(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】自動肉類似品生産のための連続プロセス
(51)【国際特許分類】
A23L 13/00 20160101AFI20241105BHJP
A23J 3/00 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
A23L13/00 E
A23L13/00 A
A23J3/00 502
(21)【出願番号】P 2023532559
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(86)【国際出願番号】 US2021057958
(87)【国際公開番号】W WO2022115218
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2024-02-27
(32)【優先日】2020-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523195577
【氏名又は名称】シアトル フード テック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】ラガリー,クリスティー
(72)【発明者】
【氏名】オドンネル,ジュリア
(72)【発明者】
【氏名】ベーア,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】グラッブ,クロエ
(72)【発明者】
【氏名】ロズナー,マーガレット
【審査官】井上 政志
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-512839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L、A23J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉類似製品を生産するための装置であって、
油、水、1以上の結合剤、及び1以上の形態のタンパク質を含む複数の材料を搬送するように構成される1以上の搬送機構と、
乳化器内で前記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させて最終乳濁液を形成
するとともに、前記
形成された最終乳濁液を最終ミキサに搬送するように構成される乳化器と、
前記1以上の形態のタンパク質のうち少なくとも1つのサブセットを水和させるように構成される1以上のハイドレータであって、前記1以上の形態のタンパク質の前記少なくとも1つのサブセット
を水和
するとともに、前記水和されたタンパク質をより小さなタンパク質粒子に加工し、前記水和され加工されたタンパク質粒子を前記最終ミキサに搬送するように構成される1以上のハイドレータと、
前記水和され加工されたタンパク質を前記最終乳濁液と混合して最終生地を形成
するとともに、前記
形成された最終生地を他のシステムコンポーネントに搬送するように構成される前記最終ミキサと
を備える、装置。
【請求項2】
懸濁液を形成するために制御された割合で、前記油、前記水、及び前記1以上の結合剤のうち2つ以上の組み合わせを混合するように構成されるプレミキサ
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置の1以上のコンポーネント内で1以上の別個の冷却プロセスが適用される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、
前記1以上の別個の冷却プロセスにより冷却される前記油及び/又は前記水の一方又は両方に対する別個のチラー
をさらに備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記1以上の搬送機構のうち少なくとも1つは材料流路を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記材料流路は、1対の入れ子形シリンダの間にある、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記材料流路は、回転して前記複数の材料を搬送する内側シャフト又はシリンダを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記内側シャフト又はシリンダは、前記複数の材料を撹拌もする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記乳化器は、剪断応力を与えて前記油、水、及び1以上の結合剤を乳化するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記乳化器は複数のステージを含み、前記ステージ間の遷移中に乱流が提供される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記1以上のハイドレータはテクスチャタンパク質ハイドレータを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記最終ミキサは、水平に置かれた連続ツインスクリュミキサ又は上方に向かって角度が付けられた混合オーガである、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
肉類似製品を生産するように構成されるシステムであって、
複数の異なる食品材料を搬送するように構成される少なくとも1つの搬送機構と、
前記複数の異なる食品材料のうち2つ以上を乳化させて乳濁液を形成する
とともに、前記
形成された乳濁液を最終ミキサに搬送するよう
に構成される乳化器と、
前記乳濁液に存在しない前記複数の異なる食品材料のうち1つ以上を水和させて1以上の水和された食品材料を形成
し、前記1以上の水和された食品材料をより小さな粒子に加工
するとともに、前記水和され加工された食品材料を前記最終ミキサに搬送するよう
に構成される1以上のハイドレータと、
前記水和され加工された食品材料を前記乳濁液と混合して生地を形成
するとともに、前記
形成された生地を他のシステムコンポーネントに搬送するように構成される前記最終ミキサと
を備え、前記生地は、さらに加工されて肉類似製品を形成するように構成される、
システム。
【請求項14】
前記複数の異なる食品材料は、油、水、1以上の結合剤、及び1以上の形態のタンパク質を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ミキサは、前記生地を連続的又は連続的に近い方法で混合し搬送するようにも構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数の食品材料のうち2つ以上を混合してスラリを形成するように構成されるプレミキサ
をさらに備え、前記スラリは前記乳化器に搬送される、
請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記システム内で加工される前記複数の異なる食品材料の2以上の特性を絶えずモニタリングするように構成される1以上のセンサ
をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記2以上の特性は、液流量、乾燥材料流量、圧力、及び/又は温度を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの搬送機構、前記乳化器、前記1以上のハイドレータ、及び前記ミキサは、すべて同時に動作して前記システムから連続的又は連続的に近い形で肉類似製品が出力される、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムは、完全連続流れ又略連続流れで前記乳濁液及び前記水和され加工された食品材料を前記最終ミキサに投入又は連続的に供給するように構成される、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本出願は、2020年11月25日に提出された米国仮特許出願第63/118,597号の利益を主張するものであり、当該仮特許出願はその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は、いずれも2021年11月3日に提出された米国特許出願第17/518,513号及び米国特許出願第17/518,499号に関係するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して食品加工に係り、特に肉類似製品の生産に用いられる装置及び方法に関するものである。
【背景】
【0003】
植物由来肉の生産は、成長している産業であり、植物由来肉製品は、これらの製品の品質及び魅力が向上しているため益々人気が増してきている。植物由来肉の潜在的な市場が大きくなっているが、植物由来肉の生産におけるいくつかの問題があり、これが植物由来肉の産業のサイズが動物肉業界における競争と比較して小さい原因となっている。具体的には、一般的に、類似肉だけではなく植物由来肉の生産は、現在のところ、高価で、ボリュームが少なく、さらに/あるいは品質が一定ではないことにより特徴付けられている。多くの要因がこれらの問題を招いているが、生産方法及び生産設備が商品のスケーラビリティ、品質管理、及びコストにとって中核となる。これに対して、養鶏産業は、1960年代から鶏の屠殺及び解体を標準化及び最適化して鶏肉製品にしているが、植物由来肉の生産を含めて類似肉の生産に対しては、そのような本格的な標準化や最適化が試されてこなかった。
植物由来肉に関して特定され得る、生産及び設備における致命的な非効率な点がいくつか存在する。現在のところ、植物由来肉の大多数は、バッチ式「混合及び形成」方法を用いて生産され、大量の材料を一緒にして、それを水和させ、乳化させ、及びさらに加工する間ずっと混ぜ合わせる。バッチ式混合及び形成方法の結果として、植物由来肉の生産中に生成された高粘度材料を大量に大きなバッチミキサの中で勢いよく混ぜなければならない。大きな混合機械を用いてバッチ加工が行われる場合、植物由来肉の生地のような高粘度材料の混合中に過度な量の熱が生じる。これにより、乾燥した不味い最終製品を生じ得る様々な食品化学問題が生じ得る。また、この状態は、最終製品のテクスチャ、風味、及び美味しさの質に悪影響を与える。高粘度の混合の影響は大量生産により増幅されるため、この好ましくない加熱状態は小規模な生産者にはわからない可能性がある。
【0004】
さらに、大規模バッチ混合法は、巨大なタンク内で見えづらい乾燥粉末スポットの残留のような、不均一な混合という意味において品質を危険にさらす。大きなミキサ内の「不動帯」により生じる不均一な混合は、十分な資料の裏付けのある問題であり、それぞれのバッチの実現可能なサイズを制限するものである。これにより連続製造(又は並行製造のために複数のミキサにより多くの資本投資)が必要となる。これらのバッチのそれぞれに対して、すべての材料を正確に測定することは、労力及び時間を多く必要とするプロセスであり、このようにプロセス非効率性はバッチ製造から生じる。
【0005】
さらに、植物由来肉の生産者は、本当の肉製品の生産者と同じ食品生産設備を使用することが多い。肉製品と同様に、この設備を用いて作られた植物由来肉製品は、加工中に「肉」基質(以下、「生地」という)に成長する病原体を管理するために、典型的には華氏40度以下に冷却された冷蔵設備で加工される必要がある。植物由来肉の場合、材料の形成の向上のため、また、生地内に正しいテクスチャ及び食品化学を実現するために冷却設備での加工が必要である。しかしながら、冷却する設備は、上述した加工工程中に加熱された植物由来肉の生地の温度を変えるには不十分であり、したがって、プロセスがより大きなバッチに拡大されると、植物由来肉の生地の生産中の病原体の管理に対して効果的ではない場合があることをいくつかの実験結果が示している。さらに、そのような冷蔵環境を動作させ維持させるには非常にコストがかかり、この環境は、生産作業者に対して肉体的に極めて大きな負担を強いるものである。加えて、冷蔵環境は、作業者の間でコロナウィルスのような人感染する病原体の拡大を促進し得る。周囲温度及び相対湿度が変化する環境におけるコロナウィルスの不活性率についての研究は、これらの病原体及びおそらく他の病原体が、冷蔵食品生産設備のような低温低湿の環境においてはより簡単に広がり得ることを示唆している。
【0006】
加えて、植物由来肉生産プロセスにおいて生成された材料の粘度の高い性質により、生成作業者により手動で又は機械的な補助を得て大きなバッチの材料を含む大きなボウルミキサ及び他の混合機械に汲み入れすくい取る必要がある。材料を加えるために、作業者は、重たいバケツを混合機械の中に持ち上げなければならない。生地の重量の大部分は、マニュアル調製された材料中の水(例えば、油・水乳濁液及び水和タンパク質中の水)であるため、材料を持ち上げてミキサに充填することは特に難しいものである。この仕事は、腕や背中に関連した怪我のリスクが作業者にあり、機械的補助装置に巻き込まれるリスクがあるため、そのような作業者にとって労力を必要とするものであり危険なものである。概して言えば、植物由来肉の生地の生産は、労力を必要とするものであり、技術者による変動及び/又は加工機械の動作中の誤りが生じるものである。
【0007】
このため、食品加工分野においては、植物由来肉を含む肉類似品の自動生産のための新たな有用なシステム及び方法を作り出す需要が存在する。本発明者等により発見されたように、この問題の根源は、植物由来肉及び肉類似品を概して生産するために自動生産設備を利用する連続的又は連続的に近いフロープロセスがなかったことにある。
【概要】
【0008】
肉類似物の自動生産のための改良されたシステム及び方法を提供することが本開示の利点である。開示された特徴、装置、システム、及び方法は、バッチプロセスと比較すると、著しく低いコスト及びより高い効率で、また味及びテクスチャという意味においてより良い結果物を伴う、肉類似物の生産を提供するものである。これらの利点は、肉類似品生産の現状のバッチによる混合及び成形加工を避け、生産中に材料を隔離及び分離し、連続流れの混合前の準備加工中にこれらの材料を連続的に搬送することを支持する、肉類似物を生産するための新しいプロセスを提供することにより少なくとも部分的に達成することができる。この新しいプロセスの結果は、材料のすべてが一度に混合されずに材料が生産プロセスのいくつかのステップを通して移動することである。この新しいプロセスの利点は、他の加工の工夫を必要とせずに、個々の材料の組み合わせのサブセットに対して理想的な条件で材料を別個に加工した後、この加工を材料から隔離された状態を維持する方法で規模を変えることができることである。その結果、材料は、加工の後のステップにおいて最終ミキサ内で一緒になるだけであり、その後、材料のすべてのサブセットが別個のフィーダラインにおいてこのシステム内に適切に取り扱われる。これにより、他の加工の利点なく材料に熱を不必要に加える無関係な加工が避けられ、生地における過度の熱から生じる品質問題を避けることができる。加えて、新しいプロセスは、プロセスが行われる設備が冷蔵又は冷却されていなくてもよい点で現在の生産プロセスとは異なっている。むしろ、特定の材料に対して局所的なサブセット加工の個々のステージ及び最終混合ステージで冷却が起こる。周囲設備(すなわち、快適な作業環境を提供することは別として、冷蔵も冷却も冷やされもしない設備)における加工により、工場運営のための相当なコストが削減され、作業者の快適性が上昇する。局所的な冷却により、加工及び品質管理のために材料を適切な温度に維持するための冷蔵の利用の有効性が確保される。
【0009】
