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特許7581486取り外し防止接続部材及び取り外し防止接続アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】取り外し防止接続部材及び取り外し防止接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 15/08 20060101AFI20241105BHJP
   F16L 21/00 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
F16L15/08
F16L21/00 C
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023509648
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 CN2021124983
(87)【国際公開番号】W WO2022083640
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-04-18
(31)【優先権主張番号】202022368227.5
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121318387.7
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121318736.5
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】楼 峰
(72)【発明者】
【氏名】陳 狄永
(72)【発明者】
【氏名】周 峰
(72)【発明者】
【氏名】陳 ▲ウェイ▼能
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207470951(CN,U)
【文献】中国実用新案第206874992(CN,U)
【文献】中国実用新案第205908909(CN,U)
【文献】中国実用新案第204805772(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 15/08
F16L 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接続された接続セグメントと取り外し防止セグメントとを含む取り外し防止接続部材であって、前記接続セグメントは、継手又はナットを接続するために用いられ、前記取り外し防止セグメントは、互いに接続された保護部と取り外し防止部とを含み、前記取り外し防止接続部材に第1貫通孔を有し、前記保護部は前記第1貫通孔を介して管体に嵌合されることができ、前記取り外し防止部は、前記保護部の端部又は外周壁に突設されており、且つ前記取り外し防止部は、前記保護部の周方向に沿って逆方向に設けられた止め面と滑り面とを有し、
前記取り外し防止部の数が複数であり、複数の前記取り外し防止部は、前記保護部の周方向に沿って間隔をあけて配置されており、且つ隣接する2つの前記取り外し防止部の間にクランプゾーンが形成されていて、
前記取り外し防止部は、同じ前記取り外し防止部の止め面と同じ前記取り外し防止部の滑り面との間に位置する外側円弧面を更に含み、前記外側円弧面と前記滑り面との接続部位には円弧遷移面が設けられており、及び/又は、
前記止め面と前記保護部の外周壁との接続部位には円弧遷移面が設けられており、及び/又は、前記滑り面と前記保護部の外周壁との接続部位には円弧遷移面が設けられていて、
前記取り外し防止接続部材は、前記止め面と前記滑り面が前記管体に干渉しうる状態で使用される、取り外し防止接続部材。
【請求項2】
前記取り外し防止部の数が2つであり、2つの前記取り外し防止部は、前記保護部の軸線を中心として対称的に設けられている、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項3】
前記取り外し防止部は強化部を有し、前記強化部の前記接続セグメントから離れた一端に強化端面が形成されており、前記強化端面が前記接続セグメント又は前記保護部の端面に平行になり、前記取り外し防止接続部材には、隣接する2つの前記取り外し防止部の間に位置する加工平面が更に設けられており、前記加工平面と前記強化端面とは前記第1貫通孔の軸方向において間隔を有し且つ互いに平行になっている、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項4】
前記止め面における前記保護部の内壁から離れた交線により力受け枠線が形成され、
前記力受け枠線の長さがLで、5mm<L<20mmであり、及び/又は、前記力受け枠線は前記保護部の軸線と平行に設けられる、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項5】
前記滑り面と前記保護部の径方向断面との間の夾角がαで、20°≦α≦50°である、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項6】
