(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】電子機器、ログ収集システム、及び、電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 11/30 20060101AFI20241106BHJP
G06F 11/34 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G06F11/30 172
G06F11/34 176
G06F11/30 140A
(21)【出願番号】P 2020095321
(22)【出願日】2020-06-01
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】清水 貴行
【審査官】坂庭 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-171564(JP,A)
【文献】特開2011-039892(JP,A)
【文献】特開2018-005757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/30
G06F 11/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得されるべきログの項目を示す取得ログ情報を記憶するサーバーと、前記サーバーと通信可能な電子機器とを有するログ収集システムであって、
前記電子機器は、
前記取得ログ情報についての問い合わせを前記サーバーに送信する問い合わせ部と、
前記問い合わせに応じて前記サーバーから送信された前記取得ログ情報を受信する受信部と、
前記取得ログ情報に基づいて動作する送信実行部と、
を含み、
前記送信実行部は、
前記取得ログ情報が第1項目を示さない場合、前記電子機器に関する複数のログのうち前記第1項目に関する第1ログを、前記サーバーに送信せず、
前記取得ログ情報が前記第1項目を示す場合、前記第1ログを前記サーバーに送信
し、
前記サーバーは、前記問い合わせを受信した場合に、前記取得ログ情報を前記電子機器に送信する取得ログ情報送信部を備え、
前記サーバーに記憶された前記取得ログ情報は、バージョンアップ可能であり、
前記サーバーは、前記取得ログ情報のバージョンを示す第1バージョン情報を記憶し、
前記送信実行部は、
前記第1ログと、前記取得ログ情報のバージョンを示す第2バージョン情報と、を前記サーバーに送信し、
前記取得ログ情報送信部は、
前記第1バージョン情報と前記第2バージョン情報とが異なる場合、前記サーバーに記憶された前記取得ログ情報と前記第1バージョン情報とを前記電子機器に送信する、
ログ収集システム。
【請求項2】
前記送信実行部は、
前記取得ログ情報が前記第1項目を示さない場合、前記第1ログを収集せず、前記取得ログ情報が前記第1項目を示す場合、前記第1ログを収集する収集部と、
前記収集部が収集した前記第1ログを前記サーバーに送信するログ送信部と、
を含む請求項1に記載のログ収集システム。
【請求項3】
前記サーバーに記憶された前記取得ログ情報は、前記電子機器とは異なる装置に入力される変更指示に基づいて変更可能である、
請求項1又は2に記載のログ収集システム。
【請求項4】
前記ログ収集システムは、複数の電子機器を有し、
前記電子機器は、前記複数の電子機器のうちの第1電子機器であり、
前記第1電子機器は、第1識別情報によって示され、
前記取得ログ情報は、前記複数の電子機器のうちのいずれかを示す第2識別情報を含み、
前記問い合わせ部は、
前記問い合わせと、前記第1識別情報とを前記サーバーに送信し、
前記取得ログ情報送信部は、
前記第1識別情報が前記第2識別情報と一致する場合、前記取得ログ情報を、前記第1電子機器に送信する、
請求項1から3までのいずれか1項に記載のログ収集システム。
【請求項5】
前記ログ収集システムは、複数の電子機器を有し、
前記電子機器は、前記複数の電子機器のうちの第1電子機器であり、
前記第1電子機器は、第1識別情報によって示され、
前記サーバーは、取得されるべきログの項目を示す複数の取得ログ情報を記憶し、
前記取得ログ情報は、前記複数の取得ログ情報のうちの第1取得ログ情報であり、
前記第1取得ログ情報は、前記複数の電子機器のうちのいずれかを示す第2識別情報に関連付けられており、
前記複数の取得ログ情報に含まれる第2取得ログ情報は、前記複数の電子機器のうちのいずれかを示す第3識別情報に関連付けられており、
前記第3識別情報によって示される電子機器は、前記第2識別情報によって示される電子機器と異なり、
前記問い合わせ部は、
前記第1識別情報を含む前記問い合わせを前記サーバーに送信し、
前記取得ログ情報送信部は、
前記第1識別情報が前記第2識別情報と一致する場合、前記第1取得ログ情報を、前記第1電子機器に送信し、
前記第1識別情報が前記第3識別情報と一致する場合、前記第2取得ログ情報を、前記第1電子機器に送信する、
請求項1から3までのいずれか1項に記載のログ収集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、ログ収集システム、及び、電子機器の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクター及びプリンター等の電子機器が、電子機器に関する複数のログをデータベース装置に送信し、データベース装置が複数のログを蓄積するサービスが普及している。例えば、特許文献1には、多量に発生するログを収集し、ログの類似度及び結果の有無に基づいて、ログをサマリログと詳細ログとに分類し、サマリログをデータベース装置に蓄積するログ収集システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電子機器に関する複数のログのうち、取得されるべきログを変更する場合、電子機器のプログラムを変更する必要がある。従って、電子機器に関する複数のログのうち、取得されるべきログを変更することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好適な態様に係る電子機器は、取得されるべきログの項目を示す取得ログ情報を記憶するサーバーと通信可能な電子機器であって、前記取得ログ情報についての問い合わせを前記サーバーに送信する問い合わせ部と、前記問い合わせに応じて前記サーバーから送信された前記取得ログ情報を受信する受信部と、前記取得ログ情報に基づいて動作する送信実行部と、を含み、前記送信実行部は、前記取得ログ情報が第1項目を示さない場合、前記電子機器に関する複数のログのうち前記第1項目に関する第1ログを、前記サーバーに送信せず、前記取得ログ情報が前記第1項目を示す場合、前記第1ログを前記サーバーに送信する。
【0006】
本発明の好適な態様に係るログ収集システムは、第1電子機器と、第2電子機器と、サーバーと、を備えるログ収集システムであって、前記サーバーは、前記第1電子機器に関する複数のログのうち取得されるべきログの項目を示す第3取得ログ情報と、前記第2電子機器に関する複数のログのうち取得されるべきログの項目を示す第4取得ログ情報と、を記憶し、前記第1電子機器は、前記第3取得ログ情報についての第1問い合わせを前記サーバーに送信する第1問い合わせ部と、前記第1問い合わせに応じて前記サーバーから送信された前記第3取得ログ情報を受信する第1受信部と、前記第3取得ログ情報に基づいて動作する第1送信実行部と、を含み、前記第1送信実行部は、前記第3取得ログ情報が第1項目を示さない場合、前記第1電子機器に関する複数のログのうち前記第1項目に関する第1ログを、前記サーバーに送信せず、前記第3取得ログ情報が前記第1項目を示す場合、前記第1ログを前記サーバーに送信し、前記第2電子機器は、前記第4取得ログ情報についての第2問い合わせを前記サーバーに送信する第2問い合わせ部と、前記第2問い合わせに応じて前記サーバーから送信された前記第4取得ログ情報を受信する第2受信部と、前記第4取得ログ情報に基づいて動作する第2送信実行部と、を含み、前記第2送信実行部は、前記第4取得ログ情報が第2項目を示さない場合、前記第2電子機器に関する複数のログのうち前記第2項目に関する第2ログを、前記サーバーに送信せず、前記第4取得ログ情報が前記第2項目を示す場合、前記第2ログを前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記第1問い合わせを受信した場合に、前記第3取得ログ情報を前記第1電子機器に送信し、前記第2問い合わせを受信した場合に、前記第4取得ログ情報を前記第2電子機器に送信する取得ログ情報送信部を、を備える。
【0007】
本発明の好適な態様に係る制御方法は、取得されるべきログの項目を示す取得ログ情報を記憶するサーバーと、通信可能な電子機器が実行する電子機器の制御方法であって、前記取得ログ情報についての問い合わせを前記サーバーに送信し、前記問い合わせに応じて前記サーバーから送信された前記取得ログ情報を受信し、前記取得ログ情報が第1項目を示さない場合、前記電子機器に関する複数のログのうち前記1項目に関する第1ログを前記サーバーに送信せずに、前記取得ログ情報が前記第1項目を示す場合、前記第1ログを前記サーバーに送信する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ログ収集システム1の構成を示すブロック図。
【
図9】ログ収集システム1の動作を示すシーケンス図。
【
図10】ステップSB14の処理実行後におけるログ情報LIの記憶内容を示す図。
【
図11】第2実施形態におけるログ収集システム1
aの構成を示すブロック図。
【
図13】第3実施形態におけるデータベース装置30bの構成を示す図。
【
図15】第3実施形態におけるログ収集システム1bの構成を示す図。
【
図16】ログ収集システム1bの動作を示すシーケンス図。
【
図17】ログ収集システム1bの動作を示すシーケンス図。
【
図18】ログ収集システム1bの動作を示すシーケンス図。
【
図19】ログ収集システム1bの動作を示すシーケンス図。