新しいプロセスにおいては、システムは、(例えば食品生産設備のような)設備を通過するように別個に連続的に搬送される油、水、(メチルセルロースのような)結合剤、及び1以上の形態のタンパク質(潜在的に乾燥テクスチャタンパク質及び乾燥粉末タンパク質)を含む材料を提供する。設備を通過するように材料を搬送するのと同時に数多くの動作が行われる。ある実施形態においては、水及び/又は油に対して冷却プロセスが別個に適用される。タンパク質の少なくとも1つの形態に対して水和プロセスが別個に適用される。システムは、乳化器内で油、水、及び結合剤を乳化させて(例えば低粘度ゲル最終乳濁液のような)最終乳濁液を形成する。この動作は、例えば、水との混合の前に油の中に1以上の結合剤を予拡散させること、又は不安定な懸濁液を1以上の結合剤と混合する前に、油と水を予混合して不安定な懸濁液を形成すること、又は1つのステップで油、水、及び1以上の結合剤を一緒に混合することなどのプロセスを含む複数のステージからなるものであってもよい。システムは、最終ミキサ内で最終乳濁液、水和タンパク質、及び(乾燥粉末タンパク質、バインダ、調味料のような)潜在的に付加的な粉末材料を混合及び搬送して凝集最終生地を形成する。ある実施形態においては、特定のレシピに必要なプロセスの様々なステージを通して材料及び最終生地の温度を維持するために、(例えばチラーや冷却ジャケットのような)冷却システムが使用される。そのような冷却システムは、プロセスの様々なステージにおけるシステムの1以上のコンポーネントと一体化され得る(例えば、供給ホッパ、プレミキサ、水和又は混合機器、又はシステムの他の好適なコンポーネントと一体化されるか、あるいはこれらを取り囲む)。システムは、必要に応じて、供給流れのモニタリング及び/又は制御、材料の温度のモニタリング及び/又は制御、及び/又は他のモニタリング又は制御の観点のために構成され得る。
【0010】
本開示の他の装置、方法、特徴、及び利点は、以下の図面と詳細な説明を精査すれば、当業者に明らかであるか、明らかになるであろう。そのような付加的な装置、方法、特徴及び利点のすべては、本説明中に含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲により保護されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
含められる図面は、例示のためのものであり、開示された漸進的水和のための方法及び装置について考えられる構造及び配置の例を提供するだけの役割を有する。これらの図面は、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく当業者によって本開示に対してなされ得る形態及び詳細における変更をいかなる方法によっても制限するものではない。
【0012】
【
図1】
図1は、肉類似品生産のための従来技術プロセスの模式図を示すものである。
【0013】
【
図2】
図2は、自動肉類似品生産を提供する方法例のフローチャートを示すものである。
【0014】
【
図3】
図3は、自動肉類似品生産を提供するためのシステム例のシステム図を示すものである。
【0015】
【
図4】
図4は、自動肉類似品生産を提供する別のシステム例のシステム図を示すものである。
【詳細な説明】
【0016】
本開示による装置、システム、及び方法の例示的な応用例がこのセクションで述べられる。これらの例は、本開示の内容を追加し、その理解を手助けするためにのみ提供されるものである。したがって、本明細書で提供されているこれらの具体的な詳細の一部又は全部がなくても本開示を実施し得ることは当業者に明らかであろう。ある例では、公知のプロセスステップは、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために詳細に述べられていない。他の応用例も考えられ、以下の例を限定として捉えるべきではない。以下の詳細な説明においては、添付図面が参照され、これらの添付図面は、本説明の一部を構成し、添付図面においては、説明のために、本開示の特定の実施形態が示されている。これらの実施形態は、当業者が本開示を実施できる程度に十分に詳細に述べられているが、これらの例は限定しないものと理解され、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく、他の実施形態が使用され得るし、変更を行い得る。
【0017】
本開示は、様々な実施形態において、例えば、植物由来肉、肉なしバーガー、チキンナゲット、及びその材料に肉を含んでいない他の類似のベジタリアン又はビーガン食品のような肉類似品の生産のための特徴、装置、システム、及び方法に関するものである。開示されている実施形態は、例えばテクスチャ大豆タンパク質又は大豆タンパク質単離物、同様の形態の他の植物源からの類似の植物由来タンパク質(例えば、エンドウ豆タンパク質及びソラマメタンパク質)のようなタンパク質を含む、植物由来肉の様々な材料を調製し、加工し、水和し、乳化し、及び/又は混合するために使用され得る。
【0018】
ある実施形態においては、システムは、植物由来のタンパク質に対して水和コンポーネントを利用することができる。ある実施形態においては、水和コンポーネントは、材料を連続的にかつ累進的に水和すると同時に材料を効率的に加工する。ある実施形態においては、水和コンポーネントは、水和及び/又は加工されるのと同時に材料を搬送することも行う。
【0019】
ある実施形態においては、テクスチャ野菜タンパク質のような材料が、1対の入れ子形シリンダの間の材料流路を通って搬送されるように提供される。1対の入れ子形シリンダにおいては、内側シリンダ又はシャフトが回転して材料を撹拌して搬送する。ある実施形態においては、その後、材料流路に沿って延びる一連の粒子リサイズ特徴部を介して材料が加工される。そのような粒子リサイズフィーチャは、例えばブレード、鋭くない形状の歯、ネジ、スクリュ、フルート、又は内側シリンダ又はシャフトから延びる類似の突起であり得る。材料は材料流路を介して搬送されるが、粒子リサイズ特徴部は、材料粒子を加工する、例えば、細断し、剪断し、及び/又は切り刻んでより小さな材料粒子にすることができる。同時に、後加工を継続しつつ、水流路に入る水が計測され、その結果、後加工ステップ中に材料粒子が連続的かつ漸進的に水和される。ある実施形態においては、最終的に得られるものは、従来の解決策が提供できたものに比べてより肉のテクスチャ及び味に似ている、より繊維状の材料であり、それぞれの材料粒子のサイズがより一定であるためより均一な結果物が得られる。
【0020】
ある実施形態においては、テクスチャタンパク質のような材料は、回転する内側シャフトにより固定外部管を通じて伝搬される。回転する内側シャフトは、(例えばオーガのような)1以上の漸進形特徴部を保持している。ある実施形態においては、剪断圧砕用の1以上のボディが付加的に存在していてもよい。様々な実施形態においては、剪断破壊ボディは、オフセットカム、中実又は切断スフェロイド、リブ付きビータ、又は剪断圧砕用の他の好適なボディであり得る。ある実施形態においては、材料は、搬送オーガのフルートと1以上の付加的な面との間で圧砕及び/又は剪断され得る。これらの剪断圧砕面は、部分的又は全体剪断オーガのフルート又は外部管から材料流路に飛び出すフィンのような固定突起を含み得る。ある実施形態においては、流入水の計測流量を提供するように構成される1以上の水和ポートを介して水が同時に加えられる。
【0021】
ある実施形態においては、テクスチャタンパク質のような材料は、回転する内側シャフトにより固定外部管を通じて伝搬される。回転する内側シャフトは、(例えばオーガのような)1以上の撹拌及び/又は漸進形特徴部を保持している。ある実施形態においては、シャフトは、(例えば、時計回りに2回転した直後に反時計回りに1回転のように)回転中に往復運動する。ある実施形態においては、流入水の計測流量を提供するように構成される1以上の水和ポートを介して水が同時に加えられる。
【0022】
