(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-01
(45)【発行日】2024-11-12
(54)【発明の名称】電気加熱調理器
(51)【国際特許分類】
F24C 15/20 20060101AFI20241105BHJP
A47J 37/06 20060101ALI20241105BHJP
【FI】
F24C15/20 G
A47J37/06 321
(21)【出願番号】P 2024099235
(22)【出願日】2024-06-20
【審査請求日】2024-06-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.令和5年11月14日、山善オリジナル家電総合商談会 2.令和6年5月16日、山善オリジナル家電総合商談会
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595130034
【氏名又は名称】株式会社山善
(74)【代理人】
【識別番号】100209129
【氏名又は名称】山城 正機
(72)【発明者】
【氏名】近藤 富昭
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2023-0011459(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1680521(KR,B1)
【文献】登録実用新案第3222031(JP,U)
【文献】特開2018-175345(JP,A)
【文献】特開平09-264543(JP,A)
【文献】中国実用新案第210673109(CN,U)
【文献】中国実用新案第210842726(CN,U)
【文献】中国実用新案第217137479(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第114041708(CN,A)
【文献】中国実用新案第205923800(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 15/20
A47J 37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸煙機能を備える電気加熱調理器において、
電気加熱ヒーターを有する加熱グリル部と、
前記加熱グリル部に露出するよう当該加熱グリル部の下方に設けられ、上面が開口となる器形状を有し、内部に前記加熱グリル部を収容すると共に、側面に前記加熱グリル部を挟むように複数の吹出開孔と複数の吸煙開孔とを備え、
平面に形成された底部が
前記加熱グリル部に露出して熱を反射しつつ水受けとして構成される遮熱部と、
前記加熱グリル部および前記遮熱部を収容する開口と、前記開口の周囲を囲う側壁と、
底部に底板および送風ファンを有する筐体と、
底部が平面に形成された前記遮熱部と前記底板との間に形成され、前記送風ファンにより前記吸煙開孔から吸い込まれた空気を、前記吹出開孔側へと流通させる循環流路とを備え、
前記加熱グリル部および前記遮熱部は、前記側壁に支持される電気加熱調理器。
【請求項2】
前記遮熱部は、外面が断熱板により覆われる請求項1に記載の電気加熱調理器。
【請求項3】
前記遮熱部は、前記上面から前記底部に向かうにつれて、上面視における外形の面積が小さくなるよう構成される請求項1に記載の電気加熱調理器。
【請求項4】
前記遮熱部は、前記上面と前記底部との間に、段状に形成された熱反射面部を備える請求項1に記載の電気加熱調理器。
【請求項5】
前記遮熱部は、前記加熱グリル部より上方の位置で前記側壁に支持されており、かつ前記熱反射面部が前記加熱グリル部の下方に備えられる請求項4に記載の電気加熱調理器。
【請求項6】
前記複数の吹出開孔は横長の矩形状であり、前記複数の吸煙開孔は縦長の矩形状である請求項1に記載の電気加熱調理器。
【請求項7】
前記送風ファンは、フィルターを備える請求項1に記載の電気加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
電気加熱調理器において、調理中に加熱プレートや加熱調理物などから発生する油煙や湯気を吸引する吸煙機構を有する電気加熱調理器がある。吸煙機構は、送風ファンにより、加熱プレートの一端側に設けられた空気の吹出口から空気を吹出すと共に、他端側に設けられた吸引口から空気を吸い込むことで、加熱プレート上に一方向の気流を形成して、加熱プレート上の被調理物から生じた油煙や湯気の上方への飛散を防止するとともに、油煙や湯気を気流と共に電気加熱調理器内に吸引する。吸引口から電気加熱調理器内に吸引された気流は、電気加熱調理器内を流通して再び吹出口に送られる。
【0003】