【
図20】ステップSBb96の処理実行後におけるログ情報LIの記憶内容を示す図。
【
図21】ログ収集システム1dの構成を示すブロック図。
【
図22】ログ収集システム1dの動作を示すシーケンス図。
【
図23】ログ収集システム1dの動作を示すシーケンス図。
【
図24】第1変形例におけるログ収集システム1eの機能を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0010】
1.実施形態
まず、本実施形態に係るログ収集システム1を説明する。
【0011】
1.1.ログ収集システム1の概要
図1は、ログ収集システム1の構成を示すブロック図である。ログ収集システム1は、1以上の電子機器に関する複数のログLGを収集し、収集したログLGをデータベース装置30に蓄積し、ユーザーUにログLGを提供するシステムである。ユーザーUは、収集したログLGを分析する。分析の結果、ユーザーUは、新たな課題を見出し、電子機器に関する複数のログLGのうち、新たな課題に対応するログLGを抽出する。第1実施形態におけるログ収集システム1は、ユーザーUが、電子機器に関する複数のログLGのうち、取得すべきログLGを容易に変更できるシステムである。
【0012】
電子機器は、例えば、画像及び音声の一方又は両方を処理する機器、又は、情報をデジタル処理する機器である。具体的には、電子機器は、プロジェクター、プリンター、又は、電子時計等がある。ログ収集システム1が有する1以上の電子機器は、同一種類の電子機器でもよいし、互いに異なる種類の電子機器でもよい。以下では、プロジェクター10が電子機器の一例であるとして説明する。
【0013】
プロジェクター10に関する複数のログLGは、プロジェクター10による処理の記録を示すログ、及び、プロジェクター10の操作の記録を示すログの一方又は両方である。プロジェクター10に関する複数のログLGは、例えば、プロジェクター10の動作中に発生したエラーを示すエラーコード、
図2に示すファン17の回転数、プロジェクター10の温度等である。
【0014】
ログ収集システム1は、プロジェクター10_1と、プロジェクター10_2と、…、プロジェクター10_nと、サーバー20と、データベース装置30と、ユーザー端末40とを有する。nは、1以上の整数である。n個のプロジェクター10と、サーバー20と、データベース装置30と、ユーザー端末40とは、LAN及びインターネットなどの通信網NWに接続される。LANは、Local Area Networkの略である。
【0015】
以下の説明では、同種の要素を区別する場合には、プロジェクター10_1、プロジェクター10_2の様に参照符号を使用する。一方、同種の要素を区別しない場合には、プロジェクター10の様に、参照符号のうちの共通番号だけを使用する。
【0016】
プロジェクター10は、画像を投射する機器である。1以上のプロジェクター10は、例えば、学校又は企業等の施設に設置されている。
【0017】
サーバー20は、1以上のプロジェクター10を管理する装置である。データベース装置30は、プロジェクター10に関するログLGを記憶する装置である。例えば、データベース装置30は、プロジェクター10に関するログLGを、リレーショナルデータベースに従って記憶してもよいし、データの管理手法としてKVSに従って記憶してもよい。KVSは、Key Value Storeの略である。プロジェクター10に関するログLGの量が膨大である場合、リレーショナルデータベースよりKVSの方が好ましい。
【0018】
ユーザー端末40は、ユーザーUが操作する端末である。ユーザーUは、例えば、プロジェクター10を管理する管理者、又は、プロジェクター10に関する複数のログLGを用いて何らかのサービスを開発する開発者である。ユーザーUは、1人でもよいし、複数人でもよい。
【0019】
図2は、プロジェクター10_iの構成を示す図である。iは、1からnまでの任意の整数である。プロジェクター10は、処理装置12と、記憶装置14と、投射装置16と、ファン17と、通信装置18とを有する。プロジェクター10の各要素は、情報を通信するためのバス19により相互に接続される。
【0020】
処理装置12は、CPU等のコンピューターである。CPUは、Central Processing Unitの略である。なお、処理装置12は、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0021】
記憶装置14は、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。ROMは、Read Only Memoryの略である。記憶装置14は、処理装置12が読取可能な記録媒体であり、処理装置12が実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、及び、処理装置12が使用する各種の情報などを記憶する。
【0022】
投射装置16は、レンズを有し、レンズを介して画像を投射する。ファン17は、プロジェクター10内部に空気を送風することにより、プロジェクター10内部を冷却する。通信装置18は、通信網NWを介して他の装置と通信を行うための通信回路を有するハードウェアである。
【0023】
図3は、サーバー20の構成を示す図である。サーバー20は、処理装置22と、記憶装置24と、通信装置28とを有する。サーバー20の各要素は、情報を通信するためのバス29により相互に接続される。
【0024】
処理装置22は、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置22は、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0025】
記憶装置24は、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置24は、処理装置22が読取可能な記録媒体であり、処理装置22が実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、及び、処理装置22が使用する各種の情報などを記憶する。
【0026】
通信装置28は、通信網NWを介して他の装置と通信を行うための通信回路を有するハードウェアである。
【0027】
図4は、データベース装置30の構成を示す図である。データベース装置30は、処理装置32と、記憶装置34と、通信装置38とを有する。データベース装置30の各要素は、情報を通信するためのバス39により相互に接続される。
【0028】
処理装置32は、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置32は、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0029】
記憶装置34は、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置34は、処理装置32が読取可能な記録媒体であり、処理装置32が実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、関連付け情報RI、ログ情報LI、及び、処理装置32が使用する各種の情報などを記憶する。
【0030】
図5は、関連付け情報RIの記憶内容を示す図である。関連付け情報RIは、ユーザーIDと、プロジェクター10の識別情報と、取得ログ情報GLIとを関連付ける情報である。関連付け情報RIは、プロジェクター10ごとに存在する。
【0031】
取得ログ情報GLIは、プロジェクター10に関する複数のログLGのうち取得されるべきログLGの項目を示す。取得ログ情報GLIは、ユーザー端末40に入力される変更指示に基づいて変更可能である。ユーザー端末40は、「電子機器とは異なる装置」の一例である。
【0032】
ユーザーIDは、ユーザーUを識別する情報である。IDは、Identifierの略である。ユーザーIDは、例えば、ユーザーUのメールアドレス、又は、GUIDである。GUIDは、Globally Unique Identifierの略である。GUIDは、16バイトのランダムな数値である。プロジェクター10の識別情報は、プロジェクター10を識別する情報である。プロジェクター10の識別情報は、例えば、プロジェクター10のシリアル番号、又は、通信装置18に設定されたMACアドレスである。MACは、Media Access Controlである。
【0033】
本実施形態におけるプロジェクター10に関する複数のログLGは、エラーコードと、ファン17の回転数と、温度情報とであるとして説明する。
【0034】
図6は、ログ情報LIの記憶内容を示す図である。ログ情報LIは、プロジェクター10に関するログLGである。
図6に例示するログ情報LIは、プロジェクター10ごとに、プロジェクター10の識別情報と、日時情報と、プロジェクター10に関するログLGとを関連付けた情報である。ログ収集システム1は、プロジェクター10に関するログLGを、所定期間ごとに収集する。所定期間は、どのような期間でもよく、例えば、10分、30分、1時間、1日間等である。この所定期間を、以下、「ログ収集間隔期間」と称する。
図6の例示では、ログ収集間隔期間は、30分である。
【0035】
プロジェクター10の識別情報は、プロジェクター10を識別する情報である。
図6の例示では、プロジェクター10_1の識別情報が「id_1」であり、プロジェクター10_2の識別情報が「id_2」であり、プロジェクター10_nの識別情報が「id_n」である。日時情報は、プロジェクター10に関する複数のログLGを取得した日時を示す情報である。項目がエラーコードであるログLGは、例えば、
図6の例示では、「正常」、「ファン異常」、及び、「内部温度異常」である。項目がファン17の回転数であるログLGは、具体的な回数であるy1回/分、y2回/分、及び、yn/分である。y1、y2、及び、ynは、正の実数である。項目が温度情報であるログLGは、具体的な温度を示す値であるz1、z2、及び、zn等である。z1、z2、及び、znは、実数である。
