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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】ソフトキーボード表示方法及び情報端末
(51)【国際特許分類】
   G09B 7/02 20060101AFI20241106BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20241106BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20241106BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241106BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G09B7/02
G06F3/023 460
G06F3/04886
G06Q50/20
G09B19/00 H
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020159839
(22)【出願日】2020-09-24
(65)【公開番号】P2022053173
(43)【公開日】2022-04-05
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】川上 剛
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-192687(JP,A)
【文献】特開2018-045281(JP,A)
【文献】特表2015-513159(JP,A)
【文献】特開平08-314894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56,17/00-19/26
G06F 3/023,3/048-3/04895
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザにより利用される第1情報端末との通信機能を備えたサーバのプロセッサにより、
前記第1ユーザの第1ユーザ情報を取得することと、
前記第1ユーザに関するテスト情報を取得することと、
前記テスト情報の取得に応じて、前記第1ユーザの第1ユーザ情報から少なくとも1進度分の教育進度情報を差引いた第2ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、
当該決定したキーの種類に応じて、前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させることと、
を含むソフトキーボードの表示方法。
【請求項2】
前記第1ユーザに関するテスト情報は第2ユーザにより設定される、
請求項に記載のソフトキーボードの表示方法。
【請求項3】
第1ユーザにより利用される第1情報端末との通信機能を備えたサーバのプロセッサにより、
前記第1ユーザの第1ユーザ情報を取得することと、
前記第1ユーザに関する予習情報を取得することと、
前記予習情報の取得に応じて、前記第1ユーザの第1ユーザ情報に少なくとも1進度分の教育進度情報を加えた第3ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、
当該決定したキーの種類に応じて前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させるソフトキーボードの表示方法。
【請求項4】
前記第1ユーザに関する予習情報は第2ユーザにより設定される、
請求項3に記載のソフトキーボードの表示方法。
【請求項5】
前記第1ユーザ情報は前記第1ユーザの学校種別情報、学年情報、学習単元情報、国情報の一つ又は複数を含む、
請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のソフトキーボードの表示方法。
【請求項6】
前記ソフトキーボードの態様は、当該ソフトキーボードに含ませるキーの種類の加減により調整させ、
前記キーの種類は、四則計算用のキー、方程式計算用のキー、三角関数計算用のキー、指数対数計算用のキー、グラフ計算用のキー、プログラム計算用のキーのうち、四則計算用のキーと当該四則計算用のキー以外の一種類又は複数種類を含む、
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のソフトキーボードの表示方法。
【請求項7】
前記第1ユーザの第1ユーザ情報は、前記サーバに通信接続される第2ユーザが利用する第2情報端末により設定される、
請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のソフトキーボードの表示方法。
【請求項8】
外部機器からの第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいたソフトキーボード情報と、前記第1ユーザに関するテスト情報と、を受信可能な通信手段と、
ソフトキーボードを表示可能な表示手段と、
受信された前記ソフトキーボード情報と、前記第1ユーザに関するテスト情報と、に基づいて、前記第1ユーザの第1ユーザ情報から少なくとも1進度分の教育進度情報を差引いた第2ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、
当該決定したキーの種類に応じて、前記ソフトキーボードの態様を調整する調整手段と、
を備える情報端末。
【請求項9】
外部機器からの第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいたソフトキーボード情報と、前記第1ユーザに関する予習情報と、を受信可能な通信手段と、
