(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】曲率半径を有するストレージノードを有する不揮発性メモリ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20241106BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20241106BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20241106BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20241106BHJP
H10B 41/40 20230101ALI20241106BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20241106BHJP
H10B 43/40 20230101ALI20241106BHJP
【FI】
H01L29/78 371
H10B41/27
H10B41/40
H10B43/27
H10B43/40
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020050686
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2023-03-17
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】524303566
【氏名又は名称】インテル エヌディーティーエム ユーエス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ランディー ジェー.コバル
(72)【発明者】
【氏名】ヘノク ティー.メブラフツ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ ケー.パラト
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0043960(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0198509(US,A1)
【文献】特開2009-277770(JP,A)
【文献】特開2011-171735(JP,A)
【文献】特表2019-518286(JP,A)
【文献】特開平10-022403(JP,A)
【文献】特開2014-229740(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0364485(US,A1)
【文献】特開2010-123600(JP,A)
【文献】特開2005-129760(JP,A)
【文献】米国特許第09773882(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/788
H01L 29/792
H01L 21/336
H10B 41/27
H10B 41/40
H10B 43/27
H10B 43/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板内の
厚み方向に延びる複数のホールであって、
内壁に形成された円筒形状の半導体チャネルフィルムを含
み、前記半導体チャネルフィルムの内側が誘電体で満たされている複数のホールと、
前記複数のホールにおいて、前記半導体チャネルフィルムの外周を囲むように、前記厚み方向に積層されたアレイ状の複数のNANDメモリセルと
を備え、
前記複数のNANDメモリセルのそれぞれは、
前記半導体チャネルフィルムの
外周を囲むストレージノー
ドと、
前記ストレージノードの
外周を囲む制御ゲートと
を
有し、
前記ストレージノードの前記半導体チャネルフィルムに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、前記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい第1の曲率半径を有する凹面を含み、
前記ストレージノードの前記制御ゲートに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、第2の曲率半径を有する凹面を含む、集積回路。
【請求項2】
前記半導体チャネルフィルムのストレージノードに対向する側面
の前記厚み方向に沿った断面は、凸面を含む、請求項
1に記載の集積回路。
【請求項3】
前記半導体チャネルフィルムの前記半径は、前記半導体チャネルフィルムの最も小さい半径を有し
、
前記
第1の曲率半径は、前記半導体チャネルフィルムの前記最も小さい半径より小さい、請求項
1又は2に記載の集積回路。
【請求項4】
前記ストレージノードは
、浮遊ゲートを
構成する、請求項1から
3のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項5】
前記第2の曲率半径は、前記半導体チャネルフィルムの前記半径より小さい又はこれに等しい、請求項
4に記載の集積回路。
【請求項6】
前記制御ゲートのストレージノードに対向する側面
の前記厚み方向に沿った断面は、凸面を含む、請求項
4又は5に記載の集積回路。
【請求項7】
前記浮遊ゲートは、前記浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間にテーパ状の上部及び下部エッジを含み、
前記厚み方向に沿った断面において、前記浮遊ゲートの
前記厚み方向における長さは、前記制御ゲートに対向する側面よりも前記チャネルに対向する側面において
長い、請求項
4から
6のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項8】
前記浮遊ゲートは、前記浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間に非テーパ状の上部及び下部エッジを含む、請求項
4から
6のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項9】
前記ストレージノードは
、チャージトラップ層を
構成する、請求項1から
3のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項10】
前記チャージトラップ層は、
前記厚み方向に隣接するセル間で連続している、請求項
9に記載の集積回路。
【請求項11】
前記チャージトラップ層は、
前記厚み方向に隣接するセルのチャージトラップ層から分離されている、請求項
9に記載の集積回路。
【請求項12】
前記複数
のNANDメモリセル
のうちの少なくとも1つは、
前記複数のNANDメモリセルの他の少なくとも一つと、前記厚み方向に沿った断面において、異なる
第1の曲率半径
又は異なる第2の曲率半径を有するストレージノードを
含む、請求項1から
11のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項13】
基板内の厚み方向に延びる複数のホールであって、内壁に形成された円筒形状の半導体チャネルフィルムを含み、前記半導体チャネルフィルムの内側が誘電体で満たされている複数のホールと、
前記複数のホールにおいて、前記半導体チャネルフィルムの外周を囲むように、前記厚み方向に積層されたアレイ状の複数のNANDメモリセル
と、
前記複数のNANDメモリセルにアクセスする制御回路と
を備え、
前記
複数のNANDメモリセル
のそれぞれは、
前記半導体チャネルフィルムの
外周を囲むストレージノー
ドと、
前記ストレージノードの外周を囲む、前記制御回路
に接続された制御ゲートと
を
有し、
前記ストレージノードの前記半導体チャネルフィルムに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、前記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい第1の曲率半径を有する凹面を含み、
前記ストレージノードの前記制御ゲートに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、第2の曲率半径を有する凹面を含む、不揮発性ストレージデバイス。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサと連結される不揮発性ストレージデバイ
スと
を備え、
前記不揮発性ストレージデバイスは、
基板内の厚み方向に延びる複数のホールであって、内壁に形成された円筒形状の半導体チャネルフィルムを含み、前記半導体チャネルフィルムの内側が誘電体で満たされている複数のホールと
前記複数のホールにおいて、前記半導体チャネルフィルムの外周を囲むように、前記厚み方向に積層されたアレイ状の複数のNANDメモリセルと
を有し、
前記
複数のNANDメモリセル
のそれぞれは、
前記半導体チャネルフィルムの
外周を囲むストレージノード
と、
前記ストレージノードの外周を囲む制御ゲートと
を含み、
前記ストレージノードの前記半導体チャネルフィルムに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、前記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい第1の曲率半径を有する凹面を含み、
前記ストレージノードの前記制御ゲートに対向する側面の前記厚み方向に沿った断面は、第2の曲率半径を有する凹面を含む、システム。
【請求項15】
前記不揮発性ストレージデバイスは、NANDフラッシュソリッドステートドライブ(SSD)又はデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)を有する、請求項
14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明は、概して不揮発性ストレージデバイス、例えば、三次元(3D)NANDデバイスに関し、より具体的には、説明は、不揮発性ストレージデバイスのメモリ/ストレージノード(例えば、浮遊ゲート又はチャージトラップ)構成に関する。
【背景技術】
【0002】
NANDフラッシュメモリなどのフラッシュストレージは、不揮発性記憶媒体である。不揮発性ストレージは、たとえデバイスに対する電力が中断されたとしても、規定の状態を有するストレージを指す。三次元(3D)NANDフラッシュメモリは、ストリングのFETが互いの最上部に積層されるように、NANDストリングは垂直方向に組み立てられ得るNANDフラッシュメモリを指す。3D NAND及び他の3Dアーキテクチャは、実現され得る著しく高いビット密度に起因して、二次元(2D)アーキテクチャと比較してある程度魅力的である。したがって、フラッシュストレージは、モバイル、クライアント及びエンタープライズ区分にわたってますます用いられている。3D不揮発性メモリのビット密度を向上させるには、継続的な取り組みが必要であるが、フィーチャーサイズを縮小しようと試みる場合に、重要な課題にしばしば遭遇する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
以下の説明は、本発明の実施形態に係る実装例として与えられる図を有する図面に関する説明を含む。図面は、例として理解されるべきであり、限定として理解されるべきである。本明細書で用いられるような、1又は複数の「実施形態」又は「例」という表現は、本発明の少なくとも1つの実装例に含まれる特定の特徴、構造及び/又は特性を説明するものと理解される。したがって、本明細書に現れる「一実施形態において」又は「一例において」などの文言は、本発明の様々な実施形態及び実装を説明しており、必ずしもすべてが同一の実施形態を指しているわけではない。しかしながら、これらはまた、必ずしも相互に排他的であるわけではない。
【0004】
【
図1A】チャネルの周りの周辺ゲート構造を有するNANDメモリセルのストリングの例を示す。
【0005】
【0006】
【
図2】NANDメモリセルに対する閾値電圧分布の例を示す。
【0007】
【0008】
【
図4A】どのように曲率半径をティアのピッチに対してスケーリングするかの例を示す。
【
図4B】どのように曲率半径をティアのピッチに対してスケーリングするかの例を示す。
【0009】
【
図5】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの例についてのフロー図である。
【0010】
【
図6A】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6B】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6C】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6D】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6E】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6F】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6G】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6H】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6I】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6J】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6K】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6L】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6M】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6N】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【
