(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】漸進的水和及び後処理システム
(51)【国際特許分類】
A23J 3/14 20060101AFI20241105BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20241105BHJP
B01F 27/114 20220101ALI20241105BHJP
B01F 27/72 20220101ALI20241105BHJP
B01F 27/2123 20220101ALI20241105BHJP
B01F 35/90 20220101ALI20241105BHJP
B02C 19/22 20060101ALI20241105BHJP
B01F 101/06 20220101ALN20241105BHJP
【FI】
A23J3/14
A23L5/00 M
B01F27/114
B01F27/72
B01F27/2123
B01F35/90
B02C19/22
B01F101:06
(21)【出願番号】P 2023538976
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(86)【国際出願番号】 US2021057950
(87)【国際公開番号】W WO2022139959
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2024-02-29
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523195577
【氏名又は名称】シアトル フード テック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】ラガリー,クリスティー
(72)【発明者】
【氏名】グラッブ,クロエ
(72)【発明者】
【氏名】オドンネル,ジュリア
(72)【発明者】
【氏名】ベーア,ジェフリー
【審査官】井上 政志
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-510493(JP,A)
【文献】特表2017-526374(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0150476(US,A1)
【文献】国際公開第2012/021936(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23J、A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料を連続的に漸進的に水和及び処理する方法であって、
外部管と回転する内側シャフトとの間の材料流路を通じて搬送される材料を用意し、前記内側シャフト
には、前記回転する内側シャフト
から外側に延びる1以上の粒子リサイ
ズ部が設けられ、
前記内側シャフトを回転させることで、前記材料流路を通じて前記材料を搬送するのと同時に、前記材料を複数のより小さな材料粒子に小さくするように前記粒子リサイ
ズ部を介して前記材料を処理し、
前記材料を処理して前記材料流路を通じて前記材料を搬送するのと同時に、前記材料に連続的に漸進的に水を供給して複数の水和材料粒子を生成し、前記材料流路の長さに沿った水入口部の間の複数の位置で前記材料の前記処理が行われるように前記材料流路の長さに沿って離間した複数の水入口部を介して前記水が供給される、
方法。
【請求項2】
前記粒子リサイ
ズ部を介して前記材料を処理することは、細断、剪断、破砕、及び/又は切り刻みのうち1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記材料は、処理及び水和後に前記材料流路から正確に放出される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記粒子リサイ
ズ部を介して前記材料を処理することは、前記材料の1以上の繊維が引き離されるように前記材料を繊維条に沿って細断することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記材料粒子に連続的に漸進的に水を供給することは、前記材料の処理又は搬送中の回転により前記材料粒子の新たに露出した表面領域を水和させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記粒子リサイ
ズ部を介して前記材料を処理することは、前記より小さな材料粒子が均一又はほぼ均一な粒子サイズを有するように行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記材料の前記処理は、前記水和材料粒子が繊維状テクスチャを有するように行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記材料は植物由来タンパク質である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記材料は、テクスチャ野菜タンパク質(TVP)、デンプン、キノコタンパク質、及び/又は粉末状植物由来タンパク質のうちの1つ以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記水は、前記複数の水入口部を介して計測されつつ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記水は、所定の水和曲線に基づいて計測されつつ供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記材料は、調味料、粉末調味粒子、又はその両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記材料は、少なくとも1つの材料入口部を介して供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記材料が前記材料流路を通じて搬送されるときに前記材料が冷却されるように、1以上のコンポーネントが断熱されるか、さらに/あるいはジャケット冷却システムを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
材料を連続的に漸進的に水和及び処理するように構成される装置であって、
バッファされた投入量で材料を供給するように構成される少なくとも1つの材料入口部と、
外部管と、
前記外部管の内側で回転するように構成される内側シャフトと、
前記内側シャフトと前記外部管との間で搬送される前記材料のための材料流路と、
前記内側シャフトから外側に延びる1以上の粒子リサイズ部であって、前記内側シャフトの回転に伴って前記材料流路内の前記材料を複数のより小さな材料粒子に小さくするように前記材料を処理するように構成される1以上の粒子リサイ
ズ部と、
前記材料が前記回転する内側シャフトと前記外部管との間で前記材料流路を通って同時に処理及び搬送されるときに前記材料を水和させるために水を供給するように構成される複数の水入口部と
を備え、
前記複数の水入口部は、前記材料を複数のより小さな材料粒子に小さくする前記処理が前記材料流路の長さに沿った水入口部の間の複数の位置で行われるように前記材料流路の長さに沿って離間している、
装置。
【請求項16】
前記1以上の粒子リサイ
ズ部は、1以上のブレード、鋭くない形状の歯、ネジ山、及び/又はフルートを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、1以上の処理部と1以上の水和部とをさらに備え、前記1以上の処理部は、前記1以上の粒子リサイ
ズ部を含み、前記1以上の水和部は、水を前記材料流路に連続的に漸進的に供給して前記材料を水和させる、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記1以上の水和部は、前記1以上の処理部の前記粒子リサイ
ズ部が前記材料の粒子サイズを小さくするのと同時に、水を前記材料流路に連続的に漸進的に供給する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記水は、前記材料を水和させるために、計測された量で供給されるか、計測された連続流量で供給される、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記内側シャフトは、所定の速度又は調整可能な速度で回転して前記材料のジャストインタイム式の水和を提供するように構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記内側シャフトは、間欠パルス回転及び/又は往復回転用に構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項22】
材料を連続的に漸進的に水和及び処理するように構成される装置であって、
材料を外部管に供給するための送込部と、
前記外部管の内側で回転するように構成される
内側シャフトと、
前記内側シャフトから外側に延びるオー
ガであって、
前記内側シャフトの回転に伴い前記外部管を通じて前記材料を回転させて前方に押し出すよう
に構成される
1以上の部分を含むオー
ガと、
前記材料に剪断力を与えるように構成される複数の剪断圧砕コンポーネントと、
