポートを共有する。multiple BSSIDセットでは、1つのtransmitted BSSID(送信)APのみが存在し、他のAPはnontransmitted BSSID(非送信)APである。multiple BSSIDセットに関する情報(すなわち、multiple BSSID要素)は、transmitted BSSID APによって送信されたビーコンフレーム、探索応答フレーム、または近隣報告で運ばれる。nontransmitted BSSID APのBSSIDに関する情報は、前述の受信されたビーコンフレーム、探索応答フレーム、近隣報告内のmultiple BSSID要素などに基づいて導出される。
【0068】
multiple BSSID技術では、1つの物理APが複数の論理APに仮想化されてmultiple BSSIDセットを形成しうる。各仮想化APは1つのBSSを管理し、異なる論理APは、セキュリティ機構または送信機会などの異なるSSIDおよびパーミッションを一般に有する。multiple BSSIDセットでは、APのBSSIDは送信(transmitted)APと呼ばれる送信(transmitted)BSSIDとして構成され、他のAPのBSSIDは非送信(non-transmitted)APと呼ばれるnon-transmitted BSSIDとして構成される。一般に、multiple BSSID内の複数のAPは、1つのAPデバイスを仮想化することによって取得された複数の協働APデバイスとしても理解され得る。BSSIDがtransmitted BSSIDであるAPのみが、管理フレーム、例えばビーコンフレーム(beacon)および探索応答フレーム(probe Response)を送信することができる。BSSIDがtransmitted BSSIDであるAPによって送信されたbeaconフレームはmultiple BSSID要素を含み、BSSIDがnontransmitted BSSIDであるAPはbeaconフレームを送信することができない。複数の仮想APによって管理される局に複数の仮想APによって割り当てられるアソシエーション識別子(AID association identifier)は1つの空間を共有し、すなわち、複数の仮想BSSによって管理される局に割り当てられるAIDは同じではあり得ない。
【0069】
説明を簡単にするために、以下の説明では、Multiple BSSセット内のtransmitted BSSIDによって識別されるBSS内のAPは送信BSSID AP(transmitted BSSID AP)と呼ばれ、non-transmitted BSSIDによって識別されるBSS内のAPは非送信BSSID AP(non-transmitted BSSID AP)と呼ばれる。
【0070】
一例では、表1に示されるように、multipleBSSID要素は、要素ID、長さ、最大BSSIDインジケータ、およびサブ要素を含む。最大BSSIDインジケータは、前述のMultiple BSSIDセットに含まれるBSSIDの最大数がnであることを指示し、任意選択のサブ要素は、各非送信BSSIDに関する情報を含む。受信端は、参照BSSID、最大BSSIDインジケータ、およびBSSID識別子に基づいて多BSSIDセット内の各BSSIDの値を計算し得る。各BSSIDは48ビットを含む。多BSSIDセット内の各BSSIDの最上位(48-n)ビットの値は、参照BSSIDの最上位(48-n)ビットの値と同じであり、多BSSIDセット内の各BSSIDの最下位nビットの値は、参照BSSIDの最下位nビットの値とBSSID識別子xの値との和に対して2nを用いてモジュロ演算を行うことによって取得される。参照BSSID(すなわち、Transmitted BSSID)は、Multiple BSSID要素を含むフレーム(例えば、ビーコンフレーム)のMACヘッダ内のBSSIDフィールドで運ばれる。具体的な計算方法については、802.11-2016規格を参照されたい。
【0071】
【表1】
【0072】
表2は、表1の「任意選択のサブ要素」を示しうる。
【0073】
【表2】
【0074】
表2において、Nontransmitted BSSID profile(プロファイル)は、NontransmittedBSSIDを有する1つまたは複数のAPまたはDMG STAの1つまたは複数の要素を含み、Nontransmitted BSSID profile(プロファイル)は、以下の要素を含むが、これらに限定されない。
【0075】
1.各Nontransmitted BSSIDに含まれる必要があるbeacon内の複数の他の要素およびNontransmitted BSSID能力関連要素。
【0076】
2.SSID要素およびMultiple BSSID-Index要素。
【0077】
3.MultipleBSSID要素がbeacon内で運ばれる場合にさらに含まれるFMS Descriptor(記述子)要素。
【0078】
4.以下の要素のいずれもない:タイムスタンプおよびビーコンフレーム間隔フィールド(The Timestamp and Beacon Interval fields)、DSSSパラメータセット(DSSS Parameter Set)、IBSSパラメータセット(IBSS Parameter Set)、国(Country)、チャネル切り替え通知(Channel Switch Announcement)、拡張チャネル切り替え通知(Extended Channel Switch Announcement)、広帯域チャネル切り替え(Wide Bandwidth Channel Switch)、送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)、サポートされる動作クラス(Supported Operating Class)、IBSS DFS、ERP情報(ERP Information)、HT能力(HT Capabilities)、HT動作(HT Operation)、VHT能力(VHT Capabilities)、VHT動作(VHT Operation)、SIGビーコン互換性(S1G Beacon Compatibility)、ショートビーコン間隔(Short Beacon Interval)、SIG 能力(S1G Capabilities)、SIG動作(S1G Operation(11ah))、などの要素。これらの要素は、通常、transmitted BSSIDに対応するAPと同じ要素値を有する。
【0079】
5.任意選択のNonInheritance(非継承)要素:この要素は、Nontransmitted BSSID profileの最後の要素である。非継承要素は、Nontransmitted BSSID内にありtransmitted BSSIDから継承されることができない一連の要素のIDおよび要素ID拡張を含む。要素の具体的な内容はここでは省略されていることに留意されたい。具体的には、表3に示されるように、非継承要素は、要素ID、長さ、要素ID拡張、要素IDリスト、および要素ID拡張リストを含む。要素ID拡張番号は、要素ID値が255である場合にのみ存在する。
【0080】
【表3】
【0081】
3.探索要求および応答
シングルリンクシナリオでは、non-AP STAは、APを発見するためにアクティブスキャンを開始することができ、その結果、STAは、関連付ける適切なAPを選択することができる。
【0082】
具体的には、non-AP STAは、探索要求フレーム(probe request frame)を送信しうる。探索要求フレームを受信した後、APは探索応答フレーム(probe response frame)で応答しうる。探索応答フレームはAPの関連情報を運ぶので、non-AP STAはAPを探索し、APの様々な通信パラメータを取得することができる。
【0083】
探索要求フレームはブロードキャストされてもよく、すなわち、探索要求フレームを受信した後、すべてのAPが探索応答フレームで応答する。あるいは、探索要求フレームはユニキャストされてもよく、すなわち、探索要求フレームは特定のAPに送信され、その特定のAPのみが探索要求フレームを受信した後に探索応答フレームで返信する。
【0084】
non-AP STAがシングルリンクまたはnon-AP STA MLDをサポートし、AP MLDがシングルリンクをサポートするシナリオでは、AP MLDとマルチリンク伝送チャネルを確立するために、non-AP STAまたはnon-AP STA MLDの論理non-AP STA(以下、non-AP STAと呼ばれる)は、AP MLDとマルチリンク伝送チャネルを確立する。これは、アクティブスキャンによっても実施され得る。
【0085】
マルチリンクとMBSSIDの両方をサポートするデバイスの場合、各リンクにMBSSIDセットがあり得る。同じMBSSIDセットに属するAPは、nontransmitted BSSIDを有するAPとtransmitted BSSIDを有するAPとに分類される。異なるMBSSIDセット内のtransmitted BSSIDのAPは、必ずしも同じAP MLD内に配置されるとは限らない。
【0086】
例えば、図4に示されるように、以下の通りである。
【0087】
AP MLD1は、AP11、AP21、およびAP31と呼ばれる3つの論理APを含み、AP11、AP21、およびAP31は、それぞれリンク1(link 1)、リンク2(link 2)、およびリンク3(link 3)上で動作する。AP MLD2は、AP12およびAP22として示される2つの論理APを含み、AP12およびAP22は、それぞれリンク1(link 1)およびリンク2(link 2)上で動作する。AP MLD3は、AP23およびAP33として示される2つの論理APを含み、AP23およびAP33は、それぞれリンク2(link 2)およびリンク3(link 3)上で動作する。
【0088】
AP MLD1が例として使用される。AP21およびAP31のMACアドレスは、それぞれBSSID_11、BSSID_21、およびBSSID_31である(802.11ax以前では、APによって確立されたBSSのBSSIDはAPのMACアドレスであり、後で変更され得る。本明細書での説明を容易にするために、APのMACアドレスは、APによって確立されたBSSのBSSIDとして使用される)。
【0089】
AP11は、Multiple BSSIDセット1のメンバであり、Multiple BSSIDセット1は、AP MLD2内のMACアドレスがBSSID_12であるAP12をさらに含む。
【0090】
AP21は、Multiple BSSIDセット2のメンバであり、Multiple BSSIDセット2は、AP MLD2内のMACアドレスがBSSID_22であるAP22と、AP MLD3内のMACアドレスがBSSID_23であるAP23とをさらに含む。
【0091】
AP31は、Multiple BSSIDセット3のメンバであり、Multiple BSSIDセット3は、AP MLD3内のMACアドレスがBSSID_33であるAP33をさらに含む。
【0092】
一構成方式では、MSSIDセット1内のAP11はtransmitted BSSIDとして構成され、AP12はnontransmitted BSSIDとして構成される。MSSIDセット2内のAP21はtransmitted BSSIDとして構成され、AP22およびAP23はnontransmitted BSSIDとして構成される。MSSIDセット3内のAP33はtransmitted BSSIDとして構成され、AP31はnontransmitted BSSIDとして構成される。transmitted BSSIDとして構成されたAP33、AP11、およびAP21は、同じAP MLDに属さないことを知ることができる。
【0093】
本出願のこの実施形態は、コロケートされたAP MLDまたはコロケートされたAPにさらに関し、これは、同じ物理APに属する仮想APがコロケートされたAPを形成するか、または仮想AP MLDがコロケートされたAP MLDを形成することを意味する。
【0094】
例えば、AP11とAP23とは同じMBSSIDセットに属さないが、AP11とAP23とは同じ物理APに物理的に属する。AP11とAP23はコロケートされていると考えられ、AP11が配置されるAP MLD1とAP23が配置されるAP MLD3はコロケートされている。図に示されるように、すべてのAP、またはAP MLD1、AP MLD2、およびAP MLD3はコロケートされ得る。
【0095】
本出願の本実施形態では、non-AP STAと1つまたは複数のAP MLDとの間の探索および応答メカニズムが提案される。複数のAP MLD内の論理APは、同じMSSIDに属してもよいし、異なるMSSIDに属してもよい。
【0096】
第1の場合、non-AP STAが、nontransmitted BSSIDを有するAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを取得したい場合、non-AP STAは、MBSSIDセット内のnontransmitted BSSIDを有するAPに探索要求フレームを送信しうる。この場合、MBSSIDセットにおいて、transmitted BSSIDを有するAPは、探索応答フレームで返信する必要がある。
【0097】
言い換えれば、MBSSIDセット内のnon-transmitted BSSID APがnon-AP STAまたはnon-AP STA MLDから探索要求フレームを受信した場合、non-transmitted BSSID APの通信パラメータは、transmitted BSSID APを使用して、non-AP STAまたはnon-AP STA MLDに返信され得る。non-transmitted BSSIDのAPとtransmitted BSSIDのAPは異なるAP MLDに属し得る。
【0098】
第2の場合、non-AP STAが複数のAP MLDを一度に探索したい場合、non-AP STAまたはnon-AP STA MLDは、transmitted BSSIDのAPに探索要求フレームを送信して、transmitted BSSIDのAPに、non-transmitted BSSID APの通信パラメータで返信するように要求し得る。non-transmitted BSSIDのAPとtransmitted BSSIDのAPは異なるAP MLDに属し得る。non-transmitted BSSIDの複数のAPが存在する場合、複数のnon-transmitted BSSIDのAPも異なるAP MLDに属し得る。
