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特許7581842電力システム、サーバおよび電力需給の調整方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】電力システム、サーバおよび電力需給の調整方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20241106BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20241106BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20241106BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20241106BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20241106BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20241106BHJP
   B60L 53/63 20190101ALI20241106BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G06Q50/06
H02J3/32
H02J3/46
B60L55/00
B60L53/68
B60L53/14
B60L53/63
G08G1/14 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020212351
(22)【出願日】2020-12-22
(65)【公開番号】P2022098769
(43)【公開日】2022-07-04
【審査請求日】2023-02-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浜田 成孝
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 遥
(72)【発明者】
【氏名】堀井 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中村 達
(72)【発明者】
【氏名】佐野 隆章
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/148856(WO,A1)
【文献】特開2013-041324(JP,A)
【文献】国際公開第2017/009976(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H02J 3/32
H02J 3/46
B60L 53/00-55/00
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースと、
前記複数の電力調整リソースを管理する管理装置とを備え、
前記複数の電力調整リソースは、
各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が前記駐車スペースに駐車した場合に当該車両から前記電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含み、
前記管理装置は、前記駐車スペースを管理するように構成され、
前記電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、
前記管理装置は、前記複数の給電車両のうち、外部給電中でなく前記駐車スペースに駐車もしていない車両に前記電力網への給電要請を出力し、
前記車両が前記給電要請を承諾したとき、前記車両は、前記車両の目的地を示す位置情報と、前記車両が前記目的地に到着するまで走行したときの前記車両の前記目的地への到着予想時刻を示す時刻情報とを前記管理装置に送信し、
前記位置情報および前記時刻情報を受信すると、前記管理装置は、前記位置情報および前記時刻情報に基づいて、前記目的地までの距離が所定距離よりも短く、かつ駐車可能な時間が所定時間よりも長い駐車スペースの予約枠を前記車両に提案し、
前記車両が前記予約枠を承諾したとき、前記管理装置は、前記予約枠を確定する、電力システム。
【請求項2】
前記複数の電力設備の各々は、複数の充電車両のうちのいずれかの車両が前記駐車スペースに駐車した場合に前記電力網から当該車両への充電が可能に構成され、
前記管理装置は、前記電力需給バランスが需要過多であることで前記複数の充電車両のうちの少なくとも一部の車両が充電を待機している場合に、前記給電要請に応えた車両に前記駐車スペースを割り当てる、請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記管理装置は、前記電力需給バランスが需要過多になることが予測される時間帯がある場合に、前記給電要請に応えた車両に、前記時間帯に前記電力網に給電するための前記駐車スペースを予約する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも大きい場合には、前記電力需給バランスの需要過多の度合いが前記所定量よりも小さい場合と比べて、前記給電要請に応えた車両に前記駐車スペースを割り当てる時間を長くする、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力システム。