【0036】
説明を
図4に戻す。通信装置38は、通信網NWを介して他の装置と通信を行うための通信回路を有するハードウェアである。
【0037】
図7は、ユーザー端末40の構成を示す図である。ユーザー端末40は、処理装置42と、記憶装置44と、入力装置45と、表示装置46と、通信装置48とを有する。ユーザー端末40の各要素は、情報を通信するためのバス49により相互に接続される。
【0038】
処理装置42は、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置42は、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0039】
記憶装置44は、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置44は、処理装置42が読取可能な記録媒体であり、処理装置42が実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、及び、処理装置42が使用する各種の情報などを記憶する。
【0040】
入力装置45は、ユーザーUが情報を入力するための機器である。入力装置45は、例えば、ポインティングデバイス、キーボード、及び、表示装置46の表面に貼り付けられたタッチパネル等の1種類以上の装置で構成される。
【0041】
表示装置46は、処理装置42による制御のもとで各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネル、又は有機EL表示パネル等の各種の表示パネルが表示装置46として好適に利用される。ELは、Electro Luminescenceの略である。
【0042】
通信装置48は、通信網NWを介して他の装置と通信を行うための通信回路を有するハードウェアである。
【0043】
1.2.ログ収集システム1の機能
図8は、ログ収集システム1の機能を示す図である。
図8の例示では、プロジェクター10_iと、サーバー20との機能を示す。iは、1からnまでのいずれかの整数である。プロジェクター10_iの処理装置12は、記憶装置14から制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを実行することによって、問い合わせ部122、取得ログ情報受信部124、及び、送信実行部126として機能する。また、処理装置22は、記憶装置24から制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを実行することによって、問い合わせ受信部222、取得ログ情報送信部224、及び、転送部226として機能する。
ログ収集システム1には、事前準備段階と、ログ収集段階という2つの動作段階がある。事前準備段階は、プロジェクター10に関するログLGを収集するための準備段階である。ログ収集段階は、プロジェクター10に関するログLGを収集する段階である。
【0044】
事前準備段階において、ユーザー端末40は、ユーザーIDと、ログ収集対象とするプロジェクター10_iの識別情報と、プロジェクター10_iに関する取得ログ情報GLIとを、データベース装置30に送信する。データベース装置30は、受信した情報に基づいて、関連付け情報RIを生成し、記憶装置34に格納する。
【0045】
ログ収集段階において、問い合わせ部122は、通信装置18を用いて、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20に送信する。問い合わせQUは、取得ログ情報GLIについて問い合わせることを示す識別子と、プロジェクター10_iの識別情報とを含む。
【0046】
問い合わせ受信部222は、問い合わせQUをプロジェクター10から受信する。問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報送信部224は、問い合わせQUに含まれるプロジェクター10_iの識別情報を、データベース装置30に送信する。データベース装置30は、受信したプロジェクター10_iの識別情報に対応する取得ログ情報GLIを、サーバー20に送信する。サーバー20は、取得ログ情報GLIを記憶する。取得ログ情報送信部224は、取得ログ情報GLIをプロジェクター10_iに送信する。
【0047】
取得ログ情報受信部124は、問い合わせQUに応じてサーバー20から送信された取得ログ情報GLIを取得する。送信実行部126は、受信した取得ログ情報GLIに基づいて動作する。具体的には、送信実行部126は、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合、プロジェクター10_iに関する複数のログLGのうち第1項目に関する第1ログLGをサーバー20に送信せず、取得ログ情報GLIが第1項目を示す場合、第1ログLGをサーバー20に送信する。第1項目は、第1実施形態では、エラーコード、ファン17の回転数、又は、温度情報である。第1項目がエラーコードであれば、第1ログLGは、「正常」、「ファン異常」、又は「内部温度異常」である。
【0048】
より具体的な送信実行部126の機能について説明する。送信実行部126は、収集部1262と、ログ送信部1264とを有する。収集部1262は、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合、第1ログLGを収集せず、取得ログ情報GLIが第1項目を示す場合、第1ログLGを収集する。言い換えれば、収集部1262は、プロジェクター10_iに関する複数のログLGのうち、取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集し、取得ログ情報GLIが示さない項目に対応するログLGを収集しない。ログ送信部1264は、収集部1262が収集した第1ログLGをサーバー20に送信する。
【0049】
転送部226は、受信した第1ログLGを、データベース装置30に転送する。第1ログLGを受信した場合、データベース装置30は、受信した第1ログLGを、ログ情報LIに格納する。
【0050】
1.3.ログ収集システム1の
動作
ログ収集システム1の動作を、
図9を用いて説明する。
【0051】
図9は、ログ収集システム1の動作を示すシーケンス図である。
図9に示すステップSA02の処理が、事前準備段階の処理である。ステップSByyの処理が、ログ収集段階の処理である。yyは、正の整数である。ログ収集システム1は、ログ収集段階に示すログ収集処理をログ収集間隔期間ごとに実行する。ログ収集処理は、プロジェクター10_iに関するログLGを収集し、ログ情報LIに蓄積する処理である。
図9に示すログ収集処理は、j回目のログ収集処理である。jは、1以上の整数である。
図9に示す括弧書きは、通信時に送信される情報を示す。
【0052】
処理装置42は、ステップSA02において、通信装置48を用いて、ユーザーIDとプロジェクター10_iの識別情報と、取得ログ情報GLIとをデータベース装置30に送信する。ステップSA02の処理終了後、ログ収集システム1は、
図9に示す事前準備段階における一連の処理を終了する。
【0053】
ログ収集段階におけるj回目のログ収集処理について説明する。処理装置12は、ステップSB02において、通信装置18を用いて、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20に送信する。問い合わせQUには、プロジェクター10_iの識別情報を含む。ステップSB02の処理は、問い合わせ部122に相当する。
【0054】
問い合わせQUを受信した場合に、処理装置22は、ステップSB04において、取得ログ情報GLIの確認を、通信装置28を用いてデータベース装置30に送信する。取得ログ情報GLIの確認には、問い合わせQUに含まれるプロジェクター10_iの識別情報が含まれる。
【0055】
処理装置32は、ステップSB06において、受信した取得ログ情報GLIの確認に含まれるプロジェクター10_iの識別情報に対応する取得ログ情報GLIを、サーバー20に送信する。取得ログ情報GLIを取得した場合、処理装置22は、ステップSB08において、取得ログ情報GLIを、通信装置28を用いてプロジェクター10_iに送信する。ステップSB08の処理は、取得ログ情報送信部224に相当する。
【0056】
取得ログ情報GLIを受け付けた場合、プロジェクター10_iの処理装置12は、ステップSB10において、取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集する。ステップSB10の処理は、収集部1262に相当する。プロジェクター10_iの処理装置12は、ステップSB12において、収集したログLGを、通信装置18を用いてサーバー20に送信する。ステップSB12の処理は、ログ送信部1264に相当する。
【0057】
ログLGを受信した場合、処理装置22は、ステップSB14において、受信したログLGを、通信装置28を用いてデータベース装置30に転送する。ログLGを受信した場合、処理装置32は、ステップSB16において、受信したログLGをログ情報LIに蓄積する。ステップSB1
6の処理終了後、ログ収集システム1は、
図9に示すログ収集段階における一連の処理を終了する。
【0058】
図10は、ステップSB14の処理実行後におけるログ情報LIの記憶内容を示す図である。
図10の例示では、取得ログ情報GLIが示す項目が「エラーコード」であり、取得ログ情報GLIが示さない項目が「ファンの回転数」及び「温度情報」である。
図10に例示するログ情報LIに含まれるレコードLIR_iは、プロジェクター10_iに関するログLGを収集したレコードである。レコードLIR_iが例示するように、項目「エラーコード」に対応するログ「正常」は蓄積されているが、項目「ファンの回転数」及び項目「温度情報」に対応するログLGは蓄積されていない。また、プロジェクター10_1の識別情報を有する関連付け情報RI、プロジェクター10_2の識別情報の識別情報を有する関連付け情報RI、及びプロジェクター10_nの識別情報を有する関連付け情報RIの取得ログ情報GLIが示す項目が「エラーコード」、「ファンの回転数」及び「温度情報」であったため、