【0099】
言い換えれば、transmitted BSSID APが、non-AP STAまたはnon-AP STA MLDから探索要求フレームを受信した場合、transmitted BSSID APは、探索応答フレームを使用して、non-AP STAと共に、または別個に、multiple BSSIDセット内の他のnon-transmitted BSSID APの通信パラメータで返信し得る。あるいは、transmitted BSSID APは、multiple BSSIDセット内の他のnon-transmitted BSSID APの通信パラメータと、他のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータとで、探索応答フレームと共に、または探索応答フレームを使用して別個に、non-AP STAに返信してもよく、ここで他のAPはtransmitted BSSID APとコロケート(collocated)されている。
【0100】
上記の2つの場合では、non-AP STAは、non-AP STAがAP MLDから受信することを期待している通信パラメータを指示するために、探索要求フレーム内で指示情報を運んでもよく、またはデフォルトで、すべての通信パラメータで返信するようにAP MLDに要求してもよい。
【0101】
4.APのMLD通信パラメータ
本実施形態では、AP MLDの通信パラメータは、non-AP STAまたはnon-AP STA MLDによって続いてAP MLDと関連付けるために使用される情報、またはマルチリンク通信を確立するために使用される情報である。本出願のこの実施形態におけるAP MLDの通信パラメータは、AP MLDによってサポートされるすべてのリンクに対応する通信パラメータであってもよく、AP MLDによってサポートされるいくつかのリンクに対応する通信パラメータであってもよい。
【0102】
本実施形態では、AP MLDの通信パラメータは、AP MLDのアソシエーションパラメータまたはAP MLDの完全な情報とも呼ばれ、MLDに含まれる複数のリンクの完全な情報を指す。各リンクについて、リンクの完全な情報は、探索応答フレームがリンク上で送信されるときにのみ運ばれるべき情報である。
【0103】
具体的には、通信パラメータは、能力情報要素、動作情報要素、および他の情報要素、例えば、拡張分散チャネルアクセスパラメータセット(enhanced distributed channel access、EDCA)、高スループット能力(high throughput capabilities、HT capabilities)、HT動作(HT operation)、超高スループット能力(very high throughput capabilities、VHT capabilities)、VHT動作(VHT operation)、高効率能力(high efficiency capabilities、HE capabilities)、高効率動作(high efficiency operation、HE operation)、極高スループット能力(extremely high throughput、EHT capabilities)、およびEHT動作(EHT operation)を含みうる。
【0104】
リンクが配置される周波数帯域が6GHzである場合、通信パラメータは、高スループット能力(high throughput capabilities、HT capabilities)、HT動作(HT operation)、超高スループット能力(very high throughput capabilities、VHT capabilities)、またはVHT動作(VHT operation)を含まないことがある。
【0105】
任意選択で、通信パラメータは、
タイムスタンプおよびビーコンフレーム間隔フィールド(timestamp and Beacon frame interval fields)、DSSSパラメータセット(DSSS parameter set)、IBSSパラメータセット(IBSS parameter set)、国(Country)、チャネル切り替え通知(channel switch announcement)、拡張チャネル切り替え通知(extended channel switch announcement)、広帯域チャネル切り替え(wide bandwidth channel switch)、送信電力エンベロープ(transmit power envelope)、サポートされる動作クラス(supported operating classes)、IBSS DFS、ERP情報(ERP information)、SIGビーコン互換性(S1G beacon compatibility)、ショートビーコン間隔(short beacon interval)、SIG能力(S1G capabilities)、SIG動作(S1G operation(11ah))などの要素
をさらに含む。
【0106】
任意選択の実施形態では、探索応答フレームで運ばれるMLDの通信パラメータについては、non-AP MLDによってサポートされるリンクの通信パラメータのみが運ばれてもよく、non-AP MLDによってサポートされないリンクについては、対応する通信パラメータは運ばれなくてもよい。Non-APは、サポートされているリンクおよびサポートされていないリンクについてAP MLDと事前にネゴシエートすることができる。
【0107】
デフォルトでは、探索応答フレームは、AP MLDによってサポートされるすべてのリンクの通信パラメータを運ぶ必要がある。確かに、いくつかの実施態様では、探索応答フレームは、AP MLDによってサポートされるいくつかのリンクのみの通信パラメータを運んでもよい。
【0108】
本出願の本実施形態では、AP MLDのリンクの通信パラメータは、リンクに対応するAPの通信パラメータとも呼ばれ得る。
【0109】
以下で、実施形態を用いて本出願の実装プロセスを詳細に説明する。
【0110】
実施形態1
図5は、本出願の一実施形態によるマルチリンクデバイスおよびMBSSIDに基づく探索方法を示す。この方法は、局間、アクセスポイントと局との間、およびアクセスポイント間に適用され得る。説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、アクセスポイントと局との間の通信が例として使用される。アクセスポイントと局との間には複数のリンクがある。
【0111】
まず、本実施形態のシナリオが説明される。シナリオでは、複数のAP MLD、例えば、第1のAP MLDおよび第2のAP MLDが含まれる。第1のAP MLDの論理APは第1のAPであり、non-transmitted BSSIDとして構成される。第2のAP MLDの論理APは第2のAPと呼ばれ、transmitted BSSIDとして構成される。第1のAPおよび第2のAPは、同じリンク上で動作し、同じMBSSIDセットに属し得る。このシナリオでは、non-AP STA(これは、non-AP STA MLD内のシングルリンクnon-AP STAまたは論理non-AP STAであってもよく、本出願では限定されない)は、第1のAP MLDとのマルチリンクチャネルを確立するために、non-transmitted BSSID APを使用して第1のAP MLDの通信パラメータを取得する。加えて、このシナリオにおける複数のAPまたは複数のAP MLDはコロケート(collocated)されてもよい。
【0112】
AP MLDの通信パラメータは、前述の第4の点で詳細に説明されており、本実施形態では詳細を繰り返さない。
【0113】
この方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0114】
ステップS101:non-AP STAは、non-AP STAと第1のAP MLDとの間の複数のリンク内の第1のリンクを介して第1のAPに探索要求フレームを送信する。
【0115】
明示的な指示方式では、探索要求フレームは第1の指示情報を運び、第1の指示情報は第1のAP MLDの通信パラメータを要求するために使用される。
【0116】
暗黙的な指示方式では、探索要求フレームは第1の指示情報を運びない。言い換えれば、第1のAP MLDの通信パラメータは、暗黙の指示方式ではデフォルトで要求される。
【0117】
第1のAPはnon-transmitted BSSIDとして構成され、すなわち、第1のAPはnon-transmitted BSSID APであるので、第1のAPは、non-AP STAに探索要求応答フレームで直接返信することができない。したがって、transmitted BSSIDとして構成され同じMBSSIDセットに属する第2のAPは、第1のAPが探索要求フレームに応答することを助けうる。
【0118】
ステップS102:第2のAPは、探索応答フレームでnon-AP STAに返信し、探索応答フレームは第1のAP MLDの通信パラメータを運ぶ。具体的には、前述の明示的な指示方式または暗黙的な指示方式の場合、第2のAPは、non-AP STAにおいて探索応答フレームで返信し、探索応答フレームは、第1のAP MLDの通信パラメータを運ぶ。
【0119】
本出願のこの実施形態の実施中に、non-AP STAがAP MLDの通信パラメータを要求したい場合、non-AP STAは、AP MLDの論理APに探索要求フレームを送信しうる。論理APがnon-transmitted BSSIDとして構成されている場合でも、同じMSSIDセットに属する他のtransmitted BSSID APが探索要求フレームに応答して、AP MLDの通信パラメータで返信しうる。これは、探索要求フレームを送信することによって他のリンク上のAP MLDの通信パラメータが取得されることができないという従来技術における技術的問題を解決することができる。
【0120】
例えば、図4では、non-AP STAは、AP MLD2とのマルチリンク通信接続を確立するために、AP MLD2の通信パラメータを知ることを望む。具体的には、non-AP STAは、AP MLD2のリンク1に対応する通信パラメータおよびリンク2に対応する通信パラメータを取得することを望む。non-AP STAは、AP12に探索要求フレームを送信し、探索要求フレームは、デフォルトで、AP12に、AP12が配置されるAP MLD2の通信パラメータで返信するよう要求する。あるいは、第1の指示情報は探索要求フレームで運ばれ、第1の指示情報はAP12に、AP12が配置されるAP MLD2の通信パラメータで返信することを指示する。
【0121】
AP12のBSSIDはnon-transmitted BSSIDとして構成されているので、AP12はnon-AP STAに直接返信することができない。したがって、AP12は、AP12と同じMSSIDセット1に属するAP11を用いて探索要求フレームに応答する。(AP11のBSSIDは、transmitted BSSIDとして構成されている。)
【0122】
AP11は、non-AP STAに対して返信された探索応答フレームにおいて、AP MLD2によってサポートされる複数のリンクの通信パラメータを運ぶ。ここで、AP MLD2によってサポートされる複数のリンクは、AP MLD2によってサポートされるすべてのリンク、例えば、リンク1およびリンク2であってもよいし、AP MLD2によってサポートされる一部のリンクであってもよい。
【0123】
実施形態2
図6は、本出願の一実施形態によるマルチリンクデバイスおよびMBSSIDに基づく探索方法を示す。この方法は、局間、アクセスポイントと局との間、およびアクセスポイント間に適用され得る。説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、アクセスポイントと局との間の通信が例として使用される。アクセスポイントと局との間には複数のリンクがある。
【0124】
まず、本実施形態の実装シナリオは実施形態1の実装シナリオと同様であり、ここでは詳細は再び説明されない。実施形態1との違いは、実施形態2では、non-AP STAが、1つまたは複数のMLDとのマルチリンクチャネルを別々に確立するために、transmitted BSSID APを使用して1つまたは複数のAP MLDの通信パラメータを取得することを望むことにある。
【0125】
実施形態2におけるAP MLDの通信パラメータについては、前述の第4の点を参照されたい。この実施形態では詳細は再び説明されない。
【0126】
この方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0127】
ステップS201:non-AP STAは、non-AP STAと第1のAP MLDとの間の複数のリンク内の第1のリンクを介して第2のAPに探索要求フレームを送信する。探索要求フレームは、探索応答フレーム内でMLDの通信パラメータを運ぶように第2のAPに要求するために使用される。
【0128】
第2のAPはtransmitted BSSIDとして構成され、すなわち、第2のAPはtransmitted BSSID APであるので、第2のAPは、non-AP STAに探索要求応答フレームで直接返信しうる。
【0129】
暗黙的な指示方式では、探索要求フレームのデフォルト機能は以下の通りであり得る。
【0130】
(1)探索要求フレームのデフォルト機能は、探索要求フレームの受信対象の通信パラメータ、すなわち、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータを要求することである。第2のAPは、デフォルトで、探索要求フレームが、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータを要求するために使用されると見なす。
【0131】
(2)探索要求フレームの第2のデフォルト機能は、探索要求フレームが、第2のAPが配置される第2のAP MLD以外の他のMLDの通信パラメータを要求するために使用されることである。
【0132】
(3)探索要求フレームの第3のデフォルト機能は、探索要求フレームが、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータおよび他のMLDの通信パラメータを要求するために使用されることである。
【0133】
上記の3つの機能のうちのどの機能がデフォルトで探索要求フレームによって使用されるかは、プロトコルで合意されてもよいし、non-AP STAと要求されたAPとの間で合意されてもよい。