【請求項5】
前記管理装置は、前記給電要請に応えた車両が複数存在するときには、当該複数の車両のうち、より大きな電力を前記電力網に給電可能な車両に前記駐車スペースを割り当てる、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力システム。
【請求項6】
電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースを管理するサーバであって、
前記複数の電力調整リソースは、
各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が前記駐車スペーに駐車した場合に当該車両から前記電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含み、
前記サーバは、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能なプログラムを記憶するメモリとを備え、
前記電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、
前記プロセッサは、前記複数の給電車両のうち、外部給電中でなく前記駐車スペースに駐車もしていない車両に前記電力網への給電要請を出力し、
前記車両が前記給電要請を承諾したとき、前記車両は、前記車両の目的地を示す位置情報と、前記車両が前記目的地に到着するまで走行したときの前記車両の前記目的地への到着予想時刻を示す時刻情報とを前記プロセッサに送信し、
前記位置情報および前記時刻情報を受信すると、前記プロセッサは、前記位置情報および前記時刻情報に基づいて、前記目的地までの距離が所定距離よりも短く、かつ駐車可能な時間が所定時間よりも長い駐車スペースの予約枠を前記車両に提案し、
前記車両が前記予約枠を承諾したとき、前記プロセッサは、前記予約枠を確定する、サーバ。
【請求項7】
電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースを管理する、電力需給の調整方法であって、
前記複数の電力調整リソースは、
各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が前記駐車スペースに駐車した場合に当該車両から前記電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含み、
前記電力需給の調整方法は、
前記電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、前記複数の給電車両のうち前記電力網への給電要請に応えた車両に、前記電力網に給電するための前記駐車スペースを管理装置が割り当てるステップと、
前記駐車スペースの割り当てを受けた車両が前記電力網に給電するステップとを含み、
前記割り当てるステップは、
前記管理装置から前記複数の給電車両のうち、外部給電中でなく前記駐車スペースに駐車もしていない車両に前記電力網への給電要請を出力するステップと、
前記車両が前記給電要請を承諾したとき、前記車両の目的地を示す位置情報と、前記車両が前記目的地に到着するまで走行したときの前記車両の前記目的地への到着予想時刻を示す時刻情報とを前記車両から前記管理装置に送信するステップと、
前記位置情報および前記時刻情報を受信すると、前記位置情報および前記時刻情報に基づいて、前記目的地までの距離が所定距離よりも短く、かつ駐車可能な時間が所定時間よりも長い駐車スペースの予約枠を前記管理装置から前記車両に提案するステップと、
前記車両が前記予約枠を承諾したとき、前記管理装置が前記予約枠を確定するステップとを含む、電力需給の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力システム、サーバおよび電力需給の調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-28198号公報(特許文献1)は、マイクログリッドの制御システムを開示する。特許文献1には、マイクログリッド内の大きな電力負荷のオン/オフによってマイクログリッドの電圧変動が起こり得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-28198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マイクログリッド等の電力網においては、電力安定化のため、電力需給バランスを保つことが求められる。電力網には複数の電力調整リソースが電気的に接続され得る。具体的には、電気自動車、プラグインハイブリッド車などの車両が電力網に接続され得る。多くの車両が同時に充電を行おうとした場合、電力需給バランスが需要過多になってしまうため、直ちには充電できないという状況が生じ得る。多くの車両を充電可能とするためにも電力需給バランスを保つことが求められる。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、電力網の電力需給バランスを保つことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の第1の局面に従う電力システムは、電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースと、複数の電力調整リソースを管理する管理装置とを備える。複数の電力調整リソースは、各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が駐車スペースに駐車した場合に当該車両から電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含む。管理装置は、駐車スペースを管理するように構成され、電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、複数の給電車両のうち電力網への給電要請に応えた車両に、電力網に給電するための駐車スペースを割り当てる。