前記材料が前記外部管を通って同時に処理及び搬送されるときに前記材料を水和させるために水を供給するための複数の水和ポートと
を備え、
前記複数の水和ポートは、前記複数の剪断圧砕コンポーネントの少なくとも一部が前記外部管の長さに沿った複数の位置のそれぞれにあるように前記外部管の長さに沿って離間している、
装置。
【請求項23】
前記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、1以上の剪断圧砕スフェロイド、剪断圧砕ビータ、剪断圧砕カム、及び/又は剪断圧砕オーガを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記1以上の剪断圧砕コンポーネントは前記外部管から延びる、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前
記オーガの前記1以上の部分は、前記材料を前記1以上の剪断圧砕コンポーネントに向けて搬送するようにさらに構成される、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記1以上の剪断圧砕コンポーネントの少なくとも1つは、前
記オーガの前記1以上の部分の少なくとも1つと同時に前記材料に剪断力を与える、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、半割外部管の内部で前
記オーガの前記1以上の部分と重なる剪断オーガの1以上の部分を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項28】
前記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、部分剪断オーガの1以上の部分を含み、前記部分剪断オーガの前記
1以上の部分の複数のフルートが、前
記オーガの前記
1以上の部分の複数のフルートの間の空間に突き出る、請求項22に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本出願は、2020年12月23日に提出された米国仮出願第63/130,369号に対する優先権を主張するものであり、当該仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して食品加工に係り、より詳細には、肉類似製品の形成及び調製に用いられる装置及び方法に関するものである。
【背景】
【0003】
植物由来肉の生産は、成長している産業であり、植物由来肉製品は、これらの製品の品質及び魅力が向上しているため益々人気が増してきている。概して、植物由来肉の生産及び肉類似物の生産においては、タンパク質及びデンプンは、典型的には、テクスチャ形態又は粉末形態のいずれかである。例えば、大豆は、通常、テクスチャ大豆タンパク質(すなわち、低湿押出中に形成される乾燥片)及びタンパク質単離物(すなわち微粉)の形態で現れる。概して肉生産においては、他の作業の中でも特に肉を柔らかくするためにタンブラ(すなわちタンブリングマリネータ)、ボウルチョッパ、及びグローブミキサが伝統的に使用されている。植物由来肉の生産においては、水をテクスチャ又は粉末タンパク質に取り入れるために同じ設備がバッチ形式で使用される。このバッチプロセスにおいては、タンパク質、水、及び潜在的に調味料が絶えず混ぜ合わされ、水が、部分的に又は完全にタンパク質片のすべてに均一に離散されて分散され、吸水速度が増加する。場合によっては、その後、タンパク質は、タンブラ、ボウルチョッパ、又はグローブミキサから移動され、この混合及び吸水の後に、中間段階又はその後の段階で、典型的には別のバッチプロセスで(例えば、細断、剪断、破砕、計測放出、及び/又は他の好適な後処理法を用いて)後処理される。
【0004】
不運なことに、後の段階で(すなわち水和後に)後処理がなされるときには数多くの問題が生じる。これは、テクスチャタンパク質を水和させると、そのタンパク質の性質が変化し、水が益々タンパク質に吸収されるのでタンパク質を処理することがより難しくなるからである。これは、テクスチャタンパク質は、典型的には、水和する際に膨張し、より弾力性及び伸縮性が増すことによる、吸水の物理学によるものである。さらに、吸水速度は、水濃度に加え、温度(すなわち、可用性又は可動性)、タンパク質の表面積、親水性及び疎水性材料特性、及びテクスチャ野菜タンパク質細胞構造(すなわち、連続気泡構造又は独立気泡構造)をはじめとする他の変数の関数である。これらの特性は、タンブラ内の後処理によっては制御されず、最適化されない。
【0005】
不完全な水和又は過度に長い水和の結果、品質管理問題、後処理の課題、及び生産コストの増大が生じる。第一に、不完全な水和は、タンパク質材料が製品の他の部分から水を抜き出すことを引き起こし得る。テクスチャ野菜タンパク質(「TVP」又は「テクスチャタンパク質」)の不完全な水和の結果として、TVPの個片が部分的乾燥タンパク質として最終混合物に入る。TVPのこれらの乾燥部分は、プロセスにおいて後で(又は別個に)加えられる水を得るために競い合い、さらに/あるいは水を得るために他の水和又は水結合材料と競い合う。これは、最終製品内での不均質及び/又はジューシー感の一般的な低下を招き得る。第二に、完全水和に近づくと、TVPは伸縮性及び弾力を有するようになるため、完全に水和された際に材料を後処理するためにより多くの時間とエネルギーが必要となる。第三に、十分に水和されたテクスチャタンパク質の不完全水和及び弾力性の両方は、後処理における粒子サイズの不一致を生じさせ得る。これにより、最終製品の品質に一貫性がなくなる。
【0006】
また、タンブラ、ボウルチョッパ、及びグローブミキサは、植物由来肉の生産及び肉類似物の生産についての利用可能性に対して数多くの制限を抱えている。そのような設備は、典型的には、肉製品における大きな変動性をより良く制御するためのバッチ式水和のために使用される。この設備の一部は、連続生産ラインと結び付くように改良されているが、このアプローチは、液体成分及び水和時間が多すぎるため、テクスチャタンパク質の水和に関しては避けられてきた。例えば、タンブラに角度を付けて重力を通じて材料を進行させる簡単な方法は、少なくともその乾燥重量を水に吸収させるのに10分以上かかる材料については技術的に不可能である。しかしながら、バッチプロセスに関しては、この設備では、次の生産ステージに送るために重たい材料を手動で移送する必要があり、この移送においてエネルギーが浪費される。また、重たい材料の移送は、特にこの設備のローディング及びアンローディングによって生じる背中と腕のけがの問題によって作業者へのリスクが高まることを招く。
【0007】
このため、食品加工の分野においては、植物由来タンパク質の水和及び後処理のための新規で有用なシステム及び方法を作り出すことに対する需要が存在する。この問題の根源は、本発明者等により発見されたように、肉類似物のための所望の含水率、構造、及び粒子サイズの一致を生み出し、後処理の前における不十分な水和及び過度な水和の両方から生じる多の問題を避けるための漸進的で連続した水和及び統合された後処理が存在しないことにある。
【概要】
【0008】
本開示の利点は、タンパク質及びデンプン、例えば、植物由来肉製品用のテクスチャ野菜タンパク質(「TVP」)のような材料を後処理及び水和するための改良されたシステム及び方法を提供することにある。開示されている特徴、装置、システム、及び方法は、タンパク質又は他の材料が搬送されているときに材料を同時に後処理しつつ、材料を連続的に漸進的に水和させることに基づいて肉類似製品の構造、一貫性、及び味を向上させるものである。
【0009】
ある実施形態においては、これらの利点は、1対の入れ子形シリンダの間の材料流路を通じて搬送されるTVPのような材料を用意し、入れ子形シリンダにおいて、内側シリンダ又はシャフトが往復回転して材料を撹拌及び搬送することにより、少なくとも部分的に実現することができる。ある実施形態においては、その後、材料は、材料流路に沿って延びる一連の粒子リサイズ特徴部を介して処理される。そのような粒子リサイズ特徴部は、例えば、ブレード、鋭くない形状の歯(blunt-shaped teeth)、ネジ山、フルート(flutes)、又は内側シリンダ又はシャフトから延びる類似の突起であり得る。材料が材料流路を通って搬送される間に、粒子リサイズ特徴部が、材料を処理、例えば、細断(shred)、剪断(shear)、及び/又は切り刻んで(chop)より小さな材料粒子にすることができる。同時に、後処理が続く間に水が計測されて材料流路に入れられ、この結果、後処理ステップ中に材料粒子が連続的に漸進的に水和されることになる。ある実施形態においては、最終結果物は、これまでの解決策よりも肉のテクスチャ及び味に似た、それぞれの粒子のサイズがより一貫しており、より均一な結果が得られる、より繊維状の材料となる。
【0010】
ある実施形態においては、テクスチャタンパク質のような材料が、回転する内側シャフトを有する固定外部管を通じて搬送される。内側シャフトは、(例えばオーガのような)1以上の進行特徴部を保持する。ある実施形態においては、剪断圧砕(shear crushing)用の1以上のボディが付加的に存在し得る。様々な実施形態においては、剪断圧砕ボディは、オフセットカム、中実又は切断スフェロイド、リブ付きビータ(beaters)、又は他の剪断圧砕に好適なボディであり得る。ある実施形態においては、材料は、搬送オーガのフルートと1以上の付加的な面との間で圧砕及び/又は剪断され得る。これらの剪断圧砕用面は、部分又は完全剪断オーガのフルート、あるいは外部管から材料流路に出るフィンのような固定突起を含み得る。ある実施形態においては、計測流量の流入水を供給するように構成される1以上の水和ポートを介して水が同時に追加される。