ソフトキーボードを表示可能な表示手段と、
受信された前記ソフトキーボード情報と、前記第1ユーザに関する予習情報と、に基づいて、前記第1ユーザの第1ユーザ情報から少なくとも1進度分の教育進度情報を加えた第3ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、
当該決定したキーの種類に応じて、前記ソフトキーボードの態様を調整する調整手段と、
を備える情報端末。
【請求項10】
前記第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいたソフトキーボード情報は、第2ユーザが利用する別の情報端末により設定される、
請求項8又は9に記載の情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タブレット端末等の情報端末にソフトキーボードを表示させるソフトキーボード表示方法及び情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
Webサービスを提供するWebサイトのサーバに対して、当該Webサイトを利用するユーザの端末からアクセスした際に、当該端末を操作して文字や数字を入力させるためのソフトウエアキーボード(以下「ソフトキーボード」と称する。)を同端末の表示部に表示させることが広く行われている。
【0003】
また、ユーザの特徴属性に基づいて、ユーザに対応するターゲットユーザグループに相応するスキンインターフェイスを呼び出し、当該スキンインターフェイスをユーザの端末表示ページにロードするようにした空港サービス用マルチメディア端末の表示方法が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2018-534662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザが、任意の種類の計算サービスを提供する計算サーバにアクセスして、計算用のソフトキーボードを当該ユーザの端末に表示させることがある。
【0006】
従来、計算サーバからユーザの端末に表示させる計算用のソフトキーボードは、基本的な計算である四則計算の計算キーから高度な計算の計算キーまで、あらゆるユーザのニーズに応じた計算式を入力できるように多様な種類の計算キーを含んで構成されている。
【0007】
本発明の目的は、ユーザの学習状況に応じて適切な構成のソフトキーボードを表示させることが可能になるソフトキーボード表示方法及び情報端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るソフトキーボードの表示方法は、
第1ユーザにより利用される第1情報端末との通信機能を備えたサーバのプロセッサにより、
前記第1ユーザの第1ユーザ情報を取得することと、
前記第1ユーザに関するテスト情報を取得することと、
前記テスト情報の取得に応じて、前記第1ユーザの第1ユーザ情報から少なくとも1進度分の教育進度情報を差引いた第2ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、
当該決定したキーの種類に応じて、前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させることと、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のソフトキーボード表示方法及び情報端末の実施形態に係る計算サーバシステム1の全体の構成を示す図。
図2】計算サーバ10の電子回路の構成を示すブロック図。
図3】ソフトキーボードDB12dに基づき生成されるソフトキーボードの一例を示す図。
図4】教師DB12eに登録される教師情報の一例を示す図。
図5】クラス別教育進度テーブル12fの一例を示す図。
図6】教育進度別キー種類テーブル12hの一例を示す図。
図7】生徒DB12iに登録される生徒情報の一例を示す図。
図8】計算サーバ10の制御部11により実行されるユーザ登録処理を示すフローチャート。
図9】計算サーバ10の制御部11により実行される教師端末対応処理を示すフローチャート。
図10】計算サーバ10の制御部11により実行される生徒端末対応処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明のソフトキーボード表示方法及び情報端末の実施形態に係る計算サーバシステム1の全体の構成を示す図である。
【0012】
図2は、計算サーバ10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0013】
実施形態の計算サーバシステム1は、計算サーバ10により提供される計算機能を、通信ネットワークNを介して相互に通信接続可能な教師端末20と生徒端末30とにより利用する形態を仮定して説明する。
【0014】
計算サーバ10は、制御部(CPU:Central Processing Unit)11を備え、当該制御部11には、システム及びデータバスBusを介して、記憶部(Memory)12、記録媒体読取部14、通信部15、入力部(Keyboard)16、表示部(Display)17を接続して構成する。計算サーバ10は、通信ネットワークNを介した教師端末20及び生徒端末30等の各ユーザの端末からのアクセスに応じて、任意の計算式の入力、入力された計算式の計算及び計算結果の出力を含む計算機能を有する。
【0015】
教師端末20及び生徒端末30は、図示はしないが、計算サーバ10と同様に、制御部(CPU)、記憶部(Memory)、通信部、タッチパネル式表示部(Touch panel-Display)を備える。教師端末20及び生徒端末30は、タブレット端末などの情報端末により構成され、少なくとも計算サーバ10に対する入出力機能を有する。