【0007】
(2)複数の電力設備の各々は、複数の充電車両のうちのいずれかの車両が駐車スペースに駐車した場合に電力網から当該車両への充電が可能に構成されている。管理装置は、電力網の電力需給バランスが需要過多であることで複数の充電車両のうちの少なくとも一部の車両が充電を待機している場合に、給電要請に応えた車両に駐車スペースを割り当てる。
【0008】
上記(1),(2)の構成においては、電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、特に、電力網から充電しようとしている待機している充電車両が存在する場合に、電力網に給電していない車両に電力網に給電するための駐車スペースが割り当てられる。当該車両のユーザは、駐車スペースの提供を受けることをインセンティブとして、当該車両から電力網に給電することを承諾すると考えられる。当該車両から電力網に給電することで、電力網の電力需給バランスが改善される。よって、上記(1),(2)の構成によれば、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【0009】
(3)管理装置は、電力需給バランスが需要過多になることが予測される時間帯がある場合に、給電要請に応えた車両に、上記時間帯に電力網に給電するための駐車スペースを割り当てる。
【0010】
上記(3)の構成によれば、将来、電力需給バランスが需要過多になることが予測される時間帯についても同様に、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【0011】
(4)管理装置は、電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも大きい場合には、電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも小さい場合と比べて、給電要請に応えた車両に駐車スペースを割り当てる時間を長くする。
【0012】
上記(4)の構成によれば、電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも大きい場合、すなわち、電力需給バランス改善の必要性が大きい場合に、駐車スペースを割り当てる時間を長くすることで、駐車スペース提供のインセンティブを大きくする。これにより、ユーザが当該車両から電力網に給電することを承諾する可能性が高くなるので、より確実に、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【0013】
(5)管理装置は、給電要請に応えた車両が複数存在するときには、当該複数の車両のうち、より大きな電力を電力網に給電可能な車両に駐車スペースを割り当てる。
【0014】
駐車スペースが不足している場合には、どの車両に駐車スペースを割り当てるかが問題となる。上記(5)の構成によれば、より大きな電力を電力網に給電可能な車両に駐車スペースが割り当てられるので、より確実に、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【0015】
(6)本開示の第2の局面に従うサーバは、電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースを管理する。複数の電力調整リソースは、各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が駐車スペースに駐車した場合に当該車両から電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含む。サーバは、プロセッサと、プロセッサによって実行可能なプログラムを記憶するメモリとを備え、プロセッサは、電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、複数の給電車両のうち電力網への給電要請に応えた車両に、電力網に給電するための駐車スペースを割り当てる。
【0016】
上記(6)の方法によれば、上記(1)の構成と同様に、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【0017】
(7)本開示の第3の局面に従う電力需給の調整方法は、電力網に電気的に接続された複数の電力調整リソースを管理する。複数の電力調整リソースは、各々が駐車スペースを有し、複数の給電車両のうちのいずれかの車両が駐車スペースに駐車した場合に当該車両から電力網への給電が可能に構成された複数の電力設備を含む。電力需給の調整方法は、第1および第2のステップを含む。第1のステップは、電力網の電力需給バランスが需要過多である場合、複数の給電車両のうち電力網への給電要請に応えた車両に、電力網に給電するための駐車スペースを割り当てるステップである。第2のステップは、駐車スペースの割り当てを受けた車両が電力網に給電するステップである。