前記止め面は平面であり、前記止め面は前記保護部の軸線と平行に設けられ、及び/又は、前記滑り面は曲面である、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項7】
前記滑り面は、曲面であり、且つ前記取り外し防止部に向かって凹設されている、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項8】
前記取り外し防止部は前記保護部の外周壁に突設されており、前記保護部が管体であり、前記取り外し防止部の前記保護部の外周壁から突出した高さが前記保護部の管壁の厚さより大きい、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項9】
前記保護部には第1面取りが設けられており、前記第1面取りは、前記第1貫通孔の内壁面と前記保護部の端面との間に位置する、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項10】
前記取り外し防止部と前記保護部の端面とは面一になり、前記保護部は前記取り外し防止部よりも前記取り外し防止セグメントの軸心位置に近接する、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項11】
前記接続セグメントと前記取り外し防止セグメントとは一体に成形される、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項12】
前記第1貫通孔は、制限セグメントを更に含み、前記制限セグメントの内径が前記取り外し防止接続部材の軸線方向に沿って変化し、管体の外周壁に当接されて前記保護部が管体に嵌合される深さを制限することができる、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項13】
前記制限セグメントの内径が前記保護部に近接する方向に沿って減少し、前記取り外し防止接続部材には第2面取りが更に設けられており、前記第2面取りが前記制限セグメントの前記保護部に相対的に近接する側に位置する、請求項12に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項14】
前記接続セグメントにはねじが設けられており、前記ねじを介して継手に固定係合され、
前記ねじは、前記第1貫通孔の内壁に設けられるか、又は、前記接続セグメントの外周壁に設けられて、ナットに螺合されるために用いられる、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項15】
前記接続セグメントと前記取り外し防止セグメントとの外径が同じである、請求項に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項16】
継手又はナット、第2接続パイプ、及び請求項1から15のいずれか一項に記載の取り外し防止接続部材を含む取り外し防止接続アセンブリであって、前記接続セグメントと前記継手又は前記ナットとが螺合固定され、前記保護部が前記第1貫通孔を介して前記第2接続パイプに嵌合される、取り外し防止接続アセンブリ。
【請求項17】
前記第2接続パイプの外周壁を前記第1貫通孔の内周壁に密着して設ける、請求項16に記載の取り外し防止接続アセンブリ。
【請求項18】
前記第1貫通孔は、制限セグメントを更に含み、前記制限セグメントの内径が前記保護部に近接する方向に沿って減少し、前記第2接続パイプの一端には第2フレア部が設けられており、前記第2フレア部の外周壁が前記制限セグメントの内周壁に当接される、請求項16に記載の取り外し防止接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年10月22日に出願された、出願番号が202022368227.5であり、発明の名称が「取り外し防止接続部材及び取り外し防止接続アセンブリ」である中国特許出願、2021年6月11日に出願された、出願番号が202121318736.5であり、発明の名称が「取り外し防止接続部材」である中国特許出願、2021年6月11日に出願された、出願番号が202121318387.7であり、発明の名称が「取り外し防止接続部材」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用することにより本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は管継手の技術分野に関し、特に、取り外し防止接続部材及び取り外し防止接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
取り外し防止接続部材は、空調機器に設けられて冷媒循環回路の接続に用いられるデバイスであり、冷媒循環回路における管体を嵌合して接続するために用いられる。従来の取り外し防止接続部材の端部には、通常、いくつかの取り外し防止カムが設けられており、取り外し防止カムは取り外し防止接続部材内に挿設されている管体外壁に近接している。しかしながら、管体と取り外し防止カムとは干渉又は押し付けが発生しやすく、例えば、材質の硬度が比較的柔らかい赤銅管が外力作用によって湾曲されて取り外し防止カムの末端縁部と干渉することで、取り外し防止カムが管体を傷付けやすくなり、管体外壁の破裂リスクを悪化させて、冷媒が管体内部から漏れる問題をもたらすため、取り外し防止接続部材は管体を保護する役割を果たすことができない。