図6O】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図及び斜視図を示す。
【0011】
【
図7A】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図7B】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図7C】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図7D】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【0012】
【
図8A】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8B】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8C】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8D】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8E】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8F】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8G】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8H】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8I】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8J】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8K】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8L】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8M】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図8N】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【0013】
【
図9】は、曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの例についてのフロー図である。
【0014】
【
図10A】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図10B】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図10C】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図10D】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図10E】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図10F】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【0015】
【
図11】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの例についてのフロー図である。
【0016】
【
図12A】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12B】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12C】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12D】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12E】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12F】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【
図12G】曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセスの様々なステージについての断面側の図を示す。
【0017】
【
図13A】曲率半径を有するメモリノードを備える様々な変形例のメモリセルの断面を示す。
【
図13B】曲率半径を有するメモリノードを備える様々な変形例のメモリセルの断面を示す。
【
図13C】曲率半径を有するメモリノードを備える様々な変形例のメモリセルの断面を示す。
【
図13D】曲率半径を有するメモリノードを備える様々な変形例のメモリセルの断面を示す。
【0018】
【
図14】曲率半径を有するメモリノードを備える別の変形例のメモリセルを示す。
【0019】
【
図15】メモリデバイスを備えるシステムの例を示す。
【0020】
【0021】
ある詳細及び実装についての説明は、以下のとおりであり、本明細書において提示される他の潜在的な実施形態又は本発明の概念の実装を説明するだけでなく、以下で説明される実施形態の一部又はすべてを示し得る図の説明を含む。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書において、ストレージノード構成が記載される。メモリ又はストレージセルは、論理値を格納するストレージノードを含む。ストレージノードの一例は、浮遊ゲートベースNANDデバイスの浮遊ゲートである。ストレージノードの別の例は、チャージトラップベースNANDデバイスのチャージトラップフィーチャである。他のメモリ技術は、論理値を格納する他のタイプのストレージノードを含む。
【0023】
本明細書において説明されるストレージノードは、曲率半径を有する1又は複数の表面を含む。従来の湾曲していない表面上に1又は複数の曲率半径を導入することにより、メモリセルの性能を向上されることができる。例えば、ストレージノードのチャネルに対向する側面は、湾曲した面を有してよい。別の例において、ストレージノードの制御ゲートに対向する側面は、湾曲した面を含む。チャネルの半径より小さい又はこれに等しい1又は複数の曲率半径を有するストレージノードは、改善された閾値電圧(Vt)ウィンドウを有し得る。
【0024】
図1A、
図1B及び
図1Cは、三次元(3D)NANDメモリセルの例についての異なる図を示す。
図1Aは、チャネルの周りの周辺ゲート構造を有するNANDメモリセルのストリングの例を示す。
図1Bは、例示的なメモリセルの横断面図を示し、
図1Cは、例示的なメモリセルの上面断面図を示す。
図1Bの線150Bは、
図1Cの断面図の位置を示し、
図1Cの線150Cは、
図1Bの断面図の位置を示す。
【0025】
図1Aを参照すると、3D NANDストリングはチャネル103を含む。一例では、チャネル103は、様々な材料が堆積され、成長させられ、エッチングされ、又は、そうでない場合は、メモリデバイス用の回路を生成するために処理される基板(例えば、ベースウェハ又は別の構造)から延在する。図示される例では、メモリセルのストリングは、
図1Cに見られるように、実質的に円形断面を有するピラー状構造を備える。一般的に、チャネルは、複数のメモリセルの間で共有され、個々のメモリセルがそのチャネル領域用にチャネルの一部を用いる。
【0026】
図1Aに示される例では、ストレージノード105がチャネル103の周りを囲む。
図1Aに示されるストレージノード105は、浮遊ゲートの例である。制御ゲート108は、各浮遊ゲートの周りを囲む。一般的に、浮遊ゲートベースのNANDメモリセルは、浮遊ゲート105及び制御ゲート108を含み、ストリングにおいて垂直方向に隣接するセルとチャネル103を共有する。
図1Aでは明確に示されていないが、3D NANDストリングは、一般的に、
図1B及び
図1Cに関して以下で説明される追加の層、例えば、チャネル充填酸化物、トンネル誘電体及びブロッキング誘電体層を含む。
【0027】
図1B及び
図1Cは、メモリセル100の例を示す。メモリセル100は、曲率半径を有していないストレージノードを備えるメモリセルの例である。メモリセル100は、チャネル領域103と、浮遊ゲート105の第1側面105aに沿って、チャネル領域103に隣接する又はこれの周りを囲む浮遊ゲート105とを含む。メモリセル100はまた、浮遊ゲート105の反対側105bに沿う制御ゲート108を含む。一例では、浮遊ゲート105及び制御ゲート108は、導電性又は半導電性材料、例えば、ポリシリコンを含む。この例における浮遊ゲート105は、湾曲していないチャネルに対向する面105a及び制御ゲートに対向する面105bを含む。
【0028】
図示される例では、マルチレイヤ誘電体(例えば、マルチレイヤ共重合体誘電体(IPD))領域109は、浮遊ゲート105と制御ゲート108との間に配置される。IPD領域109は複数の層を含んでよい。
図1Bに示される例では、IPD領域109は、3つのIPD層109a、109b及び109cを含む。図示される例において、バリア層115は、IPD領域109と浮遊ゲート105との間に配置される。バリア層115はまた、一般的に、誘電体層であり、したがって、マルチレイヤ誘電体領域109の第4の層とみなされ得る。
【0029】
チャネル領域103は、チャネルライナ又はチャネル半導体フィルム111を含んでよい。1つのこのような例では、チャネルライナ111は、ポリシリコンなどの半導体材料を含み、トンネル誘電体層112に隣接する又はこれの周りを囲むものが含まれてよい。チャネルライナ111は、チャネル半径104を有する。チャネル半径104は、チャネル領域103の中心から、チャネルライナ111とトンネル誘電体112との交差部分までの距離である。一例では、ピラーは、誘電体材料(例えば、酸化ケイ素又は他の好適なフィル材料)などのチャネルフィルを含む。
図1A~
図1Cは、浮遊ゲートを有する3D NANDセルを示しているが、他のアーキテクチャが可能である。例えば、メモリセルは、1又は複数のビット値を表現するために、電荷がトラップされたり格納されたりするゲートとチャネルとの間にチャージトラップ層を含むことができる。
【0030】
メモリセルは、一般的に、符号化スキームに従ってプログラム可能である。様々な符号化スキームは、SLC(シングルレベルセル)、MLC(マルチレベルセル)、TLC(トリプルレベルセル)、QLC(クアッドレベルセル)などとして含む。各セルの閾値電圧(Vt)は、セルに格納されるデータを示す。
図2は、8つのレベル又は状態を有するセルの閾値電圧分布の例を示す。一例では、レベル0(L0)は、111で構成される消去状態に対応し、レベル1(L1)は、011で構成される第1のプログラムレベルに対応し、レベル2(L2)は、001で構成される第2のプログラムレベルに対応し、レベル3(L3)は、101で構成されるプログラムレベルに対応し、レベル4(L4)は、100で構成されるプログラムレベルに対応し、レベル5(L5)は、000で構成されるプログラムレベルに対応し、レベル6(L6)は、010で構成されるプログラムレベルに対応し、レベル7(L7)は、110で構成されるプログラムレベルに対応する。したがって、
図2における例は、3ビットのデータを格納できるトリプルレベルセル(TLC)に関するものである。同様の符号化スキームが、一般的に、SLC、MLC及びQLCセルに対して用いられる。
【0031】
デバイスは、各セルがより多くのビットを格納できるように、符号化スキームを適合しているので、隣接するレベルの分布間の分離(例えば、L1とL2の分布間の分離201)は、減少する傾向にある。隣接するレベルの分布が近づく又は重なっている場合、ビットエラーをもたらし得る。隣接するレベルの分布間における十分な分離が、ビットエラーを最小限に抑えることができ、したがって、隣接するレベルの分布間の分離(Vtウィンドウと呼ばれることがある)を大きくさせるための取り組みが行われてきた。Vt分布配置を改善する過去の技術では、フィーチャーサイズを縮小する場合に、都合よくスケーリングしていなかった。例えば、ピラー/チャネル半径の縮小が試みられていたが、しかしながら、ピラーエッチングにおける深刻なプロセスの課題が、チャネル半径のさらなる縮小を阻害しており、したがって、Eフィールド/トンネリングを利用することによる追加のVtウィンドウの拡張を制限していた。
【0032】
一方、曲率半径を有するストレージノードは、フィーチャーサイズの縮小を都合よくスケーリングする改善されたVt分布配置を可能にする。
図3A~
図3Fは、曲率半径を有する3D NANDストレージノードの断面の例を示す。
図3A~
図3Fのストレージノードは、
図1A~
図1Cの浮遊ゲート105などの3D NANDデバイスの単一のセルについてのチャージ-ストアフィーチャの例である。最適化されたストレージノード構成は、浮遊ゲートNANDセル及びチャージトラップNANDセルの両方に適用できる。