【0134】
他の明示的な指示方式では、探索要求フレームは、第2の指示情報をさらに運んでもよく、第2の指示情報は、第2の指示情報に対応するMLDに含まれる複数のリンク上の通信パラメータを要求し、すなわち、non-AP STAに返信された探索要求応答フレーム内で、MLDに含まれる複数のリンクの通信パラメータを運ぶように第2のAPに要求するために使用される。前述の暗黙的な指示方式と同様に、第2の指示情報がAP MLDの通信パラメータを要求するために使用され得る場合、以下の3つの場合も含まれる:
第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求される、
第2のAPが配置されるAP MLD以外の他のAP MLDの通信パラメータが要求される、および
第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求される。
【0135】
前述の暗黙的および/または明示的な指示方式に含まれる「他のAP MLD」は、APが配置されるAP MLD以外のAP MLD、またはローカルAPが配置されるMLD以外のAP MLD、例えば、第2のAPと同じMBSSIDに属する他のAPが配置されるAP MLD、および/または第2のAPと同じアドレスを共有する他のAPが配置されるAP MLDを指すことに留意されたい。
【0136】
一実施態様では、「他のMLD」は、第2のAPが配置されるAP MLDと、第2のAPが属する同じMBSSIDセット内の他のAP MLDであり得る。
【0137】
一実施態様では、「他のMLD」は、第2のAPが配置されるAP MLDを除いて、第2のAPとコロケートされる(collocated)AP MLDであり得る。
【0138】
一実施態様では、「他のMLD」は、第2のAPが配置されるAP MLD、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のAPが配置されるAP MLD、および第2のAPとコロケートされる(collocated)AP MLDを除いて、他のAP MLDであり得る。
【0139】
第2の指示情報は、他のAP MLDの通信パラメータを要求する。第2の指示情報は、第2のAPが配置されるAP MLDおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを示すために、1bitに設定され得る。第2の指示情報は、フィールド「all MLD required」として表現され得る。
【0140】
ここでの「他のMLD」は、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるMLDであってもよいし、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDであってもよい。
【0141】
第2の指示情報は、他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを示すために、1bitに設定され得る。第2の指示情報は、フィールド「other MLD required」として表現され得る。
【0142】
他の実施態様では、「他のMLD」は、第2のAPとして設定された同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるMLDであってもよい。第2の指示情報は、non-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求されていることを示すために、1bitに設定され得る。第2の指示情報は、フィールド「all nontransmitted MLD required」として表現され得る。
【0143】
さらに他の実施態様では、「他のMLD」は、1つまたは複数の特定のMLDであり得る。この場合、第2の指示情報は探索要求フレーム(probe request frame)で運ばれ、第2の指示情報は1つまたは複数のMLDの識別子(identifier、ID)またはMLDアドレスを示す。ここで、MLD識別子は、MLD MAC address、MLD index、MLD ID、またはBSSID indexであってもよい。
【0144】
MLD MAC Addressは、通常は48ビットである、MLDのMAC SAPアドレスを表現することに留意されたい。MLD IDの長さは短く、48ビット未満、例えば8ビットまたは4ビットである。BSSID-indexは、第2のAPが配置されるMBSSIDセット内の仮想APのシーケンス番号を表現する。
【0145】
さらに他の実施態様では、non-AP STAは、異なるAP MLDの通信パラメータを要求するために、探索要求フレームで運ばれる第2の指示情報を異なる値に設定しうる。
【0146】
例えば、第2の指示情報は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータのみが要求されていることを示すために、第1の値に設定される。例えば、第2のAPはAP21であり、AP21が配置されるAP MLDはAP MLD1である。
【0147】
他の例では、第2の指示情報は第2の値に設定され、第2の値は、第2のAPが配置されるAP MLD、および第2のAPと同じMBSSIDセットに属するnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータを要求することを示す。例えば、第2のAPはAP21であり、AP21、AP22、およびAP23は同じMBSSIDセット2に属し、AP22およびAP23はnontransmitted BSSIDとして構成される。したがって、第2の値は、AP21が配置されるAP MLD1、AP 22が配置されるAP MLD2、およびAP23が配置されるAP MLD3の通信パラメータを要求することを表現する。
【0148】
他の例では、第2の指示情報は第3の値に設定され、第3の値は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータ、および第2のAPと同じMBSSIDセットに属するnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータを要求すること、および/または第2のAPとコロケートされた(collocated)APが配置されるAP MLDの通信パラメータを要求することを示す。例えば、第2のAPはAP21であり、すべてのAP MLDは、AP21、ならびにAP21と同じMBSSIDセット2に属するAP22およびAP23が、それぞれ配置されるAP MLD、すなわち、AP21が配置されるAP MLD1、AP22が配置されるAP MLD2、およびAP23が配置されるAP MLD3である。すべてのAP MLDは、AP21と同じMBSSIDセットに属さず、AP21とコロケート(collocated)されているAP(図示せず)が配置されるAP MLD(図示せず)をさらに含む。
【0149】
第2の指示情報は、AP MLDの要求された通信パラメータのステータスを指示するために、他の値に、あるいは設定されてもよい。
【0150】
ステップS202:第2のAPは、探索応答フレームでnon-AP STAに返信し、探索応答フレームはAP MLDの通信パラメータを運ぶ。
【0151】
前述の暗黙的な指示方式では、第2のAPが探索要求フレームを受信したとき、すなわち、探索要求フレームの機能が前述の3つのデフォルト機能のうちの1つであるとき、第2のAPは、プロトコル合意またはnon-AP STAとの合意に基づいて探索応答フレームに返信する。詳細は以下の通りである。
【0152】
(1)第1のデフォルト機能の場合、第2のAPは、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータを運ぶために、non-AP STAに探索応答フレームで返信し得る。
【0153】
(2)第2のデフォルト機能の場合、第2のAPは、第2のAPが配置される第2のAP MLD以外のMLDの通信パラメータを運ぶために、デフォルトでnon-AP STAに探索応答フレームで返信し得る。
【0154】
(3)第2のAPは、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータおよび他のMLDの通信パラメータを運ぶために、デフォルトでnon-AP STAに探索応答フレームで返信し得る。
【0155】
前述の明示的な指示方式では、第2の指示情報を運ぶ探索要求フレームを受信すると、第2のAPは、第2の指示情報の指示に基づいて対応する探索応答フレームで返信する。
【0156】
具体的には、第2のAPは、第2の指示情報を受信し、第2の指示情報で運ばれたMLD識別子を構文解析し、探索応答フレームにおいて、non-AP STAに、MLD識別子に対応する通信パラメータを返信する。
【0157】
一実施態様では、第2の指示情報を使用して要求された他のすべてのAPのMLDの通信パラメータについて、第2のAPは、探索応答フレームにおいてnon-AP STAに探索応答フレームで返信し、探索応答フレームは、他のすべてのAPのMLDの通信パラメータを運ぶ。
【0158】
他の実施態様では、第2の指示情報が、他のnon-transmitted BSSID APが配置されるMLDの通信パラメータを要求する場合、第2のAPは、探索応答フレームにおいてnon-AP STAに探索応答フレームで返信し、探索応答フレームは、他のnon-transmitted BSSID APが配置されるMLDの通信パラメータを運ぶ。
【0159】
さらに他の実施態様では、第2の指示情報が1つまたは複数の特定のMLDを要求する場合、第2のAPは、探索応答フレームにおいてnon-AP STAに探索応答フレームで返信し、探索応答フレームは、第2の指示情報によって指示されるMLD識別子に対応するMLDの通信パラメータを運ぶ。
【0160】
さらに他の実施態様では、第2の指示情報はまた、異なるAP MLDの通信パラメータが要求されたときに、第2のAPが探索応答フレームにおいてnon-AP STAに探索応答フレームで返信することを指示するために、異なる値に設定されてもよく、探索応答フレームは、第2の指示情報によって要求されたMLDの通信パラメータを運ぶ。
【0161】
例えば、第1の値に設定された第2の指示情報の場合、第2のAPは、探索応答フレームを使用して、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータをフィードバックする。例えば、第2のAPはAP21であり、AP21は、AP21が配置されるAP MLD、すなわちAP MLD1の通信パラメータをフィードバックする。
【0162】
他の例として、第2の値に設定された第2の指示情報の場合、第2のAPは、探索応答フレームを使用して、第2のAPが配置されるAP MLDと、第2のAPと同じMBSSIDに属するnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータとをフィードバックする。例えば、第2のAPはAP21であり、AP21、AP22、およびAP23は同じMBSSIDセット2に属し、AP22およびAP23はnontransmitted BSSIDとして構成される。したがって、AP21は、AP21が配置されるAP MLD1、AP22が配置されるAP MLD2、およびAP23が配置されるAP MLD3の通信パラメータをフィードバックする。
【0163】
他の例では、第2の指示情報は第3の値に設定され、第2のAPは探索応答フレームを使用してすべてのAP MLDの通信パラメータをフィードバックする。例えば、第2のAPはAP21であり、すべてのAP MLDは、AP21、ならびにAP21と同じMBSSIDセット2に属するAP22およびAP23が、それぞれ配置されるAP MLDである。すなわち、AP21は、AP23が配置されるAP MLD1、AP22が配置されるAP MLD2、AP23が配置されるAP MLD3の通信パラメータをフィードバックする。
【0164】
本出願のこの実施形態の実施中に、non-AP STAがAP MLDの通信パラメータを要求したい場合、non-AP STAは、transmitted BSSID APとして構成されたAPに探索要求フレームを送信し得る。transmitted BSSID APは、同じMSSIDセットに属する他のAPが配置されるMLDの通信パラメータおよび/またはtransmitted BSSID APとコロケートされた他のAPが配置されるMLDの通信パラメータを返信し得る。したがって、探索要求フレームを送信することによって他のAPのMLD通信パラメータが取得されることができないという従来技術における技術的問題が解決される。
【0165】
同様に、例えば図4では、non-AP STAは、マルチリンク通信接続を確立するために、1つまたは複数のAP MLDの通信パラメータを知ることを望む。例えば、MSSIDセット2内のAP21はtransmitted BSSIDとして構成され、AP22およびAP23はnontransmitted BSSIDとして構成される。
【0166】
第1の場合、non-AP STAが、AP21が配置されるAP MLD1の通信パラメータを取得したい場合、non-AP STAは、AP21に探索要求フレームを送信し、探索要求フレームは、デフォルトで、AP21が配置されるAP MLD1の通信パラメータを要求するために使用されるか、またはAP21が配置されるAP MLD1の通信パラメータが要求されていることを指示する第2の指示情報を運ぶ。AP21のBSSIDはtransmitted BSSIDとして構成されているので、AP21は探索応答フレームで直接返信し、探索応答フレームでAP MLD1の通信パラメータを運び得る。具体的には、AP MLD1の通信パラメータは、AP MLD1によってサポートされるリンク1、リンク2、およびリンク3の通信パラメータであってもよいし、non-AP STAによってサポートされるすべてまたは一部のリンクの通信パラメータであってもよい。
【0167】