特許文献1には、本体ケース、加熱プレート、水受けプレート、水受け皿および吸引ファンを備え、本体ケースに収容された吸引ファンにより吸煙開孔から吸引された空気が、水受けプレートの下方を通流して吐出し開孔から吐き出され、吐出し開孔から吐き出された空気が、加熱プレートの上方を通流して吸煙開孔から吸引される循環流が形成されるように構成された調理用電気加熱器が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1に記載の調理用電気加熱器は、水受けプレートと水受け皿との間を循環流が流通するため、加熱プレートや水受けプレートから油滴や水滴が滴下する経路と、循環流が流通する経路とが交差する。これにより、油滴や水滴が循環流に混入するおそれがある。
【0005】
特許文献2には、外装体を形成する本体ケースに収容される調理プレートの調理プレート面の上方位置に吹出し口と吸引口とを設け、吸引口の下流にフィルタを設けたホットプレートにおいて、調理プレートの下方に、断熱板が本体ケースの底部と所定空間を有するように支持金具を介して支持されるとともに、汁受け皿が断熱板に載置されて備えられ、本体ケースの底部および側部と、それに対応する断熱板の底部および側部との間に循環通路が形成されたホットプレートが開示されている。
【0006】
しかし、特許文献2に記載のホットプレートは、循環通路内に、断熱板を本体ケース内の底部から支持する支持金具を有するため、循環流路を流通する空気の流れの妨げとなる。これにより、空気の流れに淀みを生じて、循環流路内で油煙や湯気が凝縮する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第6423479号公報
【文献】特許第3303874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、吸煙機能を備える電気加熱調理器において、循環流路を、遮熱部の下方に、循環流路内を流通する空気の流れの妨げとなる構造物を備えることなく形成するとともに、循環流路と加熱グリル部からの油滴の滴下経路とが交差しない電気加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る電気加熱調理器は、吸煙機能を備える電気加熱調理器において、電気加熱ヒーターを有する加熱グリル部と、上面が開口となる器形状を有し、内部に前記加熱グリル部を収容すると共に、側面に前記加熱グリル部を挟むように複数の吹出開孔と複数の吸煙開孔とを備え、底部が水受けとして構成される遮熱部と、前記加熱グリル部および前記遮熱部を収容する開口と、前記開口の周囲を囲う側壁と、底部に底板および送風ファンを有する筐体と、前記遮熱部と前記底板との間に形成され、前記送風ファンにより前記吸煙開孔から吸い込まれた空気を、前記吹出開孔側へと流通させる循環流路とを備え、前記加熱グリル部および前記遮熱部は、前記側壁に支持される。
【0010】
本開示によれば、吸煙機能を備える電気加熱調理器において、遮熱部の下方に、循環流路内を流通する空気の流れの妨げとなる構造物を備えることなく形成するとともに、循環流路と加熱グリル部からの油滴の滴下経路とが交差しない電気加熱調理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の実施例に係る電気加熱調理器の斜視図を示す。
【
図2】
図2は、本実施例に係る電気加熱調理器の分解斜視図を示す。
【
図3】
図3は、本実施例に係る電気加熱調理器の吸煙機能を説明するための模式図を示す。
【
図4】
図4は、本実施例に係る吸煙開孔の詳細図を示す。
【
図5】
図5は、本実施例に係る吹出開孔の詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に係る電気加熱調理器の実施例について、
図1から
図5を参照しつつ説明する。
図1は、本開示の実施例に係る電気加熱調理器の斜視図である。
図2は、本実施例に係る電気加熱調理器の分解斜視図である。
図3は、本実施例に係る電気加熱調理器の吸煙機能を説明するための模式図を示す。
図4は、本実施例に係る吸煙開孔の詳細図を示す。
図5は、本実施例に係る吹出開孔の詳細図を示す。なお、本説明では、
図1における電気加熱調理器の上方となる面を「上面」、電気加熱調理器の上面視における短手方向を「短辺方向」と称し、長手方向を「長辺方向」と称することがある。また、長辺方向を「幅方向」と称し、長辺方向および短辺方向と直交する方向を「高さ方向」と称することがある。また、送風ファンにより吸煙開孔から吸い込まれた空気が吹出開孔へと流通する空気の流れを「循環流」と称することがある。なお、本実施例はあくまでも本開示の実施形態の一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0013】
<電気加熱調理器>