【0016】
計算サーバ10の制御部11は、ハードディスク、フラッシュROMなどの記憶部12に予め記憶されたサーバ制御プログラム12a及び計算制御プログラム12b(ソフトキーボード表示制御プログラム12cを含む)に従い、回路各部の動作を制御する。なお、記憶部12に記憶されるプログラム12a,12bのデータは、CD-ROMやメモリカードなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14により読み取られたプログラムのデータあるいは通信ネットワークN上のプログラムサーバ(図示せず)から通信部15を介してダウンロードされたプログラムのデータであってもよい。
【0017】
計算サーバ10の記憶部12には、各プログラム12a,12b,12cのデータが記憶されるプログラム記憶エリアの他に、ソフトキーボードDB(Data Base)12d(図3参照)、教師DB12e(図4参照)、クラス別教育進度テーブル12f(図5参照)、クラス別教育モード12g、教育進度別キー種類テーブル12h(図6参照)、生徒DB12i(図7参照)及び各種の作業データ等が記憶されるデータ記憶エリアが確保される。
【0018】
サーバ制御プログラム12aは、記録媒体読取部14におけるデータの読み取り制御、通信部15におけるデータの通信制御、入力部16におけるデータの入力制御及び表示部17におけるデータの表示制御を含む計算サーバ10の全体の制御を司るシステムプログラムである。
【0019】
計算制御プログラム12b(ソフトキーボード表示制御プログラム12cを含む)は、教師端末20又は生徒端末30を、計算サーバ10に対しアクセス可能なユーザの端末として教師DB12e又は生徒DB12iに登録するためのプログラムを含む(図8参照)。また計算制御プログラム12bは、教師端末20のユーザである教師が担当するクラスのクラス別教育進度テーブル12fを更新するためのプログラムを含む(図9参照)。また計算制御プログラム12bは、教師端末20のユーザである教師が担当するクラスのクラス別教育モード12gを設定するためのプログラムを含む(図9参照)。
【0020】
また計算制御プログラム12bは、生徒端末30のユーザである生徒に対応した教育進度のデータと教育モードのデータとをクラス別教育進度テーブル12fとクラス別教育モード12gの内容とから抽出するプログラム、抽出した教育進度と教育モードとに応じた計算キーを含むソフトキーボードの構成を教育進度別キー種類テーブル12h及びソフトキーボードDB12dに基づき決定するプログラム、決定したソフトキーボードの表示データを生成して生徒端末30に表示させるためのプログラムを含む(図10参照)。
【0021】
また計算制御プログラム12bは、生徒端末30に表示させたソフトキーボードの操作に応じて入力された計算式に応じた計算処理を実行し、計算結果のデータを当該生徒端末30に表示させるためのプログラムを含む(図10参照)。
【0022】
図3は、ソフトキーボードDB12dに基づき生成されるソフトキーボードの一例を示す図である。図3(A)は、数字キー含む四則計算キー群BKと不等式を含む方程式キー群EKとに共通操作キー群SKを組み合わせて生成したソフトキーボードを示す図、図3(B)は、図3(A)のソフトキーボードに三角関数キー群TKを追加して生成したソフトキーボードを示す図、図3(C)は、50音キーと数字キーとを組み合わせて生成した日本語用ソフトキーボードJPKを示す図、図3(D)は、アルファベットキーと数字キーとを組み合わせて生成したアルファベット用ソフトキーボードALKを示す図である。
【0023】
ソフトキーボードDB12dは、例えば、各種の文字を入力するための文字キー、数字を入力するための数字キー、各種の計算記号を入力するための計算キー、カーソルキー、削除(Delete)キー、実行(Execute)キー等、各種のキーに対応する部品画像のデータを含み、当該ソフトキーボードDB12dに含まれる各種のキーの部品画像のデータに基づいて、例えば図3(A)~図3(D)に示すような各種のソフトキーボードが構成され生成される。
【0024】
図4は、教師DB12eに登録される教師情報の一例を示す図である。
【0025】
教師DB12eには、計算サーバ10を利用する教師毎に、当該教師の教師情報として、教師ID、名前、学校名(小・中・高・大の学校種別含む)、担当クラスの各データが対応付けて記憶される。
【0026】
図5は、クラス別教育進度テーブル12fの一例を示す図である。
【0027】
クラス別教育進度テーブル12fには、計算サーバ10を利用する教師の学校及びそのクラス別に、当該クラスで実施する授業の教科の各学年に対応した教育進度を示す情報が、当該教科の学習単元を示す題名の一覧として記述される。
【0028】
クラス別教育進度テーブル12fは、クラスで実施する授業の進捗に従って当該テーブル12fに記述された各学習単元の授業が修了する毎に教師端末20により開かれ、図5(A)→図5(B)に示すように、教師端末20の操作に応じて、修了した学習単元の題名にチェックマークCHが付加され更新される。
【0029】
なお図5では、数学のクラス別教育進度テーブル12fを示すが、物理、化学等の他の教科であってもよい。
【0030】
クラス別教育モード12gは、教師DB12eに登録された教師の担当クラスに対応して教師端末20の操作に応じて設定される3通りの教育モード(ノーマル/テスト/予習)である。ノーマルモードは通常の授業を行なう際等の通常時に設定され、テストモードはテストを実施する際に設定され、予習モードは生徒に予習を行なわせる際に設定される。
【0031】
図6は、教育進度別キー種類テーブル12hの一例を示す図である。
【0032】