【発明の概要】
【0004】
本出願の様々な実施例によれば、互いに接続された接続セグメントと取り外し防止セグメントとを含む取り外し防止接続部材であって、接続セグメントは、継手又はナットを接続するために用いられ、取り外し防止セグメントは、互いに接続された保護部と取り外し防止部とを含み、取り外し防止接続部材内に第1貫通孔を有し、保護部は第1貫通孔を介して管体に嵌合されることができ、取り外し防止部は、保護部の端部又は外周壁に突設されており、且つ取り外し防止部は、保護部の周方向に沿って逆方向に設けられた止め面と滑り面とを有する取り外し防止接続部材を提供する。
【0005】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部の数が複数であり、複数の取り外し防止部は、保護部の周方向に沿って間隔をあけて配置されており、且つ隣接する2つの取り外し防止部の間にクランプゾーンが形成される。
【0006】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部の数が2つであり、2つの取り外し防止部は、保護部の軸線を中心として対称的に設けられている。
【0007】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部は強化部を有し、強化部の接続セグメントから離れた一端に強化端面が形成されており、強化端面が接続セグメント又は保護部の端面と平行になり、取り外し防止接続部材には、隣接する2つの取り外し防止部の間に位置する加工平面が更に設けられており、加工平面と強化端面とは第1貫通孔の軸方向において間隔を有し且つ互いに平行になっている。
【0008】
本出願の好ましい態様として、止め面における保護部の内壁から離れた交線により力受け枠線が形成され、力受け枠線の長さがLで、5mm<L<20mmであり、及び/又は、力受け枠線は保護部の軸線と平行に設けられる。
【0009】
本出願の好ましい態様として、滑り面と保護部の径方向断面との間の夾角がαで、20°≦α≦50°である。
【0010】
本出願の好ましい態様として、止め面は平面であり、止め面は保護部の軸線と平行に設けられ、及び/又は、滑り面は曲面である。
【0011】
本出願の好ましい態様として、滑り面は、曲面であり、且つ取り外し防止部に向かって凹設されている。
【0012】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部は、同じ取り外し防止部の止め面と同じ取り外し防止部の滑り面との間に位置する外側円弧面を更に含み、外側円弧面と滑り面との接続部位には円弧遷移面が設けられており、及び/又は、止め面と保護部の外周壁との接続部位には円弧遷移面が設けられており、及び/又は、滑り面と保護部の外周壁の接続部には円弧遷移面が設けられている。
【0013】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部は保護部の外周壁に突設されており、保護部が管体であり、取り外し防止部の保護部の外周壁から突出した高さが保護部の管壁の厚さより大きい。
【0014】
本出願の好ましい態様として、保護部には第1面取りが設けられており、第1面取りは、第1貫通孔の内壁面と保護部の端面との間に位置する。
【0015】
本出願の好ましい態様として、取り外し防止部と保護部の端面とは面一になり、保護部は取り外し防止部よりも取り外し防止セグメントの軸心位置に近接する。
【0016】
本出願の好ましい態様として、接続セグメントと取り外し防止セグメントとは一体に成形される。
【0017】
本出願の好ましい態様として、第1貫通孔は、制限セグメントを更に含み、制限セグメントの内径が取り外し防止接続部材の軸線方向に沿って変化し、管体の外周壁に当接されて保護部が管体に嵌合される深さを制限することができる。
【0018】
本出願の好ましい態様として、制限セグメントの内径が保護部に近接する方向に沿って減少し、取り外し防止接続部材には第2面取りが更に設けられており、第2面取りが制限セグメントの保護部に相対的に近接する側に位置する。
【0019】
本出願の好ましい態様として、接続セグメントにはねじが設けられており、ねじを介して継手に固定係合され、ねじは、第1貫通孔の内壁に設けられるか、又は、接続セグメントの外周壁に設けられて、ナットに螺合されるために用いられる。
【0020】
本出願の好ましい態様として、接続セグメントと取り外し防止セグメントとの外径が同じである。
【0021】
本出願の様々な実施例によれば、継手又はナット、第2接続パイプ、及び本出願で提供される取り外し防止接続部材を含む取り外し防止接続アセンブリであって、接続セグメントと継手又はナットとが螺合して固定され、保護部が第1貫通孔を介して第2接続パイプに嵌合される取り外し防止接続アセンブリを提供する。
【0022】