図3A~
図3Dは、浮遊ゲート構造の例を示し、
図3E~
図3Fは、チャージトラップ構造の例を示す。曲率半径及びチャネル半径は、例示の目的であり、縮尺通りに描かれていないことに留意する。
【0033】
まず
図3Aを見ると、浮遊ゲートの一部の断面が示されている。浮遊ゲートは、チャネル、例えば、
図1A~
図1Cのチャネル103の周りを囲む。一例では、浮遊ゲートは、ポリシリコンなどの導電性又は半導電性材料を含む。チャネルの方向に沿う浮遊ゲートの長さは、チャネルの直交方向に沿う浮遊ゲートの長さよりも長い。この例では、浮遊ゲート層のチャネルに対向する面302Aが湾曲している。具体的には、図示される例において、浮遊ゲート層のチャネルに対向する面302Aが凹んでいる。
図3Aに示される例では、対向する又は反対側の面304Aは、真っ直ぐである(例えば、湾曲していない)。湾曲していない面304Aは、チャネルの長さに平行である。浮遊ゲートの側面304Aは、浮遊ゲートの制御ゲートに対向する面と称され得る。
【0034】
図3Aに示される例において、浮遊ゲートの上部及び下部エッジ306Aはテーパ状である。テーパ状のエッジ306Aは、チャネル側から離れて制御ゲート領域に向けて延在する。エッジ306Aは、ストレージノードの制御ゲートに対向する側面とチャネルに対向する側面との間にある上部面又は下部面とも称され得る。図示される例では、上部面及び下部面は、上部面と下部面との間の距離が、制御ゲート側よりチャネル側において大きくなるように傾いている又は傾斜している。図示される例において、チャネルに対向する側面における浮遊ゲートの高さ又は厚みH1は、制御ゲートに対向する側面における浮遊ゲートの高さ又は厚みH2よりも高い。図示される例において、浮遊ゲートの制御ゲートに対向する側面は、マルチファセットと称され、上部及び下部エッジ306Aの表面だけでなく表面304Aを含む。
【0035】
図3Aに示される例では、ストレージノードは、ストレージノードが囲むチャネルの半径R_pillarと同等又はそれより小さい曲率半径R1を有する。湾曲した面のあるポイントにおける曲率半径は、そのポイントで湾曲にしっかりとフィットする円の半径である。一例では、曲率半径R1は、ストレージノードフィーチャの最小曲率半径である。一例において、最小曲率半径R1は、軸対称に起因して、ストレージノードの中央領域にある。
図3Aに示される例では、ストレージノードの曲率半径は、中央領域301Aにおいて測定される。
【0036】
チャネルの半径(R_pillar)は、チャネルの円形断面の半径である(例えば、
図1Cにおけるチャネルの円形断面の半径104を参照されたい)。以下で、さらに詳細に説明されるように、異なる実装は、異なる形状又は外形を有するチャネルを備えてよい。チャネルフィルムは、堆積されるトポロジに一致させ得る。したがって、チャネルの半径は、チャネルの半径が測定される場所によって異なり得る。例えば、湾曲したチャネルに対向する面を有するストレージノードの実装に関して、チャネルは、ピラーの他のセクション(例えば、垂直方向に隣接するセル間の絶縁層の半径など)よりも、ストレージノードにおいてより大きな半径を有し得る。別の例では、凹部は、垂直方向に隣接するセル間にある絶縁層へとエッチングされてよく、それにより、絶縁層におけるチャネルの半径は、ストレージノードにおけるチャネルの半径に等しい又はこれよりもさらに大きくてよい。一例において、ストレージノードの曲率半径は、チャネルの最も狭い領域における半径より小さい。チャネルの外形に関わらず、チャネル半径より小さい又はこれに等しいストレージノードの曲率半径は、Vtウィンドウを改善することを可能し得る。
【0037】
図3Bは、チャネルに対向する面及び制御ゲートに対向する面の両方において曲率を有する浮遊ゲートの一部の断面を示す。
図3Aのように、
図3Bのストレージノードは、曲率半径R1を有するチャネルに対向する面302Bを備える。しかしながら、真っ直ぐな制御ゲートに対向する面の代わりに、
図3Bに示されるストレージノードは、第2の曲率半径R2を有する制御ゲートに対向する面304Bを備える。チャネルに対向する面304A及び制御ゲートに対向する面304Bの両方が凹んでいる。
【0038】
図3Bに示される例では、ストレージノードの曲率半径R1は中央領域301Bにおいて測定される。曲率半径R1は、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。曲率半径R2はまた、制御ゲートに対向する面304Bの中央領域301Bにおいて測定される。曲率半径R2はまた、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。
図3Aのように、
図3Bに示されるストレージノードは、テーパ状のエッジ306Bを有する。したがって、テーパ状のエッジ306Bは、チャネルに対向する側面における浮遊ゲートの高さ又は厚みH1が制御ゲートに対向する側面における浮遊ゲートの高さ又は厚みH2より大きくなるように、チャネル側から離れて、制御ゲート領域に向けて延在する。
【0039】
図3Cは、チャネルに対向する面における曲率及び非テーパ状のエッジを有する浮遊ゲートの一部の断面を示す。
図3Aのように、
図3Cのストレージノードは、チャネルに対向する面302Cの曲率半径R1を有する。
図3Cに示される例では、ストレージノードの曲率半径R1は、中央領域301Cにおいて測定される。曲率半径R1は、チャネルの半径R_pillarより小さい又はこれに等しい。
図3Cに示される例において、対向する又は反対側の面304Cは、真っ直ぐである(例えば、湾曲していない)。湾曲していない面304Cは、チャネルの長さに平行である。
図3A及び
図3Bとは異なり、ストレージノードの上部及び下部エッジ306Cは、非テーパ状(例えば、平坦又は真っ直ぐ)である。上部及び下部エッジ306Cは、チャネルに対向する面302Cと制御ゲートに対向する面304Cとの間の上部面及び下部面と称され得る。図示される例では、上部及び下部面又はエッジ306Cは、チャネルの向きに対して垂直である(直交している)。したがって、チャネルに対向する側面の高さ又は厚みH1及び制御ゲートに対向する側面の高さ又は厚みH2は、ほぼ同じである。
【0040】
図3Dは、2つの側面における曲率及び非テーパ状のエッジを有する浮遊ゲートの一部の断面を示す。
図3Bのように、
図3Dのストレージノードは、チャネルに対向する面302Cの曲率半径R1及びその制御ゲートに対向する面304Cの第2の曲率半径R2とを有する。
図3Dに示される例では、ストレージノードの曲率半径R1は、中央領域301Dにおいて測定される。曲率半径R1は、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。曲率半径R2はまた、制御ゲートに対向する面304Dの中央領域301Dにおいて測定される。曲率半径R2はまた、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。
図3Bとは異なり、ストレージノードの上部及び下部エッジ306Cは、非テーパ状(例えば、平坦又は真っ直ぐ)である。上部及び下部エッジ306Cは、チャネルに対向する面302Cと制御ゲートに対向する面304Cとの間の上部面及び下部面と称され得る。図示される例において、上部面及び下部面又はエッジ306Cは、チャネルの方向に対して垂直である(直交している)。チャネルに対向する側面の高さ又は厚みH1及び制御ゲートに対向する側面の高さ又は厚みH2は、ほぼ同じである。
【0041】
図3Eは、チャネルに対向する面において曲率半径を有するチャージトラップ層の一部の断面を示す。
図3Eに示される例では、ストレージノードの曲率半径R1は、中央領域301Eにおいて測定される。
図3Eは、連続的なチャージトラップ層(例えば、同じチャージトラップ層が、あるワードラインから次のワードラインへと連続しており、それにより、複数の垂直方向に積層されたセルにより共有される)の例を示す。チャネルに対向する面302Eは、チャネルの半径R_pillarより小さい又はこれに等しい曲率半径R1を有する。
【0042】
図3Fはまた、チャネルに対向する面において曲率半径を有するチャージトラップ層の一部の断面を示す。ストレージノードのチャネルに対向する面302Fは、R1曲率半径を有する。
図3Fに示される例では、ストレージノードの曲率半径R1は、中央領域301Fにおいて測定される。曲率半径R1は、チャネルの半径R_pillarより小さい又はこれに等しい。しかしながら、
図3Eのチャージトラップ層とは異なり、
図3Fにおけるチャージトラップ層は、連続的ではなく、その代わりに分離されている(例えば、同じチャージトラップ層が複数の垂直方向に積層されたセルにより共有されないように、チャージトラップ層は、互いに分離されている)。
【0043】
したがって、様々なストレージノード技術は、Vtウィンドウを改善するために、1又は複数の表面に曲率半径を有することができる。ストレージノードに曲率半径を導入することにより、ティアのピッチが縮小される場合、現在のフィーチャーサイズ及びスケーリングに関して、電圧閾値ウィンドウを改善する。
図4A及び
図4Bは、どのように曲率半径が相対的なワードラインピッチ(ティアのピッチとも称され得る)をスケーリングするかを示す。ワードラインピッチは、ワードラインとワードライン間の距離の高さ/厚みである。
図4Aは、1つのワードラインピッチを示し、
図4Bは、縮小されたフィーチャーサイズを有する第2のワードラインピッチを示す。
図4Aのワードラインピッチは、(X+Z)nmであり、Xは、ワードラインの厚みであり、Zは、垂直方向に隣接するワードラインを分離する絶縁層の高さ/厚みである。ワードラインの厚みは、ストレージノードフィーチャの高さ/厚みに対応してもよい、又は、これと同じであってもよい。
図4Bのワードラインピッチは、(Y+Z')であり、Yは、縮小されたワードラインの厚みであり、Z'は、垂直方向に隣接するワードラインを分離する絶縁層の高さ/厚みである。それにより、図示される例において、YはXより小さく、Z'は、Zより小さい又はこれに等しい(すなわち、絶縁層の高さは、この例において、スケーリングされてよい又はされなくてよい)。
【0044】
技術がXからYにスケーリングするにつれて、ストレージノードにおける半径フィーチャは、大きく縮まる。一例では、(同等のポリシリコンの厚みが残っていると仮定すると)ワードラインピッチを10%縮小すると、ストレージノードの有効な曲率半径をほぼ半分に縮小することが可能である。
図4A及び
図4Bにおいて、この有効性は、より大きいワードラインピッチにおける曲率半径R1、R2、R3及びR4と比較して、より小さい曲率半径R1'、R2'、R3'及びR4'により示される。当該有効性はチャネル半径と比較したフィーチャの好ましいスケーリングに起因して、セルトランジスタを効果的に有効にスケーリングするために利用できる(例えば、半径フィーチャは、ティアのピッチがスケーリングされる場合のウィンドウを保持する)。したがって、垂直の寸法(ワードラインピッチ)を縮めることにより、ストレージノードの非常に小さく有効な曲率半径が、デバイスの電気的な特性の改善のために実現され得る。
【0045】
様々な技術を用いて曲率半径を有するメモリノードが形成され得る。
図5は、曲率半径を有するメモリノードを備える集積回路を形成するプロセス500の例についてのフロー図である。プロセス500を介して形成されるメモリノードは、浮遊ゲートである。プロセス500は、チャネル半径と同等である又はこれより小さい曲率半径を有する浮遊ゲートをどのように実現するかについての一例である。他のプロセスも利用され得る。
図6A~
図6Oは、プロセス500と関連付けられる様々なステージの断面側の図及び斜視図を示す。
図5及び
図6A~
図6Oは以下のように一緒に説明される。
【0046】
まず
図5を見ると、プロセス500は、
図6Aに示される基板、例えば、基板601を処理することを含む。
図6Aは、交互の層650及び675を含む基板601の断面側の図及び斜視図を示す。一例では、基板の交互の層は、導電性/導電(conductive/conducting)材料650及び絶縁材料675で構成される層である。一例では、基板601を形成することは、導体650及び絶縁体675の交互の層を堆積して積層体を形成することに含む。絶縁体は、誘電体材料を含んでよい。例えば、絶縁材料の層675は、窒化物、酸化物(例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム又は別の酸化物)又は別の絶縁材料を含んでよい。導電材料の層650は、例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)、金属、金属窒化物又は他の導電性又は半導電性材料を含んでよい。一例では、積層体を形成することは、ポリシリコン及び酸化ケイ素を堆積した化学気相成長(CVD)(例えば、減圧CVD(LPCVD))を含む。層650及び675が同じ厚みを有するように図示されているが、いくつかの実装では、絶縁層675及び導電層650に対して異なる厚みを含んでよい。いくつかの実装では、これらの層の厚みは、積層体に配置される場所(例えば、積層体の底部又は最上部)に基づいて異なってよい。
【0047】
プロセス500は、502において、基板に穴をエッチングする段階を含む。
図6Bは、基板601の交互の層650及び675を通じてエッチングされた穴603を有する基板601の断面側の図及び斜視図を示す。一例では、穴603は、NANDストリングのチャネル用である。基板601に穴603を形成する段階は、交互の導体層650及び絶縁体層675で構成される積層体を含む基板601を通じて円筒形状の穴及びトレンチを異方性エッチングすることにより実現され得る。一般的に、チャネル形成用の穴603は、狭くて深く又は長い(例えば、高いアスペクト比を有する)。
