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特許7581867コンピュータプログラム、真贋判定方法、真贋判定装置及び偽造防止媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、真贋判定方法、真贋判定装置及び偽造防止媒体
(51)【国際特許分類】
   G07D 7/12 20160101AFI20241106BHJP
   G07D 7/00 20160101ALI20241106BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20241106BHJP
   B42D 25/328 20140101ALI20241106BHJP
【FI】
G07D7/12
G07D7/00 H
G02B5/18
B42D25/328 100
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020217580
(22)【出願日】2020-12-25
(65)【公開番号】P2022102699
(43)【公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-10-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】青野 隆
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/022210(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/216813(WO,A1)
【文献】特開2017-167832(JP,A)
【文献】特開2007-249656(JP,A)
【文献】特開2016-093895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 7/00- 7/207
B42D 15/02,
25/00-25/485
G02B 5/18, 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を回折する、所定方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが前記所定方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定し、
判定した結果を出力する
処理を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記所定方向は所定の単一方向であり、
真贋を判定する処理は、
周波数空間において空間周波数成分のピークが前記所定の単一方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記所定方向は所定の複数方向であり、
真贋を判定する処理は、
周波数空間において空間周波数成分のピークが前記所定の複数方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記2次元受光素子は撮像素子であり、該撮像素子から前記偽造防止媒体の画像を取得し、
真贋を判定する処理は、
周波数空間において空間周波数成分のピークが、前記偽造防止媒体が有する形状又は図柄によって定まる所定の線上であって、かつ前記所定方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
入射光を回折する、所定の複数方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが配列する複数の方向がなす角度が所定角度であるか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定し、
判定した結果を出力する
処理を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記偽造防止媒体は図柄を有し、該図柄の所定部分に前記光回折構造体を含み、
前記2次元受光素子は撮像素子であり、該撮像素子から前記偽造防止媒体の画像を取得し、
取得した画像から前記所定部分に対応する画像部分を抽出し、
抽出された前記画像部分における回折光の前記空間強度分布を空間周波数分布に変換する
処理を前記コンピュータに実行させるための請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
所定波長域の回折光の空間強度分布を空間周波数分布に変換する
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