【0011】
本開示の他の装置、方法、特徴、及び利点は、以下の図面と詳細な説明を精査すれば、当業者に明らかであるか、明らかになるであろう。そのような付加的な装置、方法、特徴及び利点のすべては、本説明中に含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲により保護されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
含められる図面は、例示のためのものであり、開示された漸進的水和のための方法及び装置について考えられる構造及び配置の例を提供するだけの役割を有する。これらの図面は、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく当業者によって本開示に対してなされ得る形態及び詳細における変更をいかなる方法によっても制限するものではない。
【0013】
【
図1A】
図1Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の側断面図を示している。
【0014】
【
図1B】
図1Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の上方側部斜視図を示している。
【0015】
【
図1C】
図1Cは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の内部の上方側部斜視図を示している。
【0016】
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態による、材料を後処理し、連続的に漸進的に水和させる方法例のフローチャートを示している。
【0017】
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態における水和の粒子サイズと割合との間の関係を表したグラフを示している。
【0018】
【
図4A】
図4Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の内部の上方前方斜視図を示している。
【0019】
【
図4B】
図4Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の上方前方外部斜視図を示している。
【0020】
【
図5A】
図5Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の内部の上方前方斜視図を示している。
【0021】
【
図5B】
図5Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の内部の上方前方斜視図を示している。
【0022】
【
図6A】
図6Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の内部の上方前方斜視図を示している。
【0023】
【
図6B】
図6Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の内部の上方前方斜視図を示している。
【詳細な説明】
【0024】
本開示による装置、システム、及び方法の例示的な応用例がこのセクションで述べられる。これらの例は、本開示の内容を追加し、その理解を手助けするためにのみ提供されるものである。したがって、本明細書で提供されているこれらの具体的な詳細の一部又は全部がなくても本開示を実施し得ることは当業者に明らかであろう。ある例では、公知のプロセスステップは、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために詳細に述べられていない。他の応用例も考えられ、以下の例を限定として捉えるべきではない。以下の詳細な説明においては、添付図面が参照され、これらの添付図面は、本説明の一部を構成し、添付図面においては、説明のために、本開示の特定の実施形態が示されている。これらの実施形態は、当業者が本開示を実施できる程度に十分に詳細に述べられているが、これらの例は限定しないものと理解され、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく、他の実施形態が使用され得るし、変更を行い得る。
【0025】
本開示は、様々な実施形態において、植物由来タンパク質やデンプンのような食品の漸進的水和、分散、及び考えられる後処理のための特徴、装置、システム、及び方法に関するものである。開示されている実施形態は、例えば植物由来肉製品(例えば、「野菜バーガー」やその成分に肉を含んでいない同様のベジタリアン又はビーガン用食品)中のテクスチャ大豆タンパク質のようなデンプン及びタンパク質を含む様々な材料を後処理し水和させるために使用され得る。ある特定の実施形態においては、開示されている実施形態は、植物由来タンパク質を効率的に細断テクスチャ化し、同時にこれらを連続的に水和させるために漸進的水和システムを利用することができ、その結果、乾燥タンパク質が機械の全長にわたって益々水和されるようになり、同時に行われる後処理によって、細断がより速く簡単になり、サイズがより一貫したものになり、味とテクスチャが向上する。
【0026】
ある実施形態においては、システムは、漸進的水和及び後処理機械であり、この装置では、後処理は、例えば、植物由来肉製品において使用される植物由来テクスチャタンパク質の細断、剪断、破砕、及び/又は計測放出のような1以上のステップを含み得る。様々な実施形態においては、機械は、テクスチャタンパク質の水和及び剪断の問題を解決して所望の構造のタンパク質を得て(例えば、消費者が期待し得るような、あるいは、特定の植物由来肉製品において望ましいと考えるような特定の形状、密度、及びテクスチャにして)、植物由来肉製品用のテクスチャ野菜タンパク質を後処理する既存の方法により生ずる粒子サイズの不一致を修正する水計測型連続後処理装置であり得る。他の実施形態においては、機械は、例えば、テクスチャ野菜タンパク質のような材料が連続的に搬送されている間に絶えず正確に均一に水和される水計測型連続漸進的水和機械であり得る。
【0027】
植物由来肉を作るときの主な問題は、植物由来肉レシピにテクスチャ野菜タンパク質を利用するためには、材料をタイミング良く完全に水和させる必要があり、所望の粒子サイズ及び形状とするためにさらに材料を後処理する必要があることも考えられることである。TVPのより大きな個片の中央に水があまり移動しない結果として生じる不完全な水和により、この材料が、製品の他の部分から水を抜き出すことになり得る。一方、完全な水和は、この段階での弾力性のある材料特性のために制御された方法でタンパク質を処理する(例えば、切り刻む、細断する、及び/又は剪断する)ことを難しくし得る。本明細書で提案される解決策は、水和ステップ及び後処理ステップの両方を同時に行うことを含み、粒子サイズが小さくなるときに、水が次第に追加され、タンパク質の水和が不十分な段階での粒子サイズを制御することを可能にし、材料がより小さな個片に後処理された後に水が追加されるときにより早く完全水和させることが可能になる。さらに、この解決策は、材料の連続的な細断を可能にし、これにより、材料流れも維持しつつ、破砕粒子ではなく、より好ましい繊維質構造が得られる。
【0028】
ある実施形態においては、システムは、乾燥した又は部分的に水和されたTVPが、入口部を介して外部管と回転する大径の潜在的に中空の内側シャフトとの間の材料流路に入るように設計されている。この点に関して、様々な実施形態においては、TVPは、1組の粒子リサイズ特徴部(例えば、ブレード、フルート、又は鋭くない形状の歯)によって材料流路に沿って破砕、スライス、及び/又は剪断されてそのサイズが例えば約1/2cmになり、水が材料流路内のTVPに計測されながら直接供給される。TVPが濡れるため、TVPは、内側シャフトを下流に進む(すなわち搬送される)間に破砕、スライス、及び/又は剪断され続ける。TVP粒子の新しい表面領域が露出するため、より多くの水が加えられてTVPの露出した乾燥面を直ぐに濡らす。TVPがチャンバを通過したときには、TVPは、タンブラを用いたバッチ式水和方法又は同様の水移動法が用いられた場合に水和に要する時間よりも短い時間で、正確に処理され正確に水和されている。
【0029】
本解決策におけるこの結果の1つの考えられる例を
図3に示されているグラフに見ることができる。このグラフは、制御されたTVPサイズの減少と表面又は粒子の濡れの進行過程を示すものである。このグラフは、水和の割合の線310を示しており、水和の割合は、タンパク質の後処理の長さにわたって0%から100%に増加している。また、このグラフは、粒子サイズの線320も示しており、例えば、タンパク質の後処理の長さにわたって1.5cmから0.25cm未満に減少している。
図3は、粒子サイズと水和の割合との間の関係の代表例を示している。具体的には、一定のサイズのTVPは、典型的にはほぼ対数的に水和するように示されている。すなわち、最初は水が直ぐに吸収されるが、TVPが飽和に近づくと吸収速度は急速に減少する。しかしながら、TVPが、表面領域と水の移動の特性によって水和中に粒子サイズを減少させるように同時に処理される場合には、水和速度が上昇する。このように、粒子サイズを減少させるように後処理しつつタンパク質を漸進的に水和することは、上述した望ましい結果を伴う、より早く、より効率的なプロセスとなり得る。