ある実施形態においては、システムは、水、油、及び結合剤のような材料の乳化に備えている。ある実施形態においては、これは、加工中に流体を拘束するために流体に漸進的に剪断応力を与えることにより実現される。ある実施形態においては、これは、(例えば、ホモジナイザ又はコロイドミルのような)高速高剪断連続ミキサ内で最初に油内で結合剤を混合し、分散させた後、水を加えることにより実現される。ある実施形態においては、これは、最初に油と水を混合して不安定懸濁液を形成した後、高剪断及び乱流混合の条件下で結合剤を加えることにより実現される。ある実施形態においては、油、水、及び結合剤はすべて一緒に混合される。ある実施形態においては、最終生地混合段階中に付加的な結合剤が追加され得る。
【0023】
本明細書に開示される様々な実施形態は、肉類似品生産に使用されることを意図されたテクスチャ大豆タンパク質、大豆タンパク質単離物、及び他の植物由来タンパク質の調製及び加工について述べているが、開示されている特徴、装置、システム、及び方法は、食品生産において使用される任意の関連する材料についても同様に使用され得ることは容易に理解できるであろう。例えば、開示されているシステムは、粉末形態又はテクスチャ形態以外の他の形態の植物由来タンパク質とともに使用され得るし、肉由来のタンパク質又は他の非植物由来のタンパク質とも潜在的に使用され得る。ある実施形態においては、メチルセルロースはバインダとして使用されるが、他の実施形態においては、例えば、大豆レシチン、ジャガイモ澱粉、又は柑橘類繊維のような他のバインダが使用され得る。一部の状況においては、述べられている自動プロセス及びシステムは、食品ベースではない材料を水和及び加工するためにも使用され得る。図示された実施形態を超える他の応用例、配置、及び敷衍も考えられる。
【0024】
図1を参照すると本発明のある実施形態による、肉類似品生産のための従来技術プロセスの模式図が示されている。この従来技術プロセスは、食品生産設備内で肉類似品を生産する1つの以前又は現在の方法を示している。
【0025】
従来技術プロセスにおけるボウルチョッパ100は、バッチ式プロセスで材料を乳化させ、切り刻み、混ぜ合わせるために用いられる機械である。水と油102がボウルチョッパ100に注ぎ込まれ、混ぜ合わされて懸濁液を形成する。次に、1以上の結合剤104がボウルチョッパ100にゆっくりと注ぎ込まれ、切り刻まれて乳濁液を形成する。同時に、粉末タンパク質及び調味料と水106がバケツに注ぎ込まれ、混合され、十分に水和された後、乳化のための休止期を経てボウルチョッパ100に注ぎ込まれる。その後、テクスチャタンパク質と水108がバケツに注ぎ込まれ、混合され、時間をかけて完全に水和された後、ボウルチョッパ100に注ぎ込まれる。最後に、これらの組み合わされた材料がボウルチョッパ100内で一緒に混ぜ合わされ、得られた混合生地110が(例えば、チキンナゲットの形状に)成形しさらに植物由来肉製品として調製するために作業者により手動ですくい取られる。
【0026】
この従来技術プロセスにおいては、材料は、バッチ式混合及び形成方法に従う。バッチ式混合及び形成方法は、一部の材料を手動で調製した後、すべての材料を大型のボウルチョッパに投入し、これらを一緒に混ぜ合わせることを本質的に含んでいる。これは、バッチプロセスとして、油、水、及び(例えばメチルセルロースのような)1以上の結合剤を乳化させ、手動で材料を調製し(テクスチャタンパク質及び/又は粉末タンパク質を水和させ、ある実施形態においては、調味料をタンパク質に予混合することを含む)、最終的に、ボウルチョッパ内ですべてを一緒に混ぜ合わせることを含んでいる。新しい材料としての均一混合物として一緒に混ぜ合わされた材料が注入される。すべての材料が一度に注入される場合及び/又は手動で適切に調製されない場合には、最終生地構造に重要な化学反応が準最適に行われる。その結果、例えば、テクスチャ大豆タンパク質からメチルセルロース又は他の結合剤に水が滲出し、準最適結合及び不均一水和を引き起こし得る。そのような問題を避けるために、場合によっては、個々の材料は、手動で別個に調製され、ゆっくりとボウルに加えられ、順次加工される。これにより障害が生じ、上流側にもバッチプロセスが必要となり、これは、システム内の非効率性をさらに悪化させる。
【0027】
付加的な問題としては、ボウルチョッパは、次の生産段階への材料の円滑な搬送を提供するものではなく、むしろ、生産作業者は、手動で最終生地材料をすくい取って次の加工コンポーネントに送る必要がある。これは、この材料の濃度が高く、粘度が高く、極めて粘着性があることが多いときには難しいことである。(大型ボウルチョッパについては材料搬送オプションが存在するが、これらは動物肉製品に対して設計されており、通常、そのような高濃度、高粘度、及び高粘着性の材料を植物由来肉の生地として受け入れることはできない。)また、個々の材料に対して別個の冷却段階又は他の温度制御は存在しない。その代わりに、材料を加工するために設備全体が冷却又は冷蔵される。この周囲冷却は、極めてエネルギーを必要とするだけではなく、植物由来肉の生地材料を冷却するには不十分である。また、周囲冷却は、人伝染空気感染ウィルス及び他の伝染病に対する感染率の上昇を引き起こし、考えられる懸念の中でも特に、作業者が長い勤務時間の間寒さに耐えなければならない不快な環境を作り出し得る。
【0028】
図2は、ある実施形態による自動肉類似品生産を提供する方法例200のフローチャートを示している。
【0029】
ステップ202では、システムは、例えば食品生産設備のような設備を別個に連続的に通過するように油、水、1以上の結合剤、及び1以上の形態のタンパク質を含む材料を提供する。ある実施形態においては、1以上の結合剤は、メチルセルロース、柑橘類繊維、又は肉類似品又は植物由来肉に関連付けられる他の好適な形態の乳化剤を含み得る。ある実施形態においては、1以上の形態のタンパク質は、テクスチャタンパク質、タンパク質単離物、粉末タンパク質、又は肉類似品又は植物由来肉に関連付けられる他の好適な形態のタンパク質であり得る。
【0030】
ある実施形態においては、システムは、貯油容器を介して油を供給するように構成される。貯油容器は、油を貯蔵する貯蔵容器、タンク、又は他の容器であり得る。油は、キャノーラ油又は野菜油のような食品に使用される任意の油であり得る。ある実施形態においては、油は、貯油容器からシステム内の次のコンポーネントに汲み上げられる。油は、システム内で他の材料から分離され隔離される。
【0031】
ある実施形態においては、貯油容器は、ある連続生産期間中に必要とされる油の量に応じたサイズとされ得る。1以上の結合剤が貯蔵容器に加えられてもよい。油と結合剤は、結合剤が均一に油に懸濁したままとなるように連続的又は間欠的に活発に撹拌され、スラリを形成する。ある実施形態においては、このスラリが、貯蔵容器からシステム内の次のコンポーネントに汲み上げられる。
【0032】
ある実施形態においては、システムは、設備内の標準の水道水/建物水管を介して水を供給するように構成される。ある実施形態においては、システムは、貯水容器を介して水を供給するように構成される。貯水容器は、水を貯蔵する貯蔵容器、タンク、又は他の容器であり得る。ある実施形態においては、水は、食品生産に用いられる何らかの形態の濾水又は他の水であり得る。ある実施形態においては、水は、貯水容器からシステム内の次のコンポーネントに汲み上げられる。水は、システム内で他の材料から分離され隔離される。
【0033】