教育進度別キー種類テーブル12hには、クラス別教育進度テーブル12fに記述されている学校及び学年の教育進度の項目に対応して、ソフトキーボードに配列を要するキーの種類が設定される。
【0033】
例えば図6の教育進度別キー種類テーブル12hでは、小学校の各学年に対応してソフトキーボードに配列を要するキーの種類は、四則計算用のキー(図3の四則計算キー群BK)として設定され、また大学の各学年に対応してソフトキーボードに配列を要するキーの種類は、四則計算用のキー(図3の四則計算キー群BK)、方程式計算用のキー(図3の方程式キー群EK)、三角関数計算用のキー(図3の三角関数キー群TK)、指数対数計算用のキー(図示せず)、グラフ計算用のキー(図示せず)及びプログラム計算用のキー(図示せず)として設定される。
【0034】
なお、図6の教育進度別キー種類テーブル12hでは、教育進度を、小学校、中学校、高校、大学の各学校の全学年単位で区切った例を示しているが、図5で示したクラス別教育進度テーブル12fに記述されている各学校及び学年の学習単元の単位で区切り、当該学習単元の単位でソフトキーボードに配列を要するキーの種類をきめ細かく設定してもよい。
【0035】
図7は、生徒DB12iに登録される生徒情報の一例を示す図である。
【0036】
生徒DB12iには、計算サーバ10を利用する生徒毎に、当該生徒の生徒情報として、国、生徒ID、名前、学校名(小・中・高・大の学校種別含む)、学年/クラスの各データが対応付けて記憶される。
【0037】
このように構成された計算サーバ10は、制御部11が、サーバ制御プログラム12aおよび計算制御プログラム12b(ソフトキーボード表示制御プログラム12cを含む)に記述された命令従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、ユーザ登録機能、教師端末対応機能及び生徒端末対応機能(ソフトキーボード表示機能と計算機能を含む)を実現する。
【0038】
次に、実施形態の計算サーバシステム1の動作について説明する。
【0039】
(第1実施形態)
図8は、計算サーバ10の制御部11により実行されるユーザ登録処理を示すフローチャートである。
【0040】
<教師端末20を計算サーバ10に登録する処理>
計算サーバ10において、教師端末20から接続要求が受信されると、制御部11は、当該計算サーバ10を利用可能なユーザとして予め記憶部12に記憶されている教師用又は生徒用のパスワードに基づいて、ユーザの認証処理を実行する(ステップS1)。
【0041】
ユーザの認証OKと判定されると(ステップS2のYes)、制御部11は、接続要求元の教師端末20と通信接続する。制御部11は、認証OKと判定されたパスワードに基づいて、通信接続した相手の端末が教師端末20か又は生徒端末30かを判定する(ステップS3)。なお、ユーザを認証する方法と、接続した端末が教師端末20か生徒端末30かを判定する方法は、他の方法であってよい。
【0042】
接続した相手の端末が教師端末20と判定されると(ステップS3のYes)、制御部11は、教師端末20のユーザに「教師ID」「名前」「学校」「担当クラス」を含む教師情報を入力させるための教師情報入力画面を当該教師端末20に送信して表示させる(ステップS4)。
【0043】
教師端末20において、表示された教師情報入力画面に従い「教師ID」「名前」「学校」「担当クラス」が入力され、登録を指示する操作が行われると(ステップS5のYes)、計算サーバ10の制御部11は、入力された「教師ID」「名前」「学校」「担当クラス」を含む教師情報を教師DB12e(図4参照)に記憶させる(ステップS6)。
【0044】
これにより教師端末20は、計算サーバ10を利用する教師の教師端末20として当該計算サーバ10に登録される。
【0045】
<生徒端末30を計算サーバ10に登録する処理>
計算サーバ10において、生徒端末30からの接続要求に応じて、接続した相手の端末が生徒端末30と判定されると(ステップS3のNo)、制御部11は、生徒端末30のユーザに「生徒ID」「国」「名前」「学校」「学年/クラス」を含む生徒情報を入力させるための生徒情報入力画面を当該生徒端末30に送信して表示させる(ステップS7)。
【0046】
生徒端末30において、表示された生徒情報入力画面に従い「生徒ID」「国」「名前」「学校」「学年/クラス」が入力され、登録を指示する操作が行われると(ステップS8のYes)、計算サーバ10の制御部11は、入力された「生徒ID」「国」「名前」「学校」「学年/クラス」を含む生徒情報を生徒DB12i(図7参照)に記憶させる(ステップS9)。
【0047】
これにより生徒端末30は、計算サーバ10を利用する生徒の生徒端末30として当該計算サーバ10に登録される。
【0048】
なお、ユーザ登録処理でのステップS2において、制御部11により、ユーザの認証NGと判定されると(ステップS2のNo)、制御部11は、接続要求元の教師端末20又は生徒端末30に対して接続エラーを通知する(ステップS10)。
【0049】
図9は、計算サーバ10の制御部11により実行される教師端末対応処理を示すフローチャートである。
【0050】
<実施した授業の学習単元毎にクラス別教育進度テーブル12fを更新する処理>
計算サーバ10の制御部11において、接続された教師端末20が、教師DB12eに登録されている教師端末20であると判定されると(ステップT1のYes)、制御部11は、クラス別教育進度テーブル12f(図5参照)の更新か又はクラス別教育モード12gの設定かの何れの作業を行なうかを教師に選択させるための作業選択画面を教師端末20に送信して表示させる(ステップT2)。
【0051】
教師端末20において、表示された作業選択画面に従い、作業対象としてクラス別教育進度テーブル12fの更新が選択されると(ステップT3のYes)、計算サーバ10の制御部11は、接続中の教師端末20の教師IDに対応して教師DB12eに登録されている「学校」「担当クラス」に基づいて、教師が担当する学校、学年及びクラスに対応したクラス別教育進度テーブル12fを教師端末20に送信して表示させる(ステップT4)。