【0030】
粒子サイズの漸進的減少に加え、本解決策は、TVP粒子形状を最適化する機会を提供し得る。本機械の様々な実施形態は、特定のタイプのTVPから所望の形状又は構造を得るために、部分的に水和されたタンパク質をテクスチャタンパク質内の弱くなった点で切断する機会を提供する。多くの肉状食品においては、フラクタル繊維構造、すなわち、繊維の束がそれ自体区分され、より大きな繊維の束に結束された構造が、動物の骨格筋の微細構造と似ているため望ましい。押出により製造されるTVPは、すでに異方性繊維方位を呈しており、TVPに剪断力を加えることは、これらの繊維線に沿ってTVP片を引き裂くものと示されており、その結果、そのようなフラクタル繊維構造が得られる。この結果を得るために剪断力を数多くの方法で加えることができる。ある実施形態においては、複数の粒子リサイズ特徴部を組み合わせてもよい。例えば、スライシングブレードの部分の後に鋭くない形状の歯の部分を追加してもよい。ある実施形態においては、外側円筒の壁に対してTVPを圧砕することによりTVPのような材料に剪断力を加えるために、混合オーガの部分の後又はそれらの間に剪断圧砕スフェロイドの部分を追加してもよい。ある実施形態においては、同様にTVPを剪断するために、混合オーガの部分の後又はそれらの間にリブ付きビータの部分を追加してもよい。ある実施形態においては、同様にTVPを剪断するために、混合オーガの部分の後又はそれらの間にカムの部分を追加してもよい。他の実施形態においては、混合オーガに並んで間欠的に完全又は部分剪断オーガを追加してもよい。この結果、漸進的混合オーガがこれらの(固定された又は同時に回転する)フルートに対してTVPを圧砕又は剪断する。さらなる実施形態においては、外部管から出た固定突起が、混合オーガがタンパク質を剪断する面を提供する。
【0031】
また、本解決策は、内蔵型搬送の利点を有するため、原料TVPを直接後処理特徴部に搬送することができ、同時に、材料を連続的に漸進的に水和させることができ、手動でのバッチ移送を避けるために材料を連続的に放出することができる。さらに、ある実施形態においては、内側シャフト及びその粒子リサイズ特徴部を低速で回転するように設計することができる。これは、金属破壊及び安全性の懸念を緩和し、また、熱の発生を制限するのに役立ち得る。さらに、ある実施形態においては、熱の発生を相殺するために機械の中で冷却された水及び/又は冷却された材料を用いることができ、材料流路の体積比に対する表面積が大きいために、後処理中に材料を冷却するのに能動的に冷却された断熱ジャケットが特に有効である。さらに、本解決策は、材料に対して後処理の準備ができたときに正確にエネルギーを使用するための水和と後処理との間の関係の最初の原理に焦点を当てているため、必要とされるエネルギー入力を最小限にするように本解決策を最適化することができる。
【0032】
本明細書に開示されている様々な実施形態は、植物由来肉の生産において使用されることを意図されたTVP及び他の植物由来タンパク質の漸進的水和及び後処理について述べているが、開示された特徴、装置、システム、及び方法は、材料の関連する任意の水和及び後処理に対して同様に使用され得ることは容易に理解できるであろう。また、例えば、開示されている漸進的水和及び後処理システムは、粉末状又はテクスチャ状以外の他の形態の植物由来タンパク質とともに、あるいは潜在的に肉由来タンパク質とともに、あるいはデンプン又は他の多糖類とともに使用され得る。ある状況では、開示されている漸進的水和及び後処理システムは、食品をベースとしない材料を水和させ処理するためにも使用され得る。図示された実施形態以外の他の適用、構成、及び外挿も考えられる。
【0033】
図1Aを参照すると、本開示の一実施形態による、漸進的水和及び後処理システム例100の側断面図が示されている。漸進的水和及び後処理システム100は、例えば、より大きなシステムの一部又は1つのコンポーネントであり得るのであり、例えば、食品生産プロセス内の一連のコンポーネント中の単一のコンポーネントであり得る。この実施形態においては、漸進的水和及び後処理システム100は、入口部110、内側シャフト120、外部管122、1以上の計測入口部130、1以上の粒子リサイズ特徴部(例えば、ブレード又は歯)140、及び入力入口部から離れていく搬送を容易にする1以上の搬送コンポーネント150から構成される(搬送コンポーネント150は
図1Aには描かれていないが、小さいオーガフルート180に関して以下で述べる
図1Cには示されている)。ある実施形態においては、搬送コンポーネント150は、システム100の出力154に位置する他のコンポーネントに材料を向ける。ある実施形態においては、別個の入口部110及び計測入口部130が、機能を共有する1以上の入口部の単一のセットとして提示される。
【0034】
入口部110は、材料(例えば、タンパク質又はデンプン)をシステム100に、特に内側シャフト120と外部管122との間の材料流路115に導入する手段を提供するように構成される。ある実施形態においては、入口部は、材料の投入量を段階的に又は連続的にバッファする。ある実施形態においては、入口部110は、材料を垂直に材料流路115に供給する漏斗である。ある実施形態においては、入口部は、これに代えて、水平のデザインを有し得るか、さらに/あるいは漏斗を利用しないこともある。他の実施形態においては、システム100全体は、事実上垂直であってもよいし、材料流れを促進するためにある角度で傾斜していてもよい。
【0035】
内側シャフト120は、その長軸を中心に回転するように構成されている。様々な実施形態においては、内側シャフト120は、
図1に示されるように径が大きくてもよいし、
図4~
図6に示されるように径が小さくてもよい。様々な実施形態においては、内側シャフト120は、
図1に示されるように中空であってもよいし、
図4~
図6に示されるように中実であってもよい。ある実施形態においては、内側シャフトは、搬送150を促進する表面特徴部が係合して材料を出力154に向かって搬送するような方法及び方向に回転する。ある実施形態においては、内側シャフト120は、システムの軸、回転軸、又は他の回転コンポーネントを中心に回転する。ある実施形態においては、材料が入口部110を介して材料流路115に入ると、材料は(図では右向きの矢印で示されるように)出力154に向かって搬送される。ある実施形態においては、内側シャフト120が回転すると、材料は、乱流材料流れに沿って転がる。
【0036】
ある実施形態においては、内側シャフト120は、漸進的往復回転を行うように、例えば、時計回りに2回全回転した直後に反時計回りに半回転するように構成される。ある実施形態においては、内側シャフト120は、ポート130から水の計測された流量で連結された、材料のジャストインタイム式の水和を提供し、後処理の前、後処理中、及び後処理後に水を正確に与えて材料を特定のレベルに水和させるために毎分の回転数(RPM)で測定された所定の速度で回転するように構成される。例えば、低速の回転は水和とともにスライシングを可能とするので、内側シャフト120は、50~70RPMの比較的低速で回転するように構成され得る。逆に、ある実施形態は、水和プロセス及び/又は粒子リサイズをより早く完了するために、より高速のRPMで回転するように構成され得る。ある実施形態は、内側シャフトが高速回転と低速回転又は静止とが交互に続く規則的な短い動きで回転し得るような、間欠的な「パルス」回転を行うように構成され得る。さらに他の実施形態は、特定の材料を処理するように最適化された、上記制御を組み合わせたものを含み得る。制御は、それぞれ特定の材料を最も良く処理できるように調整された所定の運動プロファイルから好ましい制御シーケンスが選択され得るように可変であってもよい。ある実施形態においては、水の計測流量が同様に可変的に制御されてもよく、内側シャフトの運動プロファイルにリンクされてもよい。所定の内側シャフトの回転制御シーケンスと水の計測流量とにより、食品の生産に必要とされる正確な水和比を維持しつつ、劇的に水和時間を短縮し、後処理に必要なエネルギーを最小にするのに最適な速度でジャストインタイム式水和を確実に行う方法で材料を正確に後処理し水和させることができる。
【0037】
機械内での材料(例えば、TVPのようなタンパク質)の滞留時間が短いので、(例えば、必要される材料の予浸がないため)生産の立上げと停止が容易になり、製造システムにおいて何十年もの間コスト、材料の浪費、及びエネルギーを削減するものとして知られてきたジャストインタイム式の「リーン」生産方法に対する材料の使用をより良く制御することが可能になる。また、機械内での材料滞留時間が短くなったことで、食品を介した細菌の成長のリスクが下がり得る。さらに、例えば、切り刻んでいる間に飛散する材料又は開放されたボウルから出てしまう材料のために著しい浪費を生じることの多いボウルチョッパ内で材料を後処理するのとは異なり、本解決策は、後処理中に浪費がほぼゼロになることを保証するように材料を完全に保持する。
【0038】