図10に例示するログ情報LIに含まれるレコードLIR_1、LIR_2及びLIR_nでは項目「エラーコード」、項目「ファンの回転数」及び項目「温度情報」に対応するログLGが蓄積されている。
【0059】
1.4.ログ収集システム1の効果
以上、プロジェクター10は、取得されるべきログLGの項目を示す取得ログ情報GLIを記憶するサーバー20と、通信可能な電子機器であって、プロジェクター10の処理装置12は、問い合わせ部122と、取得ログ情報受信部124と、送信実行部126として機能する。問い合わせ部122は、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20に送信する。取得ログ情報受信部124は、問い合わせQUに応じてサーバー20から送信された取得ログ情報GLIを受信する。送信実行部126は、取得ログ情報GLIに基づいて動作する。より詳細には、送信実行部126は、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合、プロジェクター10に関する複数のログLGのうち第1項目に関する第1ログLGを、サーバー20に送信せず、取得ログ情報GLIが第1項目を示す場合、第1ログLGをサーバー20に送信する。
第1実施形態によれば、ユーザーUが取得ログ情報GLIを変更するのみで、プロジェクター10に関する複数のログLGのうちサーバー20に送信するログLGを変更できるので、ログ収集システム1は、プロジェクター10に関する複数のログLGのうちサーバー20に送信するログLGを容易に変更できる。プロジェクター10は、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20に送信するため、取得ログ情報GLIが変更された場合、プロジェクター10は、変更された取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集できる。本実施形態におけるログ収集システム1は、プロジェクター10にインストールされたファームウェア又はソフトウェア等のプログラムを変更する態様と比較して、ユーザーUが希望するログLGを迅速に提供できる。
また、プロジェクター10は、取得ログ情報GLIが示すログLGのみをサーバー20に送信する。従って、第1実施形態によれば、プロジェクター10に関する複数のログLGの全てをサーバー20に送信し、取得ログ情報GLIが示さないログLGを削除する態様と比較して、プロジェクター10とサーバー20との間の通信量を削減できる。
【0060】
また、送信実行部126は、収集部1262と、ログ送信部1264とを有する。収集部1262は、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合、第1ログLGを収集せず、取得ログ情報GLIが第1項目を示す場合、第1ログLGを収集する。ログ送信部1264は、収集部1262が収集した第1ログLGをサーバー20に送信する。
第1実施形態によれば、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合に第1ログLGを収集しないので、取得ログ情報GLIが第1項目を示さない場合に第1ログLGを収集し第1ログLGを送信しない態様と比較して、プロジェクター10にかかる負荷を低減できる。
【0061】
また、サーバー20に記憶された取得ログ情報GLIは、ユーザー端末40に入力される変更指示に基づいて変更可能である。
第1実施形態によれば、ユーザー端末40を操作するユーザーUによって、プロジェクター10に関する複数のログLGのうち、取得すべきログLGを容易に変更できる。
【0062】
また、サーバー20は、問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報GLIをプロジェクター10に送信する取得ログ情報送信部224を有する。
第1実施形態によれば、サーバー20は、問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報GLIをプロジェクター10に送信できる。
【0063】
2.第2実施形態
第2実施形態におけるログ収集システム1aは、サーバー20の替わりにPCを有する点において、第1実施形態と相違する。PCは、Personal Computerの略である。以下、第2実施形態について説明する。なお、以下に例示する各形態及び各変形例において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態で使用される符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0064】
2.1.ログ収集システム1aの概要
図11は、第2実施形態におけるログ収集システム1
aの構成を示すブロック図である。ログ収集システム1aは、プロジェクター10_1と、プロジェクター10_2と、…、プロジェクター10_nと、PC50と、データベース装置30と、ユーザー端末40とを有する。PC50と、データベース装置30と、ユーザー端末40とは、通信網NWに接続される。プロジェクター10と、プロジェクター10_2と、…、プロジェクター10_nと、PC50とは、互いに接続される。
【0065】
図12は、PC50の構成を示す図である。PC50は、処理装置52と、記憶装置54と、入力装置55と、表示装置56と、通信装置58とを有する。PC50の各要素は、情報を通信するためのバス59により相互に接続される。
【0066】
処理装置52は、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置52は、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0067】
記憶装置54は、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置54は、処理装置52が読取可能な記録媒体であり、処理装置52が実行するアプリケーションプログラム、処理装置52が実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、及び、処理装置52が使用する各種の情報などを記憶する。
【0068】
入力装置55は、PC50を利用するユーザーが情報を入力するための機器である。入力装置55は、例えば、ポインティングデバイス、キーボード、及び、表示装置56の表面に貼り付けられたタッチパネル等の1種類以上の装置で構成される。
【0069】
表示装置56は、処理装置52による制御のもとで各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネル、又は有機EL表示パネル等の各種の表示パネルが表示装置56として好適に利用される。
【0070】
通信装置58は、通信網NWを介して他の装置と通信を行うためのハードウェアである。
【0071】
2.2.ログ収集システム1aの機能
ログ収集システム1aの機能は、処理装置52が、アプリケーションプログラムを読み出し、このアプリケーションプログラムを実行することにより、サーバー20が有していた機能と同一として機能する。従って、ログ収集システム1aの機能の説明を省略する。
【0072】
2.3.ログ収集システム1aの効果
第2実施形態によれば、プロジェクター10_1~プロジェクター10_nがPC50に接続するため、通信網NWにかかる負荷を低減できる。
【0073】
3.第3実施形態
第1実施形態におけるログ収集システム1は、ログLGを取得する場合に、取得ログ情報GLIの問い合わせQUをサーバー20に送信する。一方、第3実施形態におけるログ収集システム1bにおいて、サーバー20bは、ログLGの項目の変更があった場合に、ログLGの項目の変更があったことをプロジェクター10に送信する。
【0074】
3.1.ログ収集システム1bの概要
図13は、第3実施形態におけるデータベース装置30bの構成を示す図である。データベース装置30
bは、処理装置32bと、記憶装置34bと、通信装置38とを有する。
【0075】
処理装置32bは、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置32bは、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。
【0076】
記憶装置34bは、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置34bは、処理装置32bが読取可能な記録媒体であり、処理装置32bが実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、関連付け情報RIb、ログ情報LI、及び、処理装置32bが使用する各種の情報などを記憶する。
【0077】
図14は、関連付け情報RIbの記憶内容を示す図である。関連付け情報RIbは、関連付け情報RIと比較して、バージョン情報VERを有し、ユーザーIDを有さない。バージョン情報VERは、取得ログ情報GLIのバージョンを示す値を示す。例えば、バージョン情報VERは、「1」、「2」等の数値である。バージョンが互いに異なる取得ログ情報
GLIは、通常、互いに異なるログLGの項目を示すが、互いに同一のログLGの項目を示してもよい。
【0078】
3.2.ログ収集システム1bの機能
