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特許7581515金属切断機用のアンロードステーション、及び管状又は棒状の工作物を切断するための金属切断機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】金属切断機用のアンロードステーション、及び管状又は棒状の工作物を切断するための金属切断機
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/46 20060101AFI20241105BHJP
【FI】
B65G47/46 E
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023530495
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 EP2021082223
(87)【国際公開番号】W WO2022106581
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】102020130607.5
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502300646
【氏名又は名称】トルンプフ ヴェルクツォイクマシーネン エス・エー プルス コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】TRUMPF Werkzeugmaschinen SE + Co. KG
【住所又は居所原語表記】Johann-Maus-Str. 2, 71254 Ditzingen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン ヤーシュ
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-255746(JP,A)
【文献】特開昭61-260901(JP,A)
【文献】実開昭60-157720(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状又は棒状の工作物(13)を切断するための金属切断ステーション(12)用のアンロードステーションであって、
金属切断ステーション(12)から出るように案内された工作物(13)を受けるアンロード設備(26)を有し、
少なくとも1つの工作物(13)を前記アンロード設備(26)から移送することができる少なくとも1つの工作物支持体(29)を有する
アンロードステーションであり、
前記アンロード設備(26)から工作物(13)を選択的に排出する排出設備(28)が設けられ、前記排出設備(28)が、少なくとも前記アンロード設備(26)と前記工作物支持体(29)との間に延在する長手方向コンベヤ設備(31)を備え、前記アンロード設備(26)から送り出された前記工作物(13)を前記長手方向コンベヤ設備(31)内に又は前記工作物支持体(29)上に移送することができるようにする工作物分岐器(32)を備え
前記工作物分岐器(32)が、前記工作物(13)を前記アンロード設備(26)から前記工作物支持体(29)に移送するために、前記長手方向コンベヤ設備(31)によって形成された間隙を閉鎖するガイド面(52)を有する
ことを特徴とするアンロードステーション。
【請求項2】
前記排出設備(28)が、前記アンロード設備(26)の一方又は両方の長手方向側部に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のアンロードステーション。
【請求項3】
前記工作物分岐器(32)が、少なくとも部分的に前記アンロード設備(26)に沿って延在するとともに、前記工作物支持体(29)に対して変位可能である、止め梁(51)として構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアンロードステーション。
【請求項4】
前記止め梁(51)が、ガイド面(52)及び止め面(55)を有し、前記長手方向コンベヤ設備(31)に対する閉鎖位置(35)では、前記ガイド面(52)が前記間隙を閉鎖し、前記止め梁(51)の排出位置(53)では、前記止め梁(51)の前記止め面(55)が、前記工作物(13)を前記長手方向コンベヤ設備(31)内に移送することを特徴とする、請求項に記載のアンロードステーション。
【請求項5】
前記止め梁(51)が、三角形、特に直角三角形であるように構成され、前記止め面(55)が垂直方向に位置合せされ、前記ガイド面(52)が、前記止め面の最高点から始まって、勾配をつけるように位置合せされていることを特徴とする、請求項又はに記載のアンロードステーション。
【請求項6】
前記止め梁(51)が、ガイド(37)によって変位可能であるように受けられ、前記ガイド(37)が、前記アンロード設備(26)の長手方向側部に対して直交して延在し、少なくとも1つの工作物支持体(29)に隣接して位置決めされていることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のアンロードステーション。