ある実施形態においては、計測入口部130は、材料が内側シャフトに沿って搬送されるときに材料を正確に水和させるために水を供給するように構成されている。水は、任意の方法により計測されてもよい。ある実施形態においては、水は、所定の水和曲線(例えば、粒子サイズ、後処理量、時間、及び/又は位置のうち1つ以上の関数としての水和)により計測される。そのような曲線は、例えば、上述したような
図3に示される水和線の割合に類似したものとなり得る。水和曲線は、上述したような内側シャフト120の所定の回転制御シーケンスにリンクされ得る。他の任意の好適な水和曲線を使用してもよい。水の計測を曲線に整合させることにより、ある植物由来肉、肉類似物、又は他の食品の品質を維持又は改善するために必要とされ得るか、さらに/あるいは望まれ得るような、正確で一貫した微調整された結果が提供される。
【0039】
内側シャフトに沿って1以上の粒子リサイズ特徴部140が存在している。粒子リサイズ特徴部は、内側シャフトから突出しており、材料を処理する機能を有する。様々な実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、例えば、ブレード、鋭くない形状の歯、ネジ山、及び/又はフルートのうち1つ以上を含み得る。
【0040】
様々な実施形態においては、後処理は、細断、剪断、破砕(例えば、均等に粒子サイズを小さくするために最初に破砕する)、及び/又は計測放出のうち1つ以上を含み得る。様々な実施形態においては、これに加えて又はこれに代えて、後処理は、切り刻み、押出(例えば、ダイを通じて押し付けるオーガのような粉末材料のための水の分散)、圧砕、研削、破壊、スライシング、均質な処理、不均質な処理、粉砕、均質な混合、引裂、切断、刻み、引っ張り、ふやかし、塗り付け、及び/又は均一な水和を促進するため及び/又は内側シャフトに沿って搬送される材料粒子のサイズを小さくするための方法で材料に対して処理を行うことのうち1つ以上を含み得る。ある実施形態においては、これに代えて又はこれに加えて、後処理は、水を均一に散布すること又は完全散布用の水を通じて水の移動性を高めることを含み得る。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部140は、材料がチャンバ内で回転するときに、材料の1以上の繊維が引き離れるように繊維条に沿って材料を細断するように構成される。ある実施形態においては、この細断の結果として、小さな繊維がそのまま残る。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、(例えば名目上1cm2のテクスチャ野菜タンパク質の破片のような)材料の大きな個片を所望の特定のサイズ又はサイズ範囲に切り刻む機能を有する。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、セラミック又は切り刻みを行うのに又は他の後処理ステップを行うのに好適な他の材料であり得る。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、回転する内側シャフトの周りに形成される固体の押出物である。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、例えば、内側シャフト120から取り外すことができるスプラインへの固定的な取付を介して、交換可能に構成されていてもよい。このため、粒子リサイズ特徴部は、例えば、シャフト全体の交換を必要とすることなく、異なる粒子リサイズ特徴部と交換(例えば、ブレードを鋭くない形状の歯と交換する)可能である。
【0041】
搬送150は、材料の後処理及び漸進的水和が完了した後に、材料をより大きなシステムの次のコンポーネントに向けてシステム出力154に搬送するように構成されている。ある実施形態においては、材料は、例えば、典型的な植物由来肉の混合及び生産の形成方法のような1以上の食品生産作業のために次の機械の入力に搬送される。ある実施形態においては、材料は、オーガミキサに向かって移動し、食品の他のコンポーネントと混ぜ合わされる。ある実施形態においては、出力154から出た材料流れは、調整可能な機械的又は電気機械的手段(例えば、正確な材料移送のための付加的なスクリューオーガ及び錘を用いたディスペンサ、又は他の好適な手段)を介して自動的に規制され得る。ある実施形態においては、出力154を出た材料流れは、内側シャフト120の回転制御との一体化を通じて規制され得る。ある実施形態においては、材料が次のコンポーネントに向かって搬送される前に、調味料又は着味料(例えば、調味水、粉末調味粒子、又は他の好適な調味料又は着味料)が材料に混ぜ合わされる。文脈によって他の多くの可能性が考えられる。
【0042】
ある実施形態においては、冷却又は厳格な温度制御が望ましい場合には、プロセスの様々な段階を通じて材料及び最終生地の温度を維持するために(例えばジャケットチラーのような)チラーが使用される。そのようなチラーをプロセスの様々な段階におけるシステムの1以上のコンポーネントと一体化してもよい(例えば、システムの入口部、1以上の漏斗、又は他の好適なコンポーネントと一体化してもよい)。ある実施形態においては、外部管122の周囲に断熱ジャケットを配置することができる。これに代えて、あるいはこれに加えて、外部管122及び/又は内側シャフト120を通じて内部冷却流れを循環させることができる。さらなる実施形態においては、TVP及び水のような入力材料の温度を、これらの材料を入口部110又は計測入口部130のいずれかに導入する前に好適に下げることができる。
【0043】
次に
図1Bを見ると、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の上方側部斜視図が示されている。上述した入口部110を回転する内側シャフト120、固定外部管122、及び1以上の計測入口部130と同様に、上方側部斜視図に見ることができる。様々な異なる実施形態においては、入口部はサイズ及び/又は個数において変化し得る。
【0044】
図1Cは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の内部の上方側部斜視図を示している。粒子リサイズ特徴部160は、内側シャフト120に取り付けられ、外部管122の内部にあるものとして示されている。材料は、内側シャフト120と外部管122との間の(
図1Aにおける材料流路115のような)材料流路内で混ぜ合わされ、搬送される。ある実施形態においては、内側シャフト120の端部又はその近傍に1以上の材料進行特徴部が存在する。ある実施形態においては、内側シャフトの径が小さくされ、1以上の小さなオーガフルート180が存在する。小さなオーガフルート180は、材料を次のコンポーネント又は(
図1A、
図1B、又は
図1Cに示される出力154のような)出力に搬送する機能を有する。
【0045】
システムは、上述したような1以上の粒子リサイズ特徴部160とともに、材料を搬送する手段も含んでいる。ある実施形態においては、水和部、これに続いて粒子リサイズ特徴部を有する部分、これに続いて他の水和部があってもよい。他のそのような実施形態も考えられ得る。水和部は、内側シャフトの回転中及び/又は粒子リサイズ中に露出した材料の新しい表面領域を水和する水を供給する機能を有する。ある実施形態においては、水和部における内側シャフト120の外面、水和部における外部管122の内面、又はこれらの両方に沿って1以上の溝、リッジ部、又は他の流体流路特徴部を形成することができる。そのような溝、リッジ部、及び/又は他の表面特徴部は、粘性の高い流体(例えば水)を流体流路を通るように向けることができ、また、部分的に又は完全に水和された材料を方向付けるか搬送することができる。ある実施形態においては、そのような表面特徴部は、材料が材料流路を通って回転するときに、間欠的な力を与えるか、乱流を生成することにより、材料を後処理するのを補助し得る。
【0046】
ある実施形態においては、図示されている漸進的水和及び後処理システムは、例えば加圧洗浄流体入力及び排出用の専用ポートの追加を介して、清浄な標準的な工業用食品加工を容易にするように構成され得る。様々な実施形態においては、図示されている漸進的水和及び後処理システムは、例えば工業用食器洗浄機で洗浄するために、簡単に分離又は分解することができる。したがって、ある実施形態においては、外部管は、内側シャフト、入口部、又は他のコンポーネントから脱離され得る。ある実施形態においては、粒子リサイズ特徴部は、内側シャフトから脱離され得る。例えば、内側シャフトは、ブレード又は歯から脱離され得る。他の類似のコンポーネントの連結を解除して、これらのコンポーネントを取り外して工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内に配置してもよい。
【0047】
ある実施形態においては、漸進的水和及び後処理システムの1以上のコンポーネントが他の同一又は類似形状のコンポーネントと交換可能であってもよい。同一又は類似形状及びサイズのコンポーネントに関しては、これは、あるコンポーネントが交換されているときに、他のコンポーネントが洗浄又は修理されるので、生産プロセスを合理化するのに役立ち得る。別個の幾何形状のコンポーネントに関しては、追加の幾何形状は、例えば、異なるサイズ又は形状のTVP、乾燥菌類又はキノコタンパク質、又は粉末状タンパク質又はデンプンのような異なる材料をより効率的に処理するのに役立ち得る。
【0048】