第2の場合、non-AP STAは、AP21が配置されるAP MLD1以外のAP MLDの通信パラメータを取得しようとし、例えば、AP MLD2および/またはAP MLD3の通信パラメータを取得しようとする。non-AP STAは、AP21に探索要求フレームを送信し、探索要求フレームは、デフォルトで、AP21が配置されるAP MLD1以外のMLDの通信パラメータを要求するために使用されるか、またはAP21が配置されるAP MLD1以外のMLDの通信パラメータを要求するように指示するための第2の指示情報を運ぶ。AP21のBSSIDはtransmitted BSSIDとして構成されているので、AP21は探索応答フレームで直接返信し、探索応答フレーム内で、AP21が配置されるAP MLD1以外のMLDの通信パラメータを運び得る。例えば、第2の指示情報によって指示されるMLD識別子は、AP MLD2およびAP MLD3である。あるいは、第2の指示情報が「all MLD required」である場合、AP21は、探索要求応答フレーム内でAP MLD2およびAP MLD3の通信パラメータを運ぶ。他の例では、第2の指示情報が「all non-transmitted MLD required」である場合、AP21は、探索要求応答フレーム内でAP MLD2およびAP MLD3の通信パラメータを運ぶ。他の例では、第2の指示情報によって指示されるMLD識別子がAP MLD2である場合、AP21は、探索要求応答フレームでAP MLD2の通信パラメータを運ぶ。
【0168】
第3の場合、non-AP STAは、AP21が配置されるAP MLD1の通信パラメータを取得しようとし、他のAP MLDは、例えば、AP MLD1、AP MLD2、およびAP MLD3のすべてまたは一部のMLDの通信パラメータを取得しようとする。non-AP STAは、AP21に探索要求フレームを送信し、探索要求フレームは、デフォルトで、AP21が配置されるAP MLD1および他のMLDの通信パラメータを要求するために使用されるか、または第2の指示情報を運んで、AP21が配置されるAP MLD1および他のMLDの通信パラメータを要求することを指示する。AP21のBSSIDはtransmitted BSSIDとして構成されているので、AP21は探索応答フレームで直接返信してもよく、探索応答フレーム内で、AP21が配置されるAP MLD1および他のMLDの通信パラメータを運ぶ。具体的には、前述の説明と同様に、AP21は、第2の指示情報の指示に基づいて、探索応答フレーム内でAP MLD1、AP MLD2、および/またはAP MLD3の通信パラメータを運びうる。
【0169】
AP21は、non-AP STAに対して返信された探索応答フレームにおいて、1つまたは複数のAP MLDによってサポートされる複数のリンクの通信パラメータを運ぶ。
【0170】
実施形態3
本出願のこの実施形態は、探索要求フレーム内にあり、AP MLD探索要求を実施するために使用されるいくつかの要素をさらに説明する。要素は、実施形態1では第1の指示情報を運んでもよいし、実施形態2では第2の指示情報を運んでもよい。実施形態3は、探索応答フレーム内にあり、AP MLDの通信パラメータを運ぶために使用される要素をさらに説明する。
【0171】
この実施形態における探索要求フレームは、以下の複数のタイプのフィールドを含む。
【0172】
【表4】
【0173】
前述の実施形態における明示的な指示方式では、第1の指示情報および第2の指示情報は、様々な形態で実施され得る。例えば、第1の指示情報および第2の指示情報は、別々の要素、例えば、マルチリンク要素(multi-link element)および要求されたMLD要素(requested MLD element)として探索要求フレームで運ばれてもよい。あるいは、既知MLD要素(known MLD element)は、指示のために、MLDアドレス、MLD識別子、またはBSSIDインデックスビットマップの形態で探索要求フレーム内で運ばれてもよい。これは、以下、詳細に説明される。
【0174】
(1)まず、multi-link elementのシグナリング構造の具体的な実施態様が説明される。multi-link elementは、前述の実施形態1および実施形態2で使用され得る。
【0175】
この実施形態で提供されるフレキシブルシグナリング構造によれば、non-AP STAによって送信される探索要求フレームは、AP MLDの通信パラメータを要求するために、multi-link elementを運ぶ。あるいは、複数のAP MLDの通信パラメータを要求するために、non-AP STAによって送信される探索要求フレームで1つまたは複数のmulti-link elementが運ばれる。具体的には、複数のAP MLDの通信パラメータを要求するために1つの指示情報が1つのmulti-link elementで運ばれてもよいし、複数のAP MLDの通信パラメータを要求するために複数の指示情報が複数のmulti-link elementでそれぞれ運ばれてもよい。他の実施態様では、複数のAP MLDの通信パラメータを要求するために1つのmulti-link element(指示情報を運ばない)が使用されてもよく、複数のAP MLDの通信パラメータを要求するために複数のmulti-link element(指示情報を運ばない)が使用されてもよい。
【0176】
図7aは、multi-link elementの構造の概略図である。multi-link elementは、要素識別子、長さ、要素識別子拡張フィールド、共通制御フィールド、MLD共通情報フィールド、および1つまたは複数の任意選択のサブ要素を含む。共通制御フィールドは、仮想MLDフィールドと特殊MLDフィールドとを含む。任意選択で、共通制御フィールドは、MLDアドレス存在フィールドをさらに含む。MLD共通情報フィールドは、MLDアドレスフィールドを含む。任意選択で、共通制御フィールドは、MLD共通情報フィールド内に認証アルゴリズムフィールドがあるかどうかを指示するために、認証アルゴリズム存在フィールドをさらに含む。
【0177】
図7bは、他のmulti-link elementの構造の概略図である。multi-link elementは、要素識別子、長さ、要素識別子拡張フィールド、共通制御フィールド、MLD共通情報フィールド、および1つまたは複数の任意選択のサブ要素を含む。共通制御フィールドは、MLDタイプ指示を含む。任意選択で、MLD共通制御フィールドは、MLDアドレス存在フィールドをさらに含む。MLD共通情報フィールドは、MLDアドレスフィールドを含む。任意選択で、共通制御フィールドは、MLD共通情報フィールド内に認証アルゴリズムフィールドがあるかどうかを指示するために、認証アルゴリズム存在フィールドをさらに含む。
【0178】
図7cは、さらに他のmulti-link elementの構造の概略図である。multi-link elementは、要素識別子、長さ、要素識別子拡張フィールド、共通制御フィールド、MLD共通情報フィールド、および1つまたは複数の任意選択のサブ要素を含む。共通制御フィールドは、MLDアドレス存在フィールドを含む。MLD共通情報フィールドは、MLDアドレスフィールドを含む。任意選択で、共通制御フィールドは、MLD共通情報フィールド内に認証アルゴリズムフィールドがあるかどうかを指示するために、認証アルゴリズム存在フィールドをさらに含む。
【0179】
図7dは、さらに他のmulti-link elementの構造の概略図である。multi-link elementは、要素識別子、長さ、要素識別子拡張フィールド、共通制御フィールド、MLD共通情報フィールド、および1つまたは複数の任意選択のサブ要素を含む。MLD共通情報フィールドは、MLDアドレスフィールドを含む。
【0180】
multi-link elementの前述の4つの可能な構造の各々は、1つまたは複数の任意選択のサブ要素を含み、1つの任意選択のサブ要素は、AP MLD内の1つのAPに関する情報を記述する。任意選択のサブ要素は、リンク構成要素link profile elementまたはリンクプロファイルサブ要素link profile subelementと呼ばれる場合があり、link profile subelementまたはlink profile elementはAPの通信パラメータを運ぶ。あるいは、link profile subelementまたはlink profile elementは、リンクの通信パラメータを運ぶ。
【0181】
本出願のこの実施形態では、探索要求フレームで運ばれるlink profile subelementまたはlink profile elementは、APまたはAP MLDを要求するリンクの通信パラメータを示す。探索応答フレームで運ばれるlink profile subelementまたはlink profile elementは、AP MLDまたはリンクのAPの通信パラメータを運ぶために使用される。
【0182】
multi-link elementがlink profile subelementまたはlink profile elementを運ばない場合、デフォルトでは、AP MLD全体のすべてのAPまたはすべてのリンクの通信パラメータが要求または応答されることを示す。
【0183】
multi-link elementの前述の4つの構造は単なる例であることを理解されたい。multi-link element内のフィールドまたはサブフィールドは削除または追加されてもよく、multi-link elementの名前は他の同義語名であってもよい。標準的な定式化または技術開発プロセスでは、他の構造がさらに存在してもよい。これは、本出願では限定されない。
【0184】
図8に示されるように、各任意選択のサブ要素の内容は、APのリンク識別子を含む。任意選択的に、各任意選択のサブ要素は、AP関連フィールド、例えば、SSIDフィールド、タイムスタンプ(timestamp)フィールド、beacon間隔フィールド、およびAPの要素をさらに含む。APの要素は、例えば、BSS load要素、EHT能力要素、またはEHT動作要素である。
【0185】
実施形態1では、明示的な指示方式が使用される。non-AP STAが第1のAP MLDの通信パラメータを要求したい場合、non-AP STAは、探索要求フレームを第1のAP MLDの論理APに送信してもよく、ここで論理APはnon-transmitted BSSIDとして構成される。Non-AP STAは、探索要求フレーム内で第1の指示情報を運んでもよく、第1の指示情報は、第1のAP MLDの通信パラメータを要求するために使用される。第1の指示情報は、「探索応答で要求されるMLD完全情報(MLD complete info required in probe response)」フィールドであり得る。
【0186】
一実施態様では、図9aに示されるように、multi-link elementは、要素ID(element ID)、長さ(length)、要素ID拡張(element ID extension)、制御(control)、およびマルチリンクデバイス共通情報(MLD common info)などのフィールドと、リンクプロファイルサブ要素(link profile subelement)とを含む。マルチリンクデバイス共通情報フィールドは、「MLD complete info required in probe response」フィールドを含む。本明細書におけるフィールド名は一例にすぎず、標準的な定式化または製品の実施中に他の名前が使用されてもよいことに留意されたい。
【0187】
「MLD complete info required in probe response」は、1bitを使用して指示されるてもよく、例えば、1は要求が行われたことを指示し、0は要求が行われなかったことを指示する。
【0188】
この実施形態では、フィールドがmulti-link elementのMLD共通情報フィールドで運ばれ得る例が説明のために使用される。他の実施態様では、フィールドは、代替的に、他のフィールド、例えば制御フィールドで運ばれてもよい。ここでは詳細は説明されない。
【0189】
加えて、他の実装形態では、MLD complete info required in probe responseフィールドは、7a~7dに示される任意のmulti-link elementでさらに運ばれてもよい。multi-link elementの機能は9aの機能と同様であり、ここでは詳細は再び説明されない。
【0190】
他の実施態様では、図9bに示されるように、multi-link elementは、要素ID(element ID)、長さ(length)、要素ID拡張(element ID extension)、制御(control)、およびマルチリンクデバイス共通情報(MLD common info)などのフィールドと、リンクプロファイルサブ要素(link profile subelement)とを含む。マルチリンクデバイス共通情報フィールドは、「MLDアドレスまたはMLD識別子」フィールドを含む。本明細書におけるフィールド名は一例にすぎず、標準的な定式化または製品の実施中に他の名前が使用されてもよいことに留意されたい。
【0191】
「MLDアドレスまたはMLD識別子」は、non-AP STAによって要求されるAP MLDを指示し、リンクプロファイルサブ要素(link profile subelement)は、要求されたAP MLDのリンクを指示する。探索要求フレームに対する応答を担当するAPは、「MLDアドレスまたはMLD識別子」に対応するAP MLDに返信し、link profile subelementに対応するリンクの通信パラメータで返信する。
【0192】
実施形態2では、明示的な指示方式が使用される。
【0193】
1つの場合では、non-AP STAが、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータのみを要求する場合、探索要求フレームは第2の指示情報を運び、第2の指示情報は、図7a図7cに示されるmulti-link elementで運ばれ得る。具体的には、multi-link element内のMLDアドレスは、第2のAPが配置されるAP MLDのアドレスに設定されてもよく、第2の指示情報が、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータを要求することを指示する。
【0194】
さらに他の場合には、non-AP STAは、第2のAPが配置される第2のAP MLD以外の他のAP MLDの通信パラメータを要求し、探索要求フレームは、具体的にはmulti-link elementである第2の指示情報を運びうる。
【0195】