【0018】
上記(7)の方法によれば、上記(1),(6)の構成と同様に、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、電力網の電力需給バランスを保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示の実施の形態1に係る電力システムの概略的な構成を示す図である。
図2】マイクログリッドの電力需給バランスが需要過多である状況を説明するための図である。
図3】駐車スペースの予約枠の一例を説明するための概念図である。
図4】実施の形態1における駐車スペースの割り当てに関連する処理を示すフローチャートである。
図5】実施の形態2における駐車スペースの割り当てに関連する処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0022】
[実施の形態1]
<電力システムの全体構成>
図1は、本開示の実施の形態1に係る電力システムの概略的な構成を示す図である。電力システム100は、CEMS1と、CEMSサーバ2と、受変電設備3と、電力系統4と、送配電事業者サーバ5とを備える。CEMSとは、コミュニティエネルギー管理システム(Community Energy Management System)または街エネルギー管理システム(City Energy Management System)を意味する。
【0023】
CEMS1は、工場エネルギー管理システム(FEMS:Factory Energy Management System)11と、ビルエネルギー管理システム(BEMS:Building Energy Management System)12と、ホームエネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)13と、発電機14と、自然変動電源15と、電力貯蔵システム(ESS:Energy Storage System)16と、複数の充電スタンド(EVSE:Electric Vehicle Supply Equipment)17と、複数の車両7,8とを含む。CEMS1では、これらの構成要素によってマイクログリッドMGが構築されている。なお、マイクログリッドMGは、本開示に係る「電力網」の一例に相当する。
【0024】
FEMS11は、工場で使用される電力の需給を管理するシステムである。FEMS11は、マイクログリッドMGから供給される電力によって動作する工場建屋(照明器具および空調設備等を含む)、産業設備(生産ライン等)などを含む。図示しないが、FEMS11は、工場に設置された発電設備(発電機、太陽光パネル等)を含み得る。これらの発電設備により発電された電力がマイクログリッドMGに供給される場合もある。FEMS11は、CEMSサーバ2と双方向通信が可能なFEMSサーバ110をさらに含む。
【0025】
BEMS12は、オフィスまたは商業施設等のビルで使用される電力の需給を管理するシステムである。BEMS12は、ビルに設置された照明器具および空調設備を含む。BEMS12は、発電設備(太陽光パネル等)を含んでもよいし、冷熱源システム(廃熱回収システム、蓄熱システム等)を含んでもよい。BEMS12は、CEMSサーバ2と双方向通信が可能なBEMSサーバ120をさらに含む。
【0026】
HEMS13は、家庭で使用される電力の需給を管理するシステムである。HEMS13は、マイクログリッドMGから供給される電力によって動作する家庭用機器(照明機器、空調装置、他の電気製品等)を含む。また、HEMS13は、太陽光パネル、家庭用ヒートポンプシステム、家庭用コージェネレーションシステム、家庭用蓄電池などを含んでもよい。HEMS11は、CEMSサーバ2と双方向通信が可能なHEMSサーバ130をさらに含む。
【0027】
発電機14は、気象条件に依存しない発電設備であり、発電された電力をマイクログリッドMGに出力する。発電機14は、蒸気タービン発電機、ガスタービン発電機、ディーゼルエンジン発電機、ガスエンジン発電機、バイオマス発電機、定置式の燃料電池などを含み得る。発電機14は、発電時に発生する熱を活用するコージェネレーションシステムを含んでもよい。
【0028】
自然変動電源15は、気象条件によって発電出力が変動する発電設備であり、発電された電力をマイクログリッドMGに出力する。図1には太陽光発電設備(太陽光パネル)が例示されているが、自然変動電源15は、太陽光発電設備に代えてまたは加えて、風力発電設備を含んでもよい。
【0029】
電力貯蔵システム16は、自然変動電源15などにより発電された電力を蓄える定置式電源である。電力貯蔵システム16は、二次電池であり、たとえば車両で使用されたバッテリ(リサイクル品)のリチウムイオン電池またはニッケル水素電池である。ただし、電力貯蔵システム16は、二次電池に限られず、余剰電力を用いて気体燃料(水素、メタン等)を製造するパワー・ツー・ガス(Power to Gas)機器であってもよい。
【0030】