図15は、第3実施形態におけるログ収集システム1bの構成を示す図である。第3実施形態におけるサーバー20bに含まれる処理装置22bは、サーバー20bに含まれる記憶装置24から制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを実行することによって、問い合わせ受信部222と、取得ログ情報送信部224bと、転送部226として機能する。また、第3実施形態におけるプロジェクター10b_iに含まれる処理装置12bは、第3実施形態におけるプロジェクター10b_iに含まれる記憶装置14から制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを実行することによって、問い合わせ部122bと、取得ログ情報受信部124bと、送信実行部126bとして機能する。
【0079】
事前準備段階において、第3実施形態におけるユーザー端末40bは、プロジェクター10の取得ログ情報GLIと、この取得ログ情報GLIに対応するバージョン情報VERとを送信する。バージョン情報VERは、ユーザーUによって設定されてもよいし、ユーザー端末40bによって採番された値でもよい。データベース装置30bは、受信した情報に基づいて関連付け情報RIbを生成し、生成した関連付け情報RIbを記憶装置34bに格納する。
【0080】
ログ収集段階において、問い合わせ部122bは、ログ収集間隔期間ごとに実行する。問い合わせ部122bは、取得ログ情報GLIを一度も取得していない場合に、通信装置18を用いて、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20bに送信する。問い合わせQUには、プロジェクター10b_iの識別情報が含まれる。取得ログ情報GLIを一度でも取得した場合、問い合わせ部122bは、問い合わせQUをサーバー20bに送信せず、送信実行部126bを実行させる。
【0081】
取得ログ情報送信部224bは、問い合わせ受信部222が問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報GLIの確認を、データベース装置30bに送信する。データベース装置30は、取得ログ情報GLIと、この取得ログ情報GLIのバージョン情報VERとを、サーバー20bに送信する。サーバー20bは、取得ログ情報GLIとバージョン情報VERとを記憶装置24に記憶する。また、ユーザー端末40bから、新たな取得ログ情報GLIと、新たな取得ログ情報GLIに対応するバージョン情報VERとを受信した場合、受信した取得ログ情報GLIとバージョン情報VERとにより、記憶装置24が記憶した取得ログ情報GLIとバージョン情報VERを更新する。記憶装置24が記憶したバージョン情報VERは、「第1バージョン情報」の一例である。
【0082】
取得ログ情報送信部224bは、取得ログ情報GLIとバージョン情報VERとをプロジェクター10b_iに送信する。
【0083】
取得ログ情報受信部124bは、問い合わせQUに応じてサーバー20bから送信された取得ログ情報GLIとバージョン情報VERとを受信する。取得ログ情報受信部124bは、取得した取得ログ情報GLIとバージョン情報VERとを記憶装置14に記憶させる。
【0084】
取得ログ情報受信部124bが取得ログ情報GLIを受信した場合、又は、問い合わせ部122bから実行指示を受け付けた場合、送信実行部126bは、第1ログLGを収集し、第1ログLGと、取得ログ情報GLIのバージョンを示すバージョン情報VERと、をサーバー20bに送信する。送信されたバージョン情報VERは、「第2バージョン情報」の一例である。
【0085】
取得ログ情報送信部224bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとを比較する。但し、取得ログ情報送信部224bは、比較を行う前に、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要が否かを判定する。具体的には、取得ログ情報送信部224bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを記憶した日時が、現在日時と比較してログ収集間隔期間以上過去である場合には、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要があると判定する。
【0086】
記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要がある場合、取得ログ情報送信部224bは、バージョン情報VERの確認を、データベース装置30bに送信する。バージョン情報VERの確認を受信した場合、データベース装置30bは、バージョン情報VERをサーバー20bに送信する。バージョン情報VERを受信した場合、取得ログ情報送信部224bは、バージョン情報VERが更新されていれば、受信したバージョン情報VERを用いて、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する。バージョン情報VERを更新した場合、取得ログ情報送信部224bは、取得ログ情報GLIの確認をデータベース装置30bに送信し、記憶装置24に記憶された取得ログ情報GLIを更新する。
【0087】
取得ログ情報送信部224bは、バージョン情報VERを比較した結果、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとが異なる場合、サーバー20bに記憶された取得ログ情報GLIと、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERとをプロジェクター10b_iに送信する。一方、取得ログ情報送信部224bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERとプロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとが同一である場合には、転送部226に、プロジェクター10b_iから受信したログLGをデータベース装置30bに転送させる。
【0088】
3.3.ログ収集システム1bの動作
ログ収集システム1bの動作を、
図16、
図17、
図18、及び、
図19を用いて説明する。
【0089】
図16、
図17、
図18、及び、
図19は、ログ収集システム1bの動作を示すシーケンス図である。
図16に示すステップSAb02の処理が、事前準備段階の処理である。
図16、
図17、
図18、及び、
図19に示すステップSBbyyの処理が、ログ収集段階の処理である。yyは、正の整数である。
図16に示す括弧書きは、通信時に送信される情報を示す。更に、
図16、
図17、
図18、及び、
図19における通信時に送信される情報について、取得ログ情報
GLIのバージョンが「1」であることを示すバージョン情報VERを「VER_v1」と図示し、下記記載では「バージョン情報VER_v1」と称する。同様に、取得ログ情報
GLIのバージョンが「2」であることを示すバージョン情報VERを「VER_v2」と図示し、下記記載では「バージョン情報VER_v2」と称する。
【0090】
事前準備段階の処理について説明する。第
3実施形態における処理装置42は、ステップSAb02において、通信装置48を用いて、プロジェクター10b_iの識別情報、バージョン情報VER_v1、及び、取得ログ情報GLIをデータベース装置30bに送信する。ステップSAb02の処理終了後、ログ収集システム1bは、
図16に示す事前準備段階における一連の処理を終了する。
【0091】
図16及び
図17を用いて、ログ収集段階における1回目のログ収集処理について説明する。処理装置12bは、ステップSBb02において、取得ログ情報GLIを一度も取得していないため、通信装置18を用いて、取得ログ情報GLIについての問い合わせQUをサーバー20bに送信する。問い合わせQUには、プロジェクター10b_iの識別情報を含む。ステップSBb02の処理は、問い合わせ部122bに相当する。
【0092】
問い合わせQUを受信した場合に、処理装置22bは、ステップSBb04において、取得ログ情報GLIの確認を、通信装置28を用いてデータベース装置30bに送信する。取得ログ情報GLIの確認は、問い合わせQUに含まれるプロジェクター10b_iの識別情報を含む。
【0093】
処理装置32bは、ステップSBb06において、受信したプロジェクター10b_iの識別情報に対応する取得ログ情報GLIとバージョン情報VER_v1とを、サーバー20bに送信する。取得ログ情報GLI及びバージョン情報VER_v1を受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb08において、取得ログ情報GLIとバージョン情報VER_v1とを記憶装置24に記憶させる。次に、処理装置22bは、ステップSBb10において、取得ログ情報GLIとバージョン情報VER_v1とを、通信装置28を用いてプロジェクター10b_iに送信する。ステップSBb10の処理は、取得ログ情報送信部224bに相当する。
【0094】
取得ログ情報GLI及びバージョン情報VER_v1を受信した場合、プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb12において、取得ログ情報GLI及びバージョン情報VER_v1をプロジェクター10b_iの記憶装置14に記憶させる。次に、プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb14において、取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集する。ステップSBb14の処理は、収集部1262に相当する。プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb16において、収集部1262が収集したログLGと、記憶装置14に記憶させたバージョン情報VER_v1とを、通信装置18を用いてサーバー20bに送信する。ステップSBb16の処理は、ログ送信部1264bに相当する。
【0095】