multi-link elementは図9cに示され得る。multi-link要素に含まれる「other MLD required」フィールドは、第2のAPが配置される第2のAP MLD以外の他のMLDの通信パラメータを要求するか否かを指示する。探索要求フレームを受信した第2のAPは、デフォルトで、第2のAPが配置されるAP MLD以外のAP MLDの通信パラメータをnon-AP MLDにフィードバックする。このように、他のAP MLDは、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLD、および/または第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0196】
「other MLD required」フィールドでは、要求が行われたかどうかを指示するために1bitが使用され得る。例えば、1は要求が行われたことを指示し、0は要求が行われなかったことを指示する。
【0197】
あるいは、multi-link elementは図9dに示され得る。multi-link elementに含まれる「all non-transmitted MLD required」フィールドは、デフォルトでは、第2のAPが配置される第2のAP MLD以外に、第2のAPと同じMBBIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求されることを示す。探索要求フレームを受信した第2のAPは、デフォルトで、第2のAPが配置されるAP MLD以外のnon-transmitted BSSID AP MLDの通信パラメータをnon-AP MLDにフィードバックする。「all non-transmitted MLD required」フィールドでは、要求が行われたかどうかを指示するために1bitが使用され得る。例えば、1は要求が行われたことを指示し、0は要求が行われなかったことを指示する。
【0198】
さらに他の場合には、non-AP STAは、第2のAPが配置される第2のAP MLDおよび他のAP MLDの通信パラメータを要求する。探索要求フレームは、具体的にはmulti-link elementである第2の指示情報を運びうる。multi-link elementは図9eに示され得る。multi-link elementに含まれる「all MLD required」フィールドは、デフォルトで、第2のAPが配置される第2のAP MLDおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを示す。探索要求フレームを受信した第2のAPは、デフォルトで、non-AP MLDに、第2のAPが配置される第2のAP MLDおよび他のAP MLDの通信パラメータをフィードバックする。
【0199】
1つの方式では、「all MLD required」要求は、第2のAPと、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDとの通信パラメータを含む。
【0200】
他の方式では、「all MLD required」要求は、第2のAPと、第2のAPとコロケートされている他のAPが配置されるAP MLDとの通信パラメータを含む。
【0201】
さらに他の方式では、「all MLD required」要求は、第2のAPと、第2のAPとして同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDと、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDとを含む。
【0202】
同様に、「all MLD required」は、1bitを使用して指示されてもよく、例えば、1は要求が行われたことを指示し、0は要求が行われなかったことを指示する。
【0203】
non-AP STAが、第2のAPが配置される第2のAP MLDの通信パラメータおよび他のMLDの通信パラメータを要求する場合、図9cに示される「other MLD required」フィールドがさらに使用され得る。また、これは、探索要求フレームのmulti-link element内のMLDアドレスまたはMLD識別子を第2のAPのアドレスまたは識別子に設定することによって実現される。
【0204】
上記は、要求されたAP MLDを指示するために特定のフィールドを使用し、multi-link elementは、MLDアドレスまたはMLD識別子を運びうる。この場合、MLDアドレスまたはMLD識別子は、探索要求フレームを受信した第2のAPが配置されるMLDのアドレスを指示する。
【0205】
他の場合には、non-AP STAは、探索要求フレームを使用して1つまたは複数の特定のAP MLDの通信パラメータを取得しようとする。本実施態様では、1つまたは複数のAP MLDは、第2のAPが配置されるAP MLD、または第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のAPが配置される1つまたは複数のAP MLD、または第2のAPとコロケートされた他のAPが配置される1つまたは複数のAP MLDであってもよい。
【0206】
一実施態様では、第2の指示情報は、MLD識別子またはMLDアドレスであり、MLD識別子またはMLDアドレスは、1つまたは複数のMLDを指示する。ここで、MLD識別子またはMLDアドレスは、具体的には、MLD MAC address、MLD index、MLD ID、またはBSSID indexであってもよい。
【0207】
例えば、MLD識別子またはMLDアドレスは、探索要求フレーム内で運ばれる(この場合、multi-link elementは運ばれる必要はない)。
【0208】
他の例では、MLD識別子またはMLDアドレスは、探索要求フレーム内のmulti-link element内で運ばれる。
【0209】
上記の2つの方式では、non-AP STAが探索要求フレームを使用してAP MLDの通信パラメータを取得することを望むことは、探索要求フレームまたは探索要求フレーム内のmulti-link elementを使用して実施され得る。具体的には、探索要求フレーム、または探索要求フレーム内のmulti-link element内のMLDアドレスもしくはMLD識別子は、探索要求フレームが要求する必要があるAP MLDのアドレスまたは識別子に設定される。
【0210】
non-AP STAは、探索要求フレーム内で複数のMLDアドレスもしくは識別子を運ぶことによって、または探索要求フレーム内の1つのmulti-link element内で複数のMLDアドレスもしくは識別子を運ぶことによって、または探索要求フレーム内の複数のmulti-link element内で複数のMLDアドレスもしくは識別子をそれぞれ運ぶことによって、探索要求フレームを使用して複数のAP MLDの通信パラメータを取得することを望む場合がある。
【0211】
他の実施態様では、第2の指示情報はBSSIDインデックスビットマップであり、BSSIDインデックスビットマップの各ビットは1つのAP MLDに対応する。対応するビットは、対応するビットに対応するAP MLDの通信パラメータを要求するかどうかを指示するために0または1に設定される。
【0212】
例えば、BSSIDインデックスビットマップは、探索要求フレーム内で運ばれる(この場合、multi-link elementは運ばれる必要はない)。
【0213】
さらに他の例では、BSSIDインデックスビットマップは、探索要求フレーム内のmulti-link element内で運ばれる。
【0214】
上記の2つの例では、non-AP STAが探索要求フレームを使用してAP MLDの通信パラメータを取得することを望むことは、探索要求フレームまたは探索要求フレーム内のmulti-link elementを使用して実施され得る。具体的には、探索要求フレーム、または探索要求フレーム内のmulti-link element内のBSSIDインデックスビットマップ内の対応するビットは、要求されるべきAP MLDを指示するために1に設定される。
【0215】
(2)以下では、requested MLD elementのシグナリング構造の具体的な実施態様について説明する。requested MLD elementは、前述の実施形態1および実施形態2で使用され得る。
【0216】
この実施形態では、AP MLDの通信パラメータを要求するために、1つまたは複数のrequested MLD elementが、non-AP STAによって送信される探索要求フレームで運ばれる。
【0217】
図11aに示されるように、requested MLD elementは、「要素ID」、「長さ」、「要素ID拡張」、「共通情報」、「要求MLD構成」などのフィールドを含む。「共通情報」フィールドは、「要求タイプ(request type)」サブフィールドを含む。
【0218】
一実施態様では、「要求MLD構成」は、異なるAP MLDの要求された通信パラメータを指示する。この場合、「request typeフィールド」は、代替的に、存在しなくてもよい。
【0219】
具体的には、「要求MLD構成」は、「MLDアドレス」フィールドを含む。「MLDアドレス」は、AP MLDの要求アドレスを指示する。「MLDアドレス」は、「MLD識別子」に相当してもよい。MLD識別子は、1つまたは複数のMLDを指示する。ここで、「MLDアドレス」および「MLD識別子」は、MLD MAC address、MLD index、MLD ID、またはBSSID indexであってもよい。
【0220】
他の実施態様では、「request typeフィールド」は、異なるAP MLDの要求された通信パラメータを指示する。この場合、「MLD構成要求」フィールドは不要であるか、または「MLD構成要求」フィールドの数は0である。
【0221】
具体的には、requested MLD element内の「request type」は、異なるAP MLDの通信パラメータを要求することを指示するために異なる値に設定され得る。一例として実施形態1の第1の指示情報を使用して、request typeは1bitに設定され得る。
【0222】
方式1:1bitの値は1であり、第1のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求されていることを指示し、0は第1のAPの通信パラメータのみが要求されていることを指示する。
【0223】
一例として実施形態2の第2の指示情報を使用して、request typeは1bitまたは複数bitsに設定され得る。
【0224】
(1)request typeが1bitで示される場合:
【0225】
方式1:1bitの値が1である場合、それは第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求されていることを指示し、1bitの値が0である場合、それは第2のAPの通信パラメータのみが要求されていることを指示する。
【0226】
方式2:1bitの値が1である場合、それは、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータと、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のAPが配置される他のAP MLDの通信パラメータとが要求されていることを指示し、0は、第2のAPの通信パラメータのみが要求されていることを指示する。
【0227】
方式3:1bitの値が1である場合、それは、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを指示し、0は、第2のAPの通信パラメータのみが要求されていることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLD、および/または、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0228】
方式4:1bitの値が1である場合、それは、第2のAPが配置されるAP MLDが要求されていることを指示し、0は、第2のAPと同じMBSSIDセット内の他のAP MLDの通信パラメータ(第2のAPが配置されるAP MLDを除く)が要求されていることを指示する。
【0229】
方式5:1bitの値が1である場合、それは第2のAPが配置されるAP MLDが要求されていることを指示し、0は、他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDと、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0230】
方式6:1bitの値が1である場合、それは第2のAPが配置されるAP MLDが要求されていることを指示し、0は、他のAP MLDの通信パラメータが要求されていることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0231】
上述は例にすぎない。あるいは、1bitを使用することによる指示の場合は、上記の変形または組合せであってもよい。
【0232】
(2)request typeが複数のビット、例えば3bitsを使用して指示される場合、request typeは全部で8つの値を有し得る。
【0233】
第1の値は、第2のAPの通信パラメータのみが要求されることを指示する。
【0234】
第2の値は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。
【0235】
第3の値は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータと、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のAPが配置される他のAP MLDの通信パラメータとを指示する。
【0236】
第4の値は、第2のAPが配置されるAP MLD以外に、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のAPが配置される他のAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。
【0237】
第5の値は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0238】
第6の値は、第2のAPが配置されるAP MLD以外の他のAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0239】