入射光を回折する、所定方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する処理をコンピュータが実行する真贋判定方法であって、
前記コンピュータは、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが前記所定方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する
処理を実行する真贋判定方法。
【請求項9】
入射光を回折する、所定の複数方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する処理をコンピュータが実行する真贋判定方法であって、
前記コンピュータは、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが配列する複数の方向がなす角度が所定角度であるか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する
処理を実行する真贋判定方法。
【請求項10】
入射光を回折する、所定方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する真贋判定装置であって、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得する取得部と、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換する変換処理部と、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが前記所定方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する判定部と、
判定した結果を出力する出力部と
を備える真贋判定装置。
【請求項11】
入射光を回折する、所定の複数方向に周期的な構造パターンを有する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する真贋判定装置であって、
前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得する取得部と、
取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換する変換処理部と、
変換された前記空間周波数分布に基づいて、周波数空間において空間周波数成分のピークが配列する複数の方向がなす角度が所定角度であるか否かを判定することにより、前記対象物の真贋を判定する判定部と、
判定した結果を出力する出力部と
を備える真贋判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、真贋判定方法、真贋判定装置及び偽造防止媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
キャッシュカード、クレジットカード、小切手カード等のカード類、金券類、身分証明書、重要書類、ブランド品等のような偽造防止を必要とする物品に対して、ホログラムを用いた偽造防止手段が図られている。偽造防止手段は税関における知的財産侵害物品の判定にも使用されている。
【0003】
特許文献1には、真贋判定の対象物に設けられた偽造防止媒体によって再生されるホログラムを撮像し、撮像されたホログラムと、真の偽造防止媒体によって再生されるべきホログラムとを並べて表示させる真贋判定支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2016/190107号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のような装置にあっては、真の偽造防止媒体によって再生するホログラムの特徴を充分に理解した上で、表示される2つのホログラムの相違を目視で判定する必要があり、特別な技能がなければ区別がつけられない。特に、真贋のホログラムパターンの相違が微小な場合に、誤認識をしてしまう虞がある。
【0006】
本開示の目的は、特別な技能を必要とせずに真贋判定を容易に行うことができるコンピュータプログラム、真贋判定方法、真贋判定装置及び偽造防止媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るコンピュータプログラムは、入射光を回折する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、変換された前記空間周波数分布に基づいて、前記対象物の真贋を判定し、判定した結果を出力する処理を前記コンピュータに実行させる。
【0008】