【0048】
図5を参照すると、基板に高いアスペクト比の穴をエッチングした後に、プロセス500は、504において、穴の側壁に凹部をエッチングする段階を含む。
図6Cは、凹部660が穴603の側壁にエッチングされた後の基板601を示す。凹部660は、空洞とも称され得る。図示される例において、凹部は、積層体の導電層650に又は内部に形成される。凹部をエッチングする段階は、例えば、導体層650を等方性エッチングする段階を含んでよい。
図6Cに示される例では、凹部は、凹部内のポリシリコン面が真っ直ぐとなる(例えば、チャネルの穴の長さに平行となる)ように湾曲しないようにエッチングされる。図示される例において、制御ゲート608は、導性材料650から凹部660に形成される。
【0049】
図5を再び参照すると、プロセス500は、506において、凹部のそれぞれに1又は複数の誘電体層を形成する段階を含む。
図6D~
図6Kに示される例は、テーパ状のエッジを有するマルチレイヤ誘電体層を形成するプロセスを示す。他のプロセスは、異なってよい(例えば、他のプロセスは、少数又は多くの誘電体層を含んでよい、及び/又は、非テーパ状のエッジを含んでよい)。
図6Dは、第1の誘電体層609aを形成した後の基板601を示す。一例において、第1の誘電体層609aを形成する段階は、例えば、凹部660内のポリシリコン表面上に酸化ケイ素を含むマルチレイヤ誘電体の第1の共重合体誘電体(IPD)層609aを成長させる又は堆積する段階を含む。したがって、第1のIPD層は、「底部」領域605又は各空洞660の端部に形成される。一例では、第1の誘電体層609aは、ポリシリコンから成長した酸化ケイ素であってよい。一例において、
図6Eに示されるように、プロセスは、次に、凹部660において第1の誘電体609aの表面上にマルチレイヤ誘電体の第2の誘電体層609bを成長させる又は堆積する段階を含むことができる。図示される例において、第2の誘電体層609bは、凹部660だけでなく、穴603において露出した絶縁層675の表面上にも形成される。一例において、第2の誘電体層609bを形成する段階は、窒化ケイ素層を成長させる又は堆積する段階を含んでよい。
図6Eは、第2の誘電体層609bを堆積した後の基板601を示す。
【0050】
図示される例では、
図6Fに示されるように、プロセスは、第2の誘電体層609b上に犠牲保護層633を成長させる又は堆積する段階を含む。次に、一例において、
図6Gに示されるように、プロセスは、第2の誘電体層609b上の空洞領域660の底部に犠牲保護層633の一部を残すように犠牲保護層633をエッチングする段階を含む。高いエッチング除去選択性を提供する化学的性質は、犠牲保護層633をエッチングするために利用され得る。犠牲保護層633をエッチングする段階は、凹部660内の第2の誘電体層609bを保護しつつ、第2の誘電体層609bのエッジを露出させることを可能にすることができる。
【0051】
一例において、
図6Hに示されるように、プロセスは、第2の誘電体層609bの一部を選択的に酸化させ又はエッチングして、テーパ状のエッジ609Tを形成する段階を含む。
図6Hに示されるように、第2の誘電体層609bのエッジ609Tは、凹部660の開口又は角においてテーパ状である。テーパ状フィーチャ609Tは、以下で説明されるように、浮遊ゲートのテーパ状フィーチャの形成を可能にし得る。他のプロセスは、テーパ状フィーチャの形成を含まなくてよい。
【0052】
一例において、
図6Iに示されるように、犠牲保護層633の残りの部分が(例えば、エッチングを介して)除去され、テーパ状のエッジ609Tを有する第2の誘電体層609bを露出させる。一例において、
図6Jに示されるように、プロセスは、穴603において、絶縁体層675の露出した表面を覆う第2の誘電体層609bの一部を除去する段階を含む。プロセスは、第2の誘電体層609bを実質的に絶縁するマルチレイヤ誘電体で構成される追加(第3)の層609cを成長させる段階をさらに含んでよい。一例において、第3の誘電体層は、酸化物(例えば、酸化ケイ素)を含み、第1の誘電体層609aと同じ材料から形成され得る。したがって、図示される例では、完成したデバイス内でマルチレイヤ誘電体が制御ゲートと浮遊ゲートとの間に配置されるように、マルチレイヤIPD(例えば、酸化物-窒化物-酸化物(ONO))は、制御ゲート領域に隣接する凹部内に形成される。一例では、誘電体層の1又は複数は、高k誘電体を含む。
【0053】
一例では、誘電体材料の層を形成した後に、バリア層が絶縁体層上に形成されてよい。例えば、
図6Kに示されるように、プロセスは、マルチレイヤ誘電体上、及び、導体650及び絶縁体675で構成される交互の層の両方上に、追加の層615(「バリア層615」)を堆積する段階を含んでよい。一例において、追加の層615は、窒化ケイ素を含む。1つのこのような例において、層615は、原子層堆積を用いて堆積される。追加の層615は、共重合体誘電体の第4の誘電体層ともみなされ得る。
【0054】
図5を再び参照すると、誘電体材料で構成される1又は複数の層及びバリア層615を形成した後に、プロセスは、オペレーション508において、誘電体層上に又はこれに隣接して、浮遊ゲートを形成する段階を含む。一例では、浮遊ゲートを形成する段階は、
図6L~
図6Oに従って説明されるオペレーションを含む。
【0055】
一例において、プロセスは、浮遊ゲートが形成される浮遊ゲート材料605を堆積する段階を含む。一例において、浮遊ゲート材料605は、ポリシリコンである。一例において、ポリシリコン605は、穴603内で露出した表面上のコンフォーマル層として堆積される。したがって、図示される例において、ポリシリコン材料605は、絶縁層675上及び凹部にあるバリア層615上に堆積される。ポリシリコン材料605は、堆積される凹部のトポロジに従う曲率を有するように堆積される。別の例において、より大きい厚みのポリシリコン層は、凹部により形成される基本的なトポロジに一致させないように堆積され得る。次に、
図6Mに示される例では、ポリシリコン材料605の部分的なエッチバックは、絶縁体材料675に隣接するポリシリコン材料を除去して、別個の浮遊ゲート605a、605b及び605cを形成する。さらに、絶縁体層675に隣接し、垂直方向に隣接する浮遊ゲート間にあるバリア層615の一部又はすべてが、隣接するメモリセル間の窒化ケイ素の分離を実現するために除去され得る。浮遊ゲート605a、605b及び605cは、凹んでおり、曲率半径を有するチャネルに対向する面621を有する。浮遊ゲート材料605がコンフォーマル層として堆積されているか否かに関わらず、浮遊ゲート材料605の堆積及び/又はエッチングは、チャネルの半径と同等又はこれより小さい曲率半径を有するストレージノードを生成する。図示される例では、制御ゲート600a、600b及び600cに対向する浮遊ゲート605a、605b及び605cの表面は連続している。
【0056】
一例では、
図6Nに示されるように、トンネル誘電体層612が浮遊ゲート上に形成される。一例において、トンネル誘電体層612は、浮遊ゲート605a、605b及び605cのポリシリコン材料上で成長され得る酸化ケイ素である。
【0057】
図5を再び参照すると、浮遊ゲートを形成した後に、プロセス500は、510において、穴にチャネルを形成する段階を含む。チャネルを形成する段階は、トンネル誘電体層612上に導電性フィルムを堆積し、導電性フィルム上に誘電体材料を堆積して穴を埋める段階を含むことができる。
図6Oは、チャネル半導体フィルム611を堆積した後の基板を示す。誘電体フィル611aは、次に、構造の形成を完成し得る。したがって、
図5及び
図6A~
図6Oに示されるプロセスは、チャネルの半径と同じ又はこれより小さい曲率半径を有する浮遊ゲートを形成するための1つのプロセスを示す。プロセス500を介して形成される浮遊ゲートは、
図3Aに示される浮遊ゲートと同じ又は同様であってよい。
【0058】
図7A~
図7Dは、チャネルに対向する面及び制御ゲートに対向する面の両方上の曲率半径を有する浮遊ゲートを形成する
図5のプロセス500の変形例を示す。具体的には、
図7A~
図7Dに示される例は、これらの層の等方性エッチングが、所望の半径寸法を有するストレージノード表面の追加のフィーチャを生成するように、導電層650を堆積する段階を修正する。
【0059】
図7Aを参照すると、
図6Aと同様に、プロセスは、絶縁材料775及び導電材料750で構成される交互の層を含む基板701を形成する段階で始まる。しかしながら、導電材料750(例えば、ポリシリコン又は他の導体)の堆積は、層750の組成プロファイルを調整するように制御される。一例では、堆積プロセスの1又は複数のパラメータは、層750の底部及び上部753が層750の中間部751とは異なる堆積速度を有するように調整される。例えば、温度、前駆体ガスの流れ又は他のパラメータなどのパラメータを調整することにより、層の異なるポイントにおいて異なる組成を有する層が形成され得る。ボトムアップで材料750の組成プロファイルを調整することにより、所望の曲率を生成する後続のエッチングの間に、導体のいずれかの端部においてより速い除去速度が実現され得る。
【0060】
図7Bは、ピラー穴703が積層体を通じてエッチングされた後の基板701を示す。一例では、穴703は、NANDストリングのチャネル又はチャネル領域用である。基板701に穴703を形成する段階は、積層体を含む基板701を通じて円筒形状の穴又はトレンチを異方性エッチングすることにより実現される。
【0061】
一例において、基板に高いアスペクト比の穴703をエッチングした後に、
図7Cに示されるように、導電材料で構成される層750において、穴703の側壁に凹部760が形成される。凹部を形成する段階は、例えば、導体層750を等方性エッチングする段階を含んでよい。層の最上部及び底部に対してより速いエッチング速度を有するように、層750の組成プロファイルが制御されていたので、エッチングは、凹部760において湾曲した外形を生成する。図示される例では、制御ゲート材料708は、凸面713を有する。制御ゲート材料750の凸の曲率は、制御ゲートに対向する面に曲率半径を有する凹状の浮遊ゲートを形成することが可能である。
【0062】
図7Dは、
図5及び
図6D~
図6Oに関して上述した処理ステップと同様であり得る追加の処理オペレーション後の基板701を示す。例えば、
図7Dは、1又は複数の誘電体層709の堆積、浮遊ゲート材料771の堆積及びエッチング、チャネル層711及びチャネルフィル711aの堆積後の積層体を示す。
図6Oと同様に、
図7Dに示される例は、テーパ状のエッジを有する浮遊ゲートを含む。
【0063】
図7Dに示すように、浮遊ゲートのチャネルに対向する面771aの第1の曲率半径に加えて、制御ゲートに対向する面771bも第2の曲率半径を有する。
図7Dにおいて結果として生じる浮遊ゲートの構成は、
図3Bの浮遊ゲートと同様又は同じである。第2の曲率半径(R2)は、第1の曲率半径(R1)と同様である、これより小さい又はこれより大きい。一例において、チャネル半径(R_pillar)に対するR1及びR2の選択は、ジオメトリック及びデバイス材料パラメータに応じて決まる。一例では、浮遊ゲートの第1の曲率半径及び第2の曲率半径の両方は、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。第2の曲率半径は、プログラミングオペレーションバイアス条件の下で、トンネリング層の漏れに対するブロッキング層の漏れの比率を最適化することにより、Vtウィンドウをさらによくすることができる。
【0064】
図8A~
図8Nは、チャネルに対向する面及び制御ゲートに対向する面の両方における曲率半径と、非テーパ状のエッジとを有する浮遊ゲートを形成する
図5のプロセス500の別の変形例を示す。
【0065】
図8Aは、絶縁材料875及び導電材料850で構成される交互の層を含む基板801を示す
図7Aと同様である。
図7Aと同様に、導電材料850(例えば、ポリシリコン又は他の導体)の堆積は、層850の組成プロファイルを調整するように制御される。ボトムアップで材料850の組成プロファイルを調整することにより、所望の曲率を生成する後続のエッチングの間に、導体のいずれかの端部においてより速い除去速度が実現され得る。
【0066】
図8Bは、ピラー穴803が積層体を通じてエッチングされた後の基板801を示す。一例では、穴803は、NANDストリングのチャネル用である。基板801に穴803を形成する段階は、積層体を含む基板801を通じて円筒形状の穴又はトレンチを異方性エッチングすることにより実現され得る。一例において、基板に高いアスペクト比の穴をエッチングした後に、
図8Cに示されるように、導電材料で構成される層850において、穴803の側壁に凹部860が形成される。凹部860を形成する段階は、例えば、導体層850を等方性エッチングする段階を含んでよい。
図8Cは、導電材料で構成される層850をエッチングして、凸面を有する凹部を形成する(制御ゲート材料808が凸面を有する)例を示すが、しかしながら、他のプロセスでは、導電材料で構成される層850をエッチングして、真っ直ぐで湾曲していない面を有する凹部を形成する段階を含んでよい。凸面を有する凹部を形成することは、結果として、
図3Dに示される浮遊ゲートと同様又はこれと同じように、チャネルに対向する面及び制御ゲートに対向する面の両方において曲率を有する浮遊ゲート構造をもたらし得る。真っ直ぐで湾曲していない外形を有する凹部を形成することは、結果として、
図3Cに示される浮遊ゲートと同様に又はこれと同じで、制御ゲートに対向する側面において真っ直ぐな面を有する浮遊ゲートをもたらし得る。
【0067】