本出願の好ましい態様として、第2接続パイプの外周壁を、第1貫通孔の内周壁に密着して設ける。
【0023】
本出願の好ましい態様として、第1貫通孔は、制限セグメントを更に含み、制限セグメントの内径が保護部に近接する方向に沿って減少し、第2接続パイプの一端には第2フレア部が設けられており、第2フレア部の外周壁が制限セグメントの内周壁に当接される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本明細書に開示されている発明の実施例及び/又は例示をよりよく説明するために、1つ以上の図面を参照することができる。図面を説明するための詳細又は例示は、開示された発明、ここで説明する実施例及び/又は例示、並びにここで理解されるこれらの発明の最適な形態のいずれかの範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0025】
図1】本出願で提供される取り外し防止接続部材の第1実施例の斜視模式図である。
図2図1に示される取り外し防止接続部材の第1視点での断面模式図である。
図3図1に示される取り外し防止接続部材の第2視点での断面模式図である。
図4】本出願で提供される取り外し防止接続アセンブリの第1実施例の斜視模式図である。
図5図4に示される取り外し防止接続アセンブリの断面模式図である。
図6】本出願で提供される取り外し防止接続部材の第2実施例の斜視模式図である。
図7図6に示される取り外し防止接続部材の他の視点での斜視模式図である。
図8】本出願で提供される取り外し防止接続部材の第3実施例の斜視模式図である。
図9図8に示される取り外し防止接続部材の他の視点での斜視模式図である。
図10図8に示される取り外し防止接続部材の正面図である。
図11図8に示される取り外し防止接続部材の上面図である。
図12図8に示される取り外し防止接続部材の片側断面図である。
図13図8に示される取り外し防止接続部材の右側面図である。
図14】本出願で提供される取り外し防止接続アセンブリの第2実施例の斜視模式図である。
図15図14に示される取り外し防止接続アセンブリの他の視点での模式図である。
図16図14に示される取り外し防止接続アセンブリの断面模式図である。
【0026】
100 取り外し防止接続部材、10 接続セグメント、11 雌ねじ、12 雄ねじ、13 加工平面、20 取り外し防止セグメント、21 保護部、22 取り外し防止部、221 止め面、222 滑り面、223 力受け枠線、224 強化端面、225 外側円弧面、226 円弧遷移面、30 第1貫通孔、31 第1面取り、32 制限セグメント、33 第2面取り、34 第1孔路、35 第2孔路、200 取り外し防止接続アセンブリ、210 継手、220 第1接続パイプ、2201 第1フレア部、230 第2接続パイプ、2301 第2フレア部。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施形態に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0028】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語や科学用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0029】
取り外し防止接続部材は、空調機器に設けられて冷媒循環回路の接続に用いられるデバイスであり、通常、中空構造の継手と組み合わせて使用される。取り外し防止接続部材が一方の管体に接続され、継手が他方の管体に接続され、継手と取り外し防止接続部材との間が固定接続されることにより2つの管体が連通する。
【0030】
従来の取り外し防止接続部材の端部には、通常、いくつかの取り外し防止カムが設けられており、取り外し防止カムは取り外し防止接続部材内に挿設されている管体外壁に近接している。しかしながら、管体と取り外し防止カムとは干渉又は押し付けが発生しやすく、例えば、材質の硬度が比較的柔らかい赤銅管が外力作用によって湾曲されて取り外し防止カムの末端縁部と干渉することで、取り外し防止カムが管体を傷付けやすくなり、管体外壁の破裂リスクを悪化させて、冷媒が管体内部から漏れる問題をもたらすため、取り外し防止接続部材は管体を保護する役割を果たすことができない。
【0031】
これに鑑みて、本出願では、互いに接続された接続セグメント10と取り外し防止セグメント20とを含み、取り外し防止セグメント20は互いに接続された保護部21と取り外し防止部22とを含み、取り外し防止部22は保護部21の径方向に沿って保護部21の端部又は外周壁に突設されており、取り外し防止接続部材100には、接続セグメント10と保護部21とを貫通する第1貫通孔30が更に穿設されている取り外し防止接続部材100を提供する。
【0032】
ここで、接続セグメント10は中空の継手210又はナットに固定接続されるために用いられ、この継手210又はこのナットは一方の外部管体に接続することができ、保護部21は第1貫通孔30を介して他方の外部管体に嵌合されることができ、取り外し防止部22は外部工具に固定係合又は摺動係合されるために用いられ、取り外し防止部22は保護部21の周方向に沿って互いに乖離して設けられた止め面221と滑り面222とを含む。