ある実施形態においては、システムは、一体型材料貯蔵ホッパを有する1以上の連続フィーダを介してタンパク質を供給するように構成される。例えば、テクスチャ大豆タンパク質が、そのテクスチャ大豆タンパク質に関連付けられるフィーダから供給されてもよく、大豆タンパク質単離物が、粉末大豆タンパク質フィーダを介して供給されてもよい。ある実施形態において、フィーダによりタンパク質を次のコンポーネントに供給することができ、タンパク質を所望の特定の体積又は重量流量で計測することが可能になり得る。ある実施形態においては、これらのフィーダは、統合制御システムを有する重量分析(「ロス-イン-ウェイト」)フィーダであって、フィーダが一定の質量流量の材料を絶え間なく出力してもよい。ある実施形態においては、体積分析フィーダであって、これらのフィーダは、フィーダが名目上一定の体積流量の材料を出力するように設定されていてもよい。ある実施形態においては、これらのフィーダは、振動フィーダ又はスクリュフィーダであり得る。
【0034】
ある実施形態においては、食品生産環境内の任意の好適な搬送手段を介して材料が施設を通過するように搬送される。例えば、材料は、1以上のコンベアベルト、ポンプ、回転チューブ搬送システム(例えばオーガスクリュ)、又は他の典型的な形態の搬送具を介して搬送され得る。
【0035】
オプションのステップ204では、ある実施形態によれば、システムは、材料水及び/又は油に冷却プロセスを別個に提供する。この冷却プロセスは、インラインで(すなわち、水及び/又は油が搬送されると同時に)又は貯油容器内で(水及び/又は貯油容器の周囲に冷却器及びジャケットを提供することなどにより)水及び/又は油を冷却又は冷蔵するための何らかの形態の温度制御プロセスであり得る。
【0036】
ステップ206では、材料が設備を通って搬送されると同時に、また、場合によっては、ステップ204で水に冷却プロセスが提供された後に、システムは、1以上の形態のタンパク質を水和させる。複数の形態のタンパク質を伴う実施形態においては、それぞれの形態のタンパク質を同一の機械を介して水和させることができるが、他の実施形態においては、それぞれの形態のタンパク質を別個の機械を介して水和させる。ある実施形態においては、1以上の形態のタンパク質のすべてが水和されるわけではない。
【0037】
ある実施形態においては、水和プロセスは、漸進的水和(progressive hydration)プロセスを伴うものであり得る。ハイドレータは、撹拌中に露出するタンパク質の新しい表面領域を水和させる水及び/又はタンパク質の粒子サイズの減少を提供するように機能し得る。ある実施形態においては、水は、1以上の計量水ポートを介して提供され得る。1以上の計量水ポートは、水が搬送チャンバに沿って搬送されるときに、タンパク質を水和させるための水を供給するように構成される。水は、バルブを介して直接ハイドレータに供給したり、あるいは、ポンプ圧力又は上流側の流れ制御を介したりするなど、任意の数の方法により計測され得る。ある実施形態においては、水は、材料に特有の所定の水和曲線に従って計測される。
【0038】
ある実施形態においては、水和プロセスは、1以上の加工方法又は加工プロセスを含むか、これと同時に行われる。タンパク質は、タンパク質の水和が起こっている間にこのようにしてより小さなタンパク質粒子に加工され得る。様々な実施形態においては、加工は、次のうちの1つ以上を含み得る。細断、剪断、破砕(例えば、粒子サイズを均等に小さくするために最初に破砕)、及び/又は計測排除。様々な実施形態においては、加工は、付加的に又は代替的に、次のうちの1つ以上を含み得る。切り刻み、押出(例えば、ダイを介したオーガ押込のような粉末材料に対する水の分散)、圧砕、研削、破壊、スライシング、均質加工、非均質加工、微粉砕、均質混合、引き裂き、切断、刻み、引っ張り、ふやかし、スミアリング、水の均一散布、完全散布のための材料を通過する水の移動性の向上、又は他の好適な加工方法。
【0039】
オプションのステップ208では、ある実施形態によれば、材料が設備に搬送されると同時に、ステップ204において水及び/又は油に冷却プロセスが行われた後に必要に応じて、システムは、油、水、及び1以上の結合剤のうち2つ以上を混ぜ合わせる。ある実施形態においては、ステップ208は、所定量の(又は合致した連続流量を介して)油と水とを混ぜ合わせて油・水懸濁液を形成することを含んでいる。ある実施形態においては、この油と水の混合は、後の混合ステージの前の「液滴形成」及び/又は「分散」ステージとして見ることができる。ある実施形態においては、連続流機械ポンプが水中に油の液滴を形成する。
【0040】
他の実施形態においては、オプションのステップ208は、油と1以上の結合剤を混ぜ合わせてスラリを形成することを含んでいる。スラリ内では、油の中に1以上の結合剤が均一に分散又は懸濁している。ある実施形態においては、この油と結合剤の混合は、(例えば、ホモジナイザ又は高速ブレンダのような)連続ミキサにより貯蔵容器内で行われ、懸濁が維持され得る。結果得られるスラリは汲み出されてステップ210に提供される。ある実施形態においては、油と結合剤との混合は、合致した流量と、インラインパッシブ又はアクティブミキサを介してインラインで連続的に行われた後、ステップ210に提供され得る。
【0041】
ステップ210では、設備に材料が搬送されると同時に、また、場合によっては、ある実施形態においては、ステップ208における油、水、及び1以上の結合剤のうちの1つ以上の混合の後に、システムは、油、水、及び1以上の結合剤を乳化器内で乳化させて最終乳濁液を形成する。ある実施形態においては、結合剤は、メチルセルロース、柑橘類繊維、又は結合又は安定化可能な他の結合剤を含んでいる。
【0042】
ある実施形態においては、例えばコロイドミルのような鋭くない形状の互いに噛合する歯を含む要素の高速回転を介して、通過する流体(例えば、油、水、及び1以上の結合剤)に剪断応力及び乱流混合を与える機械内で乳化が行われる。そのような機械は、乳濁液を精製するために複数のステージを有し得る。
【0043】
他の実施形態においては、通過する流体(例えば、油、水、及び1以上の結合剤)に剪断応力を与えることにより漸進的乳化器内で乳化が行われる。これは、流体内に剪断応力を生じさせるための流体流路に沿った漸進的乳化器の移動により生じる。ある実施形態においては、移動は、例えば、漸進的乳化器の固定外側ボディ内で内側ボディを回転させることによる回転移動であり得る。ある実施形態においては、漸進的乳化器は複数のステージからなり得、ステージ間の遷移中に乱流が提供される。
【0044】
ある実施形態においては、乳化器は、連続的な冷却液の流れを受け入れるために材料加工領域の周囲にジャケット領域を設けるなどのように、能動的に冷却され得る。
【0045】
従来の構成では、乳化器により行われる機能は、ボウルチョッパを用いて実現されていた。好適なレベルの乳化を実現するためには所与のバッチの食品に対して6分以上工業用ボウルチョッパを動作させなければならないことは、一般的に受け入れられている。この非効率な時間の長さに加えて、ボウルチョッパの長い摩擦動作による望ましくない温度の上昇に対抗するために本質的な冷却方法が必要とされる。しかしながら、バッチ内の食品の量が多いことにより、ジャケット冷却及び冷気冷却さえほとんど冷却効果がないことが示されている。
【0046】
ステップ212では、設備に材料が搬送されると同時に、システムは、最終ミキサ内でステップ210からの乳濁液をステップ206からの完全水和及び加工済みタンパク質と混ぜ合わせて混合生地を形成する。この時点では、乳濁液は、ステップ210の乳化プロセスの最後に形成される油・水・結合剤の乳濁液となっている。先のステップにより、材料は、ステップ210の乳化プロセスが進むと、連続流れ又は略連続流れにおいて(あるいは、小さな連続又は計測量において)供給される。最終ミキサは、大きなバッチ(例えば、ボウルチョッパ内でなされる時点で50又は200ポンド)を混合するのではなく、タンパク質と乳濁液(そして、ある実施形態においては付加的な材料)を連続的又は略連続的に混ぜ合わせる。先のステップで行われた冷却方法とともに、(全体のプロセスを通して見られるように)異なるステージ中に(大きなバッチではなく)小さな量に対してより少ない作業が行われる結果として、最終生地温度は、冷蔵環境を必要としないでさらなる加工を行うのに好適なものになる。ある実施形態においては、最終ミキサは、冷却液が絶え間なく流れる加工領域をジャケットで取り囲むなど、さらに能動的に冷却されてもよい。