ログLGとバージョン情報VER_v1とを受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb18において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要があるか否かを判定する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERが記憶された日時であるステップSBb08の処理日時は、ステップSBb18の処理日時と比較してログ収集間隔期間以上過去ではない。従って、処理装置22bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新しないまま、ステップSBb20において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとを比較する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとは、互いにバージョン情報VER_v1であり同一である。従って、処理装置22bは、ステップSBb22において、プロジェクター10b_iから受信したログLGを、データベース装置30bに転送する。
【0096】
ログLGを受信した場合、データベース装置30bの処理装置32
bは、ステップSBb24において、受信したログLGをログ情報LIに蓄積する。ステップSBb24の処理終了後、ログ収集システム1bは、
図16及び
図17に示すログ収集段階における1回目のログ収集処理を終了する。
【0097】
図17を用いて、ログ収集段階における、1回目のログ収集処理の実行後からバージョン情報VERが更新されるまでのk回目のログ収集処理について説明する。kは、2以上の整数である。k-1回目のログ収集処理を実行してからログ収集間隔期間が経過した場合、プロジェクター10
b_iの処理装置12bは、ステップSBb32において、記憶装置14に記憶した取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集する。プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb34において、収集部1262が収集したログLGと、記憶装置14に記憶させたバージョン情報VER_v1とを、通信装置28を用いてサーバー20bに送信する。
【0098】
ログLGとバージョン情報VERとを受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb36において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VER_v1を更新する必要があるか否かを判定する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VER_v1が記憶された日時であるステップSBb08の処理日時は、ステップSBb36の処理日時と比較してログ収集間隔期間以上過去である。従って、処理装置22bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VER_v1を更新するために、ステップSBb38において、バージョン情報VERの確認を、通信装置28を用いてデータベース装置30bに送信する。バージョン情報VERの確認には、プロジェクター10b_iの識別情報が含まれる。
【0099】
バージョン情報VERの確認を受信した場合、データベース装置30bの処理装置32bは、ステップSBb40において、バージョン情報VERの確認に含まれるプロジェクター10b_iの識別情報に対応するバージョン情報VER_v1を、通信装置38を用いてサーバー20bに送信する。
【0100】
バージョン情報VER_v1を受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb42において、受信したバージョン情報VER_v1を用いて、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VER_v1を更新する。なお、ステップSBb42の処理では、受信したバージョン情報VERと、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERとが互いにバージョン情報VER_v1であり同一であるため、処理装置22bは、ステップSBb42の処理を実行しなくてもよい。
【0101】
ステップSBb42の処理終了後、処理装置22bは、ステップSBb44において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとを比較する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとは、互いにバージョン情報VER_v1であり同一である。従って、処理装置22bは、ステップSBb46において、プロジェクター10b_iから受信したログLGを、データベース装置30bに転送する。
【0102】
ログLGを受信した場合、データベース装置30bの処理装置32
bは、ステップSBb48において、受信したログLGをログ情報LIに蓄積する。ステップSBb48の処理終了後、ログ収集システム1bは、
図17に示すログ収集段階におけるk回目のログ収集処理を終了する。
【0103】
図18及び
図19を用いて、ユーザー端末40bによってバージョン情報VERが更新された直後のm回目のログ収集処理について説明する。mは、kより大きい整数である。
【0104】
m-1回目のログ収集処理が実行された後であり、且つ、m回目のログ収集処理が実行される前に、第3実施形態における処理装置42は、ステップSBb52において、通信装置48を用いて、プロジェクター10b_iの識別情報、更新された取得ログ情報GLI、及び、バージョン情報VER_v2をデータベース装置30bに送信する。
【0105】
m回目のログ収集処理について説明する。プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb62において、記憶装置14に記憶した取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集する。プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb64において、収集部1262が収集したログLGと、記憶装置14に記憶させたバージョン情報VER_v1とを、通信装置28を用いてサーバー20bに送信する。
【0106】
ログLGとバージョン情報VER_v1とを受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb66において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要があるか否かを判定する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VER_v1が記憶された日時であるステップSBb42の処理日時は、ステップSBb66の処理日時と比較してログ収集間隔期間以上過去である。従って、処理装置22bは、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新するために、ステップSBb68において、バージョン情報VERの確認を、通信装置28を用いてデータベース装置30bに送信する。バージョン情報VERの確認には、プロジェクター10b_iの識別情報が含まれる。
【0107】
バージョン情報VERの確認を受信した場合、データベース装置30bの処理装置32bは、ステップSBb70において、バージョン情報VERの確認に含まれるプロジェクター10b_iの識別情報に対応するバージョン情報VER_v2を、通信装置38を用いてサーバー20bに送信する。
【0108】
バージョン情報VER_v2を受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb72において、受信したバージョン情報VER_v2を用いて、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する。ステップSBb72の処理では、受信したバージョン情報VERと、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERとが異なる。具体的には、受信したバージョン情報VERが、バージョン情報VER_v2であり、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERが、バージョン情報VER_v1である。従って、処理装置22bは、ステップSBb74において、取得ログ情報GLIの確認を、通信装置28を用いてデータベース装置30bに送信する。取得ログ情報GLIの確認には、プロジェクター10b_iの識別情報が含まれる。
【0109】
取得ログ情報GLIの確認を受信した場合、データベース装置30bの処理装置32bは、ステップSBb76において、取得ログ情報GLIの確認に含まれるプロジェクター10b_iの識別情報に対応する取得ログ情報GLIを、通信装置38を用いてサーバー20bに送信する。
【0110】
取得ログ情報GLIを受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb78において、受信した取得ログ情報GLIを用いて、記憶装置24に記憶された取得ログ情報GLIを更新する。
【0111】
ステップSBb78の処理終了後、処理装置22bは、ステップSBb80において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとを比較する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとは、互いに異なる。具体的には、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERが、バージョン情報VER_v2であり、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERが、バージョン情報VER_v1である。従って、処理装置22bは、ステップSBb82において、記憶装置24に記憶された取得ログ情報GLIとバージョン情報VER_v2とを、通信装置28を用いて送信する。