【0033】
止め面221は外部工具と固定係合を形成するために用いられ、使用者は外部工具を回転することにより止め面221に静圧を印加し、更に取り外し防止接続部材100に締め付けトルクを印加して、取り外し防止接続部材100と継手210又はナットとの固定接続を完了し、滑り面222は外部工具と摺動係合を形成するために用いられ、外部工具が滑り面222に上記の締め付けトルク方向とは逆の緩みトルクを印加することができないようにするため、取り外し防止接続部材100が取り外し防止機能を得ることになる。
【0034】
特に断りのない限り、以下で、外部工具は、いずれも取り外し防止接続部材100に直接係合されて、取り外し防止接続部材100を継手210又はナットに締め付けるために用いられる工具であり、外部工具には、他の工具、例えば継手210又はナットに固定係合されるナットレンチが含まれない。
【0035】
選択的に、接続セグメント10にはねじが設けられており、接続セグメント10はこのねじを介して中空通路を有する継手210又はナットに固定係合され、両者が固定接続された後に、第1貫通孔30が継手210の中空通路又はナット孔と連通し、取り外し防止接続部材100が冷媒循環回路に使用される場合に、継手210又はナットの取り外し防止接続部材100から相対的に離れた一端が管体に接続され、接続後に管体孔路が継手210の中空通路又はナット孔と連通し、最後に、上記の管体孔路が第1貫通孔30と連通し、継手210又はナットの管体と保護部21により嵌合された管体とを接続して連通を実現する。
【0036】
接続セグメント10にはねじが設けられており、使用者が外部工具を介して取り外し防止接続部材100に締め付けトルクを印加することにより取り外し防止接続部材100と継手210又はナットとの固定接続を逐次に完了することが容易になり、且つ両者が固定された後の強度がより高くなり、接続故障が発生しにくい。
【0037】
図2から図3を参照すると、本出願で提供される取り外し防止接続部材100の第1実施例において、接続セグメント10に位置する第1貫通孔30の内壁に雌ねじ11が設けられており、接続セグメント10は、第1貫通孔30を介して継手210に嵌合されて継手210に螺合固定される。
【0038】
図6から図12を参照すると、本出願で提供される取り外し防止接続部材の第2実施例及び第3実施例において、接続セグメント10の外周壁に雄ねじ12が設けられており、接続セグメント10がナット孔に入り込んでからナットに螺合固定される。
【0039】
接続セグメント10にねじを設けなくてもよく、即ち接続セグメント10は他の手段により継手210に固定接続されてもよいが、本出願ではこれに対する更なる詳しい説明を省略することが理解できる。
【0040】
選択的に、接続セグメント10と取り外し防止セグメント20とは一体に成形され、取り外し防止接続部材100は一体に成形された構造である。
【0041】
選択的に、保護部21と接続セグメント10とはいずれも円柱管体構造を呈し、且つ両者は同軸配置され、第1貫通孔30は、接続セグメント10に穿設された第1孔路34及び保護部21に穿設された第2孔路35を含み、第1孔路34と第2孔路35とは同軸配置される。上記の接続セグメント10の雌ねじ11は第1孔路34の内壁に設けられ、保護部21は第2孔路35を介して管体に嵌合され、管体は保護部21の接続セグメント10から相対的に離れた一端から突出している。
【0042】
図1図6及び図8を参照する。保護部21には第1面取り31が設けられており、第1面取り31は第1貫通孔30の内壁面と保護部21の端面との間に位置し、即ち、第1貫通孔30の保護部21の端面における開口縁部から材料を切り除いた後の環状面により第1面取り31が形成され、第1面取り31は、丸みをつける面取りであってもよく、斜角をとる面取りであってもよい。
【0043】
第1面取り31の配置は、管体が外力作用により湾曲されて保護部21の端面の開口縁部で第1貫通孔30と押し付けや干渉が発生することを回避することができ、第1貫通孔30の開口縁部が管体の外周壁に作用する圧力を低減させて、管体が傷付けられにくくなる又は潰されにくくなる。なお、取り外し防止接続部材100と保護部21の接続セグメント10から離れた一端から突出した管体とを溶接する場合に、第1面取り31とこの管体の外周壁とが取り囲んで環状凹溝を形成し、この環状凹溝は溶接リングを入れるために用いることができる。
【0044】
選択的に、取り外し防止部22の数が複数であり、複数の取り外し防止部22は、保護部21の周方向に沿って間隔をあけて配置されており、且つ隣接する2つの取り外し防止部22の間に外部工具を係合して入り込むためのクランプゾーンが形成される。複数の取り外し防止部22の止め面221及び滑り面222が保護部21の周方向において順次交互に配置され、即ち保護部21の周方向において、複数の取り外し防止部22は、止め面211-滑り面222-止め面221-滑り面222のように配置されている。
【0045】