図1に示す電気加熱調理器1は、肉などの被調理物Mを加熱して調理するとともに、被調理物Mから生じた油煙や湯気を吸煙する。電気加熱調理器1は、筐体10、加熱グリル部20、遮熱部30、送風ファン40および電源供給部50とを有する。加熱グリル部20、遮熱部30および送風ファン40は、筐体10内に収容される。電源供給部50は、加熱グリル部20の外面に接続する。
【0014】
<筐体>
筐体10は、電気加熱調理器1の本体部分である。筐体10は、上面視において略長方形状を有する。筐体10は、側壁12、底板14、脚15、ファン取付部16、断熱板18を含む。断熱板18と側壁12とは、樹脂材料により構成され、一体として形成される。側壁12の上面は筐体10の上面を構成する。筐体10の上面は、側壁12の部分を除いて開口となっている。筐体10は、底部に送風ファン40を有する。底板14と断熱板18との間の空間は、循環流路Fとなっている。筐体10は、カバー部材10Aが着脱可能に構成される。また、筐体10は、底面部材10Bおよび側面部材10Cを着脱可能に備える。
【0015】
カバー部材10Aは、ファン取付部16を覆う。カバー部材10Aは、筐体10に対して、第4側壁124の底面部分に、側面方向から着脱可能に取り付けられる。
【0016】
底面部材10Bは、循環流路Fの底面部分である。底面部材10Bは、筐体10に対して、第2側壁122の外面方向から挿入して着脱可能に構成される。
【0017】
側面部材10Cは、第2側壁122の内面部分である。側面部材10Cは、筐体10に対して、第2側壁122の上面方向から着脱可能に取り付けられる。
【0018】
側壁12は、加熱グリル部20および遮熱部30を支持する。上面視において、側壁12は、加熱グリル部20および遮熱部30が収容される開口の周囲を囲うように備えられる。側壁12は、開口の周りに連続して構成される4つの側壁からなる。すなわち、側壁12は、上面視において、時計回りに、短辺方向に延びる第1側壁121と、長辺方向に延びる第2側壁122と、短辺方向に延びる第3側壁123と、第4側壁124とを備える。第4側壁124の左隣には第1側壁121を備える。第1側壁121、第2側壁122、第3側壁123および第4側壁124の高さは、それぞれ同じである。
【0019】
第1側壁121および第3側壁123は、短辺方向における中央に、低壁部121A、123Aをそれぞれ備える。ここで、低壁部121A、123Aの高さは、他の側壁12の高さの約半分程度である。また、低壁部121Aは、短辺方向における中央に、電源接続部26Aのための凹部121Bを備える。低壁部121Aは、上面にファン接続端子40Cを挿通するためのファン端子開孔121Cを備える。
【0020】
第2側壁122および第4側壁124は、上面が内側に向かってオーバーハングしており、オーバーハングした上面の下方は、軒下空間122A、124Aとなっている。軒下空間122A、124Aは、第2側壁122および第4側壁124と遮熱部30の外面により規制されて、循環流の流路を構成する。
【0021】
底板14は、側壁12および断熱板18を補強する。底板14は、ファン取付部16および脚15を備える。底板14と、断熱板18および側壁12とは、図示しないネジ締結により固定される。底板14は、金属材料により構成される。
【0022】
脚15は、筐体10の底面を設置面から所定の間隔で離隔して支持する。脚15は、筐体10の底面の4箇所に備えられる。脚15はゴム材料により構成される。
【0023】
ファン取付部16は、送風ファン40を着脱可能に収容する。ファン取付部16は、筐体10の底部の第4側壁124側に、長辺方向に延在して備えられる。ファン取付部16は、着脱可能なカバー部材10Aにより覆われており、カバー部材10Aを取り外すことにより、アクセスが可能となる。ファン取付部16は、送風ファン40をファン取付部16に収容することで、ファン接続端子40Cが低壁部121Aのファン端子開孔121Cに挿通される。
【0024】
断熱板18は、遮熱部30と循環流路Fを流通する循環流とが直接接触するのを防止する。断熱板18は、水受け38として構成される底部の外面に沿って備えられ、かつ遮熱部30の外面の形状に倣った形状となっている。上述したように、断熱板18は樹脂材料により、側壁12と一体に形成される。断熱板18は、遮熱部30の下方に、遮熱部30と積み重なるように備えられる。また、断熱板18は、循環流路Fの上面側を構成する。
【0025】
<加熱グリル部>
加熱グリル部20は、グリル部22、電気加熱ヒーター24および支持部26、28を有する。グリル部22、電気加熱ヒーター24および支持部26、28は、一体に構成される。加熱グリル部20は、グリル部22が上面視にて略長方形状であり、上面視において筐体10の上面の開口形状に沿った形状を有する。加熱グリル部20は、グリル部22の長辺方向における端部に、支持部26、28をそれぞれ備える。
【0026】
加熱グリル部20は、グリル部22と電気加熱ヒーター24とを積み重ねた構造を有する。すなわち、加熱グリル部20は、上面視におけるグリル部22の下面に、電気加熱ヒーター24を備える。