複数の充放電設備17の各々は、マイクログリッドMGに電気的に接続され、マイクログリッドMGとの間で充電および放電(給電)が可能に構成されている。なお、充放電設備17は、本開示に係る「電気設備」に相当する。
【0031】
複数の車両7,8は、具体的には、プラグインハイブリッド車(PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、プラグイン燃料電池車(Plug-in Fuel Cell Vehicle)などを含み得る。各車両8は、様々な情報を車両とユーザとの間でやり取りするためのHMI(Human Machine Interface)80を含む。HMI80は、たとえばナビゲーションシステムのタッチパネル付ディスプレイ(図示せず)である。図示しないが、車両7も同様にHMIを含む。
【0032】
複数の車両7,8のうちの少なくとも一部は、充電ケーブルが車両のインレット(図示せず)に接続されることによって、マイクログリッドMGから車両へと電力を供給することが可能に構成されている。この電力供給の態様を「外部充電」とも称する。また、複数の車両7,8のうちの少なくとも一部は、充電ケーブルが車両のアウトレット(図示せず)に接続されることによって、車両からマイクログリッドMGへと電力を供給することが可能に構成されている。この電力供給の態様を「外部給電」とも称する。複数の車両7,8のなかには外部充電および外部給電の両方が可能に構成された車両も含まれ得る。
【0033】
以下では、複数の車両7,8のうち、外部充電中の車両または外部充電を行おうとしている車両を「充電車両7」と記載する。一方、複数の車両7,8のうち、外部給電中の車両または外部給電を行おうとしている車両を「給電車両8」と記載する。
【0034】
なお、図1に示す例では、CEMS1に含まれるFEMS11、BEMS12、HEMS13、発電機14、自然変動電源15および電力貯蔵システム16の数が1個ずつであるが、これらのシステムまたは設備の含有数は任意である。CEMS1は、これらのシステムまたは設備を複数含んでもよい、また、CEMS1に含まれないシステムまたは設備があってもよい。FEMS11、BEMS12および/またはHEMS13が発電機等の設備を含んでいてもよいし、充放電設備17、充電車両7および/または給電車両8を含んでいてもよい。
【0035】
CEMS1に含まれるFEMS11(工場建屋、産業設備等)、BEMS12(照明器具、空調設備等)、HEM13(家庭用機器等)、発電機14、自然変動電源15、電力貯蔵システム16の各々は、本開示に係る「複数の電力調整リソース」の一例に相当する。
【0036】
CEMSサーバ2は、CEMS1内の電力調整リソースを管理するコンピュータである。CEMSサーバ2は、制御装置21と、記憶装置22と、通信装置23とを含む。制御装置21は、プロセッサを含み、所定の演算処理を実行するように構成されている。記憶装置22は、制御装置21により実行されるプログラムを記憶するメモリを含み、そのプログラムで使用される各種情報(マップ、関係式、パラメータ等)を記憶している。通信装置23は、通信インターフェースを含み、外部(他のサーバ等)と通信するように構成されている。
【0037】
CEMSサーバ2は、アグリゲータサーバであってもよい。アグリゲータとは、複数の電力調整リソースを束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者である。CEMSサーバ2は、本開示に係る「管理装置」または「サーバ」の一例に相当する。また、FEMS11、BEMS12およびHEMS13の各システムに含まれるサーバ(110,120,130)を本開示に係る「管理装置」または「サーバ」とすることもできる。
【0038】
受変電設備3は、マイクログリッドMGの連系点(受電点)に設けられ、マイクログリッドMGと電力系統4との並列(接続)/解列(切り離し)を切り替え可能に構成されている。受変電設備3は、いずれも図示しないが、高圧側(一次側)の開閉装置、変圧器、保護リレー、計測機器および制御装置を含む。マイクログリッドMGが電力系統4と連系しているときに、受変電設備3は、電力系統4から、たとえば特別高圧(7000Vを超える電圧)の交流電力を受電し、受電した電力を降圧してマイクログリッドMGに供給する。
【0039】
電力系統4は、発電所および送配電設備によって構築された電力網である。この実施の形態では、電力会社が発電事業者と送配電事業者とを兼ねる。電力会社は、一般送配電事業者に相当するとともに、電力系統4の管理者に相当し、電力系統4を保守および管理する。
【0040】
送配電事業者サーバ5は、電力会社に帰属し、電力系統4の電力需給を管理するコンピュータである。送配電事業者サーバ5もCEMSサーバ2と双方向通信が可能に構成されている。
【0041】
<電力需給バランス>
マイクログリッドMGにおいては、電力安定化のため、電力需給バランスを保つことが求められる。マイクログリッドMGには複数の充電車両7および給電車両8が電気的に接続され得る。多くの充電車両7に対する外部充電を同時に行おうとした場合、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多になって崩れるため、直ちには外部充電できないという状況が生じ得る。その結果、外部充電を待機する充電車両7が発生し得る。
【0042】