図2は、本開示の一実施形態による、材料を後処理し連続的に漸進的に水和させる方法例200のフローチャートを示している。ステップ202では、システムは、上述したように、材料を(例えば、他のコンポーネントから搬送部を介して)(潜在的に入口部を経由して)材料流路に供給する。ステップ204、206、及び208は、すべて同時に又は互いに並行に行われる。
【0049】
ステップ204では、上述したように、外部管と回転する内側シャフトとの間の材料流路を介して材料が搬送される。
【0050】
ステップ206では、材料流路を介して材料を搬送するのと同時に、システムは、材料を処理してより小さな粒子に小さくする。この後処理ステップは、上記でより詳細に説明されている。
【0051】
ステップ208では、材料を搬送するのと同時に、また、材料を後処理するのと同時に、システムは、連続的に漸進的に材料に水を供給して水和材料粒子を生成する。水和のプロセスは、上記でより詳細に説明されている。
【0052】
ステップ210では、粒子が次のコンポーネント又は(
図1A、
図1B、又は
図1Cに示されている出力154のような)出力に搬送される。ある実施形態においては、粒子出力は、ロス-イン-ウェイト自動投入システムを介するように機械的又は電気機械的手段を介して計測される。ある実施形態においては、粒子は、例えば、材料を収集して正確に計測し、あるいは材料を剪断し及び/又はさらに処理し、あるいは材料を他の材料と混ぜ合わせ、あるいは材料をバーガーのパテ、「チキン」ナゲット、又は他の所望の好適な形状又は形態に形成し得る他のコンポーネントに直接伝搬される。付加的なコンポーネントは、材料を炒め、梱包し、包装し、冷凍し得る。最終結果物は、植物由来肉製品、肉類似製品を構成する最終完成製品であるか、あるいは他の所望の好適な最終製品であり得る。
【0053】
次に
図4Aに移ると、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の内部の上方前方斜視図が示されている。この別の実施形態においては、オーガ430及び剪断圧砕スフェロイド440を利用する、材料を水和させ剪断するための構成が示されている。
【0054】
送込部410は、TVP、粉末状タンパク質、又はデンプンのような材料を追加するための位置を提供する。材料は、固定外部管422の内側に位置する(
図1Aにおける材料流路115のような)材料流路に搬送される。内側シャフト420は、外部管の内側に位置しており、回転するように構成される。ある実施形態においては、内側シャフト420は、ドライブトレインを介して内側シャフト420の回転を可能にするモータに取り付けられている。内側シャフト420は、オーガ430と1以上の剪断圧砕スフェロイド440とを一緒に保持する。オーガ430は、材料を乱流状態で回転させ前方に押し出す。1以上の水和ポート(
図4Aには図示されていないが、
図4Bに図示されている)が、計測流速で水を同時にオーガ搬送部に追加するように構成されている。1以上の剪断圧砕スフェロイド440は、外部管422の壁に向かって材料を圧砕することにより材料に剪断力を与える。ある実施形態においては、スフェロイド440は内側シャフト420とともに回転する。ある実施形態においては、スフェロイド440は、圧力上昇を緩和するための切欠き及び/又は例えばスフェロイドの表面に沿って螺旋状に形成される1以上の突起又は溝のような、管に沿った材料の材料流れを促進するための表面特徴部を有し得る。ある実施形態においては、材料が管の端部に到達すると、材料は出力154に向かって能動的又は受動的に搬送される。
【0055】
ある実施形態においては、
図4Aのコンポーネントの一部又は全部は、工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内での分解及び洗浄のためにコンポーネントを取り外すことを可能にするか、あるいは、その場所での洗浄を促進するために事実上モジュール型となっている。例えば、ある実施形態においては、オーガ430の一部又は全部は、内側シャフト420から取り外し可能であり、1以上のスフェロイド440から取り外し可能であり得る。ある実施形態においては、オーガフルート及びスフェロイド440は取り外し可能であるが、内側シャフトは固定されている。ある実施形態においては、管のスフェロイド部分全体に加え、内側シャフト420が管から取り外し可能であり得る。ある実施形態においては、モジュール型は、例えば、オーガ、スフェロイド、オーガ、スフェロイド、又は材料を水和及び/又は後処理する別の方法を行い得る他の好適な組み合わせの線形的な組み合わせを含む管のような異なる構成を可能にし得る。
【0056】
図4Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システム例の上方前方外部斜視図を示している。
図4Bに示されるシステムは、
図4Aと同じシステムの外観図である。送込部410は外部から示されており、外部管422及び管の内部に位置している剪断圧砕スフェロイド440の見えている部分も示されている。計測流量で水を追加するいくつかの水和ポート460も外部から見えている。
【0057】
図5Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の内部の上方前方斜視図を示している。材料(例えば、タンパク質又はデンプン)を供給する、図示しない送込部410、回転する内側シャフト420、材料を含む外部管422、及び材料を回転させ前方に押し出すオーガ430をはじめとして
図4Aに示されるシステムの大部分がこの例に存在している。
図4Aの剪断圧砕スフェロイドに代えて、異なる剪断圧砕コンポーネントがビータ510の形態で含められる。材料は、外部管422とビータ510との間に配置されるようにオーガ430により押し出される。ビータ510は、外部管の壁に材料を圧砕することにより材料に剪断力を与え、内側シャフト420とともに回転する。ある実施形態においては、ビータ510は、
図5Aに示されている2つのリブよりも多くのリブを有し得る。ある実施形態においては、ビータ510は、内側シャフトからリブに半径方向に延びるサポートを有し得る。ある実施形態においては、ビータ510は、図示されるように他のビータに対して角度的にずれていてもよい。ある実施形態においては、ビータ510は、内側シャフト420に対して半径方向又は左右に対称であってもよい。他の実施形態においては、ビータは、それらの回転が内側シャフト420の長軸に対して非対称となるようにずれていてもよい。
【0058】
ある実施形態においては、
図5Aのコンポーネントの一部又は全部は、工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内での分解及び洗浄のためにコンポーネントを取り外すことを可能にするか、あるいは、その場所での洗浄を促進するために事実上モジュール型となっている。例えば、ある実施形態においては、オーガ430の一部は、ビータ510のうち1つ以上とともに取り外され得る。ある実施形態においては、オーガ430のオーガフルートは、ビータ510のうち1つ以上とともに取り外され得る。ある実施形態においては、内側シャフトのビータ部全体及び外部管が取り外され得る。ある実施形態においては、モジュール型は、例えば、オーガ、ビータ、オーガ、ビータ、又は材料を水和及び/又は剪断する別の方法を行い得る他の好適な組み合わせの線形的な組み合わせを含む管のような異なる構成を可能にし得る。
【0059】
図5Bは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の断面の上方前方斜視図を示している。材料(例えば、タンパク質又はデンプン)を供給する、図示しない送込部410、回転する内側シャフト420、材料を含む外部管422、及び材料を回転させ前方に押し出すオーガ430をはじめとして
図4Aに示されるシステムの大部分がこの例に存在している。
図4Aの剪断圧砕スフェロイドに代えて、異なる剪断圧砕コンポーネントが剪断圧砕カム515の形態で含められる。材料は、外部管422と剪断圧砕カム515との間に配置されるようにオーガ430により押し出される。剪断圧砕カム515は、カムと外部管422との間で材料を剪断及び圧砕することにより材料に剪断力を与える。剪断圧砕カム515は内側シャフト420とともに回転する。ある実施形態においては、剪断圧砕カム515は、円筒状でなくてもよく、むしろ、比較的滑らかで非円筒状の外形を呈していてもよい。ある実施形態においては、剪断圧砕カム515は、図示されるように他のカムに対して角度的にずれていてもよい。様々な実施形態においては、カムは3次元形状、2次元又はほぼ2次元形状、又は材料に剪断力を与えるための他の好適な形状であってもよい。
【0060】
ある実施形態においては、
図5Bのコンポーネントの一部又は全部は、工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内での分解及び洗浄のためにコンポーネントを取り外すことを可能にするか、あるいは、その場所での洗浄を促進するために事実上モジュール型となっている。例えば、ある実施形態においては、オーガ430の一部は、剪断圧砕カム515のうち1つ以上とともに取り外され得る。ある実施形態においては、オーガ430のオーガフルートは、剪断圧砕カム515のうち1つ以上とともに取り外され得る。ある実施形態においては、内側シャフトのカム部全体及び外部管が取り外され得る。ある実施形態においては、モジュール型は、例えば、オーガ、カム、オーガ、カム、又は材料を水和及び/又は剪断する別の方法を行い得る他の好適な組み合わせの線形的な組み合わせを含む管のような異なる構成を可能にし得る。