【0027】
グリル部22は、載置される被調理物Mを加熱する。グリル部22は、金属製のプレートであり、複数のグリル凸部22A、複数のグリル凹部22B、油路22Cおよび開孔22Dを備える。グリル部22は、上面視における中央に、グリル部22の上面側と下面側とを貫通する長方形状の開孔22Dを有する。グリル部22は、鉄系金属材料により構成される。グリル部22は、全面がフッ素コーティングされる。
【0028】
グリル凸部22Aおよびグリル凹部22Bは、グリル部22の上面に形成される。グリル凸部22Aは、所定の長さの棒状体であり、棒状体の軸線方向における断面が半円柱形状である。グリル凸部22Aは、棒状体の半円形状の部分が上面となる向きで、グリル部22の上面に備えられ、半円形状と反対の部分がグリル部22の上面に溶接で固定される。グリル凸部22Aは、棒状体における軸線方向がグリル部22の辺と直交する方向で備えられる。また、グリル凸部22Aは、グリル部22の辺と平行方向に所定の間隔で配置される。グリル凹部22Bは、配置されるグリル凸部22A同士の間隙の部分であり、グリル部22のプレート面である。
【0029】
グリル凸部22Aは、開孔22Dがある部分においては、1つのグリル凸部22Aが開孔22Dを跨ぐように配置される。開孔22Dを跨ぐグリル凸部22Aは、開孔22Dの上方となる部分における上面視における下面側に、傾斜面部を備える。傾斜面部は、棒状体における軸線方向から見た場合の断面が、下面側に最下点を頂点とする三角形状を有する。また、傾斜面部は、棒状体を軸線方向と直交する方向から見た場合の、棒状体の下面側に三角形状を有する。すなわち、グリル凸部22Aは、下面視において、棒状体の下面における中心を頂点とする四角錐となっている。なお、グリル凸部22Aは、下面視において、長手方向に複数の四角錐を備えるよう構成されてもよい。
【0030】
電気加熱ヒーター24は、通電により発熱する。電気加熱ヒーター24は、シーズヒーターである。電気加熱ヒーター24は、金属パイプ内にニクロム線を備える。電気加熱ヒーター24は、グリル部22の下面に備えられる。電気加熱ヒーター24は、グリル部22に溶接して固定される。電気加熱ヒーター24は、両端が電源接続部26Aのヒーター接続端子と電気的に接続される。電気加熱ヒーター24は、グリル部22の長辺方向と平行して備えられる。
図1に示すように、電気加熱ヒーター24は、ループ形状であってもよい。電気加熱ヒーター24は、グリル部22の形状や熱の伝わり易さに応じて曲げ部を有することができる。
【0031】
支持部26、28は、グリル部22および電気加熱ヒーター24を支持する。支持部26、28は、グリル部22の長辺方向における端部に、それぞれ備えられる。支持部26は、耐熱性を有する樹脂材料で形成される。支持部26は、第1側壁121の低壁部121Aに設置され、支持部28は、第3側壁123の低壁部123Aに設置される。支持部26は、外面側の下部に、電源接続部26Aを備える。電源接続部26Aは、図示しないヒーター接続端子、ファン接続端子および挿通孔を備える。支持部26は、底面にファン給電端子を備える。ファン接続端子と、ファン給電端子とは、支持部26の内部で電気的に接続する。
【0032】
<遮熱部>
遮熱部30は、加熱グリル部20から放射される熱を反射して、遮熱部30の外に熱が伝わるのを防止する。また、遮熱部30は、加熱グリル部20から滴下した油滴や水滴を、水受け38により受ける。遮熱部30は、上面に開口を有する器形状に形成される。遮熱部30は、筐体10の上面の開口に沿った形状を有する。遮熱部30は、上面視において長方形状を有する。また、遮熱部30は、筐体10に収容した場合に低壁部121A、123Aと対面する部分に切欠き30Aを備える。切欠き30Aは、遮熱部30の上端から側面部34に掛けて形成される。
【0033】
遮熱部30は、上端側から底部に向かって、係止部32、側面部34、熱反射面部36および水受け38を、この順番で備える。遮熱部30は、上端から底部に向かって、上面視における外形で囲われる面積が小さくなるよう構成される。すなわち、係止部32の上面視における外形の面積が、側面部34の上面視における外形の面積より大きく、側面部34の上面視における外形の面積が、熱反射面部36の上面視における外形の面積より大きく、熱反射面部36の上面視における外形の面積が、水受け38の上面視における外形の面積より大きい。熱反射面部36および水受け38は、段として形成される。遮熱部30は、アルニウム系金属材料製の板材料により構成される。
【0034】
係止部32は、遮熱部30を筐体10に係止させる。係止部32は、切欠き30Aがある部分を除く、遮熱部30の上端部に備えられる。係止部32は、器形状における上端部を、外方向に突出したL字形状となるよう折り曲げ加工して形成される。
【0035】