【請求項7】
前記ガイド(37)が、前記止め梁(51)が相対的に変位可能である少なくとも1つの工作物支持部分(62)を有することを特徴とする、請求項に記載のアンロードステーション。
【請求項8】
前記工作物分岐器(32)が、少なくとも1つの工作物支持体(29)及びガイド(37)と結合して、基本モジュール(61)として構成されており、所定の長さの工作物分岐器(32)と少なくとも2つのガイド(37)とを備える少なくとも1つの拡張モジュール(64)が提供されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のアンロードステーション。
【請求項9】
前記工作物分岐器(32)が、前記長手方向コンベヤ設備(31)と前記工作物支持体(29)との間に位置決めすることができる枢動可能なフラップとして構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアンロードステーション。
【請求項10】
前記枢動可能なフラップの上側が、前記長手方向コンベヤ設備(31)と前記工作物支持体(29)との間の間隙を閉鎖するガイド面(52)として構成され、前記枢動可能なフラップの下側が、前記工作物(13)の前記工作物支持体(29)への移送を阻止する止め面(55)として構成されていることを特徴とする、請求項に記載のアンロードステーション。
【請求項11】
前記長手方向コンベヤ設備(31)が、高さに関して調整可能且つ変位可能であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のアンロードステーション。
【請求項12】
前記長手方向コンベヤ設備(31)が、前記工作物支持体(29)に隣接するように、高さに関して前記長手方向コンベヤ設備(31)と結合して変位可能である止め具(57)を有することを特徴とする、請求項11に記載のアンロードステーション。
【請求項13】
前記アンロード設備(26)が、その長手方向側部に沿って、前記長手方向コンベヤ設備(31)及び/又はガイド(37)及び/又は前記工作物支持体(29)を組み立てるための組立てインタフェース(41)を有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のアンロードステーション。
【請求項14】
棒状又は管状の工作物(13)用の金属切断機であって、機械加工すべき前記工作物(13)を受けるロードステーション(14)を有し、前記ロードステーション(14)から前記工作物(13)を機械加工するために金属切断ステーション(12)に供給することができ、
前記金属切断ステーション(12)の下流に配置され、前記機械加工された工作物(13)を移送することができるアンロードステーション(15)を有する
金属切断機であり、
前記アンロードステーション(15)が、請求項1~13のいずれか一項に従って構成されていることを特徴とする金属切断機。
【請求項15】
管状又は棒状の工作物(13)を切断するための金属切断ステーション(12)用のアンロードステーションであって、
金属切断ステーション(12)から出るように案内された工作物(13)を受けるアンロード設備(26)を有し、
少なくとも1つの工作物(13)を前記アンロード設備(26)から移送することができる少なくとも1つの工作物支持体(29)を有する
アンロードステーションであり、
前記アンロード設備(26)から工作物(13)を選択的に排出する排出設備(28)が設けられ、前記排出設備(28)が、少なくとも前記アンロード設備(26)と前記工作物支持体(29)との間に延在する長手方向コンベヤ設備(31)を備え、前記アンロード設備(26)から送り出された前記工作物(13)を前記長手方向コンベヤ設備(31)内に又は前記工作物支持体(29)上に移送することができるようにする工作物分岐器(32)を備え、
前記工作物分岐器(32)が、前記長手方向コンベヤ設備(31)と前記工作物支持体(29)との間に位置決めすることができる枢動可能なフラップとして構成されており、
前記枢動可能なフラップの上側が、前記長手方向コンベヤ設備(31)と前記工作物支持体(29)との間の間隙を閉鎖するガイド面(52)として構成され、前記枢動可能なフラップの下側が、前記工作物(13)の前記工作物支持体(29)への移送を阻止する止め面(55)として構成されている
ことを特徴とする、アンロードステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管状又は棒状の工作物を切断するための金属切断機用のアンロードステーションと、そうした金属切断機とに関する。
【背景技術】
【0002】