【0052】
例えば図5(A)に示すように、教師が授業を実施した〇学校4年B組のクラス別教育進度テーブル12fを教師端末20に表示させた状態で、数学IIBの「三角関数」の学習単元が修了したことで、図5(B)に示すように、教師の操作に応じて、当該修了した学習単元「三角関数」に対応してチェックマークCHが付加され、変更が指示される(ステップT5のYes)。すると、計算サーバ10の制御部11は、学習単元「三角関数」にチェックマークCHが付加された変更後のクラス別教育進度テーブル12fを、記憶部12に上書きして更新する(ステップT6)。
【0053】
これにより教師は、担当クラスの授業により各学習単元を修了毎に、教師端末20を操作して、計算サーバ10に登録されている担当クラスに対応するクラス別教育進度テーブル12fを更新する。
【0054】
<クラス別教育モード12gを設定する処理>
教師端末20において、計算サーバ10のステップT2の処理により表示された作業選択画面に従い、作業対象としてクラス別教育モード12gの設定が選択されると(ステップT3のNo)、計算サーバ10の制御部11は、教育モードとしてノーマルモード又はテストモード又は予習モードの何れかを教師に選択させるためのモード選択画面を教師端末20に送信して表示させる(ステップT7)。
【0055】
教師端末20において、表示されたモード選択画面に従い、教師の操作に応じて、ノーマルモード又はテストモード又は予習モードのうち何れかの教育モードが選択されると(ステップT8のYes)、計算サーバ10の制御部11は、当該教師の担当クラスに対応するクラス別教育モード12gのデータを、選択された教育モードのデータに設定する(ステップT9)。
【0056】
これにより教師は、担当クラスの教育モードを、例えば、通常の授業を行なう際はノーマルモードに設定し、テストを実施する際はテストモードに設定し、生徒に予習を行なわせる際は予習モードに設定する。
【0057】
なお、教師端末対応処理でのステップT1において、制御部11により、接続された教師端末20が、教師DB12eに登録されていない教師端末20であると判定されると(ステップT1のNo)、制御部11は、当該教師端末20に対して登録エラーを通知する(ステップT10)。
【0058】
図10は、計算サーバ10の制御部11により実行される生徒端末対応処理を示すフローチャートである。
【0059】
計算サーバ10の制御部11において、接続された生徒端末30が、生徒DB12iに登録されている生徒端末30であると判定されると(ステップP1のYes)、制御部11は、接続中の生徒端末30の生徒IDに対応して生徒DB12iに登録されている生徒情報「国」「学校」「学年/クラス」を抽出する(ステップP2)。
【0060】
また制御部11は、ステップP2にて抽出した生徒の「学校」「学年/クラス」に対応したクラス別教育進度テーブル12fを抽出し、当該クラス別教育進度テーブル12fに付加されたチェックマークCHに基づき生徒の修了済みの学習単元を取得する(ステップP3)。
【0061】
また制御部11は、ステップP2にて抽出した生徒の「学校」「学年/クラス」に対応したクラス別教育モード12gのデータを抽出し、当該生徒の「学校」「学年/クラス」に設定されている教育モード(ノーマルモード又はテストモード又は予習モード)を取得する(ステップP4)。
【0062】
制御部11は、ステップP3にて取得した生徒の「学校」「学年/クラス」に対応した修了済みの学習単元と、ステップP4にて取得した当該生徒の「学校」「学年/クラス」に対応した教育モードとに基づいて、教育進度別キー種類テーブル12h(図6参照)に設定されている学校及び学年の教育進度に対応したキーの種類に従い、当該生徒に適切なソフトキーボードの構成を決定する(ステップP5)。
【0063】
例えば、教育モードが“ノーマルモード”に設定されている場合には、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの学習単元に対応して教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているその儘のキーの種類に従い、当該生徒が現在修得した内容の学習をするのに適切なソフトキーボードの構成が決定される。
【0064】
すなわち、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの最新の学習単元を、図5(B)で示したように、〇学校4年(高校1年)B組の数学IIBの「三角関数」と仮定し、教育進度別キー種類テーブル12hにおいて、四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまでがソフトキーボードに配列を要するキーの種類として設定されていると仮定する。すると、教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているその儘のキーの種類(四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまで)に従い、図3(B)に示すように、四則計算キー群BKと方程式キー群EKと三角関数キー群TKとに共通操作キー群SKを組み合わせたソフトキーボードの構成が決定される。
【0065】
従って、教育モードが“ノーマルモード”に設定されている場合には、生徒がこれまで授業を受けた学習単元までの学習内容に応じて必要な種類のキー群だけを配列したソフトキーボードの構成が決定される。
【0066】