選択的に、複数の取り外し防止部22の形状及びサイズが同じであり、保護部21の軸線の周りに均等に配置されるため、複数のクランプゾーンの形状及びサイズが同じである。このように設計すると、外部工具が取り外し防止接続部材100の周方向において任意の角度で取り外し防止部22に係合されることができる。
【0046】
図1図6及び図8を参照する。本出願で提供される取り外し防止接続部材100の第1実施例、第2実施例及び第3実施例において、取り外し防止部22の数が2つであり、2つの取り外し防止部22は、保護部21の軸線を中心として対称的に設けられている。
【0047】
取り外し防止部22の数は1つだけでもよいことが理解できる。取り外し防止部22の数が1つである場合、取り外し防止部22と保護部21の外周壁との間の隙間にクランプゾーンが形成される。説明の便宜上、以下では、取り外し防止部22の数が複数であり、且つ取り外し防止部22が保護部21の外周壁に突設されていることを例として、本出願の取り外し防止接続部材100の構造を詳しく説明する。
【0048】
選択的に、止め面221は平面であり、且つ止め面221は保護部21の軸線と平行に設けられ、滑り面222は曲面であり、且つ取り外し防止部22の内部に向かって凹設されている。このような構造配置を採用すると、滑り面222と外部工具との間に摺動接触が形成するのにより有利であり、これにより、外部工具が取り外し防止部22からより速く離脱することができ、取り外し防止接続部材100の取り外し防止機能がより顕著になる。
【0049】
滑り面222と保護部21の径方向断面との間の夾角がαで、αは60°未満で、20°≦α≦50°である。具体的には、滑り面222が曲面であると、滑り面222における任意の点の接線と保護部21の軸線との間の夾角がαで、20°≦α≦50°である。
【0050】
外部工具が取り外し防止接続部材100に締め付けトルクを印加するときの安定性及び力付与効率を高めるために、止め面221と保護部21の軸線とは面一に設けられ、即ち止め面221が位置する平面に保護部21の軸線が含まれる。このように設計すると、止め面221に作用する静圧の全てを、取り外し防止接続部材100と継手210又はナットとの螺合固定を連動する締め付けトルクを形成するために使用することができる。
【0051】
選択的に、取り外し防止接続部材100の取り外し防止効果を高めるために、滑り面222は保護部21の軸線を回転中心とする螺旋面である。
【0052】
選択的に、取り外し防止部22と保護部21の端面とは面一になり、且つ保護部21は取り外し防止部22よりも取り外し防止セグメント20の軸心位置に近接する。具体的には、保護部21の軸方向の長さは取り外し防止部22の保護部21の軸線方向に沿って延在する長さと同じであり、保護部21の接続セグメント10から相対的に離れた端面と取り外し防止部22の接続セグメント10から相対的に離れた一端とは面一に設けられる。このように設計すると、取り外し防止部22の末端が保護部21に挿設され且つそれから突出している管体に対する押し付けを回避することができ、これにより取り外し防止部22が管体に触れて傷付けることを防止する。
【0053】
当然ながら、取り外し防止部22と保護部21の端面とは面一にならなくてもよく、例えば、取り外し防止部22が保護部21の端面に突設される場合に、取り外し防止部22が保護部21の端面より高く、なお、取り外し防止接続部材100の軸方向において、保護部21の端面が取り外し防止部22より高くてもよい。
【0054】
選択的に、取り外し防止部22が保護部21の外周壁から突出する高さが保護部21の管壁の厚さより大きい。
【0055】
ここで、取り外し防止部22は、外側円弧面225を更に含み、外側円弧面225は、接続セグメント10の外周壁が取り外し防止接続部材100の軸線に沿って取り外し防止部22へ延在する部分であり、同じ取り外し防止部22の止め面221と同じ取り外し防止部22の滑り面222との間に位置する。取り外し防止部22の保護部21の外周壁から突出した高さが外側円弧面225と保護部21との取り外し防止接続部材100の径方向における高低差であり、保護部21の管壁の厚さが保護部21の外周壁の半径と第2孔路35の内壁の半径の差である。
【0056】
図8から図12を参照する。外側円弧面225と滑り面222との接続部位には円弧遷移面226が設けられており、止め面221と保護部21の外周壁との接続部位には円弧遷移面226が設けられており、滑り面222と保護部21の外周壁との接続部位には円弧遷移面226が設けられている。円弧遷移面226を設けると、取り外し防止接続部材100と継手210又はナットとを締め付ける過程において、外側円弧面225と滑り面222との接続部位、止め面221と保護部21の外周壁との接続部位及び滑り面222と保護部21の外周壁との接続部位における応力集中を低減させて、取り外し防止部22の損傷又は取り外し防止部22と保護部21との間の破裂を回避し、取り外し防止接続部材100の使用安全性及び構造強度を向上させる。
【0057】
図1図6図7及び図9を参照する。止め面221における保護部21の内壁から相対的に離れた交線により力受け枠線223が形成される。
【0058】
選択的に、力受け枠線223は保護部21の軸線と平行に設けられる。
【0059】