棒状又は管状の工作物を切断するための金属切断機は、(特許文献1)から知られている。この金属切断機は、機械加工すべき工作物を受けるロードステーションを備える。工作物は、このロードステーションから金属切断ステーションに供給される。機械加工すべき工作物の切断又は除去加工は、その後、金属切断ステーションにおいて、例えば除去工具によって、且つ/又は切断ビーム、特にレーザビームによって行うことができる。工作物は、機械加工された後、金属切断ステーションから出るように案内され、下流のアンロードステーションに移送される。アンロードステーションに移送された工作物は、前記工作物がアンロードステーションに横方向に隣接している工作物支持体に移送されるため、横方向に排出することができる。この工作物支持体は、複数の機械加工された工作物を受けることができる。工作物は、この工作物支持体から手動で取り出され、マガジン又は中間貯蔵所に移される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】欧州特許出願公開第2827206A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、金属切断機用のアンロードステーション、及び筒状又は棒状の工作物を切断するための金属切断機であって、棒状又は筒状の工作物の機械加工における生産性が向上する、アンロードステーション及び金属切断機を提案するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、金属切断機用のアンロードステーションであって、アンロード設備から機械加工された工作物を選択的に排出する排出設備を有し、排出設備が、少なくともアンロード設備と工作物支持体との間に延在する長手方向コンベヤ設備を備え、アンロード設備から出るように案内される工作物を長手方向コンベヤ設備内に又は工作物支持体上に移送することができるようにする工作物分岐器を備える排出設備を備える、アンロードステーションによって達成される。機械加工された工作物を長手方向コンベヤ設備上に排出する可能性が追加される結果として、これにより、機械加工された工作物をアンロード設備から出るように案内する第2の搬送経路を達成することができる。好ましくは、長手方向コンベヤ設備の端部にハンドリング設備が設けられ、それにより、長手方向コンベヤ設備からの工作物の自動取出しが行われるものとすることができる。
【0006】
好ましくは、排出設備は、アンロード設備の一方又は両方の長手方向側部に設けられているものとする。その結果、機械加工された工作物を受けることに関して、高い収納能力が提供されることが可能になり、その結果、アンロード設備からの機械加工された工作物の迅速な送出しも可能になる。
【0007】
排出設備の工作物分岐器は、好ましくは、機械加工された工作物をアンロード設備から工作物支持体に移送するために、長手方向コンベヤ設備によって形成された間隙を閉鎖するガイド面を有する。その結果、従来通り、アンロード設備に割り当てられた工作物支持体において直接、機械加工された工作物の送出しを可能にすることができる。
【0008】
1つの好ましい実施形態によれば、工作物分岐器は、工作物支持体に沿って変位可能である止め梁として構成されている。その結果、工作物分岐器の簡単な作動が可能になる。さらに、こうした工作物分岐器は、アンロード設備に沿った大きい長さにわたって延在することもできる。例えば、4~6mの長さを有する管状又は棒状の工作物が機械加工される。
【0009】
止め梁として構成されている工作物分岐器は、好ましくは、ガイド面及び止め面を有し、長手方向コンベヤ設備に対する止め梁の閉鎖位置では、ガイド面は、アンロード設備と工作物支持体との間の間隙を閉鎖し、止め梁の排出位置では、止め面は、機械加工された工作物を長手方向コンベヤ設備内に移送する。工作物分岐器は、簡単な位置変更又は変位運動によって作動可能であり得る。
【0010】
有利には、止め梁は、三角形、特に直角三角形の形態であるように構成され、止め面は垂直方向に位置合せされ、ガイド面は、止め面の最高点から始まって、勾配をつけるように位置合せされているものとする。これは、構造に関して単純であるデザインを表す。
【0011】
さらに好ましくは、止め梁は、ガイドによって変位可能であるように作動し、ガイドは、好ましくはアンロード設備の長手方向側部に対して直交して延在し、特に、工作物支持体に隣接し、且つ/又は2つの隣り合った工作物支持体の間に位置決めされているものとする。これにより、止め梁の比較的大きい長さも変位可能に案内することが可能になる。アンロード設備から工作物支持体上に工作物を移送するとき、止め梁の十分な支持も可能にすることができる。
【0012】
所定の長さの、少なくとも2つの支持体を有する止め梁は、好ましくは、基本モジュールを形成する。止め梁上にさらなる所定の長さの少なくとも1つのガイドを有する、拡張又は追加モジュールをさらに提供することができる。その結果、排出設備を、異なる長さのアンロード設備に柔軟に適合させることができる。ガイドは、好ましくはその上部領域において、少なくとも1つの工作物支持部分を有することができる。その結果、比較的長い工作物のための支持体を設けることもできる。
【0013】