【0061】
図6Aは、本開示の一実施形態による漸進的水和システムの追加例の断面の上方前方斜視図を示している。材料(例えば、タンパク質又はデンプン)を供給する、図示しない送込部、回転する内側シャフト420、材料を含む外部管422、及び材料を回転させ前方に押し出す混合及び搬送オーガ430をはじめとして
図4Aに示されるシステムの大部分がこの例に存在している。材料を収容するための簡易的な円筒状外部管422に代えて、
図6Aに示される実施形態は、2つの重複するオーガを収容する半割分岐外部管622を含んでいる。
図4Aの剪断圧砕スフェロイドに代えて、異なる剪断圧砕コンポーネントが剪断オーガ610の形態で含められる。剪断オーガ610は、フルートが混合及び搬送オーガ430のフルートの間の空間に突き出るように、外部管622内に収容されている。第2の内側シャフト624は、内側シャフト420に平行に半割分岐外部管622の内部に位置し、回転するように構成される。第2の内側シャフト624は、剪断オーガ610を一緒に保持し、その回転を容易にする。ある実施形態においては、剪断オーガ610及びそのシャフト624は、内側シャフト420及び混合及び搬送オーガ430とともに、あるいはこれらと反対に回転する。ある実施形態においては、外部管622は、剪断オーガ610が混合及び搬送オーガ430の周囲を遊星状に進むように回転する。材料が回転するオーガ430により押し出されると、剪断オーガ610は、混合/搬送オーガ430のフルートと剪断オーガ610のフルートとの間で材料を剪断及び圧砕するための面を提供することにより機能する。
【0062】
ある実施形態においては、
図6Aのコンポーネントの一部又は全部は、工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内での分解及び洗浄のためにコンポーネントを取り外すことを可能にするか、あるいは、その場所での洗浄を促進するために事実上モジュール型となっている。例えば、ある実施形態においては、オーガ430及び/又は剪断オーガ610の全部又は一部は取り外され得る。ある実施形態においては、オーガ430のオーガフルート及び/又は剪断オーガ610のオーガフルートは取り外され得る。ある実施形態においては、内側シャフトの剪断オーガ610の部分全体及び外部管が取り外され得る。ある実施形態においては、モジュール型は、例えば、等間隔又は非等間隔で離間した等しい長さ又は異なる長さの剪断オーガフルートの間欠部、あるいは材料を水和及び/又は剪断する別の方法を行い得る他の好適な組み合わせを含む管のような異なる構成を可能にし得る。
【0063】
図6Bは、本開示の他の実施形態による漸進的水和システムの追加例の断面の上方前方斜視図を示している。材料(例えば、タンパク質又はデンプン)を供給する、図示しない送込部、回転する内側シャフト420、材料を含む外部管422、及び材料を回転させ前方に押し出す混合及び搬送オーガ430をはじめとして
図4Aに示されるシステムの大部分がこの例に存在している。
図4Aの剪断圧砕スフェロイドに代えて、異なる剪断圧砕コンポーネントが部分剪断オーガ630の形態で含められる。様々な実施形態においては、部分剪断オーガは、例えば、図に示されているように、剪断オーガの一部又は剪断オーガフルートの部分断面であり得る。剪断オーガ630は、剪断オーガ630のフルートが混合及び搬送オーガ430のフルートの間の空間に突き出るように、外部管422内に設けられている。様々な実施形態においては、部分剪断オーガ630は、内側シャフト420とともに、あるいはこれと反対に回転し得る。ある実施形態においては、外部管422は、剪断オーガ630が混合及び搬送オーガ430の周囲を遊星状に進むように回転する。材料が回転するオーガ430により押し出されると、剪断オーガ630は、混合及び搬送オーガ430のフルートと剪断オーガ630のフルートとの間で材料を剪断及び圧砕するための面を提供することにより機能する。ある実施形態においては、部分剪断オーガ630は、
図6Bに示されるように、完全な一回転をしないフルートを含んでいる。他の実施形態においては、剪断オーガ630は、完全な一回転を描いたフルートを含んでいる。
【0064】
ある実施形態においては、
図6Bのコンポーネントの一部又は全部は、工業用食器洗浄機又は他の洗浄デバイス内での分解及び洗浄のためにコンポーネントを取り外すことを可能にするか、あるいは、その場所での洗浄を促進するために事実上モジュール型となっている。例えば、ある実施形態においては、オーガ430及び/又は部分剪断オーガ630の全部又は一部は取り外され得る。ある実施形態においては、オーガ430のオーガフルート及び/又は部分剪断オーガ630のオーガフルートは取り外され得る。ある実施形態においては、オーガフルートの全部及び内側シャフト及び外部管の部分剪断オーガ630の部分の他の要素は取り外され得る。ある実施形態においては、モジュール型は、例えば、等間隔又は非等間隔で離間した等しい長さ又は異なる長さの剪断オーガフルートの間欠部、あるいは材料を水和及び/又は剪断する別の方法を行い得る他の好適な組み合わせを含む管のような異なる構成を可能にし得る。
【0065】
ある実施形態においては、
図6Bの実施形態に示される剪断オーガ動作は、部分剪断オーガ630のフルートによるのではなく、外部管422からの固定突起により実現され得る。そのような実施形態においては、材料は、混合/搬送オーガ430のフルートと固定突起との間で剪断される。
【0066】
ある実施形態においては、
図6A及び
図6Bの様々な実施形態に示される剪断オーガ動作は、混合/搬送オーガ430がウォームギアとして機能し、剪断動作が、オーガ430のフルートに直交する平歯車の連結回転を通じて実現されるようにウォームギアシステムにより実現され得る。
【0067】
本開示は、以下の実施例のいずれか1つからすべてまでを含み得ることは理解できよう。
【0068】
実施例1:材料を連続的に漸進的に水和及び後処理する方法であって、外部管と回転する内側シャフトとの間の材料流路を通じて搬送される材料を用意し、上記回転する内側シャフトは、上記回転する内側シャフトの周囲に延びる1以上の粒子リサイズ特徴部を有し、上記材料流路を通じて上記材料を搬送するのと同時に、上記材料を複数のより小さな材料粒子に小さくするように上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理し、上記材料を後処理して上記材料流路を通じて上記材料を搬送するのと同時に、上記材料に連続的に漸進的に水を供給して複数の水和材料粒子を生成する、方法。
【0069】
実施例2:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、細断、剪断、破砕、及び/又は切り刻みのうち1つ以上を含む、実施例1に記載の方法。
【0070】
実施例3:上記材料は、後処理及び水和後に上記材料流路から正確に放出される、実施例1~2のいずれかに記載の方法。
【0071】
実施例4:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記材料の1以上の繊維が引き離されるように上記材料を繊維条に沿って細断することを含む、実施例1~3のいずれかに記載の方法。
【0072】
実施例5:上記材料粒子に連続的に漸進的に水を供給することは、上記材料の後処理又は搬送中の回転により上記材料粒子の新たに露出した表面領域を水和させることを含む、請求項1~4のいずれかの方法。
【0073】
実施例6:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記より小さな材料粒子が均一又はほぼ均一な粒子サイズを有するように行われる、実施例1~5のいずれかに記載の方法。
【0074】
実施例7:上記材料の上記後処理は、上記水和された材料粒子が繊維状テクスチャを有するように行われる、実施例1~6のいずれかに記載の方法。
【0075】
実施例8:上記材料は植物由来タンパク質である、実施例1~7のいずれかに記載の方法。
【0076】
実施例9:上記材料は、テクスチャ野菜タンパク質(TVP)、デンプン、キノコタンパク質、及び/又は粉末状植物由来タンパク質のうちの1つ以上である、実施例1~8のいずれかに記載の方法。
【0077】
実施例10:上記外部管は1以上の入口部を有し、上記水は上記1以上の入口部を介して計測されつつ供給される、実施例1~9のいずれかに記載の方法。
【0078】
実施例11:上記水は、所定の水和曲線に基づいて計測されつつ供給される、実施例1~10のいずれかに記載の方法。
【0079】
実施例12:上記材料及び/又は水は、調味料、粉末調味粒子、又はその両方を含む、実施例1~11のいずれかに記載の方法。
【0080】
実施例13:上記材料は入口部を介して供給される、実施例1~12のいずれかに記載の方法。
【0081】
実施例14:上記材料が上記材料流路を通じて搬送されるときに上記材料が冷却されるように、1以上のコンポーネントが断熱されるか、さらに/あるいはジャケット冷却システムを有する、実施例1~13のいずれかに記載の方法。
【0082】