選択的に、力受け枠線223の長さがLで、5mm<L<20mmである。
【0060】
このように設計すると、使用者が外部工具により取り外し防止接続部材100に締め付けトルクを印加するとき、外部工具が力受け枠線223に十分に接触し、このようにすることで、外部工具が力受け枠線223に作用する圧力と取り外し防止接続部材100の軸線との間の距離が最大になって、トルクを最大限に発生させることができるため、取り外し防止接続部材100と継手210又はナットとを締め付けるとき省力効果が得られる。モンキーレンチを取り外し防止接続部材100に係合される外部工具として使用する場合、力受け枠線223全体がモンキーレンチに当接されることができる。
【0061】
図2図3及び図5を参照する。本出願で提供される取り外し防止接続部材100の第1実施例において、第1貫通孔30は、第1孔路34と第2孔路35との間に設けられた制限セグメント32を更に含み、制限セグメント32の内径は取り外し防止接続部材100の軸線方向に沿って変化して、管体の外周壁に当接されて保護部21が管体に嵌合される深さを制限することができる。
【0062】
選択的に、第1孔路34の内径が第2孔路35の内径より大きく、制限セグメント32の内径が保護部21に近接する方向、即ち第1孔路34に近接する方向に沿って減少して、フレア部を有する管体のフレア部の外周壁に当接されて保護部21が管体に嵌合される深さを制限する役割を実現することができる。
【0063】
選択的に、取り外し防止接続部材100には、第2面取り33が更に設けられており、第2面取り33が制限セグメント32の保護部21に相対的に近接する側、即ち第2孔路35に相対的に近接する側に位置する。第2面取り33は、第2孔路35と制限セグメント32との間に管体を避ける効果を発生し、第2孔路35の内壁面と制限セグメント32の内壁面との接続部位が管体に比較的大きい押し付け作用を発生することを回避し、管体が潰されて破裂するリスクを低減させることができる。
【0064】
図1図8から図9を参照する。取り外し防止部22は強化部を有し、強化部の接続セグメントから相対的に離れた一端に強化端面が形成されており、強化端面は接続セグメント又は保護部の端面と平行になり、なお、取り外し防止接続部材100には、隣接する2つの取り外し防止部に位置し且つ保護部の端部に向かって配置された加工平面が設けられており、加工平面と強化端面とは第1貫通孔の軸方向において間隔をあけて設けられ、且つ両者は互いに平行になっている。
【0065】
選択的に、図1から図2図4から図5を参照する。接続セグメント10と取り外し防止セグメント20との外径が同じであり、且つ接続セグメント10の外周面と取り外し防止セグメント20の外周面とは共通の円柱面に設けられ、両者はいずれも取り外し防止接続部材100と同軸配置された共通の円柱面に位置する。このようにして、取り外し防止接続部材100の加工成形がより容易になり、1つの円柱状のビレットにおいて一端に近接する軸方向の長さ範囲内で材料を除去し、このゾーンから材料を除去した後に残った部分により直接取り外し防止セグメント20を形成することができる。
【0066】
本出願で提供される取り外し防止接続部材100は、保護部21が管体に嵌合されることにより管体と取り外し防止カムとの干渉を回避し、特に、材質が柔らかい赤銅管に対して、取り外し防止カムの末端縁部と管体外壁との間の押し付けを防止し、管体が取り外し防止カムにより傷付けられ、潰されて破裂してしまうリスクを低減させることで、管体破裂による冷媒漏れの問題を低減させるため、取り外し防止接続部材100はより良好な管体保護の効果を有する。
【0067】
図4から図5及び図14から図16を参照する。本出願では、継手210又はナット、第2接続パイプ230及び上記の取り外し防止接続部材100を含み、接続セグメント10と継手210又はナットとが螺合して固定されることにより、第1貫通孔30が継手210の中空通路又はナット孔と連通し、保護部21が第1貫通孔30を介して第2接続パイプ230に嵌合される取り外し防止接続アセンブリ200を更に提供する。
【0068】
取り外し防止接続部材100が継手210に接続されるかナットに接続されるかは、接続セグメント10におけるねじの種類によるものである。接続セグメント10に雄ねじが設けられる場合、取り外し防止接続部材100はナットに接続され、接続セグメント10に雌ねじが設けられる場合、取り外し防止接続部材100は継手210に螺合される。
【0069】
本出願で提供される取り外し防止接続アセンブリ200の両端は、冷媒循環回路におけるパイプラインに接続されてもよく、弁体の継手に直接接続されてもよいが、取り外し防止接続アセンブリ200がパイプラインに直接接続される場合、第1接続パイプ220の孔路と継手210の中空通路又はナット孔とが連通するように、継手210又はナットの取り外し防止接続部材100から相対的に離れた一端が第1接続パイプ220に接続されることができ、最後に、冷媒は第1接続パイプ220、継手210又はナット、取り外し防止接続部材100及び第2接続パイプ230で流れることができる。説明の便宜上、以下では、取り外し防止接続部材100が継手210に螺合されることを例として、取り外し防止接続部材200の具体的な構造及び組み立て方法を詳しく説明する。