側面部34は、加熱グリル部20から放射される熱を反射する。また、側面部34は、断熱板18および水受け38を支持する。側面部34は、係止部32から底部側に折り曲げられて筐体10の下方向に延在し、熱反射面部36を支持する。
【0036】
側面部34は、第2側壁122および第4側壁124と対面する部分の、加熱グリル部20より上の位置に、それぞれ複数の開孔を備える。側面部34は、第4側壁124と対面する部分に、複数の吸煙開孔34Aが備えられる。また、側面部34の第2側壁122に対面する部分に、複数の吹出開孔34Bが備えられる。
【0037】
図4に示すように、吸煙開孔34Aは、縦長の矩形状の開孔である。複数の吸煙開孔34Aは、それぞれ同形状の開孔であり、等間隔p
Aで配置される。ここで、「縦長」とは、開孔の高さ方向における寸法h
Aが、幅方向における寸法w
Aより長いことをいう。複数の吸煙開孔34Aは、送風ファン40により、それぞれの吸煙開孔34Aから空気を吸い込む。
【0038】
図5に示すように、吹出開孔34Bは、横長の矩形状の開孔である。「横長」とは、開孔の幅方向における寸法w
B1、w
B2が、高さ方向における寸法h
B1、h
B2より長いことをいう。複数の吹出開孔34Bは、送風ファン40により、それぞれの吹出開孔34Bから空気を吹き出す。
【0039】
複数の吹出開孔34Bは、2行に渡って備えられる。1行目には、それぞれ同形状の複数の吹出開孔34B1が、等間隔pB1で配置される。2行目には、それぞれ同形状の複数の吹出開孔34B2が、等間隔pB2で配置される。また、1行目の複数の吹出開孔34B1と2行目の複数の吹出開孔34B2との間には、所定の高さ方向の寸法hCを有する間隙34Cが備えられる。
【0040】
複数の吹出開孔34Bは、1行目に備えられる複数の吹出開孔34B1と2行目に備えられる複数の吹出開孔34B2とが、千鳥状に配置される。具体的には、複数の吹出開孔34Bは、1行目の複数の吹出開孔34B1のうちの隣接する2つの吹出開孔34B1に跨って2行目の複数の吹出開孔34B2のうちの1つの吹出開孔34B2が配置される。すなわち、複数の吹出開孔34Bは、側面部34の複数の吹出開孔34Bが備えられる範囲内における長辺方向において、1行目の複数の吹出開孔34B1および2行目の複数の吹出開孔34B2の少なくとも一方が配置されている。換言すると、複数の吹出開孔34Bは、側面部34の複数の吹出開孔34Bが備えられる範囲内における長辺方向において、吹出開孔34Bが設けられていない部分がない。
【0041】
熱反射面部36は、加熱グリル部20からの熱を上方に反射する。熱反射面部36は、上面視において遮熱部30の端にある側面部34から、内方向に折り曲げられて形成された面である。熱反射面部36は、側面部34側から離れるに従って下方に向かう、緩やかな傾斜を有する平面に形成される。熱反射面部36は、加熱グリル部20の下方に備えられる。熱反射面部36は、遮熱部30の高さ方向おいて半分より下方に備えられる。
【0042】
水受け38は、加熱グリル部20から滴下した油滴や水滴を貯める。水受け38は、熱反射面部36の下方であって、遮熱部30の器形状における底部に備えられる。水受け38は、遮熱部30の底部の中央の部分を下方に突出させて形成される。水受け38の底面は平面に形成される。
【0043】
<送風ファン>
送風ファン40は、空気を移動させることにより循環流を生み出す。送風ファン40は、クロスフローファンである。送風ファン40は、図示しない複数の筒状に配置された羽根、回転モーター、ケーシングに形成された吸込口40Aおよび吐出口40B並びにファン接続端子40Cを含む。送風ファン40は、羽根と回転モーターとが軸方向に接続されており、回転モーターが回転駆動することにより羽根が軸周りに回転して、ケーシングの吸込口40Aから空気を吸込むとともに、吐出口40Bから空気を吐出する。送風ファン40の軸方向の長さは、遮熱部30の長辺方向の長さと同等の長さを有する。送風ファン40は、
図2に示すように、第4側壁124の軒下空間124Aと遮熱部30との間の底部に、軸方向が筐体10の長辺方向と平行となるよう配置される。
【0044】
送風ファン40は、吸込口40Aにフィルター42を備える。フィルター42は、送風ファン40の吸込口40Aをすべて覆うよう構成される。フィルター42のメッシュサイズは、送風ファン40の風量および捕集粒径などの条件に応じて決定することができる。フィルター42は、不織布により構成される。
【0045】
<電源接続部>