また例えば、教育モードが“テストモード”に設定されている場合には、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの学習単元に対応して教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているキーの種類のうち、修了済みの最新の学習単元に対応して設定されているキーの種類を除いた残りのキーの種類、つまりは修了済みの学習単元より少なくとも1単元前の学習単元に対応して設定されているキーの種類に従い、当該生徒が最近修得した学習単元のテストを受けるのに適切なソフトキーボードの構成が決定される。
【0067】
すなわち、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの最新の学習単元を、図5(B)で示したように、〇学校4年(高校1年)B組の数学IIBの「三角関数」と仮定し、教育進度別キー種類テーブル12hにおいて、四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまでがソフトキーボードに配列を要するキーの種類として設定されていると仮定する。すると、教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているキーの種類(四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまで)のうち、修了済みの最新の学習単元に対応して設定されているキーの種類(三角関数計算用のキー)を除いた残りのキーの種類(四則計算用のキーから方程式計算用のキーまで)に従い、図3(A)に示すように、四則計算キー群BKと方程式キー群EKとに共通操作キー群SKを組み合わせたソフトキーボードの構成が決定される。
【0068】
従って、教育モードが“テストモード”に設定されている場合には、生徒がこれまで授業を受けた学習単元までの学習内容に応じて必要な種類のキー群から、最近授業を受けたテスト対象となる最新の学習単元の学習内容に応じて必要な種類のキー群を除いた残りのキー群だけを配列したテスト用としてのソフトキーボードの構成が決定される。
【0069】
また例えば、教育モードが“予習モード”に設定されている場合には、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの学習単元に対応して教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているキーの種類に、次に修得する学習単元に対応して設定されているキーの種類を加えたキーの種類、つまりは修了済みの学習単元に少なくとも1単元先の学習単元に対応して設定されているキーの種類に従い、当該生徒が次の学習単元を予習するのに適切なソフトキーボードの構成が決定される。
【0070】
すなわち、生徒の「学校」「学年/クラス」の修了済みの最新の学習単元を、図5(B)で示したように、〇学校4年(高校1年)B組の数学IIBの「三角関数」と仮定し、教育進度別キー種類テーブル12hにおいて、四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまでがソフトキーボードに配列を要するキーの種類として設定されていると仮定する。すると、教育進度別キー種類テーブル12hに設定されているキーの種類(四則計算用のキーから三角関数計算用のキーまで)に、次に修得する学習単元に対応して設定されているキーの種類(指数対数計算用のキー)を加えたキーの種類(四則計算用のキーから指数対数計算用のキーまで)に従い、四則計算キー群BKと方程式キー群EKと三角関数キー群TKと指数対数キー群(図示せず)とに共通操作キー群SKを組み合わせたソフトキーボードの構成が決定される。
【0071】
従って、教育モードが“予習モード”に設定されている場合には、生徒がこれまで授業を受けた学習単元までの学習内容に応じて必要な種類のキー群に、次に授業を受ける学習単元の学習内容に応じて必要な種類のキー群を加えて配列した予習用としてのソフトキーボードの構成が決定される。
【0072】
なお、“テストモード”において、現在修了している最新の学習単元に対応して必要なソフトキーボードのキー群から、テスト用としてどの程度前の学習単元に対応したキー群を除くかは、教師端末20によりクラス別教育モード12gを設定する際に、任意に設定可能な構成としてもよい。また同様に、“予習モード”において、現在修了している最新の学習単元に対応して必要なソフトキーボードのキー群に、予習用としてどの程度先の学習単元に対応したキー群を加えるかは、教師端末20によりクラス別教育モード12gを設定する際に、任意に設定可能な構成としてもよい。
【0073】
ステップP5においてソフトキーボードの構成が決定されると、制御部11は、ソフトキーボードDB12dに記憶されている各種のキーの部品画像のデータに基づいて、決定されたソフトキーボードの構成に対応した当該ソフトキーボードの画像データを生成し(ステップP6)、生成したソフトキーボードの画像データを生徒端末30に送信して表示させる(ステップP7)。
【0074】
計算サーバ10の制御部11は、ステップP7にて生徒端末30に表示させたソフトキーボードに対する生徒のキー操作に応じて、当該生徒端末30から入力された計算式の計算処理を実行し、計算結果のデータを当該生徒端末30に送信して表示させる(ステップP8)。
【0075】
なお、生徒端末対応処理でのステップP1において、制御部11により、接続された生徒端末30が、生徒DB12iに登録されていない生徒端末30であると判定されると(ステップP1のNo)、制御部11は、当該生徒端末30に対して登録エラーを通知する(ステップP9)。
【0076】
(第1実施形態のまとめ)