【0070】
具体的には、継手210は、クランプ部及び第1ねじセグメント(符号付けなし)を含み、且つ軸方向に沿って延在する第2貫通孔が穿設されており、ナットレンチを使用してクランプすることが容易になるように、クランプ部の形状は六角柱が好ましく、第1ねじセグメントは、接続セグメント10に螺合固定されることができる雄ねじ又は雌ねじであってもよく、螺合固定が必要する場合に、使用者はナットレンチを使用してクランプ部をクランプし、外部工具を使用して取り外し防止接続部材100に締め付けトルクを印加することにより継手210と取り外し防止接続部材100とを締め付け、継手210は第2貫通孔を介して第1接続パイプ220に嵌合される。
【0071】
選択的に、図5を参照すると、第1ねじセグメントは、雄ねじであり、接続セグメント10に入り込んで取り外し防止接続部材100に固定係合され、継手210の第2貫通孔の内壁にはねじが設けられており、第1接続パイプ220の外周壁のねじに係合されることにより、第1接続パイプ220と継手210との固定接続を実現することができる。
【0072】
引き続き、図5を参照する。第2接続パイプ230の一端には、外周壁がテーパ状を呈する第2フレア部2301が更に設けられており、第2フレア部2301は制限セグメント32の内壁面の形状と合致し、第2フレア部2301の外周壁が制限セグメント32の内壁面に当接されるため、制限セグメント32は、第2フレア部2301に当接係合されることにより保護部21が第2接続パイプ230に嵌合される深さを制限し、第2接続パイプ230の第1貫通孔30に近接して保護部21の端部開口の方向に向かう自由移動を阻止することを実現する。
【0073】
保護部21及び第2接続パイプ230に対する制限の上で、第2接続パイプ230と取り外し防止接続部材100との固定接続を実現するために、第2フレア部2301にはテーパ状を呈する内周壁が更に設けられており、且つ継手210の取り外し防止接続部材100に入り込んだ端部にはテーパ状の当接面が更に設けられており、当接面が第2フレア部2301の内周壁に当接されるため、継手210は当接面を介して第2フレア部2301を制限セグメント32の内壁面に押し付け、第2接続パイプ230は継手210及び取り外し防止接続部材100が共にクランプして固定される。
【0074】
なお、第2面取り33は第2フレア部2301と第2接続パイプ230の第2フレア部2301以外の直線管体との間の領域を避けて、第2フレア部2301と第2接続パイプ230の直線管体の接続部が制限セグメント32の押し付け力により潰されて破裂することを回避することができる。
【0075】
選択的に、第2接続パイプ230の外周壁を第1貫通孔30の内周壁に密着して設けると、第2接続パイプ230の直線パイプセグメントと第2孔路35の内壁とが密着するだけでなく、第2フレア部2301の外周壁と制限セグメント32の内壁とが密着する。このように設計すると、保護部21を第2接続パイプ230により良好に嵌合させることができ、第2接続パイプ230が保護部21内で揺れることを防止し、第2接続パイプ230と取り外し防止接続部材100との同軸度がより高くなり、保護部21の第2接続パイプ230に対する保護効果を更に向上させる。
【0076】
図16を参照する。第1接続パイプ220の一端には、外周壁がテーパ状を呈する第1フレア部2201が更に設けられており、継手210の中空通路の内壁面はテーパ状を呈し且つ取り外し防止接続部材100に向かって設けられた制限面を含み、制限面は第1フレア部2201の外周壁の形状と合致し、第1フレア部2201が制限面に当接される場合、制限面は、第1接続パイプ220が軸方向に沿って引き続き移動することを止めることにより第1接続パイプ220が継手210から分離することを防止することができる。
【0077】
選択的に、接続セグメント10の端部には、円錐形状の面取り面が更に設けられており、第1フレア部2201の内壁面はテーパ状を呈し、且つ円錐形状の面取り面と合致する。取り外し防止接続部材100は、円錐形状の面取り面を介して第1フレア部2201の内壁面に当接支持され、第1フレア部2201の外周壁を継手210の制限面に押し付けて密着させるため、取り外し防止接続部材100及び継手210が共に第1接続パイプ220に対する両方向からのクランプを実現し、第1接続パイプ220、継手210及び取り外し防止接続部材100の三者が一体に固定される。
【0078】
以上の実施形態の各技術特徴は、任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0079】
当業者が理解すべきこととして、以上の実施形態は単に本出願を説明するために使用され、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な趣旨の範囲内で、以上の実施形態によりなされる適切な変更及び変化は、いずれも本出願の保護を請求する範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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