【0047】
最終ミキサは、生地を混ぜ合わせると同時に生地を搬送するように構成される。ある実施形態においては、最終ミキサの搬送機械は、材料が不調和物に沿って搬送された後、不調和物の点に戻り、その後、もう一度前方に搬送されるように進むような不調和物を含んでいる。結果物は、プロセスの最後における混合生地である。
【0048】
ある実施形態においては、最終ミキサはツインスクリュ連続ミキサである。他の実施形態においては、最終ミキサは一軸混合オーガである。
【0049】
ある実施形態においては、水和タンパク質及び乳濁液に加えて、乾燥粉末が最終ミキサに加えられる。粉末の追加は、連続体積分析又は重量分析フィーダを介して計測される。ある実施形態においては、粉末は、例えば、粉末野菜タンパク質、調味料、結合剤を含む食品の混合物であり得る。ある実施形態においては、粉末は、複数の粉末食品を混ぜ合わせつつ供給するフィーダを介して計測され得る。ある実施形態においては、個々の粉末食品は、そのようなミキサフィーダに連続的に供給され、付加的な体積分析又は重量分析フィーダを介して計測され得る。
【0050】
ある実施形態においては、混合生地は、例えば、混合生地をチキンナゲット、バーガーのパテ、又は他の好適な形状、あるいは所望の形態に形成し得る他のコンポーネントにさらに搬送される。付加的なコンポーネントは、材料を揚げ、梱包し、包装し、及び冷凍し得る。結果物は、肉類似物又は植物由来肉製品を構成する最終製品、あるいは他の所望の好適な最終製品であり得る。
【0051】
図3は、自動肉類似品生産を提供するためのシステム例300のシステム図を示すものである。このシステム図は、
図2に関して上記で述べたような、肉類似物を生産するための新しいプロセスによる、食品生産システムの例を示している。
【0052】
貯油容器302は、貯蔵容器、タンク、又は他の容器内にキャノーラ油又は野菜油のような油を保持し得る。ある実施形態においては、ポンプ303は、上述したように貯油容器から油チラー310に油を導入する。ある実施形態においては、完全連続流れ又略連続流れで油がチラーに供給されるが、他の実施形態においては、油は計測された量で供給される。ある実施形態においては、油の流れは、ポンプ制御を介して計測される。他の実施形態においては、油は、完全連続流れ又略連続流れの油(あるいは、特定量の油)をオプションのプレミキサ314に、あるいは直接乳化器316に供給するために使用され得る流量調整弁又は投入装置に汲み上げられる。同時に、ある実施形態においては、貯水容器304は、同様に、油及び他の材料とは別に水を含んでいる。ある実施形態においては、水は、その代わりに、標準の水道水から設備配管を介して(貯蔵容器を必要とすることなく)システムに直接提供され得る。ある実施形態においては、ポンプ305は、上述したように水をウォータチラー311に導入する。その後、1以上の分流器313が、水の流れを1以上のタンパク質ハイドレータ312に、また、オプションのプレミキサ314及び/又は乳化器316に連続的に分流し得る。ある実施形態においては、水は、その代わりに、特定量の水を投入可能な投入装置を介して、オプションのプレミキサ314及び/又は乳化器316に供給される。
【0053】
結合剤フィーダ315は、1以上の結合剤を連続的に計測される方法でオプションのプレミキサ314及び/又は乳化器316に供給する。フィーダ315は、上述したように、重量分析又は体積分析連続フィーダであり得る。ある実施形態においては、フィーダ315は、振動フィーダ又はスクリュフィーダであり得る。ある実施形態においては、1以上の結合剤がそれぞれ自分のフィーダ315により別個に供給される。
【0054】
ある実施形態においては、オプションのプレミキサ314は、油、水、及び1以上の結合剤のうち2つ以上を一緒に混ぜ合わせる。ある実施形態においては、オプションのプレミキサ314は、上述したように、水と油を特定の予め決められた割合で混ぜ合わせて油・水懸濁液を形成する。他の実施形態においては、オプションのプレミキサ314は、上述したように、油と1以上の結合剤を特定の予め決められた割合で混ぜ合わせてスラリを形成する。得られた液体プレミックスは、その後、乳化器316に搬送される。
【0055】
油及び水のプロセスと同時に、複数の別個の形態のタンパク質についてもプロセスが行われる。この例では、テクスチャタンパク質フィーダ306は、タンパク質水和プロセスとの関係で上記で述べたテクスチャタンパク質ハイドレータ312に加えられるテクスチャタンパク質の割合を制御するように機能する。水の分流器は、水の計測流れをハイドレータに供給してタンパク質を水和させ得る。同様に、粉末タンパク質フィーダ308は、上述したように、粉末タンパク質ハイドレータ312に加えられる粉末タンパク質の割合を制御する。ある実施形態においては、ハイドレータは、タンパク質に対して切り刻み、剪断、又は他の形態の加工も行い、より小さなタンパク質粒子を生成する。ある実施形態においては、付加的なタンパク質を水和させるための付加的なハイドレータが存在し得る。ある実施形態においては、1つのハイドレータだけが存在し得る。複数の水和された形態のタンパク質が別個に最終ミキサ320に注がれる。
【0056】
得られた乳化及び水和材料は、最終ミキサ320に供給され、ある実施形態においては、材料保持ホッパを介して投入され、他の実施形態においては、例えば単純な漏斗のような流入口を介して連続的に流れる。最終ミキサ320は、調製された材料を完全連続流れ又は略連続流れの中で混ぜ合わせ、生地を生成する。ある実施形態においては、最終ミキサ320は、乳化された材料を同時に混合及び搬送する。ある実施形態においては、最終ミキサは、水平に置かれた連続ツインスクリュミキサである。他の実施形態においては、最終ミキサは、上方に向かって角度が付けられ得る混合オーガである。
【0057】
ある実施形態においては、乳化及び水和材料に加えて、1以上の粉末が粉末フィーダ318を介して最終ミキサ320に供給される。1以上の粉末は、例えば、調味料、粉末タンパク質、又は付加的な結合剤を含み得る。ある実施形態においては、1以上の粉末は、付加的なフィーダ318を介して別個に供給され得る。ある実施形態においては、1以上の粉末は、粉末混合物を最終ミキサ320に供給する混合フィーダ318に付加的なフィーダを介して別個に供給され得る。
【0058】
ある実施形態においては、混合生地が、成形機のホッパに直接又は中間搬送設備を介して搬送される。生地が、さらに成形され、これに対して他の生産作業が行われ得る。図示された例では、混合生地は、傾斜コンベア332を介して成形ホッパ334に供給される。
【0059】
ある実施形態においては、設備冷却システム322が、加工中に設備の主要な部分を冷却する。冷却液チラー324は、(例えば食用グリコール混合物のような)冷却液を冷却する。冷却液は、ポンプ326を介して分流器327に汲み上げられる。分流器327は、冷却液を乳化器316を冷却する冷却ジャケット328に供給し、最終ミキサ320を冷却する冷却ジャケット330に供給する。結果温かくなった冷却液は、再度冷却するために冷却液チラー324に再循環される。他の実施形態においては、(例えば、ハイドレータ312、又はフィーダ315及び318のような材料フィーダのような)付加的な設備が、付加的な冷却ジャケットに冷却液を循環させることにより冷却され得る。
【0060】
図4は、
図2に関して上記で述べたように、肉類似物を生産するための新規なプロセスによる、自動肉類似品生産を提供するためのシステムの第2の実施形態のシステム図を示すものである。
【0061】