第1実施形態の計算サーバシステム1によれば、計算サーバ10は、生徒端末30が接続されると、当該生徒端末30のユーザである生徒の例えば数学に関する教育進度情報を、生徒DB12i及びクラス別教育進度テーブル12fに基づいて、学校、学年及びクラス別の学習単元として取得する。そして計算サーバ10は、生徒の教育進度情報に応じた計算に必要なキーの種類を教育進度別キー種類テーブル12hに基づき決定し、決定したキーの種類に対応したソフトキーボードを生成し、生成したソフトキーボードを接続された生徒端末30に表示させる。
【0077】
これにより、ユーザの学習状況に応じて適切な構成のソフトキーボードを表示させることが可能になる。
【0078】
また、クラス別教育進度テーブル12fに設定される教育進度としての学習単元は、計算サーバ10に接続した教師端末20からの操作により、授業を実施した学習単元が修了する毎に更新されるので、生徒の学習状況の変化に常に適切に対応した構成のソフトキーボードを表示させることが可能になる。
【0079】
また、計算サーバ10は、教師端末20からの操作により、クラス別教育モード12gが“テストモード”に設定された場合、生徒の現在の教育進度情報から少なくとも1学習単元分の修了済みの教育進度情報を除いた後の教育進度情報に応じて必要なキーの種類を決定する。これにより、例えばある学習単元の終了後に行なう単元テストでは、単元テストの計算問題を解くための計算用のキーを除いた、適切な構成のソフトキーボードを生徒端末30に表示させることが可能になる。
【0080】
また、計算サーバ10は、教師端末20からの操作により、クラス別教育モード12gが“予習モード”に設定された場合、生徒の現在の教育進度情報に少なくとも1学習単元分の次の教育進度情報を加えた後の教育進度情報に応じて必要なキーの種類を決定する。従って、例えば次の学習単元を生徒に予習させるときには、当該次の学習単元を学習するのに必要な計算用のキーを加えた、適切な構成のソフトキーボードを生徒端末30に表示させることが可能になる。
【0081】
(第2実施形態)
第2実施形態の計算サーバシステム1では、計算サーバ10に対し生徒端末30が接続された際に、計算サーバ10が、生徒端末30に対応する生徒情報に含まれる「国」のデータに基づいて、図3(C)に示すような日本語用ソフトキーボードJPK又は図3(D)に示すようなアルファベット用ソフトキーボードALKを生成して生徒端末30に表示させる。
【0082】
すなわち、計算サーバ10の制御部11は、図10で示した生徒端末対応処理に従い、生徒DB12iから抽出された生徒情報に含まれる「国」が「日本」である場合には(ステップP2)、ソフトキーボードの構成を、図3(C)で示した日本語用ソフトキーボードJPKの構成に決定する(ステップP5)。制御部11は、ソフトキーボードDB12dに記憶されている各種のキーの部品画像のデータに基づいて、決定された日本語用ソフトキーボードJPKの構成に対応した当該ソフトキーボードJPKの画像データを生成し(ステップP6)、生成したソフトキーボードJPKの画像データを生徒端末30に送信して表示させる(ステップP7)。
【0083】
また、制御部11は、生徒DB12iから抽出された生徒情報に含まれる「国」が日本以外である場合には(ステップP2)、ソフトキーボードの構成を、図3(D)で示したアルファベット用ソフトキーボードALKの構成に決定する(ステップP5)。制御部11は、決定されたアルファベット用ソフトキーボードALKの構成に対応した当該ソフトキーボードALKの画像データを生成し(ステップP6)、生成したソフトキーボードALKの画像データを生徒端末30に送信して表示させる(ステップP7)。
【0084】
生徒端末30に対し、日本語用ソフトキーボードJPKを表示させる場合又はアルファベット用ソフトキーボードALKを表示させる場合の何れの場合でも、計算サーバ10の制御部11が、第1実施形態の生徒端末対応処理と同様に、以下の処理を実行してもよい。
【0085】
すなわち、制御部11は、生徒DB12iの生徒情報に含まれる教育進度としての「学年」と教育進度別キー種類テーブル12hとに基づいて、当該「学年」に対応して必要な種類の計算用のソフトキーボードを構成し(ステップP2~P5)、構成された計算用のソフトキーボードを、日本語用ソフトキーボードJPK又はアルファベット用ソフトキーボードALKと組み合わせて生徒端末30に表示させる。
【0086】
なお、生徒端末30に日本語用ソフトキーボードJPKを表示させる場合、生徒情報に含まれる教育進度としての「学年」に応じて、漢字変換キーを加えた日本語用ソフトキーボードJPKを表示させてもよい。
【0087】
(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態の計算サーバシステム1によれば、計算サーバ10は、生徒端末30が接続されると、当該生徒端末30のユーザである生徒の国情報を、生徒DB12iに基づいて取得する。そして計算サーバ10は、生徒の国情報が「日本」である場合は50音キーを含む日本語用ソフトキーボードJPKを生成し、「日本」以外である場合はアルファベットキーを含むアルファベット用ソフトキーボードALKを生成し、生成したソフトキーボードを接続された生徒端末30に表示させる。この場合、日本語用ソフトキーボードJPK又はアルファベット用ソフトキーボードALKは、第1実施形態で説明した生徒の学習進度情報に基づき生成された計算用のソフトキーボードと組み合わせて、生徒端末30に表示させてもよい。
【0088】
これにより、ユーザの例えば居住する国及び学習状況に応じて適切な構成のソフトキーボードを表示させることが可能になる。
【0089】