導電層850をエッチングして、凹部860を形成した後に、凹部のそれぞれにおける導電層の表面に、1又は複数の誘電体層が形成される。
図8Dは、凹部のそれぞれにおける導電層の表面に対する窒化物層809aの選択的な堆積を示す。穴803内のトポグラフィ全体を被覆する窒化ケイ素層を共形堆積する代わりに、窒化物が導電層850のみに選択的に堆積される。一例では、導電層850は、ポリシリコンであり、窒化物層809aは、水素終端ポリシリコン表面に堆積される。一例において、窒化物層809aは、酸化物に対して選択的であるポリシリコン上に堆積され得る原子層堆積(ALD)堆積を用いて堆積される。1つのこのような例において、窒化物層809aを堆積する段階は、所望の選択性を実現するために、基板の熱処理及び前駆体処理で構成される複数のサイクルを含む。
【0068】
図示される例において、窒化物層809aは、マルチレイヤIPDの複数の誘電体層のうちの1つである。マルチレイヤIPDを形成する1つの方法は、(例えば、
図8Dに関して上述したように)層が領域選択堆積(area selective deposition)を用いた窒化物の薄い層により部分的に形成されて、(
図8Kに関して以下で説明されるように)共形ALDを用いた後続の堆積されたフィルム堆積で完了する2段階堆積を用いる。したがって、窒化物層809aの堆積は、(例えば、窒化物層809aの背面を露出させるために導電材料850を除去した後の)後の犠牲層の除去を完了するために、部分的な堆積であり得る。一例では、窒化物層809aの領域選択堆積は、低い堆積選択性を補償するために(例えば、アレイ形成に対する低熱量を維持するために)、部分的な窒化物のエッチバックに続く。
【0069】
図8Eを参照すると、窒化物層809aを堆積した後に、第2の誘電体層809bが、凹部860内の窒化物層809aに堆積され得る。一例では、第2の誘電体層809bは、酸化物層である。酸化物層809bを堆積した後に、マルチレイヤIPDの1又は複数の追加の誘電体層が堆積され得る。
【0070】
図8Fを参照すると、浮遊ゲート材料(例えば、ポリシリコン)は、穴803内の酸化物層809b上に堆積される。浮遊ゲート材料は、基本的なトポロジに一致させる層として、堆積されてもよいし堆積されなくてもよい。
図8Fに示されるポリシリコン層833は、穴803内の基本的なトポロジに一致させていない。しかしながら、プロセスは、代わりに、コンフォーマルなポリシリコン層を形成する段階を含んでよい。
図8Gに示されるように、浮遊ゲート材料833を堆積した後に、浮遊ゲート材料833が、分離された浮遊ゲート871を形成するためにエッチングされる。浮遊ゲート材料833のエッチングはまた、浮遊ゲート871のチャネルに対向する面873における曲率半径を引き起こし得る。
図8Hに示されるように、浮遊ゲート材料をエッチングした後に、トンネル誘電体層812が浮遊ゲート871上に堆積される。
図8Iに示されるように、トンネル誘電体層812を形成した後に、導電性チャネル層811がトンネル誘電体層812上に形成される。
図8Jに示される例では、次に、絶縁体、例えば酸化物で穴803が満たされてよい。
図8F~
図8Jに関して説明したオペレーション(浮遊ゲート材料の堆積及びエッチング、トンネル誘電体の堆積、チャネルの堆積及び充填を含む)は、
図6L~
図6Oに関して上述したこれらのオペレーションと同じ又は同様であり得る。
【0071】
図8K~
図8Nは、ゲートリプレイスメントフロープロセスについての例を示す。一例では、ゲートリプレイスメントは、浮遊ゲート871及びチャネルフィルム811を形成した後に実行される。積層体の導電層をエッチングするために、穴803のいずれかの側にあるスリット又はトレンチがエッチングされ得る。誘電体層809aに隣接する導電材料の層は、次に、スリットにおけるエッチングプロセスを介して除去され得る。一例では、導電材料を除去することは、凹部881又は隙間を生成し、窒化物層809aの背面を露出させる。窒化物層809aが露出すると、1又は複数の追加の誘電体層が形成され得る。例えば、
図8Lは、窒化物層809a上に酸化物層809cを形成する段階を示す。
【0072】
図8Mは、導電材料882がスリットを介して凹部881に堆積された後の基板を示す。導電材料882は、制御ゲートを形成するためのものであり、(ドープされ得る)ポリシリコン、金属又は他の好適な導電材料などの任意の好適な導電材料であり得る。
図8Nに示されるように、導電材料882は、次に、分離された制御ゲート885を形成するために、スリットを介してエッチングされ得る。したがって、
図8A~
図8Nに示される例は、
図5のプロセス500を修正して、例えば、上述した
図3Dに示される、非テーパ状のエッジと、チャネルに対向する面及び制御ゲートに対向する面の両方における曲率半径とを有する浮遊ゲートを得る方法を示す。
【0073】
図5のプロセス500及び上述した変形例は、曲率半径を有する1又は複数の表面を備える浮遊ゲートを形成するための例である。チャージトラップストレージノードは、チャネルに対向する面に曲率半径を有するという利益も得ることができる。
【0074】
図9は、曲率半径を有するチャージトラップ層を備える集積回路を形成するプロセス900の例についてのフロー図である。プロセス900は、チャネル半径と同等である又はこれより小さい曲率半径を有するチャージトラップフィーチャをどのように実現するかについての一例である。
図10A~
図10Fは、プロセス900と関連付けられる様々なステージの断面側の図を示す。
図9及び
図10A~
図10Fは以下のように一緒に説明される。
【0075】
図9を見ると、プロセス900は、
図10Aに示される基板、例えば、基板1001を処理することを含む。
図10Aは、交互の層1050及び1075を含む基板1001の断面側の図を示す。一例において、基板の交互の層は、酸化物1075及び窒化物1050で構成される層である。一例では、基板1001を形成することは、窒化物1050及び酸化物1075の交互の層を堆積して積層体を形成することを含む。酸化物は、酸化ケイ素又は他の好適な酸化物(例えば、酸化アルミニウムなどの金属酸化物)を含んでよい。窒化物は、窒化ケイ素又は他の好適な窒化物を含んでよい。一例において、積層体を形成することは、酸化物及び窒化物を堆積した化学気相成長(CVD)(例えば、減圧CVD(LPCVD))を含む。
【0076】
一例では、窒化物材料1050の堆積は、層1050の組成プロファイルを調整するように制御される。一例において、堆積プロセスの1又は複数のパラメータは、層1050の底部及び上部1053が、層1050の中間部1051とは異なる堆積速度を有するように調整される。例えば、温度、前駆体ガスの流れ又は他のパラメータなどのパラメータを調整することにより、層の異なるポイントにおいて異なる組成を有する層が形成され得る。ボトムアップで材料1050の組成プロファイルを調整することにより、所望の曲率を生成するために後続のエッチングの間に、窒化物層の最上部及び底部よりも窒化物層の中間部において、より速い除去速度が実現され得る。さらに、層1050及び1075が同じ厚みを有するように図示されているが、いくつかの実装では、層1075及び1050に対して異なる厚みを含んでよい。いくつかの実装では、層の厚みは、積層体に配置される場所(例えば、積層体の底部又は最上部)に基づいて異なってよい。
【0077】
プロセス900は、902において、基板に穴をエッチングする段階を含む。
図10Bは、基板1001の交互の層1050及び1075を通じてエッチングされた穴1003を有する基板1001の断面側の図を示す。一例では、穴1003は、NANDストリングのチャネル用である。基板1001に穴1003を形成する段階は、交互の酸化物1075及び窒化物1050で構成される積層体を含む基板1001を通じて円筒形状の穴又はトレンチを異方性エッチングすることにより実現され得る。一般的に、チャネル形成用の穴1003は、狭くて深く又は長い(例えば、高いアスペクト比を有する)。
【0078】
図9を参照すると、基板に高いアスペクト比の穴をエッチングした後に、プロセス900は、904において、窒化物の層における穴の側壁に凹部をエッチングする段階を含む。
図10Cは、凹部1060又は空洞が穴1003の側壁にエッチングされた後、及び、凹部内及び穴の側壁に複数の層を堆積した後の基板1001を示す。図示される例では、凹部1060は、積層体の窒化物層1050に又は内部に形成される。凹部をエッチングする段階は、例えば、窒化物層1050を等方性エッチングする段階を含んでよい。層1050の最上部及び底部に対するエッチング速度と比較して、層1050の中間部1051においてより速いエッチング速度を有するように、層1050の組成プロファイルが制御されていたので、エッチングは、凹部1060において湾曲した外形を生成する。図示される例では、凹部をエッチングすることで、窒化物層1050が凹部形状を有する。従来のチャージトラッププロセスは、凹部(例えば、チャネルの穴の側壁に形成された凹部1060)をエッチングする段階を含まない。従来のチャージトラップメモリデバイスとは対照的に、凹部1060は、チャネルの穴に形成されており、以下で説明されるように、曲率半径を有するチャージトラップ層の形成を可能にする。
【0079】
図9を参照すると、凹部1060をエッチングした後に、プロセス900は、906において、凹部のそれぞれに、誘電体材料で構成される1又は複数の層を形成する段階を含む。
図10Cは、湾曲した凹部1060及び穴1003の側壁に堆積される1又は複数の誘電体層1059の例を示す。
図10Cには、単一の層1059が示されているが、1より多くの誘電体層が、凹部1060に堆積されてよい。一例では、誘電体層1059は、マルチレイヤブロッキング誘電体である。例えば、誘電体層1059は、複数の酸化物及び/又は窒化物層を含んでよい。プロセス900は、チャネルの穴を通じて「正面側」から、1又は複数の誘電体層1059の形成を示す。しかしながら、1又は複数の誘電体層は、チャネルの穴を介して、誘電体層を形成する代わりに、又は、これに加えて、後続のエッチングされたトレンチ(例えば、ゲートリプレイスメント用)を通じて、「背面側」から形成されてよい。
【0080】
図9を再び参照すると、プロセス900は、908において、絶縁体層上にチャージトラップ層を形成する段階を含む。チャージトラップ層は、窒化ケイ素、又は、チャージトラップを形成するのに好適な他の材料であってよい。チャージトラップ層は、一般的に、電荷がトラップされたり格納されたりし得る絶縁層である。
図10Cに示される例におけるチャージトラップ層は、垂直方向に隣接するセル間で連続している(例えば、分離されていない)。例えば、チャージトラップ層1061は、垂直方向に隣接する凹部1060間で分離されていない。チャージトラップ層は、曲率半径を有する面を含む。例えば、チャージトラップ層は、堆積され(いくつかの実装ではエッチングされてもよい)、穴1003のトポロジ上にコンフォーマル層を形成する。したがって、チャージトラップ層は、凹状に湾曲した凹部1060に堆積され、結果として、チャージトラップ層1061が湾曲した形状を有することになる。具体的には、絶縁層1075間のチャネルに対向する面1011は曲率半径を有する。チャネルに対向する面1011の曲率半径は、チャネルの半径より小さい又はこれに等しい。
【0081】
図9を参照すると、チャージトラップ層を形成した後に、プロセス900は、910において、チャージトラップ層上にトンネル誘電体層を形成する段階を含む。
図10Cは、チャージトラップ層1061上にトンネル誘電体層1063を示す。図示される例において、トンネル誘電体層1063は、チャージトラップ層1061上のコンフォーマル層である。トンネル誘電体層は、上述したトンネル誘電体層に従ってよい。
図9を再び参照すると、トンネル誘電体層を形成した後に、プロセスは、912において、トンネル誘電体層上に又はこれに隣接してチャネルフィルムを形成する段階を含む。例えば、
図10Dは、トンネル誘電体層1063上にチャネルフィルム1065を堆積した後の積層体を示す。図示される例では、チャネルは、穴1003の輪郭に従うコンフォーマルフィルムとして形成される。したがって、チャネル層1065は、その長さに沿う異なるポイントにおいて、異なる半径を有する。酸化物1075で構成される層において測定されるようにチャネルの半径は、チャージトラップ層1061の曲率半径よりも小さい半径を有する。
図9のプロセスを介して形成されるチャージトラップ層は、
図3Dのチャージトラップ層と同じ又は同様であってよい。例えば、
図3Dを参照すると、チャージトラップ層1061の曲率半径R1は、チャネル半径R_pillarより小さい又はこれに等しい。一例において、曲率半径R1は、チャネル半径R_pillarより小さい。
【0082】
チャネル1065を形成した後に、ゲートリプレイスメントフローが、制御ゲートの形成を完了するために実行されてよい。例えば、
図10Eに示されるように、窒化物層1050は、エッチングプロセスを介して除去され得る。1つのこのような例において、トレンチ又はスリット(図示されていない)は、窒化物層1050の除去を可能にするために、隣接する穴1003間でエッチングされる。窒化物層1050を除去した後に、1又は複数の誘電体層1059は、開口1067において露出する。開口1067は、1又は複数の導電材料及び/又は誘電体層で充填され得る。
【0083】
上述したように、1又は複数の誘電体層(例えば、マルチレイヤブロッキング誘電体で構成される複数の層のうちの1又は複数)は、背面側から形成されてよい。例えば、
図10Fは、開口1067内にバリア層1070を堆積し、バリア層1070上に金属層1072を堆積した後の積層体を示す。一例では、バリア層は、誘電体層(例えば、窒化チタン又は他の誘電体材料などの金属窒化物)である。金属層1072は、タングステン、モリブデン又はルテニウムなどの低抵抗金属又は他の適切な導体を含んでよい。したがって、