第7の値は、第2のAPが配置されるAP MLDの通信パラメータおよび他のAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDと、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0240】
第8の値は、第2のAPが配置されるAP MLD以外の他のAP MLDの通信パラメータが要求されることを指示する。ここでの「他のAP MLD」は、第2のAPと同じMBSSIDセットに属する他のnon-transmitted BSSID APが配置されるAP MLDと、第2のAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDを含む。
【0241】
確かに、第1の値および第8の値はパラメータの一部のみを使用してもよく、またはパラメータの一部を示すために2bitsが使用される。
【0242】
この実施形態では、requested MLD elementの共通情報フィールド内でrequest typeフィールドが運ばれる例が説明に使用される。他の実施態様では、request typeフィールドは、他のフィールド、例えば制御フィールドでさらに運ばれてもよい。ここでは詳細は説明されない。
【0243】
図11aは単なる例にすぎない。標準的な定式化または技術進化プロセスでは、requested MLD elementの名前またはrequested MLD elementに含まれるフィールドは、他の方式で代替的に実装されてもよい。本出願の本実施形態ではこれは限定されない。
【0244】
図11bは、request MLD elementの他の構造の概略図である。request MLD elementの構造は、図11aで提供されたrequest MLD elementの構造と同様であり、違いは以下の通りである。
【0245】
具体的には、「要求MLD構成」は、「BSSIDインデックスビットマップ(BSSID index bitmap)」フィールドを含む。bitmap内の各bitは1つのAP MLDに対応し、対応するAP MLDを要求するかどうかを指示するためにビットが0または1に設定される。例えば、bitは、AP MLDのものでありbitに対応する通信パラメータをフィードバックするようにAPに要求することを指示するために1に設定される。一実施態様では、「要求MLD構成」は、異なるAP MLDの要求された通信パラメータを指示する。この場合、「request typeフィールド」は、代替的に、存在しなくてもよい。
【0246】
本出願のこの実施形態では、前述の2つのrequest MLD elementの「要求MLD構成」および「request typeフィールド」が異なるAP MLDの通信パラメータを示すために組み合わされることを排除するものではないことを理解されたい。
【0247】
図11aおよび図11bのrequest MLD elementは、link profile subelementフィールドまたはlink profile elementフィールドをさらに運び得る。
【0248】
link profile subelementまたはlink profile elementは、APの通信パラメータを運ぶ。あるいは、link profile subelementまたはlink profile elementは、リンクの通信パラメータを運ぶ。
【0249】
本出願のこの実施形態では、探索要求フレームで運ばれるlink profile subelementまたはlink profile elementは、APまたはAP MLDを要求するリンクの通信パラメータを示す。探索応答フレームで運ばれるlink profile subelementまたはlink profile elementは、AP MLDまたはリンクのAPの通信パラメータを運ぶために使用される。
【0250】
request MLD elementがlink profile subelementまたはlink profile elementを運ばない場合、デフォルトでは、AP MLD全体のすべてのAPまたはすべてのリンクの通信パラメータが要求または応答されることを示す。
【0251】
あるいは、request MLD elementが「リンクプロファイルサブ要素」によって指示される要求されたリンクを運ぶ場合、「MLDアドレスまたはMLD識別子」に対応するAP MLDのすべてのリンクを要求するか1つのリンクを要求するかを指示するためにフィールドが使用されてもよい。フィールドは1bitであってもよい。例えば、1bitが1に設定されている場合、それは、対応するAP MLDのすべてのリンクが既知であることを指示する。1bitが0に設定されている場合、それはリンクが既知であることを指示する。リンクは、プロトコルに従って合意され得る。
【0252】
図11bは単なる例にすぎない。標準的な定式化または技術進化プロセスでは、requested MLD elementの名前またはrequested MLD elementに含まれるフィールドは、他の方式で代替的に実装されてもよい。本出願の本実施形態ではこれは限定されない。
【0253】
(3)以下では、known MLD elementのシグナリング構造の具体的な実施態様について説明する。known MLD elementは、前述の実施形態1および実施形態2で使用され得る。
【0254】
この実施形態では、AP MLDの通信パラメータを要求するために、1つまたは複数のknown MLD elementが、non-AP STAによって送信される探索要求フレームで運ばれる。
【0255】
図12aは、known MLD elementの構造を示す。known MLD elementは、「要素ID」、「長さ」、「要素ID拡張」、「共通情報」、および「既知MLD構成」などのフィールドを含み、「共通情報」フィールドは、任意選択的に、「request type」サブフィールドをさらに含む。「既知MLD構成」サブフィールドは、存在しても存在しなくてもよい。「既知MLD構成」サブフィールドが存在する場合、「MLDアドレス」フィールドが含まれる。
【0256】
「MLDアドレス」は「MLD識別子」と等価であってもよく、MLD識別子は1つまたは複数のMLDを指示する。ここで、「MLDアドレス」および「MLD識別子」は、MLD MAC address、MLD index、MLD ID、またはBSSID indexであってもよい。(2)で説明されたrequested MLD elementのrequest typeと同様に、known MLD elementのrequest typeは、異なるAP MLDの通信パラメータを要求するように指示するために1~3ビットを使用しうる。詳細については、(2)の説明を参照されたく、ここでは詳細は再び説明されない。
【0257】
(2)との違いは、known MLD profileが、non-AP STAによって既に知られているAP MLDの通信パラメータを運び、第2のAPが探索応答フレームで対応する通信パラメータを運ぶ必要がないことである。言い換えれば、第2のAPは、探索応答フレーム内で、request typeで要求されたAP MLDからknown MLD profileのMLDアドレスを除去することによって指示された既知のAP MLDの通信パラメータを運ぶ。
【0258】
この実施形態では、known MLD elementの共通情報フィールド内でrequest typeフィールドが運ばれる例が説明に使用される。他の実施態様では、request typeフィールドは、他のフィールド、例えば制御フィールドでさらに運ばれてもよい。ここでは詳細は説明されない。
【0259】
他の実施態様では、known MLD elementの共通情報フィールドは、「要求タイプ(request type)」を含まなくてもよく、1つまたは複数の「既知MLD構成」を使用して、探索要求フレームに応答する役割を担うAPが、「MLDアドレス」に対応する対応AP MLD以外の他のAP MLDの通信パラメータで返信するように要求されることを指示する。
【0260】
図12bは、他のknown MLD elementの構造を示す。known MLD elementは、「要素ID」、「長さ」、「要素ID拡張」、および「BSSIDインデックスビットマップ(BSSID index bitmap)」などのフィールドを含む。「BSSIDインデックスビットマップ(BSSID index bitmap)」は、探索要求フレームを開始したnon-AP STAによって知られているAP MLDの通信パラメータの状態を示す。探索応答フレームの送信を担当するAPは、すべてのAP MLD内のBSSID index bitmapによって指示される既知のAP MLD以外のAP MLDの通信パラメータで返信する。
【0261】
前述の実施態様における「すべてのAP MLD」は、APと同じMBSSIDに属するMBSSIDセット内の他のAPが配置される既知のまたは合意されたAP MLD、および/またはAPとコロケートされた他のAPが配置されるAP MLDであってもよい。
【0262】
図12cは、他のknown MLD elementの構造を示す。known MLD elementは、「要素ID」、「長さ」、「要素ID拡張」、および「マルチリンク要素」などのフィールドを含む。「マルチリンク要素」は、「MLD共通情報」および「リンクプロファイルサブ要素」を運ぶ。「MLD共通情報」は、「MLDアドレスまたはMLD識別子」を運んでもよく、「リンクプロファイルサブ要素」は、「MLDアドレスまたはMLD識別子」に対応するAP MLD内の複数のリンク内の既知のリンクを指示する。
【0263】
探索要求フレームに応答するAPは、「MLDアドレスまたはMLD識別子」に対応するAP MLD以外であって、「リンクプロファイルサブ要素」が指示する既知リンク以外の他のリンクの通信パラメータを返信する。
【0264】
「リンクプロファイルサブ要素」によって指示される既知のリンクの方式は、既知のリンクの識別子またはインデックス番号を運ぶことであってもよく、またはどのリンクが既知であるかを指示するために使用されるリンクインデックスビットマップを運ぶことであってもよい。
【0265】
「リンクプロファイルサブ要素」は、既知のリンクの方式を示す。あるいは、「MLDアドレスまたはMLD識別子」または1つのリンクに対応するAP MLDのすべてのリンクが既知であるかどうかを指示するためにフィールドが使用されてもよい。フィールドは1bitであってもよい。例えば、1bitが1に設定されている場合、それは、対応するAP MLDのすべてのリンクが既知であることを指示する。1bitが0に設定されている場合、それはリンクが既知であることを指示する。リンクは、プロトコルに従って合意され得る。
【0266】
本実施形態において、「リンクプロファイルサブ要素」は、known MLD element内で直接運ばれてもよいし、known MLD element内でmulti-link elementを用いて運ばれてもよい。
【0267】
前述の実施形態で説明したmulti-link element、known MLD element、およびrequest MLD elementは、状況に応じて組み合わされ、探索要求フレームで運ばれて、AP MLDおよびAP MLDの複数のリンクの通信パラメータを検出する異なる機能を実装しうる。
【0268】
以下では、探索応答フレームの実施態様について説明する。
【0269】
実施形態1では、non-AP STAが探索要求フレームを暗黙的な指示方式で送信するか明示的な指示方式で送信するかにかかわらず、探索要求フレームを受信する論理APがnon-transmitted BSSIDとして構成されている場合、探索応答フレームは、同じMSSIDセットに属する他のtransmitted BSSID APを使用して返信される。
【0270】
transmitted BSSID APは、探索応答フレームでnon-AP STAに返信するときに、探索応答フレームのmultiple BSSID element内のnon-transmitted BSSID APに関する情報を運ぶ。図10に示されるように、transmitted BSSID APは、multiple BSSID elementにおいて、non-transmitted BSSID APに対応する非送信BSSIDプロファイル(Nontransmitted BSSID profile)を運んで、non-transmitted BSSID APの通信パラメータを運び、non-transmitted BSSID APに対応するNontransmitted BSSID profileに含まれるmulti-link elementにおいて、non-transmitted BSSID APが配置されるAP MLD内の他のAPの通信パラメータを運ぶ。具体的には、他のAPの通信パラメータは、リンクプロファイルサブ要素(link profile subelement)で運ばれる。複数のAPの通信パラメータに対応するために、複数のlink profile subelementが存在し得る。
【0271】
例えば、図4に示されるように、AP11は、non-AP STAに対して返信された探索応答フレームにおいて、AP MLD2によってサポートされる複数のリンクの通信パラメータを運ぶ。具体的には、通信パラメータはmultiple BSSID elementで運ばれてもよく、すなわち、multiple BSSID elementは、AP12に関する情報を運ぶためにAP12に対応するnontransmitted BSSID profileを運ぶ。multi-link elementは、AP12に関する情報を運ぶために、AP22に対応するnontransmitted BSSID profileで運ばれる。
【0272】
これに対応して、実施形態2では、non-AP STAが暗黙の指示方式または明示の指示方式で探索要求フレームを送信するかどうかにかかわらず、探索要求フレームを受信する論理APがtransmitted BSSID APである場合、論理APは、non-AP STAに探索応答フレームで直接返信し得る。
【0273】
transmitted BSSID APは、探索応答フレームでnon-AP STAに返信するときに、探索応答フレームのmultiple BSSID element内のnon-transmitted BSSID APに関する情報を運び得る。
【0274】