貯油容器402は、貯蔵容器、タンク、又は他の容器内にキャノーラ油又は野菜油のような油を保持し得る。ある実施形態においては、ポンプ403は、油をオプションのプレミキサ414に流れ込み、他の実施形態においては、油は、乳化器416に直接加えられる。ある実施形態においては、油の流れはポンプ制御を介して計測され、他の実施形態においては、油は、完全連続流れ又略連続流れの油(あるいは、特定量の油)を供給するために使用され得る流量調整弁又は投入装置に汲み上げられる。
【0062】
同時に、ある実施形態においては、貯水容器404は、同様に、油及び他の材料とは別に水を含んでいる。ある実施形態においては、水は、その代わりに、標準の水道水から設備配管を介して(貯蔵容器を必要とすることなく)システムに直接提供され得る。ある実施形態においては、ポンプは、上述したように水をウォータチラー411に導入する。その後、分流器413が、水の流れをタンパク質ハイドレータ412に加えて乳化器416に分流し得る。
【0063】
図示されている実施形態においては、1以上の結合剤がフィーダ415を介して絶え間なくオプションのプレミキサ414に供給される。その後、オプションのプレミキサ414は、油と結合剤を特定の予め決められた割合で混ぜ合わせて油・バインダ懸濁液を形成する。その後、この油・バインダ懸濁液は乳化器416に汲み上げられる。
【0064】
結合剤フィーダ415は、1以上の結合剤を連続的に計測される方法でオプションのプレミキサ414及び/又は乳化器416に供給する。フィーダ415は、上述したように、重量分析又は体積分析連続フィーダであり得る。ある実施形態においては、フィーダ415は、振動フィーダ又はスクリュフィーダであり得る。ある実施形態においては、1以上の結合剤がそれぞれ自分のフィーダ415により別個に供給される。
【0065】
図4に示される実施形態においては、オプションのプレミキサ314は、上述したように、油と1以上の結合剤を特定の予め決められた割合で混ぜ合わせてスラリを形成する。得られたスラリは、その後、乳化器416に汲み上げられるか、搬送される。
【0066】
油と水の結合のためのプロセスと同時に、1以上の形態のタンパク質についてもプロセスが行われる。この例では、タンパク質フィーダ408は、タンパク質水和プロセスとの関係で上記で述べたタンパク質ハイドレータ412に加えられるタンパク質の割合を制御するように機能する。フィーダ408は、体積分析又は重量分析制御を介してタンパク質の流れを制御し得る。ある実施形態においては、フィーダ408は、振動フィーダ又はスクリュフィーダであり得る。水の分流器は、水の計測流れをハイドレータに供給してタンパク質を水和させ得る。ある実施形態においては、ハイドレータは、タンパク質に対して切り刻み、剪断、又は他の形態の加工も行い、より小さなタンパク質粒子を生成する。ある実施形態においては、タンパク質は、一緒に供給されるか、あるいはフィーダ408のような付加的な別個のフィーダを介して供給され、1つのハイドレータ412内で一緒に水和される、例えば、大豆、小麦、エンドウ豆タンパク質のような複数の種類の混合物であり得る。ある実施形態においては、タンパク質は、低湿押出テクスチャ野菜タンパク質であり、タンパク質は、粉末タンパク質であってもよい。ある実施形態においては、複数の種類のタンパク質を同時に加水及び/又は加工するために、複数のフィーダ408及びハイドレータ412が含められ得る。ハイドレータ412からの水和タンパク質が別個に最終ミキサ420に注がれるか、あるいは水和タンパク質を一緒に組み合わせて最終ミキサ420に供給する搬送オーガ(図示せず)に注がれる。
【0067】
粉末フィーダ418は、最終ミキサ420に加えられる1以上の粉末の割合を制御する。フィーダ418は、体積分析又は重量分析制御を介して粉末の流れを制御し得る。ある実施形態においては、フィーダ418は、振動フィーダ又はスクリュフィーダであり得る。ある実施形態においては、1以上の粉末は、例えば、調味料、タンパク質粉末、1以上の結合剤のような複数の食品の混合物であり得る。ある実施形態においては、このタンパク質粉末は、最終ミキサ420に一緒に供給されるか、あるいはフィーダ418のような付加的な別個のフィーダを介して供給される、大豆、小麦、エンドウ豆タンパク質のような複数の種類の混合物であり得る。ある実施形態においては、フィーダ418は、最終ミキサ420への供給前又は供給中に粉末を能動的に混合し得る。複数の食品粉末は、付加的な同様の連続フィーダを介して混合フィーダ418に供給され得る。ある実施形態においては、様々な粉末が、別個に(フィーダ418のようなフィーダを介して)直接最終ミキサ420に供給され得る。
【0068】
粉末と同時に、水和タンパク質及び最終油・水・バインダ乳濁液が、最終ミキサ420に投入されるか、連続的に供給され、最終ミキサ420は、これらの材料を完全連続流れ又略連続流れで混ぜ合わせて生地を作成する。ある実施形態においては、最終ミキサ420は、生地を同時に混合及び搬送する。ある実施形態においては、最終ミキサ420は、ツインスクリュ連続ミキサであり、他の実施形態においては、最終ミキサ420は、一軸混合オーガである。
図4に示される実施形態においては、混合生地は、傾斜コンベア432を介して成形機のホッパ434に搬送され、得られた混合生地は、さらに成形され、これに対して他の生産作業が行われ得る。
【0069】
ある実施形態においては、加工システム全体にわたってアナログ及び/又はデジタルセンサが一体化され、液体流量、乾燥材料流量、圧力、及び温度のようなプロセス量が絶えずモニタリングされ、デジタルシステムに記録され得る。さらなる実施形態においては、加工システム全体にわたって制御が一体化され、材料又は冷却液流量、乾燥材料流量、圧力、及び温度のようなプロセス要求及びプロセス量が自動的及び/又は手動の方式でデジタルシステムにより絶えず制御され得る。さらに、このモニタリング及び/又は制御システムによりバーコードのスキャンや他の材料ロットコード追跡方法が一体化され、最終生地出力は、特定の時間及び/又はフィーダホッパに加えられる原材料のバッチに相互に関連付けられる。
【0070】
本開示は、以下の実施例のいずれか1つからすべてにわたるまでを含み得ることは理解できよう。
【0071】
実施例1:肉類似製品を生産する方法であって、設備を通過するように別個に連続的に搬送される油、水、1以上の結合剤、及び1以上の形態のタンパク質を含む多数の材料を提供し、上記設備を通過するように連続的に上記材料を搬送するのと同時に、乳化器内で上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させて最終乳濁液を形成し、少なくとも1つの形態のタンパク質を別個に水和させ、上記タンパク質を上記最終乳濁液と混合して搬送して最終生地を形成することを含む方法。
【0072】
実施例2:上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させる前に、懸濁液を形成するために制御された割合で、上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤のうち1つ以上の組み合わせを混合することをさらに含む、実施例1に記載された方法。
【0073】
実施例3:上記油、水、及び1以上の結合剤のうち少なくとも1つは、上記懸濁液を漸進的に乳化させるために制御された連続的に供給及び/又は投入される方法で提供される、実施例1~2のいずれかに記載の方法。
【0074】
実施例4:上記乳化器内で上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤を乳化させて上記最終乳濁液を形成することは、上記水と混合する前に上記油内に上記1以上の結合剤を予拡散させること、不安定な懸濁液を上記1以上の結合剤と混合する前に、上記油と上記水を予混合して上記不安定な懸濁液を形成すること、上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤を一緒に混合することのうち1つ以上を含む、実施例1~3のいずれか一項に記載の方法。
【0075】