本開示に係る真贋判定方法は、入射光を回折する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する真贋判定方法であって、前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得し、取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換し、変換された前記空間周波数分布に基づいて、前記対象物の真贋を判定する。
【0009】
本開示に係る真贋判定装置は、入射光を回折する光回折構造体を含む偽造防止媒体が設けられた対象物の真贋を判定する真贋判定装置であって、前記偽造防止媒体からの回折光を受光する2次元受光素子から該回折光の空間強度分布を取得する取得部と、取得した前記空間強度分布を空間周波数分布に変換する変換処理部と、変換された前記空間周波数分布に基づいて、前記対象物の真贋を判定する判定部と、判定した結果を出力する出力部とを備える。
【0010】
本開示に係る偽造防止媒体は、対象物の真贋を判定するための偽造防止媒体であって、図柄を有する基材と、前記図柄の所定部分に設けられており、入射光を回折する光回折構造体とを備え、前記光回折構造体は、前記基材の形状又は前記図柄によって定まる所定方向に周期的な構造パターンを有する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、特別な技能を必要とせずに真贋判定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1に係る真贋判定装置の構成例を示すブロック図である。
図2】実施形態1に係る偽造防止媒体の一例を模式的に示す断面図である。
図3】実施形態1に係る真贋判定の処理手順を示すフローチャートである。
図4】実施形態1に係る真贋判定処理を示す概念図である。
図5】実施形態2に係る偽造防止媒体の一例を模式的に示す断面図である。
図6】実施形態2に係る偽造防止媒体の撮像及び周波数変換により得られる空間周波数分布を示す概念図である。
図7】実施形態3に係る真贋判定の処理手順を示すフローチャートである。
図8】実施形態3に係る偽造防止媒体の撮像及び周波数変換により得られる空間周波数分布を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施形態に係るコンピュータプログラム、真贋判定方法、真贋判定装置及び偽造防止媒体を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0014】
以下、図面に基づいて実施形態を具体的に説明する。
(実施形態1)
図1は、真贋判定装置1の構成例を示すブロック図である。真贋判定装置1は、制御部10、記憶部11、光源部12、撮像部13、表示部14及び操作部15を備える。真贋判定装置1は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートグラス等の可搬型のコンピュータである。真贋判定装置1は、真贋判定の対象物3に設けられた光回折構造体22aを有する偽造防止媒体2を撮像し、周波数変換することによって、対象物3の真贋を判定するものである(図2~4参照)。
【0015】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータである。制御部10の入出力インタフェースには、光源部12、及び撮像部13、表示部14及び操作部15が接続されている。ROMはコンピュータの初期動作に必要なプログラムを記憶している。RAMは、DRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)等のメモリであり、制御部10の演算処理を実行する際に記憶部11から読み出された後述のコンピュータプログラムP、又は制御部10の演算処理によって生ずる各種データを一時記憶する。CPUはコンピュータプログラムPを実行することにより、各構成部の動作を制御し、対象物3の真贋を判定する処理を実行する。つまり、制御部10を備えたコンピュータは、コンピュータプログラムPを実行することにより、本実施形態1に係る真贋判定装置1として動作し、本実施形態1に係る真贋判定方法を実施する。
【0016】
記憶部11は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであり、本実施形態1に係る真贋判定方法の実施に必要なコンピュータプログラムPを記憶している。なお、実施形態1に係る記憶部11は、真贋判定装置1の内蔵メモリであるが、外付けのフラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等であってもよい。
【0017】