図9は、曲率半径を有する連続的なチャージトラップ層を備えるメモリデバイスを形成するためのプロセスの一例を示す。プロセス900を介して形成されるチャージトラップフィーチャは、
図3Eに示されるチャージトラップフィーチャと同じ又は同様であってよい。
【0084】
図11は、曲率半径を有するチャージトラップ層を備える集積回路を形成するためのプロセスの別の例についてのフロー図である。プロセス1100は、チャネル半径と同等である又はこれより小さい曲率半径を有するチャージトラップフィーチャをどのように実現するかについての一例である。プロセス1100を用いて形成されるチャージトラップフィーチャは、
図9のプロセス900を介して形成されるものと同様であるが、しかしながら、プロセス1100を介して形成されるチャージトラップ層は、連続的である代わりに、互いに垂直方向に分離されている。
図12A~
図12Gは、プロセス1100と関連付けられる様々なステージの断面側の図を示す。
図11及び
図12A~
図12Gは、以下で一緒に説明される。
【0085】
図11のプロセス1100は、基板、例えば、
図12Aに示される基板1201を処理することを含む。
図12Aは、交互の層1250及び1275を含む基板1201の断面側の図を示す。一例では、基板の交互の層は、酸化物1275及びポリシリコン1250で構成される層である。一例において、基板1201を形成することは、ポリシリコン1250及び酸化物1275で構成される交互の層を堆積して、積層体を形成することを含む。酸化物は、酸化ケイ素、又は、他の好適な酸化物(例えば、酸化アルミニウムなどの金属酸化物)を含んでよい。一例では、積層体を形成することは、酸化物及びポリシリコンを堆積した化学気相成長(CVD)(例えば、減圧CVD(LPCVD))を含む。
【0086】
一例において、ポリシリコン材料1250の堆積は、層1250の組成プロファイルを調整するように制御される。一例では、堆積プロセスの1又は複数のパラメータは、層1250の底部及び上部1253が、層1250の中間部1251とは異なる堆積速度を有するように調整される。例えば、温度、前駆体ガスの流れ又は他のパラメータなどのパラメータを調整することにより、層の異なるポイントにおいて異なる組成を有する層が形成され得る。ボトムアップで材料1250の組成プロファイルを調整することにより、所望の曲率を生成する後続のエッチングの間に、ポリシリコン層の最上部及び底部よりも、ポリシリコン層の中間部において、より速い除去速度が実現され得る。さらに、層1250及び1275が同じ厚みを有するように示されているが、いくつかの実装では、層1275及び1250に対して異なる厚みを含んでよい。いくつかの実装では、層の厚みは、積層体に配置される場所(例えば、積層体の底部又は最上部)に基づいて異なってよい。
【0087】
プロセス1100は、1102において、基板に穴をエッチングする段階を含む。
図12Bは、基板1201の交互の層1250及び1275を通じてエッチングされた穴1203を有する基板1201の断面側の図を示す。一例では、穴1203は、NANDストリングのチャネル用である。基板1201に穴1203を形成する段階は、交互の酸化物1275及びポリシリコン1250で構成される積層体を含む基板1201を通じて円筒形状の穴又はトレンチを異方性エッチングすることにより実現され得る。一般的に、チャネル形成用の穴1203は、狭くて深く又は長い(例えば、高いアスペクト比を有する)。
【0088】
図11を参照すると、基板に高いアスペクト比の穴をエッチングした後に、プロセス1100は、1104において、ポリシリコンで構成される層において、穴の側壁に凹部をエッチングする段階を含む。
図12Cは、凹部1260又は空洞が穴1203の側壁にエッチングされた後の基板1201を示す。図示される例では、凹部1260は、積層体のポリシリコン層1250に又は内部に形成される。凹部をエッチングする段階は、例えば、導体層1250を等方性エッチングする段階を含んでよい。層1250の最上部及び底部に対するエッチング速度と比較して、層1250の中間部1251においてより速いエッチング速度を有するように、層1250の組成プロファイルが制御されていたので、エッチングは、凹部1260に湾曲した外形を生成する。上述したように、凹部(例えば、従来のチャージトラッププロセスは、チャネルの穴の側壁に形成された凹部1260)をエッチングする段階を含まない。従来のチャージトラップメモリデバイスとは対照的に、凹部1260は、チャネルの穴に形成されており、以下で説明されるように、曲率半径を有するチャージトラップ層の形成を可能にする。凹部をエッチングした後に、凹部において露出したポリシリコン表面が、チャージトラップ層を堆積する前に、(例えば、水素を用いて)処理されてよい。
【0089】
図11を再び参照すると、1108において、分離されたチャージトラップ層が、凹部のそれぞれにおけるポリシリコン上に形成される。
図12Dは、チャージトラップ層1261を堆積した後の積層体を示す。一例では、分離されたチャージトラップ層1261を堆積することは、窒化ケイ素、又は、領域選択堆積(例えば、酸化ハフニウム)が可能な他の好適な高誘電率材料をALD堆積することを含む。積層体において、ポリシリコンの存在は、凹部1260内で露出したポリシリコン表面1262に対して、窒化物の選択された堆積のみを可能にし、したがって、互いに垂直方向に分離されたチャージトラップ層を形成する。
図12Dの例は、ポリシリコン表面1262に対して、窒化物層1261のみを堆積させる選択性の高い堆積プロセスを示す。しかしながら、選択性の低いプロセスも利用されてよい。1つのこのような例では、窒化物層1261を堆積した後に、窒化物が、凹部1260に加えて、穴1203の側壁にも堆積されてよい。1つのこのような例において、プロセスは、酸化物1275の層における側壁に窒化物をエッチバックする段階を含む。
【0090】
図11を再び参照すると、チャージトラップ層を形成した後に、1110において、トンネル誘電体層がチャージトラップ層上に形成される。トンネル誘電体層を形成した後に、1112において、チャネル層がトンネル誘電体層上に形成される。
図12Dは、トンネル誘電体層1263及びチャネル層1265の両方を形成した後の積層体を示す。トンネル誘電体層1263は、
図10Dに関して上述した誘電体層1063と同様又はこれと同じであり得る。チャネル層1265は、上述した
図10Dのチャネル層1065と同様又はこれと同じであり得る。
図11のプロセス1100を介して形成されるチャージトラップ層は、
図3Eのチャージトラップ層と同じ又は同様であり得る。一例において、絶縁層1275間のチャージトラップ層のチャネルに対向する面1211は、チャネル層1265の半径より小さい又はこれに等しい曲率半径を有する。例えば、
図3Eを参照すると、曲率半径R1は、チャネルの半径R_pillarより小さい又はこれに等しい。一例では、曲率半径R1は、チャネルの半径R_pillarより小さい。
【0091】
図示される例では、制御ゲートを形成するチャネル形成の後に、ゲートリプレイスメントフローも実行される。
図12Eに示されるように、ポリシリコン層1250は、隣接する穴1203間においてエッチングされたスリット又はトレンチ(図示されていない)を介して除去され得る。ポリシリコン層1250の除去は、結果として、チャージトラップ層1261の背面を露出させる開口1267をもたらす。ポリシリコンを除去した後に、いくつかのプロセスでは、開口1267を介して窒化物層1261に追加の窒化物を堆積させることを含んでよい。
図12Fに示されるように、1又は複数の誘電体層1269はまた、開口1267内の窒化物層1261の露出した表面に形成され得る。1又は複数の誘電体層1269の形成は、
図10Eの誘電体層1059の形成と同様又はこれと同じであり得る。例えば、1又は複数の誘電体層1059は、マルチレイヤブロッキング誘電体を含んでよい。
図12Gに示されるように、1又は複数の誘電体層を形成した後に、バリア層1270及び金属層1272が開口1267のそれぞれに形成され得る。バリア層1270は、上述した
図10Fのバリア層1070と同様又はこれと同じであり得る。金属層1272は、
図10Fの金属層1072と同様又はこれと同じであり得る。したがって、
図11は、曲率半径を有する個別のチャージトラップフィーチャを備えるメモリデバイスを形成するためのプロセスの一例を示す。プロセス1100を介して形成されるチャージトラップフィーチャは、
図3Fに示されるチャージトラップフィーチャと同じ又は同様であってよい。
【0092】
図13A~
図13Dは、曲率半径を有するメモリノードを備えるいくつかの変形例のメモリセルの断面を示す。具体的には、
図13A~
図13Dはティア酸化物及びチャネルの変形例を示す。
【0093】
図13Aは、ティア酸化物(例えば、積層体1301Aにおいて、酸化物で構成される層1375A)がエッチングされる又は凹ませる例を示す。
図13Aに示される例では、酸化物で構成される層1375Aがエッチングされて、酸化物で構成される層1375Aにおいて、穴1303Aの側壁に凹部を形成する。一例では、酸化物で構成される層1375Aは、浮遊ゲートの全長の範囲まで凹ませられ得る。1つのこのような例において、酸化物で構成される層1375Aは、浮遊ゲート1376Aを形成した後にエッチングされる。
図13Aにおける例では、浮遊ゲート1376Aが、チャネルの穴1303Aにおいて突出部を形成するように、酸化物で構成される層1375Aがエッチングされる。
図13Aの例では、酸化物で構成される層1375Aは、真っ直ぐな湾曲していないトポロジ又は外形を有するようにエッチングされる。
【0094】
一方、
図13Bは、ティア酸化物がエッチングされて湾曲した凹部を形成する基板1301Bの例を示す。
図13Aと同様に、浮遊ゲート1376Bを形成して、酸化物で構成される層1375Bに凹部を引き起こした後に、酸化物で構成される層1375Bはエッチングされて、さらに、チャネルの穴1303Bにおいて浮遊ゲートを突出させる。しかしながら、酸化物で構成される層1375Bは、湾曲した又は凹んだ凹部を形成するようにエッチングされる。
【0095】
図13C及び
図13Dは、凹ませたティア酸化物上にチャネル層が堆積される例を示す。
図13Cを参照すると、酸化物で構成される層1375Cは、
図13Aのように湾曲していない凹部を形成するために、チャネルに対向する側面においてエッチバックされる。次に、チャネル1371Cが堆積されて(エッチングされてもよい)、酸化物で構成される層1375C及び浮遊ゲート1376C上において、コンフォーマル層を穴1303Cに形成する。したがって、
図13Cに示される例では、チャネルは、酸化物で構成される層1375Cにおいて凹んでいる。それにより、図示される例において、チャネルの半径は、浮遊ゲート1376Cよりも酸化物で構成される層1375Cにおいて大きい。
図13Cに示される例は、チャネルに対向する側面及び制御ゲートに対向する側面1381Cの両方において湾曲した面を有する浮遊ゲート1376Cを示す。
図13Dはまた、酸化物で構成される凹んだ層1375D上に堆積されるチャネル層1371Dを示すが、実装において、浮遊ゲート1376Dの制御ゲートに対向する側面1381Dにおいて湾曲していない面を有する。
【0096】
したがって、ティア酸化物は、浮遊ゲートに対して凹むようにエッチバックされ得る。そして、ティア酸化物内の凹部状に形成されるチャネル層は、酸化物で構成される層においても凹んでよい。ティア酸化物凹部及びチャネルの変更は、
図13A~
図13Dに示される例に限定されるものではないが、本明細書において説明されるメモリデバイスの変形例に含まれ得る。ティア導体に対する酸化物凹部の位置は、ゲート誘電体材料、チャネル材料モビリティ及びジオメトリックファクタの共同最適化(co-optimization)など、多数の要因に応じて決まり得る。凹部(又は突出部)で構成される酸化物の位置はまた、ブロッキング層誘電体及びチャネル材料の特性だけでなく、特定のジオメトリック構成に応じて決まり得る。
【0097】
図14は、本明細書において説明されるメモリデバイスのいずれかに存在し得る別の変形例を示す。先の例のすべてが、積層体全体で一貫した厚みを有するように、導電材料1450及び絶縁材料1475で構成される交互の層を示しているが、層1450及び1475は異なる厚みを有してよい。図示される例において、層1450及び1475の厚みは、積層体における位置(例えば、垂直方向の位置)に基づいて変化し得る。図示される例では、積層体の最上部1403に最も近い層は、積層体の底部1401に最も近い層よりも厚い。他の実装では、積層体の底部又は中間部において、より厚い層を有してよい。したがって、異なる寸法のフィーチャが、単一の積層体/基板内に存在し得る。異なる寸法のフィーチャは、可変の積層体の層堆積厚み及び同様の側方材料除去量を通じて実現され得る。
【0098】
図15は、曲率半径を有するメモリノードを備えるメモリデバイスが含まれ得る例示的なシステムを示す。システムは、ホスト1550及びメモリデバイス1500を含む。ホスト1550及びメモリデバイス1500は、(例えば、ラップトップ/ノートブック、サーバ又は他のコンピュータ内)のコンピュータのパッケージについての制約内で存在するシステムの例であり得る。他の例において、メモリデバイス1500はまた、ローカルエリアネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標)ネットワーク)又は広域ネットワーク(例えば、無線セルラネットワーク、インターネットなど)などのより大きなネットワークを介してアクセスされ得る。このような例は、NVMe-oF(non-volatile memory express over fabrics)不揮発性メモリエクスプレスオーバファブリックなどの規格に従い得る。ホスト1550は、1又は複数のプロセッサ1552、メモリ1554及び明確にするために図面からは省略されている他のコンポーネントを含む。