【0112】
取得ログ情報GLIとバージョン情報VER_v2とを受信した場合、プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb84において、取得ログ情報GLI及びバージョン情報VER_v2を記憶装置14に記憶させる。次に、プロジェクター10b_iの処理装置12bは、ステップSBb86において、記憶装置14に記憶した取得ログ情報GLIが示す項目に対応するログLGを収集する。ログLGを収集した後に、処理装置12bは、ステップSBb88において、ログLGとバージョン情報VER_v2とを通信装置18を用いてサーバー20bに送信する。
【0113】
ログLGとバージョン情報VER_v2とを受信した場合、処理装置22bは、ステップSBb90において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERを更新する必要があるか否かを判定する。但し、バージョン情報VERを更新する必要がないことが明らかであるため、処理装置22bは、ステップSBb90の処理を実行しなくてもよい。
【0114】
ステップSBb90の処理終了後、処理装置22bは、ステップSBb92において、記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとを比較する。記憶装置24に記憶されたバージョン情報VERと、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERとは、互いにバージョン情報VER_v2であり同一である。従って、処理装置22bは、ステップSBb94において、プロジェクター10b_iから受信したログLGを、データベース装置30bに転送する。
【0115】
ログLGを受信した場合、データベース装置30bの処理装置32
bは、ステップSBb96において、受信したログLGをログ情報LIに蓄積する。ステップSBb96の処理終了後、ログ収集システム1bは、
図18及び
図19に示すログ収集段階におけるm回目のログ収集処理を終了する。
【0116】
図20は、ステップSBb96の処理実行後におけるログ情報LIの記憶内容を示す図である。
図20の例示では、取得ログ情報
GLIのバージョンが「1」であることを示すバージョン情報VER_v1に対応する取得ログ情報GLIは、項目「エラーコード」を示す。取得ログ情報
GLIのバージョンが「2」であることを示すバージョン情報VER_v2に対応する取得ログ情報GLIは、項目「ファンの回転数」を示す。更に、
図20の例示では、3回目のログ収集処理の前に、取得ログ情報GLIのバージョンが「1」から「2」に更新されている。
【0117】
図20に例示するログ情報LIに含まれるレコードLIR_i1、レコードLIR_i2、及び、レコードLIR_i3は、プロジェクター10b_iに関するログLGを蓄積したレコードである。レコードLIR_ixは、x回目のログ収集処理により蓄積されたログLGを示す。xは、1から3までの整数である。レコードLIR_i1とレコードLIR_i2とが例示するように、項目「エラーコード」に対応するログ「正常」は蓄積されているが、項目「ファンの回転数」及び項目「温度情報」に対応するログLGは蓄積されていない。更に、レコードLIR_i3が例示するように、項目「ファンの回転数」に対応するログ「y3回/分」は蓄積されているが、項目「エラーコード」及び項目「温度情報」に対応するログLGは蓄積されていない。
【0118】
3.4.ログ収集システム1bの効果
以上、第3実施形態において、サーバー20bに記憶された取得ログ情報GLIは、バージョンアップ可能である。サーバー20bは、取得ログ情報GLIのバージョンを示す第1バージョン情報VERを記憶する。送信実行部126は、第1ログLGと、取得ログ情報GLIのバージョンを示す第2バージョン情報VERと、をサーバー20bに送信する。取得ログ情報送信部224bは、第1バージョン情報VERと第2バージョン情報VERとが異なる場合、サーバー20bに記憶された取得ログ情報GLIと第1バージョン情報VERとをプロジェクター10b_iに送信する。
第3実施形態によれば、プロジェクター10b_iは、取得ログ情報GLIを記憶していない場合のみ問い合わせQUをサーバー20bに送信し、取得ログ情報GLIを記憶する場合には問い合わせQUをサーバー20bに送信しない。従って、第3実施形態におけるログ収集システム1bは、ログ収集システム1と比較して、プロジェクター10b_iとサーバー20bとの通信量を抑制できる。更に、プロジェクター10b_iから受信したバージョン情報VERと、サーバー20bが記憶するバージョン情報VERとを比較することにより、ユーザーUが取得ログ情報GLIを更新したことを検出することができる。
【0119】
4.第4実施形態
第4実施形態におけるログ収集システム1dは、サーバー20を有する点において、第2実施形態と相違する。
【0120】
4.1.ログ収集システム1dの概要
図21は、ログ収集システム1dの構成を示すブロック図である。ログ収集システム1dは、プロジェクター10_1と、プロジェクター10_2と、…、プロジェクター10_nと、PC50dと、サーバー20と、データベース装置30と、ユーザー端末40とを有する。PC50dと、サーバー20と、データベース装置30と、ユーザー端末40とは、通信網NWに接続される。プロジェクター10
_1と、プロジェクター10_2と、…、プロジェクター10_nと、PC50dとは、互いに接続される。
【0121】
4.2.ログ収集システム1dの動作
ログ収集システム1dの動作を、
図22及び
図23を用いて説明する。
【0122】
図22及び
図23は、ログ収集システム1dの動作を示すシーケンス図である。図
22に示すステップSAd02の処理が、事前準備段階の処理である。
図22及び
図23に示すステップSBdyyの処理が、ログ収集段階の処理である。yyは、正の整数である。ログ収集システム1dは、ログ収集段階の処理をログ収集間隔期間ごとに実行する。
図22に示す括弧書きは、通信時に送信される情報を示す。
【0123】
事前準備段階の処理について説明する。第4実施形態における処理装置42は、ステップSAd02において、通信装置48を用いて、プロジェクター10_iの識別情報、及び、取得ログ情報GLIをデータベース装置30に送信する。ステップSAd02の処理終了後、ログ収集システム1dは、
図22に示す事前準備段階における一連の処理を終了する。
【0124】
ログ収集段階におけるj回目のログ収集処理について説明する。ログ収集システム1dは、ステップSBd02の処理をプロジェクター10ごとに実行する。プロジェクター10_iの処理装置12は、ステップSBd02において、通信装置18を用いて、プロジェクター10_iの識別情報をPC50dに送信する。
【0125】
プロジェクター10_1からプロジェクター10_nまでがステップSBd02の処理を実行した後に、PC50dの処理装置52は、ステップSBd04において、受信したプロジェクター10の識別情報を集約する。例えば、プロジェクター10_1の識別情報が「id_1」であり、プロジェクター10_2の識別情報が「id_2」であり、プロジェクター10_nの識別情報が「id_n」である場合、PC50dの処理装置52は、集約結果を「id_1、id_2、…、id_n」として生成する。
【0126】
プロジェクター10の識別情報を集約した後、PC50dの処理装置52は、ステップSBd06において、通信装置58を用いて取得ログ情報GLIの問い合わせQUをサーバー20に送信する。集約したプロジェクター10の識別情報が含まれる。
【0127】
問い合わせQUを受信した場合、処理装置22は、ステップSBd08において、取得ログ情報GLIの確認を、データベース装置30に送信する。取得ログ情報GLIの確認には、集約したプロジェクター10の識別情報が含まれる。
【0128】
取得ログ情報GLIの確認を受信した場合、処理装置32は、ステップSBd10において、識別情報を集約したプロジェクター10_1~プロジェクター10_nの各々に対応する取得ログ情報GLIを、通信装置38を用いてサーバー20に送信する。プロジェクター10_1~プロジェクター10_nの各々に対応する取得ログ情報GLIを受信した場合、処理装置22は、ステップSBd12において、プロジェクター10_1~プロジェクター10_nの各々に対応する取得ログ情報GLIをPC50dに転送する。
【0129】
プロジェクター10_1~プロジェクター10_nの各々に対応する取得ログ情報GLIを受信した場合、処理装置52は、ステップSBd14において、iが1からnまでのそれぞれについて、プロジェクター10_iに、プロジェクター10_iの取得ログ情報GLIを送信する。取得ログ情報GLIを受信した場合、ステップSBd16において、iが1からnまでのそれぞれについて、プロジェクター10_iの処理装置12は、受信した取得ログ情報GLIに対応するログLGを収集する。ログLGを収集後、ステップSBd18において、iが1からnまでのそれぞれについて、プロジェクター10_iの処理装置12は、ログLGを、通信装置18を用いてPC50dに送信する。
【0130】
iが1からnまでのそれぞれのプロジェクター10_iからログLGを受信した場合、処理装置52は、ステップSBd20において、受信したログLGを、通信装置58を用いてサーバー20に転送する。ログLGを受信した場合、処理装置22は、ステップSBd22において、ログLGを、通信装置28を用いてデータベース装置30に転送する。処理装置32は、ステップSBd24において、受信したログLGをログ情報LIに蓄積する。ステップSBd24の処理終了後、ログ収集システム1dは、