本実施形態1に係るコンピュータプログラムPは、記録媒体Mにコンピュータ読み取り可能に記録されている態様でもよい。記憶部11は、図示しない読出装置によって記録媒体Mから読み出されたコンピュータプログラムPを記憶する。記録媒体MはSD(Secure Digital)カード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)などの可搬型の半導体メモリである。また、記録媒体MはCD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、BD(Blu-ray(登録商標)Disc)等の光ディスクでもよい。更に、記録媒体Mは、フレキシブルディスク、ハードディスク等の磁気ディスク、磁気光ディスク等であってもよい。更にまた、本実施形態1に係るコンピュータプログラムPは、図示しない通信網に接続されている図示しない外部サーバが提供する態様であってもよい。真贋判定装置1は、通信網を介して提供された本実施形態1に係るコンピュータプログラムPをダウンロードし、記憶部11に記憶させる。
【0018】
光源部12は偽造防止媒体2を照明するLEDライトである。LEDライトは、偽造防止媒体2に対して光を照射し、回折光を生じさせるための光源の一例である。光源部12が発する光の波長は特に限定されるものでは無く赤色、青色、緑色等の単色光であってもよいし、白色光であってもよい。
【0019】
撮像部13は、レンズと、該レンズにて結像した像を電気信号に変換するCMOS、CCD等の撮像素子13aと、撮像素子13aにて変換された電気信号をデジタルの画像データにAD変換し、AD変換された画像データに各種画像処理を施す画像処理部とを備える。撮像素子13aは格子状に配列した受光素子を有する2次元受光素子である。撮像部13は、撮像して得た画像データを制御部10に与える。本実施形態1では、撮像部13は偽造防止媒体2を撮像するために用いられる。以下、当該画像データを撮像画像5(図4参照)と呼ぶ。撮像画像5は、縦横に配列した複数の画素を有し、一部の複数の画素値は偽造防止媒体2からの回折光の強度を示している。つまり、撮像画像5は回折光の空間高度分布を示すデータを含む。撮像部13によって撮像して得た撮像画像5は記憶部11が記憶する。なお、撮像部13は、動画及び静止画のいずれも撮像することができる。
【0020】
表示部14は、液晶パネル、有機ELディスプレイ、電子ペーパ、プラズマディスプレイ等である。表示部14は、制御部10から与えられた撮像画像5、その他の画像データに応じた各種情報を表示する。
【0021】
操作部15は、ユーザによる操作を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部10へ出力するインタフェースである。操作部15は、例えば表示部14の表面又は内部に設けられたタッチセンサ、機械式操作ボタン等である。タッチセンサは、ユーザの指が表示部14に触れたこと、指が触れた位置等を検出することにより、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作情報を制御部10に与える。つまり、制御部10は操作部15にてユーザの操作を受け付けることができる。また、操作部15はユーザの音声指令を収集するマイクであってもよい。
【0022】
図2は偽造防止媒体2の一例を模式的に示す断面図である。本実施形態1に係る偽造防止媒体2は、シート状の基材20を備える。基材20は、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成されている。基材20の外形は矩形状であり、所定の図柄21を有する。例えば、図2に示すように車両の図柄21を有する。基材20の外形及び図柄21の内容は特に限定されるものでは無いが、撮像画像5における偽造防止媒体2の画像の向きを特定するための基準となる線分を含む構成が望ましい。
偽造防止媒体2は、光源部12からの光を回折する反射型の一又は複数の光回折構造体22aを図柄21の所定部分21aに有する。光回折構造体22aは、所定方向に周期的な凹凸構造パターンを有し、光源部12からの光を回折する。図2に示す例では、偽造防止媒体2は、所定の単一方向、すなわちその外形の長辺方向に周期的な凹凸構造パターンを有する。また、偽造防止媒体2は、図柄21の車両の進行方向に周期的な凹凸構造パターンを有するともいえる。このように構成された光回折構造体22aを要素として、所定部分21aに複数の光回折構造体22aが配列している。
なお、図2には、光源部12からの光を回折する周期的な凹凸構造パターンを例示したが、屈折率が異なる部位を周期的に設けた構造パターンによって光回折構造体22aを構成してもよい。また、本実施形態1では反射型の光回折構造体22aを説明するが透過型の光回折構造体22aであってもよい。