図2は、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多である状況を説明するための図である。複数の充放電設備17の各々には駐車スペース18を有する。各駐車スペース18は、充放電設備17に隣接して設けられている。
【0043】
多くの充電車両7が外部充電を希望している場合、マイクログリッドMGの電力需要バランスを保つために、給電車両8からマイクログリッドMGへの外部給電も併せて行うことが考えられる。多くの充電車両7が外部充電を希望しているということは、その分だけ、充放電設備17が既に使用されているか、これから使用されようとしていることを意味する。図2に示す例では、多くの充電車両7によって充放電設備17の大部分が使用されている。充放電設備17の使用に伴い、すべての駐車スペース18も占有されている。
【0044】
CEMS1内において、充放電設備17を使用するための駐車スペース18は限られている。給電車両8のユーザには、マイクログリッドMGの電力需要バランスを保つためにマイクログリッドMGへの外部給電に協力する意思がある。しかし、給電車両8のための駐車スペース18が余っていないため、給電車両8からマイクログリッドMGへと外部給電を行うことができない。その結果、マイクログリッドMGの電力需要バランスが需要過多である状態が解消されず、直ちには充電車両7に外部充電できないとの状況が継続し得る。そこで、本実施の形態においては、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多である場合に、給電車両8のための駐車スペース18を確保する構成を採用する。
【0045】
<駐車スペースの予約枠>
本実施の形態では、CEMSサーバ2は、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多である場合(需要過多になることが近い将来に予想される場合も含み得る)に、複数の給電車両のなかから充放電設備17を使用していない(言い換えると、駐車スペース18に駐車していない)給電車両8を抽出する。そして、CEMSサーバ2は、抽出された給電車両8のために駐車スペース18の予約枠を確保する。
【0046】
図3は、駐車スペース18の予約枠の一例を説明するための概念図である。充放電設備17の予約枠は、たとえば場所と時間帯により規定される。図3に示される例では、紙面の都合上、3つの場所(駐車スペースA~C)に関する予約枠のみが示されているが、実際には、より多くの予約枠が存在し得る。また、図3に示す例では、時間帯が1時間毎に区切られているが、時間帯の区切り方は任意に設定可能であり、1時間よりも長くてもよいし(たとえば2時間)、1時間より短くてもよい(たとえば30分間)。なお、このような予約枠に関する情報はCEMSサーバ2の記憶装置22に格納されている。
【0047】
「予約済」は、いずれかの車両(充電車両7または給電車両8)に既に割り当てられた予約枠を示す。一方、「可」は、どの車両にも割り当てられていない空き予約枠を示す。CEMSサーバ2は、給電車両8の目的地の近くであり、かつ、給電車両8の目的地への到着が予想される時間帯における駐車スペースの予約枠を、給電要請に応えた給電車両8に割り当てる。この例では、駐車スペースCの12時~14時の2時間の予約枠が割り当てられている。この時間帯は、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多の状況が発生することが予測される時間帯である。
【0048】
なお、図3に示すような画像が給電車両8に搭載されたナビゲーションシステムのタッチパネル付ディスプレイ等のHMI80に表示されてもよい。給電車両8のユーザは、HMI80を操作することで、どの予約枠を希望するかを選択できる。これにより、ユーザが希望する予約枠を給電車両8のために割り当てることができる。HMI80に代えて、ユーザが所有する携帯端末(スマートホン等)を用いてもよい。
【0049】
<処理フロー>
図4は、実施の形態1における駐車スペース18の割り当てに関連する処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、予め定められた条件が成立する度に、または、予め定められた周期毎にメインルーチン(図示せず)から呼び出さて繰り返し実行される。図4では、CEMSサーバ2により実行される一連の処理を左側に示し、給電車両8により実行される一連の処理を左側に示している。各ステップは、CEMSサーバ2または給電車両8によるソフトウェア処理により実現されるが、CEMSサーバ2または給電車両8内に作製されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
【0050】
S11において、CEMSサーバ2は、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多の状況が発生することが予測されるかどうかを判定する(後述するように、電力需給バランスが需要過多の状況が発生しているかどうかを判定してもよい)。CEMSサーバ2は、たとえば、電力系統4からマイクログリッドMGへの供給電力に対する、マイクログリッドMG内の各設備の合計消費電力の比率が所定値よりも高くなり得る場合に、電力需給バランスが需要過多であると判定できる。マイクログリッドMGの供給電力には、マイクログリッドMG内の各設備(発電機14、自然変動電源15等)の発電電力、電力貯蔵システム16からマイクログリッドMGへの給電電力などが含まれ得る。