図10に示されるように、transmitted BSSID APは、multiple BSSID elementにおいて、non-transmitted BSSID APに対応する非送信BSSIDプロファイル(nontransmitted BSSID profile)を運んで、non-transmitted BSSID APの通信パラメータを運び、non-transmitted BSSID APに対応するnontransmitted BSSID profileに含まれるmulti-link elementにおいて、non-transmitted BSSID APが配置されるAP MLD内の他のAPの通信パラメータを運ぶ。
【0275】
例えば、図4に示されるように、AP21はtransmitted BSSID APであり、AP21が探索要求フレームを受信した後、AP21は、non-AP STAに返信される探索応答フレームにおいて、AP21が配置されるAP MLD1、AP MLD2、およびAP MLD3内の1つまたは複数のAP MLDによってサポートされる1つまたは複数のリンクの通信パラメータ、すなわち、AP MLD1、AP MLD2、およびAP MLD3内の1つまたは複数のAPの通信パラメータを運ぶ。
【0276】
具体的には、探索要求フレームが、AP21が配置されるAP MLD1の通信パラメータを要求する場合、探索応答フレーム内のmulti-link elementでAP MLD1の通信パラメータが運ばれる。具体的には、AP11、AP21、およびAP31の通信パラメータは、multi-link element内の3つのlink profile subelementで別々に運ばれ得る。
【0277】
探索要求フレームによって要求されたAP MLDがAP MLD2および/またはAP MLD3の通信パラメータをさらに含む場合、AP MLD2およびAP MLD3の通信パラメータは、探索応答フレーム内のmultiple BSSID elementで運ばれ得る。具体的には、AP22およびAP23の通信パラメータをそれぞれ運ぶために、AP21に対応する2つのnontransmitted BSSID profileがmultiple BSSID elementで運ばれる。multi-link elementのlink profile subelementは、AP12に関する情報を運ぶために、AP22に対応するnontransmitted BSSID profileで運ばれる。multi-link elementのlink profile subelementは、AP33の通信パラメータを運ぶために、AP23に対応するnontransmitted BSSID profileで運ばれる。
【0278】
実施形態1、実施形態2、および実施形態3の様々な実施態様では、non-AP MLDがAP MLD内のAPの完全な通信パラメータを取得する必要がないが、APの一部の情報要素のみを取得する必要がある場合、non-AP MLDは、対応する情報要素の内容で返信するようにAP MLDに要求するために、探索要求フレーム内の情報要素の識別子リストを運んでもよい。図13に示されるように、情報要素識別子リストは、probing element、例えば「要素IDのリスト(list of element IDs)」を使用して運ばれる。各要素IDは、要求された情報要素に対応する。さらに他の実施態様では、non-AP STAは、いくつかの要求された情報要素を運ぶために、probe request内でnon-inheritance elementを直接運んでもよい。
【0279】
これに対応して、探索応答フレームが複数のAPの通信パラメータを含む場合、各APの通信パラメータは、list of element IDsで運ばれた要素IDに対応する情報要素の内容を含む。
【0280】
あるいは、探索要求フレームでは、各APが情報要素の識別子リストを運び、異なるAPに対して異なる通信パラメータの情報要素が要求されてもよい。この場合、探索応答フレームは、各APに対応する通信パラメータの情報要素を運ぶ。
【0281】
本実施形態で説明される情報要素は、上述されたAPの通信パラメータの部分情報である。
【0282】
この実施形態によれば、APのいくつかの通信パラメータが柔軟に要求されることができ、それによって要求およびフィードバックオーバーヘッドを低減する。
【0283】
以下、本出願の実施形態で提供される装置について詳細に説明する。
【0284】
本出願の実施形態では、アクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)または局は、前述の方法例に基づいて機能モジュールに分割され得る。例えば、機能モジュールは対応する機能に基づいて分割を通じて得られてもよいし、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールはハードウェアの形態で実施されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。本出願の実施形態において、モジュールへの分割は例であり、論理的な機能の分割にすぎないことに留意されたい。実際の実施態様では、他の分割方式が使用されてもよい。
【0285】
統合ユニットが使用される場合、図14は、通信装置1400の構造の可能な概略図である。通信装置1400は、マルチリンクデバイスであってもよいし、マルチリンクデバイス内のチップまたは処理システムであってもよい。通信装置1400は、前述の方法実施形態におけるマルチリンクデバイスの動作を行いうる。通信装置1400は、処理ユニット1401および送受信器ユニット1402を含む。
【0286】
例えば、通信装置1400は、前述のアクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)または局である。
【0287】
例えば、通信装置1400は、アクセスポイントまたはアクセスポイント内のチップである。
【0288】
処理ユニット1401は、通信装置1400の動作を制御および管理するように構成され得る。例えば、探索要求フレームが生成される。他の例では、送受信器ユニット1402の動作が制御される。任意選択で、通信装置1400が記憶ユニットを含む場合、処理ユニット1401は、記憶ユニットに記憶されたプログラムまたは命令をさらに実行してもよく、その結果、通信装置1400は、前述の実施形態のいずれかにおける方法および機能を実施する。
【0289】
例えば、処理ユニット1401は、図5のステップS101、図6のS201、または本明細書に記載された技術の他のプロセスを行うよう送受信器ユニットを制御することができる。前述の方法の実施形態におけるステップのすべての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明において引用され得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0290】
例えば、処理ユニット1401は、図5のステップS102、図6のS202、または本明細書に記載された技術の他のプロセスを行うよう送受信器ユニットを制御しうる。前述の方法の実施形態におけるステップのすべての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明において引用され得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0291】
例えば、送受信器ユニット1402は、1つのリンク上で送信されたデータまたはシグナリングを送受信してもよいし、複数のリンク上で送信されたデータまたはシグナリングを送受信してもよい。任意選択で、送受信器ユニット1402は、1つの送受信器モジュールであってもよく、または複数の送受信器モジュールを含んでもよい。送受信器ユニット1402が1つの送受信器モジュールである場合、送受信器モジュールは、複数のリンク上でデータを送受信しうる。例えば、第1のマルチリンクデバイスが2つのリンク上で動作する場合、送受信器ユニット1402が2つの送受信器モジュールを含むとき、送受信器モジュールの一方は一方のリンク上で動作し、他方の送受信器モジュールは他方のリンク上で動作する。例えば、送受信器ユニット1402は、図5のステップS101、図6のステップS201、または本明細書で説明される技術の他のプロセスを行うよう構成されてもよい。前述の方法の実施形態におけるステップのすべての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明において引用され得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0292】
例えば、通信装置1400は図15に示される通信装置であってもよく、処理ユニット1401は図15のプロセッサ1501であってもよく、送受信器ユニット1402は図15の送受信器1503であってもよい。任意選択的に、通信装置1400は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、通信装置1400がマルチリンクデバイス間で前述の通信方法のいずれかを行うための対応するプログラムコードおよびデータを記憶するように構成される。図15の構成要素のすべての関連する内容の説明は、通信装置1400の対応する構成要素の機能説明において引用され得、ここでは詳細は再び説明されない。
【0293】
例えば、通信装置1400は、あるいは、チップまたはプロセッサであってもよく、処理ユニット1402は、チップまたはプロセッサ内の処理回路であり、送受信器ユニット1401は、チップまたはプロセッサ内の入力/出力回路であってもよく、入力/出力回路は、チップまたはプロセッサと他の結合された構成要素との間の相互通信またはデータ交換のためのインタフェースである。処理のためにシグナリングまたはデータ情報またはプログラム命令がチップまたはプロセッサに入力され、処理されたデータまたはシグナリングが他の結合された構成要素に出力され、チップまたはプロセッサが設置された第1のマルチリンクデバイスが機能を実施するように制御されることが確実とされ得る。
【0294】
他の例では、通信装置1400は、前述の局または前述の局内のチップである。
【0295】
処理ユニット1401は、通信装置1400の動作を制御および管理するように構成され得る。例えば、探索要求フレームまたは探索応答フレームが生成される。他の例では、送受信器ユニット1402の動作が制御される。任意選択で、通信装置1400が記憶ユニットを含む場合、処理ユニット1401は、記憶ユニットに記憶されたプログラムまたは命令をさらに実行してもよく、その結果、通信装置1400は、前述の実施形態のいずれかにおける方法および機能を実施する。
【0296】
例えば、処理ユニット1401は、探索要求フレームまたは探索応答フレームを生成するように構成されてもよい。前述の方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能説明において引用される場合がある。ここでは詳細は再び説明されない。
【0297】
例えば、送受信器ユニット1402は、1つのリンク上で送信されたデータまたはシグナリングを送受信してもよいし、複数のリンク上で送信されたデータまたはシグナリングを送受信してもよい。任意選択で、送受信器ユニット1402は、1つの送受信器モジュールであってもよく、または複数の送受信器モジュールを含んでもよい。送受信器ユニット1402が1つの送受信器モジュールである場合、送受信器モジュールは、複数のリンク上でデータを送受信しうる。例えば、第1の局が2つのリンク上で動作する場合、送受信器ユニット1402が2つの送受信器モジュールを含むとき、送受信器モジュールの一方は一方のリンク上で動作し、他方の送受信器モジュールは他方のリンク上で動作する。前述の方法の実施形態におけるステップのすべての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能の説明において引用され得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0298】
例えば、通信装置1400は図15に示される通信装置であってもよく、処理ユニット1401は図15のプロセッサ1501であってもよく、送受信器ユニット1402は図15の送受信器1503であってもよい。任意選択的に、通信装置1400は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、通信装置1400が前述の実施形態のいずれかを行うためのプログラムコードおよびデータを記憶するように構成される。図15の構成要素のすべての関連する内容の説明は、通信装置1400の対応する構成要素の機能説明において引用され得、ここでは詳細は再び説明されない。
【0299】
例えば、通信装置1400は、あるいは、チップまたはプロセッサであってもよく、処理ユニット1401は、チップまたはプロセッサ内の処理回路であり、送受信器ユニット1402は、チップまたはプロセッサ内の入力/出力回路であってもよく、入力/出力回路は、チップまたはプロセッサと他の結合された構成要素との間の相互通信またはデータ交換のためのインタフェースである。処理のためにシグナリングまたはデータ情報またはプログラム命令がチップまたはプロセッサに入力され、処理されたデータまたはシグナリングが他の結合された構成要素に出力され、チップまたはプロセッサが設置された第1のマルチリンクデバイスが機能を実施するように制御されることが確実とされ得る。
【0300】
装置実施形態部分では、探索要求フレームおよび探索応答フレームの構造については、前述の実施形態の説明を参照されたいことに留意されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0301】
図15は、本出願の一実施形態による通信装置1500を示す。装置は、前述の実施形態におけるアクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)または局であってもよく、アクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)またはチップまたは局内の処理システムであってもよく、本出願の任意の実施形態における方法および機能を実施しうる。統合度の差により、通信装置は、図15に示される構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。図15に示される構成要素は、少なくとも1つのプロセッサ1501と、メモリ1502と、送受信器1503と、通信バス1504とを含み得る。
【0302】