【0023】
光回折構造体22aが設けられる所定部分21aは、図柄21の一箇所に設けてもよいし、複数箇所に分散して設けてもよい。偽造防止媒体2は、観察者が光回折構造体22aを視認しにくい箇所に所定部分21aを有する構成が好ましい。また、図柄21は、光回折構造体22aに類似の反射面を当該所定部分21a以外の部位に有する構成が好ましい。更に、図柄21の所定部分21a以外の部位に、ダミー光回折構造体を設けてもよい。つまり、後述するように制御部10の解析対象とならない部位に、上記所定方向と異なる方向に周期的な凹凸構造パターンを有するダミー光回折構造体を設けるとよい。偽造防止媒体2の偽造がより困難になる。
【0024】
図3は、実施形態1に係る真贋判定の処理手順を示すフローチャート、図4は、実施形態1に係る真贋判定処理を示す概念図である。制御部10は、光源部12を点灯させ(ステップS111)、撮像部13にて偽造防止媒体2を撮像する(ステップS112)。記憶部11は偽造防止媒体2の形状又は図柄21の特徴量を記憶しており、制御部10は撮像して得た撮像画像5の特徴量を算出することにより、偽造防止媒体2を認識することができる。また、制御部10は撮像画像5における偽造防止媒体2の向きを認識することができる。
なお、ステップS112を実行する制御部10は、偽造防止媒体2からの回折光を受光する撮像素子(2次元受光素子)13aから当該回折光の空間強度分布を取得する取得部として機能する。
【0025】
次いで、制御部10は、図4に示すように、偽造防止媒体2を撮像して得た撮像画像5から所定の画像部分50を抽出する(ステップS113)。記憶部11は、偽造防止媒体2の画像における所定部分21aに相当する画像部分50の位置及び範囲を記憶している。制御部10は、記憶している当該位置及び範囲の情報に基づいて、撮像画像5から上記画像部分50を抽出する。
【0026】
一方、制御部10は、撮像画像5における偽造防止媒体2の形状又は図柄21によって定まる所定方向を特定する(ステップS114)。所定方向は、光回折構造体22aの周期的な凹凸構造パターンが表れる方向である。図4に示す例では、撮像画像5は正立した偽造防止媒体2の画像を含み、撮像画像5の水平方向(X軸方向)が所定方向として特定される。図2及び図4に示す例では、偽造防止媒体2の外形の長辺方向が水平方向になる状態が正立した状態とする。なお、偽造防止媒体2の画像は必ずしも正立している必要は無い。
撮像画像5が傾いた偽造防止媒体2の画像を含む場合、所定方向が偽造防止媒体2横方向である場合、水平方向に対する当該画像の傾き方向が所定方向として特定される。
【0027】
次いで、制御部10は、図4に示すようにステップS113で抽出された画像部分50、すなわち回折光の空間強度分布を、空間周波数分布に変換する(ステップS115)。図4に示す周波数空間のx軸は、撮像画像5又は画像部分の水平方向(X軸)に対応し、周波数空間のy軸は、撮像画像5又は画像部分の垂直方向(Y軸)に対応する。
なお、ステップS115を実行する制御部10は、取得した空間強度分布を空間周波数分布に変換する変換処理部として機能する。
【0028】
そして、制御部10は、周波数空間における空間周波数成分のピークが、ステップS114で特定した所定方向に対応する線上に配列しているか否かを判定する(ステップS116)。空間周波数成分のピークは、例えば周波数空間における空間周波数成分の平均値よりも、所定値以上大きな極大値を有する空間周波数成分である。所定値は、周波数空間における空間周波数成分の分散に基づく値でもよいし、所定値でもよい。なお、真性の偽造防止媒体2から得られる上記空間周波数分布を解析すると、通常、複数のピークが特定される。当該ピークは、必ずしも空間周波数成分の最大値ではない。また、上記したピークの特定方法は一例であり、光回折構造体22aにおける周期的な凹凸構造パターンの方向を特定することが可能であれば、当該ピークの特定方法は特に限定されるものではない。
なお、ステップS116を実行する制御部10は、変換された空間周波数分布に基づいて、対象物の真贋を判定する判定部として機能する。
【0029】
画像部分50における所定方向が水平方向(X軸方向)である場合、画像部分50は当該水平方向に周期的な強度分布を有するため、所定方向に対応する線上は周波数空間におけるx軸上となる。
なお、画像部分50における所定方向が垂直方向(Y軸方向)である場合、画像部分50は当該垂直方向に周期的な強度分布を有するため、所定方向に対応する線上は周波数空間におけるy軸上となる。また、画像部分50における所定方向が水平方向(X軸方向)に対して角度θをなす場合、画像部分50は当該水平方向に対して角度θをなす方向に周期的な強度分布を有するため、所定方向に対応する線上は周波数空間のx軸に対して角度θをなす線分上となる。