電源供給部50は、商用電源から電気加熱調理器1に電力を供給するとともに、電気加熱調理器1を制御する。電源供給部50は、商用電源から電源ケーブル56を介して供給された電力を、交流から直流に変換するとともに、所定の電圧に調整して、電気加熱ヒーター24および送風ファン40へ供給する電力として、それぞれ出力する。電源供給部50は、操作部52、感熱棒54、電源ケーブル56並びに図示しないヒーター電源端子およびファン電源端子を備える。操作部52は、電源ボタン、送風ボタンおよびロータリースイッチにより構成される。図示しない電源ボタンは、人の操作により、電気加熱調理器1の電源切と電源入との切り替えを行う。図示しない送風ボタンは、人の操作により、送風ファン40の送風状態と停止状態との切り替えを行う。ロータリースイッチは、電気加熱ヒーター24の複数の出力設定の切り替え行う。感熱棒54は、温度センサである。感熱棒54は、電源接続部26Aの挿通孔から挿通されて、加熱グリル部20の下面にある電気加熱ヒーター24に直接接触する。ヒーター電源端子およびファン電源端子は、電源接続部26Aに備えられるヒーター接続端子およびファン接続端子と接続する。
【0046】
<循環流の流れ>
以下に、本開示に係る電気加熱調理器における循環流の流れについて、
図1から5を参照して説明する。
図3は、本実施例に係る電気加熱調理器の吸煙機能を説明するための模式図を示す。
図4は、本実施例に係る吸煙開孔の詳細図を示す。
図5は、本実施例に係る吹出開孔の詳細図を示す。
【0047】
まず、
図1に示すように、電気加熱調理器1に、商用電源に繋がれた電源供給部50を接続して、操作部52の電源ボタンを電源入、送風ボタンを送風状態にして、ロータリースイッチを所定の出力に設定すると、電気加熱ヒーター24が発熱するとともに、送風ファン40が送風する。送風ファン40により、吸煙開孔34Aから空気が吸い込まれ、循環流となって第4側壁124と遮熱部30との間の軒下空間124Aを流通して、送風ファン40に送られる。送風ファン40は、吸込口40Aから空気を取り込み、吐出口40Bから空気を送り出す。送風ファン40から送り出された循環流は、遮熱部30の下方に備えられる循環流路Fを流通する。循環流路Fを流通した循環流は、循環流路Fと接続する、第2側壁122と遮熱部30との間の軒下空間122Aを、第2側壁122に沿って上昇し、遮熱部30の側面部34に備えられる複数の吹出開孔34Bから加熱グリル部20上に吹き出される。
【0048】
複数の吹出開孔34Bから吹き出された空気の流れは、複数の吹出開孔34Bは、1行目の隣接する2つの吹出開孔34B1に跨って、2行目の1つの吹出開孔34B2が配置されるので、複数の吹出開孔34Bを構成する1行目に備えられる複数の吹出開孔34B1から吹き出された1層目の空気の流れCA1と、2行目に備えられる複数の吹出開孔34B2から吹き出された2層目の空気の流れCA2とにより、上面視において、長辺方向に隙間がない層をなす。
【0049】
また、側面部34Bは、1行目の吹出開孔34B1と2行目の吹出開孔34B2との間に間隙34Cを有する。これにより、1行目の吹出開孔34B1から吹き出された空気の流れCA1と、2行目の吹出開孔34B2から吹き出された空気の流れCA2とは、吹き出された直後に互いに吸引される。このため、吹出開孔34Bから吹き出された空気の流れは上下方向に散逸しにくく、長辺方向に沿う流れを維持することができる。
【0050】
一方、複数の吹出開孔34Bの加熱グリル部20を挟んだ反対側からは、送風ファン40により、複数の吸煙開孔34Aから空気が吸い込まれている。このため、加熱グリル部20上には、複数の吹出開孔34Bから吹き出された層をなす空気が吸煙開孔34Aへと流れる、一方向の気流CAが生じる。これにより、加熱グリル部20上の被調理物Mから生じる油煙や湯気は、上方へ飛散することなく、気流CAに取り込まれて、気流CAとともに吸煙開孔34Aへの吸い込まれる。
【0051】
複数の吸煙開孔34Aは、縦長の矩形状に形成されるため、複数の吹出開孔34Bから吹き出され、被調理物Mから立ち上る油煙や湯気を含んだ気流CAを、高さ方向における広い範囲から吸い込むことができる。ここで、遮熱部30は、複数の吹出開孔34Bを流通する空気により、冷却される。
【0052】
吸煙開孔34Aから吸い込まれた油煙や湯気を含む空気は、再び循環流として第4側壁124と遮熱部30との間の軒下空間124Aを流通する。ここで、遮熱部30は、軒下空間124Aを流通する空気により、冷却される。循環流は、第4側壁124に沿って降下して送風ファン40に到達すると、循環流である油煙や湯気を含んだ空気は、送風ファン40の吸込む力により、吸込口40Aに備えられたフィルター42を流通して、油分や湯気が除去される。その後、循環流は、再び送風ファン40の吐出口40Bから循環流路Fに送り出される。
【0053】
再び送風ファン40の吐出口40Bから送り出された循環流は、循環流路Fを流通する。ここで、フィルター42のメッシュサイズより細かい油煙や湯気は、フィルター42では除去されない。このため、送風ファン40から吐出される循環流には、一部の油煙や湯気が残留する場合がある。しかし、循環流路Fでは、遮熱部30を構成する水受け38の外面が断熱板18により覆われているので、直接接触する事がない。また、循環流路Fには、加熱グリル部20および遮熱部30を支持するための構造物がない。このため、循環流路Fを流通する循環流は、淀みを生じることなく流通することができる。このため、再び送風ファン40から送り出された循環流に細かい油煙や湯気が残留していた場合において、循環流が水受け38と接触しても、循環流に含まれる油分や湯気が凝縮されることがないため、循環流路Fに、さらに水受けを設ける必要がない。