以下では、図15を参照して、通信装置1500の各構成要素について詳細に説明する。
【0303】
プロセッサ1501は、通信装置1500の制御センタであり、1つのプロセッサであり得るか、または複数の処理要素の総称であり得る。例えば、プロセッサ1501は、中央処理装置(central processing unit、CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、または本出願のこの実施形態を実施するように構成された1つまたは複数の集積回路、例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)または1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)であってもよい。プロセッサ1501は、メモリ1502に記憶されたソフトウェアプログラムを実行または実施すること、およびメモリ1502に記憶されたデータを呼び出すことにより、通信デバイスの様々な機能を実装しうる。具体的な実装中に、一実施形態では、プロセッサ1501は、1つまたは複数のCPU、例えば、図15に示されるCPU0およびCPU1を含みうる。
【0304】
具体的な実装中に、一実施形態では、通信装置1500は、複数のプロセッサ、例えば、図15に示されるプロセッサ1501およびプロセッサ1505を含み得る。各プロセッサは、シングルコアプロセッサ(single-CPU)であってもよく、またはマルチコアプロセッサ(multi-CPU)であってもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0305】
メモリ1502は、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは静的情報および命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶通信デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶通信デバイスであり得る。メモリは、あるいは、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)もしくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイ光ディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは他の磁気記憶通信デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で予期されるプログラムコードを担持もしくは記憶するために使用されることができ、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体であってもよいが、これに限定されない。メモリ1502は独立して存在してもよく、または通信バス1504を使用してプロセッサ1501に接続されてもよい。あるいは、メモリ1502はプロセッサ1501と一体化されてもよい。メモリ1502は本出願の解決策を実行するためのソフトウェアプログラムを記憶するように構成され、プロセッサ1501はソフトウェアプログラムの実行を制御する。
【0306】
送受信器1503は、他のデバイス(例えば、図1に示される実施形態における局STA102またはSTA202)と通信するように構成される。確かに、送受信器1503は、イーサネット、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、または無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)などの通信ネットワークと通信するようにさらに構成され得る。送受信器1503は、受信機能を実施するための受信ユニットと、送信機能を実施するための送信ユニットとを含み得る。
【0307】
通信バス1504は、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISA)バス、周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バスなどであってもよい。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分類され得る。表現を容易にするために、図15ではバスを表すために1本の太線のみが使用されているが、これは、1つのバスまたは1つのタイプのバスしかないことを意味するものではない。
【0308】
例えば、通信装置1500は、完全なデバイスである。通信装置は、プロセッサ1501、メモリ1502、送受信器1503、および通信バス1504を含み得る。任意選択で、通信装置は、他の構成要素、例えばディスプレイをさらに含み得る。
【0309】
任意選択で、通信装置1500はアクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)であり、前述の実施形態におけるAPに関連する方法および機能を実施するように構成されてもよい。例えば、メモリは、コンピュータプログラム(命令)を記憶する。プロセッサがコンピュータプログラムを起動すると、前述の方法および機能が実施される。例えば、プロセッサは、探索応答フレームを生成するように構成され、送受信器は、探索要求フレームを受信し、探索応答フレームを送信するように構成される。例えば、プロセッサは、ステップS102を行うよう送受信器を制御するように構成される。当然ながら、ステップS102で探索応答フレームを生成するプロセスは、プロセッサによって完了されてもよい。他の例では、プロセッサは、ステップS202を行うよう送受信器を制御するように構成される。当然ながら、ステップS202で探索応答フレームを生成するプロセスは、プロセッサによって完了されてもよい。
【0310】
さらに他の実施態様では、通信装置1500は局であり、前述の実施形態における局の方法および機能を実施するように構成され得る。例えば、メモリは、コンピュータプログラムを記憶する。プロセッサがコンピュータプログラムを起動すると、前述の方法および機能が実施される。例えば、プロセッサは、シグナリングまたはフレーム(例えば、探索要求フレーム)を生成するように構成され、送受信器は、シグナリングまたはフレームを送信する(例えば、探索要求フレームを送信し、探索応答フレームを受信する)ように構成される。例えば、プロセッサは、ステップS101で探索要求フレームを送信するように送受信器を制御するように構成され、次いで、プロセッサは、探索応答フレームに基づいてマルチAPマルチリンクデバイスの構造および各APに関する情報を決定し、関連付けられるAPをさらに決定しうる。他の例では、例えば、プロセッサは、ステップS201で探索要求フレームを送信するように送受信器を制御し、S202でAPによってフィードバックされた探索応答フレームを受信するように送受信器を制御するように構成される。次いで、プロセッサは、探索応答フレームに基づいてマルチAPマルチリンクデバイスの構造および各APに関する情報を決定し、関連付けられるAPをさらに決定する。
【0311】
他の例として、通信装置1500は、アクセスポイントAP内のチップシステムまたは処理システムであり、その結果、チップシステムまたは処理システムが設置されたデバイスは、前述の実施形態におけるAPに関連する方法および機能を実装する。この場合、通信装置1500は、図15に示される一部の構成要素を含み得る。例えば、通信装置1500は、プロセッサを含む。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を呼び出し、命令を実行してもよく、その結果、チップシステムまたは処理システムと共に構成または設置されたデバイスは、前述の実施形態における方法および機能を実装する。任意選択で、メモリは、チップシステムまたは処理システム内の構成要素であってもよく、チップシステムまたは処理システムの外部の結合/接続された構成要素であってもよい。例えば、チップシステムまたは処理システムは、アクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内の報告AP)に設置され、その結果、アクセスポイントAPは、前述の実施形態におけるステップS102またはステップS202を行いうる。
【0312】
他の例として、通信装置1500は、局内のチップシステムまたは処理システムであり、その結果、チップシステムまたは処理システムが設置されたデバイスは、前述の実施形態における局に関連する方法および機能を実装する。この場合、通信装置1500は、図15に示される一部の構成要素を含み得る。例えば、通信装置1500は、プロセッサを含む。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を呼び出し、命令を実行してもよく、その結果、チップシステムまたは処理システムと共に構成または設置されたデバイスは、前述の実施形態における方法および機能を実装する。任意選択で、メモリは、チップシステムまたは処理システム内の構成要素であってもよく、チップシステムまたは処理システムの外部の結合/接続された構成要素であってもよい。一例では、チップシステムまたは処理システムが局に設置され、その結果、局は、前述の実施形態におけるステップS101またはステップS201を行いうる。
【0313】
チップシステムまたは処理システムは、例えば、802.11be、802.11ax、および802.11acなどの802.11シリーズプロトコルに基づく通信をサポートしうる。チップシステムは、WLAN送信をサポートする様々なシナリオでデバイスに設置され得る。WLAN送信シナリオのデバイスは、本明細書の最初に記載されており、ここでは詳細は説明されない。
【0314】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。前述のプロセッサがコンピュータプログラムコードを実行すると、プロセッサが配置されている電子デバイス(例えば、APまたは局)は、任意の実施形態における方法を行うことが可能とされる。
【0315】
本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは前述の実施形態における方法を行うことが可能とされる。
【0316】
本出願の一実施形態は、通信装置をさらに提供する。装置は、チップの製品形態で存在し得る。装置は、プロセッサと、インタフェース回路と、を含む。プロセッサは、受信回路を介して他の装置と通信して、装置が任意の実施形態の方法を行うことを可能にするように構成される。
【0317】
本出願の一実施形態は通信システムをさらに提供する。通信システムは、前述のアクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内のAP)および局を含む。アクセスポイントAP(例えば、APマルチリンクデバイス内の報告AP)および局は、前述の実施形態のいずれか1つにおける方法(例えば、図5および図6の方法)を行いうる。本出願に開示されている内容と併せて説明されている方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実施されてもよいし、またはソフトウェア命令を実行することによりプロセッサによって実施されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含みうる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable ROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、または当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体に記憶され得る。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合されるので、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、または記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに配置されてもよい。加えて、ASICはコアネットワークインタフェースデバイスに配置されてもよい。当然ながら、プロセッサと記憶媒体とはコアネットワークインタフェースデバイスに別個の構成部分として存在し得る。
【0318】
当業者は、前述の1つまたは複数の例では、本出願に記載されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得ることを理解されたい。機能がソフトウェアによって実装されるとき、前述の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体において1つまたは複数の命令またはコードとして伝送され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含む。通信媒体は、ある場所から他の場所へのコンピュータプログラムの送信を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。
【0319】
本出願の目的、技術的解決策、および有益な効果は、前述の特定の実施態様で詳細にさらに説明されている。前述の説明は、本出願の単なる特定の実施態様であり、本出願の保護範囲を限定することが意図されていないことを理解されたい。本出願の技術的解決策に基づいて行われた修正、同等の交換、改善などは、本出願の保護範囲に入るものとする。
【符号の説明】
【0320】
101 第1の局(APマルチリンクデバイス)
101-1、101-2、101-3 系列AP
102 第2の局(STAマルチリンクデバイス)
102-1、102-2 系列STA
103 STAマルチリンクデバイス
103-1、103-2 系列STA
104 STA
201 第3の局
202 第4の局
1400 通信装置
1401 処理ユニット
1402 送受信器ユニット
1500 通信装置
1501 プロセッサ
1502 メモリ
1503 送受信器
1504 通信バス
1505 プロセッサ
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図7d
図8
図9a
図9b
図9c
図9d
図9e
図10
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図13
図14
図15