【0030】
当該ピークが配列方向に対応する線上に配列していると判定した場合(ステップS116:YES)、制御部10は、対象物3が真正であることを示す情報を出力し(ステップS117)、処理を終える。例えば、制御部10は、対象物3が真正なものであることを示す文字情報を表示部14に表示する。なお、ステップS117を実行する制御部10は、判定した結果を出力する出力部として機能する。
【0031】
当該ピークが配列方向に対応する線上に配列していないと判定した場合(ステップS116:NO)、制御部10は、対象物3が贋物であることを示す情報を出力し(ステップS118)、処理を終える。例えば、制御部10は、対象物3が贋物であることを示す文字情報を表示部14に表示する。なお、ステップS118を実行する制御部10は、判定した結果を出力する出力部として機能する。
【0032】
以上の通り、本実施形態1に係る真贋判定装置1、真贋判定方法、コンピュータプログラムP及び偽造防止媒体2によれば、ユーザは特別な技能を必要とせずに真贋判定を容易に行うことができる。具体的には、ユーザは、偽造防止媒体2を撮像するのみで対象物3の真贋を判定することができる。
【0033】
より詳細には、真贋判定装置1の制御部10は、偽造防止媒体2を撮像し、撮像画像5に含まれる所定の画像部分50を抽出して周波数変換し、空間周波数成分のピークが所定の単一方向に対応する線上に配列しているか否かを判定することにより、当該偽造防止媒体2が設けられた対象物3の真贋を判定する。このように、撮像画像5に含まれる所定の画像部分50における空間周波数成分を解析することによって対象物3の真贋を判定する構成であるため、ユーザは偽造防止媒体2を視認して特徴を判別する必要はなく、偽造防止媒体2を撮像するのみで対象物3の真贋を知ることができる。
【0034】
また、本実施形態1に係る偽造防止媒体2は図柄21を含み、当該図柄21の所定部分21aに光回折構造22aを設けているため、偽造防止媒体2の偽造を困難にすることができる。
【0035】
更に、制御部10は、撮像画像5における偽造防止媒体2の外形又は図柄21を認識し、当該外形又は図柄21によって、光回折構造22aの回折パターンの方向(所定方向)を特定する構成であるため、ユーザは撮像姿勢を厳密に調整する必要は無く、容易に偽造防止媒体2を撮像し、対象物3の真贋判定を行うことができる。
【0036】
(実施形態2)
実施形態2に係る真贋判定装置1、真贋判定方法、コンピュータプログラムP及び偽造防止媒体2は、偽造防止媒体2の光回折構造体22aの構成と、真贋判定処理の内容が実施形態1と異なる。真贋判定装置1のハードウェア、その他の構成は、実施形態1に係る真贋判定装置1等と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0037】
図5は、実施形態2に係る偽造防止媒体2の一例を模式的に示す断面図である。実施形態2に係る偽造防止媒体2は、第1方向(第1の所定方向)に周期的な凹凸構造パターンを有する第1光回折構造体22aと、第1方向に直交する第2方向(第2の所定方向)に周期的な凹凸構造パターンを有する第2光回折構造体22bとを所定部分21aに有する。図5に示す例では、複数の第1光回折構造体22aと、複数の第2光回折構造体22bとが交互に隣り合うように格子状に配されている。
【0038】
図6は、実施形態2に係る偽造防止媒体2の撮像及び周波数変換により得られる空間周波数分布を示す概念図である。このように構成された偽造防止媒体2を撮像して得た撮像画像5は、実施形態一同様、正立した偽造防止媒体2の画像を含み、所定部分21aに対応する画像部分50は、水平方向及び垂直方向に周期的な強度分布を有するものとする。かかる画像部分50が有する回折光の空間強度分布を周波数変換すると、図6に示すような空間周波数分布が得られる。第1方向及び第2方向に対応するx軸及びy軸上に空間周波数成分のピークが配列した空間周波数分布が得られる。
【0039】
真贋判定装置1の制御部10は、実施形態1と同様の真贋判定処理(ステップS111~S118)を実行することによって、実施形態2に係る偽造防止媒体2が設けられた対象物3の真贋を判定することができる。ただし、ステップS116において、制御部10は、周波数空間における空間周波数成分のピークが第1方向及び第2方向に対応するx軸及びy軸上に配列しているか否かを判定する。この点が実施形態1と異なる。
【0040】
実施形態2に係る真贋判定装置1等によれば、実施形態1同様、ユーザは特別な技能を必要とせずに真贋判定を容易に行うことができる。実施形態2では、入射光を回折する周期的な凹凸構造パターンの配列方向が異なる第1光回折構造体22a及び第2光回折構造体22bを備えるため、より精度よく対象物3の真贋を判定することができ、より効果的に対象物3の偽造を防止することができる。