代替実施形態によれば、工作物分岐器は、長手方向コンベヤ設備と工作物支持体との間に位置決めされる枢動可能なフラップとして構成することができる。こうした枢動可能なフラップは、単純な機械的構造を可能にし、作動に関して費用対効果が高い。
【0014】
好ましくは、枢動可能なフラップの上側は、長手方向コンベヤ設備と工作物支持体との間の間隙を閉鎖するガイド面として構成され、枢動可能なフラップの下側は、機械加工された工作物のアンロード設備から工作物支持体への移送を可能にする止め具として構成されるものとする。1つの好ましい単純な設計の実施形態によれば、枢動可能なフラップは、板状であるように構成することができる。
【0015】
さらなる好ましい実施形態によれば、長手方向コンベヤ設備は、高さに関して変位可能であるものとする。その結果、これにより、排出中にアンロード設備から長手方向コンベヤ設備への落下高さを低減させるように、管状又は棒状の工作物の異なる直径のサイズへの適合を可能にすることができる。その結果、機械加工された工作物の損傷も低減させることができる。さらに、騒音に関する低減も可能にすることができる。
【0016】
長手方向コンベヤ設備の好ましい設計の実施形態によれば、長手方向コンベヤ設備と結合して高さに関して変位可能である止め具が、工作物支持体に隣接するように設けられているものとする。例えば、上述した止め梁と組み合わせて、長手方向コンベヤ設備の搬送面を、アンロード設備に設けられた送出し面と略同一平面上にあるように位置決めすることができるが、それにも関わらず、工作物支持体上への移動が防止されるようにすることができる。
【0017】
代替的に又はさらに、長手方向コンベヤ設備の搬送面は、傾斜可能であるように構成することができる。言い換えれば、長手方向コンベヤ設備の持上げ装置により、搬送面のアンロード側基端部を、搬送面のアンロード側基端支持点で持ち上げることができ、そこでは、搬送面は、加工側基端支持点を中心に回転可能であるように取り付けられているものとすることができる。長手方向コンベヤ設備は、搬送ベルトを備えることができ、搬送ベルトの表面は、長手方向コンベヤ設備の搬送面を形成している。搬送面のアンロード側基端部の高さが調節可能である結果、工作物の移送位置を、搬送又は保管ユニット(例えば、パレット又はスタンションラック)の高さに簡単な方法で適合させることができる。
【0018】
好ましくは、アンロード設備は、長手方向側部に沿って、長手方向コンベヤ設備及び/又は止め梁用のガイド及び/又は工作物支持体を組み立てるための接続インタフェースを有するものとする。その結果、モジュール式構造が提供される。異なる長さのアンロード設備への柔軟な適合も可能にすることができる。
【0019】
本発明が基づいている目的は、さらに、棒状又は管状の工作物のための金属切断機であって、機械加工すべき工作物を受けるロードステーションを有し、このロードステーションから工作物が機械加工するために金属切断ステーションに供給され、この金属切断機は、金属切断ステーションの下流に配置されている、機械加工された工作物を移送することができるアンロードステーションを有し、ここで、アンロードステーションは、上述した実施形態のうちの1つによる少なくとも1つの排出設備を備える、金属切断機によって達成される。
【0020】
以下、本発明とそのさらに有利な実施形態及び改善形態とについて、図面に示す例を用いてより詳細に記載及び説明する。説明及び図面から収集することができる特徴は、単独で個別に、又は本発明に従って任意の組合せで複数であるものとして、使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】管状又は棒状の工作物を切断するための金属切断機の斜視図を示す。
図2】アンロード設備及び排出設備を有するアンロードステーションの斜視図を示す。
図3図2による排出設備のさらなる斜視図を示す。
図4】閉鎖位置にある排出設備の概略断面図を示す。
図5】排出位置にある、図4による排出設備の概略断面図である。
図6図4及び図5による排出設備の代替実施形態の概略断面図を示す。
図7図4及び図5による排出設備のさらなる代替実施形態の概略断面図を示す。
図8】排出設備の複数のモジュールを有するアンロードステーションの概略図を示す。
図9図9a-bは、平行に位置合せされた搬送面を有する長手方向コンベヤ設備(図9a)及び傾斜した搬送面を有する長手方向コンベヤ設備(図9b)の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に、管状又は棒状の工作物13を切断するための金属切断機11を斜視図で示す。管状又は棒状の工作物13は、長尺状部材を意味すると理解され、長尺状部材の長さは、典型的には、長尺状部材の断面よりも実質的に大きく、長尺状部材は、実質的に非可撓性材料から作製されている。こうした工作物13は、任意の開断面若しくは閉断面形状及び/又は輪郭を有することができ、円形又は矩形の管が最も一般的である。
【0023】