【0051】
また、CEMSサーバ2は、外部給電を希望しているものの外部給電を行う許可をCEMSサーバ2から得られておらず待機中の充電車両7の台数(または待機中の車両の比率)に基づいて、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多の状況であるかどうかを判定してもよい。需要過多の状況の発生が予測されるかどうかは、過去に同じような条件(季節、気象、温度、曜日、時間帯などに関する条件)下で需要過多の状況が発生した履歴に基づいて判定してもよい。
【0052】
マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多でない場合(S11においてNO)には以降の処理は実行されることなく、処理がメインルーチンに戻される。電力需給バランスが需要過多である場合(S11においてYES)、CEMSサーバ2は、外部給電中でなく駐車スペース18に駐車もしていない給電車両8に対し、マイクログリッドMGへの外部給電を要請する(S12)。
【0053】
なお、給電要請の出力先の給電車両8は複数であってもよい。CEMSサーバ2は、CEMS1内(およびCEMS1の周囲)に位置する給電車両8の現在地の位置情報を定期的に取得している。CEMSサーバ2は、たとえば、CEMS1内の特定エリアに駐車中または特定エリアを走行中のすべての給電車両8に給電要請を出力してもよい。また、給電要請の出力先の給電車両8は、その時点でCEMS1の内部に位置しているものに限られない。問合せ先の給電車両8は、CEMS1の外部(たとえばCEMS1の周囲)に位置する車両も含み得る。
【0054】
給電要請を受けた給電車両8は、給電要請に応えるかどうか(給電要請を承諾可能かどうか)を回答する(S21)。たとえば、給電要請を承諾可能であることを示す操作をユーザがHMI80に対して行った場合に、給電車両8は、給電要請を承諾可能と回答できる。給電要請に応えない場合(S21においてNO)、給電車両8は、処理をメインルーチンに戻す。給電要請に応える場合(S21においてYES)、給電車両8は、給電車両8の目的地に関する情報とともに、目的地への到着予想時刻に関する情報をCEMSサーバ2に送信する(S22)。
【0055】
CEMSサーバ2は、給電車両8の目的地および到着予想時刻に関する情報を受信すると、その情報を考慮して、給電車両8のための駐車スペース18の予約枠を選択し、給電車両8に提案する(S13)。CEMSサーバ2は、目的地への到着予想時刻が、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多になることが予測される時間帯に含まれる給電車両8に対して、その給電車両8の目的地に近く、かつ駐車可能な時間もある程度長い予約枠を提案できる。
【0056】
また、CEMSサーバ2は、マイクログリッドMGの電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも大きい場合には、マイクログリッドMGの電力需給バランスの需要過多の度合いが所定量よりも小さい場合と比べて、給電車両8に駐車スペースを割り当てる時間を長くしてもよい。つまり、CEMSサーバ2は、給電車両8に提供する外部給電の対価を大きくしてもよい。これにより、給電車両8が外部給電に協力するインセンティブをさらに大きくできる。CEMSサーバ2は、選択した予約枠を給電車両8に提案する。
【0057】
給電車両8は、CEMSサーバ2から提案された予約枠を承諾するかどうかをCEMSサーバ2に回答する。この回答もHMI80に対するユーザ操作に基づくものとすることができる(S23)。
【0058】
給電車両8が提案された予約枠を承諾した場合(S14においてYES)、CEMSサーバ2は、その予約枠を確定する(S15)。すなわち、CEMSサーバ2は、給電車両8のための充放電設備17および駐車スペース18を割り当てる。一方、給電車両8が予約枠を承諾しなかった場合(S14においてNO)、CEMSサーバ2は、処理をS13に戻し、他の予約枠を提案する。CEMSサーバ2は、たとえば、場所は給電車両8の目的地により近いが、駐車時間がより短い予約枠を提案してもよい。あるいは、CEMSサーバ2は、場所は給電車両8の目的地からやや離れているが、駐車時間がより長い予約枠を提案してもよい。
【0059】
その後、給電車両8は、給電車両8が目的地に到着するまで走行する(S24においてNO)。目的地に到着すると(S24においてYES)、給電車両8は、マイクログリッドMGへの外部給電を実行する(S25)。
【0060】
以上のように、実施の形態1においては、電力需給バランスが需要過多となる状況が予測される場合に、給電車両8のために駐車スペース18(それに併せて充放電設備17も)が確保される。給電車両8のユーザにとっては、目的地への到着予想時刻前後の時間帯に目的地の近くに駐車スペース18が提供されるので、マイクログリッドMGへの外部給電に協力するインセンティブが生じる。一方、CEMS1にとっては、給電車両8に充放電設備17を使用させることで、需要過多の状況が既に生じているにもかかわらず一層多くの充電車両7が外部充電を待機する事態を防止できる。そして、給電車両8からマイクログリッドMGへの給電が開始されるのに伴ってマイクログリッドMGの電力需給バランスが改善されるので、より多くの充電車両7に対して外部充電を行うことも可能になる。よって、実施の形態1によれば、マイクログリッドMGの電力需給バランスを保ち、それによりできるだけ多くの充電車両7(たとえば待機中の充電車両7)を充電可能とすることができる。