【0054】
循環流路Fを流通した循環流は、第2側壁122と遮熱部30の外面との間の軒下空間122Aを、第2側壁122に沿って上昇する。軒下空間122Aを上昇した循環流は、遮熱部30の側面部34の複数の吹出開孔34Bから、再び加熱グリル部20上に吹き出す。このように循環流が流れることにより吸煙機能が形成される。
【0055】
<油液の流れ>
加熱グリル部20のグリル凸部22A上の被調理物Mから出た油液は、グリル凹部22Bに垂れ流れて、開孔22Dの縁に至る。また、グリル部22の四隅付近にあるグリル凸部22Aから出た油液は、グリル凹部22Bに垂れ流れて、油路22Cを経由して開孔22Dの縁に至る。開孔22Dの縁の油液は、開孔22Dの縁から油滴となって滴下経路Dを滴下して、水受け38に貯められる。また、開孔22Dの上方にあるグリル凸部22Aから出た油液は、グリル凸部22Aの下面側に垂れ、傾斜面部を伝って四角錐形状における頂点部分に向かい、油滴となって水受け38に落下する。このように、グリル凸部22Aが傾斜面部を備えることで、棒状体周りの油分を効率的に集合させて油滴を形成し、滴下させることができるので、油滴が過度に加熱されるのを防止し、油煙および油ハネの発生を抑制することができる。また、油滴の滴下経路Dと循環流路Fとが交差することがないので、加熱グリル部20から滴下する油滴が循環流に混じることがない。
【0056】
〔第1の態様〕
本開示の第1の態様に係る電気加熱調理器1は、吸煙機能を備える電気加熱調理器1において、電気加熱ヒーター24を有する加熱グリル部20と、上面が開口となる器形状を有し、内部に加熱グリル部20を収容すると共に、側面に加熱グリル部20を挟むように複数の吸煙開孔34Aと複数の吹出開孔34Bとを備え、底部が水受け38として構成される遮熱部30と、加熱グリル部20および遮熱部30を収容する開口と、開口の周囲を囲う側壁12と、底部に底板14と送風ファン40を有する筐体10と、遮熱部30と底板14との間に形成され、送風ファン40により吸煙開孔34Aから吸い込まれた空気を、吹出開孔34B側へと流通させる循環流路Fとを備え、加熱グリル部20および遮熱部30は、側壁12に支持される。
第1の態様によれば、電気加熱調理器1は、加熱グリル部20および遮熱部30が、側壁12に支持されるので、循環流路Fに加熱グリル部20および遮熱部30を支持するための構造物を有しない。これにより、循環流路Fを流通する空気の流れを妨げるものがないため、循環流路Fを流通する空気に淀みを生じることがないため、循環流路F内で油煙や湯気が凝縮することがなく、かつ送風ファン40による循環流の勢いを損なうことがない。また、遮熱部30が器形状を有し、内部に加熱グリル部20を収容すると共に、底部が水受け38として構成されているので、水受け38の下方を流通する循環流路Fと、加熱グリル部20から水受け38へと滴下する油滴の滴下経路Dとが交差することがない。これにより、循環流路Fを流通する空気に加熱グリル部20から滴下する油滴が混入することがない。また、遮熱部30が器形状を有し、内部に加熱グリル部20を収容するため、送風ファン40により加熱グリル部20が冷やされることがない。これにより、加熱グリル部20の熱効率を高めることができる。また、断熱板18を備えることで、遮熱部30の外面が断熱板18により覆われるため、循環流路Fを流通する空気が水受け38の外面と直接接触することを防止することができ、循環流路Fを流通する空気に含まれる油滴や湯気が凝縮することを防止することが可能となる。
〔第2の態様〕
本開示の第2の態様に係る電気加熱調理器1は、第1の態様に係る電気加熱調理器1において、遮熱部30の外面が断熱板18により覆われる。
第2の態様によれば、電気加熱調理器1は、遮熱部30の外面が断熱板18により覆われているので、水受け38の外面と循環流路Fとが直接接触することがない。これにより、水受け38内の水によって循環流路Fを流通する空気に含まれる油煙や湯気が凝縮することを防止することができる。
〔第3の態様〕
本開示の第3の態様に係る電気加熱調理器1は、第1の態様に係る電気加熱調理器1において、遮熱部30は、上面から底部に向かうにつれて、上面視における外形の面積が小さくなるよう構成される。
第3の態様によれば、電気加熱調理器1は、遮熱部30の上面側では外形の面積を広くとることができるので、加熱グリル部20を収容するとともに、水受け38を小さい面積として、空いた空間に送風ファン40を設置することができるので、筐体10をコンパクトにすることができる。