工作物13を機械加工するための金属切断機11は、金属切断ステーション12、特にレーザ切断ステーションと、ロードステーション14及びアンロードステーション15とを備える。レーザ切断ステーション12には、レーザ切断ヘッド16が設けられており、それにより、工作物13は、より詳細には図示しない管状片を形成するような長さに切断され、且つ/又はさらに機械加工される。工作物13は、摺動チャック19の加工点に近接して取り付けられる。この加工点に対向して、工作物13は、回転及び前進設備21に受け入れられ、回転及び前進設備21は、機械加工に必要な方法で、レーザ切断ステーション12におけるレーザ切断ヘッド16に対して機械メインフレーム23に沿って変位可能である。詳細には、機械加工すべき工作物13は、回転及び前進ステーション21によって、レーザ切断ヘッド16に対して管の長手方向に送られ、管の長手方向軸を中心に回転して分離用の切れ目が生成される。回転及び前進設備21と摺動チャック19との間の工作物13は、管支持体24に取り付けられる。管状工作物の機械加工が進むに従い、管支持体24は機械フレーム23内に降下し、その後、回転及び前進設備21によって移動することができる。
【0024】
図2に、アンロードステーション15の斜視図を示す。このアンロードステーション15は、金属切断ステーション12から出るように案内された機械加工された工作物13を受けるアンロード設備26を備える。アンロード設備26の横方向に排出設備28が設けられており、排出設備28により、例えば、機械加工された工作物13を少なくとも1つの工作物支持体29上に移送することができる。排出設備28は、アンロード設備26の長手方向側部に沿って位置決めされ、特に固定されている、長手方向コンベヤ設備31を備える。この長手方向コンベヤ設備31は、アンロード設備26と工作物支持体29との間に設けられている。排出設備28は、図2に示す排出位置33から閉鎖位置35(図4)に移動することができる工作物分岐器32をさらに備える。工作物分岐器32の排出位置33では、機械加工された工作物13は、長手方向コンベヤ設備31上に移送され、続いて、長手方向コンベヤ設備31の長手方向においてアンロードステーション15から出るように案内される。少なくとも1つのハンドリング設備、特にガントリロボットを、長手方向コンベヤ設備31に割り当てられるように、アンロードステーション15の端部で自動化されたアンロードのために設けることができる。
【0025】
工作物分岐器32は、排出位置33と閉鎖位置35との間で変位可能であるように案内される。この目的のために、工作物支持体29に隣接し、且つ/又は、2つの隣り合った工作物支持体29の間に設けられる、ガイド37が設けられている。例えば、1つのガイド37は固定ベアリングの形態で構成することができ、隣のガイドはフローティングベアリングの形態で構成することができる。工作物分岐器32の変位運動は、モータ駆動によって、且つ/又は、昇降シリンダ、リニアドライブ等によって行うことができる。
【0026】
工作物分岐器32は、アンロード設備26に沿って延在している。工作物分岐器32の上側には、好ましくは、連続して平坦な面が設けられている。
【0027】
図3に、排出設備28のさらなる斜視図を示す。この排出設備28は、好ましくは、組立てインタフェース41を有し、そのため、アンロード設備26において長手方向コンベヤ設備31を簡単な方法で組み立てることができ、ガイド37もまた、例えば長手方向コンベヤ設備31において組み立てることができる。同じことが、図3においてより詳細には示さない工作物支持体29にも類似する方法で適用される。
【0028】
長手方向コンベヤ設備31は、好ましくは、循環式搬送ベルト43を備えるように構成されている。これには、簡単な方法でアンロード設備26の長さに対する個別の適合が提供されるという利点がある。長手方向コンベヤ設備31の長さは、好ましくは、アンロード設備26の長さよりも長いように構成されている。対照的に、工作物分岐器32の長さは、アンロード設備26の長さと同じか又はそれよりも短いように構成することができる。
【0029】
図4に、図2による排出設備28の概略断面図を示す。長手方向コンベヤ設備31は、アンロード設備26のメインフレーム46と工作物支持体29との間に位置決めされている。本実施形態における工作物分岐器32は、いわゆる止め梁51として具現化されている。この止め梁51は、傾斜した又は勾配のついたガイド面52を有し、このガイド面52は、閉鎖位置35において、アンロード設備26の送出し面53と工作物支持体29との間の間隙を閉鎖する。ガイド面52は、好ましくは、送出し面53と同一平面上にあるように、送出し面53と隣接している。長手方向コンベヤ設備31は、閉鎖位置35への移動が止め梁51の直線変位運動によって可能になるように、工作物支持体29の平面の下方に配置されている。
【0030】