以上の各実施形態において記載した計算サーバ10による各処理の手法、すなわち、図8のフローチャートに示すユーザ登録処理、図9のフローチャートに示す教師端末対応処理および図10のフローチャートに示す生徒端末対応処理などの各手法は、何れもプロセッサ(CPU)に実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカードなど)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの外部記録装置の媒体に格納して配布することができる。そして、情報機器のプロセッサ(CPU)は、この外部記録装置の媒体に記録されたプログラムを記憶装置に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、各実施形態において説明したユーザ登録機能、教師端末対応機能及び生徒端末対応機能(ソフトキーボード表示機能と計算機能を含む)を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0090】
また、各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたプログラムサーバから、前記プログラムのデータを情報機器に取り込んで記憶装置に記憶させ、前述したユーザ登録機能、教師端末対応機能及び生徒端末対応機能(ソフトキーボード表示機能と計算機能を含む)を実現することもできる。
【0091】
本願発明は、各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0092】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0093】
[付記1]
第1ユーザにより利用される第1情報端末との通信機能を備えたサーバのプロセッサにより、
前記第1ユーザの第1ユーザ情報を取得することと、
前記第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいて、前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させることと、
を含むソフトキーボードの表示方法。
【0094】
[付記2]
前記第1ユーザ情報は前記第1ユーザの学校種別情報、学年情報、学習単元情報、国情報の一つ又は複数を含む、
付記1に記載のソフトキーボードの表示方法。
【0095】
[付記3]
前記第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、当該決定したキーの種類に応じて前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させる、
付記1又は付記2に記載のソフトキーボードの表示方法。
【0096】
[付記4]
前記第1ユーザに関するテスト情報又は予習情報を取得することを含み、
前記テスト情報が取得された場合には、前記第1ユーザの第1ユーザ情報から少なくとも1進度分の教育進度情報を差引いた第2ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、当該決定したキーの種類に応じて前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させ、
前記予習情報が取得された場合には、前記第1ユーザの第1ユーザ情報に少なくとも1進度分の教育進度情報を加えた第3ユーザ情報に基づいて前記第1ユーザが利用可能なキーの種類を決定し、当該決定したキーの種類に応じて前記第1情報端末に表示させるソフトキーボードの態様を調整させる、
付記3に記載のソフトキーボードの表示方法。
【0097】
[付記5]
前記第1ユーザに関するテスト情報又は予習情報は第2ユーザにより設定される、
請求項4に記載のソフトキーボードの表示方法。
【0098】
[付記6]
前記ソフトキーボードの態様は、当該ソフトキーボードに含ませるキーの種類の加減により調整させ、
前記キーの種類は、四則計算用のキー、方程式計算用のキー、三角関数計算用のキー、指数対数計算用のキー、グラフ計算用のキー、プログラム計算用のキーのうち、四則計算用のキーと当該四則計算用のキー以外の一種類又は複数種類を含む、
付記1乃至付記5の何れかに記載のソフトキーボードの表示方法。
【0099】
[付記7]
前記第1ユーザの第1ユーザ情報は、前記サーバに通信接続される第2ユーザが利用する第2情報端末により設定される、
付記1乃至付記6の何れかに記載のソフトキーボードの表示方法。
【0100】
[付記8]
外部機器からの第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいたソフトキーボード情報を受信可能な通信手段と、
ソフトキーボードを表示可能な表示手段と、
受信された前記ソフトキーボード情報に基づいて、前記ソフトキーボードの態様を調整する調整手段と、
を備える情報端末。
【0101】
[付記9]
前記第1ユーザの第1ユーザ情報に基づいたソフトキーボード情報は、第2ユーザが利用する別の情報端末により設定される、
付記8に記載の情報端末。
【符号の説明】
【0102】
1 …計算サーバシステム
10 …計算サーバ
11 …制御部(CPU:プロセッサ)
12a…サーバ制御プログラム
12b…計算制御プログラム
12c…ソフトキーボード表示制御プログラム
12d…ソフトキーボードDB
12e…教師DB
12f…クラス別教育進度テーブル
12g…クラス別教育モード
12h…教育進度別キー種類テーブル
12i…生徒DB
13 …外部記録媒体
14 …記録媒体読取部
15 …通信部
N …通信ネットワーク
20 …教師端末
30 …生徒端末
BK …四則計算キー群
EK …方程式キー群
TK …三角関数キー群
SK …共通操作キー群
JPK…日本語用ソフトキーボード
ALK…アルファベット用ソフトキーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10