【0041】
なお、実施形態2では、図5に示すように直交する第1方向及び第2方向に周期的な凹凸構造パターンを有する第1光回折構造体22a及び第2光回折構造体22bを例示したが、凹凸構造パターンの配列方向は特に限定されるものでは無く、また3つ以上の方向に凹凸構造パターンを配列した複数種類の光回折構造体22aを偽造防止媒体2に設けてもよい。
【0042】
(実施形態3)
実施形態3に係る真贋判定装置1、真贋判定方法、コンピュータプログラムP及び偽造防止媒体2は、偽造防止媒体2の光回折構造体22aの構成と、真贋判定処理の内容が実施形態1及び2と異なる。真贋判定装置1のハードウェア、その他の構成は、実施形態1及び2に係る真贋判定装置1等と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0043】
実施形態3に係る偽造防止媒体2は、第1方向(第1の所定方向)に周期的な凹凸構造パターンを有する第1光回折構造体22aと、第1方向に対して所定角度をなす第2方向(第2の所定方向)に周期的な凹凸構造パターンを有する第2光回折構造体22bとを所定部分21aに有する。第1方向は、例えば偽造防止媒体2の外形の長辺方向である。所定角度は例えば45°である。
なお、言うまでも無く、第1方向及び第2方向の向き、所定角度の大きさは特に限定されるものでは無い。また、実施形態2と同様、複数の第1光回折構造体22aと、複数の第2光回折構造体22bとが交互に隣り合うように格子状に配するとよい。
【0044】
図7は、実施形態3に係る真贋判定の処理手順を示すフローチャート、図8は、実施形態3に係る偽造防止媒体2の撮像及び周波数変換により得られる空間周波数分布を示す概念図である。実施形態3に係る真贋判定装置1の制御部10は、実施形態1と同様、光源部12を点灯させ(ステップS311)、撮像部13にて偽造防止媒体2を撮像し(ステップS312)、偽造防止媒体2を撮像して得た撮像画像5から所定の画像部分50を抽出し(ステップS313)、抽出した画像部分50、すなわち回折光の空間強度分布を、空間周波数分布に変換する(ステップS314)。
【0045】
そして、制御部10は、周波数空間における空間周波数成分のピークが配列する方向を特定し(ステップS315)、空間周波数成分のピークが配列する2つの方向が所定角度を有するか否かを判定する(ステップS316)。なお、ここでは、真正の偽造防止媒体2の撮像画像5を周波数変換した場合、空間周波数成分のピークが配列する2つの方向が特定されることを前提にしている。空間周波数成分のピークが配列する方向が単一方向であったり、3つ以上の複数方向であったり、配列方向が特定できない場合、制御部10はステップS316において、所定角度を有しないと判定するものとする。
【0046】
所定角度を有すると判定した場合(ステップS316:YES)、制御部10は、対象物3が真正であることを示す情報を出力し(ステップS317)、処理を終える。所定角度を有しないと判定した場合(ステップS316:NO)、制御部10は、対象物3が贋物であることを示す情報を出力し(ステップS318)、処理を終える。
【0047】
実施形態3に係る真贋判定装置1等によれば偽造防止媒体2の撮像方向を特定することなく、周波数空間における空間周波数成分のピークが配列する方向を特定し、特定された配列方向がなす角度を特定するのみで、偽造防止媒体2が設けられた対象物3の真贋を判定することができる。
【0048】
なお、実施形態3では偽造防止媒体2は、凹凸構造パターンの配列方向が2方向である例を説明したが、3方向以上の複数方向に周期的な凹凸構造パターンを有する構成でもよい。この場合、制御部10は、間周波数分布における空間周波数成分のピークが配列する複数の方向が互いに所定角度を有するか否かを判定すればよい。また、言うまでも無く、複数の配列方向がなす角度は同一である必要はなく、異なる角度をなすものであってもよい。
【0049】
(実施形態4)
実施形態4に係る真贋判定装置1、真贋判定方法、コンピュータプログラムP及び偽造防止媒体2は、光源部12が所定波長域の光を発する点、所定波長域の回折光の空間強度分布を空間周波数分布に変換して解析する点が実施形態1~3と異なる。真贋判定装置1のその他のハードウェア、その他の構成は、実施形態1に係る真贋判定装置1等と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0050】
実施形態4に係る真贋判定装置1の光源部12は、赤色LED、緑色LED及び青色LEDを有する。また、光源部12は色温度可変のLEDを有する構成であってもよい。
【0051】