〔第4の態様〕
本開示の第4の態様に係る電気加熱調理器1は、第1の態様に係る電気加熱調理器1において、遮熱部30が、上端と底部との間に段状に形成された熱反射面部36を備える。
第4の態様によれば、電気加熱調理器1は、遮熱部30の段状に形成された熱反射面部36により、熱を上方に反射することができるので、加熱グリル部20の熱効率を上げることができる。
〔第5の態様〕
本開示の第5の態様に係る電気加熱調理器1は、第4の態様に係る電気加熱調理器1において、遮熱部30の上端部が加熱グリル部20より上方の位置で側壁12に支持されており、かつ熱反射面部36が加熱グリル部20の下方に備えられる。
第5の態様によれば、電気加熱調理器1は、遮熱部30の上端が加熱グリル部20より上方に位置し、かつ下方に熱反射面部36を備えるので、加熱グリル部20からの熱を、側方および下方から反射することができ、加熱グリル部20の熱効率を上げることができる。
〔第6の態様〕
本開示の第6の態様に係る電気加熱調理器1は、第1の態様に係る電気加熱調理器1において、吹出開孔34Bは横長の矩形状であり、吸煙開孔34Aは縦長の矩形状である。
第6の態様によれば、吹出開孔34Bが横長の矩形状であるので、吹出開孔34Bから空気を層状に吹き出すことができ、また、吸煙開孔34Aが縦長の矩形状であるので、高さ方向における広い範囲から空気を吸煙することができる。
〔第7の態様〕
本開示の第7の態様に係る電気加熱調理器1は、第1の態様に係る電気加熱調理器1において、送風ファン40がフィルター42を備える。
第7の態様によれば、電気加熱調理器1は、送風ファン40がフィルター42を備えるので、吸煙開孔34Aが吸込んだ空気に含まれる油煙や湯気を除去することができる。
〔他の態様〕
本開示の他の態様に係る電気加熱調理器1は、第6の態様に係る電気加熱調理器1において、複数の吹出開孔34Bは2行に備えられる。
他の態様によれば、電気加熱調理器1は、複数の吹出開孔34Bから吹き出される空気を、上面視において隙間ない層状に形成することができるので、加熱グリル部20から立ち上る油煙や湯気を漏れなく取り込むことができ、かつ複数の吸煙開孔34Aまで空気の流れを維持することができる。
【符号の説明】
【0057】
1 電気加熱調理器
10 筐体
10A カバー部材
10B 底面部材
10C 側面部材
12 側壁
121 第1側壁
121A 低壁部
121B 凹部
121C ファン端子開孔
122 第2側壁
122A 軒下空間
123 第3側壁
123A 低壁部
124 第4側壁
124A 軒下空間
14 底板
15 脚
16 ファン取付部
18 断熱板
20 加熱グリル部
22 グリル部
22A グリル凸部
22B グリル凹部
22C 油路
22D 開孔
24 電気加熱ヒーター
26 支持部
26A 電源接続部
28 支持部
30 遮熱部
30A 切欠き
32 係止部
34 側面部
34A 吸煙開孔
34B 吹出開孔
34B1 1行目の吹出開孔
34B2 2行目の吹出開孔
34C 間隙
36 熱反射面部
38 水受け
40 送風ファン
40A 吸込口
40B 吐出口
40C ファン接続端子
42 フィルター
50 電源供給部
52 操作部
54 感熱棒
56 電源ケーブル
CA 気流 吹出開孔から吹き出されて、吸煙開孔に吸い込まれる気流
CA1 1行目の複数の吹出開孔から吹き出された気流
CA2 2行目の複数の吹出開孔から吹き出された気流
D 滴下経路
hA 吸煙開孔の高さ寸法
hB1 1行目の吹出開孔の高さ寸法
hB2 2行目の吹出開孔の高さ寸法
hC 1行目の吹出開孔と2行目の吹出開孔との間の寸法
F 循環流路
M 被調理物
pA 吸煙開孔のピッチの幅方向における寸法
pB 吹出開孔のピッチの幅方向における寸法
wA 吸煙開孔の幅方向における寸法
wB1 1行目の吹出開孔の幅方向における寸法
wB2 2行目の吹出開孔の幅方向における寸法
【要約】
【課題】吸煙機能を備える電気加熱調理器において、循環流路を、遮熱部の下方に、循環流路内を流通する空気の流れの妨げとなる構造物を備えることなく形成するとともに、循環流路と加熱グリル部からの油滴の滴下経路とが交差しない電気加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】吸煙機能を備える電気加熱調理器において、電気加熱ヒーターを有する加熱グリル部と、上面が開口となる器形状を有し、内部に加熱グリル部を収容すると共に、側面に加熱グリル部を挟むように複数の吹出開孔と複数の吸煙開孔とを備え、底部が水受けとして構成される遮熱部と、加熱グリル部および遮熱部を収容する開口と、開口の周囲を囲う側壁と、底部に底板および送風ファンを有する筐体と、遮熱部と前記底板との間に形成され、送風ファンにより吸煙開孔から吸い込まれた空気を、吹出開孔側へと流通させる循環流路とを備え、加熱グリル部および遮熱部は、側壁に支持される。
【選択図】
図2