実施例15:材料を連続的に漸進的に水和及び後処理するように構成された装置であって、バッファされた投入量で材料を供給するように構成される入口部と、上記材料を複数のより小さな材料粒子に小さくするように上記材料を処理するように構成された1以上の粒子リサイズ特徴部を有する回転する内側シャフトと外部管との間で搬送される材料のための材料流路と、1以上の入口部とを備え、上記材料が上記回転する内側シャフトと上記外部管との間の上記材料流路を通って同時に処理及び搬送されるときに上記材料を水和させるために水が供給される、装置。
【0083】
実施例16:上記1以上の粒子リサイズ特徴部は、1以上のブレード、鋭くない形状の歯、ネジ山、及び/又はフルートを含む、実施例15に記載の装置。
【0084】
実施例17:上記装置は、1以上の後処理部と1以上の水和部とをさらに備え、上記1以上の後処理部は、上記1以上の粒子リサイズ特徴部を含み、上記1以上の水和部は、水を上記材料流路に連続的に漸進的に供給して上記材料を水和させる、実施例15~16のいずれかに記載の装置。
【0085】
実施例18:上記1以上の水和部は、上記1以上の後処理部の上記粒子リサイズ特徴部が上記材料の粒子サイズを小さくするのと同時に、水を上記材料流路に連続的に漸進的に供給する、実施例15~17のいずれかに記載の装置。
【0086】
実施例19:上記水は、上記材料を水和させるために、計測された量で供給されるか、計測された連続流量で供給される、実施例15~18のいずれかに記載の装置。
【0087】
実施例20:上記内側シャフトは、所定の速度又は調整可能な速度で回転して上記材料のジャストインタイム式の水和を提供するように構成される、実施例15~19のいずれかに記載の装置。
【0088】
実施例21:上記内側シャフトは、間欠パルス回転及び/又は往復回転用に構成される、実施例15~20のいずれかに記載の装置。
【0089】
実施例22:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、細断、剪断、破砕、及び/又は切り刻みのうち1つ以上を含む、実施例15~21のいずれかに記載の装置。
【0090】
実施例23:上記材料は、後処理及び水和後に上記材料流路から正確に放出される、実施例15~22のいずれかに記載の装置。
【0091】
実施例24:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記材料の1以上の繊維が引き離されるように上記材料を繊維条に沿って細断することを含む、実施例15~23のいずれかに記載の装置。
【0092】
実施例25:上記材料粒子に連続的に漸進的に水を供給することは、上記材料の後処理又は搬送中の回転により上記材料粒子の新たに露出した表面領域を水和させることを含む、実施例15~24のいずれかに記載の装置。
【0093】
実施例26:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記より小さな材料粒子が均一又はほぼ均一な粒子サイズを有するように行われる、実施例15~25のいずれかに記載の装置。
【0094】
実施例27:上記材料の上記後処理は、上記水和された材料粒子が繊維状テクスチャを有するように行われる、実施例15~26のいずれかに記載の装置。
【0095】
実施例28:上記材料は植物由来タンパク質である、実施例15~27のいずれかに記載の装置。
【0096】
実施例29:上記材料は、テクスチャ野菜タンパク質(TVP)、デンプン、キノコタンパク質、及び/又は粉末状植物由来タンパク質のうちの1つ以上である、実施例15~28のいずれかに記載の装置。
【0097】
実施例30:上記外部管は1以上の入口部を有し、上記水は上記1以上の入口部を介して計測されつつ供給される、実施例15~29のいずれかに記載の装置。
【0098】
実施例31:上記水は、所定の水和曲線に基づいて計測されつつ供給される、実施例15~30のいずれかに記載の装置。
【0099】
実施例32:上記材料及び/又は水は、調味料、粉末調味粒子、又はその両方を含む、実施例15~31のいずれかに記載の装置。
【0100】
実施例33:上記材料は入口部を介して供給される、実施例15~32のいずれかに記載の装置。
【0101】
実施例34:上記材料が上記材料流路を通じて搬送されるときに上記材料が冷却されるように、1以上のコンポーネントが断熱されるか、さらに/あるいはジャケット冷却システムを有する、実施例15~33のいずれかに記載の装置。
【0102】
実施例35:材料を連続的に漸進的に水和及び後処理するように構成された装置であって、材料を外部管に供給するための送込部と、上記外部管の内側で回転するように構成される混合オーガの1以上の部分であって、上記外部管を通じて上記材料を回転させて前方に押し出すようにさらに構成される混合オーガの1以上の部分と、上記材料に剪断力を与えるように構成される1以上の剪断圧砕コンポーネントと、上記材料が上記外部管を通って同時に処理及び搬送されるときに上記材料を水和させるために水を供給するための1以上の水和ポートとを備える、装置。
【0103】
実施例36:上記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、1以上の剪断圧砕スフェロイド、剪断圧砕ビータ、剪断圧砕カム、及び/又は剪断圧砕オーガを含む、実施例35に記載の装置。
【0104】
実施例37:上記1以上の剪断圧砕コンポーネントは上記外部管から延びる、実施例35~36のいずれかに記載の装置。
【0105】
実施例38:上記混合オーガの上記1以上の部分は、上記材料を上記1以上の剪断圧砕コンポーネントに向けて搬送するようにさらに構成される、実施例35~37のいずれかに記載の装置。
【0106】
実施例39:上記1以上の剪断圧砕コンポーネントの少なくとも1つは、上記混合オーガの上記1以上の部分の少なくとも1つと同時に上記材料に剪断力を与える、実施例35~38のいずれかに記載の装置。
【0107】
実施例40:上記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、半割外部管の内部で上記混合オーガの上記1以上の部分と重なる剪断オーガの1以上の部分を含む、実施例35~39のいずれかに記載の装置。
【0108】
実施例41:上記1以上の剪断圧砕コンポーネントは、部分剪断オーガの1以上の部分を含み、上記部分剪断オーガの上記部分の複数のフルートが、上記混合オーガの上記部分の複数のフルートの間の空間に突き出る、実施例35~40のいずれかに記載の装置。
【0109】
実施例42:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、細断、剪断、破砕、及び/又は切り刻みのうち1つ以上を含む、実施例35~41のいずれかに記載の装置。
【0110】
実施例43:上記材料は、後処理及び水和後に上記材料流路から正確に放出される、実施例35~42のいずれかに記載の装置。
【0111】
実施例44:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記材料の1以上の繊維が引き離されるように上記材料を繊維条に沿って細断することを含む、実施例35~43のいずれかに記載の装置。
【0112】
実施例45:上記材料粒子に連続的に漸進的に水を供給することは、上記材料の後処理又は搬送中の回転により上記材料粒子の新たに露出した表面領域を水和させることを含む、実施例35~44のいずれかに記載の装置。
【0113】
実施例46:上記粒子リサイズ特徴部を介して上記材料を後処理することは、上記より小さな材料粒子が均一又はほぼ均一な粒子サイズを有するように行われる、実施例35~45のいずれかに記載の装置。
【0114】
実施例47:上記材料の上記後処理は、上記水和された材料粒子が繊維状テクスチャを有するように行われる、実施例35~46のいずれかに記載の装置。
【0115】
実施例48:上記材料は植物由来タンパク質である、実施例35~47のいずれかに記載の装置。
【0116】
実施例49:上記材料は、テクスチャ野菜タンパク質(TVP)、デンプン、キノコタンパク質、及び/又は粉末状植物由来タンパク質のうちの1つ以上である、実施例35~48のいずれかに記載の装置。
【0117】
実施例50:上記外部管は1以上の入口部を有し、上記水は上記1以上の入口部を介して計測されつつ供給される、実施例35~49のいずれかに記載の装置。
【0118】
実施例51:上記水は、所定の水和曲線に基づいて計測されつつ供給される、実施例35~50のいずれかに記載の装置。
【0119】
実施例52:上記材料及び/又は水は、調味料、粉末調味粒子、又はその両方を含む、実施例35~51のいずれかに記載の装置。
【0120】
実施例53:上記材料は入口部を介して供給される、実施例35~52のいずれかに記載の装置。
【0121】
実施例54:上記材料が上記材料流路を通じて搬送されるときに上記材料が冷却されるように、1以上のコンポーネントが断熱されるか、さらに/あるいはジャケット冷却システムを有する、実施例35~53のいずれかに記載の装置。
【0122】
上記の開示は、明瞭にし、理解を容易にするための図示及び例示により詳細に述べられてきたが、上記で述べた開示は、本開示の趣旨及び本質的な特徴を逸脱することなく数多くの他の具体的な変形例及び実施形態において具現化され得ることは理解できるであろう。何らかの変更及び修正を行うことができ、本開示は、上記の詳細によって制限されるものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって規定されることは理解できるであろう。