実施形態4に係る制御部10は、実施形態1と同様の真贋判定処理(ステップS111~S118)を実行することによって、実施形態4に係る偽造防止媒体2が設けられた対象物3の真贋を判定する。ただし、実施形態4に係る制御部10は、ステップS111において光源部12が所定波長域の光を発するように当該光源部12を点灯させる。例えば、光源部12は青色の光を偽造防止媒体2に照射する。このように、実施形態4においては、制御部10は、所定波長域の回折光の空間強度分布を周波数変換し、周波数変換された空間周波数分布における周波数ピークの配列が所定方向に対応する線上にあるか否かを判定することによって、対象物3の真贋判定を行う。
【0052】
実施形態4に係る真贋判定装置1等によれば、所定波長域の光を照射することによって、実施形態1同様、ユーザは特別な技能を必要とせずに真贋判定を容易に行うことができる。
【0053】
なお、偽造防止媒体2は、撮像画像5において偽造防止媒体2の画像が所定サイズ範囲の大きさとなるような位置から偽造防止媒体2を撮像する場合、少なくとも所定波長域の光(例えば青色光)の1次回折光が撮像部13の撮像範囲に入り、所定波長域外の光(例えば、赤色光)の1次回折光が撮像部13の撮像範囲に入らないように構成してもよい。
この場合、所定波長域の光を照射しないと、真贋判定を行うことができない構成である。従って、より効果的に対象物3の偽造を防止することができる。
【0054】
また、偽造防止媒体2は、撮像画像5において偽造防止媒体2の画像が所定サイズ範囲の大きさとなるような位置から偽造防止媒体2を撮像する場合、所定波長域の光の1次回折光が撮像範囲に入るように構成された光回折構造体22aを所定部分21aに含み、所定波長域外の光の1次回折光が撮像範囲に入らないように構成された光回折構造体22aを当該所定分部外に含むように構成してもよい。制御部10は、所定部分21aの画像部分50であって、所定波長域の撮像画像5を解析対象として選択する。このように構成することにより、偽造防止媒体2の偽造がより困難になる。
なお、制御部10は、真贋判定装置1に設けられた撮像部13の画角情報を記憶部11から読み出し、所定波長域の光の1次回折光が撮像範囲に入り、所定波長域外の光の1次回折光が撮像範囲に入らない撮像距離を算出し、偽造防止媒体2の撮像方法をユーザに指示するように構成してもよい。
【0055】
更に上記説明では、光源部12が所定波長域の光を照射する例を説明したが、光源部12は白色光を照射するように構成し、制御部10が、RGB成分(赤色成分、緑色成分、青色成分)を有する撮像画像5から所定波長域の撮像画像5、つまり所定波長域の回折光の空間強度分布を選択し、当該空間強度分布を周波数変換し、真贋判定を行うように構成してもよい。このように構成することにより、偽造防止媒体2の偽造がより困難になる。
更にまた、真贋判定処理において光源部12は所定波長域の光(青色光)と、所定波長域外の光(赤色光)とを交互に照射し、制御部10は、所定波長域の光を照射して撮像したときに撮像画像5を真贋判定の解析対象として選択するように構成してもよい。
【0056】
なお、実施形態1~4では、真贋判定装置1の一例として、スマートフォン等の可搬型コンピュータを例示したが、複数のコンピュータを含んで構成されるマルチコンピュータであってよい。また、真贋判定装置1は、サーバクライアントシステムや、クラウドサーバ、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。本実施形態1に係るコンピュータプログラムPは、複数のコンピュータ又はサイトで分散して実行される構成であってもよい。
【0057】
また、本実施形態1~4では、真贋判定装置1の一例として、光源部12及び撮像部13を備える可搬型コンピュータを説明したが、光源部12又は撮像部13はコンピュータでる真贋判定装置1と別体の構成であってもよい。
【0058】
更に、本実施形態1~4では平らな対象物3にシート状の偽造防止媒体2を貼付する例を説明したが、対象物3及び偽造防止媒体2は平面状である必要は無く、湾曲したものであってもよい。
【0059】
更にまた、本実施形態1~4では真贋判定をコンピュータが実行する例を説明したが、真贋判定方法の一部又は全部を人が実行するように構成してもよい。
【0060】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0061】
1 真贋判定装置
2 偽造防止媒体
3 対象物
5 撮像画像
10 制御部
11 記憶部
12 光源部
13 撮像部
14 表示部
15 操作部
50 画像部分
21 図柄
21a 所定部分
22a 光回折構造体(第1光回折構造体)
22b 第2光回折構造体
M 記録媒体
P コンピュータプログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8