【0099】
メモリデバイスは、データを格納するためのメモリ媒体1502を含む。メモリ媒体1502は、メモリセルの1又は複数のアレイにおいて、1又は複数のビットを格納できるメモリ又は記憶媒体であり得る。例えば、メモリ媒体1502は、不揮発性及び/又は揮発性タイプのメモリを含むことができる。一例では、メモリ媒体1502は、1又は複数の不揮発性メモリダイを含む。いくつかの例において、メモリ媒体1502は、NAND技術などのブロックアドレッサブルメモリデバイスを含むことができる。一例において、メモリ媒体1502は、
図1A~
図1CにおけるアレイなどのNANDフラッシュメモリアレイを含む。メモリ媒体1502はまた、3Dクロスポイントメモリ(3DxP)又は他のバイトアドレッサブル不揮発性メモリなどの不揮発性タイプのメモリを含み得る。いくつかのNORフラッシュメモリなどの他の技術は、読み出し及び/及び書き込み用にバイトアドレッサブル、消去用にブロックアドレッサブルであってよい。メモリ媒体1502は、カルコゲナイド相変化材料を用いるメモリデバイス、マルチスレッショルドレベルNANDフラッシュメモリ、NORフラッシュメモリ、シングル又はマルチレベル相変化メモリ(PCM)、抵抗変化メモリ、ナノワイヤメモリ、強誘電体メモリ(FeTRAM)、メモリスタ技術を組み込んだ磁気抵抗メモリ(MRAM)メモリ、又は、スピントランスファートルクMRAM(STT-MRAM)、又は、上記のいずれかの組み合わせ又は他のメモリタイプを含み得る。メモリ媒体1502は、シングルレベルセル(SLC)NANDストレージデバイス、マルチレベルセル(MLC)NANDストレージデバイス、トリプルレベルセル(TLC)NANDストレージデバイス、クアッドレベルセル(QLC)ストレージデバイスを含み得る。メモリ媒体1502は、曲率半径を有するメモリノードを備える本明細書において説明されものなどのメモリデバイスを含んでよい。
【0100】
メモリデバイス1500は、代表的なインタフェース1520及び1556を用いて、ホストシステム1550と通信できる。一例では、インタフェース1556は、ペリフェラルコントロールハブ(PCH)の一部である。図示される例において、コントローラ1504は、インタフェース1520を用いて、ホスト1550などのコンピューティングプラットフォームと連結される。一例では、コントローラ1504は、ASIC(特定用途向け集積回路)である。一例において、インタフェースは、PCI Express(PCIe)、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(ATA)、パラレルATA、ユニバーサルシリアルバス(USB)及び/又は他のインタフェースプロトコルなどの規格に従う。コントローラ1504は、コンピューティングプラットフォームの要素と通信して、メモリ媒体1502からデータを読み出し、メモリ媒体1502にデータを書き込むことができる。
【0101】
コントローラ1504は、メモリ1502を制御して又はこれに命令して、オペレーション(例えば、読み出し、プログラム、消去、一時停止、再開及び他のオペレーション)を発生させる制御ロジック1511を含む。メモリ媒体1502とコントローラ1504との間の通信は、特定のレジスタ(例えば、レジスタ1508)への書き込み及び/又は特定のレジスタ(例えば、レジスタ1508)からの読み出しを含んでよい。
【0102】
図16は、コンピューティングシステム1600の例示的な表現(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなど)を提供する。
図16に見られるように、システム1600は、1又は複数のプロセッサ又は処理ユニット1601を含んでよい。プロセッサ1601は、それぞれが、例えば、複数の汎用プロセッシングコアを含み得る1又は複数の中央処理装置(CPU)を含んでよい。プロセッサ1601はまた、又は、代替的に、1又は複数のグラフィックス処理ユニット(GPU)又は他の処理ユニットを含んでよい。プロセッサ1601は、メモリ管理ロジック(例えば、メモリコントローラ)及びI/O制御ロジックを含んでよい。プロセッサ1601は、
図15のプロセッサ1552と同様又はこれと同じであり得る。
【0103】
システム1600はまた、メモリ1602(例えば、システムメモリ)、不揮発性ストレージ1604、通信インタフェース1606及び他のコンポーネント1608を含み、これらは、
図15のホスト1550のコンポーネントと同様又はこれらと同じであってもよい。他のコンポーネントは、例えば、ディスプレイ(例えば、タッチスクリーン、フラットパネル)、パワーサプライ(例えば、バッテリ及び/又は他のパワーサプライ)、センサ、電力管理ロジック又は他のコンポーネントを含んでよい。通信インタフェース1606は、通信インタフェースをサポートするロジック及び/又はフィーチャを含んでよい。これらの例について、通信インタフェース1606は、ダイレクト又はネットワーク通信リンク又はチャネルを介して通信する様々な通信プロトコル又は規格に従って動作する1又は複数の通信インタフェースを含んでよい。ダイレクト通信は、PCIe仕様書に関連付けられるものなどの(後代及び異形を含む)1又は複数の工業規格において説明される通信プロトコル又は規格の使用を介して発生し得る。ネットワーク通信は、IEEEにより公表された1又は複数のイーサネット(登録商標)規格において説明されているもののような、通信プロトコル又は規格の使用を介して発生する。例えば、イーサネット(登録商標)規格のようなものは、IEEE802.3を含んでよい。ネットワーク通信はまた、1又は複数のOpenFlow仕様書、例えば、OpenFlowスイッチ仕様書に従って発生し得る。通信インタフェースの他の例は、例えば、ローカル有線ポイントツーポイントリンク(例えば、USB)インタフェース、無線ローカルエリアネットワーク(例えば、WiFi(登録商標))インタフェース、無線ポイントツーポイントリンク(例えば、Bluetooth(登録商標))インタフェース、グローバルポジショニングシステムインタフェース及び/又は他のインタフェースを含む。
【0104】
コンピューティングシステムはまた、不揮発性ストレージ1604を含み、システムの大容量ストレージコンポーネントであってよい。不揮発性ストレージ1604は、上述した
図15のメモリデバイス1500と同様又はこれと同じであり得る。不揮発性ストレージ1604は、以下「3Dクロスポイントメモリ」と称される、カルコゲナイド相変化材料(例えば、カルコゲナイドガラス)を含む3次元(3D)クロスポイントメモリ構造を有するバイト又はブロックアドレッサブルタイプの不揮発性メモリを含んでよい。不揮発性タイプのメモリはまた、他のタイプのバイト又はブロックアドレッサブル不揮発性メモリ、例えば、限定されるわけではないが、マルチスレッショルドレベルNANDフラッシュメモリ(例えば、3D NANDフラッシュメモリ)、NORフラッシュメモリ、シングル又はマルチレベル相変化メモリ(PCM)、抵抗変化メモリ、ナノワイヤメモリ、強誘電体メモリ(FeTRAM)、メモリスタ技術を組み込む磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、スピントランスファートルクMRAM(STT-MRAM)又は上記のいずれかの組み合わせを含んでよい。一例では、不揮発性ストレージ1604は、1又は複数のSSDで構成される大容量ストレージを含んでよい。SSDは、上述したようなストレージ構成を有するフラッシュメモリチップで構成され得る。
【0105】
したがって、曲率半径を導入して、曲率半径フィールド強化効果を利用して、セルトランジスタの(プログラム/消去)Vtウィンドウを最大限に生かすために、処理条件が修正されてよい。開示される構造は、全体的なVtウィンドウの最大化を可能にする直交軸に沿う追加の径方向成分を追加する。一例において、追加の径方向成分は、既存のチャネル/ピラー半径と同等である又はわずかに小さい。本明細書において開示される技術はまた、ティアのピッチを縮小するという傾向にも好適にスケーリングする。曲率半径は、デバイスオペレーションにおける改善を可能し、かつ、将来のスケーリング(例えば、総積層体高さの縮小)を可能にできる。
【0106】
ストレージノードの例は以下のとおりである。一例では、集積回路は、基板内のフィルホールと、半導体チャネルフィルム及び半導体チャネルフィルムの周りを囲むストレージノードを含むフィルホールと、曲率半径を有するストレージノードとを含む。ストレージノードの曲率半径は、半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい。集積回路は、ストレージノードの周りを囲む制御ゲートを含む。一例では、ストレージノードのチャネルに対向する側面は、曲率半径を有する凹面を含む。一例において、半導体チャネルフィルムのストレージノードに対向する側面は、凸面を含む。一例において、半導体チャネルフィルムの半径は、半導体チャネルフィルムの最も小さい半径であり、ストレージノードのチャネルに対向する側面にある凹面の曲率半径は、半導体チャネルフィルムの最も小さい半径より小さい。
【0107】
一例では、ストレージノードは、曲率半径を有する浮遊ゲートを含む。一例において、浮遊ゲートのチャネルに対向する側面は、曲率半径を有する凹面を含む。一例において、浮遊ゲートの制御ゲートに対向する側面は、第2の曲率半径を有する凹面を含む。一例において、第2の曲率半径は、半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい。一例において、制御ゲートのストレージノードに対向する側面は、凸面を含む。一例において、浮遊ゲートの制御ゲートに対向する側面は、平面を含む。一例において、浮遊ゲートは、浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間に、テーパ状の上部及び下部エッジを含み、浮遊ゲートの高さは、制御ゲートに対向する側面よりもチャネルに対向する側面において高い。一例において、テーパ状の上部及び下部エッジは、浮遊ゲートのマルチファセットな制御ゲートに対向する側面を形成する。一例において、浮遊ゲートは、浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間に非テーパ状の上部及び下部エッジを含む。
【0108】
一例では、ストレージノードは、曲率半径を有するチャージトラップ層である。一例において、チャージトラップ層は、垂直方向に隣接するセル間で連続している。一例において、チャージトラップ層は、垂直方向に隣接するセルのチャージトラップ層から分離されている。一例において、複数の垂直方向に積層されたNANDメモリセルは、半導体チャネルフィルムの周りにあり、複数の垂直方向に積層されたNANDメモリセルは、異なる曲率半径を有するストレージノードを備える。
【0109】
一例では、不揮発性ストレージデバイスは、NANDメモリセルのアレイ、半導体チャネルフィルムの周りにストレージノードを含むアレイで構成されるセル、半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい曲率半径を含むストレージノード、及び、NANDメモリセルのアレイにアクセスする制御回路を含む。一例では、システムは、プロセッサと、本明細書において説明される不揮発性ストレージデバイスのいずれかに従う不揮発性ストレージデバイスとを含む。一例において、不揮発性ストレージデバイスは、NANDフラッシュソリッドステートドライブ(SSD)又はデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)を備える。
【0110】
一例において、不揮発性メモリデバイスを製造する方法は、基板に穴をエッチングする段階を含み、基板は、導電材料及び絶縁材料で構成される交互の層を含む。凹部は、導電材料で構成される層において、穴の壁の側壁にエッチングされている。誘電体材料で構成される1又は複数の層は、凹部のそれぞれに形成されている。浮遊ゲートは、凹部のそれぞれに、誘電体材料で構成される1又は複数の層上又はこれらに隣接して形成され、浮遊ゲートは、曲率半径を有する。トンネル誘電体層は、各凹部内の浮遊ゲート上に形成され、チャネル層は、穴においてトンネル誘電体層に隣接する又はトンネル誘電体層上に形成されており、浮遊ゲートの曲率半径は、チャネル層の半径より小さい。一例において、凹部のそれぞれに浮遊ゲートを形成する段階は、穴において、凹部のそれぞれに誘電体材料で構成される1又は複数の層上にポリシリコン層を堆積する段階と、ポリシリコン層を部分的にエッチングして、分離された浮遊ゲートを形成する段階とを含む。一例において、方法は、導電材料及び絶縁材料で構成される交互の層を形成する段階を含み、導電材料で構成される層を形成する段階は、導電材料で構成される層のそれぞれについて、層の中間領域よりも、層の底部及び最上部領域においてより速いエッチング速度を有するように、層の組成を調整する段階を含む。
【0111】