図22及び
図23に示すログ収集段階における一連の処理を終了する。
【0131】
4.3.ログ収集システム1dの効果
以上、第4実施形態によれば、PC50dが、プロジェクター10_1~プロジェクター10_nの識別情報を集約するため、プロジェクター10_1~プロジェクター10_nの各々がサーバー20に問い合わせQUを送信する場合と比較して、サーバー20にかかる負荷を低減できる。
【0132】
5.変形例
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0133】
5.1.第1変形例
上述の各態様において、サーバー20とデータベース装置30とが、同一の装置でもよい。
【0134】
図24は、第1変形例におけるログ収集システム1eの機能を示す図である。ログ収集システム1eは、プロジェクター10_1と、プロジェクター10_2と、サーバー20eと、ユーザー端末40とを有する。
【0135】
サーバー20eは、処理装置22eと、記憶装置24eと、通信装置28eとを有する。処理装置22eは、CPU等のコンピューターである。なお、処理装置22eは、1又は複数のプロセッサーによって構成されてもよい。記憶装置24eは、磁気的記憶装置又はフラッシュROM等で構成される。記憶装置24eは、処理装置22eが読取可能な記録媒体であり、処理装置22eが実行する制御プログラムを含む複数のプログラム、関連付け情報RI_1、関連付け情報RI_2、ログ情報LI、及び、処理装置22eが使用する各種の情報などを記憶する。
【0136】
関連付け情報RI_1は、プロジェクター10_1の識別情報と、取得ログ情報GLI_1とを関連付けた情報である。関連付け情報RI_1に含まれるプロジェクター10_1の識別情報が、「第2識別情報」の一例である。取得ログ情報GLI_1が、「第1取得ログ情報」の一例である。
【0137】
関連付け情報RI_2は、プロジェクター10_2の識別情報と、取得ログ情報GLI_2とを関連付けた情報である。関連付け情報RI_2に含まれるプロジェクター10_2の識別情報が、「第3識別情報」の一例である。取得ログ情報GLI_2が、「第2取得ログ情報」の一例である。
【0138】
処理装置22eは、記憶装置24eから制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを実行することによって、問い合わせ受信部222、取得ログ情報送信部224e、及び、蓄積部228として機能する。
【0139】
取得ログ情報送信部224eは、問い合わせQUに含まれる識別情報がプロジェクター10_1の識別情報と一致する場合、取得ログ情報GLI_1を、問い合わせQUを送信したプロジェクター10に送信し、問い合わせQUに含まれる識別情報がプロジェクター10_2の識別情報と一致する場合、取得ログ情報GLI_2を、問い合わせQUを送信したプロジェクター10に送信する。問い合わせQUを送信したプロジェクター10は、「第1電子機器」の一例である。問い合わせQUに含まれる識別情報は、「第1識別情報」の一例である。
【0140】
蓄積部228は、受信したログLGを、ログ情報LIに蓄積する。
【0141】
以上、第1変形例におけるログ収集システム1eは、複数のプロジェクター10を有する。問い合わせQUを送信したプロジェクター10は、第1識別情報によって示される。サーバー20eは、取得されるべきログLGの項目を示す複数の取得ログ情報GLIを記憶する。複数の取得ログ情報GLIのうちの取得ログ情報GLI_1は、複数のプロジェクター10のうちのいずれかを示す第2識別情報に関連付けられている。複数の取得ログ情報GLIに含まれる取得ログ情報GLI_2は、複数のプロジェクター10のうちのいずれかを示す第3識別情報に関連付けられている。第3識別情報によって示されるプロジェクター10は、第2識別情報によって示されるプロジェクター10と異なる。問い合わせ部122は、第1識別情報を含む問い合わせQUをサーバー20eに送信する。取得ログ情報送信部224eは、第1識別情報が第2識別情報と一致する場合、取得ログ情報GLI_1を、問い合わせQUを送信したプロジェクター10に送信し、第1識別情報が第3識別情報と一致する場合、取得ログ情報GLI_2を、問い合わせQUを送信したプロジェクター10に送信する。
第1変形例によれば、サーバー20eは、プロジェクター10_1に対応する取得ログ情報GLI_1をプロジェクター10_1に送信し、プロジェクター10_2に対応する取得ログ情報GLI_2をプロジェクター10_2に送信できる。言い換えれば、サーバー20eは、複数のプロジェクター10の各々の間において、取得すべきログLGの項目を変えることができる。
【0142】
また、第1変形例におけるログ収集システム1eは、以下の構成を有すると言い換えることもできる。ログ収集システム1eは、プロジェクター10_1と、プロジェクター10_2と、サーバー20eと、を備える。プロジェクター10_1は、「第1電子機器」の一例である。プロジェクター10_2は、「第2電子機器」の一例である。サーバー20eは、プロジェクター10_1に関する複数のログLGのうち取得されるべきログLGの項目を示す取得ログ情報GLI_1と、プロジェクター10_2に関する複数のログLGのうち取得されるべきログLGの項目を示す取得ログ情報GLI_2と、を記憶する。取得ログ情報GLI_1が、「第3取得ログ情報」の一例である。取得ログ情報GLI_2が、「第4取得ログ情報」の一例である。
プロジェクター10_1は、問い合わせ部122と、取得ログ情報受信部124と、送信実行部126とを含む。プロジェクター10_1に含まれる問い合わせ部122が、「第1問い合わせ部」の一例である。プロジェクター10_1に含まれる取得ログ情報受信部124が、「第1受信部」の一例である。プロジェクター10_1に含まれる送信実行部126は、「第1送信実行部」の一例である。プロジェクター10_1に含まれる問い合わせ部122は、取得ログ情報GLI_1についての第1問い合わせQUをサーバー20eに送信する。プロジェクター10_1に含まれる取得ログ情報受信部124は、第1問い合わせQUに応じてサーバー20eから送信された取得ログ情報GLI_1を受信する。プロジェクター10_1に含まれる送信実行部126は、取得ログ情報GLI_1に基づいて動作する。より具体的には、プロジェクター10_1に含まれる送信実行部126は、取得ログ情報GLI_1が第1項目を示さない場合、プロジェクター10_1に関する複数のログLGのうち第1項目に関する第1ログLGを、サーバー20eに送信せず、取得ログ情報GLI_1が第1項目を示す場合、第1ログLGをサーバー20eに送信する。
プロジェクター10_2は、問い合わせ部122と、取得ログ情報受信部124と、送信実行部126とを含む。プロジェクター10_2に含まれる問い合わせ部122が、「第2問い合わせ部」の一例である。プロジェクター10_2に含まれる取得ログ情報受信部124が、「第2受信部」の一例である。プロジェクター10_2に含まれる送信実行部126は、「第2送信実行部」の一例である。プロジェクター10_2に含まれる問い合わせ部122は、取得ログ情報GLI_2についての第2問い合わせQUをサーバー20eに送信する。プロジェクター10_2に含まれる取得ログ情報受信部124は、第2問い合わせQUに応じてサーバー20eから送信された取得ログ情報GLI_2を受信する。プロジェクター10_2に含まれる送信実行部126は、取得ログ情報GLI_2に基づいて動作する。より詳細には、プロジェクター10_2に含まれる送信実行部126は、取得ログ情報GLI_2が第2項目を示さない場合、プロジェクター10_2に関する複数のログLGのうち第2項目に関する第2ログLGを、サーバー20eに送信せず、取得ログ情報GLI_2が第2項目を示す場合、第2ログLGをサーバー20eに送信する。
サーバー20eは、第1問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報GLI_1をプロジェクター10_1に送信し、第2問い合わせQUを受信した場合に、取得ログ情報GLI_2をプロジェクター10_2に送信する取得ログ情報送信部224eを、を備える。
【0143】
5.2.第2の変形例
上述の各形態において、関連付け情報RIは、プロジェクター10の識別情報を含むが、プロジェクター10の識別情報を含まなくてもよい。関連付け情報RIがプロジェクター10の識別情報を含まない場合、サーバー20は、複数のプロジェクター10の全てに対して同一の取得ログ情報GLIを送信する。
【0144】
5.3.第3の変形例
処理装置12及び処理装置22がプログラムを実行することによって実現される要素の全部又は一部は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific IC)等の電子回路によりハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現されてもよい。
【0145】
5.4.第4の変形例
上述の各形態は、上記の処理装置12を、問い合わせ部122、取得ログ情報受信部124、及び送信実行部126として機能させるように構成されたコンピュータプログラム又は当該コンピュータプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。記録媒体は例えば非一過性の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体の他、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の記録媒体を含み得る。また、本開示は上述した各態様にかかる制御方法としても特定される。
【符号の説明】
【0146】
1…ログ収集システム、10…プロジェクター、20…サーバー、30…データベース装置、40…ユーザー端末、122…問い合わせ部、124…取得ログ情報受信部、126…送信実行部、222…問い合わせ受信部、LI…ログ情報、U…ユーザー、VER…バージョン情報。