図5では、排出設備28は、排出位置33で提供されている。この排出位置33において、止め梁51は、止め梁51が工作物支持体29を部分的に覆い隠すように、右側に変位する。止め梁51には、止め面55が設けられている。前記止め面55は、好ましくは、垂直方向に位置合せされている。この止め面55は、長手方向コンベヤ設備31と位置合せされ、好ましくは、循環式搬送ベルト43の搬送面に対して直交するように位置決めされている。この止め面55は、工作物13の工作物支持体29上への移送を阻止する。代わりに、工作物13は、長手方向コンベヤ設備31上に位置決めされる。その後、搬送ベルト43を作動させることにより、工作物13をアンロードステーション15から出るように移動させることができる。この実施形態では、長手方向コンベヤ設備31が、所定の高さで静止しているように配置されるものとすることができる。
【0031】
図6に、図4及び図5による排出設備28の代替実施形態を示す。この実施形態では、長手方向コンベヤ設備31が高さに関して変位可能であるように構成されているものとする。長手方向コンベヤ設備31には、好ましくは、止め具57が位置決めされている。この止め具57は、工作物支持体29に面するように、長手方向コンベヤ設備31に固定して配置されている。その結果、工作物13が、例えば、送出し面53から長手方向コンベヤ設備31上に専ら転がる態様で移送されるようにすることができる。さらに、長手方向コンベヤ設備31に、送出し面53に面するように、間隙埋め要素58を設けることができる。
【0032】
さらなる実施形態では、長手方向コンベヤ設備31の高さの調節可能性も提供することができる。
【0033】
図7に、工作物分岐器32のさらなる代替実施形態を示す。この実施形態では、工作物分岐器32は、枢動可能なフラップとして設けられている。枢動可能なフラップの上側にガイド面52が設けられており、このガイド面52は、閉鎖位置35において、送出し面53と工作物支持体29との間の間隙を閉鎖する。排出位置33では、枢動可能なフラップの下面が止め面55を形成し、そのため、排出すべき機械加工された工作物13が長手方向コンベヤ設備31上に支持されるように移送される。
【0034】
図8に、アンロードステーション15を上方から見た概略図を示す。非常に長い構成のアンロード設備26の場合、排出設備28は、モジュール式構造によってそれに適合可能であり得る。例えば、基本モジュール61が提供される。この基本モジュール61は、2つの互いに隣接した工作物支持体29と、工作物分岐器32と、長手方向コンベヤ設備31とからなる。面に関して縮小され、例えばガイド37の上側に設けることができる、工作物支持部分62を、工作物支持体29に隣接するように設けることができる。比較的長い工作物13の場合、工作物支持体29の場合のように、面全体にわたる支持を提供する必要はなくなる。排出設備28を異なる長さのアンロード設備26に適合させるために、追加モジュール64を提供することができる。この追加モジュール64は、この場合もまた、工作物分岐器32と、工作物分岐器32が案内されるガイド37とを備えることができる。さらに、ガイド37上に、各場合に1つの工作物支持部分62を設けることができる。基本モジュール61の工作物分岐器32と追加モジュール64の工作物分岐器32とは、閉鎖位置35と排出位置33との間の共通の変位運動が提供されるように、互いに接続されている。
【0035】
図9a及び図9bに、長手方向コンベヤ設備31の変形例を各場合において正面図で示す。この変形例によれば、長手方向コンベヤ設備31のアンロード側基端部312が、高さ調節可能であるように構成されており、そのため、工作物13を、搬送ベルト43によって異なる高さで下流の搬送又は保管ユニット(例えば、パレット、スタンションラック等)に簡単な方法で移送することができる。長手方向コンベヤ設備31のアンロード側基端部312は、好ましくは、搬送ベルト43のアンロード側基端長手方向端部と一致することができる。図9aは、搬送ベルト43が実質的に水平であるように位置合せされた基本状態にある、長手方向コンベヤ設備31を示す。図9bは、傾斜状態にある長手方向コンベヤ設備31を示す。搬送ベルト43は、持上げ装置316によってアンロード側基端支持点で持ち上げられ、一方、前記搬送ベルト43は、機械加工に対して基端側に配置された回転支持部314において、元の高さに留まる。
【符号の説明】
【0036】
11 金属切断機
12 金属切断ステーション
13 工作物
14 ロードステーション
15 アンロードステーション
16 レーザ切断ヘッド
19 摺動チャック
21 回転及び前進設備
23 機械メインフレーム
24 管支持体
26 アンロード設備
28 排出設備
29 工作物支持体
31 長手方向コンベヤ設備
32 工作物分岐器
33 排出位置
35 閉鎖位置
37 ガイド
41 組立てインタフェース
43 循環式搬送ベルト
46 メインフレーム
51 止め梁
52 ガイド面
53 送出し面
55 止め面
57 止め具
58 間隙埋め要素
61 基本モジュール
62 工作物支持部分
64 追加モジュール
312 アンロード側基端部
314 回転支持部
316 持上げ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b