一例において、穴の側壁に凹部をエッチングする段階は、中間領域より速い速度で、導電材料で構成される層のそれぞれの底部領域及び最上部領域をエッチングして、第2の曲率半径を有する凹部を形成する段階を含み、第2の曲率半径は、チャネル層の半径より小さい又はこれに等しい。一例において、凹部のそれぞれに1又は複数の誘電体層を形成する段階は、凹部のそれぞれにおいて、導電材料で構成される層に第1の誘電体層を形成する段階と、凹部のそれぞれにおいて、第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する段階とを含む。一例において、第2の誘電体層を形成する段階は、テーパ状のエッジを有するように第2の誘電体層を形成する段階を含む。一例において、テーパ状のエッジを有するように第2の誘電体を形成する段階は、第2の誘電体層上に犠牲保護層を形成する段階と、犠牲保護層をエッチングして、浮遊ゲート近くの凹部のエッジ及び絶縁材料で構成される層において、第2の誘電体層を露出させる段階と、第2の誘電体層のエッジをエッチングする又は酸化させる段階とを含む。一例において、浮遊ゲートを形成する段階は、第2の誘電体層のテーパ状のエッジに隣接して、テーパ状のエッジを有するように浮遊ゲートを形成する段階を含む。
【0112】
一例において、凹部のそれぞれに1又は複数の誘電体層を形成する段階は、領域選択原子層堆積(AS-ALD)用いて、絶縁材料で構成される層上ではなく、導電材料上に第1の誘電体層を堆積する段階と、第1の誘電体層上に第2の誘電体層を堆積する段階とを含む。一例において、プロセスは、穴の両側にスリットをエッチングする段階と、スリットにおいて、エッチングプロセスを用いて各凹部にある第1の誘電体層に隣接する導電材料で構成される層を除去する段階とを含み、凹部のそれぞれに1又は複数の誘電体層を形成する段階は、導電材料で構成される層を除去することにより露出した第1の誘電体層の露出した表面上に第3の誘電体層を形成する段階を含む。一例において、方法は、凹部のそれぞれにおいて、第3の誘電体層上に導電材料を堆積して、制御ゲートを形成する段階を含む。
【0113】
別の例では、不揮発性メモリデバイスを製造する方法は、基板に穴をエッチングする段階であって、基板は、酸化物及び窒化物で構成される交互の層を含む、段階と、窒化物で構成される層において、穴の側壁に凹部をエッチングする段階と、凹部のそれぞれに1又は複数の誘電体層を形成する段階と、1又は複数の誘電体層上にチャージトラップ層を形成する段階であって、チャージトラップ層は曲率半径を有する、段階と、チャージトラップ層上にトンネル誘電体層を形成する段階と、トンネル誘電体層に隣接するチャネル層を形成する段階とを含み、チャージトラップ層の曲率半径は、チャネル層の半径より小さい。一例において、方法は、穴の両側にスリットをエッチングする段階と、スリットを介して、1又は複数の誘電体層に隣接する窒化物で構成される層をエッチングする段階と、スリットを介して、1又は複数の誘電体層に隣接する導電材料を堆積する段階とをさらに含む。一例において、導電材料を堆積する段階の前に、方法は、スリットを介して1又は複数の追加の誘電体層を形成する段階を含む。
【0114】
別の例では、不揮発性メモリデバイスを製造する方法は、基板に穴をエッチングする段階であって、基板は、酸化物及びポリシリコンで構成される交互の層を含む、段階と、ポリシリコンで構成される層において、穴の側壁に凹部をエッチングする段階と、凹部のそれぞれにおいて、ポリシリコンにチャージトラップ層を形成する段階であって、チャージトラップ層は曲率半径を有し、垂直方向に隣接する凹部において、チャージトラップ層は、互いに分離している、段階と、チャージトラップ層上にトンネル誘電体層を形成する段階と、トンネル誘電体層上にチャネル層を形成する段階とを含み、チャージトラップ層の曲率半径は、チャネル層の半径より小さい。一例において、チャージトラップ層を形成する段階は、領域選択原子層堆積(AS-ALD)を用いて、窒化物層を堆積する段階を含む。一例において、方法は、穴の両側にスリットをエッチングする段階と、スリットを介して、エッチングプロセスを用いて、凹部のそれぞれにおいて、チャージトラップ層に隣接するポリシリコンで構成される層を除去する段階と、スリットを介して、凹部のそれぞれにおいて、チャージトラップ層の露出した表面上に1又は複数の誘電体層を堆積する段階と、スリットを介して、1又は複数の誘電体層上に導電材料を堆積する段階とをさらに含む。
【0115】
本発明の実施形態は、上記で説明したような様々なプロセスを含み得る。プロセスは、機械実行可能命令において具現化されてよい。命令は、汎用又は専用プロセッサに特定のプロセスを実行させるために利用され得る。代替的に、これらのプロセスは、プロセスを実行するためのハードワイヤード論理回路又はプログラマブル論理回路(例えば、FPGA、PLD)を含む特定の/カスタムハードウェアコンポーネントにより又は、プログラミングされたコンピュータコンポーネント及びカスタムハードウェアコンポーネントの任意の組み合わせにより実行されてよい。
【0116】
本発明の要素はまた、機械実行可能命令を格納するための機械可読媒体として提供され得る。機械可読媒体は、限定されるものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、磁気-光ディスク、フラッシュメモリ、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気又は光カード、伝搬媒体、又は、電子命令を格納するのに好適な他のタイプの媒体/機械可読媒体を含んでよい。例えば、本発明は、通信リンク(例えば、モデム又はネットワーク接続)を介して、搬送波又は他の伝搬媒体において具現化されるデータ信号を用いて、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)から要求コンピュータ(例えば、クライアント)へ転送され得るコンピュータプログラムとしてダウンロードされ得る。
【0117】
本明細書において示されるようなフロー図は、様々なプロセス動作のシーケンスの例を提供する。フロー図は、物理オペレーションだけでなくソフトウェア又はファームウェアルーチンにより実行されるオペレーションを示し得る。一例において、フロー図は、ハードウェア、ソフトウェア又は組み合わせにおいて実装され得る有限ステートマシン(FSM)の状態を示し得る。動作の順序は、特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別途指定のない限り、修正することができる。したがって、示される実施形態は、例としてのみ理解されるべきであり、プロセスは異なる順序で実行されることができ、いくつかの動作は、並行して実行されることができる。さらに、1又は複数の動作は、様々な例において省略されることができ、したがって、必ずしもすべての動作が、すべての実施形態において必要とされるわけではない。他のプロセスフローが可能である。
【0118】
様々なオペレーションまたは機能は、本明細書において説明されている範囲において、ソフトウェア符号、命令、構成、データ、またはその組み合わせとして説明または定義され得る。コンテンツは、直接的に実行可能(「オブジェクト」又は「実行ファイル」形式)、ソースコード又は異なるコード(「デルタ」又は「パッチ」コード)とすることができる。本明細書において説明される実施形態のソフトウェアコンテンツは、コンテンツを格納した製造物品を介して、又は、通信インタフェースを介してデータを送信するよう通信インタフェースを動作させる方法を介して提供され得る。機械可読記憶媒体は、機械に、説明されている機能又はオペレーションを実行させることができ、記録可能/非記録可能媒体(例えば、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクストレージ媒体、光ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイスなど)などの、機械(例えば、コンピューティングデバイス、電子システム等)によりアクセス可能な形式の情報を格納する任意のメカニズムを含む。通信インタフェースは、メモリバスインタフェース、プロセッサバスインタフェース、インターネット接続、ディスクコントローラなどのような、別のデバイスと通信するためにハードワイヤード、無線、光などの媒体のいずれかへのインタフェースとなる任意のメカニズムを含む。通信インタフェースは、ソフトウェアコンテンツを記述するデータ信号を提供する準備を通信インタフェースにさせるよう、構成パラメータを提供することもしくは信号を送信すること、又は、その両方により構成され得る。通信インタフェースは、通信インタフェースに送信される1又は複数のコマンド又は信号を介してアクセスされ得る。
【0119】
本明細書において説明される様々なコンポーネントは、説明されるオペレーション又は機能を実行する手段であり得る。本明細書において説明される各コンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせを含む。コンポーネントは、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、専用ハードウェア(例えば、特定用途向けハードウェア、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)など)、組み込みコントローラ、ハードワイヤード回路などとして実装され得る。
【0120】
本明細書において説明されているものの他、本発明の開示されている実施形態及び実装形態に対し、その範囲を逸脱しない限りにおいて様々な変更を行うことができる。したがって、本明細書における例示及び例は、限定ではなく例示の意味で解釈されるべきである。本発明の範囲は、専ら以下の特許請求の範囲を参照することによって評価されるべきである。
他の可能な請求項
[項目1]
基板内のフィルホールであって、半導体チャネルフィルムを含むフィルホールと、
上記半導体チャネルフィルムの周りを囲むストレージノードであって、上記ストレージノードは曲率半径を有し、上記ストレージノードの上記曲率半径は、上記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい、ストレージノードと、
上記ストレージノードの周りを囲む制御ゲートと
を備える集積回路。
[項目2]
上記ストレージノードのチャネルに対向する側面は、上記曲率半径を有する凹面を含む、項目1に記載の集積回路。
[項目3]
上記半導体チャネルフィルムのストレージノードに対向する側面は、凸面を含む、項目1に記載の集積回路。
[項目4]
上記半導体チャネルフィルムの上記半径は、上記半導体チャネルフィルムの最も小さい半径を有し、
上記ストレージノードの上記チャネルに対向する側面における上記凹面の上記曲率半径は、上記半導体チャネルフィルムの上記最も小さい半径より小さい、項目2に記載の集積回路。
[項目5]
上記ストレージノードは、上記曲率半径を有する浮遊ゲートを備える、項目1に記載の集積回路。
[項目6]
上記浮遊ゲートのチャネルに対向する側面は、上記曲率半径を有する凹面を含む、項目5に記載の集積回路。
[項目7]
上記浮遊ゲートの制御ゲートに対向する側面は、第2の曲率半径を有する凹面を含む、項目6に記載の集積回路。
[項目8]
上記第2の曲率半径は、上記半導体チャネルフィルムの上記半径より小さい又はこれに等しい、項目7に記載の集積回路。
[項目9]
上記制御ゲートのストレージノードに対向する側面は、凸面を含む、項目5に記載の集積回路。
[項目10]
上記浮遊ゲートの制御ゲートに対向する側面は、平面を含む、項目5に記載の集積回路。
[項目11]
上記浮遊ゲートは、上記浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間にテーパ状の上部及び下部エッジを含み、
上記浮遊ゲートの高さは、上記制御ゲートに対向する側面よりも上記チャネルに対向する側面において高い、項目5に記載の集積回路。
[項目12]
上記テーパ状の上部及び下部エッジは、上記浮遊ゲートのマルチファセットな制御ゲートに対向する側面を形成する、項目11に記載の集積回路。
[項目13]
上記浮遊ゲートは、上記浮遊ゲートのチャネルに対向する側面と制御ゲートに対向する側面との間に非テーパ状の上部及び下部エッジを含む、項目5に記載の集積回路。
[項目14]
上記ストレージノードは、上記曲率半径を有するチャージトラップ層を備える、項目1に記載の集積回路。
[項目15]
上記チャージトラップ層は、垂直方向に隣接するセル間で連続している、項目14に記載の集積回路。
[項目16]
上記チャージトラップ層は、垂直方向に隣接するセルのチャージトラップ層から分離されている、項目14に記載の集積回路。
[項目17]
上記半導体チャネルフィルムの周りにある複数の垂直方向に積層されたNANDメモリセルをさらに備え、上記複数の垂直方向に積層されたNANDメモリセルは、異なる曲率半径を有するストレージノードを備える、項目1に記載の集積回路。
[項目18]
NANDメモリセルのアレイを備え、上記アレイのセルは、
半導体チャネルフィルムの周りにあるストレージノードであって、上記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい曲率半径を含むストレージノードと、
上記NANDメモリセルのアレイにアクセスする制御回路と
を含む、不揮発性ストレージデバイス。
[項目19]
上記ストレージノードのチャネルに対向する側面は、上記曲率半径を有する凹面を含む、項目18に記載の不揮発性ストレージデバイス。
[項目20]
プロセッサと、
上記プロセッサと連結される不揮発性ストレージデバイスであって、NANDメモリセルのアレイを有する、不揮発性ストレージデバイスと
を備え、
上記アレイのセルは、
半導体チャネルフィルムの周りにあるストレージノードを含み、上記ストレージノードは、上記半導体チャネルフィルムの半径より小さい又はこれに等しい曲率半径を含む、システム。
[項目21]
上記不揮発性ストレージデバイスは、NANDフラッシュソリッドステートドライブ(SSD)又はデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)を有する、項目20に記載のシステム。