【0061】
なお、この例では、マイクログリッドMGの電力需給バランスが需要過多となる状況が予測される場合に、外部給電のための駐車スペース18を給電車両8に割り当てると説明した。しかし、電力需給バランスが需要過多である状況が既に発生している場合にも同様に駐車スペース18を割り当てることができる。ただし、この場合には、CEMSサーバ2が給電車両8に対して給電要請を出力する際に(S12)、目的地への到着予想時刻ができるだけ早い給電車両8を抽出することが望ましい。つまり、CEMSサーバ2は、遠くの目的地に向かって走行中の給電車両8よりも、近くの目的地に向かって走行中の給電車両8に優先的に給電要請を行えばよい。目的地に到着するまでの時間が短い給電車両8を優先することにより、速やかに外部給電を開始させ、マイクログリッドMGの電力需給バランスを早期に改善できるためである。
【0062】
[実施の形態2]
外部充電を希望する充電車両7の台数が多い場合、充放電設備17および駐車スペース18の残数が非常に少なくなる可能性も考えられる。このように充放電設備17および駐車スペース18の希少性が高い場合、充放電設備17および駐車スペース18をできるだけ有効活用して、マイクログリッドMGの電力需給バランスを改善することが求められる。実施の形態2においては、より大きな電力を給電可能な車両に予約枠を割り当てる構成について説明する。言い換えれば、実施の形態2では予約枠のオークションが行われる。
【0063】
オークションに参加する給電車両8の台数は複数台であれば何台でもよいが、以下では理解を容易にするため、2台の給電車両8がオークションに参加する例について説明する。これら2台の給電車両8を車両8A,8Bと記載し、互いに区別する。車両8A,8Bは給電要請に応えた車両である。
【0064】
図5は、実施の形態2における駐車スペース18の割り当てに関連する処理を示すシーケンス図である。このシーケンス図では、図中左側から右側に順に、車両8A、車両8BおよびCEMSサーバ2により実行されるシーケンス処理が記載されている。
【0065】
SQ311において、車両8Aは、CEMSサーバ2からの給電要請を承諾し、外部給電と引き換えに駐車スペース18の予約枠の割り当てを要求する。そして、車両8Aは、車両8Aの目的地および到着予想時刻に関する情報をCEMSサーバ2に送信する(SQ312)。
【0066】
車両8Bも同様に、CEMSサーバ2からの給電要請を承諾し、駐車スペース18の予約枠の割り当てを要求する(SQ321)。それとともに、車両8Bは、車両8Bの目的地および到着予想時刻に関する情報をCEMSサーバ2に送信する(SQ322)。ここでは車両8Aと車両8Bとの間で目的地および到着予想時刻が共通である状況を想定する。
【0067】
SQ301において、CEMSサーバ2は、車両8A,8B(および図示しない他の給電要請に応えた車両)から送信された目的地および到着予想時刻に関する情報に基づいて、オークションに参加する候補を抽出する。この例では車両8A,8Bが候補として抽出されたとする。CEMSサーバ2は、車両8A,8Bに対し、外部給電のための駐車スペースの予約枠を提案する。
【0068】
SQ313において、車両8Aでは、ユーザがHMI80または携帯端末を操作することにより、CEMSサーバ2から提案された予約枠を確保するための対価として車両8Aから外部給電が可能な電力量が入力される。言い換えると、車両8Aでは予約枠の入札が行われる。給電電力量(いわば入札額)を示す車両8Aからの信号は、CEMSサーバ2へと送信される。
【0069】
車両8Bにおいても同様に予約枠の入札が行われる(SQ323)。給電電力量(入札額)を示す車両8Bからの信号もCEMSサーバ2へと送信される。
【0070】
SQ302において、サーバ2は、車両8A,8Bのうち給電電力量が大きい車両(すなわち入札額が高い車両)によって予約枠が落札されたと判定する。図5に示す例では車両8Bにより予約枠が落札されている。CEMSサーバ2は、予約枠を車両8Bに割り当てる(SQ303)。その後、車両8Bが目的地に到着すると、車両8Bは、マイクログリッドMGへの外部給電を実行する(SQ324)。
【0071】
以上のように、実施の形態2においては、複数の車両8A,8Bが外部給電の意思を示した場合に、予約枠のオークションが行われ、大きな電力量を外部給電することが可能な車両に予約枠が割り当てられる。これにより、限られた予約枠を、マイクログリッドMGの電力需給バランス改善に、より大きく貢献することが可能な車両に割り当てることが可能になる。
【0072】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0073】
1 CEMS、 2 CEMSサーバ、 11 FEMS、 110 FEMSサーバ、 12 BEMS、 120 BEMSサーバ、 13 HEMS、 130 HEMSサーバ、14 発電機、15 自然変動電源、16 電力貯蔵システム、17 充放電設備、18 駐車スペース、3 受変電設備、4 電力系統、5 送配電事業者サーバ、7 充電車両、8 給電車両、MG マイクログリッド、100 電力システム。
図1
図2
図3
図4
図5