実施例5:上記油及び/又は上記水に対して別個に冷却プロセスを提供することをさらに含む、実施例1~4のいずれかに記載の方法。
【0076】
実施例6:上記少なくとも1つの形態のタンパク質を水和させるのと同時に、上記1以上の形態のタンパク質をより小さなタンパク質粒子に加工することをさらに含む、実施例1~5のいずれかに記載の方法。
【0077】
実施例7:上記1以上の形態のタンパク質をより小さな粒子に加工することは、細断、剪断、破砕、及び/又は計測排除のうち1つ以上を含む、実施例6に記載の方法。
【0078】
実施例8:上記乳化器内で上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させることは、上記材料に剪断を加えることを含む、実施例1~7のいずれかに記載の方法。
【0079】
実施例9:上記1以上の形態のタンパク質は、テクスチャタンパク質及び粉末タンパク質のうち少なくとも一方を含む、実施例1~8のいずれかに記載の方法。
【0080】
実施例10:上記結合剤はメチルセルロースである、実施例1~9のいずれかに記載の方法。
【0081】
実施例11:上記設備は周囲環境である、実施例1~10のいずれかに記載の方法。
【0082】
実施例12:上記タンパク質を上記最終乳濁液と混合して搬送することは、乾燥タンパク質粉末、調味料、及び付加的な結合剤のうち1つ以上を上記最終ミキサ内で混合して上記最終生地を形成することをさらに含む、実施例1~11のいずれかに記載の方法。
【0083】
実施例13:上記材料の混合の相当な量が上記最終ミキサ内での上記生地の混合中に行われ、上記混合が行われている間の上記最終ミキサの能動的冷却により上記材料の温度が急激に増加しない、実施例1~12のいずれかに記載の方法。
【0084】
実施例14:デジタルシステムにより自動的及び/又は手動の方式で絶えず制御され得る材料又は冷却液流量、乾燥材料流量、圧力、及び温度のようなプロセスパラメータをモニタリング及び/又は制御するために、上記システム全体にわたってアナログ及び/又はデジタルセンサ及び/又は制御素子が一体化される、実施例1~13のいずれかに記載の方法。
【0085】
実施例15:機器の加工領域を取り囲む冷却ジャケットを通って流れる冷却液を介して1以上のコンポーネントが能動的に冷却される、実施例1~14のいずれかに記載の方法。
【0086】
実施例16:肉類似製品を生産するための装置であって、設備を通過するように別個に連続的に搬送される油、水、1以上の結合剤、及び1以上の形態のタンパク質を含む複数の材料のための搬送機構と、乳化器内で上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させて最終乳濁液を形成するように構成される乳化器と、上記少なくとも1つの形態のタンパク質のうち少なくとも1つのサブセットを水和させるように構成される1以上のハイドレータと、上記タンパク質を上記最終乳濁液と混合して搬送して最終生地を形成するように構成される最終ミキサとを備える、装置。
【0087】
実施例17:懸濁液を形成するために制御された割合で、上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤のうち2つ以上の組み合わせを混合するように構成されるプレミキサをさらに備える、実施例16に記載の装置。
【0088】
実施例18:上記装置の1以上のコンポーネント内で1以上の別個の冷却プロセスが適用される、実施例16~17のいずれかに記載の装置。
【0089】
実施例19:上記装置は、上記1以上の別個の冷却プロセスにより冷却される上記油及び/又は上記水の一方又は両方に対する別個のチラーをさらに備える、実施例16~18のいずれかに記載の装置。
【0090】
実施例20:上記1以上の形態のタンパク質の水和と同時に、上記ハイドレータは、上記1以上の形態のタンパク質をより小さなタンパク質粒子に加工するようにさらに構成される、実施例16~19のいずれかに記載の装置。
【0091】
実施例21:上記1以上の形態のタンパク質をより小さな粒子に加工することは、細断、剪断、破砕、及び/又は計測排除のうち1つ以上を含む、実施例20のいずれかに記載の装置。
【0092】
実施例22:以下をさらに備える、実施例16~21のいずれかに記載の装置。
【0093】
上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させる前に、懸濁液を形成するために制御された割合で、上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤のうち1つ以上の組み合わせを混合すること。
【0094】
実施例23:上記油、水、及び1以上の結合剤のうち少なくとも1つは、上記懸濁液を漸進的に乳化させるために制御された連続的に供給及び/又は投入される方法で提供される、実施例16~22のいずれかに記載の装置。
【0095】
実施例24:上記乳化器内で上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤を乳化させて上記最終乳濁液を形成することは、上記水と混合する前に上記油内に上記1以上の結合剤を予拡散させること、不安定な懸濁液を上記1以上の結合剤と混合する前に、上記油と上記水を予混合して上記不安定な懸濁液を形成すること、上記油、上記水、及び上記1以上の結合剤を一緒に混合することのうち1つ以上を含む、実施例16~23のいずれかに記載の装置。
【0096】
実施例25:以下をさらに備える、実施例16~24のいずれかに記載の装置。
【0097】
上記油及び/又は上記水に対して別個に冷却プロセスを提供すること。
【0098】
実施例26:上記乳化器内で上記油、水、及び1以上の結合剤を乳化させることは、上記材料に剪断を加えることを含む、実施例16~25のいずれかに記載の装置。
【0099】
実施例27:上記1以上の形態のタンパク質は、テクスチャタンパク質及び粉末タンパク質のうち少なくとも一方を含む、実施例16~26のいずれかに記載の装置。
【0100】
実施例28:上記結合剤はメチルセルロースである、実施例16~27のいずれかに記載の装置。
【0101】
実施例29:上記設備は周囲環境である、実施例16~28のいずれかに記載の装置。
【0102】
実施例30:上記タンパク質を上記最終乳濁液と混合して搬送することは、乾燥タンパク質粉末、調味料、及び付加的な結合剤のうち1つ以上を上記最終ミキサ内で混合して上記最終生地を形成することをさらに含む、実施例16~29のいずれかに記載の装置。
【0103】
実施例31:上記材料の混合の相当な量が上記最終ミキサ内での上記生地の混合中に行われ、上記混合が行われている間の上記最終ミキサの能動的冷却により上記材料の温度が急激に増加しない、実施例16~30のいずれかに記載の装置。
【0104】
実施例32:デジタルシステムにより自動的及び/又は手動の方式で絶えず制御され得る材料又は冷却液流量、乾燥材料流量、圧力、及び温度のようなプロセスパラメータをモニタリング及び/又は制御するために、上記システム全体にわたってアナログ及び/又はデジタルセンサ及び/又は制御素子が一体化される、実施例16~31のいずれかに記載の装置。
【0105】
実施例33:機器の加工領域を取り囲む冷却ジャケットを通って流れる冷却液を介して1以上のコンポーネントが能動的に冷却される、実施例16~32のいずれかに記載の装置。
【0106】
上記の開示は、明瞭にし、理解を容易にするための図示及び例示により詳細に述べられてきたが、上記で述べた開示は、本開示の趣旨及び本質的な特徴を逸脱することなく数多くの他の具体的な変形例及び実施形態において具現化され得ることは理解できるであろう。何らかの変更及び修正を行うことができ、本開示は、上記の詳細によって制限されるものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって規定されることは理解できるであろう。